JPH1052700A - 汚泥の乾燥処理方法及びその装置 - Google Patents

汚泥の乾燥処理方法及びその装置

Info

Publication number
JPH1052700A
JPH1052700A JP8211329A JP21132996A JPH1052700A JP H1052700 A JPH1052700 A JP H1052700A JP 8211329 A JP8211329 A JP 8211329A JP 21132996 A JP21132996 A JP 21132996A JP H1052700 A JPH1052700 A JP H1052700A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
drying
viscosity
stirrer
water content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8211329A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotada Otake
宏直 大竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Auto Body Co Ltd
Original Assignee
Toyota Auto Body Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Auto Body Co Ltd filed Critical Toyota Auto Body Co Ltd
Priority to JP8211329A priority Critical patent/JPH1052700A/ja
Publication of JPH1052700A publication Critical patent/JPH1052700A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 含水率60重量%以下の高粘度汚泥を処理で
きる汚泥の乾燥処理方法及びその装置を提供すること。 【解決手段】 汚泥を乾燥して処理する方法において、
含水率60重量%以下の高粘度汚泥と、含水率80重量
%以上の低粘度汚泥とを真空乾燥機20内へ投入し、撹
拌して含水率が約70重量%の混合汚泥とし、該混合汚
泥を加熱しつつ撹拌して乾燥処理する。また、汚泥を乾
燥して処理する装置であって、前記高粘度汚泥と前記低
粘度汚泥とを真空乾燥機20へ圧送する汚泥投入ポンプ
50a、50bと、該ポンプから圧送された汚泥を真空
乾燥機20へ投入する電動弁40と、前記混合汚泥を撹
拌する撹拌機35とを、シーケンス制御により運転す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚泥の乾燥処理方
法及びその装置に関するものであり、特に含水率が60
重量%以下のいわゆる高粘度汚泥の乾燥処理方法及びそ
の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、工場から排出される汚泥の処
理は、乾燥装置を用いて汚泥を乾燥させて処理してい
る。そして、工場で処理された廃棄物は、産業廃棄物処
理業者に引き渡され、最終的な処理が行なわれる。この
とき、産業廃棄物処理業者へ支払う処理費は、廃棄物の
重量によって決まるため、水分を含む汚泥類は減容・減
量を行い、処分費の低減を図っている。そして、処理し
た乾燥汚泥は、土木建設等の骨材に利用したり、有機汚
泥であれば肥料として利用されている。
【0003】一般的に、廃棄物を減容・減量するため、
従来より汚泥処理では水分を乾燥させる真空乾燥システ
ムが使用されている。そこで、この真空乾燥システムを
図5に示す。まず、貯留設備60に蓄えられている汚泥
を圧送ポンプ61を用いて、乾燥装置62に投入する。
次に、乾燥装置62に投入された汚泥は、乾燥装置62
内で加熱されつつ、撹拌機63により撹拌される。加熱
は乾燥装置62に設けられたジャケットにスチームを供
給して行なっている。このとき、乾燥装置62内は真空
ポンプ64により真空状態に保たれている。これは、真
空状態にすることで、水の沸点を低下させて効率よく、
汚泥を加熱し、乾燥させるためである。実際の使用で
は、乾燥装置62内は40〜60Torrの圧力で真空
状態に保たれ、120〜130度でスチーム加熱を行な
っている。この処理は、1回で処理する汚泥を初めに全
量投入し、その後撹拌と加熱によって、汚泥に含まれる
