JPH1054124A - 部材の接着固定方法および接着固定構造 - Google Patents
部材の接着固定方法および接着固定構造Info
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- JPH1054124A JPH1054124A JP21103696A JP21103696A JPH1054124A JP H1054124 A JPH1054124 A JP H1054124A JP 21103696 A JP21103696 A JP 21103696A JP 21103696 A JP21103696 A JP 21103696A JP H1054124 A JPH1054124 A JP H1054124A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 コンクリート製の壁面との間で振動騒音の伝
搬を確実に防止でき、しかも、簡単に施工することので
きる二重壁等の施工に適用可能な部材の接着固定方法を
提案すること。 【解決手段】 ボード張りの二重壁は次の手順により施
工される。まず、天井スラブ1および床スラブ2に上ラ
ンナー3下ランナー4をそれぞれ取付け、これらの間に
スタッド6を一定の間隔を置いて架け渡す。スタッド6
のそれぞれと壁面5との間に、弾性片7を差し込む。ス
タッド6の開けた接着剤注入孔61から硬化後の弾性特
性を示す接着性樹脂7cを弾性片の貫通孔7aに注入す
る。次に、スタッド6表面側にボード8をビス等で張り
付ける。この後は、アジャスタピン9を打ちつけてボー
ド8の不陸調整を行う。接着性樹脂7cが硬化した後
は、アジャスタピン9を抜き取る。壁面5とスタッド6
の間は弾性特性を示す接着性樹脂7cで固着される。従
って、振動騒音の伝搬を防止でき、がたつきが無く、し
かも正確に不陸調整がなされた二重壁を簡単に施工でき
る。
搬を確実に防止でき、しかも、簡単に施工することので
きる二重壁等の施工に適用可能な部材の接着固定方法を
提案すること。 【解決手段】 ボード張りの二重壁は次の手順により施
工される。まず、天井スラブ1および床スラブ2に上ラ
ンナー3下ランナー4をそれぞれ取付け、これらの間に
スタッド6を一定の間隔を置いて架け渡す。スタッド6
のそれぞれと壁面5との間に、弾性片7を差し込む。ス
タッド6の開けた接着剤注入孔61から硬化後の弾性特
性を示す接着性樹脂7cを弾性片の貫通孔7aに注入す
る。次に、スタッド6表面側にボード8をビス等で張り
付ける。この後は、アジャスタピン9を打ちつけてボー
ド8の不陸調整を行う。接着性樹脂7cが硬化した後
は、アジャスタピン9を抜き取る。壁面5とスタッド6
の間は弾性特性を示す接着性樹脂7cで固着される。従
って、振動騒音の伝搬を防止でき、がたつきが無く、し
かも正確に不陸調整がなされた二重壁を簡単に施工でき
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも2つの
部材を相互に接着固定するための接着固定方法に関する
ものである。
部材を相互に接着固定するための接着固定方法に関する
ものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】鉄筋コンクリート造の
マンション等の仕切り壁は、プラスターボード等のボー
ドを貼り、その表面に仕上げを施こすることにより構成
される二重壁とすることが多い。
マンション等の仕切り壁は、プラスターボード等のボー
ドを貼り、その表面に仕上げを施こすることにより構成
される二重壁とすることが多い。
【0003】コンクリート壁表面にボード類を張るため
には、直接に張る訳にはいかないので、コンクリート表
面に、軽量鉄骨材を用いてボード張り付け用の下地枠を
構成し、この下地枠の上にボード類をビス止め等の方法
により張り付けて固定するようにしている。
には、直接に張る訳にはいかないので、コンクリート表
面に、軽量鉄骨材を用いてボード張り付け用の下地枠を
構成し、この下地枠の上にボード類をビス止め等の方法
により張り付けて固定するようにしている。
【0004】例えば、コンクリート壁表面の上下端の部
分、すなわち、天井スラブおよび床スラブのそれぞれ
に、溝形断面の軽量鉄骨材からなるランナーを取付け、
これらの間に、例えば450mmのピッチで、角パイプ
断面の軽量鉄骨材からなるスタッド部材を架け渡すこと
により、ボード下地枠を構成している。
分、すなわち、天井スラブおよび床スラブのそれぞれ
に、溝形断面の軽量鉄骨材からなるランナーを取付け、
これらの間に、例えば450mmのピッチで、角パイプ
断面の軽量鉄骨材からなるスタッド部材を架け渡すこと
により、ボード下地枠を構成している。
【0005】しかしながら、コンクリート壁表面は不陸
状態にあるので、上下の端が固定されているボード下地
枠とコンクリート表面の間には隙間ができてしまう。隙
間をそのまま放置しておくと、ボード表面の不陸調整を
適切に行なうことができない場合がある。また、下地枠
が壁面に対して前後に揺れて、壁面と衝突する等して振
動音が発生してしまう。
状態にあるので、上下の端が固定されているボード下地
枠とコンクリート表面の間には隙間ができてしまう。隙
間をそのまま放置しておくと、ボード表面の不陸調整を
適切に行なうことができない場合がある。また、下地枠
が壁面に対して前後に揺れて、壁面と衝突する等して振
動音が発生してしまう。
【0006】このために、従来においては、現場サイド
で、施工の都度、下地枠と壁面の間に丁度よい寸法に切
断した木片等を挟む等の対処を施している。しかし、こ
のような対処法は、施工が煩雑になり、不陸調整に手間
が掛かり、また、下地枠の振動等を確実に防止すること
ができない。
で、施工の都度、下地枠と壁面の間に丁度よい寸法に切
断した木片等を挟む等の対処を施している。しかし、こ
のような対処法は、施工が煩雑になり、不陸調整に手間
が掛かり、また、下地枠の振動等を確実に防止すること
ができない。
【0007】また、鉄筋コンクリート造の建物において
は、コンクリート製の床下地面の上に根太組をして、そ
の上に床下地材および仕上げ材を敷いて構成される根太
床が採用される。根太床を施工する場合には、床仕上げ
