JPH1051013A - 太陽電池モジュール - Google Patents
太陽電池モジュールInfo
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- JPH1051013A JPH1051013A JP8202215A JP20221596A JPH1051013A JP H1051013 A JPH1051013 A JP H1051013A JP 8202215 A JP8202215 A JP 8202215A JP 20221596 A JP20221596 A JP 20221596A JP H1051013 A JPH1051013 A JP H1051013A
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Abstract
信頼性の高い太陽電池モジュールの提供。 【解決手段】補強板と透光フィルムとの間に太陽電池素
子をEVAを主成分とする樹脂で充填した太陽電池モジ
ュールにおいて、透光フィルムが、Si、Zr、Ti、
Ta、Hf、Mo、W、Nb、Sn、In、Al、Cr
およびZnの内の一種以上の金属の酸化物薄膜がEVA
との接触面に乾式法で形成された含フッ素樹脂フィルム
である。
Description
れ、生産性も高い太陽電池モジュールに関する。
全性の高いクリーンなエネルギーが望まれている。将来
期待されているクリーンなエネルギーの中でも特に太陽
電池は、そのクリーンさと安全性と取り扱い易さから期
待が高まっている。太陽電池としては、単結晶シリコン
太陽電池モジュール、非単結晶シリコン太陽電池モジュ
ール等があるが、太陽電池素子自体が衝撃に弱いため、
ガラス板、および太陽電池素子とガラス板の間の充填材
であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと
いう)等を使用して太陽電池素子を保護している。
ある非晶質シリコン太陽電池の基板材料として、可曲性
や耐衝撃性に優れている高分子樹脂基板やステンレス箔
等の金属基板などが用いられる。これらの基板を用いた
太陽電池は、可曲性で、耐衝撃性に優れているため、太
陽電池の表面の保護材料には、ガラス以外の、含フッ素
樹脂フィルム等の耐候性樹脂フィルムが通常用いられて
いる。このような樹脂フィルムを表面に有する太陽電池
モジュールは軽量であり、モジュールの連結または架台
への設置のための枠体も簡便なもので充分であり、取り
扱いやすい。
耐候性、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、防汚性、透明
性等の特性に優れているものの、下層であるEVAとの
密着性が充分でない。このため、例えば、特開平7−1
31048号公報に記載されるように、予めEVAとの
接着面にプラズマ処理を施して接着性を高め、さらに必
要によりEVAとの接着面に凹凸形状を付して充填材と
の接触面積を増大させることにより、密着性を向上させ
る必要があった。これとは別に、含フッ素樹脂フィルム
と他の樹脂との密着性を高めるために、含フッ素樹脂フ
ィルムの表面をコロナ放電処理する技術も知られている
が、いずれも接着性が不充分であった。
ムとEVAとの密着性を高めることも考えられるが、接
着剤は紫外線により劣化が生じることから、やはり密着
性、透明性が不充分であった。
鑑みてなされたものであり、補強板と透光フィルムとの
間に太陽電池素子をEVAで充填した太陽電池モジュー
ルにおいて、透光フィルムとEVAとの層間密着性が高
く、長期信頼性の高い太陽電池モジュールを提供するこ
とを目的とする。
に、本発明は、補強板と透光フィルムとの間に太陽電池
素子をエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を主成
分とする樹脂で充填した太陽電池モジュールにおいて、
前記透光フィルムが、Si、Zr、Ti、Ta、Hf、
Mo、W、Nb、Sn、In、Al、CrおよびZnか
らなる群から選ばれる一種以上の金属の酸化物からなる
薄膜が前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)と
の接触面に乾式法により形成されてなる含フッ素樹脂フ
ィルムであることを特徴とする太陽電池モジュールを提
供する。
あるのが好ましい。
発明の太陽電池モジュールは、基本的に、補強板上に太
