JPH10509036A - ヒトスタニオカルシン−α - Google Patents

ヒトスタニオカルシン−α

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JPH10509036A JP8516006A JP51600696A JPH10509036A JP H10509036 A JPH10509036 A JP H10509036A JP 8516006 A JP8516006 A JP 8516006A JP 51600696 A JP51600696 A JP 51600696A JP H10509036 A JPH10509036 A JP H10509036A
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フレイシュマン,ロバート・ディ
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Abstract

(57)【要約】 ヒトスタニオカルシン−αポリペプチド、およびそのようなポリペプチドをコードするDNA(RNA)、およびそのようなポリペプチドを組換え技術により製造する方法を開示する。そのようなポリペプチドを、腎疾患、骨疾患、および心疾患をもたらす電解質障害、並びに骨粗鬆症、およびパジェット病の治療に利用する方法もまた開示する。そのようなポリペプチドに対するアンタゴニスト、並びに低カルシウム血症および骨粗鬆症を治療的に処置するためのそれらの使用もまた開示する。疾患、または変異型のスタニオカルシン−α配列に関係のある疾患に対する感受率を検出するための診断物質としてのスタニオカルシン−α配列の使用もまた開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒトスタニオカルシン−α 本発明は、新たに同定されたポリヌクレオチド、そのようなポリヌクレオチド によりコードされるポリペプチド、そのようなポリヌクレオチドおよびポリペプ チドの使用、さらにはまた、そのようなポリヌクレオチドおよびポリペプチドの 製造に関する。とりわけ、本発明のポリペプチドは、ヒトスタニオカルシン−α として推定的に同定されている。本発明はまた、そのようなポリペプチドの作用 を阻害することにも関する。 スタニオカルシン(以前は、テレオカルシンおよびハイポカルシンの両方とし て知られていた)は、硬骨魚のスタニウス小体、内分泌腺により産生される、抗 高カルシウム血性の糖タンパク質ホルモンである。ヒトもまた、スタニオカルシ ン糖タンパク質を産生する。 スタニオカルシン−αは、上皮小体ホルモン(PTH)と同様な、報告された生 物学的活性を有し、またこれらのタンパク質は両方とも、哺乳動物において二元 機能を示す。それらは、魚において、恐らく骨吸収の刺激によるものであろう高 カルシウム血活性(Endocrinology 119:2249−2255(1986)) および低カルシウム血活性を発揮する。該低カルシウム血活性は、恐らく鰓のカ ルシウム流入の阻害によるものであろう(J.Exp.Biol.、140:199−2 08(1988))。さらに、PTHは、骨代謝に対して二相的作用を有する、 すなわち、低用量では骨形成を増加させる一方、高用量では骨吸収を増加させる 。従って、そのポリペプチド自体およびアンタゴニストは両方とも、様々な状況 の下、骨粗鬆症を治療するために使用することができる。 ヒト由来ではないスタニウス小体のタンパク質は、広範囲にわたって研究され ている。最近、スタニウス小体のタンパク質が、Anguilla australisから精製 されてクローン化された。硬骨魚の腎臓は、分泌顆粒、スタニウス小体を含むこ とが見い出されている。電子顕微鏡は、その顆粒がタンパク質様の性質のもので あって、生理学的および生化学的機能が確認されていないホルモンまたは酵素を 表し得ることを示す(Butkus,A.ら、Mol.Cell Endocrinol、54:123− 33(1987))。 鱒のスタニウス小体から得られる糖タンパク質もまた、単離されて精製されて おり、これは、ハイポカルシン、魚の主要な低カルシウム血性ホルモンであると 考えられている。この産物は、幾つかの種(すなわち、欧州鰻、ティラピア(tila pia)金魚、および鯉)のスタニウス小体に比較的多量に存在する。ハイポカルシ ンは、典型的には、実験的に誘発された血液カルシウム濃度の増加に応じて、ス タニウス小体から放出される。超微細構造の観察は、この処置後、スタニウス小 体のハイポカルシン産生細胞種がほとんど完全に脱顆粒することを示す。単離さ れた糖タンパク質は、54kDaという見掛けの分子量を有する(Lafeber F.P. ら、Gen Comp.Endocrinol、69:19−30(1988))。 さらに、最近、テレオカルシンの幾つかの合成ペプチドフラグメントが稚魚の 虹鱒(Salmo Gairdneri)においてカルシウム吸収を阻害することが示された。 鰻および鮭の両方のテレオカルシンのN末端ペプチド(アミノ酸1〜20)は、45 Ca吸収をカルシウム吸収サイクルの高い時点で有意に阻害する(75%まで)が 、モルを基準としての該ペプチドの有効用量は、完全な分子の有効用量の20〜 200倍であった。対照的に、鰻テレオカルシンのC末端フラグメント(アミノ 酸202〜231)には、カルシウム吸収に対する阻害効果がなかった(Millike n C.E.ら、Gen.Comp.Endocrinol、77:416−22(1990))。 2つの鮭スタニオカルシンの精製および特性決定、並びにインビトロおよびイ ンビボの両方におけるモデルシステムを用いての、カルシウムに応じてのホルモ ン分泌調節の実験に関してもまた記載されている。鮭 CS λ gt10 cDNA ライブラリーから得られるコホ(coho)鮭スタニオカルシンメッセンジャーRNA (mRNA)の分子クローニングおよびcDNA配列分析が記載されている。鮭にお けるスタニオカルシンmRNAは、長さ約2kDaであって、256個のアミノ酸 からなる一次翻訳産物をコードする。最初の33個の残基は、ホルモンのプレタ ンパク質領域を含むが、残りの223個の残基は、成熟型のホルモンを作り上げ る。(Wagner G.F.ら、Mol.Cell Endocrinol、90:7−15(1992 ))。 本発明のポリペプチドは、ヒトスタニオカルシン−αとして推定的に同定され た。この同定は、アミノ酸配列の相同性の結果として成された。 本発明の一態様により、ヒトスタニオカルシン−αである新規な推定成熟ポリ ペプチド、さらにはまた、生物学的に活性であって、診断上または治療上有用な 、そのフラグメント、アナログおよび誘導体を提供する。 本発明の別の態様により、mRNA、DNA、cDNA、ゲノムDNAを含め、 ヒトスタニオカルシン−αをコードする、単離された核酸分子、さらにはまた、 そのアンチセンスアナログ、および生物学的に活性であって、診断上または治療 上有用な、そのフラグメントを提供する。 本発明のまたさらなる態様により、そのようなポリペプチドを組換え技術によ り製造する方法であって、当該タンパク質の発現、およびその後の当該タンパク 質の回収を促進する条件下、ヒトスタニオカルシン−αの核酸配列を含む組換え 原核および/または真核宿主細胞を培養することを含んでなる方法を提供する。 本発明のまたさらなる態様により、そのようなポリペプチド、またはそのよう なポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを、治療目的に、例えば、腎疾患 および心疾患をもたらす電解質障害を治療するために利用する方法を提供し、ま た該ポリペプチドの二相的作用により、該ポリペプチドは、骨粗鬆症、パジェッ ト病および大理石骨病を治療するために使用することができる。 本発明のまたさらなる態様により、そのようなポリペプチドに対する抗体を提 供する。 本発明のまた別の態様により、そのようなポリペプチドに対するアンタゴニス トを提供し、これは、そのようなポリペプチドの作用を阻害するために、例えば 、骨粗鬆症および低カルシウム血症の治療において使用することができる。低カ ルシウム血症は、カルシウムを細胞内液から捕集する、腎不全、上皮小体機能亢 進症、重篤な感染、膵不全または熱傷を含め、多くの様々な原因から起こり得る 。低カルシウム血症は、テタニー、痙攣、および他の関連障害を起こす。 本発明のさらに別の態様により、ヒトスタニオカルシン−α配列へ特異的にハ イブリダイズするのに十分な長さの核酸分子を含んでなる核酸プローブを提供す る。 本発明のこれらの態様および他の態様は、本明細書中の教示から当業者に明ら かであろう。 以下の図面は、本発明の態様を説明するものであって、請求の範囲により包含 される本発明の範囲を限定しようとするものではない。 第1図は、ヒトスタニオカルシン−αタンパク質のcDNA配列および対応す る推定アミノ酸配列を示す。アミノ酸に関する標準的な3文字略号を使用する。 第2図は、Anguilla Australisから得られたスタニオカルシン(下の列)およ びヒトスタニオカルシン−α(上の列)のアミノ酸比較である。170個のアミノ 酸重複部分および55%の総類似性において、同一アミノ酸残基が35%ある。 第3図は、ヒトスタニオカルシン(上の列)およびヒトスタニオカルシン−α( 下の列)のアミノ酸配列比較である。 第4図は、細菌発現および精製後のヒトスタニオカルシン−αを示すゲルの写 真である。レーン1は、標準分子量マーカーであって、レーン2およびレーン3 は、両方ともヒトスタニオカルシン−αタンパク質であるが、レーン3は、より 高い濃度のタンパク質を有する。 第5図は、ヒトスタニオカルシン−αのバキュロウイルス発現の結果を示すゲ ルである。 本発明の一態様により、第1図の推定アミノ酸配列を有する成熟ポリペプチド 、または1994年7月15日にATCC寄託番号第75831号として寄託さ れたクローンのcDNAによりコードされる成熟ポリペプチドをコードする、単 離された核酸(ポリヌクレオチド)を提供する。 