JPH10507778A - ポリペプチド:デンドリマー複合体 - Google Patents

ポリペプチド:デンドリマー複合体

Info

Publication number
JPH10507778A
JPH10507778A JP9509402A JP50940297A JPH10507778A JP H10507778 A JPH10507778 A JP H10507778A JP 9509402 A JP9509402 A JP 9509402A JP 50940297 A JP50940297 A JP 50940297A JP H10507778 A JPH10507778 A JP H10507778A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypeptide
dendrimer
activated
group
complex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9509402A
Other languages
English (en)
Inventor
シン,プラタップ
Original Assignee
デイド、インターナショナル、インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by デイド、インターナショナル、インコーポレイテッド filed Critical デイド、インターナショナル、インコーポレイテッド
Publication of JPH10507778A publication Critical patent/JPH10507778A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/531Production of immunochemical test materials
    • G01N33/532Production of labelled immunochemicals
    • G01N33/535Production of labelled immunochemicals with enzyme label or co-enzymes, co-factors, enzyme inhibitors or enzyme substrates
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54353Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals with ligand attached to the carrier via a chemical coupling agent
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/544Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals the carrier being organic
    • G01N33/545Synthetic resin

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 第一のポリペプチドが制御可能に結合されているデンドリマーを含んでなる組成物を開示する。このようなポリペプチド−デンドリマーの組成物は、そのデンドリマーに第二のポリペプチドを制御可能に結合させるのに有効である。上記第一と第二のポリペプチドは別個の明確に規定された生物学的活性を有し、例えば第一と第二の結合特異性を有する二つの抗体または一つの抗体および酵素標識である。このような組成物は、特異的結合アッセイたとえばイムノアッセイの指示薬として有用である。2種のポリペプチドを順にデンドリマーに結合させて本発明の組成物を製造する方法を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリペプチド:デンドリマー複合体 発明の技術分野 本発明は一般に、デンドリマー(dendrimer)に結合させた第一ポリペプチド次 いで任意に同デンドリマーに結合させた第二ポリペプチドを含んでなる組成物に 関する。また本発明は、デンドリマーに第一ポリペプチドを結合させ、次いで任 意に第二ポリペプチドを結合させる方法に関する。 発明の背景 デンドリマーは、明確に定義された組成を有し、かつ明確に定義された分子量 を有する球形または他の三次元形態のポリマーである。デンドリマーは、内側部 分を外側部分を適当に選択することによって水溶性巨大分子として合成すること ができる(米国特許第4,507,466 号および同第4,568,737 号参照。なおこれらの 特許は本明細書に援用するものである)。Starburst(登録商標)デンドリマー はDow Chemical Company社が製造している。 デンドリマーは、診断または治療に用いるため、各種の医薬物質ならびに選択 された身体の部位に接合体を導く働きをする向標的分子に接合されている(例え ば国際特許願公開第WO 8601178号参照。なおこの特許願は本明細書に援用するも のである)。デンドリマーは、腫瘍の治療と診断に用いる放射能標識化抗体の比 活性を増大する手段として、抗体分子に合成ポルフィリン類(ヘム類、クロロフ ィル)を共有結合させるのに使用されている(Roberts,J.C.ら,"Using Starb urst Dendrimers as Linker Molecules to Radiolabel Antibodies",Bioconjug .Chemistry,1巻、305〜308頁、1990年)。 デンドリマーに、2種のポリペプチドを直接共有結合させて例えば診断アッセ イ用の接合試薬を製造することが知られている。ポリペプチド−ポリペプチド接 合体は有用であるが、いくつかの欠点がある。その接合反応は比較的制御されて いない場合が多く、各ポリペプチドの所望の数を超える数の部位での2個のポリ ペプチドの分子間接合、同一ポリペプチドの2個の分子の分子間接合、および同 一ポリペプチド分子内の分子内接合さえも起こしている。各々の種の比率は各生 産ロットによって変化して、多様な力価、純度、特異性および比活性になる。固 相診断アッセイでは、これらの種のうちいくつかは、非特異的結合性が高くなり かつアッセイ感度が低下する。このような接合体を製造する場合、非常に多数で かつ高価格の品質管理と標準化の手順が必要になる。さらに、このような接合ポ リペプチド試薬の有効期間は、これら接合体が貯蔵溶液中に不均質に分布する傾 向があるため変動がある。すなわち、これら接合体は、実質的に可溶性であると はいえ、完全に可溶性のままではなくて時間の経過とともに溶液からいくらか次 降することがある。貯蔵溶液を周期的に混合しても、重力作用、温度勾配および その外の物理作用によって不均質になることがある。 デンドリマー:抗体複合体は、ポリペプチド−ポリペプチド接合体の上記問題 点のいくつかを克服するアッセイ試薬を製造するのに使用されている。かような 複合体のデンドリマーの部分は、アッセイ試薬を固相に固定化し易くするのに使 用されている。例えば、抗体は、スルホスクシンイミジルー(4−ヨードアセチ ル)アミノベンゾエート(スルホ-SIAB)で誘導体化されたデンドリマーおよび 抗体のスルフヒドリル基の間に炭素−硫黄(C-S)結合を生成させることによっ てデンドリマーに結合されている(米国特許願第08/021,928号参照。なおこの特 許願いは本明細書に援用するものである)。 公知のデンドリマー結合抗体類は上記イムノアッセイで用いられるガラス繊維 の固相(タブ)に対して非常に強い親和性を有している(米国特許願第08/021,9 28号および同第08/222,172号。これら特許願はいずれも本明細書に援用するもの である)。スポッティング緩衝液(pH8.0)中では、上記タブは正味の負電荷をも っているが、一方デンドリマー−抗体複合体は、非常に多数の遊離アミノ基が存 在するため正味の正電荷を有している。デンドリマー−抗体およびガラス繊維固 相の間の電荷相互作用は強力なので該固相の適用場所にデンドリマー総合抗体を 配置することができる。 発明の要約 本明細書にはデンドリマー/ポリペプチド複合体を開示する。これらの複合体 は、複数の末端を有するデンドリマー、第一ポリペプチドおよび第二ポリペプチ ドで構成されている。第一ポリペプチドと第二ポリペプチドは、デンドリマーに その末端を通じて順次結合される。該複合体の第一と第二のポリペプチドはそれ ぞれ第一と第二の規定された生物学的活性を示す。あるいは、デンドリマー/ポ リペプチド複合体は、第一の規定された生物学的活性を示す第一ポリペプチドに 結合されたデンドリマー、および第二の規定された生物学的活性を有する第二ポ リペプチドが結合されているデンドリマーの少なくとも一つの末端で構成されて いる。デンドリマー/ポリペプチド複合体の末端の一部分は結合されていない。 末結合の末端は所望により封鎖してもよい。本発明に有用なデンドリマーとして は、制限はないが、第1、2、3、4および第5世代のエチレンジアミン・コア のデンド リマーがある。あるいは本発明のデンドリマーは、第1、2、3、4又は第5の 半世代のエチレンジアミン・コア・デンドリマーでもよい。 規定された生物学的活性のうちの一つとして例えば酵素触媒作用が含まれてい てもよい。かような酵素触媒作用としては、基質と接触した後、蛍光生成物、比 色法用生成物、化学発光生成物、リン光生成物、放射能測定用生成物またはハイ ブリッドさせた生成物を生成する作用が含まれる。このような酵素触媒作用を示 すポリペプチドとしては、例えば、アルカリ性ホスファターゼ、β−ガラクトシ ダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ 、アデノシンデアミナーゼ、グリコシダーゼ、プロテアーゼ、エステラーゼ、デ オキシリボヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼおよびアセチルコリンエステラーゼ でもよい。 他の適切な特定生物法性としては、分析対象または、分析対象の受容体に対す る特異的結合活性がある。このような特異的結合性を有するポリペプチドとして は、例えばクレアチンキナーゼアイソザイムMB、トロポニンI、ミオグロビン、 中状腺刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンまたはフェリチンに 対する特異性を有する抗体またはフラグメントがある。 ポリペプチド/デンドリマー複合体の製造法を本明細書に開示する。この方法 は、複数の活性化末端を有するデンドリマーを準備し、少なくとも一つの反応性 部分を有する第一ポリペプチドを準備し、次いで第一ポリペプチドをその反応性 部分を通じて、上記活性化末端のなかの一つに結合させるステップからなる方法 である。この方法によれば、第一ポリペプチドがもっている第一の規定された生 物学的活性を示すポリペプチド/デンドリマー複合体が製造される。このような 複合体は、第二特性生物活性を有する第二ポリペプチドを、デンドリマーに結合 させるのに利用する。 上記の方法に用いるデンドリマーは、第1、2、3、4または第5世代のエチ レンジアミンコアデンドリマーでもよい。ポリペプチドの反応性部分はスルフヒ ドリル基を含有していてもよくそしてその活性化末端はヨードアセチル基を含有 していてもよい。またかような方法に用いるデンドリマーは、第1、2、3、4 または第5の半世代のエチレンジアミンコアデンドリマーでもよい。かようなデ ンドリマーの場合、ポリペプチドの反応性部分はアミノ基を含有していてもよく そしてその活性化末端はN-ヒドロキシスクシンイミジル基を含有していてもよい 。 本発明の方法として、さらに、少なくとも一つの反応性部分を有する第二ペプ チドを準 備し、次いで第二ポリペプチドをその反応性部分を通じて上記活性化末端のなか の一つに結合させて2−ポリペプチド/デンドリマー複合体を製造するステップ を含んでなる方法がある。その第二ポリペプチドは第二の規定された生物学的活 性を有しているので、得られる複合体は第一と第二の規定された生物学的活性の 両方を示す。この方法の場合、第一ポリペプチドと第二ポリペプチドの反応性部 分はスルフヒドリル基を含んでいてもよく、かつ複数の活性化末端はヨードアセ チル基、ブロモアセチル基、クロロアセチル基、エポキシ基またはマレイミド基 を含有していてもよい。 あるいは、第一ポリペプチド/デンドリマー複合体の活性化末端のうち少なく とも一つが未結合の場合、本発明の方法は、さらに、第二活性化基を有する複合 体の未結合末端の一つ以上を活性化し、反応性部位と第二の規定された生物学的 活性を有する第二ポリペプチドを準備し次いで第二ポリペチドの反応性部分を第 二活性化末端に結合させて2−ポリペプチド/デンドリマー複合体を製造するス テップを含んでなる方法である。このような複合体は、第一と第二のポリペプチ ドそれぞれの第一と第二の規定された生物学的活性の両方を示す。このような方 法の場合、第一ポリペプチドの反応性部分はアミノ基を含有していてもよく、第 二ポリペプチドの反応性部分はスルフヒドリル基を含有していてもよく、複数の 活性化末端は、N-ヒドロキシスクシンイミジル基を含有していてもよく、かつ第 二活性化末端はブロモアセチル基、ヨードアセチル基、クロロアセチル基、エポ キシ基またはアレイミジン基を含有していてもよい。 図面の簡単な説明 図1は、Ultrogel AcA-34 カラムから溶出されたALP-E1-Fab’ポリペプチド: デンドリマー複合体のカラム画分の280 ナノメーター波長光の吸光度(A280)を 示す。 図2は、Ultrogel AcA-34 カラムから溶出されたALP-E2-Fab’ポリペプチド: デンドリマー複合体のカラム画分のA280を示す。 図3は、Ultrogel AcA-34 カラムから溶出されたALP-E3-Fab’ポリペプチド: デンドリマー複合体のカラム画分のA280を示す。 図4は、Ultrogel AcA-34 カラムから溶出されたALP-E4-Feb’ポリペプチド: デンドリマー複合体のカラム画分のA280を示す。 図5は、Ultrogel AcA-34 カラムから溶出されたALP-E5-Fab’ポリペプチド: デンドリマー複合体のカラム画分のA280を示す。 発明の実施の形態 本件出願人らは以下のような驚くべき発見をしたのである。すなわち別個の異 なる生物活性を有する2種のポリペプチドを、組成物中の各ポリペプチドのポリ ペプチド/デンドリマー比が容易に制御され、かつ各ポリペプチドの固有の生物 活性が実質的に保持されるように、同じデンドリマーに順次結合させることがで きることを発見したのである。 本発明の組成物は、デンドリマーの少なくとも一つの末端分枝鎖に結合された 第一ポリペプチドを含有し、その第一ポリペプチドは第一の規定された生物学的 活性を有している。特定の組成物はさらに、第二の規定された生物学的活性を有 しかつ同じデンドリマーに結合された第二ポリペプチドを含有していてもよい。 本発明の組成物を製造するのに有用なデンドリマーは、米国特許第4,507,466 号に開示されているような”星形”立体配置を有するほぼ球形の分枝ポリマーで ある。星形立体配置のデンドリマーは、個々の分枝が核すなわちコア領域から放 射状に広がるように構成された分枝をもっている。その多価のコアは、一つ以上 の階層すなわち世代を通じて延出する少なくとも二つの規則正しい樹枝状の(樹 木のような)分枝に共有結合している。その最外の階層すなわち世代は、各種の 他の分子と化学的に反応性の官能基で終わっている。したがって星形デンドリマ ーは、以下の三つの特徴的な構造上の特徴を有する一体の分子集合体である。す なわち(a)開始コア、(b)開始コアに放射状に結合した繰返し単位で構成された内 部層(世代)および(c)各分枝の最も外側の末端に結合した活性化官能基よりな る外表面を有している。