JPH10510106A - ハイブリッドrc素子 - Google Patents
ハイブリッドrc素子Info
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
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- H01G4/00—Fixed capacitors; Processes of their manufacture
- H01G4/40—Structural combinations of fixed capacitors with other electric elements, the structure mainly consisting of a capacitor, e.g. RC combinations
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Abstract
(57)【要約】
本発明はハイブリッドRC素子及びその簡単な製造方法に関するものである。本発明のハイブリッドRC素子はキャパシタ本体及び抵抗体を有する。このハイブリッドRC素子は、これが前記キャパシタ本体としてブロック状のセラミックキャパシタ本体を有し、このセラミックキャパシタ本体の互いに平行な2つの表面上に接点層が設けられ、これら接点層の一方の上に前記抵抗体としてブロック状のセラミック抵抗体が設けられ、前記キャパシタ本体側とは反対側のこの抵抗体の表面にも接点層が設けられていることを特徴とする。抵抗体はドーピングされたSiで形成するのが好ましい。本発明のハイブリッドRC素子は、この素子に高電圧パルス(1KV以上)を加える分野に極めて適している。既知のハイブリッドRC素子と相違して本発明の素子は上記の条件の下で短絡しない。
Description
【発明の詳細な説明】
ハイブリッドRC素子
本発明は、キャパシタ本体及び抵抗体を有するハイブリッドRC素子に関する
ものである。本発明はこのようなハイブリッドRC素子の製造方法にも関するも
のである。この種類のRC素子は一般に電子装置、特に電気フィルタ回路に用い
られている。
ハイブリッドRC素子自体は既知である。例えば、ドイツ国特許出願公開DE
31.25.281号明細書にハイブリッドRC素子が説明されている。このR
C素子は多重層キャパシタと抵抗層とを有している。この既知のRC素子では、
抵抗層が例えば薄膜又は厚膜技術によりキャパシタの側面上に設けられている。
これら2つの受動素子は、キャパシタ及び抵抗の接点層を相互連結する方法に応
じて並列又は直列に接続される。
この既知のハイブリッドRC素子には、この素子に高電圧パルス、すなわち1
KV以上の電圧パルスを加える条件で用いることができないという欠点がある。
このような条件の下では、RC素子がブレークダウンするおそれがある。この理
由で、この分野では一般にキャパシタ素子と抵抗素子とを個別に用いている。し
かし、R素子とC素子とを個別に用いる場合、これら素子を設けるのに大きな空
間及び多くの時間を要し、従ってRC素子が高価になるという重大な欠点が生じ
る。
本発明の目的は、上述した欠点を無くすことにある。本発明は特に、1KV以
上の電圧パルスに耐えうるハイブリッドRC素子を提供することを目的とする。
このハイブリッドRC素子は廉価に製造でき使用して経済的にもする必要がある
。
上述した及びその他の目的を達成する本発明は、キャパシタ本体及び抵抗体を
有するハイブリッドRC素子において、
このハイブリッドRC素子は前記キャパシタ本体としてブロック状のセラミッ
クキャパシタ本体を有し、このセラミックキャパシタ本体の互いに平行な2つの
表面上に接点層が設けられ、これら接点層の一方の上に前記抵抗体としてブロッ
ク状のセラミック抵抗体が設けられ、前記キャパシタ本体側とは反対側のこの抵
抗体の表面にも接点層が設けられていることを特徴とする。
