JPH1057192A - 椅子のランバーサポート - Google Patents

椅子のランバーサポート

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Publication number
JPH1057192A
JPH1057192A JP21713396A JP21713396A JPH1057192A JP H1057192 A JPH1057192 A JP H1057192A JP 21713396 A JP21713396 A JP 21713396A JP 21713396 A JP21713396 A JP 21713396A JP H1057192 A JPH1057192 A JP H1057192A
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JP
Japan
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cam
support plate
backrest
support
cam mechanism
Prior art date
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Pending
Application number
JP21713396A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunetaro Ito
恒太郎 伊藤
Takashi Nakamura
貴士 中村
Masamitsu Miyashita
正光 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takano Co Ltd
Original Assignee
Takano Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1057192A publication Critical patent/JPH1057192A/ja
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  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作性が良く、しかも外観を損ねないように
する。 【解決手段】 椅子の背凭れ1の一部を着座者の腰部に
向けて任意量だけ突出させるランバーサポート6におい
て、背凭れ1のインナーシェル3に揺動可能に取り付け
られたサポート板7と、サポート板7の裏側に設けられ
てサポート板7を表側へ突出する変位を与えるカム機構
8と、該カム機構8を駆動させる回転機構9と操作手段
たる操作リンク17とを備え、操作リンク17の操作に
より回転機構9を介してカム機構8を駆動してサポート
板7を任意量だけ前方に押し出し、その上のクッション
及び上張地の一部を着座者の腰部に押し当てるようにし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は椅子の背凭れの改良
に関する。更に詳述すると、本発明は、椅子に着座した
者の腰部に向けて背凭れの一部を任意量だけ突出させる
ランバーサポートに関する。
【0002】
【従来の技術】椅子に長時間腰掛けた場合に着座者の腰
椎の負担や腹部の圧迫を軽減するために、背凭れの腰部
に当たる部分が前方に突出したランバーサポートを備え
た背凭れが開発されている。そして、着座者の体型や座
る姿勢に対応させるために、背凭れから前側への突出量
を調整可能なランバーサポートも知られている。例え
ば、着座者の腰部が当たる背凭れの部分にエアーバッグ
を内蔵した椅子が市販されている。この椅子では、座部
の下側に取り付けられた手動の空気ポンプによりエアー
バッグを膨張させて、クッション及び上張地を腰部に押
し当てるように突出させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たランバーサポートでは、突出量の調整のために空気ポ
ンプのポンピング操作を行わなければならないので、操
作性が良くない。また、空気ポンプを例えば座部の下側
に配設しなければならないので、外観が損なわれてしま
う。さらに、エアーバッグは温度によって膨張率が変化
するので、突出量を一定に維持するためにポンピングに
よる調整を頻繁に行わなければならない。また、エアー
バッグは外的な要因で損傷しやすく、例えば針等で刺さ
れると使用できなくなるおそれがある。
【0004】そこで、本発明は、操作性に優れると共に
外観を損ねることがなく、しかも温度による突出量の変
化が極めて小さくて損傷し難いランバーサポートを提供
