JPH10511280A - 枠組みとコアの変更によるおむつの適合性と持続適合性の改良 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 使用の間じゅう着用者に永続的な適合を与えるだけでなく身体滲出物の汚れと着用者の着け心地／動き易さが改善されたおむつや失禁者ブリーフやおむつホルダーとライナーや女性生理服などの吸収製品。このような吸収製品は吸収コアを有し、着用者の動きによって生じた吸収コアへの力が最小となるように、吸収コアが好ましくは着用者の小動作部内に適合するように設計されている。脚部弾性体とバリアー脚部カフは縦側端に端部を有している。また吸収製品は、着用者への吸収製品の動的な適合を維持するため、吸収製品を着用者に固定するための閉じシステムを有している。テープタブは縦側端に対して約４５°の角度で配置されている。閉じシステムは、前側腰部のめくれを防ぐため、張力面が少なくとも製品の前側腰部の辺りに形成されるように設計されている。さらに吸収製品は多数の層の段々コアという特徴を持ち、これは滲出物がコアの上面層と露出端の両方から吸収されるのを可能にしている。好適な封じアッセンブリーの設計も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 枠組みとコアの変更によるおむつの適合性と持続適合性の改良 発明の分野 本発明は、おむつや失禁ブリーフや用便しつけ用パンツやおむつホルダー・ラ イナーや衛生服などの吸収製品、特に、着用者によってかけられる力に応じて変 形し、その力がなくなったとき元の形状に戻ることができ、従って着用者に改善 された適合と永続的な動的な適合を与える伸縮性吸収製品に関する。 発明の背景 幼児や失禁者は、尿や他の排出物を吸収し保持するおむつなどの吸収製品を着 用する。吸収製品は、排出物を保持するすると共にそれらを着用者の身体および 着用者の衣服と寝間着から分離する。基本設計の異なる様々な使い捨て吸収製品 が知られている。例えば、１９６７年１月３１日付けでダンカン氏等に付与され た「使い捨ておむつ」と題する米国再特許第２６，１５２号は使い捨ておむつを 開示しており、これは広く受け入れられ商業的に成功を収めており、また、１９ ７５年１月１４日付けでビュエル氏に付与された「使い捨ておむつ用の収縮性側 部」と題する米国特許第３，８６０，００３号は弾性的脚部カフ使い捨ておむつ を開示しており、これは広く受け入れられ商業的に成功を収めており、両特許は 本明細書に組み込まれる。 しかしながら、公知の吸収製品の多くは、使用中に弛んだり着用者の身体から ずり落ちる傾向がある。この弛みとずり落ちは、着用者が呼吸し動き姿勢を変え る間の着用者の相対的な動きや、吸収製品が身体排出物の負荷を受けたときに生 じする下方の力や、着用者の動きに依存した吸収製品自体の素材の変形によって 引き起こされる。吸収製品の弛みとずり落ちは、早期の漏れを引き起こし、着用 者に吸収製品の適合の悪さを与える。 通常の使い捨ておむつは、おむつは使用中の動的な動き（従って動的な力）に 関する着用者の部分にぴったり合うように、たいていは着用者の腹部にぴったり 合って、太股にもぴったり合うように設計されている。これらの動的な動きと力 は、特に腹部の膨張や収縮によるものは、おむつを作っている素材を変形させる 傾向にあり、おむつを身体から引き離す傾向にある。従って、おむつは身体から ずり落ちる傾向にある。おむつの閉めシステムもまたたいていは、腰と脚の開口 および着用者の周りの（裏地に沿って伸張力を与える）張力の裏地の寸法を形成 して着用者のおむつを固定するように設計されている。しかしながら、この閉め システムによって決まる腰回り寸法は、着用者の動きによって起こる身体寸法の 変化に適応できず、着用者の腹部の寸法が閉めによって決まる寸法よりも小さく なる時に、おむつは着用者をずり落ちる傾向にある。さらに、腹部の寸法が、閉 めシステムによって決まる寸法よりも大きくなるとき、おむつは着用者の異なる 位置（すなわち周囲が最小の部分）に移動する傾向にあるか、あるいは、おむつ は、肌に印を付けたり着用が不快なものになるほど、腹部を締め付けるようにな る。おむつの吸収コアと他の硬い非弾性部材はたいてい、腹部または脚の部分に ぴったり合っており、それらは動的な力を受けて、製品の更なる弛みやずり落ち により着用者に生じる動的な力によって、吸収コアは一団になって下方あるいは 内側に押される。 着用者に対する吸収製品のより快適な適合のため、ある商業的に入手可能な吸 収製品は、腰または尻または脚の周りに弾性部を有している。広く受け入れられ 商業的な成功を収めている弾性腰特性を有する使い捨ておつむの一例が、１９８ ５年５月７日付けでキーヴィ氏等に付与された米国特許第４，５１５，５９５号 に開示されており、これは本明細書に組み込まれる。弾性脚部カフを有する使い 捨ておむつの一例は前述の米国特許第３，８６０，００３号に開示されている。 着用者の尻全体にぴったり合う弾性側壁を有する別の使い捨ておむつの例が１９ ８９年８月１５日付けでウッド氏等に付与された米国特許第４，８５７，０６７ 号に開示されており、これもまた本明細書に組み込まれる。弾性部は、着用者の 動きと共に膨張収縮し、使用の間じゅう着用者に対する吸収製品の適合を維持（ すなわち永続的な動的な適合を提供）するように設計されている。しかしながら 、弾性部を有する吸収製品もまた使用中に弛んだりずり落ちたりする傾向がある 。 吸収製品の適合と永続的な適合についての問題を論ずるため、着用者の身体か ら排出された滲出物を吸収する働きをする吸収コア構造の改良に多くの注意が注 がれてきた。一般に、これらのコアは通常の吸収性ゲル状物質（本明細書におい ては「ＡＧＭ」物質と呼ぶ）またはセルロース繊維の大群中に分散された通常の 超吸収性物質を含んでいる。このようなコア構造は典型的には良好な吸収特性を 示すが、それらは普通の着用状況下で変形された後に元の形状に戻る能力に限界 がある傾向にある。 吸収製品産業の最近の発達は改善された伸縮性製品を含んでいる。しかし、適 切な製品を完全に利用する能力は、コア部材があることによる完全さと形状保持 力の欠如によってしばしば制限される。