デンドリマーの大きさ、形態および反応性は、開始コア 、デンドリマーを製造する際に採用する世代の数、および各世代に用いられる繰 返し単位を選択することによって調節するこができる。異なる大きさのデンドリ マーは、利用される世代の数を増やせば容易に得られる。本発明に用いるのに適 した立体配置のほぼ球形のデンドリマーは米国特許第4,507,466 号と同第4,568, 737 号に開示されている。なおこれらの特許は本明細書に援用するものである。 あるいは、例えば米国特許第4,694,064 号(この特許は本明細書に援用する)に 開示されているような非球形立体配置のデンドリマーを適応させて本発明に用い ることができる。本発明に用いるデンドリマーは、第1〜第5世代のデンドリマ ーが好ましい。 デンドリマーの末端のすべてまたは一部を化学的に修飾すると、特定の用途に 適当な表面官能性が得られる。本発明の組成物に用いられるデンドリマーは、一 つ以上の末端に結合された官能基化基をもっている。例えば、E5デンドリマーは 第5世代であり、エチレンジアミン・コア粒子は128 個のアミンに終わる末端( 表面)基を有し分子量が28,826であ る。同様にE2デンドリマーは16個の末端基を有し、その各々が1個のアミノ基を もっている。これらのアミン末端基は中性pHの溶液中のかようなデンドリマーの 表面に正味の正電荷を与える。他の例として、G(4 1/2)半世代デンドリマーは 、その5世代中間体のカルボキシメチル末端が最終ステップでアミノ基に変換さ れる代わりに加水分解によってカルボキシ基に変換されて、それにより128 個の 末端カルボキシル基を有する分子をつくり出している、5世代のエチレンジアミ ン・コア粒子である。同様にG(1 1/2)-COOH半世代デンドリマーは、16個のカル ボキシル末端基を有している。これらカルボキシ末端基は、中性pHの溶液中のか ようなデンドリマーの表面に正味の負電荷を与える。 本発明に適したポリペプチドとしては、制限はないが、抗体、抗体フラグメン ト、結合タンパク質、酵素、ペプチドホルモンおよび特異的認識を行う特定の反 復配列をそれぞれ有するペプチドがある。デンドリマーに結合されるポリペプチ ドは、特定の実施態様の場合、オリゴペプチドでもよい。他の実施態様では、ポ リペプチドは、結合後、残っている未結合のサブユニットと相互に作用して無傷 の機能タンパク質を再構成するのに適している。マルチサブユニットタンパク質 の−サブユニットを含有していてもよい。いくつかの実施態様では、ポリペプチ ドは、デンドリマーへの結合には関与していないがポリペプチドの生物活性にと って重要な関連補助因子または全属イオンリガンドを含有していてもよい。 本発明の組成物の場合、1デンドリマー分子に結合された第一ポリペプチド分 子の平均数(ポリペプチド:デンドリマー比)は約0.1 〜約10でよいが一般に約 0.2 〜約2.0 である。世代が高いデンドリマーの方が世代の低いデンドリマーよ りポリペプチド:デンドリマー比が高いので、デンドリマーの世代を適当に選択 すると所望のポリペプチド:デンドリマー比を保持するのに役立つことは明らか である。 ポリペプチドの結合に関与するデンドリマー末端の平均数は、反応条件、例え ば反応時間、pH等を変えることによって調節することができる。デンドリマー− ポリペプチド組成物は一般に、すべての末端基がポリペプチドの結合に関与して いるわけではない。ポリペプチドの結合に関与していない末端は、所望により、 例えば、残っている未結合の末端を、ヒドロキシル、アルキル、アリール、アミ ド、ニトリル、エーテル、チオエーテルの基または保護されたスルフヒドリル基 で保護することによって他の形態に変換してもよい。例えば、組成物の正味の電 荷が、目的とする最終用途に対して組成物がもっている有用な特性に悪影響を与 える場合、未結合の末端基を無電荷の末端基で置換すると有利である。 未結合の末端基の保護は、別個の保護ステップを要するかまたは結合ステップ中 に行うことができる。 第一ポリペプチドは第一生物活性を有している。ポリペプチドがもっている一 般的な生物活性としては、制限はなく、分析対象または分析対象の受容体に対す る特異的結合性、細胞壁または細胞膜に対する特異的結合性、酵素触媒反応、基 質の直接のまたは間接的な検出、電荷の移動性能、特定の誘電率および特定の組 合わせの条件下で考えられる特定の三次構造がある。 本発明の組成物はさらに、デンドリマー:第一ポリペプチド複合体に結合させ た第二ポリペプチドを含有していてもよい。1種以上の第二ポリペプチド分子が 組成物中に存在している場合、その第二ポリペプチドの生物活性は第一ポリペプ チドとは全く異なっている。すなわちこれら2種のポリペプチドは同じ生物活性 をもっていない。しかし、特定の実施態様では、両者のポリペプチドは同じ一般 機能を有しているが異なる特異性を有していることが認められる。例えば両ポリ ペプチドは抗体でもよく、各抗体は別の全く異なるエピトーブを認識する。その 2種のエピトーブは、同じ分子上または異なる分子上にあってもよい。他の実施 態様では、両ポリペプチドは酵素でもよく、各酵素は別個の全く異なる触媒活性 をもっている。このような実施態様は本発明の範囲内にある。 組生物がさらに第二ポリペプチドを含有している場合、各ポリペプチドのポリ ペプチド:デンドリマー比は所望により異なっていてもよい。例えば第一ポリペ プチドは組生物中約1:1比率で存在していてもよくそして第二ポリペプチドは 約3:1の比率で存在していてもよい。この場合、第一ポリペプチド:第二ポリ ペプチド比は約0.33である。このような比率は、制御可能に変えて、各ポリペプ チドのデンドリマーの1mole当りの所望の特異的生物活性値を得ることができる 。 所望のポリペプチドは、デンドリマー−ポリペプチド組成物の最終用途に基づ いて選択される。好ましい実施態様において、ポリペプチドの一方は、抗体、抗 体フラグメントまたは特定の結合タンパク質であり、他方のポリペプチドは、基 質と接触した後、蛍光生成物、比色分析用生成物、化学発光生成物、リン光生成 物または放射能分析用生成物を生成する酵素である。 ポリペプチドをデンドリマーに制御可能に結合させる方法は、少なくとも一つ の活性化末端基を含有する選択された世代のデンドリマーと、少なくとも一つの 反応性部分を含有するポリペプチドとともにインキュベートすることからなる方 法である。本発明に有用な デンドリマーは、末端基をポリペプチドの反応性部分に結合させるのに適した少 なくとも一つの活性化末端基を有している。デンドリマーの末端は、ヘテロニ官 能試薬を既存の末端基と反応させることによって活性化される。その反応は、緩 和な条件下で行われるので、デンドリマーの特有の構造上の特徴に影響しない。 ポリペプチドをデンドリマーに制御可能に結合させるため、活性化されたデンド リマー末端基をポリペプチドの反応性部分と反応させる。活性化された末端は、 ポリペプチドをデンドリマーに結合させる場合、反応速度を加速するのに有用で ある。デンドリマーの末端基のほとんどすべてを活性化させることが好ましい。 ”ほとんどすべて”という用語は、デンドリマーの末端基の少なくとも90%好ま しくは約95%、さらに好ましくは少なくとも約99%を意味する。しかし、特定の 実施態様では、デンドリマーはその末端基の一部分が活性化され、残りの末端基 は活性化されない。 ポリペプチドは一般に、炭素−窒素(C-N)結合、炭素−酵素(C-O)結合また は炭素−硫黄(C-S)結合を形成してデンドリマーに結合される。 デンドリマーの末端のアミノ基は、ポリペプチドの反応性カルボキシル基に結 合してC-N 結合を形成するのに適していることが知られている。デンドリマーの 末端基を官能基化するのに適切な反応性基はヨードアセトアミド部分のような求 電子性基である。ヨードアセトアミド基は、アミン含有の種を、ヨードアセトア ミド含有分子の活性化エステル(例えばN-ヒドロキシスクシンイミジルエステル 類)で処理することによって、緩和な反応条件下デンドリマーのアミノ末端に導 入することができる。この目的のためいくつかの商業製品が入手可能であるが、 例えば、N-ヒドロキシスクシンイミジルヨードアセドアミド(NIA、例えば米国 イリノイ州ロスコー所在のBio Affinity Systems,Inc.社から入手できる)があ る。しかし、疎水性の芳香族スペーサー基(例えばフェニル基)を有するN-ヒド ロキシスクシンイミジルエステルは、多数の疎水性基が本発明のポリペプチド: デンドリマー複合体に導入されると溶解性が低下するので好ましくない。 カルポキシン化されたデンドリマーの末端を活性化するのに用いる好ましい基 は、N,N,N',N'- テトラメチル(スクシンイミド)ウロニウムテトラフルオロ ボレート(TSTU)である。この試薬は、カルボキシル基を活性化されたN-ヒドロ キシスクシンイミジル(NHS)エステルに変換し、この反応で生成したNHS エステ ル化デンドリマーを精製しかつ定量することが可能になるので好ましい。この活 性化されたデンドリマーは、ポリペプチドのリシル残基のε- アミノ基のような 求核反応性部分を通じて結合させることによってポリ ペプチドと直接反応させることができる。活性化デンドリマー中間体を定量する ことによって、最終生成物の組成と純度を制御することができる。 あるいは、デンドリマーのカルボキシル末端のNHS エステルをさらに6−ブロ モアセトアミドヘキシルアミン[BrCH2 CONH(CH2),NH2;6 BAHA]と反応させて求 電子性のブロモアセトアミド基を組み込んでもよく、これによって、適切なポリ ペプチドのスルフヒドリル基に結合できる活性化デンドリマー末端が形成される 。活性化末端としてまたは活性化末端に変換するのに適した他のデンドリマー末 端官能基としては、マレイミジル、クロロアセチル、ヒドロキシル、メルカプト 、カルボキシル、アリル、ビニル、ハロ、オキシラニル、アジリジニル、オキサ ゾリニル、イミダゾリニル、イソシアナトおよびイソチオシアナトがある。 活性化デンドリマー末端に結合させるのに適しているポリペプチドの反応性部 分としては、制限はないが、スルフヒドリル、アミノ、エポキシ、ヨードアセチ ル、アルデヒドおよびフェニルヨードアセトアミドの基がある。反応性部分は、 元のポリペチド中に存在している固有の官能基、例えばリシル残基のε- アミノ 基またはシステイニル残基のスルフヒドリル基を含有していてもよい。反応性部 分として適している固有の基の例証的な実施態様は、Fab'抗体フラグメントのヒ ンジ領域内のシステイン残基のスルフヒドリル基、および子ウシの腸アルカリホ スファターゼ内のリシン残基のε- アミノ基である。 また反応性部分は別個の反応でポリペプチドに導入してもよい。例えば、スル フヒドリル基は、ポリペプチドを、スルホスクシンイミジル6−[3−(2−ピ リジルチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(スルホ-LC-SPDP)と反応させ てジスルフィド結合を導入し次にジスルフィド結合をジチオエリスリトール(DT E)で還元することによって導入することができる。1分子ポリペプチド当たり 導入される反応性部分の平均数は、反応物質の比率、インキュベーション時間、 pH、温度などを適当に選択することによって制御することができる。ポリペプチ ドに導入された反応性部分の実数は当該技術分野で公知の滴定法で容易に測定す ることができる。 比較的緩和な反応条件下すなわち生理的に容認できる範囲の温度(4〜40℃) 、pH(6.0〜8.5)、イオン強度(0.1 〜0.2M)などの条件下で活性化末端を反応性 部分に結合させることができるように、相容性の活性化デンドリマー末端基とポ リペプチド反応性部分を選択することが好ましい。反応性部分として、一つ以上 のスルフヒドリル基を有するポリペプチドに対して適切な活性化デンドリマー末 端としては、エポキシ、ヨードアセトアミ ドまたはブロモアセトアミドの基のような求電子性基がある。NHS-活性化カルボ キシルエステルのデンドリマー末端に結合させるのに用いる適当なポリペプチド の反応性部分は、そのポリペプチド連鎖中のリシン残基のε- アミノ基のような アミノ基である。特定の求電子性基、例えばスルホスクシンイミジル−(4−ヨ ードアセチル)アミノベンゾエート(スルホSIAS)はデンドリマーの活性化末端 基として好ましくない。なんとなれば、末端のほとんどすべてを緩和な条件下、 スルホSIABで官能基化することは困難だからである。 ポリペプチドをデンドリマーに連続的に結合させるのに特定の対の基は好まし くない。例えば、デンドリマーの-COOH 末端基とポリペプチドの-NH2基の水性結 合を、中性もしくは酸性の媒体中、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ ピル)カルボジイミド(EDC)の存在下で実施することがある。しかしこのEDC 試 薬は、この方法において活性化カルボキシル末端と求核反応性部分が反応する際 に通常存在しているので、ポリペプチドのNH2 基と、ポリペプチドおよびデンド リマーの両者のCOOH基との間に分子間および分子内の結合を生成することがある 。またその反応生成物は望ましくない架橋タンパク質の種を含有していることが ある。架橋したタンパク質の種は、元のタンパク質の生物活性に比べて、タンパ ク質1モル当りの生物活性が小さいかまたは全く存在しないことが多い。 上記のように、ポリペプチド:デンドリマー複合体中のポリペプチドは特定の 生物活性を示す。ポリペプチドをデンドリマーに結合させるステップは、このよ うな特定の生物活性を、得られる生成物中に保持する条件下で実施される。しか し、ポリペプチドの他の生物活性の増大、減少または消失が起こることがあるこ とが分かっている。このような増大、減少または消失は、特定の生物活性が保持 されている限り、本発明の範囲内にある。実際に、他の生物活性の増大、減少ま たは消失が最終のポリペプチド:デンドリマー組生物にとって望ましいことがあ る。 結合反応によって得られる第一ポリペプチド対デンドリマーの比率は、これら 二つの反応物質の量、ポリペプチドの反応性部分の数、デンドリマーの活性化末 端の数および反応条件(時間、温度など)を調節することによって容易に制御可 能である。反応生成物である第一ポリペプチド:デンドリマー複合体は一般に、 上記反応が完了したときゲル濾過法 上記反応生成物は第二ポリペプチドを結合させるのに有効である。第二ポリペ プチドの有効な結合は、上記二つの結合の化学反応によって決まる方法によって 容易に達成される。第一と第二のポリペプチドを、類似の化学反応(第一と第二 のポリペプチド両者の同じ かまたは類似の反応性部分およびデンドリマーの同じかまたは類似の活性化末端 の化学反応)でデンドリマーに結合させることになっているこれらの場合、第一 ポリペプチドを結合させるとき、一般に、活性化状態のデンドリマー活性化末端 の基をいくつか残し、すなわち活性化末端基がすべて第一ポリペプチドに対する 結合に関与しているわけではなく、第二ポリペプチドに対する結合に利用できる 。第一ポリペプチドに対する結合に関与しているこれらデンドリマーの末端は勿 論、もはや活性化されない。この場合、第一結合反応による反応生成物は、次に 、第二ポリペプチドを、第一ポリペプチド:デンドリマー複合体に、所望の比率 で、制御可能に結合させるのに有効な条件下で、第二ポリペプチドとともにイン キュベートされる。 一方、第一ポリペプチドの結合に関与する化学反応が、第二ポリペプチドの結 合に関与する化学反応と異なっている場合、第一結合反応の反応生成物は、次に 、第一ポリペプチドに対する結合に関与していない少なくとも一つのデンドリマ ー末端が、第二ポリペプチドをデンドリマー:第一ポリペプチド複合体に結合さ せるのに適した第二活性化基で活性化される。 第二ポリペプチドを結合させる反応条件は所望の平均数の第二ポリペプチド分 子がデンドリマー分子に結合されるように、第一結合反応について先に述べたの と類似の方法で制御される。 