本発明のポリヌクレオチドは、肺線維芽細胞から得られたcDNAライブラリ ー中で発見された。それは、構造上、ヒトスタニオカルシンファミリーに関係が ある。それは、約251個のアミノ酸残基のタンパク質をコードするオープンリ ーディングフレームを含み、このうち、最初の約40個のアミノ酸残基は推定さ れるリーダー配列であることから、成熟タンパク質は211個のアミノ酸を含ん でなる。そのタンパク質は、ヒトスタニオカルシンに対し、アミノ酸範囲全体に わたり、28%の同一性および64%の類似性をもって、最も高い程度の相同性 を示す。 本発明のポリヌクレオチドは、RNAの形で、またはDNAの形であり得、こ のDNAには、cDNA、ゲノムDNA、および合成DNAが含まれる。該DN Aは、二本鎖または一本鎖であり得、また一本鎖であるなら、コード鎖または非 コード(アンチ−センス)鎖であり得る。成熟ポリペプチドをコードするコード配 列は、第1図に示すコード配列または寄託されたクローンのコード配列と同じで あってよく、あるいは遺伝コードの重複または縮重の結果として、第1図のDN Aまたは寄託されたcDNAと同じ成熟ポリペプチドをコードする異なったコー ド配列であってもよい。 第1図の成熟ポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコードされる成熟 ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドには、以下のものが含まれ得る:成 熟ポリペプチドのコード配列のみ;成熟ポリペプチドのコード配列、およびリー ダーもしくは分泌配列またはプロタンパク質配列といったような付加的コード配 列;成熟ポリペプチドのコード配列(また場合により、付加的コード配列)、およ び成熟ポリペプチドのコード配列のイントロンまたは非コード配列5'および/ または3'といったような非コード配列。 従って、「ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド」という用語は、ポリ ペプチドのコード配列のみが含まれるポリヌクレオチド、さらにはまた、付加的 コードおよび/または非コード配列が含まれるポリヌクレオチドを包含する。 本発明はさらに、第1図の推定アミノ酸配列を有するポリペプチドまたは寄託 されたクローンのcDNAによりコードされるポリペプチドのフラグメント、ア ナログおよび誘導体をコードする、上記のポリヌクレオチドの変異体に関する。 ポリヌクレオチドの変異体は、ポリヌクレオチドの天然に存在するアレル変異体 またはポリヌクレオチドの天然には存在しない変異体であり得る。 従って、本発明には、第1図に示すのと同じ成熟ポリペプチドまたは寄託され たクローンのcDNAによりコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするポ リヌクレオチド、さらにはまた、そのようなポリヌクレオチドの変異体が含まれ 、これらの変異体は、第1図のポリペプチドまたは寄託されたクローンのcDN Aによりコードされるポリペプチドのフラグメント、誘導体またはアナログをコ ードする。そのようなヌクレオチド変異体には、欠失変異体、置換変異体並びに 付加および挿入変異体が含まれる。 先に示したように、該ポリヌクレオチドは、第1図に示すコード配列の天然に 存在するアレル変異体または寄託されたクローンのコード配列の天然に存在する アレル変異体であるコード配列を有し得る。当業界で知られているように、アレ ル変異体は、1つまたはそれ以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加を有し 得る別の形のポリヌクレオチド配列であり、これは、コードされるポリペプチド の機能を実質的には変えない。 本発明にはまた、成熟ポリペプチドのコード配列が、宿主細胞からのポリペプ チドの発現および分泌を助けるポリヌクレオチド配列、例えば、細胞からのポリ ペプチドの輸送を制御するための分泌配列として機能するリーダー配列に、同じ 読み枠内で融合し得るポリヌクレオチドも含まれる。リーダー配列を有するポリ ペプチドがプレタンパク質であり、また宿主細胞により切断されて、成熟型のポ リペプチドを形成したリーダー配列を有することがある。該ポリヌクレオチドは また、付加的5'アミノ酸残基を加えた成熟タンパク質であるプロタンパク質も コードし得る。プロ配列を有する成熟タンパク質がプロタンパク質であり、また 不活性型のタンパク質である。プロ配列が一度切断されると、活性成熟タンパク 質が残る。 従って、例えば、本発明のポリヌクレオチドは、成熟タンパク質、またはプロ 配列を有するタンパク質、またはプロ配列およびプレ配列(リーダー配列)の両方 を有するタンパク質をコードし得る。 本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明のポリペプチドの精製を可能とする マーカー配列に枠内で融合したコード配列も有し得る。細菌宿主の場合には、そ のマーカー配列は、マーカーに融合した成熟ポリペプチドの精製を提供するため の、ベクター、例えば、pQE−9またはpQE−60ベクターにより与えられる ヘキサ−ヒスチジンタグ(tag)であるのが好ましく、または、例えば、哺乳動物 宿主、例えば、COS−7細胞を使用する場合には、そのマーカー配列は、赤血 球凝集素(HA)タグであってよい。HAタグは、インフルエンザ赤血球凝集素タ ンパク質から得られるエピトープに対応する(Wilson,I.ら、Cell、37:7 67(1984))。 本発明はさらに、配列間に少なくとも50%、また好ましくは70%の同一性 がある場合に、上記の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。本 発明は特に、ストリンジェント条件下、上記のポリヌクレオチドにハイブリダイ ズするポリヌクレオチドに関する。本明細書中で使用する場合、「ストリンジェ ント条件」という用語は、配列間に少なくとも95%、また好ましくは少なくと も97%の同一性がある場合にのみ、ハイブリダイゼーションが起こるであろう ことを意味する。好ましい態様では、上記のポリヌクレオチドにハイブリダイズ するポリヌクレオチドは、第1図のcDNAまたは寄託されたcDNAによりコー ドされる成熟ポリペプチドと同じ生物学的機能または活性を実質的には保有する ポリペプチドをコードする。 本明細書中で言う寄託は、特許手続上の微生物の寄託の国際承認に関するブダ ペスト条約の条件の下に保持されるであろう。これらの寄託は、単に当業者への 便宜として与えられるものであって、寄託が35 U.S.C.§112下に要求 されることを承認するものではない。寄託された物質中に含まれるポリヌクレオ チドの配列、さらにはまた、それによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配 列は、本明細書の一部を構成して、本明細書中の配列のいずれかの記載と矛盾す る際はいつでも照合している。寄託された物質を製造し、使用し、または販売す るには、実施許諾が要求され得、またそのような実施許諾は、ここでは付与され ない。 本発明はさらに、第1図の推定アミノ酸配列を有する、または寄託されたcD NAによりコードされるアミノ酸配列を有するヒトスタニオカルシン−αポリペ プチド、さらにはまた、そのようなポリペプチドのフラグメント、アナログおよ び誘導体に関する。 第1図のポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコードされるポリペプ チドを示す場合、「フラグメント」、「誘導体」および「アナログ」という用語 は、そのようなポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性を保有する ポリペプチドを意味する。従って、アナログには、プロプロテイン部分を切断す ることにより活性化して、活性な成熟ポリペプチドを製造することができるプロ プロテインが含まれる。 本発明のポリペプチドは、組換えポリペプチド、天然ポリペプチドまたは合成 ポリペプチド、好ましくは組換ポリペプチドであってよい。 第1図のポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコードされるポリペプ チドのフラグメント、誘導体またはアナログは、(i)1つまたはそれ以上のア ミノ酸残基が同型または非同型アミノ酸残基(好ましくは、同型アミノ酸残基)で 置換されており、またそのような置換アミノ酸残基が遺伝コードによりコードさ れるものであってもよく、またはコードされたものでなくてもよいもの、(ii) 1つまたはそれ以上のアミノ酸残基に置換基が含まれるもの、または(iii)成 熟ポリペプチドが、該ポリペプチドの半減期を増加させる化合物(例えば、ポリ エチレングリコール)のような、他の化合物と融合しているもの、または(iv) リーダーもしくは分泌配列、または成熟ポリペプチドの精製に使用される配列、 またはプロプロテイン配列といったような、付加的アミノ酸が成熟ポリペプチド に融合しているものであり得る。そのようなフラグメント誘導体およびアナログ は、本明細書中の教示から当業者の範囲内であると思われる。 本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、単離された形で提供される のが好ましく、好ましくは、均一となるまで精製される。 「単離された」という用語は、物質がその元の環境(例えば、それが天然に存 在するなら、天然の環境)から除去されていることを意味する。例えば、生きて いる動物にある天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離され ていないが、天然の系における共存物質のいくつかまたは全てから分離された同 じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されている。