JPH1059426A - 紙製緩衝体 - Google Patents

紙製緩衝体

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JPH1059426A
JPH1059426A JP8223658A JP22365896A JPH1059426A JP H1059426 A JPH1059426 A JP H1059426A JP 8223658 A JP8223658 A JP 8223658A JP 22365896 A JP22365896 A JP 22365896A JP H1059426 A JPH1059426 A JP H1059426A
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JP
Japan
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plate
peripheral wall
paper
upper edge
surface portion
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Application number
JP8223658A
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English (en)
Inventor
Hideaki Hosobuchi
秀明 細渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAN ECHO KK
Crown Package Co Ltd
Original Assignee
SAN ECHO KK
Crown Package Co Ltd
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Publication date
Application filed by SAN ECHO KK, Crown Package Co Ltd filed Critical SAN ECHO KK
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Publication of JPH1059426A publication Critical patent/JPH1059426A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一枚のシート状基材で構成され、組立て前の展
開状態の面積が小さく、手作業で容易に組立てでき解体
も至極簡単で、樹脂製緩衝体と同等の緩衝機能を持ちな
がら容易に作製することができる新規な紙製緩衝体を提
供する。 【解決手段】長辺側の内面板6先端の当接板8を底面板
1内面に予め貼着し、長辺側の周壁部a2 を起立倒伏自
在としたので、組立ての際にはこれを起立させれば長辺
側の相対する周壁部a2 が形成され、次いで短辺側の相
対する周壁部a3 を折り曲げにより組立てれば、上面側
に梱包物品の嵌合用凹所a1 を有し且つその周壁は内外
二重壁構造をなす大略直方体形状の紙製緩衝体aが完成
する。解体はその逆の手順で、短辺側の周壁部a3 を伸
展させ、次いで長辺側の周壁部a2 を倒伏させるだけで
展開形状となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気製品や精密機
器その他の各種物品を梱包する際に用いる梱包物品保護
用の緩衝体に関し、詳しくは、段ボール等の紙製板材か
らなるシート状基材を折り曲げて組立てる紙製緩衝体に
関する。
【0002】
【従来の技術】旧来、段ボール箱等に梱包した物品を保
管時の積上げ荷重や運搬時の落下衝撃等から保護するた
めの緩衝体として、ウレタンフォームや発泡スチロール
からなる樹脂製緩衝体が用いられている。これら樹脂製
緩衝体は、前記積上げ荷重に対する強度や落下衝撃の吸
収等に優れているものの、廃棄後の処理が難しいため環
境に対する悪影響が懸念され、しかもリサイクルが困難
