JPH1057292A - 精密機器製造用クリーニングシート - Google Patents

精密機器製造用クリーニングシート

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JPH1057292A
JPH1057292A JP24114296A JP24114296A JPH1057292A JP H1057292 A JPH1057292 A JP H1057292A JP 24114296 A JP24114296 A JP 24114296A JP 24114296 A JP24114296 A JP 24114296A JP H1057292 A JPH1057292 A JP H1057292A
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JP
Japan
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cleaning sheet
fibers
nonwoven fabric
precision equipment
melt
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JP24114296A
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English (en)
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Hiroshi Tanaka
広志 田中
Hiroshi Ito
伊藤  博
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Japan Vilene Co Ltd
Original Assignee
Japan Vilene Co Ltd
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハードディスクを傷つけることなく、研磨屑
などの除去性に優れたクリーニングシートを提供するこ
と。 【解決手段】 本発明の精密機器製造用クリーニングシ
ートは、少なくとも片表面が、メルトブロー法により得
た不織布からなるものである。このメルトブロー不織布
を構成する繊維は未延伸であるため剛性が低く、しかも
繊維同士の結合力が弱く繊維の配置状態を変化させるこ
とができるため、研磨屑などを精密機器表面に対して強
く押しつけるということがなく、精密機器表面を傷つけ
ることがない。また、繊維の配置状態を変化させること
により、精密機器表面の凹凸に追従しやすく、精密機器
表面との密着性に優れており、研磨屑などとの接触機会
が多くなるため、研磨屑などの除去性にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は精密機器を製造する
際に使用できるクリーニングシートに関する。より詳細
には、ハードディスクや磁気ヘッドなどの精密機器を製
造する際に生じる研磨屑等を拭き取ることのできるクリ
ーニングシートに関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブはハードディス
クと磁気ヘッドとからなり、未作動時にはハードディス
クと磁気ヘッドとが接触しており、ハードディスクから
磁気ヘッドが浮上することにより、読み込みや書き込み
を行なう記憶装置であり、この浮上高さは最近では0.
05μm以下になっている。そのため浮上時に、ハード
ディスクと磁気ヘッドとが接触して互いに損傷しないよ
うに、ハードディスクの平滑度に対する要求は益々高く
なっている。しかしながら、ハードディスク表面があま
りにも平滑すぎると、ハードディスクと磁気ヘッドとの
間で吸着が生じるため、ハードディスク表面に一定の凹
凸を設けながら平滑度を向上させる研削工程を行なわれ
ている。
【0003】また、ハードディスクを製造する別の工程
として、ハードディスク用基材に磁性体をスパッタリン
グにより付着させ、次いでカーボンなどの保護膜を形成
した後、潤滑剤を塗布する工程があるが、この潤滑剤を
塗布する工程の前後において、バリを取るための研磨加
工が行われている。
【0004】このような研削工程や研磨工程においては
研磨屑などが生じるため、この研磨屑などを取り除くた
めに、従来、織物製や不織布製のクリーニングテープが
使用されていた。前者の織物製のクリーニングテープと
しては、綿繊維からなるもの、綿繊維とポリエステル繊
維とを混紡したもの、或は極細繊維を使用したもの(例
えば、特開平5−166178号公報、特開平5−16
6179号公報)などが知られているが、織物の構造自