陽電池素子を有し、表面を透光フィルムで保護した積層
体であり、補強板と透光フィルムとの間に、太陽電池素
子と必要に応じて設けられる充填材保持材とをエチレン
−酢酸ビニル共重合体ポリマー(EVA)で充填した太
陽電池モジュールである。
フッ素樹脂フィルムが好ましい。含フッ素樹脂フィルム
の使用により、耐熱性、耐候性、耐薬品性に優れた太陽
電池モジュールが得られる。また、含フッ素樹脂フィル
ムは防汚性に優れており、太陽電池モジュール表面にほ
こりやゴミが付着しにくいため、長期に渡って高性能な
太陽電池モジュールが得られる。
子構造式中にフッ素を含有する熱可塑性樹脂であれば特
に限定されず、公知の各種の含フッ素系樹脂が使用可能
である。具体的には、テトラフルオロエチレン系樹脂、
クロロトリフルオロエチレン系樹脂、フッ化ビニリデン
系樹脂、フッ化ビニル系樹脂、またはこれら樹脂の複合
物等が挙げられる。特に耐候性、防汚性等の点から、テ
トラフルオロエチレン系樹脂が好ましい。
具体的には、テトラフルオロエチレン樹脂(PTF
E)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルコ
キシエチレン)共重合体(PFA)、テトラフルオロエ
チレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(ア
ルコキシエチレン)共重合体(EPE)、テトラフルオ
ロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
P)、またはテトラフルオロエチレン・エチレン共重合
体(ETFE)、エチレン・トリクロロフルオロエチレ
ン共重合体(ETCFE)などが挙げられる。これらの
うち、PFA、ETFE、FEPまたはETCFEが好
ましく、特に、コスト、機械的強度、スパッタ成膜性等
の点からETFEが好ましい。ETFEは、エチレンお
よびテトラフルオロエチレンを主体とするものであっ
て、必要に応じ、少量のコモノマー成分を共重合させた
ものであってもよい。
エチレンおよびエチレンと共重合可能なモノマー、例え
ば、次記の化合物が挙げられる。 CF2 =CFCl、CF2 =CH2 などの含フッ素エチ
レン類、CF2 =CFCF3 、CF2 =CHCF3 など
の含フッ素プロピレン類、CH2 =CHC2 F5 、CH
2 =CHC4 F9 、CH2 =CFC4 F9 、CH 2 =C
F(CF2 )3 Hなどのフルオロアルキル基の炭素数が
2〜10の含フッ素アルキルエチレン類、CF2 =CF
O(CF2 CFXO)m Rf (式中Rf は炭素数1〜6
のパーフルオロアルキル基、Xはフッ素原子またはトリ
フルオロメチル基、mは1〜5の整数を示す)などのパ
ーフルオロ(アルキルビニルエーテル)類、CF2 =C
FOCF2 CF2 CF2 COOCH3 やCF2 =CFO
CF2 CF(CF3 )OCF2 CF2 SO2 Fなどの容
易にカルボン酸基やスルホン酸基に変換可能な基を有す
るビニルエーテル類などが挙げられる。
チレンのモル比は、40/60〜70/30、特に40
/60〜60/40、が好ましい。また、コモノマー成
分の含有量は、全モノマーに対して0.3〜10モル
%、特に0.3〜5モル%が好ましい。クロロトリフル
オロエチレン系樹脂としては、具体的には、例えばクロ
ロトリフルオロエチレンホモポリマー(CTFE)、ま
たはエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体
(ECTFE)などが挙げられる。
主成分とし、他の熱可塑性樹脂を含有した混合系の樹脂
も好ましく用いられる。熱硬化性合成樹脂としては、例
えば、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、フ
ラン樹脂、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、またはポリパラバ
ン酸樹脂などが挙げられる。
ムの形状および大きさは、目的とする太陽電池モジュー
ルの形状および大きさに応じて適宜決定すればよく、特
に限定されないが、厚みは、高い光透過率による発電効
率向上の観点からは薄くする程好ましい一方、強度の観
点からは厚くする程好ましいことから、10〜200μ
m、特に20〜60μmの厚みとすることが好ましい。
