JPH10504961A - Gaba▲下a▼レセプターイプシロンサブユニット - Google Patents

Gaba▲下a▼レセプターイプシロンサブユニット

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JPH10504961A JP8508680A JP50868096A JPH10504961A JP H10504961 A JPH10504961 A JP H10504961A JP 8508680 A JP8508680 A JP 8508680A JP 50868096 A JP50868096 A JP 50868096A JP H10504961 A JPH10504961 A JP H10504961A
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Abstract

(57)【要約】 ヒトGABAAイプシロンサブユニットレセプターおよびこのようなポリペプチド(RNA)をコードするDNA(RNA)を開示する。また、組換え技術を使用してこのようなポリペプチドおよびこのようなポリペプチドのアゴニストおよびアンタゴニストを製造する手順も開示する。例えば、不安、ハンチントン舞踏病、筋攣縮および硬直、および睡眠および発作障害を治療するため該アゴニストを使用する方法を提供する。例えば、不安、ハンチントン舞踏病、睡眠および発作障害、アルツハイマー病、パーキンソン病およびベンゾジアゼピンの過剰投与を診断し、治療するためおよび外科手術の間に全身麻酔の適用後、認識を増強させおよび鎮静を解くためにアンタゴニストを使用してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】 GABAAレセプターイプシロンサブユニット 本発明は、新規に同定されたポリヌクレオチド、このようなポリヌクレオチド によりコードされるポリペプチド、このようなポリヌクレオチドおよびポリペプ チドの使用ならびにこのようなポリヌクレオチドおよびポリペプチドの生成に関 する。より詳しくは、本発明のポリペプチドはヒトGABAAレセプターである 。本発明はまた、このようなポリペプチドの作用を抑制することにも関する。 γ−アミノ酪酸(GABA)は哺乳動物の中枢神経系における主要な抑制性神 経伝達物質である。抑制性神経伝達物質GABAのレセプターの主要なタイプで あるGABAAレセプター(GABAA)と呼ばれるものは、リガンドゲート化( ligand-gated)イオンチャンネルの遺伝子のスーパーファミリーの一員である。 GABAA複合体の内在性リガンドであるGABAは、関連塩素イオンチャンネ ルを通して塩素イオンコンダクタンス(conductance)を刺激する。GABAの 主要な効果は神経発火の抑制を産み出すためのシナプス後膜の塩素イオンコンダ クタンスの増加を得る特異的なレセプタータンパク質との相互作用である。GA BAは多くの中枢神経において(例えば、基底核、小脳)において見いだされて いる。GABAは、グルタミン酸脱炭酸酵素によって脱炭酸化されたグルタミン 酸塩に由来する。レセプターとの相互作用の後、GABAは能動的に接合前ニュ ーロン(prejunctional neuron)へと『汲み上げ』られる。 GABAAレセプターは複数のサブユニットリガンドゲート化イオンチャンネ ル(multi-subunit ligand-gated ion channel)である。このレセプターはいく つかの別個のポリペプチドタイプからなるヘテロオリゴマータンパク質である。 5つの異なるサブユニットのクラスであるα、β、γ1、δλおよびρが明らか にされている。これらのポリペプチドのモレキュラークローニングは、それらが 互いに20−40%の同一性を示すことおよびニコチン性アセチルコリンレセプ ターおよびストリキニーネ感受性グリシンレセプターと10−20%の同一性を 示すことを明らかにする。各サブユニットクラスはまた、遺伝子ファミリー(そ のメンバーが60−80%のアミノ酸配列の同一性を有する)によって代表され る。 6つのα、3つのβ、3つのγ、1つのδおよび2つのρサブユニットの配列が 報告されている。保存されているおよび可変のアミノ酸配列領域は各ポリペプチ ド内の構造的および機能的ドメインを示唆している。異種細胞において発現して いるポリペプチドすべてはGABA活性化塩素チャンネルを生み出し、異なるサ ブユニットの組合せは異なる薬理学的な特性を表わす。異なるGABAAレセプ ターポリペプチドおよびそのサブタイプのmRNAの分布はレセプターの異質性 の薬理学的および生化学的証拠と一致した重要な脳の領域的変異を示す。異なる 細胞および領域的な位置を有するGABAAレセプターのサブポピュレーション (subpopulation)はGABA、ステロイドのようなモジュレーター、生理学的 調節、疾患過程、およびベンゾジアゼピンなどの薬剤による薬理学的操作に対し て異なる感受性を示す。GABAAレセプターの種々のサブポピュレーションの 特性は、1つまたはそれ以上の異なるサブユニットが所定の細胞において、種々 多様なオリゴマータンパク質構造の変異体を生み出すために発現されていること によって決定される。 GABAAレセプター塩素−イオノフォア複合体は、ベンゾジアゼピンおよび 抗痙攣薬バルビツール酸などの不安および発作障害を治療するために使用される 多くの薬剤の一次作用部位である。アロステリック薬剤誘発調整によって不安、 不眠、筋緊張およびてんかん作用のレベルが調節されることによって該レセプタ ーは分子制御要素として機能する。 本発明者らはGABAAサブユニットの新規なクラスを発見した。この新規な GABAAサブユニットは他のGABAAサブユニットのクラスのように同様のさ らなる薬理学的な事象を担っていてよい。 本発明の一態様により、GABAAレセプターイプシロンサブユニットである 新規成熟ポリペプチドならびに生物学的に活性で、診断学的にまたは治療学的に 有用であるその断片、類似体および誘導体を提供する。本発明のポリペプチドは ヒト起源のものである。 本発明の別の態様により、このようなポリペプチドをコードするポリヌクレオ チド(DNAまたはRNA)を提供する。 本発明のさらなる別の態様により、組換え技術によりこのようなポリペプチド を製造するための方法を提供する。 本発明のさらなる別の態様により、このようなGABAAレセプターイプシロ ンサブユニットに対するアゴニストおよび例えば、不安、ハンチントン舞踏病お よび睡眠および発作障害などの診断および治療する目的のため、このようなアゴ ニストを利用する方法を提供する。 本発明のさらなる別の態様により、そのようなポリペプチドに対する抗体を提 供する。 本発明のさらなる別の態様により、例えばアルツハイマー病、パーキンソン病 、ベンゾジアゼピン薬剤の過剰投与および他の神経障害の治療におけるこのよう なポリペプチドの作用を抑制することおよび記憶を増強することに使用されてよ い、このようなポリペプチドのアンタゴニストを提供する。 本発明のこれらの態様および他の態様は、本明細書中の教示から当業者には明 らかであろう。 以下の図面は本発明の態様を説明するものであって、請求の範囲により包含さ れる本発明の範囲を制限しようとするものではない。 図1は、GABAAレセプターイプシロンサブユニットのcDNA配列および 対応する推定アミノ酸配列を示す。タンパク質の全長は440アミノ酸残基であ り、成熟タンパク質が416アミノ酸残基を含むように最初の24アミノ酸は推 定リーダー配列を表す。 図2は、アミノ酸の標準1文字省略記号を使用し、GABAAレセプターイプ シロンサブユニットのアミノ酸配列を示す。推定膜貫通領域に下線を付す。 図3は、GABAAレセプターイプシロンサブユニットと他のGABAAレセプ ターサブユニットのアミノ酸配列の比較を示す。影を付けた残基は全く正確にマ ッチする部分である。 図4は、GABAAイプシロンレセプターサブユニットの二次構造的な特徴を 示す。最初の7つの例示はαヘリックス、βシート、ターン領域またはコイル領 域であるアミノ酸配列の領域を示す。