JPH1054901A - ノングレアシート - Google Patents

ノングレアシート

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JPH1054901A
JPH1054901A JP8226073A JP22607396A JPH1054901A JP H1054901 A JPH1054901 A JP H1054901A JP 8226073 A JP8226073 A JP 8226073A JP 22607396 A JP22607396 A JP 22607396A JP H1054901 A JPH1054901 A JP H1054901A
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JP
Japan
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glare
glare sheet
sheet according
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JP8226073A
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Koichi Tanaka
興一 田中
Shigeki Furuhashi
繁樹 古橋
Teruji Takahashi
照士 高橋
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反射光の少ない、防眩性、解像性に優れたノン
グレアシートを提供する。 【解決手段】微粒子によって形成された微細な凸凹を有
するノングレア層と支持体層からなるノングレアシート
において、該ノングレアシートのヘイズ値に対するノン
グレア層表面真上から15°傾斜した位置から入射した
光に対する正反射率が下記式で近似され、かつ該式にお
けるaの値が0.3〜0.7、bの値が1.0〜2.5
であることを特徴とするノングレアシート。 y=−ax+b y:15°入射の光に対する正反射率(%) x:x=ln(z)より求められる値で1.5≦x≦
3.0 z:ヘイズ値(%)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外光の写り込みの少
ない、防眩性、解像性に優れたノングレアシートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】表示体の表面における外光の反射を低減
する方法として表面に微細な凸凹を形成したいわゆるノ
ングレアシートが広く用いられている。このノングレア
シートは従来、透明合成樹脂シートの表面に微粉末固体
を吹き付けて凸凹をつけるサンドブラスト方式や、凸凹
状に加工したガラスや金型、ロールなどを用いて樹脂シ
ートに凸凹状模様を転写するエンボス加工方式や、シリ
カなどの微粒子を紫外線硬化型樹脂組成物に含有させて
フィルム上に塗布した後、紫外線を照射して凸凹を有す
る硬化皮膜を形成する方法等によって形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シリカ等の微粒子と紫外線硬化型樹脂組成物を用いてノ
ングレア層を形成する場合、光拡散性(ヘイズ値)を高
くすれば、外光による表示画面の視認性への影響は低減
するが、同時に表示画面の解像性が低下してしまう。逆
に、光拡散性を低くすれば表示画面の解像性は向上する
が、外光の反射が大きくなり、表示画面の視認性を低下
させてしまうという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑みこれらの欠点を改善すべく鋭意検討した結
果、外光の反射の強さを示す正反射率と光拡散性を示す
ヘイズ値とがある範囲で一定の関係を有するように制御
されたノングレアシートを用いることにより、反射光の
少ない、防眩性、解像性に優れたノングレアシートが得
られることを新規に見出し本発明に至った。即ち本発明
は、(1)微粒子によって形成された微細な凸凹を有す
るノングレア層と支持体層からなるノングレアシートに
おいて、該ノングレアシートのヘイズ値に対するノング
レア層表面真上から15°傾斜した位置から入射した光
に対する正反射率が下記式で近似され、かつ該式におけ
るaの値が0.3〜0.7、bの値が1.0〜2.5で
あることを特徴とするノングレアシート、 y=−ax+b y:15°入射の光に対する正反射率(%) x:x=ln(z)より求められる値で1.5≦x≦
3.0 z:ヘイズ値(%) (2)ノングレア層が微粒子と溶剤乾燥型樹脂と紫外線
硬化型樹脂組成物との混合物の硬化皮膜である(1)に
記載のノングレアシート、(3)微粒子の粒径がコール
ターカウンター法による平均粒径が0.5〜2μmであ
る(1)ないし(2)のいずれか1項に記載のノングレ
アシート、(4)微粒子の平均粒径の標準偏差が2μm
以下である(3)に記載のノングレアシート、(5)平
均粒径が異なる微粒子を複数用いることを特徴とする
(3)又は(4)に記載のノングレアシート、