であり、近年における地球環境保護の気運の高まり等か
らその使用を制限する方向にある。
【0003】このような樹脂製緩衝体の代替品として近
年においては、再生古紙を原料としこれをプレス加工等
により所定形状に一体成型した所謂パルプモールドや、
また段ボールや古紙等を用いて多層又は積層状に巻き成
型,プレス成型等することで、断面L形,V形等を呈す
るアングル材形状やコーナー材形状等に成形した緩衝材
等、各種の製品が提案されている。
【0004】しかし乍ら、上記パルプモールドは、大量
生産する場合は比較的安価に製造出来るものの、金型代
等が高価であることから、少量生産の場合はコスト面で
対応出来ないという問題がある。
【0005】他方、上記緩衝材は、比較的安価に製造で
きるものの、梱包物品のコーナー部分の保護を目的とし
たものであり、梱包物品の全体を保護する機能は備えて
おらず、またアングル形状に成形された基材を所定寸法
に裁断する際に紙粉が出る、梱包物品のコーナー部に当
接させるべく外装箱の内面に張り付けるための作業が必
要である等の問題があった。
【0006】このような従来技術の問題点を解消するも
のとして、例えば特開平6−32373号公報等には、
紙製板材からなるシート状基材を折り曲げ、且つ要所を
接着して、上面側に梱包物品の嵌合用凹所を有し且つそ
の周壁は内外二重壁構造をなす、大略直方体形状に組立
てられる紙製緩衝体が提案されている。
【0007】この紙製緩衝体は、物品に接する中央板
(底面板)の周囲四辺に内面板を連設し、各内面板の外
端に第1中間板を連設した第1ブランクと、前記中央板
と略同形の中央空所の周囲に第2中間板を有し、且つ各
第2中間板の外端に外面板を連設した第2ブランクとか
らなり、それら2枚のブランクを製造装置の下型に載
せ、中型、上型の作動により要所の折り込み及び接着等
を適時に行って組み立てるをもって、上記中央板の周囲
に内面板を立ち上げて物品の収納凹所を形成し、且つそ
の内面板の周囲には外面板を立ち上げ、且つそれら内外
面板の間には、第1中間板と第2中間板を重ねることで
空間を設けた二重壁構造としたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記紙製緩衝体は、梱
包物品のほぼ全面を保護することが出来ると共に、成形
工程において紙粉が出たり、また外装箱の内面に張り付
ける等の手間を必要としないものの、その技術内容につ
いてより詳細に検討すると、以下の点に改良の余地を残
していた。
【0009】すなわち、上記紙製緩衝体は少なくとも、
ほぼ同じ大きさの2枚の紙製板材を所定形状に打ち抜い
て成形した2枚のブランクを要するので、材料の無駄が
多いという問題がある。
【0010】また従来の紙製緩衝体は、製造現場におい
て装置により組立てを行い、大略直方体形状に組立てた
後の状態で使用現場に輸送するようになっているので、
保管,輸送のための取扱スペースが大きくなってコスト
が増大するばかりか、労力的にも不経済であるという問
題がある。輸送コストの低減を図るために、使用現場に
おいて組立てを行うことも提案されており、これに伴
い、装置を用いることなく、また接着等の固着手段を要
する事なく手作業で簡単に組立てられる紙製緩衝体の開
発が望まれている。
【0011】さらに従来の紙製緩衝体は、要所を接着し
て組立てられることから、使用後に廃棄する場合、接着
箇所を剥離して解体する等の手間を要し、廃棄処理等が
面倒であるという問題もあった。
【0012】他方、この種紙製緩衝体は、樹脂製緩衝体
と同等若しくはそれ以上の強度、耐久性を得るべく、基
材となる紙製板材の厚み寸法を設定した場合、衝撃吸収
性(弾性)が樹脂製緩衝体に比べやや劣る虞れがある。
よって紙製緩衝体の作製現場においては、各種厚み寸法
の試験品を多数用意し、積上げ荷重に対する耐強度試
験、落下衝撃に対する吸収性試験を繰り返し行って、前
記耐強度、衝撃吸収性の双方において樹脂製緩衝体とほ
ぼ同等の効果を得られる最適の厚み寸法を決定してお
り、多大な労力と時間を要し、コスト的にも不経済であ
った。
【0013】本発明は上述したような従来事情に鑑みて