本発明は、既知のハイブリッドRC素子は高電圧パルス(“フラッシュ”)を
この素子に流す分野に適用するとこの素子からの熱の発散が不充分である為に乱
れるという認識を基に成したものである。この素子の乱れは特に、比較的薄肉の
抵抗層の熱発散が悪いことにより生じる。このような高電圧パルスの結果、薄膜
又は厚膜抵抗層の一部が可成り加熱される。このような抵抗層が局部的に加熱さ
れると、熱は2方向でしか発散されず、従って抵抗層が溶融するおそれがある。
これによりハイブリッド素子に電気的な短絡を生ぜしめる。しかし、ブロック状
のセラミック抵抗体を用いると、この現象は生じない。このような抵抗体は3次
元体全体を通る熱伝導を呈するもので、2次元体の薄膜抵抗層を通る熱伝導を呈
するものではない。従って、熱は抵抗ブロック全体で発散でき、局部的に発生す
る熱による抵抗材料の溶融を生ぜしめない。その結果、ブレークダウンのおそれ
が比較的少なくなる。
本発明によるハイブリッドRC素子の好適例では、セラミック抵抗体がドーピ
ングされたSiを有するようにする。この材料の熱伝導度は優れている為、高電
圧パルス中のこの抵抗体における熱発散は全く問題とならない。正確な抵抗値は
、接点の距離及び表面積を定めることによってのみならず、使用するドーパント
の量及び種類によっても設定しうる。抵抗材料としてはP型ドーピングしたSi
及びN型ドーピングしたSiの双方を用いることができる。P型ドーピングされ
たSi及びN型ドーピングされたSiにより良好な結果が得られた。ドーピング
程度は約100Ω−cmとした。
ハイブリッドRC素子の他の例では、ブロック状の抵抗体に連続溝が設けられ
、この連続溝によりキャパシタ本体側とは反対側の抵抗体の接点層を2つの分離
した副接点層に分割しているようにする。この溝によれば、RCR−T形フィル
タを簡単且つ廉価に製造しうる。このようなフィルタは電子回路におけるEMI
サプレッサとしてしばしば用いられている。抵抗値は溝の深さによっても設定し
うる。所望に応じ、溝を抵抗体とキャパシタ本体との間の共通接点面まで延在さ
せることができる。この場合、抵抗体が2つの別々の副抵抗体に分割される。
本発明は又、各々がキャパシタ本体及び抵抗体を有する多数のハイブリッドR
C素子を製造する方法にも関するものである。かかる本発明方法は、
− 誘電体材料のプレート状本体上に第1及び第2接点層を設ける工程と、
− 抵抗材料のプレート状本体上に第1及び第2接点層を設ける工程と、
− 双方の前記プレート状本体の第1接点層を相互連結することによりこれら双
方のプレート状本体の2重プレート層を形成する工程と、
− この2重プレート層を、ブロック状のキャパシタ本体とブロック状の抵抗体
とを有する多数のハイブリッドRC素子に分割する工程と
を具えることを特徴とする。
原理的には、プレート状本体に対し適切なあらゆる種類の誘電体材料を用いる
ことができる。しかし、ドーピングしたチタン酸バリウムを主成分とするセラミ
ック材料が特に適していることを確かめた。接点層は金属や金属合金のような導
電材料から形成する。これら接点層はスクリーン印刷、真空蒸着、スパッタリン
グ等により設けることができる。
2重プレート層は高温度及び加圧下で各プレート状本体の、一方の接点層を合
金化することにより形成しうる。この2重プレート層は例えば、ワイヤソーイン
グ、カッティング、破断又はレーザカッティングにより既知のようにして細分割
しうる。好ましくはそれ自体既知のワイヤソーイング技術により抵抗体部分に連
続溝を設けることができるも、これは任意である。
本発明方法の有利な例では、ハイブリッドRC素子のブロック状の抵抗体に連
続溝を設け、これにより、キャパシタ本体側とは反対側の抵抗体の接点層を2つ
の分離された副接点層に分割するようにする。この方法によれば、いわゆるRC
R−T形フィルタを簡単且つ廉価に製造しうるようになる。
本発明による方法の他の有利な例では、RC素子の露出した接点層に電気接続
