JPH10507866A - 遮断器の相互鎖錠装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 少なくとも２つの遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）の作動を相互に鎖錠する装置は各遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）に対して１つの位置表示器（７）と１つの評価装置（１０）とを備えている。位置表示器（７）と評価装置（１０）を取りつける取付板（６）は遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）の側壁に付設される。軸結合装置（３０）と連行結合装置（３１）は取付板（６）を遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）に或いは可搬式ラック（２６）に取付けた際に開閉軸もしくは遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）の作動を釈放或いは阻止する装置（３２）の制御軸と結合する。

Description

【発明の詳細な説明】 遮断器の相互鎖錠装置 この発明は、少なくとも２つの遮断器の作動を相互に鎖錠する装置であって、 各遮断器が側壁及びこの側壁に到達可能な開閉軸並びに同様に側壁に到達可能で 遮断器の作動を釈放或いは阻止する装置の制御軸を備え、さらに開閉位置に相当 する機械的信号を伝達装置（ボーデンワイヤ）により与えるための位置表示器並 びにこの機械的信号により制御可能で遮断器の１つの少なくとも制御軸を作動さ せるための評価装置を備えたものに関する。 この種の装置はドイツ連邦共和国特許出願公開第４４０９１７２号明細書によ り公知である。この場合、機械的信号はボーデンワイヤのような方式の可撓性の 伝達装置によって伝達される。これと同様な目的のためロッドを使用することも 公知である（ドイツ連邦共和国特許出願公開第３８４１３１５号明細書）。しか しながらロッドは遮断器の空間配置が固定されることを必要とするが、可撓性の 伝達装置は、上下に或いは側面側に互いに離れて設置された遮断器を任意に互い に結合することを可能とする。 ドイツ連邦共和国特許出願公開第４４０９１７２号明細書による鎖錠装置にお いてはそれぞれ遮断器のアダプタブロックが、位置表示器と、同一の遮断器の制 御軸を作動させるために阻止信号を導く装置とを形成している。アダプタブロッ クを大きなかつ扱い難い形状とならないようにしようするときには、開閉軸及び 制御軸の空間的に比較的近くに隣接した状態を前提とする。評価装置は、３つの 遮断器を持つシステムにおいて特定の開閉状態の組み合わせのみを実現させるた めに使用される。その場合評価装置は常に、評価装置の取付けられている遮断器 の位置表示器の機械的信号並びに他の１つの遮断器の位置表示器により提供され る他の信号を受ける。評価装置の出力信号は残りの遮断器には阻止信号として供 給される。鎖錠装置の構造においては、それ故、遮断器の許容される開閉状態の 所望の組み合わせを実現するのに評価装置の使用を必要とするかかどうか或いは 求められる関係をアダプタブロックだけで実現できるかどうかを常に検討しなけ ればならない。 この発明の課題は、鎖錠装置を開閉軸と制御軸との間の距離に無関係に使用し 得るようにし、また使用者に遮断器の開閉状態の任意の許容される組み合わせの 実現を基本的に同一の機器構成を使用して可能とすることにある。 この発明によれば、この課題は、各遮断器に１つの評価装置が付設され、この 評価装置が当該遮断器の位置表示器とともに側壁に対して平行に配置された共通 の取付板に配置され、各評価装置が少なくとも１つの入力スライダ及びこれに属 する遮断器の制御軸と結合可能な出力スライダとを備えることにより解決される 。 各遮断器が１つの位置表示器と１つの評価装置とを備えることにより、統一的 な従って原則的にそれぞれ意図された安全機能に無関係な機器構成が得られる。 さらにこの機器構成はそれぞれ存在する遮断器の据付け方式に無関係に使用可能 である。取付板により遮断器との機能的な結合を固定或いは搬出入可能な据え付 け方式（引き出し形遮断器）においてでも実現することができるからである。