なされたもので、その目的とする処は、一枚のシート状
基材によって構成され、組立て前の状態(展開状態)に
おける面積が小さく、大掛かりな装置等を要することな
く手作業で容易に組立てでき、しかも解体が至極簡単で
あって、旧来の樹脂製緩衝体,パルプモールド,紙製の
緩衝材等と同等若しくはそれ以上の緩衝機能を持ちなが
ら、これら旧来品及び従来の紙製緩衝体と比べても容易
に作製することができる、新規な紙製緩衝体を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、紙製板材からなる一枚のシート状基材の
要所を折り曲げて、上面側に梱包物品の嵌合用凹所を有
し且つその周壁は内外二重壁構造をなす大略直方体形状
に組立てられる紙製緩衝体であって、平面視方形状の底
面板と、該底面板の四辺から各々立上がる外面板と、そ
れら各外面板の端部から内方へ折れ曲がる上縁板と、そ
れら各上縁板の端部から下方へ折れ曲がる内面板と、相
対する一方の内面板の端部から内方へ折れ曲がって前記
底面板の内面に当接する当接板とを備え、該当接板を前
記底面板の内面に貼着して、該当接板を備えた相対する
一方の周壁部を起立倒伏自在に形成する一方、前記当接
板を備えない他方の相対する周壁部は折り曲げにより組
立て可能とし、さらに前記一方の周壁部の外面板又は内
面板に、上縁板との折り目線に対してほぼ平行な折り目
縁を残して大略方形状の切欠き部を形成し、且つその切
残し部は、前記折り目縁から内方又は外方に折れ曲がり
上記上縁板と相対向する補強面部と、該補強面部の端部
から上方又は下方に折れ曲がり内面板又は外面板に貼着
する貼着面部とを備えてなることを要旨とする。
【0015】ここで、上記切欠き部は、外面板と内面板
のどちらに設けても良いが、外面板に設けた場合、その
切残し部は、上記折り目縁から内方に折れ曲がり上記上
縁板と相対向する補強面部と、該補強面部の端部から上
方又は下方に折れ曲がり内面板に貼着する貼着面部とを
備え、他方、内面板に設けた場合、その切残し部は、上
記折り目縁から外方に折れ曲がり上記上縁板と相対向す
る補強面部と、該補強面部の端部から上方又は下方に折
れ曲がり外面板に貼着する貼着面部とを備えてなる。
【0016】而して、本発明によれば、一枚のシート状
基材によって作製可能な紙製緩衝体が得られる。また、
相対する一方の内面板の先端部分の当接板を底面部内面
に予め貼着し、該当接板を備える側の周壁部を起立倒伏
自在としたので、組立ての際にはこれを起立させれば一
方の相対する周壁部が形成され、その後、他方の相対す
る周壁部を折り曲げにより組立てれば、上面側に梱包物
品の嵌合用凹所を有し且つその周壁は内外二重壁構造を
なす大略直方体形状の紙製緩衝体が完成する。解体はそ
の逆の手順で、他方の周壁部を伸展させ、その後一方の
周壁部を倒伏させるだけで展開形状となる。この時、一
方の相対する周壁部が倒伏した展開形状となるので、該
周壁部が他方の周壁部と同様に外面板、上縁板、内面板
が伸展する展開形状となる場合に比べ、組立て前の状態
(展開状態)における面積が小さくなる。また、上記一
方の周壁部の外面板又は内面板に切欠き部を設けること
でその強度を低減せしめる一方、その切残し部における
補強面部を上縁板と相対向せしめ且つ貼着面部を所定箇
所に貼着することで、適度な耐強度と衝撃吸収性を得
て、旧来の樹脂製緩衝体と同等の緩衝機能を持ちながら
容易に作製可能な紙製緩衝体とすることができる。しか
も前記貼着面部を所定箇所に貼着することで、一方の周
壁部を起立倒伏自在とする構成には何等の影響なく、前
記作用を得ることができる。
【0017】また本発明では、上記一方又は他方の周壁
部における内面板、外面板、上縁板、補強面部の何れか
に開口部を形成することが好ましい。
【0018】本発明に係る紙製緩衝体は、この種技術分
野で周知な紙製板材を基材として作製されるが、該紙製
板材としては通常、積層段ボールが用いられる。積層段
ボールは周知の通り断面波打ち形状の中芯を有し、本発
明の紙製緩衝体が一枚のシート基材からなることから、
相対する一方の周壁部と他方の周壁部とでは、中芯の波
