JPH10505748A - ガム基剤の製造方法 - Google Patents

ガム基剤の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、費用効率の高いエネルギー効率的な方法でミキサー(押出機)の少なくともあるセクションで冷却する方法を提供するチューインガム基剤を製造する連続方法を提供する。このため、一実施態様においては、本発明は、所望のガム基剤を製造するのに必要な成分を押出機に供給する工程、及び押出機の内容物の少なくとも一部を所望の温度に冷却するのに十分な熱容量を有するガム基剤成分を周囲温度において押出機に所望の位置で添加する工程を含む、押出機中でチューインガム基剤を連続的に配合する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 ガム基剤の製造方法関連出願の相互参照 本発明は、“Continuous Gum Base Manufacturing Using Highly Distributiv e Mixing”と題する、その開示が本明細書において参考として導入されている、 1993年9月24日に出願された米国特許願第08/126,319号の部分 継続出願である。発明の背景 本発明はチューインガム基剤を製造する連続方法に関する。 典型的なチューインガム基剤には、1種以上のエラストマー、1種以上の充填 剤、1種以上のエラストマー溶剤、可塑剤及び任意の可塑性ポリマー、蝋、乳化 剤及び種々の着色剤、フレーバー剤及び酸化防止剤が含まれる。主としてエラス トマーを溶融させること及びその他のガム基剤成分中に均質に分散させることが 困難であるために、ガム基剤の製造は典型的には多くの時間を必要とするバッチ 式の方法である。例えば、そのような従来の方法の一は、前方ブレードの後方ブ レードに対する速度比が約2:1のシグマブレードバッチ式ミキサー及び約80 乃至120℃の混合温度を用いる。 この従来の方法においては、エラストマー、エラストマー溶剤及び充填剤の初 期部分を加熱したシグマブレードミキサーに添加し、エラストマーが溶融又は可 塑化され、可塑剤と充填剤が十分に混合するまでブレンドする。エラストマー、 エラストマー溶剤、可塑剤、充填剤及びその他の成分の残りの部分を一工程ずつ 、しばしば次の成分を添加するまでに完全に混合するように各工程間に十分時間 をとって逐次添加する。特定のチューインガム基剤の組成、特にエラストマーの 量及び種類に依存して、各成分が十分に混合するのを保証するのにかなりの忍耐 が必要である。全体として、従来のシグマブレードミキサーを用いたチューイン ガム基剤の一バッチを製造するにはいずれにしても1乃至4時間の混合時間が必 要である。 混合後、チューインガムに使用できるように、溶融したガム基剤のバッチをミ キサーから出してコーティング又はライニングを施した平鍋に入れるか、貯蔵タ ンク又は濾過装置のようなその他の装置に注ぎ、次いで押し出すかキャスチング により造形し、冷却及び凝固させる。この追加の加工及び冷却が更なる時間を必 要とする。 単純化してガム基剤の製造に必要な時間を減少させる試みに種々の努力が払わ れた。General Foods Franceの名称の欧州特許広告第0273809号には、エ ラストマー及び充填剤成分を連続式ミル中で一緒にブレンドして非接着性プレミ ックスを形成し、プレミックスをフラグメントに分割し、プレミックスのフラグ メントと1種以上のその他の非接着性成分を粉末ミキサー中で一緒にブレンドす ることにより非接着性チューインガム基剤を製造する方法が開示されている。あ るいは、プレミックスのフラグメントとその他の基剤成分をその他のチューイン ガム成分とともに押出機に添加し、チューインガムを直接製造することもできる 。 またGeneral Foods Franceの名称の仏国特許広告第2635441号には、二 軸スクリュー押出機を用いたガム基剤濃縮物の製造法が開示されている。濃縮物 は、高分子量のエラストマー及び可塑剤を所望の割合で混合し、それらを押出機 に供給することにより調製される。エラストマー/可塑剤ブレンドの供給口の下 流で押出機に無機充填剤を添加する。得られるガム基剤濃縮物は多量のエラスト マーを含む。次いで濃縮物をその他のガム基剤成分と混合すると完全なガム基剤 が提供される。 D'Ameliaらによる米国特許第4,968,511号には、エラストマー部分と してある種のビニルポリマーを使用すると、(中間体ガム基剤を製造しないで) 一工程配合プロセスでチューインガムを直接製造しうることが開示されている。 Kochらによる米国特許第4,187,320号には、混合反応がま中でチュー インガム基剤を製造する三工程法が開示されている。 del Angel による米国特許第4,305,962号には、ガム基剤の前駆物質 としてエラストマー/樹脂マスターバッチを製造する方法が開示されている。 DeToraらによる米国特許第4,459,311号には、2つの別々のミキサー 、すなわち充填剤の存在下においてエラストマーを予め可塑化するための高強度 ミキサー、その後の全てのガム基剤成分を一緒に最終的にブレンドするための中 強 度ミキサーを用いるガム基剤の製造が開示されている。 数種の出版物には、チューインガム基剤の製造に別々のプロセスを使用した後 チューインガム製品を製造するのに連続押出機を使用しうることが開示されてい る。これらの出版物には、Degadyらによる米国特許第5,135,760号、Le sko らによる米国特許第5,045,325号、及びKramerらによる米国特許第 4,555,407号が含まれる。 前述のような努力にもかかわらず、使用するエラストマーの種類又は量を限定 することなく、またエラストマーを予めブレンドしたり予め処理したりすること なく種々の完全なチューインガム基剤を製造するのに効果的かつ効率的に使用し うる連続法の必要性及び願望がチューインガム業界にはある。 チューインガム基剤を製造するのに押出機、又は同様なミキサーを使用する上 で遭遇する問題の一は、熱交換に伴う困難により生ずる問題である。ある種のガ ム成分は、その他の成分と混合するためにかなり高温に加熱しなければならない 。これらの温度は、混合装置におけるその他の領域で望ましい温度以上である。 更に、そのような混合中に必要とされる機械的剪断もミキサー及びその中の製 品を加熱するであろう。少なくとも押出機のその他の部分で発生する熱は必ずし も下流では必要なく有害である。例えば、180℃以上の温度は少なくともある 種のガム基剤成分に非常に有害である。しかしながら、押出機中で熱を消失させ ることは難しい。発明の要約 本発明は、費用効率の高いエネルギー効率的な方法でミキサー(押出機)の少 なくともあるセクションに含まれる成分を冷却する方法を提供するチューインガ ム基剤を製造する連続方法を提供する。 このため、本発明は、所望のガム基剤を製造するのに必要な成分を押出機に供 給する工程、及び押出機の内容物の少なくとも一部を所望の温度に冷却するのに 十分な熱容量を有するガム基剤成分を周囲温度において押出機に所望の位置で添 加する工程を含む、押出機中でチューインガム基剤を連続的に配合する方法を提 供する。 