JPH1057284A - 電気掃除機用吸込具 - Google Patents

電気掃除機用吸込具

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JPH1057284A
JPH1057284A JP8218395A JP21839596A JPH1057284A JP H1057284 A JPH1057284 A JP H1057284A JP 8218395 A JP8218395 A JP 8218395A JP 21839596 A JP21839596 A JP 21839596A JP H1057284 A JPH1057284 A JP H1057284A
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JP
Japan
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motor
suction
suction tool
vacuum cleaner
rotary brush
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Application number
JP8218395A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Maruyama
敏行 丸山
Kazushige Motoki
和茂 元木
Takehiro Yamaguchi
武広 山口
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Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータより後方にも回転ブラシあるいは板床
を拭く起毛布ローラ等の機能部品を追加設置しても、吸
込具の奥行き寸法の増大を抑えることができて、使い勝
手を損なうのを防止できるようにする。 【解決手段】 吸込具本体21の前後部に配置した回転
ブラシ29,35の少なくとも一方を駆動するケーシン
グ輪郭が小判形のモータ26を、両回転ブラシ29,3
5間の上方空間部にて、その小判形の平行面26a,2
6bを垂直軸線に対し所定角度傾斜させて設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機の吸込
具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ごみ吸込み性能を上げる目的
で、絨毯等の毛の奥に入り込んだ塵挨を掻き出す機能を
持ったモータ駆動方式の回転ブラシを吸込口部に取り付
けた吸込具は知られている。
【0003】図12及び図13は例えば特公平7−32
748号公報に開示されている従来の電気掃除機用吸込
具の第1の例を示すもので、図12はその吸込具を電気
掃除機本体に接続した状態を示す斜視図、図13はその
吸込具の内部構成を示す平面図である。
【0004】この第1従来例の電気掃除機用吸込具は、
吸込具の本体1が上ケース2と下ケース3を結合して形
成され、その内部は中央の長手方向に設けた垂直の仕切
壁4によって、前方が吸込室5に、後方がモータ6等の
収容室7に画成されている。下ケース3の吸込室5部位
には、吸込口8が形成されているとともに、吸込口8を
覆うように回転ブラシ9が設置されており、吸引風力だ
けでは吸込めない絨毯の毛の中等に入り込んだ塵挨を回
転ブラシ9によって掻き出すことができるようになって
いる。一方、収容室7内には、回転ブラシ9の軸と平行
にモータ6が設置され、モータ6の出力軸と回転ブラシ
9の軸とがタイミングベルト11からなる動力伝達機構
を介して接続されている。
【0005】モータ6は、ケーシング輪郭が小判形の省
スペース型モータからなり、その小判形の平行面6a,
6bが仕切壁4に沿うように垂直に配置されている。
【0006】吸込具本体1の後部中央には、吸引管12
に接続される連結管13が取付けられ、仕切壁4の一部
に形成した孔4aを介して吸込室5すなわち吸込口8に
