JPH1059608A - 排紙装置 - Google Patents

排紙装置

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JPH1059608A
JPH1059608A JP8218484A JP21848496A JPH1059608A JP H1059608 A JPH1059608 A JP H1059608A JP 8218484 A JP8218484 A JP 8218484A JP 21848496 A JP21848496 A JP 21848496A JP H1059608 A JPH1059608 A JP H1059608A
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paper discharge
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Yoshiyuki Arazeki
義之 荒関
Hisamune Yashima
央宗 八島
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙サイズが大きくなったとき、排紙サイド
フェンスを排紙方向に大きくしなくても、排紙の落下時
に生じる排紙両側の先端側縁部の下面からの空気の流れ
を略一定にすることによって、常に安定した排紙の挙動
が得られる排紙装置を提供する。 【解決手段】 各排紙案内面201cが排紙方向Xと平
行な状態を維持したまま、小サイズ位置と大サイズ位置
との間で移動可能である一対の排紙サイドフェンス20
1a,201bと、移動手段212と、排紙方向Xの排
紙揃えを行う主エンドフェンス部210を備えたエンド
プレート203と、主エンドフェンス部210による排
紙Sの受け止め後、排紙Sの両端部Saをガイドするた
めの補助排紙衝突面202cを備えた右補助フェンス2
02a及び左補助フェンス202bとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、孔版印刷機や複写
機等の画像形成装置から排出される排紙等を搬送し積載
する排紙装置に関し、さらに詳しくは、排紙における排
紙幅方向の排紙揃えを行う排紙サイドフェンス及び排紙
における排紙方向の排紙揃えを行う排紙エンドフェンス
の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷機等の画像形成装置に装着され
ている排紙装置としては、例えば実開平5−89355
号公報に示されている構造のものが知られている。この
排紙装置は、図13及び図14に示すように、製版済み
のマスタ11が巻装された版胴2に対する印刷用紙Sを
介してのプレスローラ4の選択的な押圧動作によって印
刷された印刷後に排出される、印刷済みの印刷用紙S
(以下、単に「排紙S」というときがある)を順次積載
する排紙台52’と、この排紙台52’に起立して一対
設けられていて、排紙方向Xと直交する排紙幅方向Yに
おける排紙Sの排紙揃えを行うための排紙方向Xと平行
な排紙案内面48cを備えた排紙サイドフェンス48
a,48bと、排紙Sの略中央部位を受け止めて排紙方
向Xにおける排紙Sの排紙揃えを行うための排紙エンド
フェンス50とを具備している。各排紙サイドフェンス
48a,48bには、排紙台52’への排紙Sの落下時
に生じる空気を外側に逃がして空気の流れairを整え
るための開口部48dが形成されている。排紙エンドフ
ェンス50には、排紙台52’への排紙Sの落下時に生
じる空気を外側に逃がして空気の流れairを整えるた
めの開口部50aが形成されている。
【0003】また、孔版印刷装置における排紙装置とし
ては、例えば実公平5−6305号公報に示されている
構造のものが知られており、その排紙装置の一部を図1
3を借りて説明する。図13において、上記排紙装置に
おける排出搬送装置41の排紙通路上には、排出される
排紙Sの見かけ上の腰の強さを高めるために、排紙Sに
対してU字形の湾曲を与える第一及び第二の対の隆起部
材(上記公報の第4図では補助隆起部材36及び固定隆
起部材33で示されている)が配設されている。これら
の第一及び第二の対の隆起部材としての補助隆起部材3
6及び固定隆起部材33は、隆起傾斜角度あるいは隆起
高さを印刷用紙Sの種類に応じて適宜に変更可能な構造
を有している。以下、排紙Sに対してU字形の湾曲を与
える手段を総称して単に排紙腰付け手段というときがあ
る。
【0004】上記排紙腰付け手段を用いた技術によれ
ば、排紙揃えを良くすることができる。すなわち、印刷
済みの印刷用紙Sが排紙過程において排紙方向Xに折れ
曲ることなく排紙台52’の直上位置まで移動して排紙
台52’上に実質的に水平な姿勢を保って落下し、先に
排紙されて排紙台52’上に積載されている印刷済みの
印刷用紙Sの印刷画像面を擦ることなく印刷済みの印刷
用紙Sを次々に排紙台52’上に排紙することができ
る。
【0005】上記したような二つの排紙装置において、
印刷可能な用紙サイズが葉書サイズの小さなものからA
3T(縦)サイズの大きなものである場合、排紙エンド
フェンス50の排紙幅方向の寸法は、B4TとかA3T
などの大きい印刷用紙Sに合わせて200〜240mm
位に設定されている。そして、排出搬送装置41におけ
る排紙方向Xの下流端から排紙エンドフェンス50まで
の距離は、使用されている用紙サイズに合わせて最短距
離であることが排紙揃えを確実に行う上から望ましく、
そのため通常、排紙エンドフェンス50は、排紙台5
2’の排紙方向Xに図示しない摺動機構を介して摺動可
能に保持されるようになっている。
【0006】ところが、上記のような排出搬送装置41
を備えた排紙装置において、例えば用紙サイズがB5T
サイズ(排紙幅方向Yにおける用紙幅の寸法が182m
m)の印刷用紙Sを用いたとすると、排紙エンドフェン
ス50の排紙幅方向Yの寸法が上記したように200〜
240mm位に設定されている場合、排紙エンドフェン
ス50の排紙幅方向の寸法が用紙サイズB5Tの用紙幅
寸法よりも大きいので、両排紙サイドフェンス48a,
48bを排紙台52’の内側へ摺動させて合わせると、
排紙エンドフェンス50が両排紙サイドフェンス48
a,48bと干渉してB5Tサイズの印刷用紙Sの先端
部に合わせることができず、排紙方向Xにおける排紙揃
えが悪化する不具合となってしまう。これと反対に、排
紙エンドフェンス50を排紙方向Xの上流側へ摺動させ
てB5Tの印刷用紙Sの先端部に合わせると、今度は、
両排紙サイドフェンス48a,48bが排紙エンドフェ
ンス50の両端と干渉して用紙サイズB5Tの印刷用紙
Sの用紙幅に合わせることができなくなってしまう。
【0007】そこで、上記のような不具合を解消するた
めに、例えば図15に示すような改良された排紙装置が
知られている。この排紙装置は、大きい用紙サイズ用の
第1排紙エンドフェンス50Aと、小さい用紙サイズ用
の第2排紙エンドフェンス50Bとの2つの排紙エンド
フェンスを排紙台52’の上に備えている。この排紙装
置によれば、図15に示した内容から自明であるとお
り、2つの第1、第2排紙エンドフェンス50A,50
Bを設けたことにより上記不具合を解消することができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような二つの排紙装置において、排紙幅方向Y及び排
紙方向Xにおける排紙Sの排紙揃え(以下、単に「排紙
幅方向Y及び排紙方向Xの排紙揃え」というときがあ
る)を行うときには、用紙サイズ(排紙サイズでもあ
る)に応じて、各排紙サイドフェンス48a,48bを
排紙幅方向Yに移動させると共に、排紙エンドフェンス
50を排紙方向Xへ移動させるが、このとき次に述べる
ように排紙揃えに悪影響を及ぼす。例えば、図16
(a)は用紙サイズがA4Tである場合の、また図16
(b)は用紙サイズがA3Tである場合の、排紙幅方向
Y及び排紙方向Xの排紙揃えを行った状態をそれぞれ示
している。その排紙揃えは、各用紙サイズA4T,A3
Tに対応した排紙Sの両側端縁部が各排紙サイドフェン
ス48a,48bの排紙案内面48cに案内されつつ、
排紙Sの先端が排紙エンドフェンス50で受け止められ
た後、排紙Sが排紙台52’上にそれぞれ落下しながら
行われる。このときの各排紙Sの排紙台52’上への落
下時においては、図16(a),図16(b)にそれぞ
れ示すように、各排紙Sにおける両側の先端側縁部Sf
の下面から外側へ流れ出る空気の流れairは、排紙方
向Xにおける各排紙サイドフェンス48a,48bの先
端部と排紙幅方向Yにおける排紙エンドフェンス50の
左右両端部との間の開口状態がそれぞれ異なるために、
互いに相違するものとなっている。このように、各排紙
Sにおける先端側縁部Sfの下面から外側へ流れ出る空
気の流れairが、互いに相違するものとなっているた
め、例えば用紙サイズA4Tの場合の排紙揃えを良好に
行うように、各排紙サイドフェンス48a,48bと排
紙エンドフェンス50との配置形状等を適切に設計する
と、今度は用紙サイズA3Tの場合の排紙揃えが悪化す
るといった問題点が発生した。
【0009】そこで、上記問題点を解消するために、図
16(c)に示すように用紙サイズA3Tの排紙揃えに
おいて、用紙サイズA4Tの排紙揃えを行うときの状態
と同じような空気の流れairとすべく、排紙Sにおけ
る先端側縁部Sfを覆うように図16(b)における各
排紙サイドフェンス48a,48bの前端側を延長して
排紙サイドフェンス48’a,48’bとした場合に
は、各排紙サイドフェンス48’a,48’bが排紙方
向Xに大きくなってコストアップになってしまう問題が
生じる。これに加えて、図17に示すように、排紙エン
ドフェンス50の排紙幅方向Yの幅寸法が小さい場合に
は、各排紙サイドフェンス48a,48bの排紙案内面
48cのみでしか、排紙エンドフェンス50に衝突した
排紙Sの跳ね返り後に生じる、排紙方向Xに対して略水
平な面上で回転する排紙Sの動きを規制・制御できず、
排紙Sの折れ等が発生して排紙揃えが悪くなってしま
う。
【0010】また、図15に示した排紙装置において
は、上記のような不具合は解消されるが、第1、第2排
紙エンドフェンス50A,50Bを排紙方向Xに摺動さ
せるための摺動機構が2つ必要となることにより、部品
点数が多くなると共にコストアップとなってしまう問題
点がある。
【0011】また、上記排紙装置に、排紙Sに対してU
字形の湾曲を与える排紙腰付け手段を有する上記技術を
適用した場合、以下に述べるような問題が生じる。な
お、以下参照する図18及び図19等において、印刷用
紙Sの厚さや大きさ及び各排紙エンドフェンスの形状
は、分かりやすいように多分に誇張して示されている。