体に凹凸があり、ハードディスクに対して均一に接触す
ることができないため、織物の凸部では研磨屑などを取
り除くことができるものの、ハードディスクを傷つけや
すく、他方、織物の凹部ではハードディスクを傷つける
ことがないものの、研磨屑などを取り除くことが困難で
あるという問題があった。
【0005】他方、不織布製のクリーニングテープとし
ては、セルロース系繊維からなるスパンボンド不織布や
極細繊維からなる水流絡合不織布が知られているが、ハ
ードディスクを傷つけることがあり、研磨屑などの除去
性の点においても、最近の高容量のハードディスクを製
造する際のクリーニングテープとしては不十分なもので
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、ハードディスク
を傷つけることなく、研磨屑などの除去性に優れたクリ
ーニングシートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の精密機器製造用
クリーニングシート(以下、単に「クリーニングシー
ト」という)は、少なくとも片表面が、メルトブロー法
により得た不織布(以下、「メルトブロー不織布」とい
う)からなるものである。このメルトブロー不織布を構
成する繊維は未延伸であるため剛性が低く、しかも繊維
同士の結合力が弱く繊維の配置状態を変化させることが
できるため、研磨屑などを精密機器表面に対して強く押
しつけるということがなく、精密機器表面を傷つけるこ
とがない。また、繊維の配置状態を変化させることによ
り、精密機器表面の凹凸に追従しやすく、精密機器表面
との密着性に優れており、研磨屑などとの接触機会が多
くなるため、研磨屑などの除去性にも優れている。
【0008】なお、メルトブロー不織布を構成する繊維
の平均繊維径が10μm以下であると、繊維の剛性がよ
り低く、しかも精密機器表面の凹凸により追従しやすい
ので、精密機器表面をより傷つけにくく、研磨屑などの
除去性にも優れている。
【0009】また、メルトブロー不織布が熱圧着したも
のであったり、水流絡合したものであると、耐摩耗性が
向上すると共に、繊維の脱落による自己発塵の生じない
ものである。
【0010】更には、補強層を有するクリーニングシー
トは精密機器表面の研磨屑などを除去する際に、幅引き
が生じず、破断することのない、安定して研磨屑などを
除去できるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のメルトブロー不織布を構
成する繊維の剛性が低く、しかも繊維の配置状態を変化
させることができるため、精密機器表面を傷つけること
なく、研磨屑などを取り除くことができるものである。
このメルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径が
10μm以下であると、繊維の剛性がより低く、しかも
精密機器表面の凹凸により追従できるので、精密機器表
面をより傷つけることがなく、研磨屑などの除去性にも
優れている。より好適な平均繊維径は8μm以下、最も
好ましくは5μm以下である。他方、精密機器表面との
摩擦によって繊維が破断しないように、平均繊維径0.
01μm以上であるのが好ましい。なお、この平均繊維
径はメルトブロー不織布を構成する繊維の100箇所に
おける繊維径の平均値をいい、繊維断面形状が異形断面
形状を有する場合には、異形断面積と同じ面積を有する
円の直径を繊維径とする。
【0012】このメルトブロー不織布を構成する繊維の
樹脂成分としては、特に限定するものではないが、例え
ば、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹
脂を使用できる。これらの中でも、ナイロンからなるメ
ルトブロー不織布は親水性であるため、親水性の研磨屑
などを除去しやすく、また、研磨屑などの除去を水で洗
い流しながら行なうような場合には、水によくなじむた
め、効率的に研磨屑などを除去できるので好適である。
【0013】このメルトブロー不織布の面密度は10〜
200g/m2であるのが好ましい。面密度が10g/
2未満であると、メルトブロー不織布表面に存在する
繊維量が不足して研磨屑などの除去性に支障をきたす可
能性があり、200g/m2を越えると、メルトブロー
不織布の腰が強くなり精密機器表面の凹凸への追従性が
損なわれる可能性があるためで、より好ましい面密度は
30〜100g/m2である。
【0014】また、メルトブロー不織布の厚さは0.0
5〜1.5mmであるのが好ましい。0.05mm未満
であると、精密機器表面に対してクリーニングシートを
押しつけるローラ等の素材の硬さを吸収する能力がなく
なり、精密機器表面に傷をつけやすくなるためで、1.