面が水平となるように、根太組も水平に行なう必要があ
る。特に、コンクリート製床の場合には、床面が平坦で
ないことが多いので、根太を支持している束材等の丈を
調整して、根太を水平に配置する必要がある。
は、コンクリート製の床下地面の上に根太組をして、そ
の上に床下地材および仕上げ材を敷いて構成される根太
床が採用される。根太床を施工する場合には、床仕上げ
面が水平となるように、根太組も水平に行なう必要があ
る。特に、コンクリート製床の場合には、床面が平坦で
ないことが多いので、根太を支持している束材等の丈を
調整して、根太を水平に配置する必要がある。
【0008】ここで、このように床面が不陸の場合に
は、同一長さの束材を使用できないので、現場で調整し
ながら束材を立てる必要がある。しかし、束材を、適切
な寸法に切り取って取付ける作業は面倒である。隙間が
出来た場合には、仕上がった床が振動すること、その部
分が相互のぶつかり合うので、騒音が発生する等の弊害
が起きてしまう。
は、同一長さの束材を使用できないので、現場で調整し
ながら束材を立てる必要がある。しかし、束材を、適切
な寸法に切り取って取付ける作業は面倒である。隙間が
出来た場合には、仕上がった床が振動すること、その部
分が相互のぶつかり合うので、騒音が発生する等の弊害
が起きてしまう。
【0009】また、ねだ床では、床材を支持支持してい
る束材が直接に床面に接触あるいは固定されている。ま
た、際ねだは壁面等にも接触あるいは固定されている。
このために、振動騒音が伝わりやすいので、例えば、鉄
筋コンクリート造のマンション等では、ゴム等を束材に
挟みこむ等といった振動騒音の防止対策が必要である。
る束材が直接に床面に接触あるいは固定されている。ま
た、際ねだは壁面等にも接触あるいは固定されている。
このために、振動騒音が伝わりやすいので、例えば、鉄
筋コンクリート造のマンション等では、ゴム等を束材に
挟みこむ等といった振動騒音の防止対策が必要である。
【0010】一方、このような建築施工の分野以外の分
野においても、2つの部材を、一定の間隔を開けた状態
で相互に接着固定したい場合がある。このような場合に
は、2つの部材の間隔に相当する長さのスペーサを用意
し、これを2つの部材の間に嵌め込み、しかる後にスペ
ーサと各部材の間をそれぞれ接着剤を用いて接着固定す
るようにしている。しかしながら、このような方法で
は、正確な長さにスペーサを用意する必要があり、ま
た、スペーサを部材の間にはめ込む作業も手間がかかる
場合がある。さらには、はめ込んだスペーサと各部材の
間に充分な接着剤を供給あるいは塗布できず、強固な接
着固定構造を実現できないおそれもある。
野においても、2つの部材を、一定の間隔を開けた状態
で相互に接着固定したい場合がある。このような場合に
は、2つの部材の間隔に相当する長さのスペーサを用意
し、これを2つの部材の間に嵌め込み、しかる後にスペ
ーサと各部材の間をそれぞれ接着剤を用いて接着固定す
るようにしている。しかしながら、このような方法で
は、正確な長さにスペーサを用意する必要があり、ま
た、スペーサを部材の間にはめ込む作業も手間がかかる
場合がある。さらには、はめ込んだスペーサと各部材の
間に充分な接着剤を供給あるいは塗布できず、強固な接
着固定構造を実現できないおそれもある。
【0011】本発明の課題は、この点に鑑みて、簡単な
作業でしかも効率良く、複数の部材を一定の間隔を開け
て相互に接着固定する方法および接着固定構造を提案す
ることにある。
作業でしかも効率良く、複数の部材を一定の間隔を開け
て相互に接着固定する方法および接着固定構造を提案す
ることにある。
【0012】また、本発明の課題は、複数の部材を所定
の間隔を開けて接着固定すると共に、弾性特性を当該接
着固定した部分に付与し、例えば、これらの部材を介し
て振動騒音等を伝わりにくくすることにある。
の間隔を開けて接着固定すると共に、弾性特性を当該接
着固定した部分に付与し、例えば、これらの部材を介し
て振動騒音等を伝わりにくくすることにある。
【0013】特に、本発明の課題は、ボードの不陸調整
および下地枠の振動等の防止を簡単な作業により行なう
ことの可能な二重壁の施工方法を提案することにある。
および下地枠の振動等の防止を簡単な作業により行なう
ことの可能な二重壁の施工方法を提案することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の方法および構造においては、接着性樹脂
を利用して簡単な作業により複数の部材を、相互に接着
固定するようにしている。また、本発明で使用する接着
性樹脂は硬化した後も所定の弾性特性を示すものであ
る。例えば、変成シリコーン接着剤が使用される。
めに、本発明の方法および構造においては、接着性樹脂
を利用して簡単な作業により複数の部材を、相互に接着
固定するようにしている。また、本発明で使用する接着
性樹脂は硬化した後も所定の弾性特性を示すものであ
る。例えば、変成シリコーン接着剤が使用される。
【0015】詳細に説明すると、本発明は、第1および
第2の部材を相互に接着固定するための方法において、
まず、これらの部材の相互の位置を規定する。次に、こ
れらの部材の間を、硬化後に弾性特性を示す接着性樹脂
を用いて部分的に充填する。次に、接着性樹脂を硬化さ
せて、当該接着性樹脂の弾性特性が支配的となっている
と共に全体としては所定の剛性が備わった弾性固体片を
形成する。しかる後に、当該弾性固体片を、前記第1お
よび第2の部材の間隔を一定に保持するスペーサとして
利用すると共に、当該弾性固体片を介してこれらの部材
を接着固定した状態にするようにしている。
第2の部材を相互に接着固定するための方法において、
まず、これらの部材の相互の位置を規定する。次に、こ
れらの部材の間を、硬化後に弾性特性を示す接着性樹脂
を用いて部分的に充填する。次に、接着性樹脂を硬化さ
せて、当該接着性樹脂の弾性特性が支配的となっている
と共に全体としては所定の剛性が備わった弾性固体片を
形成する。しかる後に、当該弾性固体片を、前記第1お
よび第2の部材の間隔を一定に保持するスペーサとして
利用すると共に、当該弾性固体片を介してこれらの部材
を接着固定した状態にするようにしている。
【0016】このように、本発明においては、硬化した