【0012】 図18(a),(b),(c)におい
て、例えば、U字形の湾曲をもって排出される比較的大
きな用紙サイズ(例えばA3T等)の排紙Sが、排紙エ
ンドフェンス50や第1排紙エンドフェンス50Aの内
壁に対して略直交して衝突する衝突角度α(αが略90
度の角度)で排出される場合であって、排紙エンドフェ
ンス50や第1排紙エンドフェンス50Aの内壁によ
り、見かけ上の腰の強くなっている排紙Sにおける排紙
幅方向Yの略中央部位Sc(ハッチングで示す)で受け
止められる最初の排出時点では、排紙Sの跳ね返りは少
ない。ところが、排紙Sが排紙エンドフェンス50や第
1排紙エンドフェンス50Aの内壁に衝突した後では、
排紙Sが図中矢印で示すように排紙台52’上に落下す
るまで排紙Sの両端部Sa(いわゆる耳の部分で、以下
「耳部」というときがある)をガイドするものがないた
め、この排紙Sの跳ね返りの後の落下中に排紙揃えが悪
くなってしまう(図17参照)。また、図17におい
て、排紙Sの落下中に排紙揃えが悪くなってしまった場
合、たとえ両排紙サイドフェンス48a,48bでの排
紙幅方向Yの位置決め・排紙揃えを期待しても、排紙台
52’と排紙サイドフェンス48の排紙案内面48cと
のコーナー部で排紙Sが折れ曲がって積載されたりして
排紙揃えが悪化してしまうことがある。
【0013】 図19(a),(b),(c)におい
て、例えば、U字形の湾曲をもって排出される比較的小
さな用紙サイズ、例えばB5T等の排紙Sの先端部が、
上方から斜め下方に傾斜した衝突角度αをもって衝突す
る場合、言い替えれば排紙エンドフェンス50や第2排
紙エンドフェンス50Bの内壁に対して先端部が垂れ下
がっている状態で衝突するような場合、排紙Sの両端部
Saは剛性が弱くしかも上記内壁に最初に衝突するの
で、排紙Sの端部Saが上方に反り返って折れやすく、
この排紙Sの両端部Saの変形分の反発による跳ね返り
によって排紙揃えが悪くなってしまう(図17参照)。
【0014】上記の各現象は、排紙エンドフェンスの排
紙幅方向Yの大きさが単に広ければ良いわけではなく、
印刷用紙Sの用紙サイズや印刷用紙Sの腰の強さの違い
による用紙種類等に応じて、排紙揃えを最良とするため
の、排紙エンドフェンスの排紙幅方向Yの大きさの最適
寸法が存在することを裏付けており、しかも排紙が排紙
台に向けて落下中にその両端部をガイドする部材が必要
であることをも裏付けている。また、印刷用紙Sの厚
さ、排紙速度、あるいは排紙エンドフェンスに対する排
紙Sの衝突角度等に応じて、排紙揃えを最良とするため
の、排紙台に対しての排紙エンドフェンスの最適な起立
角度が存在することを裏付けている。この最適な起立角
度の狙いとしては、PPC用紙、孔版印刷用紙等の印刷
用紙を用いる場合、排紙Sの略中央部位Scが排紙エン
ドフェンスに対して衝突する衝突角度αを略90度に設
定すると、排紙揃えが良くなることが実験等で確かめら
れている(図18(b)参照)。
【0015】また、従来の排紙装置では、用紙サイズを
変えて排紙する場合において、排紙サイドフェンスと排
紙エンドフェンスとを別々に排紙台上に移動させてその
用紙サイズに合わせなくてはならない問題をも有してい
た。
【0016】したがって、かかる問題点を解決するため
に、本発明の第1の目的は、用紙サイズに応じて、排紙
サイドフェンスを、排紙案内面が排紙方向と平行な状態
を維持したまま、排紙台における排紙方向の上流側で占
める小サイズ位置と下流側で占める大サイズ位置との間
で移動可能に構成することにより、排紙サイドフェンス
を排紙方向に大きくしなくても、排紙の落下時に生じる
排紙両側の先端側縁部の下面からの空気の流れを略一定
にすることによって、常に安定した排紙の挙動が得られ
る排紙装置を提供することにある。
【0017】本発明の第2の目的は、排紙の略中央部位
を受け止める排紙エンドフェンスの主エンドフェンス部
の幅寸法が排紙の幅寸法よりも極端に小さい場合、ある
いは排紙が主エンドフェンス部に対して排紙方向に傾い
た衝突角度や主エンドフェンス部に対して高さ方向に傾
いた衝突角度でそれぞれ衝突するような場合であって
も、排紙エンドフェンスの主エンドフェンス部による排
紙の受け止め後、排紙の両側の先端部をガイドするため
の補助排紙衝突面を備えた補助エンドフェンス部を設け
ることによって、排紙の回転を制御して良好な排紙揃え
を得ることができる排紙装置を提供することにある。
【0018】本発明の第3の目的は、上記第1若しくは
第2の目的に加えて、用紙サイズが変わるごとに、排紙
サイドフェンスと排紙エンドフェンスとを別々に移動す
ることなく、用紙サイズに応じて、排紙サイドフェンス
又は排紙エンドフェンスの何れか一方の移動に連動して
各設定位置を決定できる排紙装置を提供することにあ
る。加えて、部品点数の増加及びコストアップすること
のない排紙装置を提供する。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、画像形成後に排出され
る排紙を積載可能な排紙台と、この排紙台上に一対設け
られていて、排紙方向と直交する排紙幅方向の排紙揃え
を行うための上記排紙方向と平行な排紙案内面を備えた
排紙サイドフェンスと、上記排紙台に起立し、上記排紙
の略中央部位を受け止めて上記排紙方向の排紙揃えを行
う主エンドフェンス部を備えた排紙エンドフェンスとを
具備する排紙装置において、上記排紙サイドフェンス
は、用紙サイズに応じて、各上記排紙案内面が上記排紙
方向と平行な状態を維持したまま、上記排紙台における
上記排紙方向の上流側であって上記排紙幅方向の内側寄
りで占める小サイズ位置と上記排紙台における上記排紙
方向の下流側であって上記排紙幅方向の外側寄りで占め
る大サイズ位置との間で移動可能であり、上記小サイズ
位置と上記大サイズ位置との間に各上記排紙サイドフェ
ンスを移動させる移動手段を有することを特徴とする。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1記載の排
紙装置において、上記移動手段は、一方の上記排紙サイ
ドフェンスの移動に連動して他方の上記排紙サイドフェ
ンスを移動させる連動手段を有することを特徴とする。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の排紙装置において、上記主エンドフェンス部による
上記排紙の受け止め後、上記排紙の両側の先端部をガイ
ドするための補助排紙衝突面を備えた補助エンドフェン
ス部を有し、各上記補助エンドフェンス部の上記補助排
紙衝突面を、各上記排紙サイドフェンスにおける上記排
紙案内面の上記排紙方向の下流側の内側に上記排紙方向
と略直交するようにそれぞれ設けたことを特徴とする排
紙装置。
【0022】請求項4記載の発明は、請求項2記載の排
紙装置において、上記排紙エンドフェンスは、上記排紙
台における上記上流側ないし上記下流側に亘って移動可
能であり、上記主エンドフェンス部による上記排紙の受
け止め後、上記排紙の両側の先端部をガイドするための
補助排紙衝突面を備えた補助エンドフェンス部を有し、
各上記補助エンドフェンス部の上記補助排紙衝突面を各
上記排紙サイドフェンスにおける上記排紙案内面の上記
排紙方向の下流側の内側に上記排紙方向と略直交するよ
うにそれぞれ設け、上記排紙エンドフェンスを、各上記
補助エンドフェンス部に実質的に接触した状態で、各上
記排紙サイドフェンスの移動に連動して各上記排紙サイ
ドフェンスの上記排紙方向に移動可能に設けたことを特
徴とする。
【0023】ここで、請求項3及び4記載の発明におい
て、「排紙案内面の排紙方向の下流側の内側に排紙方向
と略直交する」とは、排紙案内面の排紙方向の下流側の
内側に直角である状態を表す他、直角にごく近い鋭角な
いしは鈍角である状態をも含む。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項3又は4記
載の排紙装置において、上記主エンドフェンス部の上記
排紙を受け止める主排紙衝突面が、各上記補助排紙衝突
面よりも上記排紙方向の上流側に突出していることを特
徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について実施例を含めて詳述する。各図に
おいて、図面の簡明化を図るため各構成部品を適宜省略
する。図において一対で構成されていて特別に区別して
説明する必要がない構成部品は、説明の簡明化を図る上
から、その片方を適宜記載することでその説明に代える
ものとする。構成部品の形状及びその配設位置を説明す
る際において、排紙方向の下流側を「前」とその上流側
を「後」と言うときがあり、また排紙幅方向を左右と言
うときがある。従来の技術で説明した構成及び以下説明
する各実施の形態及び変形例等に亘り、同一の形状及び
機能を有する構成部品等については同一の符号を付すこ
とによりその説明をできるだけ省略する。
【0026】図13は、本発明に係る排紙装置を適用す
る印刷装置の全体構成を模式的に示す。この印刷装置
は、穿孔製版されたマスタを用いて印刷を行う孔版印刷
装置であり、まず、この孔版印刷装置の全体構成につい
て説明する。
【0027】図13において、この孔版印刷装置は、印
刷ドラム2が配置された孔版印刷工程部を備えていて、
原稿読取り部1、自動原稿送り装置部100、製版部1
0、排版部30、印刷ドラム2、印圧ローラ4、給紙部
5及び排紙台52’を備えた排紙部39から主に構成さ
れていて、それぞれ周知の構成をなす。
【0028】この孔版印刷装置は、回転軸2Aを中心に
して正逆回転可能な印刷ドラム2を備えている。印刷ド
ラム2は、印刷工程実行時には時計回り方向に回転し、
マスタを排出する場合には反時計回り方向に回転するよ
うに回転方向が設定されている。印刷ドラム2は、その
外周面上に穿孔製版された製版済みのマスタ11を巻き
付ける周知の構造および機能を有する。印刷ドラム2
は、一部を除いて周面に多数の穿孔が形成されており、
その表面には、例えば合成繊維からなる薄層のメッシュ
スクリ−ン(図示せず)が取り付けられている。
【0029】印刷ドラム2の周面で穿孔が形成されてい
ない箇所には、マスタ11の先端を挾持するためのクラ
ンパ2Bが配設されている。クランパ2Bは、印刷ドラ
ム2の一つの母線に沿って配置された載置面を有するス
テージ2Cと、このステージ2Cの一側端に配設された
枢軸に揺動可能に支持されステージ2Cに対して接離自
在な把持部材2Dとで構成されている。ステージ2C
は、マスタ11の先端を載置することができ、ステージ
2C上に先端を載置されたマスタ11は、ステージ2C
と把持部材2Dとにより挟持されて固定されるようにな
っている。マスタ11の先端部以外の範囲は、後述する
インキ供給機構3から印刷ドラム2の表面に向けて供給