そのようなポリヌク レオチドはベクターの部分となり得、および/またはそのようなポリヌクレオチ ドまたはポリペプチドは組成物の部分となり得、またそのようなベクターまたは 組成物はその天然の環境の部分ではないという点で、なお単離されている。 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドが含まれるベクター、本発明のベク ターで遺伝的に操作された宿主細胞、および本発明のポリペプチドの組換え技術 による製造にも関する。 宿主細胞は、例えば、クローニングベクターまたは発現ベクターであり得る本 発明のベクターで遺伝的に操作される(トランスデュースされ、またはトランス フォームされ、またはトランスフェクトされる)。該ベクターは、例えば、プラ スミド、ウイルス粒子、ファージ等の形であり得る。操作された宿主細胞は、プ ロモーターを活性化し、トランスフォーマントを選択し、またはヒトスタニオカ ルシン−α遺伝子を増幅するのに適するよう改変された従来の栄養培地で培養す ることができる。温度、pH等といったような培養条件は、発現用に選択された 宿主細胞で先に使用した培養条件であって、当業者に明らかであろう。 本発明のポリヌクレオチドは、ペプチドを組換え技術により製造するのに使用 することができる。従って、例えば、該ポリヌクレオチドを、ポリペプチドを発 現するための様々な発現ベクターのいずれか1つに含ませることができる。その ようなベクターには、染色体、非染色体および合成DNA配列、例えば、SV4 0の誘導体;細菌プラスミド;ファージDNA;バキュロウイルス;酵母プラス ミド;プラスミドとファージDNAとの組合せから得られるベクター;ワクシニ ア、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病といったようなウイルスDNA が含まれる。しかし、他のいずれのベクターも、それが宿主中で複製可能であっ て、生存可能である限り、使用することができる。 適当なDNA配列を様々な方法によりベクターに挿入することができる。一般 には、DNA配列を当業界で既知の方法により適当な制限エンドヌクレアーゼ部 位に挿入する。そのような方法および他の方法は、当業者の範囲内であると思わ れる。 発現ベクターのDNA配列を、適当な発現制御配列(プロモーター)に作動可能 に結合し、mRNA合成を行わせる。そのようなプロモーターの代表例として、 以下のものが挙げられる:LTRまたはSV40プロモーター、E.coli. lacま たはtrp、ファージラムダPLプロモーター、および原核もしくは真核細胞または それらのウイルスでの遺伝子の発現を制御することが知られている他のプロモー ター。発現ベクターはまた、翻訳開始のためのリボソーム結合部位および転写終 結区も含む。該ベクターはまた、発現を増幅するのに適当な配列も含み得る。 さらに、発現ベクターは、真核細胞培養の場合にはジヒドロフォレートレダク ターゼまたはネオマイシン耐性といったような、またはE.coliではテトラサイ クリンまたはアンピシリン耐性といったような、トランスフォームされた宿主細 胞の選択のための表現型特性を与えるために、1つまたはそれ以上の選択可能な マーカー遺伝子を含むのが好ましい。 上記のような適当なDNA配列、さらにはまた、適当なプロモーターまたは制 御配列を含むベクターを、適当な宿主をトランスフォームするために使用して、 その宿主がタンパク質を発現するのを可能にすることができる。 適当な宿主の代表例として、以下のものが挙げられる:E.coliStreptomyc esSalmonella typhimuriumといったような細菌細胞;酵母のような真菌細胞 ;Drosophila S2およびSf9といったような昆虫細胞;CHO、COSまた はBowesメラノーマといったような動物細胞;アデノウイルス;植物細胞等。適 当な宿主の選択は、本明細書中の教示から当業者の範囲内であると思われる。 とりわけ、本発明にはまた、先に広く記載した配列を1つまたはそれ以上含ん でなる組換え構築物も含まれる。その構築物は、本発明の配列が順または逆方向 で挿入されている、プラスミドまたはウイルスベクターといったようなベクター を含んでなる。この実施態様の好ましい態様では、該構築物はさらに、例えば、 該配列に作動可能に結合したプロモーターを含め、制御配列を含んでなる。適当 なベクターおよびプロモーターが多数、当業者に知られていて、市販されている 。以下のベクターを例として挙げる。細菌用: pQE70、pQE60、pQE− 9(Qiagen)、pBS、pD10、ファージスクリプト(phagescript)、psiX17 4、pbluescript SK、pBSKS、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pN H46 A(Stratagene);ptrc99a、pKK223−3、pKK233−3、pDR54 0、pRIT5(Pharmacia)。真核生物用: pWLNEO、pSV2CAT、pOG 44、pXT1、pSG(Stratagene)、pSVK3、pBPV、pMSG、pSVL( Pharmacia)。しかし、他のいずれのプラスミドまたはベクターも、それらが宿 主中で複製可能であって、生存可能である限り、使用することができる。 プロモーター領域は、CAT(クロラムフェニコールトランスフェラーゼ)ベク ターまたは選択マーカーを有する他のベクターを用いて、いずれかの所望の遺伝 子から選択することができる。2つの適当なベクターは、PKK232−8およ びPCM7である。個々に名付けられた細菌プロモーターには、lacI、lacZ、 T3、T7、gpt、ラムダPR、PLおよびtrpが含まれる。真核プロモーターには 、CMV即時初期(immediate early)、HSVチミジンキナーゼ、初期および後 期SV40、レトロウイルス由来のLTR、およびマウスのメタロチオネイン− Iが含まれる。適当なベクターおよびプロモーターの選択は、十分、当業者のレ ベルの範囲内である。 さらなる態様では、本発明は、上記の構築物を含む宿主細胞に関する。その宿 主細胞は、哺乳動物細胞のような高等真核細胞、酵母細胞のような低等真核細胞 であり得、または該宿主細胞は、細菌細胞のような原核細胞であり得る。構築物 の宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デ キストラン媒介トランスフェクションまたはエレクトロポレーションにより行う ことができる。(Davis,L.、Dibner,M.、Battey,L.、Basic Methods in Molecular Biology(1986))。 宿主細胞中の構築物を通常の方法で使用して、組換え配列によりコードされる 遺伝子産物を製造することができる。あるいはまた、本発明のポリペプチドは、 従来のペプチド合成装置により合成的に製造することができる。 成熟タンパク質は、適当なプロモーターの制御下、哺乳動物細胞、酵母、細菌 、または他の細胞中で発現させることができる。そのようなタンパク質を、本発 明のDNA構築物から得られるRNAを用いて製造するために、無細胞翻訳系も また使用することができる。原核および真核宿主で使用するのに適当なクローニ ン グおよび発現ベクターは、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版、Cold Spring Harbor、ニューヨーク、(1989)により 記載されており、この開示は、本明細書の一部を構成する。 本発明のポリペプチドをコードするDNAの高等真核生物による転写は、エン ハンサー配列をベクターに挿入することにより増加する。エンハンサーは、プロ モーターに作用してその転写を増加させる、通常、約10〜300bpの、DNA のシス作用性要素である。例には、bp 100〜270の、複製開始点の後期側 にあるSV40エンハンサー、サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハン サー、複製開始点の後期側にあるポリオーマエンハンサー、およびアデノウイル スエンハンサーが含まれる。 通例、組換え発現ベクターには、複製開始点、および宿主細胞のトランスフォ ーメーションを可能にする選択可能なマーカー、例えば、E.coliのアンピシリ ン耐性遺伝子およびS.cerevisiae TRP1遺伝子、並びに下流の構造配列の転 写を行わせるために高度に発現される遺伝子から得られるプロモーターが含まれ るであろう。そのようなプロモーターは、とりわけ、3−ホスホグリセリン酸キ ナーゼ(PGK)のような解糖系酵素、α因子、酸性ホスファターゼ、または熱シ ョックタンパク質をコードするオペロンから得ることができる。ヘテロロガス構 造配列は、翻訳開始および終結配列、また好ましくは、翻訳されたタンパク質の 細胞周辺腔または細胞外媒体への分泌を行わせることができるリーダー配列と共 に、適当な相(phase)で構築される。場合により、そのヘテロロガス配列は、所 望の特性、例えば、発現された組換え生成物の安定化または精製の簡易化を与え るN−末端同定ペプチドが含まれる融合タンパク質をコードすることができる。 細菌で使用するのに有用な発現ベクターは、所望のタンパク質をコードする構 造DNA配列を、適当な翻訳開始および終結シグナルと共に、機能的なプロモー ターを有する作動可能なリーディング相に挿入することにより構築される。その ベクターは、ベクターの維持を確実なものとするために、また所望により、宿主 内での増幅を与えるために、1つまたはそれ以上の表現型の選択可能なマーカー および複製開始点を含んでなるであろう。