接着性樹脂が弾性特性を示すので、全体としては、所定
の弾性特性を備えた弾性固体片になる。したがって、こ
のような弾性固体片によって接着固定された部材は、当
該弾性固体片によって一定の間隔が開いた状態で強固に
接着固定されている。これにと共に、大きな外力が作用
した場合には、弾性固体片の弾性変形により、それが吸
収される。このため、このような弾性固体片によって接
合されている部材の間で、振動・騒音等の伝達が抑制さ
れる。
接着性樹脂が弾性特性を示すので、全体としては、所定
の弾性特性を備えた弾性固体片になる。したがって、こ
のような弾性固体片によって接着固定された部材は、当
該弾性固体片によって一定の間隔が開いた状態で強固に
接着固定されている。これにと共に、大きな外力が作用
した場合には、弾性固体片の弾性変形により、それが吸
収される。このため、このような弾性固体片によって接
合されている部材の間で、振動・騒音等の伝達が抑制さ
れる。
【0017】ここで、本発明の方法は、建物等の壁面施
工、床面施工に適用することができる。
工、床面施工に適用することができる。
【0018】例えば、前記第1の部材であるコンクリー
ト製等の壁表面および前記第2の部材である多孔質ボー
ドの裏面の間に、前記接着性樹脂を部分的に充填して前
記ボードを前記壁面に張り付ける。次に、レベル出し用
調整具を用いて張り付けた前記多孔質ボードのレベル出
しを行い、前記接着性樹脂の硬化後に前記レベル出し用
調整具を取り外すことによりボード壁を構成すればよ
い。
ト製等の壁表面および前記第2の部材である多孔質ボー
ドの裏面の間に、前記接着性樹脂を部分的に充填して前
記ボードを前記壁面に張り付ける。次に、レベル出し用
調整具を用いて張り付けた前記多孔質ボードのレベル出
しを行い、前記接着性樹脂の硬化後に前記レベル出し用
調整具を取り外すことによりボード壁を構成すればよ
い。
【0019】前記ベレル出し用調整具としては、ピン本
体と、その外周に螺合したナットとを備えており、この
レベル出し用調整具のピン本体の先端を、壁面に張り付
けたボードの表面側から、ここに形成されている孔を通
して、壁面に打ちつけ、壁面に打ちつけたレベル出し用
調整具におけるナットを回転して、当該ナットの端面に
よりボードを押しつけて、当該ボードのレベル出しを行
なうように構成されたものを使用できる。
体と、その外周に螺合したナットとを備えており、この
レベル出し用調整具のピン本体の先端を、壁面に張り付
けたボードの表面側から、ここに形成されている孔を通
して、壁面に打ちつけ、壁面に打ちつけたレベル出し用
調整具におけるナットを回転して、当該ナットの端面に
よりボードを押しつけて、当該ボードのレベル出しを行
なうように構成されたものを使用できる。
【0020】また、例えば、前記第1の部材であるコン
クリート製等の壁表面の上下端に、当該壁表面と実質的
に平行となるように横方向に横架材を取付け、これらの
横架材の間に、所定のピッチで上下方向に延びる前記第
2の部材である連結材を配置し、これらの連結材の振動
を防止するために、これらの連結材と壁面の間の所定の
位置に、前記接着性樹脂を充填して硬化させればよい。
この場合には、接着性樹脂が硬化するまでの間、部材間
を所定の間隔に保持しておくために、別途、スペーサを
差し込むようにすればよい。接着性樹脂が硬化した後
は、これらの連結材の表面側に、プラスターボード等の
ボードを張り付けることによりボード壁を構成すればよ
い。
クリート製等の壁表面の上下端に、当該壁表面と実質的
に平行となるように横方向に横架材を取付け、これらの
横架材の間に、所定のピッチで上下方向に延びる前記第
2の部材である連結材を配置し、これらの連結材の振動
を防止するために、これらの連結材と壁面の間の所定の
位置に、前記接着性樹脂を充填して硬化させればよい。
この場合には、接着性樹脂が硬化するまでの間、部材間
を所定の間隔に保持しておくために、別途、スペーサを
差し込むようにすればよい。接着性樹脂が硬化した後
は、これらの連結材の表面側に、プラスターボード等の
ボードを張り付けることによりボード壁を構成すればよ
い。
【0021】床施工法としては、前記第1の部材である
コンクリート製等の床表面に、前記第2の部材である複
数本の支持材を立て、これらの支持材によって床下地材
を支持し、前記支持材を立てる工程において、前記の各
支持材と前記床表面の間および前記の各支持材と前記床
下地材の間の少なくとも何れか一方に、前記接着性樹脂
を充填して硬化させればよい。この後に、前記床下地材
の上に床仕上げ材を敷くことにより置き床を構成すれば
よい。この場合、前記床表面の壁際には一般に際根太が
配置される。当該際根太と前記床表面の間、当該際根太
と壁面の間のうちの少なくとも一方に前記接着性樹脂剤
を充填して、根太束の代わりとすることができる。
コンクリート製等の床表面に、前記第2の部材である複
数本の支持材を立て、これらの支持材によって床下地材
を支持し、前記支持材を立てる工程において、前記の各
支持材と前記床表面の間および前記の各支持材と前記床
下地材の間の少なくとも何れか一方に、前記接着性樹脂
を充填して硬化させればよい。この後に、前記床下地材
の上に床仕上げ材を敷くことにより置き床を構成すれば
よい。この場合、前記床表面の壁際には一般に際根太が
配置される。当該際根太と前記床表面の間、当該際根太
と壁面の間のうちの少なくとも一方に前記接着性樹脂剤
を充填して、根太束の代わりとすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。
実施の形態を説明する。
【0023】(第1の実施の形態)図1を参照して、本
発明による二重壁の施工方法の一形態を説明する。ま
ず、壁際から約20mm程度の間隔を開けて、コンクリ
ート製の天井スラブ1および床スラブ2にそれぞれ溝形
断面の軽量鉄骨材からなる上ランナー3および下ランナ
ー4を固定する。各ランナー3、4は相互に平行となる
ように配置すると共に、壁面5に対しても実質的に平行
となるように配置する。
発明による二重壁の施工方法の一形態を説明する。ま
ず、壁際から約20mm程度の間隔を開けて、コンクリ
ート製の天井スラブ1および床スラブ2にそれぞれ溝形
断面の軽量鉄骨材からなる上ランナー3および下ランナ