されるインキの粘着力によって版胴表面に付着するよう
になっている。
【0030】印刷ドラム2の内部には、インキ供給機構
3が設けられている。インキ供給機構3は、回転軸2A
の略真下に配置されており、インキローラ3Aとドクタ
ーローラ3Bとを主要部として備えている。
【0031】インキローラ3Aは、回転軸2Aの下方の
印刷ドラム2内で、後述する印圧ローラ4と対向する位
置に印刷ドラム2を挾んで配置されている。インキロー
ラ3Aは、印刷ドラム2の内周面に当接しながら、印刷
ドラム2の周速度と同期した周速度で回転し、ドクター
ローラ3Bによって担持量を規定されたインキを印刷ド
ラム2及びメッシュスクリーンの開孔内に供給すること
ができるようになっている。
【0032】ドクターローラ3Bによって担持量を規定
されるインキは、回転軸2Aに形成されている吐出口2
Eから上記両ローラ3A,3Bで形成されている楔状空
間部のインキ溜まり3Cに滴下されるようになってい
る。
【0033】インキローラ3Aの下方には、印刷ドラム
2を挾んでインキローラ3Aに対向する印圧ローラ4が
配置されている。印圧ローラ4は、回転部材で構成され
ていて、印刷ドラム2に対して揺動アーム及び扇状カム
(共に図示せず)等を介して接離可能に設けられてい
る。印圧ローラ4は、後述するレジストローラ9から印
刷用紙Sが給送されてくる時に、その印刷用紙Sを印刷
ドラム2の表面に向けて押圧することができるように、
上記扇状カム等を介してその揺動・昇降タイミングが設
定されている。これにより、印刷用紙Sは、給紙装置5
から給送されて印刷ドラム2と印圧ローラ4との間に挿
入されたとき、印圧ローラ4が上昇変位されることによ
って印刷ドラム2の表面に押圧される。印刷用紙Sは、
製版済みのマスタ11を介して印刷ドラム2の表面に押
圧されると、印刷ドラム2に巻装されているマスタ11
の穿孔部分から転移するインキによって印刷される。そ
れ故に、印圧ローラ4が印刷ドラム2に押圧する位置
は、画像転写部をなす部分とされる。
【0034】給紙装置5は、印圧ローラ4の図において
右方近傍に配置されている。給紙装置5は、繰り出しロ
ーラ6、分離ローラ7,8及びレジストローラ9を給紙
方向に沿って備えている。
【0035】繰り出しローラ6は、給紙トレイ5Aに収
容されている印刷用紙Sの最上位のものに対して相対的
に接離可能に設けられ、印刷用紙Sを図示矢印方向に相
当する給送方向に向け繰り出すようになっている。上記
した給紙トレイ5Aは、昇降自在に設けられており、最
上位に位置する印刷用紙Sを繰り出しローラ6に当接さ
せるようになっている。
【0036】分離ローラ7,8は、繰り出しローラ6と
同様に印刷用紙Sのうちの最上位のものに当接して回転
可能であり、最上位にある印刷用紙Sのみを繰り出すこ
とができるようになっている。
【0037】レジストローラ9は、印刷用紙Sの給送路
をはさんで対向当接する一対のローラで構成され、印刷
ドラム2と印圧ローラ4とが接触する位置に向けて、印
刷用紙Sの給送タイミングをとって印刷用紙Sを繰り出
す。
【0038】また給紙トレイ5A内部には、後述する原
稿読取り部1の原稿載置部60に配設されたと同様な、
印刷用紙Sにおける用紙幅方向及び用紙搬送方向の用紙
サイズを検知する用紙サイズ検知手段(図示せず)が設
けられている。この用紙サイズ検知手段は、給紙トレイ
5A上において印刷用紙Sの用紙幅方向に連動して摺動
可能な一対の用紙ガイドフェンス(図示せず)の下部に
配設された複数の光路遮蔽部を有するセンサ遮蔽部材
(図示せず)と、これらのセンサ遮蔽部材に選択的に係
合する用紙サイズに対応して設けられた透過型光学セン
サ(図示せず)と、用紙搬送方向の用紙サイズを検知す
るために給紙トレイ5Aに設けられた反射型光学センサ
(図示せず)とからなる。上記用紙サイズ検知手段とし
ての上記透過型光学センサ及び上記反射型光学センサ
は、例えばマイクロコンピュータからなる制御部(図示
せず)の入力ポートに電気的に接続されている。
【0039】印刷ドラム2の右側上方には、製版部10
が配置されている。製版部10には、マスタ11が芯材
11Aの周りに巻き付けられて形成されたマスタロール
11Aを回転自在に支持するマスタロール支持部材(図
示せず)が配置されていて、マスタロール11Aからマ
スタ11の先端がマスタ搬送方向に繰り出されるように
なっている。このマスタ11は、感熱樹脂材料としての
1〜3μm程度の薄い熱可塑性樹脂フィルムに対して多
孔質支持体として和紙あるいは合成繊維若しくはこれら
の両材料を混抄したものを貼り合わせてラミネート構造
としたものが用いられる。
【0040】マスタロール11Aの支持部の下流側に
は、制御部(図示せず)から送信される駆動信号を介し
ての通電制御により選択的に発熱される発熱素子を主走
査方向に有するサーマルヘッド12、及びこのサーマル
ヘッドに対してマスタ11を介して押し付け回転される
プラテンローラ13がそれぞれ配置されている。プラテ
ンローラ13は、ステッピングモータ等により間欠的あ
るいは連続的に回転されることにより、マスタ11をそ
の副走査方向に搬送することができるようになってい
る。
【0041】マスタロール11Aから繰り出されたマス
タ11は、サーマルヘッド12に対してプラテンローラ
13が押し付けられつつ回転されると共に、サーマルヘ
ッドの12の発熱素子が選択的に発熱されることによ
り、主走査方向及び副走査方向の領域で穿孔製版されマ
スタ繰り出し方向の下流側へ搬送される。
【0042】マスタ繰り出し方向におけるプラテンロー
ラ13の下流側には、マスタ11を挾持して搬送する一
対の搬送ローラ14が配置されている。
【0043】穿孔製版された製版済みのマスタ11の先
端が、製版待機状態にある印刷ドラム2のクランパ2B
に向けて搬送され、ステージ2Cに対して拡開した把持
部材2Dとの間に挿入される。製版済みのマスタ11の
先端がクランパ2Bに届いたことは、上記ステッピング
モータの所定のステップ数により判断され、これに基づ
いて把持部材2Dが閉じられ、製版済みのマスタ11の
先端がクランパ2Bによって把持固定される。そして、
駆動モータ(図示せず)の回転駆動により、印刷ドラム
2が時計回り方向に回転されつつ、一版分の製版済みの
マスタ11が印刷ドラム2の外周面に巻き付けられてい
き、その一版分の製版済みのマスタ11の印刷ドラム2
への巻装が終了した時点で、製版済みのマスタ11の後
端部がカッター15により必要長さに切断される。カッ
ター15は、図13に示すように、マスタ搬送路の下方
に配置された固定刃と、この固定刃に対して昇降可能な
移動刃とを有するギロチンタイプのカッター、あるいは
固定刃に対して回転可能な回転刃を有するロータリカッ
タータイプ等が用いられる。
【0044】図13において、孔版印刷装置の上部に
は、原稿読取り部1が設置されている。原稿読取り部1
は、装置本体の上部に設置されているコンタクトガラス
からなる原稿載置台101を有する。原稿読取り部1に
は、原稿載置台101を挾んで下方に画像走査部105
が、その上方に原稿載置台60を含む自動原稿送り装置
部100がそれぞれ設けられている。
【0045】原稿載置台101上に載置された原稿は、
原稿載置台101の下方に配置されているサイズセンサ
124によって検知される。この場合の原稿サイズセン
サ124は、各規格サイズ位置に設置されている反射型
の光学センサが用いられる。
【0046】原稿載置部60に載置された原稿Pのサイ
ズは、原稿幅方向のサイズが原稿載置部60において検
出され、また原稿搬送方向のサイズが給送路にて検出さ
れる。原稿Pにおける原稿搬送方向のサイズは、反射型
光学センサ151により検出される。
【0047】原稿Pにおける原稿幅方向のサイズの検出
は、原稿載置部60に配置された、原稿Pの原稿幅方向
両端位置に合わせて移動可能に設けられたガイド板13
2Aの一方の下面に一体的に形成された複数の光路遮蔽
部を有するセンサ遮蔽部材(図示せず)と、これら複数
のセンサ遮蔽部材に対応して配置された複数の透過型光
学センサ133’との組合わせによって行われる。
【0048】排版部30は、印刷ドラム2を挾んで製版
装置10と対向する印刷ドラム2の左上方に配置されて
いる。排版部30は、印刷ドラム2の近傍に位置し、使
用済みのマスタ11を挟持可能なベルト32を互いに当
接させた一対の排版ローラ30A及び排版ローラ30B
と排版ボックス31とを備えている。排版ボックス31
の上部には、昇降自在の圧縮部材33が設けられてい
る。圧縮部材33は、排版ボックス31内に収容された
使用済みのマスタ11を圧縮して次に廃棄されるマスタ
11の収容スペースを準備するようになっている。
【0049】排紙部39は、印刷ドラム2を挾んで給紙
部5と対向する印刷ドラム2の左下方に配置されてい
る。排紙部39は、剥離爪40、排出搬送装置41及び
排紙装置47から構成されている。
【0050】剥離爪40は、時計回り方向に回転する印
刷ドラム2の下流側に配設されていて、その先端部が印
刷ドラム2の外周面に対して接近可能に設けられてい
る。剥離爪40は、印刷ドラム2上から印刷用紙Sを剥
離し、剥離された印刷用紙Sが、排出搬送装置41に向
け排出される。
【0051】排出搬送装置41は、一対のローラ42、
43に掛け渡された無端状の搬送ベルト44を有してい
る。印刷ドラム2の外周面から剥離された印刷用紙S
は、排出搬送装置41の搬送ベルト44上に移送され排
紙トレイ52’に向けて搬送される。搬送ベルト44の
下方には、搬送ベルト44上に移送された印刷用紙Sに
対して印刷用紙Sを吸引するための吸引フアン46が配
置されている。
【0052】次に、上記構成を具備した孔版印刷装置の
動作について簡単に述べる。先ず、印刷ドラムが反時計
回り方向に回転されることにより、印刷ドラム2に巻装
されていた使用済みのマスタ11が、排版部30で剥が
され排版ボックス31に収納される。次いで、自動原稿
送り装置部100において、原稿載置台60上に載置さ
れた原稿Pの内の1枚だけが分離され、原稿読み取り部
1の読み取り位置に搬送される。原稿Pの画像は画像走
査部105で読み取られ、その読み取られた画像データ
は、上記制御部等で適宜の制御処理がなされてデジタル
画像データに変換される。
【0053】製版部10では、上記制御部等を介して送
信されるデジタル画像データに基づいて、サーマルヘッ
ド12によりマスタ11が選択的に穿孔製版される。製
版された製版済みのマスタ11は、クランパ2Bによっ
てその先端部が把持され、印刷ドラム2に巻き付けられ
る。1版分の製版済みのマスタ11が印刷ドラム2に巻
装されたと判断されると、その製版済みのマスタ11の
後端部がカッター15によって切断される。この状態
で、印刷用紙Sが、給紙部5において1枚だけ分離して
