JPH1057273A - 非常時用排便具 - Google Patents

非常時用排便具

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JPH1057273A
JPH1057273A JP8242590A JP24259096A JPH1057273A JP H1057273 A JPH1057273 A JP H1057273A JP 8242590 A JP8242590 A JP 8242590A JP 24259096 A JP24259096 A JP 24259096A JP H1057273 A JPH1057273 A JP H1057273A
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JP
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outer bag
bag
emergency
opening
inner bag
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JP8242590A
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English (en)
Inventor
Masayuki Mizukoshi
眞之 水越
Akiko Mizukoshi
明子 水越
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Original Assignee
Individual
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯性が悪く、災害時のようにトイレを利用
し得ない場合には使用することができない。また、使用
後には、汚物から悪臭が出る。 【解決手段】 上端に使用者の足から腰が挿入される第
1の開口2aが形成され上端側中途部の一側には使用者
の一方の足が挿通される第2の開口2cが形成され上端
側中途部の他側には使用者の他方の足が挿通される第3
の開口2dが形成されてなるとともに正面中途部には紐
挿通用の透孔2eが形成されてなる外袋2と、上端に開
口3aが形成されこの外袋2の内側面に取り外し可能に
取り付けられてなる内袋3と、この内袋3の上端側の周
囲に設けられ両端側は上記透孔2eを介して上記外袋2
の外側に露出してなる閉塞用の紐4と、を少なくとも備
え、上記外袋2の外側に露出してる紐4を引っ張ること
により上記内袋3が閉塞されるように構成されてなるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、地震等の
災害時等のようにトイレが無い場合に使用される非常時
用排便具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、地震等の災害時には
断水等のためにトイレが使用できず、また公衆トイレも
多くの利用者により堆積した汚物が回収されない等様々
な状況によって、トイレが使用できない場合があり、或
いは災害時ではない場合であっても、例えば車の渋滞に
よりトイレを利用できない場合がある。そこで、従来で
はこうした事態であっても排便を行うことができるよ
う、例えば、樹脂等で成形された簡易便器や或いは便器
に取り付けられる排便用の袋が提案されている。また、
これら以外にも、例えば、実開昭59−36797号公
報に記載される非常時用排便具が提案されている。この
非常時用排便具は、ビニールにより袋状に成形された排
便袋と、この排便袋の上端に成形された開口に取り付け
られた針金と、を備えてなるものであり、該針金を折曲
することにより、該排便具の開口を任意の形状となすも
のである。したがって、この非常時用排便具によれば、
使用者が大人であるか子供であるかを問わず使用するこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の簡易便器では、常に使用者が携帯できる訳ではない
ことから、非常時には事実上使用できない場合が多く、
また、便器に取り付けられる排便用の袋では、便器自体
が利用できない非常時には、やはり使用することができ
ないばかりではなく、便器が利用できる場合であって
も、使用する度に袋を取り替える必要がある。また、前
記非常時用排便具では、上述のように排便袋の開口の形
状を任意の形状とすることができる一方、排便袋はビニ
ールから構成されていることから、使用者は、使用時に
おいて常に該排便袋を手で保持しているか、或いは第三
者に保持してもらわなければ、その形は自重により崩れ
てしまい、極めて使い勝手が悪い。また、この非常時用