5mmを越えると、研磨屑の除去に関与しない部分が大
きくなるためで、より好ましくは0.1〜0.6mmで
ある。
【0015】本発明のメルトブロー不織布は、例えば次
のようにして製造することができる。つまり、オリフィ
ス径が0.1〜0.5mmで、ピッチ0.6〜1.2m
mで配置されたノズルピースを使用し、温度220〜3
50℃に加熱したノズルピースから、1つのオリフィス
当り0.05〜1.5g/minの割合で繊維を吐出す
る。この吐出した繊維に対して、230〜360℃に加
熱した空気を、標準状態で0.1〜12m3/min量作
用させて、繊維を極細化する。この極細化した繊維は目
の開きが3.962〜0.495mm(5〜32メッシ
ュ)程度のネットや、これらネットに相当する多孔板で
捕集することによりメルトブロー不織布を形成できる。
【0016】本発明においては、このメルトブロー不織
布を熱圧着したもの、及び/又は水流絡合したものは、
耐摩耗性に優れ、しかも繊維の脱落による自己発塵が生
じないので、好適な実施態様である。前者の熱圧着は全
面的に行なっても良いし、部分的に行なっても良いが、
耐摩耗性及び自己発塵抑制の点から全面的に熱圧着する
のが好ましい。この熱圧着は、例えば、熱カレンダーロ
ール、高温雰囲気にさらしながら、又はさらした後にロ
ール間を通したり、平板プレス機により行なうことがで
きる。
【0017】なお、熱圧着によって繊維の剛性が高くな
り過ぎたり、繊維を完全に固定してしまわないように、
メルトブロー不織布を構成する樹脂の融点よりも30℃
以上低い温度の雰囲気にさらしながら、圧力300kP
a以下のロール間を通して熱圧着するのが好ましい。
【0018】他方、水流絡合したメルトブロー不織布も
部分的に絡合しても良いし、全体的に絡合しても良い
が、耐摩耗性及び自己発塵抑制の点から全面的に絡合す
るのが好ましい。この水流絡合によれば、繊維の剛性を
高くすることがなく、また、絡合による繊維の融通性が
あるため、精密機器表面を傷つけることなく、研磨屑な
どを除去できる性能を低下させることなく、耐摩耗性や
自己発塵を抑制できる。
【0019】この水流絡合条件としては、例えば、ノズ
ル径0.05〜0.3mm、好適には0.08〜0.2
mm、ピッチ0.2〜3mm、好適には0.4〜2mm
で一列以上に配列したノズルプレートを使用し、圧力1
〜30MPa、好適には5〜25MPaの水流を噴出し
て絡合する。なお、水流の圧力は変化させたり、ノズル
を揺動又は振動させても良い。また、クリーニングシー
トが精密機器表面に対して均一に接触できるように、線
径0.25mm以下の細いワイヤーからなる、目の開き
が0.3mm以下(50メッシュ以上)の目の細かいネ
ットや、このネットに相当する多孔板、或は無孔支持体
を使用して、表面全体に繊維が存在するように絡合する
のが好ましい。
【0020】なお、熱圧着と水流絡合の両方を行なう場
合には、水流絡合した後に熱圧着するのが好ましい。
【0021】本発明のクリーニングシートは上記のよう
なメルトブロー不織布が、少なくとも片表面を構成して
いるため、このメルトブロー不織布面を精密機器表面に
接触させれば、精密機器表面を傷つけることなく、研磨
屑などを除去することができる。勿論、上記のようなメ
ルトブロー不織布が両表面を構成しており、両表面で研
磨屑などを除去できるようにしても良いし、メルトブロ
ー不織布単体からなっていても良い。
【0022】なお、本発明のクリーニングシートを使用
している際に寸法変化が生じると、精密機器表面の研磨
屑などの除去性が低下するため、クリーニングシートに
形態安定性を付与するために、補強層を設けるのが好ま
しい。この補強層とは、この補強層を設けたことによっ
て、クリーニングシートが次の条件を満足するものをい
う。
【0023】(条件)5cm幅のクリーニングシートを
10cm間隔を有するチャック間に固定し、このクリー