【0005】(6)平均粒径の標準偏差の異なる微粒子
を複数用いることを特徴とする(3)ないし(5)のい
ずれか1項に記載のノングレアシート、(7)微粒子が
珪素化合物または金属化合物または高分子化合物または
それらの混合物であることを特徴とする(1)ないし
(6)のいずれか1項に記載のノングレアシート、
(8)微粒子の添加量が紫外線硬化型樹脂組成物100
重量部に対して0.1〜10重量部未満であることを特
徴とする(1)ないし(7)のいずれか1項に記載のノ
ングレアシート、(9)溶剤乾燥型樹脂がセルロース系
樹脂化合物である(2)に記載のノングレアシート、
(10)セルロース系樹脂化合物がヒドロキシ(C1〜
C5)アルキルセルロース系樹脂、(C1〜C5)アル
キルセルロース系樹脂である(9)に記載のノングレア
シート、(11)紫外線硬化型樹脂組成物中に4官能以
上のアクリレートモノマーを30〜90重量部含有する
ことを特徴とする(2)ないし(10)のいずれか1項
に記載のノングレアシート、
【0006】(12)ノングレア層の厚さが1〜10μ
mである(1)ないし(11)のいずれか1項に記載の
ノングレアシート、(13)支持体層が透明なフィルム
である(1)ないし(12)のいずれか1項に記載のノ
ングレアシート、(14)透明なフィルムが偏光板また
は楕円偏光板である(13)に記載のノングレアシー
ト、(15)(1)ないし(14)のいずれか1項に記
載のノングレアシートを有する画像表示装置、(16)
画像表示装置が液晶表示装置、プラズマディスプレイ装
置またはCRT表示装置である(15)の画像表示装
置、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のノングレアシートは微細
な凹凸を有するノングレア層と支持体層からなる。ノン
グレア層は、表面の微細な凸凹により、入射してくる外
光を拡散させ、観察者の眼に直接反射光が入り込んで眩
しくなるのを低減する機能を有する。このノングレアシ
ートは、その表面の光拡散性(ヘイズ値)と該ノングレ
ア層表面真上から15°入射の光に対する正反射率が下
記式、 y=−ax+b (1.5≦x≦3.0) で近似されるような性質を有している。尚、近似とは上
記式を中心として許される範囲が好ましくは+5〜−5
%、より好ましくは+3〜−3%、さらに好ましくは+
1〜−1%ということである。
【0008】ここでy値はノングレア層表面真上から1
5°傾斜した位置から入射した光の正反射率(%)であ
り、この値が低いほど反射光が少ない、防眩性に優れた
ノングレアシートであるといえる。また、xは光拡散性
(ヘイズ値:z)の自然対数値であり、その範囲は1.
5〜3.0であることが好ましい。また、a値はヘイズ
値による正反射率の変化の程度を表す第一の係数で、そ
の範囲は好ましくは0.3〜0.7、より好ましくは
0.4〜0.6、さらに好ましくは0.45〜0.55
程度が良い。また、b値はxとyの関係を補正する第二
の係数で、その範囲は好ましくは1.0〜2.5より好
ましくは1.5〜2.5程度がよい。このa値とb値を
制御することで本発明の反射光の少ない、防眩性、解像
性に優れたノングレアシートを得ることができる。
【0009】本発明のノングレアシートを作成する方法
は特に限定されないが、製造上の容易性や、表面のハー
ドコート性を考慮すると、紫外線硬化型樹脂組成物中に
微粒子を分散させて、溶剤乾燥型樹脂化合物を添加した
後、支持体層に塗布後、加熱(40〜120℃)による
溶剤の除去および紫外線照射によって硬化させることに
よりノングレア層を形成する方法が好ましい。
【0010】紫外線硬化型樹脂組成物としては、アクリ
ル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、
シリコーン系等の反応性化合物に光重合開始剤を配合し
たものが好ましく用いられ、特に紫外線により硬化した
皮膜が支持体との密着性に優れ、なおかつハードコート
性を有するものが好ましい。特にハードコート性を有す
るためには、反応性化合物として4官能以上の官能基を
有するモノマーを使用し、さらに該モノマー以外の反応
性化合物に光重合開始剤を配合したものが好ましい。4
官能以上の官能基を有するモノマーとしては例えば、ジ
ペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールとイプシロン−カプロラク
トンとを反応させたヘキサ(メタ)アクリレート等があ
げられる。
【0011】4官能以上の官能基を有するモノマー以外
の反応性化合物としては、例えば該モノマー以外の反応
性モノマーや反応性オリゴマーがあげられる。反応性モ
ノマーとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、
t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−シ
アノ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプ
ロラクタム、フェノキシジエチレングリコール(メタ)
アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、等が挙げられる。また、反応性オリゴマーとして
は、例えばポリエステルポリオールと(メタ)アクリル
酸との反応によって得られるポリエステル(メタ)アク
リレート、ビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)ア
クリレートまたはヒドロキシ(メタ)アクリレートとの
反応によって得られるエポキシ(メタ)アクリレート、
有機ポリイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレ
ート化合物との反応、あるいはポリオールと有機ポリイ
ソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物
との反応によって得られるウレタン(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。
【0012】光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、(1−6−η−ク
メン)(η−シクロペンタジエニル)鉄(1+)六フッ
化リン酸(1−)、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、ミヒラーズケトン、2−メチル−〔4
−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−
プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−クロ
ロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、
2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピル
チオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメト
キシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホ
スフィンオキサイド等が挙げられる。これらの光重合開
始剤は、1種でも、2種以上でも、任意の割合で混合使
用することができる。
【0013】また、その配合量は、紫外線硬化型樹脂組
成物100重量部中に4官能以上の官能基を有するモノ
マーが30〜90重量部、好ましくは35〜85重量
部、さらに好ましくは40〜80重量部、他の反応性化
合物が5〜60重量部、好ましくは10〜55重量部、
さらに好ましくは15〜50重量部、光重合開始剤が
0.01〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量
部、さらに好ましくは1〜8重量部程度がよい。
【0014】また、微粒子としては所望とする光拡散性
や解像性などにより異なるが、コールカウンター法によ
る平均粒径が0.5〜2μm、好ましくは0.7〜1.
8μm、さらに好ましくは0.9〜1.6μm程度が良
く、その平均粒径の標準偏差は2μm以下、好ましくは
1.5μm以下がよい。また、これら平均粒径、平均粒
径の標準偏差の異なる複数の微粒子を配合して用いるこ
とも可能である。その材質は透明性を有しているものが
好ましく、シリカまたは金属化合物または高分子化合物
が好適に用いられる。シリカとしては例えば、二酸化珪
素の合成粒子が挙げられる。また、金属化合物としては
アルミナ、チタニア、ジルコニア等が挙げられる。ま
た、高分子化合物としては、ポリメチル(メタ)アクリ
レート樹脂等が挙げられる。
【0015】また、その配合量は目的とする防眩性、解
像性および用いる微粒子の粒径、ノングレア層の厚さな
どにより異なるが、本発明の効果を顕著に発現させるた
めに光拡散性(ヘイズ値)が5〜20%程度になるよう
に調節することが好ましく、例えば紫外線硬化型樹脂組
成物に該微粒子を分散させた後、溶剤乾燥型樹脂組成物
を添加して本発明のノングレア層を形成する場合、紫外
線硬化型樹脂組成物100重量部に対して0.1〜10
重量部未満程度含有させるのがよい。
【0016】溶剤乾燥型樹脂化合物は、常温で個体で、
かつ溶剤に可溶な化合物である。本発明で使用する該化
合物は、微粒子の分散性が紫外線硬化型樹脂とは異なっ
ていることが好ましく、そのような化合物としては、例
えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、含フ
ッ素樹脂、セルロース系樹脂、ポリオレフィン樹脂、ア
クリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリレート樹脂
等が挙げられ、好ましくはセルロース系樹脂、より好ま
しくはヒドロキシ(C1〜C5)アルキルセルロース系
樹脂、(C1〜C5)アルキルセルロース系樹脂があげ
られる。またその添加量は、所望とする光拡散性、正反
射率、用いる溶剤乾燥型樹脂化合物の種類によって異な