することを目的とする。
【0005】
【発明が解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の発明は、椅子の背凭れの一
部を着座者の腰部に向けて任意量だけ突出させるランバ
ーサポートにおいて、背凭れのインナーシェルに揺動可
能に取り付けられたサポート板と、サポート板の裏側に
設けられてサポート板を表側へ突出する変位を与えるカ
ム機構と、背凭れの中心線から離れかつ着座した状態で
手の届く範囲に露出させて配置される操作手段と、カム
機構と操作手段とを連係すると共に操作手段の操作によ
りカム機構を回転させる回転機構とを備えるようにして
いる。
【0006】したがって、操作手段を操作して回転機構
が駆動されてカム機構が駆動されると、サポート板を表
側へ突き出す変位が与えられるため、カム機構の変位量
に見合った量だけ背凭れのクッション及び上張地が一部
分だけサポート板で押し出されて着座者の腰部に押し当
てられる。また、操作手段を反対方向に操作してカム機
構を逆動作させれば、サポート板に対するカム機構の突
出量が小さくなり、サポート板がクッション及び上張地
の反力や着座者の体重によって押し戻され、着座者の腰
部への押し当て力が小さくなる。
【0007】さらに、背凭れの外に露出した操作手段の
小さな幅での移動は回転機構でランバーサポートに必要
とされる突き出し量を得るに必要なカム機構の回転運動
量に変換され、サポート板を大きく突き出させる。した
がって、着座した状態で操作手段を持ち替えることなく
片手だけで連続的にサポート板を突出させてその突出量
を調整可能とする。
【0008】また、請求項2記載の椅子のランバーサポ
ートは、カム機構を、端面カムとこの端面カムと同軸上
に対向配置され端面カムのカム面と凹凸が逆のカム接触
面を有する従動節とから成るものとしている。この場
合、端面カムを回転させるだけで、同軸上で従動節が突
き出されてさらにその前方のサポート板を前側に突き出
す。
【0009】さらに、請求項3記載の椅子のランバーサ
ポートは、カム機構または回転機構または操作手段のい
ずれかの部材にクリック機構を設けるようにしている。
この場合、着座者の体重や上張地及びクッション、サポ
ート板の弾力などでカム機構が逆回転するのを阻止す
る。
【0010】さらに、請求項4記載の椅子のランバーサ
ポートは、カム機構を、端面カムとこの端面カムと同軸
上に対向配置される従動節とから成り、カム変位が与え
られる領域と与えられない領域とを交互に有し端面カム
の回転によって段階的なカム変位が与えられるようにし
ている。この場合、背もたれの突出した部分を押し戻す
力が作用しても、カム変位が与えられない領域では従動
節側からカム変位方向即ち突出を凹ます方向に力が作用
しても端面カムを回転させることができない。このため
カム機構の逆回転が阻止される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。図1から
図4に、本発明のランバーサポートを回転椅子の背凭れ
に適用した実施の一形態を示す。なお、本明細書では、
特に断らない限り前後方向とは椅子の奥行き方向を指
し、後方あるいは背面側とは背もたれ側を意味し、前方
あるいは前面側とは座部の前端縁側を意味する。また、
左右方向とは椅子の幅方向を指す。
【0012】図1から図3に示すように、本実施形態の
背凭れ1は、背凭れ1の裏カバーとなるアウターシェル
2と、背凭れ1の芯材となるインナーシェル3と、上張
地4と、クッション5と、ランバーサポート6とから構
成されている。インナーシェル3の前面にはクッション
5が取り付けられ、更にこのクッション5の前面を上張
地4で覆っている。上張地4の周縁は、例えばインナー
シェル3の周縁から後側に回り込んで止着されている。
上張地4の材質としては布や皮やビニル等が好ましい
が、これらに限らず公知のまたは新規の材質であっても
構わない。また、クッション5の材質としては例えばウ
レタンやスポンジが好ましいが、これらに限らないのは
勿論である。
【0013】インナーシェル3の背面側には、アウター
シェル2が覆い被せられている。これらインナーシェル
3とアウターシェル2とは、係止爪23と係止孔24と
の係合により結合されている。また、これらインナーシ
ェル3とアウターシェル2とは、プラスチックの射出成
形によりそれぞれ一体成形されている。但し、これらシ
ェル2,3の材質はプラスチックに限らず金属やその他
の材質であっても構わない。
【0014】ランバーサポート6は、インナーシェル3
に揺動可能に取り付けられたサポート板7と、サポート
板7の裏側に設けられたカム機構8と、背凭れ1の下部
の片方の側部に露出された操作手段としての操作リンク
