JPH1053701A - 帯電防止性樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止性樹脂組成物

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JPH1053701A
JPH1053701A JP21110696A JP21110696A JPH1053701A JP H1053701 A JPH1053701 A JP H1053701A JP 21110696 A JP21110696 A JP 21110696A JP 21110696 A JP21110696 A JP 21110696A JP H1053701 A JPH1053701 A JP H1053701A
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JP
Japan
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antistatic
glycol
resin composition
resin
alkylene
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JP21110696A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Yamazaki
哲也 山崎
Takehisa Mizuno
武久 水野
Katsuji Takahashi
勝治 高橋
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電防止性能に優れ、かつ、機械的強度が良
好な帯電防止性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリ(エチレンオキシド)グリコール、
ヘキサメチレンジイソシアネート及びエチレングリコー
ルを反応させて得られるポリエーテルウレタンを帯電防
止剤としてABSに配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の物
性を損なうことなく、優れた帯電防止性とその持続性を
有する樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は、一般に軽量で成形加工
性に優れ、また耐熱性、機械物性、電気的性質も良好
で、その上美観にも優れるため、電気製品のハウジング
材、電気部品、自動車部品、包装材料等、各種用途に多
量に使用されている。しかし、熱可塑性樹脂は、帯電防
止性に劣るため、それを使った製品に静電気によりホコ
リが付着し易く、美観を損ねたり、帯電した静電気によ
り電気製品、部品が誤作動するなどの欠点を有してい
る。
【0003】これらの欠点を改善するために、従来より
熱可塑性樹脂用帯電防止剤として、例えばポリオキシア
ルキレングリコール、アルキレングリコール、トリレン
ジイソシアネートを反応させて得られるポリエーテルウ
レタン、或いは、ポリオキシアルキレングリコール、ア
ルキレングリコール、ジフェニルメタンジイソシアネー
トを反応させて得られるポリエーテルウレタンから成る
帯電防止剤を用いる技術が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
イソシアネート成分として、トリレンジイソシアネート
又はジフェニルメタンジイソシアネートを用いた帯電防
止剤は、帯電防止性能が低く、然も帯電防止剤の添加に
伴って機械的強度が低下するという課題を有していた。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、帯電防
止性能に優れ、かつ、機械的強度が良好な帯電防止性樹
脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、原料イソシアネー
ト成分として脂肪族ジイソシアネートを用いて、ポリオ
キシアルキレングリコール、炭素原子数2〜4のアルキ
レングリコールと反応させて得られる帯電防止剤を用い
ることにより、機械的強度を低下させることなく、帯電
防止性能を格段に向上できることを見いだし本発明を完
成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、(a1)ポリオキシアル
キレングリコール、(a2)炭素原子数2〜4のアルキ
レングリコール、(a3)アルキレンジイソシアネート
を反応して得られるポリエーテルウレタンから成る帯電
防止剤(A)と、熱可塑性樹脂(B)とを必須成分とす
ることを特徴とする帯電防止性樹脂組成物に関する。
【0008】以下に、本発明につき詳細に説明する。帯
電防止剤(A)として用いるポリエーテルウレタンとし
ては、通常はポリオキシアルキレン構造に由来したエー
テル結合を有し、当該ポリオキシアルキレン構造部位の
含有率が10〜90重量%であることが帯電防止性能と
耐熱性とに優れる点から好ましい。なかでも45〜80
重量%であることが同様の理由から好ましい。
【0009】上記ポリエーテルウレタン中の構成成分と
して含有される(a1)ポリオキシアルキレングリコー
ル、(a2)炭素原子数2〜4のアルキレングリコー
ル、(a3)アルキレンジイソシアネートの割合は特に
限定されないが、通常(a1)10〜90重量%、(a
2)1〜38重量%、(a3)9〜75重量%、(ただ
し(a1)〜(a3)の合計は100重量%)であるこ
とが好ましい。なかでも帯電防止性能が高く、熱可塑性
樹脂との相溶性が良好で、機械的性質、外観等に優れる
帯電防止性樹脂組成物が得られることから、(a1)4
5〜80重量%、(a2)1〜23重量%、(a3)1
9〜50重量%(ただし(a1)〜(a3)の合計は1