連通している。吸引管12は、可撓性ホース14を介し
て電気掃除機本体15に接続されている。したがって、
電気掃除機本体15の送風機を運転することにより、吸
込具本体1の吸込口8より塵埃を吸引し、連結管13、
吸引管12、および可撓性ホース14を通して電気掃除
機本体15内に集塵することができる。吸込具内のモー
タ6ヘの電力供給は、電気掃除機本体15より可撓性ホ
ース14および吸引管12の中に設置された電線にて行
われ、ON、OFFの切り替えはホース手元部14aで
操作できるようになっている。
【0007】図14は例えば実開昭62−146452
号公報に開示されている従来の電気掃除機用吸込具の第
2の例の内部構成を示す斜視図であり、図中、前述の第
1従来例(図13)に相当する部分には同一符号を付し
てある。
【0008】この第2従来例の電気掃除機用吸込具は、
吸込室5内の回転ブラシ9を駆動するケーシング輪郭が
小判形のモータ6Aを、その小判形の平行面6a,6b
(平行面6bについては下面側に配置されていて見えな
いため、図13を参照)を水平にした姿勢で収容室7内
に設置している。また、ここでも吸込具本体1内を吸込
室5と収容室7に画成する仕切壁4が垂直壁から構成さ
れている。
【0009】また、例えば特開平4−218129号公
報に開示されている従来の電気掃除機用吸込具の第3の
例(図示せず)のように、回転ブラシを駆動するモータ
として、ケーシング輪郭が円形のモータを用いているも
のもある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の電気掃除機用吸
込具は、以上のように、回転ブラシを駆動するモータと
して、ケーシング輪郭が小判形のモータや円形のモータ
が用いられている。そして、小判形のモータが用いられ
る場合には、第1従来例のように小判形の平行面を垂直
にした姿勢で収容室内に設置したり、第2従来例のよう
に小判形の平行面を水平にした姿勢で収容室内に設置し
ている。
【0011】ケーシング輪郭が円形のモータを用いた第
3従来例に対し、ケーシング輪郭が小判形のモータを用
いた第1及び2従来例のものは、小判形の平行面部分で
径方向寸法が小さくなる分、吸込具本体部品の外形寸法
の小型化および軽量化が図れる。また第1従来例のよう
に小判形の平行面を垂直にした姿勢でモータを収容室内
に設置した場合には、吸込具本体の奥行き寸法をある程
度小さくできて、吸込具本体に通常設けられる前後車輪
の距離短化による旋回性の向上により、使い勝手が良く
なる。
【0012】しかしながら、モータより後方にも回転ブ
ラシあるいは板床を拭く起毛布ローラ等の機能部品を追
加設置して、吸込具の機能を高める場合は、小判形モー
タの平行面を垂直にした姿勢でも、吸込具の奥行き寸法
が追加部品を設置した分大きくなってしまう。
【0013】また、追加部品が起毛布ローラである場合
は、その拭き機能を発揮させるために、起毛布ローラが
吸込具進行方向で後方側となった時にその自由転動を規
制する制動手段が必要である。しかし、絨毯上でも制動
手段の制動機能が働いた場合には、摩擦力が増大し、大
きな操作力が必要となり、自由な操作ができず、非常に
使い勝手が悪いものとなってしまう。
【0014】また、このような問題を解決するために、
専用のソレノイドアクチュエータ等の動力源を吸込具本
体内に新たに設けて、制動手段による拘束を絨毯上で解
除することも可能であるが、この場合には動力源部品に
よる重量増を招き、使い勝手の悪い吸込具となってしま
うという新たな問題が発生する。
【0015】また、いずれの場合も、吸込具本体内を吸
込室と収容室に画成する仕切壁が垂直壁から構成されて
いるため、風路となる吸込室内、特に吸込室上部に空気
の滞留部が発生し、吸い込まれた塵埃が吸込室上部に溜
まり易くなるという問題もあった。
【0016】本発明の第1の技術的課題は、モータより
後方にも回転ブラシあるいは板床を拭く起毛布ローラ等
の機能部品を追加設置しても、吸込具の奥行き寸法の増
大を抑えることができて、使い勝手を損なうのを防止で
きるようにすることにある。
【0017】また、本発明の第2の技術的課題は、塵埃
