JP2018519102A - 背部支持体 - Google Patents

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Abstract

背部支持構造体は、フレームと、支持体と、支点部材と、調整機構と、を含む。支持体は、上側端部及び下側端部を有する直立部材を含む。直立部材の下側端部は、第1の位置にてフレームに連結される。支持パッドは、直立部材の上側端部に連結される。支点部材は、上側部分及び下側部分を有する。上側部分は、第1の位置の垂直方向上方に離間した第2の位置にてフレームに連結される。支点部材は、上側端部と下側端部との間で直立部材を係合する支点を含む。支点部材は、複数の支点位置の間で移動可能である。調整機構は、フレーム及び支点部材の下側部分に連結された調整部材を含む。調整部材は、支点部材を複数の支点位置に移動させるよう調整可能である。【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2015年6月29日出願の米国仮特許出願第62/185,928号及び2016年6月13日出願の米国仮特許出願第62/349,536号に対して優先権を主張し、これらは引用により内容全体が本明細書に組み込まれる。
(技術分野)
本出願は、全体的に、身体支持構造体に関し、より詳細には、腰部及び仙骨の支持を提供する背部支持体並びにその使用及び組み立て方法に関する。
座席構造体は、ポリプロピレンシート及び織成エラストマー膜などの可撓性背もたれ部材と共に構成することができる。典型的には、可撓性部材は、該可撓性部材に3次元輪郭を与えるような様々な方式で引張状態に置かれる。
可撓性背もたれは、ユーザの位置の移動及びシフトに対応することができるが、一部のユーザは、長い時間の着座後に座り心地が悪くなることがある。このことは、椅子に着座している人が、実行中の作業などの理由からとる可能性がある姿勢位置に制限される場合に特に当てはまる。
脊椎は、4つの一般領域、すなわち、頸部(首)、胸部(上背)、腰部(下背)、及び仙骨(尾骨)に分類される。自然整列した脊椎では、胸椎は、側方から見たときに、後弯曲面、すなわち緩やかな凸曲面を有する。前弯腰椎は、側方から見たときに、僅かな凹形の曲面を有する。仙骨は、脊椎の基部である。これは骨盤骨間にくさび状にされた5つの脊椎骨の大きな三角癒合である。これらの骨の連結は、仙腸関節と呼ばれる。腰痛は、腰椎が仙骨に連結された場合に生じる可能性がある。
多くの椅子のユーザにとっては、背筋を伸ばして座ることが困難である可能性がある。詳細には、多くの着座装置において、椅子の背もたれとユーザの仙骨との間には空隙が存在する。その結果として、椅子のユーザは、前屈みの位置をとる場合がある。前屈みになることにより、ユーザは、姿勢が悪く、筋肉制御がなく、不快な位置に置かれることになる。前屈みになることは、幾つかの直接的な問題を引き起こす可能性がある。例えば、不快症状に起因して、疲労増大又は落ち着かない状態を生じる場合がある。加えて、椎間板への圧力増加又は筋肉けいれんなどの望ましくない物理的影響も、前屈みになることで生じる場合がある。様々な長期的問題も発生する恐れがある。例えば、下背部筋肉の痛み又は肩胛骨間の不快症状が生じる場合がある。また、頸筋の圧迫及び筋肉痛並びに頭痛が生じることになる。
背中及び周囲の筋肉の窪みに位置する腰椎、腱並びに靱帯は、長時間にわたる着座の後で極めて多くの人々に共通する不快症状の原因である。この不快症状の原因は、人が長時間にわたり椅子に座ること又は長時間同じ位置で椅子に座ることによって引き起こされる可能性がある。
背部支持構造体は、腰部及び/又は仙骨支持体と共に構成されることが多い。しかしながら、多くの場合、腰部及び仙骨支持体の一方又は両方は、調整可能ではなく、望ましい領域で支持体を調整又は最適化するユーザ機能を制限する可能性がある。或いは、単一のパッドが設けられて、望ましい腰部及び仙骨部位での支持を区別する機能を制限する可能性がある。加えて、腰部及び/又は仙骨支持体の調整が制限される場合がある。