水分を除去していく。そして、最終的に撹拌と加熱によ
り乾燥された後、撹拌機63を回転させることで、乾燥
装置に設けられた排出口より排出する。排出された乾燥
汚泥は廃棄物業者によって処理される。
【0004】そして、新たに処理する汚泥が乾燥装置6
2に投入され、再び乾燥処理が行なわれ、乾燥汚泥の除
去作業が行なわれる。このように汚泥の処理は、ある一
定量の汚泥を、一括処理するバッチ処理により行なわれ
ている。
【0005】一方、乾燥装置62内で生成される乾燥汚
泥以外の粉塵、水蒸気、及び、空気は次のように処理さ
れる。まず、これら混合物は集塵器65により粉塵が除
去される。次に、前記水蒸気と前記空気は、凝縮器66
により前記水蒸気が水になる。そして、前記空気と前記
水はドレンタンク67に集められ、空気と水に分離され
る。ドレンタンク67内で分離された空気は、真空ポン
プ64により消音セパレター69を介し排気として、一
方、分離された水はドレンポンプ68により排水として
排出されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
汚泥の乾燥処理方法及びその装置には次のような問題が
あった。すなわち、乾燥処理対象物である汚泥の粘性が
高い場合(含水率が60重量%以下の高粘度汚泥の場
合)において、汚泥投入時に汚泥を一括投入するため
に、本体撹拌機に非常に大きな負荷が掛かってしまうた
め、撹拌機が過負荷によりトルク不足となり回転せずに
停止してしまう。あるいは、汚泥に粘りがあるため、乾
燥装置の内側に多量の汚泥が付着して、この付着した汚
泥がさらに加熱されるので固化し、付着固化した汚泥に
より熱の伝導が阻害され、伝熱効率の低下が発生する。
さらに、付着固化した汚泥の取り除き作業に多大な工数
がかかってしまう。よって、上記したシステムでは、含
水率の低い高粘度汚泥を処理することが困難であり、含
水率70重量%以上の粘性の低い汚泥しか処理すること
ができなかった。
【0007】すなわち、従来の汚泥処理システムでは、
含水率60重量%以下の粘度の高い汚泥を処理する際
に、汚泥投入時に本体撹拌機に非常に大きな負荷が掛か
ってしまうため、撹拌機が過負荷によりトルク不足とな
り回転せずに停止してしまう。あるいは、粘りがあるた
め、投入初期に乾燥装置の内側に多量の汚泥が付着し
て、加熱されるので固化し、この付着固化した汚泥によ
り熱の伝導が阻害され、伝熱効率の低下が発生するとい
う問題があり、含水率60重量%以下の粘度の高い汚泥
が処理できなかった。例えば、塗装工場から排出される
塗料の汚泥類は、含水率が50重量%前後と粘度が高く
うまく処理できなかった。
【0008】そこで本発明は、上記問題点を解決するた
めになされたものであり、含水率60重量%以下の高粘
度汚泥を、処理できる汚泥の乾燥処理方法及びその装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した問題点を解決す
るために請求項1の発明によれば、汚泥を乾燥して処理
する方法において、高粘度の汚泥と低粘度の汚泥とを撹
拌装置内へ投入し、撹拌して混合汚泥とし、該混合汚泥
を加熱しつつ撹拌して乾燥処理する。
【0010】請求項2の発明によれば、上記問題点を解
決するために、請求項1に記載する汚泥の乾燥処理方法
において、前記高粘度汚泥の含水率が60重量%以下、
前記低粘度汚泥の含水率が80重量%以上であることを
特徴とする。
【0011】ここにおいて、含水率とは汚泥中に含まれ
る水分の重量割合であり、汚泥の粘性には、含水率50
重量%付近が最も大きく、含水率が100あるいは0重
量%に近ずくにしたがって、小さくなる性質がある。ま
た、処理の目的が汚泥中の水分を減少させることにある
から、含水率を基準にして汚泥の粘度を高粘度と低粘度
とに区分した。
【0012】請求項3の発明によれば、上記した問題点
を解決するために、請求項1または請求項2に記載する
汚泥の乾燥処理方法において、前記汚泥の投入を、一稼
動当り複数回に分割して実施することを特徴とする。
【0013】ここにおいて、汚泥の乾燥処理はバッチ処
理方式であり、1稼動とは1バッチに相当する。バッチ
処理とは、ある一定量の汚泥を乾燥処理装置に投入し、
一括処理する方法である。
【0014】請求項4の発明によれば、上記した問題点
を解決するために、汚泥を乾燥して処理する汚泥の乾燥
処理装置において、前記高粘度汚泥と前記低粘度汚泥と
を前記真空乾燥機へ圧送する各々のポンプと、該ポンプ
から圧送された汚泥を前記真空乾燥機へ投入する開閉バ
ルブと、前記混合汚泥を撹拌する撹拌機とを有し、前記