ニングシートに19.6Nの荷重を加えた時に、クリー
ニングシートの中央部(チャック間の中間部)におけ
る、クリーニングシートの幅の減少が2mm以下であ
る。
【0024】このような補強層としては、例えば、糸、
ネット、織物、熱可塑性繊維により固定した不織布又は
編織物、或はフィルムなどを使用できる。これらの中で
も、フィルムや熱可塑性繊維により固定した不織布は厚
さが均一で、しかも強度的に優れているため、好適に使
用できる。
【0025】この補強層、例えば、好適であるフィルム
は、溶融押し出ししたフィルムをメルトブロー不織布に
積層し、冷却固化させるエクストルージョンラミネート
法や、フィルムに接着剤を塗布し、メルトブロー不織布
と圧着して積層する方法や、フィルムに接着剤を塗布
し、メルトブロー不織布と積層した状態で乾燥する方法
や、熱溶融物質を溶かした状態でフィルムに塗布し、メ
ルトブロー不織布を積層して冷却固化させるホットラミ
ネート法や、或はフィルムとメルトブロー不織布とを積
層した後、加熱圧着する、又はフィルムとメルトブロー
不織布とを別々に加熱した後に、積層し、圧着するサー
マルラミネート法により、積層することができる。これ
らの中でも、フィルムの形成と同時にラミネートでき、
ラミネート工程を省略できるエクストルージョンラミネ
ート法が好適である。
【0026】他方、好適である熱可塑性繊維により固定
した不織布は、乾式法及び/又は湿式法により形成した
繊維ウエブを、前述のメルトブロー不織布の熱圧着方法
と同様の方法により、可塑化し固定することにより形成
できる。なお、メルトブロー不織布が熱圧着したもので
ある場合には、メルトブロー不織布と熱可塑性繊維を含
む繊維ウエブを積層した後に熱圧着すれば、メルトブロ
ー不織布の熱圧着と同時に、熱可塑性繊維により固定し
た不織布の形成及びメルトブロー不織布との一体化をす
ることができるので、製造上好適である。
【0027】なお、補強層を構成する材料はバインダー
によりメルトブロー不織布と一体化しても良い。
【0028】このようにして得られるクリーニングシー
トは、精密機器表面に傷をつけることなく、研磨屑など
を除去できるため、ハードディスク、磁気ヘッドなどの
精密機器を製造する際の清掃工程において、好適に使用
できるものである。なお、本発明のクリーニングシート
を使用する際には、適宜必要な大きさに裁断して使用す
れば良い。
【0029】以下に、本発明の実施例を記載するが、以
下の実施例に限定されるものではない。
【0030】
【実施例】
(実施例1)オリフィス径が0.3mmで、ピッチ1m
mで配置されたノズルピースを使用し、この温度320
℃に加熱したノズルピースから、1つのオリフィス当り
0.23g/minで6ナイロン繊維(融点:215
℃)を吐出し、この吐出した6ナイロン繊維に対して、
340℃に加熱した空気を、9m3/min(標準状
態)量作用させて、6ナイロン繊維を極細化し、目の開
きが0.833(20メッシュ)のネットで、この6ナ
イロン極細繊維を捕集して、面密度60g/m2、厚さ
0.4mmのメルトブロー不織布を形成した。このメル
トブロー不織布の平均繊維径は5μmであった。
【0031】次いで、このメルトブロー不織布を線径
0.15mmのワイヤーからなる目の開き0.147m
m(100メッシュ)のネットに載置した後、径0.1
5mm、ピッチ0.6mmのノズルプレートから、圧力
8.0MPaの水を噴出して両面を絡合し、面密度60
g/m2、厚さ0.3mmの絡合メルトブロー不織布
(クリーニングシート)を形成した。
【0032】(実施例2)未延伸ポリエステル繊維(線
密度0.56mg/m、繊維長38mm)40mass
%と、延伸ポリエステル繊維(線密度0.34mg/
m、繊維長38mm)60mass%とを混綿し、カー
ディングして一方向性繊維ウエブを形成した。次いで、
この一方向性繊維ウエブを温度200℃、線圧588N
/cmのカレンダーロール間を通すことにより熱圧着し