例示的な実施形態によれば、背部支持構造体は、フレームと、支持体と、支点部材と、調整機構と、を含む。支持体は、上側端部及び下側端部を有する直立部材を含む。直立部材の下側端部は、第1の位置にてフレームに連結される。支持パッドは、直立部材の上側端部に連結される。支点部材は、上側部分及び下側部分を有する。上側部分は、第1の位置の垂直方向上方に離間した第2の位置にてフレームに連結される。支点部材は、上側端部と下側端部との間で直立部材を係合する支点を含む。支点部材は、複数の支点位置の間で移動可能である。調整機構は、フレーム及び支点部材の下側部分に連結された調整部材を含む。調整部材は、支点部材を複数の支点位置に移動させるよう調整可能である。
別の例示的な実施形態によれば、背部支持体は、フレームを含む。上側部分及び下側部分を有するステムは、フレームに連結される。ステムの上側部分は、下側部分に対して移動可能である。第1の支持パッドは、ステムの上側部分に枢動可能に連結される。第2の支持パッドは、上側部分と下側部分との間で前記ステムに枢動可能に連結される。第2の支持パッドは、上側部分と下側部分との間で前記ステムに枢動可能に連結される。ヨークは、フレームに連結される。ヨークは、ステムを係合する突出部を有する。ヨークは、第1軸の周りで枢動するよう構成される。調整機構は、第1軸の周りでヨークを枢動するよう構成される。
別の例示的な実施形態によれば、背部支持構造体を調整する方法に関する。直立部材は、第1軸の周りで枢動可能に支持される。支点部材は、第2軸の周りで枢動可能に支持され、該第2軸は、第1軸から離間して配置される。直立部材は、第1軸と第2軸との間で支点部材と係合される。支点部材に取り付けられたストラップは並進される。支点部材は、ストラップの並進に応答して第2軸の周りで枢動される。直立部材は、支点部材の枢動に応答して第1軸の周りで枢動される。
上記の段落は、概略の紹介として提供されたものであり、添付の請求項の範囲を限定することを意図するものではない。種々の好ましい実施形態並びに更なる利点は、添付図面と共に以下の詳細な説明を参照することにより最もよく理解されることになる。
例示的な椅子の前方斜視図である。 例示的な背部支持体と支点部材の位置間の相対移動の概略図である。 例示的な背部支持体及び椅子フレームの前方斜視図である。 図3の後方斜視図である。 図3のヨーク及び調整機構の前方斜視図である。 図5の組立分解図である。 図6の後方斜視図である。 図3に示す背部支持体の側断面図である。 例示的なステム及び支持パッドの後方斜視図である。 図9の側断面図である。 図9の前方斜視組立分解図である。 図3に示す支持体の前面図である。 図3に示す支持体の側面図である。 背もたれの実施形態の後方斜視図である。
様々な例示的な実施形態は、座席構造体及び座席構造体を作成する方法に関連している。座席構造体は、例えば、限定ではないが、事務所用椅子、椅子、ソファー、航空機の座席、車両の座席、自転車の座席、船舶用座席、ベッド、歯科及び医療用座席及びベッド、ホール及び教育用座席、その他など、ユーザの身体を支持するのに使用される何らかの構造体を含むことができる。本明細書で開示される種々の方法及び装置は、例えば、限定ではないがアームレスト、ヘッドレスト、及び他の人間工学的位置決め機構を含む、座席及び/又は背もたれ以外の座席構造体に適用できることを理解されたい。加えて、種々の方法及び装置は、座席構造体以外のフレーム及び懸架材料を採用する構造に適用することができる。例示の実施形態は、事務所用椅子に関して図示されているが、他の実施形態では、異なる構成を含むことができる。
図1は、座部2,背もたれ4及び基部6を含む椅子として構成された座席構造体の例示の実施形態を示す。基部は、傾斜制御ハウジング8、該傾斜制御ハウジング8に結合されてこれを支持する支持コラム10、及び支持コラム10に結合されてこれを支持する基部構造体12を含む。アームレスト11のペアは、椅子に連結することができる。
座部2は、フレーム14、懸架材料16、及びキャリア18を含む。キャリア18は、懸架材料16を保持し、フレーム14に連結される。図示の例示的な実施形態において、フレーム14は、前部、後部、及び側部のペアを有して開口を定めるリングとして形成される。フレーム14はまた、側方部材、上部部材、及び底部部材から形成することができる。審美的観点、人間工学、スペース、又は他の考慮事項に応じて、異なるサイズ、形状、及び構成のフレーム14を用いることができる。フレーム14は、単一の均質なユニットとして一体的に形成されるか、又は別個の構成要素から形成されてもよい。
