JPH1060541A - 腰折れしわ状表面欠陥のない加工用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

腰折れしわ状表面欠陥のない加工用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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JPH1060541A
JPH1060541A JP22935596A JP22935596A JPH1060541A JP H1060541 A JPH1060541 A JP H1060541A JP 22935596 A JP22935596 A JP 22935596A JP 22935596 A JP22935596 A JP 22935596A JP H1060541 A JPH1060541 A JP H1060541A
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hot
steel
annealing
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JP22935596A
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Akimasa Kido
章雅 木戸
Masaya Morita
正哉 森田
Hiroshi Yoshimura
洋 吉村
Shunsaku Noide
俊策 野出
Seiji Nakamura
清治 中村
Tomoyoshi Okita
智良 大北
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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  • Coating With Molten Metal (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 腰折れしわ状表面欠陥がなく、且つ加工性に
も優れた加工用溶融亜鉛めっき鋼板を製造すること 【構成】 連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、C:0
〜0.0030wt%、Si:0〜0.05wt%、M
n:0〜0.5wt%、P:0〜0.02wt%、S:
0〜0.020wt%、sol.Al:0.010〜
0.080wt%、N:0〜0.0030wt%、B:
0.0004〜0.0015wt%を含有し、且つC/
12≦Ti/48+Nb/96+Zr/91+V/51
−N/14−S/32≦4×(C/12)を満足する量
のTi,Zr,V,Nbの1種または2種以上を含有す
る成分組成の鋼板を、ts≦exp{(890−Ta)
/100}×(Ti/48+Nb/96+Zr/91+
V/51−N/14−S/32)×(12/C)を満足
する条件で焼鈍し、引き続き溶融亜鉛めっき処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、自動車の内外板、
電気機器、建材等に好適な表面外観が良好な加工用溶融
亜鉛めっき鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車内外板には高い加工性が要求され
ることから、Ti,Nb等を原子量比でC,N量以上添
加してこれら固溶元素を析出固定した、いわゆるIF鋼
が用いられている。このIF鋼は、連続焼鈍において過
時効処理を行わなくても非時効鋼板が製造できるために
溶融亜鉛めっき用鋼板として好適であり、これに関連し
て従来多くの提案がなされている。しかし、IF鋼は不
純物元素が低減されているが故の問題点を数多く有して
おり、例えば、粒界が弱いことに起因して二次加工脆化
が発生し易いなどの問題点が指摘されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題に対応
して、近年、粒界に偏析し易いBを添加して粒界の強化
を図ったB添加IF鋼が使用されている(例えば、特開
昭59−140333号公報)。本発明者らは、このB
添加IF鋼の特性を調査、検討する過程で、B添加IF
鋼がB無添加IF鋼に比べて未調圧段階での降伏点伸び
が大きく、その結果、特に板厚1.2mm以下の薄物材
において製造過程で腰折れしわ状欠陥が発生し易いとい
う問題があることを見い出した。近年、鋼板表面品質に
対するユーザーからの要求は厳しさを増しており、従来
は見逃されていたこのような微細な欠陥についても、そ
の発生を防止若しくは低減させる必要性が生じている。
したがって本発明の目的は、このような腰折れしわ状表
面欠陥がなく、しかも加工性にも優れた加工用溶融亜鉛
めっき鋼板の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の構成は以下の通りである。 (1) 連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、C:0〜0.
