JP3636469B2 - 連続混合を用いた全チューインガム製造方法 - Google Patents

連続混合を用いた全チューインガム製造方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、単一の効率の高い連続混合装置を用いてチューインガムベース及びチューインガムを完全製造する方法に係る。
先行技術の説明
従来、チューインガムベース及びチューインガム製品は、個別の混合装置及び異なる混合技術を使用しそしてしばしば異なる工場で製造されている。その理由の1つは、ガムベースを製造するための最適な条件と、ガムベース及び他の成分例えば甘味料及び香料からチューインガムを製造する最適な条件が、これら両方の作業を統合することが不可能なほど相違するからである。チューインガムベースの製造は、混合が困難な成分、例えば、エラストマー、充填剤、エラストマー可塑剤、ベース軟化剤/乳化剤、及び時には蝋の分散性(しばしば高い剪断力)混合を必要とすると共に、通常は長い混合時間を要する。一方、チューインガム製品の製造は、分配性(一般に低い剪断力)混合を用いて、ガムベースを、製品軟化剤、バルク甘味料、非常に強力な甘味料及び香料物質のような繊細な成分と短い時間で合成することを必要とする。
ガムベース及びガム製品の製造効率を改善するために、チューインガムベース及び製品を連続的に製造する傾向になってきている。アーゴット氏等の米国特許第3,995,064号は、一連の混合装置又は単一の可変混合装置を用いたガムベースの連続製造を開示している。デトラ氏等の米国特許第4,459,311号も、一連の混合装置を用いたガムベースの連続製造を開示している。別の連続ガムベース製造プロセスがヨーロッパ特許第0,273,809号(ジェネラルフーズフランス)及びフランス特許第2,635,441号(ジェネラルフーズフランス)に開示されている。
レスコ氏等の米国特許第5,045,325号及びクラマー氏等の米国特許第4,555,407号は、チューインガム製品を連続製造するプロセスを開示している。しかしながら、各々の場合に、ガムベースは、最初に個別に調製され、プロセスに単に加えられる。ディアメリア氏等の米国特許第4,968,511号は、ガムベースの個別製造を必要としない直接的な1段階プロセスで製造できるある種のビニルポリマーを含むチューインガム製品を開示している。しかしながら、この開示は、バッチ式の混合プロセスに集約され、連続混合で達成される効率及び製品一貫性を有していない。又、単一段階プロセスは、エラストマーや他の重要な成分を欠いた従来にないベースを含むチューインガムに限定される。
チューインガムの製造を簡単化し、そのコストを低減するために、チューインガム産業では、種々様々なチューインガムの製造に使用できる単一の混合装置においてチューインガムベース成分と他のチューインガム成分を合成することのできる一体化された連続製造プロセスが必要とされ又は要望される。
発明の要旨
本発明は、チューインガムベースの個別製造を必要としない単一の効率の高い混合装置を用いて種々様々なチューインガム製品を連続製造する方法に係る。
効率の高い連続混合装置は、比較的短い混合距離又は長さにわたり完全な混合を与えることのできるものである。この距離は、混合要素で構成された混合スクリューの特定の活性領域の長さLを、この活性領域における混合装置胴体の最大直径Dで除算した比L/Dとして表される。本発明の方法は、次の混合段階を単一の連続混合装置で実行することより成る。即ち、
a)約25以下のL/Dを用いて連続混合装置においてチューインガムベース成分(エラストマー、エラストマー可塑剤、充填剤、等)の少なくとも一部分を添加して完全に混合し;
b)約15以下のL/Dを用いて同じ混合装置において他の(ベースでない)チューインガム成分(甘味料、香料、軟化剤、等)の少なくとも一部分を添加して、これら成分をガムベースと完全に混合し;そして
c)約40以下の全L/Dを用いて上記成分が実質的に均質なチューインガム集塊体として存在するように同じ混合装置において添加及び混合動作全体を充分に遂行する。
ガムベース成分は、他のチューインガム成分の上流で完全に添加及び混合し、そして上記他の成分は下流で完全に添加して既に混合されたガムベースと混合するのが好ましい。しかしながら、本発明は、ガムベース成分の一部分を幾つかの他の成分の下流で又はその後に添加し、及び/又は他の(ベースでない)成分の一部分を幾つかのベース成分の上流で又はその前に添加するような変形も包含する。重要な特徴は、チューインガムベースを製造する個別の混合装置を必要とせずに、約40以下のL/Dを用いて単一の連続混合装置において実質的に均質なチューインガム製品の集塊体を形成することである。
以上のことから、本発明の特徴及び効果は、チューインガムベースの個別製造を必要とせずにチューインガムを製造する連続的な方法を提供することである。
又、本発明の特徴及び効果は、単一の混合装置を用いて各々の本質的な混合段階を遂行する連続的なチューインガム製造方法を提供することである。
又、本発明の特徴及び効果は、従来の製造方法よりも装置、投下資本及び労力を必要としない連続的なチューインガム製造方法を提供することである。
又、本発明の特徴及び効果は、長い製造時間及び多数の製造段階を必要とする従来のプロセスを使用して形成されたチューインガムよりも、製品の一貫性が高く、熱的劣化が少なく、熱的経過が少なくそして汚染の少ないチューインガムを製造する連続製造方法を提供する。
本発明の上記及び他の特徴並びに効果は、添付図面を参照した好ましい実施形態の以下の詳細な説明より更に明らかとなろう。この詳細な説明及び添付図面は本発明を単に例示するものに過ぎず、本発明を何らこれに限定するものではないことに注意されたい。本発明の範囲は、請求の範囲及びその等効物によってのみ限定されるものとする。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の方法を実施するのに使用される好ましいバス社の高効率混合装置の部分分解斜視図であり、混合胴体及び混合スクリュー構成体を示す図である。
図2Aは、ここに示す好ましい高効率混合装置の構成において制限リンク組立体の上流側に使用されるスクリュー取付要素の斜視図である。
図2Bは、ここに示す好ましい高効率混合装置の構成において制限リンク組立体の下流側に使用されるスクリュー取付要素の斜視図である。
図2Cは、ここに示す好ましい高効率混合装置の構成に使用される制限リンク組立体の斜視図である。
図3は、ここに示す好ましい高効率混合装置の構成において図2A、2B及び2Cの要素の相対的な位置を示す斜視図である。
図4は、ここに示す好ましい高効率混合装置の構成に使用される低剪断力混合スクリュー要素の斜視図である。
図5は、ここに示す好ましい高効率混合装置の構成に使用される高剪断力混合スクリュー要素の斜視図である。
図6は、ここに示す好ましい高効率混合装置の構成に使用される胴体ピン要素の斜視図である。
図7は、本発明の方法を実施するのに使用される混合胴体ピン及び成分供給部分の好ましい配置を示す図である。