一実施態様においては、ガム基剤成分はポリ酢酸ビニルである。 一実施態様においては、ガム基剤成分は製造されるガム基剤の少なくとも10 %を構成するのに十分な量が添加される。 一実施態様においては、押出機は少なくとも分配混合帯及び分散混合帯を含む 。 一実施態様においては、エラストマー及び充填剤がチューインガム基剤のその 他の成分より前に押出機に供給される。 一実施態様においては、押出機は第一の分散混合帯を含み、前記第一の分散混 合帯中にガム基剤成分が添加される。 一実施態様においては、押出機は高効率ミキサーである。 一実施態様においては、押出機にはブレード・ピンミキサーが含まれる。 更なる一実施態様においては、エラストマー及び充填剤を連続的にガム基剤を 製造するための押出機に添加する工程、押出機中のエラストマー及び充填剤の温 度よりは低いが、押出機に添加されるときのガム基剤成分の温度よりは高いガラ ス転移温度を有するガム基剤成分を添加する工程、及び連続的にガム基剤を製造 する工程を含むガム基剤を製造する方法が提供される。 別の実施態様においては、少なくとも第一及び第二の混合帯を含む押出機に所 望のガム基剤を製造するのに必要な成分を添加する工程、周囲温度より高くない 温度において押出機にポリ酢酸ビニルを添加する工程、及び連続的にガム基剤を 製造する工程を含む、押出機中でガム基剤を製造する方法が提供される。 別の実施態様においては、エラストマー及び充填剤を連続ミキサーに添加する 工程、固体としてポリ酢酸ビニルを連続ミキサーに添加する工程、及びミキサー から得られたチューインガム基剤を放出する工程を含む、単一の押出機を用いて チューインガム基剤を連続的に製造する方法が提供される。 本発明の方法は、いずれかのその他の成分とともにエラストマーを予めブレン ドしたり処理したりすることなく、いずれかの従来のガム基剤エラストマーを従 来の量で用いるのに適する。例えば、本発明は多くの又は全ての以下の成分を以 下の百分率で含む幅広い種類のガム基剤の連続製造に使用しうる。 成分 範囲(重量%) エラストマー 5.0-95 エラストマー溶剤 0-50 可塑剤 0-75 蝋 0-30 乳化剤 0.5-40 充填剤 1.0-65 着色剤/フレーバー剤 0-3.0 本発明は、一緒に、別々に、又はいずれかの組み合わせで使用しうるいくつか の異なる面を有する。これらの面の全ては、例えば二軸スクリュー押出機中で単 一の連続混合法を用い、一緒に、連続して実施しうる。 方法の面においては、エラストマー、エラストマー溶剤及び充填剤が高度に分 散する混合の条件下で一緒に連続的に混合される。“高度に分散する混合(highl y dispersive mixing)”という用語は、エラストマー、エラストマー溶剤及び充 填剤が非常に小さな粒子、小滴又は“ドメイン”になって、容易に相互に分散し 、そのあとその他のガム基剤成分中に実質的に均質に分布しうることを意味する 。この分散混合工程は、分散するのが最も困難なガム基剤成分の解きほぐし及び “分解”工程と考えられる。このためには以下に論述するように、特別の混合要 素を用いる。 方法の面においては、チューインガム基剤成分を粘度の減少する順序にほぼ対 応する順序で、異なる位置で逐次連続押出機に添加する。相対的に高い粘度のチ ューインガム基剤成分(例えば、多くのエラストマー)を充填剤及びエラストマ ー溶剤とともに上流の位置で第一に押出機に添加し、一緒に混合する。充填剤及 びエラストマー溶剤がエラストマーの分散を助ける。一実施態様においては、中 間の粘度のチューインガム基剤成分(例えば、ポリ酢酸ビニル、低分子量エラス トマー及びエラストマー溶剤)を中間の位置で第二に押出機に添加し、その前に 添加した高い粘度の成分とともに混合する。比較的低い粘度のチューインガム基 剤成分(例えば、オイル、脂肪及び蝋)を下流の位置で第三に押出機に添加し、 その前に添加した高い及び中間の粘度の成分とともに混合する。 方法の面においては、エラストマー、エラストマー溶剤、充填剤、中間の粘度 の成分(例えば、ポリ酢酸ビニル)及び、任意に低い粘度の成分(例えば、脂肪 、オイル及び蝋)を高度に分配する混合の条件下で連続して一緒に混合する。“ 高度に分配する混合(highly distributive mixing)”という用語は、成分が広が ってすなわち相互に“分配されて”実質的に均質なチューインガム基剤ブレンド を形成することを意味する。同様に、前述の“分散混合”の工程は、分散混合の 加工助剤として充填剤を用い、エラストマーを非常に小さな粒子、小滴又はドメ インに“分解させる”。連続法において更に下流でおこる“分配混合”の工程は 、これらの非常に小さな粒子、小滴又はドメインを残りのガム基剤成分間に一様 に分配させる。 方法の面においては、ガム基剤混合物の揮発性成分が押出プロセス中に連続し て除去されうる。これらの揮発性成分には、望ましくない分解生成物、例えば、 混合プロセス中に少量生ずる分解したエラストマー、エラストマー溶剤又は可塑 剤が含まれる。揮発性成分を除去すると、チューインガム基剤のフレーバー剤か ら望ましくない甘草の後味(off-notes)を除去するのに役立つ。このことは、例 えば選択された位置で押出機を真空にすることにより成しうる。分解生成物が周 期的に除去されず、基剤成分と混合している場合には、それらを基剤から除去す るのは非常に困難になる。 方法の面においては、ある種の成分をポンプにより加圧下において液体状態で 注入しうる。液体状態は、1個以上の加熱された供給タンクを用い、蝋のような 成分を予め溶融することにより、あるいは脂肪又はオイルの粘度を低下させるこ とにより成しうる。加圧下において液体を注入すると、一層精確な計量及び一層 良好なある種の低及び中粘度成分の混合及び分配を容易にしうる。 本発明は多くの利点を有する。第一に、チューインガム基剤が連続方法で製造 される。所望であれば、製造されたものを連続チューインガム製造ラインに供給 するのに使用しうる。第二に、ガム基剤成分の平均滞留時間が数時間から数分に 減少する。第三に、必要な添加及び配合工程の全てが単一の連続混合装置を用い て連続して実施しうる。第四に、好ましい実施態様が、混合プロセスにおける押 出機の温度をある位置で低下させるエネルギー効率のよい方法を提供する。第五 に、本発明は、エラストマーを予めブレンドしたりその他の予備処理を施したり する必要なしに、種々のガム基剤エラストマー及びエラストマーの百分率を含む 幅広い範囲のガム基剤組成物に効果的である。第六に、ガム基剤は要求があれば 、最終基剤の残留量を除去して製造しうる。このことは、市場の要求及び製法の 変化に反応する最高の適応性を許容する。 本発明の前述の及びその他の特徴及び利点は、以下の今日の好ましい実施態様 に関する詳細な記載、添付図面及び実施例を結合させて読むことから更に明らか となろう。図面の簡単な説明 図1は、本発明を実施するのに使用するための二軸スクリュー押出機の模式図 を表す。 