トランスフォーメーションに適当な原 核宿主には、E.coliBacillus subtilisSalmonella typhimurium、並びに Pseudomonas属、Streptomyces属、およびStaphylococcus属の範囲内の様々な 種が含まれるが、他のものもまた、選択物質として使用することができる。 代表的であるが、非限定的な例として、細菌で使用するのに有用なベクターは 、周知のクローニングベクター pBR322(ATCC37017)の遺伝要素を 含んでなる市販のプラスミドから得られる、選択可能なマーカーおよび細菌の複 製開始点を含んでなり得る。そのような市販のベクターには、例えば、pKK2 23−3(Pharmacia Fine Chemicals、Uppsala、スウェーデン)およびGE M1(Promega Biotec、Madison、WI、米国)が含まれる。これらのpBR3 22「骨核」部分を適当なプロモーターおよび発現されるべき構造配列と組み合わ せる。 適当な宿主株をトランスフォーメーションして、その宿主株を適当な細胞密度 まで増殖させた後、選択されたプロモーターを適当な方法(例えば、温度シフト または化学誘導)により誘導して、細胞をさらなる期間培養する。 細胞を、典型的には、遠心分離により収集し、物理的または化学的方法により 破壊して、その結果得られた粗製の抽出物を更なる精製のために保有する。 タンパク質の発現に使用される微生物細胞は、凍結−解凍サイクル、音波処理 、機械的破壊、または細胞溶解剤の使用を含め、いずれの従来法によっても破壊 でき、そのような方法は、当業者に周知である。 組換えタンパク質を発現させるために、様々な哺乳動物細胞培養系もまた使用 することができる。哺乳動物発現系の例には、Gluzman、Cell、23:175 (1981)により記載されている、サルの腎臓線維芽細胞のCOS−7系、お よび適合可能なベクターを発現させることができる他の細胞系、例えば、C12 7、3T3、CHO、HeLaおよびBHK細胞系が含まれる。哺乳動物発現ベク ターは、複製開始点、適当なプロモーターおよびエンハンサー、またいずれかの 必要なリボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプライスドナーおよびアク セプター部位、転写終結配列、および5'に隣接する非転写配列もまた含んでな るであろう。SV40のスプライシングから得られるDNA配列、およびポリア デニル化部位を使用して、必要とされる非転写遺伝要素を与えることができる。 ヒトスタニオカルシン−αポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノー ル沈降、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセル ロースクロマトグラフィー、疎水的相互作用クロマトグラフィー、アフィニティ ークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、およびレ クチンクロマトグラフィーが含まれる方法により、組換え細胞培養物から回収し て、精製することができる。必要に応じて、タンパク質の再生工程を、成熟タン パク質の立体配置を完成するのに使用することができる。最後に、高性能液体ク ロマトグラフィー(HPLC)を最終精製工程に使用することができる。 本発明のポリペプチドは、天然に精製された産物、もしくは化学合成法の産物 であり得るか、または原核もしくは真核宿主から(例えば、培養物中の細菌、酵 母、高等植物、昆虫および哺乳動物細胞によって)組換え技術により製造するこ とができる。組換え製造方法で使用する宿主により、本発明のポリペプチドは、 グリコシル化され得るか、またはグルコシル化され得ない。本発明のポリペプチ ドにはまた、最初のメチオニンアミノ酸残基が含まれ得る。 ヒトスタニオカルシン−αの投与は、多くの電解質に基づく疾患の治療的処置 に使用することができる。動脈性高血圧症の原因の1つは、Na+−K+ポンプの 欠陥または阻害による、血管平滑筋細胞の細胞壁を挟んでの異常なNa+輸送であ り、もう1つは、幾つかの型のヒト高血圧症に記載されているような、Na+の透 過性の増加である。最終的な結果は細胞内Na+の増加であり、このことは、その 細胞を血管収縮剤に対してより感受性の強いものとする。Ca++がNa+の後に続 くことから、交感神経刺激に対する感受性の増加の原因となるのは、細胞内Ca+ + の蓄積であって、本質的にはNa+ではないと仮定される。従って、ヒトスタニ オカルシン−αは、低カルシウム血性物質として機能し得ることから、この細胞 内Ca++の増加を相殺して、高血圧症を減少させる、または予防するのに役立ち 得る。 さらに、高カルシウム血症は、心律動異常、昏睡、および心停止に直接関係し ている。従って、ヒトスタニオカルシン−αは、遊離Ca++の濃度を低下させる ことにより、これらの障害の処置に対する治療的価値を有し得る。 高血圧症はまた、腎障害にも直接関係がある。従って、正常濃度より高い、ま たは低い電解質は、腎機能不全を引き起こして、他の障害を直接もたらし得る。 例として、Ca++−リンの不均衡は、筋肉および骨の疼痛、骨の脱ミネラル化、 並びに脳、眼、心筋、および血管を含め、様々な器官におけるカルシウム沈着を 引き起こし得る。従って、本発明のポリペプチドは、Ca++−リンの不均衡によ る障害を相殺するために使用することができる。腎不全自体は、血液中に異常に 高濃度のホスフェートをもたらすが、これは、ヒトスタニオカルシン−αにより 正常な濃度まで減少させることができる。 ヒトスタニオカルシン−αはまた、骨代謝に対して二相的作用を有し得る、す なわち、低用量では骨形成を増加させる一方、高用量では骨吸収を増加させると いう点で、ある骨疾患の治療にも有用である。従って、低用量のヒトスタニオカ ルシン−αの投与は、骨粗鬆症を治療するために使用することができ、また高用 量の投与は、骨皮質の著しい肥厚化、および骨髄腔の狭窄化または充填を伴う、 骨の過剰増殖および硬化である、大理石骨病を治療するために使用することがで きる。 高カルシウム血症の原因はまた、上皮小体機能亢進症、ビタミン過剰症D、骨 を破壊することにより血清Ca++レベルを上昇させる腫瘍、サルコイド−シス、 甲状腺機能亢進症、副腎不全、血清アルブミンの損失、二次性腎疾患、過剰な胃 腸カルシウム吸着、および血漿タンパク質濃度の上昇を含め、多くの様々な障害 でもあり得る。従って、ヒトスタニオカルシン−αは、高カルシウム血症および その関連障害を減少させるのに有効である。 ヒトスタニオカルシン−αはまた、異常な電解質濃度および体液の不均衡に関 係がある他の障害、例えば、片頭痛の治療にも使用することができる。 完全な長さのヒトスタニオカルシン−α遺伝子のフラグメントは、完全な長さ の遺伝子を単離するために、また該遺伝子に対する高い配列類似性、または類似 の生物学的活性を有する他の遺伝子を単離するために、cDNAライブラリーに 対するハイブリダイゼーションプローブとして使用することができる。この種類 のプローブは、例えば、20〜2000塩基であり得る。好ましくは、しかし、 該プローブは、30〜50塩基対を有する。該プローブはまた、完全な長さの転 写物、並びにゲノムクローン、または調節およびプロモーター領域、エキソン、 およびイントロンが含まれる、完全なヒトスタニオカルシン−α遺伝子を含むク ローンに対応するcDNAクローンを同定するのに使用することもできる。スク リーニングの例は、オリゴヌクレオチドプローブを合成するための既知のDNA 配列を使用することによって、該遺伝子のコード領域を単離することを含んでな る。本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を有する標識化オリゴヌクレオチドを 、ヒトcDNA、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリーをスクリーニングす るために使用して、プローブがハイブリダイズするライブラリーのメンバーを決 定する。 本発明は、ヒトスタニオカルシン−α受容体の同定方法を提供する。該受容体 をコードする遺伝子は、当業者に知られている多数の方法、例えば、リガンドパ ニング(panning)およびFACSソーティングにより同定することができる(Col iganら、Current Protocols in Immun.、1(2)、第5章(1991))。 好ましくは、発現クローニングを利用し、ここでは、ポリアデニル化RNAをヒ トスタニオカルシン−αに応答する細胞から調製して、このRNAから作られる cDNAライブラリーをプールに分けて、COS細胞またはヒトスタニオカルシ ン−αタンパク質に応答しない他の細胞をトランスフェクトするために使用する 。ガラススライド上で増殖させた、トランスフェクトされた細胞を、標識化ヒト スタニオカルシン−αにさらす。該スタニオカルシン−αは、ヨウ素化または部 位特異的プロテインキナーゼに対する認識部位の包含を含め、様々な方法により 標識化することができる。固定およびインキュベーションに続いて、そのスライ ドをオートラジオグラフ分析にかける。陽性のプールを同定して、サブプールを 調製し、反復サブプーリングおよび再スクリーニング方法を利用して、再びトラ ンスフェクトし、最終的には、推定される受容体をコードする単一クローンを得 る。 受容体を同定するための他の方法として、標識化ヒトスタニオカルシン−αを 細胞膜と光親和性により結合させるか、または受容体分子を発現する調製物を抽 出することができる。橋かけ(cross-linked)物質をPAGEにより分けて、X線 フィルムにさらす。リガンド−受容体を含む標識化複合体を切除し、ペプチドフ ラグメントに分けて、タンパク質ミクロ配列決定にかけることができる。ミクロ 配列決定から得られるアミノ酸配列を使用して、一組の変性オリゴヌクレオチド プローブを設計し、cDNAライブラリーをスクリーニングして、推定される受 容体をコードする遺伝子が同定されるであろう。 