排便具では、排便後の汚物の処理も困難であり、事実上
道路や空き地等に放置されることにより悪臭を放ち衛生
上においても好ましくない。
【0004】そこで、本発明は、上述した従来の簡易便
器や非常時用排便具等が有する課題を解決するために提
案されたものであって、携帯性も良好であるとともに、
災害時等のようにトイレが無い場合であっても確実に使
用することができ、使用後においても悪臭を放つことが
ない非常時用排便具を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであって、第1の発明(請
求項1記載の発明)は、上端に使用者の足から腰が挿入
される第1の開口が形成され上端側中途部の一側には使
用者の一方の足が挿通される第2の開口が形成され上端
側中途部の他側には使用者の他方の足が挿通される第3
の開口が形成されてなるとともに正面中途部には紐挿通
用の透孔が形成されてなる外袋と、上端に開口が形成さ
れこの外袋の内側面に取り外し可能に取り付けられてな
る内袋と、この内袋の上端側の周囲に設けられ両端側は
上記紐透孔を介して上記外袋の外側に露出してなる閉塞
用の紐と、を少なくとも備え、上記外袋の外側に露出し
ている紐を引っ張ることにより上記内袋が閉塞されるよ
うに構成されてなることを特徴とするものである。
【0006】この発明によれば、外袋に形成された第1
の開口に腰を挿入させ、第2及び第3の開口に一方及び
他方の足を挿入させることにより、ズボンのようにこの
非常時用排便具を履くことができる。そして、このよう
に使用者が履いた状態で排便がされると、汚物は、前記
内袋内に収容される。排便が完了すると、上記閉塞用の
紐の両端側を外側に引っ張る。このように紐を引っ張る
ことにより、上記汚物が収容された内袋は、それまで外
袋の内側に取り付けられていた上端側が取り外され、該
紐によって開口が閉塞される。この紐は、このように使
用者により引っ張られ長く外袋の外側に露出することか
ら、使用後には、この紐により外袋の外周に巻回させる
ことにより、外部に悪臭を放つことがない。
【0007】なお、上記外袋は、例えばポリエチレン樹
脂,ポリプロプレン樹脂等の樹脂材料或いは紙その他の
材料からなる可撓性を有するシート体が袋状に成形され
ているものであれば良く、また本発明においては、色に
ついては特に限定されないが、使用時において第三者の
目に触れることを防止する意味では、不透明であること
が好ましい。また、この外袋に形成された第1乃至第3
の開口は、少なくとも使用者の腰や足が挿入し得る大き
さの開口が形成されていれば良いが、使用者の装着性や
使用時における悪臭の発散等を考慮すれば、第2の発明
(請求項2に記載した発明)ように、ゴム等を取り付け
ることにより、伸縮可能とされていても良い。このよう
に、外袋に形成された第1乃至第3の開口を伸縮可能と
することにより、装着性が良好となり悪臭の発散が防止
できるばかりではなく、外袋を装着してかがんだ場合に
は、該外袋の内部の空気が圧縮され該外袋全体が膨らみ
空間が形成されるので、一層使い勝手が良い。
【0008】また、第3の発明(請求項3記載の発明)
は、前記外袋の内側面には、一又は複数の拭き取り具が
貼付されてなることを特徴とするものである。この発明
によれば、排便が終了すると、上記拭き取り具を利用す
ることができるので、トイレットペーパー等が無い非常
時においても、一層便利であり、且つ、誤って手を汚損
することもなく極めて衛生的である。なお、この拭き取
り具は、トイレットペーパーやティシュペーパー等とし
て従来より使用されている紙以外に、例えば織布又は不
織布若しくは高分子吸収体をシート状に成形したもので
あっても良い。
【0009】また、第4の発明(請求項4記載発明)
は、前記外袋の内側面に貼付された一又は複数の拭き取
り具の貼付位置は、前記内袋の外側とされてなることを
特徴とするものである。この第4の発明は、拭き取り具
は、外袋と内袋との間に形成されているので、この発明
によれば、排便時において同時に排泄される尿等により
拭き取り具が汚損される可能性を有効に防止することが
できる。
【0010】また、第5の発明(請求項5記載の発明)
は、前記外袋には該外袋の外側から手を挿入し得る一又
は複数のポケット部が形成され、該ポケット部の外側面
には上記拭き取り具が貼付されてなることを特徴とする
ものである。この発明に係る非常時用排便具によれば、
上記一又は複数のポケット部に手を挿入することにより
該ポケット部の外側面に貼付された拭き取り具を使用す
ることができるので、拭き取り操作の際に外袋の外側と
手とが滑ることがないので、より一層簡単且つ確実に拭
き取り操作を行うことができる。
【0011】
【発明の実施の態様】以下、本発明に係る非常時用排便