るが、微粒子を分散させた紫外線硬化型樹脂組成物中に
添加する場合は紫外線硬化型樹脂組成物100重量部に
対して0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重
量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部程度がよ
い。
【0017】さらに、支持体に塗布する際の塗布面の均
一性と形成したノングレア層の耐擦傷性、防汚性を付与
するために、種々のレベリング剤を用いることができ
る。そのようなものとしては例えばシリコーン系または
フッ素系のワニスや界面活性剤、カップリング剤などが
挙げられる。
【0018】本発明におけるノングレア層の厚さは、作
成上および使用上問題とならなければ特に限定されない
が、好ましくは1〜10μm、より好ましくは1〜8μ
m、さらに好ましくは1.5〜6μm程度が良い。10
μmを超えると、例えば紫外線硬化型樹脂組成物と微粒
子により、本発明のノングレアシートを作製する場合、
硬化した樹脂層が厚くなりすぎることにより該微粒子が
すべて樹脂中に埋没してしまい、光拡散性がなくなって
しまう場合がある。
【0019】本発明のノングレアシートにおいて、支持
体層には、例えばプラスチック等があげられるが、特に
制限はない。プラスチックとしては、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂、紫外線等のエネルギー線硬化型樹脂等が使
用でき、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステル樹脂、トリアセチルセルロース、ブチルセルロ
ース等のセルロース樹脂、ポリスチレン、ポリウレタ
ン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、アクリレート樹脂などがあげられる。画像表示装置
に使用する場合は、光学的に均質で等方性である透明な
プラスチックが好ましく、またその屈折率は好ましくは
1.3〜1.75、より好ましくは1.45〜1.65
程度のものがよい。このようなプラスチックとしては、
例えばポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、アクリ
ル系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート等の
プラスチックが挙げられる。支持体部の厚みは軽量化の
面から好ましくは50〜200μm、より好ましくは5
0〜150μmが良い。
【0020】また、支持体は偏光板や偏光板と位相差板
を貼り合わせた楕円偏光板であっても良い。特に、偏光
子(素膜)にトリアセチルセルロースなどの保護フィル
ムを貼り合わせた構造の偏光板の場合に、ノングレア層
を形成した保護フィルムを用いることは、例えば、偏光
板の製造工程において、従来の製造工程に全く手を加え
ることなく本発明のノングレアシートを製造できる点で
好ましい。ここで使用するトリアセチルセルロースなど
の保護フィルムの厚さは50〜100μm程度が好まし
い。また、これらのノングレア層を形成した保護フィル
ムは偏光子(素膜)との接着性、密着性を向上させるた
めにアルカリ処理、プライマー処理、コロナ処理等の各
種表面処理をすることも可能である。
【0021】本発明におけるノングレア層を支持体上に
形成する場合、紫外線硬化型樹脂組成物、上記微粒子、
溶剤乾燥型樹脂化合物を溶媒中に均一に溶解分散させ、
所望の濃度となるように調節した混合物(分散液)を、
支持体上に均一な膜厚になるよう塗布し、溶媒を好まし
くは加熱により除去し、次いで紫外線を照射して該混合
物を硬化させることにより得ることができる。溶媒とし
ては溶剤乾燥型樹脂化合物と紫外線硬化型樹脂を溶解す
る溶媒が好ましく、例えばトルエン、メタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル類等があげられる。これら
の溶媒は単独でも、又任意の割合で混合して用いても良
い。又、混合物(分散液)を塗布する方法は特に限定さ
れないが、ノングレア層の特性を一定にするために均一
な膜厚にすることが好ましく、例えばワイヤーバー方
式、ディップコート方式、スピンコート方式、グラビア
方式、マイクログラビア方式、ドクターブレード方式等
種々の塗工方式を用いることができる。
【0022】さらに、本発明のノングレアシートにおい
て、ノングレア層の上にさらに撥水、撥油性に優れるフ
ッ素樹脂層を形成することは、本発明のノングレア層に
防汚性を付与できる点で好ましい。
【0023】このようにして得られたノングレアシート
を画像表示装置の表示面最前面に配置することにより本
発明の画像表示装置が得られる。画像表示装置として
は、例えば液晶表示装置、プラズマディスプレイ装置、
CRT(cathode−ray tube)表示装置
等の光学表示装置等が挙げられる。本発明のノングレア
シートを配置する方法は特に限定されないが例えば、表
示体の最前面の表面に接着剤や粘着剤を用いて貼り合わ
せる方法等が挙げられる。
【0024】