ー4を固定する。各ランナー3、4は相互に平行となる
ように配置すると共に、壁面5に対しても実質的に平行
となるように配置する。
【0024】次に、これらの上下のランナー3、4の間
に、一定の間隔でC形断面の軽量鉄骨材からなるスタッ
ド6を垂直に架け渡し、各スタッド6の上下の端を、そ
れぞれ上下のランナー3、4に差し込むことによりそれ
らの位置を固定する。各スタッド6の上下の端を上下の
ランナー3、4に対してビス止め等により固定すること
も可能である。ここで、スタッド6は、そのC形断面の
開口側が壁面5に向く状態に配置され、そのC形断面の
底面には、例えば600ないし900mmの間隔で、例
えば7mm径の接着剤注入孔61が形成されている。
に、一定の間隔でC形断面の軽量鉄骨材からなるスタッ
ド6を垂直に架け渡し、各スタッド6の上下の端を、そ
れぞれ上下のランナー3、4に差し込むことによりそれ
らの位置を固定する。各スタッド6の上下の端を上下の
ランナー3、4に対してビス止め等により固定すること
も可能である。ここで、スタッド6は、そのC形断面の
開口側が壁面5に向く状態に配置され、そのC形断面の
底面には、例えば600ないし900mmの間隔で、例
えば7mm径の接着剤注入孔61が形成されている。
【0025】このように上下のランナー3、4と、スタ
ッド6とによってボード下地枠を構成した後は、各スタ
ッド6と壁面5の間に、多孔質の弾性素材からなる樹脂
保持用の弾性片7を差し込む。弾性片7は例えば直方体
形状のものとすることができ、スタッド6に形成されて
いる接着剤注入孔61に対応する位置に、それぞれ1個
づつの弾性片7を装着する。
ッド6とによってボード下地枠を構成した後は、各スタ
ッド6と壁面5の間に、多孔質の弾性素材からなる樹脂
保持用の弾性片7を差し込む。弾性片7は例えば直方体
形状のものとすることができ、スタッド6に形成されて
いる接着剤注入孔61に対応する位置に、それぞれ1個
づつの弾性片7を装着する。
【0026】本例の弾性片7は、その中心に円形の貫通
孔7aを開けてある。この貫通孔7aは樹脂保持部とし
て機能する。後述するように、この貫通孔7aに変成シ
リコーン接着剤等のような硬化後の弾性特性を示す硬化
型の接着性樹脂が注入されて充填される。なお、接着剤
保持部としては、本例のような貫通孔7aとする代わり
に、弾性片7の一方の側面を切り欠くことによって形成
した溝であってもよい。あるいは、弾性片7を取り付け
た状態において上側に位置する水平側面7bを樹脂保持
部として利用してもよい。この場合には、スタッド6に
開けた接着剤注入孔61よりも下側の位置となるよう
に、各弾性片7がスタッド6に取付けられる。
孔7aを開けてある。この貫通孔7aは樹脂保持部とし
て機能する。後述するように、この貫通孔7aに変成シ
リコーン接着剤等のような硬化後の弾性特性を示す硬化
型の接着性樹脂が注入されて充填される。なお、接着剤
保持部としては、本例のような貫通孔7aとする代わり
に、弾性片7の一方の側面を切り欠くことによって形成
した溝であってもよい。あるいは、弾性片7を取り付け
た状態において上側に位置する水平側面7bを樹脂保持
部として利用してもよい。この場合には、スタッド6に
開けた接着剤注入孔61よりも下側の位置となるよう
に、各弾性片7がスタッド6に取付けられる。
【0027】ここで、弾性片7の装着作業においては、
図1(C)あるいは(D)に示すように、その一方の側
の部分をC形断面のスタッド6に押し込むようにする。
このようにすれば、装着した弾性片7がスタッド6が外
れてしまうことがない。弾性片7としては、直方体形状
以外の形状のものを使用してもよい。また、弾性片7の
素材としては、弾性特性を備えたものであればよい。好
ましくは、接着剤を含浸させることのできる多孔質のも
のとすればよい。基本的には弾性特性を備えた素材であ
ればどのような素材であってもよい。
図1(C)あるいは(D)に示すように、その一方の側
の部分をC形断面のスタッド6に押し込むようにする。
このようにすれば、装着した弾性片7がスタッド6が外
れてしまうことがない。弾性片7としては、直方体形状
以外の形状のものを使用してもよい。また、弾性片7の
素材としては、弾性特性を備えたものであればよい。好
ましくは、接着剤を含浸させることのできる多孔質のも
のとすればよい。基本的には弾性特性を備えた素材であ
ればどのような素材であってもよい。
【0028】次に、スタッド6の表面の側から、そこに
形成されている接着剤注入孔61を介して、スプレーガ
ン等の注入器具を用いて、接着剤を弾性片7に形成した
貫通孔7aに注入する。使用する接着剤は、壁面5とス
タッド6に対する接着性を備えたものであれば基本的に
はどのような種類のものでもよい。図に示すように、コ
ンクリート製の壁面5と軽量鉄骨材であるスタッド6を
接着固定する場合には、例えば、発泡性のウレタン樹脂
液を用いることができる。振動騒音の発生を防止する観
点からは、硬化後に弾性特性を示す接着性樹脂、例えば
変成シリコーン樹脂接着剤を用いることが望ましい。
形成されている接着剤注入孔61を介して、スプレーガ
ン等の注入器具を用いて、接着剤を弾性片7に形成した
貫通孔7aに注入する。使用する接着剤は、壁面5とス
タッド6に対する接着性を備えたものであれば基本的に
はどのような種類のものでもよい。図に示すように、コ
ンクリート製の壁面5と軽量鉄骨材であるスタッド6を
接着固定する場合には、例えば、発泡性のウレタン樹脂
液を用いることができる。振動騒音の発生を防止する観
点からは、硬化後に弾性特性を示す接着性樹脂、例えば
変成シリコーン樹脂接着剤を用いることが望ましい。
【0029】各弾性片7の貫通孔7aに接着剤を含浸さ
せた後は、プラスターボード8をスタッド6の表面に対
して、ビス止め等の方法によって張り付けていく。プラ
スターボード8の張り付けが終了した後は、プラスター
ボード8の表面側から、スタッド6の隣接位置におい
て、アジャスタピン9を、当該プラスターボード8を貫
通させてコンクリート製の壁面5に打ち込む。図1
(A)および(B)にはこの状態を示してある。
せた後は、プラスターボード8をスタッド6の表面に対
して、ビス止め等の方法によって張り付けていく。プラ
スターボード8の張り付けが終了した後は、プラスター