Si、Zr、Ti、Ta、Hf、Mo、W、Nb、S
n、In、Al、CrおよびZnからなる群から選ばれ
る一種以上の金属の酸化物からなる薄膜がEVAとの接
触面上に乾式法により形成される。このような酸化物薄
膜が透光フィルム表面に形成されることにより、透光フ
ィルムとEVAとの密着性が高められるので、プラズマ
処理や凹凸形状付与等の表面処理を必要とすることな
く、EVAを融点以上に加熱しながら透光フィルムと熱
圧着させる熱プレス法のみで透光フィルムとEVAとを
充分な密着性をもって接着することができ、太陽電池モ
ジュールの耐久性を向上させる。
Ta、Hf、Mo、W、Nb、Sn、In、Al、Cr
およびZnからなる群から選ばれる一種以上の金属の酸
化物からなるものであれば特に限定されない。
なる薄膜であることが、より密着性が向上するので好ま
しい。少なくともSiを含む金属の酸化物の具体例とし
ては、SiO2 、SiとZrとの酸化物、SiとTiと
の酸化物、SiとTaとの酸化物、SiとNbとの酸化
物、SiとSnとの酸化物、SiとZnとの酸化物ある
いはSiとSnとTiとの酸化物、を主成分とする酸化
物などが挙げられる。
ら、SiとSnとの酸化物、SiとZrとの酸化物、S
iとTiとの酸化物、を主成分とする酸化物が好まし
く、特に、SiとSnとの酸化物を主成分とする酸化物
が好ましい。
Aとの密着性確保の観点から、0.5nm以上であるこ
とが好ましい。また、光透過性の維持、含フッ素樹脂フ
ィルムの可撓性の維持および含フッ素樹脂フィルムとの
密着性の観点から、30nm以下、特に、10nm以下
であることが好ましい。本発明における酸化物薄膜のS
iの含有割合は、全金属に対してSiが20〜80原子
%であることが好ましく、特に、30〜70原子%であ
ることが好ましい。Siの含有割合をこのような範囲と
することで、1)Si以外の金属成分の作用により、酸
化物膜を薄くしても含フッ素樹脂フィルム表面上での被
覆率を上げることができる、2)成膜法として直流スパ
ッタリング法を用いた場合に、酸化物膜と同様の前記組
成範囲の合金ターゲットを用いることで、アーキングが
防止される、等の効果が得られる。一方、合金ターゲッ
トにおけるSiの含有割合が大きくなると、成膜速度が
低下する傾向にあるので、生産性の観点からは、Siは
70原子%以下であることが好ましい。
しては、乾式法であれば特に限定されない。乾式法は、
湿式法に比べ、膜が均一にでき、成膜された膜は含フッ
素樹脂フィルムとの密着性が高い。乾式法としては、例
えば、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオ
ンプレーティング法等が挙げられる。特に、スパッタリ
ング法は、生産性に優れ、工業的に幅広く使われている
とともに、非常に緻密で、かつ、含フッ素樹脂フィルム
との密着性が高い膜が均一な膜厚で得られるので好まし
い。
リング法、高周波スパッタリング法のいずれでも使用で
きる。大面積の基体に、大きな成膜速度で、効率よく成
膜できる等の生産性に優れる点で、直流スパッタリング
法が好ましい。SiとSnとの酸化物を主成分とする薄
膜の例として、SiとSnとの酸化物からなる薄膜が挙
げられる。SiとSnとの酸化物からなる薄膜について
は、SiとSnとの混合物ターゲットを用い、酸素含有
雰囲気中での反応性スパッタリング法により成膜して得
られる。SiとSnとの混合物ターゲットを用いること
により、Siターゲットを用いる場合と異なり、ターゲ
ットの導電性が向上することなどから、Siターゲット
では使用できなかった直流スパッタリング法の使用が可
能となり、成膜速度を大きくすることができる。この
際、間欠的な負の直流電圧をターゲットに印加する方法
により、成膜時のアーキング発生を効果的に抑制し、投
入電力を増大させ、さらに大きな成膜速度を長時間維持
することが可能である。具体的なスパッタリング条件
は、装置の種類、ターゲット組成等の諸条件によって変
動するので適宜選択すればよいが、一般的には1×10
-5〜1×10-4Torrまで真空排気後、アルゴンと酸
素を25:75〜0:100の流量比で容器内に導入
し、スパッタリングガス圧を1×10-3〜10×10-3
Torr、電力密度0.5〜5W/cm2 で行うのが好
ましく、この場合の成膜速度は、SiとSnの組成比に
よっても異なるが、Siが50原子%の場合、およそ1
20nm/分である。
