JPH1056402A - 同期追従装置 - Google Patents

同期追従装置

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JPH1056402A
JPH1056402A JP8209670A JP20967096A JPH1056402A JP H1056402 A JPH1056402 A JP H1056402A JP 8209670 A JP8209670 A JP 8209670A JP 20967096 A JP20967096 A JP 20967096A JP H1056402 A JPH1056402 A JP H1056402A
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JP
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early
value
sequence
late
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Application number
JP8209670A
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Inventor
Daiki Sugimoto
大樹 杉本
Ikuo Kawasumi
育男 川澄
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相が大きく変動し、差分値が大きくなった
場合であっても、素早く追従することができ、差分値が
小さいときには変動幅を小さくし安定した位相を与える
ことができる同期追従装置を提供する。 【解決手段】 同期追従装置(DLL)1は、アーリー
相関器10と、レイト相関器20と、パワー比較器40
からの比較結果に応じて同期追従のためのタイミング調
整幅を変化させるタイミング調整器30と、DLLで追
従しているパスのパワー若しくはその平均値を装置内に
有する複数のしきい値と比較するパワー比較器40とを
備え、アーリーコードの相関値とレイトコードの相関値
の差に応じて同期追従のためのタイミング調整幅を変化
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信側の同期追従
装置に係り、詳細には、符号分割多元接続(CDMA:
Code Division Multiple Access)通信方式を用いた移
動体通信方式における受信側の同期追従装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動通信における周波数利用効率
を向上させるための技術の一つとして、CDMA(符号
分割多元接続:Code Division Multiple Access)方式
に関する研究及び開発が盛んに行われている。
【0003】このCDMAでは、拡散/逆拡散のプロセ
スにおいて多重化されている希望波以外の他の送信局な
どからの干渉信号を熱雑音と同様に扱うことにより、プ
ロセス利得(processing gain)に比例した数の送信局
が同じ周波数帯を同時に使用することが可能となってい
る。CDMΑでは、例えば直接拡散(DS:Direct Seq
uence)は、同一周波数を利用するユーザーなどの送信
局は疑似直交したコードで分離されている。
【0004】CDMA通信方式を用いた同期追従装置と
しては、例えば、「スペクトラム拡散通信、次世代高性
能通信に向けて:山内雪路著」p114−p116に記
載されたものがある。
【0005】一度同期位置の探索に成功すると、それ以
後同期位置を変調や雑音の影響で見失わないように監視
・修正するように同期システムのモードが変わる。これ
が同期追跡(tracking)である。DS方式では、S/N
比が著しく低いためにわずかでも同期位置がふらつくと
受信信号を簡単に見失うことになる。
【0006】DS受信機でよく使用される同期追従装置
は、同期追従装置(DLL:DelayLocked Loop)と呼ば
れている。
【0007】従来の同期追従装置(DLL)の動作を説
明する。
【0008】DLLは2組の相関器から構成されてい
る。それぞれの相関器には実際の信号の逆拡散/検波に
使われるPN系列(疑似ランダム符号系列)に比べてそ
れぞれ半チップ位相の進んだPN系列(early code)と
半チップ位相の遅れたPN系列(late code)が注入さ
れている。
【0009】従来のDLLでは、アーリーコードで相関
を取った相関値とレイトコードで相関を取った相関値の
差分値を求める。そして、この差分値が正ならPN系列