給送され、印刷ドラム2の時計回り方向の回転と同期を
取られながら、印刷ドラム2と印圧ローラ4との間に挿
入される。そして、印圧ローラ4により印刷用紙Sが印
刷ドラム2に押し付けられることにより、インキ供給機
構3によって印刷ドラム2の内周面に供給されたインキ
が印刷ドラム2の開孔部分、製版済みマスタ11の穿孔
部分から滲み出すことによって、印刷用紙Sの表面に転
移されて所望する印刷画像が得られる。
【0054】印刷された印刷済みの印刷用紙S(排紙
S)は、排紙部39における剥離爪40によって印刷ド
ラム2から剥がされ、さらに排出搬送装置41によって
排紙トレイ52’上方に搬送される。排紙トレイ52’
上方に搬送されてきた排紙Sは、その略中央部位Scが
排紙エンドフェンス50に衝突し受け止められると共
に、その両側端縁部が各排紙サイドフェンス48a,4
8bの排紙案内面48cに案内されて、排紙方向X及び
排紙幅方向Yの排紙揃えがされつつ排紙トレイ52’上
に積載される。
【0055】(実施の形態1)図1ないし図7を参照し
て、本発明の排紙装置に係る第1の発明の実施の形態
(以下、単に「実施の形態1」という))について説明
する。図2においては、後述するエンドプレート203
の構造が全て省略して図示されている。図1において、
符号200は排紙装置を示す。この排紙装置200は、
図13に示した排紙装置47に対して、一対の排紙サイ
ドフェンス48a,48bに代えて補助エンドフェンス
部を備えた一対の排紙サイドフェンス201a,201
bを有すること、排紙エンドフェンス50に代えて、主
エンドフェンス部210を備えた排紙エンドフェンスと
してのエンドプレート203を有すること及び排紙トレ
イ52’に代えて排紙台としての排紙トレイ52を有す
ることが主に相違する。
【0056】以下、排紙トレイ52、排紙サイドフェン
ス201a,201b、上記補助エンドフェンス部、エ
ンドプレート203及びこれらの廻りの構造について詳
述する。図1及び図2において、排紙トレイ52は、例
えばアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS
樹脂)、ポリスチレン(PS)あるいはポリカーボネー
ト樹脂(PC)等の合成樹脂でできていて、軽量化が図
られている。排紙トレイ52は、図4及び図5にその一
部の断面を示すように、下方に開口した略筐体状をなし
ている。排紙トレイ52の中央部であって排紙方向Xの
下流側には、中央溝206が排紙方向Xと平行に形成さ
れている。この中央溝206は、エンドプレート203
を排紙方向Xの上流側ないし下流側に亘って案内する役
割を有する。また排紙トレイ52には、一対の溝205
a,205bが中央溝206を挾む形でそれぞれ形成さ
れている。これら一対の溝205a,205bは、各排
紙サイドフェンス201a,201bを小サイズ位置
(図1に示す位置)と大サイズ位置(図2に示す位置)
との間に案内する役割を有する。これらの溝205a,
205bは、排紙方向Xの上流側ないし下流側に亘って
略八の字状に末広がりに形成されている。小サイズ位置
とは、各排紙サイドフェンス201a,201bの排紙
案内面201cによって使用可能な最小サイズの排紙S
の排紙揃えを行う位置であり、大サイズ位置とは、各排
紙サイドフェンス201a,201bの排紙案内面20
1cによって使用可能な最大サイズの排紙Sの排紙揃え
を行う位置である。
【0057】各排紙サイドフェンス201a,201b
は、図1ないし図3に示すように、排紙トレイ52上に
起立して設けられていて、排紙方向Xと直交する排紙幅
方向Yの排紙揃えを行うための排紙方向Xと平行な排紙
案内面201cをそれぞれ備えている。各排紙サイドフ
ェンス201a,201bには、排紙揃え時の空気の流
れairを整えるための開口部201dが複数箇所開け
られている。各排紙サイドフェンス201a,201b
は、後述する移動手段を介して、用紙サイズに応じて、
各排紙案内面201cが排紙方向Xと平行な状態を維持
したまま、排紙トレイ52における排紙方向Xの上流側
であって排紙幅方向Yの内側寄りで占める小サイズ位置
と排紙トレイ52における排紙方向Xの下流側であって
排紙幅方向Yの外側寄りで占める大サイズ位置との間で
移動可能となっている。
【0058】各排紙サイドフェンス201a,201b
は、板金でできている。各排紙サイドフェンス201
a,201bにおける排紙方向Xの下流端部には、各排
紙案内面201cの内側に排紙方向Xと直交するように
折り曲げられて、補助エンドフェンス部としての右補助
フェンス202a及び左補助フェンス202bがそれぞ
れ一体形成されている。右補助フェンス202a及び左
補助フェンス202bは、排紙方向Xと直交する補助排
紙衝突面202cをそれぞれ備えていて、主エンドフェ
ンス210による排紙Sの受け止め後、排紙Sの両端部
Saをガイドする機能を有する。右補助フェンス202
a及び左補助フェンス202bには、排紙揃え時の空気
の流れairを整えるための開口部202dがそれぞれ
開けられている。右補助フェンス202a及び左補助フ
ェンス202bの各左右内側は、主エンドフェンス部2
10の左右外側に接触しないように設けられている。各
排紙サイドフェンス201a,201bの下部には、金
属製の各スタッド214a,214bが溶接でそれぞれ
固定されている。各排紙サイドフェンス201a,20
1bは、各スタッド214a,214bを介して各排紙
案内面201cが排紙方向Xと平行となるように、一対
のラック211a、211bに溶接でそれぞれ固定され
ている。
【0059】エンドプレート203は、図1及び図3に
示すように、各排紙サイドフェンス201a,201b
における右補助フェンス202a及び左補助フェンス2
02bの前側に配置されている。エンドプレート203
は、板金でできていて、排紙幅方向Yに長い長方形状を
なしている。エンドプレート203の中央部後壁には、
主エンドフェンス部210が固定されている。主エンド
フェンス部210は、略平板状をなしていて、衝撃吸収
部材でできている。主エンドフェンス部210の後面
は、排紙Sを受け止める主排紙衝突面210aとなって
いる。上記衝撃吸収部材としては、例えば発泡クロロプ
レンゴムや発泡ポリウレタン等のスポンジ状の部材が用
いられている。主エンドフェンス部210は、排紙Sの
略中央部位Scが衝突するときの衝撃エネルギーを吸収
する機能を有する。従って、上記目的を達成することが
できる部材であるならば、上記のようなスポンジ状部材
に限定されないことは言うまでもない。
【0060】主エンドフェンス部210の左右両側にお
けるエンドプレート203には、排紙幅方向Yと平行な
一対のガイド溝203a,203bがそれぞれ形成され
ている。エンドプレート203の中央下部は、下方に向
かって延びて基部204となている。一方、右補助フェ
ンス202a及び左補助フェンス202bの前壁には、
ネジ孔202eが形成されている。右補助フェンス20
2a及び左補助フェンス202bに対するエンドプレー
ト203の組立ては、図1及び図3に示すように、段付
きネジ208を、エンドプレート203の各ガイド溝2
03a,203b内に緩く挿通させ、右補助フェンス2
02a及び左補助フェンス202bの各ネジ孔202e
に螺合させることでなされる。
【0061】図2において、符号212は移動手段を示
す。移動手段212は、小サイズ位置と大サイズ位置と
の間に各排紙サイドフェンス201a,201bを移動
させる機能を有する。移動手段212は、ピニオン21
3、ピニオン軸213a、一対のラック211a,21
1b、一対のガイド部材216a,216b及び一対の
スタッド214a,214bから主に構成されている。
【0062】排紙トレイ52の内側には、溝205aと
平行にラック211aが、溝205bと平行にラック2
11bがそれぞれ配置されている。各ラック211a,
211bは、細長い板状をなしていて板金でできてい
る。各ラック211a,211bにおける排紙方向Xの
上流側の部位には同じ形状寸法の相共通するラック歯2
11cが、各ラック211a,211bにおける排紙方
向Xの下流側の部位には一定幅で形成された被ガイド部
211dがそれぞれ形成されている。ラック211aの
被ガイド部211dは溝205aと平行に配置されたガ
イド部材216aの角孔部に、ラック211bの被ガイ
ド部211dは溝205bと平行に配置されたガイド部
材216bの角孔部にそれぞれ摺動自在に設けられてい
る。
【0063】各ガイド部材216a、216bは、各排
紙サイドフェンス201a,201bを各用紙サイズ位
置に案内保持する案内保持手段としての機能を有する。
各ガイド部材216a、216bは、例えば角鋼管でで
きていて、排紙トレイ52の上壁下面にネジ等の締結手
段を介して固定されている。各ガイド部材216a、2
16bの上記角孔部内には、各ラック211a,211
bの被ガイド部211dの両側面及び底面と適度な摺動
抵抗をもって摺接するポリアセタール(POM)等の合
成樹脂でできた摩擦保持部材が設けられている。この摩
擦保持部材の摺動抵抗は、用紙サイズに応じて、各排紙
サイドフェンス201a,201b及びエンドプレート
203がその用紙サイズの位置に移動された後で、排紙
Sの排紙揃え時に移動することがなく、かつ、オペレー
タ等の操作時にその操作性を損なうことなく、可動する
程度に適度に設定されていることは言うまでもない。
【0064】一方、排紙トレイ52の上壁下面には、各
ラック211a,211bのラック歯211cと常時噛
合するピニオン213を一体的に取付けたピニオン軸2
13aが回動自在かつ垂直に設けられている。これらの
ラック216a及びラック216bは、ピニオン213
の配置部を原点とし、中央溝206の中心を基準として
互いに等分された角度(実施例的には、例えば角度20
°)をもって、かつ、上下方向に僅かな隙間をもって互
いに交差して配置されている。
【0065】上述した構造のとおり、移動手段212を
構成するピニオン213、ピニオン軸213a、一対の
ラック211a,211bは、一方の排紙サイドフェン
ス201a(もしくは排紙サイドフェンス201b)の
移動に連動して他方の排紙サイドフェンス201b(も
しくは排紙サイドフェンス201a)を移動させる連動
手段を有している。
【0066】溝205a又は溝205b近傍の排紙トレ
イ52には、オペレータが用紙サイズ等に応じて、排紙
サイドフェンス201aもしくは排紙サイドフェンス2
01bの何れか一方を操作して各排紙サイドフェンス2
01a,201bをその所定位置に摺動させるための用
紙サイズ等を示す表示がなされている。
【0067】図4及び図5において、符号219は、エ
ンドプレート203を、排紙トレイ52に対して排紙方