図8は、本発明の方法を実施するのに使用される好ましい混合スクリュー構成を示す図である。
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明は、チューインガムベースの個別製造を必要とせずに単一の連続的な高効率混合装置を使用してチューインガムを完全に製造する方法に係る。この方法は、混合スクリューが、主として、単純なコンベア要素の僅かな摩擦を供うだけで正確に配列された混合要素で構成される連続的な混合装置を用いて効果的に実行することができる。現在好ましいとされる混合装置は、図1に例示されたブレード及びピンの混合装置である。ブレード及びピンの混合装置は、選択的に構成された回転混合ブレードと、固定の胴体ピンとの組合せを使用し、比較的短い距離にわたって効率的な混合を与える。市場で入手できるブレード及びピンの混合装置は、スイスのバスAG社で製造されそして米国イリノイ州ブルーミングデールに所在するバスアメリカ社から入手できるバスニーダである。
図1を参照すれば、現在好ましいとされるブレード及びピンの混合装置100は、胴体140内で回転する単一の混合スクリュー120を備え、胴体140は使用中に一般的に閉じられそして混合スクリュー120を完全に取り巻く。混合スクリュー120は、一般的に円筒状のシャフト122と、このスクリューシャフト122の周りに等間隔で配置された3列の混合ブレード124とを備えている(図1では2列しか見えない)。混合ブレード124は、シャフト122から半径方向外方に突出し、その各々は、斧の刃に似ている。
混合胴体140は、内側の胴体ハウジング142を備え、これは、混合装置100の運転中に胴体140をスクリュー120の周りに閉じたときに一般的に円筒形となる。3列の固定ピン144がスクリューシャフト122の周りに等間隔で配置され、胴体ハウジング142から半径方向内方に突出している。これらのピン144は、一般的に円筒形状であり、丸み付けされた又は傾斜した端146を有している。
混合スクリュー120は、ブレード124と共に胴体140内を回転し、変速モータ(図示せず)によって駆動される。又、回転中に、混合スクリュー120は、軸方向に前後に移動し、回転方向及び軸方向混合の組合せを形成し、これは非常に効率が高い。混合中に、混合ブレード124は、固定ピン144間を連続的に通過し、しかも、ブレードとピンは互いに決して接触しない。又、ブレード124の半径方向のエッジ126は、胴体内面142に決して接触せず、そしてピン144の端146は、混合スクリューシャフト122に決して接触しない。
図2ないし6は、最適な使用に対し混合スクリュー120を構成するのに使用できる種々のスクリュー要素を示している。図2A及び2Bは、制限リング組立体と共に使用されるスクリュー取付要素20及び21を示している。スクリュー取付要素20及び21の各々は、円筒状の外面22と、この外面22から外方に突出する複数のブレード24と、混合スクリューシャフト(図示せず)を受け入れて係合するためのキー溝28をもつ内部開口26とを備えている。第2のスクリュー取付要素21は、第1のスクリュー取付要素20の長さの約2倍である。
図2Cは、混合スクリュー120に沿った選択された位置に背圧を確立するのに使用される制限リング組立体30を示す。この制限リング組立体30は、胴体ハウジング142に取り付けられる2つの半部分37及び39を備え、これらの半部分は使用中に係合されて、閉じたリングを形成する。この制限リング組立体30は、円形の外部リム32と、図示されたように角度付けされた内部リング34と、内部リングの開口36とを備え、この開口は、スクリューシャフトに取り付けられたスクリュー取付要素20及び21を接触せずに受け入れる。制限リング組立体30の両半部分の面32の取付穴35は、両半部分を胴体ハウジング142に取り付けるのに使用される。
図3は、運転中の制限リング組立体30とスクリュー取付要素20及び21との間の関係を示している。混合スクリュー120が胴体140内で回転し且つ軸方向に往復運動するときに、スクリュー取付要素20及び21と内部リング34との間の間隙が、制限リング組立体30の片側から他側へ材料を通過させる主たる手段を形成する。制限リング組立体の上流側のスクリュー取付要素20は、内部リング34の間隙を許す変形ブレード27を備えている。他方のスクリュー取付要素21は、制限リング組立体30の一般的に下流に配置され、そして内部リング34の反対面へ接近移動してこれを拭うエンドブレード(図示せず)を有している。
スクリュー取付要素20及び21の外面22と、制限リング組立体30の内部リング34との間の間隙は、変化し得るが好ましくは1ないし5mm程度であって、混合装置100の運転中に制限リング組立体30の上流領域にどれ程の圧力確立を生じるかを主として決定する。上流のスクリュー取付要素20は、L/Dが約1/3であり、そして下流のスクリュー取付要素21は、L/Dが約2/3であり、スクリュー取付要素として全体で約1.0のL/Dを生じる。制限リング組立体30は、約0.45の小さなL/Dを有し、これは、互いに係合するが制限リング組立体に接触しないスクリュー取付要素20及び21のL/Dに一致するものである。
図4及び5は、混合作業のほとんどを実行する混合又は「ニーダ(混練)」要素を示している。図4の低剪断力混合要素40と、図5の高剪断力混合要素50との主たる相違は、混合要素の外方に突出する混合ブレードのサイズである。図5において、表面52の外方に突出する高剪断力の混合ブレード54は、図4において表面42から外方に突出する低剪断力の混合ブレード44よりも大きくて厚みがある。混合要素40及び50の各々に対し、混合ブレードは、図1について上記したように、周辺方向に離間された3つの列に配置される。図5において厚い混合ブレード54を使用することは、スクリュー120が回転し且つ軸方向に往復運動するときに(図1)、ブレード間の軸方向距離が短くそしてブレード54と固定ピン144との間の間隙が小さいことを意味する。この間隙の減少は混合要素50の付近に固有の高い剪断力を生じさせる。
図6は、胴体140から取り外された1本の固定ピン144を示す。ピン144は、内部胴体シャフト142に沿った選択された位置に取り付けることのできるねじ切りされた基部145を含む。又、幾つかのピン144に中空の中心開口を設けることにより液体注入ポートとして構成することもできる。
図7は、胴体ピン144の現在好ましいとされる配列体を含む現在好ましいとされる胴体構成体を示す概略図である。図8は、現在好ましいとされる混合スクリュー構成体を示す対応する図である。図7及び8に好ましい構成が示された混合装置200は、全活性混合L/Dが約19である。
混合装置200は、初期供給ゾーン210と、5つの混合ゾーン220、230、240、250及び260を備えている。ゾーン210、230、240、250及び260は、5つの考えられる大きな供給ポート212、232、242、252及び262を各々含み、これらは、主要(例えば、固体)成分を混合装置200に添加するのに使用できる。又、ゾーン240及び260は、5つの小さな液体注入ポート241、243、261、263及び264をもつように構成され、これらは、液体成分を添加するのに使用される。この液体注入ポート241、243、261、263及び264は、上記した中空中心部が形成された特殊な胴体ピン144を備えている。
