JPH10509144A - ▲viii▼因子の精製方法 - Google Patents

▲viii▼因子の精製方法

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JPH10509144A JP8515993A JP51599396A JPH10509144A JP H10509144 A JPH10509144 A JP H10509144A JP 8515993 A JP8515993 A JP 8515993A JP 51599396 A JP51599396 A JP 51599396A JP H10509144 A JPH10509144 A JP H10509144A
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Abstract

(57)【要約】 プロテアーゼは一般に、分子を分解することによって血液凝固VIII因子の活性を低下させる傾向を有している。本発明は、採取後の溶液に金属依存性プロテアーゼの阻害剤を添加することによって組換えVIII因子に対する金属依存性プロテアーゼの有害な影響を低減させる方法に関する。好適な溶液は、採取溶液または順次段階から成る精製処理の最初の段階である一次単離に供給されるかまたは一次単離後の任意の水溶液である。阻害剤は、(1)VIII因子分子を安定化する1種または複数のイオンに対するよりもプロテアーゼのアルカリ土類金属イオンまたは金属イオンに対して強い親和性を有する錯形成剤、及び、(2)プロテアーゼの天然基質に構造的に近縁であり電気陰性部分を含んでいる化合物から選択される。阻害剤、好ましくは錯形成剤が存在すると、採取期間が延長され、収率がかなり向上し、しかも採取後のVIII因子活性がほぼ維持されている。本発明は更に、本発明方法によって精製された組換えVIII因子を含有する水溶液、及び、血友病の症状を有する患者に投与する医薬を製造するためのかかる水溶液の使用に関する。本発明はまた、本発明方法によって精製した組換えVIII因子を治療有効量で投与する血友病の治療方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 VIII 因子の精製方法 発明の分野 プロテアーゼは一般に、分子を分解することによって血液凝固VIII因子の活性 を低下させる傾向を有している。本発明は、採取後の溶液に金属依存性プロテア ーゼの阻害剤を添加することによって組換えVIII因子に対する金属依存性プロテ アーゼの有害な影響を低減させる方法に関する。好適な溶液は、採取溶液である かまたは精製処理系の最初の段階である一次単離に供給されるかもしくは一次単 離後に得られる任意の水溶液である。阻害剤は、(1)VIII因子分子を安定化す る1種または複数のイオンに対するよりもプロテアーゼのアルカリ土類金属イオ ンまたは金属イオンに対して強い親和性を有する錯形成剤、及び、(2)プロテ アーゼの天然基質に構造的に近縁であり電気陰性部分を含んでいる化合物、から 選択される。採取後に阻害剤、好ましくは錯形成剤が存在すると、採取期間が延 長され、収率がかなり向上し、しかもVIII因子活性がほぼ維持される。本発明は 更に、本発明方法によって精製された組換えVIII因子を含有する水溶液、及び、 血友病の症状を有する患者に投与する医薬を 製造するためのかかる水溶液の使用に関する。本発明はまた、本発明方法によっ て精製した組換えVIII因子を治療有効量で投与する血友病の治療方法に関する。発明の背景 血友病は何世紀も前から知られていた遺伝性疾患であるが、種々の形態、即ち 血友病A及び血友病Bが判別できるようになってから40年しか経っていない。 発病頻度が多いのは血友病Aのほうである。血友病は出生男児10,000あた り1〜2人の割合で男性だけに発生する。生物学的に活性の血液凝固VIII因子( 抗血友病因子)は普通は血漿中に存在するタンパク質であるが、血友病の原因は この因子の極度のレベル低下または欠損にある。血友病Aの臨床症状は、強い出 血傾向であり、VIII因子濃縮物による治療が導入される前は、罹患患者の平均寿 命は20歳に達していなかった。ほぼ30年前からは血漿から得られたVIII因子 濃縮物が使用できるようになっている。これは血友病患者の治療状況をかなり改 善し、普通の生活を送ることも可能になっている。 最近まで、治療用VIII因子濃縮物は血漿の分画化によって調製されていた。し かしながら、例えばW.Woodら,Natu re,312,p.330−37(1984)及び欧州特許EP−A−0160 457に報告されているように、組換えDNA技術を用いた細胞培養でVIII因子 を産生させる方法が数年前から使用できるようになっている。 タンパク質がセリンプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、アスパラギン酸 プロテアーゼ及びメタロプロテアーゼのようなプロテアーゼによって開裂される ことは公知である。多くのプロテアーゼはそれらの活性にアルカリ土類金属また は金属(以下の記載では単に金属と呼ぶ)を必要とする。金属依存性プロテアー ゼは、金属活性化プロテアーゼ(活性を発揮させるために金属イオンを付加する 必要である)またはメタロプロテアーゼ(構造の一体部分として金属を含む)の いずれかであると考えられている。最初のグループに属するセリンプロテアーゼ 及びシステインプロテアーゼのような複数のクラスのプロテアーゼにおいては金 属による酵素の活性化及び安定化が頻繁に生じる。 培養された内皮細胞中のメタロプロテアーゼがある種の代謝産物を分泌するた めに重要であることは、R.IkegawaらによってBiochem.Bio phys.Res.Com m.171(2),p.669−675(1990)に記載されている。これは 、メタロプロテアーゼ特異的阻害剤を添加したときに分泌抑制効果が認識された ことによって判明した。しかしながら、無細胞のならし培地では阻害剤の効果が 全く得られなかったので酵素が細胞間隙に拘束されていることは明らかであった 。 プロテアーゼの作用は、対象となるタンパク質の分解という潜在的な危険性に 関連してこれまでにもしばしば言及されている。 