ボックス化された領域は指示された領域に 対応する領域である。図の第2セットは、細胞内、細胞質にさらされているかま たは膜分離アミノ酸配列の領域を描く。ハイドロフィリシティー(hydorophilic ity)のプロットは、膜の脂質二重層であり、ゆえに疎水性であるタンパク質配 列の領域、および親水性である脂質二重層膜の外側の領域であるタンパク質の配 列の領域を示す。抗原指標は抗原の領域が脂質二重層膜の外側であり抗原を結合 することができるため、ハイドロフィリシティーロットに対応する。サーフィス プロバビリティー(surface probability)プロットはさらに抗原指標およびハ イドロフィリシティープロットに対応する。両親媒性のプロットは、極性および 非極性であるタンパク質配列の領域を示す。可とう性の領域は、膜の外側の領域 であり、非可とう性の領域は膜貫通領域であるという意味で図の第2セットに対 応する。 本発明の一態様により、図1の推定アミノ酸配列を有する成熟ポリペプチドま たはATCC寄託、1994年6月10日、第75810号に寄託されたクロー ンのcDNAによってコードされる成熟ポリペプチドをコードする単離した核酸 (ポリヌクレオチド)を提供する。 本発明のポリヌクレオチドはすい臓腫瘍から得られたcDNAライブラリーに おいて発見された。それは構造的にGABAAサブユニットレセプターファミリ ーに関連する。該ポリヌクレオチドはほぼ最初の24アミノ酸残基が、成熟タン パク質が416アミノ酸を含むような推定リーダー配列である約440アミノ酸 残基のタンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含む。該タンパ ク質は400アミノ酸長を越えてラットGABAAレセプターイプシロンβ−1 サブユニットと50%の同一性および70%の類似性という高い程度のホモロジ ーを示す。 本発明のポリヌクレオチドは、RNAまたはDNA(cDNA)ゲノムDNA および合成DNAを含む)の形態であってよい。該DNAは二本鎖または一本鎖 であってよく、また一本鎖であるならば、コーディング鎖または非コーディング (アンチセンス)鎖であってよい。成熟ポリペプチドをコードするコーディング 配列は図1に示すコーディング配列または、寄託されたクローンのコーディング 配列に一致していてよいし、または遺伝コードの重複(redundancy)または縮重 の結果、図1のDNAまたは寄託されたcDNAと同じ成熟ポリペプチドをコー ドする別のコーディング配列であってよい。 図1の成熟ポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコードされる成熟ポ リペプチドをコードするポリヌクレオチドは以下のものを含んでいてよい:成熟 ポリペプチドのコーディング配列のみ;成熟ポリペプチドのコーディング配列、 および、リーダー配列または分泌配列などの別のコーディング配列;成熟ポリペ プチドのコーディング配列(および任意に別のコーディング配列)、および成熟 ポリペプチドのコーディング配列のイントロンまたは成熟ポリペプチドのコーデ ィング配列の5'および/または3'非コーディング配列などの非コーディング配 列。 従って、「ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド」という語には、該ポ リペプチドのコーディング配列のみが含まれるポリヌクレオチド、さらにまた、 別のコーディングおよび/または非コーデイング配列を含むポリヌクレオチドを 包含する。 本発明はさらに、図1の推定アミノ酸配列を有するポリペプチドまたは寄託さ れたクローンのcDNAによりコードされるポリペプチドの断片、類似体および 誘導体をコードする、上記のポリヌクレオチドの変異体に関する。ポリヌクレオ チドの変異体は、該ポリヌクレオチドの天然に存在する対立遺伝子変異体または 該ポリヌクレオチドの天然には存在しない変異体であってよい。 従って、本発明は、図1に示すのと同じ成熟ポリペプチドまたは寄託されたク ローンのcDNAによってコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするポリ ヌクレオチド、ならびにそのようなポリヌクレオチドの変異体が含まれ、これら の変異体は、図1のポリペプチドまたは寄託されたクローンのcDNAによって コードされるポリヌクレオチドの断片、誘導体、または類似体をコードする。そ のようなヌクレオチド変異体には欠失変異体、置換変異体および付加または挿入 変異体が含まれる。 先に示したように、該ポリヌクレオチドは図1に示すコーディング配列の天然 に存在する対立遺伝子変異体または寄託されたクローンのコーディング配列の天 然に存在する対立遺伝子変異体であるコーディング配列を有してよい。当該技術 分野において公知のように、対立遺伝子変異体は1またはそれ以上のヌクレオチ ドの置換、欠失または付加(実質的にはコードするポリペプチドの機能を変えな い)を有してよい別の形のポリヌクレオチド配列である。 本発明はまた、成熟ポリペプチドのコーディング配列が、例えば細胞からのポ リペプチドの輸送を制御する分泌配列として機能する、リーダー配列などの宿主 からのポリペプチドの発現および分泌を援助するポリペプチド配列と同じリーデ ィングフレーム内で融合されてもよい、ポリペプチドも含む。リーダー配列を有 するポリペプチドはプレタンパク質であり、宿主細胞によってポリペプチドの成 熟形態を形成するため開裂されてもよい。 本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明のポリペプチドの精製を可能にする マーカー配列にインフレームで融合したコーディング配列を有してもよい。該マ ーカー配列は、細菌宿主の場合には、マーカーに融合した成熟ポリペプチドの精 製を提供するための、pQE−9ベクターによって与えられるヘキサ−ヒスチジ ンタグであってよく、または例えば、哺乳動物宿主(例えば,COS−7細胞) を使用する場合には、マーカー配列は、赤血球凝集素(HA)タグであってよい 。該HAタグはインフルエンザ赤血球凝集素タンパク質より得られるエピトープ に対応する(ウィルソン(Wilson,I.)ら、Cell、37:767(1984 ))。 本発明はさらに、配列間に少なくとも50%、また好ましくは少なくとも70 %の同一性がある場合に、本明細書に記載の上記の配列にハイブリダイズするポ リヌクレオチドに関する。本発明は特に、ストリンジェント条件下、上記のポリ ヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。本明細書で使用 する場合、「ストリンジェント条件」という語は、配列間に少なくとも95%、 また好ましくは少なくとも97%の同一性がある場合にのみ、ハイブリダイゼー ションが起こるであろうことを意味する。好ましい態様では、上記のポリヌクレ オチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドは、図1のcDNAまたは寄託さ れたcDNAによりコードされる成熟ポリペプチドと同じ生物学的機能または活 性を実質的には保有するポリペプチドをコードする。 本明細書で使用する寄託は、特許手続き上の微生物の寄託の国際承認に関する ブダペスト条約の約定の下に保持されるであろう。これらの寄託は、単に当業者 への便宜として与えられるものであって、寄託が35 U.S.C.§112下に 要求されることを承認するものではない。寄託された物質中に含まれるポリヌク レオチドの配列、さらにまた、それによりコードされるポリペプチドのアミノ酸 配列は、本明細書の一部を構成して、本明細書中の配列のいずれかの記載と矛盾 する際は、いつでも照合している。寄託された物質を製造し、使用し、または販 売するには、実施許諾が要求され得て、またそのような実施許諾は、ここでは付 与されない。 本発明はさらに、図1の推定アミノ酸配列を有する、または寄託されたcDN Aによりコードされるアミノ酸配列を有するGABAAイプシロンサブユニット ポリペプチド、さらにはまた、そのようなポリペプチドの断片、類似体および誘 導体に関する。 