ボード8の表面側から、スタッド6の隣接位置におい
て、アジャスタピン9を、当該プラスターボード8を貫
通させてコンクリート製の壁面5に打ち込む。図1
(A)および(B)にはこの状態を示してある。
【0030】使用するアジャスタピン9は、先端が尖っ
ているピン本体91と、この外周面に形成した雄ねじ部
分に螺合しているナット92とを備えた構成となってい
る。ナット92におけるプラスターボード8に接する端
面は大径のボード押し付け面93となっている。各アジ
ャスタピン9を打ちつけた後は、各ナット92を回して
そのボード押し付け面93でプラスターボード8の表面
をスタッド6の側に押し付ける。ナット92の位置を調
整することにより、プラスターボード8の不陸調整を行
なう。
ているピン本体91と、この外周面に形成した雄ねじ部
分に螺合しているナット92とを備えた構成となってい
る。ナット92におけるプラスターボード8に接する端
面は大径のボード押し付け面93となっている。各アジ
ャスタピン9を打ちつけた後は、各ナット92を回して
そのボード押し付け面93でプラスターボード8の表面
をスタッド6の側に押し付ける。ナット92の位置を調
整することにより、プラスターボード8の不陸調整を行
なう。
【0031】この後は、弾性片7の貫通孔7aに充填し
た接着性樹脂7cが完全に硬化するまで放置し、しかる
後に、各アジャスタピン9を外す。これにより、プラス
ターボード張りの二重壁を施工することができる。
た接着性樹脂7cが完全に硬化するまで放置し、しかる
後に、各アジャスタピン9を外す。これにより、プラス
ターボード張りの二重壁を施工することができる。
【0032】本例の施工方法においては、弾性片7を壁
面5とスタッド6の間に装着し、しかる後に、弾性片7
の貫通孔7aに接着剤を注入し、当該接着剤を硬化させ
るようにしている。したがって、壁面5が不陸状態であ
っても、この壁面とスタッド6の間には、簡単に弾性片
7を差し込むことにより装着できる。また、接着剤7c
はその両側の部分が壁面およびスタッドに接触してい
る。従って、接着剤7cが硬化すると、硬化した接着剤
7cによって壁面にスタッドが接着固定された状態とな
る。しかも、接着剤7cとして変成シリコーン樹脂接着
剤のような硬化後の弾性特性を示す接着剤を用いた場合
には、これらの間の振動騒音の伝搬が抑制される。この
結果、防音防振壁を形成できる。
面5とスタッド6の間に装着し、しかる後に、弾性片7
の貫通孔7aに接着剤を注入し、当該接着剤を硬化させ
るようにしている。したがって、壁面5が不陸状態であ
っても、この壁面とスタッド6の間には、簡単に弾性片
7を差し込むことにより装着できる。また、接着剤7c
はその両側の部分が壁面およびスタッドに接触してい
る。従って、接着剤7cが硬化すると、硬化した接着剤
7cによって壁面にスタッドが接着固定された状態とな
る。しかも、接着剤7cとして変成シリコーン樹脂接着
剤のような硬化後の弾性特性を示す接着剤を用いた場合
には、これらの間の振動騒音の伝搬が抑制される。この
結果、防音防振壁を形成できる。
【0033】これに加えて、硬化した接着剤7cは、壁
面5とスタッド6の間を保持するスペーサとして機能す
る。したがって、その表面に張り付けられているプラス
ターボード8は面一で不陸のない状態に設置される。
面5とスタッド6の間を保持するスペーサとして機能す
る。したがって、その表面に張り付けられているプラス
ターボード8は面一で不陸のない状態に設置される。
【0034】このように、本例の方法によれば、簡単な
作業により二重壁を施工することができる。また、下地
枠の振動等の弊害も確実に防止できる。
作業により二重壁を施工することができる。また、下地
枠の振動等の弊害も確実に防止できる。
【0035】さらに、本例では、弾性片7を壁面5とス
タッド6の間に装着した後に、スタッド6に開けた接着
剤注入孔61から接着剤を弾性片7の樹脂保持用の貫通
孔7aに注入するようにしている。したがって、予め接
着剤を注入した弾性片7を壁面5とスタッド6の間に装
着する場合に比べて、弾性片7の装着作業を簡単に行な
うことができる。また、接着剤が不必要な部分に付着し
てしまうことも回避できる。
タッド6の間に装着した後に、スタッド6に開けた接着
剤注入孔61から接着剤を弾性片7の樹脂保持用の貫通
孔7aに注入するようにしている。したがって、予め接
着剤を注入した弾性片7を壁面5とスタッド6の間に装
着する場合に比べて、弾性片7の装着作業を簡単に行な
うことができる。また、接着剤が不必要な部分に付着し
てしまうことも回避できる。
【0036】勿論、施工場所等によっては、弾性片7の
貫通孔に予め接着剤を注入しておき、これを、壁面とス
タッドの間に装着する施工方法を採用することもでき
る。この場合には、スタッド6には接着剤注入孔61を
形成しておく必要はない。
貫通孔に予め接着剤を注入しておき、これを、壁面とス
タッドの間に装着する施工方法を採用することもでき
る。この場合には、スタッド6には接着剤注入孔61を
形成しておく必要はない。
【0037】また、壁面5とスタッド6の間に装着した
弾性片7の貫通孔7aに接着剤を注入するために、本例
では、スタッド6に接着剤注入孔61を予め開けてあ
る。この代わりに、例えば、装着した弾性片7の側方か
ら貫通孔7aに接着剤を注入可能な注入孔を弾性片自体
に形成しておいてもよい。
弾性片7の貫通孔7aに接着剤を注入するために、本例
では、スタッド6に接着剤注入孔61を予め開けてあ
る。この代わりに、例えば、装着した弾性片7の側方か
ら貫通孔7aに接着剤を注入可能な注入孔を弾性片自体
に形成しておいてもよい。
【0038】(第2の実施の形態)次に、図2には、本
発明の施工方法の変形例を示してある。図に示す方法に
おいては、不陸調整を、アジャスタピン9と、不陸調整
用の棒材(バカ棒)を使用して行なうようにしている。
また、弾性片7に貫通孔を形成せずに、弾性片7の上面
7bを樹脂保持部とし利用して、この上面7bの上に接
着性樹脂7cを注入するようにしている。
発明の施工方法の変形例を示してある。図に示す方法に
おいては、不陸調整を、アジャスタピン9と、不陸調整
用の棒材(バカ棒)を使用して行なうようにしている。