図2は、図1の押出機において使用する一組の剪断ディスクを表す。 図3は、図1の押出機において使用する一組の歯付き要素を表す。 図4は、図1の押出機において使用する一組の混練ディスクを表す。 図5は、混練ブロックを形成するための、ヘリックス状に設けられた複数個の 混練ディスクを表す。 図6a−eは、混合プロセス中のガム基剤成分の模式的な連続図を表す。 図7は、低分子量ポリ酢酸ビニルの熱容量対温度の差動走査熱量計の図を表す 。 図8は、実施例5で論述する押出機における材料の温度の近似の結果を表す。図面及び本発明の好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、ガム基剤を連続して製造する改良方法を提供する。その方法によれ ば、少なくとも押出機のあるセクションで冷却するために、十分な熱容量を有す る成分を押出機に十分な量添加する。好ましくは、押出機における成分を冷却す るために、押出機のあるセクションにおけるある成分の温度より低いガラス転移 温度を有する成分を押出機に添加する。 その熱容量のために、成分は熱を消失させて押出機における成分の温度を低下 させる。このことは、基剤成分を分解及び損なう押出機内の温度を妨げ、エネル ギー効率のよい方法を提供する。好ましい実施態様においては、好ましくは周囲 温度より高くない温度において添加される成分はポリ酢酸ビニルである。 本発明の方法により製造されるチューインガム基剤は、従来の方法により風船 ガムを含む従来のチューインガムを製造しうる。そのようなチューインガム及び 製造方法の詳細は公知であるので、本明細書では詳細には繰り返さない。もちろ ん、非接着性チューインガム及び風船ガムのような特定のチューインガムは、特 定のガム基剤配合物及び成分を使用するであろう。しかしながら、そのようなガ ム基剤成分は本明細書に記載された方法により配合しうる。 一般的には、チューインガム組成物は典型的には水溶性バルク部分、水不溶性 チューインガム基剤部分及び典型的には水不溶性のフレーバー剤を含む。水溶性 部分は、フレーバー剤の一部とともに咀嚼している間にある時間がたつと消失し てしまう。ガム基剤部分は咀嚼の間中口の中に保持される。 チューインガムの水溶性部分には、軟化剤、バルク甘味料、高強度甘味料、フ レーバー剤及びそれらの組み合わせが含まれうる。ガムの咀嚼性及び口の感触を 最適化するためにチューインガムに軟化剤を添加する。可塑剤としても知られて いる軟化剤は、一般的にはチューインガムの約0.5乃至15重量%を構成する 。軟化剤にはグリセリン、レシチン、及びそれらの組み合わせが含まれる。ソル ビトール、水素化澱粉加水分解物、コーンシロップ及びそれらの組み合わせを含 むような甘味料水溶液もチューインガムの甘味料及び結合剤として使用しうる。 バルク甘味料は、チューインガムの5乃至95重量%、更に典型的には20乃 至80重量%、最も一般的には30乃至60重量%を構成する。バルク甘味料に は、糖及び非糖甘味料及び成分が含まれる。糖甘味料には、蔗糖、ブドウ糖、マ ルトース、デキストリン、乾燥転化糖、フルクトース、レブロース、ガラクトー ス、コーンシロップ固体等が単独又は組み合わせで含まれるが、それらに限定さ れるわけではない。非糖甘味料には、甘味料の特徴を有するが一般的に知られて いる糖を回避している成分が含まれる。非糖甘味料には、ソルビトール、マンニ トール、キシリトールのような糖アルコール、水素化澱粉加水分解物、マルチト ール等が単独又は組み合わせで含まれるが、それらに限定されるわけではない。 高強度甘味料も存在しうるが、一般的には非糖甘味料とともに使用される。使 用される場合には、高強度甘味料は典型的にはチューインガムの0.001乃至 5重量%、好ましくは0.01乃至1重量%を構成する。典型的には、高強度甘 味料は蔗糖より少なくとも20倍甘い。これらにはサクラロース(sucralose)、 アスパルテーム(aspartame)、アセサルファム(acesulfam)の塩、アリテーム(ali tame)、サッカリン及びその塩、サイクラミック酸(cyclamic acid)及びその塩、 グリシルリチン、ジヒドロカルコン類(dihydrochalaones)、トーマチン(thaumat in)、モネリン(monellin)等が単独又は組み合わせで含まれるが、それらに限定 されるわけではない。 糖及び/又は非糖甘味料の組み合わせもチューインガムに使用しうる。甘味料 は又チューインガムにおいて全部又は一部が水溶性増量剤として機能しうる。更 に、軟化剤は又、例えば糖又は糖アルコールの水溶液とともに追加の甘味を提供 しうる。 フレーバー剤は一般的にはチューインガム中にチューインガムの約0.1乃至 15重量%、好ましくは約0.2乃至5重量%、最も好ましくは約0.5乃至3 重量%の範囲内の量が存在すべきである。フレーバー剤には、カンキツ類のオイ ル、果実の精油、ハッカ油、スペアミント油、その他のハッカ油、クローブ油、 冬緑油、アニス等のような植物及び果実から誘導される油(しかし、それらに限 定されるわけではない)を含む、精油、合成フレーバー又はそれらの混合物が含 まれうる。人造フレーバー剤及び成分も使用しうる。天然及び人造フレーバー剤 は、知覚的に許容しうるように組み合わせうる。 着色剤、乳化剤、薬剤及び追加のフレーバー剤のような任意の成分もチューイ ンガムに含まれうる。 不溶性ガム基剤は一般的にはエラストマー、エラストマー溶剤、可塑剤、蝋、 乳化剤及び無機充填剤を含む。本発明によれば、好ましくは、ある程度可塑剤と して挙動するポリ酢酸ビニルのような可塑性ポリマーが含まれる。エラストマー には、ポリイソブチレン、ブチルゴム(イソブチレン−イソプレンコポリマー) 及びスチレンブタジエンゴム、並びにチクル(chicle)のような天然ラテックスが 含まれうる。エラストマー溶剤は、テルペン樹脂及びエステルガムのような樹脂 がしばしばである。可塑剤は典型的には、獣脂、水素化及び部分的水素化植物油 、及びカカオ脂を含む脂肪及び油である。一般的に使用される蝋には、パラフィ ン、微結晶質蝋及び蜜蝋及びブラジルロウヤシの蝋のような天然蝋が含まれる。 ガム基剤は典型的には充填剤成分も含む。充填剤成分は炭酸カルシウム、炭酸 マグネシウム、タルク、燐酸二カルシウム等である。充填剤はガム基剤の約5乃 至約60重量%を構成しうる。好ましくは、充填剤はガム基剤の約5乃至約50 重量%を構成する。 可塑剤の性質を有する場合もある乳化剤には、グリセロールモノステアレート 、レシチン及びグリセロールトリアセテートが含まれる。更に、ガム基剤は又、 酸化防止剤、着色剤及びフレーバー剤のような任意の成分を含みうる。 不溶性ガム基剤はガムの約5乃至約80重量%を構成しうる。更に典型的には 、不溶性ガム基剤はガムの10乃至50重量%を構成し、ガムの約20乃至約3 5重量%であるのがしばしばである。 本発明によれば、ガム基剤は、好ましくは単一の押出機を用いて連続方法で製 造される。好ましい実施態様においては、ガム基剤は少なくとも2個の混合帯を 用いて製造される。