0030wt%、Si:0〜0.05wt%、Mn:0
〜0.5wt%、P:0〜0.02wt%、S:0〜
0.020wt%、sol.Al:0.010〜0.0
80wt%、N:0〜0.0030wt%、B:0.0
004〜0.0015wt%、且つ下記(1)式を満足
する量のTi,Zr,V,Nbの1種または2種以上を
含有する成分組成の鋼板を下記(2)式を満足する条件
で焼鈍し、引き続き溶融亜鉛めっき処理することを特徴
とする、腰折れしわ状表面欠陥のない板厚1.2mm以
下の加工用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 C/12≦Ti/48+Nb/96+Zr/91+V/51−N/14−S/3 2≦4×(C/12) …(1) ts≦exp{(890−Ta)/100}×(Ti/48+Nb/96+Zr /91+V/51−N/14−S/32)×(12/C) …(2) 但し、Ti:Ti含有量(wt%)、Zr:Zr含有量
(wt%)、V:V含有量(wt%)、Nb:Nb含有
量(wt%)、C:C含有量(wt%)、N:N含有量
(wt%)、S:S含有量(wt%)、Ta:焼鈍温度
(℃)、ts:均熱時間(min)
【0005】(2) C:0〜0.0030wt%、Si:
0〜0.05wt%、Mn:0〜0.5wt%、P:0
〜0.02wt%、S:0〜0.020wt%、so
l.Al:0.010〜0.080wt%、N:0〜
0.0030wt%、B:0.0004〜0.0015
wt%、且つ下記(1)式を満足するTi,Zr,V,
Nbの1種または2種以上を含有する成分組成の鋼を熱
間圧延して巻取温度を550℃以上とし、巻取後少なく
とも400℃までの平均冷却速度を0.5〜20℃/m
inとして常温まで冷却し、次いで酸洗、冷間圧延した
後、連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、下記(2)式
を満足する条件で焼鈍し、引き続き溶融亜鉛めっき処理
することを特徴とする、腰折れしわ状表面欠陥のない板
厚1.2mm以下の加工用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
法。 C/12≦Ti/48+Nb/96+Zr/91+V/51−N/14−S/3 2≦4×(C/12) …(1) ts≦exp{(890−Ta)/100}×(Ti/48+Nb/96+Zr /91+V/51−N/14−S/32)×(12/C) …(2) 但し、Ti:Ti含有量(wt%)、Zr:Zr含有量
(wt%)、V:V含有量(wt%)、Nb:Nb含有
量(wt%)、C:C含有量(wt%)、N:N含有量
(wt%)、S:S含有量(wt%)、Ta:焼鈍温度
(℃)、ts:均熱時間(min)
【0006】(3) 上記(1)または(2)の製造方法におい
て、溶融亜鉛めっき処理後、合金化処理を行い、次いで
調質圧延を行うことを特徴とする、腰折れしわ状表面欠
陥のない板厚1.2mm以下の加工用溶融亜鉛めっき鋼
板の製造方法。
【0007】
【発明の実施の態様】以下、本発明の詳細と限定理由を
説明する。本発明者らは上述した腰折れしわ状欠陥が発
生する原因について調査、検討を行い、その結果、腰折
れしわがゼンジミア型連続溶融亜鉛めっきラインのトッ
プロール近傍で発生していること、また、腰折れしわが
ドロスと呼ばれる溶融めっきラインで不可避的に発生す
る鉄亜鉛合金を起点にして発生していること、さらにB
添加IF鋼は300℃以下の温度域での降伏点伸びがB
無添加IF鋼に比べて大きいという事実を突き止めた。
【0008】これらの事実からして、腰折れしわ状欠陥
が発生するのは以下に述べるようなメカニズムによるも
のと考えられる。すなわち、通常、連続ライン内では板
の蛇行等を防止するために鋼板に1〜5kgf/mm2
程度のライン張力が付与されているが、この張力付与の
ために溶融めっきポットで鋼板面に付着したドロスがト
ップロールで鋼板に押し込まれ、この部分を起点とした
腰折れしわが発生するものと考えられる。そして特に、
ドロス径が鋼板板厚と比較して相対的に大きくなる板厚
1.2mm以下の薄物鋼板の場合には、鋼板がより顕著
な応力集中を受けるために明らかな腰折れしわが発生す
るものと考えられる。鋼板が連続降伏すれば、このよう
な応力集中を受けても表面欠陥として顕在化はしない
が、鋼板が不連続降伏する場合、腰折れしわ状欠陥が発
生するものと考えられる。
【0009】B添加IF鋼が大きな降伏点伸びを示す理
由は必ずしも明確でないが、粒界に偏析するBが何らか
の悪影響を与えているものと考えられる。Bの添加は製
品性能向上のために不可欠であることから、B添加を前
提として上記の問題を解決すべく検討を行った結果、製
造段階における固溶Cを低減することが腰折れしわ状欠