デンドリマー一分子当りのポリペプチド分子の平均数は、ある程度、選択され るデンドリマーの世代によって決まる。というのは、世代が高いデンドリマーは より多数のポリペプチドの結合を支持するからである。一般的なポリペプチド/ デンドリマー比は、デンドリマー1分子当り約0.1 〜約2分子である。特定のポ リペプチド:デンドリマー複合体の最終用途は、2−ポリペプチド:デンドリマ ー複合体の所望の比率に影響する。例えば、複合体が標識ポリペプチドと特定の 結合ポリペプチドを含有し、特異的結合アッセイで、指示薬または特異的競合試 薬として使用することになっている場合、複合体は、デンドリマー1分子当りの 特定結合ポリペプチドの数に比べて、デンドリマー1分子当りのラベルポリペプ チドの数が多いことが望ましい。 ポリペプチド:デンドリマー複合体は、ポリペプチドの結合に関与していない 残留デンドリマー末端を有していることがあり、このような場合が多い。このよ うな末端は、最終製品において望ましくない特性と示すことがあり、例えば生理 的pHF で帯電する場合がある。所望により、このような末結合の末端基は、一層 望ましい末端基例えば帯電していな い基に変換するかまたはこのような基で置換することができ、このような変換ま たは置換は”封鎖”と呼ばれている。この封鎖は多くの最終用途にとって必要で はなく、未結合の末端基が存在することが、いくつかの最終用途にとって望まし い場合もある。 本発明のポリペプチド:デンドリマー複合体は、いくつもの明確な利点を提供 する。第一に、デンドリマーは、適確な高分子化学反応によって製造され、かつ 的確な分子の大きさ、分子量および表面組成を生成する適確な世代数を有するよ う設計することができる。均一でかつ明確に特徴づけられた化学反応であるから 、上記パラメータは、異なる製造ロットにわたって均一である。デンドリマーの 特性が均一なことが、直接に結合されたポリペプチド−ポリペプチド接合体と比 べて、ポリペプチド:デンドリマーの組成が均一なことに役立っている。第二に 、適当な内部組成と表面組成を有するデンドリマーが、水溶性であるように製造 することができ、その結果、デンドリマー:ポリペプチド複合体は、溶液状態を 保持しかつ時間が経過しても溶液の均一性を維持することができる。第三に、2 種の異なるポリペプチドをデンドリマーに順に結合させると、これらポリペプチ ドをデンドリマーに同時に結合させる場合の変動と制限が回避されることが発見 された。 本発明の組成物中に組み込まれたポリペプチドは、驚くべきことには 、組み込まれていない元のポリペプチドに存在する特定の生物活性を保持してい る。第二ポリペプチドを有する組成物は、2種の結合化学反応が類似しているか または類似していないにかかわらず、第一と第二のポリペプチドの両者の特定の 生物活性を示す。本発明は理論にとらわれないが、立体障害およびポリペプチド 残基の活性部位に対する望ましくない結合のような要図が、予想に反して起こる とは考えられない。 これらポリペプチドをデンドリマーに順次結合させると、両方の結合反応に同 じ化学反応を利用する場合でさえ、これらポリペプチドの相対反応性には無関係 に、生成する複合体を制御することができる。一方、同時の結合を成功させるに は、第一と第二のポリペプチドが、デンドリマー/活性化デンドリマーに対し同 じかまたは類似の反応性を有していることが必要である。つまり、第一と第二の ポリペプチドの反応性が異なっていると、反応性が高い方のポリペプチドが優先 的にデンドリマーと反応する。例えば、アルカリホスファターゼ(ALP)と抗体 をデンドリマーに同時に結合させようとしたところすべて、ALPだけがデンドリ マーに結合された生成物が得られることが見出された。このように、2種のポリ ペプチドの種を同時に結合させるには、二つの反応性が非常に類似していること が必要であるが、これを達成することは極めて困難である。あるいは2種のポリ ペプチドの 種のうちの一方の反応性を、修飾してから同時に結合させることができるが、生 物活性を失うことがある。 デンドリマー:2ポリペプチド組性物は、工業用バイオリアクター、生物学的 標準、またはアフィニティークロマトグラフィーの媒体として有用である。多数 の生物学的システムおよび酵素リアクターでは、異なる酵素によって触媒される 反応を順に実施する。これらの反応において、一方の酵素で触媒される反応の生 成物は、他方の酵素に対する基質である。このように組み合わされた反応は、商 業的化学生産および分析目的を含めていくつものプロセスに広い用途が見出され た。いくつかの例は次のとおりである。すなわち、インベルターゼ−グルコース イソメラーでの組合わせによるショ糖のフルクトースへの変換;D-アミノ酸オキ シダーゼ−カタラーゼの組合わせによるD-アミノ酸のα−ケト酸への変換;トリ プトファトーゼ−乳酸デヒドロゲナーゼの組合せによるトリプトファンの定量; およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ−リンゴ酸デヒドロゲナーゼの 組合せによるL−アスパルテートの微量アッセイである。デンドリマー:2ポリ ペプチド複合体は、均一溶液中、または反応混合物から中空繊維リアクターで分 離されるかもしくは固体表面に固定化されるこれらの種類の用途に特に適してい る。 デンドリマー:2ポリペプチド組成物は、2種以上の化学種をそれらの特性の 差で精製する必要があるクロマトグラフィー法に有用である。したがって、二つ の種のお互いからまたは複合体混合物からの分離は、各々pH解離曲線が異なる第 一と第二の抗体をデンドリマーに結合させることによって実施することができる 。この方法では、第一の種は、第一pH例えば6.0 においてその抗原一抗体複合体 から解離させることができ、一方第二の種は第二pHにおいて解離させることがで きる。あるいはこの方法は、デンドリマー:2ポリペプチド複合体を二つの種の 混合物に添加し、次に第一抗原−抗体複合体を限外濾過によって分離することに よって実施することができる。あるいは、デンドリマー:2ポリペプチド複合体 は、適当なサイズの膜を用いて混合溶液から分離することができる。 ポリペプチド:デンドリマー複合体の好ましい用途は、特異的結合アッセイす なわち分析対象を識別して定量するのに特異的受容体を利用するアッセイにおけ る指示薬としての用途である。このアッセイでは、分析対象は試料中に見られる 他の成分から区別されなければならず、このことは、その分析対象に対する特異 的受容体および標識を含有する指示薬を、分析対象と反応させることによって行 われる。存在する指示薬の量を、存在する標識の量を検出し次にこの量を分析対 象の濃度に関連させることによって測定する。本発明 に関連する”指示薬”という用語には、特異的な受容体ポリペプチドと標識ポリ ペプチドに結合させたデンドリマーが含まれている。 指示薬のポリペプチド受容体、例えば抗体、抗体フラグメントまたは他の特異 的結合タンパク質(内因子または葉酸結合タンパク質)は、分析対象またはその 分析対象の類似体に対して可逆的な特異的結合親和性を有していることが特徴で ある。類似体は、本明細書で用いる場合、一般に、直接または間接に検出するの に適したマーカーを保有する分析対象誘導体である。この類似体は、被検対とほ ぼ同じ特異性と親和性で受容体に結合することができる。 指示薬の標識は、存在する指示薬の量を直接または間接的に、好ましくは定量 方式で検出するのに適したポリペプチドで構成されている。標識は、例えば、基 質と接触した後、蛍光生成物、比色法用生成物、化学発光生成物リン光生成物、 放射能測定法用またはハイブリダイズされた生成物を産生する酵素でもよい。酵 素標識の例示例としては、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、グ ルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ(例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ )、ウレアーゼ、カタラーゼ、アデノシンデアミナーゼ、グリコンダーゼ、プロ テアーゼ、エステラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼおよび アセチルコリンエステラーゼがある。 デンドリマー:2ポリペプチド複合体は、イムノアッセイ、例えばガラス繊維 フィルターを固相として用いるイムノアッセイにおける指示薬として有用である 。(Giegelら,Clin.Chem.,28巻、1894〜1898頁、1982年および米国特許第4,5 17,288 号参照。なおこれらは本明細書に援用するものである)。ガラス繊維の ような固相に対する指示薬の非特異的結合を最小にすることが望ましい。本発明 のデンドリマー:2ポリペプチドの指示薬は、非特異的結合のレベルが非常に低 いので有利である。 本発明のデンドリマー−ポリペプチド複合体は、各種の特異的結合アッセイの 方式に利用できる。例えば、各種の直接結合アッセイがこれらの試薬とともに利 用することができる。このようなアッセイでは、抗体または結合タンパク質のよ うな受容体は固相に固定化される。その固定化された受容体複合体を、対象の分 析対象を含有する試料と接触させる。分析対象を固定化受容体で結合させた後、 その固相を洗浄し、次に、一方のポリペプチドが分析対象に対する親和性を有し かつ他方のポリペプチドが標識として機能するデンドリマー:2ポリペプチド指 示薬と接触させる。該固体支持体上に存在する該指示薬の量は、例えば、オラン ダ、アムステルダム所在のElsevier Science Publishers 社が1985年に 発行した、Tijssen,P.著"Laboratory Techniques in Biochemistry and Molec ular Biology,Practice and Theory of Enzyme Imminoassay"の10章173 〜219 頁と14章329 〜384 頁に開示されているようにして、未知分析対象の量と関連づ けることができる。 また、デンドリマー:2ポリペプチド複合体は、競合アッセイの方式で特異的 競合試薬として使用することができる。このような方式では、選択された分析対 象に対する特異性を有する固定化受容体または他の分子を含有する固相を、この ような分析対象を含有していると思われる試料および特異的競合試薬と接触させ る。上記特異的競合試薬は、分析対象のポリペプチド類似体および標識として機 能するポリペプチドに結合されたデンドリマーで構成されている。この実施態様 では、類似体が、試料の分析対象と競合して、固相に固定化された受容体に結合 する。 別の実施態様では、分析対象を、固相に結合させ、次いで試料、ならびに分析 対象の特異的受容体として機能するポリペプチドおよび標識として機能するポリ ペプチドに結合されたデンドリマーからなる特異的競合試薬と接触させる。この 方式では、試料の分析対象が固相の分析対象と競合して可溶性受容体と結合する 。両方の実施態様において、洗浄後に、固相に結合していたポリペプチド標識の 量は、試料中の分析対象のレベルを表示する。すなわち、固相に結合した標識の 量は試料中の分析対象の量に逆比例する。 Giegelら,Clin.Chem.,28巻、1894〜1898頁、1982年および米国特許第4,517 ,288号に開示されている放射状分配イムノアッセイ(Radial partition immunoa ssay)は、すべてのステップを固相に対し直接行うアッセイである。なおこれら の引用文献は本明細書に援用するものである。抗体または他の受容体試薬はガラ ス繊維製濾紙の小面積に固定化する。次に、検出される分析対象の既知量を含有 する各種の較正標準またはかような分析対象を含有している可能性がある各種の 未知試料を、この固定化受容体とともにインキュベートする。指示薬または他の 標識化試薬を適当に添加した後、洗浄液を加えることによって、過剰の試薬を該 濾紙の中心部から除く。エンザイムイムノアッセイの場合、上記洗浄液が酵素の 基質を含有し、洗浄ステップと同時に酵素反応を開始してもよい。該酵素の基質 に対する作用によって蛍光のシグナルを生成することが好ましい。このようにし て、中央領域の一部の酵素活性が前面蛍光分析法によって定量可能になる。上記 アッセイ方式すなわち直接結合アッセイまたは競合アッセイによって、蛍光率は 試料中の分析対象の濃度に比例または反比例する。デンドリマー:2ポリペプチ ド複合体は、放射状分配イムノアッセイの指示薬として使用できる。 あるいは、本明細書に開示されているデンドリマー:2ポリペプチド組成物は 、米国特許願第08/227,364号に開示されているような“プレミックス(pre-mlx )”特異的結合アッセイの指示薬として使用できる。なおこの特許願は本明細書 に援用するものである。 デンドリマー:2ポリペプチドの指示薬または特異的競合試薬および各種の他 の結合アッセイの試薬を固相に適用し、その固相を洗浄し、次いでその固相に結 合した指示薬または競合試薬の量を読み取るために各種の装置を利用することが できる。好ましい実施態様 Stratus II Immunoassay SyStem で構成され、このシステムはDade Diagnostics Inc.社から入手できる。この装置はバッチ処理式の卓上型装置であり、放射状 分配免疫アッセイの方式でタブを操作するよう構成されている(Giegel 3,Clin .Chem.,28巻、1894〜1898頁、1982年参照)。上記装置は、試料、接合体(conj ugate)および基質の洗浄液用の流体ディスペンサーを備えている。マイクロプロ セッサで制御されるパルスモータが試薬の必要量ずつを吸引し分配する。これら ディスペンサーのすべてのタイミングと作動の態様は、分析装置内のプログラム ルーチンによって予め決定される。またこの装置は、タブ移送システム、温度監 視器付き加熱板、試料および試薬の流体ポンプ、読取り機構、データ処理装置、 およびタブを廃棄する手段を備えている。品質管理を行うため、装置のマイクロ プロセッサ制御プログラムが、臨界作動条件、例えば、基準電圧、温度および供 給の設定、ならびに限界を超えた値に対するフラグを周期的に確認する。 本発明のポリペプチド−デンドリマー複合体は、各種の生物物質に対する分析 プロトコルに使用することができる。例えば、デンドリマー:ポリペプチド複合 体は、治療医薬、天然もしくは合成のステロイド、ホルモン、酵素または抗体の 存在に関する血液または尿のイムノアッセイを行うのに有用である。 上記プロトコルで定量することができる他の分析対象としては、制限はなく、 ジゴキシン、ジランチン、フェノバルビタール、チオフィリン、ゲンタマイシン 、キニジンなどがある。上記方法で製造したデンドリマー−ポリペプチド複合体 は、コルチゾール、アルドステロン、テストステロン、プロゲステロン、および エストリオールのようなステロイド類またはフェリチンのような血清タンパク質 を検出するのに用いる指示薬または特異的競合試薬としても使用できる。またホ ルモンの濃度と、本発明のデンドリマー−ポリペプチドの指示薬または特異的競 合試薬を使用して測定することができる。これらのホルモンとしては、制限はな く、テトラヨードおよびトリヨード−チロニンおよび甲状腺刺激ホルモ ン(TSH)のような甲状腺ホルモン類;インスリン、コルチコトロピン、ガストリ ン、アンギオテンシンおよびプロアンギオテンシンのようなペプチドホルモン類 ;ならびにサイロトロピン、レベトトロピン(levetotropin)、ソマトトロピン およびヒト繊毛性ゴナドトロピンホルモン(HCG)のようなポリペプチドホルモン 類がある。 本発明の複合体の他の用途としては、代謝に関与している比較的小さな分子例 えば葉酸塩のアッセイ;感染症に関連するポリペプチドの抗原と抗体、例えばHI V、肝炎、CMV、梅毒、ライム病の因子および他の多数の感染因子に関連する抗原 と抗体のアッセイがある。