背もたれ4は、フレーム20、懸架材料22、及びキャリア24を含む。キャリア24は、懸架材料22を保持し、フレーム20に連結される。図示の例示的な実施形態において、フレーム20は、前部、後部、及び側部のペアを有して開口を定めるリングとして形成される。フレーム20はまた、側方部材、上部部材、及び底部部材から形成することができる。審美的観点、人間工学、スペース、又は他の考慮事項に応じて、異なるサイズ、形状、及び構成のフレーム20を用いることができる。フレーム20は、単一の均質なユニットとして一体的に形成されるか、又は別個の構成要素から形成されてもよい。
ボンディング及び接着、或いはステープルなどの機械的締結具又はインモールドを含む、懸架材料16,22を連結する様々な方法を用いることができる。キャリア18,24がフレーム14,20と係合されると、懸架材料16,22は、座部2及び背もたれ4の開口にわたって広がる。
懸架材料16,22は、様々なエラストマー材料、又は織物、もしくは種々の成形ポリマー材料を含む、織成又はニット材料から作ることができる。座部2及び背もたれ4は、懸架材料16,22として同じタイプの材料又は異なる材料を利用することができる。種々の例示的な実施形態において、懸架材料16,22は、複数のマルチフィラメントストランドが織り合わされた複数のモノフィラメントを含むことができる。モノフィラメントは、主荷重担持部材であり、座部2及び背もたれ4の縦編方向で側方に延び、他方、マルチフィラメントストランドは、横編方向で長手方向に延びる。加えて、必要に応じて、モノフィラメント及び/又はマルチフィラメントを組み合わせて、側方及び長手方向の両方に延びることができる。
図2は、複数の移動自由度を備えた第1の又は上側支持パッド30及び第2の又は下側支持パッド32を有する支持部材の例示的な実施形態を示している。第1及び第2の直立部材34,36又はビームは、前方/後方に独立して屈曲することができる。同時に、例えば、第1の点P1の周りでの単一の支点部材38による移動は、その下側部分間の連結に起因して、例えば、第2の点P2の周りでビーム34,36の両方を前方/後方に移動させ、上側支持パッド30は、下側支持パッド32よりも大きな距離を移動する。加えて、各支持パッド30,32は、パッドが直立部材又はビーム34,36に連結された水平軸の周りに枢動又回転することができる。上側支持パッド30の下側部分及び下側支持パッド32の上側部分は、ユーザの仙骨及びL1/T12移行部位と整列する向きにすることができる。
下側枢動軸の周りの第1及び第2の直立部34,36の枢動は、ユーザの仙骨領域に隣接して位置する第2の支持パッド32の前方変位よりも大きい、ユーザの腰部領域に隣接して位置する第1の支持パッド30の前方変位を提供する。一部の実施形態において、変位の比は、約2:1である。同時に、各直立部材34,36又はビーム34,36に連結された支持パッド30,32は、直立部材との連結点にて定められる仮想枢動軸の周りに独立して撓むことができる。
図3及び図4は、例示的な椅子フレーム102に連結された背部支持体100の例示的な実施形態を示している。背部支持体100は、1つの実施形態においてヨーク104として構成された支点部材と、調整機構108と、ステム112と、第1のパッド114と、第2のパッド116とを含む。
ヨーク104は、横方向に延びるアーム120のペアと、アーム120から下方に延びる下側部分122とを含む。アーム120は、例えば、フレームのトラック124を係合することによってフレーム102に連結される。チャンネル126は、アーム120の端部上に形成され、トラック124と係合することができる。ヨーク104は、垂直位置にて枢動軸の周りでフレームに対して内方及び外方に枢動可能である。アーム120は、フレームに固定されるが、仮想軸の周りで撓み可能又は曲げ可能とすることができ、或いは、枢動と曲げの組み合わせによって移動することができる。軸は、ヨーク104がフレーム102に対して前方及び後方に枢動可能にしながら、水平配向又は他の配向を有することができる。
