JPH1055287A - Mpu搭載プリント板用試験装置 - Google Patents

Mpu搭載プリント板用試験装置

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JPH1055287A
JPH1055287A JP8211408A JP21140896A JPH1055287A JP H1055287 A JPH1055287 A JP H1055287A JP 8211408 A JP8211408 A JP 8211408A JP 21140896 A JP21140896 A JP 21140896A JP H1055287 A JPH1055287 A JP H1055287A
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少賢 潘
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MPUを含めプリント板の全てのバスやその
他の機能全体の試験ができるようにし、かつ最終的な障
害箇所を容易に判別することができるMPU搭載プリン
ト板用試験装置を提供する。 【解決手段】 テストプログラムを記憶しプリント板2
に装着するテスト用ROM12と、テスト制御プログラ
ムを実行することでプリント板2の試験の実行を行うパ
ソコン14と、プリント板2の拡張スロット24に接続
するブリッジカード13及びパソコン14の入出力I/
Oカードであるテスト制御カード30を両端に有するケ
ーブル16と、を有し、テスト制御カード30は、制御
信号ライン23b,26bの制御信号を操作してMPU
22にテストプログラムを1BUSサイクルずつ実行さ
せ、障害が発生したときにはそのバスサイクルにストッ
プさせることで各バス信号ラインの状態を保持し、その
障害箇所の内容を表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロプロセ
ッサ(MPU)を搭載したプリント板の試験装置、特に
プリント板の拡張スロットを接続してプリント板に搭載
された構成全体の試験を行い、障害が発生したときには
その障害発生箇所を特定するMPU搭載プリント板用試
験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の半導体技術の進歩に伴い、各種機
能を備えたMPUが開発され、各種のMPUを搭載した
プリント板が、各種の電子装置に用いられるようになっ
てきた。MPUには8ビット、16ビット、32ビッ
ト、64ビット等多品種があり、物理的な形状も様々で
ある。プリント板にMPUを実装する方法としては、搭
載ソケットを用いてMPUを搭載する方法の他に、MP
Uを直接プリント板に半田付けして固定させる方法など
がある。近年では、MPUの機能やスピードの向上が著
しく、また、バスも多層化し複雑になってきたのに伴
い、各信号のダイナミックな波形を観測して、最終的な
障害箇所(不良のコンポーネントや障害ポイント)を特
定することが難しくなってきている。しかし、このよう
な多種多様に渡るMPUそれぞれに対しても障害試験を
的確に行うためのデバッグツールを提供する必要があ
る。
【0003】例えば、特開平3−292539号公報に
は、試験対象となるプリント板上のMPUを挿入ソケッ
トから取り外し、そこにデバッグツールを接続して障害
箇所を特定する障害試験方式が開示されている。図9
は、この特開平3−292539号公報に示された従来
のMPU搭載のプリント板試験方式を説明するための図
である。プリント板2は、ROM21と、ROM21等
の内容を実行するMPU22と、搭載した各要素を接続
するローカルバス23と、拡張スロット24と、ローカ
ルバス23と拡張スロット24とを接続するバスインタ
フェース25と、I/Oポート27と、RAM28とを
有している。デバッグツール装置1は、被試験のプリン
ト板2のMPU22の搭載ソケットにケーブル3を用い
て接続し、MPU22の機能をシミュレートすることに
よりプリント板2の試験を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ようにMPUの実装方法は、挿入ソケットを用いるタイ
プばかりであるとは限らないため、従来のようにMPU
をプリント板から取り外して試験を行うような方法だ
と、MPUを取り外すことができないタイプのプリント
板に対しては試験を行うことができないので汎用的でな
い。
【0005】また、試験の際にはMPUを取り外してし
まうため、MPU自身並びに拡張スロットやMPUの制
御部分を含めたMPU制御の試験を行うことができな