従って、伸縮部の改善によって成される これらの吸収製品の全体の便利さを改善するため、着用者の動きに対する許容の 失敗によっても大きく制限されないコア部材が必要である。 伸縮性吸収製品、同様に生理ナプキンは、「伸縮性吸収製品」と題する一緒に 譲渡された同時継続ＰＣＴ出願第Ｗ９３／０１７８５号に開示されている。吸収 性弾性織物衣類は米国特許第４，９５７，７９５号（リーデル氏）に開示されて いる。 関連性のある他の記述背景文献には、米国特許第３，８５６，０１３号（ダル 氏）、第４，２２９，５４８号（サットレッガー氏等）、第４，３４１，２１４ 号（ダビ氏）、第４，５８４，３２４号（ボーマン氏等）、第３，９１６，９０ ０号（ブレイヤー氏等）、第４，３９４，９３０号（コープマン氏）、第４，６ ６４，６６２号（ウェブスター氏）、第５，１４９，７２０号（デマラ氏等）、 第４，８３４，７３５号（アルマニー氏）、第４，６１０，６７８号（ウェイス マン氏等）、第４，６７３，４０２号（ウェイスマン氏等）、リコルとロッジの 名前で１９９３年６月３０日付けで提出された「弾力性粘着発泡体」と題する米 国特許出願第０８／０８５，５３７号、リコルとロッジの名前で１９９３年６月 ３０日付けで提出された「弾力性粘着発泡体の作製方法と衣類弾力化方法」と題 する米国特許出願第０８／０８５，２３７号があり、これらはすべて本明細書に 組み込まれる。 伸縮性製品に有用な柔軟的高吸収コアの発展に注意が注がれて続けて来た。例 えば、１９９３年１２月７日付けでデマリ氏等に付与された「水成体流体用の吸 収性発泡体材料およびその材料を用いた吸収製品」と題する米国特許第５，２６ ８，２２４号は、これも本明細書に組み込まれるが、吸収製品の吸収コアに適し た吸収性発泡体材料に関連している。このような発泡体材料は典型的には、約１ ２から１００ｍｌ／ｇまでの多孔質性容量と約０．５から５．０ｍ²／ｇまでの 毛細管作用特性表面領域を持つ高内部油中水形乳剤を重合することによって得ら れる親水性柔軟性連続気泡構造を有している。 より柔軟な高吸収コアとコア材料の出現によって、注意の方向は、そのような 材料を可能な限り最も効率的かつ効果的に利用することに変わった。より良く適 合し、洩れを減らし、着用者に快適な吸収製品を提供することは重要であるとい えよう。着用者が使用している間、吸収製品や吸収コアの弛みが少なくてずれ落 ちも少ない吸収製品を提供することは重要であるといえよう。 本発明の主な目的は、独特な設計の枠組みと関連して弾力的吸収材料から作ら れた独特な形状の吸収コアを用いることにより動的適合と永続的適合を改善した 吸収製品を提供することである。 本発明の別の目的は、着用者に動きの自由を与え、着用者の動きにより生じる 力が製品の安定性に与える影響を最小にすることによって、着用者にとっての心 地良さを向上させた吸収製品を提供することである。 本発明の他の目的は、着用者の動作の少ない部分に適合するように、従って、 製品の全体の適合に対する着用者の動きの影響が最小になるように設計された吸 収製品を提供することである。 本発明の別の目的は、吸収製品を（本明細書において最小湾曲部分として言及 される）小動作部の周辺に固定して永続的な動的適合を実現することである。 本発明の他の目的は、吸収製品を着用者の小動作部に固定して永続的な動的適 合を高める閉じシステムと封じアッセンブリー（枠組み）の設計を提供すること である。 本発明の別の目的は、使用の間じゅう吸収製品の全体のずり落ちの他に弛みと 開を減少させる封じアッセンブリー（枠組み）設計と閉じシステムと吸収コア形 状を提供することである。 また本発明の他の目的は、留めタブとおむつ留めシステムの幾何学的な配置を 改善して吸収製品の永続的適合を高めることである。 本発明の更に別の目的は、美観的に優れた吸収製品を生む封じアッセンブリー （枠組み）設計を提供することである。 本発明のこれらの利点とその他の利点は続く説明と添付図面から明瞭になろう 。 発明の要約 本発明は、身体滲出物の汚れと着け心地が改善され、使用の間じゅう着用者に 改善された適合と永続的な動的適合を与える、おむつや失禁ブリーフや用便しつ け用パンツや女性用衛生服などの吸収製品を提供する。このような吸収製品は、 液体透過性上面シートを有するカバー層と、液不透過性背面シートすなわち外側 カバーと、吸収コアとを備える封じアッセンブリー（枠組み）を有している。吸 収コアは、着用者の動きのために吸収コアに生じる動的力が最小となるように、 着用者の「小動作部」に合うように設計されている。本発明において、「小動作 部」は、後に詳しく説明するように立った姿勢と座った姿勢の間にわたり実質的 な形状変化のない着用者の表面の部分として定義される。 より詳しくは、好ましくは吸収コアは特徴的な形状をしており、発泡性吸収物 質（ＦＡＭ）等の弾力性高結合性物質から作られる。また吸収製品は、吸収製品 を着用者に固定して、着用の間にわたり着用者に吸収製品の動的適合を維持する ための閉じシステムを有している。閉じシステムは、張力面が形成され、おむつ の垂れやずり落ちを引き起こさず、前側腰がめくれるのを防止する方法で、吸収 製品を着用者に固定するように設計されている。吸収製品は、好ましくは更に、 伸縮性前側腰板を含む着用者の四肢の回りにぴったり合うための弾性部と、吸収 製品の適合を維持すべき身体の回りへの力を維持すると共に着用者に動きの自由 を与える傾斜または湾曲脚部弾性体と脚部カフとを有している。 本発明の好適な実施の形態では、吸収コアは主に着用者の小動作部に適合する ように設計されている（すなわち解剖学的小動作部適合吸収コア）。吸収コアの 形状を着用者の小動作部にぴったり合うように設計することによって、吸収コア は垂れやずり落ちを引き起こす傾向の動的な動きや力が殆ど無いか全く無い着用 者の部分に配置されるので、弛みやずり落ちが生じることは殆どない。吸収製品 は、好ましくは、端に沿って突出して曲がった形状の着用者の腹部のしわかその 下にぴったり合う前側腰板を有している。前側腰部の端の湾曲が着用者の腹部の しわ の湾曲に近く、従って吸収コアが自然に小動作部にぴったり合い、着用者への心 地良さを最大にすることが望ましい。