種々の例示的な実施形態によれば、ヨーク104の下側部分122は、図5〜7に示すように内部キャビティを有するハウジングとして構成される。カバー130は、キャビティを閉鎖する。その内部には、プランジャー組立体と、調整機構108の少なくとも一部とが収容されている。カバー130、すなわちハウジングの別の前方部分は、プランジャー組立体の少なくとも一部が貫通して延びる開口を有して前方延伸突出部134を有する。スロット又はチャンネル138などの開口は、調整機構の少なくとも一部が貫通して延びるハウジングの下側部分140に形成される。
図5〜図8で最もよく示されるように、プランジャー組立体は、延伸突出部134の内部に位置付けられ、該延伸突出部134から延びる。プランジャー組立体は、延伸突出部134の開口に受けられるピン144を含む。付勢部材146は、ピン144の一部の周りに位置付けられて、延伸突出部134における開口を通ってピン144を前方に付勢する。
種々の例示的な実施形態によれば、図5〜図8に示すように、調整機構108は、ギア、把持可能部材、及び調整部材を含む。ギアは、ウォームギア150として構成することができる。ウォームギア150は、ハウジング内及び/又はカバー130上の軸受支持体によって取り込まれるシャフトを有する。ウォームギア150は、実質的に垂直軸、又はヨーク104の下側部分122内で該下側部分122に沿ってほぼ整列した軸の周りに回転する。調整機構は、ウォームギア150と同軸に装着され且つ長手軸の周りに共に回転可能な従動ギア152を含む。駆動ギア154は、長手軸に実質的に直交する軸の周りで回転可能に装着される。従動ギア152及び駆動ギア154は、噛合歯を有するベベルギアとして構成される。
駆動ギア154は、ヨーク104から横方向外方に延びるシャフトを含む。ノブ158のような把持可能部材は、シャフトに固定される。一部の実施形態において、把持可能部材のペアは、ヨーク104の両側上でシャフトに固定されて、ユーザへのアクセス性を最大限にすることができる。種々の例示的な実施形態において、の部は、ウォームギア150のシャフトに直接固定され、これにより駆動ギア及び従動ギアの必要性が排除される。ユーザがノブ158を回転させると、これにより直接又は駆動ギア154及び従動ギア152を通じてウォームギア150が回転する。このようにして、調整機構は、複数の位置に調整可能である。ウォームギア150は、ヨーク104の無限の連続した調整を提供し、これは、最大深さと最小深さの間のあらゆる位置に調整することができ、離散的理知に限定されないことを意味する点を理解されたい。調整機構は、フレームに取り付けることができることを理解されたい。
種々の例示的な実施形態において、調整部材は、可撓性テザー又はストラップ160として構成される。ストラップの第1の部分又は端部は、複数の歯162と共に構成されて、線形ラック又はギアを形成する。歯162は、ウォームギア150と嵌合及び噛合するよう離間して配置される。ストラップ160は、ハウジングの開口を通って延びて、歯162は、ウォームギア150によって係合される。ストラップの第2の部分又は端部は、取り付け部分164及びアクスル(軸部)166などの枢動部材と共に構成される。取り付け部分164は、フレーム102に連結されるように構成された第1の側方部材及び第2の側方部材を含む。側方部分は、図14に示すように、フレーム102の下部部材に延びる締結具を受けるための開口及びボスを含むことができる。
作動時には、ユーザは、ノブ158を回転させることにより、ウォームギア150を回転させ、該ウォームギア150が歯162を係合して、ストラップ160をウォームギア150に対して並進させる。ストラップ160が並進すると、フレーム及びヨーク104に対するストラップ160の長さが変化する。フレーム102とヨーク104の間のストラップ160の長さが変化すると、ヨーク104は、フレーム102及びユーザに向かって又は離れて枢動する。ストラップ160の全長は固定されているが、フレーム102とヨーク104の間のストラップ160の長さは変化又は変更され、フレームに対するヨーク104の移動をもたらすようになる点を理解されたい。明確にするために、使用及び作動時にはストラップ160が椅子の一部(例えばフレーム102)に連結されることを認識した上で、図5〜図8においては、支持ストラップはフレーム102から分離された状態で示されている。