【実施例】以下、実施例と比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。 実施例1 平均粒径1.0μm、平均粒径の標準偏差が0.5μm
のシリカ微粒子を5重量部および光重合開始剤(イルガ
キュアー184:チバガイギー社製)5重量部、および
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを50重量
部含有する紫外線硬化型のアクリル系樹脂100重量部
をトルエンとイソプロピルアルコール混合溶媒中で高速
撹拌後、ヒドロキシプロピルセルロース1.3重量部含
有するトルエンとイソプロピルアルコール混合溶液を添
加し、固形分30重量%の分散液を調製し、それを膜厚
80μmのトリアセチルセルロースフィルムの片面にデ
ィップコート方式にて塗布し、溶剤を蒸発させて3.5
g/m2 の樹脂層(層の厚さは約3.5μm)を形成
し、それを高圧水銀ランプにて80W/cmの光を照射
して硬化させ、本発明のノングレアシートを得た。次に
ヘイズメータ(東京電色製)を用いてヘイズ値を測定し
たところヘイズ値12%の光拡散性を示した。さらにこ
のシートを片面に有する偏光板を作成してヘイズ値を測
定したところヘイズ値10%の光拡散性を有していた。
また、この偏光板を分光光度計(島津製作所製)を用い
てノングレア層表面真上から15°の位置より入射した
光に対する正反射率を測定したところ0.68%の正反
射率であった。
【0025】次に、シリカ微粒子の添加量を増減させて
同様の手法により様々なヘイズ値を有する偏光板を作成
した後、これらの偏光板のヘイズ値および正反射率を測
定し、各ヘイズ値(z)の自然対数値(x)に対する正
反射率(y)との関係を求めたところ、下記式 y=−0.49x+1.9 で近似される関係を有していた。この結果を図1に示し
た。さらにこの偏光板を液晶表示装置の画像表示面の最
前面に接着して本発明の液晶表示装置を得た。この液晶
表示装置は解像性、視認性に優れるものであった。
【0026】実施例2 平均粒径1.4μm、平均粒径の標準偏差が1.3μm
のシリカ微粒子を3.7重量部およびヒドロキシプロピ
ルセルロース3重量部を用いる以外は実施例1と同様の
操作により本発明のノングレアシートを得た。このノン
グレアシートはヘイズ値8%の光拡散性を有していた。
さらにこのシートを用いて実施例1と同様の偏光板を作
成したところ、ヘイズ値6%の光拡散性を有していた。
また、正反射率は1.23%であった。次に、実施例1
と同様に微粒子の添加量を増減させて様々なヘイズ値を
有する偏光板を作成した後、各ヘイズ値の自然対数値
(x)に対する正反射率(y)との関係を求めたとこ
ろ、下記式 y=−0.54x+2.2 で近似される関係を有していた。この結果を図1に示し
た。さらにこの偏光板を液晶表示装置の画像表示面の最
前面に接着して本発明の液晶表示装置を得た。この液晶
表示装置は解像性、視認性に優れるものであった。
【0027】実施例3 平均粒径1.4μm、平均粒径の標準偏差が1.3μm
のシリカ微粒子を1.1重量部および平均粒径1.0μ
m、平均粒径の標準偏差が0.5μmのシリカ微粒子を
1.1重量部およびエチルセルロース5重量部を用いる
以外は実施例1と同様の操作により本発明のノングレア
シートを得た。このノングレアシートはヘイズ値14%
の光拡散性を有していた。さらにこのシートを用いて実
施例1と同様の偏光板を作成したところ、ヘイズ値12
%の光拡散性を有していた。また、正反射率は0.86
%であった。次に、実施例1と同様に微粒子の添加量を
増減させて様々なヘイズ値を有する偏光板を作成した
後、各ヘイズ値の自然対数値(x)に対する正反射率
(y)との関係を求めたところ、下記式 y=−0.66x+2.5 で近似される関係を有していた。この結果を図1に示し
た。さらにこの偏光板を液晶表示装置の画像表示面の最
前面に接着して本発明の液晶表示装置を得た。この液晶
表示装置は解像性、視認性に優れるものであった。
【0028】比較例1 平均粒径1.4μm、平均粒径の標準偏差が1.3μm
のシリカ微粒子を9重量部およびヒドロキシプロピルセ
ルロースを用いない以外は実施例1と同様の操作により
ノングレアシートを得た。このノングレアシートはヘイ
ズ値14%の光拡散性を有していた。さらにこのシート
を用いて実施例1と同様の偏光板を作成したところ、ヘ
イズ値12%の光拡散性を有していた。また、正反射率
は1.33%であった。次に、実施例1と同様に微粒子
の添加量を増減させて様々なヘイズ値を有する偏光板を
作成した後、各ヘイズ値の自然対数値(x)に対する正
反射率(y)との関係を求めたところ、下記式 y=−0.55x+2.7 で近似される関係を有していた。この結果を図1に示し
た。さらにこの偏光板を液晶表示装置の画像表示面の最
前面に接着して得られた液晶表示装置は解像性に優れる
ものの、外光の反射光が気になり表示画面の視認性が劣
るものであった。
【0029】比較例2 平均粒径1.8μm、平均粒径の標準偏差が1.1μm
のシリカ微粒子を3.1重量部およびヒドロキシプロピ