こ の新しい配置構成に対して重要なことは、位置表示器が純粋な位置表示器として 、従って開閉軸とだけは共働するが制御軸とは共働しない位置表示器として構成 されることである。従って開閉軸と制御軸との間の距離は位置表示器の構成形態 に何らの影響も与えるものではない。制御軸と共働する役割は評価装置だけが持 っている。使用者によって計画される装置だけによりもしくは評価装置の設定だ けにより、少なくとも１つの入力スライダと出力スライダとの間の直接結合の機 能或いは２つの入力スライダを備えた構成においてはＡＮＤ素子もしくはＯＲ素 子としての所望の機能が達成される。 この発明による装置は上述の特性の点で、ドイツ連邦共和国特許第３１１４１ ８６号明細書による他の公知の鎖錠装置のような互いに異なる距離に離れていて 異なる大きさの遮断器に適しているものとは根本的に異なる。その場合、可撓性 の伝達装置により開閉器具と結合される任意に配置される鎖錠装置ケースが設け られている。所望の論理機能に応じて種々の鎖錠装置ケースが利用される。位置 表示器は開閉器具に取りつけられる別置の構成部品である。 位置表示器及び評価装置を取りつけるために設けられる取付板は固定設置の遮 断器の場合には遮断器と固定結合され、軸結合装置により遮断器の開閉軸と位置 表示器の操作軸との間の結合が、並びに連行結合装置により評価装置と制御軸と の間の接続が作られる。この軸結合装置及び連行結合基置により使用者にとって は遮断器に後から位置表示器及び評価装置を追加設置することが容易となる。さ らに軸結合装置及び連行結合装置は遮断器の搬入方向に着脱自在に形成されるの で、この装置は可搬式ラックに搬出入可能に配置されている遮断器に対しても使 用可能である。この場合位置表示器と評価装置とは可搬式ラックに固定すること ができる。 遮断器の種々な据え付け方式に対して統一的な取付板を利用することは、取付 板に付属する遮断器の側壁が、取付板に対する支持機構として形成されているア ダプタ板を保持するための固定手段に対する受け部を備えることにより可能とな る。このようなアダプタ板は、遮断器が開閉キュービクル或いは多区画の開閉装 置に取付けられるのではなく、適当な支持アングルにより壁に取付けられるとき にも使用可能である。この場合には支持アングルは、アダプタ板の固定のために 設けられる受け部の少なくとも一部と面一になるような開口を備えるのがよい。 以下にこの発明を図面に示す実施例を参照して詳細に説明する。 図１は３つの遮断器を相互に鎖錠する装置を概略的に示す。 図２、３及び４は、それぞれ位置表示器及び評価装置が取付けられている取付 板のそれぞれ異なる取付け方式を示す。 図５においては軸結合装置を縦断面で示す。 図６は連行結合装置を示す。 図１において３つの低電圧遮断器Ａ、Ｂ及びＣは一点鎖線で示されている。こ れらの遮断器Ａ、Ｂ及びＣの回路的な関係は図１の左上部分に示された回路図に より明らかにされる。これによれば遮断器Ａは変圧器の給電用断路器として、遮 断器Ｃは発電機の給電用断路器として作用している。遮断器Ｂは、遮断器Ａ、Ｂ 及びＣが接続されている母線区間の結合を形成している。以下に説明す鎖錠装置 の役割は、遮断器Ａ及びＢが投入されているとき、遮断器Ｃの投入を阻止するこ とにある。逆に、遮断器Ｃが投入されているときは遮断器Ａ及びＢは阻止されて いなければならない。 遮断器Ａ、Ｂ及びＣの各々は、投入半軸２をそれに固定された突起部３により 作動させる投入押しボタン１を有している。投入半軸２には投入掛け金４が掛け 止めされている。投入半軸２が時計方向に回転すると、よく知られた方法で投入 掛け金４が外れて当該遮断器の開閉接点の閉成が行われる。 投入押しボタンによる投入半軸の作動は、図１の遮断器Ａ及びＢにおいて示さ れているように、阻止スライダ５が投入押しボタン１と投入半軸２の突起部３と の間にあるときにのみ可能である。これに対して阻止スライダ５が遮断器Ｃの場 合のように引っ込んでいるときには、投入押しボタン１の作動は無効である。そ れ故、当該遮断器は投入することができない。この装置はまた投入阻止機構とも 称することもできるが、詳しくはドイツ連邦共和国特許出願第４３３３８２８． ３号明細書に記載されている。 遮断器Ａ、Ｂ及びＣの各々には取付板６が設けられており、この上にそれぞれ 位置表示器７及び評価装置１０が配置されている。位置表示器７は当該遮断器の 開閉位置に関係した機械的信号を発する役割を持っている。このために位置表示 器７は、図示されていないが遮断器の開閉軸と結合されている作動軸１１を備え ている。