Mo、W、Nb、In、Al、CrおよびZnからなる
群から選ばれる一種以上の金属とSiとからなるターゲ
ットを用いた場合でもSi−Sn系と同様の効果が得ら
れるが、Si−Sn系の金属ターゲットを用いた場合
は、スパッタリングによる成膜速度が最も大きく、最も
生産性に優れる。
混合物の状態のものでも、合金の状態のものでも用いう
る。例えば、SiとSnと混合物ターゲットは、Siと
Snとの混合物をCIP法(冷間等方プレス法)あるい
は温間プレス(Snの融点直下の温度で金型成形プレ
ス)で成形して得ることができる。
用いた本発明の太陽電池モジュールの一例を図8を参照
しつつ、以下に具体的に説明するが、補強板と透光フィ
ルムとの間に太陽電池素子をEVAで充填したモジュー
ルにおいて、補強板、太陽電池素子等がいかなる構成を
有するものでも本発明の要件を満たしている限り本発明
の範囲であり、以下の例に限定されるものではない。図
8は、補強板1410上に太陽電池素子1420、充填
材1440、必要に応じて充填材保持材、本発明の特徴
である所定の酸化物薄膜が形成された含フッ素樹脂フィ
ルム1430を有する本発明の好適例を示す太陽電池モ
ジュールである。
ば次のようにして作製することができる。補強板上に、
補強板全面に充填材としてシート状のEVA、太陽電池
素子、シート状のEVA、あらかじめ所定の酸化物薄膜
が形成された含フッ素樹脂フィルムを順次重ね合わせ、
加圧脱泡しながら高温で充填材(EVA)を溶融するこ
とにより、太陽電池素子を含フッ素樹脂フィルムと補強
板でサンドイッチした。このとき、含フッ素樹脂フィル
ムの酸化物薄膜が形成された面を内側(充填材側)とし
た。
電池モジュールの透光フィルムとしては、SiとSnと
の酸化物を主成分とする薄膜がEVAとの接触面に形成
されてなる含フッ素樹脂フィルムを用いることが好まし
い。前述のように、含フッ素樹脂フィルムとしては、樹
脂の分子構造式中にフッ素を含む熱可塑性樹脂であれば
特に限定されず、従来公知の各種の含フッ素樹脂が使用
可能である。また、含フッ素系樹脂の中でETFEが好
ましい。SiとSnとの酸化物薄膜の形成方法は乾式法
によればよく、直流スパッタリング法によるのが好まし
い。
ビニル共重合体(EVA)を主成分とする樹脂を用い
る。EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)は、耐候
性が良いが、ETFE程の耐候性はないため、300〜
1000ppm程度のヒンダードアミン系光安定剤、2
00〜2000ppm程度の熱安定剤、1000〜40
00ppmの紫外線吸収剤の3種類の添加剤を添加する
のが好ましい。また、EVA中の酢酸ビニルの含有量
は、耐ストレスクラック性を向上させるためには増加さ
せる方が良いが、増加させると水蒸気の透過率が大きく
なるため、3〜20重量%が好適に用いられる。
が高温になった時でも流れ出さないようにするため、お
よび、太陽電池モジュール表面が鋭利な物で引っ掻かれ
た場合の太陽電池の保護の目的で使用される補強材であ
る。また、太陽電池モジュールを加熱真空脱泡して作製
する際に、太陽電池モジュール内に残存する空気を太陽
電池モジュール外に排出する効果もある。充填材保持材
の種類には特に限定はないが、できるだけ空孔率が高
く、透明性が高く、かつ、強度があることが好ましい。
例えば、ガラス不織布やポリマー不織布などを使用する
ことができる。
ジュールの構造体となる補強板は、特に限定はなく、例
えば、ステンレス板や鋼板、メッキ鋼板、ガルバリウム
鋼板等を使用することができる。構造強度等の点から、
0.2〜2.0mmの厚みが好ましく、さらに好ましく
は0.3〜1.6mmの補強板である。
種類に特に制限はないが、好ましくは可曲性を有する太
陽電池であり、特に好ましくはステンレス基板上に形成
された非晶質シリコン半導体である。
モジュール自体に必要以上の剛性を要求しないため、補
強材の厚みも薄くでき、透光フィルムの破断を防ぐこと
ができる。
コン半導体は0.1mm程度の厚みまで薄くすることが
できるため、太陽電池素子を充填するための充填材の量
を少なくすることができ、その結果、太陽電池モジュー
ルの厚みを減らすことができる。
晶質シリコン半導体を使用することにより太陽電池素子
の重量を軽量化することができ、その結果、補強板に要
求される強度を低減でき、補強材の厚みを低減できる。
陽電池素子の一例の概略断面図を図1に示した。図1に