米国特許US−A−5149787(The Blood Center R esearch Foundation)は、VIII因子(FVIII)/フォンビル ブラント因子(vWf)複合体を開裂し得るカルシウム(Ca2+)活性化プロテ アーゼの細胞性ソースを同時に含有する血液、血漿及び血漿分画の処理中にVIII 因子(FVIII)/フォンビルブラント因子(vWf)の完全形(intacat )の非分解分子複合体を維持する方法に関する。複合体のvWf部分に特異的な (1種または複数の)プロテアーゼの作用を防ぐことによってFVIII/vWf複 合体の機能的完全性が維持される。血漿から(1種または複数の)プロテ アーゼの血小板ソースを除去するか、または、(1種または複数の)プロテアー ゼを失活させることによって、カルシウム活性化された(1種または複数の)プ ロテアーゼの作用を阻止し得る。例えばキレート化などによって活性化に必要な カルシウムを除去するか、または、システインプロテアーゼに対する特異的阻害 剤で(1種または複数の)プロテアーゼを阻害することによって、(1種または 複数の)プロテアーゼを失活させ得る。従って米国特許US−A−514978 7は特に、血液または血漿から得られたFVIII/vWf複合体のフォンビルブラ ント因子部分を維持する方法を目的とする。 種々の解決方法は、血漿由来分子及び組換えVIII因子分子のプロテアーゼによ る分解を抑制することを示唆している。これらの解決方法は、血漿中及び細胞培 養物中で最も有害であると考えられているセリンプロテアーゼ及びシステインプ ロテアーゼの影響を抑制することを目的としている。従って、国際特許WO−A −9310143(Johnsonら)は、VIII因子を含有する生物サンプルを 少なくとも1種類のプロテアーゼ阻害剤またはプロテアーゼ除去剤と接触させる ことによって安定な精製タンパク質を回収する方法を開示している。方法は特に 、 トロンビンを阻害または除去することを目的としており、その理由は、先天的に 血漿中に存在する微量のこのセリンプロテアーゼに対してVIII因子が極めて感受 性であると言われているからである。プロテアーゼ阻害剤としては例えば、ヘン ズアミジン、抗トロンビンIII、ヘパリン及びヒルジンがある。この方法の効果 は血漿由来のVIII因子に対してのみ証明された。 国際特許WO−A−9002175(Novo−Nordisk)は、プロテ アーゼ阻害剤の存在下で真核細胞を培養することによってポリペプチドを産生す る方法を開示している。特定実施例は、VIII因子をポリペプチドとして含むが、 プロテアーゼ阻害剤はいずれもセリンプロテアーゼ及びシステインプロテアーゼ を対象としており、また、阻害剤が細胞培養物自体に存在する。 種々のタンパク質の産生における金属依存性プロテアーゼに関する問題は、セ リンプロテアーゼ及びシステインプロテアーゼの役割ほどには十分に研究されて いない。より詳細には、この問題がVIII因子に関連してこれまで特別に取り上げ られたことはない。従って、本発明の目的は、採取後に得られたVIII因子活性が 精製方法を通じてほぼ完全に維持されるように、組換えVIII 因子の産生中の金属依存性プロテアーゼの影響を防ぐことである。発明の詳細な説明 本発明の目的は、金属依存性プロテアーゼ自体の作用を阻害することによって 組換えVIII因子に対する金属依存性プロテアーゼの影響を低減させることである 。 本発明の別の目的は、これらのプロテアーゼの活性に必要な金属イオンの作用 を阻害するかまたは金属イオンを除去することによって組換えVIII因子に対する 金属依存性プロテアーゼの影響を低減させることである。 本発明の別の目的は、組換えVIII因子の活性がほぼ保持される効率的な精製方 法を提供することである。 本発明の更に別の目的は、高度に濃縮された極めて純粋な組換えVIII因子の溶 液を製造するための効率的な方法を提供することである。 上記目的が本発明によって達成される。本発明は、金属依存性プロテアーゼに よって惹起される組換え血液凝固VIII因子の分解を低減させる方法であって、金 属依存性プロテアーゼの阻害剤を採取後の溶液に添加すること、及び、阻害剤を 、 (1)VIII因子分子を安定化する1種または複数のイオンに対するよりもプロテ アーゼのアルカリ土類金属イオンまたは金属イオンに対して強い親和性を有する 錯形成剤、及び、 (2)プロテアーゼの天然基質に構造的に近縁であり電気陰性部分を含んでいる 化合物 から成るグループから選択することを特徴とする。 本発明の発明者らは意外にも、ある種の金属依存性プロテアーゼ阻害剤が精製 処理系中またはその後の組換えVIII因子の活性に肯定的な影響を有することを知 見した。これらの阻害剤の存在は、金属依存性プロテアーゼ自体の作用を効率的 に阻害し及び/または組換えVIII因子分子に特に有害なプロテアーゼの活性に必 要な金属イオンを効率的に除去し得る。従って、金属依存性プロテアーゼの作用 を低下させ、活性は精製工程全体を通じてほぼ維持されたVIII因子活性を与える 。 金属依存性プロテアーゼは、金属活性化プロテアーゼ(活性を発揮させるため に金属イオンを付加する必要がある)またはメタロプロテアーゼ(構造の一体部 分として金属を含む)のいずれかであると考えられる。最初のグループの場合、 セリンプロテアーゼ及びシステインプロテアーゼのような複数のクラス のプロテアーゼにおいて金属による酵素の活性化及び安定化が頻繁に生じる。例 えば、血液機能の分野、特に血液凝固、線維素溶解及び補体活性化においては、 一群のビタミンK依存性カルシウム結合ドメインが共通に存在する(例えばLa szlo patthy,Methods in Enzymology,22 2,p.10−21(1993))。後者のメタロプロテアーゼに関しては、こ のプロテアーゼのクラスの重要なサブグループである哺乳類メタロエンドペプチ ダーゼに関する概説がBondら,Int.J.Biochem.,17,no .5,p.565−574(1985)に記載されている。著者らは、特性決定 されたすべての哺乳類メタロプロテアーゼに対してZn2+が必須金属であると結 論している。より最近の論文でも(D.A.Auld,Methods in Enzymology,248,p.229−242(1995))、このイオ ンがやはり、圧倒的に多数のメタロプロテアーゼの活性イオンであると考えられ ている。これは、Cu2+、Fe2+、Fe3+、Mn2+、Co2+及びCd2+のような 他の金属の構造的及び機能的役割を排除しない(Auld)前出)。例えば、Z n2+及びCa2+に依存する酵素は、Butlerら,Bio chem.J.,241,p.229−235(1987)に記載されている。 