17と、カム機構8と操作リンク17とを連係する回転
機構9とから構成されている。本実施形態では、カム機
構8は、端面カム10と従動節としての従動筒11とか
ら構成されている。尚、本実施形態では、端面カム10
とサポート板7との間に従動筒11が設置されている。
【0015】サポート板7は、インナーシェル3の中央
部に取り付けられている。サポート板7は、上下反転し
たT字形状とされている。本実施形態の場合、インナー
シェル3とサポート板7とは、プラスチックの射出成形
により一体成形されている。サポート板7とインナーシ
ェル3との間には、ヒンジ部分7cを除いて隙間が形成
され、サポート板7だけがインナーシェル3から突き出
るように変形可能に支持される。
【0016】本実施形態ではインナーシェル3とサポー
ト板7とを一体成形しているので、部品点数を増加させ
ることはない。但し、これに限らず、これらインナーシ
ェル3とサポート板7とを別体に成形してビス等で固定
して一体化しても構わない。例えば、プラスチックや合
板や金属等から成るインナーシェル3に蝶番などを介し
て金属製のサポート板7を取り付けても構わない。この
場合、サポート板7をより剛性の大きいものにすること
ができる。
【0017】本実施形態のサポート板7は、サポート部
7aと、このサポート部7aを支持する連結部7b及び
該連結部7bをインナーシェル3に可撓性を持たせて連
結するヒンジ部分7cとを備えている。サポート部7a
は、腰部をサポートするに適した形状、例えば横長で上
下方向の中央部がクッション5側に突出して湾曲した曲
面形状とされている。この突出した部分がクッション5
及び上張地4を介して着座者の腰部に押し当てられる。
【0018】連結部7bはほぼ平板形状で、その上端辺
はインナーシェル3と一体化されている。また、連結部
7bの上部には左右方向を長手方向とする山部が形成さ
れてヒンジ部分7cが形成されている。このように、上
部にヒンジ部分7cを有すると共に連結部7bはプラス
チック製なので、サポート板7はインナーシェル3に対
して弾性変形によって突き出し可能となる。さらに、本
実施形態では、連結部7bがプラスチック製なので、サ
ポート部7aに大きな荷重が作用した場合に、連結部7
bがカム機構8の従動筒11の円錐頭部を支点として撓
むことにより、サポート板7の破損が防止される。
【0019】また、サポート板7の背面側には、補強の
ためのリブが形成されている。このため、カム機構8に
より連結部7bを背面側から突き出しても、着座者の腰
部でかかる荷重によりサポート部7aが連結部7bに対
して曲がってしまうことはない。したがって、耐荷重性
を大きくするためにカム機構8の配置位置をサポート部
7aの真後ろにする必要はなく、カム機構8を連結部7
bの後ろに配置して、カム変位量を増幅してサポート部
7aの突出量を大きくすることができる。
【0020】一方、カム機構8は、端面カム10とこの
端面カム10と同軸上に対向配置される従動節たる従動
筒11から構成されている。図4に示すように、円筒形
の端面カム10の外周面には、回転中心軸と直交するリ
ンク12が一体成形されており、このリンク12を操作
することによって当該端面カム10が一定角度内で回転
する。また、端面カム10は、アウターシェル2の前面
に形成された円筒形状のカム受け13の外周に回転可能
に嵌合されている。そして、カム受け13の中心には、
断面正方形形状の孔13aが形成され、従動筒11の矩
形断面の軸部14が挿入される。
【0021】また、従動筒11の一方の端面には、端面
カム10のカム面10aと凹凸が逆のカム接触面11a
が形成されている。このカム接触面11aは、端面カム
10のカム面10aと向き合って接触したときにカム変
位が0のときには密着する。そして、端面カム10の回
転に伴ってカム変位が増大し、所定角度例えばほぼ18
0°回転したときに最大のカム変位が得られるように斜
面から成るカム面10a及びカム接触面11aが形成さ
れている。また、従動筒11のカム接触面11aとは反
対側のサポート7の連結部7bと当接する端部は、図1
に示すように円錐形に突出している。さらに、従動筒1
1の内部には、内周面との間に隙間・孔11bを形成す
る四角柱形状の軸部14が一体化されている。矩形軸部
14は、カム接触面11aよりも突出してカム受け13
の孔13aに摺動可能に挿入されている。すなわち、従
動筒11の矩形軸部14がカム受け13の孔13aに挿
入されると共にカム受け13が従動筒11の内部の孔1
1bに挿入されることによって、従動筒11がカム受け
13に対して回転することなく軸方向に摺動可能と支持
される。
【0022】本実施形態では、端面カム10及び従動筒
11をサポート板7の連結部7bの後側に配設してサポ