陥防止に有効であることが判った。すなわち、鋼中のT
i,Zr,Nb,Vは鋼板の製造段階でC,N等と結合
して析出物を作るが、TiC,ZrC,NbC,VC等
の炭化物は比較的低い温度で反応するため、焼鈍段階で
再溶解する。そして、これら再溶解したCが降伏伸びを
引き起こす直接的な原因になっていると考えられる。こ
のような問題を解決する方法を検討した結果、焼鈍温度
を低下させて炭化物の再固溶を防ぐこと、望ましくは熱
延板段階で析出物を可能な限り粗大に成長させて再溶解
しにくくすることが、腰折れしわ状欠陥を防止する上で
有効であるとの結論を得た。
【0010】以下、本発明の成分条件及び製造条件の限
定理由について説明する。まず、溶融亜鉛めっき鋼板の
下地鋼板の成分組成に関する限定理由は以下の通りであ
る。 C:Cは鋼板の加工性を劣化させるため低減させること
が望ましく、また降伏点伸びを発生させる元素でもある
ため、腰折れしわの発生を防止するという観点からも低
減させることが望ましい。このため実用上本発明の効果
を損なわない範囲として、Cは0〜0.0030wt%
(但し、無添加の場合を含む)とする。 Si:Siは鋼板の加工性を劣化させるだけでなく、め
っき皮膜と下地鋼板との密着性を著しく劣化させるため
低減させることが望ましい。このため本発明の効果を損
なわない範囲として、Siは0〜0.05wt%(但
し、無添加の場合を含む)とする。
【0011】Mn:Mnは鋼板を硬質化させて加工性を
劣化させるため低減させることが望ましく、このため0
〜0.5wt%(但し、無添加の場合を含む)とする。 P:Pも鋼板を硬質化させて加工性を劣化させるため低
減させることが望ましく、このため0〜0.02wt%
(但し、無添加の場合を含む)とする。 S:Sは鋼の延性を劣化させるため低減させることが望
ましく、このため0〜0.020wt%(但し、無添加
の場合を含む)とする。sol.Alは脱酸剤として鋼
中に添加される。sol.Alが0.010wt%未満
ではその効果が十分でなく、一方、0.080wt%を
超えて添加してもその効果が飽和するとともに、却って
表面欠陥を誘発する弊害を生じる。このためsol.A
lは0.010〜0.080wt%とする。
【0012】N:Nは鋼板の加工性向上の観点から低減
させることが望ましく、実用上本発明の効果を損なわな
い範囲として0〜0.0030wt%(但し、無添加の
場合を含む)する。 B:Bは耐二次加工脆性の改善及びr値の向上に効果の
ある熱延板の細粒化に有効な元素であるため、加工用途
に用いる鋼板には必須の添加元素である。しかし、Bが
0.0004wt%未満ではその効果が十分に得られ
ず、一方、0.0015wt%を超えて添加してもその
効果が飽和するとともに、加工性も劣化するため、Bは
0.0004〜0.0015wt%とする。
【0013】Ti,Zr,Nb,V:これらの元素は
C、N等の固溶元素を析出固定し、鋼板の加工性を良好
にする。しかし、過剰な添加はコスト上昇を招くだけで
なく、鋼板の表面品質を劣化させる。したがって、これ
らの元素はその1種または2種以上を下記(1)式を満
足する条件で添加する必要がある。これらの元素の添加
量が下記(1)式が規定する下限を下回ると、上記の効
果が十分に得られない。 C/12≦Ti/48+Nb/96+Zr/91+V/51−N/14−S/3 2≦4×(C/12) …(1) 但し、Ti:Ti含有量(wt%)、Zr:Zr含有量
(wt%)、V:V含有量(wt%)、Nb:Nb含有
量(wt%)、C:C含有量(wt%)、N:N含有量
(wt%)、S:S含有量(wt%)
【0014】これらの元素のうち、Ti及びZrは炭化
物よりも粗大で且つ再固溶しにくい炭硫化物を形成する
ため、熱延段階において容易に析出物を粗大化させるこ
とができる利点がある。したがって、本発明の効果をよ
り確実に得るためにはTiおよび/またはZrを添加す
るとともに、その添加量を原子量比でN+S量以上とす
ることが望ましい。残部:実質的にFeからなるが、本
発明の効果を損わない限度で他の元素を含有することを
妨げない。
【0015】通常、上記の成分組成を有する下地鋼板
は、熱間圧延、酸洗、冷間圧延という一連の工程を経て
製造されるが、熱間圧延後の巻取温度は炭窒化物等を粗
大化してその再固溶を防ぐ観点から高いほうが望まし
く、その効果を得るために巻取温度は550℃以上とす
ることが望ましい。また、巻取温度の上限には特別な制
約はないが、750℃を超えると表面酸化スケールの肥
大化による欠陥率の増加、酸洗効率の低下を招くため、
巻取温度は750℃以下とすることが好ましい。また、
巻取後の冷却速度は析出物の粗大化の観点からは遅いほ
うが望ましいが、極度の徐冷却はスケールの肥大化を招
き酸洗効率を低下させるため、これらを考慮して巻取後
から少なくとも400℃までの平均冷却速度を0.5〜