打ち方向が異なってその強度も若干違いが生じるように
なる。例えば、一方の周壁部の内面板と外面板において
は中芯が左右方向に連続し、他方の周壁部の内面板と外
面板においては中芯が上下方向に連続する場合、一方の
周壁部の方が強度が大きくなり、その分、衝撃吸収性能
が低下する虞れがある。よって、上記のように適宜箇所
に開口部を形成することで、適度な耐強度と衝撃吸収性
を簡単に得ることが出来る。
【0019】また本発明では、上記一方の周壁部におけ
る内面板と当接板の両側部に、該両側部の内側に形成し
た縦溝で前記内面板と当接板から区画される支柱部を形
成し、該支柱部は、上記他方の周壁部の厚み内に突出す
る上縁面部と、該上縁面部の端部から下方に折れ曲がる
内側面部とを備え、さらに該一方の周壁部における外面
板の両側端には、前記支柱部の外周に巻回する巻回板を
設け、上記他方の周壁部で前記支柱部と該支柱部に巻回
した巻回板を覆って、周壁四隅に多重構造の支柱を内設
することが好ましい。
【0020】このように構成した場合、嵌合用凹所を囲
繞する周壁の四隅部分に多重構造の支柱が内在し、前述
した適度な衝撃吸収性能を維持しながら、耐強度、耐久
性の向上を図ることが出来る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本例の紙製緩衝体aで、該
緩衝体aは、この種技術分野において周知な紙製板材、
本例では積層段ボールからなる板紙を所要形状に型抜き
し、且つ所定箇所に谷折り目又は山折り目となる折り目
線,折り目縁を型押し等により施して作製した一枚のシ
ート状基材bからなる。該シート状基材bは、後述する
当接板8と貼着面部10cを要所に貼着するをもって図
6に示す展開体a’を形成し、該展開体a’を手作業に
より組立てることで、上面側に梱包物品の嵌合用凹所a
1 を有し、且つその周壁は内外二重壁構造をなす大略直
方体形状の上記紙製緩衝体aが作製される。
【0022】まずシート状基材bについて図4及び図5
を参照して詳述する。シート状基材bは、嵌合用凹所a
1 に収容される梱包物品の所定箇所に対応して適度な大
きさに形成された平面視略方形状をなす底面板1と、該
底面板1の外周四辺である長辺側,短辺側の折り目線1
a,1bに連続して形成され、該折り目線1a,1bか
ら立上がる長辺側,短辺側の外面板2,3と、各外面板
2,3の端部である折り目線2a,3aに連続して形成
され、該折り目線2a,3aから内方へ折れ曲がる長辺
側,短辺側の上縁板4,5と、各上縁板4,5の端部で
ある折り目線4a,5aに連続して形成され、該折り目
線4a,5aから下方へ折れ曲がる長辺側,短辺側の内
面板6,7と、前記長辺側の内面板6の端部である折り
目線6aに連続して形成され、該折り目線6aから内方
へ折れ曲がって前記底面板1の内面に当接する当接板8
とを備えた基本形態を呈する。
【0023】長辺側の外面板2には、上縁板4との折り
目線2aに対してほぼ平行な折り目縁9aを残して、該
折り目縁9aと平行な切線9bと、該切線9bの両端か
ら前記折り目縁9aの両端に向かう切線9cとを設け
て、方形状の切欠き部9を形成する。
【0024】該切欠き部9の切残し部10は、前記折り
目縁9aから内方に折れ曲がり上縁板4と相対向する補
強面部10aと、該補強面部10aの端部である折り目
線10bから下方に折れ曲がり内面板6に貼着する貼着
面部10cとを備える。
【0025】長辺側の上縁板4、内面板8、補強面部1
0aには、開口部11,12を形成する。開口部11
は、上縁板4と内面板6の幅方向(長手方向)中間部分
において所定の幅をもち、且つ該上縁板4から内面板6
にわたり所定の高さをもって、大略方形状に開穿され
る。開口部12は、補強面部10aの幅方向中間部分に
おいて所定の幅と高さをもって、大略方形状に開穿され
る。
【0026】また長辺側の内面板6と当接板8の幅方向
両側部には、該両側部の内側に形成した縦溝13で内面
板6、当接板8から区画される支柱部14を形成する。
【0027】支柱部14は、短辺側の上縁板5の下方に
位置するようになる上縁面部14aと、該上縁面部14
