JPH1052142A - ロータリーモアのモアデッキ - Google Patents

ロータリーモアのモアデッキ

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JPH1052142A
JPH1052142A JP8210158A JP21015896A JPH1052142A JP H1052142 A JPH1052142 A JP H1052142A JP 8210158 A JP8210158 A JP 8210158A JP 21015896 A JP21015896 A JP 21015896A JP H1052142 A JPH1052142 A JP H1052142A
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Yasuyuki Suhara
康行 栖原
Terumitsu Oya
輝光 大家
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行機体に装着したロータリーブレード型の
モアにより刈り取った刈芝を、効率良く放出できるよう
にする。 【解決手段】 モアデッキ2内に複数のロータリーブレ
ード1a・1b・1cを配置して、モアデッキの一部に
開口した排出口2cより刈芝を排出するロータリーモア
において、前記排出口2cに最も近いロータリーブレー
ドの上方後部のモアデッキ上面に空気吸入口5を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に装着し
た複数のロータリーブレードを有するロータリーモアに
より刈り取った刈芝を、効率良く放出する構成に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から走行機体の腹部や前部にロータ
リーブレード型のモアを装着する構成は公知である。該
モアのモアデッキ内にロータリーブレードを左右方向に
数箇所配設し回動駆動するようにし、該ロータリーブレ
ードは羽根部を設けて、芝を刈り取ると同時に、該ブレ
ードの回転によって生じた風によって刈り取った芝を搬
送するようにしていた。そのブレードの回転による搬送
風の発生により刈り取られた芝は前記モアデッキの前部
に形設した排出流路に従って側方に搬送され、排出口よ
り刈芝を放出するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のモアで
芝の密集度の濃い芝面を芝の刈り高さを低くしながら芝
刈り作業を行うと、モアデッキの下端と芝面の間の隙間
が殆どなくなり、モアデッキ周囲から入る空気は極わず
かとなり、取り入れられる空気が不足する。また、排出
流路には各ロータリーブレードにより刈り取られた刈芝
が搬送され、排出流路の出口付近においては刈芝量が大
量となり、この大量の刈芝を搬送するに十分な搬送風が
得られず、従って、排出流路の出口付近に刈芝が滞留し
たり、詰まったりしており、刈り取り性能を著しく低下
させていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明が解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
に、モアデッキ内に複数のロータリーブレードを配置し
てモアデッキの一部に開口した排出口より刈芝を排出す
るロータリーモアにおいて、前記排出口に最も近いロー
タリーブレードの上方後部のモアデッキ上面に空気吸入
口を設けた。また、前記排出口の後端と前記ロータリー
ブレードの回転中心を結ぶ線から反排出流路側へ、20
°から120°の範囲内に前記空気吸入口を設けたもの
である。
【0005】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明す
る。図1は腹部にモアを装着したローンモアの側面図、
図2はモアの平面図、図3は本発明の空気吸入口の配置
を示すモアデッキの部分平面図、図4は同じく本発明の
モアデッキに部分側面断面図、図5は空気吸入口を被装
する吸入ガイドを配するモアデッキの部分平面図、図6
は他の吸入ガイドを示す平面図、図7は網材で被装する
空気吸入口を示す平面図、図8は空気吸入口を被装する
ルーフ体を配するモアデッキの部分平面図、図9は同じ
くルーフ体を配するモアデッキの部分側面図一部断面
図、図10はルーフ体の別実施例を示す部分側面図一部
断面図、図11は2連式のロータリーブレードを有する
モアデッキに開口する空気吸入口の位置を示す平面図で
ある。
【0006】図1、図2において、ロータリーブレード
型のモアMとキャッチャボックスBを装着したローンモ