の発生位相を遅らせ、差分値が負ならPN系列の発生位
相を進めるように制御することで、受信信号に対するP
N系列の位相を同期させ、保持し続けることができる。
したがって、フェージングなどによるパスの変化にPN
系列を追従させ、復調データのパワーを最大に保つこと
ができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のDLLにあっては、上記動作によりパスの変
化に同期追従する構成となっていたため、パスのパワー
が小さくなるとearly codeまたはlate codeにより求め
た相関値がノイズに埋もれて、正確なパスの追従ができ
なくなり、DLLの動作が不安定になる問題点がある。
このため、DLLが正確なパスの位置からはずれてしま
い、相関器の相関値の品質が劣化する。
【0011】また、再びパスのパワーが大きくなったと
きにDLLでパスの位置の補足ができないといった問題
点もある。
【0012】本発明は、位相が大きく変動し、差分値が
大きくなった場合であっても、素早く追従することがで
き、差分値が小さいときには変動幅を小さくし安定した
位相を与えることができる同期追従装置を提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る同期追従装
置は、拡散符号で相関をとり相関値を算出する相関器を
備え、スペクトラム拡散及び符号分割多元接続を用いた
移動体通信の受信側の同期追従装置において、相関器か
ら出力される相関値のパワー若しくはその平均値を求め
るパワー算出手段と、算出された相関値のパワー若しく
はその平均値を複数のしきい値と比較する比較手段と、
比較手段による比較結果に基づいて同期追従のためのタ
イミング調整幅を変化させる調整手段とを備えて構成す
る。
【0014】また、上記同期追従装置は、比較手段によ
る比較結果を相関器に出力し、該比較結果に基づいて相
関器の相関長を変化させる制御手段を備えて構成しても
よく、また、相関長は、累積加算の区間であってもよ
い。
【0015】また、相関器は、送信信号の復調に使われ
るPN系列(疑似ランダム符号系列)に比べて半チップ
位相の進んだPN系列(early code)が注入されるアー
リー相関器と、PN系列と半チップ位相の遅れたPN系
列(late code)が注入されるレイト相関器とから構成
されるものであってもよい。
【0016】また、上記同期追従装置は、送信信号の復
調に使われるPN系列(疑似ランダム符号系列)に比べ
て半チップ位相の進んだPN系列(early code)が注入
されるアーリー相関器と、PN系列と半チップ位相の遅
れたPN系列(late code)が注入されるレイト相関器
とを備え、比較手段は、アーリー相関器から出力される
アーリー相関値とレイト相関器から出力されるレイト相
関値との差分値を複数のしきい値と比較するようにして
もよい。
【0017】また、相関器から出力される相関値のパワ
ー若しくはその平均値に応じて相関値の信頼度を決定
し、該信頼度に基づいて動作速度を変える適応制御を行
うようにしてもよい。
【0018】また、比較手段による複数のしきい値は、
装置内部に有する複数の内部パラメータであってもよ
く、タイミング調整幅は、受信側の拡散符号の位相移動
幅であってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に係る同期追従装置は、C
DMA通信方式を用いた移動体通信システム等に用いら
れる同期追従装置に適用することができる。
【0020】図1は本発明の第1の実施形態に係る同期
追従装置の構成を示すブロック図である。
【0021】図1において、同期追従装置(DLL)1
は、アーリー相関器10、レイト相関器20、タイミン
グ調整器30(調整手段)及びパワー比較器40(パワ
ー算出手段、比較手段)から構成されており、アーリー
相関器10は、アーリーPN発生器11、乗算器12、
累積加算器13及び正規化器14から構成され、レイト
相関器20は、レイトPN発生器21、乗算器22、累
積加算器23及び正規化器24から構成されている。
【0022】図1に示すように、本同期追従装置(DL
L)1は、2組の相関器(アーリー相関器10とレイト
相関器20)とを備え、それぞれの相関器には実際の送
信信号の復調に使われるPN系列(疑似ランダム符号系
列)に比べてそれぞれ半チップ位相の進んだPN系列
(early code)と半チップ位相の遅れたPN系列(late
code)が用いられている。
【0023】上記パワー比較器40は、相関器10,2
0から出力される相関値のパワー若しくはその平均値を
求め、算出された相関値のパワー若しくはその平均値を
装置内に有する複数のしきい値と比較する。