図7を参照すれば、胴体ピン144は、図示された3列全部において使用可能な位置のほとんど又は全部に存在するのが好ましい。
図8を参照すれば、ほとんどのチューインガム製品に対する混合スクリュー120のここに示す好ましい構成は、次のように要約される。初期供給ゾーンであるゾーン210は、図4に示す要素40のようにL/Dが約1−1/3の低剪断力要素で構成される。初期供給ゾーン210のL/Dは、上記のように19の全活性混合L/Dの一部分としてカウントされない。というのは、その目的は単に成分を混合ゾーンに搬送するだけだからである。
第1混合ゾーン220は、左から右へ(図8)、2つの低剪断力混合要素40(図4)と、それに続く2つの高剪断力要素50(図5)とで構成される。2つの低剪断力の混合要素は、約1−1/3の混合L/Dに貢献し、そして2つの高剪断力の混合要素は、約1−1/3の混合L/Dに貢献する。このゾーン220は、全混合L/Dが約3.0であり、その末端部分は、57mmの制限リンク組立体30並びにこれと協働するスクリュー取付要素20及び21(図8には個別に示されていない)によりカバーされる。
第1の混合ゾーン220の端末部分と第2の混合ゾーン230の開始部分をまたぐ制限リンク組立体30並びにこれと協働するスクリュー取付要素20及び21は、合成L/Dが約1.0であり、その一部分は、第2の混合ゾーン230にある。次いで、ゾーン230は、左から右へ、3つの低剪断力混合要素40と、1.5の高剪断力混合要素50とで構成される。3つの低剪断力混合要素は、約2.0の混合L/Dに貢献し、そして1.5の高剪断力混合要素は、約1.0の混合L/Dに貢献する。ゾーン230は、全混合L/Dが約4.0である。
第2の混合ゾーン230の端末部分と第3の混合ゾーン240の開始部分をまたいでいるのは、約1.0のL/Dを有する60mmの制限リンク組立体30並びにこれと協働するスクリュー取付要素20及び21である。次いで、ゾーン240は、左から右へ、4.5の高剪断力混合要素50で構成され、これは約3.0の混合L/Dに貢献する。ゾーン240は、全混合L/Dが約4.0である。
第3の混合ゾーン240の端末部分と第4の混合ゾーン250の開始部分をまたいでいるのは、約1.0のL/Dを有する別の60mmの制限リンク組立体30並びにこれと協働するスクリュー取付要素である。第4の混合ゾーン250の残り部分と、第5の混合ゾーン260は、11個の低剪断力混合要素40で構成され、これは、約7−1/3の混合L/Dに貢献する。ゾーン250は全混合L/Dが約4.0であり、そしてゾーン260は全混合L/Dが約4.0である。
種々のチューインガム成分がどこで連続混合装置200に添加されそしていかに混合されるかを説明する前に、本発明の方法を用いて製造できる典型的なチューインガムの組成について説明するのが有用であろう。チューインガムは、一般に、水溶性のバルク部分と、非水溶性チューインガムベース部分と、1つ以上の香料物質とを含んでいる。水溶性部分は、噛んでいる間にある時間で消散する。ガムベース部分は、噛んでいる間ずっと口に保持される。
非水溶性チューインガムベースは、一般に、エラストマー、エラストマー可塑剤(樹脂)、脂肪、油、蝋、軟化剤及び無機充填剤を含む。エラストマーは、ポリイソブチレン、イソブチレン、イソプレンコポリマー、スチレンブタジエンコポリマー、及び天然ラテックス、例えばチクルを含む。樹脂は、ポリビニルアセテート及びテルペン樹脂を含む。低分子量のポリビニルアセテートは好ましい樹脂である。脂肪及び油は、ラード及び獣脂のような動物性脂肪、大豆及び綿の実油のような植物油、水素処理及び部分水素処理された植物油、並びにカカオ脂を含む。一般に使用される蝋は、石蝋及び微結晶蝋のような石油蝋、蜜蝋のような天然蝋、キャンデリア蝋、カルナウバ蝋、及びポリエチレン蝋を含む。
又、ガムベースは、通常、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、燐酸2カルシウム、等の充填剤成分と;グリセロールモノステアレート及びグリセロールトリアセテートを含む軟化剤と;酸化防止剤、着色剤及び乳化剤のような任意の成分も含む。ガムベースは、チューインガム組成の5ないし95重量%を構成し、より一般的にはチューインガムの10ないし50重量%を構成し、そして最も一般的にはチューインガムの20ないし30重量%を構成する。
チューインガムの水溶性部分は、軟化剤、バルク甘味料、強度の高い甘味料、香料物質、及びその組合せを含む。軟化剤は、ガムの噛み心地及び舌触りを最適化するためにチューインガムに添加される。可塑剤又は可塑物質としても知られている軟化剤は、一般に、チューインガムの約0.5ないし15重量%を構成する。軟化剤は、グリセリン、レシチン、及びその組合せを含む。ソルビトール、水素処理された澱粉水解物、コーンシロップ及びその組合せを含むような甘味料水溶液も、軟化剤及びバインダ剤としてチューインガムに使用できる。
バルク甘味料は、チューインガムの5ないし95重量%を構成し、より一般的にはチューインガムの20ないし80重量%を構成し、そして最も一般的にはチューインガムの30ないし60重量%を構成する。バルク甘味料は、砂糖及び無糖の両方の甘味料及び成分を含む。砂糖甘味料は、サッカロース、デキストロース、マルトース、デキストリン、乾燥転化糖、フルクトース、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ固体等を単独で又は組み合わせて含む(これに限定されない)サッカライド含有成分を含む。無糖甘味料は、ソルビトール、マニトール、キシリトール、水素処理された澱粉水解物、マルチトール、等の糖アルコールを単独で又は組み合わせて含むが、これに限定されない。
強い強度の甘味料も存在し、これは、一般に、無糖甘味料と共に使用される。強い強度の甘味料を使用するときには、これが、一般に、チューインガムの0.001ないし5重量%を構成し、そして好ましくはチューインガムの0.01ないし1重量%を構成する。通常、強い強度の甘味料は、サッカロースより少なくとも20倍の甘さである。これらは、サクラロース、アスパラタム、アセサルファンの塩、アリタム、サッカリン及びその塩、シクラミック酸及びその塩、グリシリジン、ジヒドロカルコーン、タウマチン、モネリン等を単独又は組み合わせて含むが、これに限定されない。
砂糖及び/又は無糖の甘味料の組合せをチューインガムに使用してもよい。甘味料は、又、チューインガムにおいて水溶性のバルキング剤として完全に又は部分的に機能する。更に、軟化剤は、砂糖水又はアルディトール溶液のような付加的な甘味料を与えてもよい。