吸収製品（すなわち背面シートと上面シー トと吸収コア）は、着用者の脚部のしわにぴったり合い、着用者の脚の間にぴっ たり合う幅狭のクロッチ部を定めるように設計された前側腰部の端から後方に延 びるほぼ平行な流線型の側端を有している。吸収コアの流線型の側端は、吸収製 品の前側に位置し、横方中心線を越えて延び、吸収コアの前側部は腹部の溝の下 方にぴったり合うように前側においては長さが短く、臀部を大きく越えて背中の 腰の曲がり部にまでぴったり合うように後部においては長い。好ましくは、吸収 コアは後部が着用者の臀部を上方に越えて背中の腰の曲がり部内にまでぴったり 合うに十分な長さを有しており、後部を固定して後部における吸収コアの開がほ とんど無く、従って滲出物の保持力を高める。理想的には、吸収コアの後部は、 後ろから前に向かって先細で、そこではクロッチ幅部から一体となって延びてお り、永続的な適合を提供する。吸収コアは好ましくは良好な液体透過性を持つ弾 力性高結合性物質から作られているので、使用される物質はクロッチ部の特定部 分への大きな容量の必要性を大きく軽減する。その結果、吸収コアは、吸収製品 の適合と永続的な適合に対する否定性が最も少ない、商品の後部のコアの容量が 大きい本発明の逆フラスコ形状のような全体形状を取ることができる。この利点 は製品のクロッチ部の幅と貯蔵容量を最小とした直接的な結果である。 また吸収製品は好ましくは製品を着用者に固定するための閉じシステムを有し ている。好ましくは、閉じシステムは、着用者の最小の周囲の回りにぴったり合 って動的適合を高めると共に吸収コアを使用のあいだずれない位置に固定する着 用者回りの張力の線と、前側腰板のめくれを防止する張力の面との両方を提供す る。張力の線は、腰板の後部に設けられた耳部の下方角にそって配置された傾斜 テープと、着用者の腰線の下方に背面シートの外側面に沿って設けられた傾斜取 付部との使用によって得られる。 張力の面は、腰板の後部に沿って取り付けられた、好ましくは吸収製品の縦中 心線にほぼ平行に配置される、帯の形態の力学的留め具の中に硬い梁を設けるこ とによって得られる。また張力の面は、着用者の動きによって生じる動的な変化 を受ける部分に対する着用者への吸収製品の動的な適合を高める、共に吸収製品 の外側に配置される、取付部に対して直線を与える前側端とシェヴェロン状従端 に沿って湾曲した伸縮積層前側腰板の使用によって得られる。 図面の簡単な説明 明細書は本発明を構成すると見なされる主題を詳細に指摘し明瞭に主張する請 求項をもって終わるが、本発明は添付図面と関連する続く説明からより良く理解 されよう。添付図面は、同等の部材には同一の符号が用いられており、 図１は、おむつの内側面が見る者に面している、例示的使い捨て吸収製品の上 面図であり、 図２は、おむつの外側面が見る者に面している、例示的使い捨て吸収製品の上 面図であり、 図３は、逆フラスコ形状吸収コアを含む本発明の吸収製品の分解斜視図であり 、 図４Ａは、吸収製品の好適な実施の形態を示している図１に示された使い捨て 吸収製品の実施形態の簡略平面図であり、 図４Ｂ〜図４Ｆは、図４Ａの段々吸収コアの実施形態に含まれる様々な層を示 しており、 図５は、解剖学的特徴と小動作部を示す着用者の身体の前面冠状図であり、 図６は、解剖学的特徴と小動作部を示す着用者の身体の背面冠状図であり、 図７は、着用者の最小周囲回りに留められた吸収製品を示す着用者の身体の側 面図である。 好適な実施の形態の詳細な説明 本発明は、基本的に、最初の着用における適合性が改善され、個々人に着用さ れた後の永続的な適合性が向上された使い捨て吸収製品に関連する。より詳しく は、本発明は、特殊な形状の吸収コアの使用と、本発明の使い捨て吸収製品を形 成する特殊な形状の枠組みに関する。本明細書で用いる「使い捨て吸収製品」と は、身体滲出物を吸収し保持する製品のことであり、より詳しくは、身体から排 出された種々の滲出物（尿や糞便など）を吸収し保持するために、着用者に接触 させて或いは近接させて配置される製品であって、一回の使用の後に捨てること を意図している（つまり洗濯や修復や再使用を意図していない）製品のことであ る。 「単一型」吸収製品とは、分かれたホルダーと裏地のように、分かれた操作部 分を必要としないように、一体化された分かれた部分から成り対等の実体を構成 している吸収製品のことである。本発明の吸収製品の好適な実施の形態は、単一 型吸収製品、図１に示される後述するおむつ２０である。本明細書で用いる「お むつ」という用語は、着用者の胴の下部に巻き付けられて、幼児や失禁者によっ て着用される吸収製品のことである。しかしながら、本発明は、失禁ブリーフや 用便しつけ用パンツや女性生理用品等の他の吸収製品にも適用可能である。 図１と図２、より詳しくは図３に示されるように、使い捨て吸収製品のおむつ ２０は、液体不透過性外側背面シート２４と、液体透過性上面シート２６と、背 面シート２４と上面シート２６の間に適当な位置に配置される吸収体つまり吸収 コア２８とを有している。上面シート２６と背面シート２４は吸収コア２８の端 を越えて延び、封止アッセンブリー２２の縁を形作っている。おむつ２０は、脚 部弾性体３０と３０Ａと弾性脚部カフ３２と３２Ａと、伸縮性前側腰板３４と、 二重張力閉じシステムを含む閉じシステムとを有している。二重張力閉じシステ ムは好ましくは、着用者の周囲の吸収製品の閉じの留め具付着面３８に連結され る一組の傾斜テープタブ３６と３６Ａを含む主要閉じシステムと、参照符号４２ と４２ａで示される留め具付着面にそれぞれ合う閉じ部４０と４０Ａを有してい る腰留め具とを有している。 背面シート２４は液体（例えば尿）に対して不透過性であり、好ましくは薄い プラスチックフィルムから作られるが、他の柔軟な液体不透過性材料で作られて もよい。本明細書で用いる「柔軟な」という用語は、迎合的で、人体の通常の外 形に容易に順応する材料を指す。背面シートは、吸収コア内に吸収され保持され ている滲出物が、おむつに接触するベッドシートや下着等の製品を濡らすのを防 ぐ。背面シートは、織物または非織物材料、あるいは、ポリエチレンあるいはポ リプロピレン製の熱可塑性樹脂フィルム等のポリマーフィルム、あるいは、フィ ルムコート非織物材料などの合成材料を備えていてもよい。好ましくは、背面シ ートは、約０．０１２ｍｍ（０．５ｍｉｌｓ）ないし０．０５１ｍｍ（２．