本発明において、「採取後」なる用語は、例えば遠心及び/または濾過によっ てならし培地から細胞を分離した後の処理作業及び処理段階に関する。本発明に おいて、金属依存性プロテアーゼの阻害剤は、採取後に得られるかまたは使用さ れる任意の溶液に添加し得る。しかしながら、採取溶液及び一次単離に供給され るかまたは一次単離後に得られる任意の水溶液から成るグループから選択された 溶液に阻害剤を添加するのが好ましい。より詳細には、本発明においては阻害剤 が、採取溶液中、充填前の任意に予め濃縮されたVIII因子含有水溶液中、洗浄用 液体中、溶出用液体中、一次単離後に得られた溶液中またはその混合物中に存在 し得る。一次単離がクロマトグラフィー段階であるとき、一次単離後に得られた 溶液を溶出物と呼ぶ。一次単離後に得られた溶液に阻害剤を添加する場合は、そ の次の処理段階に溶液を導入する前に添加を行う。このようにすると、分解され たVIII因子分子の含有量をかなり減少させることが可能である。 本発明において、VIII因子は組換え体であり、全長VIII因子であ るかまたは好ましくは血液凝固活性を有する全長VIII因子の欠失誘導体である。 本文中の「欠失誘導体」なる用語は、B−ドメインの全部または一部が欠損して いるが血液凝固活性は保持している血液凝固VIII因子を意味する。組換えVIII因 子産物一般の構造及び生化学はKaufmanによってTrends in B iotechnology,9,p.353−359(1991)及びHema tology,63,p.155−65(1991)に記載されている。 ヒト血漿に由来のVIII因子濃縮物は、AnderssonらによってProc .Natl.Acad.Sci.USA,83,p.2979−83(1986 年5月)に記載されているように、フラグメントに分割された複数の完全に活性 のVIII因子形態を含有している。最も小さい活性形態は分子量170kDaを有 しており、(1つまたは複数の)金属イオンによって互いに結合された90kD aと80kDaとの2つの鎖から構成されている。これに関しては欧州特許EP −A−0197901(Pharmacia AB)を参照するとよい。 Pharmacia AB,Stockholm,Swedenは、治療用VI II因子濃縮物中の170kDaの血漿VIII因子形 態に対応する組換えVIII因子産物を開発した。切断された組換えVIII因子の分子 はr−VIIISQと命名され、無血清培地中で細胞培養処理されるチャイニーズハ ムスター卵巣(CHO)細胞によって産生される。 r−VIIISQの構造及び生化学は国際特許WO−A−9109122(Pha rmacia AB)に記載されている。本発明において、より好ましくは欠失 誘導体は組換えVIIISQ(r−VIIISQ)因子である。 本発明に従って組換え血液凝固VIII因子を産生するときに細胞培養物の採取後 に得られるならし培地は、フォンビルブラント因子(vWf)をほぼ含んでいな いのが好適であり、全く含んでいないのが好ましい。組換え血液凝固VIII因子を 産生するために使用される細胞培養物は、フォンビルブラント因子(vWf)を ほぼ含有しないのが好ましく、全く含有しないのがより好ましい。このような場 合、組換えVIII因子を産生する処理全体がvWfを含むことなく行われる。これ によって、極めて高い活性を有するVIII因子を産生することが可能である。 多くのタンパク質はアルカリ土類金属または金属を含有している。この事実は 、構造的一体性及び活性維持のために少なく とも1つの二価イオンのブリッジを必要とするVIII因子分子においても同様であ る。このイオンは通常はカルシウムであると考えられている。しかしながらin −vitro試験では、カルシウム、マンガン、コバルトまたはその組合わせな どの種々の二価イオンが有利に使用された。これに関しては、Andersso nら(前出)、Nordfangら,J.Biol.Chem.,263,p. 1115−1118(1988)及びFayら,J.Biol.Chem.,2 67,p.13246−13250(1992)を参照するとよい。最近になっ て、VIII因子中の銅の含有量がN.Bihoreauら,Eur.J.Bioc hemistry,222,p.41−48(1994)によって明らかにされ た。この著者らは、このカチオンの存在は血液凝固活性に直接には関連しないが 分子にとって構造的に重要であることを示唆している。しかしながらNordf angら(前出)は、解離したVIII因子鎖を銅の添加によって再結合させる試み には失敗した。 カルシウムのような二価イオンが存在すると、VIII因子はアルカリ土類金属ま たは金属のイオンをトラップする傾向を有している錯形成剤の存在に特に感受性 のタンパク質となる。従って、 Bo Erssonら,Protein Purification; Pri nciples,High Resolution Methods and Applications,VCH Publishers,Inc.,Ne w York,p.7−10(1989)を引用すると、「多くのタンパク質は カルシウムイオンによって安定化される。二価イオンのカルシウム及びマグネシ ウムはEDTAによってトラップされるので、このキレート化剤と併用すること ができない(Many proteins are stabilized b y calcium ions.The divalent ion calc ium and magnesium are trapped by EDT A and cannot be used in combination with this chelator)」。 Anderssonら(前出)は、ヒト血漿に由来のVIII因子の構造中の金属 イオンの役割を決定するために周到な試験を実施した。結果は、EDTAは20 0から90kDaまでの分子サイズを有する重いほうの鎖の各々から80kDa の二重鎖を解離させることを示した。キレート化剤の存在は、Fayら (前出)にも開示されているように二量体サブユニットの解離を惹起した。 以上のような理由から、錯形成剤がVIII因子分子の認識できる程度の不安定化 を全く伴うことなくVIII因子溶液中に存在し得ることは特に意外である。従って 、これまでの定説と対照的に、錯形成剤は組換えVIII因子の精製処理に有利に使 用できる。 