香料は、一般に、チューインガムの約0.1ないし15重量%、好ましくはチューインガムの約0.2ないし5重量%、そして最も好ましくはチューインガムの約0.5ないし3重量%の範囲の量でチューインガムに存在しなければならない。香料物質は、植物及び果物から抽出された油、例えば、柑橘果物油、フルーツエッセンス、ペパーミント油、スペアミント油、他のミント油、丁字油、冬緑油、アニス油、等を含む(これに限定されない)芳香油、合成香料又はその混合物を含む。本発明の香料成分には人口香料物質及び成分を使用してもよい。天然及び人工の香料物質を感覚的に受け入れられる形態で合成することができる。
着色剤、乳化剤、薬剤及び付加的な香料物質のような任意の成分も、チューインガムに含ませることができる。
本発明によれば、ガムベース及び最終的なチューインガム製品は、同じ混合装置において連続的に製造される。一般に、ガムベース部分は、約25以下、好ましくは約20以下、そして最も好ましくは約15以下の混合L/Dを用いて作られる。次いで、残りのチューインガム成分がガムベースと組み合わされ、約15以下、好ましくは約10以下、そして最も好ましくは約5以下の混合L/Dを用いてチューインガム製品が作られる。ガムベース成分と残りのチューインガム成分との混合は、約40以下、好ましくは約30以下、そして最も好ましくは約20以下のL/Dを用いて全混合が行われる限り、同じ混合装置の異なる部分で行われてもよいし又は重畳して行われてもよい。
上記の好ましい構成を有する好ましいブレード及びピンの混合装置が使用されるときには、約19の混合L/Dを用いて全チューインガムを製造することができる。ガムベースは、約15以下のL/Dを用いて製造でき、そして残りのガム成分は、約5以下の別のL/Dを用いてガムベースと合成することができる。
好ましいブレード及びピンの混合装置200を用いて全チューインガム製造を行うためには、混合スクリュー120の回転数rpmを約150以下にそして好ましくは約100以下に維持するのが効果的である。又、混合装置の温度は、ガムベースが最初に他のチューインガム成分に出合うときにガムベースが約130゜F以下となりそしてチューインガム製品が混合装置を出るときに約130゜F以下(好ましくは125゜F以下)となるように最適化されるのが好ましい。この温度最適化は、混合ゾーン220、230、240、250及び260を取り巻く胴体部分を選択的に加熱及び/又は水冷することにより一部達成することができる。
ガムベースを製造するためには、次の好ましい手順に従うことができる。エラストマー、充填剤、及び少なくとも若干のエラストマー溶媒が混合装置200の供給ゾーン210の第1の大きな供給ポート212へ添加され、そして矢印122の方向に搬送されながら第1の混合ゾーン220において強い分散性混合を受ける。残りのエラストマー溶媒(もしあれば)及びポリビニルアセテートが第2の混合ゾーン230において第2の大きな供給ポート232へ添加され、そしてこれらの成分は、混合ゾーン230の残り部分において更に分配性の混合を受ける。
脂肪、油、蝋(もし使用されれば)、乳化剤、及び任意の着色剤及び酸化防止剤は、第3の混合ゾーン240において液体注入ポート241及び243に添加され、そしてこれらの成分は、矢印122の方向に搬送されながら混合ゾーン240において分配性混合を受ける。この点において、ガムベースの製造が完了しそしてガムベースは、均一な色の実質的に均質な塊のないコンパウンドとして第3の混合ゾーン240を出る。
第4の混合ゾーン250は、主として、ガムベースを冷却するのに使用されるが、僅かな成分添加を行うこともできる。次いで、最終的なチューインガム製品を製造するために、グリセリン、コーンシロップ、他のバルク砂糖甘味料、強い強度の甘味料及び香料を第5の混合ゾーン260に添加することができ、これらの成分は、分配性混合を受ける。ガム製品が無糖であるべき場合には、水素処理された澱粉水解物又はソルビトール溶液をコーンシロップに置き換え、そして粉末アルディトールを砂糖に置き換えることができる。
好ましくは、グリセリンは、第5の混合ゾーン260において第1の液体注入ポート261に添加される。固体成分(バルク甘味料、カプセル封入された強い強度の甘味料、等)は、大きな供給ポート262に添加される。シロップ(コーンシロップ、水素処理された澱粉水解物、ソルビトール溶液等)は、次の液体注入ポート263に添加され、そして香料は、最後の液体注入ポート264に添加される。或いは又、香料は、ポート261及び263に添加して、ガムベースの可塑化を助け、スクリューの温度及びトルクを減少することもできる。これは、高いrpm及びスループットで混合装置を運転できるようにする。
ガム成分は、均質な集塊体に合成され、連続的な流れ即ち「紐」として混合装置から放出される。この連続的な流れ即ち紐は、移動コンベアに載せられて、整形ステーションへ搬送することができ、そこで、ガムは、シート状にプレスしたり、切り目を入れたり、スティックに切断したりすることにより、所望の形状に整えられる。全ガム製造プロセスが単一の連続的混合装置に一体化されているので、製品のばらつきは少なく、そして製品は、その簡単化された機械的及び熱的経歴により清潔で且つ安定性が高い。
当業者であれば、本発明の好ましい実施形態に対する広範な変更や修正が明らかであろう。上記の実施形態及び以下の例は、単に本発明を例示するものに過ぎず、本発明をこれらに限定するものではない。例えば、チューインガムベース及びチューインガム製品の調製が、約40以下の混合L/Dを用いて単一の連続的混合装置で行われる限り、本発明から逸脱せずに、異なる連続混合装置及び異なる混合構成を使用することができる。
例1:連続混合装置の適合性のテスト
以下の予備テストを使用し、特定の構成をもつ特定の連続混合装置が、本発明の方法を実施するのに適した高効率混合装置の要件を満たすかどうか決定することができる。
35.7%のブチルゴム(98.5%のイソブチレン−1.5%のイソプレンコポリマー、分子量120000−150000、カナダ、オンタリオ州、サーニアのポリザー社によりPOLYSAR Butyl 101−3として製造された)と;35.7%の炭酸カルシウム(ニューヨーク州、ニューヨークのフリザー社のVICRON 15−15)と;14.3%のポリテルペン樹脂(フロリダ州、パナマシティーのアリゾナケミカル社のZONAREZ 90)と;14.3%の第2のポリテルペン樹脂(アリゾナケミカル社のZONAREZ 7125)との乾燥混合物を、テストされるべき混合構成をもつ当該連続混合装置に供給する。温度プロファイルは、最良の混合に対して最適化し、熱的劣化を防止するために混合物の出口温度が170℃を越えない(そして好ましくは160℃以下に保つ)という制限を受ける。適当な高効率混合装置としてみなすためには、混合装置は、約10L/D以下、好ましくは約7L/D以下そして最も好ましくは約5L/D以下において、均一な乳白色をもつ実質的に均質な塊のないコンパウンドを形成しなければならない。
塊について完全にチェックするために、出来上がったゴムコンパウンドを引っ張って視覚検査するか、又は液圧プレスで圧縮して検査するか、又はホットプレート上で溶かすか、或いは最終的なガムベースへと作り上げ、これを従来の方法を用いて塊に対してテストする。
