JPH1060085A - 成形用樹脂組成物並びにそれを用いた高電圧機器用モールド製品およびその製造方法 - Google Patents

成形用樹脂組成物並びにそれを用いた高電圧機器用モールド製品およびその製造方法

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JPH1060085A
JPH1060085A JP8218642A JP21864296A JPH1060085A JP H1060085 A JPH1060085 A JP H1060085A JP 8218642 A JP8218642 A JP 8218642A JP 21864296 A JP21864296 A JP 21864296A JP H1060085 A JPH1060085 A JP H1060085A
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浩美 伊藤
Hirofumi Fujioka
弘文 藤岡
Yuzo Kanegae
裕三 鐘ケ江
Osao Yashiro
長生 八代
Yoichi Ikeda
洋一 池田
Mutsuharu Suzuki
睦治 鈴木
Ichiro Takahashi
一郎 高橋
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高機械的強度化、高靱性、耐熱性が向上した
成形用樹脂組成物を得る。 【解決手段】 成形用樹脂組成物はエポキシ樹脂(A)
と、酸無水物(B)と、硬化促進剤(C)と、カップリ
ング剤(D)と、分散した平均粒径0.01〜5μmの
微細ポリマ粒子(E)と、平均長さ20〜500μmの
フィラメントを組成物全体に対して15重量%以下含有
し、配合量が組成物全体に対して60〜95重量%であ
る無機充填剤(F)とを配合したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形用樹脂組成物
並びにそれを用いた高電圧機器用モールド製品およびそ
の製造方法、更に詳しくは、特に高強度・高靱性成形樹
脂組成物および例えばそれを用いて成形された例えばモ
ールドモータ、コイル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、トランス、モータなどのコイル装
置は、例えば特開平8一12741号公報および特公昭
56一2090号公報に示されているように、巻線コイ
ル部をエポキシワニスで封入処理やデイッピングしたの
ち、その外部を鋼板やアルミダイキャストフレームなど
で覆うことにより製品化されてきた。この場合、製造工
程数が多く、作業性、生産性効率が悪いばかりでなく製
品のコンパクト化が非常に難しい。これに対してエポキ
シ樹脂組成物を用いて巻線コイル部やステータ部外周お
よびダイキャスト部をモールド樹脂で代替することによ
り、従来に比べて製品がコンパクト化され、またコイル
部の温度上昇が抑制され、かつ工程数も減少できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、よりコ
ンパクト化され、かつ高性能化されたモールドコイル、
モールドモータ製品には長期の信頼性が要求されるた
め、モールド樹脂中にコロナ放電の原因となるボイドが
ないことや、モータ作動時のコイル内部などにおける温
度上昇を抑制するための高放熱性や長期のヒートサイク
ルや外部応力に対する耐クラック性などの特性が必要で
ある。
【0004】モールド樹脂の高放熱性については、モー
ルド製品内のステータコイル間に、できるだけ熱伝導率
の高い樹脂をボイドなく注入することによって達成でき
る。また、モールド樹脂の耐クラック性については、モ
ールド製品内に埋め込まれたインサート物との膨張率の
差に起因する応力が樹脂の機械的強度を超えるとクラッ
クが発生すると考えられている。ここで発生する応力は
簡易的に下式で表される。 σ=E×(αR−αI)×(Tg−T0) σ:発生応力 E:モールド樹脂の弾性率 αR:モールド樹脂の熱膨張率 αI:インサート物の熱膨張率 Tg:モールド樹脂のガラス転移温度 T0:ヒートサイクルの下限温度
【0005】上式から、従来のモールド樹脂では機械的
強度が充分ではないため、シリカ等の無機充填剤の配合
によるαRの低減とともに、Tgを比較的低く設定するこ
とにより、耐クラック性を持たせることが可能となる。
【0006】近年この様なモールド機器のコンパクト
化、大容量化が進行し、これに伴いモールド樹脂の薄肉
化、耐熱レベルの向上などが求められており、モールド
樹脂の機械的特性、耐熱レベルの向上および熱伝導率の
向上が課題となっている。
【0007】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであり、高機械的強度化、高靱性、耐熱性が
向上した成形用樹脂組成物、更に熱伝導性に優れた成形
用樹脂組成物並びにそれを用いた高電圧機器用モールド
製品およびその製造方法を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の成形
用樹脂組成物は、一般式(I)
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R1は水素原子または炭素数1〜
4のアルキル基を示し、Xは1〜4の整数、nは0〜2
0を示す。)で表される分子量10000以下のエポキ
シ樹脂(A1)、一般式(II)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1は水素原子または炭素数1〜
4のアルキル基を示し、nは0〜20を示す。)で表さ
れる分子量10000以下のエポキシ樹脂(A2)、一
般式(III)
【0013】
【化7】
【0014】(式中、R1は水素原子または炭素数1〜
4のアルキル基を示し、nは0〜20を示す。)で表さ
れる分子量10000以下のエポキシ樹脂(A3)、お
よび一般式(IV)
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R1は水素原子または炭素数1〜