他の用途としては、心臓検査に関連する化合物、例え ばクレアチンキナーゼアイソザイムMB(CKMB)、トロポニン、ミオグロビン、炭 酸脱水酵素3およびジゴキシン;ならびに癌診断に関連する化合物、例えば癌胎 児性抗原(CEA)、α−フェトプロテイン(AFP)およびヒト繊毛性ゴナドトロピンホ ルモン(HCG)のアッセイがある。 本発明のポリペプチド:デンドリマー組成物は、直接結合させて得られるタン パク質−タンパク質接合体または同時に結合させて得られる2ポリペプチド:デ ンドリマー複合体より低価格でかつ迅速に製造される。というのは、広範囲にあ たる品質管理と標準化を行う必要性が少ないからである。本発明の組成物中の第 一ポリペプチド/デンドリマーの比率は容易に制御することができ、第二ポリペ プチドを含有する組成物中の第二ポリペプチド/デンドリマーの比率も同様であ る。 他の利点としては、直接結合させて得られるポリペプチド−ポリペプチド接合 体に比べて、指示薬の所定の感度を達成するのに必要なタンパク質の量が少ない ことである。場合によっては、必要なポリペプチドが25%少ない。特異的生物活 性が高いのは、少なくとも一部分は本発明によって達成される制御可能な順に行 う結合の結果である。 他の利点は、本発明の指示薬と特異的競合試薬を使用して、直接結合させて得 られるポリペプチド−ポリペプチド接合体または同時に結合して得られるポリペ プチド:デンドリマー複合体では達成できないシグナル増幅を達成できることで ある。これは、デンドリマー1分子当り比較的多数のポリペプチド標識分子とデ ンドリマー1分子当り比較的少数の特異的結合ポリペプチド分子を制御可能に結 合させることによって実施される。このような制御された結合とシグナル増幅は 、他のポリペプチド−ポリペプチドの指示薬で達成することは困難である。 本発明は以下の例示実施態様を参照することによってさらに深く理解されるで あろう。なおこれら実施態様は、単に代表的なものに過ぎないず、請求の範囲に 記載されている本 発明の真の範囲を限定すると見なしてはならない。 実施例1 フェニルヨードアセトアミドーおよびスルフヒドリル−活性化デンドリマー類 1〜5世代のエチレンジアミンデンドリマー(E1〜E5)のアミノ末端基にフェ ニルヨードアセトアミド基を組み込むことによって、これらデンドリマーを活性 化する実験を行った。約2重量%のデンドリマーを含有する水溶液(米国ミシガ ン州ミッドランド所在のMichigan Molecular Imstitute社)に、1/5溶積の0.5M リン酸ナトリウム緩衝液pH7.0 を添加して、限定された数のフェニルヨードアセ トアミド基を組み込んだ。該溶液のpHは7.6に調節した。20mg/ml のスルホSIAB (Pierce chemical社)を含有する新たに調製した溶液を、上記デンドリマー溶 液に、約10:〜25:1 のモル比(スルホ-SIAB :デンドリマー)で絶えず混合しな がら加えた。得られた混合物を、30℃で1時間インキュベートし、次 4.5 ℃溶離した。上記カラムから溶出された第一ピークは、280mm 波長光の吸光 度で検出したところ、誘導体化されたデンドリマーを含有していた。そのピーク を収集し、使用する前12時間ほど水溶液に貯蔵するかまたは2週間までの期間-1 0℃で凍結して貯蔵した。最大可能数のフェニルヨードアセトアミド基を組み込 むため、E2の2.5 %メタノール溶液(23.4mM)を、SIABのTHF-メタノール溶液( 234mM; Pierce chemical Co.社)とゆっくり混合した。室温下10分経過後、最初 透明であった溶液から白色沈澱が沈澱した。分離したところ、その沈澱は、アル コール、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはジメチルホルムアミド(DMF)のよ うなすべての普通溶媒およびpH2.0 〜11.0の緩衝液に対し溶解しないことが見出 された。その物質の懸濁液は、L.U.obi,"Application of the 2,4,6-trinitrob enzene-1-sulfonic acid(TNBS)method for determination of available lysi ne in maize seed",Agric.Biol.chem.,46巻、15〜20頁、1982年に記載され ているのと類似の方法で、室温にてTNBSを用いて試験したところ、アミノ基に関 する明確な変色反応を示した。 5世代デンドリマー、E5を、スルホ-LC-SPDP(スルホスクシンイミジル6−〔 3−〔2−ピリジルジチオ〕プロピオンアミド〕ヘキサノエート)(米国イリノ イ州ロックフォード所在のPierce chemical company 社由来)と、水性メタノー ル中、室温下1時間反応させた。この反応には、8:1モル比の活性化試薬:デ ンドリマーを使用した。約4.0 保護スルフヒドリル/デンドリマーを末端基に組 み込んで保護E5-SH を製造した。生成物(E5 -S-S-Py)を、これに残っているアミノ基をヒドロキシル基に変換しようと試みて 、グルコノラクトン、ブチロラクトンまたはアセトキシアセチルクロリドと反応 させた。反応生成物の分析結果は、SPDPで処理したE5中に残っているアミノ基の ヒドロキシル基への完全な変換はかような試薬では達成されなかったこのと示し た。 SPDPで処理したE5を無水コハク酸でカルボキシル化してスグシニル化E-S-S-Py を製造した。その反応は、E5-S-S-Py のメタノール溶液を過剰の無水コハク酸TH F 溶液で室温下に処理して実施した。反応が完了したことは、遊離の第一級アミ ノ基の存在を検出する。TNBSによる変色反応がないことによって監視した。反応 生成物の分析結果は、E5-S-S-Py 中に残っていたアミノ基はほとんどカルボキシ ル基で置換されたことを示した。次に、スクシニル化E5-S-S-Py のスルフヒドリ ル基の保護部分をジチオエリトリトール(DTE)を用いて除去した。得られた生成 物のスクシニル化E5-SHは、-20℃で貯蔵すると不溶性の沈澱を生成することが見 出された。 実施例2 反応性部分のポリペプチドへの結合 クレアチンキナーゼアイソザイムMB(CKMB Conan,ATCC受託番号:HB8739,分 子量約150,000)に対する抗体を、Affi-Prep プロテインAカラム(Bio Rad 社) を用い、吸着されたタンパク質を、5mM のEDTAを含有する100mM リン酸緩衝液pH 6.0 で溶離することによって精製した。 得られた抗CKMB抗体を、2%ペプシンで、37℃、pH4.2 にて24時間消化して、 分子量が100,000のフシグメントF(ab')2を製造した。100mM リン酸緩衝液pH7.0 中3.2mg/ml抗CKMB F(ab')2を、25倍の過剰モルのスルホSIAB(水中)と混合し 、30℃で1時間イシキュ し、0.6 反応性フェニルヨードアセトアミド部分/ポリプペチドを含有している ことが確認された。 子ウシ腸アルカリホスファターゼ(本明細書ではALP と呼ぶ)(100mM リン酸 緩衝液pH7.6 中2.6mg/ml)を、上記F(ab')2の場合とほとんど同じ方法で、20倍 の過剰モルのスルホSIABと反応させた。精製後、スルホSIAB活性化ALP が、4.6 反応性フェニルヨードアセトアミド部分/ポリプペチドを含有していることが見 出された。 実施例3 SIAB- ポリプペチドをSH- デンドリマーに対して順次行う結合 実施例1由来のスクシニル化E5-SH を、実施例2由来のSIAB活性化F(ab')2と 、5mMEDTA 緩衝液を含有する100mM リン酸緩衝液中、pH6.0、4℃にて20時間反 応させた。生成物をセファデックスG-25を用いるゲル濾過法で精製した。精製さ れたF(ab')-succE5-SHを、実施例2のSLAB活性化ALP と、pH7.60,4℃にて94 時間反応させた。得られた生成物を、AcA-34を用いるゲル濾過法で精製してALP- succE5-F(ab')2を得た。この生成物の分子量を計算したところ706,860 であった 。生成物のこの分子量は、SIABを用いて直接接合させることによって製造したAL P-Fab'指示薬(ALP-SIAB-Fab')の分子量の2倍を超えた値である。 ALP-succE5-F(ab')2の生成物を、米国特許願第08/021,928号に記載されている ようなCKMBアッセイの指示薬として使用した。なお上記特許願は本明細書に援用 するものである。 上記アッセイは、選択された較正標準約60μl を吸引してガラス繊維タブ中に 送り込む 167ng タンパク質/ml)を各タブに送り込んだ。次いで装置に約70μl の基質洗 浄液(1.0mM の4−メチルウンベリフェリルホスフェート(MUP)、アルカリホス ファターゼ阻害剤、安定剤、青色染料、界面活性剤および0.1 %のアジ化ナトリ ウムを含有するpH9.0 のジエタノールアミン緩衝液)を吸引させ、各タブに20μ l と50μl を順に救出した。第二の基質洗浄液を送り込んで直ちに初期蛍光率を 測定し、該装置のメモリに記録した。 MUP 基質に対するALP の作用によって発生した蛍光の量を該装置で検出し、単 位時間当りの電圧で表した”率”に変換した。この率は表と図にはmv/minで示す 。率は蛍光強度の尺度であり、一方、タブの反応性部分に結合したポリペプチド :デンドリマー複合体の量の尺度でもある。 未知の試料が装置の作動中に測定されているとき、個々の較正標準の蛍光率が 測定され、その測定値は、マイクロプロセッサ中の記憶場所に送られる。全較正 標準が測定された後、プログラムが、下記方程式: R={(A−D/[1+B(X/C)]+D} (式中、Rは蛍光率であり、そして×は対応する濃度である)に示す形態の測定 データ点に数学的関係を含ませるマルチパス線形回帰ルーチンを用いて”ロッド バード(Rodbard)”パラメータA、B、CおよびDを計算する。上記方程式は 、各種のイムノアッセイシステムに対して優れた適合を示すと報告されている一 般化S字状曲線である。メモリに記憶 させた、得られたA、B、CおよびDのパラメータに基づいて、該装置は、アッ セイされた試料の濃度の読出し値を提供する。 この実験の場合、較正標準A、BおよびFは、BSA、安定剤および保存剤とし ての0.1%のアジ化ナトリウムを含有するトリス−緩衝溶液(pH7.5)中で製造した 。較正標準溶液A、BおよびFはそれぞれ、1ml当り0.0、3.9 および131.6ng の 濃度のCKMBを含有している。 実験の結果を表1に示す。二つの追加の試験でも 類似の結果が得られた。 実施例4 エポキシド- およびSIAB- デンドリマー E5を108 倍の過剰のブロモ酢酸のメタノール溶液で37℃にて処理することによ って、カルボキシメチル化-E5 デンドリマー(CME5)を製造した。最終反応ステ ップでエチレンジアミン/エタノールアミン混合物を用いることによって部分的 に(77%)ヒドロキシル化させたE5(77%E5)を製造して5世代末端が形成され た(米国ミシガン州ミッドランド所在のMichigan Molecular Institute社)。 デンドリマーのE5、E2、77%E5およびスクシニル化E5を、トリエチルアミンま たは懸濁個体の炭酸ナトリウムのような塩基の存在下、50%エタノール中で、室 温において16時間、エピブロモヒドリンと反応させた。デンドリマー反応生成物 は、エピブロモヒドリンの反応物質由来のエポキシド基を有する末端を含有して いた。エポキシド活性化デンドリマー誘導体は50%アルコールに完全に可溶性で あった。 上記ブンドリマー反応生成物中に組み込まれたエポキシ基の数は、Ngo,T.編 集”Nonisotopic immunoassay”Plenum Press社、ニューヨーク、1988年年発行 、37頁に記載されているのと類似の滴定法によって定量した。滴定は、既知容積 (0.9mL)の活性化デンドリマー溶液を、0.1mL の0.5mM DTE とともにpH6.0、37℃ で2.5 時間インキュベートすることによって実施した。反応混合物中に残った過 剰DTE の量を、ジチオジピリジン(Aldrich Chemical Co.社)の5mM水性アルコ ール溶液40μL を添加し、次いで324nm にて吸光度を測定することによって定量 した。この反応中に消費されるDTE の量は、活性化デンドリ マーに存在する活性基の濃度に等しい。その滴定結果は、各デンドリマーの末端 アミノ基の95〜99%が、エピブロモヒドリンで処理した後、エポキシ反応性基に 結合されたことを示した。 カルボキシメチル化E5と77%ヒドロキシル化E5を、それぞれ12:1と8:1の デンドリマー:スルホSIABのモル比で、pH7.4 にてスルホSIABで処理した。これ らのチャレンジ比によって、各デンドリマー誘導体に遊離アミノ基を少数保持す ることができる。 実施例5 SH- およびCHO-ポリペプチドをエポキシ−およびSIAB- デンドリマーに対して 順に行う結合 抗CKMB抗体のFab'フラグメント(分子量:約46,000、本明細書ではFab'と呼称 する)を、F(ab')2(実験例2)を100mM リン酸緩衝液中、pH6.0、37℃にて1時 間、DTE で処理することによって製造した。得られたFab'のヒンジ領域のスルフ ヒドリル部分を、反応性部分として利用して、そのポリペプチドをデンドリマー に結合させた。 ALP を過ヨウ素酸ナトリウムで処理して、ALP のカルボハイドレート基は反応 性アルデヒド部分を導入してALP-CHO を製造した。この反応は、Biocomj.chem. ,5巻、482 〜490 頁、1994年に記載の方法に類似の方法で実施した。 また、ALP のスルホ-SIAB による活性化について記載した(実施例2)のと同 じ方法で、ALP をスルホ-LC-SPDPで処理した。9量部の反応生物に1量部の100m M DTE pH7.6 を添加し、次いで30分間インキュベートすることによって、反応生 成物を室温下で還元した。得られたポリペプチド生成物(ALP-SH)は、ALP のリ シル残基の反応性アミノ期に結合した約4.5個のスルフヒドリル反応性部分を含 有していた。 次に、Fab'とALP 誘導体を順にE5の誘導体に結合させる三つの別個の反応を実 施した。反応1では、12mgのFab'と10mgの活性化E5を100mM リン酸緩衝液pH6.5 中に含有する反応混合物を濃縮し、そのインキュベーション混合物のタンパク質 濃度と約5.0mg/mLにして、Fab'をエポキシ活性化E5(実施例4)と反応させた。 4℃で23時間インキュベートした後、反応混合物のpHを7.67に調節し、インキュ ベーションを4℃にてさらに17時間続けた。得られた第一ポリペプチド:デンド リマー複合体を、AcA-44カラムによるゲル濾過によって精製したところ、約3.1 個の未結合のエポキシド活性化末端を含有していることが見出された。精製させ たFab'-E5-エポキシド(3.9mg)をALP-SH(3.0mg)の溶液に添加した。反応混合物を 、100mM リン酸緩衝液pH7.6 中、タンパク質の全濃度が約5.0mg/mLになるまで濃 縮し、次いで4℃ で63時間インキュベートした、反応混合物1mL当りN-エチルマレイミド(DMF 中 10mg/mL)10uLを添加することによって、過剰の遊離スルフヒドリル基をクエン チした。 反応2では、100mM リン酸緩衝液pH6.0 中で、Fab’(3.2mg)を、SIAB- 活性化 カルボキシメチル化E5(CME5-SIAB と命名、14mg;実施例4)と反応させた。4 ℃で24時間インキュベートした後、得られた第一ポリペプチド−デンドリマー複 合体を、セファデックスG-25カラムによるゲル濾過で精製し、約16個の未結合SI AB- 活性化末端を含有していることが見出された。