向Xの上流側ないし下流側に亘って移動可能とするスラ
イド機構を示す。スライド機構219は、スライダ部2
20及びレール221から主に構成されている。
【0068】排紙トレイ52の中央溝206内には、排
紙方向Xの前後に長く形成されたレール221が排紙ト
レイ52の前後壁に取り付けられている。レール221
は、例えばポリアセタール(POM)等の合成樹脂でで
きていて、下向きに開口した略チャンネル状をなしてい
る。エンドプレート103の基部204の下端部には、
断面角管状をなすスライダ部220が一体的に形成され
ている。スライダ部220は、レール221の上面にそ
の自重により接触していて、排紙トレイ52の上壁面上
に略垂直に起立した状態で保持されていると共に、図5
において排紙方向Xの前後両側に適度の摩擦力をもって
摺動可能となっている。そして、排紙方向Xにおける中
央溝206近傍の排紙トレイ52の上面には、オペレー
タが用紙サイズ等に応じてエンドプレート203をその
所定位置に摺動させるための用紙サイズ等を示す表示が
なされている。
【0069】図3に示すように、右補助フェンス202
a及び左補助フェンス202bの各補助排紙衝突面20
2cは、排紙幅方向Yにおいて互いに同一面に並ぶよう
に、また主エンドフェンス部210の主排紙衝突面21
0aは、各補助排紙衝突面202cよりも排紙方向Xの
上流側に突出するように、エンドプレート203の主エ
ンドフェンス部210、右補助フェンス202a及び左
補助フェンス202bの各部の寸法形状が決められ組み
立てられている。主エンドフェンス部210の主排紙衝
突面210aが、右補助フェンス202a及び左補助フ
ェンス202bの各補助排紙衝突面202cよりも排紙
方向Xの上流側に突出している突出寸法dは、各種用紙
サイズによる排紙Sの排紙揃え状態を確認する実験結果
等により、好ましい範囲として2〜4mmに設定されて
いる。右補助フェンス202a及び左補助フェンス20
2bの各補助排紙衝突面202cの排紙幅方向Yの寸法
wは、排紙揃えの実験等により、10〜40mmに設定
されている。
【0070】上述した構造のとおり、この実施の形態1
の排紙装置200は、用紙サイズに応じて、各排紙案内
面201cが排紙方向Xと平行な状態を維持したまま、
小サイズ位置と大サイズ位置との間で移動可能である一
対の排紙サイドフェンス201a,201bと、小サイ
ズ位置と大サイズ位置との間に各排紙サイドフェンス2
01a,201bを移動させる移動手段212と、排紙
トレイ52における排紙方向Xの上流側ないし下流側に
亘って移動可能であり、排紙トレイ52に起立して排紙
Sの略中央部位Scを受け止めて排紙方向Xの排紙揃え
を行う主エンドフェンス部210を備えたエンドプレー
ト203と、主エンドフェンス部210による排紙Sの
受け止め後、排紙Sの両端部Saをガイドするための補
助排紙衝突面202cを備えた右補助フェンス202a
及び左補助フェンス202bとを有し、右補助フェンス
202a及び左補助フェンス202bの各補助排紙衝突
面202cを、各排紙サイドフェンス201a,201
bにおける排紙案内面201cの排紙方向Xの下流側の
内側に排紙方向Xと略直交するようにそれぞれ設け、エ
ンドプレート203の後壁面を、右補助フェンス202
a及び左補助フェンス202bの前壁面に実質的に接触
した状態で、エンドプレート203を、各排紙サイドフ
ェンス201a,201bの移動に連動して各排紙サイ
ドフェンス201a,201bの排紙方向Xに移動可能
に設けたことを特徴としている。
【0071】また、右補助フェンス202a及び左補助
フェンス202bの動作的な側面から見方を変えて述べ
るならば、右補助フェンス202a及び左補助フェンス
202bは、用紙サイズに応じて、排紙幅方向Yにおけ
る主エンドフェンス部210の両側に展開可能に構成さ
れていることも特徴的な点である。
【0072】上記構造により、小サイズの印刷用紙Sか
ら大サイズの印刷用紙Sに用紙サイズを変更するとき、
排紙サイドフェンス201a,201bの何れか一方を
操作することにより、各排紙サイドフェンス201a,
201bを各溝205a,205bに沿って排紙方向X
の下流側に八の字状に広がるように斜めに移動させるこ
とが可能であると共に、移動手段212を構成する一対
のラック211a,211b及びピニオン213からな
る連動手段の作用を介して、各排紙サイドフェンス20
1a,201bを排紙幅方向Yの左右方向に常に同量摺
動させることが可能となっている。
【0073】排紙サイドフェンス201a,201bの
何れか一方を操作して、各排紙サイドフェンス201
a,201bを各溝205a,205bに沿って排紙方
向Xの下流側に広げるように移動させると、右補助フェ
ンス202a及び左補助フェンス202bの前壁面がエ
ンドプレート203の後壁面を押しながら、一対のガイ
ド溝203a,203bにそれぞれ挿通された段付きネ
ジ208の補助的な操作力伝達作用を介して、エンドプ
レート203が中央溝206に沿って排紙方向Xの下流
側に移動する。これとは逆に、排紙サイドフェンス20
1a,201bの何れか一方を操作して、各排紙サイド
フェンス201a,201bを各溝205a,205b
に沿って排紙方向Xの上流側に狭めるように移動させる
と、段付きネジ208の操作力伝達作用を介して、エン
ドプレート203が中央溝206に沿って排紙方向Xの
上流側に移動する。
【0074】上記とは逆にエンドプレート203を操作
して、中央溝206に沿って排紙方向Xの下流側もしく
は上流側に移動させた場合には、上記とは逆にエンドプ
レート203の操作力が、段付きネジ208の補助的な
操作力伝達作用を介して、各排紙サイドフェンス201
a,201bに伝達されて、各排紙サイドフェンス20
1a,201bが移動されることとなる。
【0075】エンドプレート203の構造は、基部20
4及び中央溝206の中心線を中心として主エンドフェ
ンス部210及び各ガイド溝203a,203bの配置
が左右対称になされているので、用紙サイズに応じた各
排紙サイドフェンス201a,201bの移動に伴って
の、エンドプレート203の主エンドフェンス部210
に対する排紙サイドフェンス201a,201bの各排
紙案内面201c及び右・左補助フェンス202a,2
02bの各補助排紙衝突面202cの位置は、排紙方向
X及び排紙幅方向Yの左右において常に同一の位置関係
を維持して可変される。
【0076】図18ないし図19を参照して述べたよう
に、エンドプレート203に排紙Sが衝突するときの排
紙Sの形状は、上記排紙腰付け手段によってその下方に
突出したU字形の湾曲形状をなしており、その排紙Sの
略中央部位Scの剛性が高く排紙Sの運動エネルギー及
び位置エネルギーがいわば略中央部位Scに集中してい
ると見ることができる。このため、図1において、排紙
Sの略中央部位Scが、通常一番最初に、主エンドフェ
ンス部210における主排紙衝突面210aに衝突する
ことにより、より詳しく言えば排紙Sの前端が排紙幅方
向Yにおける主排紙衝突面210aの同一面に同時的に
衝突することにより生じた、その衝撃エネルギーが主排
紙衝突面210aを有する主エンドフェンス部210で
最大かつ最も効率的に吸収されて排紙Sの上記運動エネ
ルギーの損失が大きくなるので、排紙Sの有するエネル
ギーは位置エネルギーがその大部分を占めることとな
り、排紙揃え位置のバラツキが小さくなって排紙Sの停
止位置精度がよくなる。
【0077】しかし、排紙Sは、常に、主排紙衝突面2
10aに対して図1に示したと同じような主排紙衝突面
210aに略直角に衝突するわけではない。例えば、図
6に示すように、主排紙衝突面210aに対して衝突角
度β(排紙幅方向Yにおける主排紙衝突面210aと排
紙Sの前端とのなす角度)で衝突する場合がある。
【0078】この場合、主排紙衝突面210aと右補助
フェンス202aの補助排紙衝突面202cとの間及び
主排紙衝突面210aと左補助フェンス202bの補助
排紙衝突面202cとの間にそれぞれ突出寸法dに相当
する段差がないと、排紙Sの両端部Saが最初に左補助
フェンス202bの補助排紙衝突面202cに衝突して
しまい、両端部Saが折れ曲がったり、このときの両端
部Saの変形分の反発による跳ね返りによって排紙Sを
回転させるモーメントが強く働き、排紙揃えが悪くなっ
てしまう。
【0079】しかしながら、本実施の形態1及び後述す
る実施の形態等においては、突出寸法dに相当する段差
があるので、衝突角度βで排出・飛翔してくる排紙Sが
ある場合でも、排紙Sの略中央部位Scが最初に主排紙
衝突面210aに衝突し、排紙Sの上記運動エネルギー
が主エンドフェンス部210で吸収・減衰され、その直
後の排紙Sを回転させるモーメントはごくわずかであ
り、これらはそのモーメントの方向により、右補助フェ
ンス202aもしくは左補助フェンス202bの補助排
紙衝突面202cで交互に受け止められると共に、上記
減衰した運動エネルギーがさらに吸収されつつ、排紙S
は排紙トレイ52上へあるいは排紙トレイ52上に積載
された排紙Sの最上位面へ整然と排出・積載されて、排
紙揃えが確実かつ良好に行われるのである。それ故に、
右補助フェンス202a及び左補助フェンス202bの
各補助排紙衝突面202cは、排紙Sの落下中において
も、上記モーメント等により生じる排紙Sの変形状態を
矯正するという機能をも有するのであり、各補助排紙衝
突面202cは、本実施の形態1及び後述する実施の形
態等においても、少なくともその衝突位置より排紙トレ
イ52まで高さ方向Zに連続して設けられている。これ
によって、排紙Sの落下中に生じる排紙トレイ52上へ
のあるいは排紙トレイ52上に積載された排紙Sの最上
位面への着地位置のバラツキを小さくしている。
【0080】また、図7に示すように、排紙方向Xに前
下がりの衝突角度αで排出・飛翔してくる排紙Sがある
場合においては、主排紙衝突面210aと右補助フェン
ス202aの補助排紙衝突面202cとの間及び主排紙
衝突面210aと左補助フェンス202bの補助排紙衝
突面202cとの間にそれぞれ突出寸法dに相当する段
差がないと、排紙Sの両端部Saが最初に右補助フェン
ス202aの補助排紙衝突面202cもしくは左補助フ
ェンス202bの補助排紙衝突面202cに衝突してし
まう。しかしながら、本実施の形態1及び後述する実施
の形態等においては、突出寸法dに相当する段差がある
ため、排紙方向Xに前下がりで排出・飛翔してくる排紙
Sの略中央部位Scが最初に主排紙衝突面210aに衝
突するので、排紙Sの停止位置精度がよくなる。
【0081】すなわち、本発明は、その基本思想とし
て、U字形に湾曲した排紙Sの略中央部位Scを、最初
に主エンドフェンス部210における主排紙衝突面21