い。また、従来の試験装置は、MPUを実装するための
搭載ソケットに接続して試験を行うため、ローカルバス
の試験を行うことはできるが、バスインタフェース、拡
張スロット、システムバスの各信号ラインが全く試験さ
れない。このように、従来の装置においては、プリント
板全体における試験を行うことができないため、従来の
装置を用いた試験において全ての試験項目がパスしたと
しても、プリント板が提供する機能の動作が保証できな
いなどの問題が生じてしまう。
【0006】また、プリント板上における各信号の状態
(波形)は、常にダイナミックに変化するわけである
が、従来の装置においては、MPUを1BUSサイクル
ずつのステップで動作させることはできないため、試験
中に障害が検出されても、障害発生時における信号の状
態を見たいと思ったときには次のBUSサイクルに移っ
てしまい、その結果、信号の状態から最終的な不良箇所
(コンポーネントや障害ポイント)を特定することが極
めて困難であった。従って、各バス信号を直観的に解り
やすいスタティック(Static)なレベル状態(H
igh/Low)にして試験することができる装置が必
要とされる。
【0007】本発明は以上のような問題を解決するため
になされたものであり、その目的は、MPUを含めプリ
ント板の全てのバスやその他の機能全体の試験ができる
ようにし、かつ最終的な障害箇所を容易に判別すること
ができるMPU搭載プリント板用試験装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、本発明におけるMPU搭載プリント板用試
験装置は、ROMと、前記ROMの内容を実行するマイ
クロプロセッサ(MPU)と、外部機器を接続する外部
機器接続手段とをシステムバスにより接続して搭載する
プリント板の試験を行う装置において、前記外部機器接
続手段に接続するプリント板接続手段と、試験用のテス
トプログラムが記憶されたテスト用ROMと、前記MP
Uの試験用の制御プログラムを実行する試験実行手段
と、前記制御プログラムに従い前記MPUの動作制御を
前記プリント板接続手段を介して行う試験制御手段とを
有し、前記MPUに前記テストプログラムを実行させる
ことにより前記プリント板の試験を前記外部機器接続手
段を介して行うことを特徴とする。
【0009】また、前記ROMがROM取付手段により
着脱可能に設けられている場合、前記テスト用ROMを
前記ROM取付手段に取り付けることを特徴とする。
【0010】このように、プリント板に搭載されたある
いはROM取付手段に取り付けられたテスト用ROMが
記憶するテストプログラムをマイクロプロセッサ(MP
U)に実行させた結果を外部機器接続手段を介して得る
ようにして障害を検知するので、MPUを搭載したまま
プリント板全体の試験を行うことができる。
【0011】また、前記試験制御手段は、前記システム
バスに含まれる制御用の信号ラインの状態を操作して前
記MPUを1BUSサイクルずつ実行させることを特徴
とする。このように、外部機器接続手段を介して例えば
MPUのREADY信号やその他の制御入力端子信号を
制御しながらテストプログラムを1BUSサイクルずつ
ステップで実行させることで、各ステップ実行時におけ
るシステムバスの信号の状態を検出することができる。
【0012】更に、検出した前記システムバスの信号の
状態を表示するバス状態表示手段を有し、前記バス状態
表示手段は、試験により異常を検出したとき、前記シス
テムバスの状態を保持させると同時に障害箇所を表示す
ることを特徴とする。このように、障害発生時に前記シ
ステムバスの状態を保持させると同時に障害箇所を表示
することにより障害に関わりのある部分を直観的で解り
やすく観測することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
好適な実施の形態について説明する。なお、従来例と同
じ構成要素には同じ符号を付ける。
【0014】実施の形態1.図1は、本発明に係る試験
装置の一実施の形態を示した全体構成図である。図1に
示したように、本実施の形態における試験装置10は、
主要部をなすパーソナルコンピュータ(以下、「パソコ
ン」という)14と、パソコン14をプリント板2に接
続するケーブル16と、テスト用ROM12とで構成さ
れる。ケーブル16の両端には、被テストプリント板2
の外部機器接続手段である拡張スロット24に装着する
ブリッジカード13と、パソコン14のスロット(図示
せず)に挿入するテスト制御カード30と、が設けられ
ている。テスト制御カード30は、パソコン14の入出
力(I/O)カードとして、後述のテスト制御プログラ
ムによる制御に従いMPU22の動作制御を行う試験制