本発明において、金属依存性プロテアーゼの阻害剤は、(1)VIII因子分子を 安定化する1種または複数のイオンに対するよりもプロテアーゼの金属イオンに 対して強い親和性を有する錯形成剤、及び、(2)プロテアーゼの天然基質に構 造的に近縁であり電気陰性部分を含んでいる化合物から成るグループから選択さ れる。後者のグループの化合物は好適にはペプチドまたはペプチド類似体であり 、好ましくは、ヒドロキサメート、ホスホラミデート及びカルボキシレートから 成るグループから選択される。例えば、ヒドロキサメート、ホスホラミデートま たはカルボニル基によって官能化されたペプチドまたはペプチド類似体によるメ タロプロテアーゼ阻害のメカニズムは完全には解明されていない。しかしながら 文献においては、それらの効果がキレート化機能によると考えられている(特に 、Birke dal−Hansenら,Critical Review in Oral Biology and Medicine,4(2),p.197−250の p.221−222(1993)参照)。従って、本発明による金属依存性プロ テアーゼ阻害剤として使用できる2つのクラスの化合物は、単一の普遍的な発明 概念を形成できるほど近縁である。 構造的に近縁の化合物のグループから選択される化合物はホスホラミドンの場 合のように天然化合物でもよくまたは合成化合物でもよい。このような合成阻害 剤の設計は、Bondら(前出)に概説されている。N.Nishino an d J.C.PowersによってBiochemistry,17(14), p.2846−2850(1978)に記載されている1つの実例は、亜鉛メタ ロエンドペプチダーゼであるサーモリシンに対して特異的な阻害剤の合成である 。この場合、阻害剤であるペプチド類似体の特異性は、酵素の活性部位の対応す るポケットと相互作用する疎水性アミノ酸、及び、亜鉛原子と相互作用するヒド ロキサム酸残基を加えることによって得られた。この現象の説明は、B.Roq uesら,Methods in Enzymology,248,p.263 − 283、特にp.268−269及び272(1995)に収載されている。ヒ ドロキサメートの別の実例は国際特許WO90/05719に開示されている。 本発明において、金属依存性プロテアーゼの阻害剤は好適には錯形成剤である 。従って以下の記載では、金属依存性プロテアーゼ阻害剤として錯形成剤を使用 した場合について本発明を説明する。本発明における錯形成剤の選択は、例えば 該当する種々のイオンに対する親和性、必要な濃度、毒性及び経費などに基づい て行われる。本発明の錯形成剤は、VIII因子分子を安定化する1種またはそれ以 上のイオンに対するよりもプロテアーゼの金属イオンに対して高い親和性を有し ている。本文中で、親和性の順位は、実際の金属キレート化平衡状態を対象とし て、即ち、実際のイオンと実際のタンパク質中のキレート化部位との間の結合の 強度に関して決められる。上記の結合の強度を、これらのイオンと添加された錯 形成剤との間の結合の強度に比較する。更に、平衡状態は実際のイオン強度、p H及び他の重要な生理化学的要因に関連する。 本発明による適当な錯形成剤としては、窒素含有ポリカルボン酸、複素環アミ ン、フェナントロリン、ピリジンカルボン酸、 キノリン、サリチル酸塩、コラーゲンのN−アシル誘導体、β−ジケトンのN− アミノアシル誘導体、チオール化合物、並びに、ジ−及びトリカルボン酸などが ある。窒素含有ポリカルボン酸の例は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、 〔(エチレンジオキシ)ジエチレンジニトリロ〕四酢酸(EGTA)及びニトリ ロ酢酸(NTA)である。複素環アミンの例は、イミダゾール及びL−ヒスチジ ンである。フェナントロリンの例は、1,10−フェナントロリン及びフェナン トロリンのメチル誘導体である。ピリジンカルボン酸及びキノリンの例は、ピリ ジン−2,6−ジカルボン酸(ジピコリン酸)及び8−ヒドロキシキノリンであ る。ジ−及びトリカルボン酸の例は、シュウ酸及びクエン酸である。他の例は、 David Auld(前出、特に表1参照)及びVincent H.L.L ee,J.Cont.Release,13,p.213−223(1990) に開示されている。プロテアーゼの1種または複数の金属イオンに対する親和性 及びVIII因子分子を安定化する1種または複数のイオンに対する親和性、並びに 、毒性、利便性及び経済性などを勘案すると、本発明においてはEDTAの使用 が好ましい。EDTAの種々の塩のうちでも、VIII因子分子を 安定化するイオンを少なくとも1種類は含有する塩、例えば、EDTAのカルシ ウム塩及びナトリウム塩を使用するのが有利であろう。EDTAの二ナトリウム 塩及び三ナトリウム塩並びに対応するカルシウム二ナトリウム塩の毒性データ及 び他の特性はMerck Index,Merck & Co.,Inc.,R ahway,New Jersey,USA,11th ed.,p.550( 1989)及びMartindale,The Extra Pharmaco peia,Pharmaceutical Press, 30th ed., p.681−682及び693−694(1993)に記載されている。 錯形成剤の濃度は、VIII因子を安定化する1種類または複数のイオンが問題の 溶液中で遊離イオンとして検出され得るように調整しなければならない。これに よってVIII因子分子の活性を保持することが可能である。VIII因子を安定化する 1種類または複数のイオンの総濃度は好適には少なくとも約0.2mMであり、 好ましくは1−300mMの範囲、より好ましくは5−50mMの範囲である。 濃度は添加の時期には左右されないが、錯形成剤の濃度には左右される。 錯形成剤が窒素含有ポリカルボン酸であり採取溶液に添加される場合、錯形成 剤の濃度は、約0.01−約10mMの範囲、好適には0.1−5mM、好まし くは0.3−3mMの範囲でなければならない。 錯形成剤が窒素含有ポリカルボン酸であり一次単離における洗浄用液体に添加 される場合、錯形成剤の濃度は、約0.01−約50mMの範囲、好適には0. 1−10mM、好ましくは0.5−5mMの範囲でなければならない。 一次単離がクロマトグラフィー段階である場合、吸着VIII因子を溶出させるた めに使用される液体中で錯形成剤として作用する窒素含有ポリカルボン酸の濃度 は約0.1−約30mMの範囲、好適には0.5−15mM、好ましくは1−5 mMの範囲でなければならない。 