0aに衝突させるようにしており、また排紙Sに衝突角
度α,βのバラツキが生じた場合であっても、補助エン
ドフェンス部としての右補助フェンス202aの補助排
紙衝突面202c及び/又は左補助フェンス202bの
補助排紙衝突面202cでいわば二段階的に排紙Sを受
け止めてガイドし、カバーする構成としている。
【0082】ここで図13を併用して動作を簡単に説明
する。例えば、図13に示すような孔版印刷装置に配設
された従来の排紙装置47に代えて、上述したような新
規な構成を有する排紙装置200が配設されている孔版
印刷装置において、先ず、印刷を開始する前にオペレー
タにより以下の操作が行われる。
【0083】用紙サイズに応じて、上記印刷要領に基づ
き各排紙サイドフェンス201a,201bの調整セッ
トが行われる。各排紙サイドフェンス201a,201
bの調整セットは、まず、オペレータが、用紙サイズに
合わせて、排紙トレイ52における排紙方向X及び排紙
幅方向Yの所定位置に排紙サイドフェンス201a,2
01bの何れか一方を摺動させると、この摺動動作に連
動して移動手段212及びスライド機構219を介し
て、排紙サイドフェンス201a,201bの何れか他
方及びエンドプレート203がそれぞれ所定位置に摺動
される。このとき、例えば用紙サイズがA3T等の大サ
イズのときには、オペレータは、排紙サイドフェンス2
01a,201bの何れか一方を溝205aもしくは溝
205bに沿って排紙方向Xの下流側の所定位置に摺動
させる。あるいは、例えば用紙サイズがB5T等の小サ
イズのときには、オペレータは、上記とは逆に、排紙サ
イドフェンス201a,201bの何れか一方を溝20
5aもしくは溝205bに沿って排紙方向Xの上流側の
所定位置に摺動させる。なお、オペレータの操作内容及
び順序等は、上記操作内容及び順序に限らず、その操作
が可能な範囲で前後したものであってもよいし、上記し
たように排紙サイドフェンス201a,201bの何れ
か一方を摺動させる操作に代えて、用紙サイズに応じて
エンドプレート203を所定位置に摺動させることで行
ってもよい。
【0084】そして、例えば特開平5−229243号
公報に記載されている孔版印刷装置の動作と同様にして
印刷工程が行われ、図13にのみ示す排出搬送装置41
の排紙搬送路に配設された上記排紙腰付け手段によりU
字形の湾曲が与えられた排紙Sは、その排紙Sの略中央
部位Scが主エンドフェンス部210の主排紙衝突面2
10aに対して略直交して衝突する。排紙Sの略中央部
位Scが主エンドフェンス部210の主排紙衝突面21
0aに衝突すると、排紙Sに付与された衝撃エネルギー
は主エンドフェンス部210によりその大部分が吸収さ
れ、これにより主排紙衝突面210aからの排紙Sの跳
ね返りが小さくなる。この主排紙衝突面210aからの
排紙Sの跳ね返り後、排紙Sは、高さ方向Zの下方に位
置する排紙トレイ52上に落下していく。このとき、図
1に示すように、排紙Sの両端部Saが、右補助フェン
ス202aの補助排紙衝突面202cもしくは左補助フ
ェンス202bの補助排紙衝突面202cに直ちに接触
して下方落下に対する補助的なガイドとなることによ
り、またエンドプレート203の右側下方と右補助フェ
ンス202aとの間に形成された空間、及びエンドプレ
ート203の左側下方と左補助フェンス202bとの間
に形成された空間からそれぞれ流れ出る空気の流れai
rが、並びに右補助フェンス202a及び左補助フェン
ス202bの各開口部202dからそれぞれ流れ出る空
気の流れairが整えられることにより、排紙Sは排紙
トレイ52上へ整然と排出・積載されて、排紙揃えが確
実かつ良好に行われることとなる。
【0085】従って、この実施の形態1の排紙装置20
0によれば、用紙サイズに応じて、各排紙サイドフェン
ス201a,201bを、排紙案内面201cが排紙方
向Xと平行な状態を維持したまま、排紙トレイ52にお
ける排紙方向Xの上流側で占める小サイズ位置と下流側
で占める大サイズ位置との間で移動可能に構成したこと
により、排紙サイドフェンス201a,201bを排紙
方向Xに大きくしなくても、排紙Sの落下時に生じる排
紙両側の先端側縁部Sfの下面からの空気の流れair
を略一定にすることによって、常に安定した排紙Sの挙
動が得られる利点がある。見方を少し変えて述べるなら
ば、各排紙サイドフェンス201a,201bに上記し
たようにそれぞれ右補助フェンス202a及び左補助フ
ェンス202bを設けたので、主エンドフェンス部21
0を幅狭にしてもよく、これにより排紙Sの落下時に生
じる排紙両側の先端側縁部Sf(図16参照)の下面か
らの空気の逃げ道を確保して空気の流れairを略一定
にすることによって、常に安定した排紙Sの挙動が得ら
れる。
【0086】また、排紙Sの略中央部位Scを受け止め
るエンドプレート203の主エンドフェンス部210の
幅寸法が排紙Sの幅寸法よりも極端に小さい場合あるい
は主エンドフェンス部210に対して排紙方向Xに傾い
た衝突角度βや主エンドフェンス部210に対して高さ
方向Zに傾いた衝突角度αでそれぞれ衝突するような場
合であっても、主エンドフェンス部210による排紙S
の受け止め後、排紙Sの両端部Saをガイドするための
補助排紙衝突面202cを備えた右補助フェンス202
a及び左補助フェンス202bを設けたことによって、
排紙Sの回転を制御して良好な排紙揃えを行うことがで
きる利点がある。
【0087】また、上記利点に加えて、用紙サイズが変
わるごとに、各排紙サイドフェンス201a,201b
とエンドプレート203とを別々に移動することなく、
用紙サイズに応じて、各排紙サイドフェンス201a,
201bの何れか一方、又はエンドプレート203の移
動に連動して各設定位置を決定できる利点がある。
【0088】さらに上記の各利点に加えて、用紙サイズ
に応じて、右補助フェンス202a及び左補助フェンス
202bの排紙幅方向Yの大きさを任意に変えることに
より排紙揃えを行うことができて、部品点数の増加及び
コストアップすることのない利点がある。
【0089】上記実施の形態1において、エンドプレー
ト203のスライド機構219は、必ずしも必要なもの
ではなく、次のように構成した場合には基部204及び
スライド機構219を除去することができる。すなわ
ち、エンドプレート203におけるガイド溝203a,
203bを高さ方向Zに平行に2段に形成し、これらの
2段のガイド溝203a,203bに段付きネジ208
をそれぞれ緩く挿通すると共に、各ラック211a,2
11bに対するガイド部材216a,216bの摺動抵
抗を適宜増加させることで、排紙Sが主エンドフェンス
部210に衝突した後の各排紙サイドフェンス201
a,201bのズレ止め保持とする。
【0090】(実施の形態2)図8ないし図10に本発
明に係る排紙装置の第2の発明の実施の形態(以下、単
に「実施の形態2」という)を示す。図8において、符
号200Aは、実施の形態2の排紙装置を示す。この排
紙装置200Aは、図8ないし図10に示すように、実
施の形態1の排紙装置200に対して、エンドプレート
203に代えてエンドプレート203Aを有すること及
びスライド機構219に代えてスライド機構219Aを
有することが主に相違する。
【0091】エンドプレート203Aは、エンドプレー
ト203に対して、エンドプレート203における左右
両側のガイド溝203a,203bの部分及び段付きネ
ジ208を除去して、エンドプレート203Aを各排紙
サイドフェンス201a,201bの移動に非連動とし
たことのみ相違する。
【0092】スライド機構219Aは、スライド機構2
19に対して、排紙Sを受け止める際の衝撃力によって
排紙方向Xに移動しない程度に独立して摺動可能な構造
を有することが相違する。すなわち、スライド機構21
9Aは、スライド機構219に対して、基部204のス
ライダ部220に代えて高さ方向Zに寸法を大きくした
スライダ部220Aを有すること、レール221に代え
て高さ方向Zに寸法を大きくしたレール221Aを有す
ること及びスライダ部220Aの角管内部上面にスライ
ド板バネ222を設けたことが相違する。スライド板バ
ネ222は、その上部にレール221Aの内部下面と常
時摺接する2枚の翼状摺接部222aを有していて、そ
の下部がスライダ部220Aの角管内部上面にネジ22
3で取り付けられている。従って、スライド板バネ22
2の2枚の翼状摺接部222aとレール221Aの内部
下面とが常時摺接していることにより、スライド板バネ
222より、エンドプレート203Aは、排紙方向Xの
前後に亘り所定のブレーキ力で付勢されていて、摺動可
能に構成されている。
【0093】実施の形態2の動作について、実施の形態
1に対して相違する点を中心に簡単に説明する。用紙サ
イズに応じて、上記印刷要領に基づき各排紙サイドフェ
ンス201a,201bの調整セットが行われる。各排
紙サイドフェンス201a,201bの調整セットは、
まず、オペレータが、用紙サイズに合わせて、排紙サイ
ドフェンス201a,201bの何れか一方を排紙トレ
イ52における排紙方向X及び排紙幅方向Yの所定位置
に摺動させると、この摺動動作に連動して移動手段21
2を介して、排紙サイドフェンス201a,201bの
何れか他方がそれぞれ所定位置に摺動される。次いで、
オペレータが、用紙サイズに合わせて、エンドプレート
203Aを排紙方向Xの前後の所定位置に摺動させてセ
ットする。オペレータの操作内容及び順序等は、上記操
作内容及び順序に限らず、その操作が可能な範囲で前後
したものであってもよい。
【0094】従って、この実施の形態2の排紙装置20
0Aによれば、用紙サイズに応じて、各排紙サイドフェ
ンス201a,201bを、排紙案内面201cが排紙
方向Xと平行な状態を維持したまま、排紙トレイ52に
おける排紙方向Xの上流側であって排紙幅方向Yの内側
寄りで占める小サイズ位置と排紙方向Xの下流側であっ
て排紙幅方向Yの外側寄りで占める大サイズ位置との間
で移動可能に構成したことにより、排紙サイドフェンス
201a,201bを排紙方向Xに大きくしなくても、
排紙Sの落下時に生じる排紙両側の先端側縁部Sfの下
面からの空気の流れairを略一定にすることによっ
て、常に安定した排紙Sの挙動が得られる利点がある。
【0095】また、排紙Sの略中央部位Scを受け止め
るエンドプレート203Aの主エンドフェンス部210
の幅寸法が排紙Sの幅寸法よりも極端に小さい場合ある
いは主エンドフェンス部210に対して排紙方向Xに傾
いた衝突角度βや主エンドフェンス部210に対して高
さ方向Zに傾いた衝突角度αでそれぞれ衝突するような
場合であっても、主エンドフェンス部210による排紙
Sの受け止め後、排紙Sの両端部Saをガイドするため
の補助排紙衝突面202cを備えた右補助フェンス20