aの端部である折り目線14bから下方に折れ曲がる内
側面部14cと、該内側面部14cの端部である折り目
線14dから内方に折れ曲がる当接面部14eとを備え
てなる。
【0028】さらに長辺側の外面板2の幅方向(長手方
向)両側端には、前記支柱部14の外周に巻回する巻回
板15を設ける。
【0029】巻回板15は、外面板2の側端部である折
り目線2bから内方に折れ曲がり支柱部14の外側面に
沿う第一面部15aと、該第一面部15aの端部である
折り目線15bから内方に折れ曲がり内側面部14cの
前面に沿う第二面部15cと、該第二面部15cの端部
である折り目線15dから内方に折れ曲がり支柱部14
の内側面に沿う第三面部15eとからなる。
【0030】他方、短辺側においては、外面板3、上縁
板5は底面板1の短辺1bとほぼ同じ長さ(幅)に形成
するが、内面板7は上縁板5よりも若干短く形成する。
【0031】そうして、内面板7の幅方向(長手方向)
両側端に、該側端である折り目線7aから外方に折れ曲
がって長辺側の内面板6の内面に沿うようになる添接片
16を連設する。また前記折り目線7aには切欠き17
を設けて、内面板7側にその切残し部である係止片18
を折り目無しで連設し、該係止片18が長辺側の内面板
6に当接するよう構成する。
【0032】さらに内面板7の端部には、折り目線7b
から内方に折れ曲がって底面板1に当接する当接片19
を連設する。
【0033】以上のように構成したシート状基材bは、
図5に示すように、当接板8、貼着面部10c、当接面
部14eにのり付けを行うと共に、図8に示すように、
長辺側の外面板2を折り目線1aに沿って立ち上げ、上
縁板4を折り目線2aに沿って内側に折り曲げ、内面板
6を折り目線4aに沿って下方へ折り曲げ、当接板8を
折り目線6aに沿って内側に折り曲げ、当接板8を底面
板1に貼着し、さらに補強面部10aを折り目縁9aに
沿って内側に折り曲げ、貼着面部10cを折り目線10
bに沿って下方へ折り曲げ、且つ貼着面部10cを内面
板6に貼着して長辺側の周壁部a2 を組立てる。
【0034】またこの時、上縁面部14aを折り目線2
aに沿って内側に折り曲げ、内側面部14cを折り目線
14bに沿って下方へ折り曲げ、当接面部14eを折り
目線14dに沿って内側へ折り曲げ、且つ当接面部14
eを底面板1に貼着して、周壁部a2 の左右両側に、支
柱部14を組立てる。図5中に、上記当接板8、貼着面
部10c、当接面部14eの貼着箇所を仮想線で表す。
【0035】これにより長辺側の相対する周壁部a2,a
2 は、外面板2と内面板6とが夫々立上がると共に、上
縁板4によって内外面板2,6の間に厚みが保持された
状態(図8に示す起立状態)と、該起立状態にある周壁
部a2 を外側に倒して、外面板2の上に上縁板4,内面
板6が重なった偏平な状態(図6,図7に示す倒伏状
態)との間を、手作業により起立倒伏自在に構成され
る。
【0036】上記起立状態においては、内側面部14c
が立上がると共に、上縁面部14aによって外面板2と
内側面部14cの間に厚みが保持されて、支柱部14も
起立状態にある。またこの時、図2,図3に示すよう
に、補強面部10aが折り目縁9aから内側に折れ曲が
って、上縁板4の下方位置にて該上縁板4と平行に対向
し、且つ貼着面部10cが折り目線10bから下方に折
れ曲がり内面板6と一体に立上がる。
【0037】他方、上記倒伏状態においては、外面板2
の上に内側面部14c,上縁面部14aが重なって、支
柱部14も倒伏状態となり、且つ補強面部10a,貼着
面部10cは外面板2と共に倒れて偏平な状態になる。
上記した倒伏状態が、本例の紙製緩衝体aの展開体a’
となる。
【0038】以下、該展開体a’の要所を順次折り曲げ
て紙製緩衝体aを組立てる手順を、図7〜図11を参照
して説明する。
【0039】まず、長辺側の外面板2、内面板6を各々
折り目線1a,6aに沿って立ち上げると、上縁板4と
補強面部10aとで内外面板2,6間に厚みを保持し、
且つ外面板2には方形状の切欠き部9が開口した長辺側
の周壁部a2 が起立して組立てられる。同時に、上縁面
部14aが上縁板4の両側に位置し、且つ内側面部14