図8〜図11において最もよく示されるように、ステム168は、近位又は下側端部と遠位又は上側端部とを有する直立部材を含む。下側端部は、例えば、フレーム102及びストラップ160によって支持される。下側端部は、下側ヒンジソケット170を形成するチャンネルを定める実質的にC字型の部材を含むことができる。下側ヒンジソケット170は、ストラップ160上に形成されたアクスル166を受け、枢動軸を定める。下側端部は、或いはフレーム102又はヨーク104に連結されてもよく、ステム168は、仮想枢動軸の周りで直立部材の曲げとして枢動可能である点を理解されたい。上側端部は、アクスル166の周りでの枢動を通じて、或いは、ステム168との片持ち連結又はステム168に沿って位置付けられる片持ち継手を通じて下側端部に対して移動可能な自由端部である。
ステムは、直立部材の遠位端に取り付けられた第1の支持パッド178を有する第1のビーム174を含む。図11に示すように、第1の支持パッド178は、第1の裏打ち部材180及び第1の緩衝部材182を含むが、単一要素の支持パッド又は2つよりも多い要素を用いることもできる。一部の実施形態において、枢動継手は、第1のビーム174と第1の支持パッド178との間に形成される。例えば、第1のビームは、上側ヒンジソケット186を形成するチャンネルを定める実質的にC字型の部材を含むことができる。第1の裏打ち部材180は、アクスル188を含むことができる。上側ヒンジソケット186は、第1の裏打ち部材180上に形成されたアクスル188を受け、第1の支持パッド178のための枢動軸を定める。例示的な実施形態において、第1の支持パッドは、腰部支持パッドである。
ステムはまた、第1のビーム174と共に移動することができ、また該第1のビーム174とは独立して移動することもができる第2のビーム190を含む。種々の例示的な実施形態において、スペース又は開口を有する第1のビーム174は、第1のビーム174及び第2のビーム190の一部を分離する。第2のビームは、基部と、第1のビーム174からユーザ区域に向かって外方に延びる湾曲した上側部材とを有する。枢動継手は、第2のビーム190の基部に形成され、第1及び第2のビーム174,190は、独立して可撓性である上側部分を有するが、その下側部分は、共通の軸に結合されてその周りで枢動するようになる。
第2の支持パッド194は、第2のビーム190に連結される。図11に示されるように、第2の支持パッド194は、第2の裏打ち部材196及び第2の緩衝部材198を含むが、単一要素の支持パッド又は2つよりも多い要素を用いることもできる。一部の実施形態において、枢動継手は、第2のビーム190と第2の支持パッド194との間に形成される。例えば、第2のビーム190は、中間ヒンジソケット200を形成するチャンネルを定める実質的にC字型の部材を含むことができる。第2の裏打ち部材196は、アクスル202を含むことができる。中間ヒンジソケット200は、第2の裏打ち部材196上に形成されたアクスル202を受け、第2の支持パッド198のための枢動軸を定める。例示的な実施形態において、第2の支持パッド198は、仙骨支持パッドである。
プラスチック材料(ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン174、ABSGS180,196、又は耐クリープ性のためのアセタール)のような材料は、支持パッドを構成するのに用いることができる。また、支持パッドは、単一の材料から、又はユーザの仙骨に対して効果をもたらす様々な支持又は力を提供する材料の組み合わせから構成することができる点を理解されたい。作動時には、パッドは、ユーザの背部に何らかの圧力点が生成されるのを回避するのに役立つ。支持パッドのサイズ、形状、及び構成は、椅子の構造及び必要とされる支持に応じて変わることができる。種々の例示的な実施形態において、支持パッド178,194は、逃がしスロットのような様々な枢動機構を含むことができる。
種々の例示的な実施形態において、ヨーク104の前部カバー130上の突出部134は、上側端部と下側端部の間で直立部材の裏面を係合する。裏面は、突出部を受け入れるチャンネル、溝、又は谷部と共に構成することができる。フレーム102に対してストラップ160を並進させることにより、ヨーク104が内外に移動又は第1の枢動軸の周りで回転すると、ステム168及び支持パッド178,194も同様に、垂直方向に下方に位置付けられ且つ第1の枢動軸及び位置から離間して配置された位置にある第2の枢動軸の周りで枢動することにより内外に移動する。