図1のポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコードされるポリペプチ ドに言及する場合、「断片」、「誘導体」および「類似体」という語は、そのよ うなポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性を保有するポリペプチ ドを意味する。従って、類似体には、プロタンパク質部分を切断することにより 活性化して、活性な成熟ポリペプチドを製造することができるプロタンパク質が 含まれる。 本発明のポリペプチドは、組換えポリペプチド、天然ポリペプチドまたは合成 ポリペプチドであってよいが、組換えポリペプチドが好ましい。 図1のポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコードされるポリペプチ ドの断片、誘導体または類似体は、(i)1つまたはそれ以上のアミノ酸残基が 保存または非保存アミノ酸残基(好ましくは、保存アミノ酸残基)で置換されて おり、またそのような置換アミノ酸残基が遺伝コードによりコードされるもので あってもよく、またはコードされたものでなくてもよいもの、または(ii)1つ またはそれ以上のアミノ酸残基に置換基が含まれるもの、または(iii)成熟ポ リペプチドが、該ポリペプチドの半減期を増加させる化合物(例えば、ポリエチ レングリコール)のような他の化合物と融合しているもの、または(iv)リーダ ーもしくは分泌配列、または成熟ポリペプチドの精製に使用される配列、または プロタンパク質配列といったような、付加的アミノ酸が成熟ポリペプチドに融合 しているものであり得る。そのような断片、誘導体および類似体は、本明細書中 の教示から当業者の範囲内であると思われる。 本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、単離された形で提供される のが好ましく、好ましくは、均一となるまで精製される。 「単離された」という語は、物質がその元の環境(例えば、それが天然に存在 するなら、天然の環境)から除去されていることを意味する。例えば、生きてい る動物にある天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されて いないが、天然の系における共存物質のいくつかまたは全てから分離された同じ ポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されている。そのようなポリヌクレ オチドはベクターの一部であってよく、および/またはそのようなポリヌクレオ チドまたはポリペプチドは組成物の一部であってよく、それでいて、そのような ベクターまたは組成物はその天然の環境の一部ではないという点で、なお単離さ れている。 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドが含まれるベクター、本発明のベク ターで遺伝的に操作された宿主細胞、および本発明のポリペプチドの組換え技術 による製造にも関する。 宿主細胞は、例えば、クローニングベクターまたは発現ベクターであり得る本 発明のベクターで遺伝的に操作される(形質導入、または形質転換、またはトラ ンスフェクションされる)。該ベクターは、例えば、プラスミド、ウイルス粒子 、ファージ等の形であり得る。操作された宿主細胞は、プロモーターを活性化し 、形質転換体を選択し、またはGABAAイプシロンサブユニット遺伝子を増幅 するのに適するよう改変された通常の栄養培地で培養することができる。温度、 pH等といったような培養条件は、発現用に選択された宿主細胞で先に使用した 培養条件であって、当業者に明らかであろう。 本発明のポリヌクレオチドは、ポリペプチドを組換え技術により製造するのに 使用することができる。従って、例えば、該ポリヌクレオチドを、ポリペプチド を発現するための様々な発現ベクターのいずれか1つに含ませることができる。 そのようなベクターには、染色体DNA配列、非染色体DNA配列および合成D NA配列、例えば、SV40の誘導体;細菌プラスミド;ファージDNA;バキ ュロウイルス;酵母プラスミド;プラスミドとファージDNAとの組み合わせか ら得られるベクター;ワクシニア、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病 といったようなウイルスDNAが含まれる。しかしながら、他のいずれのベクタ ーも、それが宿主中で複製可能であって、生存可能である限り、使用することが できる。 適当なDNA配列を様々な方法によりベクターに挿入することができる。一般 には、DNA配列を当該技術分野で公知の方法により適当な制限エンドヌクレア ーゼ部位に挿入する。そのような方法および他の方法は、当業者の範囲内である と思われる。 発現ベクター中のDNA配列を、適当な発現調節配列(プロモーター)に作動 可能に連結して、mRNA合成を行わせる。そのようなプロモーターの代表例と して、以下のものが挙げられる;LTRまたはSV40プロモーター、大腸菌( E.coli)lac、またはtrp、ファージラムダPLプロモーター、および原核も しくは真核細胞またはそれらのウイルスでの遺伝子の発現を調節することが知ら れている他のプロモーター。発現ベクターはまた、翻訳開始のためのリボソーム 結合部位および転写ターミネーターも含む。該ベクターはまた、発現を増幅する のに適当な配列も含み得る。 さらに、発現ベクターは、真核細胞培養の場合にはジヒドロ葉酸レダクターゼ またはネオマイシン耐性といったようなまたは、大腸菌ではテトラサイクリンま たはアンピシリン耐性といったような、形質転換された宿主細胞の選択のための 表現型特性を与えるための1つまたはそれ以上の選択可能なマーカー遺伝子を含 むのが好ましい。 上記のような適当なDNA配列、さらにはまた、適当なプロモーターまたは調 節配列を含むベクターを、適当な宿主を形質転換するために使用して、その宿主 がタンパク質を発現するのを可能にすることができる。 適当な宿主の代表例として、以下のものが挙げられる:大腸菌ストレプトマ イセス(Streptomyces)サルモネラ・テウィフィムリウム(Salmonella typ himurium) といったような細菌細胞;酵母のような真菌細胞;ドロソフィラ(D rosophila) およびSf9といったような昆虫細胞;CHO、COSまたはBowe sメラノーマといったような動物細胞;植物細胞等。適当な宿主の選択は、本明 細書中の教示から当業者の範囲内であると思われる。 とりわけ、本発明にはまた、先に広く記載した配列を1つまたはそれ以上含ん でなる組換え構築物も含まれる。そのような構築物は、本発明の配列が順方向ま たは逆方向で挿入されている、プラスミドまたはウイルスベクターといったよう なベクターを含む。この実施態様の好ましい側面では、該構築物はさらに、例え ば、該配列に作動可能に連結したプロモーターなどの調節配列を含む。適当なベ クターおよびプロモーターが多数、当業者に知られていて、市販されている。以 下のベクターを例として挙げる。細菌用;pQE70、pQE60、pQE−9 (キアゲン(Qiagen))、pbs、pD10、phagescript、ps iX174、pbluescript SK、pbsks、pNH8A、pNH 16a、pNH18A、pNH46A(ストラタジーン(Stratagene);ptrc 99a、pKK223−3、pKK233−3、pDR540、pRIT5(ファルマ シア(Pharmacia))。真核生物用: pWLNEO、pSV2CAT、pOG44、 pXT1、pSG(ストラタジーン)pSVK3、pBPV、pMSG、pSVL(ファ ルマシア)。しかしながら、他のいずれのプラスミドまたはベクターも、それら が宿主中で複製可能であって、生存可能である限り、使用することができる。 プロモーター領域は、CAT(クロラムフェニコールトランスフェラーゼ)ベク ターまたは選択マーカーを有する他のベクターを用いて、いずれかの所望の遺伝 子から選択することができる。