また、弾性片7に貫通孔を形成せずに、弾性片7の上面
7bを樹脂保持部とし利用して、この上面7bの上に接
着性樹脂7cを注入するようにしている。
【0039】この場合は、ボード下地枠を構成して、ス
タッド6と壁面5の間に弾性片7を装着して、各弾性片
7の上面7bの上に接着性樹脂7cを団子状態に注入す
る。従って、スタッド6に開けた接着剤注入孔よりも各
弾性片7は下側の位置に配置する必要がある。
タッド6と壁面5の間に弾性片7を装着して、各弾性片
7の上面7bの上に接着性樹脂7cを団子状態に注入す
る。従って、スタッド6に開けた接着剤注入孔よりも各
弾性片7は下側の位置に配置する必要がある。
【0040】この後は、図2に示すように、各スタッド
6に跨がるように、不陸調整用棒材11を当てがい、こ
の状態で、不陸調整用棒材11を貫通してアジャスタピ
ン9を壁面5に打ち込む。そして、各アジャスタピン9
のナット92を回して、棒材11を介して、スタッド6
の不陸調整を行なう。
6に跨がるように、不陸調整用棒材11を当てがい、こ
の状態で、不陸調整用棒材11を貫通してアジャスタピ
ン9を壁面5に打ち込む。そして、各アジャスタピン9
のナット92を回して、棒材11を介して、スタッド6
の不陸調整を行なう。
【0041】接着剤が完全に硬化した後は、アジャスタ
ピン9および棒材11を取り除き、プラスターボード8
をスタッド6の表面にビス止め等の方法によって張り付
ける。このようにしてボード張りの二重壁の施工を行な
うことができる。本例の方法によっても、上記の方法と
同様な効果を得ることができる。
ピン9および棒材11を取り除き、プラスターボード8
をスタッド6の表面にビス止め等の方法によって張り付
ける。このようにしてボード張りの二重壁の施工を行な
うことができる。本例の方法によっても、上記の方法と
同様な効果を得ることができる。
【0042】以上説明したように、本発明の二重壁の施
工方法においては、軽量鉄骨材等からなるボード下地枠
と壁面との間に、接着剤を保持した弾性片を装着し、し
かる後にボードの張り付けおよび不陸調整をこの順序あ
るいは逆の順序で行うようにしている。接着剤が硬化す
ると、硬化後の接着剤が、壁面とボード下地枠の間のス
ペーサとして機能すると共に、壁面に対してボード下地
枠を強固に接着固定する手段としても機能する。特に、
接着剤として硬化後に弾性特性を有するものを使用した
場合には、下地枠が振動する等の弊害を確実に防止でき
る二重壁の施工方法を実現できる。
工方法においては、軽量鉄骨材等からなるボード下地枠
と壁面との間に、接着剤を保持した弾性片を装着し、し
かる後にボードの張り付けおよび不陸調整をこの順序あ
るいは逆の順序で行うようにしている。接着剤が硬化す
ると、硬化後の接着剤が、壁面とボード下地枠の間のス
ペーサとして機能すると共に、壁面に対してボード下地
枠を強固に接着固定する手段としても機能する。特に、
接着剤として硬化後に弾性特性を有するものを使用した
場合には、下地枠が振動する等の弊害を確実に防止でき
る二重壁の施工方法を実現できる。
【0043】(第3の実施の形態)図3には、本発明を
適用した置き床施工法を示してある。本例の方法では、
まず、高さ調整機構付きの独立束21を床面2aに立
て、その下面を床面2aに接着固定する。次に、きわ根
太31をこれらの独立束21の上面に載せ、しかる後
に、釘等の固定金具22を用いてそこに固定する。この
結果、きわ根太31は、床面2aから一定の高さの位置
の所で壁面5aから完全に離れた状態に支持される。し
かる後に、きわ根太31の下面と床面2aの間に、弾性
片5と、束材51を所定の間隔で差し込む。弾性片5
は、矩形の弾性スペーサ53と、このスペーサの中心に
開けた上下方向に貫通する樹脂保持部として貫通孔54
と、この貫通孔54に充填して硬化させた接着性樹脂5
5から構成されたものである。
適用した置き床施工法を示してある。本例の方法では、
まず、高さ調整機構付きの独立束21を床面2aに立
て、その下面を床面2aに接着固定する。次に、きわ根
太31をこれらの独立束21の上面に載せ、しかる後
に、釘等の固定金具22を用いてそこに固定する。この
結果、きわ根太31は、床面2aから一定の高さの位置
の所で壁面5aから完全に離れた状態に支持される。し
かる後に、きわ根太31の下面と床面2aの間に、弾性
片5と、束材51を所定の間隔で差し込む。弾性片5
は、矩形の弾性スペーサ53と、このスペーサの中心に
開けた上下方向に貫通する樹脂保持部として貫通孔54
と、この貫通孔54に充填して硬化させた接着性樹脂5
5から構成されたものである。
【0044】接着性樹脂55としては、硬化後に弾性特
性を示す変成シリコーン樹脂接着剤等を用いることがで
きる。
性を示す変成シリコーン樹脂接着剤等を用いることがで
きる。
【0045】なお、高さ調整機能付きの独立束21は、
下端が封鎖した筒状ナット211と、この筒状ナット2
21の上端開口の側からねじ込まれているボルト212
と、筒状ナット211の下端に取付けた固定板213
と、ボルト212の上端に取り付けた支持板214から
構成されている。ボルト212を回すことにより、その
上端の支持板214の高さを調整できる。
下端が封鎖した筒状ナット211と、この筒状ナット2
21の上端開口の側からねじ込まれているボルト212
と、筒状ナット211の下端に取付けた固定板213
と、ボルト212の上端に取り付けた支持板214から
構成されている。ボルト212を回すことにより、その
上端の支持板214の高さを調整できる。
【0046】このようにきわ根太を設置した後は、床面
11aの上に一定の間隔で独立束21を設置し、その上
に、床下地材を敷きつめ、しかる後に、その上に床仕上
げ材を敷きつめる。これにより、床が施工される。
11aの上に一定の間隔で独立束21を設置し、その上
に、床下地材を敷きつめ、しかる後に、その上に床仕上
げ材を敷きつめる。これにより、床が施工される。
【0047】このように構成した置き床においては、き
わ根太31が完全に壁面1aから離れている。また、束
材51および弾性片5からなる束50も壁面から完全に
離れている。さらには、床面11aに接触している束材
51ときわ根太31の間には、弾性特性を示す硬化した
接着剤55が介在している。したがって、壁面からの振