20℃/minとすることが望ましい。熱延仕上温度、
冷圧率は特に規定しないが、良好な加工性を得るために
は仕上温度をAr3変態点以上、冷圧率を60〜90%
することが望ましい。
【0016】下地鋼板は連続溶融亜鉛めっきラインにお
いて焼鈍され、引き続き溶融亜鉛めっき処理される。上
記焼鈍は下記(2)式を満足する条件で行う必要があ
る。 ts≦exp{(890−Ta)/100}×(Ti/48+Nb/96+Zr /91+V/51−N/14−S/32)×(12/C) …(2) 但し、Ti:Ti含有量(wt%)、Zr:Zr含有量
(wt%)、V:V含有量(wt%)、Nb:Nb含有
量(wt%)、C:C含有量(wt%)、N:N含有量
(wt%)、S:S含有量(wt%)、Ta:焼鈍温度
(℃)、ts:均熱時間(min)
【0017】焼鈍時における炭化物の再固溶のしやすさ
は焼鈍温度、均熱時間、炭窒化物形成元素の添加量及び
C量に支配される。つまり、焼鈍温度が高い場合には短
い焼鈍時間(均熱時間)でも炭化物が再固溶するが、焼
鈍温度が低い場合や炭窒化物形成元素の量が多い場合に
は炭化物は再固溶し難くい。一方、鋼板の加工性を高め
る上では高温長時間の焼鈍が望ましい。本発明者らが良
好な材質と表面性状が得られる適正な焼鈍条件を検討し
た結果、上記(2)式で与えられる条件を満足すれば、
加工性に優れしかも腰折れしわ状欠陥のない鋼板が得ら
れることが判った。上記(2)式の条件を超える長時間
焼鈍は炭化物の再固溶を促進させて固溶Cの増大を招
き、腰折れしわ状欠陥が発生する。表1の鋼番1の鋼に
ついて、上記(2)式が規定する焼鈍温度と均熱時間の
範囲を図1に示す。
【0018】通常、加工用途の溶融亜鉛めっき鋼板はめ
っき後に合金化処理及び調質圧延され、製品とされる。
腰折れしわ状表面欠陥の発生は板厚1.2m以下のめっ
き鋼板に特有の問題であり、このため本発明法により製
造される溶融亜鉛めっき鋼板は板厚1.2mm以下のめ
っき鋼板に限定される。なお、本発明では製銑法(高炉
法、電炉法、溶融還元法等)、スラブの鋳造法(連続鋳
造法、分塊鋳造法、薄スラブ鋳造法等)、熱延方式(直
送圧延、スラブ再加熱圧延等)等のプロセスに特別な制
約はなく、いずれのプロセスを採用しても本発明の効果
に影響はない。
【0019】
【実施例】表1に示す成分組成の鋼スラブを1200℃
に加熱して熱間圧延を開始し、890℃で仕上圧延を終
了した後、表2に示す温度で巻き取り、巻取り後400
℃までを同じく表2に示す平均冷却速度で冷却し、引き
続き常温まで冷却した。さらに、この熱延鋼板を酸洗
後、圧下率75%で冷間圧延を行なって冷延鋼板とし
た。この冷延鋼板をゼンジミア型の連続溶融亜鉛めっき
ラインにて表2に示す条件で焼鈍し、引き続き溶融亜鉛
めっき処理、合金化処理及び調質圧延を順次行い、板厚
0.7mmの合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造した。
【0020】得られた合金化溶融亜鉛めっき鋼板につい
て、鋼板表面での腰折れしわ状欠陥の有無、めっきムラ
の有無、耐二次加工脆性の指標となる延性−脆性遷移温
度、全伸びを評価した。その結果を表3及び表4に示
す。なお、腰折れしわ状欠陥の評価は、しわが全く発生
しないものを“◎”、しわの発生が10cm2当り3本
以下のものを“○”、同じく10cm2当り4本以上の
ものを“×”と評価した。脆性遷移温度は、鋼板を10
5mmφのブランクに打ち抜き後、絞り比2.1でカッ
プ成形し、これを所定温度に冷却した冷媒中でプレスし
た際に脆性破壊が生じない最低の温度で規定した。表3
及び表4によれば、本発明法により製造されためっき鋼
板は表面性状が優れているだけでなく、脆性遷移温度も
−100℃以下と十分に低く、全伸びも45%以上と優
れており、プレス成形に好適なめっき鋼板であることが
判る。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、腰折
れしわ状表面欠陥等の表面欠陥がなく、しかも加工性に
も優れた溶融亜鉛めっき鋼板が製造可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】表1に示す鋼番1の鋼について、本発明の
(2)式が規定する焼鈍温度及び均熱時間の範囲を示す
グラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 2/28 C23C 2/28 (72)発明者 野出 俊策 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 中村 清治 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 大北 智良 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、