【0024】上記タイミング調整器30は、パワー比較
器40からの比較結果に応じて同期追従のためのタイミ
ング調整幅を変化させる。
【0025】以下、上述のように構成された同期追従装
置(DLL)1の動作を説明する。
【0026】Riから入力したデータDiは、アーリー
相関器10及びレイト相関器20の乗算器12,22に
出力される。
【0027】相関の動作はアーリー相関器10とレイト
相関器20で同じであるので、例として、アーリー相関
器10で説明する。
【0028】乗算器12では、アーリーPN発生器11
で発生したPN系列PNe1とデータDiを掛け合わせ
てデータDi2を求め、このデータDi2を累積加算器
13に出力する。この動作は式(1)で示される。
【0029】 Di2=PNe1*Di …(1) 累積加算器13では、ある相関長の定数NだけデータD
i2を累積加算して累積加算値Di3を求め、求めた累
積加算値Di3を正規化器14に出力する。正規化器1
4では、累積加算値Di3を定数Nで除算しアーリー相
関値CorrE1を求める。
【0030】以上の操作を式により記述すると式
(2),式(3)に示すようになる。
【0031】 Di3=ΣDi2=Σ(PNe1*Di) (i=1,N)…(2) CorrE1=Di3/N=ΣDi2/N=Σ(PNe1*Di)/N (i=1,N)…(3) レイト相関器20についても同様な動作を行い、レイト
相関値CorrL1を求める。
【0032】次に、アーリー相関器10の正規化器14
から出力されたアーリー相関値CorrE1とレイト相
関器20の正規化器24から出力されたレイト相関値C
orrL1は、パワー比較器40に出力される。
【0033】パワー比較器40では、アーリー相関値C
orrE1とレイト相関値CorrL1の差Sub1を
求め、求めた差分値Sub1を複数の内部パラメータと
比較する。この動作は式(4)で示される。
【0034】 Sub1=CorrE1−CorrL1 …(4) 基本的には上記Sub1の値が正であれば、タイミング
調整器タイミングクロックTCLKを進める動作を行
い、Sub1の値が負であれば、タイミングクロックT
CLKを遅らせる操作を行って、新しいタイミングクロ
ックTCLK′を生成する。
【0035】しかし、ここでは差分値の大きさに応じて
移動幅Xを0からNまで変化させDLLの追従スピード
を制御する。この動作は式(5),式(6)で示され
る。
【0036】 TCLK′=TCLK+Χ(Sub1>0) …(5) TCLK′=TCLK−Χ(Sub1<0) …(6) 上記移動幅Xは、差分値Sub1、最大値N及びパラメ
ータから式(7)により与えられる。
【0037】 X=f(Sub1,parameters,N) …(7) 例えば、この関数はパラメータによって与えられるステ
ップ関数などが考えられる。
【0038】タイミング調整器30は、新しいタイミン
グクロックTCLK′をアーリーPN発生器11とレイ
トPN発生器21に出力する。新しいタイミングクロッ
クTCLK′を受けたアーリーPN発生器11とレイト
PN発生器21はタイミングクロックTCLK′に同期
して新しいPN系列を発生する。
【0039】以上が、同期追従の一連の動作である。
【0040】この操作により、差分値Sub1が大きい
ときに移動幅Xを大きく取り、素早く追従したり、差分
値Sub1が小さいときには動かさないなどの制御が可
能となる。
【0041】また、移動幅Χを求めるときに差分値Su
b1だけでなく、相関パワーそのものを考慮して式
(8)に示すように決定することも可能である。
【0042】 Χ=P*f(Sub1,parameters,N) (P:パワーによって与えられる信頼度) …(8) すなわち、DLLにとって充分なパワーがある時は、信
頼度を上げ素早い対応を行い、パワーがない時は信頼度
を下げ、DLLの動作を鈍くするといった適応制御を行
うことができる。
【0043】これにより、パワーが小さいときは相関値
そのものの信頼性が低いので、差分値そのものを信用し
て、信号強度が下がった時に間違った方向に大きく位相
をずらしてしまうといったことを避けることができる。
【0044】以上の操作によりDLLの精度を向上させ
ることができる。
【0045】以上説明したように、第1の実施形態に係
る同期追従装置(DLL)1は、アーリー相関器10
と、レイト相関器20と、パワー比較器40からの比較
結果に応じて同期追従のためのタイミング調整幅を変化
させるタイミング調整器30と、DLLで追従している
パスのパワー若しくはその平均値を装置内に有する複数
のしきい値と比較するパワー比較器40とを備え、アー
リーコードの相関値とレイトコードの相関値の差に応じ
て同期追従のためのタイミング調整幅を変化させるよう