錯形成剤が窒素含有ポリカルボン酸であり一次単離後に得られた溶液に添加さ れる場合、錯形成剤の濃度は、約0.1−約30mMの範囲、好適には0.5− 15mM、好ましくは1−5mMの範囲でなければならない。 錯形成剤が窒素含有ポリカルボン酸以外の化合物である場合、当業者は本発明 を実施するための好適な濃度を想到し得るであ ろう。例えば、フェナントロリンを使用する場合、必要な濃度は窒素含有ポリカ ルボン酸の2倍であろう。複素環アミンであるヒスチジン及びイミダゾールの場 合にはより高い濃度でもよく、弱い錯形成剤であるイミダゾールの場合には特に 高い濃度が必要であろう。 本発明の一次単離は、採取溶液中のVIII因子の濃度増加を目的とするいかなる 処理段階でもよい。公知の好適例としては、種々のクロマトグラフィー処理、限 外濾過、例えば硫酸アンモニウムなどによる沈殿がある。クロマトグラフィー処 理にはカチオン交換クロマトグラフイー、アニオン交換クロマトグラフイー、ア フィニティクロマトグラフイー及び疎水性相互作用クロマトグラフィーなどがあ る。本発明では、イオン交換クロマトグラフィー段階を一次単離として使用する のが特に有利である。その理由は、イオン交換ゲルが剛性であるため、溶出後の ゲル表面がまだ汚染されているときに、吸着能力を回復させるために強アルカリ 性溶液で処理できるからである。好ましい実施態様では、一次単離がカチオン交 換クロマトグラフィー段階である。一次単離としてカチオン交換段階を使用する と、液体容量及び採取溶液の総タンパク質含有量を即座に且つ飛躍的に減少 させることが可能である。採取溶液中にアルブミンが存在するときはこれが特に 有効である。従って、カチオン性ゲルを用いた場合にはアニオン性ゲルと対照的 に、アルブミンが実質的にいかなる程度にもゲル表面に吸着されないので洗浄に よって容易に除去できる。 本発明において、様々な種類のカチオン交換ゲルを使用し得る。リガンドは、 スルホエチル、スルホプロピル、スルホブチル、スルホネート及びカルボキシメ チルから成るグループから適宜選択される。好ましくはリガンドは広いpH範囲 を許容するスルホプロピルまたはスルホネートである。適当なカチオン交換ゲル の特性値は、Protein Purification;Principle s,High Resolution Methods and Applic ations,VCH Publishers,Inc.,New York, p.107−148(1989)及びE.Boschetti.J.Chrom atogr.,A658,1994,p.207−236に記載されている。こ れらの文献の記載内容は参照によって本明細書に含まれるものとする。マトリッ クスは、例えば、Pharmacia Biotech,Uppsal a,Swedenによって販売されている種々のSepharose(登録商標 )のようなアガロースマトリックス、Tosoh Corp.,Tokyo,J apanによって販売されているTSK−GEL:sのような有機ポリマーマト リックス、または、Per Septive Biosystems,Bost on,USAによって販売されている極めて多孔性の有機ポリマーマトリックス 、のような種々の強い疎水性のマトリックスから選択できる。例えば、Sart orius,Germanyから販売されているSartobind(登録商標 )及びMilllipore,USAによって販売されているMemSep(登 録商標)のような膜マトリックスも適当である。好ましいマトリックスはアガロ ースマトリックスである。本発明に適したアガロースマトリックスとしては、S epharose(登録商標)以外にも、Kem−En−TecA/S,Cop enhagen,Denmarkによって販売されているMinileak(登 録商標)及びBio−Rad,Brussels,Belgiumによって販売 されているBio−Gel Aがある。好ましくは、高速流(FF)を可能にし 、高い生産能力を与えるようにマトリックスを架橋さ せる。より好ましくは、本発明のクロマトグラフィーをSP Sepharos e(登録商標)FFゲルにおいて行う。 以下の記載では、一次単離がカチオン交換段階から成る場合について本発明を 説明する。一次単離が別の段階から成る場合には、当業者は本発明を実施するた めの適当な条件を想到し得るであろう。これは例えば種々の溶液のpH及びイオ ン強度並びに処理温度に関しても同様である。 カチオン交換樹脂に充填される溶液のイオン強度及び溶出用溶液のイオン強度 は、得られる精製のタイプ及び精製効率にとって重要である。従って、主として VIII因子とDNAとの効率的な分離を可能にするためには、カチオン交換樹脂に 充填される溶液のイオン強度、及び/またはカチオン交換樹脂に吸着されたVIII 因子の洗浄用溶液のイオン強度は、約0.05−0.3M、好適には0.1−0 .25M、好ましくは0.15−0.2Mの範囲でなければならない。カチオン 交換樹脂からVIII因子を溶出させるために使用される溶液のイオン強度は、溶出 開始のときに約0.3M以上、好適には0.4−2M、好ましくは0.5−0. 9Mでなければならない。溶出段階全体にわたってイオン強度を一定に維持して もよくまたは直線状もしくは段 階的もしくは双方の組合わせの形態で減少させてもよい。 カチオン交換樹脂に充填される溶液及びVIII因子を溶出させるために使用され る溶液のイオン強度は好適には、アルカリ金属塩化物、例えば、塩化ナトリウム もしくは塩化カリウムまたは酢酸アンモニウムまたはその任意の組合わせの存在 によって得られる。 VIII因子をゲル表面に吸着させるためにカチオン交換樹脂に充填される溶液、 並びに、VIII因子分子をゲル表面から溶出させるために使用される溶液は、約5 −約8、好適には5.4−7.0の範囲のpHを有していなければらない。 本発明において、処理温度は従来技術ほど重要ではない。従来技術では、過度 の収率低下を防止するために室温を十分に下回る温度が必要であると考えられて いた。本発明では、一次単離及びその後の処理段階を室温で実施しても、VIII因 子分子が顕著に不安定化する危険性がない。従って、カチオン交換段階のVIII因 子の吸着及び脱着は、例えば18−25℃の温度で実施し得る。しかしながら、 吸着及び脱着を室温よりも低温、好ましくは約2℃−約10℃の範囲の温度で行 うのが適当である。 