が吸込室上部に溜まるのを防止できるようにすることに
ある。
【0018】また、本発明の第3の技術的課題は、動力
源を新たに設けることなく、制動手段による起毛布ロー
ラの拘束を絨毯上で解除できるようにすることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
電気掃除機用吸込具は、下記の構成からなるものであ
る。すなわち、吸込口を有する吸込具本体の前後部にそ
れぞれ回転ブラシを配置し、これら回転ブラシの少なく
とも一方を、これら回転ブラシの軸と平行に配置したケ
ーシング輪郭が小判形のモータにより動力伝達機構を介
して駆動するようにした電気掃除機用吸込具において、
モータを、両回転ブラシ間の上方空間部にて、その小判
形の平行面を垂直軸線に対し所定角度傾斜させて設置し
たものである。
【0020】また、本発明の請求項2に係る電気掃除機
用吸込具は、モータの傾斜角度を、その軸線に沿って小
判形の平行面に直交する仮想面上に一方の回転ブラシの
軸線が配置される角度に設定したものである。
【0021】また、本発明の請求項3に係る電気掃除機
用吸込具は、下記の構成からなるものである。すなわ
ち、回転ブラシが配置された吸込口と回転ブラシを駆動
するモータが収容されたモータ収納室との間に仕切壁が
形成された電気掃除機用吸込具において、仕切壁に、回
転ブラシに沿ってその斜め上方より吸込口側室内に突出
する湾曲部を形成し、モータ収納室側からみた湾曲部の
内側に、モータの円筒部を配置したものである。
【0022】また、本発明の請求項4に係る電気掃除機
用吸込具は、下記の構成からなるものである。すなわ
ち、吸込口を有する吸込具本体の前後部にそれぞれ回転
ブラシを配置し、一方の回転ブラシを動力伝達機構を介
してモータの出力軸の一端に接続するとともに、他方の
回転ブラシを被掃除面上を自由転動可能な起毛布ローラ
から構成し、かつ起毛布ローラに係脱可能な制動手段に
よって起毛布ローラが吸込具進行方向で後方側となった
時にその自由転動を規制するようにした電気掃除機用吸
込具において、モータの出力軸の他端に、モータの回転
に伴って変位する調速機と、調速機の変位力を受けて、
モータの回転時に制動手段を制動解除方向に強制的に変
位させる制動解除手段とを設けたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施形態1.図1は本発明の請求項1,2,3に係る電
気掃除機用吸込具の内部構成を示す平面図、図2はその
内部構成の要部を拡大して示す平面図、図3はその内部
構成の要部を側方より示す縦断面図、図4はそのモータ
後方に配置される起毛布ローラの構成を示す分解斜視
図、図5はその吸込具の奥行き寸法の圧縮度を従来方式
を採用した場合と比較して示す側面断面図である。
【0024】本実施形態の電気掃除機用吸込具は、吸込
具の本体21が上ケース22と下ケース23を結合して
形成され、その内部は中央の長手方向に設けた仕切壁2
4によって、前方が吸込室25に、後方がモータ26等
の収容室27に画成されている。下ケース23の吸込室
25部位には、吸込口28が形成されているとともに、
吸込口28を覆うように回転軸に板状のブレード29a
を数枚取り付けた回転ブラシ29が設置されており、吸
引風力だけでは吸込めない絨毯の毛の中等に入り込んだ
塵挨を回転ブラシ29によって掻き出すことができるよ
うになっている。一方、収容室27内には、回転ブラシ
29の軸と平行にモータ26が設置され、モータ26の
出力軸と回転ブラシ29の軸とがタイミングベルト31
からなる動力伝達機構を介して接続されている。モータ
26ヘの電力供給は、図示しない電気掃除機本体より可
撓性ホースおよび吸引管の中に設置された電線にて行わ
れ、ON、OFFの切り替えは可撓性ホースに設けられ
ているホース手元部で操作できるようになっている(図
12参照)。
【0025】仕切壁24には、回転ブラシ29に沿って
その斜め上方より吸込室25内に突出する湾曲部24a
が形成され、吸込口28より吸い込まれた塵埃が、湾曲