ート板7の揺動中心であるヒンジ部分7cと近い位置に
有るので、サポート板7の突出量を摺動筒11の突出長
さよりも大きくすることができる。このため、従動筒1
1の僅かな移動によりサポート板7を大きく突出させる
ことができるので、操作性が良好となる。すなわち、回
転機構9により端面カム10を回転させる角度が比較的
小さくてもサポート板7を前側に大きく突出させること
ができるので、着座者の操作量が小さくて足りることに
なる。
【0023】また、回転機構9は、図1から図3に示す
ように、端面カム10と一体化されたカムリンク12
と、カムリンク12の先端に連結された中間リンク15
と、中間リンク15の先端に連結された回転リンク16
と、回転リンク16と一体化された操作リンク17とか
ら構成されている。このうち、中間リンク15は、カム
リンク12及び回転リンク16に対してピン継手で回転
可能に連結されている。
【0024】回転リンク16の操作リンク17側の先端
部には、透孔から成る係合孔16aが形成されている。
また、この係合孔16aの中間リンク15側には、係合
突起16bが隣り合って形成されている。一方、操作リ
ンク17の回転リンク16側の先端部には、3つの透孔
が順に形成されている。これらの透孔は、先端側から順
に第1透孔17a、第2透孔17b、第3透孔17cを
構成している。このうち、最先端部の第1透孔17a
は、操作リンク17の長手方向から僅かに側方にずれた
位置に形成されている。そして、本実施形態では、第2
透孔17bが回転リンク16の係合突起16bに嵌合さ
れ、また第3透孔17cが回転リンク16の係合孔16
aと共にアウターシェル2の円柱突起18に嵌合されて
回転可能にねじ止めされている。なお、このねじ止めの
部材としては、各リンク16,17の回転によって止め
ねじが締まったり弛んだりしないものを採用することが
好ましい。
【0025】さらに、操作リンク17の下端部は、アウ
ターシェル2の下半部のいずれか片方の側部から突出し
ている。この下端部には、例えばプラスチック製の球状
体から成る操作摘み19が取り付けられている。また、
アウターシェル2の下面で操作リンク17が突出される
部分には、切り欠きが形成されている。これにより、操
作リンク17とアウターシェル2との接触が防止され
る。また、本実施形態では、操作摘み19以外に背凭れ
1の外部に露出する部材はないので、椅子の外観を損ね
ることはない。
【0026】また、アウターシェル2の内面の操作リン
ク17が揺動する範囲には、クリック機構20が形成さ
れている。クリック機構20は、アウターシェル2の内
面に突出する複数のクリック突起21,…,21から成
る。これらのクリック突起21,…,21は、操作リン
ク17の両側辺に当接するように形成され操作リンク1
7の揺動を制限する。また、各クリック突起21,…,
21は操作リンク17の揺動を制限するが、操作リンク
17を大きな力で揺動させたりクリック突起21,…,
21に対して持ち上げるように揺動させることにより、
操作リンク17を揺動させることができる。
【0027】なお、本実施形態では、クリック機構20
をアウターシェル2の内面の操作リンク17の揺動範囲
に形成しているが、これに限らず他のリンクの移動範囲
や、カム面10a及びカム接触面11a同士の間に形成
しても構わない。
【0028】以上のように構成されたランバーサポート
6によると、次のように操作することによって簡単に背
凭れの一部を任意量だけ腰部側へ突き出させることがで
きる。
【0029】即ち、ランバーサポート6を操作するに
は、背凭れ1に背中を凭れかけたまま片手を後方の一側
方に回して操作摘み19を左右に移動させる。ここで、
操作摘み19は背凭れ1の下部の片方の側部に露出して
いるので、着座した者は背中を背凭れ1から浮かすこと
なく操作することができる。即ち、操作摘み19が背凭
れ1の下部の中央、すなわち背中の真後ろに位置してい
ると背中を浮かせて操作しなければならないが、本実施
形態によればそのように操作性が劣ってしまうことはな
い。しかも、操作摘み19は背凭れ1の片方の側部に露
出しているので、着座者は操作途中に操作摘み19を一
方の手から他方の手に持ち換えることなく操作を行うこ
とができる。
【0030】そして、操作摘み19の操作により、操作
リンク17と回転リンク16と中間リンク15とカムリ
ンク12とが連動される。これにより、端面カム10が
回転して従動筒11に軸方向の変位を与え、着座者の腰
部に向けて背凭れの一部分を突き出させる。
【0031】ここで、カム機構8は、端面カム10の回
転によって、従動筒11に対し軸方向の変位を与え、従
動筒11の円錐形の先端でサポート板7の連結部7bの
基端部を前方へ押し出す。サポート板7は、上張地4及