“Method for Continuous Gum Base Manufacturing”と題す る、その開示が本明細書において参考として導入されている、本明細書と同日に 出願された米国特許願第 号には、単一の押出機を用いてガ ム基剤を製造するのに使用しうる多くの方法及び実施態様が開示されている。 一実施態様においては、本発明は図1に模式的に表されているような二軸スク リュー押出機で実施される。二軸スクリュー押出機には、チューインガム基剤成 分を添加しうるいくつかの異なる供給入口が設けられている。押出機のバレル内 のスクリューは、スクリューの長さ方向に沿って異なる種類の要素を具備してい る。種々のセクションは加工セクションとも呼ばれ、セクションで使用される要 素の種類により表現される。押出機のバレルは典型的には、その他の領域とは独 立して加熱又は冷却しうる領域に分割される。これらの加熱領域は通常、バレル 帯セクションの長さ及び加工セクションの要素に依存して加工セクションと一致 する。 異なる設備の製造業者は異なる種類の要素を製造するけれども、最も一般的な 種類の要素は、搬送要素、圧縮要素、逆転要素、剪断ディスク及び歯付き要素、 及び混練ディスク及びブロックのような均質化要素を含む。搬送要素は一般的に は、要素に沿ったねじ山間の幅が広いらせん旋回するねじ山を有する。これらの 要素は、材料を迅速に押出機の本体に動かすために供給入口セクションで使用さ れる。圧縮要素は、材料がねじ山に沿って動くときに狭くなるピッチのねじ山を 有する。この結果、材料を下流方向に押し進めてその他の要素を通過させるのに 必要な前方方向への圧縮及び高圧が得られる。逆転要素は、搬送要素とは反対の 角度のねじ山を有する。ねじ山は材料を上流方向に押し進める方向に回転する。 これらの要素は高い背圧を提供し押出機内の材料の移動を遅らせる。もちろん、 押し出された材料は逆転要素を通過して下流方向に移動させるねじ山とは反対方 向に進む。混練ブロックの逆方向のらせん配列は同様な結果を成しうる。 剪断ディスクは、その名称が暗示するように、押出機内の材料に高い剪断力を 与え、その結果高度に分散する混合が得られる。図2に表されるように、二軸ス クリュー押出機においては、2つの異なるスクリュー上の相互に向き合う剪断デ ィスクが密接に適合するディスク/スロット要素を有する。図3に表されるよう に、歯付き要素は他方のスクリューの円筒状スペーサシャフトと対置する歯車様 の歯を有する。歯付き要素は高度に分配する混合を付与する。一単位として円筒 状シャフト部分と歯付き部分を有する歯付き要素が調和したセットに製造されて いることがしばしばである。図4に表されるように、混練ディスクは長円形をし ており、押出機内を通過する材料に混練作用を提供する。混練ブロックと呼ばれ る図5に表されるように、複数個の混練ディスクが相互にらせん配置に位置する ことがしばしばである。 高度に分配する混合は、圧縮方向とは逆方向に流動させるねじ山が欠けている 部分を有する逆搬送要素を用いても成しうる。これらの欠けている部分は、ねじ 山が要素の長さに平行に切断されて溝となっている。混練ブロックのあとの逆搬 送要素は又、高い背圧を生じさせ、高度に分配する混合を生じさせる。 これらの要素、及び二軸スクリュー押出機において有用なその他の要素は当業 者には公知であり、市販されている。要素は、異なる種類の一般的に入手しうる 二軸スクリュー押出機に特別に設計されることもしばしばであり、それらには同 一方向回転、逆方向回転、かみ合い及び接線二軸スクリュー押出機が含まれる。 所望する押出機の種類に依存して、同様な機能のための要素の設計は変更される であろう。 特定の種類の押出機のための特定の種類の要素は、Farrel-Rockstedt同一方向 回転二軸スクリュー押出機のために、コネチカット州(06401)アンソニア、メイ ンストリート25(25 Main Street,Ansonia)にあるファレル・コーポレーション (Farrel Corporation)より市販されている非かみ合い多角形要素である。非かみ 合い多角形は分散混合を生ずるとされている。 本発明の実施態様においては、分散混合は最少量のポリマー鎖の分解でエラス トマーを解きほぐす。従って、分散混合はポリマーの分子量の低下が避けられな いけれども、この分子量の低下が最少になるように分散混合の操作を制御するの が好ましい。好ましくは、平均分子量は従来の方法を用いてガム基剤に混合する 同一ポリマーの平均分子量より低くないであろう。しかしながら、制御された量 の分子量の低下では最終製品の咀嚼のテキスチャーを最適化するのに望ましい。 適する分散混合は、検出しうるゴムのかたまりのない滑らかなゴム状流体を生 ずるであろう。わずかにゴムのかたまりが存在しても、その後の混合工程でふる い分けしたり分散させたりしうる。しかしながら、かたまりの数又は寸法が過剰 であるか、又は処理されたエラストマー及び充填剤が凝集又は粒状塊の形の場合 には、適用した分散混合は不適当である。 分配混合は、“発汗(sweating)”していると思われる材料、又はマーブル模様 又はスイスチーズのテキスチャーを有する材料よりむしろ均質なガム基剤を生ず るのに十分であるべきでじる。本発明の好ましい実施態様においては、高度に分 配する混合は、可塑剤、特に脂肪、オイル及び蝋を、これらの可塑剤が従来のチ ューインガム基剤製造プロセスにおいて均質混合されるのと同程度に均質混合す るのに十分である。 前述のように、本発明によれば、連続してチューインガム基剤を製造する方法 を提供するために、少なくとも押出機内のある位置で押出機中の成分を冷却する ミキサー(押出機)中で効果的に熱交換する方法が提供される。 典型的には、エラストマー及び樹脂は押出機の最初のセクションで導入される であろう。実施例においては、これらの成分は分散混合を受けるであろう。最初 は、これらの成分を注入するためにこれらの成分を比較的高温に加熱する必要が あることに注目すべきである。次いで、分散帯における剪断作用のために、押出 機内のこの領域において多量の熱が発生する。 この熱は押出機の最初のセクションにおいては必要かもしれないけれども、そ の後のセクション又は押出機内のその後の成分の混合には熱は必要なく、有害に なるかもしれない。例えば、樹脂及びエラストマーは典型的には押出機内のこの セクションにおいて約160℃の温度であろう。しかしながら、約180℃以上 の温度では、ガム基剤成分は損傷を受けたり分解したりしうる。 本発明によれば、押出機に熱容量の高い成分を添加することにより熱が消失す る。この成分は、好ましくは固体として、十分な量の熱を消失させるのに十分な 量添加されるチューインガム基剤成分である。好ましくは、成分は(加熱される ことなしに)周囲条件下で添加される。しかしながら、所望であれば、成分は添 加される前に冷却する。 好ましくは、成分は、押出機の最初の帯内のエラストマー及び充填剤の温度よ り低いガラス転移温度を有するものである。したがって、成分は多量の熱を吸収 及び消失させて、押出機内に含まれるチューインガム基剤を冷却するであろう。 