て、面密度50g/m2、厚さ0.1mmの熱圧着不織
布を形成した。
【0033】次いで、この熱圧着不織布と実施例1と同
様にして形成した絡合メルトブロー不織布との間に、融
点110℃、面密度20g/m2の共重合ナイロン樹脂
からなるクモの巣状不織布を挟み込んだ後、温度120
℃の雰囲気下において、圧力100kPaのローラー間
を通すことにより、クモの巣状不織布を融着させて、絡
合メルトブロー不織布と熱圧着不織布とを一体化した、
面密度130g/m2、厚さ0.35mmのクリーニン
グシートを形成した。このクリーニングシート(5cm
幅)を10cm間隔を有するチャック間に固定し、1
9.6Nの荷重を加えた時の、クリーニングシートの中
央部(チャック間の中央部)における幅の減少は0mm
であった。
【0034】(実施例3)実施例1と全く同様にして形
成した絡合メルトブロー不織布を、温度170℃の雰囲
気下において、圧力100kPaのローラー間を通すこ
とにより全面的に熱圧着し、面密度60g/m2、厚さ
0.2mmのクリーニングシートを形成した。
【0035】(実施例4)オリフィス径が0.3mm
で、ピッチ1.0mmで配置されたノズルピースを使用
し、この温度320℃に加熱したノズルピースから、1
つのオリフィス当り0.32g/minで6ナイロン繊
維を吐出し、この吐出した6ナイロン繊維に対して、3
40℃に加熱した空気を、5m3/min(標準状態)
量作用させて、6ナイロン繊維を極細化し、目の開きが
0.833(20メッシュ)のネットで、この6ナイロ
ン極細繊維を捕集して、面密度60g/m2、厚さ0.
4mmのメルトブロー不織布を形成した。このメルトブ
ロー不織布の平均繊維径は15μmであった。
【0036】次いで、実施例1と全く同様に水流絡合処
理して、面密度60g/m2、厚さ0.3mmの絡合メ
ルトブロー不織布(クリーニングシート)を形成した。
【0037】(比較例1)繊維径5.1μmのポリエステ
ル極細繊維を主体とした、面密度200g/m2、厚さ
0.3mmの平織物(鐘紡(株)製、ザヴィーナ)をク
リーニングシートとした。
【0038】(比較例2)ポリエステル成分(A)を、
繊維の中心から繊維表面に向かって放射状に伸びるポリ
アミド成分(B)で8区分に分割した、菊花型の断面形
状を有する、線密度0.22mg/m、繊維長38mm
の延伸された分割性繊維(ポリエステル成分からなる繊
維径4.2μmの極細繊維と、ポリアミド成分からなる
繊維径6.1μmの極細繊維とポリアミド成分からなる
繊維径3.1μmの極細繊維を発生可能)100%をカ
ーディングした一方向性繊維ウエブと、この一方向性の
繊維ウエブと同様にして形成した一方向性繊維ウエブを
クロスレイヤーにより交差させた交差繊維ウエブとを、
質量比1:4で積層して積層繊維ウエブを形成した。
【0039】この積層繊維ウエブを、線径0.15mm
のワイヤーからなる目の開き0.147(100メッシ
ュ)のネットに載置した後、径0.15mm、ピッチ
0.6mmのノズルプレートから、圧力9.3MPaの
水を噴出して、積層繊維ウエブの両面を2度づつ交互に
作用させて、分割性繊維を分割すると共に絡合し、面密
度100g/m2、厚さ0.45mmの絡合不織布を形
成した。この絡合不織布をクリーニングシートとした。
【0040】(クリーニングシートの性能試験方法)ニ
ッケル−リンメッキを施した後、延伸ポリエステルテー
プに#6000ホワイトアルミナをバインダーにより固
定した研磨テープで研磨した、アルミニウム製の3.5
インチハードディスク用基材を用意した。
【0041】次いで、幅38mmに裁断した実施例1〜
4及び比較例1〜2のクリーニングテープを、それぞれ
5mm/sの速度で供給して、1分間あたり150回回
転するハードディスク用基材に30秒間押し当てた。こ
の時のハードディスク用基材表面の傷の有無、残留屑の
