JPH1059723A - 砒化ガリウムからの三酸化二砒素の製造方法 - Google Patents

砒化ガリウムからの三酸化二砒素の製造方法

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JPH1059723A
JPH1059723A JP21629396A JP21629396A JPH1059723A JP H1059723 A JPH1059723 A JP H1059723A JP 21629396 A JP21629396 A JP 21629396A JP 21629396 A JP21629396 A JP 21629396A JP H1059723 A JPH1059723 A JP H1059723A
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gallium arsenide
arsenic
diarsenic trioxide
trioxide
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JP21629396A
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Yoshiyuki Chiba
善幸 千葉
Takashi Misumi
孝 三角
Shogo Tanabe
省吾 田辺
Yasuhira Konagaya
保平 小長谷
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Furukawa Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砒化ガリウムスクラップ等から高純度の三酸
化二砒素を製造することにより、高純度金属砒素の原料
や鉱工業用原料として有効利用できるようにし、有害な
砒素系廃棄物を減少させる。 【解決手段】 砒化ガリウムスクラップ等を反応管1
に装入し、酸素雰囲気中で800°C以上に加熱し、8
00°C以上1200°C以下の温度範囲において燃焼
させることにより、砒素を三酸化二砒素として昇華させ
てガリウム酸化物等から分離した後、昇華した三酸化二
砒素を水冷コンデンサー3で凝固させて高純度の三酸化
二砒素を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砒化ガリウム含有
物、例えば半導体材料として広く利用されている砒化ガ
リウム等の製造時及びその他の場合に生じる砒化ガリウ
ムスクラップ等を燃焼酸化することにより、三酸化二砒
素とガリウム酸化物等の蒸気圧差を利用して分離し、砒
素を高純度の三酸化二砒素として回収する砒化ガリウム
からの三酸化二砒素の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】砒化ガリウムは、高周波対応、低消費電
力という特性から化合物半導体として広く用いられてお
り、その需要は急増している。ところが、砒化ガリウム
の半導体素子を製造する場合、単結晶の製造、ウエハ
化、チップ化のそれぞれの工程で切断屑、研磨屑等の大
量のスクラップが発生し、ガリウムに換算した場合の砒
化ガリウムの製品化率は5%程度で極めて小さい。
【0003】一方ガリウムは特定の鉱石を持たない稀少
金属であり、その生産量の約50%はスクラップからの
回収に依存しているので、従来さまざまなガリウムを回
収するための方法が提案されている。
【0004】従来のガリウム回収方法には乾式法と湿式
法がある。乾式法の一つである真空熱分解法では、砒化
ガリウムスクラップを1100°C〜1150°Cで真
空熱分解し、砒素を昇華除去し、得られたガリウムを精
製する(特開昭57−101625号参照)。
【0005】他の方法としては、砒化ガリウムスクラッ
プを600°C〜1100°Cで酸化焙焼し、砒素は酸
化物として昇華除去し、残った酸化ガリウムを精製する
もの(特開昭64−4433号参照)がある。
【0006】湿式法としては、砒化ガリウムスクラップ
を酸化剤の存在下で酸またはアルカリで溶解し、pH調
整を行ってガリウムを水酸化物として溶液から沈殿分離
し、これを電解し金属ガリムウを得るもの(特公昭56
−38661号参照)等がある。
【0007】しかし、砒化ガリウムスクラップを110
0°C〜1150°Cで真空熱分解し、砒素を昇華除去
し、得られたガリウムを精製する方法では、ガリウムを
回収することが目的なので砒素は廃棄物となる。この砒
素中にはガリウム等が混入しており純度が低い。
【0008】また、砒化ガリウムスクラップを600°
C〜1100°Cで酸化焙焼し、砒素は酸化物として昇
