JPH0510004B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、引き出し可能に配置された開閉器
具のためのねじ軸付き走行駆動装置と、キユービ
クルを閉鎖する扉とを備えた開閉装置キユービク
ルに関する。

［従来の技術］ かかるキユービクルの保守は使用者にとつて、
例えばキユービクルの中に存在する全ての部分が
必ずしも無電圧でないときに、キユービクルの扉
を開くことにより危険に結びつくおそれがある。

［発明が解決しようとする問題点］ この発明は、キユービクルの中に存在する開閉
器具が断路位置にあり従つて無電圧であるときに
だけ、キユービクルの扉が自由に解放できるよう
な、通常の扉錠前に無関係な装置を提供すること
を特徴とする。

［問題点を解決するための手段］ この目的はこの発明に基づき、制御カムを備え
傾動可能に軸受支持された鎖錠レバーがキユービ
クルの床に配置され、走行駆動装置に結合された
案内具がこの制御カムと協働し、鎖錠レバーのつ
めと協働する弓形掛け金がキユービクルの扉に設
けられていることにより達成される。開閉器具が
断路位置に到達する直前に初めて鎖錠レバーのつ
めが弓形掛け金から外され、それによりキユービ
クルの扉が解放されるように、制御カムを構成す
ることは容易である。

特に制御カムが湾曲した又は折り曲げられた長
孔として構成され、案内具が案内ピンとして構成
され、この案内ピンが走行駆動装置の作動方向に
可動な部分に結合されているようにすることがで
きる。従つて所望の安全機能を得るために、容易
に製造可能で丈夫な部分を必要とするにすぎな
い。

この発明の実施態様に基づき、弓形掛け金がば
ね力に抗して傾動可能に支持台に軸受支持され、
鎖錠レバーの閉鎖つめが扉の閉鎖方向に働く当接
斜面を有するときには、この新しい装置は必要な
場合に働かないようにすることができる。例えば
専門家による調節作業を実施するために必要であ
るときには、キユービクルの扉は開閉器具が断路
位置にないときにも開くことができる。このこと
は弓形掛け金がその基本姿勢では扉の平面に平行
に立つ連動体を有し、この連動体が弓形掛け金を
任意に操作するために扉の孔を介して操作可能で
あることにより達成できる。扉の孔が直径の細い
工具を挿入するように寸法を選ばれ、この孔が閉
鎖具により閉鎖可能であるようにすることが推奨
される。こうして装置の望ましくないかつ危険な
操作は、扉鎖錠を偶然に又は誤動作により働かな
くならないように防止される。

走行可能に配置された開閉器具が配電盤キヤビ
ネツト又は開閉設備の相応の室の中に走行可能に
直接配置されるのではなく、開閉器具を収容しそ
れ自体は開閉装置キユービクル又は配電盤キヤビ
ネツトの中に固定された引出しユニツトを用いる
のが普通である。こうしてキユービクルの形成に
際して、鎖錠レバーを引出しユニツトの床板上に
配置し、案内ピンをねじ軸の可動な支持座として
働く横梁に固定することが推奨される。

［実施例］ 次にこの発明に基づく開閉装置キユービクルの
一実施例を示す図面により、この発明を詳細に説
明する。

まず理解を容易にするために第６図に示した一
般的な引出しユニツト３を参照して説明する。こ
の引出しユニツト３は開閉設備に組み込むために
用意され、開閉器具を収容するために使用され
る。ここでは開閉器具の例として低圧遮断器８が
示されている。この低圧遮断器８は引出しユニツ
ト３の中に挿入でき、これは普通の方式で一般的
な走行駆動装置１によつて出し入れされる。この
走行駆動装置１は主に、ねじ軸７、このねじ軸７
に対するナツト部分として形成された不動の横梁
６、およびねじ軸７の支持座として使用されねじ
軸７の回転によつて移動される横梁１０を有して
いる。これらの部品は引出しユニツト３の床板２
の上に配置され、その横梁１０に低圧遮断器８が
固く結合されている。案内部品の例としてここで
は、引出しユニツト３の両側壁３ｂに設けられた
支持レール３ａが示されている。低圧遮断器８は
その両側の脚フランジ８ａでそれらの支持レール
３ａの上に滑動する。ここでは低圧遮断器８は３
極構造をしており、背面に接続導体が配置されて
いる。図面では上側接続導体８ｂだけしか見えな
い。それらの接続導体は引出しユニツト３の背面
側の断路接点装置３ｃにはめ込まれる。その断路
接点装置は電圧案内部分との接触から保護するた
めに保護板を備えており、その保護板には貫通開
口３ｄ，３ｅが設けられている。図面において上
側の貫通開口３ｄは低圧遮断器８の接触導体８ｂ
に対応しており、下側の貫通開口３ｅは図面では
見えない下側の接触導体に対応している。