又、混合装置は、約40以下の全混合L/Dを用いた単一混合装置においてガムベース及びチューインガム製品の製造を完了するに充分な長さを有していなければならない。これらの要件を満たす混合装置は、本発明の方法を実施するのに適した高効率混合装置の定義内に入る。
例2−11:連続チューインガム製造
以下の例は、100mmの混合スクリュー直径をもち、上記の好ましい形態で構成され(特に指示しない限り)、5つの混合ゾーンをもち、全混合L/Dが19で、初期の搬送L/Dが1−1/3であるバス社のニーダを用いて実施した。特に指示しない限り、混合装置の端にダイは使用せず、混合生成物は、連続的な紐として放出された。各々の例は、300ポンド/時の率でチューインガム製品を生産するために供給率で指示された。
液体成分は、特に指示しない限り、上記のように一般的に配置された大きな供給ポート及び/又は小さな供給ポートに体積ポンプを用いて供給された。これらのポンプは、所望の供給率を得るように適切なサイズにされそして調整された。
乾燥成分は、上記のように配置された大きな添加ポートに重力測定スクリューフィーダを用いて添加された。この場合も、フィーダは、所望の供給率を得るように適切なサイズにされそして調整された。
温度制御は、各混合胴体ゾーンを取り巻くジャケット及び混合スクリュー内部に流体を循環させることにより達成した。温度が200゜Fを越えないところでは水冷却を使用し、高い温度のところではオイル冷却を使用した。水冷却が望まれる場合には、付加的な冷却を伴わずに水道水(通常約57゜F)を使用した。
流体及び成分混合物の両方に対して温度を記録した。流体温度は、各胴体混合ゾーン(図7及び8のゾーン220、230、240、250及び260に対応する)に対してセットされ、Z1、Z2、Z3、Z4及びZ5として以下に各々報告する。又、流体温度は、混合スクリュー120に対してもセットされ、S1として以下に報告する。
実際の混合物温度は、混合ゾーン220、230、240及び250の下流端付近、混合ゾーン260の中央付近、及び混合ゾーン260の端付近で記録された。これらの混合物温度は、T1、T2、T3、T4、T5及びT6として以下に各々報告する。実際の混合物温度は、循環流体の温度、混合物及び周囲の胴体の熱交換特性、及び混合プロセスからの機械的な加熱によって影響され、そして付加的な要因により設定温度とはしばしば相違する。
全ての成分は、特に指示のない限り、周囲温度(約77゜F)で連続混合装置に添加された。
例2
この例は、スペアミント香料入りの糖分無添加チューインガムの精製について説明する。24.2%のテルペン樹脂と、29.7%のダスチング粉末(dusted ground)のブチルゴム(その75%はゴムで、25%はブロック防止補助手段としての微粉末炭酸カルシウム)と、46.1%の微粉末炭酸カルシウムとの混合物を25ポンド/時で第1の大きな供給ポート(図7及び8のポート212)に供給した。更に、100℃に予熱した低分子量のポリイソブチレン(分子量=12000)も、このポートに6.3ポンド/時で添加した。
粉末の低分子量のポリビニルアセテートを第2の大きな供給ポート(図7及び8のポート232)に13.3ポンド/時で添加した。
83℃に予熱した脂肪混合物を第3混合ゾーンの液体注入ポート(図7のポート241及び243)に18.4ポンド/時の全割合で注入し、各ポートの混合物の50%を供給した。脂肪混合物は、30.4%の水素処理された大豆油と、35.4%の水素処理された綿の実油と、13.6%の部分的に水素処理された大豆油と、18.6%のグリセロールモノステアレートと、1.7%のココア粉末と、0.2%のBHTとを含むものであった。
グリセリンを第5混合ゾーンの第1の液体注入ポート(図7のポート261)に3.9ポンド/時で注入した。1.1%のソルビトール及び98.9%の砂糖の混合物を第5混合ゾーンの大きな供給ポート(図7のポート262)に185.7ポンド/時で添加した。44℃に予熱されたコーンシロップを第5混合ゾーンの第2の液体注入ポート(図7のポート263)に44.4ポンド/時で添加した。スペアミントの香料を第5混合ゾーンの第3の液体注入ポート(図7のポート264)に3.0ポンド/時で添加した。
ゾーン温度Z1−Z5は、350、350、150、57及び57(゜F)に各々セットされた。混合スクリューの温度S1は、120゜Fにセットされた。混合物の温度T1−T6は、定常状態において、235、209、177、101及び100(゜F)と測定され、実験中の変動は僅かであった。スクリューの回転は、80rpmであった。
チューインガム製品は、120゜Fで混合装置から放出された。この製品は、従来のパイロットスケールのバッチ処理により製造されたものと同等であった。噛み心地は、ややゴムのようであったが、ベースの塊は見られなかった。
例3
この例は、ペパーミント香料入りの糖分無添加チューインガムの調製について示す。57%のダスチング粉末のブチルゴム(その75%はゴムで、その25%は炭酸カルシウム)と、43%の微粉末炭酸カルシウムとの乾燥混合物を13.9ポンド/時で第1の大きな供給ポート212(図7)に添加した。更に、溶融したポリイソブチレン(100℃に予熱した)もこのポート212に9.5ポンド/時で添加した。
粉末の低分子量のポリビニルアセテートをポート232に13.0ポンド/時で添加した。
脂肪混合物(82℃に予熱した)を23.6ポンド/時でポート241及び243に50/50でポンプ供給した。脂肪混合物は、33.6%の水素処理された綿の実油と、33.6%の水素処理された大豆油と、24.9%部分的に水素処理された大豆油と、6.6%のグリセロールモノステアレートと、1.3%のココア粉末と、0.1%のBHTとを含むものであった。
グリセリンをポート261に2.1ポンド/時で注入した。98.6%の砂糖及び1.4%のソルビトールの混合物をポート262に196ポンド/時で添加した。コーンシロップ(40℃に予熱された)をポート263に39.9ポンド/時で添加した。ペパーミントの香料をポート264に2.1ポンド/時で添加した。
ゾーン温度(Z1−Z5、゜F)は、350、350、300、60及び60に各々セットされた。混合スクリューの温度(S1)は、200゜Fにセットされた。混合物の温度(T1−T6、゜F)は、各々、297、228、258、122、98及び106と測定された。スクリューの回転は、80rpmであった。
チューインガム製品は、119゜Fで混合装置から放出された。この出来上がった製品は、塊はないが、乾燥していて、引っ張り強度に欠けるものであった。これらの欠陥は、処理方法ではなくその組成に起因するものであった。
例4
この例は、ペレットコーティングのためのスペアミント香料入りガムの調製を示す。27.4%の高分子量テルペン樹脂と、26.9%の低分子量のテルペン樹脂と、28.6%のダスチング粉末のブチルゴム(その75%はゴムで、その25%は炭酸カルシウム)と、17.1%の微粉末炭酸カルシウムとの混合物を33.5ポンド/時で第1の大きな供給ポート212(図7)に供給した。又、溶融したポリイソブチレン(100℃)もこの同じポートに1.3ポンド/時でポンプ供給した。