にしているので、パスのパワーが大きいときDLLの同
期追従速度を上げることができ、パスのパワーが小さい
ときDLLの同期追従速度を低下若しくは停止させるこ
とができる。また、相関パワーに応じて、追従速度を変
えることにより、信頼度を下げることにより変動幅を小
さくし、でたらめな方向へ位相を動かしてしまうことを
避けることができる。
【0046】したがって、位相が大きく変動し、差分値
が大きくなったとににでも、素早く追従することがで
き、なおかつ、差分値が小さいときには変動幅を小さく
し安定した位相を与えることができる。また、受信デー
タの信号成分が追従できないほど小さいときは、信頼度
を下げることにより変動幅を小さくし、でたらめな方向
へ、位相を動かしてしまうことを避けることができる。
【0047】このような特長を有する同期追従装置(D
LL)1を基地局受信システムや移動局受信システムに
適用することで、システムの受信性能を改善することが
できる。
【0048】図2は本発明の第2の実施形態に係る同期
追従装置の構成を示すブロック図である。
【0049】図2において、同期追従装置(DLL)2
は、アーリー相関器50、レイト相関器60、タイミン
グ調整器70(調整手段)及びパワー比較器80(パワ
ー算出手段、比較手段)から構成されており、アーリー
相関器50は、アーリーPN発生器51、乗算器52、
累積加算器53及び正規化器54から構成され、レイト
相関器60は、レイトPN発生器61、乗算器62、累
積加算器63及び正規化器64から構成されている。
【0050】図2に示すように、本同期追従装置2は、
2組の相関器(アーリー相関器50とレイト相関器6
0)とを備え、それぞれの相関器には実際の送信信号の
復調に使われるPN系列(疑似ランダム符号系列)に比
べてそれぞれ半チップ位相の進んだPN系列(early co
de)と半チップ位相の遅れたPN系列(late code)が
用いられている。
【0051】第1の実施形態との違いはパワー比較器8
0からのパワー信号が、アーリー相関器50及びレイト
相関器60に与えられていることである。
【0052】この信号以外の動作は上述した第1の実施
形態と同様である。第1の実施形態に加えて、以下のパ
ワー制御の動作を行う。
【0053】正規化器54から出力されたアーリー相関
値CorrE1と正規化器64から出力されたレイト相
関値CorrL1とは、それぞれパワー比較器80に出
力される。
【0054】パワー比較器80では、アーリー相関値C
omE1とレイト相関器CorrL1のパワーの一定時
間(すなわち、一定個数M)の平均値ΑVE E1,A
VEL1を式(9),式(10)に従って算出する。
【0055】 ΑVE E1=ΣCorrE1/M (i=1,M)…(9) ΑVE L1=ΣCorrL1/M (i=1,M)…(10) 次に、上記のパワーの平均値ΑVE E1,ΑVE L
1とパワーしきい値群PowTH(j)を比較し、平均
値ΑVE E1とΑVE L1がパワーしきい値群Po
wTH(i)の中のどこに位置しているかを求める。
【0056】この位置に応じて、累積加算器53,63
の累積数Nを制御する制御信号C1をアーリー相関器5
0とレイト相関器60に出力する。
【0057】制御信号C1を受けた後はアーリー相関器
50とレイト相関器60で同様の動作をするので、例と
して、アーリー相関器50で説明する。
【0058】パワー比較器80から制御信号C1を受け
取ったアーリー相関器50は、累積加算器53と正規化
器54で用いる定数Nを制御信号C1に応じたK倍にす
る動作を行い、新たな定数N′を求める。この動作は式
(11)で示される。
【0059】 N′=K*N …(11) 但し、上記Kが常に1以上とは限らない。この新たな定
数N′を用いて、累積加算器53及び正規化器54を動
作させ、新たなアーリー相関値CorrE1′を求め
る。レイト相関器60でも同様な操作を行い、新たなレ
イト相関値CorrL1′を求める。
【0060】ここで、S/Nのゲインの増加について以
下の式(12)〜(15)を参照して述べる。例とし
て、アーリー相関器50で示す。受信データDiに含ま
れる信号成分をSi、ノイズ成分をNiとすると受信デ
ータDiは以下の式(12)のように表せる。
【0061】 Di=Si+Ni …(12) この式(12)を用いると、アーリー相関値CorrE
1は式(13)のようになる。
【0062】 CorrE1=ΣDi*PNe1/N =ΣSi*PNe1+ΣNi*PNe1 (i=1,N) =ΣSi*PNe1+Noiz (i=1,N;Noize=ΣNi*PNe1)…(13) ノイズ成分NiはPNe1と相関性がないので、ΣNi
*PNe1(i=1,N′)は元の相関区間が充分大き