部24aにぶつかってから風路内を下流側に流れていく
ように構成されている。これにより、吸い込まれた塵埃
が吸込室上部の空気滞留部まで飛ばされることがなくな
って、塵埃のスムーズな流れが得られるようになってい
る。
【0026】モータ26は、ケーシング輪郭が小判形の
省スペース型モータからなり、その小判形の平行面26
a,26bを垂直軸線に対しモータ軸を中心に時計方向
へ所定角度傾斜(少なくとも10゜以上回転)させた状
態で回転ブラシ29後方の斜め上方空間部に配置され、
かつその円筒部26cの一部が、仕切壁24の湾曲部2
4aにより形成される凹部24b内に収納されている。
【0027】吸込具本体21の後部中央には、吸引管に
接続される連結管33が取付けられ、仕切壁24の一部
に形成した孔24cを介して吸込室25すなわち吸込口
28に連通している。
【0028】吸込具本体21の後方の下面側には、図4
に示すように起毛布34を外周に接着した起毛布ローラ
35が配設されている。起毛布ローラ35の端部のキャ
ップローラ36には、起毛布ローラ35の回転を規制す
るトルクリミッタとして働くダンパ37aと、ダンパ3
7aと係合した軸受37bとが内蔵されており、板床上
を吸込具本体21が移動する時には、吸込具本体21の
移動速度に対する回転速度より遅く回転して拭き機能を
得られるようになっている。また絨毯等床面抵抗の大き
い床上を吸込具本体21が移動する時には、吸込具本体
21の移動速度と同速度で回転するように、ダンパ37
aの回転抵抗力が設定されている。したがって、起毛布
ローラ35は、絨毯上では後車輪として機能し、吸込具
本体21の操作をスムーズに行わせる。
【0029】モータ26と起毛布ローラ35との位置関
係は、図3に示すようにモータ26が起毛布ローラ35
前方の斜め上方空間部に配置され、かつモータ26の軸
線に沿って小判形の平行面26a,26bに直交する仮
想面上に起毛布ローラ35の軸線が配置されるように設
定した。これによって、モータ26の小判形の平行面2
6a,26bを垂直軸線に対し傾けることによる吸込具
の奥行き寸法の圧縮効果を最大とすることができる。
【0030】この吸込具の奥行き寸法の圧縮効果は、従
来方式を採用した場合と比較すると明らかである。すな
わち、図5に示すようにモータ26を従来方式のように
垂直配置した場合(想像線およびハッチで示す)、下ケ
ース23内にモータ26の収納スペースを確保するため
に、起毛布ローラ収納用の凹部23a及び起毛布ローラ
35(いずれも想像線で示す)を後方へα分ずらせて奥
行き寸法を大きく設定する必要があるばかりでなく、こ
れに合わせて上ケース22の後部壁22a(想像線で示
す)も後方へずらせて奥行き寸法を大きく設定する必要
がある。これに対して、本実施形態の吸込具は、図5中
に実線で示すように下ケース23の起毛布ローラ収納用
の凹部23a、起毛布ローラ35、及び上ケース22の
後部壁22aを全て前方へ圧縮することができて、前方
の車輪38と後方の車輪である起毛布ローラ35との間
の距離が短くなり、起毛布ローラ35を追加したにも拘
わらず旋回性を維持でき、使い勝手が良くなる。
【0031】このように、本実施形態の電気掃除機用吸
込具においては、回転ブラシ29を駆動するモータ26
を、回転ブラシ29と起毛布ローラ35との間の上方空
間部にて、その小判形の平行面26a,26bを垂直軸
線に対し所定角度傾斜させて設置したので、前後車輪の
距離短化が図れ、モータ26の後方に起毛布ローラ35
を追加したにも拘わらず旋回性を維持でき、使い勝手が
良くなる。
【0032】また、モータ26の傾斜角度を、モータ2
6の軸線に沿って小判形の平行面26a,26bに直交
する仮想面上に起毛布ローラ35の軸線が配置される角
度に設定したので、吸込具の奥行き寸法の圧縮効果を最
大とすることができる。
【0033】また、仕切壁24に、回転ブラシ29に沿
ってその斜め上方より吸込室25内に突出する湾曲部2
4aを形成し、吸込口28より吸い込まれた塵埃が、湾
曲部24aにぶつかってから風路内を下流側に流れてい
くように構成したので、吸い込まれた塵埃が吸込室上部