華除去し、残った酸化ガリウムを精製する方法では、酸
化ガリウムを得ることを目的としており、高い温度にし
た後に空気または酸素を吹き込むので、反応の初期にお
いて亜酸化ガリウムも同時に蒸発し、三酸化二砒素中に
混入する。そのため純度の高い三酸化二砒素は得られな
い。
【0009】砒化ガリウムスクラップを酸化剤の存在下
で酸またはアルカリで溶解し、pH調整を行ってガリウ
ムを水酸化物として溶液から沈殿分離し、これを電解し
金属ガリムウを得る方法では、再度pH調整して溶液の
イオンを沈殿させるので、分離される砒素は低品位のス
ラッジとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の乾式
法と湿式法は、いずれもガリウムを回収するために行わ
れ、有害物である砒素は廃棄処分することを前提として
いたので、砒素分は利用価値のない状態、またはきわめ
て低品位で有害廃棄物となり、一時保管や安定化処理後
埋立処分されているのが現状である。
【0011】ところが、近年地球環境保護の立場から砒
素系廃棄物を埋立処分することは困難になりつつあり、
その対策が切望されている。しかし、従来のガリウム回
収方法で発生する砒素系廃棄物を再処理し砒素を回収し
て無害化するには多大の経費がかかる。そこで、砒化ガ
リウムスクラップ等からガリウムを回収する際に砒素の
処理についても留意し、まず砒素を有効可能な形で分離
回収すればガリウム回収時の砒素系廃棄物を大幅に減少
させることができる。有効利用可能な砒素の回収形態と
しては、純度の高い三酸化二砒素とすることがあげられ
る。
【0012】本発明は、ガリウム回収の際に生ずる砒素
系廃棄物の処理におけるかかる問題を解決するものであ
って、砒化ガリウム含有物から高純度金属砒素の原料や
鉱工業用原料として利用可能な99.99%以上の高純
度の三酸化二砒素を容易に得ることができ、砒素系廃棄
物を減少させることのできる砒化ガリウムからの三酸化
二砒素の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の砒化ガリウムか
らの三酸化二砒素の製造方法は、砒化ガリウム含有物を
あらかじめ酸素雰囲気とした後にこの酸素雰囲気中にお
いて加熱し、800°C以上1200°C以下の温度範
囲で燃焼させることにより、砒素を三酸化二砒素として
昇華させてガリウム酸化物等から分離した後、昇華した
三酸化二砒素を凝固させて回収するものである。
【0014】800°C未満の温度では砒化ガリウムの
蒸気圧が低いので燃焼が不十分であり効率的ではない。
800°C以上でも空気雰囲気だけの場合は燃焼が不十
分である。
【0015】1200°Cを越える温度では燃焼酸化さ
せることができるが、装置の耐熱性の問題や熱効率の問
題から有利でない。燃焼を行う温度範囲を800°C以
上1200°C以下とし、酸素雰囲気中において加熱
し、燃焼させることにより、高純度の三酸化二砒素を得
ることができる。
【0016】回収される三酸化二砒素は99.99%以
上の高純度であるので、そのまま金属砒素製造用の原料
として利用が可能であり、その他の鉱工業用原料として
も利用できる。一方砒素を回収した後のガリウム酸化物
は、そのまま従来のガリウム回収プロセスの原料として
利用でき、ガリウム回収時の砒素系廃棄物の量を大幅に
減少させることができるので、環境保護上からも好まし
いものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の砒化ガリウム
からの三酸化二砒素の製造方法の実施の一形態において
使用される燃焼酸化装置の縦断面図である。
【0018】ここで、水平に配置された反応管1の周囲
には、加熱用のコイル5を備えた加熱部2が設けられて
おり、反応管1の所定位置の下方には、ウォータージャ
ケット6を備えた水冷コンデンサ3と捕集部4とが連設
されている。
【0019】この反応管1内に砒化ガリウムスクラップ
を装入し、内部をあらかじめ酸素雰囲気とした後、コイ
ル5に通電することにより加熱して、800°C以上1
200°C以下の温度範囲において燃焼させ、砒素を三
酸化二砒素として昇華させてガリウム酸化物等から分離
する。昇華した三酸化二砒素は水冷コンデンサ3で冷却
することにより凝固させ、捕集部4で回収する。
【0020】固溶体である砒化ガリウムは、800°C
において6.08kPaの蒸気圧を示し、融点の124
0°Cで101kPaの蒸気圧を示す。このため砒化ガ
リウムを燃焼させるには高い燃焼温度を必要とする。
【0021】砒化ガリウムスクラップは、蒸気圧6.0
8kPa以上を与える800°C以上の温度で燃焼を開
始し、酸素雰囲気中で燃焼を継続させることで砒化ガリ