低分子量のポリビニルアセテートをポート232に19.8ポンド/時で供給した。
脂肪混合物(82℃)を17.4ポンド/時の全割合でポート241及び243に50/50で添加した。脂肪混合物は、22.6%の水素処理された綿の実油と、21.0%の部分的に水素処理された大豆油と、21.0%の水素処理された大豆油と、19.9%のグリセロールモノステアレートと、15.4%のレシチンと、0.2%のBHTとを含むものであった。
砂糖をポート262に157.8ポンド/時で供給した。コーンシロップ(40℃)をポート263に64.8ポンド/時で添加した。スペアミントの香料をポート264に1.8ポンド/時で添加した。
ゾーン温度(Z1−Z5、゜F)は、160、160、110、60及び60に各々セットされた。混合スクリューの温度(S1)は、68゜Fにセットされた。混合物の温度(T1−T6、゜F)は、各々、230、215、166、105、109及び111と測定された。スクリューの回転は、80rpmであった。
チューインガム製品は、121゜Fで混合装置から放出された。この製品は、噛んだときに固く凝集性がある(ペレットの核として正常)。ベースの塊は見られなかった。
例5
この例は、ペパーミント香料入りの糖分添加チューインガムの調製について示す。24.4%のダスチング粉末のブチルゴム(その75%はゴムで、その25%は炭酸カルシウム)と、18.0%の低分子量テルペン樹脂と、18.3%の高分子量のテルペン樹脂と、39.4%の微粉末炭酸カルシウムとの混合物を27.6ポンド/時で第1の大きな供給ポート212(図7)に添加した。
11.1%の高分子量のポリビニルアセテートと、88.9%の低分子量のポリビニルアセテートの混合物を第2の大きな供給ポート232に14.4ポンド/時で添加した。ポリイソブチレン(100℃に加熱した)もこのポートに3.5ポンド/時で添加した。
脂肪混合物(83℃)を14.5ポンド/時の全割合でポート241及び243に50/50で添加した。この脂肪混合物は、31.9%の水素処理された綿の実油と、18.7%の水素処理された大豆油と、13.2%の部分的に水素処理された綿の実油と、19.8%のグリセロールモノステアレートと、13.7%の大豆レシチンと、2.5%のココア粉末と、0.2%のBHTとを含むものであった。
グリセリン3.9ポンド/時でポート261に注入した。84.6%のサッカロースと、15.4%のデキストロースモノヒドレートの混合物を203.1ポンド/時でポート262に添加した。コーンシロップ(40℃)を30.0ポンド/時でポート263に注入した。90%のペパーミント香料と、10%の大豆レシチンの混合物を3.0ポンド/時でポート264に注入した。
ゾーン温度(Z1−Z5、゜F)は、350、350、100、60及び60に各々セットされた。混合スクリューの温度(S1)は、100゜Fにセットされた。混合物の温度(T1−T6、゜F)は、各々、308、261、154、95、94及び105と測定された。スクリューの回転は、55rpmにセットされた。
チューインガム製品は、127゜Fで混合装置から放出された。この出来上がった製品は、噛み心地が良好で、ゴムの塊の形跡はなかった。
例6
この例は、果物香料入りの糖分添加ガムの調製について述べる。39.3%のダスチング粉末のブチルゴム(その75%はゴムで、25%は炭酸カルシウム)と、39.1%の低分子量テルペン樹脂と、21.6%の微粉末炭酸カルシウムの混合物を20.6ポンド/時で第1の大きな供給ポート212(図7)に添加した。
33.0%の低分子量テルペン樹脂と、67.0%の低分子量のポリビニルアセテートの混合物を第2の大きな供給ポート232に24.4ポンド/時で添加した。ポリイソブチレン(100℃に加熱した)もこのポート232に1.0ポンド/時で添加した。
脂肪/蝋の組成物(82℃)を14.0ポンド/時の全割合で液体注入ポート241及び243に50/50で注入した。この組成物は、29.7%のパラフィン蝋と、21.7%の微結晶蝋(融点=170゜F)と、5.7%の微結晶蝋(融点=180゜F)と、20.5%のグリセロールモノステアレートと、8.6%の水素処理された綿の実油と、11.4%の大豆レシチンと、2.1%のココア粉末と、0.3%のBHTとを含むものであった。
グリセリンを3.3ポンド/時で液体注入ポート261に注入した。88.5%のサッカロースと、11.5%のデキストロースモノヒドレートとの混合物を201.0ポンド/時で大きなポート262に添加した。コーンシロップ(40℃)を3.0ポンド/時で液体注入ポート263に注入し、そして88.9%の果物香料と、11.1%の大豆レシチンの混合物を2.7ポンド/時で液体注入ポート264に注入した。
ゾーン温度(Z1−Z5、゜F)は、425、425、200、61及び61に各々セットされた。混合スクリューの温度(S1)は、66゜Fにセットされた。混合物の温度(T1−T6、゜F)は、各々、359、278、185、105、100及び109と測定された。スクリューの回転は、70rpmにセットされた。
チューインガム製品は、122゜Fで混合装置から放出された。この製品は、非常に柔らかであったが、噛んでいるときに温かくなりばらばらに感じられた。しかしながら、これは、この製品にとって異常ではない。2ヵ月間の劣化の後にこの製品を再び噛んだところ、感触及び香りが優れていることが分かった。ゴムの塊は見られなかった。
例7
この例は、糖分添加の厚みのある風船ガムの調製を示す。この例では、混合装置の構成が、例2ないし6に使用した上記の好ましい構成とは若干異なるものであった。特に、混合装置の出口端に、丸み付けされた穴の30mmダイが設置された。
68.9%の高分子量のポリビニルアセテートと、31.1%の粉末タルクの混合物を35.4ポンド/時で第1の大きな供給ポート212(図7)に添加した。ポリイソブチレン(100℃に予熱した)も、3.95ポンド/時でポート212に添加した。更に下流で、第1の混合ゾーン220において、アセチレン処理されたモノグリセリドを、図7に示されない液体注入(中空の胴体ピン)ポートを用いて2.6ポンド/時で注入した。
付加的なポリイソブチレン(100℃)を3.95ポンド/時でそして部分的に水素処理された木性ロジンのグリセロエステルを13.4ポンド/時で第2の大きなポート232に添加した。43.6%のグリセロモノステアレート、55.9%のトリアセチン及び0.5%のBHTの混合物を6.7ポンド/時で液体注入ポート241に添加した。
グリセリンを2.1ポンド/時で液体注入ポート261に注入した。98.4%のサッカロース及び1.6%のクエン酸を170.4ポンド/時で大きなポート262に添加した。コーンシロップ(40℃)を58.5ポンド/時で液体注入ポート263に注入し、そして60%のレモンライム香料と40%の大豆レシチンの混合物を3.0ポンド/時で液体注入ポート264に添加した。
ゾーン温度(Z1−Z5、゜F)は、最終的に、440、440、160、61及び61に各々セットされた。混合スクリューの温度(S1)は、最終的に80゜Fにセットされた。混合物の温度(T1−T6、゜F)は、最終的に、189、176、161、97、108及び112と各々測定された。スクリューの回転は、55rpmであった。