ルセルロースを用いない以外は実施例1と同様の操作に
よりノングレアシートを得た。このノングレアシートは
ヘイズ値12%の光拡散性を有していた。さらにこのシ
ートを用いて実施例1と同様の偏光板を作成したとこ
ろ、ヘイズ値10%の光拡散性を有していた。また、正
反射率は1.43%であった。次に、実施例1と同様に
微粒子の添加量を増減させて様々なヘイズ値を有する偏
光板を作成した後、各ヘイズ値の自然対数値(x)に対
する正反射率(y)との関係を求めたところ、下記式 y=−0.90x+3.5 で近似される関係を有していた。この結果を図1に示し
た。さらにこの偏光板を液晶表示装置の画像表示面の最
前面に接着して得られた液晶表示装置は解像性および表
示画面の視認性に劣るものであった。
【0030】図1の結果から、本発明のノングレアシー
トは、比較例に比べて同じ光拡散性においても正反射率
が低く、防眩性、解像性、視認性に優れていることが判
る。
【0031】
【発明の効果】本発明のノングレアシートを用いること
により、反射光の少ない、防眩性、解像性、視認性に優
れた偏光板や様々な画像表示装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明および比較例で得られたノングレアシー
トのヘイズ値の自然対数値と正反射率の関係を示したグ
ラフ。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微粒子によって形成された微細な凸凹を有
    するノングレア層と支持体層からなるノングレアシート
    において、該ノングレアシートのヘイズ値に対するノン
    グレア層表面真上から15°傾斜した位置から入射した
    光に対する正反射率が下記式で近似され、かつ該式にお
    けるaの値が0.3〜0.7、bの値が1.0〜2.5
    であることを特徴とするノングレアシート。 y=−ax+b y:15°入射の光に対する正反射率(%) x:x=ln(z)より求められる値で1.5≦x≦
    3.0 z:ヘイズ値(%)
  2. 【請求項2】ノングレア層が微粒子と溶剤乾燥型樹脂と
    紫外線硬化型樹脂組成物との混合物の硬化皮膜である請
    求項1に記載のノングレアシート。
  3. 【請求項3】微粒子の粒径がコールターカウンター法に
    よる平均粒径として0.5〜2μmである請求項1ない
    し2のいずれか1項に記載のノングレアシート。
  4. 【請求項4】微粒子の平均粒径の標準偏差が2μm以下
    である請求項3に記載のノングレアシート。
  5. 【請求項5】平均粒径が異なる微粒子を複数用いること
    を特徴とする請求項3又は4に記載のノングレアシー
    ト。
  6. 【請求項6】平均粒径の標準偏差の異なる微粒子を複数
    用いることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1
    項に記載のノングレアシート。
  7. 【請求項7】微粒子が珪素化合物または金属化合物また
    は高分子化合物またはそれらの混合物であることを特徴
    とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のノング
    レアシート。
  8. 【請求項8】微粒子の添加量が紫外線硬化型樹脂組成物
    100重量部に対して0.1重量部以上で10重量部未
    満であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか
    1項に記載のノングレアシート。
  9. 【請求項9】溶剤乾燥型樹脂がセルロース系樹脂化合物
    である請求項2に記載のノングレアシート。
  10. 【請求項10】セルロース系樹脂化合物がヒドロキシ
    (C1〜C5)アルキルセルロース系樹脂、(C1〜C
    5)アルキルセルロース系樹脂である請求項9に記載の
    ノングレアシート。
  11. 【請求項11】紫外線硬化型樹脂組成物中に4官能以上
    のアクリレートモノマーを30〜90重量部含有するこ
    とを特徴とする請求項2ないし10のいずれか1項に記
    載のノングレアシート。
  12. 【請求項12】ノングレア層の厚さが1〜10μmであ
    る請求項1ないし11のいずれか1項に記載のノングレ
    アシート。
  13. 【請求項13】支持体層が透明なフィルムである請求項
    1ないし12のいずれか1項に記載のノングレアシー
    ト。
  14. 【請求項14】透明なフィルムが偏光板または楕円偏光
    板である請求項13に記載のノングレアシート。
  15. 【請求項15】請求項1ないし14のいずれか1項に記
    載のノングレアシートを有する画像表示装置。
  16. 【請求項16】画像表示装置が液晶表示装置、プラズマ
    ディスプレイ装置またはCRT表示装置である請求項1
    5の画像表示装置。
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