０ｍ ｉｌｓ）の厚さの熱可塑性フィルムである。 本発明の好適な実施の形態では、少なくとも背面シートの一部分は、弾性側壁 を構成する「ゼロ歪み」伸縮性積層体を与えるため、もし可能ならば、弾性腰部 あるいは他の弾性部に一致する背面シートの部分を予め引っ張るために、力学的 な伸縮性を有している。従って、背面シートは好ましくは伸張可能であり、より 好ましくは引き延ばし可能であるが、弾性的である必要はなく、背面シートは、 力学的な伸縮に対して、少なくともある程度永続的に伸張し、変形の無い元の形 状に完全には戻らない。好適な実施の形態では、背面シートは著しく裂けたり破 れたりすることなく力学的に伸縮可能となっている。従って、背面シートは、裂 けるのに、ＡＳＴＭ Ｄ−６３８に調和した方法を用いて測定されるように横引 っ張り方向に少なくとも約４００％〜約７００％の極限伸びを有している。従っ て、背面シートとして使用するための好適なポリマーフィルムは、高い含有量で 直形低密ポリエチレンを有している。背面シートに特に好ましい材料は、約４５ 〜９０％の線形低密ポリエチレンと約１０〜５５％のポリプロピレンの混合物を 含んでいる。本発明の背面シートとして使用するためのフィルムは、等級Ｘ−８ ３２３、吹込成形フィルム用にはＲＲ８２２０混合、射出成形フィルム用にはＲ Ｒ５４７５混合の下で、インディアナ州テッレハウトのトレイドガル産業社によ って製造された。 背面シート２４は好ましくは、布の様な外見を与えるため、（典型的には約０ ．１２７ｍｍ［５．５ｍｉｌｓ］の厚さに）型押しされたり艶消し処理されてい る。さらに、背面シートは、滲出物の背面シートの透過は妨げるが、吸収コアか ら蒸気が逃げるのを許す（すなわち通気性がある）。 背面シート２４は、吸収コア２８の衣服面に隣接して配置され、この分野では よく知られている取付手段（図示せず）によって取り付けられる。例えば、背面 シート２４は、粘着剤の均一な連続的な層や粘着剤の型取りされた層や粘着剤の 分かれた線や螺旋や点の並びによって、吸収コア２８に固定されてもよい。申し 分ない粘着剤としては、オハイオ州コロンブスのセンチュリー粘着剤社によって 製造されセンチュリー５２２７として販売されているもの、ミネソタ州セントポ ールのＨ．Ｂ．フラー会社によって製造されＨＬ−１２５８として販売されてい るものがある。取付手段は好ましくは、本明細書に組み込まれる１９８６年３月 ４日付けでマイネトーラ氏とタッカー氏に付与された「使い捨て腰封じ込め衣 服」と題する米国特許第４，５７３，９８６号に開示されているような粘着剤の 細糸の開放模様網を有している。開放模様の取付手段は、いずれも本明細書に組 み込まれる、１９７５年１０月７日付けでスプラグーＪｒ氏に付与された米国特 許第３，９１１，１７３号、１９７８年１１月２２日付けでゼッカー氏に付与さ れた米国特許第４，７８５，９９６号、１９８９年６月２７日付けでワレニクツ 氏に付与された米国特許第４，８４２，６６６号に示されている装置と方法によ って描かれる。あるいは、取付手段は、この技術分野では公知となっている加熱 ボンドや加圧ボンドや超音波ボンドやそれ以外の適当な取付手段またはこれらの 取付手段の組み合わせであってもよい。 上面シート２６は、迎合的で、柔らかい感じで、着用者の肌に刺激的ではない 。さらに、上面シートは液体（例えば尿）が容易に厚み方向に浸透する液透過性 である。適切な上面シートは、多孔質発泡体や網状発泡体や開口プラスチックフ ィルムや、天然繊維（例えば木材繊維や綿繊維）や合成繊維（例えばポリエステ ル繊維やポリプロピレン繊維）や天然繊維と合成繊維の組み合わせの織物や非織 物から作られる。好ましくは、上面シートは、液体が容易に厚み方向に浸み込む ように少なくとも一面が界面活性剤で処理されている吸収コアに含まれる液体か ら着用者の肌を隔てておくために疎水性材料で作られる。 本発明の好適な実施の形態においては、少なくとも上面シートの一部は、弾性 側壁を構成する「ゼロ歪み」伸縮積層を与えるために力学的に伸縮性である。従 って、上面シートは好ましくは伸張可能で、より好ましくは引っ張り可能である が、エラストマーである必要はなく、上面シートは力学的な伸縮に関して少なく とも永久的伸張に対しては元の形状に完全には戻らない。好ましい実施の形態で は、上面シートはひどく裂けたり破れたりせずに力学的に伸縮性である。従って 、上面シートは交差力学方向（横方向）に低い降伏強度を有している。 上面シート２６は、上述したように滲出物に対して浸透性であり、限定しない が、発泡性熱可塑性プラスチックフィルム、開口プラスチックフィルム、多孔質 発泡体、網状発泡体、天然繊維（例えば木材繊維や綿繊維）、合成繊維（例えば ポリエステル繊維やポリプロピレン繊維）、天然繊維と合成繊維の組み合わせ、 発泡性フィルムを含む様々な材料から作ることができる。上面シートが非繊維網 であるとき、網は不織りされ、けば立たされ、湿潤され、溶融吹込され、水もつ れされ、上述の組み合わせでの発泡化されていてもよい。好ましい上面シートは 、織物分野の当業者には公知の方法によって、けば立たされ熱的に接着せれてい る。好ましい上面シートは約２．２デニールの基本長ポロプロピレン繊維を有し ている。本明細書で用いる「基本長繊維」という用語は、少なくとも約１５．９ ｍｍ（０．６２５ｉｎ）の長さの繊維のことである。このましくは、上面シート は約１８〜約２５ｇ／ｍ²の基礎重量を有している。適切な上面シートは、マサ チューセッツ州ワルポールのインターナショナルペーパー社の一部門、ヴェラテ ック社によってＰ−８の名で製造されている。吸収コア２８は、尿や他の身体滲 出物等の液体を吸収し保持できる如何なる吸収手段であってもよい。図面に示す ように、吸収コア２８は、（上から見たときに）シェヴロン第一の端部７４と長 く比較的狭いクロッチ部７６とコアがおむつ２０の後部に行くにつれて徐々に幅 が広がるほぼ三角形状の第二の端部７８とを有するフラスコを逆さにしたのに似 た全体形状をしている。 吸収コア２８は、吸収製品製造産業においてはしばしばエアフェルトとして言 及されている細かく砕いたパルプ用材等、使い捨ておむつや他の吸収製品で共通 に使用されている様々な材料から作られる。