具の一実施の態様について、図面を参照しながら詳細に
説明する。
【0012】この非常時用排便具1は、図1乃至図3に
示すように、外袋2と、この外袋2の内側に取り付けら
れてなる内袋3と、この内袋3に取り付けられ両端側は
上記外袋2の外側に露出してなる閉塞用の紐4とを備え
てなるものである。
【0013】そして、上記外袋2は、黒色で且つ不透明
なポリエチレン樹脂からなるシート体が袋状に成形され
てなるものであって、上端には、略円形状となされた第
1の開口2aが形成されている。この第1の開口2a
は、使用者の足から腰が挿入される部位であり、該開口
2aを構成する外袋2の上端は、図5に示すように、該
外袋2の上端を内側に折り返して溶着することにより、
円環状にゴム挿通部2bが形成され、該ゴム挿通部2b
内には、リング状にゴム紐5が挿通されており、このゴ
ム紐5の伸縮により、該第1の開口2aが伸縮可能な構
造とされている。また、上記外袋2の上端側の一側に
は、図1乃至図3に示すように、使用者の一方の足が挿
通される第2の開口2cが形成され、また、該外袋2の
上端側の他側には、使用者の他方の足が挿通される第3
の開口2dが形成されている。これら第2及び第3の開
口2c,2dも、上記第1の開口2aと同じように、開
口端(符号は省略する。)に図示しないゴム紐がそれぞ
れリング状に配設され、伸縮可能な構造とされている。
【0014】また、上記外袋2であって、該外袋2の右
側面には、図3及び図4に示すように、後述する内袋3
の上端位置よりもやや下方に第1及び第2のポケット部
6,7が形成されている。これら第1及び第2のポケッ
ト部6,7は、上記外袋2と同じ素材により袋状に成形
されてなるものであって、図6に示す第1のポケット6
のように、該ポケット部6の外側であって内袋3の外側
面と対向する部位には、本発明を構成する拭き取り具と
しての拭き取り紙8がそれぞれ接着されている。なお、
本実施の態様に係る非常時用排便具1では、外袋2の外
側面であって該第1及び第2のポケット6(7)の開口
(符号は省略する。)よりもやや上方には両面接着テー
プ9が貼付され、第1及び第2のポケット6(7)の外
側面の基端側が仮止めされており、該第1及び第2のポ
ケット6(7)の下端側が外袋2の底方向に垂下するこ
とが防止されている。また、この外袋2の正面の略中央
には、紐挿通用の透孔(符号は省略する。)が形成さ
れ、この紐挿通用の透孔には、図1に示すように、外袋
2の強度を保持するためのリング状の補強テープ10が
貼付されている。
【0015】また、前述のように、上記外袋2の内側に
は、図1乃至図3に示すように、本発明を構成する内袋
3が取り付けられている。この内袋3は、上記外袋2と
同じ素材により袋状に成形されてなるものであり、上端
の位置は、上記外袋2に形成された第2及び第3の開口
2c,2dの形成位置よりもやや下方とされ、前記紐挿
通用の透孔の形成位置と略同じ位置とされている。ま
た、この内袋3の上端には、開口3aが形成されおり、
該開口3aの周端は外側又は内側に該内袋3を折曲し端
部を溶着することにより形成された円環状の紐挿通部3
bが形成され、この円環状の紐挿通部3bには、後述す
るように、この内袋3の開口3aを閉塞するための紐4
が挿通され、該閉塞用の紐4の両端側は、図1に示すよ
うに、上記外袋2に形成された透孔及び上記補強テープ
10に挿通されて外部に露出されている。また、この内
袋3の上端には、図1,図2及び図5に示すように、ポ
リエチレンシートからなる多数の取付片3c,3cが形
成され、これらの取付片3c,3cを介して上記外袋2
の内側面に接着されている。そして、これらの取付片3
c,3cには、図5に示すように、それぞれミシン目3
d,3dが形成されている。さらに、この内袋3内に
は、本実施の態様においては、図4に示すように、網体
12と、液体を吸収するペーパー13がそれぞれ収納さ
れている。
【0016】以下、上述した本実施の態様に係る非常時
用排便具1の使用方法について説明する。この非常時用
排便具1を使用する場合には、使用者は、衣服を脱ぐこ
となく、先ず、外袋2に形成された第1の開口2aか
ら、前記外袋2に形成された第2の開口2cに一方の足
1 を挿通し、同じように該第1の開口2aから第3の
開口2dに他方の足F2 を挿通させ、図7に示すよう
に、第1の開口2aに腰を挿入させる。すなわち、上記
第1乃至第3の開口2a,2c,2dを利用して、ズボ
ンのようにこの非常時用排便具1を履く。この場合にお
いて、上記第1乃至第3の開口2a,2c,2dには、
ゴム紐5により伸縮可能な構造となされていることか
ら、手を放した場合であっても下方にずり落ちることが
ない。そして、この図7に示す状態で、外袋2に形成さ
れた第1の開口2aから手を挿入し、又は、図8及び図