精製されたFab'-E5(CH2COOH )-NHCOPh NHCO CH21 複合体(2.2mg)をALP-SH(3.1mg)の溶液に添加し、次いで 反応1で先に述べたようにpH7.6 でインキュベーションを行った。 反応3では、2種のポリペプチドをデンドリマーに結合させる順序を逆にした 。100mM リン酸緩衝液pH7.6 中に8.1mg のALP-CHO と15.9mgのSIAB活性化CME5を 含有する溶液を濃縮することによって、ALP-CHO を結合させた。得られた反応混 合物(1.2mL、約5.0mg/mLのタンパク質を含有する)を4℃で16時間インキュベ ートした。そのpHを6.30に調節し、混合物を200 μL のシアノホウ水素化ナトリ ウム(水中30mg/mL)と混合した。室温下で1時間経過後、ALP:デンドリマー複 合体を含有する反応混合物を、100mM リン酸緩衝液pH7.6 中で、セファデックス G-25によるゲル濾過で精製した。精製されたALP-E5(CH2COOH)-NHCOPh NHCO CH2 1複合体(4.7mg)をFab'(2.3mg)の溶液に添加し、反応1で先に述べたようにし て24時間インキュベートした。 上記3種のデンドリマー:ポリペプチド反応生成物を各々、AcA-34を通過させ て、関連する画分のA280を測定した。そのカラムプロフィールは、分子量が約30 0,000の種が存在していることを示したが、これは、上記三つの反応のすべてにA LP-E5-Aab'複合体が生成したことを示している。 示薬として使用した。その生成物は、較正標準AとFそれぞれに対する蛍光率が 4364mV/minと4899mV/minであった。残りの二つの反応の生成物についても類似の 試験結果が得られた。 実施例6 ALP と、SIAB- 、エポキシ−およびヨードアセチル−デンドリマーとの結合 約15.3個のSIAB活性化未結合末端を含有するALP-77%E5-NHCOPhNHCO CH2Iを、 ALP-CHO とSIAB活性化77%E5を反応3に記載の条件(実験例5)を用いて結合 させることによって製 造し、次にセファデックスG-25によるゲル濾過で精製した。生成物約20μl を、 実施例3に記載したようにしてStratus CKMBアッセイの指示薬(0.94ngタンパク 質/ μl 指示薬)として使用した。蛍光応答は、較正標準または試料を含有して いない紙タブ(ブランクの紙タブ)上で2028mV/minであった。デンドリマーE2を 、実施例4に記載されているようにしてエピブロモヒドリンで活性化した。E2も N-ヒドロキシスクシンイミジルヨードアセテート(NIA)(米国イリノイ州ロス コー所在のBio Affinity Systems社)で活性化した。NIA のアルコール-THF(1 :1)溶液を、1%W/V のE2デンドリマーを含有するE2の50%アルコール溶液に 徐々に添加し、次に室温下で1時間インキュベートした。この反応では、該デン ドリマーを20倍過剰のモル濃度のNIA で活性化した。得られた溶液を減圧下で蒸 発させることにより、生成したヨードアセチル活性化デンドリマーを黄色樹脂状 物として得た。その生成物を、アルコールと100mM リン酸緩衝液pH7.2 の1:1 混合物に溶解して直ちに使用した。これらの手順において、ほとんどすべてのデ ンドリマー末端が活性化された。求電子性のエポキシ末端またはヨードアセトア ミド末端を含有する上記2種の活性化E2誘導体を各々、実施例5に記載されてい るようにしてALP-SH(ポリペプチド1分子当り2.6個の遊離スルフヒドリル基を 含有している)に結合させた。 各ALP-デンドリマー複合体を、先に述べたように、ブランクの紙タブを用いる Stratus CKMBアッセイで指定薬として使用した。ALP-E2-COCH2 Iを用いた場合の 蛍光応答は、100ng タンパク質/ml指示薬で、約1058mV/minであった。ALP-E2- エポキシドの蛍光応答を計算したところ、100ng タンパク質/ml 指示薬で約50,1 30mV/minであった。 ALP-E2-COCH2I 複合体を、100mM リン酸緩衝液pH7.2 中100mMアミノエタンチ オール(1/5 容積)とともに16時間インキュベートした。アミノエタンチオール は、デンドリマー−ポリペプチド複合体中に存在する反応性ヨードアセチル基と 反応して、各ヨードアセチル基の代わりにアミノ基を導入する。次にこのアミノ エタンチオールで処理した複合体を、上記の ノエタンチオールで処理した複合体を指示薬として用いた場合の蛍光応答は、未 処理の複合体を用いた場合の応答の約4倍であった。 実施例7 ALP-SHのヨードアセチル−デンドリマーとの結合 pH7.0 で10倍過剰のスルホ-LC-SPDPを用いたことを除いて実施例5に記載した のと同様にして、スルフヒドリル反応性部分をALP に結合させた。ALP-SH生成物 はタンパク質1mole当 り1moleの遊離スルフヒドリル基を含有していた。 NIA を用いて、ヨードアセチル基で、各種デンドリマーE1〜E5のアミノ末端を 活性化した。デンドリマーの50%アルコール溶液(1〜3%、w/v)に、10〜25 %過剰の活性化試薬NIA を含有するTHF 溶液を滴下して加えた。したがって、例 えば、それぞれ8個と32個の末端基を有するE1とE3を、それぞれ10: 1と35: 1 のモル比のNIA :デンドリマーと反応させた。室温下1時間反応させた後、大部 分の揮発性試薬を、25℃未満の浴温にしロータリーエバポレーターで除去した。 残った水溶液/水性懸濁液を等容積のアルコールで希釈した。NIA活性化デンド リマーのわずかに濁った水性アルコール溶液を、通常、調製後4時間以内に使用 するまで4℃で貯蔵した。 NIA 活性化デンドリマーをフルオレスカミンで滴定したところ(Lai,C.Y.,M ethods Exzymol.47巻、236 〜243 頁、1977年)、最初存在していた第一級アミ ノ基は検出できなかった。この観察結果は、第一級アミノ末端全部の99%以上が この反応によってNHS 活性化末端に変換されたことを示唆した。E1(IAE1)中の NIA 活性化活性化末端の数は、その基が不安定であるため測定しなかった。 1.0 ±0.1mg/mlの上記ALP-SH生成物(12.0ml、85μM; 100mMリン酸緩衝液、pH 7.0)を、約0.1 倍容積のIAEIの50%アルコール溶液(1.5ml; 20mM)とともにイン キュベートすることによって、ALP-SHをNIA 活性化E1に結合させた。得られた混 合物を4℃で16時間ゆるやかに攪拝した。反応生成物のALP-SCH2COHN-E1-NHCOCH2 I をAcA-44カラムのゲル濾過で精製し、その精製物はDTE 滴定を行ったところ 、タンパク質1mole当り約1.3mole のヨードアセチル基を含有していることを示 した。上記反応生成物(ALP-E1と呼称する)をCKMBアッセイにてブランク紙タブ で指示薬(指示薬1mL当り500ng のタンパク質)として使用したところ、146mV/ min の蛍光率が観察された。ALP-SHポリペプチドがALP 分子一分子当り約2.6 個 のスルフヒドリル基を含有していたときのALP-SCH2COHN-E2-NHCOCM2I 製剤を用 い、同じ条件下で、9713mV/minの蛍光率が観察された。特に断らない限り、実施 例8〜11の実験では、ポリペプチド1分子当り平均1個のスルフヒドリル基を含 有するALP 製剤を使用した。 ヨードアセチル−活性化アミノ末端を有する他のデンドリマーについて類似の 実験を行った。いくつかのヨードアセチル活性化デンドリマー:ALP 複合体につ いてブランクタブで得られた蛍光応答を表2に示す。 上記ALP :デンドリマー複合体中に存在するヨードアセチル基の数は、その各デ ンドリマー中に存在するアミノ基の数に基づいて予想される数より一般に小さい 。デンドリマーの活性化されていない未結合のアミノ基末端が近傍のヨードアセ チル基と反応して非反応性の環式構造体を生成した可能性がある。このような反 応は比較的ゆっくりしていると考えられるが、デンドリマーのアミノ基末端は一 層反応性である。その上、デンドリマー中に組み込まれたヨードアセチル基は、 他の種類の分子に組み込まれたヨードアセチル基より反応性が高い。 p-ニトロフェノールホスフェートを用いて、上記デンドリマー−ポリペプチド 複合体について、酵素化活性を試験した。この活性(単位/mg タンパク質で表す )は、試験を行った全誘導体についてほとんど同一であることが見出された。こ の試験結果は、ALP を結合させたデンドリマーの世代が、ALP の酵素治性に有害 な影響を与えなかったことを示す。 実施例8 Fab'のALP-ヨードアセチル- デンドリマーへの結合 100mM のリン酸塩-1.0mM MgCL2pH7.6の緩衝液中に約5mg/mLの全タンパク質を 含有する反応混合物をインキュベートすることによって、Fab'を実施例7の各AL P :デンドリマー複合 体に結合させた。この混合物は、ALP :デンドリマー複合体1mg当り1.5 〜1.9mg のFab'を含有していた。この比率は、ALP :デンドリマー複合体の量に対し5倍 を超える過剰のモルのFab'を示す。4℃で24〜60時間インキュベートした後、実 施例5に記載されているようにしてN-エチルマレイミド(NEM)を添加することに よってすべての遊離スルフヒドリル基をクエンチした。実施例9に記載されてい るようにして生成物を精製した後、これらデンドリマー:2ポリペプチド複合体 を、実施例3に記載したのと同様にしてCKMBアッセイの指示薬として使用した。 試験結果を表3に示す。 上記試験結果は、デンドリマーに順に結合させた2種のポリペプチドを含有す る指示薬組成物を使う場合の蛍光率は、特異的結合アッセイで指示薬として現在 使用されている直接結合させてなるALP-Fab'接合体の率を類似していることを示 している。さらに試験結果は、1〜5世代のエチレンジアミンコアデンドリマー が、2種の異なるポリペプチドを順に結合させて、各ポリペプチドの固有の生物 活性が未接合ポリペプチドの活性とほぼ同じままで残っている2ポリペプチド: デンドリマー複合体を製造するのに有効に使用できることを示している。 実施例9 ポリペプチド−デンドリマー複合体のカラムプロフィール 実施例8に記載のALP-EX-Fab’誘導体を、10mMのトリス、100mM のNaCl、1.0m M のMgCl2、0.1mM のZnSO4および0.1 %のアジ化ナトリウムを含有する緩衝液( pH7.00)を用いてAcA-34カラム(1.6cm 直径×100cm)を通過させた。分子量が 高い方の種がこれらの条件下で早い方の画分に溶出する。画分(2ml ずつ)を集 めて、各画分の280 ナノメートル波長の吸光度(A280)を測定した。図1〜5は 、1世代〜5世代のエチレンジアミンデンドリマーを使用して製造したそれぞれ の複合体のカラムプロフィールを示す。各図の矢印は、実施例8に記載されてい るようにStratus アッセイで試験するためプールされた溶出物質の画分を示す。 1世代または2世代のデンドリマーを用いたポリペプチド−デンドリマー複合 体は、他のデンドリマー複合体より均質のようである(図1と2)。ALP-E3-Fab ’のカラムプロフィール(図3)は、SIABの化学作用が直接接合させて得たALP- Fab'複合体のカラムプロフィール(図示せず)とほとんど同一であった。両方の 場合、ほぼ32番の画分における高分子量のショルダー部がほぼ43番の画分におけ る主接合体のピークより先行している。 E4とE5のポリペプチド−デンドリマー複合体は、E1〜E3複合体より分子量が高 い種を生成した。ほとんど同じタンパク質濃度で、ALP-E4-Fab’のプロフィル中 の第一ピークの画分(図4の画分23〜29)は、Stratus CKMB検査法の活性が、主 ピークの画分(図4の画分33〜40)と比べて約1/2 であることを示した。表3に 示す試験結果は、主ピーク画分由来のプールの活性を示す。表3で使用されたAL P-E5-Fab’複合体は画分20〜28(図5)から集めた。そしてこの複合体は、Stra tus アッセイで蛍光応答読取り値を得るために、他の複合体が必要とするタンパ ク質の量に比べてはるかに多量のタンパク質を必要とした(表3)。 またALP-E3-Fab’複合体は、オクチルセファロースカラム(0.8 ×6cm)によ る疎水性相互作用クロマトグラフィーで精製した。疎水性相互作用クロマトグラ フィーでは、反応生成物中の一層疎水性が高いポリペプチド/デンドリマーの種 が、n-プロパノール/トリエタノールアミン緩衝液で溶離される。このカラム由 来の画分の有効タンパク質濃度を表4に示す。 直接結合させて得られた接合体の疎水性が高い種は、疎水性が低い種に比べて 、ほとんど1/2 のタンパク質濃度で有効である。これらの試験結果は、ALPとFab 'のポリペプチドの成分の比率が、ALP-E3-Fab’と比べてALP-SIAB-Fab’では異 なっていることを示唆している。 差が比較的小さいことは、その複合体の二つのタンパク質成分の比率が類似して いることを示唆している。 実施例10 ALP-SHのFab'−デンドリマーへの結合 Fab'の溶液(pH6.0 の緩衝液中2.6ng/ml)を結合に用いたことを除いて、実施 例4に記載されているのと類似の方法によってFab'をNIA-活性化E2に結合させた 。反応生成物はFab'-SCH2 COHN-E2-NHCO2I(Fab'-E2)であった。Fab'-E2は、タン パク質1mole当り2.5mole の反応性ヨードアセチル基を含有していた。 次にALP-SH(2.8mg)とFab'-E2(6.6mg)の1.1ml 混合物を、実施例7に記載し たのと同様にしてインキュベートすることによって、ALP-SHをFab'-E2 に結合さ せた。反応生成物(Fab'-E2-ALP と呼ぶ)をAcA-34によるゲル濾過で精製した。 Fab'-E2-ALP 生成物を、実施例9に記載されているようにしてAcA-34カラムで 精製した。2mlずつの画分を集め、各画分のA280を測定した。そのA280のデータ によると、比較的ブロードなカラムプロフィールであった。異なるカラムの画分 を二つのグループに集め、各プールのポリペプチド−デンドリマー複合体を、実 施例3に記載したようにして、Stratus CKMBアッセイの指示薬として使用した。 これらの各複合体の蛍光応答を表5に示す。 実施例11 ポリペプチド−デンドリマー複合体におけるALP/Fab'の比率 SIAB基によって直接結合させて製造した接合体およびデンドリマーに順に結合 せることによって製造した複合体におけるALP とFab'の相対比率を測定した。こ の目的のため、フルオレセインとBODIPY(米国オレゴン州ユージーン所在のMole cular Propes社)すなわち異なるスペクトル特性を有する二つの蛍光標識を用い て、当該技術分野で公知の緩和な反応条件下で、ALP とF(ab')2 をそれぞれ標識 化した。フルオロセインを含有する種は495nm の波長光を吸収して520nm の波長 光を発し、一方BODIPYを含有する種は580nm の波長光を吸収して590nm の波長光 を発する。Fab'の免疫活性とALP の酵素活性はこの処理によって影響を受けなか った。次に上記標識化タンパク質を用いて、実施例8に記載されているようにし てALP-E2-Fab’を製造し、および直接結合させて接合体のALP-SIAB-Fab’を製造 した。 各反応の生成物をAcA-34カラムにかけてトリス緩衝液で溶離した(実施例9) 。ポリペプチド−デンドリマー複合体または直接結合させて得た接合体を含有す るカラム画分集めてプールした。次に各プールを、実施例3に記載されているよ うにしてCKMB検査法の指示薬として使用した。指示薬として有効であったこれら プールされたALP-SIAB-Fab’の画分は、約180,000 ダルトン〜約600,000 ダルト ンというポリペプチド−デンドリマーの分子量の範囲を示し、一方、指示薬とし て有効であったこれらプールされたALP-E2-Fab’の画分は約160,000 ダルトン〜 約440,000 ダルトンの分子量の範囲を示した。 