おいて101は導電性基体、102は裏面反射層、10
3は光電変換部材としての半導体層、104は透明導電
層である。102の裏面反射層は101の基体に導電性
基体を用いることで兼ねることもできる。
ルミニウム、銅、チタン、カーボンシート、亜鉛メッキ
鋼板、導電層が形成してあるポリイミド、ポリエステ
ル、ポリエチレンナフタライド、エポキシなどの樹脂フ
ィルムやセラミックス等が挙げられる。
シリコン系半導体、多結晶シリコン半導体、結晶シリコ
ン半導体や、銅インジウムセレナイドなどの化合物半導
体が適当である。非晶質シリコン半導体の場合には、シ
ランガス等のプラズマCVD法により形成する。また、
多結晶シリコン半導体の場合は、溶融シリコンのシート
化あるいは非晶質シリコン系半導体の熱処理により形成
する。
ーム蒸着やスパッタリング、電析(電解液の電気分解に
よる析出)などの方法で形成する。半導体層の構成とし
ては、pin接合、pn接合、ショットキー型接合が用
いられる。該半導体層は少なくとも裏面電極層102と
透明導電層104にサンドイッチされた構造になってい
る。該裏面電極層102には、金属層あるいは金属酸化
物、あるいは金属層と金属酸化物層の複合層が用いられ
る。
g、Tiなどが用いられ、金属酸化物層としてZnO、
TiO2 、SnO2 等が採用される。上記金属層および
金属酸化物層の形成方法としては抵抗加熱蒸着、電子ビ
ーム蒸着、スパッタリング法、スプレー法、CVD法、
不純物拡散法等がある。さらに、透明導電層の上の光起
電力によって発生した電流を効率よく集電するための、
格子(グリッド)上に集電電極を設けてもよい。
o、W、Al、Ag、Ni、Cu、Sn及び銀ペースト
等の導電性ペーストが用いられる。グリッド電極の形成
方法にはマスクパターンを用いたスパッタリング、抵抗
加熱、CVD等の蒸着方法、あるいは全面に金属層を蒸
着した後にエッチングしてパターニングする方法、光C
VDにより直接グリッド電極パターンを形成する方法、
グリッド電極のネガパターンのマスクを形成したあとに
メッキにより形成する方法、導電性ペーストを印刷して
形成する方法等がある。導電性ペーストは、通常微粉末
状の金、銀、銅、ニッケル、カーボン等をバインダーポ
リマーと分散させたものが使用される。上記バインダー
ポリマーとしては、ポリエステル、エポキシ、アクリ
ル、アルキド、ポリビニルアセテート、ゴム、ウレタ
ン、フェノール等の樹脂がある。
て輸送するためのバスバーの材料としてはスズ、あるい
はハンダコーティングした銅、ニッケル等を用いる。バ
スバーのグリッド電極への接続は、導電性接着剤あるい
はハンダで行う。
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 [実施例1]本実施例は、ステンレス基板上に作製した
アモルファスシリコン太陽電池素子を直列接続したあ
と、表面として、接触面側に酸化物薄膜を有する含フッ
素樹脂フィルムを、裏面に0.8mmの厚みの亜鉛鋼板
の補強板を設けた太陽電池モジュールである。
フィルムの作製を行った。含フッ素樹脂フィルムとして
厚さ50μmETFEのフィルムを用意した。直流スパ
ッタリング装置内に、30×30cmの大きさのガラス
板に、30×30cmの大きさのETFEのフィルムを
固定した基板を陽極側にセットし、SiとSnとの混合
物(原子比50:50)のターゲットを陰極側にセット
した。スパッタリング装置内を3×10-5Torrまで
真空排気後、アルゴンと酸素を流量比で1:4容器内に
導入し、スパッタリングガス圧を2.4×10-3Tor
r、電力密度2.2W/cm2 とし、スパッタリングを
行い、SiとSnとの酸化物薄膜(膜厚約6nm)を成
膜した。
図1を用いて以下に詳述する。まず、アモルファスシリ
コン太陽電池素子は次にようにして作製した。洗浄した
0.1mmのロール状の長尺ステンレス基板101上に
Siを1%含有するAl裏面電極層102をスパッタ法
により膜厚5000Å形成した。
層させた半導体層103を、n型半導体としてはP
H3 ,SiH4 ,H2 のガスを用い、i型半導体として
はSiH 4 ,H2 のガスを用い、p型半導体としてはB
2 H6 ,SiH4 ,H2 ガスを用いて、プラズマCVD
法によって、n型半導体層を300Å、i型半導体層を
4000Å、p型半導体層を100Åを順次形成した。
抗加熱蒸着により形成してアモルファスシリコン太陽電