2つの適当なベクターは、PKK232−8およ びPCM7である。個々に名付けられた細菌プロモーターには、lacI、lacZ、 T3、T7、gpt、ラムダPR、PLおよびtrpが含まれる。真核プロモーターには 、CMV即時初期(immediate early)、HSVチミジンキナーゼ、初期および後 期SV40、レトロウイルス由来のLTRs、およびマウスのメタロチオネイン − Iが含まれる。適当なベクターおよびプロモーターの選択は、十分、当業者のレ ベルの範囲内である。 さらなる態様では、本発明は、上記の構築物を含む宿主細胞に関する。そのよ うな宿主細胞は、哺乳動物細胞のような高等真核細胞、酵母細胞のような下等真 核細胞であり得、または該宿主細胞は、細菌細胞のような原核細胞であり得る。 構築物の宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEA E−デキストラン媒介トランスフェクションまたはエレクトロポレーションによ り行うことができる。(デイビス(Davis,L.)、ディブナー(Dibner,M.)、 バッテイ(Battey,L.)、ベーシック・メソッズ・イン・モレキュラー・バイ オロジー(Basic Methods in Molecular Biology)(1986))。 宿主細胞中の構築物を通常の方法で使用して、組換え配列によりコードされる 遺伝子産物を製造することができる。あるいはまた、本発明のポリペプチドは、 従来のペプチド合成装置により合成的に製造することができる。 成熟タンパク質は、適当なプロモーターの調節下、哺乳動物細胞、酵母、細菌 、または他の細胞中で発現させることができる。そのようなタンパク質を、本発 明のDNA構築物から得られるRNAを用いて製造するために、無細胞翻訳系も また使用することができる。原核および真核宿主で使用するのに適当なクローニ ングおよび発現ベクターは、サンブルック(Sambrook)ら、モレキュラー・ク ローニング(Molecular Cloning):ア・ラボラトリー・マニュアル(A Lab oratory Manual)、第2版、コールド・スプリング・ハーバー(Cold Spring Harbor)、ニューヨーク、(1989)により記載されており、この開示は、本 明細書の一部を構成する。 本発明のポリペプチドをコードするDNAの高等真核生物による転写は、エン ハンサー配列をベクターに挿入することにより増大する。エンハンサーは、プロ モーターに作用してその転写を増加させる、通常、約10〜300bpの、DNA のシス作用性要素である。例には、bp 100〜270の、複製開始点の後期側 にあるSV40エンハンサー、サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハン サー、複製開始点の後期側にあるポリオーマエンハンサー、およびアデノウイル スエンハンサーが含まれる。 通例、組換え発現ベクターには、複製開始点および宿主細胞の形質転換を可能 にする選択可能なマーカー、例えば、大腸菌のアンピシリン耐性遺伝子ならびにサッカロミセス・セレビシエ(S.cerevisiae) TRP1遺伝子、および下流の 構造配列の転写を行わせるために高度に発現される遺伝子から得られるプロモー ターが含まれるであろう。そのようなプロモーターは、とりわけ、3−ホスホグ リセリン酸キナーゼ(PGK)のような解糖系酵素、α因子、酸性ホスファターゼ 、または熱ショックタンパク質をコードするオペロンから得ることができる。ヘ テロロガス構造配列は、翻訳開始および終結配列、また好ましくは、翻訳された タンパク質の細胞周辺腔または細胞外媒体への分泌を行わせることができるリー ダー配列と共に、適当な相(phase)で集合する。場合により、そのヘテロロガス 配列は、所望の特性、例えば、発現された組換え生成物の安定化または精製の簡 易化を与えるN−末端同定ペプチドが含まれる融合タンパク質をコードすること ができる。 細菌で使用するのに有用な発現ベクターは、所望のタンパク質をコードする構 造DNA配列を、作動可能なリーディング相にある適当な翻訳開始および終結シ グナルと機能的なプロモーターと共に挿入することにより構築される。そのよう なベクターは、ベクターの維持を確実なものとするために、また所望により、宿 主内での増幅を与えるために、1つまたはそれ以上の表現型の選択可能なマーカ ーおよび複製開始点を含むであろう。形質転換に適当な原核宿主には、大腸菌バシラス・サチリス(Bacillus subtilis)サルモネラ・ティフィムリウム、 およびシュードモナス(Pseudomonas)属、ストレプロマイセス属、ならびにス タフィロコッカス(Staphylococcus)属の範囲内の様々な種が含まれるが、他 のものもまた選択可能である。 代表的であるが、非限定的な例として、細菌で使用するのに有用な発現ベクタ ーは、周知のクローニングベクターpBR322(ATCC 37017)の遺伝 要素を含んでなる市販のプラスミドから得られる、選択可能なマーカーおよび細 菌の複製開始点を含んでいてよい。そのような市販のベクターには、例えば、p KK223−3(ファルマシア・ファイン・ケミカルズ(Pharmacia Fine Che micals)、ウプサラ(Uppsala)、スウェーデン)およびGEM1(プロメガ・バ イオテク(Promega Biotec)、マディソン(Madison)、ウィスコンシン、米 国)が含まれる。これらのpBR322「骨核」部分を適当なプロモーターおよび発 現されるべき構造配列と組み合わせる。 適当な宿主株を形質転換して、その宿主株を適当な細胞密度までの増殖させた 後、選択されたプロモーターを適当な方法(例えば、温度シフトまたは化学誘導) により誘導して、細胞をさらなる期間培養する。 細胞を、一般的には、遠心分離により収集し、物理的または化学的方法により 破壊して、その結果得られた粗製の抽出物を更なる精製のために保有する。 タンパク質の発現に使用される微生物細胞は、凍結−解凍サイクル、超音波処 理、機械的破壊、または細胞溶解剤の使用を含むいずれの従来法によっても破壊 でき、そのような方法は、当業者に周知である。 組換えタンパク質を発現させるために、様々な哺乳動物細胞培養系もまた使用 することができる。哺乳動物発現系の例には、グルズマン(Gluzman)、Cell 、23:175(1981)により記載されている、サルの腎臓線維芽細胞のC OS−7系、および適合可能なベクターを発現させることができる他の細胞系、 例えば、C127、3T3、CHO、HeLaおよびBHK細胞系が含まれる。 哺乳動物発現ベクターは、複製開始点、適当なプロモーターおよびエンハンサー 、またいずれかの必要なリボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプライス ドナーおよびアクセプター部位、転写終結配列、および5'に隣接する非転写配 列もまた含むであろう。SV40のスプライシングから得られるDNA配列、お よびポリアデニル化部位を使用して、必要とされる非転写遺伝要素を与えること ができる。 GABAAイプシロンサブユニットポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたは エタノール沈澱、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホ スホセルロースクロマトグラフィー、疎水的相互作用クロマトグラフィー、アフ ィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、 お よびレクチンクロマトグラフィーが含まれる方法により、組換え細胞培養物から 回収して、精製することができる。必要に応じて、タンパク質の再生工程を、成 熟タンパク質の立体配置を完成するのに使用することができる。最後に、高性能 液体クロマトグラフィー(HPLC)を最終精製工程に使用することができる。 