の空気滞留部まで飛ばされることがなくなって、塵埃の
スムーズな流れを得ることができる。
【0034】また、モータ26の円筒部26cの一部
を、仕切壁24の湾曲部24aにより形成される凹部2
4b内に収納したので、その分、吸込具の奥行き寸法を
更に圧縮することができる。
【0035】なお、ここではモータ26の傾斜角度を、
モータ26を時計方向へ傾けて(軸を中心に回動させ
て)、その軸線に沿って小判形の平行面26a,26b
に直交する仮想面上に起毛布ローラ35の軸線が配置さ
れるようにしたものを例に挙げて説明したが、モータ2
6を反時計方向へ傾けて、その軸線に沿って小判形の平
行面26a,26bに直交する仮想面上に回転ブラシ2
9の軸線が配置されるようにしてもよく、このような場
合でも吸込具の奥行き寸法の圧縮効果を得られる。
【0036】実施形態2.図6は本発明の請求項4に係
る電気掃除機用吸込具の起毛布ローラ制動時の状態を示
す側面断面図、図7はその起毛布ローラ制動解除時の状
態を示す側面断面図、図8はその調速機と起毛布ローラ
の制動解除機構との関係を示す斜視図、図9はその調速
機の非動作時の状態を示す側面図、図10はその調速機
の動作時の状態を示す側面図、図11はその調速機と起
毛布ローラの制動解除機構および制動機構の関係を示す
平面図であり、各図中、前述の第1実施形態に相当する
部分には同一符号を付してある。
【0037】この実施形態の電気掃除機用吸込具は、起
毛布ローラ35Aの回転を規制する手段として、前述の
ダンパに代えて起毛布ローラ35Aに係脱可能な制動機
構41を設けるとともに、モータ26Aの回転時に変位
する調速機42の変位力を受けて制動機構41を制動解
除方向に強制的に変位させる制動解除機構43を設けた
ものである。
【0038】これを更に詳述すると、起毛布ローラ35
Aは、被掃除面上を自由転動可能に構成され、制動機構
41によって自由転動が規制されるようになっている。
【0039】制動機構41は、吸込具本体21の下ケー
ス23における起毛布ローラ35Aの回転軸となるキャ
ップローラ36Aの周面と対向する位置に設けられてキ
ャップローラ周面との間で楔状空間を形成する斜面44
と、斜面44と円筒ローラ周面との間に介在して起毛布
ローラ35Aの回転方向の一方向の動きを規制する制動
輪45を備えた揺動レバー46とから構成されている。
【0040】揺動レバー46は、L形状を呈し、一端が
下ケース23内で軸47によって回動自在に支持される
とともに、その自由端に制動輪45が取り付けられ、制
動輪45を含む自由端部が下ケース23に形成した穴4
8より外部に突出自在に設けられている。そして、制動
解除機構43が働かない状態、つまり板床掃除時で回転
ブラシ29が停止している状態下にあっては、起毛布ロ
ーラ35Aが吸込具進行方向で後方側となった時に、楔
状空間内の奧へ揺動し、図6に示すように制動輪45を
キャップローラ周面と斜面44との間に食い込ませて起
毛布ローラ35Aの動きを規制し、拭き機能を得られる
ように作用する。また起毛布ローラ35Aが吸込具進行
方向で前方側となった時には、上方へ自由揺動して制動
輪45を楔状空間内の奧、つまりキャップローラ周面と
斜面44との係合位置から離脱させ、これによって起毛
布ローラ35Aを解放し、起毛布ローラ35Aが自由転
動できるように作用する。
【0041】調速機42は、図8に示すようにモータ2
6Aのケーシング後端より突出する出力軸の端部49に
一端が取り付けられて他端が放射方向に回動自在な複数
の第1リンク51と、これら第1リンク51の他端にそ
れぞれ固定されてリング状に配置された複数の弧状錘5
2と、一端がそれぞれ弧状錘52を介して第1リンク5
1に回動自在に連結されるとともに、他端が軸部材53
に集約して取り付けられた複数の第2リンク54と、下
ケース23に設けられて軸部材53の他端側を回転自在
にかつその軸方向移動自在に支持する支持部61とから
構成され、モータ26Aの回転とともに回り、遠心力に
よって各弧状錘52が外側に広がることによる変位を利
用して軸部材53をモータ26A側に引き寄せるように