量、及びクリーニングテープの繊維の脱落の有無につい
て顕微鏡により観察して評価し、また、クリーニングテ
ープの幅引きについて、試験中の感覚から評価した。こ
れらの結果は表1に示す通りであった。
【0042】
【表1】 なお、表中の評価は次の基準による。 (傷の有無);◎・・全く傷がない ○・・傷がややある ×・・傷が多い (残留屑の量);◎・・全く屑が残っていない ○・・極わずか屑が残っている ×・・屑が残っている部分が多い (繊維脱落の有無);◎・・繊維の脱落は認められない ○・・やや繊維の脱落が認められる ×・・かなりの量の繊維の脱落が認められる (幅引き);◎・・全く幅引きがない ○・・やや幅引きがあるものの使用には差し支えない ×・・幅引きが大きいため、幅を広くする必要がある
【0043】
【発明の効果】本発明の精密機器製造用クリーニングシ
ートは、少なくとも片表面が、メルトブロー法により得
た不織布からなるものである。このメルトブロー不織布
を構成する繊維は未延伸であるため剛性が低く、しかも
繊維同士の結合力が弱く繊維の配置状態を変化させるこ
とができるため、研磨屑などを精密機器表面に対して強
く押しつけるということがなく、精密機器表面を傷つけ
ることがない。また、繊維の配置状態を変化させること
により、精密機器表面の凹凸に追従しやすく、精密機器
表面との密着性に優れており、研磨屑などとの接触機会
が多くなるため、研磨屑などの除去性にも優れている。
【0044】なお、メルトブロー不織布を構成する繊維
の平均繊維径が10μm以下であると、繊維の剛性がよ
り低く、しかも精密機器表面の凹凸により追従しやすい
ので、精密機器表面をより傷つけにくく、研磨屑などの
除去性にも優れている。
【0045】また、メルトブロー不織布が熱圧着したも
のであったり、水流絡合したものであると、耐摩耗性が
向上すると共に、繊維の脱落による自己発塵の生じない
ものである。
【0046】更には、補強層を有するクリーニングシー
トは精密機器表面の研磨屑などを除去する際に、幅引き
が生じず、破断することのない、安定して研磨屑などを
除去できるものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片表面が、メルトブロー法に
    より得た不織布からなることを特徴とする、精密機器製
    造用クリーニングシート。
  2. 【請求項2】 不織布を構成する繊維の平均繊維径が1
    0μm以下であることを特徴とする、請求項1記載の精
    密機器製造用クリーニングシート。
  3. 【請求項3】 熱圧着した不織布であることを特徴とす
    る、請求項1又は請求項2記載の精密機器製造用クリー
    ニングシート。
  4. 【請求項4】 水流絡合した不織布であることを特徴と
    する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の精密機器
    製造用クリーニングシート。
  5. 【請求項5】 補強層を有することを特徴とする、請求
    項1〜請求項4のいずれかに記載の精密機器製造用クリ
    ーニングシート。
JP24114296A 1996-08-23 1996-08-23 精密機器製造用クリーニングシート Pending JPH1057292A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008534808A (ja) * 2005-04-01 2008-08-28 ノース・キャロライナ・ステイト・ユニヴァーシティ 軽量、高張力、および高引裂強度を有する複合不織布
JP2010001598A (ja) * 2009-10-05 2010-01-07 Mitsui Chemicals Inc 混合繊維からなる不織布及びその製造方法

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