御手段である。ブリッジカード13は、パソコン14に
装着したテスト制御カード30と被テストプリント板2
のバスインタフェース25との間で信号及び情報の授受
を可能とする。ブリッジカード13は、図2に示したよ
うに、各種形状のバス標準(例:ISA、PCIなど)
のスロットや、コネクタに対応する配線板である。以上
の構成によりプリント板接続手段を構成する。
【0015】また、試験装置の主要部であるパソコン1
4は、記録媒体例えばフロッピィディスク19に記録さ
れたテスト制御プログラムをシステム立上げ後、主記憶
(図示せず)に読み込んで使用することで試験実行手段
として動作する。図1では矢印Aでテスト制御プログラ
ムの読込みをイメージ的に示している。また、パソコン
14は、後述する試験により検出したシステムバスのデ
ータ、アドレス、コントロール信号ライン26aの状態
を表示するバス状態表示手段でもある。パソコン14
は、一般的な機種でよい。読出専用メモリのテスト用R
OM12は、テストプログラムを記憶しており、被テス
トプリント板2中のROM取付手段であるBIOS−R
OMソケット210に装着して用いられる。
【0016】一方、プリント板2は、従来とほぼ同じ構
成であるが、本実施の形態におけるROMは、着脱可能
であり、上記のテスト用ROM12をBIOS−ROM
ソケット210に挿入することができる構成となってい
る。また、従来例においては説明していないが、従来の
装置と同様に、ローカルバスは、データ、アドレス、コ
ントロール信号ライン23aと、MPU22に対するR
EADYその他各種制御信号を送受する制御信号ライン
23bとを有しており、外部機器接続手段である拡張ス
ロット24とバスインタフェース25との間に設けたシ
ステムバスは、データ、アドレス、コントロール信号ラ
イン26aと、I/OREADYその他各種制御信号を
送受する制御信号ライン26bとを有している。
【0017】図3は、本実施の形態におけるテスト制御
カード30の構成例を示した図であり、プリント板2の
試験のためにバス試験用回路とメモリーその他の機能試
験用回路とを示している。このうち、バス試験用回路
は、次のような回路により構成される。
【0018】パルス発生器101は、被試験対象のプリ
ント板2のMPU22を制御するためのI/OREAD
Y信号その他の制御信号をプリント板2の制御信号ライ
ン26bに出力するための回路である。アドレス&コン
トロール信号ラッチ部102及びデータ信号ラッチ部1
03は、MPU22が動作するバスサイクル毎のアドレ
ス&コントロール信号またはデータ信号それぞれのバス
ライン状態をラッチするための回路である。I/Oポー
ト部104は、MPU22にI/Oポート27を介して
アクセスさせて試験を行うための回路であり、データ転
送用のテストデータパターンを内蔵する。
【0019】一方、メモリーその他の機能試験用回路
は、次のような回路により構成される。
【0020】テスト開始制御部105は、MPU22に
次の動作(試験)をさせるためのテスト開始指令をラッ
チするための回路である。テスト結果ラッチ部106
は、MPU22がテスト用ROM12の内容を実行し、
メモリーその他の機能を試験した結果をラッチするため
の回路である。エンド状態ラッチ部107は、プリント
板2に搭載したメモリーの試験を64KB単位で行うと
き、64KBのENDステータスをラッチするための回
路である。エラー状態ラッチ部108は、プリント板2
にて試験中に障害が発生したアドレス、データ、その他
の制御信号をラッチするための回路である。Sデコーダ
109は、本試験装置が各回路をアクセス制御するため
のデコーダ回路である。Sデコーダ109は、出力する
制御信号110によりパルス発生器101を制御し、出
力する“RESET”信号111及び“RESET”信
号113によりテスト結果ラッチ部106及びメモリテ
スト時のエンド状態ラッチ部107をそれぞれリセット
出力する‘CS’信号115,‘CS’信号116,
‘CS’信号117,‘CS’信号118,‘CS’信
号119,‘CS’信号120によりアドレス&コント
ロール信号ラッチ部102、データ信号ラッチ部10
3、I/Oポート部104、テスト開始制御部105、
テスト結果ラッチ部106、エンド状態ラッチ部10
7、エラー状態ラッチ部108をそれぞれセレクトす
る。Pデコーダ114は、MPU22が各回路をアクセ
ス制御するためのデコーダ回路である。Pデコーダ11
4は、出力する“RESET”信号112によりテスト
開始制御部105をリセットし、出力する‘CS’信号
121,‘CS’信号122,‘CS’信号123,
‘CS’信号124,‘CS’信号125によりI/O