本発明のポリペプチドは、天然に精製された産物、もしくは化学合成法の産物 であり得るか、または原核もしくは真核宿主から(例えば、培養物中の細菌、酵 母、高等植物、昆虫および哺乳動物細胞によって)組換え技術により製造するこ とができる。組換え製造方法で使用する宿主により、本発明のポリペプチドは、 グリコシル化され得るか、またはグルコシル化され得ない。本発明のポリペプチ ドにはまた、最初のメチオニンアミノ酸残基が含まれ得る。 本発明のGABAAイプシロンサブユニットポリペプチドは、GABAAレセプ ターの他のサブユニットを同定するのにも使用する。これらのサブユニットの同 定のための手法の例には、独特の、細菌により発現されたGABAAイプシロン ポリペプチドに対する高力価ポリクローナル抗血清を産生させることを含む。つ いでこれらのポリクローナル抗血清を哺乳動物脳好ましくはラット脳からの洗剤 可溶化GABAAレセプターを免疫沈降するのに使用される。また、好ましくは 脳の海馬部位が使用される。 GABAAイプシロンポリペプチドはまた、レセプター機能のリガンド/モジ ュレーターをスクリーニングするために使用されてよい。このスクリーニングは GABAAイプシロンサブユニットレセプターのアゴニストおよびアンタゴニス トを同定するのに特に有用である。このようなアッセイの例は、パッチクランプ アッセイである。GABAAイプシロンサブユニットをコードするDNAをHE K 293細胞に挿入する。該DNA配列は発現カセット、好ましくは発現プラ スミドに挿入される。本明細書で使用する『発現カセット』とは、真核細胞にお けるコーディング配列の発現に必要なDNA配列をいう。プラスミドの例は、市 販されており好ましいpCDM8である。 選択可能なマーカー遺伝子を含むプラスミドをGABAAイプシロンサブユニ ットをコードするDNA配列を含むプラスミドとともにコトランスフェクション し てよい。GABAAレセプターはGABAの結合により、細胞内へ塩素イオンを 通過させることができるゲート化されたチャンネルである。GABAAレセプタ ーはGABAにチャンネルを開かせることができ、テストされる分子がアゴニス トなら細胞に一層多くの塩素イオンを入れ、またはテストされる分子がアンタゴ ニストなら細胞に塩素イオンを少なくさせるであろう。GABAAレセプターイ プシロンサブユニットを通過する塩素イオンの量はパッチクランプアッセイを使 用して直接測定できる。該アッセイは細胞の表面上に埋められた電極の内外の電 荷の流れを測定する。細胞内へ入る塩素イオンの流れは、ゲートが開くと細胞内 の電気的平衡を維持するために細胞をそのままにさせる電流の関数として測定さ れる。該パッチアッセイはハミル(Hammill,O.P.)ら、インプルーブド・パッ チ・クランプ・テクニックス・フォー・ハイ・レゾリューション・カレント・レ コーディング・フロム・セルズ・アンド・セルフリー・メンブレン・パッチズ( Improved Patch Clamp Techniques for High Resolution Current Reco rding from Cells and Cell-Free Membrane Patches)、Pfluegers Arch . 、391:85−100(1981)に詳細に記載されている。 パッチクランプアッセイを使用して、化合物が有する安定な細胞株に組み入れ られるレセプターへの効果を決定することができる。ホールセル(whole cell) パッチクランプアッセイの感度の範囲は、約1000pAであり、2から5pA の間の電流を区別することができる。 本発明はさらに、GABAとGABAAレセプターイプシロンサブユニットの 相互作用を増強または阻害するものを同定するための薬剤のスクリーニング法を 提供する。1例として、機能的なGABAAレセプターイプシロンサブユニット をコードするDNAはアフリカツメガエルの卵母細胞において発現する。発現は クローニングされたcDNAsがサイトメガロウイルスプロモーターの転写制御 下にある組換えCDM8ベクターの核注入によりなされる。ついで、GABAA レセプターは卵母細胞の外側表面に発現し、該卵母細胞をGABAおよび潜在的 な薬剤と結合させる適切な条件下でインキュベートする。ついで、GABAとG ABAAレセプターイプシロンサブユニットの相互作用は薬剤の存在下で測定さ れ、もし該薬剤がこの相互作用に影響を及ぼすならば決定ができるであろう。 潜在的なアンタゴニストには、抗体または場合によってはGABAへの接近を 阻害するGABAAレセプターイプシロンサブユニットに結合するオリゴヌクレ オチドを含む。アンタゴニストはGABAAイプシロンサブユニットを認識し結 合するGABAの密接関連タンパク質であってもよいが、GABAの不活性化形 態であり、GABAAレセプターイプシロンサブユニットを効果的に阻害する。 潜在的なアンタゴニストはまた、アンチセンス構築物をも含む。アンチセンス 技術は三重螺旋形成またはアンチセンスDNAまたはRNA(その両者の方法は ポリヌクレオチドをDNAまたはRNAに結合させること基礎としている)によ って遺伝子発現を制御するのに使用されることができる。例えば、該ポリヌクレ オチド配列の5'コーディング部位(本発明の成熟ポリペプチドをコードする) は長さが約10から40塩基対のアンチセンスRNAオリゴヌクレオチドを設計 するのに使用される。DNAオリゴヌクレオチドは転写に関与する遺伝子の領域 に相補的であるように設計され(三重螺旋−リー(Lee)ら、Nucl.Acids R es.、6:3073(1979);クーニー(Cooney)ら、Science、241: 456(1988);およびダーバン(Dervan)ら、Science、251:13 60(1991)参照)、それによってGABAAレセプターイプシロンサブユ ニットポリペプチドの転写および産生を妨害する。アンチセンスRNAオリゴヌ クレオチドはイン・ビボでmRNAにハイブリダイズし、、mRNA分子のGA BAAレセプターイプシロンサブユニットポリペプチドへの翻訳を阻害する(ア ンチセンス−オカノ(Okano)、J.Neurochem.56:560(1991); オリゴデオキシヌクレオチド・アズ・アンチセンス・インヒビターズ・オブ・ジ ーン・エクスプレッション(Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibito rs of Gene Expression)、CRCプレス(CRC Press)、ボカ・レイトン (Boca Raton)、フロリダ(1988))。上記に記載のオリゴヌクレオチド はまたアンチセンスRNAまたはDNAがイン・ビボでGABAAレセプターイ プシロンサブユニットポリペプチドの産生を阻害するために発現されるように細 胞に運搬 されることができる。 上記で同定されたアゴニストおよびアンタゴニストは治療剤として使用されて よい。アゴニストはGABAAレセプターでGABAの効果をまねして使用され 、それゆえ抑制性の効果を増大する。それゆえ、これらのアゴニストは不安、ハ ンチントン舞踏病、筋攣縮および硬直、および睡眠および発作障害に有用である 。アンタゴニストはレセプターによって媒体された抑制を阻害し、それゆえ神経 発火を増大させ、それゆえアルツハイマー病、パーキンソン病およびベンゾジア ゼピンの過剰投与に有用である。アンタゴニストはまた、認識を増強するおよび 外科手術の間の全身麻酔の適応後鎮静作用を解くのに使用されてよい。 本発明のアゴニストおよびアンタゴニストは、適当な製薬学的担体と組み合わ せて使用することができる。そのような組成物は、治療上有効な量のアゴニスト またはアンタゴニスト、および製薬学上許容され得る担体または賦形剤を含んで なる。そのような担体には、これに限定されるものではないが、生理食塩水、緩 衝生理食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、およびそれら の組み合わせが含まれる。その製剤は、投与方法に適合すべきである。 本発明はまた、本発明の医薬組成物の成分を1つまたはそれ以上充填した、1 つまたはそれ以上の容器を含んでなる医薬品パックまたはキットも提供する。