JPH1053683A - 紙表面への溶融押出ラミネート用樹脂組成物 - Google Patents

紙表面への溶融押出ラミネート用樹脂組成物

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JPH1053683A
JPH1053683A JP21084196A JP21084196A JPH1053683A JP H1053683 A JPH1053683 A JP H1053683A JP 21084196 A JP21084196 A JP 21084196A JP 21084196 A JP21084196 A JP 21084196A JP H1053683 A JPH1053683 A JP H1053683A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラミネート層と紙との接着性が良好で、かつ
バリヤー性に優れる上、古紙の再利用が可能なラミネー
ト紙を与える樹脂組成物、及びこれを用いたラミネート
紙を提供すること。 【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂100重量
部と、一般式(I) (R−COO)x M ・・・(I) (RはC8 以上の炭化水素基、Mは水素原子、1価もし
くは2価の金属、xはMの原子価(具体的には1又は
2))で表される脂肪酸やその塩0.01〜10重量部と
を含有する紙表面への溶融押出ラミネート用樹脂組成
物、及び少なくとも片面にこの樹脂組成物からなるラミ
ネート層を有するラミネート紙である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙表面への溶融押
出ラミネート用樹脂組成物、ラミネート紙及びその製造
方法に関し、さらに詳しくは、ラミネート層と紙との接
着性が良好で、かつバリヤー性に優れたラミネート紙を
与える溶融押出ラミネート用樹脂組成物、上記性質を有
するラミネート紙及び該樹脂組成物を用いてこのラミネ
ート紙を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙にバリヤー性を付与するため
に、ポリエチレン等を溶融押出ラミネートすることが行
われている。しかしながら、この場合、ポリエチレンと
紙とは接着性が小さいため、300℃前後のポリエチレ
ンの酸化反応を伴うような高温で押し出す必要があり、
作業性及び条件コントロール等が困難である。また得ら
れたポリエチレンラミネート紙は、使用後、樹脂と紙と
の分離が困難であり、紙の回収ができないことが大きな
問題となっている。
【0003】また、紙にポリビニルアルコール等の水溶
性樹脂を水溶液の状態で塗布した後、乾燥することによ
り、紙にバリヤー性を付与したり、再湿接着テープとし
て使用することが行われている。該ラミネート紙は水溶
性樹脂をラミネートしているため、使用後樹脂と紙の分
離が容易であり、古紙の再利用が可能となる。しかしな
がら、この方法は紙の空隙率が大きく、浸透性が大きい
紙の場合には、バリヤー性被膜が形成されにくく、良好
なラミネート紙を安定に製造することができない上、水
溶液で塗布した場合、その水分を蒸発させるためのエネ
ルギーコストが高くつくのを免れないなどの問題があ
る。一方、特開平2−191799号公報記載のよう
に、水溶性とホットメルト性を兼ね備えたポリビニルア
ルコール系樹脂を紙に溶融押出ラミネートする方法を用
いれば、水を使うことなく効率的に紙と樹脂層からなる
積層物を製造することができ、良好なバリヤー性を有す
るラミネート紙が得られる。しかしながら、この方法は
疎水性のサイズ剤を用いた紙等に高速でラミネートする
場合には、樹脂層と紙との接着性が不充分となるという
問題を有し、その改善が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、疎水性のサイズ剤を用いた紙などに対して
も、ラミネート層と紙との接着性が良好で、かつバリヤ
ー性に優れる上、古紙の再利用が可能なラミネート紙を
与える紙表面への溶融押出ラミネート用樹脂組成物、及
びこの樹脂組成物を用いてなる上記の好ましい性質を有
するラミネート紙を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリビニルア
ルコール系樹脂と特定の脂肪酸やその塩とを、所定の割
合で含有する樹脂組成物が、前記紙表面への溶融押出ラ
ミネート用樹脂組成物として、その目的に適合しうるこ
とを見出した。また、少なくとも片面に、該樹脂組成物
からなるラミネート層を有するラミネート紙が、前記の