池素子100を形成した。
m×15cmの大きさで図2のような形状にプレスマシ
ンを用いて打ち抜き、複数個の太陽電池素子を作製し
た。
陽電池素子の切断面では、太陽電池素子がつぶされてI
TO電極とステンレス基板が短絡した状態になってい
る。そこで次に、この短絡をリペアーするために、図2
及び図3に示したように各太陽電池素子のITO電極の
周辺を除去した(211)。ここで、ITO電極の周辺
の除去は、ITOを溶解するがアモルファスシリコン半
導体は溶解しない選択性を有するエッチング材(FeC
l3 )を各太陽電池素子の切断面よりやや内側のITO
の周囲にスクリーン印刷しITOを溶解した後、水洗浄
することにより行い、ITO電極の素子分離部211を
形成した。
としてポリエステル樹脂をバインダーとする銀ペースト
をスクリーン印刷することにより形成し、熱硬化させた
(212)。
キ銅線213をグリッド電極と直交させる形で配置した
のち、グリッド電極との交点に接着性銀インク214を
点下し、150℃/30分乾燥して、グリッド電極と錫
メッキ銅線とを接続した。その際に、錫メッキ銅線とス
テンレス基板の端面が接触しないように、錫メッキ銅線
とステンレス基板の端面が接触しないように、錫メッキ
銅線213の下にポリイミドテープを貼りつけた。
の、非発電領域の一部のITO層/a−Si層を、グラ
インダーで除去してステンレス基板を露出させた後、そ
の部分に銅箔215をスポット溶接器で溶接した。
01の太陽電池素子の錫メッキ銅線411と402の太
陽電池素子の銅箔412とを半田付けすることにより直
列接続し、同様に隣接する太陽電池素子の錫メッキ銅線
と銅箔を半田付けすることにより13枚の太陽電池素子
を直列接続した。
ステンレス基板の裏側で行った。図5に、直列接続され
た太陽電池素子の裏面配線図を示した。プラス側の配線
は、13番目の太陽電池素子413の中央部に絶縁性ポ
リエステルテープ422を貼りつけた上に銅箔421を
貼りつけ、次に、銅箔421と錫メッキ銅線を半田付け
することにより行った。また、マイナス側の配線は、1
番目の太陽電池素子401に銅箔423を図5に示した
ように配線した後、401の太陽電池素子にスポット溶
接された銅箔430と半田付けすることにより行った。
厚みの亜鉛鋼板(601)/0.5mm厚みのEVA
(602)/上記13枚直列接続した太陽電池素子(6
03)/EVA(602)/酸化物薄膜が形成された含
フッ素樹脂フィルム(604)を順次重ね合わせ、真空
熱ラミネーターを用いて150℃×100分でEVAを
溶融させることにより、太陽電池素子603を亜鉛鋼板
及び含フッ素樹脂フィルムではさみ込み、樹脂封止した
太陽電池モジュール600を作製した。なお、含フッ素
樹脂フィルムは酸化物薄膜が形成された面を内側(EV
A側)とした。ここで、本発明では、SiとSnの酸化
物の薄膜が形成された含フッ素樹脂フィルムを用いるこ
とにより、含フッ素樹脂フィルム表面にプラズマ処理等
を施すことなく、さらには、含フッ素樹脂フィルム表面
に凹凸形状を付与することなく、十分な密着性をもって
EVAと接着することができた。なお、ここで用いたE
VAは、ヒンダードアミン系光安定剤700ppm、熱
安定剤500ppm、紫外線吸収剤3000ppmが添
加され、酢酸ビニル含有量が6重量%のEVAである。
は、後の工程で太陽電池モジュール600の端部を折り
曲げられるように、亜鉛鋼板及び含フッ素樹脂フィルム
604よりも一回り小さなサイズとした。
00の四隅を、図7に示したように太陽電池素子603
の特性に影響がないように切断機で切り取り、太陽電池
モジュール700を作製した。
ュールを屋外に設置して、耐久性の評価を行った。その
結果、本実施例の太陽電池モジュールは、2年経過後で
も、透光フィルムとEVAとの剥離が全く生じなかっ
た。
樹脂フィルムにスパッタリングによる酸化物薄膜形成を
行わずに、その代わりに、EVAとの接着を高めるため
に予め含フッ素樹脂フィルムの接着面に180W/m/
(m/min)でコロナ放電処理を施した以外は実施例
1と同様にして太陽電池モジュールの作製をし、上記同
様の評価を行った。その結果、太陽電池性能について
は、実施例と同等であった。一方、耐久性については、
2か月経過後には、含フッ素樹脂フィルムとEVAとの
剥離が生じた。
透光性フィルムと充填材であるEVAとの密着耐久性に