本発明はまた、化合物をスクリーニングして、ヒトスタニオカルシン−αのア ゴニストおよびアンタゴニストを同定する方法も提供する。例として、バイオア ッセイを行うことができ、ここでは、そのアッセイ成分が、その表面上にヒトス タニオカルシン−α受容体を発現する哺乳動物細胞または膜調製物、標識化カル シウム、例えば、45Ca++、およびスクリーニングすべき化合物を含んでなる。 その化合物が有効なヒトスタニオカルシン−αアゴニストであるならば、それは ヒトスタニオカルシン−α受容体リガンドによく似ているであろうことから、ヒ トスタニオカルシン−αの不存在下でも、その細胞または膜による45Ca++吸収 がある。その45Ca++吸収量は、放射性標識を利用することにより測定すること ができる。アンタゴニストに関してスクリーニングする場合には、ヒトスタニオ カルシン−αをバイオアッセイに加えて、その化合物が、ヒトスタニオカルシン −αとその受容体との相互作用を妨げることにより45Ca++吸収を阻害する能力 を同じ方法で測定することができる。 あるいはまた、ヒトスタニオカルシン−αとその受容体との相互作用に続いて 起こる、既知の第二メッセンジャーシステムの応答は、該化合物の存在下または 不存在下に測定して比較されるであろう。そのような第二メッセンジャーシステ ムには、これらに限定されるものではないが、cAMPグアニル酸シクラーゼ、 イオンチャンネルまたはホスホイノシチド加水分解が含まれる。 可能性のあるヒトスタニオカルシン−αアンタゴニストには、ヒトスタニオカ ルシン−αに結合して、その機能を排除する抗体、または幾つかの場合には、オ リゴヌクレオチドが含まれる。アンタゴニストにはまた、ヒトスタニオカルシン −α受容体に結合して、その受容体をヒトスタニオカルシン−αから有効にブロ ッ クするポリペプチドも含まれる。これらのポリペプチドは、ヒトスタニオカルシ ン−αと密接に関係しているが、天然の生物学的機能を失ってしまっているタン パク質であり、一例は、変異型のヒトスタニオカルシン−αである。 ヒトスタニオカルシン−αアンタゴニストにはまた、アンチセンス構築物も含 まれる。アンチセンス技術を利用して、三重らせん形成またはアンチセンスDN AもしくはRNAによって遺伝子発現を制御することができ、この方法は両方と も、ポリヌクレオチドのDNAまたはRNAへの結合に基づく。例えば、本発明 の成熟ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド配列の5'コード部分を使 用して、長さ約10〜40塩基対のアンチセンスRNAオリゴヌクレオチドを設 計する。DNAオリゴヌクレオチドを、転写に関与する遺伝子領域に対して相補 的であるよう設計し(三重らせん−Leeら、Nucl.Acids Res.、6:3073 (1979);Cooneyら、Science、241:456(1988);およびDe rvanら、Science、251:1360(1991)を参照、そのことによって、 転写およびヒトスタニオカルシン−αの産生を妨げる。アンチセンスRNAオリ ゴヌクレオチドは、インビボにおいてmRNAにハイブリダイズして、mRNA分 子のヒトスタニオカルシン−αポリペプチドへの翻訳をブロックする(アンチセ ンス−Okano、J.Neurochem.、56:560(1991);Oligodeoxynucle otides as Antisense Inhibitors of Gene Expression、CRC Press、B oca Raton、FL(1988))。上記のオリゴヌクレオチドをまた、細胞に送 り込むことから、アンチセンスRNAまたはDNAをインビボにおいて発現させ て、ヒトスタニオカルシン−αタンパク質の産生を阻害することができる。 ヒトスタニオカルシン−αアンタゴニストにはまた、ポリペプチドの活性部位 に結合して、そのポリペプチドが生物学的機能を与えることができないようにす る小さな分子も含まれる。小さな分子の例には、これらに限定されるものではな いが、小さなペプチドまたはペプチド様分子が含まれる。 該アンタゴニストは、高濃度のヒトスタニオカルシン−αによる骨吸収の刺激 をブロックするために使用することができ、また従って、骨粗鬆症を治療するた めに使用することができる。 該ヒトスタニオカルシン−αアンタゴニストはまた、カルシウムレベルの増加 が望ましい他の障害のうち、低カルシウム血症およびパジェット病を治療するた めに使用することもできる。該アンタゴニストは、以下に記載するような薬学上 許容され得る担体と共に、組成物中で使用することができる。 本発明のヒトスタニオカルシン−αポリペプチド、並びにアゴニストおよびア ンタゴニスト化合物は、適当な薬学的担体と組み合わせて使用することができる 。そのような医薬組成物は、治療上有効な量の該ポリペプチド、および薬学上許 容され得る担体または賦形剤を含んでなる。そのような担体には、これに限定さ れるものではないが、生理食塩水、緩衝化生理食塩水、デキストロース、水、グ リセロール、エタノール、およびそれらの組み合わせが含まれる。その製剤は、 投与方法に適合すべきである。 本発明はまた、本発明の医薬組成物の成分を1つまたはそれ以上充填した、1 つまたはそれ以上の容器を含んでなる医薬品パックまたはキットも提供する。そ のような容器に関連して、薬学的または生物学的製品の製造、使用または販売を 規制する政府当局により規定された形の通知を付してもよく、この通知は、ヒト への投与のための製造、使用または販売の、該当局による承認を表わす。さらに 、該医薬組成物は、他の治療化合物と共に使用することができる。 該医薬組成物は、経口、局所、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻腔内または 皮内経路といったような、便利な方法で投与することができる。該医薬組成物は 、具体的な徴候を治療および/または予防するのに有効な量で投与される。一般 に、該医薬組成物は、少なくとも約10μg/kg(体重)の量で投与され、最も多 くの場合、それらは、1日当り約8mg/kg(体重)を超えない量で投与されるであ ろう。最も多くの場合、投与経路および症状等を考慮に入れて、投薬量は、毎日 約10μg/kg〜約1mg/kg(体重)である。 該ヒトスタニオカルシン−αポリペプチド、並びにこれもまたポリペプチドで あるアゴニストおよびアンタゴニストは、「遺伝子治療」と呼ばれることが多い 、そのようなポリペプチドのインビボにおける発現により、本発明に従って使用 することができる。 従って、例えば、患者由来の細胞を、エクスビボにおいてポリペプチドをコー ドするポリヌクレオチド(DNAまたはRNA)で操作した後、操作した細胞を該 ペプチドで処置すべき患者に与える。そのような方法は、当業界で周知である。 例えば、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含むレトロウイルス粒子の 使用によって、当業界で既知の方法により、細胞を操作することができる。 同様に、例えば、当業界で既知の方法により、ポリペプチドのインビボにおけ る発現のために、細胞をインビボにおいて操作することができる。当業界で知ら れているように、細胞をインビボにおいて操作して、ポリペプチドをインビボに おいて発現させるために、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含むレト ロウイルス粒子を製造するための産生細胞を患者に投与することができる。その ような方法により本発明のポリペプチドを投与するためのこれらの方法および他 の方法は、本発明の教示から当業者に明らかであろう。例えば、細胞を操作する ための発現ビヒクルは、レトロウイルス以外のもの、例えば、適当な運搬ビヒク ルと組み合わせた後、細胞をインビボにおいて操作するために使用することがで きるアデノウイルスであってもよい。 本発明はまた、疾患、または変異したヒトスタニオカルシン−αの存在に関係 のある疾患に対する感受率を検出するための診断アッセイの一部としての、スタ ニオカルシン−α遺伝子の使用にも関する。そのような疾患、例えば、高血圧症 は、ヒトスタニオカルシン−αの発現不足と関係がある。 ヒトスタニオカルシン−α遺伝子において変異が起こっている個体は、様々な 技術により、DNAレベルで検出することができる。診断用の核酸は、患者の細 胞から、例えば、血液、尿、唾液、組織生検および剖検材料から得ることができ る。ゲノムDNAは、検出のために直接使用することができ、または分析前にP CR(Saikiら、Nature、324:163−166(1986))を利用するこ とにより、酵素的に増幅することができる。RNAまたはcDNAもまた、同じ 目的に使用することができる。例として、ヒトスタニオカルシン−αをコードす る核酸に相補的なPCRプライマーを使用して、ヒトスタニオカルシン−αの変 異を同定して分析することができる。例えば、欠失および挿入は、正常な遺伝子 型と比較しての増幅産物のサイズにおける変化により検出することができる。点 変異は、増幅されたDNAが、放射能標識化ヒトスタニオカルシン−αRNA、 あるいはまた、放射能標識化ヒトスタニオカルシン−αアンチセンスDNA配列 にハイブリダイズすることにより同定することができる。完全に対合している配 列は、RNアーゼ A 消化により、または融解温度の相違により、対合していな い複式物(duplexes)と区別することができる。 DNA配列の相違に基づいた遺伝試験は、変性剤を含む、または含まないゲル でのDNAフラグメントの電気泳動移動度における変化の検出により成し遂げる ことができる。小さな配列の欠失および挿入は、高分解能ゲル電気泳動により視 覚化することができる。DNAフラグメントの様々な配列は、ホルムアミジング ラジエントゲルを変性することで区別することができ、ここでは、様々なDNA フラグメントの移動度が、それらの特異的な融解または部分的な融解温度により 、ゲルにおける様々な位置で遅延される(例えば、Myersら、Science、230 :1242(1985)を参照)。 