00重量%)であることが好ましい。
【0010】本発明においてポリオキシアルキレングリ
コール(a1)としては、特に制限されるものではな
く、例えばポリエチレングリコール、ポリ(1,2−プ
ロピレン)グリコール、ポリ(1,3−プロピレン)グ
リコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(1,
2−ブチレン)グリコール、ポリヘキサメチレングリコ
ール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロッ
ク又はランダム共重合体、エチレンオキシドとテトラヒ
ドロフランのブロック又はランダム共重合体等が挙げら
れ、これらは1種又は2種以上で用いる事ができる。
【0011】上記ポリオキシアルキレングリコール(a
1)は、通常は数平均分子量200〜20,000のも
のを用いる。なかでも、帯電防止性能に優れるポリエー
テルウレタンが得られることから、数平均分子量400
〜6,000のものが好ましい。
【0012】また、これらポリオキシアルキレングリコ
ール(a1)の中では、帯電防止性能に優れるポリエー
テルウレタンが得られることから、アルキレンオキシド
構造単位の炭素原子数が2〜4のものが好ましく、炭素
原子数2〜4のアルキレンオキシド構造単位の具体例と
しては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,
2−ブチレンオキシド、テトラメチレンオキシド等が挙
げられる。なかでも、特に帯電防止性能の優れるポリエ
ーテルウレタンが得られることから、分子中に含まれる
エチレンオキシド構造部位の平均含有率が50重量%以
上のポリオキシアルキレングリコールが特に好ましく、
ポリエチレングリコールが最も好ましい。
【0013】本発明における炭素原子数2〜4のアルキ
レングリコール(a2)としては、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,2−ブチレングリコ
ール、トリメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、2−メチル−1,3−プロピレングリコール等が挙
げられ、これらは単独で使用してもよいし、2種以上併
用してもよい。なかでも曲げ弾性率や衝撃強度等の機械
的性質に優れる帯電防止性樹脂組成物が得られることか
ら、エチレングリコール、1.4ブタンジオールが好ま
しく、最も好ましいのはエチレングリコールである。
【0014】本発明におけるアルキレンジイソシアネー
ト(a3)としては、例えばエチレンジイソシアネー
ト、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシ
アネートが挙げられる。これらアルキレンジイソシアネ
ート(a3)は2種類以上併用することができる。この
中でも、ヘキサメチレンジイソシアネートが、(a1)
及び(a2)との反応性に優れる点から最も好ましい。
【0015】本発明で用いるポリエーテルウレタンの製
造方法に関しては、特に限定されず、公知の方法を用い
ることができる。例えばポリオキシアルキレングリコ
ール(a1)とアルキレンジイソシアネート(a3)か
らウレタンプレポリマーを合成した後に炭素原子数2〜
4のアルキレングリコール(a2)と反応させる方法、
ポリオキシアルキレングリコール(a1)および炭素
原子数2〜4のアルキレングリコール(a2)の混合物
にアルキレンジイソシアネート(a3)を反応させる方
法が挙げられる。
【0016】上記、の方法において、アルキレンジ
イソシアネート(a3)中のNCO基と(ポリオキシア
ルキレングリコール(a1)とアルキレングリコール
(a2)中のOH基の和)との比(NCO/OH)は特
に限定されないが、好ましくは0.5〜1.5の範囲に
あり、特に1であることが好ましい。
【0017】ポリエーテルウレタンの製造の際には反応
促進のためにラウリル酸ジブチルスズ等公知の触媒を用
いることができるが、触媒を用いずに実施することも可
能である。ポリエーテルウレタンの分岐を抑制するため
には、触媒を用いずに実施する方が好ましい。
【0018】ポリエーテルウレタンの数平均分子量は、
通常ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標
準ポリスチレン換算で5,000〜500,000の範
囲が好ましい。5,000以上においては、熱可塑性樹
脂との配合・成型時にポリエーテルウレタンのブリード
アウトを良好に抑制でき、成形品外観並びに物性が良好
になる点から好ましい。また、500,000以下にお
いては熱可塑性樹脂との配合後の成形時に必要とする筋
状分散状態に制御し易くなり好ましい。ポリマーの分枝
等に由来する不溶不融のゲルの発生が少なく、機械的性
質、外観に優れる帯電防止性樹脂組成物が得られること
から、なかでも20,000〜200,000の範囲が
好ましい。
【0019】本発明の帯電防止性樹脂組成物は、上記ポ
リエーテルウレタンからなる帯電防止剤(A)を熱可塑
性樹脂(B)に配合することにより得ることができる。
【0020】本発明の帯電防止性樹脂組成物全体に占め
るポリエーテルウレタンの含有率は、特に限定されるも
のではないが1〜30重量%の範囲が好ましい。即ち、
1重量%以上においては、帯電防止性能が良好なものと
なり、30重量%以下においては熱可塑性樹脂との配合
成形品の機械物性が良好なものとなる。これらの性能バ
ランス、即ち、帯電防止性能と機械的性質とに優れた帯
電防止性樹脂組成物が得られることから、5〜20重量
%となる範囲が特に好ましい。
【0021】本発明で使用する熱可塑性樹脂としては、
特に限定されるものではないが、例えばポリスチレン樹
脂、ポリメチルスチレン樹脂、ゴム変性ポリスチレン樹