好ましい性質を有するラミネート紙として、その目的に
適合しうることをも見出した。本発明は、かかる知見に
基づいて完成したものである。すなわち、本発明は、ポ
リビニルアルコール系樹脂(A)100重量部と、一般
式(I) (R−COO) x M ・・・(I) (式中、Rは炭素数8以上の炭化水素基、Mは水素原子
又は1価もしくは2価の金属を示し、xはMの原子価
(具体的にはMが水素原子やアルカリ金属などの1価の
金属のときは1、Mがアルカリ土類金属などの2価の金
属のときは2)を示す。なお、xが2のときは二個のR
は互いに同じものでも異なるものでもよい。)で表され
る脂肪酸及びその塩の中から選ばれた少なくとも一種
(B)0.01〜10重量部とを含有することを特徴とす
る紙表面への溶融押出ラミネート用樹脂組成物を提供す
るものである。また、本発明は、少なくとも片面に、上
記樹脂組成物からなるラミネート層を有することを特徴
とするラミネート紙、及び紙基材の少なくとも片面に、
上記樹脂組成物を溶融押出ラミネートすることを特徴と
するラミネート紙の製造方法をも提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物において、
(A)成分として用いられるポリビニルアルコール系樹
脂とは、ビニルエステル類を常法により重合又は共重合
した後、けん化して得られる重合体であり、熱溶融可能
であれば特に制限はなく、種々のポリビニルアルコール
系樹脂が使用可能である。例としてビニルエステル類単
独の重合体のけん化物、ビニルエステル類とα−オレフ
ィン、ω−ヒドロキシ−α−オレフィン,長鎖ビニルエ
ーテル,ポリオキシアルキレン基含有不飽和化合物,飽
和分岐脂肪酸ビニル、不飽和スルホン酸塩などから選ば
れた少なくとも一種との共重合体のけん化物などが挙げ
られる。ここで、ビニルエステル類としては、例えば、
ギ酸ビニル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,酪酸ビ
ニル,イソ酪酸ビニル,バーサチック酸ビニル,カプロ
ン酸ビニル,カプリル酸ビニル,カプリン酸ビニル,ラ
ウリル酸ビニル,パルミチン酸ビニル,ステアリン酸ビ
ニル,オレイン酸ビニル,ピバリン酸ビニルなどが挙げ
られるが、これらの中で、工業的に生産され、コスト的
に有利な酢酸ビニルが好適である。
【0007】該ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は
熱溶融可能であれば特に限定はないが、溶融押出後の被
膜強度や、易溶融成形性を考慮すると、粘度平均重合度
で200〜5000であることが好ましく、300〜2
000であることがより好ましく、中でも300〜10
00であることが特に好ましい。また重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)を
高くすることで、溶融押出時にウェブの横幅が収縮する
いわゆるネッキングを低減させることができる。通常の
ポリビニルアルコール系樹脂のMw/Mnは2.0〜2.5
であるが、本発明においては、好ましくは2.8以上のポ
リビニルアルコール系樹脂を用いることで、ネッキング
の低減されたラミネート紙を製造することが可能とな
る。なお、このMw及びMnは、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)法により、標準プルラン
を基準として測定した値である。
【0008】該ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度
は熱溶融可能であれば特に限定がなく広い範囲で選ばれ
るが、溶融押出後の被膜の強度や靭性を考慮すると、4
0〜100モル%の範囲が好ましい。さらにポリビニル
アルコール系樹脂のメルトインデックスは接着性、被膜
強度、生産性等を考慮して、通常1〜200g/10
分、好ましくは5〜100g/10分、より好ましくは
10〜50g/10分の範囲である。なお、このメルト
インデックスは、温度190℃、荷重2160gの条件
で測定した値である。本発明においては、この(A)成
分のポリビニアルコール系樹脂は一種用いてもよく、二
種以上を組み合せて用いてもよい。本発明の樹脂組成物
においては、ラミネート層と紙と接着性を向上させるた
めに、(B)成分として、一般式(I) (R−COO) x M ・・・(I) (式中、R,Mおよびxは前記の通り。)で表される脂
肪酸やその塩が用いられる。
【0009】上記一般式(I)において、Rは炭素数8
以上の炭化水素基であればよく、特に制限はないが、炭
素数8〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又は