作動軸１１には双腕状のレバー１２が取り付けられ、これは１つの或い は２つの移動可能に案内されているスライダ１３にリンク結合されている。それ ぞれの遮断器Ａ、Ｂ及びＣの投入の際、評価装置１０の１つに結合されているワ イヤはばね蓄勢器１４を介挿した状態で作動する。遮断器Ｃの位置表示器７は２ つのスライダ１３と２つのばね蓄勢器１４とを備え、２つの信号を発する。位置 表示器７と評価装置１０との相互の結合関係に立ち入る前に、先ず評価装置の作 用について簡単に説明する。評価装置１０の各々は、復帰ばね１６によりその安 定位置に保持される１つもしくは２つの入力スライダ１５を備えている。遮断器 Ａ及びＢには各１つの入力スライダを備えた評価装置１０が設けられているが、 遮断器Ｃは２つの入力スライダ１５を備えた評価装置１０を持っている。さらに 評価装置１０の各々は、入力スライダ１５に装着された結合装置２０により入力 スライダ１５と結合可能である出力スライダ１７を備えている。当該評価装置１ ０がシングルチャネルの或いはダブルチャネルのＡＮＤ素子として或いはＯＲ素 子として動作するか否かによって、、結合装置２０は使用されるか省略される。 図１の実施例では評価装置１０は全て結合装置２０を備えている。前記の阻止ス ラ イダ５は直接出力スライダ１７に結合されている。 最初に述べた遮断器Ａ、Ｂ及びＣの間の所望の関係を実現するために、全体で ４つのワイヤが可撓性の伝達装置として設けられている。特にワイヤ２１は遮断 器Ａの位置表示器７を遮断器Ｃの評価装置１０の第一の入力スライダ１５に結合 している。もう１つのワイヤ２２は遮断器Ｂの位置表示器７を遮断器Ｃの評価装 置１０のもう１つの入力スライダ１５に結合している。遮断器Ｃの位置表示器７ は２つの出口を備えており、そのうちの一方はワイヤ２３を通して遮断器Ａの評 価装置１０と、他方はワイヤ２４を通して遮断器Ｂの評価装置１０と結合されて いる。 図１においては、遮断器Ａ及びＢが投入され、遮断器Ｃが投入を阻止されてい る状態が示されている。この状態は、遮断器Ａ及びＢの開閉位置「閉」の結果そ れに属する位置表示器７によってワイヤ２１及び２２が動かされ、これにより遮 断器Ｃの評価装置１０の入力スライダ１５が出力スライダ１７を連行して右方向 に移動することに基づく。それ故、阻止スライダ５は同様に右に移動し、これに より既に述べたように投入押しボタン１は押し込まれても無効行程を運動するだ けで投入半軸２は作動しない。 取付板６は遮断器の据え付け方式により種々に取付けられる。これは図２、３ 及び４に概略的に示されている。図２においては遮断器Ａ、Ｂ及びＣの１つが可 搬式ラック２６に搬出入可能に置されている。取付板６は可搬式ラック２６の右 側の側壁２７に固定されている。軸結合装置３０はその場合遮断器Ａ、Ｂ或いは Ｃの内部の開閉軸を位置表示器７の作動軸１１に結合している。連行結合装置３ １は評価装置１０の出力スライダ１７を、図１において投入押しボタン１と突起 部３の間に嵌まり込んでいる阻止スライダ５の機能を持つ一点鎖線で示された装 置３２に結合している。 図３の例では遮断器Ａ、Ｂ或いはＣはアングル脚３３により固定されて開閉装 置キュービクルに据え付けられている。取付板６の支持機構として、遮断器Ａ、 Ｂ或いはＣと固定結合されているアダプタ板３４が機能している。図示の例では 固定手段の受け部としては遮断器Ａ、Ｂ成いはＣのケーシングの支持突起部３５ 及び上述のアングル脚３３の例えばねじ穴等が作用している。 遮断器Ａ、Ｂ或いはＣが２つの取付アングル板３６により壁３７に固定される 場合には、同様なアダプタ板３４が使用可能である。その場合取付アングル板３ ６の少なくとも一方の側壁は、遮断器Ａ、Ｂ或いはＣを予め取付アングル板３６ から取り出すことなく、アダプタ板３４及び次いで取付板６が取付けられるよう な輪郭とされている。側壁４０の開口４１はその場合アダプタ板３４及び取付板 ６の固定ねじの操作を可能とする。 図５は軸結合装置３０の構成の一例を示す。この図においてアダプタ板３４が 固定されている遮断器Ａ、Ｂ或いはＣの側壁４２の一部が示されている。アダプ タ板３４には図５では示されていない位置表示器７の作動軸１１を備えた取付板 ６が配置されている。遮断器の開閉軸４３は側壁４２を貫通しておらず、ケース 内部で終わり、側壁４２内で回転可能に支承され、電気的に絶縁された結合片４ ４を備えている。