第１図にはこの発明に基づく開閉装置キユービ
クル特にその引出しユニツト３の床板２の一部が
平面図で示されている。引出しユニツト自体は第
１図に暗示されたキユービクル４の中に組み込ま
れている。キユービクル４の操作側の開口は部分
的に示した扉５により閉鎖可能である。

走行駆動装置１は上述したように床板２に結合
された横梁６を備え、この横梁はねじ軸７のナツ
ト部分として働く。別の横梁１０はねじ軸７の可
動な支持座を形成し、従つてねじ軸７の回転によ
り二重矢印１１の方向に変位可能である。横梁１
０の両側端において案内側壁１２の孔を通つて突
出するピン１３は、開閉器具例えば第６図に示し
た低圧遮断器８に固く結合される。従つて遮断器
は、ねじ軸７の頭部１４にはめ込まれる工具によ
りねじ軸７を操作することにより、同様に二重矢
印１１の方向に移動可能である。移動は特に開閉
器具又は遮断器を選択的に、その運転位置又は試
験位置又は断路位置に移動するために用いられ
る。

キユービクル４の扉５は、開閉器具がその断路
位置にあり、従つて開閉器具とキユービクル４の
固定接触子との間のすべての電気的結合が中断さ
れているときにだけ、開放できるようにすべきで
ある。このために引出しユニツト３の床板２上に
は、鎖錠レバー１５が軸受ピン１６を中心として
傾動可能に軸受支持されている。鎖錠レバー１５
は折れ曲がつて延びた長孔１７と閉鎖つめ２０と
を有し、この閉鎖つめは扉５の内面に設けられた
弓形掛け金２１と協働する。鎖錠レバー１５と弓
形掛け金２１との詳細はそれぞれ次に第２図と第
３図又は第４図と第５図により説明する。

鎖錠レバー１５は適当な厚さの板から成り、そ
の一端に軸受孔２２を有する。長孔１７は鎖錠レ
バー１５の長手方向に延びた比較的長い部分２３
と、この部分に対して折れ曲がつた部分２４とを
有し、後者の部分の作動方式については後述す
る。閉鎖つめ２０は、二回の折れ曲がりにより鎖
錠レバーの残りの部分に対して逆の方向にずれた
平面上で、鎖錠レバー１５の軸受孔２２と反対側
の端部に設けられている。閉鎖つめの外側は当接
斜面２５を備え、この当接斜面は鎖錠レバーが振
り込まれていて扉５（第１図参照）を閉めるとき
に有効である。

第４図及び第５図に示すように、弓形掛け金２
１は支持台２６上に設けられ、この支持台はほぼ
Ｕ字形の断面を有し、その中央部分に支持台を扉
５（第１図参照）に固定するための孔２７を有す
る。弓形掛け金２１は側面の脚３０と３１を有
し、これらの脚の間隔は、支持台２６の両脚３２
の間に脚３０，３１が収容できるような寸法に選
ばれている。軸受ピン３３が支持台２６の脚３２
と弓形掛け金２１の脚３０，３１とを貫通してい
る。ねじりばね３４は、支持台２６の中央部分の
面に対して直立するように、弓形掛け金に初期荷
重を与える。

弓形掛け金２１の脚３０は脚３１に比べて長め
に構成されかつ折り曲げ部３５を有し、この折り
曲げ部は弓形掛け金２１の任意の操作のための連
動体として用いることができる。このために支持
台２６の中央部分は折り曲げ部３５の下方に開口
する孔３６を備えている。キユービクル４の中で
特殊な作業を実施するために扉の解錠が必要なと
きは、扉５を解錠するためにこの孔に対応する扉
５の中の孔３７を通つて適切な工具を挿入するこ
とができる。扉５の中の孔を覆い例えば直線的に
移動可能な又は傾動可能なカバー４０が扉５上に
設けられている。特に直径の細い工具だけが挿入
できるように、この孔の寸法を選ぶことが推奨さ
れる。こうして通常存在する工具例えばねじ回
し、ボールペン又は類似の器具を不法に用いるこ
とが容易に避けられる。