ポート部104、テスト開始制御部105、テスト結果
ラッチ部106、エンド状態ラッチ部107、エラー状
態ラッチ部108をセレクトする。
【0021】以上の構成を有する本実施の形態において
特徴的なことは、拡張スロット24を介してプリント板
2の各構成要素及びプリント板2全体の試験を行うこと
である。
【0022】次に、本実施の形態において被試験対象プ
リント板全体に対する試験を、図1に示したような構成
のプリント板2に対して行う場合について、ソフトウェ
アとハードウェア両面からバス試験とメモリーその他機
能試験の1つであるメモリー試験とに分けて説明する。
【0023】バス試験 バス試験制御モジュールを含めたパソコン14で動作す
るテスト制御プログラムの処理を、図4に示したフロー
チャートを用いて説明する。
【0024】まず、パソコン14と被試験対象となるプ
リント板2とをケーブル16により接続して試験を開始
する。パソコン14において、電源を入れテスト制御プ
ログラムが立ち上がり、初期画面を表示し(ステップ1
01)、テスト制御カード30を初期化して(ステップ
102)、制御信号ライン26bに含まれるI/ORE
ADY信号をLowにし、テスト制御プログラムに設定
した障害がすでにあったかどうかを示すフラグをクリア
し(ステップ103)、試験項目の選択を待つ(ステッ
プ104)。本実施の形態においては、初期画面上から
バス試験またはメモリーその他の試験項目を選択して実
行できるが、ここではバス試験を選択する。試験項目が
選択されると、選択された項目の試験が始まる。
【0025】バス試験を選択すると、被試験対象となる
プリント板2において電源を入れる。MPU22は、リ
セットされ、かつ上記I/OREADY信号がLowに
されたままであるため、無条件にバスサイクルを1つ動
作したところでストップする。このときのプリント板2
のローカルバスのデータ、アドレス、コントロール信号
ライン23a及びシステムバスのデータ、アドレス、コ
ントロール信号ライン26aの各信号は、波形ではなく
物理的なレベル状態(High/Low)でそのまま保
持されている。
【0026】試験装置10は、アドレス&コントロール
信号ラッチ部102とデータ信号ラッチ部103により
前記のシステムバスのデータ、アドレス、コントロール
信号ライン26aの物理的なレベル状態を得ると、当該
バスサイクルのシステムバスのデータ、アドレス、コン
トロール信号ライン26aの各ライン信号の期待値と比
較する(ステップ105)。なお、期待値とは、予め正
常のプリント板にてテスト用ROM12のバステストモ
ジュールが実行される時、各バスサイクルにおいて実測
した前記各ライン信号の物理的な状態(High/Lo
w)をデータベースとして、テスト制御プログラムに内
蔵している。バステストモジュールについては後述す
る。比較した結果が期待値と一致しなかった場合は、プ
リント板2内のバスに障害があったことを意味してい
る。この場合、パルス発生器101によるパルス発生を
停止させ、MPU22をその障害が発生したバスサイク
ルにストップさせたまま、上記フラグに“1”をセット
し(ステップ110)、障害処置ルーチンに入り、障害
箇所を表示し、Errorカウントアップする(ステッ
プ111)。
【0027】一方、ステップ105において、期待値と
一致した場合は、続けてフラグがすでに“1”になって
いるかをチェックする(ステップ107)。“1”の場
合は、Passカウントアップした後(ステップ11
1)、再びアドレス&コントロール信号ラッチ部102
とデータ信号ラッチ部103から前記各ライン信号の物
理的なレベル状態をシステムバスのデータ、アドレス、
コントロール信号ライン26aを経由で得て、ステップ
105に示した比較処理を繰り返す(ステップ10
5)。
【0028】このように、バスの試験中に障害が1回で
も発生すれば、前述のようにMPU22をその障害があ
ったバスサイクルにストップさせることで前記各ライン
信号の状態を保持し、期待値と比較する無限ループに入
りError/Passカウントアップする。そして、
その障害箇所をパソコン14の画面で表示させる。これ
により、障害が間欠障害か固定的障害かの切り分けが容
易に可能となる。なお、この無限ループは、外部から終
了操作を行うことにより抜け出すことになる。この時、
各バス信号ラインの状態は、波形ではなくStatic
なレベル状態(High/Low)である。
【0029】一方、障害が発生しなかった場合(フラグ
が“1”でない場合)は、パルス発生器101にパルス
を1発ずつ発生させて、MPU22に1BUSサイクル
ずつのステップで、図5に示したテスト用ROM12に
記憶されたバス及びメモリその他の機能テストモジュー