4のアルキル基を示し、nは0〜20を示す。)で表さ
れる分子量10000以下のエポキシ樹脂(A4)にお
いて、上記(A1)〜(A4)の少なくとも一種を含有
するエポキシ樹脂(A)と、酸無水物(B)と、硬化促
進剤(C)と、カップリング剤(D)と、分散した平均
粒径0.01〜5μmの微細ポリマ粒子(E)と、平均
長さ20〜500μmのフィラメントを組成物全体に対
して15重量%以下含有し、配合量が組成物全体に対し
て60〜95重量%である無機充填剤(F)とを配合し
たものである。
【0017】本発明に係る第2の成形用樹脂組成物は、
上記エポキシ樹脂(A)が一般式(I)におけるブロム
基を水素基で置換したビスA型エポキシ樹脂およびビス
F型エポキシ樹脂の少なくとも一種を含有したものであ
る。
【0018】本発明に係る第3の成形用樹脂組成物は、
上記カップリング剤(D)が、エポキシシランカップリ
ング剤、フェニルアミノシランカップリング剤、メルカ
プトシランカップリング剤およびチタネート系カップリ
ング剤の少なくとも一種で、無機充填剤(F)に対して
0.05〜5重量%含有したものである。
【0019】本発明に係る第4の成形用樹脂組成物は、
上記微細ポリマ粒子(E)が、架橋したブタジエン―ア
クリロニトリルゴム、ポリブタジエンゴム、水素添加し
たポリブタジエンゴムまたはイソプレンゴム等のゴム成
分(E1)、エポキシ樹脂や酸無水物と反応可能な官能
基を持つ架橋したブタジエン―アクリロニトリルゴム、
ポリブタジエンゴムまたた水素添加したポリブタジエン
ゴムもしくはポリイソプレンゴム等の反応性ゴム成分
(E2)、分子量1000〜500000のポリアクリ
ル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルまたはそれら
を主とする共重合体もしくはその誘導体や塩等のポリア
クリル酸誘導体(E3)、分子量500〜30000の
エポキシ樹脂や酸無水物と反応可能な官能基を有するブ
タジエン―アクリロニトリル共重合体、ポリブタジエ
ン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレンまたは水
素添加ポリイソプレン等のエラストマ(E4)、および
分子量500〜30000の架橋したポリジメチルシロ
キサンゴム、シリコーンポリマまたはエポキシ樹脂や酸
無水物と反応可能な官能基を分子鎖に有するシリコーン
ポリマ(E5)において、上記(E1)〜(E5)の少
なくとも一種のものである。
【0020】本発明に係る第5の成形用樹脂組成物は、
上記無機充填剤(F)が、シリカ充填剤およびアルミナ
充填剤の少なくとも一種を含有したものである。
【0021】本発明に係る第6の成形用樹脂組成物は、
上記成形用樹脂組成物の内、熱伝導率が0.6W/(m
・K)以上のものである。
【0022】本発明に係る第7の成形用樹脂組成物は、
上記シリカ充填剤およびアルミナ充填剤の配合比が アルミナ充填剤/(シリカ充填剤+アルミナ充填剤)×
100≧10% のものである。
【0023】本発明に係る第1の高電圧機器用モールド
製品の製造方法は上記成形用樹脂組成物において、硬化
促進剤(C)と、それ以外の成分からなる定量混合物と
を混合して成形用樹脂組成物を調整し、この成形用樹脂
組成物を5〜100kg/cm2の圧力で金型に注入し
成形する方法である。
【0024】本発明に係る第1の高電圧機器用モールド
製品は上記製造方法により得られたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の成形用樹脂組成物は、各
々上記一般式(I)〜(IV)で表されるエポキシ樹脂
(A1)〜(A4)から選ばれた少なくとも1種類のエ
ポキシ樹脂(A)と、酸無水物(B)と、硬化促進剤
(C)と、カップリング剤(D)と、組成物中に微細分
散した平均粒径0.01〜5μmの微細ポリマ粒子
(E)と、平均長さ20〜500μmのフィラメントを
組成物全体に対して15重量%以下含有し、配合量が組
成物全体に対して60〜95重量%である無機充填剤
(F)とを配合したものである。
【0026】本発明の成形用樹脂組成物に係わる上記エ
ポキシ樹脂(A1)〜(A4)は2官能エポキシ樹脂で
あり、骨格構造にブロム化ビスA骨格(A1)、ブロム
化ビスF骨格(A1)、ベンゼン環単環骨格(A2)、
ビフェニル骨格(A3)、アリール化ビスA骨格(A
4)、アリール化ビスF骨格(A4)等の剛直な骨格を
持たせており、特に高ガラス転移温度、高機械的強度、
高靱性などの優れた特性を呈する。
【0027】また、本発明においては、上記エポキシ樹
脂(A)として上記一般式(I)において、ブロム基を
水素基で置換したビスA骨格エポキシ樹脂やビスF骨格
エポキシ樹脂の少なくとも一種を混合したものを用いる
こともでき、固形状である上記エポキシ樹脂(A1〜A
4)を低粘度化できる。
【0028】上記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量
は、あまりに大きい場合得られる成形用樹脂組成物の粘
度が高くなり、また成形用樹脂組成物から得られた硬化
物のガラス転移温度や機械的強度が大幅に低下する傾向
にあるので、10000以下、なかんづく8000以下
が好ましい。また、エポキシ樹脂(A)の繰り返し単位
の数(n)は0から20であるが、ガラス転移温度の低
下傾向を考慮するとできるだけ低いほうが好ましい。
【0029】本発明の成形用樹脂組成物に係わる酸無水
物(B)は、上記エポキシ樹脂(A)と反応して三次元
架橋網目構造を形成し、成形用樹脂組成物から得られた
硬化物に優れた電気特性や機械特性を発現させるもので
ある。上記酸無水物(B)の代表例としては、例えばメ
チルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロ
フタル酸無水物、ヘキサヒドロ酸無水物、テトラヒドロ
フタル酸無水物、トリアルキルテトラヒドロフタル酸無
水物、テトラブロモフタル酸無水物およびフタル酸無水
物などのフタル酸無水物類などをはじめとして、メチル