優れ、耐候性、耐熱性等にも優れることから、長期信頼
性の高い太陽電池モジュールが得られる。また、透光性
フィルムに何ら特別な処理を施すことなく、熱溶着のみ
でEVAとを充分に接着できる点で、生産性に優れる。
さらに、透光性フィルム上への酸化物を主成分とする薄
膜の形成をスパッタリング法により行えば、大面積の基
体に、高い成膜速度で、効率よく成膜できることからよ
り生産性に優れるとともに、この酸化物薄膜と透光性フ
ィルムとの密着性も向上する。
半導体素子の模式的断面図である。
太陽電池素子の模式的平面図である。
太陽電池素子の模式的断面図である。
直列接続を行う太陽電池素子の説明図である。
太陽電池素子出力端子の説明図である。
陽電池モジュールの平面図、(b)および(c)はその
断面図である。
電池モジュールの平面図である。
た太陽電池モジュールの説明図である。
素子 422 絶縁性ポリエステルテープ 600,700 太陽電池モジュール 601 亜鉛鋼板 602,EVA 604,1430 酸化物薄膜が形成された含フッ素樹
脂フィルム 1410 補強板 1440 充填材
Claims (2)
- 【請求項1】補強板と透光フィルムとの間に太陽電池素
子をエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を主成分
とする樹脂で充填した太陽電池モジュールにおいて、 前記透光フィルムが、Si、Zr、Ti、Ta、Hf、
Mo、W、Nb、Sn、In、Al、CrおよびZnか
らなる群から選ばれる一種以上の金属の酸化物からなる
薄膜が前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)と
の接触面に乾式法により形成されてなる含フッ素樹脂フ
ィルムであることを特徴とする太陽電池モジュール。 - 【請求項2】前記乾式法がスパッタリング法である請求
項1に記載の太陽電池モジュール。
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JP20221596A JP3794059B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 太陽電池モジュールの製造方法 |
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JPH1051013A true JPH1051013A (ja) | 1998-02-20 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006066682A (ja) * | 2004-08-27 | 2006-03-09 | Canon Inc | 太陽電池モジュール |
EP1054456A3 (en) * | 1999-05-17 | 2007-01-03 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Protective sheet for solar battery module, method of fabricating the same and solar battery module |
US7309831B2 (en) | 1998-10-13 | 2007-12-18 | Dai Nippon Printing Co., Ltd | Protective sheet for solar battery module, method of fabricating the same and solar battery module |
-
1996
- 1996-07-31 JP JP20221596A patent/JP3794059B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP1054456A3 (en) * | 1999-05-17 | 2007-01-03 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Protective sheet for solar battery module, method of fabricating the same and solar battery module |
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