作動軸１１が外部に結合されているにも係わらずこのようにし て感電保護が維持される。結合片４４は結合スリット４５を備え、この中に対応 して形成された作動軸の端部片４６が嵌まり込み可能である。このようにして移 動並びに嵌まり込みによって開閉軸４３と作動軸１１との間の結合が作られる。 評価装置１０と装置３２との間の連行結合装置３１の一例は図６に示されてい る。遮断器の部分的に示されている側壁４２を通して作動腕５０を備えた制御軸 ４７が貫通している。この作動腕５０には案内スライダ５２の曲折部５１が対向 しており、この曲折部は評価装置１０の出力スライダ１７と結合され或いはこれ と一体に作られる。従って連行結合装置３１も取付板６を遮断器に取付ける際に 係合する。取付板の構成に対して重要なことは、遮断器の全ての据え付け方式に おいても遮断器の側壁から同じ距離が得られることである。例えばその場合遮断 器と、取付板の取付けのために設けられる可搬式ラックの側壁との間の距離を基 進寸法として選ぶことができる。アダプタ板は従って、遮断器の側璧に関して取 付板の状態が同じになるように形成されている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．少なくとも２つの遮断器の作動を相互に鎖錠する装置であって、各遮断器（ Ａ、Ｂ、Ｃ）が側壁（４２）及びこの側壁（４２）に到達可能な開閉軸（４３） 並び同様に側壁（４２）に到達可能で、遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）の作動を釈放或い は阻止する装置（３２）の制御軸（４７）を備え、さらに開閉位置に相当する機 械的信号を伝達装置（ワイヤ２１、２２、２３、２４）により発する位置表示器 （７）並びにこの機械的信号により制御可能で遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）の１つの少 なくとも制御軸（４７）を作動させるための評価装置（１０）を備えたものにお いて、各遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）に１つの評価装置（１０）が付設され、この評価 装置（１０）が当該遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）の位置表示器（７）とともに側壁（４ ２）に対して平行に配置された共通の取付板（６）に配置されており、各評価装 置（１０）は少なくとも１つの入力スライダ（１５）及びこれに属する遮断器（ Ａ、Ｂ、Ｃ）の制御軸（４７）と結合可能な出力スライダ（１７）とを備えてい ることを特徴とする遮断器の相互鎖錠装置。 ２．取付板（６）が固定据え付け用として形成された遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）の場 合には遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）に固定結合され、軸結合装置（３０）により遮断器 （Ａ、Ｂ、Ｃ）の開閉軸（４３）と位置表示器（７）の作動軸（１１）との間並 びに連行結合装置（３１）により評価装置（１０）と制御軸（４７）との間の結 合が作られていることを特徴とする請求項１記載の装置。 ３．可搬式ラック（２６）に搬出入可能に配置されている遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ） において、取付板（６）は可搬式ラック（２６）に固定され、軸結合装置（３０ ）と共連れ結合装置（３１）は遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）の搬出入運動の方向に着脱 自在に形成されていることを特徴とする請求項２記載の装置。 ４．取付板（６）側の遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）の側壁（４２）が、取付板（６）の 支持機構として形成されているアダプタ板（３４）を保持するための固定手段の 受入れ装置（３３、３５）を備えていることを特徴とする請求項１又は２記載の 装置。 ５．遮断器（Ａ、Ｂ、Ｃ）を壁（３７）に固定するための保持アングル（３６） がアダプタ板（３４）を固定するために設けられた受入れ装置の少なくとも一部 と面一の開口（４１）を持っていることを特徴とする請求項４記載の装置。