アAの全体構成から説明する。走行機体であるトラクタ
ーの前輪30・30と後輪31・31の間の腹部に、3
連のロータリーブレード1a・1b・1cを有するモア
Mが昇降機構を介して吊設され、運転席で昇降操作でき
るようにしている。該モアMは前部に前部支持輪32を
設けて支持し、後部に後部ガイド輪33を設けて刈り高
さを調節可能に支持し、モアMを下げた状態で圃場面に
追随させながら走行して刈取作業を行うようにしてい
る。
【0007】また、機体フレームF前部上のボンネット
内にエンジンEを載置し、該エンジンEからの動力を変
速装置を介して、前輪30・30及び後輪31・31を
駆動している。また、フロントアクスルケースのフロン
トPTO軸からユニバーサルジョイント17を介してモ
アM上部に設けたギアボックス27に動力が伝達され、
該ギアボックス27で変速されてロータリーブレード1
a・1b・1cと、スロワーSを駆動している。該スロ
ワーSは座席の右側に配置され、該モアMにより刈取ら
れた芝が排出口2cを通過し、スロワーSへ放出され、
該スロワーSの羽根の回転により、連結ホース21を介
してキャッチャーボックスBの投入口へ刈芝が搬送され
る。
【0008】また、図2に示すように、前記ロータリー
ブレード1a・1b・1cは、モアデッキ2のデッキ部
2bにより覆われている。該ロータリーブレード1a・
1b・1cの回転軸は該デッキ部2b上に回転自在に突
出されて、それぞれプーリー3a・3b・3cを固設
し、該プーリー3a・3b・3cにベルト40を巻回し
て、同一方向で同一回転数で回転するようにしている。
前記プーリー3bを固設した回転軸は前記ギアボックス
27より直接駆動され、ベルト40を介してそれぞれの
プーリーが駆動される。そして、これらのプーリー3a
・3b・3cやベルト40はプーリーカバー13により
被装されている。また、プーリー3cの回転軸上部にベ
ベルギアボックス39を設け、該ベベルギアボックス3
9からジョイント軸41を突出してスロワーSの駆動軸
に伝動している。
【0009】そして、互いに隣接するロータリーブレー
ド1a・1b・1cの回転軌跡は重複するように配置さ
れて、前進刈取作業で刈り残しが発生しないようにして
おり、モアデッキ2の後部には図3に示すように、前記
ロータリーブレード1a・1b・1cの回転軌跡の後部
を覆うようにブレードガイド2fを形設し、該モアデッ
キ2の前部はロータリーブレード1a・1b・1cの位
置よりも高くして排出流路2aを形成し、該排出流路2
aは右側側面に開口した排出口2cに向かい徐々に高さ
が高くなるように構成している。前記排出流路2aに
は、ロータリーブレード1a・1b・1cには羽根部が
設けられて、その回転に従って搬送風が発生され、時計
回りに循環する搬送風によって刈芝が排出流路2a内に
送り込まれている。また、前記デッキ部2bのロータリ
ーブレード1aと1b及び1bと1cの回転軌跡の間の
前部空間の上部のデッキ部2bに、図3に示すように下
方に一段下がった窪部2dと一段盛り上がった隆起部2
eを形設しており、前記隣接するロータリーブレード1
aと1b及び1bと1cの回転による搬送風の流れを一
定方向にしている。
【0010】そして本発明は、モアデッキ2上面に空気
吸入口5を開口して搬送風の風量を増加させて、排出流
路2a内に刈芝を滞留させることなく排出口2cより排
出するようにしている。その開口位置はモアデッキ2内
にスムーズに吸入する位置であり、逆に搬送風がモアデ
ッキ2上に吹き出すことのない位置が要求されている。
従って、排出流路2a上の終端側における搬送風の風量
を増す必要があるために、排出口2c側に最も近いロー
タリーブレード1c上のデッキ部2bに空気吸入口5を
開口している。また、図3に示すように、前記排出流路
2aの終端位置である排出口2cの後端部とロータリー
ブレード1c回転軌跡の右部との間位置は、ブレードガ
イド2fによってガイドされ循環する搬送風の一部が矢
印xの様に排出口2cより流出しており搬送風を乱した
状態となっているので、前記ロータリーブレード1cに
より発生する搬送風の乱れている箇所も避けて、空気吸
入口5を設けている。
【0011】即ち、前記ロータリーブレード1cの回転
軸を中心として、該回転中心Qと排出口2cの後端部と
を結ぶ延長線を排出線C1として、排出線C1よりロー
タリーブレード1cの回転方向(反排出流路2a側)に
角度θ1回転した位置を基準線C2として、排出線C1
と基準線C2とに囲まれるデッキ部2b内は搬送風が乱
れており空気吸入口5の開口を避けている。また、前記
デッキ部2b上の窪部2dと隆起部2eとを形設した位
置においては、窪部2dを通過する搬送風内の一部は排