ナジック酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリッ
ト酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、
ドデセニルコハク酸無水物およびポリ(エチルオクタデ
カン二酸)無水物などがあげられ、これらは単独でまた
は2種類以上を混合して用いることができるが、この中
では常温で粘度が低く、成形用樹脂組成物から得られた
硬化物のガラス転移温度が比較的高くなるという点から
メチルテトラヒドロフタル酸無水物やメチルナジック酸
無水物などが好ましい。また、上記エポキシ樹脂(A)
と混合した際の混合物の低粘度化を考慮すると、酸無水
物(B)としては、常温で液状のものが好ましい。
【0030】また、上記、酸無水物(B)のエポキシ樹
脂(A)100重量部に対する酸無水物の配合量(重量
部)は、下式 酸無水物(B)の配合量(重量部)={酸無水物(B)
の分子量/酸無水物(b)1分子中の酸無水物基の数}
×{酸無水物(B)の酸無水物基の数/エポキシ樹脂
(A)のエポキシ基の数}×{100/エポキシ樹脂
(A)のエポキシ当量} で表されるが、本発明においては、酸無水物(B)の酸
無水物基の数とエポキシ樹脂(A)のエポキシ基の数と
の比(酸無水物基の数/エポキシ基の数)の値があまり
に大きい場合やあまりに小さい場合にガラス転移温度が
大きく低下して機械的特性の向上が望めなくなるので
0.5〜1.5の範囲となるように、好ましくは0.7
〜1.2となるように調整した。
【0031】本発明の成形用樹脂組成物に係わる硬化促
進剤(C)は、例えば2―エチル―4―メチルイミダゾ
ール、2―メチルイミダゾールおよび2―フェニルイミ
ダゾールなどのあらゆる種類のイミダゾール類とその塩
類、トリフェニルホスフィン、環状ホスフィン、トリブ
チルホスフィンおよびテトラフェニルホスホニウムブロ
マイドなどのあらゆる種類の有機ホスフィンで代表され
るリン系化合物、脂肪族アミン類、脂肪族ポリアミン
類、芳香族アミン類および第三アミン類などのアミン類
やその塩類、ジシアンジアミド、あらゆる種類のルイス
酸・塩基触媒、ブレンステッド酸塩類、オクチル酸亜鉛
およびオクチル酸スズなどの有機金属塩類、ポリメルカ
プタン類、マイクロカプセル触媒並びに1,8―ジアザ
―ビシクロ(5,4,0)ウンデセン―7(DBU)や
その塩など通常のエポキシ樹脂を硬化させることのでき
る硬化促進剤であればよく限定はない。これらは単独で
用いてもよく、2種類以上を併用して用いても良い。こ
れらの中では取り扱いやすく、反応性が大きいという点
から2―エチル―4―メチルイミダゾールが好ましい。
【0032】硬化促進剤(C)の配合量は、あまりに多
い場合、発熱が大きくなり、更に硬化反応が局部的に急
激に進行して反応が不均一になるため得られた硬化物の
機械的強度の低下が大きくなるので、エポキシ樹脂
(A)の100重量部に対して10重量部程度、好まし
くは6重量部以下となるように調整し、またあまりに小
さい場合は、硬化反応に要する時間があまりに長くなる
ため、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.0
5重量部以上、好ましくは0.1重量部以上となるよう
に調整する。
【0033】本発明の成形用樹脂組成物に係わる上記カ
ップリング剤(D)は、無機充填剤(F)と組成物中の
有機成分との界面を化学的に結合し補強することにより
高強度化を実現するために用いられ、例えばエポキシシ
ラン系カップリング剤、フェニルアミノシラン系カップ
リング剤、メルカプトシラン系カップリング剤およびチ
タネート系カップリング剤から選ばれた少なくとも1種
類が用いられる。エポキシシラン系カップリング剤の代
表例としては、例えばγ―グリシドキシプロピルトリメ
トキシシランなどがあげられ、フェニルアミノシラン系
カップリング剤では例えばN―フェニル―γ―アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどがあげられ、メルカプト
シラン系カップリング剤では、例えばγ―メルカプトプ
ロピルトリメトキシシランなどがあげられ、またチタネ
ート系カップリング剤では例えばイソプロピルトリイソ
ステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチ
ルホスフェート)チタネートなどがあげられるが、これ
らの中では、成形用樹脂組成物の粘度を上昇させずに、
得られた硬化物の機械的強度が向上できるという点か
ら、γ―グリシジルプロピルトリメトキシシランなどの
エポキシシラン系カップリング剤やチタネート系カップ
リング剤などが好ましい。
【0034】カップリング剤(D)の配合量は、上記無
機充填剤(F)の配合量に基づいて決定されるが、かか
るカップリング剤(D)の配合量があまりに多い場合
は、成形用樹脂組成物から得られる硬化物の耐熱性が低
下するようになるので、無機充填剤(F)100重量部
に対して5重量部以下、好ましくは3重量部以下となる
ように調整し、あまりに少ない場合にはカップリング剤
を用いない場合と比べて硬化物の機械的強度の向上効果
が充分に発揮されなくなるので、無機充填剤(F)10
0重量部に対して0.05重量部以上、好ましくは0.
1重量部以上となるように調整する。
【0035】本発明の成形用樹脂組成物に係わる上記微
細ポリマ粒子(E)は平均粒径が0.01〜5μmで、
組成物に溶解または溶融しているのではなく、組成物中
に微細分散した状態で配合されている。上記微細ポリマ
粒子により、上記成形用エポキシ樹脂組成物を用いて得
られたモールドコイル製品は、破壊靱性を更に向上で
き、かつ応力も低下できるため、耐クラック性、生産性
および成形性などが大幅に向上されたものとなる。平均
粒径が上記範囲を離れると破壊靱性向上効果が低くな
る。
【0036】また、上記微細ポリマ粒子(E)の配合量
は、あまりに多い場合は、成形用樹脂組成物の粘度が高
くなるだけでなく、それを用いて得られる硬化物の機械
的強度も低下する傾向があるため、無機充填剤(F)以
外の成形用樹脂組成物を構成する全有機成分100重量