ステム168はまた、図14に示すように、第2のビーム190の上方に延びて、プランジャー組立体の少なくとも一部を受けるスロットを含むことができる。付勢部材146は、ピン144を押して、第2の支持パッド194を押圧する。プランジャー組立体は、第2の支持パッド194を非荷重位置で前方に押し進め、椅子の背部、例えば、背もたれの可撓性のメッシュ部と接触するようになる。非荷重位置において、プランジャー組立体は、第2の支持パッド194を可撓性メッシュの突出部分となる背もたれに押し付ける。ユーザが椅子に座ったときに、プランジャー組立体は圧縮状態になる。
図示のように、種々の支持パッド178,194は、懸架材料の裏面と係合する前方に面する支持面を有する。他の実施形態において、支持パッドは、ユーザを直接的に支持することができ、又は、例えば、クッションを含めて、背もたれ構造体に内部に埋込又は設けることができる。
種々の実施形態は、厳しい作業から完全に休んでいる状態まで、様々な姿勢位置における静的及び動的なユーザ活動の両方に効果的である点を理解されたい。
一般的原理及び実施可能な応用について説明する目的で、特定の例示的な実施形態に関して上記で詳細な説明を行ってきたが、これにより当業者であれば、種々の例示的な実施形態についての開示内容及び企図される特定の用途に好適な種々の修正が理解できるであろう。本明細書は、必ずしも開示される例示的な実施形態に対して開示内容を網羅しておらず、又はこれら実施形態に限定するものではない。本明細書で開示される実施形態及び/又は要素の何れかを互いに組み合わせて、具体的に開示されていない種々の実施形態を形成することができる。従って、追加の実施形態が可能であり、本明細書及び添付の請求項の範囲内に含まれることを意図している。本明細書は、より一般的な目的を達成するために特定の実施例を記載しており、これらの目的は別の方法でも達成することができる。
本明細書で使用される場合、用語「前方」、「後方」、「上側」、「下側」、「上向き」、「下向き」、及び他の向きに関する記述子は、本出願の例示的な実施形態の説明を容易にすることを意図しており、本出願の例示的な実施形態の構造を何らかの特定の位置又は向きに限定することを意図していない。「実質的に」又は「およそ」などの程度の用語は、所与の値の外部にある合理的な範囲、例えば、記載の実施形態の製造、組立、及び使用に伴う一般的許容差を指すことは、当業者には理解される。

Claims (20)

  1. 背部支持構造体であって、
    フレームと、
    上側端部及び下側端部を有し該下側端部が第1の位置で前記フレームに連結された直立部材と、前記直立部材の上側端部に連結された支持パッドと、を含む支持体と、
    上側部分及び下側部分を有し該上側部分が前記第1の位置の垂直方向上方に離間した第2の位置にて前記フレームに連結された支点部材であって、前記支点部材が、前記上側端部と前記下側端部との間で前記直立部材を係合する支点を含み、前記支点部材が、複数の支点位置の間で移動可能である、支点部材と、
    前記フレーム及び前記支点部材の下側部分に連結された調整部材を含み、該調整部材が、前記支点部材を前記複数の支点位置に移動させるよう調整可能である、調整機構と、
    を備えている、
    ことを特徴とする背部支持構造体。
  2. 前記直立部材は、前記第1の位置にて前記フレームに枢動可能に連結される、
    請求項1に記載の背部支持構造体。
  3. 前記支持パッドは第1の支持パッドを含み、前記支持体は更に、前記第1の支持パッドの下方で前記直立部材に連結された第2の支持パッドを含む、
    請求項1に記載の背部支持構造体。
  4. 前記直立部材は、第1のビームと第2のビームとを含み、前記第1の支持パッドは、前記第1のビームに枢動可能に連結され、前記第2の支持パッドは、前記第2のビームに枢動可能に連結される、
    請求項3に記載の背部支持構造体。
  5. 前記調整部材は、可撓性テザーを含み、前記調整機構は、前記フレームと前記支点部材の下側部分との間に延びる前記可撓性テザーの長さを変化させる、