他の適当な吸収材料の例としては、 クレープセルロース詰め綿、溶融吹込ポリマー繊維や共型を含むそれらの混合物 、化学的改質や架橋セルロース繊維、薄織ラップと薄織積層を含む薄織物、吸収 性発泡体、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル物質、同等物質やそ の組み合わせがある。吸収コアの形状と構造は、変更可能である（例えば、吸収 コアは、厚さ変動部、水勾配、超吸収性勾配、比較的低平均密度の或いは比較的 低平均基礎重量の獲得部を有していてもよく、また、一または複数の層や構造を 有していてもよい）。しかしながら、吸収コアの全吸収能力は、吸収製品の設計 の量と意図した用途の両方に合うものでなければならない。さらに、吸収コアの 大きさと吸収能力は、幼児から大人までの着用者に合わせて変更される。 広く受け入れられ商業的な成功を収めている吸収コア２８として使用するため の吸収構造体は、１９８６年９月９日付けでウェイスマン氏等に付与された「高 密吸収構造体」と題する米国特許第４，６１０，６７８号、１９８７年６月１６ 日付けでウェイスマン氏等に付与された「二層コアを有する吸収製品」と題する 来国特許第４，６７３，４０２号、１９８９年１２月１９日付けでアンスタッド 氏に付与された「粉剤層を有する吸収コア」と題する米国特許第４，８８８，２ ３１号、１９８９年５月３０日付けでアルマニー氏に付与された「比較的低密度 かつ低基礎重量獲得部を有する高密度吸収部材」と題する米国特許第４，８３４ ，７３５号、「水性体液用の吸収性発泡性物質およびその物質を有する吸収製品 」と題する続く三つの１９９４年６月１４日付けでデマライ氏等に付与された米 国特許第５，３３１，０１５号と１９９３年１２月７日付けでデマライ氏等に付 与された米国特許第５，２６８，２２４号と１９９３年１１月９日付けでデマラ イ氏等に付与された米国特許第５，２６０，３４５号、「失禁処理用の高効率吸 収製品」と題する続く二つの１９９４年６月７日付けでヤング氏等に付与された 米国特許第５，３１８，４４５号と１９９２年９月１５日付けでヤング氏等に付 与された米国特許第５，１４７，３４５号、１９９４年１１月２５日付けでラヴ ォン氏等に付与された「永続的動的適合を与える吸収製品」と題する米国特許第 ５，３８５，５００号に開示されており、ここに羅列した文献はいずれも本明細 書に組み込まれる。 吸収コア２８が、前の段落であげた文献に開示されているような発泡性ポリマ ー物質から作られているとき、コアは、液体で一杯になったとき、元の厚さの５ 〜８倍に膨れる能力があり、周囲への膨張の程度は他の公知の物質に比べて非常 に少ない。従って、重要なことにコアの大きさを、コアが引っ張りの面の領域に 膨張するのを妨げながらも、最大の吸収を実現するような大きさにすることがで きる。コア２８の膨張を参照符号８０で示されるいわゆる引っ張りの面に入るの から制限することによって、着用者の背面からおむつが離れる度合いが最小に保 たれる。 非常に好ましい実施の形態では、吸収コア２８は、図４Ａ〜図４Ｆに明瞭に描 かれている複数の層を含む段々構造を有している。「段々」とは、背面シート２ ４の最も近くに配置される図４Ｂに示される層１０２Ｂから上面シート２６の最 も近くに配置される図４Ｆに示される層１０２Ｆまで、連続的な層の各々が吸収 コアの所定の部分を広がっていることを意味している。好ましくは、連続的な層 （すなわち五層構造の層１０２Ｂ〜１０２Ｆ）の周囲の寸法の違いは、吸収コア ２８の第二の端部７８を基本にして始まっている。ある実施の形態においては、 このいわゆる「段々」作用はコアの第一の端部７４とクロッチ部７６に与えるこ とが望ましい。いやゆる「段々」作用はコア周囲の部分にわたって連続的である ことが好ましいけれども、当業者であれば当然ながら理解していることであるが 、段々作用は周囲に沿って断続的であっても一向に構わない。 本発明のコア２８の減少した断面部分を補うため、完全な大きさのコアで得ら れるのと殆ど同じ吸収能力を与えるように、コア２８の全体の厚さは厚くなって いる。従って、濡れたコアの全体の厚さは、本発明の教示により得られるコア２ ８においては、たいてい約０．５インチ〜約０．７５インチの範囲内に入る。本 発明のいわゆる「段々」コアに関して重要なことは、全吸収能力は通常の完全な 大きさのコアとほとんど同じであるが、通常のコア構造の場合には上面だけなの に対して、液体が露出側面と上面の両方からコア層に浸入可能な点において、全 体の性能では段々の無い通常のコアを越えていることである。 おむつ２０の全体構造を与える構成要素の各々は図３に詳しく示されている。 全体の形状が砂時計に似ている背面シート２４は、ほぼシェヴェロン形状で示さ れる第一の端部４４と、直径の反対側に配置される横に延びた端５０と５０Ａの 近くに位置する耳部分４８と４８Ａを有する幅広の少し矩形の第二の端部４６と を有している。比較的狭いクロッチ部５２は第一と第二の端部の間に延びている 。 クロッチ部５２は縦に延びるほぼ並行な側端５４と５４Ａによって定められ、 側端は、それぞれ参照符号５６と５６Ａで示される端の各々に沿って、クロッチ 部５２が第一の端部４４に合体するにつれて外側に曲がっている。同様に、ほぼ 平行な側端５４と５４Ａも、それぞれ参照符号５８と５８Ａで示される端の各々 に沿って、クロッチ部５２が第一の端部４４に合体するにつれて外側に曲がって いる。好ましい実施の形態では、クロッチ部５２の幅は約４．２５インチ〜約５ ．０インチの間にあり、これは普通約８．０インチのクロッチ幅である通常のお むつに比べてかなり狭い。 第一の端部４４に沿った背面シート２４の外側面６０には、高切断抵抗ポリエ チレンやポリプロピレンから作られた少しＶ字形状の留め具付着面３８が、１９ ８７年１１月１３日付けでジョンＷトウサント氏等に付与された「改良型側面閉 塞を有する使い捨ておむつ」と題する本明細書に組み込まれる米国特許第４，６ ９９，６２２号に開示されている当て付け式または埋め込み式のスクリム等の補 強手段と一緒に或いはそれ無しで取り付けられている。留め具付着面３８を構成 する物質に関係なく、理想的な物質はテープタブ３６と３６Ａに設けられる粘着 物質に対して高い導電性を有している。 