9に示すように、第2又は第3の開口2c,2dから手
を挿入して、ズボンや下着を下方に下ろす。なお、使用
者がスカートを履いている場合には、スカートの内側に
この非常時用排便具1を装着して、下着等を上記要領で
下方に下ろす。この場合において、上記外袋2(内袋3
も)は、黒色の不透明な素材により成形されてなること
から、下着等を脱いでも使用者の肌が外部に露出するこ
とがない。
【0017】そして、上述の作業が終了すると、次い
で、図10に示すように、腰を下げる。ここで、この図
10に示すように、使用者が腰を下げると、地面又は床
により外袋2は、やや圧縮されるとともに、上記第1乃
至第3の開口2a,2c,2dは、腰や足に略密着され
ていることから、該外袋2は、風船のように膨らむ結
果、内部には閉塞された空間が形成され、肌に直接外袋
2や内袋3の内側面が接触することがない。この状態に
おいて、排便(又は排便と共に排尿)を行うと、汚物は
前記内袋3内に収容される。なお、排尿された場合に
は、前記内袋3内に収納されているペーパー13に尿が
吸収されることから、その後に排便がされた場合であっ
ても、尿が跳ねることも防止される。そして、このよう
に排便等が終了すると、やや腰を上方に上げた後に、前
記外袋2の外側に両端側が露出している閉塞用の紐4
を、該紐4がさらに外側に延出されるように引き出す。
このように紐4を引き出すことにより、それまで、外袋
2の内側に取り付けられていた内袋3は、前記多数の取
付片3c,3cに形成されたミシン目3d,3dから切
断され、該内袋3の開口3aが、図11に示すように、
閉塞される。そして、このように、内袋3が閉塞される
と、それまで該内袋3と外袋2との間に位置していた
(外袋2と内袋3とにより挟まれていた)第1及び第2
のポケット部6,7は、該外袋2の内側に露出すること
となる。したがって、上記紐4による内袋3の閉塞操作
が終了すると、上記第1又は第2のポケット部6,7内
に、外袋2の外側から手を挿入することにより、該第1
又は第2のポケット部6,7の外側面に接着された拭き
取り紙8を使用することができる。そして、上記拭き取
り作業が終了した後には、ズボン等の衣服等を元通りに
して、この非常時用排便具1を脱ぎ、図12に示すよう
に、上記紐4を利用して外袋2を縛る。
【0018】このように、上述した本実施の態様に係る
非常時用排便具1によれば、トイレ等が無い或いはトイ
レを使用することができない場合であっても、簡単に排
便等を行うことができるばかりではなく、本発明を構成
する拭き取り具としての拭き取り紙8が外袋2に取り付
けられていることから、トイレットペーパーやティシュ
ペーパーを所持していない場合であっても、排便を行う
ことができる。また、この非常時用排便具1は、外袋2
と内袋3と紐4等から概略構成されるものであることか
ら、折り畳むことにより、極めてコンパクト(略文庫本
の大きさ)とすることができる。したがって、例えば非
常食等と共に保管する場合や、自動車内に保管する場
合、さらには携帯する場合であっても嵩張ることがな
い。
【0019】特に、上記実施の態様に係る非常時用排便
具1では、前述の通り、外袋2に形成された第1乃至第
3の開口2a,2c,2dは、伸縮性を有していること
から、排便時にこの非常時用排便具1を手で保持する必
要はないばかりではなく、排便時に腰を下ろすことによ
り、外袋2内の空気が圧縮され該外袋2が外側に膨らむ
ことから、確実に汚物を内袋3内に収容させることがで
きる。さらに、この非常時用排便具1では、上記紐4に
より、汚物が収容された内袋3の開口3aが閉塞される
のみならず、外袋2も該紐4を巻回することにより閉塞
することができるので、汚物の悪臭が外部に放出される
危険性を有効に防止することができる。さらにまた、上
記非常時用排便具1では、本発明を構成する拭き取り具
としての拭き取り紙8が、外袋2の内側に直接貼付又は
接着されているのではなく、第1及び第2のポケット部
6,7の外側面に接着されているので、拭き取り時に手
が滑ることがなく、極めて操作性が良い。さらにまた、
上記内袋3内には、網体12と、液体を吸収するペーパ
ー13が収納されているので、排尿後に排便された場合
であっても、尿はペーパー13に吸収され、また便は網
体12上に保持されることから、該尿の跳ね等を確実に
防止することができる。
【0020】なお、上記一実施の態様に係る非常時用排
便具1では、本発明を構成する拭き取り具を第1及び第
2のポケット部6,7の外側に貼付したものを図示して
説明したが、本発明は、必ずしも上記ポケット部6,7
を設ける必要はなく、外袋2の内側面に直接貼付してな
るものであっても良い。また、上述のようにポケット部
の外側面に該拭き取り具を貼付する場合であっても、上