そ のような容器には、製薬学的または生物学的製品の製造、使用または販売を規制 する政府当局により規定された形の通知を付してもよく、この通知は、ヒトへの 投与のための製造、使用または販売の、該当局による承認を表わす。さらに、本 発明のポリペプチドは、他の治療化合物と共に使用することができる。 該医薬組成物は、経口、局所、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻腔内または 皮内経路といったような、てんかんを特に治療するための肛門内を含む便利な方 法で投与することができる。製薬学的な組成物は、特定の徴候を治療および/ま たは予防するのに有効な量で投与される。患者に投与された該組成物の量および 一回投与療法は投与形式、処置される条件の実質および処方する内科医の判断な どの複数の要因に依存するであろう。一般に、該組成物は、1日当たり少なくと も約10μg/kg(体重)の量で投与され、たいていの場合、約8mg/kg(体重)を 超 えない量で投与されるであろう。たいていの場合、投与経路および症状等を考慮 に入れて、投与量は、毎日約10μg/kg〜約1mg/kg(体重)である。 該ポリペプチドはまた、しばしば「遺伝子治療」と呼ばれる、そのようなポリ ペプチドのイン・ビボにおける発現により、本発明に従って使用してよい。 従って、例えば、患者由来の細胞を、エクス・ビボ(ex vivo)においてポリ ペプチドをコードするポリヌクレオチド(DNAまたはRNA)で操作した後、操 作した細胞を該ペプチドで処置すべき患者に与える。そのような方法は、当該技 術分野で公知である。例えば、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含む レトロウイルス粒子の使用によって、細胞を当該技術分野で公知の方法により操 作することができる。 同様に、例えば、当該技術分野で既知の方法により、ポリペプチドのイン・ビ ボにおける発現のために、細胞をイン・ビボにおいて操作することができる。当 該技術分野において知られているように、細胞をイン・ビボにおいて処理してポ リペプチドをイン・ビボにおいて発現させるために、本発明のポリペプチドをコ ードするRNAを含むレトロウイルス粒子を製造するためのプロデューサー細胞 を患者に投与することができる。そのような方法により本発明のポリペプチドを 投与するためのこれらの方法および他の方法は、本発明の教示から当業者に明ら かであろう。例えば、細胞を操作するための発現ビヒクルは、レトロウイルス以 外のもの、例えば、適当な運搬ビヒクルと組み合わせた後、細胞をイン・ビボに おいて操作するために使用することができるアデノウイルスであってもよい。 本発明の配列はまた、染色体同定にも有益である。該配列を個々のヒト染色体 上の特定の位置に対して特異的に標的化して、ハイブリダイズさせることができ る。そのうえ、現在、染色体上の特定の部位を同定する必要がある。実際の配列 データ(反復多型性)に基づいた染色体マーキング試薬は、現在、染色体位置をマ ークするのにはほとんど利用できない。本発明によるDNAの染色体へのマッピ ングは、それらの配列を疾患関連遺伝子と関係づける重要な第一段階である。 簡単に言えば、cDNA由来のPCRプライマー(好ましくは、15−25bp) を調製することにより、配列を染色体にマップすることができる。該遺伝子の3 ' 非翻訳領域のコンピューター分析を使用して、ゲノムDNA中の1を越えるエク ソンにまたがらないプライマーを迅速に選択することから、増幅過程を複雑なも のとする。ついで、これらのプライマーを、個々のヒト染色体を含む体細胞ハイ ブリッドのPCRスクリーニングに使用する。プライマーに対応するヒト遺伝子 を含むハイブリッドのみが、増幅された断片を与えるであろう。 体細胞ハイブリッドのPCRマッピングは、特定のDNAを特定の染色体に帰 属させるための迅速な方法である。同じオリゴヌクレオチドプライマーを用いて の本発明を利用して、サブローカリゼーションは、具体的な染色体または大きい ゲノムクローンのプール由来の断片のパネルを用いる類似の方法で達成すること ができる。その染色体へマップするのに同様に利用することができる他のマッピ ング方法には、イン・サイチュ(in situ)ハイブリダイゼーション、標識化フ ロー−ソーティッド(flow−sorted)染色体を用いてのプレスクリーニング、およ び染色体特異的cDNAライブラリーを構築するためのハイブリダイゼーション によるプレセレクションが含まれる。 cDNAクローンの中期染色体スプレッド(spread)への蛍光イン・サイチュ ハイブリダイゼーション(FISH)を利用して、正確な染色体位置を一工程で与 えることができる。この技術は、わずか500または600塩基の短いcDNA で利用することができる;しかしながら、2,000 bpより大きいクローンは 、簡単な検出に関して十分なシグナル強度を有する独特の染色体の位置に結合し やすい。FISHは、ESTが由来するクローンの使用を必要とし、長ければ長 いほど良い。例えば、2,000bpは良く、4,000は一層良く、および4, 000以上がおそらく時間の合理的なパーセントの良い結果である。この技術の 概説には、ベルマ(Verma)ら、ヒューマン・クロモソームズ(Human Chromo somes):ア・マニュアル・オブ・ベーシック・テクニクス(a Manual of Bas ic Techniques)、パガモン・プレス(Pergamon Press)、ニューヨーク(1 988)を参照。 ある配列が正確な染色体位置に一度マップされると、染色体上の配列の物理的 位置を遺伝マップデータと関連付けることができる。そのようなデータは、例え ば、マックジック(V.McKusick)、メンデリアン・インヘリタンス・イン・ マン(Mendelian Inheritance in Man)(ジョーンズ・ホプキンス・ユニバー シティー・ウェルチ・メディカル・ライブラリー(Johns Hopkins Universit y Welch Medical Library)を介してオンラインで利用できる)に見い出され る。ついで、同じ染色体領域にマップされている遺伝子と疾患との間の関係を連 鎖分析(物理的に隣接した遺伝子の共遺伝(coinheritance))によって確認する。 次に、罹患した個体と罹患していない個体との間のcDNAまたはゲノム配列 の相違を決定する必要がある。変異が、罹患した個体のいくつかまたは全てにお いて認められるが、いずれの正常な個体においても認められないなら、その変異 は疾患の原因となるものであるらしい。 現在の物理的マッピングおよび遺伝的マッピング技術の解析から、疾患と関連 する染色体領域に正確に局在化したcDNAは、50〜500の原因となり得る 遺伝子の1つとなり得るであろう。(これは、1メガベースのマッピング分析お よび20kb当り1つの遺伝子を仮定する)。 ポリペプチド、それらの断片もしくは他の誘導体、もしくはそれらのアナログ 、またはそれらを発現する細胞を免疫原として使用して、それらに対する抗体を 製造することができる。これらの抗体は、例えば、ポリクローナルまたはモノク ローナル抗体であり得る。本発明にはまた、キメラ、単鎖、およびヒト化抗体、 さらにはまた、Fabフラグメント、またはFab発現ライブラリーの生成物も含ま れる。当該技術分野で公知の様々な方法を、そのような抗体および断片の製造に 使用することができる。 本発明の配列に対応するポリペプチドに対して生成される抗体は、ポリペプチ ドを動物に直接注入することにより、またはポリペプチドを動物、好ましくはヒ トでない動物に投与することにより得ることができる。ついで、そのようにして 得られた抗体は、そのポリペプチド自体に結合するであろう。この方法では、ポ リペプチドの断片のみをコードする配列さえも、完全な天然のポリペプチドを結 合する抗体を製造するのに使用することができる。ついで、そのような抗体は、 そのポリペプチドを発現する組織からポリペプチドを単離するために使用できる 。 