各プールにおけるALP とFab'から発せられる蛍光を、励起て枚出を行うため適 当な波長を設定して蛍光計で測定した。これらの測定値は、ALP-SIAB-Fab’複合 体が1:6のALP:Fab’比を有し、一方ALP-E2-Fab’複合体は1:3のALP:Fab' 比を有していることを示唆した。ALP-E2-Fab’中のFab'に対するALP の量が高い ので、ALP-SIAB-Fab’に比較して蛍光シグナルが増幅される。 実施例12 1/2 世代のデンドリマーに対して順に行うポリペプチドの結合 この実施例は、1/2 の世代のカルボキシル末端デンドリマーを、2種のポリペ プチドに順 に結合させることができることを教示する。 1/2 世代エチレンジアミンコアデンドリマー(G1 1/2-COOH)すなわち遊離酵(34 mg; 16μM)を0.5mL の80%水性DMF に溶解して得た溶液を、1−エチル−3−( 3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸(390mg; 2mM; EDC)およびN −ヒドロキシスクシンイミド(230mg; 2mM)と混合した。室温下5時間または4 ℃にて16時間撹拝した後、その反応混合物を酢酸エチル5mLと混合した。析出し た半固体物質を、イソプロバノール(3×5ml)を用いて離解させた。最後のイ ソプロパノール洗浄液を遠心分離した後(1000rpm、5分間)、白色の綿毛状の 個体が得られた。その残留物を0.5mL の水に溶解し、次に、100mM リン酸緩衝液 pH7.0 で希釈した上記生成物の少量部分にエチレンジアミン1%溶液を添加して A260の変化を測定することによって、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル の濃度を測定した。反応生成物は、実質的にすべてのデンドリマー末端にN−ヒ ドロキシスクシンイミジルエステル基を含有する活性化1/2 世代デンドリマーで あった。6 1/2 世代エチレンジアミンデンドリマー溶液[G(5 1/2)-COOH]を、先 に述べたのと同じ条件下でNHS およびEDC とともにインキュベートした。 活性エステルの水溶液を調製した後1時間以内に、各活性化エステルデンドリ マーの水溶液(200 〜500 倍過剰モル)を、ALP(3.4mg/ml)と、冷蔵庫内でpH7.0 にて16時間反応させて、ポリペプチド−デンドリマー複合体のALP-G(1 1/2) とALP-G(5 1/2)を製造した。ALP のリシン残基のε−アミノ基はこれらの条件 下で反応性部分として働く。 各反応の結合効率は、ALP/活性化デンドリマー混合物の一部を、過剰のエチレ ンジアミンとともに4℃で16時間インキュベートすることによって推定した。そ の上、ALP/G(1 1/2)-COOH 活性デンドリマー混合物を、2−アミノエタンチオ ールとともにpH8.0 でインキュベートした。ALP-G(1 1/2)またはALP-G(5 1/2 )に組み込まれたアミノ基またはチオール基(それぞれエチレンジアミンまたは 2−アミノエタンチオール由来)の数は、フルオレスカミンまたはジチオジピリ ジン(実施例4)で滴定して測定した。アミノ化およびチオール化されたALP/デ ンドリマー複合体を、実施例6に記載されているようにしてブランクの紙タブの 指示薬として使用した。これらの試験結果を表6に示す。 高レベルの非特異的結合(蛍光応答のデータによって示される)は、ALP-デン ドリマー複合体中に多数の未結合デンドリマー末端が残っていたことを示す。 ALP3(実施例5のようにして過ヨウ素酸塩で修飾されたALP)を、NHS-活性化G (1 1/2)-COOH デンドリマーを20:1、100 :1および500 :1のデンドリマ ー:ALP3のモル比で用いて、先に述べたようにして30分間インキュベートした。 ALP-デンドリマー反応生成物を2−アミノエタンチオールとともにインキュベー トし次いで先に述べたようにして組み込まれたSH基の数を測定することによって 、各反応における結合効率を試験した。各チオール化生成物を、CKMBアッセイの ブランク紙タブの指示薬として使用してその蛍光応答を記録した。その試験結果 を下記表7に示す。そのデータは、活性化デンドリマー:ALP のCNチャレンジ比 が増大するにつれて、非特異的結合のレベルのみならず、組み込まれたSH基の数 が増大することを示している。 ALP3を、50:1の活性化デンドリマー:ALP3のチャレンジ比で、NHS 活性化G (1 1/2)-COOH デンドリマーと、上記のようにして反応させた。ALP :デンドリ マー生成物を先に述べたようにしてアミノエタンチオールと反応させた。得られ た生成物のALP-G(1 1/2)-SH は2.6 個の反応性スルフヒドリル基を含有してい た。 1,4- ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDE)(97mM)0.16mlとFab’(0 .9mg/ml,50μM)を、100mM リン酸緩衝液、5.0mM EDTA、pH6.0 中で混合し次いで 4℃で24時間インキュベートすることによって、Fab'をホモニ官能架橋剤のBDE で活性化した。反応生成物は、タンパク質1モル当り0.5mole のエポキシド反応 性部分を含有していることを示した。エポキシ基がFab'のヒンジ領域のスルフヒ ドリル基に組み込まれていた。ALP-G(1 1/2)-SH とFab'-エポキシドを実施例 7に記載されているようにして24時間かけて結合させた。得られたALP-G(1 1/2) -Fab'ポリペプチド−デンドリマー複合体を、実施例3に記載されているように してCKMBアッセイ法の指示薬として使用した。蛍光応答のデータを表8に示す。 実施例13 CHO-およびSH- ポリペプチドのCOOH- およびCOCH2Br-末端に対して順に行う結合 1.0mL の水/ジオキサン/DMF(1:2 :2 v/v)に溶解した遊離酸形のG(1 1/2)- COOH(20mg、9.2 μM)を、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(89mg、670 μM、DPA )の存在下、N,N,N',N'- テトラメチル(スクシンイミド)ウロニウムテトラ フルオロボレート(TSTU)(69ng、230 μM)で活性化した。室温下で1時間経過後 、揮発性有機化合物を減圧で除去し、得られた固体残留物を、酢酸エチル(345mL )で洗浄した。酢酸エチルに溶解しない物質を減圧で乾燥し次いで0.5mL の水に 溶解した。得られた水溶液中の活性エステル の濃度を、実施例12に記載されているようにしてエチレンジアミンで滴定して測 定した。そしてこれらのデータによって、デンドリマー末端のほとんどすべてが N−ヒドロキシスクシンイミジル基によってエステル化されていることが裏付け られた。 ALP3を、実施例12に記載されているようにして、pH7.0 で30分間、水溶中で、 NHS 活性化G(1 1/2)と反応させた。得られた反応混合物を、1.5 倍容積の0.2M ヘキサメチレンジアミン(HMD)とともにpH9.0 で2時間インキュベートしたとこ ろ、ALP に結合していなかったデンドリマー末端に反応性アミノ基が組み込まれ た。 pH7.0 リン酸緩衝液を用いて超遠心分離を行って生成物を非タンパク質の不純 物から分離し次に、アミノ基の数をフルオレスカミンで滴定することによって推 定した。その滴定データは約31個のアミノ基が存在することを示した。未反応の ALP3は約55個のアミノ基を有していると予想されそして未反応のNHS 活性化G(1 1/2)は約12個のアミノ基末端を有すると予想される。反応性アミノ基の実測数 (31)と等モルのALP-デンドリマーの結合から予測される数(16)の差は、ALP3 分子がG(1 1/2)-COOH デンドリマーのNHS 活性化末端に結合されたことを示唆 した。しかし実質的にすべてのNHS 活性化デンドリマー末端ALがALP 分子に結合 したわけではないようである。 ALP-デンドリマー複合体中の反応性アミノ基の実測数と予想数の差の大部分は おそらく他の理由が原因であろう。一つの可能性がある説明は、デンドリマー1 分子当りのALP3分子の数が約2より大きい(ALP)n-G(1 1/2)の生成物は、ポリペ プチド−デンドリマー複合体のサイズ排除カラムのプロフィールから除外された ことである。ALP-G(1 1/2)の未結合のNHS 活性化カルボキシル末端は分解して HMD と反応しない形態になるがまたはHMDの両方のアミノ基は各々NHS 活性化末 端と反応する。滴定の計算結果によればHMD の一方のアミノ基だけが反応性であ ると推定される。つまり両方のHMD アミノ基が反応性であれば、その計算結果は ALP 分子に結合しないままで残っているNHS 末端の実数より低い数を示す。 ヘテロニ官能架橋剤の6−ブロモアセトアミド−ヘキシルアミン[BrCH2CONH(C H2)6NH2; BAHA]をトリフルオロ酢酸塩として合成した。ブロモ酢酸N−ヒドロキ シスクシンイミジルの溶液(3.5g/35mL THF)を、N-Boc-1,6-ジアミノヘキサン塩 酸から調製した遊離塩基の溶液(3.5g/20mL メタノール)と混合した。室温下で 2時間経過後、上記のメタノール-THF溶液をロータリーエバポレーターで蒸発乾 固した。得られた白色残留物を、精製することなく、50mLのジクロロメタンと30 mLのトリフルオロ酢酸に溶解した。生成した透明な 溶液を室温下2時間撹拝した。得られた反応混合物を30℃の浴を用いてロータリ ーエバポレーターで蒸発乾固した。蒸発後得られた白色油状物をイソプロパノー ルから結晶化して、0.75g の白色結晶生成物(mp121 ℃)(BAHA)を得た。 ALP3 を、NHS で活性化したG(1 1/2)-COOH およびG(1 1/2)-COOH(先に述べたよ うにTSTVを用いて活性化した)と別個に反応させた。粗反応混合物(1.1mL)を各 々、BAHAの溶液(20mg/0.4mLイソプロパノール)と混合し、4℃で16時間インキ ュベートした。非タンパク質成分は、100mM リン酸、1.0mM Mgcl2 pH7.0 緩衝液 を用いて超遠心分離によって除去した。 2−アミノエタンチオールをDTE の代わりに使用したことを除いて実施例4に 記載されているようにして、上記生成したALP-G(1 1/2)およびALP-G(2 1/2) の複合体を2−アミノエタンチオールで滴定した。滴定試験の結果は、3.9 個と 4.8 個の反応性ブロモアセトアミド基がそれぞれ、ALP に結合していないデンド リマーの末端に組み込まれていることを示した。Alp がG(1 1/2)-COOHおよびG (2 1/2)-COOH と等モル結合を行うと仮定すると、未結合末端がすべてBAHAと 反応した場合に予想されるブロモアセトアミド基の数は、ALP-G(1 1/2)の場合 は約11でありかつALP-G(2 1/2)の場合は約23であった。 ALP-G(4 1/2)-COCH2Br(タンパク質1mole 当り5個の2−アミノエタンチオ ール反応性基を含有している)を、ALP-G(1 1/2)-COCH2Brの場合に記載したよ うにして製造した。ALP-G(1 1/2)、ALP-G(2 1/2)およびALP-G(4 1/2)のブ ランク紙タブの蛍光応答は、これら3種の複合体の蛍光反応応答率が100mV/min 以上であることを示した。対照的に、フル世代のアミノ末端デンドリマー-ALP複 合体の非特異的結合は、世代数が増すにつれて増大した(表3)。 ALP-G(1 1/2)-COCH2BrとALP-G(4 1/2)-COCH2Brを、ALP-ヨードアエチルデ ンドリマー複合体に関する実施例8に記載されているようにしてFab'とpH7.6 で 24時間反応させた。生成したポリペプチド−デンドリマー複合体のALP-G(1 1/2 )-Fab’とALP-G(4 1/2)-Fab’を、実施例3に記載されているようにして特異 的結合アッセイの指示薬として評価した。試験結果を表9に示す。 特異的結合アッセイの指示薬としてのこれら複合体の性能は、同種のアッセイ に現在使用されている直接接合された指示薬(CXMB-139)の性能と類似している 。さらに、ALP-G(4 1/2)-Fab’の場合タブに用いられるタンパク質の量は、CX MB-139の場合に必要な量より約25%少なかった。 これまでに示していない範囲 について、本明細書に記載し例示されている各種具体的実施態様のいずれか一つ をさらに改変して他の具体的実施態様に示される特徴を組み込むことができるこ とは、当該技術分野の当業者にとって理解されるであろう。 上記詳細な説明は、本発明を一層十分に理解することだけを目的として提供し たものであり、したがっていくつかの改変は後記特許請求の範囲の思想と範囲か ら逸脱することなく行えることは当該技術分野の当事者にとって明らかであるか ら、上記説明によって不必要な限定がなされると解すべきではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/543 565 G01N 33/543 565E

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.複数の末端を有するデンドリマーを含んでなるデンドリマー−ポリペプチド 複合体であって、前記デンドリマーが、前記末端の少なくとも一つを介して第一 ポリペプチドに、そして前記末端の異なる少なくとも一つを通じて第二ポリペプ チドに、順に結合されており、前記複合体の前記第一と第二のポリペプチドがそ れぞれ第一及び第二の規定された生物学的活性を示すものである、デンドリマー −ポリペプチド複合体。 2.前記末端の一部が未結合でありかつ前記未結合の末端の実質的にすべてが封 鎖されている、請求項1の組成物。 3.前記デンドリマーが、第1、2、3、4および第5世代エチレンジアミン・ コア・デンドリマーからなる群から選択されるものである、請求項1の組成物。 4.前記デンドリマーが、第1、2、3、4及び第5の半世代エチレンジアミン ・コア・デンドリマーからなる群から選択される、請求項1の組成物。 5.前記規定された生物学的活性の一つが酵素触媒作用を含むものである、請求 項1の組成物。 6.前記酵素触媒作用が、基質と接触した後、蛍光性生成物、比色法用生成物、 化学発光性生成物、リン光性生成物、放射能測定法用生成物またはハイブリダイ ズされた生成物を生成する作用を含むものである、請求項5の組成物。 7.前記酵素触媒作用を示す前記ポリペプチドが、アルカリホスファターゼ、β −ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ウレアーゼ 、カタラーゼ、アデノシンデアミナーゼ、グリコシダーゼ、プロテアーゼ、エス テラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼおよびアセチルコリン エステラーゼからなる群から選択される、請求項6の組成物。 8.前記規定された生物学的活性の一つが、分析対象または該分析対象の受容体 に対する特異的結合性を含むものである、請求の範囲1記載の組成物。 9.前記特異的結合性の生物学的活性を示す前記ポリペプチドが、クレアチンキ ナーゼアアイソザイムMB、炭酸脱水酵素3、トロポニンI、ミオグロビン、甲状 腺刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンおよびフェリチンに対し 結合特異性を有する抗体または抗体フラグメントからなる群から選択されるもの である、請求項8の組成物。 10. 