ルを実行させる(ステップ108)。なお、図6は、テ
スト用ROM12のアドレス空間マップの例を示してお
り、以降の説明におけるアドレス等は、この図に基づい
ている。
【0030】まず、一番目の命令(jmp F000:
8000)1210を実行させることにより(ステップ
201)、バステストモジュール1240(アドレス0
F8000H番地より)の実行を開始させる。バステス
トモジュール124の実行により、予め各種テストデー
タパターンが書き込まれているテスト用ROM12の各
領域1220,1250をリードさせる(ステップ20
2)。次に、それぞれを異なるRAM28のアドレス番
地に書き込む(ステップ203)。
【0031】次に、I/Oポート部104に内蔵された
各種テストデータパターンをリードさせ(ステップ20
4)、各種テストデータパターンをプリント板2の各I
/Oポート27及びこのテスト制御カード30のI/O
ポート部104にライトさせる(ステップ205)。こ
のようにして、I/Oポート27を含めたバスの試験を
行うことができる。
【0032】そして、図4において、テスト用ROM1
2のバステストモジュール1240の終了かを判断し
(ステップ109)、“N”の場合は“当バスサイクル
PASS”を表示し(ステップ112)、ステップ10
5に戻り、上記処理を繰り返す。“Y”の場合はバス試
験を終了する(ステップ113)。このようにして、M
PU22の各動作機能を含め、プリント板2の各バス
(ローカルバス23、システムバス26)を全面的に試
験することができる。
【0033】以上のように、本実施の形態において障害
を検出した場合は、ただエラーメッセージを表示するだ
けでなく、前記各バスラインをStaticなレベル状
態(High/Low)に保持することができる。この
ため、オシロスコープ等によってバス信号を観測するに
あたっては、最適でやさしい信号観測の環境が提供さ
れ、最終的な障害箇所が容易に確認することができる。
【0034】メモリー試験 次に、パソコン14により実行されるテスト制御プログ
ラムに含まれるメモリー試験制御モジュールのフローチ
ャートを示した図7及びテスト用ROM12に含まれて
いるテストプログラムのフローチャートを示した図8に
基づいてメモリー試験について説明する。
【0035】まず、試験装置10において、システムバ
スのI/OREADYその他各種制御信号ライン26b
に含まれるI/OREADY信号をFreeにし(ステ
ップ301)、テスト結果ラッチ部106とエンド状態
ラッチ部107をリセットする(ステップ302)。次
に、障害がすでにあったかを示す上記フラグをクリアし
(ステップ303)、動作の同期をとるために、一定の
タイムディレイを保った後(ステップ304)、テスト
開始制御部105にテスト開始指令を出力する(ステッ
プ305)。そして、MPU22のテスト用ROM12
のメモリーその他の機能テストモジュール1230のメ
モリーテストモジュール部分を実行させることでメモリ
ー試験を開始すると同時にパソコン14に64KB単位
での実行の度にメモリー試験中メッセージを表示する
(ステップ306)。
【0036】テスト用ROM12に記憶されているメモ
リーテストモジュールでは、図8に示したようにテスト
開始制御部105をリセットし(ステップ206)、テ
スト開始指令を待つ(ステップ207,208)。上記
ステップ305によるテスト開始指令の出力によりテス
ト開始指令を受け取ると、各種テストデータパターンを
用いてライド/リードコンペア処理パリティチェックを
行うことによりメモリー全領域について64KB単位に
試験を行う(ステップ209,210)。
【0037】ここで、メモリー試験中のコンペアとパリ
ティチェックエラーなどの障害の有無を判別する(ステ
ップ211)。障害が発生していない場合は、更に1ブ
ロック(64KB)の終わりであるかを判断する(ステ
ップ212)。終わりでなければ、ステップ209に戻
り上記試験を繰り返し、終わりであれば、次の64KB
の試験に入るため、ステップ207に戻る(ステップ2
13)。
【0038】ステップ211において、障害が発生した
場合は、テスト結果ラッチ部106にその旨をセットし
て(ステップ214)、次のテスト開始指令を待つ(ス
テップ215,216)。テスト開始指令を確認後、障
害が発生したメモリーアドレスに対して繰り返し試験を
行う(ステップ217,218,219)。一方、フロ
ッピィディスク19に記録されたテスト制御プログラム
のメモリー試験制御モジュールでは、テスト結果ラッチ
部106からテストの結果を表すステータスを読み取る
(ステップ307)。その後、テスト結果ラッチ部10
6をリセットし(ステップ308)、障害があったかど