    請求項1に記載の背部支持部材。
  6. 前記調整部材は、複数のギア歯を有するストラップを含み、前記調整機構は、前記ストラップのギア歯と噛合するギアを含む、
    請求項1に記載の背部支持部材。
  7. 前記ギアは、ウォームギアを含み、前記調整機構は更に、前記ウォームギアに結合された従動ギアと、前記従動ギアと噛合する駆動ギアと、前記駆動ギアに結合された把持可能部材と、を含み、前記把持可能部材及び前記駆動ギアは、第1軸の周りで回転可能である、
    請求項6に記載の背部支持部材。
  8. 前記ウォームギア、前記駆動ギア、前記従動ギア、及び前記複数のギア歯は、前記支点部材の内部に位置付けられる、
    請求項7に記載の背部支持部材。
  9. 背部支持体であって、
    フレームと、
    前記フレームに連結された下側部分と、該下側部分に対して移動可能な上側部分とを有するステムと、
    前記ステムの上側部分に枢動可能に連結された第1の支持パッドと、
    前記上側部分と前記下側部分との間で前記ステムに枢動可能に連結された第2の支持パッドと、
    前記フレームに連結され且つ前記ステムを係合する突出部を有するヨークであって、第1軸の周りで枢動するよう構成されたヨークと、
    前記第1軸の周りで前記ヨークを枢動するよう構成された調整機構と、
    を備える、
    ことを特徴とする背部支持体。
  10. 前記ステムは、第1のビーム及び第2のビームを含み、前記第1の支持パッドは、前記第1のビームに枢動可能に連結され、前記第2の支持パッドは、前記第2のビームに枢動可能に連結される、
    請求項9に記載の背部支持体。
  11. 前記第1及び第2のビームは、前記ステムの下側部分の周りで共に枢動し、前記第1のビームは、前記第2のビームとは独立して撓み可能である、
    請求項10に記載の背部支持体。
  12. 前記第1の支持パッドは、前記第2の支持パッドとは独立して枢動される、
    請求項9に記載の背部支持体。
  13. 前記第1の支持パッドは第1のアクスルを含み、前記第2の支持パッドは第2のアクスルを含み、前記ステムは、前記第1のアクスルを受ける第1のヒンジソケットと、前記第2のアクスルを受ける第2のヒンジソケットとを含む、
    請求項12に記載の背部支持体。
  14. 前記突出部は、開口と、該開口を通って少なくとも部分的に延びて、前記第2の支持パッドを係合するプランジャー組立体と、を含む、
    請求項9に記載の背部支持体。
  15. 前記プランジャー組立体は、ピンと、該ピンを前記第2の支持パッドに向けて付勢する付勢部材と、を含む、
    請求項14に記載の背部支持体。
  16. 前記調整機構は、前記フレームに連結された第1の端部と前記ヨークに連結された第2の端部とを有するストラップを含む、
    請求項9に記載の背部支持体。
  17. 前記ストラップの第1の端部は、アクスルを含み、前記ステムの下側部分は、前記アクスルを受けて前記ステムを枢動可能に連結するヒンジソケットを含む、
    請求項16に記載の背部支持体。
  18. 前記調整機構は、前記ヨークと前記フレームとの間で前記ストラップの長さを調整するため前記ヨークに位置付けられたギア機構を含む、
    請求項16に記載の背部支持体。
  19. 背部支持構造体を調整する方法であって、
    第1軸の周りで直立部材を枢動可能に支持するステップと、
    前記第1軸から離間して配置された第2軸の周りで支点部材を枢動可能に支持するステップと、
    前記第1軸と前記第2軸との間で前記直立部材を前記支点部材と係合するステップと、
    前記支点部材に取り付けられたストラップを並進させるステップと、
    前記ストラップの並進に応答して、前記第2軸の周りで前記支点部材を枢動させるステップと、
    前記支点部材の枢動に応答して、前記第1軸の周りで前記直立部材を枢動させるステップと、を含む、
    ことを特徴とする方法。
  20. ストラップを並進させるステップが、前記ストラップと係合されたギアを回転させるステップを含む、
    請求項19に記載の方法。
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