動、騒音を完全に遮断することができる。また、床面か
らの振動、騒音も、硬化した接着剤55の弾性作用によ
って吸収あるいは抑制される。したがって、遮音性能、
防振性能に優れた床構造を実現できる。
わ根太31が完全に壁面1aから離れている。また、束
材51および弾性片5からなる束50も壁面から完全に
離れている。さらには、床面11aに接触している束材
51ときわ根太31の間には、弾性特性を示す硬化した
接着剤55が介在している。したがって、壁面からの振
動、騒音を完全に遮断することができる。また、床面か
らの振動、騒音も、硬化した接着剤55の弾性作用によ
って吸収あるいは抑制される。したがって、遮音性能、
防振性能に優れた床構造を実現できる。
【0048】なお、上記の例では、独立束21の固定板
213を直接に床面2aに接着固定している。この代わ
りに、弾性片5を介在させて、独立束21を床面2aに
接着固定してもよい。このようにすれば、独立束21を
介して、床面の側から伝達される振動、騒音も確実に遮
断あるいは抑制することができるので好ましい。
213を直接に床面2aに接着固定している。この代わ
りに、弾性片5を介在させて、独立束21を床面2aに
接着固定してもよい。このようにすれば、独立束21を
介して、床面の側から伝達される振動、騒音も確実に遮
断あるいは抑制することができるので好ましい。
【0049】また、本発明は、置き床以外の構造の床を
構成する各部材の結合構造として利用することができ
る。
構成する各部材の結合構造として利用することができ
る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法にお
いては、硬化後に弾性特性を示す接着性樹脂を部材の間
に差し込み、接着性樹脂を硬化させることにより、部材
間を接着固定するようにしている。接着性樹脂が硬化す
ると、接着性樹脂は所定の剛性あるいは強度を備えた固
体片の状態となる。しかし、接着性樹脂自体が硬化後に
所定の弾性特性を備えている。このために、接着剤硬化
後は、全体として一定の弾性特性を備えた弾性固体片に
なる。この結果、複数の部材は、この弾性固体片によっ
て強固に接着固定され、それらの間が一定に保持され、
しかも、振動、騒音がこれらの部材間で殆ど伝わらない
状態になる。
いては、硬化後に弾性特性を示す接着性樹脂を部材の間
に差し込み、接着性樹脂を硬化させることにより、部材
間を接着固定するようにしている。接着性樹脂が硬化す
ると、接着性樹脂は所定の剛性あるいは強度を備えた固
体片の状態となる。しかし、接着性樹脂自体が硬化後に
所定の弾性特性を備えている。このために、接着剤硬化
後は、全体として一定の弾性特性を備えた弾性固体片に
なる。この結果、複数の部材は、この弾性固体片によっ
て強固に接着固定され、それらの間が一定に保持され、
しかも、振動、騒音がこれらの部材間で殆ど伝わらない
状態になる。
【0051】このように、本発明によれば、複数の部材
を一定の間隔を開けて接着固定することが極めて簡単に
行なうことができる。特に、本発明は、振動、騒音を遮
断する必要のある場所等で使用される部材間の結合に適
している。例えば、コンクリート製等の床面あるいは壁
面に構成される床構造、壁構造を構成する部材の結合の
ために、本発明を適用することができる。
を一定の間隔を開けて接着固定することが極めて簡単に
行なうことができる。特に、本発明は、振動、騒音を遮
断する必要のある場所等で使用される部材間の結合に適
している。例えば、コンクリート製等の床面あるいは壁
面に構成される床構造、壁構造を構成する部材の結合の
ために、本発明を適用することができる。
【図1】本発明の方法の一例を示すための説明図であ
り、(A)はアジャスタピンを取付けて不陸調整を行な
っている状態を示す説明図、(B)はそのB−B線で切
断した部分の概略断面図、(C)はスタッドに取り付け
た弾性片の状態およびスタッドに形成されている接着剤
注入孔を示す部分斜視図、(D)はD−D線で切断した
部分の部分断面図である。
り、(A)はアジャスタピンを取付けて不陸調整を行な
っている状態を示す説明図、(B)はそのB−B線で切
断した部分の概略断面図、(C)はスタッドに取り付け
た弾性片の状態およびスタッドに形成されている接着剤
注入孔を示す部分斜視図、(D)はD−D線で切断した
部分の部分断面図である。
【図2】図1の方法の変形例を示すための説明図であ
り、(A)は不陸調整を行なっている状態を示す説明
図、(B)はその2B−2B線で切断した部分の概略断
面図である。
り、(A)は不陸調整を行なっている状態を示す説明
図、(B)はその2B−2B線で切断した部分の概略断
面図である。
【図3】本発明の方法により施工した置き床の施工法を
示すための説明図である。
示すための説明図である。
1 天井スラプ 2 床スラブ 3 上ランナー 4 下ランナー 5 壁面 6 スタッド 61 接着剤注入孔 7 弾性片 7a 接着剤保持用の貫通孔 7b 接着剤保持用の上側面 7c 接着剤 8 プラスターボード 9 アジャスタピン 91 ピン本体 92 ナット 93 ボード押し付け面 11 不陸調整用棒材 5 弾性片 53 弾性スペーサ 54 樹脂保持用の貫通孔 55 接着剤 21 独立束 50 束 51 束材
Claims (13)
- 【請求項1】 第1および第2の部材を相互に接着固定
するための方法において、 前記第1および第2の部材の相互の位置を規定し、 当該第1および第2の部材の間に、硬化後に弾性特性を
示す接着性樹脂を部分的に充填すると共に、充填した接
着性樹脂が所定の位置からだれることを防止するための
樹脂保持片を配置し、 接着性樹脂を硬化させて、当該接着性樹脂の弾性特性が
支配的となっていると共に全体としては所定の剛性が備
わった硬化樹脂片を形成し、 当該硬化樹脂片を、前記第1および第2の部材の間隔を
一定に保持するスペーサとして利用すると共に、当該硬
化樹脂片を介してこれらの部材を接着固定した状態にす
ることを特徴とする部材の接着固定方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記樹脂保持片の上
側に接着性樹脂が保持されることを特徴とする部材の接
着固定方法。 - 【請求項3】 請求項1において、前記樹脂保持片は、