うか(ステップ309)、また、フラグをチェックする
ことで障害が以前に発生していたかどうかを判断する
(ステップ310)。ステップ309において障害があ
ったと判断した場合は、フラグに“1”をセットし(ス
テップ316)、障害処理ルーチンに入る。ステップ3
10において障害が以前に発生していた場合も、同様に
障害処理ルーチンに入り、障害が発生したことを通知す
るために表示画面の状態を変え、エラー状態ラッチ部1
08からアドレス、データ、パリティチェック情報を読
み取り表示する。そして、Pass/Errorカウン
トアップし(ステップ317)、テスト開始制御部10
5にテスト開始指令を出力し(ステップ318)、上記
のステップ307からの処理を繰り返す。
【0039】一方、ステップ309,310において障
害がなかった場合は、試験するメモリー領域の終わりで
あるかどうか判断し(ステップ311)、終わりであれ
ばメモリー試験を終了する(ステップ319)。また、
メモリー領域の終わりでなければ、エンド状態ラッチ部
107の内容を読み取り(ステップ312)、64KB
の終わりであるかを判断し(ステップ313)、終わり
でなければ(‘N’の場合)、テスト結果ラッチ部10
6からテストの結果を読み取る処理(ステップ307)
から繰り返す。64KB単位の終わりであれば(‘Y’
の場合)、エンド状態ラッチ部107をリセットし(ス
テップ314)、次の64KBの試験中である旨を表示
し(ステップ315)、テスト開始指令出力処理(ステ
ップ305)から繰り返す。
【0040】このように、メモリー試験中に障害が1回
でも発生すれば、その障害が起こったアドレス、デー
タ、パリティチェック情報を表示しながら、そのアドレ
スのみ無限ループで試験を行うことができる。
【0041】以上のように、本実施の形態によれば、拡
張スロット24に接続して被検査対象のプリント板2の
障害試験を行うので、MPU22を取り外す必要がな
い。従って、搭載ソケット等着脱可能にMPUが実装さ
れていない場合でもプリント板2の試験を行うことがで
きるので汎用的である。また、MPU22を搭載したま
ま試験を行えるので、MPU22を含めたプリント板2
全体に対して試験を行うことができるので、プリント板
が提供する全機能の動作を保証することができる。
【0042】また、MPU22に1BUSサイクルずつ
のステップで動作させることができるので、各ステップ
実行時におけるローカルバスの信号の状態を検出するこ
とができる。また、この内容を表示画面に表示すること
で障害箇所を容易に確認することができる。
【0043】また、本実施の形態における試験は、パソ
コン14と、テスト制御カード30を有するケーブル1
6と、フロッピィディスク19に記録されたテスト制御
プログラムと、テスト用ROM12を必要とするが、ケ
ーブル16にパソコン14との接続部を兼用した試験制
御手段としてのテスト制御カード30を設け、また、試
験実行機能をテスト制御プログラムというソフトウェア
で実現するようにしたので、パソコン14は汎用的な機
種でよく、ケーブル16さえ用意すれば、特別な試験装
置を製造する必要がない。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、プリント板接続手段を
用いることにより試験対象であるプリント板の持つ外部
機器接続手段を利用してプリント板に容易に接続するこ
とができ、外部機器接続手段を介して被検査対象のプリ
ント板の障害試験を行うので、MPUを取り外す必要が
ない。従って、搭載ソケット等着脱可能にMPUが実装
されていない場合でもプリント板の試験を行うことがで
き汎用的である。また、MPUを搭載したまま制御プロ
グラム及びテストプログラムに基づいて試験を行えるの
で、MPUを含めたプリント板全体に対して試験を行う
ことが可能となる。これにより、プリント板が提供する
全機能の動作を保証することができる。
【0045】また、例えばシステムバスのREADY信
号やその他の制御入力端子信号を制御して、テストプロ
グラムを1BUSサイクルずつのステップで実行させる
ことができるため、障害が発生したときのそのバスサイ
クルにおけるStaticなレベル状態(High/L
ow)のまま保持することが可能となり、障害の発生箇
所を容易に特定することができる。
【0046】また、バス状態表示手段を設けたことによ
りその障害箇所を表示することができるので、障害に関
わりのある部分を直観的で解りやすく観測することが可
能となり、障害箇所を容易に確認することが可能とな
る。また、プリント板のメモリーその他の機能を試験す
るにあたっては、障害が1回でも発生すれば、その障害