特定の位置での配列変化もまた、RNアーゼおよびS1保護といったようなヌ クレアーゼ保護アッセイ、または化学切断法により示すことができる(例えば、 Cottonら、PNAS、USA、85:4397−4401(1985))。 従って、特異的なDNA配列の検出は、ゲノムDNAのハイブリダイゼーショ ン、RNアーゼ保護、化学切断、直接DNA配列決定、または制限酵素の使用( 例えば、制限酵素断片長多型(RFLP))、およびサザンブロッティングとい ったような方法により成し遂げることができる。 さらに従来的なゲル電気泳動およびDNA配列決定に加えて、変異はまた、in situ 分析により検出することもできる。 本発明の配列はまた、染色体同定にも有益である。その配列を個々のヒト染色 体上の特定の位置に対して具体的に標的化して、ハイブリダイズさせることがで きる。そのうえ、現在、染色体上の特定の部位を同定する必要がある。実際の配 列データ(反復多型性)に基づいた染色体マーキング試薬は、現在、染色体位置を マークするのにはほとんど利用できない。本発明によるDNAの染色体へのマッ ピングは、それらの配列を病気と関連する遺伝子と関係づける重要な第一段階で ある。 簡単に言えば、cDNA由来のPCRプライマー(好ましくは、15−25bp) を調製することにより、配列を染色体にマップすることができる。配列の3'の 翻訳されていない領域のコンピューター分析を利用して、ゲノムDNA中の1つ 以上のエキソンをスパン(span)しないプライマーを迅速に選択することから、増 幅過程を複雑なものとする。次いで、これらのプライマーを、個々のヒト染色体 を含む体細胞ハイブリッドのPCRスクリーニングに使用する。プライマーに対 応するヒト遺伝子を含む、それらのハイブリッドのみが、増幅されたフラグメン トを与えるであろう。 体細胞ハイブリッドのPCRマッピングは、特定のDNAを特定の染色体に帰 属させるための迅速な方法である。同じオリゴヌクレオチドプライマーを用いて の本発明を利用して、サブローカリゼーションは、具体的な染色体または大きい ゲノムクローンのプール由来のフラグメントのパネルを用いる類似の方法で達成 することができる。その染色体へマップするのに同様に利用することができる他 のマッピング方法には、in situ ハイブリダイゼーション、標識化フロー−ソー ティッド(flow−sorted)染色体を用いてのプレスクリーニング、および染色体特 異的cDNAライブラリーを構築するためのハイブリダイゼーションによるプレ セレクションが含まれる。 cDNAクローンの、中期染色体スプレッドへの蛍光 in situ ハイブリダイゼ ーション(FISH)を利用して、正確な染色体位置を一工程で与えることができ る。この技術は、500または600塩基という短いcDNAで利用することが できる;しかし、2,000bpより大きいクローンは、簡単な検出に十分なシグ ナル強度を有する独自の染色体位置へ結合する可能性が高い。FISHは、発現 配列タグ(EST)が得られるクローンの使用を必要とし、また長ければ長いほど よい。例えば、2,000bpが良好であり、4,000はより良好であって、4, 000以上は、恐らく、良好な結果を妥当な時間割合で得るのに必要ない。この 技術の復習には、Vermaら、Human Chromosomes:a Manual of Basic Tech niques、Pergamon Press、ニューヨーク(1988)を参照。 ある配列が正確な染色体位置に一度マップされると、染色体上の配列の物理的 位置を遺伝マップデータと関連付けることができる。そのようなデータは、例え ば、V.McKusick、Mendelian Inheritance in Man(Johns Hopkins Univ ersity Welch Medical Libraryを介してオンラインで利用できる)に見い出さ れる。次いで、同じ染色体領域にマップされている遺伝子と疾患との間の関係を 結合分析(物理的に隣接した遺伝子の共遺伝(coinheritance))によって確認する 。 次に、病気に冒された個体と冒されていない個体との間のcDNAまたはゲノ ム配列の相違を決定する必要がある。変異が、冒された個体のいくつかまたは全 てにおいて認められるが、いずれの正常な個体においても認められないなら、そ の変異は疾患の原因となるものであるらしい。 現在、物理的マッピングおよび遺伝的マッピングの分析から、疾患と関連する 染色体領域に正確に局在化したcDNAは、50〜500の可能な原因となる遺 伝子の1つとなり得るであろう。(これは、1メガベースのマッピング分析およ び20kb当り1つの遺伝子を仮定する)。 ポリペプチド、それらのフラグメントもしくは他の誘導体、もしくはそれらの アナログ、またはそれらを発現する細胞を免疫源として使用して、それらに対す る抗体を製造することができる。これらの抗体は、例えば、ポリクローナルまた はモノクローナル抗体であり得る。本発明にはまた、キメラ、単鎖、およびヒト 化抗体、さらにはまた、Fabフラグメント、またはFab発現ライブラリーの生成 物も含まれる。当業界で既知の様々な方法を、そのような抗体およびフラグメン トの製造に使用することができる。 本発明の配列に対応するポリペプチドに対して生成される抗体は、ポリペプチ ドを動物に直接注入することにより、またはポリペプチドを動物、好ましくはヒ トでない動物に投与することにより得ることができる。次いで、そのようにして 得られた抗体は、そのポリペプチド自体に結合するであろう。この方法では、ポ リペプチドのフラグメントのみをコードする配列さえも、完全な天然のポリペプ チドを結合する抗体を製造するのに使用することができる。次いで、そのような 抗体を使用して、そのポリペプチドを発現する組織からポリペプチドを単離する ことができる。 モノクローナル抗体を調製するには、連続的な細胞系培養により産生される抗 体を与える技術を全て使用することができる。例には、ハイブリドーマ技術(Ko hlerおよびMilstein、1975、Nature、256:495−497)、トリオ ーマ(trioma)技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozborら、1983、Imm unology Today 4:72)、およびヒトモノクローナル抗体を製造するためのE BV−ハイブリドーマ技術(Coleら、1985、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy、Alan R.Liss,Inc.、77−96頁において)が含まれる 。 単鎖抗体の産生に関して記載されている技術(米国特許第4,946,778号) は、本発明の免疫原性ポリペプチド産物に対する単鎖抗体を製造するのに適合し 得る。また、トランスジェニックマウスを使用して、本発明の免疫原性ポリペプ チド産物に対するヒト化抗体を発現させることもできる。 本発明をさらに、以下の実施例に関して記載する;しかし、本発明は、そのよ うな実施例に限定されないことを理解すべきである。部または量は全て、特にこ とわらない限り、重量単位である。 以下の実施例の理解を容易にするために、幾つかの頻繁に出てくる方法および /または用語を記載する。 「プラスミド」は、前置きする小文字のpおよび/または続けて大文字および /または数字により示す。本明細書中の出発プラスミドは、市販されていて、限 定されない基盤の下に公に入手可能であるか、または公開された方法により入手 可能なプラスミドから構築できる。さらに、記載したプラスミドと同等のプラス ミドは、当業界で既知であって、当業者に明らかであろう。 DNAの「消化」は、DNAのある配列にのみ作用する制限酵素でDNAを触 媒切断することを示す。本明細書中で使用する様々な制限酵素は市販されており 、それらの反応条件、補因子および他の必要条件は、当業者に知られているよう に使用した。分析目的には、一般的に、緩衝溶液約20μl中、1μgのプラスミ ドまたはDNAフラグメントを約2単位の酵素と共に使用する。プラスミド構築 のた めのDNAフラグメントを単離する目的には、一般的に、より多量の体積中、D NA5〜50μgを20〜250単位の酵素で消化する。特定の制限酵素に適当 な緩衝液および基質量は、製造者により指定されている。37℃で約1時間のイ ンキュベーション時間が通常利用されるが、供給者の指示に従って変えることが できる。消化後、その反応物をポリアクリルアミドゲルで直接電気泳動して、所 望のフラグメントを単離する。 切断したフラグメントのサイズ分離は、Goeddel,Dら、Nucleic Acids Re s.、8:4057(1980)により記載されている8%ポリアクリルアミドゲ ルを用いて行う。 「オリゴヌクレオチド」は、化学的に合成することができる、一本鎖ポリデオ キシヌクレオチド、または2つの相補的ポリヌクレオチド鎖を示す。そのような 合成オリゴヌクレオチドは5'ホスフェートを有さないことから、キナーゼの存 在下、ATPでホスフェートを加えることなしには、別のオリゴヌクレオチドに ライゲートしないであろう。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化されていな いフラグメントにライゲートするであろう。 「ライゲーション」は、2つの二本鎖核酸フラグメントの間にホスホジエステ ル結合を形成する過程をいう(Maniatis,T.ら、同上、146頁)。特にことわ らない限り、ライゲーションは、ライゲートさせるべきDNAフラグメントのほ ぼ等モル量の0.5μg当り10単位のT4DNAリガーゼ(「リガーゼ」)と共に 、既知の緩衝液および条件を用いて成し遂げることができる。 特にことわらない限り、トランスフォーメーションは、Graham,F.およびVa n der Eb,A.、Virology、52:456−457(1973)の方法に記載さ れているようにして行った。 