びクッション5と連結部7bのヒンジ部分7cとによる
反力に対抗しながら前側に突き出され、背凭れの一部分
を腰部に向けて押し出す。一方、カムリンク12に上述
した場合と反対方向の回転力を与えると、サポート板7
は上張地4及びクッション5とヒンジ部分7cとによる
反力を受けているので、サポート板7の背面側の従動筒
11を端面カム10に当接させながらアウターシェル2
側に後退し、突出した背凭れの一部分をへこませる。そ
して、サポート板7の所望の突出量が得られた時点で操
作摘み19の操作を止める。この時、操作リンク17は
いずれかのクリック突起21に係止されているので、着
座者がサポート板7に荷重を掛けて従動筒11を後方に
押し戻そうとしても、端面カム10は従動筒11に案内
されて回転してしまうことはない。
【0032】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態では、ランバーサポート6を
図1から図3に示す形状の背凭れ1に適用しているが、
背凭れ1の形状はこれに限らない。
【0033】例えば、本発明のランバーサポート6を図
5及び図6に示すような形状の背凭れ1’に適用しても
構わない。この場合、端面カム10及び従動筒11や回
転機構9は、図1から図3に示した実施形態の部材をそ
のまま利用することができる。そして、操作リンク17
の第1透孔17aを回転リンク16の係合突起16bに
嵌合し、第2透孔17bと回転リンク16の係合孔16
aとを円筒突起18に嵌合して回転可能にねじ止めして
いる。すなわち、回転リンク16と操作リンク17と
は、くの字形状に一体化されて回転可能とされている。
【0034】このため、図5及び図6に示す背凭れ1’
のようにアウターシェル2’のカム受け13と操作摘み
19の露出位置との間隔が比較的短い背凭れ1’であっ
ても、当該間隔が長い図1から図3に示した背凭れ1に
使用したランバーサポート6の各構成部材をそのまま使
用することができる。すなわち、ランバーサポート6の
各構成部材の共用化を図ることができる。なお、図5中
では、符号3’はアウターシェル2’の上部に組み付け
られるインナーシェルを、符号22はアウターシェル
2’の下部に組み付けられる前カバーを示している。
【0035】また、本実施形態では、ランバーサポート
6を事務用回転椅子の背凭れに適用した例を挙げている
が、これに特に限られず、事務用固定椅子や劇場用座椅
子などのその他の椅子の背凭れに適用しても構わない。
【0036】また、従動節としては、環状にカム接触面
11aが形成された円筒形のものに特に限られず、棒状
の従動節を採用しても構わない。さらに、端面カム10
と従動筒11の位置関係を逆転させて、端面カム10側
を軸方向に移動させてサポート板7を腰部側へ突き出さ
せるようにしても構わない。また、カム機構8として
は、前述の端面カムの他、斜板カムを採用しても良い
し、場合によっては逆カムを採用することも可能であ
る。
【0037】また、カム機構8を図7に示すように逆回
転を阻止して逆カムと成り得ないような構成としても良
い。このカム機構8は、端面カム10とこの端面カム1
0と同軸上に対向配置される従動節たる従動筒11とか
ら成り、カム変位が与えられる領域25と与えられない
領域26とを交互に有し端面カム10の回転によって段
階的なカム変位が与えられるように設けられている。従
動筒11はサポート板7の連結板7b部分に当接する側
の面に平面形状矩形、側面形状半円形の突起27が設け
られると共にサポート板7の連結板部分7bには突起2
7が嵌合する矩形状の孔28が設けられている。したが
って、突起27と孔28との係合によって従動筒11の
回転が阻止されて軸方向への移動に変換される。従動筒
11と端面カム10は共にカム保持筒13に填め込まれ
回転可能にベース材29に支持されている。また、従動
筒11の端面カム10と対向する端面のほぼ半分の領域
には、斜面からなるカム変位を与える領域25とカム変
位方向と直交する平面からなるカム変位を与えない領域
26とが交互に設けられたカム面が形成されている。他
方、端面カム10の従動筒11と対向する端面のほぼ半
分の領域には、カム変位方向と直交する平面26’とカ
ム変位方向の面25’とから成るステップ状のカム面が
形成されている。斜面と軸方向平面とが交互に形成され
てなるカム面は、本実施形態の場合、従動筒11側にの
み形成され他方側にはステップ状のカム面とされている
が、これに特に限定されず、端面カム10側にカム変位
を与える領域25と与えない領域26とを交互に設けて
従動筒11側にステップ状のカム面を形成するようにし
ても良いし、双方に斜面と平面とからなるカム変位を与
える領域25と与えない領域26とを有する同じカム面
