JPH10506583A - 裁断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 進行中のウェブを可変な長さの折り丁に横裁ちするための裁断装置の課題は、「重ね運転」から「非重ね運転」への簡単な切換えを可能にすることである。この課題は本発明により、切り刃（２３）をずれて配置することができて、紙裁ち胴（３）の位相をずらすことができる紙裁ち胴（３）によって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】 裁断装置 本発明は、請求項１の上位概念部に記載した、特に輪転印刷機の後ろに配置さ れた折り装置内にある、進行中のウェブを横裁ちするための裁断装置に関する。 ヨーロッパ特許公開第０３６４８６４号明細書には、輪転印刷機の折り装置内 の、冒頭に述べた形式の裁断装置が記載されている。ここでは、折り丁の種々の 裁ち長さへの切換えは、胴の内側部分と外側部分とが互いに反対方向に回動させ られることによって行われる。このことは、追加の第２の歯車列によって可能と なる。 この場合の欠点は、紙裁ち胴の構造容積が拡大すること、および第２の歯車列 が必要になることである。 本発明の課題は、第１の運転モード「長さが等しい折り丁」から第２の運転モ ード「長さが交互に変わる折り丁」へ切り換えることができる、進行中のウェブ を折り丁に横裁ちするための裁断装置を提供することである。 この課題は、本発明によれば、請求項１の特徴部に記載された特徴によって解 決される。 本発明によって達成できる利点は特に、裁断装置を「非重ね運転」から「重ね 運転」への簡単な切換えが可能なことである。この目的のために紙裁ち胴は簡単 な位相のずれによって重ね胴に対してずらすことができるが、これによって時間 が節約され、したがって装着コストが減少する。紙裁ち胴の大きさと構成は変更 されないので、従来の紙裁ち胴を使用できる。はすば駆動歯車を備えた既存の紙 裁ち胴は、後からでも装着することができる。なぜならば、軸方向の移動装置だ けを追加に設けるだけでよいからである。位相のずれが可能な紙裁ち胴によって 、裁断見当の修正も可能である。いわゆる切れ端(Schnipseln)も避けることがで きる。 本発明の裁断装置が図面に示されており、以下に詳しく説明する。 図１は、本発明による裁断装置の「非重ね運転」位置における概略的な側面図 を示しており、図２は、本発明による裁断装置の「重ね運転」位置における概略 的な側面図を示しており、図３は、本発明による裁断装置の駆動の概略図を示し ている。 たとえば輪転印刷機の折り装置のサイドフレーム１、２に、紙裁ち胴３と重ね 胴４が、互いに平行に延びている回転軸心６、７を中心に同期回転できるように 支持されている。重ね胴４は紙裁ち胴３に対して圧胴として働き、それゆえ胴に 固定された溝板(Scneidleiste)８を備えている。それぞれ１２０°ずらした３つ の溝板８は、重ね胴４の外周面９とちょうど重なるように、重ね胴４の回転軸心 ７に対して同心円状に埋め込まれている。さらに、重ね胴４は折り丁１１を保持 するために、図示されない保持装置、たとえば目打ち針を有している。 紙裁ち胴３は、偶数の、たとえば２つの、直径上に向き合うＵ字形凹部１２、 １３を備えている。凹部１２、１３は紙裁ち胴３の回転軸心６に対して平行に延 びていて、紙裁ち胴３の外周面１４に陥没して設けられている。凹部１２、１３ は、紙裁ち胴３の回転軸心６を通って延びている共通の対称面１６を有している 。凹部１３は対称面１６に対して平行に、周方向に長さｌだけ片側に拡大されて いる。これらの凹部１２、１３には、それぞれそれ自体公知の切り刃支持体１７ が固定されている。各々の切り刃支持体１７は、主として２つの切り刃保持具１ ８、１９と、２つの弾力的な圧縮部材２１、２２と、１つの切り刃２３、２５と から成っている。切り刃２３、２５はそれぞれ切り刃保持具１８、１９の間に固 定されていて、側方を圧縮部材２１、２２で支持されている。拡大した凹部１３ 内には、切り刃支持体１７と平行に延びて、長さｌに相応する厚さｄ２４のスペ ーサ２４が配置されている。このスペーサ２４は、凹部１３内で選択により右ま たは左に添えられてよい。紙裁ち胴３の非重ね位置では、第１の切り刃２３と第 ２の切り刃２５とは正確に１８０°ずれて固定されているので、凹部１３の拡大 された部分にスペーサ２４が挿入されている。スペーサ２４が凹部１３の向き合 う部分に挿入されると、紙裁ち胴３の重ね位置が生じ、第１の切り刃２３は対称 面１６に対して平行に長さｌだけずれている。したがって、紙裁ち胴３の重ね位 置では、切り刃２３、２５によって分割された紙裁ち胴３の両外周面セクション の長さは等しくない。紙裁ち胴３と重ね胴４の駆動は、サイドフレーム１の外部 にある伝動装置によって行われる。図示されていない駆動装置の歯車２６は、紙 裁ち胴３のはすば歯車２７と係合する。この歯車２７は回転しないが、軸方向に 移動可能に紙裁ち胴３のシリンダジャーナル２８と結合されている。また、この 歯車２７とは、重ね胴４の駆動歯車２９がかみ合う。駆動歯車２９は重ね胴４と 固く結合している。紙裁ち胴３の歯車２７を軸方向に移動できるように、調節駆 動装置３１が設けられている。