作用する。なお、第1リンク51とこれに固定された弧
状錘52とが成す角度は、弧状錘52が外側に広がった
時にリングを形成する角度に設定され、これによって弧
状錘52が外側に広がった状態下でも周辺機器との干渉
が発生しないようになっている。
【0042】制動解除機構43は、図8に示すように一
端に軸部材53の軸受部55aを有するとともに、他端
が下ケース23の側壁56に形成したガイド部57に案
内されて制動機構41の揺動レバー46方向へ延びるL
形のレバー55と、軸部材53の軸受部55aと支持部
61との間に取り付けられて、調速機42の作動時に軸
部材53がモータ26A側に引き寄せられる際に、レバ
ー55に係合して共に移動させるCスプリング62と、
レバー55の軸受部55a側の片55bと下ケース23
との間に張設されて、調速機42の軸部材53をCスプ
リング62を介して常時モータ26Aより遠ざかる方向
に付勢する引張ばね58と、レバー55の他方の片55
cの末端上面に取り付けられて先端に楔状の斜面59a
が形成された係止片59とから構成され、モータ26A
駆動時、つまり絨毯掃除のために回転ブラシ29を回転
させた時に、図10に示すように軸部材53がモータ2
6A側に引き寄せられた際には、レバー55の片55c
が揺動レバー46方向へ進出して、係止片59の斜面5
9aが揺動レバー46の下辺に係合し、図7に示すよう
にそのカム作用で揺動レバー46を制動解除方向に強制
的に揺動させるように作用する。それ以外の構成は前述
の第1実施形態のものと同様である。
【0043】この実施形態の電気掃除機用吸込具におい
ては、一般の電気掃除機と同様の操作以外、特別な操作
はいらない。すなわち、硬質の床面の清掃は、一般の電
気掃除機と同様に回転ブラシ29を停止させた状態で使
用する。この状態で吸込具本体21を前方向へ移動させ
ると、図6に示す如く起毛布ローラ35Aすなわちキャ
ップローラ36Aが制動輪45を楔状空間内に食い込ま
せる方向へ回転する。この回転により、制動輪45は、
自動的に楔状空間内の奥に入り込んで、斜面44とキャ
ップローラ36Aの周面との間に食い込み、キャップロ
ーラ36Aに回転に逆らった抵抗を与えてその自由回動
を停止させる。これにより、起毛布ローラ35Aは吸込
具本体21の前方向への移動時にその回動が停止させら
れ、この状態で床面上を摺動し、雑巾がけのように硬質
の床面に対し十分な拭き性能を発揮する。
【0044】また、吸込具本体21の後方向への移動時
は、キャップローラ36Aが制動輪45を楔状空間内の
食い込み位置より解放する方向へ回転する。この回転に
より、制動輪45は、楔作用を自動的に解除する。これ
により、起毛布ローラ35Aは吸込具本体21の移動に
伴って床面上を自由転動する。この動作は吸込具本体2
1の往復移動のたびに繰返される。
【0045】また、拭き機能が不要な絨毯上で本吸込具
を使用する場合は、一般の電気掃除機と同様に回転ブラ
シ29を回転させた状態で使用する。回転ブラシ29す
なわちモータ26Aが回転を始めると、調速機42の各
弧状錘52は、図9の状態から遠心力によって外側に広
がり、図10に示すように軸部材53を引張ばね58の
付勢力に抗してモータ26A側に引き寄せる。この軸部
材53の位置変位により、軸部材53と連結された制動
解除機構43のレバー55の片55cが揺動レバー46
方向へ進出し、その先端の係止片59の斜面59aが揺
動レバー46の下辺に係合し、図7に示す如くそのカム
作用で揺動レバー46を制動解除方向に強制的に揺動さ
せて、制動輪45を楔状空間内の食い込み位置より離脱
させる。これにより、起毛布ローラ35Aは吸込具本体
21の移動に伴って前後双方向とも床面(絨毯)上を自
由転動する。
【0046】このように、この実施形態においては、モ
ータ26Aのケーシング後端より突出する出力軸の端部
49に、モータ26Aの回転に伴って変位する調速機4
2を取り付け、モータ回転時の調速機42の変位力を利
用して制動解除機構43のレバー55先端の係止片59
の斜面59aにカム作用を発生させ、これによって制動
機構41の揺動レバー46を制動解除方向に強制的に変