前記第一の規定された生物学的活性が酵素触媒作用を含んでなり、そして 前記第二 の規定された生物学的活性が分析対象または分析対象の受容体に対する特異的結 合性を含むものである、請求項1の組成物。 11. 第一のポリペプチドに結合したデンドリマーを含んでなるデンドリマーポ リペプチド複合体であって、前記複合体の前記ポリペプチドが第一の規定された 生物学的活性を示し、前記デンドリマーが、次いで第二の規定された生物学的活 性を有する第二のポリペプチドをそれに結合させるのに有効な少なくとも一つの 活性化された末端を有し、前記第一と第二のポリペプチドが、前記次の結合の後 にそれぞれの前記規定された生物学的活性を示すものである、デンドリマー−ポ リペプチド複合体。 12. 前記第一の規定された生物学的活性が、酵素触媒作用を含むものである、 請求項11の組成物。 13. 前記第一の規定された生物学的活性が、基質と接触した後、蛍光性生成物 、比色法用生成物、化学発光性生成物、リン光性生成物、放射能測定法用生成物 またはハイブリダイズされた生成物を生成する作用を含むものである、請求項12 の組成物。 14. 前記第一のポリペプチドが、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダ ーゼ、グルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、 アデノシンデアミナーゼ、グリコシダーゼ、プロテアーゼ、エステラーゼ、デオ キシリボヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼおよびアセチルコリエステラーゼから なる群から選択されるものである、請求項13の組成物。 15. デンドリマー/ポリペプチド複合体の製造方法であって、 a)複数の活性化末端を含んでなるデンドリマーを準備するステップと; b)少なくとも一つの反応性部分を有し、かつ第一の規定された生物学的活性 をもっている第一ポリペプチドを準備するステップと; c)前記第一ポリペプチドを前記反応性部分を通じて前記活性化デンドリマー の末端の一つに結合させて、前記第一の規定された生物学的活性を示すデンドリ マー/ポリペプチド複合体を製造するステップとを含み、前記複合体が、第二の 規定された生物学的活性を有する第二のポリペプチドを次いで前記デンドリマー に結合させるのに有効であり、前記第一と第二のポリペプチドが、前記次の結合 を行った後、前記それぞれの規定された生物学的活性を示すものである; デンドリマー/ポリペプチド複合体の製造方法。 16. 前記デンドリマーが、第1、2、3、4および第5世代のエチレンジアミ ン・コア ・デンドリマーからなる群から選択されるものである、請求項15の方法。 17. 前記反応性部分がスルフヒドリル基を含みそして前記複数の活性化末端が 複数のヨードアセチル基を含むものである、請求項16の方法。 18. 前記デンドリマーが、第1、2、3、4及び第5の半世代のエチレンジア ミン・コア・デンドリマーからなる群から選択されるものである、請求項15の方 法。 19. 前記反応性部分がアミノ基を含みそして前記複数の活性基末端が複数のN −ヒドロキシスクシンイミジル基を含むものである、請求項18の方法。 20. 請求項15の方法であって、さらに、 a)少なくとも一つの反応性部分を有し、かつ第二の規定された生物学的活性 をもっている第二のポリペプチドを準備するステップと; b)前記第二のポリペプチドの反応性部分を前記活性化末端に結合させてデン ドリマー:2ポリペプチド複合体を製造するステップと、を含み、前記複合体の 前記第一と第二のポリペプチドがそれぞれ前記第一と第二の特性生物活性を示す ものである; 方法。 21. 請求項20の方法であって、前記第一のポリペプチドの反応性部分がスルフ ヒドリル基を含み、第二のポリペプチドの反応性部分がスルフヒドリル基を含み 、そして前記複数の活性化末端が複数のヨードアセチル、ブロモアセチル、クロ ロアセチル、エポキシおよびマレイミジルの基からなる群から選択されるもので ある、方法。 22. 請求項15の方法であって、前記複合体の前記活性化末端の少なくとも一つ が未結合であり、さらに a)前記デンドリマー/ポリペプチド複合体の前記少なくとも一つの未結合末 端を、第二活性化基で活性化して第二の活性化末端を製造するステップと; b)反応性部分を有し、かつ第二の規定された生物学的活性を有する第二ポリ ペプチドを準備するステップと;そして c)前記第二ポリペプチドの反応性部分を前記第二活性化末端に結合させてデ ンドリマー:2ポリペプチド複合体を製造するステップと、を含み、前記複合体 の前記第一と第二のポリペプチドがそれぞれ前記第一と第二の規定された生物学 的活性を示すものである; 方法。 23. 請求項22の方法であって、前記第一のポリペプチドの反応性部分がアミノ 基を含み、前記第二ポリペプチドの反応性部分がスルフヒドリル基を含み、前記 複数の活性化末端 が複数のN−ヒドロキシスクシンイミジル基を含み、そして前記第二の活性化末 端がブロモアセチル、ヨードアセチル、クロロアセチル、エポキシおよびマレイ ミジルの基からなる群から選択されるものである、方法。 24. 試料中の分析対象の濃度または存在を決定するため特異的結合アッセイを 実施する方法であって、 a)前記分析対象または前記分析対象の受容体に対して特異性を有する特異的 結合アッセイ用試薬の有効量を固相に固定化するステップと; b)前記試料を結合条件下で前記固相に適用するステップと; c)複数の末端を有するデンドリマーであって、前記末端の少なくとも第一の 末端を通じて第一ポリペプチドに結合しかつ前記末端の少なくとも第二の末端を 通じて第二ポリペプチドに結合しているものであり、前記ポリペプチドの一方が 標識を含み、かつ前記ポリペプチドの他方が前記分析対象また前記分析対象の受 容体に対する特異的結合受容体を含んでいるものであるデンドリマーを含んでな る指示薬の選択量を適用するステップと; d)前記固相に結合された前記デンドリマー−ポリペプチド指示薬の量を測定 するステップと;次いで e)前記指示薬の前記量を、前記試料中の前記分析対象または前記分析対象の 受容体の濃度または存在と相関づけるステップと; を含んでなる方法。 25. 前記末端の一部が未結合であり、かつ前記未結合末端の実質的にすべてが 封鎖されている請求項24の方法。 26. 試料中の分析対象の濃度または存在を決定するため特異的結合アッセイを 実施するための方法であって、 a)前記分析対象または前記分析対象の受容体に対し特異性を有する特異的結 合アッセイ用試薬の有効量を含んでなる試薬溶液を準備するステップと; b)前記試料を特異的結合条件下に前記試薬溶液に添加してアッセイ溶液をつ くるステップと; c)前記アッセイ溶液の有効量を、前記試薬を固相の範囲を定めた領域へ固定 化させる条件下に前記固相に添加するステップと; d)前記範囲を定めた領域に、複数の末端を有するデンドリマーであって前記 末端の少なくとも第一の末端を通じて第一のポリペプチドが結合されかつ前記末 端の少なくとも第 二の末端を通じて第二のポリペプチドが結合されており、前記ポリペプチドの一 方が標識を含み、かつ前記ポリペプチドの他方が前記分析対象または前記分析対 象の特異的結合受容体を含んでいるものである、デンドリマーを含んでなる指示 薬を適用するステップと; e)前記固相に結合された前記デンドリマー−ポリペプチド指示薬の量を測定 するステップと;次いで f)前記指示薬の前記量を、前記試料中の前記分析対象または前記分析対象の 受容体の濃度または存在と相関づけるステップと; を含んでなる方法。 27. 前記末端の一部が未結合であり、かつ前記未結合の末端の実質的にすべて が封鎖されているものである、請求項26の方法。
JP9509402A 1995-08-11 1996-08-09 ポリペプチド:デンドリマー複合体 Pending JPH10507778A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/514,075 US6083708A (en) 1995-08-11 1995-08-11 Polypeptide: dendrimer complexes
US08/514,075 1995-08-11
PCT/US1996/013057 WO1997007398A1 (en) 1995-08-11 1996-08-09 Polypeptide-dendrimer complexes

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10507778A true JPH10507778A (ja) 1998-07-28

Family

ID=24045699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9509402A Pending JPH10507778A (ja) 1995-08-11 1996-08-09 ポリペプチド:デンドリマー複合体

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6083708A (ja)
EP (1) EP0786087B1 (ja)
JP (1) JPH10507778A (ja)
AT (1) ATE213837T1 (ja)
AU (1) AU6722796A (ja)
CA (1) CA2201712A1 (ja)
DE (1) DE69619493T2 (ja)
ES (1) ES2171705T3 (ja)
WO (1) WO1997007398A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009518284A (ja) * 2005-12-20 2009-05-07 シャープ株式会社 リガンド結合用新規捕捉剤
JP2011527434A (ja) * 2008-07-11 2011-10-27 ユニバーサル バイオセンサーズ ピーティーワイ リミテッド 改良型免疫測定センサ

Families Citing this family (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7074904B2 (en) * 1994-07-29 2006-07-11 Altor Bioscience Corporation MHC complexes and uses thereof
AU5522600A (en) * 1999-06-29 2001-01-22 Dako A/S Detection using dendrimers bearing labels and probes
US20040146918A1 (en) * 2000-02-18 2004-07-29 Weiner Michael L. Hybrid nucleic acid assembly
WO2001086296A2 (en) * 2000-05-05 2001-11-15 Agilix Corporation Highly multiplexed reporter carrier systems
US6471968B1 (en) * 2000-05-12 2002-10-29 Regents Of The University Of Michigan Multifunctional nanodevice platform
KR100377946B1 (ko) * 2000-07-15 2003-03-29 한국과학기술원 덴드리머를 이용한 단분자막의 제조방법
AU2002210384B2 (en) * 2000-10-17 2006-10-19 Besst-Test Aps Assay for directly detecting a RS virus related biological cell in a body fluid sample
AU2002217863A1 (en) * 2000-12-01 2002-06-11 Conforma Therapeutic Corporation Homing peptide multimers, their preparation and uses
US7214546B2 (en) * 2001-01-08 2007-05-08 Applera Corporation Dendritic chemiluminescent substrates
US7338805B2 (en) 2001-05-04 2008-03-04 Bio Merieux Labeling reagents, methods for synthesizing such reagents and methods for detecting biological molecules
US20040058865A1 (en) * 2001-11-26 2004-03-25 Danishefsky Samuel J Homing peptide multimers, their preparation and uses
US20040009495A1 (en) * 2001-12-07 2004-01-15 Whitehead Institute For Biomedical Research Methods and products related to drug screening using gene expression patterns
US20040023248A1 (en) * 2001-12-07 2004-02-05 Whitehead Institiute For Biomedical Research Methods and reagents for improving nucleic acid detection
AU2003256038A1 (en) * 2002-08-30 2004-03-19 Ramot At Tel Aviv University Ltd. Self-immolative dendrimers releasing many active moieties upon a single activating event
WO2005016115A2 (en) * 2003-01-23 2005-02-24 Montana State University Biosensors utilizing dendrimer-immobilized ligands and their use thereof
US7485719B2 (en) * 2003-02-21 2009-02-03 Terumo Kabushiki Kaisha Crosslinkable polysaccharide derivative, process for producing the same, crosslinkable polysaccharide composition, and medical treatment material
CN1930304B (zh) * 2003-11-21 2016-01-06 Anp技术公司 不对称支化的聚合物缀合物和微阵列检测
FR2868071B1 (fr) * 2004-03-26 2006-06-09 Biomerieux Sa Reactifs de marquage, procedes de synthese de tels reactifs et procedes de detection de molecules biologiques
FR2873388B1 (fr) * 2004-07-23 2012-04-06 Biomerieux Sa Procede de marquage et de purification d'acides nucleiques d'interet presents dans un echantillon biologique a traiter dans un unique recipient reactionnel