この実施例では調節駆動装置３１は空気圧シリン ダとして形成されている。空気圧シリンダの代わりに他の調節駆動装置３１、特 に無段式に作動する調節駆動装置、たとえば伝動機、リニアモータ、サーボシリ ンダなども使用することもできる。紙裁ち胴３の歯車２７が軸方向に移動するこ とにより、紙裁ち胴３は重ね胴４を基準に周方向に回動する。つまり、紙裁ち胴 ３と重ね胴４とは調節駆動装置３１によって互いに位相がずれる。 本発明による裁断装置の作用は、次のとおりである。紙裁ち胴３の非重ね位置 では、両切り刃２は紙裁ち胴３内に正確に向き合って固定されている。そうする ことによって、紙裁ち胴３は重ね胴４上で、正確に等しい長さｌＮＳの折り丁を 作る。紙裁ち胴３をその重 ね位置に移動するために、第１の切り刃２３は、たとえばスペーサ２４を変える ことによって対称面１６と平行にｌだけずらされるので、切り刃２３、２５はも はや向き合わず、この長さｌだけ互いにずれている。紙裁ち胴３の歯車２７の調 節駆動装置３１が操作されることによって、紙裁ち胴３は紙裁ち胴３のはすば歯 車２７によって周方向に位相がずらされる。この実施例では、このことは歯車２ ７の軸方向のずれと、歯車２７の歯の傾斜角の大きさを互いに合致させることに よって達成される。これにより、重ね胴４上のウェブは交互する長さｌＳ１およ びｌＳ２の折り丁に裁断される。非重ね運転における長さの等しい折り丁の長さ ｌＮＳよりも、重ね運転における短い方の折り丁の長さｌＳ１は長さｌだけ短く 、もしくは長いほうの折り丁の長さｌＳ２は長さｌだけ長い。紙裁ち胴３が切り 刃２３、２５のずれの半分に相応する長さｌ／２だけ位相がずれることにより、 折り丁のそれぞれ両端部が一様に長さｌ／２だけ長く、もしくは短く裁断される ことが達成される。 この位相のずれは、裁断見当を変えるために、好ましくは０からｌ／２の範囲 で調節可能である。この調節が無段階に行えることが好ましい。 符号の説明 １ サイドフレーム ２ サイドフレーム ３ 紙裁ち胴 ４ 重ね胴 ６ 回転軸心（３） ７ 回転軸心（４） ８ 溝板（４） ９ 外周面（４） １１ 製品（折り丁とも呼ぶ） １２ 凹部（３） １３ 凹部（３） １４ 外周面（３） １６ 対称面 １７ 切り刃支持体 １８ 切り刃保持具 １９ 切り刃保持具 ２１ 圧縮部材 ２２ 圧縮部材 ２３ 第１の切り刃 ２４ スペーサ ２５ 第２の切り刃 ２６ 歯車 ２７ 歯車（３） ２８ シリンダジャーナル（３） ２９ 駆動歯車（４） ３１ 調節駆動装置 ３２ ウエブ ｌ 長さ

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年６月３日 【補正内容】 この場合の欠点は、紙裁ち胴の構造容積が拡大すること、および第２の歯車列 が必要になることである。 ドイツ連邦共和国特許第６７１７９０号明細書には、進行中のウェブを横裁ち するための裁断装置が記載されており、第１の運転モードでは２つの切り刃が直 径上に向き合って配置されており、第２の運転モードでは切り刃が第２の切り刃 に対してずれて配置されている。 アメリカ合衆国特許第４００９６２６号明細書により、裁断作業に関与する２ つの胴の間に位相のずれを有する裁断装置が知られている。この場合、位相のず れはセクションの長さを調節する働きをする。 本発明の課題は、第１の運転モード「長さが等しい折り丁」から第２の運転モ ード「長さが交互に変わる折り丁」へ切り換えることができる、進行中のウェブ を折り丁に横裁ちするための裁断装置を提供することである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．特に輪転印刷機の後ろに配置された折り装置内にある、進行中のウェブ（３ ２）を横裁ちするための裁断装置であって、偶数の切り刃（２３）を有する紙裁 ち胴（３）を有しており、該紙裁ち胴（３）は溝板（８）を有する胴（４）と協 働するように配置されており、第１の運転モードでは第１の切り刃（２３）と第 ２の切り刃（２５）とが対をなして正確に１８０°ずれて直径上に向き合って前 記紙裁ち胴（３）上に固定されており、第２の運転モードでは第１の切り刃（２ ３）が各切り刃対の第２の切り刃（２５）に対して周方向に長さ（ｌ）だけずれ て固定されている形式のものにおいて、前記切り刃（３）と前記溝板（８）を有 する胴（４）との間に、周方向で位相のずれが設けられていることを特徴とする 、進行中のウェブ（３２）を横断方向に切断するための裁断装置。 ２．前記位相のずれが調節可能である、請求項１記載の裁断装置。 ３．前記位相のずれが０〜１／２×１の間にある、請求項１または２記載の裁断 装置。 ４．前記紙裁ち胴（３）のシリンダジャーナル（２８）上にはすば歯車（２７） が回転不能に、かつ調節駆動装置（３１）によって軸方向に移動できるように配 置されている、請求項１または２記載の裁断装 置。 ５．調節駆動装置（３１）として空気圧シリンダが設けられている、請求項１か ら４までのいずれか１項記載の裁断装置。 ６．第１の切り刃（２３）がスペーサ（２４）によって第２の切り刃（２５）に 対してずらせるように配置されている、請求項１記載の裁断装置。