部に対して30重量部以下、なかんづく20重量部以下
であることが好ましく、逆にあまりに少ないと、かかる
微細ポリマ粒子(E)を配合した事による効果が充分に
発現されない傾向があるため、全有機成分100重量部
に対して3重量部、なかんづく5重量部以上であること
が好ましい。
【0037】上記微細ポリマ粒子(E)としては、ゴム
成分、ポリアクリル酸誘導体、エラストマ微粒子および
シリコーンポリマ等から選ばれた少なくとも一種の微細
ポリマ粒子が用いられる。具体的な例として、架橋した
ブタジエンゴム、架橋したブタジエン―アクリロニトリ
ルゴム、架橋した水添ブタジエンゴム、イソプレンゴム
等のゴム成分の少なくとも一種(E1)が用いられる。
【0038】また、上記ゴム成分(E1)にエポキシ樹
脂(A)のエポキシ基や酸無水物(B)の酸無水物基と
反応可能なカルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等を
付与した反応性ゴム成分(E2)は、エポキシ樹脂マト
リクスと微細ポリマ粒子表面の界面を更に補強し、微粒
子を微細分散させ破壊靱性を更に向上させ、これを用い
て得られるモールドコイル製品の応力の発生を抑制し、
耐クラック性、生産性および成形性などを更に向上させ
ることができる。
【0039】また、上記微細ポリマ粒子(E)として
は、分子量1000〜500000のポリアクリル酸エ
ステルやポリメタクリル酸エステル骨格からなるポリマ
またはその塩等のポリアクリル酸誘導体の少なくとも一
種(E3)が用いられる。エポキシ樹脂マトリクス中に
微粒子を微細分散させ界面を更に補強し、これを用いて
得られるモールドコイル製品の耐クラック性や成形性な
どを更に向上させるためには、上記ポリアクリル酸エス
テルまたはポリメタクリル酸エステル微粒子中のエステ
ル基(―COOR部分)が、エポキシ樹脂(A)のエポ
キシ基や酸無水物(B)の酸無水物基と反応可能な官能
基、例えば カルボキシル基:―COOH アミノ基:―NH2、―NRH、―NR2、 カルボン酸とアミンの塩:―COO-NR4 +、―COO-
NR3+、―COO-NR22 +、―COO-NRH3 +
【0040】
【化9】
【0041】ヒドロキシル基:―R―OH などに置換された官能基を含有する分子量500〜30
000のポリアクリル酸エステル微粒子を配合すること
が更に好ましい。
【0042】また、上記微細ポリマ粒子(E)として
は、分子量500〜30000のエポキシ樹脂や酸無水
物と反応可能な官能基を有するポリブタジエン―アクリ
ロニトリル共重合体、ポリブタジエン、水素添加ポリブ
タジエン、ポリイソプレンおよび水素添加ポリイソプレ
ン等のエラストマ(E4)の少なくとも一種が用いら
れ、上記微細ポリマ粒子と同様の効果を得ることができ
る。なお、上記エポキシ樹脂や酸無水物と反応可能な官
能基であるカルボキシル基、アミノ基およびエポキシ基
は分子鎖の両末端、片末端、分子側鎖および分子内部の
何れに存在しても良く特に限定は無いが、特に両末端に
カルボキシル基が存在するのがゲル化反応を抑制するな
ど反応のコントロールが容易であるという点からも好ま
しい。
【0043】更に、上記微細ポリマ粒子(E)として
は、分子量500〜30000の架橋したポリジメチル
シロキサンゴム粉末やジメチルシロキサン骨格を持った
ジメチルシロキサンポリマ(E5)の少なくとも一種が
用いられ、上記微細ポリマ粒子と同様の効果を得ること
ができる。上記ポリジメチルシロキサンゴム粉末または
ジメチルシロキサンポリマが成形用樹脂組成物に配合さ
れる場合、エポキシ樹脂マトリクス中に微細分散したポ
リジメチルシロキサンゴム粉末粒子またはジメチルシロ
キサンポリマ粒子の界面を更に補強し、これを用いて得
られるモールドコイル製品の耐クラック性や成形性など
を更に向上させるためには、上記ポリジメチルシロキサ
ンゴム粉末またはジメチルシロキサンポリマにエポキシ
樹脂(A)のエポキシ基や酸無水物(B)の酸無水物基
と反応可能なカルボキシル基、アミノ基、エポキシ基ま
たはフェノール性水酸基を含有するポリジメチルシロキ
サンゴム粉末またはジメチルシロキサンポリマを配合す
ることが更に好ましい。なお、上記ジメチルシロキサン
ポリマの官能基は、分子鎖の両末端、片末端、分子側
鎖、分子内部の何れに存在しても良く、特に限定はない
が、特に両末端にエポキシ基やフェノール性水酸基が存
在する物がマトリクス樹脂であるエポキシ樹脂のエポキ
シ基や酸無水物の酸無水物基との反応性を容易にコント
ロールできるという点からも好ましい。
【0044】なお、上記微細ポリマ粒子(E)の官能基
は、得られた成形用樹脂組成物の硬化反応中に反応する
が、上記微細ポリマ粒子(E)は、予めエポキシ樹脂
(A)や酸無水物(B)と予備反応させておいても良
く、その配合時期においては特に限定はない。
【0045】本発明の成形用樹脂組成物に係わる上記無
機充填剤(F)は平均長さ20〜500μmのフィラメ
ントを15重量%以下含有し、フィラメントとして例え
ばガラスフィラメント、アルミナフィラメントなどの無
機フィラメントがあげられるが、これに限定されるもの
ではない。上記フィラメントは、硬化物の破壊靱性や機
械的強度を向上させ、耐クラック性などを更に向上させ
るものである。フィラメントの平均長さが20μm未満
では破壊靱性や機械強度の向上が小さく、500μmを
越えると粘度上昇が著しく不適当である。
【0046】上記フィラメントの含有量が、あまりにも
少ない場合、かかるフィラメントを配合したことによる
効果が充分に発現されない傾向があるので、成形用樹脂
組成物に対して0重量%より大きく、なかんづく1重量
%以上であることが好ましく、あまりにも多い場合に
は、成形用樹脂組成物の粘度が極端に高くなる傾向があ
るので15重量%以下、なかんづく13重量%以下であ
ることが好ましい。
【0047】本発明に係わる上記無機充填剤(F)は、
本発明の成形用樹脂組成物に95重量%以下60重量%
以上配合される。この無機充填剤(F)の含有量によ
り、成型用樹脂組成物を用いて得られる硬化物の弾性率
や機械的強度ばかりではなく、熱伝導率も支配される。