鎖錠レバー１５は案内ピン４１と協働し、この
案内ピンは第１図に示すように長孔１７に係合す
るように横梁１０上に固定されている。横梁１０
の第１図に示された位置は走行可能な開閉器具の
試験位置に相当する。開閉器具がねじ軸７を更に
回すことにより扉５の方向に更に移動されると、
案内ピン４１は長孔１７の折り曲がつた部分２４
に達し、それにより鎖錠レバー１５は軸受ピン１
６を中心として第１図において反時計方向に傾動
される。それにより閉鎖つめ２０は弓形掛け金２
１との係合を解かれる。扉５はこれにより通常の
方法で開放できる。

反対方向に走行駆動装置を操作するときには、
鎖錠レバー１５は扉５を閉鎖するように案内ピン
４１により逆方向に傾動され、ついに閉鎖つめ２
０が再び弓形掛け金２１の後に引つ掛かるに至
る。キユービクル４の中に向かつて開閉器具が更
に走行し横梁１０がそれに対応して移動するとき
に、鎖錠レバー１５は影響を受けないままであ
る。なぜならば長孔１７の部分２３は移動方向に
延びているからである。

開閉器具が断路位置にないときに扉５を開くこ
とが必要ならば、弓形掛け金２１をばね３４の力
に抗して傾動し閉鎖つめ２０との係合から外すこ
とは、既に述べた方法で扉５の孔３７と支持台２
６の孔３６とを通つて適切な工具を挿入すること
により可能である。しかしながら作業を実施した
後に扉５は特別な措置を行わず閉鎖できる。なぜ
ならば弓形掛け金２１は閉鎖つめ２０の当接斜面
２５上に達し、それにより自動的に引つ掛かるか
らである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に基づく開閉装置キユービク
ルの部分平面図、第２図及び第３図はそれぞれ第
１図に示す鎖錠レバーの平面図と側面図、第４図
及び第５図はそれぞれ第１図に示す弓形掛け金を
備えた支持台の縦断面図と平面図、及び第６図は
走行駆動装置と低圧遮断器とを持つた一般的な引
出しユニツトの斜視図である。 １……走行駆動装置、２……床板、３……引出
しユニツト、５……扉、７……ねじ軸、１０……
横梁、１１……作動方向、１５……鎖錠レバー、
１７……制御カム、２０……つめ、２１……弓形
掛け金、２５……当接斜面、２６……支持台、３
４……ばね、３５……連動体、３７……孔、４０
……カバー、４１……案内具。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 開閉器具８のための引出しユニツト３と、こ
   の引出しユニツト内に配置されたねじ軸７付き走
   行駆動装置１と、引出しユニツト内の開閉器具の
   位置に応じて閉鎖可能な扉５とを備えた開閉装置
   キユービクル４において、引出しユニツト３の床
   板２に長孔１７として構成された制御カムを備え
   た鎖錠レバー１５が傾動可能に配置され、鎖錠レ
   バー１５のつめ２０と協働する弓形掛け金２１が
   キユービクル４の扉５に設けられ、その際長孔１
   ７が鎖錠レバー１５の長手方向に延びる部分２３
   とこの部分に対して折れ曲がつた部分２４とを有
   し、この長孔１７に、ねじ軸７の可動支持座とし
   て働く横梁１０に設けられている案内ピン４１が
   係合することを特徴とする開閉装置キユービク
   ル。 ２ 弓形掛け金２１がばね力３４に抗して傾動可
   能に支持台２６に軸受支持され、鎖錠レバー１５
   の閉鎖つめ２０が扉５の閉鎖方向に働く当接斜面
   ２５を有することを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載のキユービクル。 ３ 弓形掛け金２１がその基本姿勢では扉５の平
   面に平行に立つ連動体３５を有し、この連動体が
   弓形掛け金２１を任意に操作するために扉５の孔
   ３７を介し操作可能であり、扉５の孔３７が直径
   の細い工具を挿入するように寸法を選ばれ、この
   孔３７が閉鎖具４０により閉鎖可能であることを
   特徴とする特許請求の範囲第２項記載のキユービ
   クル。