アルケニル基が好ましい。特に、本発明の効果が顕著に
発揮される点から、分岐状のものより直鎖状のものの方
が好適である。また、Mのうちのアルカリ金属として
は、例えばナトリウム,カリウム,リチウムなどが挙げ
られ、アルカリ土類金属としては、例えばカルシウム,
マグネシウムなどが挙げられ、その他の2価の金属とし
ては、例えば亜鉛などが挙げられる。このような脂肪酸
やその塩としては、例えばラウリン酸,ミリスチン酸,
パルミチン酸,ステアリン酸等の飽和脂肪酸、オレイン
酸,リノール酸,リノレン酸等の不飽和脂肪酸、さらに
はこれら脂肪酸の塩、具体的にはラウリン酸のナトリウ
ム,カリウム,亜鉛塩、オレイン酸のナトリウム,カリ
ウム,亜鉛塩等が挙げられる。
【0010】この(B)成分の脂肪酸やその塩は単独で
用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。ま
た、その配合量は、前記(A)成分のポリビニルアルコ
ール系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部
の範囲である。この配合量が0.01重量部未満ではラミ
ネート層と紙基材との接着性の向上効果が充分に発揮さ
れず、10重量部を超えるとむしろ接着性が低下する傾
向が見られる。ラミネート層と紙基材との接着性などの
面から、この(B)成分の好ましい配合量は、(A)成
分100重量部に対して、0.05〜5重量部、より好ま
しくは0.1〜5重量部の範囲であり、特に0.5〜3重量
部の範囲が好適である。本発明の樹脂組成物において
は、ポリビニルアルコール系樹脂の融点を低下させ、柔
軟性と靭性を付与するために、所望により可塑剤を添加
することができる。この可塑剤としては、本発明の特性
を失わない範囲内で公知のものを使用することができ
る。例えば、グリセリン,ジグリセリン,ポリエチレン
グリコール,ポリプロピレングリコール,ソルビトール
あるいはグリセリン等の多価アルコールにエチレンオキ
サイドを付加した化合物等が挙げられる。これらの可塑
剤は単独で使用するばかりでなく数種類を混合して使用
することもできる。可塑剤の添加量としては特に限定は
ないが、(A)成分のポリビニルアルコール系樹脂10
0重量部に対して、0〜100重量部の範囲が好まし
く、特に0〜20重量部の範囲が好適である。
【0011】本発明の樹脂組成物においては、所望によ
り、充填材を配合することができる。この充填材を配合
することにより、被膜の硬度、剛性を向上させることが
でき、さらには水崩壊性、生分解性の速度を調整した
り、被膜を不透明化したり、被膜のブロッキング防止性
を発現させ、印刷性を適性化することができる。またこ
の充填材は、樹脂組成物を紙の表面に溶融押出ラミネー
トした後、樹脂組成物被膜に振りかけてもよい。この充
填材の添加量は、(A)成分のポリビニルアルコール系
樹脂100重量部に対して、200重量部以下であるの
が好ましい。この添加量が200重量部を超えるとラミ
ネート層と紙基材との接着性が著しく低下することがあ
る。接着性などの面から、この充填材のより好ましい添
加量は、(A)成分の樹脂100重量部に対して、50
重量部以下であり、特に10重量部以下が好適である。
この充填材の具体的な例としては、タルク,クレー,炭
酸カルシウム,シリカ,マイカ,アルミナ,酸化チタ
ン,酸化ジルコニウム,窒化ホウ素,窒化アルミニウ
ム,ガラス等の無機充填材、及び尿素−ホルマリン系樹
脂,メラミン−ホルマリン系樹脂等の有機充填材が挙げ
られる。これら充填材の粒子径はその使用目的により適
宜選定されるが、一般には0.1〜100μmの範囲であ
り、特に被膜膜の平滑性、強度、紙との接着性等を考慮
すると0.5〜30μmの範囲が好ましい。
【0012】本発明の樹脂組成物においては、所望によ
り、上記可塑剤及び充填材以外にも種々の添加剤、例え
ば着色剤,酸化防止剤,加工安定剤,耐候安定剤,紫外
線吸収剤,難燃剤,発泡剤,帯電防止剤,滑剤,離型
剤,香料,補強材等を配合することができる。これらの
種類には特に制限はなく、本発明の特性を失わない範囲
内で公知のものが使用可能である。また添加量も本発明
の特性を失わなければ特に制限はない。これらの添加剤
は単独で使用するばかりでなく、複数の添加剤を配合す
ることが可能である。また、本発明の特性を失わない程
度に他の熱可塑性樹脂をブレンドしてもよい。本発明の
樹脂組成物の調製方法については特に制限はなく、例え
ば(A)成分のポリビニルアルコール系樹脂に、(B)
成分の脂肪酸やその塩と、必要に応じて用いられる各種
添加成分を単に配合して調製してもよく、また、各成分