ポンプと前記開閉バルブを制御することにより、前記高
粘度汚泥と前記低粘度汚泥とを、前記真空乾燥機内で前
記撹拌機により、撹拌して混合させる制御を行なう制御
装置を有することを特徴とする。
【0015】請求項5の発明によれば、上記問題点を解
決するために、請求項4に記載する汚泥の乾燥処理装置
において、前記高粘度汚泥の含水率が60重量%以下、
前記低粘度汚泥の含水率が80重量%以上であることを
特徴とする。
【0016】請求項6の発明によれば、上記した問題点
を解決するために 請求項4または請求項5に記載する
汚泥の乾燥処理装置において、前記制御装置が前記撹拌
機の回転数を、前記混合汚泥の粘度に応じた負荷に合わ
せて調整する制御手段を有することを特徴とする。
【0017】上記構成を有する汚泥の乾燥処理方法によ
れば、含水率80重量%以上の低粘度汚泥と、含水率6
0重量%以下の高粘度汚泥とを撹拌装置内に投入し、混
合することにより、含水率70重量%ぐらいの混合汚泥
にすることができる。このように混合汚泥にすること
で、高粘度汚泥の含水率を増加させるので、高粘度汚泥
処理に対して起る問題はなくなり、高粘度汚泥の乾燥処
理が可能となる。
【0018】さらに、1バッチで処理する汚泥の投入を
分割投入するので、1回当りの汚泥投入量が少なくな
る。すなわち、各汚泥の投入時に起る、撹拌機への入力
負荷を小さく抑えることができる。よって、従来の一括
投入において、投入時に大量の汚泥が乾燥装置に投入さ
れるために起る撹拌機への大きな負荷入力と、さらには
撹拌機のトルク不足による停止との問題を解決すること
ができる。従って、分割投入することで、汚泥投入時に
起る撹拌機の停止や過負荷運転を確実に防止することが
できる。
【0019】また、分割投入することで、投入初期に起
る乾燥装置の伝熱部に付着固化する汚泥の量も減少する
し、ある程度乾燥した略土砂状の汚泥が、新規投入汚泥
と混合されるため、新規投入汚泥が塊状にならず粒状に
なり、さらに、この粒状の汚泥が付着固化した汚泥と接
触する際に、付着固化した汚泥を剥離させるので、新規
投入汚泥が伝熱部に接する回数・時間が増加するため、
伝熱効率が向上する。従って、撹拌効率と伝熱効率の向
上により、汚泥の乾燥速度を速めるので、高粘度の汚泥
を効率よく処理することが可能となる。さらに、付着固
化する汚泥が減少することにより、乾燥処理終了時の乾
燥汚泥の除去作業性が大幅に向上する。
【0020】また、上記構成を有する汚泥の乾燥処理装
置によれば、乾燥装置への各汚泥の投入時間を最適に制
御しているので、撹拌機にかかる負荷力が一定範囲内に
抑えることができ、過負荷での運転を防止することがで
きる。さらに、撹拌機の回転数をインバータ制御してい
るので、撹拌機の回転数を常に一定に保てるため、乾燥
処理装置をより効率よく運転することができる。しか
も、撹拌機へかかる負荷が高くなっても、それに対応し
た駆動電力を供給するので、撹拌機が停止することな
く、負荷に追従して運転することができる。従って、省
電力で確実に高粘度汚泥を処理することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る汚泥の乾燥処
理方法及びその装置について、具体化した実施の形態を
挙げ、図面に基づいて詳細に説明する。本発明に係る実
施の形態である汚泥の乾燥処理システムの全体構成を図
1に示す。本実施の形態では、図1に示すように、高粘
度汚泥として、電着塗装工程より廃棄される電着塗装
(ED)スラッジを用いている。この電着塗装スラッジ
の含水率は約50重量%である。また、低粘度汚泥とし
て、工場排水の脱水汚泥を用いている。この脱水汚泥の
含水率は約80重量%である。乾燥処理システムを構成
する主要な装置である、真空乾燥機20、汚泥投入ポン
プ50a、50b、及び電動弁40について説明する。
【0022】まず、真空乾燥機20について、図2、図
3を用いて説明する。図2は真空乾燥機20の平面図、
図3は同断面図である。真空乾燥機20には、図3に示
すように、円筒状の乾燥室23が上下2段に設けられ、
汚泥の投入口29と30(図2参照)がそれぞれの乾燥
室23に設けられ、この投入口29、30から汚泥が乾
燥室23に投入される。本実施の形態では、投入口29
より脱水汚泥が、投入口30より電着塗装スラッジが投
入される。もちろん、各汚泥の投入口を逆にしても構わ
ない。
【0023】乾燥室23内には、乾燥室23の中心位置
にシャフト27が垂直方向に回転自在に設けられ、シャ
フト27には各乾燥室内の長手方向に、シャフト37が
直交するように装着されている。また、シャフト37に