cが折り目線14bから下方へ折れ曲がって、周壁部a
2 の左右両側に支柱部14が起立する。またこの時、巻
回板15が該周壁部a2 の外面板2の左右両側にて立上
がる(図7〜図8)。
【0040】次に、上記巻回板15の第一面部15a,
第二面部15c,第三面部15eを夫々折り目線2b,
15b,15dに沿って内側に折り曲げ、第一面部15
aを支柱部14の外側面に沿わしめ、第二面部15cを
内側面部14cの前面に沿わしめ、第三面部15eを支
柱部14の内側面に沿わしめて、巻回板15を支柱部1
4の外周に巻回する(図9〜図10)。
【0041】次に、短辺側の外面板3を立ち上げ、上縁
板5、内面板7を折り目線3a,5aで内側に折り曲げ
て、上縁板5により内外面板3,7間に厚みを保持した
短辺側の周壁部a3 を組立てる。この時、折り目線7b
に沿って当接片19を外側(周壁部a3 の内側)へ折り
曲げて底面板1に当接させ、折り目線7aに沿って添接
片16を内側に折り曲げて内面板6に添接させ、さらに
係止片18を縦溝13に差し込み、これにより、周壁部
a3 の組立て状態及び周壁部a2 の組立て状態を係止す
る。またこの時、上記巻回板15を巻回した支柱部14
が、周壁部a3の厚み内に収容され、すなわち、該支柱
部14が周壁部a3 で覆われ、周壁四隅に多重構造の支
柱20を内設した状態で、紙製緩衝体aが組立てられる
(図10〜図11)。
【0042】而して、このようにして組立てた本例の紙
製緩衝体aは、上面側に梱包物品の嵌合用凹所a1 を有
し、且つ該凹所a1 を囲む長辺側と短辺側の夫々の周壁
部a2,a2,a3,a3 からなる周壁は、上縁板4,5によ
って外面板2,3と内面板6,7の間に厚みを保持して
なるその周壁は内外二重壁構造である、大略直方体形状
を呈する。
【0043】また紙製緩衝体aは、長辺側の内面板6の
先端部分である当接板8を底面板1内面に予め貼着し
て、該当接板8を備えた相対する長辺側の周壁部a2,a
2 を起立倒伏自在に形成する一方、前記当接板8を備え
ない他方の相対する周壁部a3,a3 は折り曲げにより組
立て可能に構成したので、手作業により簡単に組立てる
事が出来る。
【0044】解体はその逆の手順で、短辺側の周壁部a
3,a3 を伸展させ、その後長辺側のの周壁部a2,a2 を
倒伏させるだけで展開形状(展開体a’)となる。また
この時、長辺側の相対する周壁部a2 が倒伏した展開形
状となるので、該周壁部a2 が短辺側の周壁部a3 と同
様に外面板、上縁板、内面板が伸展する展開形状となる
場合に比べ、組立て前の状態(展開状態)における面積
が小さくなる。
【0045】また組立て状態においては、起立状態にあ
る支柱部14の外周に巻回板15を巻回し、さらにその
外側を短辺側の周壁部a3 で覆った多重構造の支柱20
が周壁四隅に内設されるので、この種緩衝体aにおいて
最も重要である四角コーナー部の強度が大幅に向上す
る。
【0046】さらに長辺側の周壁部a2 の外面板2に、
方形状の切欠き部9が開口し、且つその切残し部10
は、上縁板4とほぼ平行に相対向する補強面部10a
と、該補強面部10aの端部から下方に折れ曲がり内面
板6に貼着する貼着面部10cとを構成する。
【0047】よって、適度な耐強度と衝撃吸収性を得
て、旧来の樹脂製緩衝体と同等の緩衝機能を持ちながら
容易に作製可能な紙製緩衝体とすることができる。しか
も貼着面部10cを内面板6に貼着することで、長辺側
の周壁部a2 を起立倒伏自在とする構成には何等の影響
なく、該作用効果を得ることができる。
【0048】また長辺側の周壁部a2 における上縁板
4、内面板6、補強面部10aには開口部11,12を
備えている。本例の紙製緩衝体aは、積層段ボールから
なる一枚のシート状基材bから成形した関係上、一方の
周壁部では段ボールの中芯が左右方向に連続し、他方の
周壁部では該中芯が上下方向に連続するようになる。す
なわち本例では、長辺側の周壁部a2 では中芯が左右方
向に連続しており、該中芯が上下方向に連続する短辺側
の周壁部a3 に比べて強度が大きくなり、その分、衝撃