最初に、製品は、140゜Fで押出装置から出され、熱応力の兆候を示した。次いで、ゾーン温度Z1及びZ2を各々10゜F低下し、そしてスクリュー温度S1を上記値まで20゜F上昇した。これにより、チューインガムの放出温度は122゜Fまで低下し、製品の質が著しく改善された。
この製品は、噛んでいる間に、良好な感触、香り、及び風船の膨らみ特性を示した。ゴムの塊は見られなかった。
例8
この例は、スペアミント香料入りの無糖ガムの調製を示す。42.1%の微粉末炭酸カルシウムと、18.9%の木性ロジンのグリセロエステルと、16.7%の部分的に水素処理された木性ロジンのグリセロエステルと、17.0%の粉末ブチルゴムと、5.3%のダスチング粉末(25:75)のスチレンブタジエンゴム(その75%がゴムで、25%が炭酸カルシウム)との混合物を38.4ポンド/時でポート212(図7)に添加した。
低分子量のポリビニルアセテートを12.7ポンド/時でそしてポリイソブチレン(100℃に予熱された)を7.6ポンド/時でポート232に添加した。
脂肪混合物(82℃)を20.9ポンド/時の全割合でポート241及び243に50/50で注入した。この脂肪混合物は、35.7%の水素処理された綿の実油と、30.7%の水素処理された大豆油と、20.6%の部分的に水素処理された大豆油と、12.8%のグリセロモノステアレートと、0.2%のBHTとを含むものであった。
上記の例とは異なり、グリセリンは、第4の混合ゾーン250(図7)に液体注入ポート(図示せず)を経て25.5ポンド/時で注入した。水素処理された澱粉水解物及びグリセリン(40℃)の同時蒸発混合物が第4の混合ゾーン250において更に下流で別の液体注入ポート(図示せず)を経て注入された。この同時蒸発の混合物は、67.5%の水素処理された澱粉水解物固体と、25%のグリセリンと、7.5%の水を含むものであった。
84.8%のソルビトールと、14.8%のマニトールと、0.4%のカプセル化されたアスパラタムとの混合物を第5の混合ゾーン260において162.3ポンド/時でポート262に添加した。94.1%のスペアミント香料と、5.9%のレシチンの混合物を、更に下流に位置したポート264に5.1ポンド/時で注入した。
ゾーン温度(Z1−Z5、゜F)は、400、400、150、62及び62に各々セットされた。混合スクリューの温度(S1)は、66゜Fにセットされた。混合物の温度(T1−T6、゜F)は、307、271、202、118、103及び116と各々測定された。スクリューの回転は55prmであった。
チューインガム製品は、117゜Fで混合装置から出された。ガムは、ソルビトールの斑点やゴムの塊がなく見掛けが良好であった。ガムは、触ると若干湿っていて、くっつき易く、けばけばしていた(低密度)が、受け入れられるものであった。噛んでいる間に、ガムは最初は柔らかく感じたが、噛み続けると、固くなった。
例9
この例は、コーティングされたペレットで使用する無糖スペアミントガムの調製を示す。28.6%のダスチング粉末のブチルゴム(その75%がゴムで、25%が炭酸カルシウム)と、27.4%の高分子量のテルペン樹脂と、26.9%の低分子量のテルペン樹脂と、17.1%の炭酸カルシウムの混合物をポート212(図7)に41.9ポンド/時で添加した。
低分子量のポリビニルアセテートを24.7ポンド/時でそしてポリイソブチレン(100℃に予熱された)を1.7ポンド/時でポート232に添加した。
脂肪混合物(82℃)を21.7ポンド/時の全割合でポート241及び243に50/50で注入した。この脂肪混合物は、22.6%の水素処理された綿の実油と、21.0%の水素処理された大豆油と、21.0%の部分的に水素処理された大豆油と、19.9%のグリセロモノステアレートと、15.4%のグリセリンと、0.2%のBHTとを含むものであった。
70%のソルビトール溶液を、第4の混合ゾーン250(図7)に、中空胴体ピンの液体注入ポート(図示せず)を用いて、17.4ポンド/時で注入した。
65.8%のソルビトールと、17.9%の沈殿した炭酸カルシウムと、16.3%のマニトールの混合物を最後の大きなポート262に184.2ポンド/時で添加した。71.4%のスペアミント香料と、28.6%の大豆レシチンの混合物を最後の液体注入ポート264に8.4ポンド/時で添加した。
ゾーン温度(Z1−Z5、゜F)は、400、400、150、61及び61に各々セットされた。混合スクリューの温度(S1)は、65゜Fにセットされた。混合物の温度(T1−T6、゜F)は、315、280、183、104、109及び116と各々測定された。スクリューの回転は61rpmであった。
チューインガム製品は、127゜Fで混合装置から出された。この製品は、ソルビトールの斑点やゴムの塊がなく、良好であった。しかしながら、噛み始めにざらざらして、粒状感があると報告されている。
例10
この例は、ペパーミント香料の入りの糖分添加チューインガムの調製について示す。27.4%のダスチング粉末のブチルゴム(75%のブチルゴムが25%の炭酸カルシウムでダスチング処理された)と、14.1%の低軟化性テルペン樹脂(軟化点=85℃)と、14.4%の高軟化性テルペン樹脂(軟化点=125℃)と、44.1%の炭酸カルシウムの混合物を、第1の大きな供給ポート(図7及び8のポート212)へ24.6ポンド/時で供給した。
73.5%の低分子量のポリビニルアセテートと、9.2%の高分子量のポリビニルアセテートと、8.6%の低軟化性テルペン樹脂と、8.7%の高軟化性テルペン樹脂との混合物を第2の大きな供給ポート232に17.4ポンド/時で供給した。又、ポリイソブチレンも、このポートに3.5ポンド/時で添加した。
83℃に予熱した脂肪混合物を、第3の混合ゾーンの液体注入ポート(図7のポート241及び243)に14.5ポンド/時の全割合で注入し、混合物の50%が各ポートに供給された。この脂肪混合物は、0.2%のBHTと、2.5%のココア粉末と、31.9%の水素処理された綿の実油と、19.8%のグリセロールモノステアレートと、18.7%の水素処理された大豆油と、13.7%のレシチンと、13.2%の部分的に水素処理された綿の実油とを含むものであった。
84.6%の砂糖と、15.4%のデキストロースモノヒドレートの混合物を203.1ポンド/時で第5混合ゾーンの大きな供給ポート262に添加した。グリセリンを第5混合ゾーンの第1の液体注入ポート261に3.9ポンド/時で添加した。44℃に予熱されたコーンシロップを第5混合ゾーンの第2の液体注入ポート263に30.0ポンド/時で添加した。90.0%のペパーミント香料と、10.0%のレシチンの混合物を第5混合ゾーンの第3の液体注入ポート264に3.0ポンド/時で注入した。