モノクローナル抗体を調製するには、連続的な細胞系培養により産生される抗 体を与える技術を全て使用することができる。例には、ハイブリドーマ法(コー ラー(Kohler)およびミルシュタイン(Milstein)、1975、Nature、2 56:495−497)、トリオーマ(trioma)法、ヒトB細胞ハイブリドーマ法( コズボール(Kozbor)ら、1983、Immunology Today 4:72)、および ヒトモノクローナル抗体を製造するためのEBV−ハイブリドーマ法(コール( Cole)ら、1985、モノクローナル・アンチボディーズ・アンド・キャンサ ー・セラピー(Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy)、アラン・ア ール・リス、インク(AlanR.Liss,Inc.)、77−96頁において)が含ま れる。 単鎖抗体の産生に関して記載されている技術(米国特許第4,946,778号) は、本発明の免疫原性ポリペプチド産生物に対する単鎖抗体を製造するのに適合 し得る。 本発明をさらに、以下の実施例に関して記載する;しかしながら、本発明は、 そのような実施例に限定されないことを理解すべきである。部または量は全て、 特にことわらない限り、重量単位である。 以下の実施例の理解を容易にするために、幾つかの頻繁に出てくる方法および /または用語を記載する。 「プラスミド」は、前置きする小文字のpおよび/または続けて大文字および /または数字により示す。本明細書中の出発プラスミドは、市販されているか、 限定されない基盤の下に公に入手可能であるか、または公開された方法により入 手可能なプラスミドから構築できる。さらに、記載したプラスミドと同等のプラ スミドは、当該技術分野で公知であって、当業者に明らかであろう。 DNAの「消化」は、DNAのある配列にのみ作用する制限酵素でDNAを触 媒開裂することを示す。本明細書中で使用する様々な制限酵素は市販されており 、それらの反応条件、補因子および他の必要条件は、当業者に知られているよう に使用した。分析目的には、典型的に、緩衝溶液約20μl中、1μgのプラスミ ドまたはDNA断片を約2単位の酵素と共に使用する。プラスミド構築のための DN A断片を単離する目的には、より多量の容積中、典型的にDNA5〜50μgを 20〜250単位の酵素で消化する。特定の制限酵素に適当な緩衝液および基質 量は、製造者により指定されている。37℃で約1時間のインキュベーション時 間が通常利用されるが、供給者の指示に従って変えることができる。消化後、そ の反応物をポリアクリルアミドゲルで直接電気泳動して、所望の断片を単離する 。 開裂した断片のサイズ分離は、ゲッデル(Goeddel,D)ら、Nucleic Acids Res.、8:4057(1980)により記載されている8% ポリアクリルア ミドゲルを用いて行う。 「オリゴヌクレオチド」は、化学的に合成することができる、一本鎖ポリデオ キシヌクレオチド、または2つの相補的ポリデオキシヌクレオチド鎖を示す。そ のような合成オリゴヌクレオチドは5’リン酸を有さないことから、キナーゼの 存在下、ATPとともにリン酸を加えることなしには、別のオリゴヌクレオチド にライゲートしないであろう。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化されてい ない断片にライゲーションするであろう。 「ライゲーション」は、2つの二本鎖核酸断片の間にホスホジエステル結合を 形成する過程をいう(マニアチス(Maniatis,T.)ら、同上、146頁)。特に ことわらない限り、ライゲーションは、ライゲートさせるべきDNA断片のほぼ 等モル量の0.5μg当り10単位のT4DNAリガーゼ(「リガーゼ」)と共に、 既知の緩衝液および条件を用いて成し遂げることができる。 特にことわらない限り、形質転換は、グラハム(Graham,F.)およびファン ・デル・エブ(Van der Eb,A.)、Virology、52:456−457(19 73)の方法に記載されているようにして行った。 実施例1 HEK293細胞における組換えGABAAレセプター イプシロンサブユニットの発現 GABAAレセプターイプシロンサブユニットをコードするcDNAの断片を その遺伝子の転写を駆りたてるためCMV即時初期プロモーターを使用してベク ターにクローニングした。そのベクターpCDM8はインビトロゲン・コーポレ ーシヨン(Invitrogen Corporation)、サンディエゴ、カリフォルニア、92 121により入手できる。まず、HindIIIおよびXbaI(平滑化)でプラスミド を消化し、そのプラスミドのそれらの部位にcDNAをライゲーションすること によってそのcDNA断片をプラスミドに挿入する。プラスミドDNAをアルカ リ溶解法(マニアチス(Maniatis,T.)フリッチュ(E.F.Fritsch)および サンブルック、1989、モレキュラークローニング:ア・ラボラトリー・マニ ュアル、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー、コールド・スプリン グ・ハーバー、ニューヨーク)の後、2サイクルのCsCl平衡密度勾配遠心分離 によって調製した。 HEK293細胞をトランスフェクションする(HeLa細胞もまたトランスフ ェクションされてよい)のに使用したトランスフェクションプロトコールはチェ ン(Chen,C.)およびオカヤマ(H.Okayama)、1987から改変した。プラ スミドDNAによる哺乳動物細胞の高効率の形質転換。Mol.Cell.Biol.7 :2745−2752(チャン(Chan)−オカヤマ CaPO4、pH 6.95法 )。2.5M CaCl2(マリンクロット(Mallinckrodt))のストック溶液を調 製し、0.45μmポアサイズ(pore-size)ニトロセルロースフィルター(ナル ジ(Nalge))を通して濾過滅菌しついで−20℃で保存した。ついで50mM Bes(pH6.95)、280mM NaClおよび1.5mM Na2HPO4を含む2 ×Bes緩衝食塩水(2×BBS)を調製し、濾過滅菌しついで−20℃で保存し た。N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエトラン−スルホン酸 (BES)をシグマ(Sigma)より得た。そのpHを室温でHClで合わせた。 HEK293細胞(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(America n Type Culture Collection)、CRL 1573)を5%CO2中、37℃で フォルマ・サイエンティフィック・インキュベーター(Forma Scientific In cubator)で10%ウシ胎児血清(ギブコ(Gibco)、ペニシリン−ストレプト マイシン(ギブコ)およびグルタミン(ギブコ)を補ったMEM(ギブコ)で維 持した。 指数関数的に増殖しているHEK293細胞をトリプシン−EDTAで除去し 、 10cmのプレート1枚当たりに1.5×106の密度でプレーティングし、ついで 増殖培地10ml中で5%CO2、37℃で一晩インキュベートした。選択の目的 のため、チミジンキナーゼプロモーターによって駆り立てられるアミノグリコシ ドホスホトランスフェラーゼ(neo)を含むpWL0Neo(ストラタジーン(S tratagene))を1×106細胞を含む10cm皿1枚当たりに使用した。プラスミ ドDNAを50mu lの2.5M CaCl2と混合しおよび最終容量が0.5mlとなる よう水を加えた。この混合物に0.5mlの2×BBSを添加しついで室温で90 秒インキュベートした。この得られたリン酸カルシウムDNA溶液を細胞のプレ ートに添加(1mlの容量)し、優しく混ぜついで3%CO2の下、15−24時 間37℃でインキュベートした。その培地を除去し、細胞をMEM培地で2度リ ンスし、ついで10%ウシ胎児血清を加えた新しいMEMでリンスした。該細胞 を5%CO2の下48時間37℃でインキュベートした。 