の情報を表示しながら、障害の発生した箇所のみ無限ル
ープで試験を行えば、障害箇所の確認のみならずヒート
ランテストなどを容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る試験装置の一実施の形態を示し
た全体構成図である。
【図2】 本実施の形態におけるブリッジカードの概念
図である。
【図3】 本実施の形態におけるテスト制御カードの構
成例を示した図である。
【図4】 本実施の形態におけるテスト制御プログラム
に含まれているバス試験制御モジュールの処理を示した
フローチャートである。
【図5】 本実施の形態におけるテスト用ROMに記憶
されたバステスト用のテストモジュールの処理を示した
フローチャートである。
【図6】 本実施の形態におけるテスト用ROMのアド
レス空間マップの例を示した図である。
【図7】 本実施の形態におけるテスト制御プログラム
に含まれているメモリー試験制御モジュールの処理を示
したフローチャートである。
【図8】 本実施の形態におけるテスト用ROMに記憶
されたメモリーテスト用のテストモジュールの処理を示
したフローチャートである。
【図9】 従来のMPU搭載のプリント板試験方式を説
明するために用いる図である。
【符号の説明】
2 プリント板、10 試験装置、12 テスト用RO
M、13 ブリッジカード、14 パソコン、16 ケ
ーブル、19 フロッピィディスク、21 ROM、2
2 MPU、23 ローカルバス、23a ローカルバ
スのデータ、アドレス、コントロール信号ライン、23
b ローカルバスのMPUに対するREADYその他各
種制御信号ライン、24 拡張スロット、25 バスイ
ンタフェース、26a システムバスのデータ、アドレ
ス、コントロール信号ライン、26b システムバスの
I/OREADYその他各種制御信号ライン、27 I
/Oポート、28 RAM、30 テスト制御カード、
101 パルス発生器、102 アドレス&コントロー
ル信号ラッチ部、103 データ信号ラッチ部、104
I/Oポート部、105 テスト開始制御部、106
テスト結果ラッチ部、107 エンド状態ラッチ部、
108 エラー状態ラッチ部、109 Sデコーダ、1
10 制御信号、111,112,113 “RESE
T”信号、114 Pデコーダ、115,116,11
7,118,119,120,121,122,12
3,124,125 ‘CS’信号、210 BIOS
−ROMソケット。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ROMと、 前記ROMの内容を実行するマイクロプロセッサ(MP
    U)と、 外部機器を接続する外部機器接続手段と、 をシステムバスにより接続して搭載するプリント板の試
    験を行う装置において、 前記外部機器接続手段に接続するプリント板接続手段
    と、 試験用のテストプログラムが記憶されたテスト用ROM
    と、 前記MPUの試験用の制御プログラムを実行する試験実
    行手段と、 前記制御プログラムに従い前記MPUの動作制御を前記
    プリント板接続手段を介して行う試験制御手段と、 を有し、前記MPUに前記テストプログラムを実行させ
    ることにより前記プリント板の試験を前記外部機器接続
    手段を介して行うことを特徴とするMPU搭載プリント
    板用試験装置。
  2. 【請求項2】 前記ROMがROM取付手段により着脱
    可能に設けられている場合、前記テスト用ROMを前記
    ROM取付手段に取り付けることを特徴とする請求項1
    記載のMPU搭載プリント板用試験装置。
  3. 【請求項3】 前記試験制御手段は、前記システムバス
    に含まれる制御用の信号ラインの状態を操作して前記M
    PUを1BUSサイクルずつ実行させることを特徴とす
    る請求項1記載のMPU搭載プリント板用試験装置。
  4. 【請求項4】 検出した前記システムバスの信号の状態
    を表示するバス状態表示手段を有し、 前記バス状態表示手段は、試験により異常を検出したと
    き、前記システムバスの状態を保持させると同時に障害
    箇所を表示することを特徴とする請求項1乃至3いずれ
    かに記載のMPU搭載プリント板用試験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106908717A (zh) * 2017-05-09 2017-06-30 深圳市安硕科技有限公司 用于电路板测试的开关电路及其测试方法

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