即ち、例えばモールドコイルやモールドモータ製品等の
高電圧機器用モールド製品の運転時の温度上昇を抑制す
るという点から、成形用樹脂組成物を用いて得られる硬
化物の熱伝導率は0.6W/(m・K)以上であること
が好ましく、この熱伝導率に無機充填剤(F)の含有率
が大きく影響し、この点からも無機充填剤(F)の配合
比率は重要である。含有量が95重量%を越えると、成
形用樹脂組成物の粘度が高くなり、得られる硬化物の弾
性率が高くなり、60重量%未満では得られる硬化物の
弾性率が低く、柔らかくなって機械的強度が低下し、更
に熱膨張率の低下効果が小さくなるため、成形材料とし
て不適当になる。
【0048】上記フィラメント以外の無機充填剤(F)
としては、平均粒径が40μm以下で、粒度分布を広く
し、成形用樹脂組成物の粘度を低下させるという点か
ら、粒子径5μm以下の粒子を5重量%以上、好ましく
は10重量%以上含有されるように調整することが好ま
しい。平均粒径は、40μm以下であることが好ましい
が、成形用樹脂組成物から得られる硬化物の機械的強度
の低下を抑制するという点から20μm以下であること
が更に好ましく、また平均粒径は、あまりにも小さい場
合成形用樹脂組成物の粘度が高くなる傾向があるので
0.05μm以上、なかんづく0.1μm以上であるこ
とが好ましい。また、例えばインサート部材などの成形
される部品の細部にわたって成形用樹脂組成物を充填さ
せるためには最大粒径が200μm以下、なかんづく1
50μm以下であることが好ましい。
【0049】本発明に係わる上記フィラメント以外の無
機充填剤(F)としては、例えばシリカ充填剤および/
またはアルミナ充填剤が使用される。シリカ充填剤は、
天然シリカや合成シリカでよく、例えば結晶シリカおよ
び溶融シリカなどが、アルミナ充填剤としては例えばα
結晶アルミナなどがあげられる。なお、上記シリカ充填
剤やアルミナ充填剤の形状は、例えば球状であっても良
く、また破砕状でも良い。シリカ充填剤とアルミナ充填
剤の混合比率は、特に限定はなく、使用目的により適宜
調整すればよいが、混合比率は下記のように、本発明の
成形用樹脂組成物の熱伝導率に大きく影響する。
【0050】本発明の成形用樹脂組成物が高放熱性を得
るということは、実用上熱伝導率が0.6W/(m・
K)以上であることが重要である。0.6W/(m・
K)以下では使用中の温度上昇を抑制することが困難で
ある。熱伝導率が0.6W/(m・K)以上である組成
は種々考えられる。本発明の成形用樹脂組成物の内、熱
伝導率が0.6W/(m・K)であるものを、無機充填
剤(F)のフィラメント以外の充填剤として種々の配合
量のシリカ充填剤とアルミナ充填剤を用いて配合し、図
1に、成形用樹脂組成物における(シリカ充填剤+アル
ミナ充填剤)含有量と、それに占めるアルミナ充填剤の
割合の相関を示す特性図として示す。図中、斜線部が熱
伝導率が0.6W/(m・K)である組成領域を示す。
即ち、無機充填剤の充填量が下限の60重量%近傍でか
つフィラメントが略0重量%(シリカ充填剤+アルミナ
充填剤=略60重量%)ではアルミナが略0重量%でも
熱伝導率=0.6W/(m・K)を達成することができ
るが、無機充填剤の充填量が下限の60重量%でかつフ
ィラメントが最大量の15重量%(シリカ充填剤+アル
ミナ充填剤=45重量%)ではアルミナが10重量%以
上必要となる。即ち、シリカ充填剤およびアルミナ充填
剤の配合比が アルミナ充填剤/(シリカ充填剤+アルミナ充填剤)×
100≧10% であれば、成形用樹脂組成物の熱伝導率を0.6W/
(m・K)以上にすることができる。
【0051】また、本発明の成形用樹脂組成物には、通
常モールド製品などを得るために配合されている、例え
ば三酸化アンチモンなどのアンチモン類、リン系化合物
などの難燃剤、酸化防止剤、カーボンブラックなどの着
色剤など所望の添加剤が適宜配合されていても良い。
【0052】本発明の成形用エポキシ樹脂組成物を用い
たモールドコイル製品の製法においては、構成成分のう
ち硬化促進剤(C)とそれ以外の成分からなる定量混合
物とを混合して成形用樹脂組成物を調製する。なお、こ
のばあいの硬化促進剤(C)の配合量は、硬化時間を短
縮できるという点からエポキシ樹脂(A)100重量部
に対して3重量部以上であることが好ましい。つぎに、
上記成形用樹脂組成物が硬化する前に所定の圧力で上記
成形用樹脂組成物を所望の形状を有する金型内に注入し
て成形したのち、適宜養成させるなどして所望のモール
ドコイル、モータ等を得ることができる。成形用樹脂組
成物を金型内に圧入する際の圧力は、あまりにも高い場
合は、例えば金型内に後述するインサート部材を設けた
場合にこれらが変形する場合が生じるので100kg/
cm2以下、好ましくは80kg/cm2以下となるよう
に調整し、あまりに低い場合には圧入時間が長すぎた
り、インサート部材の間隙に成形用樹脂組成物が入らな
いようになるので、5kg/cm2以上、好ましくは1
0kg/cm2以上になるように調整する。
【0053】なお、圧入された成形用樹脂組成物の硬化
を促進させる目的で、金型を加熱してもよい。金型を加
熱する場合は、かかる加熱温度は、特に限定はないが、
あまりにも高い場合は成形中に成形物の表面が変色する
ようになる傾向があるので、200℃程度以下、なかん
づく180℃程度以下であることが好ましく、又あまり
に低い場合には、硬化時間が短縮されずに、作業性の向
上が望めなくなるので80℃程度以上、なかんづく10
0℃程度以上であることが好ましい。
【0054】圧入された成形用樹脂組成物を高速で成形
しようとする場合は成形用樹脂組成物の粘度を低下さ
せ、更により高速で硬化させるために、硬化促進剤
(C)とそれ以外の成分からなる定量混合物とを混合す
る際に、これらを40〜80℃程度に加温してもよい。
また、成形終了後に成形対を養成させる場合の温度や時
間については特に限定はなく適宜調整すればよい。
【0055】かくして得られる本発明の成形用エポキシ
成形用樹脂組成物から得られた硬化物は、例えば130
〜160℃程度とガラス転移温度が高く、特に高機械的
強度、高靱性などの優れた機械的特性や耐熱性を有する