体を取付ける。RC素子の露出した接点層に電気接続体を設けるのも既知のよう
に行なう。この目的のために、はんだにより固着される通常のワイヤ接続体を用
いることができる。しかし、本発明によるハイブリッドRC素子に、これら素子
をSMD素子として用いうるようにする端面を設けることもできる。ハイブリッ
ドRC素子には、所望に応じ、電気接続体の端部に支障のないハウジングを設け
る。
本発明によるハイブリッドRC素子を製造するのに必要とする技術自体は周知
であることに注意すべきである。従って、これらの素子は極めて低い価格で製造
しうる。
本発明の上述した特徴及びその他の特徴は以下の実施例に関する説明から明ら
かとなるであろう。
図中、
図1は、本発明によるハイブリッドRC素子の第1実施例を示し、
図2は、本発明によるハイブリッドRC素子の第2実施例を示し、
図3は、ハイブリッドRC素子を製造する本発明の種々の工程を線図的に示す
。
明瞭とするために図面は実際のものに正比例して描いていないことに注意すべ
きである。
図1は本発明によるハイブリッドRC素子の第1実施例を示す斜視図である。
この素子はブロック状のキャパシタ本体1を有し、その平行な2つの表面上に接
点層2及び接点層3が設けられている。本例の場合、キャパシタ本体はドーピン
グしたチタン酸バリウムを主成分とする焼結したセラミック材料(フィリップス
社のX7R)より成る。接点層はスクリーン印刷により設けたPd/Agの層よ
り成る。接点層3上にはブロック状の抵抗体4が設けられている。この場合、こ
の抵抗体はP型のドーピングが行なわれたSiで形成されている。この抵抗体に
は、キャパシタ本体側とは反対側のその表面上に接点層5が設けられている。こ
の接点層もスクリーン印刷により設けられたPd/Agの層より成っている。接
点層3はキャパシタ本体と抵抗体との間の共通接点層として作用する。所望に応
じ、金属ワイヤの形態の電気接続線(図示せず)を接点層2及び5上に設けるこ
とができる。
実際には、キャパシタ本体及び抵抗体の長さ及び幅を0.8mmとする。キャ
パシタ本体及び抵抗体の厚さはそれぞれ0.3mm及び0.5mmとする。この
ハイブリッド素子は2KVの電圧パルスに充分耐えうることを実験により確かめ
た。ブレークダウンは生じなかった。
図2は本発明によるハイブリッドRC素子の第2実施例を示す斜視図である。
キャパシタ本体と、抵抗体と、接点層とは第1実施例と同じ材料で形成されてい
る。これらの層の幅及び厚さも第1実施例と同じである。この第2実施例では、
キャパシタ本体の長さを1.8mmとしている。図1及び図2の対応する素子に
は同じ符号を付してある。
第2実施例では、接点層5と抵抗体4とに連続溝6が形成されている。この溝
はブロック状の抵抗体4の接点層5を2つの副接点層7及び8に分割する。この
溝はドーピングされたSiより成る抵抗材料中まで延在している。この溝6はワ
イヤソーイングにより設けられている。この溝の深さに応じて、(図示のような
)RCR−T型フィルタ又は3つの素子が直列に接続されたハイブリッド素子(
図示せず)が得られる。後者の場合には、溝をキャパシタの誘電体材料中まで延
在させる必要がある。この製造したRCR−T型フィルタは2KVの高電圧パル
スに良好に耐える。ブレークダウンが生じなかった。
第1実施例によるハイブリッドRC素子をいかに製造するかを図3につき説明
する。図3は、誘電体材料のプレート状本体12と抵抗材料のプレート状本体1
3と、接点層14,15及び16とより成る2重プレート層を示している。2重
プレート層の長さ、幅及び厚さは110×80×1mmである。
図示の2重プレート層は以下の通りに製造する。チタン酸バリウムを主成分と
する誘電体材料(フィリップス社のX7R)より成るプレート状本体12の両主
表面上に接点層14を設ける。ドーピングされたSiの形態の抵抗材料より成る
プレート状本体13の両主表面上にも接点層16を設ける。これら接点層はPd