    C:0〜0.0030wt%、Si:0〜0.05wt
    %、Mn:0〜0.5wt%、P:0〜0.02wt
    %、S:0〜0.020wt%、sol.Al:0.0
    10〜0.080wt%、N:0〜0.0030wt
    %、B:0.0004〜0.0015wt%、且つ下記
    (1)式を満足する量のTi,Zr,V,Nbの1種ま
    たは2種以上を含有する成分組成の鋼板を下記(2)式
    を満足する条件で焼鈍し、引き続き溶融亜鉛めっき処理
    することを特徴とする、腰折れしわ状表面欠陥のない板
    厚1.2mm以下の加工用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
    法。 C/12≦Ti/48+Nb/96+Zr/91+V/51−N/14−S/3 2≦4×(C/12) …(1) ts≦exp{(890−Ta)/100}×(Ti/48+Nb/96+Zr /91+V/51−N/14−S/32)×(12/C) …(2) 但し、Ti:Ti含有量(wt%)、Zr:Zr含有量
    (wt%)、V:V含有量(wt%)、Nb:Nb含有
    量(wt%)、C:C含有量(wt%)、N:N含有量
    (wt%)、S:S含有量(wt%)、Ta:焼鈍温度
    (℃)、ts:均熱時間(min)
  2. 【請求項2】 C:0〜0.0030wt%、Si:0
    〜0.05wt%、Mn:0〜0.5wt%、P:0〜
    0.02wt%、S:0〜0.020wt%、sol.
    Al:0.010〜0.080wt%、N:0〜0.0
    030wt%、B:0.0004〜0.0015wt
    %、且つ下記(1)式を満足するTi,Zr,V,Nb
    の1種または2種以上を含有する成分組成の鋼を熱間圧
    延して巻取温度を550℃以上とし、巻取後少なくとも
    400℃までの平均冷却速度を0.5〜20℃/min
    として常温まで冷却し、次いで酸洗、冷間圧延した後、
    連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、下記(2)式を満
    足する条件で焼鈍し、引き続き溶融亜鉛めっき処理する
    ことを特徴とする、腰折れしわ状表面欠陥のない板厚
    1.2mm以下の加工用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
    法。 C/12≦Ti/48+Nb/96+Zr/91+V/51−N/14−S/3 2≦4×(C/12) …(1) ts≦exp{(890−Ta)/100}×(Ti/48+Nb/96+Zr /91+V/51−N/14−S/32)×(12/C) …(2) 但し、Ti:Ti含有量(wt%)、Zr:Zr含有量
    (wt%)、V:V含有量(wt%)、Nb:Nb含有
    量(wt%)、C:C含有量(wt%)、N:N含有量
    (wt%)、S:S含有量(wt%)、Ta:焼鈍温度
    (℃)、ts:均熱時間(min)
  3. 【請求項3】 溶融亜鉛めっき処理後、合金化処理を行
    い、次いで調質圧延を行うことを特徴とする、請求項1
    または2に記載の腰折れしわ状表面欠陥のない板厚1.
    2mm以下の加工用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
JP22935596A 1996-08-12 1996-08-12 腰折れしわ状表面欠陥のない加工用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 Pending JPH1060541A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011006764A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Sumitomo Metal Ind Ltd プロジェクション溶接用冷延鋼板
CN114574772A (zh) * 2022-03-11 2022-06-03 山东景晨金属制品有限公司 一种稀土耐候、耐蚀钢彩涂板及其制造工艺

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011006764A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Sumitomo Metal Ind Ltd プロジェクション溶接用冷延鋼板
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