脂(HIPS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重
合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−ア
クリルゴム−スチレン共重合体(AAS樹脂)、アクリ
ロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合
体(AES樹脂)等のスチレン系樹脂、ABS樹脂とポ
リカーボネイトのアロイ、ABS樹脂とポリエステル系
樹脂のアロイ、ABS樹脂とポリアミド系樹脂のアロ
イ、ポリスチレンとポリフェニレンオキサイドのアロイ
等のスチレン系樹脂を1成分として含むポリマーアロ
イ、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート(PBT)、ポリヘキサメチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレ
ート、ポリブチレンナフタレンジカルボキシレート、ポ
リヘキサメチレンナフタレンジカルボキシレート等のポ
リエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン等のオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン
66等のポリアミド樹脂ポリフェニレンオキサイド樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂とポ
リエステル系樹脂のアロイ、ポリカーボネート樹脂とポ
リアミド樹脂のアロイなどが挙げられる。
【0022】これら熱可塑性樹脂のなかでも、帯電防止
性能の改善効果が顕著となることから、HIPS樹脂、
ABS樹脂等に代表されるスチレン系樹脂、およびAB
S樹脂とPCのアロイ等に代表されるスチレン系樹脂を
含むポリマーアロイが好ましく、特にスチレン系樹脂が
好ましい。
【0023】本発明の帯電防止性樹脂組成物としては、
ポリエーテルウレタンからなる帯電防止剤(A)を単独
で用い添加したものでも十分な帯電防止性を有している
が、用途によっては他の帯電防止性化合物、なかでもイ
オン性帯電防止剤を併用すると、ポリエーテルウレタン
との相互作用により帯電防止性能が著しく向上し、好ま
しい。帯電防止性樹脂組成物全体に占めるイオン性帯電
防止剤の含有率は、通常5重量%以下であり、なかでも
着色、物性低下、表面の粗面化が少なく良好な帯電防止
性樹脂組成物が得られることから、0.1〜3重量%の
範囲が好ましい。
【0024】ここで用いるイオン性帯電防止剤の添加時
期は、特に制限されず、ポリエーテルウレタン合成の途
中や合成後に添加する事ができる。通常は帯電防止性樹
脂組成物の製造に際してポリエーテルウレタンと共に熱
可塑性樹脂に混合する。
【0025】上記イオン性帯電防止剤の代表例として
は、一般式(I)
【0026】
【化1】R−SO3M ・・・(I) で表されるスルホン酸金属塩が挙げられる。
【0027】上記一般式(I)で表されるスルホン酸金
属塩は、式中のRがアルキル基、アルキルアリール基又
はアリール基、Mがアルカリ金属又はアルカリ土類金属
から構成されるスルホン酸金属塩であればいかなるもの
でもよいが、特にRが炭素原子数8〜30程度のアルキ
ル基又はアルキルアリール基、Mがナトリウム、カリウ
ム、リチウム、マグネシウム又はカルシウムであるもの
が帯電防止性能に優れる点から好ましい。
【0028】このようなスルホン酸金属塩としては、例
えばオクチルスルホン酸ナトリウム、ノニルスルホン酸
ナトリウム、デシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルス
ルホン酸ナトリウム、オクタデシルスルホン酸ナトリウ
ム、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、ステアリルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、オクチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ドデ
シルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホ
ン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、
ドデシルナフタレンスルホン酸カリウム、ドデシルスル
ホン酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウ
ム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、ドデシルスルホ
ン酸カルシウム等が挙げられ、なかでもドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウ
ム等が好ましいものとして挙げられる。
【0029】本発明の帯電防止性樹脂組成物には、公知
の添加剤、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,
6−ジメチルフェノール、2,2−メチレンビス−(4
−エチル−6−t−メチルフェノール)、4,4′−チ
オビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、
ジラウリルチオジプロピオネート、トリス(ジ−ノニル
フェニル)ホスファイト等の酸化防止剤、p−t−ブチ
ルフェニルサリシレート、2,2′−ジヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、2−(2′−ヒドロキシ−