ウムスクラップから高純度の三酸化二砒素を得ることが
できる。
【0022】この際あらかじめ酸素雰囲気にしておかな
いと、亜酸化ガリウムが生成、蒸発し回収三酸化二砒素
中に混入することになる。十分な酸素雰囲気であれば高
純度の三酸化二砒素と酸化ガリウムを得ることができ
る。
【0023】また、1200°Cを越える燃焼温度では
反応管1の腐食が激しくなり、また熱効率の点からも不
利となる。
【0024】
【実施例】
〔実施例1〕砒化ガリウムスクラップ1000gを図1
に示す燃焼酸化装置の反応管1に装入し、酸素雰囲気中
で850°Cに保ち、8時間燃焼させた。この砒化ガリ
ウムスクラップは砒化ガリウムを主成分とし、鉄3pp
m、銅10ppm程度の不純物を含有していた。砒化ガ
リウムスクラップの分析値を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】昇華した三酸化二砒素は水冷コンデンサ3
で凝固し、捕集部4で484.6g回収され、燃焼残渣
766.2gが反応管1に残った。三酸化二砒素の回収
率は73.4%であった。捕集部4で得られた三酸化二
砒素の分析値を表2、反応管1の焼却残渣の分析値を表
3に示す。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】捕集部4で得られた三酸化二砒素は白色の
粉末結晶で、表2にみられるように不純物が珪素0.0
5ppm、鉄0.1ppm程度の極めて高純度のもので
あった。
【0030】また、燃焼残渣は表3にみられるように鉄
が0.05ppm、銅が1ppm、砒素が500ppm
程度含まれるガリウム酸化物であった。 〔比較例1〕実施例1と同様の原料を用い、温度を95
0°Cとした後に酸素を吹き込み、それ以外は実施例1
と同様の方法で燃焼酸化を行った。
【0031】その結果、捕集部4で得られた三酸化二砒
素中にはガリウム等の不純物が多く含まれていた。捕集
部4で得られた三酸化二砒素の分析値を表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】これは、反応の初期に蒸気圧の高い亜酸化
ガリウムが生成し、蒸発して三酸化二砒素中に混入した
ためである。また亜酸化ガリウムは凝縮時に腐食性の激
しいガリウムに一部解離するため水冷コンデンサー3の
一部が反応し、その反応物が回収三酸化二砒素中に混入
する結果となった。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、砒化ガリウム含有物か
ら99.99%以上の高純度の三酸化二砒素を容易に得
ることができ、得られた三酸化二砒素を高純度金属砒素
の原料やその他の鉱工業用原料として利用することがで
きる。
【0035】このように、砒化ガリウム含有物から分離
した砒素分を有効利用できるので、有害廃棄物とされて
きた砒素系廃棄物を減少させることができ、環境保護に
貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】砒化ガリウムからの三酸化二砒素の製造方法で
使用される燃焼酸化装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 反応管 2 加熱部 3 水冷コンデンサー 4 捕集部 5 コイル 6 ウォータージャケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小長谷 保平 福島県いわき市好間町上好間字小館20番地 古河機械金属株式会社いわき工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砒化ガリウム含有物をあらかじめ酸素雰
    囲気とした後に該酸素雰囲気中において加熱し、800
    °C以上1200°C以下の温度範囲で燃焼させること
    により、砒素を三酸化二砒素として昇華させてガリウム
    酸化物等から分離した後、昇華した三酸化二砒素を凝固
    させて回収する砒化ガリウムからの三酸化二砒素の製造
    方法。
JP21629396A 1996-08-16 1996-08-16 砒化ガリウムからの三酸化二砒素の製造方法 Pending JPH1059723A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106591599A (zh) * 2017-02-08 2017-04-26 磐石创新(北京)电子装备有限公司 一种砷化镓废料分离回收装置及方法

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