はスクレーパー28が装着されている。そして、シャフ
ト27はモーター22に連結されており、シャフト27
を回転させることにより、スクレーパー28が回転し
て、乾燥室23に投入された混合汚泥26が撹拌され
る。すなわち、モーター22、シャフト27、37、ス
クレーパー28により撹拌機35が構成されている。
【0024】また、乾燥室23の外側面には、乾燥室2
3を包囲する格好で蒸気ジャケット24、及び蒸気サイ
ドジャケット25が設けられており、蒸気ジャケット2
4と蒸気サイドジャケット25とは連通している。そし
て、蒸気ジャケット24には、蒸気入口31と蒸気出口
32が設けられ、蒸気入口31より蒸気が供給される。
これにより、乾燥室23内の混合汚泥26を、間接的に
加熱している。本実施例では、120〜130度の蒸気
を供給して間接加熱を行なっている。
【0025】さらに、乾燥室23に設けられた真空口3
4に真空装置(本実施例では、図1に示す真空ポンプ4
5になる)が接続され、これにより、乾燥室23内を真
空状態にしている。本実施例では、40〜60Torr
の圧力で真空状態に保持されている。真空状態にするこ
とにより、水の沸点を低下させ、さらに汚泥の温度上昇
を抑えるので、低温での加熱で効率よく汚泥を乾燥させ
ることができる。
【0026】次に、汚泥投入ポンプ50a、50bにつ
いて説明する。このシステムに使用している汚泥投入ポ
ンプ50a、50bはともにモーノポンプである。モー
ノポンプの作動原理について、図4を用いて説明する。
図4はモーノポンプの主要構成部の断面図である。モー
ノポンプは回転容積型の一軸偏心ネジポンプであり、図
4(a)に示すように、金属製外筒51の内側に弾性材
質で形成された断面が長円形のステータ52(雌ネジに
なる)の内部に、金属製の雄ネジのローター53が装着
されている。また、図4(b)に示すように、ローター
53とステータ52の間にできる空間54は、ローター
53とステータ52の接線により厳密にシールされてい
る。このモーノポンプは、ローター53が回転すること
により、ローター53とステータ52の内部による空間
54が順次前方へ移動して、空間54に含まれる汚泥の
吸入・吐出を行なっている。そして、真空乾燥機20の
汚泥投入口29及び30には電動弁40が接続され、汚
泥投入ポンプ50a及び50bの作動と連動してバルブ
開閉を行い、真空乾燥機20への汚泥投入を制御してい
る。
【0027】以上説明した装置において、撹拌機35の
モーター22へかかる負荷力(本実施例ではモーターの
電流値)を検出し、その値の大小に合わせて、モーター
22の回転数をインバーター制御(図1の符号3)し
て、撹拌機35の回転数を一定(本実施例では4rp
m)に保って汚泥の乾燥処理装置を運転している。ま
た、撹拌機35のモーター22にかかる負荷力が一定範
囲内になるように設計されたプログラムにより、各汚泥
投入ポンプをスケジュール運転(シーケンス制御)して
いる(図1の符号4及び5)。もちろん、ここで使用さ
れるプログラムは、処理する汚泥によって異なる。
【0028】このように、各汚泥投入ポンプの運転を制
御することにより、撹拌機35の過負荷での運転を防止
することができる。また、撹拌機35の回転数をインバ
ーター制御することにより、撹拌機35へかかる負荷が
低いときには、低電力で撹拌機35を運転することがで
きる。しかも、撹拌機35へかかる負荷が高くなって
も、それに対応した駆動電力を供給するので、撹拌機3
5が停止することなく、負荷に追従して運転することが
できる。従って、乾燥処理装置をより効率よく運転する
ことができるため、汚泥の処理費を大幅に低減すること
ができる。さらに、高負荷での運転にも追従することが
できるので、確実に高粘度の汚泥を処理することが可能
となる。
【0029】続いて、上記説明した主要装置を用いた汚
泥乾燥処理システムによる処理方法について、図1を用
いて説明する。まず、脱水汚泥投入ポンプ50aが作動
し、この作動信号により、汚泥投入口29に接続された
電動弁40が作動してバルブが開き、脱水汚泥のみが真
空乾燥機20へ投入される(図1の符号1であり、以下
運転1という)。そして、乾燥室23内で撹拌機35に
よる撹拌と、蒸気による間接加熱とにより乾燥処理され
る。乾燥処理が開始されると、撹拌機35のモーター2
2の電流値を検出し、モーター22の回転数をインバー
ター制御して常に回転数を4rpmに保っている(図1
の符号3)。この4rpmという回転数は、本実施の形
態において、撹拌効率が良い回転数であり、実験的に求
められた値である。
【0030】そして、脱水汚泥の含水率が50%以下に