を形成するようにしても良い。また、カム面は端面カム
10がリンク機構から成る回転機構9によって1/2回
転程の間で揺動するのでほぼ半分の領域に形成されてい
るが、揺動範囲が広がればそれに応じて半分以上の円周
に形成しても良いし、逆に揺動範囲が狭まればそれに応
じて半分以下の円周に形成しても良い。
【0038】この実施形態の場合、背もたれの突出した
部分を押し戻す力が作用しても、カム変位が与えられな
い領域26では従動筒11側からカム変位方向即ち突出
を凹ます方向に力が作用しても端面カム10を回転させ
ることができない。このため、図1から図6に示した実
施形態のようにカム機構8の逆回転を阻止するためのク
リック機構20が不要となる。尚、このカム機構8はリ
ンクの操作による端面カム10のほぼ180°以内での
揺動によってサポート板7を出入りさせる。
【0039】さらに、本実施形態では回転機構9をカム
リンク12と中間リンク15と回転リンク16と操作リ
ンク17とから構成しているが、これに限らず他の機構
を採用しても構わない。例えば、図8の(A)に示すよ
うに、端面カム10と一体的に同軸上にギヤ30を設
け、このギヤ30と噛合する扇形ギヤ31を有するレバ
ー32をインナーあるいはアウターシェルに軸33周り
に揺動自在に取付け、扇形ギヤ31と反対側のレバー先
端部分32aを背もたれの外に突出させて操作可能とし
ても良い。レバー32は、例えばストロークエンドに相
当する位置にいずれかのシェルから突出させられたピン
34,34などで一定範囲のみ移動可能とされ、ギヤ3
0,31の噛み合いが外れることがないように設けられ
ている。また、扇形ギヤ31を有するレバー32に代え
て、図8の(C)に示すようにラック棒38を採用した
り、図8の(D)に示すようにギヤ列を採用することも
可能である。ラック棒38はいずれかのシェルに設けら
れたスライドガイド39,39によって摺動可能に支持
され、該スライドガイド39,39とラック棒38のス
トッパ突起38a,38aとで規制される範囲内で移動
される。また、図8の(D)に示す実施形態ではギヤ4
1が操作ノブを兼ねているが、同軸上に操作ノブを設置
しても良い。尚、図8の(D)において符合42,43
は回転中心軸である。更に、図8の(B)に示すよう
に、カム機構8側に扇形ギヤ35を端面カムと一体に設
け、操作ノブを兼ねたギヤ36で直接駆動するようにし
ても良い。この場合扇形ギヤ35の揺動はストロークエ
ンドに相当する位置に配置されたストッパピン35a,
35aによって規制される。これらの実施形態の場合、
カム機構8として図7に示すものを使用することによっ
て逆転防止機構は不要となる。
【0040】この場合にはギヤ36,41あるいはラッ
ク38若しくはレバー32の先端部分32aが背凭れ1
の下半部の右あるいは左に偏って露出して操作手段を構
成する。
【0041】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1記載の発明では、椅子の背凭れの一部を着座者の腰部
に向けて任意量だけ突出させるランバーサポートにおい
て、背凭れのインナーシェルに揺動可能に取り付けられ
たサポート板と、サポート板の裏側に設けられてサポー
ト板を表側へ突出する変位を与えるカム機構と、背凭れ
の中心線から離れかつ着座した状態で手の届く範囲に露
出させて配置される操作手段と、カム機構と操作手段と
を連係すると共に操作手段の操作によりカム機構を回転
させる回転機構とを備えるようにしているので、操作手
段により回転機構を介してカム機構を駆動することによ
って、サポート板が任意量だけ前方に押し出されて背凭
れのクッション及び上張地の一部を着座者の腰部に押し
当てて腰部を支持できる。しかも、背凭れの周りには操
作手段以外に露出する部材はないので、外観を損ねるこ
とはない。
【0042】また、操作手段は背凭れの中心線から離れ
かつ着座した状態で手の届く範囲に露出させて配置され
ているので、着座した状態で操作手段を持ち替えること
なく連続的に片手だけでサポート板の突出量を調整する
ことができる。すなわち、操作手段が着座者の背中の真
後ろに位置しないので、着座者は背中を背凭れから浮か
せることなく操作手段を操作することができる。また、
操作手段が背凭れの一方の側部にのみ露出されているの
で、着座者は片手のみを用いて操作手段を操作すること
ができる。したがって、操作性を向上させることができ
る。
【0043】さらに、カム機構は回転機構を介して回転
されるので、カムと一体化されて外部に露出した1本の
操作レバーを直接揺動させて回転させる構造に比べて、
操作手段の操作ストロークを短くすることができる。こ
のため、操作性が向上するので、着座者は座ったままで
容易にサポート板の突出量を調整することができる。