WO2006102484A2 (en) * 2005-03-21 2006-09-28 Anp Technologies, Inc. Symmetrically branched polymer conjugates and microarray assays
EP2208998A3 (en) 2005-05-02 2011-03-16 ANP Technologies, Inc. Polymer conjugate enhanced bioassays
US20060269480A1 (en) * 2005-05-31 2006-11-30 Ramot At Tel Aviv University Ltd. Multi-triggered self-immolative dendritic compounds
FR2886735B1 (fr) * 2005-06-01 2015-09-11 Biomerieux Sa Procede de marquage ou de traitement d'un echantillon biologique contenant des molecules biologiques d'interet, notamment des acides nucleiques
GB2433506A (en) * 2005-12-20 2007-06-27 Sharp Kk A method of producing a multimeric capture agent
GB2433591A (en) * 2005-12-20 2007-06-27 Sharp Kk Method for functionalising a hydrophobic substrate
FR2917090B1 (fr) * 2007-06-11 2012-06-15 Biomerieux Sa Reactifs de marquage portant des fonctions diazo et nitro, procedes de synthese de tels reactifs et procedes de detection de molecules biologiques
EP2238431B1 (en) 2008-01-18 2014-12-03 Ffa Sciences, Llc Development and use of cysteine - labeled fluorescent probes of unbound analytes
FR2934595B1 (fr) * 2008-07-29 2013-04-05 Biomerieux Sa Reactifs de marquage ayant un noyau pyridine portant une fonction diazomethyle, procedes de synthese de tels reactifs et procedes de detection de molecules biologiques
US8889635B2 (en) 2008-09-30 2014-11-18 The Regents Of The University Of Michigan Dendrimer conjugates
US9017644B2 (en) 2008-11-07 2015-04-28 The Regents Of The University Of Michigan Methods of treating autoimmune disorders and/or inflammatory disorders
EP2488172A4 (en) 2009-10-13 2014-08-13 Univ Michigan DENDRIMER COMPOSITION AND METHOD FOR THEIR SYNTHESIS
WO2011059586A2 (en) 2009-10-30 2011-05-19 The Regents Of The University Of Michigan Multifunctional small molecules
US9910040B2 (en) 2012-07-09 2018-03-06 Sevident, Inc. Molecular nets comprising capture agents and linking agents
US20130052653A1 (en) * 2009-11-24 2013-02-28 Argos, Inc. Devices for detection of analytes
US9733242B2 (en) 2012-10-07 2017-08-15 Sevident, Inc. Devices for capturing analyte
WO2013085718A1 (en) 2011-12-08 2013-06-13 The Regents Of The University Of Michigan Multifunctional small molecules
US9366669B2 (en) 2011-12-20 2016-06-14 Siemens Healthcare Diagnostics Inc. Coated substrates for high energy capture phase binding and methods of production and use thereof
CN112305222A (zh) * 2020-11-05 2021-02-02 东莞市医本生物科技有限公司 一种小多聚体酶-抗体片段及其制备与应用

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4363634A (en) * 1980-07-18 1982-12-14 Akzona Incorporated Glass support coated with synthetic polymer for bioprocess
US4517288A (en) * 1981-01-23 1985-05-14 American Hospital Supply Corp. Solid phase system for ligand assay
US4507466A (en) * 1983-01-07 1985-03-26 The Dow Chemical Corporation Dense star polymers having core, core branches, terminal groups
US4568737A (en) * 1983-01-07 1986-02-04 The Dow Chemical Company Dense star polymers and dendrimers
US5482830A (en) * 1986-02-25 1996-01-09 Biostar, Inc. Devices and methods for detection of an analyte based upon light interference
US4694064A (en) * 1986-02-28 1987-09-15 The Dow Chemical Company Rod-shaped dendrimer
US5338532A (en) * 1986-08-18 1994-08-16 The Dow Chemical Company Starburst conjugates
IL83567A (en) * 1986-08-18 1992-02-16 Dow Chemical Co Starburst conjugates with a carried material,such as an agricultural or pharmaceutical material
US5914095A (en) * 1989-04-07 1999-06-22 Salutar, Inc. Polychelants containg amide bonds
US5364613A (en) * 1989-04-07 1994-11-15 Sieving Paul F Polychelants containing macrocyclic chelant moieties
US5541057A (en) * 1989-09-18 1996-07-30 Biostar, Inc. Methods for detection of an analyte
US5171264A (en) * 1990-02-28 1992-12-15 Massachusetts Institute Of Technology Immobilized polyethylene oxide star molecules for bioapplications
US5418136A (en) * 1991-10-01 1995-05-23 Biostar, Inc. Devices for detection of an analyte based upon light interference
US6113946A (en) * 1992-04-03 2000-09-05 The Regents Of The University Of California Self-assembling polynucleotide delivery system comprising dendrimer polycations
AU4536093A (en) * 1992-07-31 1994-03-03 Biostar, Inc. Devices and methods for detection of an analyte based upon light interference
US5898005A (en) * 1993-02-24 1999-04-27 Dade Behring Inc. Rapid detection of analytes with receptors immobilized on soluble submicron particles
US6121056A (en) * 1993-02-24 2000-09-19 Dade Behring Inc. Random detection of antigens with antibodies immobilized on soluble submicron particles
ES2132392T3 (es) * 1993-02-24 1999-08-16 Dade Behring Inc Inmovilizacion de reactivos de ensayo de enlace especifico.
US5718915A (en) * 1994-10-31 1998-02-17 Burstein Laboratories, Inc. Antiviral liposome having coupled target-binding moiety and hydrolytic enzyme

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009518284A (ja) * 2005-12-20 2009-05-07 シャープ株式会社 リガンド結合用新規捕捉剤
JP2011527434A (ja) * 2008-07-11 2011-10-27 ユニバーサル バイオセンサーズ ピーティーワイ リミテッド 改良型免疫測定センサ

Also Published As

Publication number Publication date
EP0786087B1 (en) 2002-02-27
DE69619493D1 (de) 2002-04-04
ATE213837T1 (de) 2002-03-15
AU6722796A (en) 1997-03-12
US6083708A (en) 2000-07-04
ES2171705T3 (es) 2002-09-16
EP0786087A1 (en) 1997-07-30
CA2201712A1 (en) 1997-02-27
WO1997007398A1 (en) 1997-02-27
DE69619493T2 (de) 2002-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10507778A (ja) ポリペプチド:デンドリマー複合体
JP2627124B2 (ja) 三官能共役体、その製造方法及びその使用方法
US6114180A (en) Synthetic calibrators for use in immunoassays, comprising the analytes or partial sequences thereof which are conjugated to inert carrier molecules
CN101371140B (zh) 抗药物抗体的测定
JP3124018B2 (ja) 結合アッセイ用固相の調製方法
JP3340434B2 (ja) ジビニルスルホンに由来する成分を含んで成る水溶性ポリマーベース試薬及び抱合体
JP3524401B2 (ja) 酵素抗体複合体およびその製造方法
AU654833B2 (en) The use of pairs of peptides with extremely high specific affinity for one another in the area of in vitro diagnosis
JP5444554B2 (ja) 共役物の製造の改良または共役物の製造
JPS63289001A (ja) 結合分析試薬のための新規な標識デザイン
CN113710365A (zh) 用于在免疫测定中重复使用半抗原涂覆的探针的方法
JP3484540B2 (ja) 可溶性サブミクロン粒子上に固定化した抗体による抗原の無作為検出
US8900816B2 (en) Assay for anti-EGFRvIII antibodies
JPH0340830B2 (ja)
JP4638151B2 (ja) 高分子コンジュゲート及びその製造方法
JPH06505340A (ja) 分析的な試薬の生産方法
US5106762A (en) Ligand-label conjugates which contain polyoxoanions of sulfur or phosphorus
ES2239121T3 (es) Metodo de inmovilizacion de reactivo(s) afin(es) sobre una base solida hidrofobica.
JP2968910B2 (ja) 1α,25(OH)2ビタミンD3に対する抗体及びその用途
Singh Dendrimer‐Based Biological Reagents: Preparation and Applications in Diagnostics
Fuentes et al. Aldehyde–dextran–protein conjugates to immobilize amino-haptens: avoiding cross-reactions in the immunodetection
WO2007124593A1 (en) Branched peptide amplification and uses thereof
JPH08136496A (ja) バイオセンサー
CZ283008B6 (cs) Polymerní konjugát cyklosporinu A, způsob jeho přípravy a použití v in vitro diagnostických testech, způsob stanovení volného cyklosporinu A a jeho metabolitů in vitro v lidských tělních tekutinách
AU626563B2 (en) Ion-capture reagents and methods for performing binding assays