位させるようにしているので、動力源を新たに設けるこ
となく、制動機構41による起毛布ローラ35Aの拘束
を絨毯上で自動的に解除することができる。
【0047】また、起毛布ローラ35Aの制動解除が、
絨毯掃除のために回転ブラシ29を回転させた時に、同
時にかつ自動的に行われようにしているので、解除操作
のためのスイッチ等を新たに設ける必要がなく、可撓性
ホースに設けられているホース手元部の回転ブラシ用の
操作スイッチで兼用させることができる。
【0048】なお、ここでは調速機42の変位力を制動
解除方向に変換する手段として、レバー55とその先端
に取り付けられて揺動レバー46に対しカム作用を行う
係止片59とを用いたものを例に挙げて説明したが、こ
れをワイヤと複数の滑車に代えてもよい。この場合、モ
ータ26Aの出力軸と共回りする調速機42の軸部材5
3を支承する軸受部材を下ケース23側にスプライン係
合により取り付け、この軸受部材の端部にワイヤの一端
を取り付けるとともに、ワイヤの他端を揺動レバー46
に取り付け、複数の滑車によって軸受部材の位置変位
(進退動)を揺動レバー46の揺動方向変位に変換す
る。このような場合でもレバー方式と同等の作用効果を
奏する。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
れば、吸込具本体の前後部に配置した回転ブラシの少な
くとも一方を駆動するケーシング輪郭が小判形のモータ
を、両回転ブラシ間の上方空間部にて、その小判形の平
行面を垂直軸線に対し所定角度傾斜させて設置したの
で、前後車輪の距離短化が図れ、モータの後方に起毛布
ローラを追加したにも拘わらず旋回性を維持でき、使い
勝手が向上する。
【0050】また、請求項2の発明によれば、モータの
傾斜角度を、その軸線に沿って小判形の平行面に直交す
る仮想面上に一方の回転ブラシの軸線が配置される角度
に設定したので、吸込具の奥行き寸法の圧縮効果を最大
とすることができる。
【0051】また、請求項3の発明によれば、回転ブラ
シが配置された吸込口と回転ブラシを駆動するモータが
収容されたモータ収納室とを仕切る仕切壁に、回転ブラ
シに沿ってその斜め上方より吸込口側室内に突出する湾
曲部を形成し、モータ収納室側からみた湾曲部の内側
に、モータの円筒部を配置したので、吸い込まれた塵埃
が吸込室上部の空気滞留部まで飛ばされることがなくな
って、塵埃のスムーズな流れを得ることができるととも
に、湾曲部の内側にモータの円筒部を収納した分、吸込
具の奥行き寸法を更に圧縮することができる。
【0052】また、請求項4の発明によれば、吸込具本
体の前部にモータによって駆動される回転ブラシを、後
部に被掃除面上を自由転動可能な起毛布ローラを、それ
ぞれ配置し、制動手段によって起毛布ローラが吸込具進
行方向で後方側となった時にその自由転動を規制すると
ともに、モータの出力軸の他端に、モータの回転に伴っ
て変位する調速機と調速機の変位力を受けて、モータの
回転時に制動手段を制動解除方向に強制的に変位させる
制動解除手段とを設けたので、動力源を新たに設けるこ
となく、制動機構による起毛布ローラの拘束を絨毯上で
自動的に解除することができるとともに、解除操作のた
めのスイッチ等を新たに設ける必要がなく、可撓性ホー
スに設けられているホース手元部の回転ブラシ用の操作
スイッチで兼用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る電気掃除機用吸
込具の内部構成を示す平面図である。
【図2】 第1実施形態に係る電気掃除機用吸込具の内
部構成の要部を拡大して示す平面図である。
【図3】 第1実施形態に係る電気掃除機用吸込具の内
部構成の要部を側方より示す縦断面図である。
【図4】 第1実施形態に係る電気掃除機用吸込具のモ
ータ後方に配置される起毛布ローラの構成を示す分解斜
視図である。
【図5】 第1実施形態に係る電気掃除機用吸込具の吸
込具の奥行き寸法の圧縮度を従来方式を採用した場合と
比較して示す側面断面図である。
【図6】 本発明の第2実施形態に係る電気掃除機用吸