【0044】また、温度変化による突出量の変化はほと
んどないので、突出量を一定に維持するための頻繁な微
調整は必要ない。このため、使用感を向上させることが
できる。しかも、外的な要因による故障はほとんどない
ので、長寿命である。
【0045】また、請求項2の椅子のランバーサポート
は、カム機構を、端面カムとこの端面カムと同軸上に対
向配置され端面カムのカム面と凹凸が逆のカム接触面を
有する従動節とから成るものとしているので、同軸上の
端面カムと従動節という簡易な機構によりカム操作機構
による運動を椅子の前後方向の往復直線運動に変換して
サポート板を突出させることができる。このため、ラン
バーサポートの構造の簡易化を図ることができる。
【0046】さらに、請求項3の椅子のランバーサポー
トは、カム機構または回転機構または操作手段のいずれ
かの部材にクリック機構を設けるようにしているので、
カム機構の逆回転を阻止して着座者の体重や上張地及び
クッションの弾力でサポート板が押し戻されることを防
止できる。
【0047】さらに、請求項4記載の椅子のランバーサ
ポートは、カム機構を、端面カムとこの端面カムと同軸
上に対向配置される従動節とから成り、カム変位が与え
られる領域と与えられない領域とを交互に有し端面カム
の回転によって段階的なカム変位が与えられるようにし
ているので、背もたれの突出した部分を押し戻す力が作
用しても、カム変位が与えられない領域では従動節側か
らカム変位方向即ち突出を凹ます方向に力が作用しても
端面カムを回転させることができない。このためカム機
構の逆回転が阻止され、クリック機構のような逆回転を
阻止するための機構を別に設ける必要がなく、構造が簡
単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のランバーサポートを備えた椅子の背凭
れの一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】ランバーサポートを備えた椅子の背凭れの一実
施形態を示す分解斜視図である。
【図3】ランバーサポートを備えた椅子の背凭れの一実
施形態を示す正面図である。
【図4】カム機構の一実施形態を示す分解斜視図であ
る。
【図5】ランバーサポートを備えた椅子の背凭れの他の
実施形態を示す分解斜視図である。
【図6】ランバーサポートを備えた椅子の背凭れの他の
実施形態を示す正面図である。
【図7】カム機構の他の実施形態を示す分解斜視図であ
る。
【図8】(A)〜(D)は他のランバーサポートの実施
形態を示す模式図である。
【符号の説明】
1,1’ 背凭れ 3 インナーシェル 6 ランバーサポート 7 サポート板 8 カム機構 9 回転機構 10 端面カム 11 従動筒(従動節) 17 操作リンク(操作手段) 20 クリック機構 25 カム変位を与える領域 26 カム変位を与えない領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 椅子の背凭れの一部を着座者の腰部に向
    けて任意量だけ突出させるランバーサポートにおいて、
    前記背凭れのインナーシェルに揺動可能に取り付けられ
    たサポート板と、前記サポート板の裏側に設けられて前
    記サポート板を表側へ突出する変位を与えるカム機構
    と、前記背凭れの中心線から離れかつ着座した状態で手
    の届く範囲に露出させて配置される操作手段と、前記カ
    ム機構と前記操作手段とを連係すると共に前記操作手段
    の操作により前記カム機構を回転させる回転機構とを備
    えたことを特徴とする椅子のランバーサポート。
  2. 【請求項2】 前記カム機構は、端面カムとこの端面カ
    ムと同軸上に対向配置され前記端面カムのカム面と凹凸
    が逆のカム接触面を有する従動節とから成ることを特徴
    とする請求項1記載の椅子のランバーサポート。
  3. 【請求項3】 前記カム機構または前記回転機構または
    前記操作手段のいずれかの部材にクリック機構を設けた
    ことを特徴とする請求項1または2記載の椅子のランバ
    ーサポート。
  4. 【請求項4】 前記カム機構は、端面カムとこの端面カ
    ムと同軸上に対向配置される従動節とから成り、カム変
    位が与えられる領域と与えられない領域とを交互に有し
    前記端面カムの回転によって段階的なカム変位が与えら
    れることを特徴とする請求項1記載の椅子のランバーサ
    ポート。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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