吸収性能が低下する虞れがある。よって、上記切欠き部
9に加えてさらに開口部11,12を適所に形成するこ
とで、双方の周壁部a2,a3 の強度を適宜に設定し、梱
包物品の大きさ、形状、重量やその他各種条件に合わせ
た、適度な耐強度と衝撃吸収性を簡単に得ることが出来
る。
【0049】図13では、前述した実施形態における開
口部11,12を備えない場合を示す。すなわち、この
紙製緩衝体a”は、上縁板4、内面板6、補強面部10
aに開口部11,12を設けず、一対の周壁部a2,a2
に夫々形成した切欠き部9のみで、適度な耐強度と衝撃
吸収性を得たものである。このような変更は、梱包物品
の大きさ、形状、重量やその他各種条件に合わせて行う
ことは云うまでもない。
【0050】またこの例では、上述した添接片16、係
止片18を設けず、当接片19を内側へ折り曲げて底面
板1に当接させ、これにより、周壁部a3 の組立て状態
及び周壁部a2 の組立て状態を係止するようにしてい
る。このように、折り曲げにより組立てる周壁部の組立
て状態を係止するための構造は、図示した二例以外に
も、この種技術分野において周知である各種構造を採用
することができる。
【0051】それ以外の構造は前述した実施形態と同様
で良いので、符号を援用する等して説明に代える。
【0052】尚、図1、図13中に示すcは、梱包物品
が重量物や精密機器である場合等に必要に応じて、上記
嵌合用凹所a1 内に装填して用いられる底部補強部材で
ある。
【0053】該補強部材cは、上記底面板1より若干小
さい平面視略方形状の底板c1 と、その周囲四辺に形成
した折り目線c2 に連設され、該折り目線c2 から外側
に曲げ形成される側板c3 とからなり、嵌合用凹所a1
の内底部に装填して嵌合用凹所a1 の底壁を多層構造と
し、且つ底面板1と底板c1 の間に側板c3 の高さ分の
間隙を形成して、嵌合用凹所a1 内の強度、耐久性、衝
撃吸収性を極めて高いものとする。
【0054】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成したの
で、梱包物品の嵌合用凹所を有し、内外二重壁構造をな
す略直方体状の紙製緩衝体を、一枚のシート状基材によ
って作製することができる。よって二枚のシート状基材
からなる従来技術に比べ、低コストで作製可能である。
【0055】また、一方の周壁部は起立倒伏自在として
立ち上げるだけで形成でき、次いで他方の周壁部を折り
曲げて形成するだけの極めて簡単な作業で組立てられ、
解体はその逆の手順で、他方の周壁部を伸展させた後、
一方の周壁部を倒伏させるだけで偏平な展開形状とし得
る。また、一方の周壁部が倒伏した展開形状となるの
で、双方の周壁部が伸展する展開形状となる場合に比
べ、組立て前の状態(展開状態)における面積が小さく
なる。よって、大掛かりな装置等を要することなく使用
現場において手作業で容易に組立てでき、且つ組立て前
の状態(展開状態)における面積が小さいので、製造現
場で直方体形状に組立てた後に使用現場に搬送していた
従来事情に比べ、輸送コストの大幅な低減を期待し得
る。
【0056】また、簡単に解体出来るので使用後の処理
が容易であり、エンドユーザーに係る使用後の負担を軽
減することができる。
【0057】また、一方の周壁部に切欠き部を設け、そ
の切残し部は上縁板と対向する補強面部と、所定箇所に
貼着する貼着面部とするをもって、適度な耐強度と衝撃
吸収性を得、旧来の樹脂製緩衝体,パルプモールド,紙
製の緩衝材等と同等若しくはそれ以上の緩衝機能を持ち
ながら、各種試験品を多数用意して耐強度試験、衝撃吸
収試験を繰り返し行うようなことなく、容易に作製可能
な紙製緩衝体とすることができる。
【0058】また、例えばシート状基材を積層段ボール
で成形した場合、該段ボールの中芯の方向が一方の周壁
部と他方の周壁部とで相違するため、両周壁部の強度が
異なるようになるが、請求項2記載の如く適所に開口部
を設けることで、両周壁部の強度を適宜に設定し、梱包
物品の大きさ、形状、重量やその他各種条件に合わせ
た、適度な耐強度と衝撃吸収性を簡単に得ることが出来
る。