ものであるので、上記成形用樹脂組成物を用いて、耐ク
ラック性などに優れ、高い信頼性を有するモールドコイ
ル製品等を製造することが出来る。
【0056】
【実施例】次に、本発明の成形樹脂組成物並びにそれを
用いた高電圧機器用モールド製品およびその製造方法を
具体的に説明する。
【0057】実施例1〜10.表1に示す成分を通常の
混合装置を用いて混合したのち、真空脱泡して成形用樹
脂組成物を得た。なお、表中(部)は(重量部)であ
り、酸無水物(B)としてはメチルテトラヒドロフタル
酸無水物(分子量166)を、硬化促進剤(C)として
は2―エチル―4メチルイミダゾールを、カップリング
剤(D)としてはγ―グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン(エポキシシラン系カップリング剤){商品
名:KBM403,信越化学工業(株)製}を用いた。
【0058】
【表1】
【0059】なお、表1ならびに下記表3、表5、表6
における上記成分以外の各略号は、以下の通りである。
エポキシ樹脂(A)として用いた A―1:
【0060】
【化10】
【0061】で表されるエポキシ樹脂(エポキシ当量4
80、数平均分子量1320) A―2:
【0062】
【化11】
【0063】で表されるエポキシ樹脂(エポキシ当量4
10、数平均分子量1200) A―3:
【0064】
【化12】
【0065】で表されるエポキシ樹脂(エポキシ当量2
80、数平均分子量580) A―4:
【0066】
【化13】
【0067】で表されるエポキシ樹脂(エポキシ当量5
00、数平均分子量1400) A―5:
【0068】
【化14】
【0069】で表されるエポキシ樹脂(エポキシ当量6
50、数平均分子量1450)、 E―807:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量170、数平均分子量350){商品名:エピコ
ート807,油化シェルエポキシ(株)社製}
【0070】微細ポリマ粒子(E)として用いた E―1:アクリロニトリル―ブタジエン共重合体からな
る架橋ゴム粉末{商品名:XER―91,日本合成ゴム
(株)製}
【0071】無機充填剤(F)として用いた RD―8:シリカ充填剤(溶融シリカ、平均粒径13μ
m、最大粒子系130μm、粒子径が5μm以下の粒子
の含有率18重量%){商品名:RD―8(株),龍森
製} クリスタライト5X:シリカ充填剤(結晶シリカ、平均
粒径1.5μm、粒子径5μm以下の粒子の含有率80
重量%以上){商品名:クリスタライト5X,(株)龍
森製} フィラメント:ガラスフィラメント(平均長さ300μ
m)
【0072】また、表1以下の表3、表5、表6中には
エポキシ樹脂(A)のエポキシ基の数および酸無水物
(B)の酸無水物基の数を合わせて示す。なお、かかる
実施例1〜10並びに下記実施例11〜30、比較例1
〜3において、かかる酸無水物(B)の酸無水物基の数
とエポキシ樹脂(A)のエポキシ基の数との比の値は、
いずれも0.9となるように調整した。
【0073】上記各組成の成形用樹脂組成物を厚さ5m
mのガラス板2枚のあいだに厚さ3mmまたは6mmの
フッ素樹脂製のスペーサをはさみ、形成されたスペース
の中に、上記成形用樹脂組成物を注入し、恒温槽中で1
20℃で4時間、160℃で12時間かけて硬化させ、
試験片(厚さ3mmまたは6mm)を作製した。得られ
た試験片の物性として、曲げ弾性率、曲げ強度、ガラス
転移温度、熱膨張率、破壊靱性値、熱伝導率を以下の方
法に従って測定した。その結果を表2に示す。
【0074】
【表2】
【0075】表2および下記表4、表7および表8に示
した各物性の測定方法を以下に示す。 (イ)曲げ弾性率及び曲げ強度 JIS K6911に記載の方法に準拠し、厚さ3mm
の試験片を用いて曲げ弾性率(kg/mm2)および曲げ強度
(kg/mm2)測定した。 (ロ)ガラス転移温度 熱膨張法による熱機械分析を行い、ガラス転移温度(T
g)(℃)を測定した。 (ハ)熱膨張率 上記(ロ)ガラス転移温度の測定における熱膨張法によ
る熱機械分析を行う際に得られる熱膨張曲線のガラス領
域(40〜90℃)の直線部分の傾きから熱膨張率(℃
-1)を測定した。 (ニ)破壊靱性値 図2は一般的な破壊靱性を測定するための試験片の平面
図である。即ち、上記の様にして得られた試験片を厚さ
6mm、たて12mm、よこ80mmの試験片13と
し、その中央部に幅0.5mm、長さ4.5mmの切れ
込み14をいれ、更に幅0.1mm,長さ1.5mmの
予備亀裂15をつくった破壊靱性試験片を用意し、これ
を試験片13の端から15mm部分2箇所で支点16に
より支え、切り込み14の真上から矢印Aの方向に荷重
をかけ、亀裂17が生じたときの荷重に基づいて破壊靱
性値(K1C)(N/mm3/2)を求めた。 (ホ)熱伝導率 熱伝導率(W/(m・K))は厚さ約1mmの試験片を
用いて、JIS C2141に記載の方法に準拠して測
定した。
【0076】(ヘ)クラック特性 図3は一般的な硬化促進剤分離型成形装置(以下成形装
置ともいう。)の構成図である。図において、1は硬化
促進剤分離型成形装置、2、3は投入口、4はミキサ、
5は金型、6は成形用樹脂組成物を注入口である。ま
ず、成形装置1の投入口2から硬化促進剤(C)を、投
入口3から硬化促進剤(C)以外の成分からなる定量混
合物をそれぞれ投入し、ミキサ4内で混合して成形用樹
脂組成物を調整したのち、150℃に加熱した金型(モ
ールドモータのステータ部に適合した形状のもの)5内
に、上記成形用樹脂組成物を注入口6から30kg/c
2の圧力で注入し、10分間圧力を保持して成形し、
170℃で5時間養成させて図4に示す形状のモールド
モータを得た。なお、図4は一般的なモールドモータの
一部を切り欠いて示す説明図であり、かかる図におい
て、21は成形用樹脂組成物から形成されたステータ
部、22はステータコア部、23はコイル部を示し、か
かるモールドモータの製造の際、ステータコア部22は
鉄鋼板(厚さ0.5mm)を100枚組み合わせたもの
とし、コイル部23はポリウレタン被覆導線(直径0.