述のように二つのポケット部6,7を設ける必要はな
く、一つのポケット部を設けたものであっても良く、逆
に三つ以上のポケット部を設けたものであっても良い。
また、このポケット部を設ける場合は勿論、外袋2の内
側面に拭き取り具を貼付する場合であっても、図3に示
すように、使用者の右手を使用する方向に設けたものば
かりではなく、左手でも拭き取り操作が可能となるよう
に、左右両側に設けたものであっても良い。さらに、上
記実施の態様に係る非常時用排便具1では、本発明を構
成する拭き取り具として、拭き取り紙8を貼付したが、
本発明を構成する拭き取り具は、他に高分子吸収体をシ
ート状に成形したものを利用しても良い。また、前記実
施の態様に係る非常時用排便具1では、内袋3内にペー
パー13を収納したが、このペーパー13に代えて高分
子吸収体を収納したものであっても良い。
【0021】また、前記非常時用排便具1では、外袋2
と内袋3との取付方法として、それぞれミシン目3dが
形成された多数の取付片3cを該内袋3の上端に形成
し、これらの取付片3cを介して外袋2の内側面に貼付
するとともに、紐4の引っ張り操作により、上記ミシン
目3dからそれぞれの取付片3cが切断される構造を採
用したが、本発明に係る外袋2と内袋3との取付構造
は、必ずしも、上述した構造とする必要はなく、例え
ば、外袋3の上端側外周に容易に剥離すことができる接
着剤により取り付けられてなるものであっても良い。ま
た、この内袋3に対する紐4の取付構造についても、前
記実施の態様に係る非常時用排便具1では、円環状の紐
挿通部3bを該内袋3の上端に形成し、この紐挿通部3
d内に紐4を挿通させたものを図示して説明したが、本
発明は、少なくとも外袋2の外側に露出した紐4の両端
側を引っ張ることにより内袋3の開口3aが閉塞される
構造であれば良く、したがって、例えば、上述のように
内袋3に紐挿通部3dを形成するのではなく、単に紐4
が内袋3の上端側外周に縫われて両端側が外袋2の外側
に露出されているものであっても良い。
【0022】また、前記実施の態様に係る非常時用排便
具1では、外袋2に紐4が挿通される透孔を形成し、こ
の透孔を保護するためにリング状の補強テープ10を接
着したものを図示して説明したが、上記補強テープ10
に代えて、例えば、図13に示すように、外袋2の外側
面であって透孔2eが形成された部位に、ストッパ11
を貼付してなるものであっても良い。すなわち、このス
トッパ11は、合成樹脂からなるフィルムを円形状に成
形してなるものであって、中心で交差する第1及び第2
のスリット11a,11bが形成されてなるものであ
り、上記外袋2には外周側が貼付されている。そして、
本発明を構成する内袋3を閉塞する紐4は、上記外袋2
に形成された透孔2eに挿通されるとともに上記第1及
び第2のスリット11a,11bが交差された部位から
該外袋2の外側に露出されている。このように、外袋2
にストッパ11を貼付することにより、紐4を外側へ引
っ張ると、上記第1及び第2のストッパ11a,11b
により形成された四つの弾性片11c,11d,11
e,11fの先端が紐4に抵抗を付与することから、該
紐4が元に戻る危険性を有効に回避することができる。
したがって、このストッパ11を構成要素とすることに
より、より一層汚物の悪臭が外部に放出されることを防
止できる。
【0023】
【発明の効果】上述した本発明の一実施の態様の説明か
らも明らかなように、本発明に係る非常時用排便具によ
れば、以下に説明する種々の効果を実現することができ
る。 (1)この非常時用排便具は、外袋,内袋及び紐から構
成されているものであることから、製造コストを安価と
することができるばかりではなく、折り畳むことにより
極めてコンパクト化することができるので、非常食等と
共に保管する場合や、自動車内に保管する場合、さらに
は携帯する場合であっても嵩張ることがない。 (2)また、この非常時用排便具は、外袋と内袋との二
重構造とされていることから、たとえ外袋が破損した場
合であっても内部の汚物が外側に流出することがない。 (3)特に、内袋は紐を引っ張ることにより、開口が閉
塞されるとともに、この紐を利用して外袋に巻回するこ
とにより、該外袋の中途部も閉塞することができるの
で、上記(2)の効果と合俟って、一層汚物が外部に流
出したり、さらには、悪臭が外部に放出されることをも
防止することができる。したがって、被災地において長
時間放置された場合であっても、疫病等の病原菌が発生
する危険性も有効に防止することができ、衛生上の面か
らも極めて有用である。
【0024】(4)特に、第2の発明(請求項2記載の
発明)によれば、外袋に形成された第1乃至第3の開口
は伸縮可能とされていることから、この非常時用排便具