背面シートの外側面には、耳部４８と４８Ａの前側の大きな湾曲部６４と６４ Ａに沿ってテープタブ３６と３６ａが設けられており、これらは共に、テープタ ブが縦端５０と５０Ａから４５°の角度で位置するよう、外側に角度をもって第 一の端部４４の横方向に外側に斜めに設けられている。約４５°の配置は、テー プタブが、吸収製品が着用者の最小の周囲に配置されるように、留め具付着面３ ８に取り付けられるのを可能にする。好ましい実施の形態では、斜めのテープタ ブだけでなく、１９９４年１１月２５日付けでラヴォン氏等に付与された「永続 的動的適合を与える吸収製品」と題する本明細書に組み込まれる米国特許第５， ３５８，５００号に開示されている通常のテープタブよりも幅の狭いテープタブ であってもよい。 本明細書に述べた吸収製品の独特な形状によって、より詳しくは、このような 製品によって得られる永続的動的適合によって、閉じの完全性を心配することな く、比較的幅の狭いテープタブを用いることができる。従って、テープタブ３６ と３６Ａでは、平均幅が１．０インチ以上の通常のテープタブに対して、平均幅 は約０．５０インチである。 耳部４８と４８Ａの背面シート２４の外側面には力学的留め具４２と４２Ａが 設けられている。留め具４２と４２Ａは、参照符号１００で示される縦方に対し てほぼ平行に配置された伸張帯であり、１９８７年３月３１日付けでプロヴォス ト氏等に付与された「自己係合分離的留め具」と題する米国特許第４，６５４， ２４６号、１９９１年１月１５日付けでプロヴォスト氏等に付与された「フック とループ留め具のためのフック」と題する米国特許第４，９８４，３３９号に開 様々な形態が可能である。より好ましくは、留め具４２と４２Ａは、本明細書に 組み込まれる、１９９９４年６月７日付けでデニスＡトーマス氏に付与された「 再閉じ可能な力学的閉じシステムの作製方法」と題する米国特許第５，３１８， ７４１号、１９９２年５月２６日付けでデニスＡトーマス氏に付与された「力学 的留め具の製造方法」と題する米国特許第５，１１６，５６３号、１９９１年１ １月２２日付けでデニスＡトーマス氏に付与された「力学的閉じ爪」と題する米 国特許第５，０５８，２４７号に開示されているようなトーマスフックやループ の形態である。力学的留め具は、発生し得る如何なる不所望な分離力に対しても 抵抗を示す。後に詳しく説明するように、留め具４２と４２Ａは、商業的に入手 可能な多くの製品に共通の問題であるおむつの前側のめくれを排除するため、着 用者への固定に対しておむつの前側端に沿っていわゆる「張力の面」を与えるの を助ける。 背面シート２４の内側面には、クロッチ部５２の縦端５４と５４ａに沿って、 外側に湾曲した脚部弾性体３０と３０Ａが取り付けられている。脚部弾性体３０ と３０Ａは、これに限定するわけではないが粘着接着や超音波融着を含む様々な 方法によって背面シート２４に取り付けられ、これらは着用者の脚の近傍への液 体や滲出物の汚れを改善する。理想的には、脚部弾性体３０と３０Ａは、クロッ チ部の縦側端５４と５４Ａの輪郭に沿って連続し、それぞれ湾曲部５６、５８と ５６Ａ、５８Ａ内に延びている。 また、湾曲脚部弾性体３０と３０Ａの間には一組の離間弾性脚部カフ３２と３ ２Ａが設けられている。弾性脚部カフ３２と３２Ａは、異なる実施の形態の数の いずれの一つであってもよい。１９７５年１月１４日付けでブェル氏に付与され た「使い捨ておむつ用の収縮性側部」と題する米国特許第３，８６０，００３号 は、弾性脚部カフ（ガスケッティングカフ）を与えるために側方垂れ部と一以上 の弾性部材を備えた伸縮性脚部開口を有する使い捨ておむつを開示している。１ ９９０年３月２９日付けでアジ氏等に付与された「弾性垂れ部を有する使い捨て 吸収製品」と題する米国特許第４，９０９，８０３号は、脚部領域の汚れを改善 するために「起立」弾性垂れ部（バリアーカフ）を有する使い捨ておむつを開示 している。１９８７年９月２２日付けでローソン氏に付与された「二重カフを有 する吸収製品」と題する米国特許第４，６９５，２７８号は、ガスケッティング カフとバリアーカフを含む二重カフを有する使い捨ておむつを開示している。１ ９８７年１１月３日付けでブェル氏に付与された「使い捨て腰部包み服」と題す る米国特許第４，７０４，１１５号は、自由液体を服内部に保留するための側端 洩れ防止成形溝を有する使い捨ておむつあるいは失禁服を開示している。１９９ １年７月１６日付けでフリーランド氏等に付与された「改良型脚部カフを有する 使い捨て吸収製品」と題する米国特許第５，０３２，１２０号は、改良型脚部カ フを有する使い捨ておむつを開示している。上記した特許はすべて本明細書に組 み込まれるものとする。 弾性脚部カフ３２と３２Ａは、上述した脚部バンド、ガスケッティングカフ、 側方垂れ部、バリアーカフ、弾性カフのいずれかに似た形状となっているが、各 弾性脚部カフ３２と３２Ａはそれぞれエラストマー脚部カフ取付部材８２と８２ Ａを有していることが好ましい。バリアー弾性脚部カフ３２と３２Ａは取付部材 ８２と８２Ａに、両者を互いに縫いつけることにより、或いはそれらを接着する ことにより、さもなくば公知の他の方法により取り付けられる。 コアの形状によって決まるおむつの幅狭のクロッチ部に加えて、湾曲や傾斜し た弾性脚部カフ３２と３２ａは、力の垂直成分だけを与える通常の直線的な弾性 脚部カフとは異なって、着用者の脚部への接触を維持する助けとなる（着用者の 中心から外に向かう）力の水平成分と垂直成分の両方を与える更なる利点を与え る。 おむつ２０は更にほぼ第一の端部４４に沿って配置されたエラストマー特性を 有する伸縮性前側腰板３４を有している。伸縮性前側腰板３４は様々な材料から 作ることができ、これは好ましくは上面シート２６と機能的に連合するエラスト マー材料の一片で構成された一体的な腰バンドを備えている。腰板３４は通常は 、粘着剤等の腰バンド固定手段（図示せず）や他の公知の固定手段によって使い 捨て吸収製品の第一の端部の近くに設けられる。 非常に好適な実施の形態では、伸縮性前側腰板３４は、外向湾曲先導端６８と 、留め具付着面３８で占められる部分で終端するシェヴロン形状の追従端７０と を有している 本発明の弾性腰板を構成する適切な材料をより良く理解するために、これに限 定するわけではないが、１９９２年９月２９日付けでブェル氏等に付与された「 予備付勢湾曲ヒンジを有する動的弾性腰部付き吸収製品」と題する本明細書に組 み込まれる米国特許第５，１５１，０９２号を含む様々な文献のいずれかを参照 することが可能である。 