本発明においては、精製処理系に合計で2回、3回またはよ り多い回数のカチオン交換段階が含まれるようにカチオン交換クロマトグラフィ ー段階を繰り返してもよい。複数のカチオン交換段階の使用によって不純物の含 有量が更に減少し、同時にVIII因子の濃度が増加する。これらの利点及びその他 の利点は勿論、装置の経費増加を勘案し、採算が合うように調整する。カチオン 交換段階を2回以上使用する場合、各カチオン交換段階の間に中間処理段階を任 意に存在させてもよい。 実施例に基づいて本発明をより詳細に以下に説明するが、本発明の範囲はこれ らの実施例に限定されない。実験 組換えVIII因子の調製 組換えVIIISQ(r−VIIISQ)因子の産生を国際特許WO−A−91091 22の実施例13に記載の手順にほぼ従って実施した。DHFR欠失CHO細胞 系(DG44N.Y.)にr−VIIISQ遺伝子含有発現ベクターとジヒドロ葉酸 レダクターゼ遺伝子含有発現ベクターとを電気穿孔によって導入した。選択培地 で選択後、段階的に増量するメトトレキセート中で増殖させることによって生存 コロニーを増幅した。得られたコロニーの上清をVIII因子活性に基づいて個々に スクリーニングした。産生 クローンを選択し、次いで、規定培地中で無血清懸濁増殖させ、最後に大規模細 胞培養処理に発展させた。複数の時期に上清を採取し、以下に記載の手順で更に 精製した。実施例1 Twinningに従って修正されBoehringer Mannheim Biochemicaに開示されているタンパク質分解活性の定量によって本 発明の効果を確認した。選択された方法は、レゾルフィン(resorufin )標識したカゼインを用いるプロテアーゼアッセイであった。プロテアーゼで処 理することによってレゾルフィン標識ペプチドがカゼインから分離する。上清中 のこれらのレゾルフィン標識ペプチドの濃度が存在するタンパク質分解活性の測 定値となる。試験サンプルを37℃で、問題のサンプルに基づく長さの時間だけ インキュベートした。試験全体を通じて574nmを吸収波長として選択した。 (ヒト血清アルブミンを含有する)ならし培地を清澄化し、次いでEDTAの 二ナトリウム塩を0.23mMから23mMの範囲の量で添加した。 EDTA添加または非添加のならし培地のプレインキュベー ションを37℃で2時間行った。基質の添加後、インキュベーションを更に17 時間行った。インキュベーション混合物のpHは7.5であった。 補正吸光度は、ブランク値の減算後の吸光度を示す。結果を以下に示す。 表から明らかなように、採取溶液に錯形成剤を添加するとプロテアーゼ活性が 飛躍的に減少する。実験を2回反復して得られた結果は表1に示す結果と一致し た。実施例2 (ヒト血清アルブミンを含有する)ならし培地を清澄化し、次いでイミダゾー ルを3.6mMから360mMの範囲の量で添加した。 プレインキュベーション、インキュベーション及び相対プロテアーゼ活性試験 を実施例1に記載の手順で実施した。結果を以下の表に示す。 表から明らかなように、採取溶液に錯形成剤を添加するとプ ロテアーゼ活性が飛躍的に減少する。実施例3 (ヒト血清アルブミンを含有する)ならし培地を清澄化し、次いでヒスチジン を0.14mMから13.6mMの範囲の量で添加した。 プレインキュベーション、インキュベーション及び相対プロテアーゼ活性試験 を実施例1に記載の手順で実施した。結果を以下の表に示す。 表から明らかなように、採取溶液に錯形成剤を添加するとプロテアーゼ活性が 飛躍的に減少する。実施例4 連続する2つの採取物から(ヒト血清アルブミンを含有する)ならし培地を清 澄化し、NH4Acで緩衝させた。得られたpH6.8の溶液の各々を、Pha rmacia AB,Uppsala,Swedenによって販売されているS P Sepharose(登録商標)FFを含むカラムに充填した。このカチオ ン交換クロマトグラフィー段階を約8℃で実施した。洗浄後、0.8MのNaC lと0.1MのNH4Acとを含有する塩バッファによってVIII因子を溶出させ た。洗浄用液体及び溶出用液体は採取溶液no.2との試験中に3mMのEDT Aを含んでいた。比較のためにEDTAを存在させない試験(採取溶液no.1 )を実施した。プレインキュベーション、インキュベーション及び相対プロテア ーゼ活性試験を、インキュベーション時間を2時間にした以外は実施例1に記載 の手順で実施した。未結合のCa2+イオンの濃度をイオン選択電極によって測定 した。結果を以下の表に示す。 表から明らかなように、洗浄用液体及び溶出用液体に錯形成剤を添加するとプ ロテアーゼ活性が飛躍的に減少する。実施例5 先行実施例とは異なる4つの採取物から(ヒト血清アルブミンを含有する)な らし培地を清澄化し、NH4Acで緩衝させた。得られたpH6.8の溶液の各 々を、SP Sepharose(登録商標)FFを含むカラムに充填した。こ のカチオン交換クロマトグラフィー段階を約8℃で実施した。洗浄後、0.8M のNaClと0.1MのNH4Acとを含有する塩バッファによってVIII因子を 溶出させた。洗浄用液体及び溶出用液体は3mMのEDTAを含んでいた。比較 のためにEDTAを 存在させない試験を実施した。室温で24時間以内の期間保存後、発色基質法C oatest(登録商標)VIII因子キット(Chromogenix AB,S weden)を使用してVIII因子のプロ凝固活性を測定した。方法の相対標準偏 差(RSD)は7%である。結果を以下の表に示す。 表から明らかなように、洗浄用液体及び溶出用液体に錯形成剤を添加するとVI II因子の活性を維持する可能性が飛躍的に増加する。実施例6 先行実施例とは異なる採取物から(ヒト血清アルブミンを含有する)ならし培 地を清澄化し、NH4Acで緩衝させた。得られたpH6.8の溶液を、SP Sepharose(登録商標)FFを含むカラムに充填した。このカチオン交 換クロマトグラフィー段階を約8℃で実施した。洗浄後、0.4MのNaClと 0.1MのNH4Acとを含有する塩バッファによってVIII因子を溶出させた。 溶出後、種々の量のEDTAを得られた溶液に添加した。比較のためにEDTA を存在させない試験を実施した。室温で26時間以内の期間保存後、実施例5に 記載の手順に従ってVIII因子のプロ凝固活性を測定した。結果を以下の表に示す 。 