4′−n−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等
の紫外線吸収剤、パラフィンワックス、ステアリン酸、
硬化油、ステアロアミド、メチレンビスステアロアミ
ド、エチレンビスステアロアミド、n−ブチルステアレ
ート、ケトンワックス、オクチルアルコール、ラウリル
アルコール、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド等
の滑剤、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、ほう酸
亜鉛、トリクレジルホスフェート、トリス(ジクロロプ
ロピル)ホスフェート、塩素化パラフィン、テトラブロ
モブタン、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロモビスフ
ェノールA等の難燃剤、酸化チタン、カーボンブラッ
ク、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、キナクリドン
系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインド
リノン系顔料等の着色剤、炭酸カルシウム、クレー、シ
リカ、ガラス繊維、ガラス球、カーボン繊維等の重点剤
などを必要に応じて添加することができる。
【0030】本発明の帯電防止性樹脂組成物の製造方法
は、特に限定されるものではないが、例えば帯電防止
剤(A)、熱可塑性樹脂(B)、および必要に応じてス
ルホン酸金属塩やその他の添加剤成分を所定量配合し、
必要に応じてヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー
等の混合機で予備混合した後、押出機、ニーダー、熱ロ
ール、バンバリーミキサー等で溶融混練をする方法、
予め帯電防止剤(A)と、スルホン酸金属塩やその他の
添加剤成分とを混合、好ましくは溶融混練して帯電防止
剤とし、これと熱可塑性樹脂(B)とを、必要に応じて
ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等の混合機で
予備混合した後、押出機、ニーダー、熱ロール、バンバ
リーミキサー等で溶融混練をする方法等が挙げられる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明で用いる帯電防止剤(A)
は、原料としてポリオキシアルキレングリコール(a
1)、炭素原子数2〜4のアルキレングリコール(a
2)及びアルキレンジイソシアネート(a3)を用いた
ポリエーテルウレタンから構成される。
【0032】本発明の帯電防止性樹脂組成物は、上記帯
電防止剤(A)と熱可塑性樹脂(B)とを必須成分とし
て含有するものであり、例えば上記(A)成分としてポ
リ(エチレンオキシド)グリコール、エチレングリコー
ル及び脂肪族ジイソシアネートを反応させて得られるポ
リエーテルウレタン、(B)成分としてスチレン系樹
脂、スチレン系樹脂を含むポリマーアロイ等の熱可塑性
樹脂、および必要に応じてスルホン酸金属塩等のその他
の帯電防止剤やその他の添加剤成分を所定量配合し、ヘ
ンシェルミキサー、タンブラーミキサー等の混合機で予
備混合した後、押出機、ニーダー、熱ロール、バンバリ
ーミキサー等で溶融混練をする等の方法により得ること
ができる。
【0033】
【実施例】以下ポリエーテルウレタン製造の参考例と、
熱可塑性樹脂に配合成型品の実施例および比較例を示し
て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。尚、例中において%および部は、
いずれも重量基準である。
【0034】参考例1 平均分子量1000のポリ(エチレンオキシド)グリコ
ール150部、ヘキサメチレンジイソシアネート37.
8部を反応させてプレポリマーとした後に、エチレング
リコール4.7部と反応させ、数平均分子量約100,
000のポリエーテルウレタンを得た。以下、これを
(A−1)と称する。
【0035】参考例2 平均分子量594のポリ(エチレンオキシド)グリコー
ル120部、ヘキサメチレンジイソシアネート51部を
反応させてプレポリマーとした後に、エチレングリコー
ル6.2部と反応させ、平均分子量約120,000の
ポリエーテルウレタンを得た。以下、これを(A−2)
と称する。
【0036】参考例3 平均分子量594のポリ(エチレンオキシド)グリコー
ル148.5部、ヘキサメチレンジイソシアネート12
6.1部を反応させてプレポリマーとした後に、エチレ
ングリコール31.1部と反応させ、平均分子量約15
0,000のポリエーテルウレタンを得た。以下、これ
を(A−3)と称する。
【0037】参考例4 平均分子量594のポリ(エチレンオキシド)グリコー
ル100部、トリレンジイソシアネート44.7部を反
応させてプレポリマーとした後に、エチレングリコール
5.2部と反応させ、平均分子量約70,000のポリ
エーテルウレタンを得た。以下、これを(A−4)と称
する。
【0038】参考例5 平均分子量594のポリ(エチレンオキシド)グリコー
ル120部、4、4’ジフェニルメタンジイソシアネー
ト75.8部を反応させてプレポリマーとした後に、エ
チレングリコール6.2部と反応させ、平均分子量約8
0,000のポリエーテルウレタンを得た。以下、これ
を(A−5)と称する。
【0039】参考例6 平均分子量400のポリ(エチレンオキシド)グリコー
ル125部、トリレンジイソシアネート55.1部を反
応させ、平均分子量約30,000のポリエーテルウレ
タンを得た。以下、これを(A−6)と称する。
【0040】実施例1〜8および比較例1〜7 参考例1〜参考例7で得た(A−1)〜(A−6)と熱
可塑性樹脂(B)、他の添加剤の各成分を表1に示す割