を装着した後にかがんだむと、外袋内の空気が圧縮され
該外袋は風船のように膨張し内部に空間が形成されるこ
とから、極めて使い勝手が良い。 (5)また、第3の発明(請求項3記載の発明)によれ
ば、外袋の内側面に貼付された拭き取り具により、排便
後の拭き取りを行うことができるので、紙等を持ち合わ
せていない緊急時には極めて有用である。 (6)また、第4の発明(請求項4記載の発明)は、拭
き取り具の貼付位置は、前記内袋の外側とされているの
で、排便時又は排尿時に誤って拭き取り具が汚損され使
用できない事態を有効に防止することができる。 (7)さらに、第5の発明(請求項5記載の発明)は、
拭き取り具は、外袋の外側から手を挿入し得る一又は複
数のポケット部の外側面に貼付されてなることから、排
便後の拭き取り作業をより一層簡便なものとすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施の態様に係る非常時用
排便具の正面図である。
【図2】図2は、図1に示す非常時用排便具の右側面図
である。
【図3】図3は、図1に示す非常時用排便具の左側面図
である。
【図4】図4は、図2に示す非常時用排便具の右側断面
図である。
【図5】図5は、外袋の上端側の構成及び内袋の上端側
の要部の構成を模式的に示す斜視図である。
【図6】図6は、外袋に形成されたポケット部の取付状
態を示す断面図である。
【図7】図7は、図1に示す非常時用排便具を装着した
状態を模式的に示す正面図である。
【図8】図8は、図1に示す非常時用排便具を装着した
後に衣服を下げている状態を模式的に示す左側面図であ
る。
【図9】図9は、図8に示す状態からややかがみながら
衣服を下げている状態を模式的に示す左側面図である。
【図10】図10は、図9に示す状態からさらに衣服を
下げかがんだ状態を模式的に示す側面図である。
【図11】図11は、紐の両端側を引っ張ることにより
内袋の開口が閉塞された状態を示す左側面図である。
【図12】図12は、図11に示す紐を外袋に巻回した
後の状態を示す斜視図である。
【図13】図13は、外袋に形成された透孔にストッパ
を接着した状態の要部を示す正面図である。
【符号の説明】
1 非常時用排便具 2 外袋 2a 第1の開口 2c 第2の開口 2d 第3の開口 3 内袋 4 紐 6 第1のポケット部 7 第2のポケット部 8 拭き取り紙

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端に使用者の足から腰が挿入され
    る第1の開口が形成され上端側中途部の一側には使用者
    の一方の足が挿通される第2の開口が形成され上端側中
    途部の他側には使用者の他方の足が挿通される第3の開
    口が形成されてなるとともに正面中途部には紐挿通用の
    透孔が形成されてなる外袋と、上端に開口が形成されこ
    の外袋の内側面に取り外し可能に取り付けられてなる内
    袋と、この内袋の上端側の周囲に設けられ両端側は上記
    透孔を介して上記外袋の外側に露出してなる閉塞用の紐
    と、を少なくとも備え、上記外袋の外側に露出している
    紐を引っ張ることにより上記内袋が閉塞されるように構
    成されてなることを特徴とする非常時用排便具。
  2. 【請求項2】 上記外袋に形成された第1乃至第3
    の開口は伸縮可能とされてなることを特徴とする請求項
    1記載の非常時用排便具。
  3. 【請求項3】 前記外袋の内側面には、一又は複数
    の拭き取り具が貼付されてなることを特徴とする請求項
    1又は2記載の非常時用排便具。
  4. 【請求項4】 前記外袋の内側面に貼付された一又
    は複数の拭き取り具の貼付位置は、前記内袋の外側とさ
    れてなることを特徴とする請求項3記載の非常時用排便
    具。
  5. 【請求項5】 前記外袋には該外袋の外側から手を
    挿入し得る一又は複数のポケット部が形成され、該ポケ
    ット部の外側面には上記拭き取り具が貼付されてなるこ
    とを特徴とする請求項3又は4記載の非常時用排便具。
JP8242590A 1996-08-26 1996-08-26 非常時用排便具 Pending JPH1057273A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4446357B1 (ja) * 2009-07-13 2010-04-07 矩子 立野 屎尿袋
CN110063854A (zh) * 2018-01-24 2019-07-30 深圳市创明利科技有限公司 全自动护理器

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