なった段階で、電着塗装スラッジ投入ポンプ50bが作
動し、それに連動して汚泥投入口30に接続された電動
弁40のバルブが開き、真空乾燥機20内に電着塗装ス
ラッジが投入され(図1の符号2であり、以下運転2と
いう)、乾燥室23内で混合汚泥26となり、撹拌と加
熱による乾燥処理が開始される。この投入時間は、予め
実験により求めた処理時間に基づいて、設計されたプロ
グラムにより制御されている。このように、脱水汚泥を
先に真空乾燥機20に投入、乾燥させることで、脱水汚
泥を略土砂状にし、そこへ粘性の高い電着塗装スラッジ
を投入すると、略土砂状の脱水汚泥と混合され、電着塗
装スラッジが塊状にならずに粒状になり、電着塗装スラ
ッジ同志の付着合いの発生を抑えるため、脱水汚泥と電
着塗装スラッジがうまく混合される。よって、電着塗装
スラッジ投入時に、乾燥室23の伝熱部やスクレーパー
28に付着固化することを防止することができる。従っ
て、伝熱効率の低下や撹拌機35が停止することがなく
なり、しかも、撹拌効率が良くなり乾燥速度を速め乾燥
処理をスピードアップできる。
【0031】続いて、プログラムにより設定された所定
時間経過後に、再び運転1と運転2が行なわれる。この
ようにして、1バッチで処理する汚泥量を複数回に分け
て投入し、汚泥の乾燥処理を行なっている。本実施例で
は、1バッチ(24時間)において、運転1と運転2を
各3回ずつ、合計6回の汚泥投入を行なっている。ま
た、電着塗装スラッジを約1.5tを処理するために、
脱水汚泥を約11t使用している。これら汚泥の処理量
は、工場の規模や処理システムの能力によりそれぞれ異
なっている。処理汚泥を分割投入することで、撹拌機3
5にかかる負荷を小さくでき、過負荷運転を防止し、さ
らに省電力で運転することが可能となる。
【0032】また、分割投入することで、乾燥室23内
側に付着固化した汚泥を、新規投入汚泥が剥離させるた
め、伝熱効率が向上する。これは、伝熱部に汚泥が付着
固化した場合の熱伝導率が約0.0003であるのに対
して、伝熱部のみの場合の熱伝導率は約0.1であるこ
とから、伝熱部に付着固化した汚泥を剥離させると、熱
伝導が非常に向上するためである。
【0033】なお、処理中に乾燥室23内に発生する粉
塵、水蒸気、及び空気は、処理システムの後処理工程
で、集塵機41により粉塵が除去され、凝縮機42によ
り水蒸気が液化され水となり、この水と空気がドレンタ
ンク43に集められ、空気と水に分離される。ドレンタ
ンク43内で分離された空気は、真空ポンプ45により
排出され、消音セパレター46を介して排気として処理
される。一方、分離された水はドレンポンプ44により
排水として排出される。
【0034】その後、撹拌と加熱によって、汚泥に含ま
れる水分を除去していく。そして、最終的に撹拌と加熱
により乾燥された後、撹拌機35を逆回転させること
で、真空乾燥機20に設けられた排出口36より処理汚
泥を排出する。これで、処理システムの稼動が終了し、
この一連の処理が汚泥処理システムの1稼動、すなわち
1バッチとなる。排出された処理汚泥は廃棄物処理業者
によって処理される。
【0035】以上説明した通り本発明の処理方法によれ
ば、含水率80重量%以上の低粘性汚泥と含水率60%
以下の高粘性汚泥とを乾燥装置内に投入して、含水率を
約70重量%の混合汚泥として乾燥処理することで、含
水率60%以下の高粘度汚泥を乾燥処理することが可能
となる。
【0036】さらに、処理システムの1バッチで処理す
る汚泥を複数回に分けて、分割投入することにより、撹
拌機のモーターにかかる負荷力を小さくすることがで
き、過負荷運転になることを防止し、安定した運転を継
続できることはもちろん、より少ない動力で運転するこ
とができる。従って、処理システムの運転コストを抑え
ることができ、処理費の低減にも貢献している。
【0037】以上本発明の実施の形態について説明した
が、本発明は上記実施の形態に限ることなく、色々な応
用が可能である。すなわち、例えば本実施例では、高粘
度汚泥として、電着塗装スラッジを使用しているが、通
常の塗料カスの処理にも応用することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明の汚泥の乾燥処理方法によれば、
含水率80重量%以上の低粘度汚泥と、含水率60重量
%以下の高粘度汚泥とを混合し、含水率が約70重量%
の混合汚泥にすることにより、従来処理が困難であった
高粘度汚泥の乾燥処理を行なうことができる。さらに、
1バッチに処理する汚泥の投入を複数回に分けて分割投
入するので、撹拌機にかかる負荷力を小さく、かつ平均