両端が前記第1および第2の部材にそれぞれ対峙する樹
脂保持溝を備えていることを特徴とする部材の接着固定
方法。 - 【請求項4】 請求項1において、前記樹脂保持片は、
両端が前記第1および第2の部材にそれぞれ対峙する樹
脂保持用の貫通孔を備えていることを特徴とする部材の
接着固定方法。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかの項に記載され
た樹脂保持片。 - 【請求項6】 請求項1ないし4のうちの何れかの項に
おいて、 天井スラブおよび床スラブに上ランナー部材および下ラ
ンナー部材をそれぞれ取付け、 これら上下のランナー部材の間に、前記第1の部材とし
てのスタッド部材を一定の間隔を置いて架け渡し、 当該スタッド部材のそれぞれと、前記第2の部材である
壁面との間に、前記樹脂保持片を所定の間隔で差し込
み、各樹脂保持片によって保持可能な位置に接着性樹脂
を充填し、 前記スタッド部材の表面側にボード材をビス等を用いて
張り付け固定し、 前記壁面に打ち込み可能なピン本体とこのピン本体の外
周に螺合しているナットとを備えたアジャスタピンを、
ボード材の表面側から、当該ボード材を貫通して前記壁
面に打ち込み、前記ナットを回して当該ナットで前記ボ
ード材を前記壁面の側に押し付けることにより、各ボー
ド材の不陸調整を行い、 前記接着性樹脂が硬化した後に、前記アジャスタピンを
抜き取ることを特徴とする二重壁を施工するための部材
の接着固定方法。 - 【請求項7】 請求項6において、前記スタッド部材と
して、前記ボード材が張り付けられる側の部分における
予め定めた位置に接着性樹脂注入孔を所定の間隔で形成
したものを使用し、これらの接着性樹脂注入孔を介して
接着性樹脂を注入することを特徴とする部材の接着固定
方法。 - 【請求項8】 請求項7において、前記スタッド部材を
前記上下のランナー部材に架け渡す前に、当該スタッド
部材に前記樹脂保持片を取付けることを特徴とする部材
の接着固定方法。 - 【請求項9】 請求項6ないし8のうちの何れかの項に
おいて、 少なくとも2本のスタッド部材に跨がる長さの不陸調整
用部材を用意し、 当該不陸調整用部材を前記スタッド部材に当てがい、こ
の状態で、当該不陸調整用部材の表面側から当該不陸調
整用部材を貫通させて前記アジャスタピンを前記壁面に
打ち込み、しかる後に、当該アジャスタピンのナットを
回して、前記不陸調整用部材を介して前記スタッド部材
の不陸調整を行い、 前記接着性樹脂が硬化した後に、これらアジャスタピン
および不陸調整用部材を取り除き、 この後に、前記スタッド部材の表面に前記ボード材を張
り付け固定することを特徴とする部材の接着固定方法。 - 【請求項10】 請求項1乃至4のいずれかの項におい
て、 前記第1の部材であるコンクリート製等の壁表面と、前
記第2の部材である多孔質ボードの裏面との間の隙間
に、前記樹脂保持片を所定の間隔で配置し、 接着性樹脂を充填した後に、前記多孔質ボードを、前記
接着性樹脂を介して前記壁面に張り付け、 レベル出し用調整具を前記ボードおよび前記壁面に取り
付けて、前記ボードのレベル出しを行い、 前記接着性樹脂の硬化後に前記レベル出し用調整具を取
り外すことによりボード壁を構成することを特徴とする
部材の接着固定方法。 - 【請求項11】 請求項10において、前記ベレル出し
用調整具は、ピン本体と、その外周に螺合したナットと
を備えており、このレベル出し用調整具のピン本体の先
端を、壁面に張り付けたボードの表面側から、ここに形
成されている孔を通して、壁面に打ちつけ、壁面に打ち
つけたレベル出し用調整具におけるナットを回転して、
当該ナットの端面によりボードを押しつけて、当該ボー
ドのレベル出しを行なうようになっていることを特徴と
する部材の接着固定方法。 - 【請求項12】 請求項3または4において、前記第1
の部材であるコンクリート製等の床表面に、前記第2の
部材である複数本の支持材を立て、 これらの支持材によって床下地材を支持し、 前記支持材を立てる工程において、前記の各支持材と前
記床表面の間および前記の各支持材と前記床下地材の間
の少なくとも何れか一方に、前記接着性樹脂が保持され
た前記樹脂保持片を差し込み、 当該接着性樹脂が硬化した後に前記床下地材の上に床仕
上げ材を敷くことにより置き床を構成することを特徴と
する部材の接着固定方法。 - 【請求項13】 請求項12において、前記床表面の壁
際には際根太が配置され、当該際根太と前記床表面の
間、当該際根太と壁面の間のうちの少なくとも一方に
は、前記接着性樹脂が保持された前記樹脂保持片を差し
込み、当該接着性樹脂を硬化させることを特徴とする部
材の接着固定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21103696A JPH1054124A (ja) | 1996-08-09 | 1996-08-09 | 部材の接着固定方法および接着固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21103696A JPH1054124A (ja) | 1996-08-09 | 1996-08-09 | 部材の接着固定方法および接着固定構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1054124A true JPH1054124A (ja) | 1998-02-24 |
Family
ID=16599313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21103696A Pending JPH1054124A (ja) | 1996-08-09 | 1996-08-09 | 部材の接着固定方法および接着固定構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1054124A (ja) |
-
1996
- 1996-08-09 JP JP21103696A patent/JPH1054124A/ja active Pending
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