出流路2a内の搬送風に引き込まれており、矢印yの様
に隆起部2e側に流入したり、排出流路2a内の搬送風
が隆起部2e内に流れ込もうとしているので、隆起部2
eと近傍後方位置は搬送風を乱している。従って、基準
線C2より時計周りに角度θ2回動した合流線C3より
前方位置は搬送風が乱れている。その為に、基準線C2
と合流線C3との間の範囲のデッキ部2b内はブレード
ガイド2fに沿って循環する安定した搬送風を発生する
搬送風安定範囲Pとなっており、この範囲P内のデッキ
部2b上に空気吸入口5を開口するようにしている。前
記角度θ1は好ましくは20°であり、角度θ2は10
0°である。つまり搬送風安定範囲Pは排出線C1より
反排出流路2a側へ20°から120°の範囲となる。
【0012】また、図4に示すように、前記ロータリー
ブレード1端部の回転方向後部は上方に湾曲させて羽根
部としており、ロータリーブレード1の回転によって、
矢印zの如く、ブレードガイド2f下方より取り入れた
空気を上方に送りながらブレードガード2fに沿う搬送
風を発生させている。そして、前記空気吸入口5の開口
の外周端位置は、図4に示すように、ロータリーブレー
ド1cの最外径より半径方向に内側に開口しており、好
ましくは、開口外周端とブレードガイド2fの間隔Lが
0.03D(Dはロータリーブレード1の最大回転外
径)となるようにしている。このように構成すること
で、搬送風が空気吸入口5より上方に吹き出さないよう
にしている。更に、図2〜図4に示す様に、前記空気吸
入口5は、駆動力の伝達するプーリー3a・3b・3c
やベルト40等を内装するプーリーカバー13によって
被装される範囲外に開口しており、ロータリーブレード
1cの回転によって小石や刈芝等の異物がはね飛ばされ
るが、その異物がプーリーカバー13内に溜まったり、
ベルト40やプーリー3に挟まったりして駆動系に悪影
響を及ぼさないようにし、また、ベベルギアボックス3
9等の駆動系を支持するデッキ部2bに開口することも
避けて、強度を保つ構成としている。
【0013】この空気吸入口5の搬送風安定範囲Pは、
図11に示す様に、2連式のロータリーブレード1・1
を有するモアデッキ2’においても同様に適用できる。
つまり、2連式のロータリーブレード1・1を有するモ
アデッキ2’の排出口は中央後部に配置され、ロータリ
ーブレード1・1は互いに排出口に搬送風が向かうよう
に逆方向に回転されている。そして、ロータリーブレー
ド1の回転軸を中心として、回転中心と排出口とを結ぶ
排出線C1を基として反排出流路2a側に角度θ1回動
して基準線C2とし、この基準線C2より角度θ2更に
回動した位置を合流線C3として、この基準線C2と合
流線C3とに囲まれる範囲が搬送風の安定している搬送
風安定範囲Pとして、この範囲に空気吸入口を開口して
いる。
【0014】そして、前述した空気吸入口5の形状は限
定するものではなく、丸や三角形、またはロータリーブ
レード1の回転軌跡に合わせた形状としてもよく、本実
施例においてはロータリーブレード1の回転方向に長い
長方形状に開口している。そして、前記空気吸入口5を
ロータリーブレード1によって弾かれた石等の異物がデ
ッキ部2b上に飛び出さない様に、図7に示す如く、格
子状の網材6によって被装して開口面積を広く保つ構成
にしている。該網材6の格子間隔をロータリーブレード
1の半径方向に対して回転方向を長くすることによって
空気の吸入効率を向上するようにしている。また、前記
空気吸入口5を被装する他の構成として、図5、図6に
示す様に、複数の小孔を開口する板状体である吸入カバ
ー7によって被装する構成にすることもできる。該吸入
カバー7はボルト等によってデッキ部2bに固定するも
のであり取付を容易としている。図6は吸入カバー7に
円形の小孔8・8・・・を開口したものであり、図5は
ロータリーブレード1の回転方向に合わせた円弧状の小
孔8’・8’・・・を開口し、パンチメタル等で構成し
て吸入効率を向上したものである。
【0015】更に、前記空気吸入口5を被装する構成と
して、図8、図9に示す様に、ルーフ体10を用いて被
装することもできる。即ち、空気吸入口5の左右両端部
より上方に板体11・11を立設し、該板体11・11
の上部にルーフ体10を固設して上下に間隔をあけて空
気吸入口5を被装している。前記ルーフ体10は前後略
中心位置において「へ」字状に屈曲して、前部ルーフ1
1aと後部ルーフ11bを形設しており、ロータリーブ
レード1によって跳ね上げられた石等の異物は必ず前部
ルーフ11aか後部ルーフ11bに当接し、図中の矢印
のように跳ね返って空気吸入口5方に落下するようにし
て飛び出さないようにしている。また、前記前部ルーフ