/Ag合金を以って構成し、これらをスクリーン印刷により本体上に設ける。次
に、これら双方の本体を接点層14及び16のそれぞれの一方を介して互いに接
触させる。掛合するこれらの接点層14及び16を、温度を上昇させ圧力を加え
て合金化し、共通接点層15を形成する。これにより形成された2重プレート層
11を図3に示す。
この2重プレート層11から多数のハイブリッドRC素子を得ることができる
。この目的のために、この2重プレート層を(仮想)ライン19に沿って分断す
ることにより、この2重プレート層をまず最初に多数の棒状体に分割する。この
ようにして形成された棒状体をその長手方向に対し直交する方向で例えば仮想ラ
イ
ン20に沿って多数のハイブリッド素子に細分する。このようにして極めて多数
個のハイブリッドRC素子を簡単に製造しうる。2重プレート層を棒状体に、こ
れら棒状体を個々のハイブリッドRC素子に分割するのは破断、ソーイング又は
(レーザ)カッティングのような種々の方法で行なうことができる。
所望に応じ、このように形成したハイブリッドRC素子には例えばはんだ付可
能なワイヤ又ははんだ付可能なプレートの形態の電気接続体を設ける。RCR−
T形フィルタを製造する場合、これら素子の抵抗体に連続溝を設けることができ
る。所望に応じ、前記RC素子には更に、電気絶縁性で湿気に耐えるハウジング
を設ける。
本発明によるハイブリッドRC素子は高電圧パルス(1KV以上)を加える分
野に用いるのに極めて適している。本発明によるハイブリッドRC素子は従来技
術のハイブリッドRC素子と相違して上述した条件の下で短絡されるようなこと
はない。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.キャパシタ本体及び抵抗体を有するハイブリッドRC素子において、 このハイブリッドRC素子は前記キャパシタ本体としてブロック状のセラミ ックキャパシタ本体を有し、このセラミックキャパシタ本体の互いに平行な2つ の表面上に接点層が設けられ、これら接点層の一方の上に前記抵抗体としてブロ ック状のセラミック抵抗体が設けられ、前記キャパシタ本体側とは反対側のこの 抵抗体の表面にも接点層が設けられていることを特徴とするハイブリッドRC素 子。 2.請求の範囲1に記載のハイブリッドRC素子において、セラミック抵抗体が ドーピングされたSiを有していることを特徴とするハイブリッドRC素子。 3.請求の範囲1又は2に記載のハイブリッドRC素子において、ブロック状の 抵抗体に連続溝が設けられ、この連続溝によりキャパシタ本体側とは反対側の抵 抗体の接点層を2つの分離した副接点層に分割していることを特徴とするハイブ リッドRC素子。 4.各々がキャパシタ本体と抵抗体とを有する多数のハイブリッドRC素子を製 造するに当り、 − 誘電体材料のプレート状本体上に第1及び第2接点層を設ける工程と、 − 抵抗材料のプレート状本体上に第1及び第2接点層を設ける工程と、 − 双方の前記プレート状本体の第1接点層を相互連結することによりこれら 双方のプレート状本体の2重プレート層を形成する工程と、 − この2重プレート層を、ブロック状のキャパシタ本体とブロック状の抵抗 体とを有する多数のハイブリッドRC素子に分割する工程と を具えることを特徴とするハイブリッドRC素子の製造方法。 5.請求の範囲4に記載のハイブリッドRC素子の製造方法において、ハイブリ ッドRC素子のブロック状の抵抗体に連続溝を設け、これにより、キャパシタ本 体側とは反対側の抵抗体の接点層を2つの分離された副接点層に分割することを 特徴とするハイブリッドRC素子の製造方法。 6.請求の範囲4又は5に記載のハイブリッドRC素子の製造方法において、ハ イブリッドRC素子の露出した接点層に電気接続体を取付けることを特徴とする ハイブリッドRC素子の製造方法。
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