5mm)を巻いたものとした。得られたモールドモータ
は、−50℃で4時間および130℃で4時間のサイク
ルを200サイクル施す熱サイクル試験を行ったのち、
クラック発生の有無(表中、クラックが全く発生しない
ばあいを○、わずかに発生する場合を△、著しく発生す
る場合を×とする、以下同様)を調べた。ただし、上記
(ヘ)クラック特性の試験に作製したモールドモータに
用いた成形用樹脂組成物においては、硬化促進剤(C)
の配合量がエポキシ樹脂(A)100重量部に対して5
重量部となるようにした。
【0077】比較例1〜3.組成を表3に示すようにし
て、実施例1〜10と同様にして成形用樹脂組成物を
得、各特性を測定して結果を表4に示す。
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】実施例11〜30.組成を表5、表6に示
すように変更した他は、実施例1〜10と同様にして成
形用樹脂組成物を得た。
【0081】
【表5】
【0082】
【表6】
【0083】得られた成形用樹脂組成物を用い、実施例
1〜10と同様にして各物性を調べた。その結果を表
7、表8に示す。
【0084】
【表7】
【0085】
【表8】
【0086】なお、表6中の各略号は、以下の通りであ
る。微細ポリマ粒子(E)として用いた E―2:
【0087】
【化15】
【0088】で表される繰り返し単位を持つポリブチル
メタアクリレート微細粒子(数平均分子量37000、
平均粒子径0.8μm)
【0089】G―1:両末端カルボキシル基含有ブタジ
エン―アクリロニトリル共重合体エラストマ(分子量3
500、アクリロニトリル量17%{商品名:CTBN
1300×8,宇部興産(株)製}
【0090】ポリジメチルシロキサンゴム粉末として用
いた J―1:ジメチルシロキサン83重量%、メチルビニル
シロキサン17重量%およびジクロロベンゾイルパーオ
キサイドを用いて得られたシロキサン骨格を有する架橋
ゴム状シリコーンポリマの微粒粉末(平均粒子径1.5
μm)
【0091】ジメチルシロキサンポリマ(K)として用
いた K―1:
【0092】
【化16】
【0093】で表される繰り返し単位を持つジメチルシ
ロキサンポリマ(数平均分子量7560、水酸基当量2
100)
【0094】無機充填剤(F)として用いた AS―20:アルミナ充填剤(平均粒子径20μm、最
大粒子径150μm、粒子径が5μ以下の粒子の含有率
15重量%){商品名:AS―20, 昭和
電工(株)製}
【0095】表2、表4、表7および表8に示された結
果から、実施例1〜30で得られた成形用エポキシ樹脂
組成物から得られた硬化物は、ガラス転移温度が高く、
曲げ弾性率、曲げ強度および熱膨張率が小さく、比較例
1〜3で得られた成形用樹脂組成物から得られた硬化物
に比べ、破壊靱性値が大きく、曲げ強度が高く機械的特
性に優れ、熱伝導率が高いため放熱性にも優れたもので
あることがわかる。
【0096】更に、かかる実施例1〜30の成形用樹脂
組成物を用いて製造されたモールドモータは、比較例1
〜3のものとは異なり、熱サイクル試験を行ったのちの
クラックの発生が見られず、耐クラック性に優れたもの
であることがわかる。
【0097】実施例31.図3において、硬化促進剤分
離型成形装置1(以下、成形装置1ともいう)の投入口
2から硬化促進剤(C)を、投入口3から硬化促進剤
(C)以外の成分の定量混合物をそれぞれ投入し、ミキ
サ4内で例えば室温から80℃程度に加温混合して成形
用樹脂組成物を調整したのち、インサート部材を設置し
た金型5内に上記成形用樹脂組成物を5〜100kg/
cm2の圧力で圧入し成形することにより、所望のモー
ルド製品を高速で得た。また、ミキサ4内で混合した成
形用樹脂組成物を、所定の条件で例えばレジントランス
ファモールド法や射出成型法などによって圧入して成形
し、所望のモールド製品を高速で得ることもできる。上
記モールドコイル、モータ製品の製法に用いる装置に
は、特に限定はなく、また、本発明の成形用樹脂組成物
は、硬化時間を短くさせようとする場合には、80〜2
00℃程度で30秒〜20時間程度加熱する。更に、上
記インサート部材の材質には特に限定がないが、例えば
鉄、銅、アルミニウムなどの通常モータやコイル製品に
用いられているものを用いることができる。
【0098】本発明の製法により、上記したように、硬
化物のガラス転移温度が高く、優れた機械的特性や耐熱
性と従来のものと比べて高い熱伝導率を呈する成形用エ
ポキシ樹脂組成物が用いられるので、高温での機械特性
が向上し、機械的使用限界温度が高くなってより信頼性
を有する例えばモールドモータやモールドコイル等高電
圧機器用モールド製品の製造が可能になり、更にかかる
モールド製品の小型コンパクト化及び量産化が可能とな
る。
【0099】なお、上記実施の形態および実施例では本
発明の成形用樹脂組成物を用いた高電圧機器用モールド
製品としてモールドモータやモールドコイル製品につい
て示しているが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0100】
【発明の効果】本発明の第1の成形用樹脂組成物によれ
ば、一般式(I)〜(IV)で表されるエポキシ樹脂
(A1)〜(A4)の少なくとも一種を含有するエポキ
シ樹脂(A)と、酸無水物(B)と、硬化促進剤(C)
と、カップリング剤(D)と、分散した平均粒径0.0
1〜5μmの微細ポリマ粒子(E)と、平均長さ20〜
500μmのフィラメントを組成物全体に対して15重
量%以下含有し、配合量が組成物全体に対して60〜9
5重量%である無機充填剤(F)とを配合することによ
り、高機械強度化、高靱性化、耐熱性向上という効果が
得られる。
【0101】本発明の第2の成形用樹脂組成物によれ
ば、上記エポキシ樹脂(A)が上記一般式(I)におけ
るブロム基を水素基で置換したビスA型エポキシ樹脂お
よびビスF型エポキシ樹脂の少なくとも一種を含有する
ことにより低粘度化できるという効果が得られる。
【0102】本発明の第3の成形用樹脂組成物によれ
ば、上記カップリング剤(D)が、エポキシシランカッ
プリング剤、フェニルアミノシランカップリング剤、メ
ルカプトシランカップリング剤およびチタネート系カッ
プリング剤の少なくとも一種で、配合量が無機充填剤
(F)に対して0.05〜5重量%であることにより、
高強度化できるという効果が得られる。
【0103】本発明の第4の成形用樹脂組成物によれ
ば、上記微細ポリマ粒子(E)が、架橋したブタジエン
―アクリロニトリルゴム、ポリブタジエンゴム、水素添
加したポリブタジエンゴムまたはイソプレンゴム等のゴ
ム成分(E1)、エポキシ樹脂や酸無水物と反応可能な
官能基を持つ架橋したブタジエン―アクリロニトリルゴ
ム、ポリブタジエンゴムまたは水素添加したポリブタジ
エンゴムもしくはポリイソプレンゴム等の反応性ゴム成
分(E2)、分子量1000〜500000のポリアク
リル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルまたはそれ
らを主とする共重合体もしくはその誘導体や塩等のポリ
アクリル酸誘導体(E3)、分子量500〜30000
のエポキシ樹脂や酸無水物と反応可能な官能基を有する
ポリブタジエン―アクリロニトリル共重合体、ポリブタ
ジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレンまた
は水素添加ポリイソプレン等のエラストマ(E4)、お
よび分子量500〜30000の架橋したポリジメチル
シロキサンゴム、シリコーンポリマまたはエポキシ樹脂
や酸無水物と反応可能な官能基を分子鎖に有するシリコ
ーンポリマ(E5)において、上記(E1)〜(E5)
の少なくとも一種であることにより、高靱性化などの優
れた機械的特性を有するという効果が得られる。
【0104】本発明の第5の成形用樹脂組成物によれ
ば、上記無機充填剤(F)が、シリカ充填剤およびアル
ミナ充填剤の少なくとも一種を含有したことにより、高
機械的強度化という効果が得られる。
【0105】本発明の第6の成形用樹脂組成物によれ
ば、熱伝導率が0.6W/(m・K)以上であることによ
り、特に高放熱性を有するという効果が得られる。
【0106】本発明の第7の成形用樹脂組成物によれ