化できため、撹拌効率が向上する。また、分割投入する
ことで、汚泥が乾燥装置の伝熱部に付着する量が減少
し、さらに、伝熱部に付着固化した汚泥を、新規投入汚
泥が剥離させるので、伝熱効率が向上する。従って、撹
拌効率と伝熱効率の向上により、汚泥の乾燥速度を速め
るので、高粘度汚泥を効率よく処理することが可能とな
る。
【0039】また、本発明の汚泥の乾燥処理装置によれ
ば、乾燥装置への各汚泥の投入時間を最適に制御してい
るので、撹拌機にかかる負荷力が一定範囲内に抑えるこ
とができ、過負荷での運転を防止することができる。さ
らに、撹拌機の回転数をインバータ制御しているので、
撹拌機の回転数を常に一定に保てるため、乾燥処理装置
をより効率よく運転することができる。しかも、撹拌機
へかかる負荷が高くなっても、それに対応した駆動電力
を供給するので、撹拌機が停止することなく、負荷に追
従して運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る汚泥の乾燥処理装置
の全体構成を示したシステム図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る汚泥の乾燥処理装置
を構成する乾燥処理装置を示した平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る汚泥の乾燥処理装置
を構成する乾燥処理装置を示した断面図(図2のA−A
断面)である。
【図4】(a)は本発明の実施の形態に係る汚泥の乾燥
処理装置を構成する汚泥投入ポンプを示した断面図、
(b)は同A−A断面の断面図である。
【図5】従来の汚泥の乾燥処理装置の全体構成を示した
システム図である。
【符号の説明】
1、2 汚泥投入運転 3 インバーター制御ライン 4、5 シーケンス制御ライン 20 真空乾燥機 35 撹拌機 41 集塵器 42 凝縮器 43 ドレンタンク 44 ドレンポンプ 45 真空ポンプ 47a、47b 汚泥貯留設備 50a、50b 汚泥投入ポンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚泥を乾燥して処理する方法において、 高粘度汚泥と低粘度汚泥とを真空乾燥機内へ投入し、撹
    拌して混合汚泥とし、 該混合汚泥を加熱しつつ撹拌して乾燥処理する汚泥の乾
    燥処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する汚泥の乾燥処理方法
    において、 前記高粘度汚泥の含水率が60重量%以下、前記低粘度
    汚泥の含水率が80重量%以上であることを特徴とする
    汚泥の乾燥処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載する汚泥
    の乾燥処理方法において、 前記汚泥の投入を、一稼動当り複数回に分割して実施す
    ることを特徴とする汚泥の乾燥処理方法。
  4. 【請求項4】 汚泥を乾燥して処理する汚泥の乾燥処理
    装置において、 前記高粘度汚泥と前記低粘度汚泥とを前記真空乾燥機へ
    圧送する各々のポンプと、 該ポンプから圧送された汚泥を前記真空乾燥機へ投入す
    る開閉バルブと、 前記混合汚泥を撹拌する撹拌機とを有し、 前記ポンプと前記開閉バルブを制御することにより、前
    記高粘度汚泥と前記低粘度汚泥とを、前記真空乾燥機内
    で前記撹拌機により、撹拌して混合させる制御を行なう
    制御装置を有することを特徴とする汚泥の乾燥処理装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載する汚泥の乾燥処理装置
    において、 前記高粘度汚泥の含水率が60重量%以下、前記低粘度
    汚泥の含水率が80重量%以上であることを特徴とする
    汚泥の乾燥処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載する汚泥
    の乾燥処理装置において、 前記制御装置が前記撹拌機の回転数を、前記混合汚泥の
    粘度に応じた負荷に合わせて調整する制御手段を有する
    ことを特徴とする汚泥の乾燥処理装置。