2a及び左補助フェンス202bを設けたことによっ
て、排紙Sの回転を制御して良好な排紙揃えを行うこと
ができる利点がある。
【0096】また、上記利点に加えて、用紙サイズに応
じて、右補助フェンス202a及び左補助フェンス20
2bの排紙幅方向Yの大きさを任意に変えることにより
排紙揃えを行うことができて、部品点数の増加及びコス
トアップすることのない利点が得られる。
【0097】(実施の形態3)図11に本発明に係る排
紙装置の第3の発明の実施の形態(以下、単に「実施の
形態3」という)を示す。符号200Bは、実施の形態
3の排紙装置を示す。この排紙装置200Bは、実施の
形態2の排紙装置200Aに対して、各排紙サイドフェ
ンス201a,201bにそれぞれ形成された右補助フ
ェンス202a及び左補助フェンス202bを除去した
一対の排紙サイドフェンス201Ba,201Bbを有
することのみ相違する。
【0098】従って、この実施の形態3の排紙装置20
0Bによれば、用紙サイズに応じて、各排紙サイドフェ
ンス201Ba,201Bbを、排紙案内面201cが
排紙方向Xと平行な状態を維持したまま、排紙トレイ5
2における排紙方向Xの上流側であって排紙幅方向Yの
内側寄りで占める小サイズ位置と排紙方向Xの下流側で
あって排紙幅方向Yの外側寄りで占める大サイズ位置と
の間で移動可能に構成したことにより、排紙サイドフェ
ンス201Ba,201Bbを排紙方向Xに大きくしな
くても、排紙Sの落下時に生じる排紙両側の先端側縁部
Sfの下面からの空気の流れairを略一定にすること
によって、常に安定した排紙Sの挙動が得られる利点が
ある。加えて、部品点数の増加及びコストアップするこ
とのない利点が得られる。
【0099】(変形例1)図12に実施の形態1の変形
例1を示す。同図において、符号200Cは、この変形
例1の排紙装置を示す。排紙装置200Cは、実施の形
態1の排紙装置200に対して、主エンドフェンス部2
10に代えて、その主エンドフェンス部210の厚さを
排紙方向Xの上流側に突出させて厚くした主エンドフェ
ンス部210Cを有すること、右補助フェンス202a
及び左補助フェンス202bに代えて、その補助排紙衝
突面202cの位置を排紙方向Xの上流側に突出させる
と共に排紙幅方向Yの寸法を狭く限定した補助排紙衝突
面202Ccを備えた右補助フェンス202Ca及び左
補助フェンス202Cbを有することのみ相違する。
【0100】主エンドフェンス部210Cの主排紙衝突
面210Caが、右補助フェンス202Ca及び左補助
フェンス202Cbの各補助排紙衝突面202Ccより
も排紙方向Xの上流側に突出している突出寸法dは、実
施の形態1と同じく、各種用紙サイズによる排紙Sの排
紙揃え状態を確認する実験結果等により、好ましい範囲
として2〜4mmに設定されている。右補助フェンス2
02Ca及び左補助フェンス202Cbの各補助排紙衝
突面202Ccの排紙幅方向Yの寸法waは、排紙揃え
の実験等により、5〜10mmに設定されている。
【0101】従って、この変形例1によれば、紙幅方向
Yの寸法waを狭く限定した補助排紙衝突面202Cc
を備えた右補助フェンス202Ca及び左補助フェンス
202Cbを有することにより、実施の形態1に比べ
て、排紙Sの両端部Saが排紙Sの側端縁から少し離れ
た箇所で各補助排紙衝突面202Ccに当たってガイド
されるので、排紙Sの両端部Saが落下しながら上方に
めくれにくくなるという利点がある。この変形例1は、
上記実施の形態2及び3にも適用できることは言うまで
もない。
【0102】本発明の実施の形態は、上記実施の形態1
ないし3及び変形例1等に限定されず、用紙サイズに応
じて、各排紙サイドフェンス201a,201b及び/
又はエンドプレート203を所定の位置に自動的に移動
することも勿論可能である。この場合、例えば、実施の
形態1におけるピニオン軸213aにステッピングモー
タを連結すると共に、上記制御部をマイクロコンピュー
タで構成し、上記したような用紙サイズを検知する手段
により得られた用紙サイズ検知データ信号を上記制御部
が取り込むことで、上記制御部の指令によって上記ステ
ッピングモータを駆動制御し、各排紙サイドフェンス2
01a,201b及び/又はエンドプレート203を所
定の位置に自動的に移動するものである。
【0103】上記実施の形態1ないし3及び変形例1等
における各排紙装置200,200A,200B,20
0Cを構成する上記各構成部品及び各構成部材の材質等
は、上記したものに限らず、装置が使用される環境及び
ユーザの要望等に対して適宜適切に設計されることは言
うまでもない。
【0104】本発明の実施の形態は、上記実施の形態1
ないし3及び変形例1等に限定されず、用紙サイズに応
じて、排紙案内面が排紙方向Xと平行な状態を維持した
まま、排紙台における排紙方向Xの上流側で占める小サ
イズ位置と排紙台における排紙方向Xの下流側で占める
大サイズ位置との間で移動可能である一つの排紙サイド
フェンスと、用紙サイズに拘らず排紙Sの一側端部を基
準として揃える固定式の一つの排紙サイドフェンスとで
排紙幅方向Yの排紙揃えを行う、片側基準方式の排紙装
置、あるいは特開平3−162371号公報に記載され
ているいわゆるコーナー基準方式の排紙装置にも準用す
ることができる。
【0105】本発明の実施の形態は、上記実施の形態1
ないし3及び変形例1等に限定されず、それぞれの利点
を得ることを望まないのであれば、主排紙衝突面210
aの位置関係を上述したように確保した上で主エンドフ
ェンス部210を衝撃吸収部材以外の材質で形成した
り、移動手段212や上記連動手段を除去してこれらに
代えて、例えば図4及び図5に示したようなスライド機
構219で構成してもよい。
【0106】本発明の実施の形態は、上記実施の形態1
ないし3及び変形例1等に限定されず、移動手段212
におけるガイド部材216aとラック211aの被ガイ
ド部211dとの間及び/又はガイド部材216bとラ
ック211bの被ガイド部211dとの間に、あるいは
スライド機構219,219Aにクリック感を発生させ
るためのクリック保持機構を付設してもよい。このクリ
ック保持機構は、例えば、用紙サイズに応じた所定の位
置であって、相対的に移動する上記各部材の一方に凹部
を形成し、前記凹部に選択的に係合する板バネや圧縮コ
イルバネを他方の部材に取り付けた周知の機構である。
【0107】なお、上記実施の形態1ないし3及び変形
例1等で用いた用紙サイズについては、説明を分かりや
すくする意味で、B5T,A4T,A3T,B4T等全
て排紙方向縦長使用での場合を説明したが、これに限ら
ず、B5Y(横)、A4Y(横)、A3Y(横)、B4
Y(横)等との混合で用いてもよいことは言うまでもな
い。また、いわゆるリーガルサイズやその他不定形サイ
ズの用紙サイズを使用可能な機種にあっては、上記リー
ガルサイズや上記不定形サイズに応じて、排紙サイドフ
ェンス及び/又は排紙エンドフェンスを排紙方向X、排
紙幅方向Yの各所定位置に移動させればよい。
【0108】また、本発明の上記実施の形態1ないし3
及び変形例1等は、上記排紙腰付け手段によりU字形の
湾曲が与えられた排紙Sに限らず、複写機等の搬出排紙
装置から通常そのまま排出される排紙Sの排紙方向X及
び排紙幅方向Yの排紙揃えをも良好になし得るものであ
る。
【0109】以上述べたとおり、本発明を特定の発明の
実施の形態や変形例あるいはこれらに包含されている実
施例等について説明したが、本発明の構成は、上述した
実施の形態1ないし3及び変形例1等に限定されるもの
ではなく、これらを適宜組合わせて構成してもよく、本
発明の範囲内において、その必要性及び用途等に応じて
種々の発明の実施の形態や実施例を構成し得ることは当
業者ならば明らかである。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、用紙サイズに応じて、移動手段を介して排
紙サイドフェンスを、排紙案内面が排紙方向と平行な状
態を維持したまま、排紙台における排紙方向の上流側で
あって排紙幅方向の内側寄りで占める小サイズ位置と排
紙方向の下流側であって排紙幅方向の外側寄りで占める
大サイズ位置との間で移動させることができる。従っ
て、排紙サイドフェンスを排紙方向に大きくしなくて
も、排紙の落下時に生じる排紙両側の先端側縁部の下面
からの空気の流れを略一定にすることによって、常に安
定した排紙の挙動が得られるので、排紙方向及び排紙幅
方向の排紙揃えを良好に行える。加えて、部品点数の増
加及びコストアップすることのない排紙装置を提供する
ことができる。
【0111】請求項2記載の発明によれば、移動手段が
一方の排紙サイドフェンスの移動に連動して他方の排紙
サイドフェンスを移動させる連動手段を有することによ
り、一方の排紙サイドフェンスの移動操作を行うだけ
で、他方の排紙サイドフェンスが移動されるので、排紙
装置の操作性を向上することができる。
【0112】請求項3記載の発明によれば、上記構成に
より、排紙エンドフェンスの主エンドフェンス部の幅寸
法が排紙の幅寸法よりも極端に小さい場合、あるいは排
紙が主エンドフェンス部に対して排紙方向に傾いた衝突
角度や主エンドフェンス部に対して高さ方向に傾いた衝
突角度でそれぞれ衝突するような場合であっても、排紙
エンドフェンスの主エンドフェンス部による排紙の受け
止め後、排紙の両側の先端部が補助エンドフェンス部の
補助排紙衝突面によってガイドされるので、上記発明の
各効果に加えて、排紙の回転を制御して良好な排紙揃え
を行うことができる。
【0113】請求項4記載の発明によれば、上記構成に
より、一方の排紙サイドフェンスの移動操作に伴っての
他方の排紙サイドフェンスの移動と同時的に、排紙エン
ドフェンスが補助エンドフェンス部に実質的に接触した
状態で、各排紙サイドフェンスの移動に連動して各排紙
サイドフェンスの排紙幅方向に移動されるので、上記発
明の効果に加えて、用紙サイズが変わるごとに、排紙サ
イドフェンスと排紙エンドフェンスとを別々に移動する
ことなく、用紙サイズに応じて、排紙サイドフェンス又
は排紙エンドフェンスの何れか一方の移動に連動して各
設定位置を決定できる排紙装置を提供することができ
る。これにより、排紙エンドフェンスが一枚で小サイズ
から大サイズまでの用紙サイズに対応することができ
る。
【0114】また、排紙エンドフェンスの主エンドフェ
ンス部の幅寸法が排紙の幅寸法よりも極端に小さい場
合、あるいは排紙が主エンドフェンス部に対して排紙方
向に傾いた衝突角度や主エンドフェンス部に対して高さ
方向に傾いた衝突角度でそれぞれ衝突するような場合で
あっても、排紙エンドフェンスの主エンドフェンス部に
よる排紙の受け止め後、排紙の両側の先端部が補助エン
ドフェンス部の補助排紙衝突面によってガイドされるの