11aをプーリーカバー13側面の近傍位置まで延出
し、後部ルーフ11bをデッキ部2bの直上方まで延出
しており、その隙間は、石等の異物を通過させることの
ない間隔としているが、デッキ部2b内に吸入する空気
を通すには十分な間隔としている。同様に、前記ルーフ
体10を図10に示す様に、傾斜状に配置するルーフ体
10’として、異物をプーリーカバー13側面方に跳ね
返らせて、異物を外部に直接飛散することのないようす
ることもできる。
【0016】このように構成したことで、ロータリーブ
レード1a・1b・1cを回転させて、刈取とともに、
搬送風を生じさせると、デッキ部2bに開口した空気吸
入口5によって、ロータリーブレード1cによる搬送風
を大量に発生させ、各ロータリーブレード1a・1b・
1cによって刈り取られた刈芝が集まる排出流路2aの
終端位置においても、刈芝を滞留させることのない十分
な搬送風を発生させることができる。また、排出流路2
aの排出口2cにスロワーSを配置する場合には、該ス
ロワーSの直側方のロータリーブレード1c上に空気吸
入口5を開口する構成となるので、スロワーSにより吸
引力を利用して空気吸入口5により吸入効率を向上する
ことができる。更に、空気吸入口5を吸入カバー7等に
よって被装しており、空気吸入口5から小石等の異物を
飛び出すこともない。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、モアデッキの排出
口の近傍側のロータリーブレード上に空気吸入口を開口
する構成としており、排出流路の終端側に大量の刈芝を
搬送するのに十分な搬送風を発生させることができる。
また、空気吸入口の開口位置は、ロータリーブレードの
回転によって発生する搬送風が排出流路の出口である排
出口や、隣接するロータリーブレードにより影響を受け
る箇所を避けて、安定した搬送風が得られる範囲内に開
口しており、搬送風の一部がモアデッキの上に逃げて、
刈芝を吹き出すことがなく、モアデッキ内に空気を吸入
して、搬送風の風量を増大させている。従って、刈芝の
丈が長く密集して、モアデッキの下部より空気を吸入し
にくい圃場の刈り取り作業においても、排出流路内に刈
芝を滞留して詰まらせたり、ロータリーブレードの回動
に大きな負荷を生ずる等の不具合をなくしており、ロー
ンモアの刈取効率を向上して、様々な箇所に適用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】腹部にモアMを装着したローンモアの側面図で
ある。
【図2】モアの平面図である。
【図3】本発明の空気吸入口の配置を示すモアデッキの
部分平面図である。
【図4】同じく本発明のモアデッキに部分側面断面図で
ある。
【図5】空気吸入口を被装する吸入ガイドを配するモア
デッキの部分平面図である。
【図6】他の吸入ガイドを示す平面図である。
【図7】網材で被装する空気吸入口を示す平面図であ
る。
【図8】空気吸入口を被装するルーフ体を配するモアデ
ッキの部分平面図である。
【図9】同じくルーフ体を配するモアデッキの部分側面
図一部断面図である。
【図10】別実施例のルーフ体を示す部分側面図一部断
面図である。
【図11】2連式のロータリーブレードを有するモアデ
ッキに開口する空気吸入口の位置を示す平面図である。
【符号の説明】
M モア P 搬送風安定範囲 1 ロータリーブレード 2 モアデッキ 2b デッキ部 2c 排出口 5 空気吸入口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モアデッキ内に複数のロータリーブレー
    ドを配置して、モアデッキの一部に開口した排出口より
    刈芝を排出するロータリーモアにおいて、前記排出口に
    最も近いロータリーブレードの上方後部のモアデッキ上
    面に空気吸入口を設けたことを特徴とするロータリーモ
    アのモアデッキ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のモアデッキにおいて、前
    記排出口の後端と前記ロータリーブレードの回転中心を
    結ぶ線から反排出流路側へ、20°から120°の範囲
    内に前記空気吸入口を設けたことを特徴とするロータリ
    ーモアのモアデッキ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010161972A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Kubota Corp 草刈装置

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