図５と図６と図７はそれぞれ着用者の小動作部の位置を示す着用者の前面、背 面、側面を示している。小動作部は図中に破線で示されている。着用者によって 決まる、「小動作部」とは、動的な動作にもかかわらず、ほとんど変形しないか 非常に動きの少ない身体部分を意味する。図５に示されるように、小動作部は、 腹直筋によって作られるしわや折り目の下の下腹部の弓状線のすぐ下に現れる。 腹部のしわは一般に着用者が座る姿勢になるときの腹部に出来る皮膚や筋肉の折 り目や収縮しわである。小動作部は、会陰部を通り、大臀筋の下の鼠径靭帯に沿 って（臀部の折り目に沿って）後部下腸骨棘の近くまで延びる、前大腿部上腸骨 棘をつなぐ弓状線でそれぞれの横側につながっている。図６に示されるように、 小動作部は、大臀筋を越えて後部（の小さな部分）の腰椎曲線に沿って後部下腸 骨棘をつなぐ線によって着用者の後部に巻かれている。本発明の目的のため、小 動作部は大臀筋の部分や領域を含んでおり、大臀筋はいくらかの動的な動きを受 けるという事実にもかかわらず、着用者の動きによってこの部分に生じる力は、 吸収コアを臀部を越えて腰椎曲線内に押すため、適合の程度を下げるどころか、 吸収コアとおむつの適合を高める。 本発明の吸収製品の主要な要素については上に述べたので、着用者への吸収製 品の閉じについて詳しく説明する。おむつは好ましくは、後部腰部を着用者の後 部の下にして位置を定め、おむつの残りの部分を着用者の脚の間に引っ張って、 前側腰部が着用者の前部にくるように着用者に当てられる。図５に示されるよう に、前側腰部は着用者の下腹部分に横たわり、後部腰部の耳部４８と４８Ａは前 側腰板の側部６０と６０Ａの上に当てられ、力学的留め具４０と４０Ａは、前側 腰板部の側部６０と６０Ａに沿っておむつ２０の外側面に設けられた対応する留 め具付着面４２と４２Ａに合う。 いったん初期腰閉じを成してしまえば、主要閉じ手段は着用者への適合と永続 的適合の維持を助ける働きをする。上述したように、テープタブ３６と３６Ａは 耳部４８と４８Ａの縦側部５０と５０Ａに対して約４５°の角度で配置される。 第一のテープタブ３６が補強付着面３８に付着される。その後、第二のテープタ ブ３６Ａが補強付着面３８に付着されて完全に閉じられ、前側腰板を横切って腰 閉じシステムの留め具４０と４０Ａと連合する張力の面を確立する。 おむつ２０の当てはおむつを閉じる前に後側腰板から前側腰部へと行なわれる ので、その動作の間にもしあるなら弾性側壁と後側弾性腰部は着用者の大きさと 形状に合うように引き延ばされる。本発明のこの実施の形態によれば、着用者の 腰回りが閉じられたとき、前側弾性腰部が予め引っ張られて心地良い適合を与え る。吸収コアは着用者の小動作部に配置され、おむつの閉じと留めによって成さ れる張力面によって、おむつは最終的な適切な着用位置に固定される。図５から 分かるように、張力面は吸収コアを腹部のしわの下方に固定するのにも役立って いる。前述したように、おむつ２０の小動作部の外に配置される部分は、めくれ や弛みや開きの防止を謀る前側弾性腰部で着用者の寸法の違いに対応可能である 。従って、おむつは最初の適合位置に止まり、使用中に弛んだり開いたりずり落 ちたりしない。 本発明の特定の実施の形態について図示し説明したが、当業者であれば容易に 分かることであるが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な修正や変更が可 能である。従って、このような修正や変更はすべて、本発明の範囲内である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ， ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ， ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ 【要約の続き】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 着用者に適合して身体滲出物を封じる吸収製品（２０）であり、着用 者は小動作部を有しており、吸収製品は、 前側腰部と、前側腰部の反対側の後側腰部と、第一の端部（４４）と 、第二の端部（４６）と、クロッチ部（５２）を定める縦端（５４）と、縦軸（ １００）とを有する封じアッセンプリー（２２）を有しており、前記封じアッセ ンブリーは更に、 カバー層と、 解剖学的小動作部適合吸収コア（２８）であり、前記吸収コアは 、前側比較的幅狭部（７４）と、縦端によって必然的に定まるクロッチ部（７６ ）と、クロッチ部から延びた拡張後部（７８）とを有しており、前記後部は後方 に行くにつれて幅が広がり、前記吸収コアは、吸収コアを構成する物質の大部分 が後部の中に位置するように、前記封じアッセンブリーの中に配置されている、 吸収コアと、 吸収製品を着用者に固定するための閉じ手段であり、前記閉じ手 段は、封じアッセンブリーの少なくとも前側腰部に沿った張力面を含み、吸収製 品の閉じに関する前側腰部のめくれを排除するのを助ける、閉じ手段とを備えて いる、吸収製品。 ２． 請求項１において、前記封じアッセンブリーは、前記背面シート（２ ４）または前記上面シート（２６）のいずれかに取り付けられる一組の離間脚部 弾性体（３０、３０Ａ）を含む脚部閉じアッセンブリーを更に有しており、前記 脚部弾性体は、前側腰部内に延びる第一の端部と、略縦方延在部と、後側腰部内 に延びる第二の端部とを有しており、少なくとも第一または第二の端部の一方は 前記縦方延在部から外向きに弓状に延びている、吸収製品。 ３． 請求項２において、前記脚部閉じアッセンブリーは、前記脚部弾性体 （３０、３０Ａ）の間に配置されて前記封じアッセンブリーに取り付けられた一 組の離間バリアー脚部カフ（３２、３２Ａ）を更に有しており、前記バリアー脚 部カフ（３２、３２Ａ）は、前側腰部内に延びる第一の端部と、略縦方延在部と 、後側腰部内に延びる第二の端部とを有しており、少なくとも第一または第二の 端 部の一方は前記縦方延在部から外向きに弓状に延びている、吸収製品。 ４． 請求項１において、前記吸収コア（２８）が複数の層を有している、 吸収製品。 ５． 請求項４において、前記複数の層は第一の層（１０２Ｆ）と第二の層 （１０２Ｅ）を含み、前記第一の層は少なくとも一部の外周寸法が前記第二の層 よりも小さい、吸収製品。 ６． 請求項５において、付加的な層（１０２Ｄ、１０２Ｃ、１０２Ｂ）が 設けられており、連続的な各層は少なくとも一部の外周寸法が前の層よりも小さ い、吸収製品。 ７． 請求項１において、前記閉じ手段は腰閉じアッセンブリーを更に有し ており、前記腰閉じアッセンブリーは、 封じアッセンブリー（２２）の後側腰部に沿って配置された一組の離 間力学的留め具（４０、４０Ａ）であり、前記力学的留め具は封じアッセンブリ ーの縦軸（１００）にほぼ平行に配置されている、一組の離間力学的留め具と、 封じアッセンブリー（２２）の前側腰部に沿って配置された力学的留 め具付着面（４２、４２Ａ）とを有しており、これにより、吸収製品（２０）の 着用者への適切な着用に対して、力学的留め具が力学的留め具付着面に係合し前 記張力面の形成を助ける、吸収製品。 ８． 請求項７において、前記閉じ手段は主要留めシステムを更に有してお り、前記主要留めシステムは、 前記封じアッセンブリーの前側腰部の下方の前記カバー層の上に配置 された補強留め具付着面（３８）と離間縦方延在端（５０、５０Ａ）に沿って前 記後側腰部から下方に斜めに延びる留めタブ（３６、３６Ａ）とを有しており、 これにより、前記前側腰部への前記後側腰部の重ねに対して、前記留めタブ（３ ６、３６Ａ）が前記留め具付着面（３８）に係合し、吸収製品の永続的な閉じを 効果的にする、吸収製品。 ９． 請求項８において、前記留めタブ（３８、３８Ａ）は粘着性で、その 平均幅が０．５インチ未満である、吸収製品。 １０． 請求項８において、前記留めタブ（３６、３６Ａ）が後部腰部の縦側 端（５０、５０Ａ）に対して約４５°の角度で下方に延びている、吸収製品。 １１． 着用者に適合して身体滲出物を封じる吸収製品（２０）であり、着用 者は小動作部を有しており、吸収製品は、 前側腰部と、前側腰部の反対側の後側腰部と、第一の端部（４４）と 、第二の端部（４６）と、クロッチ部（５２）を定める縦端（５４）と、縦軸（ １００）と、着用者の脚回りを閉じるための脚部弾性体（３０、３０Ａ）を含む 脚部閉じアッセンブリーとを有する封じアッセンプリー（２２）を有しており、 前記封じアッセンブリーは更に、 背面シート（２４）と上面シート（２６）と解剖学的小動作部適合吸 収コア（２８）とを含むカバー層であり、前記吸収コア（２８）は、比較的幅狭 前部（７４）と、必然的に縦側端によって定まる比較的幅狭クロッチ部（７６） と、後ろに行くにつれて幅が広がる後部（７８）とを有しており、前記吸収コア は吸収コアを構成する物質の約７５％が後部内に位置するように、前記封じアッ センブリーの中に配置されている、カバー層と、 吸収製品を着用者に固定するための閉じ手段であり、前記閉じ手段が 主要留めシステムと腰閉じシステムを含んでいる閉じ手段とを有しており、前記 腰閉じシステムは、 前記背面シートの上に封じアッセンブリーの後側腰部に沿って配置さ れた一組の離間力学的留め具（４０、４０Ａ）であり、前記力学的留め具は前記 封じアッセンブリーの縦軸（１００）にほぼ平行に配置されている、一組の離間 力学的留め具と、 封じアッセンブリーの前側腰部に沿って配置された力学的留め具付着 面（４２、４２Ａ）とを有しており、これにより、吸収製品（２０）の着用者へ の適切な着用に対して、力学的留め具（４０、４０Ａ）が力学的留め具付着面（ ４２、４２Ａ）に係合し、吸収製品の少なくとも前側腰部に沿って前記張力面を 与える、吸収製品。 １２． 請求項１１において、前記脚部閉じアッセンブリーは、前記脚部弾性 体（３０、３０Ａ）の間に配置されて前記封じアッセンブリーに取り付けられた 一組の離間バリアー脚部カフ（３２、３２Ａ）を更に有しており、前記バリアー 脚部カフ（３２、３２Ａ）は、前側腰部内に延びる第一の端部と、略縦方延在部 と、後側腰部内に延びる第二の端部とを有しており、少なくとも第一または第二 の端部の一方は前記縦方延在部から外向きに弓状に延びている、吸収製品。 １３． 請求項１１において、前記吸収コア（２８）が複数の層を有している 、吸収製品。 １４． 請求項１３において、前記複数の層は、第一の層（１０２Ｆ）と、前 記第一の層に似た幾何学的形状の第二の層（１０２Ｅ）とを含み、前記第一の層 は外周寸法が前記第二の層よりも小さい、吸収製品。 １５． 請求項１４において、前記閉じ手段は主要留めシステムを更に有して おり、主要留めシステムは、 前記封じアッセンブリーの前側腰部の下方の前記背面シート（２４） の上に配置された補強留め具付着面（３８）と離間縦方延在端（５０、５０Ａ） に沿って前記後側腰部から下方に斜めに延びる留めタブ（３６、３６Ａ）とを有 しており、これにより、前記前側腰部への前記後側腰部の重ねに対して、前記留 めタブが前記留め具付着面に係合し、吸収製品の永続的な閉じを効果的にする、 吸収製品。 １６． 請求項１５において、前記留めタブ（３６、３６Ａ）が前記留め具付 着面に粘着性により付着する、吸収製品。 １７． 請求項１６において、前記留めタブ（３６、３６Ａ）が後側腰部の縦 側端（５０、５０Ａ）に対して約４５°の角度で下方に延びている、吸収製品。 １８． 吸収製品（２０）への適用に適した小動作部適合吸収コア（２８）で あり、 比較的幅狭前部（７４）と、比較的幅狭クロッチ部（７６）と、後ろ に行くにつれて幅が広がる後部（７８）とを有しており、前記吸収コア（２８） は少なくとも第一の層（１０２Ｆ）と第二の層（１０２Ｅ）を含んでおり、前記 第一の層は少なくとも一部の外周寸法が前記第二の層よりも小さい、吸収コア。 １９． 請求項１８において、付加的な層（１０２Ｄ、１０２Ｃ、１０２Ｂ） が、その各々が他の隣接する層に比べて外周寸法が変化するように設けられてい る、吸収コア。 ２０． 請求項１８において、付加的な層（１０２Ｄ、１０２Ｃ、１０２Ｂ） が設けられており、連続的な層の各々が前の層よりも大きい外周寸法を有してい る、吸収コア。