好ましい実施態様においては、押出機を冷却する成分としてポリ酢酸ビニルが 使用される。ポリ酢酸ビニルは大きな熱容量を有する。典型的なチューインガム 基剤においては、ポリ酢酸ビニルは組成物の少なくとも約20%をしめる。更に 、ポリ酢酸ビニルは押出機内の成分の温度より低い20乃至75℃においてガラ ス転移相変化を示す。 所望であれば、ポリ酢酸ビニルは、ある種の樹脂、着色剤、又はその他の基剤 成分のようなその他の成分とともに添加しうる。同様に、チューインガム基剤を 製造するために1種類以上のポリ酢酸ビニルを添加することが望ましい。 好ましくは、ポリ酢酸ビニルは2.54cm(1インチ)より小さい寸法のペレ ット状で添加する。好ましい実施態様においては、ポリ酢酸ビニルは0.32cm (1/8インチ)以下の寸法のペレット状で添加する。 押出機を冷却する成分は押出機のいずれかのセクションで添加しうる。例えば 、成分は分散帯の終了部で添加しうる。このことは、その成分が、その他の感温 性成分を更に添加する前に押出機内の成分を冷却するであろう。しかしながら、 冷却成分は分散帯の下流で、例えば分散帯の直後に添加しうる。 図1に示されるように、本発明の実施態様を実施するために、二軸スクリュー 押出機10には、搬送要素31、搬送及び圧縮要素32及び圧縮要素35を具備 する第一の加工セクション21に隣接して第一の供給入口位置12が設けられて いる。第二の加工セクション23には、図3に表されるような1組の歯付き要素 33及び、図3に表されるような数組の剪断ディスク34が設けられている。第 二の加工セクション23の終了部には、真空源(図示せず)に連結している開口 部16が押出機10に設けられている。第三の加工セクション24は、追加の搬 送要素31、搬送及び圧縮要素32及び圧縮要素35を含む。追加のガム基剤成 分を第三の加工セクション24に供給するために、この第二の組の搬送要素31 に隣接して押出機中に第二の供給入口位置13が設けられている。供給入口位置 13は、粉末成分並びにポンプ41からの液体成分の添加を許容する。第四の加 工セクション25には混練ディスク36が設けられている。第五の加工セクショ ン26の開始部には、ポンプ43に連結している別の入口15及び側方供給口4 2(一軸又は二軸スクリュー押出機、又は高圧を発生させうるギヤーポンプでも よい)に連結している開口部状の供給入口14が二軸スクリュー押出機10に設 けられている。第五の加工セクション26には、第六及び最終加工セクション2 8にガム基剤成分を押し進める搬送要素31、搬送及び圧縮要素32及び圧縮要 素35が設けられている。セクション28は2組の歯付き要素33、次いで逆要 素39及び剪断ディスク34を含む。剪断ディスク34を通過した後、ガム基剤 成分は押出機10から出る。 成分の一部を溶融するか又はそれらの粘度を低下させるためにそれらを加熱す ることが好ましい場合もある。図1に示されるように、押出機10には、このた めにそれぞれポンプ41及び43に連結している加熱されたタンク44及び45 が設けられている。温度を追跡したり押出機を加熱又は冷却する装置のようなそ の他の一般的に使用する装置は図1には図示されていない。装置には、制御され た、追跡された速度で粒状化又は粉末化された成分を連続して追加するための従 来の秤量及び供給装置も含まれるであろう。 図1は、模式的表現として、押出機10内を流動する見地から種々の成分をそ れぞれの順序で示すことは理解されよう。典型的には、スクリューは水平に設け られており、供給入口、特に入口12及び13のような大気に対して開放されて いるものはスクリューの上方に垂直に位置している。 図1の配置は以下の実施例において略述されている特定のガム基剤については 望ましいかもしれないが、その他のガム基剤にはその他の配置が好ましいかもし れない。図1は、3つの一般的な成分の添加領域及び6つの加工セクションを有 する押出機を表す。ガム基剤によっては、加工セクションの数が異なり、2、4 又はそれ以上の成分の供給セクションを使用しうる。図1は又、第一の加工セク ション21において1組の各々が長い搬送要素31、搬送及び圧縮要素32及び 圧縮要素35、セクション24及び26において短い1組の搬送及び圧縮要素3 2、及びセクション26において短い1組の搬送要素31及び圧縮要素35を使 用することを表す。実際には、これらのセクションでは異なる種類及び長さの1 、2又はそれ以上の要素を使用しうる。図1は又、セクション23において1組 の歯付き要素33及び3組の剪断ディスク34を表すが、異なる数のこれらの要 素、又は異なる要素を全て一緒に使用してもよい。同様に、セクション25及び 28において、これらのセクションで混合されるガム成分及び使用される押出機 の種類に依存して、分配混合を生じさせる異なる種類の要素を使用してもよい。 前述したように、単一の押出機を用いて連続してガム基剤を製造するのにその 他の押出機及び方法も使用しうる。“Continuous Gum Base Manufacturing Usin g a Mixing Restriction Element”と題する、その開示が本明細書において参考 として導入されている、1993年10月14日に出願された米国特許願第08 /136,589号には、混合制限要素を含む押出機が開示されている。開示さ れた押出機は、本発明によるガム基剤を製造するのに使用しうる。 好ましい実施態様においては、高効率連続式ミキサーを使用する。高効率ミキ サーは、比較的短い距離の長さのミキサーで完全な混合を提供しうるものである 。この距離は、混合要素からなるミキサースクリューの特定の活動領域の長さを 、この活動領域内のミキサーバレルの最大直径で割った比として表される。好ま しい実施態様においては、L/Dは約40未満であり、最も好ましくは約25未 満である。 使用しうる単一の高効率ミキサーの例はブレード・ピンミキサーである。ブレ ード・ピンミキサーは、比較的短い距離で効率的な混合を提供するために選択的 に配置した回転するミキサーブレードと静的なバレルピンの組み合わせを用いる 。市販のブレード・ピンミキサーは、スイスのブス・アー・ゲー(Buss AG)によ り製造され、イリノイ州ブルーミンドデール(Bloomingdale)にあるブス・アメリ カ(Buss America)から入手しうるBussニーダーである。 ブレード・ピンミキサー及びそれを用いる方法は、“Total Chewing Gum Manu facture Using High Efficiency Continuous Mixing”と題する、その開示が本 明細書において参考として導入されている、1994年12月22日に出願され た米国特許願第08/362,254号に開示されている。この特許願に開示さ れている押出機及びミキサーは、本発明によるガム基剤を製造するのに使用しう る。 図6a−eは、実施態様においてチューインガム基剤に配合される種々のガム 基剤成分の状態を表す。始めは、図6aに示されるように、高分子量エラストマ ー51及び中程度の分子量のエラストマー52がともに、エラストマー分子が相 互にしっかり結合している顆粒又は粒子状である。