を混合したのち、溶融混練してペレット化してもよい。
さらには、溶融混練機に、(A)成分の樹脂、(B)成
分の脂肪酸やその塩及び所望により用いられる各種添加
成分を、別々に一定割合で仕込みながら、混練し、ペレ
ット化してもよい。
【0013】本発明の樹脂組成物の形状としては、ペレ
ット,チップ,フレーク及び粉砕された粒子などが挙げ
られるが、溶融押出ラミネート機に仕込む際に噛み込み
不良等のトラブルが生じなければ、これら以外の形状で
も問題はない。本発明のラミネート紙は、片面又は両面
に、前記樹脂組成物からなる溶融押出ラミネート層を有
するものであって、該ラミネート層の厚みとしては、5
〜50μmの範囲が好ましく、特に8〜40μmの範囲
が好適である。このラミネート紙に用いられる紙基材の
種類については特に制限はなく、一般にバリヤー紙、あ
るいはラミネート紙に用いられる紙が使用可能であり、
例えば上質紙,中質紙,下級紙,グラビア紙,アート
紙,コート紙,水溶性紙等が挙げられる。また、片面の
みにラミネートする場合には、その反対面がコートされ
ていたり、印刷されていたり、ポリ塩化ビニなどのプラ
スチックでラミネートされていてもよい。なお、この紙
基材には、ビニロン系やアクリル系などの合成紙や不織
布も包含される。
【0014】本発明の方法においては、これらの紙基材
の片面又は両面に、前記樹脂組成物を溶融押出ラミネー
トすることにより、所望のラミネート紙を製造する。こ
の際、溶融押出ラミネート機が使用されるが、この溶融
押出ラミネート機は、一軸又は二軸以上の複数のスクリ
ューを有する押出機にTダイを取り付け、押出機中で溶
融混練させた樹脂組成物をTダイよりウェブとして押出
し、ニップロールと冷却ロールの間で紙基材と圧着し、
ラミネート紙を製造する装置である。Tダイの幅、形
状、及びTダイから冷却ロールまでのエアーギャップに
ついては特に制限はない。本発明の樹脂組成物は溶融押
出ラミネートした際、紙基材との接着力が大きいので、
ポリエチレンを用いる場合のような高温は必要なく、2
00℃前後の押出温度にて溶融押出ラミネートを行うこ
とができ、またラインスピード30〜500m/分程
度、好ましくは50〜400m/分の高速でラミネート
しても良好な接着性を有するラミネート紙を製造するこ
とができる。このようにして得られたラミネート紙は、
再湿接着剤を有するテープ,剥離紙の原紙,印刷用紙,
包装紙,熱転写紙等に用いられる。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれによって限定されるものでは
ない。なお実施例中特に断りのない限り「部」は重量基
準を表す。また、メルトインデックスは温度190℃、
荷重2160gでの値である。 実施例1 粘度平均重合度500、けん化度73モル%、Mw/M
nが2.4、メルトインデックスが2.0g/10分の部分
けん化ポリビニルアルコール粉末を50℃で24時間減
圧乾燥した後、ラウリン酸ナトリウムをポリビニルアル
コール100部に対して1部添加し、スクリュー径25
mmの二軸押出機に供給し、190℃で溶融押出するこ
とでペレットを作製した。得られたペレットを、Tダイ
を取り付けたスクリュー径40mmの1軸押出機に供給
し、195℃で押出し、エアーギャップ9cmを経由し
て予め準備した坪量58.5g/m2の上質紙に速度10
0m/分、樹脂層厚10μmでラミネートした。溶融押
出ラミネート時の運転状況は良好であり、また得られた
ラミネート紙の紙とラミネート層との接着力も良好であ
った。
【0016】実施例2 ラウリン酸ナトリウムの代わりにラウリン酸を用いた以
外は、実施例1と同様にしてラミネートした。溶融押出
ラミネート時の運転状況は良好であり、また得られたラ
ミネート紙の紙とラミネート層との接着力も良好であっ
た。
【0017】実施例3 ラウリン酸ナトリウムの代わりにオレイン酸ナトリウム
を用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネートし
た。溶融押出ラミネート時の運転状況は良好であり、ま
た得られたラミネート紙の紙とラミネート層との接着力
も良好であった。
【0018】実施例4 ラウリン酸ナトリウムの代わりにオレイン酸亜鉛を用い
た以外は、実施例1と同様にしてラミネートした。溶融
押出ラミネート時の運転状況は良好であり、また得られ
たラミネート紙の紙とラミネート層との接着力も良好で
あった。
【0019】実施例5 ラウリン酸ナトリウムの配合量をポリビニルアルコール
100部に対して0.1部に変えた以外は、実施例1と同
様にしてラミネートした。溶融押出ラミネート時の運転
状況は良好であり、また得られたラミネート紙の紙とラ