で、上記発明の効果に加えて、排紙の回転を制御して良
好な排紙揃えを行うことができる。
【0115】請求項5記載の発明によれば、上記構成に
より、主エンドフェンス部の排紙を受け止める主排紙衝
突面が、補助フェンス部の排紙を受け止める補助排紙衝
突面よりも排紙方向の上流側に突出していることによ
り、主排紙衝突面に衝突し跳ね返った排紙が、下方に位
置する排紙台上に落下していくときに、主エンドフェン
ス部の両側の補助排紙衝突面に直ちに接触してガイドさ
れつつ、排紙台上へ整然と排出・積載される。
【0116】また、排紙エンドフェンスの主排紙衝突面
に排紙が衝突するときの排紙の形状が、その下方に突出
したU字形の湾曲形状をなしているような場合において
は、その排紙の略中央部位の剛性が高く排紙の運動エネ
ルギー及び位置エネルギーがいわば略中央部位に集中し
ていると見ることができる。このため、排紙の略中央部
位が、通常一番最初に、主エンドフェンス部の主排紙衝
突面に衝突することにより、これにより生じた衝撃エネ
ルギーが主エンドフェンス部で吸収されて排紙の上記運
動エネルギーの損失が大きくなるので、排紙の有するエ
ネルギーは位置エネルギーがその大部分を占めることと
なり、排紙揃え位置のバラツキが小さくなって、排紙の
停止位置精度をよくすることができる。
【0117】ここでまた、主エンドフェンス部の主排紙
衝突面に対して排紙の略中央部位が衝突するときの角度
であって、平面視で見たときの排紙幅方向における主排
紙衝突面と排紙の前端とのなす角度を排紙幅方向衝突角
度とし、正面視で見たときの高さ方向における主排紙衝
突面と排紙の前端とのなす角度を高さ方向衝突角度とし
た場合において、排紙揃えを良好とする最適な排紙幅方
向衝突角度及び高さ方向衝突角度を考えると、従来の技
術でも詳述したように、主排紙衝突面に対して排紙の略
中央部位が排紙幅方向衝突角度及び高さ方向衝突角度が
それぞれ略直角をなして衝突するときである。しかし、
排紙は、常に、主排紙衝突面に対して略直角に衝突する
わけではない。例えば、主排紙衝突面に対して排紙の前
端が、一番最初に何れか一方の補助フェンス部の補助排
紙衝突面に衝突せず、かつ、一番最初に主エンドフェン
ス部の主排紙衝突面に衝突する範囲の排紙幅方向衝突角
度であってこの範囲内での排紙幅方向衝突角度が鋭角で
衝突する場合がある。
【0118】この場合、主排紙衝突面と両側の補助排紙
衝突面との間に突出した距離に相当する段差がないと、
排紙の両端部が最初に補助排紙衝突面の何れか一方又は
何れか他方に衝突してしまい、排紙の両端部が折れ曲が
ったり、このときの両端部の変形分の反発による跳ね返
りによって排紙を回転させるモーメントが強く働き、排
紙揃えが悪くなってしまう。
【0119】しかしながら、本発明においては、上記し
たように突出した距離に相当する段差があるので、排紙
幅方向衝突角度が上記鋭角をなして排出・飛翔してくる
排紙がある場合でも、排紙の略中央部位が最初に主排紙
衝突面に衝突し、排紙の上記運動エネルギーが主エンド
フェンス部で吸収・減衰され、その直後の排紙を回転さ
せるモーメントはごくわずかであり、これらはそのモー
メントの方向により、両側の補助排紙衝突面の何れか一
方又は何れか他方で交互に受け止められると共に、上記
減衰した運動エネルギーがさらに吸収されつつ、排紙は
排紙台上へあるいは排紙台上に積載された排紙の最上位
面へ整然と排出・積載されて、排紙揃えが確実かつ良好
に行われる。
【0120】また、排紙方向に前下がりの鋭角をなす高
さ方向衝突角度で排出・飛翔してくる排紙があるような
場合においては、主排紙衝突面と両側の補助排紙衝突面
との間に突出している段差があるため、排紙方向に前下
がりで排出・飛翔してくる排紙の略中央部位が最初に主
排紙衝突面に衝突するので、排紙の停止位置精度をよく
することができる。
【0121】従って、上記発明の各効果に加えて、さら
に、排紙揃えを確実かつ良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1を示す排紙装置の外
観斜視図である。
【図2】実施の形態1の排紙装置におけるエンドプレー
ト及びスライド機構等を省略した部分破断を含む要部の
斜視図である。
【図3】実施の形態1の排紙装置における要部の平面図
である。
【図4】実施の形態1の排紙装置におけるスライド機構
の拡大側断面図である。
【図5】図4の正断面図である。
【図6】実施の形態1の排紙装置における動作を補足説
明する模式的な要部の平面図である。
【図7】実施の形態1の排紙装置における動作を補足説
明する模式的な要部の正面図である。
【図8】本発明に係る実施の形態2を示す排紙装置の外
観斜視図である。
【図9】実施の形態2の排紙装置におけるスライド機構
の拡大側断面図である。
【図10】図9の正断面図である。
【図11】本発明に係る実施の形態3を示す排紙装置の
外観斜視図である。
【図12】実施の形態1の排紙装置における変形例1を
示す要部の平面図である。
【図13】本発明に係る排紙装置を適用する従来の孔版
印刷装置の全体構成図である。
【図14】図13に示された従来の排紙装置における排
紙の落下時に生じる空気の流れを説明するための斜視図
である。
【図15】図13に示された従来の排紙装置における改
良された排紙エンドフェンスを説明するための平面図で
ある。
【図16】従来の排紙装置の問題点を説明する図であっ
て、図16(a)は用紙サイズA4T、図16(b)は
用紙サイズA3T、図16(c)は用紙サイズA3Tの
排紙揃え動作を表す平面図である。
【図17】従来の排紙装置の問題点を説明する平面図で
ある。
【図18】従来の排紙装置の問題点を説明する図であっ
て、図18(a)は斜視図、図18(b)は要部の正面
図、図18(c)は排紙の背面図である。
【図19】従来の排紙装置の問題点を説明する図であっ
て、図19(a)は平面図、図19(b)は要部の正面
図、図19(c)は要部の斜視図である。
【符号の説明】
52 排紙台とし
ての排紙トレイ 200,200A,200B,200C 排紙装置 201a,201b 排紙サイド
フェンス 201c 排紙案内面 202a 補助エンドフェンス部として
の右補助フェンス 202b 補助エンドフェンス部として
の左補助フェンス 202c 補助排紙衝突面 203 排紙エンドフェンスとしての
エンドプレート 205a,205b 溝 206 中央溝 210 主エンドフェンス部 210a 主排紙衝突面 212 移動手段 219,219A スライド機構 d 突出寸法 α,β 衝突角度 S 用紙としての印刷用紙、排紙 Sa 排紙の両端部(耳の部分) Sc 排紙の略中央部位 Sf 排紙の先端側縁部 X 排紙方向 Y 排紙幅方向 Z 高さ方向

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像形成後に排出される排紙を積載可能な
    排紙台と、この排紙台上に一対設けられていて、排紙方
    向と直交する排紙幅方向の排紙揃えを行うための上記排
    紙方向と平行な排紙案内面を備えた排紙サイドフェンス
    と、上記排紙台に起立し、上記排紙の略中央部位を受け
    止めて上記排紙方向の排紙揃えを行う主エンドフェンス
    部を備えた排紙エンドフェンスとを具備する排紙装置に
    おいて、 上記排紙サイドフェンスは、用紙サイズに応じて、各上
    記排紙案内面が上記排紙方向と平行な状態を維持したま
    ま、上記排紙台における上記排紙方向の上流側であって
    上記排紙幅方向の内側寄りで占める小サイズ位置と上記
    排紙台における上記排紙方向の下流側であって上記排紙
    幅方向の外側寄りで占める大サイズ位置との間で移動可
    能であり、 上記小サイズ位置と上記大サイズ位置との間に各上記排
    紙サイドフェンスを移動させる移動手段を有することを
    特徴とする排紙装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の排紙装置において、 上記移動手段は、一方の上記排紙サイドフェンスの移動
    に連動して他方の上記排紙サイドフェンスを移動させる
    連動手段を有することを特徴とする排紙装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の排紙装置において、 上記主エンドフェンス部による上記排紙の受け止め後、
    上記排紙の両側の先端部をガイドするための補助排紙衝
    突面を備えた補助エンドフェンス部を有し、 各上記補助エンドフェンス部の上記補助排紙衝突面を、
    各上記排紙サイドフェンスにおける上記排紙案内面の上
    記排紙方向の下流側の内側に上記排紙方向と略直交する
    ようにそれぞれ設けたことを特徴とする排紙装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の排紙装置において、 上記排紙エンドフェンスは、上記排紙台における上記上
    流側ないし上記下流側に亘って移動可能であり、 上記主エンドフェンス部による上記排紙の受け止め後、
    上記排紙の両側の先端部をガイドするための補助排紙衝
    突面を備えた補助エンドフェンス部を有し、 各上記補助エンドフェンス部の上記補助排紙衝突面を、
    各上記排紙サイドフェンスにおける上記排紙案内面の上
    記排紙方向の下流側の内側に上記排紙方向と略直交する
    ようにそれぞれ設け、 上記排紙エンドフェンスを、各上記補助エンドフェンス
    部に実質的に接触した状態で、各上記排紙サイドフェン
    スの移動に連動して各上記排紙サイドフェンスの上記排
    紙方向に移動可能に設けたことを特徴とする排紙装置。
  5. 【請求項5】請求項3又は4記載の排紙装置において、 上記主エンドフェンス部の上記排紙を受け止める主排紙
    衝突面が、各上記補助排紙衝突面よりも上記排紙方向の
    上流側に突出していることを特徴とする排紙装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7333765B2 (en) * 2003-08-28 2008-02-19 Funai Electric Co., Ltd. Image forming apparatus
JP2015214385A (ja) * 2014-05-08 2015-12-03 株式会社リコー 排紙収納装置、及び、画像形成装置
US10301140B2 (en) 2017-02-27 2019-05-28 Riso Kagaku Corporation Printer

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