実施例 1 ヒトスタニオカルシン−αの細菌発現および精製 最初に、ヒトスタニオカルシン−αをコードするDNA配列、ATCC第75 831号を、スタニオカルシン−αコード配列の5'および3'配列に対応するP CRオリゴヌクレオチドプライマーを利用して増幅する。5'オリゴヌクレオチ ドプライマーは、配列: を有し、Afl III制限酵素部位、および推定されるメチオニン開始コドンから始 まるスタニオカルシン−αコード配列の20ヌクレオチドを含む。3'配列: は、Bgl II部位に対する相補的配列、続いて、スタニオカルシン−αの20ヌ クレオチドを含む。pQE−60ベクター(Qiagen,Inc.9259 Eton Aven ue、Chatsworth、CA、91311)は、抗生物質耐性(Ampr)、細菌の複製開 始点(ori)、IPTG−調節可能なプロモーターオペレーター(P/O)、リボ ソーム結合部位(RBS)、6−Hisタグおよび制限酵素部位をコードする。pQ E−60をAfl IIIおよびBgl IIで消化する。増幅された配列を、Afl IIIお よびBgl IIで消化した後、pQE−60にライゲートして、ヒスチジンタグおよ びRBSをコードする配列と共に枠内に挿入する。次いで、そのライゲーション 混合物を使用して、Sambrook,J.ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Laboratory Press(1989)に記載されている手 順により、Qiagenから入手可能なE.coli株 M15/rep4をトランスフォーム する。M15/rep4はプラスミドpREP4の多重コピーを含み、これは、lac Iリプレッサーを発現して、またカナマイシン耐性(Kanr)も与える。トランス フォーマントを、それらがLBプレートで増殖する能力により同定して、アンピ シリン/カナマイシン耐性コロニーを選択する。プラスミドDNAを単離して、 制限分析により確認する。所望の構築物を含むコロニーを、Amp(100ug/ml) とKan(25ug/ml)の両方を補ったLB培地中での液体培養で一晩増殖させる( O/N)。そのO/N培養物を使用して、大きな培養物に1:100〜1:25 0の割合で 播種する。細胞が、0.4〜0.6の光学密度600(O.D.600)まで増殖する。 次いで、IPTG(「イソプロピル−B−D−チオガラクトピラノシド」)を、最 終濃度が1mMとなるまで加える。IPTGは、lacIリプレッサーを不活性化し 、P/Oをクリアリングし、遺伝子発現を増加させることにより誘導する。細胞 をさらに3〜4時間増殖させる。次いで、細胞を遠心分離(6000×gで20 分)により収集する。細胞ペレットをカオトロピック剤である6モルのグアニジ ンHCl中で可溶化する。清澄後、この溶液から、6−ヒスチジンタグを含むタ ンパク質による強固な結合を可能にする条件下、ニッケル−キレートカラムでの クロマトグラフィーにより、可溶化したスタニオカルシン−αを精製する(Hoch uli,E.ら、Genetic Engineering、Principles & Methods、12:87− 98(1990))。GnHClからのタンパク質の再生は、幾つかのプロトコル により成し遂げることができる。(Jaenicke,R.およびRudolph,R.、Protein Structure−A Practical Approach、IRL Press、ニューヨーク(19 90))。まず最初に、段階透析を利用して、GnHCLを除去する。あるいはま た、Ni−キレートカラムから単離される精製タンパク質を、減少型リニアGnH CLグラジエントを通す第2カラムに結合させることができる。そのタンパク質 をカラムに結合させる間に再生した後、250mMのイミダゾール、150mMの NaCl、25mMのトリス−HCl(pH 7.5)および10%のグリセロールを含 む緩衝液で溶出する。最後に、可溶性タンパク質を、5mMの重炭酸アンモニウ ムを含む貯蔵緩衝液に対して透析する。精製したタンパク質をSDS−PAGE により分析した(第4図)。 実施例 2 COS細胞における組換えヒトスタニオカルシン−αの発現 プラスミド、スタニオカルシン−α HAの発現は、1)SV40 複製開始点 、2)アンピリシン耐性遺伝子、3)E.coli 複製開始点、4)ポリリンカー領 域、SV40 イントロンおよびポリアデニル化部位が続くCMVプロモーター を含む、ベクターpcDNAI/Amp(Invitrogen)から得られる。完全なスタニ オカ ルシン−α前駆体およびその3'末端に枠内で融合したHAタグ(tag)をコードす るDNAフラグメントを、そのベクターのポリリンカー領域にクローン化したこ とから、組換えタンパク質発現は、CMVプロモーターの下に指示される。HA タグは、前記のようなインフルエンザ赤血球凝集素タンパク質から得られるエピ トープに対応する(I.Wilson、H.Niman、R.Heighten、A.Cherenson、M. Connolly、およびR.Lerner、1984、Cell37、767)。HAタグを標 的タンパク質へ融合させることにより、組換えタンパク質を、HAエピトープを 認識する抗体で容易に検出することが可能となる。 プラスミド構築方法を以下に記載する: スタニオカルシン−αをコードするDNA配列を、2つのプライマーを用いて クローン化した、もとの発現配列タグ(EST)でのPCRにより構築した: 5'プライマー: は、Hind III部位、続いて、開始コドンから始まるスタニオカルシン−αコー ド配列の21ヌクレオチドを含む; 3'配列: は、XbaI部位に対する相補的配列、翻訳終止コドン、HAタグ、およびスタニ オカルシン−αコード配列の最後の20ヌクレオチド(終止コドンは含まれてい ない)を含む。従って、PCR産物は、Hind III部位、スタニオカルシン−αコ ード配列、続いて、枠内で融合したHAタグ、そのHAタグの隣の翻訳終了終止 コドン、およびXbaI部位を含む。PCRにより増幅されたDNAフラグメント およびベクター、pcDNAI/Ampを、Hind IIIよびXbaI制限酵素で消化し て、ライゲートさせた。そのライゲーション混合物をE.coli株 SURE(Stra tagene Cloning Systems、11099 North Torrey Pines Road、La J olla、CA 92037から入手可能である)にトランスフォームし、そのトラン スフォームされた培養物をアンピシリン培地プレート上に置いて、耐性コロニー を選択した。プラスミド DNAをトランスフォーマントから単離して、正し いフラグメントの存在に関して制限分析により試験した。組換えスタニオカルシ ン−αの発現のために、DEAE−DEXTRAN方法により、COS細胞を発 現ベクターでトランスフェクトした(J.Sambrook、E.Fritsch、T.Maniati s、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Laborator y Press、(1989))。スタニオカルシン−αHAタンパク質の発現を、放 射能標識および免疫沈降法により検出した。(E.Harlow、D.Lane、Antibodi es:A Laboratory Manual、Cold Spring Laboratory Press、(1988 ))。トランスフェクションから2日後、細胞を35S−システインで8時間標識 化した。次いで、細胞培地を集めて、細胞を界面活性剤(RIPA緩衝液(150 mMNaCl、1%NP−40、0.1% SDS、1%NP−40、0.5% DO C、50mM トリス、pH 7.5))で溶菌した。(Wilson,I.ら、同上37:7 67(1984))。細胞溶菌液および培養培地の両者を、HAに特異的なモノ クローナル抗体で沈降させた。沈降したタンパク質を15% SDS−PAGE ゲル上で分析した。 実施例 3 バキュロウイルス発現システムを用いての ヒトスタニオカルシン−αのクローニングおよび発現 完全な長さのスタニオカルシン−αタンパク質をコードするDNA配列、AT CC第75831号を、遺伝子の5'および3'配列に対応するPCRオリゴヌク レオチドプライマーを利用して増幅する。 その5'プライマーは、配列: を有し、またBam HI制限酵素部位(肉太の活字)、続いて、真核細胞における 翻訳の開始に有効なシグナルに似ている6ヌクレオチド(Kozak,M.、J.Mol. Biol.、196、947−950(1987))、この直ぐ後に、スタニオカル シン−α遺伝子の最初の21ヌクレオチド(翻訳開始コドン「ATG」に下線を 引く)を含む。 その3'プライマーは、配列: を有し、また制限エンドヌクレアーゼ Asp 718の切断部位、およびスタニオ カルシン−α遺伝子の3'配列に対して相補的な21ヌクレオチドを含む。増幅 された配列を、市販のキット(「Geneclean」、BIO 101 Inc.、La Jol la、Ca.)を使用して、1% アガロースゲルから単離する。次いで、そのフラグ メントをエンドヌクレアーゼ Bam HIおよびAsp 718で消化した後、1% アガロースゲル上で再び精製する。このフラグメントをF2と名付ける。 ベクター pRG1(pVL941ベクターの修飾、以下に論ずる)を、バキュロ ウイルス発現システムを用いてのスタニオカルシン−αタンパク質の発現に使用 する(レビューには、Summers,M.D.およびSmith,G.E.1987、A manua l of methods for baculovirus vectors and insect cell culture procedures 、Texas Agricultural Experimental Station Bulletin No.1555を参 照)。