込具の起毛布ローラ制動時の状態を示す側面断面図であ
る。
【図7】 第2実施形態に係る電気掃除機用吸込具の起
毛布ローラ制動解除時の状態を示す側面断面図である。
【図8】 第2実施形態に係る電気掃除機用吸込具の調
速機と起毛布ローラの制動解除機構との関係を示す斜視
図である。
【図9】 第2実施形態に係る電気掃除機用吸込具の調
速機の非動作時の状態を示す側面図である。
【図10】 第2実施形態に係る電気掃除機用吸込具の
調速機の動作時の状態を示す側面図である。
【図11】 第2実施形態に係る電気掃除機用吸込具の
調速機と起毛布ローラの制動解除機構および制動機構の
関係を示す平面図である。
【図12】 従来の電気掃除機用吸込具の第1の例の吸
込具を電気掃除機本体に接続した状態を示す斜視図であ
る。
【図13】 第1従来例の吸込具の内部構成を示す平面
図である。
【図14】 従来の電気掃除機用吸込具の第2の例の内
部構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
21 吸込具本体、24 仕切壁、24a 仕切壁の湾
曲部、24b 湾曲部の凹部(内側)、25 吸込室
(吸込口側室)、26,26A 小判形のモータ、26
a,26b 小判形の平行面、26c モータの円筒
部、27 収容室(モータ収納室)、28 吸込口、2
9 回転ブラシ、31 タイミングベルト(動力伝達機
構)、35,35A 起毛布ローラ(回転ブラシ)、4
1 制動機構、42 調速機、43 制動解除機構、4
9 モータの出力軸の端部(出力軸の他端)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 武広 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地1 三菱電機ホーム機器株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸込口を有する吸込具本体の前後部にそ
    れぞれ回転ブラシを配置し、これら回転ブラシの少なく
    とも一方を、これら回転ブラシの軸と平行に配置したケ
    ーシング輪郭が小判形のモータにより動力伝達機構を介
    して駆動するようにした電気掃除機用吸込具において、 前記モータを、前記両回転ブラシ間の上方空間部にて、
    その小判形の平行面を垂直軸線に対し所定角度傾斜させ
    て設置したことを特徴とする電気掃除機用吸込具。
  2. 【請求項2】 モータの傾斜角度を、その軸線に沿って
    小判形の平行面に直交する仮想面上に一方の回転ブラシ
    の軸線が配置される角度に設定したことを特徴とする請
    求項1記載の電気掃除機用吸込具。
  3. 【請求項3】 回転ブラシが配置された吸込口と該回転
    ブラシを駆動するモータが収容されたモータ収納室との
    間に仕切壁が形成された電気掃除機用吸込具において、 前記仕切壁に、前記回転ブラシに沿ってその斜め上方よ
    り吸込口側室内に突出する湾曲部を形成し、前記モータ
    収納室側からみた該湾曲部の内側に、前記モータの円筒
    部を配置したことを特徴とする電気掃除機用吸込具。
  4. 【請求項4】 吸込口を有する吸込具本体の前後部にそ
    れぞれ回転ブラシを配置し、一方の回転ブラシを動力伝
    達機構を介してモータの出力軸の一端に接続するととも
    に、他方の回転ブラシを被掃除面上を自由転動可能な起
    毛布ローラから構成し、かつ該起毛布ローラに係脱可能
    な制動手段によって該起毛布ローラが吸込具進行方向で
    後方側となった時にその自由転動を規制するようにした
    電気掃除機用吸込具において、 前記モータの出力軸の他端に、該モータの回転に伴って
    変位する調速機と、該調速機の変位力を受けて、該モー
    タの回転時に前記制動手段を制動解除方向に強制的に変
    位させる制動解除手段とを設けたことを特徴とする電気
    掃除機用吸込具。
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