ミネート層との接着力はやや良好であった。
【0020】実施例6 ラウリン酸ナトリウムの配合量をポリビニルアルコール
100部に対して5部に変えた以外は、実施例1と同様
にしてラミネートした。溶融押出ラミネート時の運転状
況は良好であり、また得られたラミネート紙の紙とラミ
ネート層との接着力はやや良好であった。
【0021】実施例7 ペレット作製時に、ポリエチレングリコールをポリビニ
ルアルコール100部に対して10部配合した以外は、
実施例1と同様にしてラミネートした。溶融押出ラミネ
ート時の運転状況は良好であり、また得られたラミネー
ト紙の紙とラミネート層との接着力も良好であった。
【0022】実施例8 粘度平均重合度400、けん化度73モル%、Mw/M
nが2.4、メルトインデックスが15g/10分のポリ
ビニルアルコールを用いた以外は、実施例7と同様にし
てラミネートした。溶融押出ラミネート時の運転状況は
良好であり、また得られたラミネート紙の紙とラミネー
ト層との接着力も極めて良好であった。
【0023】実施例9 粘度平均重合度600、けん化度73モル%のポリビニ
ルアルコール60部と、粘度平均重合度280、けん化
度73モル%のポリビニルアルコール40部とをブレン
ドしてなるMw/Mnが2.9、メルトインデックスが1
3g/10分のポリビニルアルコールを用いた以外は、
実施例7と同様にしてラミネートした。溶融押出ラミネ
ート時の運転状況は良好であり、ネッキングの少ないラ
ミネート紙が得られた。またラミネート紙の紙とラミネ
ート層との接着力も極めて良好であった。
【0024】比較例1 ラウリン酸ナトリウムを配合しなかったこと以外は、実
施例1と同様にしてラミネートした。溶融押出ラミネー
ト時の運転状況は良好であったが、得られたラミネート
紙の紙とラミネート層との接着力は充分でなかった。
【0025】比較例2 ラウリン酸ナトリウムの配合量をポリビニルアルコール
100部に対し、0.005部に変えた以外は、実施例1
と同様にしてラミネートした。溶融押出ラミネート時の
運転状況は良好であったが、得られたラミネート紙の紙
とラミネート層との接着力は充分でなかった。
【0026】比較例3 ラウリン酸ナトリウムの配合量をポリビニルアルコール
100部に対し、15部に変えた以外は、実施例1と同
様にしてラミネートした。溶融押出ラミネート時の運転
状況は良好であったが、得られたラミネート紙の紙とラ
ミネート層との接着力は充分でなかった。実施例1〜9
及び比較例1〜3の結果を第1表にまとめて示す。
【0027】
【表1】
【0028】注)接着性: 紙とラミネート層のT字剥
離試験を行い、次の判定基準に従い接着性を評価した。 ◎: 紙の材破率80%以上 ○: 紙の材破率50%以上80%未満 △: 紙の材破率30%以上50%未満 ×: 紙の材破率30%未満〜紙とラミネート層の完全
界面剥離
【0029】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、疎水性のサイズ
剤を用いた紙などに対しても、ラミネート層と紙との接
着性が良好で、かつバリヤー性に優れる上、古紙の再利
用が可能なラミネート紙を与えることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール系樹脂(A)10
    0重量部と、一般式(I) (R−COO) x M ・・・(I) (式中、Rは炭素数8以上の炭化水素基、Mは水素原子
    又は1価もしくは2価の金属を示し、xはMの原子価を
    示す。なお、xが2のときは二個のRは互いに同じもの
    でも異なるものでもよい。)で表される脂肪酸及びその
    塩の中から選ばれた少なくとも一種(B)0.01〜10
    重量部とを含有することを特徴とする紙表面への溶融押
    出ラミネート用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 少なくとも片面に、請求項1記載の樹脂
    組成物からなるラミネート層を有することを特徴とする
    ラミネート紙。
  3. 【請求項3】 紙基材の少なくとも片面に、請求項1記
    載の樹脂組成物を溶融押出ラミネートすることを特徴と
    するラミネート紙の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020153360A1 (ja) * 2019-01-21 2020-07-30 王子ホールディングス株式会社 ラミネート紙、ラミネート紙用紙基材、紙容器およびラミネート紙の製造方法
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