ければ、相関区間が増えてもほとんど変わらない。
【0063】したがって、相関区間N′におけるアーリ
ー相関値CorrE1′は式(14)のようになる。
【0064】 CorrE1′=ΣSi*PNe1+Noiz (i=1,K*N)…(14) よって、CorrE1′とCorrE1のS/Nの差は
式(15)のようになる。
【0065】 (S/N(CorrE1′))/(S/N(CorrE1))=K …(15) 上記式(15)から明らかなように、新しい定数N′で
求めたアーリー相関値CorrE1′のS/Nは定数N
のアーリー相関値CorrE1のS/NのK倍のゲイン
を持つ。
【0066】ここで、例として、K=2とするとN′=
2Nとなり、累積加算の区間(相関長)が従来の2倍に
増える。したがって、アーリー相関値CorrE1の値
は、定数Nのときと比較して2倍のS/Nのゲインを持
つことになる。
【0067】したがって、相関値のパワーや位相がほぼ
一定とみなされる区間内においては、Kの値を増やすほ
どS/Nのゲインを増やすことができる。
【0068】このように、受信データの信号成分が従来
では追従できないほど小さいときでも相関長の定数を適
応的に大きくすることによりアーリー相関値とレイト相
関値のS/Nのゲインを大きくすることができ、DLL
でのパスの追従が可能になる。
【0069】また、しきい値を複数設定することで、例
えば、相関パワーが所望値の半分になれば相関長を倍
に、1/4になれば相関長を4倍にするといった、適応
制御を行うことができ、より一層DLLの精度を向上さ
せることができる。
【0070】また、DLLにとって充分なパワーがある
時は相関長を短くとることにより、追従速度を早めると
いった制御も可能となる。
【0071】以上説明したように、第2の実施形態に係
る同期追従装置2は、アーリー相関器50と、レイト相
関器60と、パワー比較器80からの比較結果に応じて
同期追従のためのタイミング調整幅を変化させるタイミ
ング調整器70と、DLLで追従しているパスのパワー
若しくはその平均値を装置内に有する複数のしきい値と
比較するパワー比較器80とを備え、パワー比較器80
による比較結果を相関器50,60に出力し、比較結果
に基づいて相関器50,60の相関長を変化させるよう
に制御しているので、受信データの信号成分が従来では
追従できないほど小さいときでも、相関長の定数を適応
的に大きくすることによりDLL内のアーリー相関値と
レイト相関値のS/Nのゲインを大きくすることがで
き、DLLでのパスの追従が可能になる。
【0072】すなわち、DLLの相関長を相関値に応じ
て長くすることで、アーリーコードの相関値とレイトコ
ードの相関値のS/N比を改善することができ、今ま
で、ノイズに埋もれて求めることのできなかった信号成
分を抽出することができる。これにより、パスのパワー
が小さいときでもDLLの同期追従が可能になる。
【0073】また、第1の実施形態と組み合わせること
により、多彩な場面での適応制御が可能である。例え
ば、パワーが充分得られているときは、第1の実施形態
で示したような素早い反応が可能であり、パワーが減っ
てくれば、第1の実施形態で示した機能によりDLLの
動作を鈍らせ、その間に第2の実施形態で示した機能に
より相関長を伸ばし、必要な信用に足るパワーを得るこ
とができる。
【0074】なお、上記各実施形態に係る同期追従装置
を、上述したようなスペクトラム拡散及び符号分割多元
接続を用いた移動体通信の受信側の同期追従装置に適用
することもできるが、勿論これには限定されず、CDM
A受信を行う通信システムであれば全ての装置(例え
ば、基地局受信システムや移動局受信システム)に適用
可能であることは言うまでもない。
【0075】また、上記同期追従装置の相関器等を構成
する回路、PN発生器等の種類、数及び接続方法などは
前述した上述の実施形態に限られないことは言うまでも
ない。
【0076】
【発明の効果】本発明に係る同期追従装置では、スペク
トラム拡散及び符号分割多元接続を用いた移動体通信の
受信側の同期追従装置において、相関器から出力される
相関値のパワー若しくはその平均値を求めるパワー算出
手段と、算出された相関値のパワー若しくはその平均値
を複数のしきい値と比較する比較手段と、比較手段によ
る比較結果に基づいて同期追従のためのタイミング調整
幅を変化させる調整手段とを備えて構成しているので、
位相が大きく変動し、差分値が大きくなった場合であっ
ても、素早く追従することができ、差分値が小さいとき
には変動幅を小さくし安定した位相を与えることができ
る。
【0077】また、本発明に係る同期追従装置では、比
較手段による比較結果を相関器に出力し、該比較結果に