JP8211329A 1996-08-09 1996-08-09 汚泥の乾燥処理方法及びその装置 Pending JPH1052700A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8211329A JPH1052700A (ja) 1996-08-09 1996-08-09 汚泥の乾燥処理方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8211329A JPH1052700A (ja) 1996-08-09 1996-08-09 汚泥の乾燥処理方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1052700A true JPH1052700A (ja) 1998-02-24

Family

ID=16604157

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8211329A Pending JPH1052700A (ja) 1996-08-09 1996-08-09 汚泥の乾燥処理方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1052700A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000168881A (ja) * 1998-12-11 2000-06-20 Taiheiyo Cement Corp 汚泥輸送用コンテナ、及び該コンテナを備えた輸送手段、並びに該コンテナを使用した汚泥処理システム
JP2007050374A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 低含水率汚泥の輸送方法及び輸送装置並びにセメント製造設備
JP5865465B1 (ja) * 2014-11-13 2016-02-17 大旺新洋株式会社 スラッジの乾燥処理方法及びその装置
CN106116095A (zh) * 2016-08-01 2016-11-16 郑经耀 一种污泥烘干机及使用该烘干机烘干污泥的方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000168881A (ja) * 1998-12-11 2000-06-20 Taiheiyo Cement Corp 汚泥輸送用コンテナ、及び該コンテナを備えた輸送手段、並びに該コンテナを使用した汚泥処理システム
JP2007050374A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 低含水率汚泥の輸送方法及び輸送装置並びにセメント製造設備
JP5865465B1 (ja) * 2014-11-13 2016-02-17 大旺新洋株式会社 スラッジの乾燥処理方法及びその装置
CN106116095A (zh) * 2016-08-01 2016-11-16 郑经耀 一种污泥烘干机及使用该烘干机烘干污泥的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8028549B2 (en) Control device for a washing machine
EP2236467A1 (en) A method for drying sludge
CN107237752A (zh) 干式真空泵装置和真空排气系统
CN206347852U (zh) 一种带有微波干燥装置的有机物脱水装置
JPH1052700A (ja) 汚泥の乾燥処理方法及びその装置
CN107599164A (zh) 带干燥功能的建筑用水泥粉混料装置
JP2003211198A (ja) 汚泥処理装置
JP6063196B2 (ja) 乾燥・濃縮方法並びにその装置
CN214299794U (zh) 一种消化池污泥高效搅拌设备
JPH10170151A (ja) 連続式乾燥装置
JP3709499B2 (ja) 乾燥装置
CN210595736U (zh) 一种染整用污泥脱水设备
JP2002205099A (ja) 汚泥処理装置及び汚泥処理方法
JP3581970B2 (ja) 汚泥の回分式攪拌乾燥方法
CN205495411U (zh) 一种建筑工程用高强度耐磨搅拌筒
CN210645159U (zh) 一种新型聚羧酸减水剂液体干燥装置
JP2003019500A (ja) 乾燥方法及びその装置
CN220907351U (zh) 电加热污泥干化设备
CN219693820U (zh) 一种干燥设备
JP3867266B2 (ja) 間接加熱式攪拌乾燥機の運転制御方法
CN214238775U (zh) 一种工业废磷石膏的处理设备
CN210736494U (zh) 双轴摊铺器
CN219797750U (zh) 一种针状焦烘干装置
JPH11257858A (ja) 遠心薄膜乾燥機
CN218784767U (zh) 双螺旋混合机