ば、上記シリカ充填剤およびアルミナ充填剤の配合比が アルミナ充填剤/(シリカ充填剤+アルミナ充填剤)×
100≧10% であることにより、特に高放熱性を有するという効果が
得られる。
【0107】本発明の第1の高電圧機器用モールド製品
の製造方法によれば、上記成形用樹脂組成物において、
硬化促進剤(C)と、それ以外の成分からなる定量混合
物とを混合して成形用樹脂組成物を調整し、この成形用
樹脂組成物を5〜100kg/cm2の圧力で金型に注
入し成形することにより、生産性、成形性、特に耐クラ
ック性が優れ、信頼性を有する製品の製造が可能にな
り、更にコンパクト化や量産化が可能となるという効果
が得られる。
【0108】本発明の第1の高電圧機器用モールド製品
は、上記製造方法により得られたものであり、特に耐ク
ラック性に優れ、高い信頼性を有するという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の成形用樹脂組成物の内、熱伝導率が
0.6W/(m・K)であるものにおいて、(シリカ充
填剤+アルミナ充填剤)含有量と、それに占めるアルミ
ナ充填剤の割合の相関を示す特性図である。
【図2】 一般的な破壊靱性を測定するための試験片の
平面図である。
【図3】 一般的な硬化促進剤分離型成形装置の構成図
である。
【図4】 一般的なモールドモータの一部を切り欠いて
示す説明図で
【符号の説明】
1 硬化促進剤分離型成形装置、2、3 投入口、4
ミキサ、5 金型、6成形用樹脂組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 27/32 H01F 27/32 A // C08L 33/02 LHR C08L 33/02 LHR 33/08 LJE 33/08 LJE (72)発明者 鐘ケ江 裕三 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 八代 長生 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 池田 洋一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 鈴木 睦治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 高橋 一郎 兵庫県三田市三輪2丁目6番1号 菱電化 成株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
    基を示し、Xは1〜4の整数、nは0〜20を示す。)
    で表される分子量10000以下のエポキシ樹脂(A
    1)、一般式(II) 【化2】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
    基を示し、nは0〜20を示す。)で表される分子量1
    0000以下のエポキシ樹脂(A2)、一般式(II
    I) 【化3】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
    基を示し、nは0〜20を示す。)で表される分子量1
    0000以下のエポキシ樹脂(A3)、および一般式
    (IV) 【化4】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
    基を示し、nは0〜20を示す。)で表される分子量1
    0000以下のエポキシ樹脂(A4)において、上記
    (A1)〜(A4)の少なくとも一種を含有するエポキ
    シ樹脂(A)と、酸無水物(B)と、硬化促進剤(C)
    と、カップリング剤(D)と、分散した平均粒径0.0
    1〜5μmの微細ポリマ粒子(E)と、平均長さ20〜
    500μmのフィラメントを組成物全体に対して15重
    量%以下含有し、配合量が組成物全体に対して60〜9
    5重量%である無機充填剤(F)とを配合した成形用樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂(A)が一般式(I)にお
    けるブロム基を水素基で置換したビスA型エポキシ樹脂
    およびビスF型エポキシ樹脂の少なくとも一種を含有す
    ることを特徴とする請求項1記載の成形用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 カップリング剤(D)が、エポキシシラ
    ンカップリング剤、フェニルアミノシランカップリング
    剤、メルカプトシランカップリング剤およびチタネート
    系カップリング剤の少なくとも一種で、配合量が無機充
    填剤(F)に対して0.05〜5重量%であることを特
    徴とする請求項1または2に記載の成形用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 微細ポリマ粒子(E)が、架橋したブタ
    ジエン―アクリロニトリルゴム、ポリブタジエンゴム、
    水素添加したポリブタジエンゴムまたはイソプレンゴム
    等のゴム成分(E1)、エポキシ樹脂や酸無水物と反応
    可能な官能基を持つ架橋したブタジエン―アクリロニト
    リルゴム、ポリブタジエンゴムまたは水素添加したポリ
    ブタジエンゴムもしくはポリイソプレンゴム等の反応性
    ゴム成分(E2)、分子量1000〜500000のポ
    リアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルまた
    はそれらを主とする共重合体もしくはその誘導体や塩等
    のポリアクリル酸誘導体(E3)、分子量500〜30
    000のエポキシ樹脂や酸無水物と反応可能な官能基を
    有するポリブタジエン―アクリロニトリル共重合体、ポ
    リブタジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレ
    ンまたは水素添加ポリイソプレン等のエラストマ(E
    4)、および分子量500〜30000の架橋したポリ
    ジメチルシロキサンゴム、シリコーンポリマまたはエポ
    キシ樹脂や酸無水物と反応可能な官能基を分子鎖に有す
    るシリコーンポリマ(E5)において、上記(E1)〜
    (E5)の少なくとも一種である請求項1ないし3の何
    れかに記載の成形用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 無機充填剤(F)が、シリカ充填剤およ
    びアルミナ充填剤の少なくとも一種を含有したことを特
    徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の成形用樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】 熱伝導率が0.6W/(m・K)以上であ
    ることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の
    成形用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 シリカ充填剤およびアルミナ充填剤の配
    合比が アルミナ充填剤/(シリカ充填剤+アルミナ充填剤)×
    100≧10% であることを特徴とする請求項5または6に記載の成形
    用樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7の何れかに記載の成形
    用樹脂組成物において、硬化促進剤(C)と、それ以外
    の成分からなる定量混合物とを混合して成形用樹脂組成
    物を調整し、この成形用樹脂組成物を5〜100kg/
    cm2の圧力で金型に注入し成形する高電圧機器用モー
    ルド製品の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の製造方法により得られ
    た高電圧機器用モールド製品。
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