充填剤53は粒子状であるが 、エラストマー51及び52と均質に混合されてなくてもよい。エラストマー溶 剤54は液滴の形で存在しうる。混合が開始されると、図6bに示されるように 、エラストマー溶剤54はエラストマー51及び52と結合するようになる。充 填剤53、エラストマー溶剤54及び熱の存在下で、顆粒は個々のエラストマー 分子にばらばらになりはじめる。又、充填剤53は一層一様に分布するようにな り、その粒子寸法は低下しうる。この方法を継続するにしたがって、エラストマ ー51及び52は、図6cに示されるように、解きほぐされるようになる。この解 きほぐしは、エラストマー51及び52が高度に分散する混合を受けた結果であ る。 実施態様においては、この工程の後、図6dに示されるように、ポリ酢酸ビニ ルを添加しうる。始めは、この物質もばらばらの粒子である。この物質を添加す ると、その熱容量のためにすでに押出機に添加されている成分を冷却するであろ う。もちろん、前述のように、ポリ酢酸ビニルは押出機のいずれのセクションで も添加しうる。 図6eに示されるように、更なる混合及び、蝋56及び乳化剤57のような更 なる成分の添加が分配混合を受ける。高度に分配する混合が継続すると、均質な チューインガム基剤が生じ、ばらばらな粒子又は液滴は知覚上の認識により検出 されない。 エラストマーは、樹脂のようなエラストマー溶剤及び充填剤とともに第一の供 給入口12で添加しうる。しかしながら、特に低分子量のエラストマーは、少な くとも一部を第二の供給入口13で添加しうる。充填剤も第二の供給入口13で 添加しうる。ポリ酢酸ビニルは入口開口部14において粉末供給装置により添加 しうるが、溶融した脂肪及び蝋及びオイルは最後の供給入口15で添加しうる。 このため、充填剤、エラストマー及び可塑剤は、低粘度成分が添加される前に、 まず高度に分散する混合を受ける。供給入口15の後の歯付き要素38、逆要素 39及び剪断ディスク40は、全ての低粘度ガム基剤成分とその他のガム基剤成 分との高度に分配する混合を施す。 好ましい小規模の押出機は、独国ニュールンベルグのレイストリッツ社(Leist ritz)のモデルLSM 30.34 逆方向回転、かみ合い及び接線二軸スクリュー押出機 である。その他の許容しうる二軸スクリュー押出機には、コネチカット州(06379 )ポーカツックにあるクロムプトン・アンド・ノウルズ・コーポレション・ナン バー・ワン・エクストルージョン・ドライブ(Crompton & Knowles Corporation, #1 Extrusion Dr.)製の、Davis Standard D-Texモデルとしても知られているJap an Steel Works モデルTEX30HSS32.5PW-2V かみ合い同一及び逆方向回転二軸ス クリュー押出機及びニュージャージー州(07446)ラムゼイ、クレセントアベニュ ー、663 イー(663 E.Crescent Ave.,Ramsey)にあるウェルナー・アンド・フライ ダラー・コーポレーション(Werner & Pfleiderer Corporation)製の同一又は逆 方向回転かみ合い二軸スクリュー押出機が含まれる。バレルの長さが長いほうが 好ましい。ウェルナー・アンド・フライダラー・コーポレーションの同一方向回 転二軸スクリュー押出機は、長さ対直径の比(L/D)が58まで上昇しうる。 Japan Steel Works Model TEX30HSS32.5PW-2V 押出機は、L/D比が48である ように設計しうる。実施例1 ガム基剤は、以下の要素(第一の供給入口から押出機の出口端部まで前進する 順に、各要素についてレイストリッツの部分表示を用いて示した)を具備するバ レルの直径が30.3mmのかみ合い様式のレイストリッツ社のモデルLSM 30.34 逆方向転、かみ合い及び接線押出機を用いて連続的に製造された。 FF-1-30-120 (搬送要素) KFD-1-30/20-120 (搬送及び圧縮要素) FD-3-30-120 (圧縮要素) ZSS-2-R4 (歯付き要素) ZSS-2-R4 KS (剪断ディスク) KS FF-1-30-120 KFD-1-30/20-120 FD-3-30-120 ZSS-2-R4 ZSS-2-R4 ZSS-2-R4 KS 押出機の出口端部におけるダイの孔は1mmであった。 押出機は、各々がFF-1-30-120 搬送要素に隣接する2つの供給帯を有した。粉 砕したブチルゴム、炭酸カルシウム及びテルペン樹脂が6:23:17の比の粉 末ブレンドを第一の供給帯において3kg/hr の速度で供給した。50乃至80℃ のポリ酢酸ビニルも第一の供給帯において0.39kg/hr の速度で供給した。5 部のグリセロールモノステアレート、8部の水素化綿実油、5部の水素化大豆油 、3部の高分子量ポリ酢酸ビニル及び21部の低分子量ポリ酢酸ビニルの粉末ブ レンドを第二の供給帯に2.74kg/hr の速度で供給した。3部の部分的水素化 大豆油及び3部のレシチンのブレンドも30℃に加熱して0.4kg/hr の速度で 供給した。操作中の押出機ハウジングの温度は以下のとおりであった。 押出機は、100回/分の速度で操作しかつ9アンペアを用した(draw)。ゴム粒 子又は凝離したオイルのないチューインガムが製造された。しかしながら、ポリ 酢酸ビニルの一部は十分には均質混合されていなかった。これは、チューインガ ムの製造に基剤を使用する際に均質混合されるであろう。実施例2 別のチューインガム基剤を連続して製造するのに、実施例1で使用したものと 同一の押出機の配置及び温度を使用した。粉砕したブチルゴム及び炭酸カルシウ ムが15:31の比の粉末ブレンドを第一の供給帯に3kg/hr の速度で供給した 。ポリ酢酸ビニルも50乃至80℃に加熱して2.08kg/hr の速度で供給した 。22部の低分子量ポリ酢酸ビニル、13部の水素化綿実油、3部のグリセロー ルモノステアレート及び13部の水素化した大豆油の粉末ブレンドを第二の供給 帯に6.63kg/hr の速度で供給した。部分的水素化大豆油も30乃至60℃に 加熱して1.3kg/hr の速度で供給した。押出機は、100回/分の速度で操作 し、7〜8アンペアを用した。実施例1の基剤と同様に十分には混合されておら ず、第二の供給帯に材料が蓄積するという困難があるけれども、完全なチューイ ンガム基剤が製造された。実施例3 実施例1に示されるように、レイストリッツ社のモデル30.34 二軸スクリュー 押出機に以下の要素(第一の供給入口から押出機の出口端部まで前進する順に、 各要素についてレイストリッツの部分表示を用いて示した)を配置させた。 (31)FF-1-30-120 (32)KFD-1-30/20-120 (35)FD-3-30-120 (33)ZSS-2-R4 (34)KS (34)KS (34)KS (31)FF-1-30-120 (32)KFD-1-30/20-120 (35)FD-3-30-120 (36)18 混練ディスク、2組の2及び4組の3の上に積み重ねられた、各組間 は90° (31)FF-1-30-120 (32)KFD-1-30/20-120 (35)FD-3-30-120 (33)ZSS-2-R4 (33)ZSS-2-R4 (39)FF-1-30-30(逆操作のために配置) (34)KS これらの要素の全長は1060mmであり、30.3mmのバレルのL/D比は約3 5である。 