【0059】また請求項3記載の紙製緩衝体によれば、
嵌合用凹所を囲繞する周壁の四隅部分に多重構造の支柱
が内在し、前述した適度な衝撃吸収性能を維持しなが
ら、紙製緩衝体の耐強度、耐久性の向上を図ることが出
来る等、多くの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す斜視図。
【図2】図1の(X)−(X)線に沿う拡大断面図。
【図3】図2の(Y)−(Y)線に沿う拡大断面図。
【図4】図1に示す紙製緩衝体に係るシート状基材の平
面図。
【図5】同シート状基材の貼着部分を示す平面図。
【図6】図1に示す紙製緩衝体の展開平面図。
【図7】図6の斜視図。
【図8】相対する一方の周壁部の立ち上げ工程を示す斜
視図。
【図9】支柱部に対する巻回板の巻回工程を示す斜視
図。
【図10】相対する他方の周壁部の組立て工程を示す斜
視図。
【図11】組み立て完成状態を示す斜視図。
【図12】図10の(Z)−(Z)線に沿う拡大断面
図。
【図13】本発明の他の実施形態を示す斜視図。
【符号の説明】 a:紙製緩衝体 a1:嵌合用凹所 a2,a3:周壁部 1:底面板 2,3:外面板 4,5:上縁板 6,7:内面板 8:当接板 9:切欠き部 10:切残し部 10a:補強面部 10c:貼着面部 11,12:開口部 13:縦溝 14:支柱部 15:巻回板 a’:展開体 b:シート状基材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙製板材からなる一枚のシート状基材の
    要所を折り曲げて、上面側に梱包物品の嵌合用凹所を有
    し且つその周壁は内外二重壁構造をなす大略直方体形状
    に組立てられる紙製緩衝体であって、 方形状の底面板と、該底面板の四辺から立上がる外面板
    と、各外面板の端部から内方へ折れ曲がる上縁板と、各
    上縁板の端部から下方へ折れ曲がる内面板と、相対する
    一方の内面板の端部から内方へ折れ曲がって前記底面板
    の内面に当接する当接板とを備え、 該当接板を前記底面板の内面に貼着して、該当接板を備
    えた相対する一方の周壁部を起立倒伏自在に形成する一
    方、前記当接板を備えない他方の相対する周壁部は折り
    曲げにより組立て可能とし、 さらに前記一方の周壁部の外面板又は内面板に、上縁板
    との折り目線に対してほぼ平行な折り目縁を残して大略
    方形状の切欠き部を形成し、且つその切残し部は、前記
    折り目縁から内方又は外方に折れ曲がり上記上縁板と相
    対向する補強面部と、該補強面部の端部から上方又は下
    方に折れ曲がり内面板又は外面板に貼着する貼着面部と
    を備えてなることを特徴とする紙製緩衝体。
  2. 【請求項2】 上記一方又は他方の周壁部における内面
    板、外面板、上縁板、補強面部の何れかに開口部を形成
    したことを特徴とする請求項1記載の紙製緩衝体。
  3. 【請求項3】 上記一方の周壁部における内面板と当接
    板の両側部に、該両側部の内側に形成した縦溝で前記内
    面板と当接板から区画される支柱部を形成し、該支柱部
    は、上記他方の周壁部の厚み内に突出する上縁面部と、
    該上縁面部の端部から下方に折れ曲がる内側面部とを備
    え、さらに上記一方の周壁部における外面板の両側端に
    は、前記支柱部の外周に巻回する巻回板を設け、上記他
    方の周壁部で前記支柱部と該支柱部に巻回した巻回板を
    覆って、周壁四隅に多重構造の支柱を内設したことを特
    徴とする請求項1又は2記載の紙製緩衝体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100402388C (zh) * 2005-06-20 2008-07-16 华硕电脑股份有限公司 纸托结构
KR200452238Y1 (ko) 2010-04-07 2011-02-14 이운재 접이식 엽차류 포장용 케이스

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