表から明らかなように、カチオン交換樹脂から既に溶出させた溶液に錯形成剤 を添加するとVIII因子の活性を維持する可能性が飛躍的に増加する。実施例7 先行実施例とは異なる採取物から(ヒト血清アルブミンを含有する)ならし培 地を清澄化し、NH4Acで緩衝させた。得られたpH6.8の溶液を、SP Sepharose(登録 商標)FFを含むカラムに充填した。このカチオン交換クロマトグラフィー段階 を約8℃で実施した。洗浄後、0.8MのNaClと0.1MのNH4Acとを 含有する塩バッファによってVIII因子を溶出させた。溶出後、種々の量のEDT Aを得られた溶液に添加した。比較のためにEDTAを存在させない試験を実施 した。室温で28時間以内の期間保存後、実施例5に記載の手順に従って、VIII 因子のプロ凝固活性を測定した。結果を以下の表に示す。 表から明らかなように、カチオン交換樹脂から既に溶出させた溶液に錯形成剤 を添加するとVIII因子の活性を維持する可能性が飛躍的に増加する。実施例8 先行実施例とは異なる採取物から(ヒト血清アルブミンを含有する)ならし培 地を清澄化し、NH4Acで緩衝させた。得られた溶液を、SP Sephar ose(登録商標)FFを含むカラムに充填した。このカチオン交換クロマトグ ラフィー段階を約10℃で実施した。洗浄後、0.8MのNaClと0.1Mの NH4Acとを含有する塩バッファによってVIII因子を溶出させた。溶出後、E DTAまたは1,10−フェナントロリンを得られた溶液に添加した。室温で2 4時間以内の期間保存後、実施例5に記載の手順に従って、VIII因子のプロ凝固 活性を測定した。結果を以下の表に示す。 表から明らかなように、カチオン交換樹脂から既に溶出させた溶液に錯形成剤 を添加するとVIII因子の活性を維持する可能性が飛躍的に増加する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年1月24日 【補正内容】 請求の範囲 1.金属依存性プロテアーゼによって惹起される組換え血液凝固VIII因子の分解 を低減させる方法であって、金属依存性プロテアーゼの阻害剤を採取後の溶液に 添加すること、及び、阻害剤が、 (1)VIII因子分子を安定化する1種または複数のイオンに対するよりもプロテ アーゼのアルカリ土類金属イオンまたは金属イオンに対して強い親和性を有する 錯形成剤、及び、 (2)プロテアーゼの天然基質に構造的に近縁であり電気陰性部分を含んでいる 化合物 から成るグループから選択されることを特徴とする方法。 2.錯形成剤が、窒素含有ポリカルボン酸、複素環アミン、フェナントロリン、 ピリジンカルボン酸、キノリン、サリチル酸塩、コラーゲンのN−アシル誘導体 、β−ジケトンのN−アミノアシル誘導体、チオール化合物、並びに、ジ−及び トリカルボン酸から成るグループから選択されることを特徴とする請求項1に記 載の方法。 3.錯形成剤が窒素含有ポリカルボン酸であることを特徴とす る請求項2に記載の方法。 4.窒素含有ポリカルボン酸が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)であるこ とを特徴とする請求項3に記載の方法。 5.錯形成剤が1,10−フェナントロリン、イミダゾール及びL−ヒスチジン から成るグループから選択されることを特徴とする請求項2に記載の方法。 6.電気陰性部分を含む化合物が、ヒドロキサメート、ホスホラミデート及びカ ルボキシレートから成るグループから選択されることを特徴とする請求項1に記 載の方法。 7.溶液が、採取溶液及び一次単離に供給されるかまたは一次単離後の任意の水 溶液から成るグループから選択されることを特徴とする請求項1から6のいずれ か一項に記載の方法。 8.一次単離が、カチオン交換クロマトグラフイー、アニオン交換クロマトグラ フイー、アフィニティクロマトグラフイー及び疎水性相互作用クロマトグラフイ ーから選択されるクロマトグラフィー段階であることを特徴とする請求項7に記 載の方法。 9.一次単離が、カチオン交換ゲルを用いるクロマトグラフィー段階であること を特徴とする請求項8に記載の方法。 10.ゲルのリガンドがスルホプロピルまたはスルホネートで あることを特徴とする請求項9に記載の方法。 11.阻害剤を採取溶液に添加することを特徴とする請求項1から10のいずれ か一項に記載の方法。 12.阻害剤が約0.01−約10mMの範囲の濃度の窒素含有ポリカルボン酸 であることを特徴とする請求項11に記載の方法。 13.阻害剤を一次単離中にVIII因子分子の洗浄に使用される液体に添加するこ とを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。 14.阻害剤が約0.1−約10mMの範囲の濃度の窒素含有ポリカルボン酸で あることを特徴とする請求項13に記載の方法。 15.阻害剤を溶出用液体に添加することを特徴とする請求項8から10のいず れか一項に記載の方法。 16.阻害剤を一次単離後に得られた溶液に添加することを特徴とする請求項7 に記載の方法。 17.阻害剤が約0.5−約15mMの範囲の濃度の窒素含有ポリカルボン酸で あることを特徴とする請求項15または16に記載の方法。 18.カチオン性ゲルに吸着されたVIII因子分子を少なくとも約0.3Mのイオ ン強度をもつ溶液によって溶出させることを特徴とする請求項9または10に記 載の方法。 19.組換え血液凝固VIII因子を産生するために使用される細胞培養物が、フォ ンビルブラント因子(vWf)を実質的に含有しないことを特徴とする請求項1 から18のいずれか一項に記載の方法。 20.組換え血液凝固VIII因子が血液凝固活性を維持している全長VIII因子の欠 失誘導体であることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の方法 。 21.VIII因子の欠失誘導体が組換えVIIISQ(r−VIIISQ)因子の欠失誘導 体であることを特徴とする請求項20に記載の方法。 22.メタロプロテアーゼがメタロエンドペプチダーゼであることを特徴とする 請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。 23.血友病の症状を有する患者に投与する医薬を製造するための請求項1から 22のいずれか一項に記載の方法で精製された組換えVIII因子を含有する水溶液 の使用。 24.