以下の成分を特定の位置において以下の割合で押出機10に添加する。表に示 した割合は定常状態の操作に関する割合である。 全体の供給速度は約11kg/hr(25lb/hr)である。温度は、混合物が約115 乃至125℃であるように制御される。 実施例は比較的小規模の操作であったが、この方法は容易に規模を増大しうる 。二軸スクリュー押出機を用いる場合には、同一のL/D比を保持しながら、バ レルの直径を15cm(6インチ)のように大きくして、長さを長くすることによ り規模を増大させる。L/D比が45の場合には、バレルの直径が15cm(6イ ンチ)であれば長さは6.75m(22.5フィート)である。大きい機械が容 易に除去しうる熱より多量の熱を発生させるとすれば、押出機の回転数(回/分 )を低下させてもよいし、冷却したシャフトや混合要素を使用してもよい。又、 第一の供給帯においてある種の樹脂を入れることにより、混合中に発生した熱は 低下する。 実施例1に関する実験を実施する場合に、初めはポリイソブチレンを第二の供 給入口で添加した。このことは始めは可能であるが、脂肪及びポリ酢酸ビニルの ブレンドも添加する場合には、脂肪が溶融してスクリューを円滑にして、それら は、もはやポリイソブチレン中に入らなかった。これが、実施例1においてポリ イソブチレンを第一の供給帯で導入する理由である。 実施例1及び2においてはブチルゴムを使用する前に粉砕するので、粉砕した ブチルゴムが粉末ブレンドとして押出機に供給されるような形状に保持されるの を助けるために、充填剤の一部及び粉砕したブチルゴムを(充填剤対ブチルゴム の比が1:3で)予め混合する。この充填剤は、実施例に示した割合で含まれた 。実施例4 ガム基剤の製造には、バレルの直径が100mmで、全体に活動的な混合のL/ D比が15のBussニーダーを使用した。ミキサーには第一の供給セクションと4 つの混合セクションが含まれた。セクションは、主要な(例えば、固体)成分を ミキサーに添加するのに使用しうる4つの大きな供給開口部を含有しうる。第三 の混合セクションには又、液体成分を添加するのに使用される2つの小さい液体 注入開口部が形成されている。液体注入開口部には、中空に形成された特別なバ レルピンが含まれる。バレルピンは好ましくは、大部分の、又は全ての利用でき る位置に、全て3列で存在する。ミキサーの第一のセクションは分散混合帯を提 供し、残りのセクションは分配混合帯を提供する。 多くのガム基剤製品のための混合スクリューの今日好ましい形態は以下のとお りである。第一の供給セクションにはL/D比が約1−1/3の低剪断要素が設 けられている。第一の供給セクションのL/D比は、その目的が単に成分を混合 セクションに搬送するだけなので、前述のように、全体に活動的な混合のL/D 比の15の一部として計算されない。 第一の混合セクションには2つの低剪断混合要素、次いで2つの高剪断要素が 設けられている。2つの低剪断混合要素はL/D比が約1−1/3の混合に寄与 し、2つの高剪断混合要素はL/D比が約1−1/3の混合に寄与する。第一の 混合セクションは、共同オン・スクリュー要素を具備する57mmの制限環集成体 により覆われる終了部を含み、L/D比が約3.0の総混合を有する。 第一の混合セクションの終了部及び第二の混合セクションの開始部にまたがる 共同オン・スクリュー要素を具備する制限環集成体は、合わせてL/D比が約1 .0であり、その一部は第二の混合セクション内にある。次いで、第二の混合セ クションには3つの低剪断混合要素及び1.5個の高剪断要素が設けられている 。3つの低剪断混合要素はL/D比が約2.0の混合に寄与し、1.5個の高剪 断混合要素はL/D比が約1.0の混合に寄与する。このセクションはL/D比 が約4.0の総混合を有する。 第三の混合セクションの終了部及び第四の混合セクションの開始部には、L/ D比が約1.0の共同オン・スクリュー要素を具備する約60mmの別の制限環集 成体がまたがっている。次いで、第四の混合セクションの残りには、L/D比が 約3−1/3の混合に寄与する5つの低剪断混合要素が設けられている。このセ クションは又、L/D比が約4の総混合を有する。 27.4%の粉をふりかけた粉砕したブチルゴム(25%の炭酸カルシウムを 75%のブチルゴムにふりかけた)、14.1%の低温で軟化するテルペン樹脂 (軟化点=85℃)、14.4%の高温で軟化するテルペン樹脂(軟化点=12 5℃)及び44.1%の炭酸カルシウムの混合物を11.2kg/hr(24.6lb/h r)の速度で第一の大きな供給開口部に供給した。 73.5%の低分子量ポリ酢酸ビニル、9.2%の高分子量ポリ酢酸ビニル、 8.6%の低温で軟化するテルペン樹脂及び8.7%の高温で軟化するテルペン 樹脂の混合物を周囲温度において7.89kg/hr(17.4lb/hr)の速度で第二の 大きな供給開口部に供給した。ポリイソブチレンも又1.6kg/hr(3.5lb/hr) の速度でこの開口部に添加した。 予め83℃に加熱した脂肪混合物を6.58kg/hr(14.5lb/hr)の合計速度 で第三の混合セクションの液体注入開口部に注入した。混合物の50%は各開口 部から供給した。脂肪混合物には、0.2%のBHT、2.5%のココア粉末、 31.9%の水素化綿実油、19.8%のグリセロールモノステアレート、18 .7%の水素化大豆油、13.7%のレシチン、及び13.2%の部分的水素化 綿実油が含まれる。 混合は第四のセクション中継続し、ペパーミントの香りの砂糖ガムの製造に直 ちに使用するガム基剤の製造には更なる成分の添加はない。 4つのセクションの温度はそれぞれ、177、177、43及び−3.89℃ (350、350、110及び25°F)に設定した。混合スクリュー温度は38 .3℃(101°F)に設定した。4つのセクションの各々における製品の温度は 定常状態で測定して、それぞれ160、138、73.3、及び50℃(320 、280、164、及び122°F)であった。スクリューの回転は63回/分で あった。実施例5 図7を参照して、低分子量ポリ酢酸ビニルの熱容量対温度の差動走査熱量計の グラフを説明する。図示されるように、30乃至75℃のポリ酢酸ビニルの熱容 量のために、この温度において多量の熱が吸収される。 実施例により、本発明の更なる実施例が説明されよう。しかし限定されるわけ ではない。以下の表1に示すチューインガム成分をBuss押出機に添加した。 図8は、前記表1に示された製品を処理するBuss押出機内の材料の温度の推定 値を示す。垂直線は開始及び終了点を示す。各セクションの終了点の温度は熱電 対で測定する。 各セクションの開始点における温度の降下は、成分の付加速度、温度、及び熱 容量から計算される。 