基づいて相関器の相関長を変化させる制御手段を備えて
構成しているので、DLLの相関長を相関値に応じて長
くすることで、アーリーコードの相関値とレイトコード
の相関値のS/N比を改善することができ、ノイズに埋
もれて求めることのできなかった信号成分を抽出するこ
とができる。
【0078】したがって、このような同期追従装置を基
地局受信システムや移動局受信システムに適用すること
で、システムの受信性能を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施形態に係る同期追
従装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した第2の実施形態に係る同期追
従装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,2 同期追従装置(DLL)、10,50 アーリ
ー相関器、11,51アーリーPN発生器、12,2
2,52,62 乗算器、13,23,53,63 累
積加算器、14,24,54,64 正規化器、20,
60 レイト相関器、30,70 タイミング調整器
(調整手段)、40,80 パワー比較器(パワー算出
手段、比較手段)、

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡散符号で相関をとり相関値を算出する
    相関器を備え、スペクトラム拡散及び符号分割多元接続
    を用いた移動体通信の受信側の同期追従装置において、 前記相関器から出力される相関値のパワー若しくはその
    平均値を求めるパワー算出手段と、 算出された相関値のパワー若しくはその平均値を複数の
    しきい値と比較する比較手段と、 前記比較手段による比較結果に基づいて同期追従のため
    のタイミング調整幅を変化させる調整手段とを備えたこ
    とを特徴とする同期追従装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1記載の同期追従装置におい
    て、 前記比較手段による比較結果を前記相関器に出力し、該
    比較結果に基づいて前記相関器の相関長を変化させる制
    御手段を備えたことを特徴とする同期追従装置。
  3. 【請求項3】 前記相関長は、累積加算の区間であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の同期追従装置。
  4. 【請求項4】 前記相関器は、送信信号の復調に使われ
    るPN系列(疑似ランダム符号系列)に比べて半チップ
    位相の進んだPN系列(early code)が注入されるアー
    リー相関器と、 前記PN系列と半チップ位相の遅れたPN系列(late c
    ode)が注入されるレイト相関器とから構成されること
    を特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の同期追従
    装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1又は2の何れかに記載の同
    期追従装置において、 送信信号の復調に使われるPN系列(疑似ランダム符号
    系列)に比べて半チップ位相の進んだPN系列(early
    code)が注入されるアーリー相関器と、 前記PN系列と半チップ位相の遅れたPN系列(late c
    ode)が注入されるレイト相関器とを備え、 前記比較手段は、 前記アーリー相関器から出力されるアーリー相関値と前
    記レイト相関器から出力されるレイト相関値との差分値
    を複数のしきい値と比較することを特徴とする同期追従
    装置。
  6. 【請求項6】 前記相関器から出力される相関値のパワ
    ー若しくはその平均値に応じて相関値の信頼度を決定
    し、該信頼度に基づいて動作速度を変える適応制御を行
    うようにしたことを特徴とする請求項1、2、4又は5
    の何れかに記載の同期追従装置。
  7. 【請求項7】 前記比較手段による複数のしきい値は、
    装置内部に有する複数の内部パラメータであることを特
    徴とする請求項1、2又は5の何れかに記載の同期追従
    装置。
  8. 【請求項8】 前記タイミング調整幅は、受信側の拡散
    符号の位相移動幅であることを特徴とする請求項1記載
    の同期追従装置。
JP8209670A 1996-08-08 1996-08-08 同期追従装置 Withdrawn JPH1056402A (ja)

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