合で混合し、(株)東洋精機製作所製25mm2軸押出
機を用いて220℃で混練押出してペレット化した。得
られたペレットを山城精機製1オンス射出成形機を用
い、シリンダー温度220℃にて各試験片を作成し、以
下のようにして曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度および
帯電防止性と成型品外観を測定した。結果を表2、表3
に示す。ただし、比較例1、比較例7はそれぞれAB
S、HIPS樹脂のみを射出成形したものである。
【0041】(1)曲げ弾性率:ASTM D790に
準拠して測定した。測定値の単位はkgf/cm2であ
る。 (2)アイゾット衝撃強度:ASTM D256に準拠
して、ノッチ付き厚さ1/4インチの試験片を用いて測
定した。測定値の単位はkgf・cm/cm2である。
【0042】(3)帯電防止性能:80×80×3mm
の平板を23℃、相対湿度50%で24時間状態調整し
た後、SM−8210型超絶縁計〔東亜電波工業(株)
製〕を用いて表面固有抵抗を測定した。次いで、この試
験片を流水で20分洗浄し、再び23℃、相対湿度50
%で24時間状態調整した後、同様に表面固有抵抗を測
定し、効果の持続性を確認した。また、23℃、相対湿
度50%で3ケ月間状態調整した後、同様に表面固有抵
抗を測定し、効果の持続性を確認した。測定値の単位は
Ω/sqである。
【0043】(4)成型品外観:目視にて良好・不良を
判断した。尚、表中、ABS樹脂はダイセル化学工業
(株)製「セビアンV−300」、HIPS樹脂は大日
本インキ化学工業(株)製「ディックスチレンGH−9
650」、DBSNaは竹本油脂(株)製ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム である。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、帯電防止性能に優れ、
かつ、機械的強度が良好な帯電防止性樹脂組成物を提供
できる。また、本発明の帯電防止性樹脂組成物は、上記
性能のみならず、帯電防止性能の持続性にも優れ、しか
も成形品外観も良好であるので、電化製品のハウジング
材、電気製品の部品、自動車部品、包装材料、家具等に
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/16 106 C09K 3/16 106D

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a1)ポリオキシアルキレングリコー
    ル、(a2)炭素原子数2〜4のアルキレングリコー
    ル、(a3)アルキレンジイソシアネートを反応して得
    られるポリエーテルウレタンから成る帯電防止剤(A)
    と、熱可塑性樹脂(B)とを必須成分とすることを特徴
    とする帯電防止性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 アルキレンジイソシアネート(a3)
    が、アルキレン基の炭素原子数が1〜12のものである
    請求項1記載の帯電防止性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 アルキレンジイソシアネート(a3)
    が、ヘキサメチレンジイソシアネートである請求項1ま
    たは2記載の帯電防止性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリオキシアルキレングリコール(a
    1)が、ポリエチレングリコールである請求項1記載の
    帯電防止性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ポリエチレングリコールの分子量が、2
    00〜20,000である請求項4記載の帯電防止性樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 炭素原子数2〜4のアルキレングリコー
    ル(a2)が、エチレングリコールであることを特徴と
    する請求項1記載の帯電防止性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂(B)が、スチレン系樹脂
    である請求項1〜6の何れか1つに記載の帯電防止性樹
    脂組成物。
  8. 【請求項8】 スチレン系樹脂が、ABS樹脂である請
    求項7記載の帯電防止性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 スチレン系樹脂が、ゴム変性ポリスチレ
    ン樹脂である請求項7記載の帯電防止性樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011507740A (ja) * 2007-12-26 2011-03-10 ルブリゾル アドバンスド マテリアルズ, インコーポレイテッド 静電気散逸特性を有する透明な複数層シート
JP2011168760A (ja) * 2009-10-08 2011-09-01 Adeka Corp ジウレタン構造を有する化合物、該化合物からなる帯電防止剤及び該化合物を含有してなる熱可塑性樹脂組成物

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JP2011168760A (ja) * 2009-10-08 2011-09-01 Adeka Corp ジウレタン構造を有する化合物、該化合物からなる帯電防止剤及び該化合物を含有してなる熱可塑性樹脂組成物

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