前記表1から決定されるように、第二のセクションの開始点における温度の降 下のほとんどは、その点における25℃のポリ酢酸ビニルの添加による。この材 料が効果的に冷却しなければ、第二のセクションの温度は上昇して許容できない 範囲の180℃以上になるであろう。この点については、190乃至200℃以 上の温度が非常に損害を与えうることに注目すべきである。 図8において、温度の降下は前記表1のデータから計算される。開口部2の添 加には、24℃における6.53kg/hr(14.4lb/hr)のポリ酢酸ビニル及び1 04℃における1.6kg/hr(3.5lb/hr)のポリイソブチレンの添加が含まれる ことに注目すべきである。ポリ酢酸ビニルは、セクション2の開始点における総 温度降下の原因であった。 本発明の方法は、種々の実施例の形(そのうち極わずかだけを説明かつ記述し た)で具体化されうることは理解されるべきである。本発明は、その精神又は本 質的な特徴から逸脱することなくその他の形で具体化しうる。明確には含まれて いないその他の成分、方法の工程、材料又は成分の添加が本発明に不利な影響を 与えることは理解されるであろう。したがって、本発明の最良の態様は、本発明 に包含又は使用されるために前述されたもの以外の成分、方法の工程、材料又は 成分を除外する。しかしながら、記載した実施態様はすべての点に関して説明と して考えられ、制限するものではない。したがって、本発明の範囲は前述の記載 より以下の請求の範囲により示される。請求の範囲と同等の意味及び範囲内の変 化は全て本発明の範囲内として認められるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG, CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T D,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),A M,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ ,EE,FI,GE,HU,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SD ,SG,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ, VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.エラストマー及び充填剤を連続式ミキサーに添加する工程、 押出機内のエラストマー及び充填剤を冷却するのに十分な量のポリ酢酸ビニ ルを固体として連続式ミキサーに添加する工程、及び 前記ミキサー中でチューインガム基剤を製造する工程 を含む、チューインガム基剤を連続して製造する方法。 2.前記連続式ミキサーが少なくとも分配混合帯及び分散混合帯を含む請求の範 囲第1項記載の方法。 3.エラストマー及び充填剤をチューインガム基剤のその他の成分の前に前記連 続式ミキサーに供給する請求の範囲第1項記載の方法。 4.前記連続式ミキサーが第一の分散混合帯を含み、前記第一の分散混合帯中に 前記固体のポリ酢酸ビニルを添加する請求の範囲第1項記載の方法。 5.前記連続式ミキサーが第一の分散混合帯を含み、前記第一の分散混合帯の後 に前記固体のポリ酢酸ビニルを添加する請求の範囲第1項記載の方法。 6.前記押出機が高効率ミキサーである請求の範囲第1項記載の方法。 7.前記押出機がブレード・ピンミキサーを含む請求の範囲第1項記載の方法。 8.前記方法を逆方向回転かみ合い二軸スクリュー押出機で実施する請求の範囲 第1項記載の方法。 9.前記押出機が、隣接する歯付き要素と逆方向に回転する複数個の歯付き要素 を含む請求の範囲第1項記載の方法。 10.請求の範囲第1項記載の方法により製造されるチューインガム基剤。 11.所望のガム基剤を製造するのに必要な成分を押出機に供給する工程、及び 少なくとも押出機の一部を所望の温度に冷却するのに十分な熱容量を有する ガム基剤成分を固体として所望の位置で押出機に添加する工程 を含む、押出機中でチューインガム基剤を連続して配合する方法。 12.前記ガム基剤成分がポリ酢酸ビニルである請求の範囲第11項記載の方法。 13.前記ガム基剤成分が製造されるガム基剤の少なくとも10%を構成するよう に十分な量の前記ガム基剤成分を添加する請求の範囲第11項記載の方法。 14.前記押出機が少なくとも分配混合帯及び分散混合帯を含む請求の範囲第11 項記載の方法。 15.エラストマー及び充填剤をチューインガム基剤のその他の成分の前に前記押 出機に供給する請求の範囲第11項記載の方法。 16.前記押出機が第一の分散混合帯を含み、前記第一の分散混合帯中に前記成分 を添加する請求の範囲第11項記載の方法。 17.前記押出機が高効率ミキサーである請求の範囲第11項記載の方法。 18.前記押出機がブレード・ピンミキサーを含む請求の範囲第11項記載の方法 。 19.前記方法を逆方向回転かみ合い二軸スクリュー押出機で実施する請求の範囲 第11項記載の方法。 20.請求の範囲第11項記載の方法により製造されるチューインガム基剤。 21.チューインガム基剤を連続して製造するためにエラストマー及び充填剤を押 出機に添加する工程、 前記押出機内のエラストマー及び充填剤の温度より低いが、添加する前の基 剤成分の実際の温度より高いガラス転移温度を有するガム基剤成分を添加する工 程、及び ガム基剤を連続して製造する工程 を含む、ガム基剤を製造する方法。 22.前記ガム基剤成分がポリ酢酸ビニルである請求の範囲第21項記載の方法。 23.前記ガム基剤成分が製造されるガム基剤の少なくとも10%を構成するよう に十分な量の前記ガム基剤成分を添加する請求の範囲第21項記載の方法。 24.前記押出機が第一の分散混合帯を含み、前記第一の分散混合帯中に前記成分 を添加する請求の範囲第21項記載の方法。 25.前記押出機が高効率ミキサーである請求の範囲第21項記載の方法。 26.請求の範囲第21項記載の方法により製造されるチューインガム基剤。 27.少なくとも第一及び第二の混合帯を含む押出機に所望のガム基剤を製造する のに必要な成分を添加する工程、 前記押出機にポリ酢酸ビニルを周囲温度より高くない温度で添加する工程、 及び ガム基剤を連続して製造する工程 を含む、ガム基剤を製造する方法。 28.前記ポリ酢酸ビニルを前記第二の混合帯の前に添加する請求の範囲第27項 記載の方法。 29.前記連続式ミキサーが第一の分散混合帯を含み、前記第一の分散混合帯中に 前記固体のポリ酢酸ビニルを添加する請求の範囲第27項記載の方法。 30.前記連続式ミキサーが第一の分散混合帯を含み、前記第一の分散混合帯の後 に前記固体のポリ酢酸ビニルを添加する請求の範囲第27項記載の方法。 31.請求の範囲第27項記載の方法により製造されるチューインガム基剤。 32.前記ポリ酢酸ビニルを前記押出機に添加する前に冷却する請求の範囲第27 項記載の方法。
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