この発現ベクターは、オートグラファ(Autographa)カリフォルニアポリヘ ドロシスウイルス(AcMNPV)の強力なポリヘドリンプロモーター、続いて、 制限エンドヌクレアーゼ Bam HIおよびAsp 718の認識部位を含む。シミ アンウイルス(SV)40のポリアデニル化部位を、有効なポリアデニル化に使用 する。組換えウイルスを容易に選択するため、E.coli由来のβ−ガラクトシダ ーゼ遺伝子を、ポリヘドリン遺伝子のポリアデニル化シグナルが続くポリヘドリ ンプロモーターと同じ向きに挿入する。同時トランスフェクトした(cotransfect ed)野生型ウイルスDNAの、細胞により媒介される相同組換えのためのウイル ス配列をポリヘドリン配列の両側に隣接させる。多くの他のバキュロウイルスベ クターを、例えば、pAc373、pVL941、およびpAcIM1を、pRG1の 代わりに使用することができるであろう(Luckow,V.A.およびSummers,M.D. 、Virology、170:31−39)。 プラスミドを制限酵素Bam HIおよびAsp 718で消化した後、当業界で既 知の方法により、仔ウシ腸ホスファターゼを用いて脱リン酸化する。次いで、市 販のキット(「Geneclean」 BIO 101 Inc.、La Jolla、Ca.)を使用し て、DNAを1% アガロースゲルから単離する。このベクター DNAをV2と 名付ける。 フラグメント F2および脱リン酸化プラスミド V2をT4 DNAリガーゼ でライゲートさせる。次いで、E.coli HB 101細胞をトランスフォームし て、スタニオカルシン−α遺伝子を有するプラスミド(pBac−スタニオカルシン −α)を含む細菌を、酵素Bam HIおよびAsp 718を使用して同定する。ク ローン化されたフラグメントの配列を、DNA配列決定により確認する。 リポフェクション法(Felgnerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、84: 7413−7417(1987))を利用して、プラスミド pBac−スタニオカ ルシン−α 5μgを市販の線形化バキュロウイルス(「BaculoGoldTMバキュロ ウイルスDNA」、Pharmingen、San Diego、CA)1.0μgと共に同時トラ ンスフェクトする。 BaculoGoldTMウイルスDNA 1μgおよびプラスミド pBac−スタニオカル シン−α 5μgを、無血清グレイス(Grace's)培地(Life Technologies Inc. 、Gaithersburg、MD)50μlを含むマイクロタイタープレートの無菌ウェル 中で混合する。その後、リポフェクチン(Lipofectin)10μlとグレイス培地9 0μlを加え、混合して、室温で15分間インキュベートする。次いで、トラン スフェクション混合物を、無血清グレイス培地1mlを含む、35mmの組織培養プ レートに播種したSf9昆虫細胞(ATCC CRL 1711)に滴加する。その プレートを前後に揺り動かして、新たに加えた溶液を混合する。次いで、そのプ レートを27℃で5時間インキュベートする。5時間後、そのトランスフェクシ ョン溶液をプレートから除去して、10% ウシ胎児血清を補ったグレイス昆虫 培地1mlを加える。そのプレートをインキュベーターに戻して、27℃で4日間 培養し続ける。 4日後、上清を集めて、SummersおよびSmith(上記)により記載されたように して、プラークアッセイを行う。変法として、「Blue Gal」(Life Technolo gies Inc.、Gaithersburg)を含むアガロースゲルを使用するが、このことによ り、青色に染色されたプラークを容易に単離することが可能となる。(「プラー クアッセイ」の詳細な記述はまた、昆虫細胞培養に関する利用者のガイド、およ びLife Technologies Inc.、Gaithersburgにより配布されたバキュロウイル ス学、9−10頁にも見い出すことができる)。 連続希釈の4日後に、ウイルスを細胞に加えて、青色に染色されたプラークを エッペンドルフピペットの先端で採取する。次いで、組換えウイルスを含む寒天 を、グレイス培地200μlを含むエッペンドルフ管内で再び懸濁させる。その 寒天を短時間の遠心分離により除去して、組換えバキュロウイルスを含む上清を 、35mmの皿に播種したSf9細胞を感染させるのに使用する。4日後、これら の培養皿の上清を収集した後、4℃で保存する。 Sf9細胞を、10% 熱不活性化FBSを補ったグレイス培地で増殖させる。 その細胞に、感染多重度(MOI)2で組換えバキュロウイルス V−スタニオカ ルシン−αを感染させる。6時間後、その培地を除去して、メチオニンおよびシ ステインを含まないSF900 II 培地(Life Technologies Inc.、Gaither sburg)に替える。42時間後、5μCiの35S−メチオニンおよび5μCiの35S システイン5μCi(Amersham)を加える。その細胞をさらに16時間インキュベ ートした後、それらを遠心分離により収集して、標識化タンパク質を、SDS− PAGEおよびオートラジオグラフィーにより視覚化する(第5図)。第5図にお いて、ゲルは、スタニオカルシン−αがホモダイマーとして存在することを示す 。 先の教示から見て、本発明の多数の変更および変化が可能であることから、後 記する請求の範囲内で、特に記載した以外の方法で、本発明を行うことができる 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 38/00 AED C12Q 1/02 C07K 14/575 C12N 5/00 B 16/26 A61K 37/02 AED C12N 1/21 ABY 5/10 ADT C12P 21/02 ABJ C12Q 1/02 ADF //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:19)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)第1図の推定アミノ酸配列を有するポリペプチド、または該ポリペ プチドのフラグメント、アナログもしくは誘導体をコードするポリヌクレオチド ; (b)ATCC寄託番号第75831号に含まれるcDNAによりコードされる アミノ酸配列を有するポリペプチド、または該ポリペプチドのフラグメント、ア ナログもしくは誘導体をコードするポリヌクレオチド; よりなる群から選択される、単離されたポリヌクレオチド。 2.ポリヌクレオチドがDNAである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 3.ポリヌクレオチドがRNAである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 4.ポリヌクレオチドがゲノムDNAである、請求項1に記載のポリヌクレオ チド。 5.該ポリヌクレオチドが、第1図の推定アミノ酸配列を有するポリペプチド をコードする、請求項2に記載のポリヌクレオチド。 6.該ポリヌクレオチドが、ATCC寄託番号第75831号のcDNAによ りコードされるポリペプチドをコードする、請求項2に記載のポリヌクレオチド 。 7.第1図に示すポリペプチドのコード配列を有する、請求項1に記載のポリ ヌクレオチド。 8.請求項2に記載のDNAを含むベクター。 9.請求項8に記載のベクターで遺伝的に操作された宿主細胞。 10.ポリペプチドを製造する方法であって、該DNAによりコードされるポ リペプチドを請求項9に記載の宿主細胞から発現させることを含んでなる方法。 11.ポリペプチドを発現させることができる細胞を製造する方法であって、 細胞を請求項8に記載のベクターで遺伝的に操作することを含んでなる方法。 12.請求項2に記載のDNAにハイブリダイズすることが可能であって、ヒ トスタニオカルシン−α活性を有するポリペプチドをコードする、単離されたD NA。 13.(i)第1図の推定アミノ酸配列を有するポリペプチド、並びにそのフ ラグメント、アナログおよび誘導体;および (ii)ATCC寄託番号第75831号のcDNAによりコードされるポリペプ チド、並びに該ポリペプチドのフラグメント、アナログおよび誘導体; よりなる群から選択されるポリペプチド。 14.ポリペプチドが第1図の推定アミノ酸配列を有する、請求項13に記載 のポリペプチド。 15.請求項13に記載のポリペプチドに対する抗体。 16.請求項13に記載のポリペプチドに対するアンタゴニスト。 17.請求項13に記載のポリペプチドに対するアゴニスト。 18.ヒトスタニオカルシン−αを必要とする患者の治療方法であって、治療 上有効な量の、請求項13に記載のポリペプチドを患者に投与することを含んで なる方法。 19.ヒトスタニオカルシン−αを阻害する必要がある患者の治療方法であっ て、治療上有効な量の、請求項16に記載のアンタゴニストを患者に投与するこ とを含んでなる方法。 20.該ポリペプチドをコードするDNAを患者に与えて、該ポリペプチドを インビボにおいて発現させることにより、治療上有効な量の該ポリペプチドを投 与する、請求項18に記載の方法。 21.アゴニストおよびアンタゴニストを同定する方法であって、 哺乳動物細胞をその表面上でのスタニオカルシン−α受容体の発現のために調 製し; 場合により、スタニオカルシン−αの存在下、その哺乳動物細胞、標識化カル シウム、およびスクリーニングすべき化合物を混合し;および その化合物がカルシウム吸収を刺激するか、または阻害するかどうかを測定す る; ことを含んでなる方法。 22.疾患、またはヒトスタニオカルシン−αポリペプチドの発現不足に関係 のある疾患に対する感受率を診断する方法であって、 宿主から得られた試料より、ヒトスタニオカルシン−αをコードする核酸配列 を単離し;および ヒトスタニオカルシン−α核酸配列における変異を測定する; ことを含んでなる方法。
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