ゾーン温度(Z1−Z5、゜F)は、350、350、110、25及び25に各々セットされた。混合スクリューの温度(S1)は、101゜Fにセットされた。混合物の温度(T1−T6、゜F)は、定常状態において、320、280、164、122、105及び103と各々測定された。スクリューの回転は63rpmであり、そして製品は52ないし53℃で混合装置から放出された。このペパーミントの糖分添加ガム製品は、望ましい柔らかさで、受け入れられる品質であった。
例11
この例は、無糖のスティック状風船ガムの調製について示す。この例では、図8に示されて上記例で使用されたスクリュー構成体が、次のように変更される。搬送区分210及び混合区分220、250及び260は、実質的に前記したように構成される。又、第2の混合ゾーン230では、3つの低剪断力要素40は変更されなかった。
その後、ゾーン230の1−1/2の高剪断力要素50と、ゾーン230及び240に重畳する制限要素30と、ゾーン240全部と、ゾーン240及び250に重畳する制限要素30とが取り除かれた。3つの高剪断力要素50(合成L/D=2.0)はゾーン230に配置され、ゾーン240へと延びた。ゾーン240には、それに続いて2.5の低剪断力要素40(合成L/D=1−2/3)が設けられた。ゾーン240には、それに続いて3.5の高剪断力要素50(合成L/D=2−1/3)が設けられ、ゾーン250へと延びた。ゾーン250及び260の11の低剪断力要素40は変更されなかった。
製品を製造するために、53.5%の高分子量のポリビニルアセテートと、31.0%のタルクと、12.2%の木性ロジンのグリセロエステルと、3.5%のダスチング粉末(25:75)のスチレン・ブタジエンゴム(その75%がゴムで、25%が炭酸カルシウム)との混合物が大きなポート212(図7)に54.9ポンド/時で供給された。ポリイソブチレン(100℃に予熱された)がこの同じポートに9.0ポンド/時でポンプ供給された。
部分的に水素処理された木性ロジンのグリセロエステルを15.3ポンド/時でそしてトリアセチンを4.4ポンド/時で第2混合ゾーン230の大きなポート232に添加した。
脂肪/蝋の混合物(82℃)を13.9ポンド/時の全割合において第3混合ゾーン240の液体注入ポート241及び243に50/50で供給した。この混合物は、50.3%のグリセロールモノステアレートと、49.4%のパラフィン(融点=135゜F)と、0.3%のBHTとを含むものであった。
希釈したグリセリンを第4の混合ゾーン250に液体注入ポート(図示せず)を用いて28.2ポンド/時で注入した。希釈は、87%のグリセリンと、13%の水であった。
84.0%のソルビトールと、12.7%のマニトールと、1.1%のフマル酸と、0.2%のアスパラタムと、0.4%のカプセル封入されたアスパラタムと、0.7%のアジピン酸と、0.9%のクエン酸の混合物を第5混合ゾーン260のポート262へ165.0ポンド/時で供給した。51.6%の風船ガム香料と、48.4%の大豆レシチンの混合物をゾーン260のポート264に9.3ポンド/時で注入した。
ゾーン温度(Z1−Z5、゜F)は、350、350、100、64及び64に各々セットされた。スクリュー温度(S1)は、100゜Fにセットされた。混合物の温度(T1−T6、゜F)は、286、260、163、107、104及び112と各々測定された。スクリューの回転は75rpmであった。
チューインガムは、118゜Fで混合装置から放出された。出来上がった製品は、良好に見え、そしてベースの塊を含んでいなかった。噛んでいるときの香り及び感触は非常に良好であり、風船の膨らみ具合も良好であった。
要約すれば、以上の例は、本発明方法を使用することにより、異なる混合装置でガムベースを個別に製造する必要なく、単一の連続混合装置で種々様々な良質のチューインガム製品を製造できることを示している。この方法は、製造時間及び経費を節減し、そして製品の一貫性及び品質を改善することが予想される。
本発明の方法は、種々の実施形態に組み込むことができ、その幾つかのみが図示して説明されたことが明らかであろう。本発明は、その精神及び本質的な特徴から逸脱せずに、他の形態でも実施することができる。特に含まれなかった幾つかの他の成分、プロセス段階、材料又はコンポーネントを追加すると、本発明に悪影響が及び得ることが明らかである。それ故、本発明の最良の態様は、本発明に含ませるか又は使用するために上記で述べたもの以外の成分、プロセス段階、材料又はコンポーネントを除外するものとする。しかしながら、上記の実施形態は、単なる例示に過ぎず、本発明をこれに限定するものではなく、従って、本発明の範囲は、上記説明ではなく請求の範囲のみによって限定されるものとする。請求の範囲及びその等効物に含まれる全ての変更は、本発明の範囲に包含されるものとする。

Claims (3)

  1. チューインガムベースの個別の製造を必要とせずにチューインガムを連続的に製造する方法において、
    a)少なくともエラストマー及び充填剤を高効率の連続混合装置に添加し、そしてこの連続混合装置においてエラストマー及び充填剤を一緒に混合し;
    b)脂肪、油、蝋及びエラストマー可塑剤より成るグループから選択された少なくとも1つの成分を上記連続混合装置に添加し、そしてこの成分を上記連続混合装置において上記エラストマー及び充填剤と混合し;そして
    c)少なくとも1つの甘味料及び少なくとも1つの香料を上記連続混合装置に添加し、そしてこの甘味料及び香料を他の成分と混合して、チューインガム製品を形成するという段階を備え;
    d)単一の高効率の連続混合装置を用いて上記段階a)ないしc)を実行することを特徴とする方法。
  2. チューインガムベースの個別の製造を必要とせずにチューインガムを連続的に製造する方法において、
    a)少なくともエラストマー及び充填剤を高効率の連続混合装置に添加し;
    b)上記連続混合装置において少なくともエラストマー及び充填剤に分散性の混合を受けさせ;
    c)少なくとも1つの甘味料及び少なくとも1つの香料物質を上記連続混合装置において上記エラストマー及び充填剤に添加し;
    d)上記連続混合装置において少なくとも上記甘味料、香料物質、エラストマー及び充填剤に分配性混合を受けさせて、チューインガム製品を形成し;そして
    e)上記チューインガム製品を上記混合装置から連続的に放出する;
    という段階を備えたことを特徴とする方法。
  3. チューインガムベースの個別の製造を必要とせずにチューインガムを連続的に製造する方法において、
    a)少なくともエラストマー及び充填剤をブレード及びピンの混合装置に添加し、そしてブレード及びピンを用いてエラストマー及び充填剤を一緒に混合し;
    b)脂肪、油、蝋及びエラストマー可塑剤より成るグループから選択された少なくとも1を上記ブレード及びピンを用いて上記エラストマー及び充填剤と混合し;そして
    c)少なくとも1つの甘味料及び少なくとも1つの香料を上記ブレード及びピンの混合装置に添加し、そしてこの甘味料及び香料を他の成分と混合して、チューインガム製品を形成する;
    という段階を備えたことを特徴とする方法。
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