請求項1から22のいずれか一項に記載の方法で精製さ れた組換えVIII因子を治療有効量で投与する血友病の治療方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,C A,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI ,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,M G,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM, TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 スメツズ,アンナ−リーサ スウェーデン国、エス−191 39・スーレ ンチユーナ、テーイエルハクスベーゲン・ 41 (72)発明者 ブランゲル,マリア スウェーデン国、エス−162 24・ベリン グビユ、エルスビイベーゲン・30 (72)発明者 エストリーン,アンナ スウェーデン国、エス−112 64・ストッ クホルム、エクネスベーゲン・2・アー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.金属依存性プロテアーゼによって惹起される組換え血液凝固VIII因子の分解 を低減させる方法であって、金属依存性プロテアーゼの阻害剤を採取後の溶液に 添加すること、及び、阻害剤が、 (1)VIII因子分子を安定化する1種または複数のイオンに対するよりもプロテ アーゼのアルカリ土類金属イオンまたは金属イオンに対して強い親和性を有する 錯形成剤、及び、 (2)プロテアーゼの天然基質に構造的に近縁であり電気陰性部分を含んでいる 化合物 から成るグループから選択されることを特徴とする方法。 2.錯形成剤が、窒素含有ポリカルボン酸、複素環アミン、フェナントロリン、 ピリジンカルボン酸、キノリン、サリチル酸塩、コラーゲンのN−アシル誘導体 、β−ジケトンのN−アミノアシル誘導体、チオール化合物、並びに、ジ−及び トリカルボン酸から成るグループから選択されることを特徴とする請求項1に記 載の方法。 3.錯形成剤が窒素含有ポリカルボン酸であることを特徴とす る請求項2に記載の方法。 4.窒素含有ポリカルボン酸が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)であるこ とを特徴とする請求項3に記載の方法。 5.錯形成剤が1,10−フェナントロリン、イミダゾール及びL−ヒスチジン から成るグループから選択されることを特徴とする請求項2に記載の方法。 6.電気陰性部分を含む化合物が、ヒドロキサメート、ホスホラミデート及びカ ルボキシレートから成るグループから選択されることを特徴とする請求項1に記 載の方法。 7.溶液が、採取溶液及び一次単離に供給されるかまたは一次単離後の任意の水 溶液から成るグループから選択されることを特徴とする請求項1から6のいずれ か一項に記載の方法。 8.一次単離が、カチオン交換クロマトグラフイー、アニオン交換クロマトグラ フイー、アフィニティクロマトグラフイー及び疎水性相互作用クロマトグラフイ ーから選択されるクロマトグラフィー段階であることを特徴とする請求項7に記 載の方法。 9.一次単離が、カチオン交換ゲルを用いるクロマトグラフィー段階であること を特徴とする請求項8に記載の方法。 10.ゲルのリガンドがスルホプロピルまたはスルホネートで あることを特徴とする請求項9に記載の方法。 11.阻害剤を採取溶液に添加することを特徴とする請求項1から10のいずれ か一項に記載の方法。 12.阻害剤が約0.01−約10mMの範囲の濃度の窒素含有ポリカルボン酸 であることを特徴とする請求項11に記載の方法。 13.阻害剤を一次単離中にVIII因子分子の洗浄に使用される液体に添加するこ とを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。 14.阻害剤が約0.1−約10mMの範囲の濃度の窒素含有ポリカルボン酸で あることを特徴とする請求項13に記載の方法。 15.阻害剤を溶出用液体に添加することを特徴とする請求項8から10のいず れか一項に記載の方法。 16.阻害剤を一次単離後に得られた溶液に添加することを特徴とする請求項7 に記載の方法。 17.阻害剤が約0.5−約15mMの範囲の濃度の窒素含有ポリカルボン酸で あることを特徴とする請求項15または16に記載の方法。 18.カチオン性ゲルに吸着されたVIII因子分子を少なくとも約0.3Mのイオ ン強度をもつ溶液によって溶出させることを特徴とする請求項9または10に記 載の方法。 19.組換え血液凝固VIII因子を産生するために使用される細胞培養物が、フォ ンビルブラント因子(vWf)を実質的に含有しないことを特徴とする請求項1 から18のいずれか一項に記載の方法。 20.組換え血液凝固VIII因子が血液凝固活性を維持している全長VIII因子の欠 失誘導体であることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の方法 。 21.VIII因子の欠失誘導体が組換えVIIISQ(r−VIIISQ)因子の欠失誘導 体であることを特徴とする請求項20に記載の方法。 22.金属依存性プロテアーゼがメタロプロテアーゼであることを特徴とする請 求項1から21のいずれか一項に記載の方法。 23.メタロプロテアーゼがメタロエンドペプチダーゼであることを特徴とする 請求項22に記載の方法。 24.金属依存性プロテアーゼの活性に必要な金属イオンが、Zn2+、Cu2+、 Fe2+、Fe3+、Mn2+、Co2+及びCd2+から成るグループから選択されるこ とを特徴とする請求項1か ら23のいずれか一項に記載の方法。 25.金属依存性プロテアーゼの活性に必要な金属イオンが、Zn2+であること を特徴とする請求項24に記載の方法。 26.請求項1から25のいずれか一項に記載の方法で精製された組換えVIII因 子を含有する水溶液。 27.血友病の症状を有する患者に投与する医薬を製造するための請求項1から 25のいずれか一項に記載の方法で精製された組換えVIII因子を含有する水溶液 の使用。 28.請求項1から25のいずれか一項に記載の方法で精製された組換えVIII因 子を治療有効量で投与する血友病の治療方法。
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