トランスフェクションの48時間後、その細胞をトリプシン処理しついで4つ のプレートに分割(1:8)した。それらを1mg/mlで、1mg/ml G418硫 化物(ギブコ)を含む増殖培地の選択的な圧力の下でコロニーが現れるまで2週 間増殖させた。安定な形質転換体の選択には約15−20日かった。コロニーを 24ウエル皿に分離し、2枚の10cm皿に播種するためG418選択培地中で十 分増殖させたのち使用した。10cm皿中での十分な増殖の後、1つを総RNAを 調製するために使用した;残った皿における細胞を将来のプレーティングのため に凍結保存した。そのRNAをノーザンブロットによって分析した。 安定な形質転換の頻度を決定するために、細胞を記載したようにトランスフェ クションした。細胞を分割し、選択的な圧力下(G418硫化物)でプレーティ ングした時、細胞をまた二重に、10cmプレート1枚当たり1−3×106細胞 の密度でプレーティングした。プレートの1組を非選択的な増殖培地中で維持し 、一方で二重のプレートはG418硫化物(mg/ml)を有する増殖培地中で増殖 させた。コントロールプレートを非選択培地中で5−7日間維持した;ついでコ ロニーを染色し数えた。Neo+形質転換体の数を決定するために選択的な圧力下 で2−3週間維持した;ついでコロニーを染色し数えた。その形質転換効率を形 質 転換%として表わす。これは非選択培地中で増殖したコロニーの数によってNeor の数を除し、その結果を100倍することによって決定したものである。 トランスフェクションしたプラスミドからのクローンを機能的なチャンネルの 発現に関して試験した。これらの試験を細胞全体のパッチクランプ電気生理学に よって行った。パッチクランプ法のホールセルコンフィギュレーション(whole- cell configulation)をGABAAレセプターイプシロンサブユニットでトラン スフェクションしたヒト胎児腎臓細胞におけるGABA媒体Cl流を記録するこ とに使用した。パッチピペットを0.5−2メガオームの抵抗を有するホウケイ 酸ガラスで作成した。その細胞を(mM)NaCl 135、KCl 5、MgCl2 1 .8およびHepes 5、pH7.2を含む緩衝培体中に入れた。そのピペットを(m M)CsCl 140、EDTA 11、ATP 2、MgCl2 4およびHepes 10 、pH7.3を含む緩衝培体中に入れた。維持電位は−60mVであった。試験薬 剤を有するかまたは有さない5μM GABAAを含むベージング溶液(bathing solution)を細胞から約100ミクロン離れた位置のU管を通して細胞に添加し た。 実施例2 ヒト組織におけるGABAAイプシロンの発現パターン ヒト組織におけるGABAAイプシロンの発現のレベルを調べるためノーザン ブロット分析を行った。総細胞RNAサンプルをRNAzolTMBシステム(バ イオテックス・ラボラトリーズ・インク(Biotecx Laboratories,Inc.)6 023 サウス・ループ・イースト(South Loop East)、ヒューストン、テ キサス77033)で単離した。特定の各ヒト組織から単離した総RNAの約1 0μgを1% アガロースゲル上で分離し、ナイロンフィルターにブロットした( サンブルック、フリッチュおよびマニアチス、モレキュラー・クローニング:ア ・ラボラトリー・マニュアル、コールド・スプリング・ハーバー・プレス、(1 989))。その標識反応は、50ngのDNA断片とともにストラタジーンプ ライム−イット キットに従って行った。標識したDNAをSelect−G−50カ ラ ムで精製した。(5 プライム−3 プライム、インク、5603 アラパホ・ロ ード(Arapahoe Road)、ブルダー(Boulder)、コロラド 80303)。つ いで、フィルターを放射性標識したGABAAイプシロン遺伝子の全長と0.5M NaPO4、pH7.4および7% SDS中で1,000,000cpm/mlで 65℃で一晩ハイブリダイズさせた。室温で2回洗浄した後、60℃で0.5× SSC、0.1% SDSで2回洗浄し、ついでフィルターを増感紙で−70℃で 一晩露光させた。 実施例3 GABAAレセプターイプシロンサブユニットのバキュロウイルス発現 GABAAレセプターの他のサブユニットの発現に関する一般的な方法は以前 に記載されている(カーター(Carter,D.B.)、ら、Bio/Technology、10 :679−681(1992))。この例において、SF−9細胞(約106細 胞)を該イプシロンサブユニットを発現するバキュロウイルス構築物(108p fu)に感染させる。細胞はまた、該イプシロンサブユニットを発現するバキュ ロウイルス構築物および他の公知のGABAAレセプターサブユニットを発現す るバキュロウイルス構築物の組合せに共感染されてよい。該感染したSF−9細 胞を60時間後に回収する。該細胞を電気生理学的記録(実施例1参照)または ラジオリガンド結合アッセイに使用する。後者に関しては、細胞を118mMNa Cl、5mM KCl、20mM HEPES−Tris、pH 7.3を含む溶液中でポ リトロン(Plytron)ホモジナイザーによって破壊する。破壊されなかった細胞 および核集合物を1000gで10分間遠心して除去する。ついで、細胞膜をそ の上清を40000gで50分間遠心することによって取り戻す。そのペレット を300mM スクロース、5mM Tris−HCl、pH 7.5および20% グリ セロールを含む溶液中に再懸濁する。その膜をラジオリガンド結合アッセイに使 用するまで−80℃で凍結する。 先の教示から見て、本発明の多数の変更および変化が可能であることから、追 記する請求の範囲内で、詳しく記載した以外に、本発明を行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 5/10 C12N 5/00 B C12P 21/02 A61K 37/02 //(C12P 21/02 C12R 1:91)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)図1の推定アミノ酸配列を有するGABAAイプシロンポリペプチド 、または該ポリペプチドの断片、類似体または誘導体をコードするポリヌクレオ チド; (b)ATCC受託番号第75810号に含まれるcDNAによってコードされ るアミノ酸配列を有するGABAAイプシロンポリペプチドまたは該ポリペプチ ドの断片、類似体または誘導体をコードするポリヌクレオチド よりなる群から選択される単離したポリヌクレオチド。 2.該ポリヌクレオチドがDNAである請求項1に記載のポリヌクレオチド。 3.該ポリヌクレオチドがRNAである請求項1に記載のポリヌクレオチド。 4.該ポリヌクレオチドがゲノムDNAである請求項1に記載のポリヌクレオチ ド。 5.該ポリヌクレオチドが図1の推定アミノ酸配列を有するGABAAイプシロ ンをコードする請求項2に記載のポリヌクレオチド。 6.ATCC受託番号第75810号のcDNAによってコードされたGABAA イプシロンポリペプチドをコードする請求項2に記載のポリヌクレオチド。 7.図1に示すようなGABAAイプシロンのコーディング配列を有する請求項 1に記載のポリヌクレオチド。 8.ATCC受託番号第75810号のGABAAイプシロンのコーディング配 列を有する請求項2に記載のポリヌクレオチド。 9.請求項2に記載のDNAを含むベクター。 10.請求項9に記載のベクターで遺伝的に操作した宿主細胞。 11.請求項10に記載の宿主細胞から該DNAによってコードされるポリペプ チドを発現することからなる、ポリペプチドの製造方法。 12.請求項9に記載のベクターで細胞を遺伝的に操作することからなる、ポリ ペプチドを発現することができる細胞の生成方法。 13.請求項2に記載のDNAにハイブリダイズでき、GABAAイプシロン活 性を有するポリペプチドをコードする単離したDNA。 14.(i)図1の推定アミノ酸配列を有するGABAAイプシロンポリペプチ ドおよびその断片、類似体および誘導体、および (ii)ATCC受託番号第75810号のcDNAによってコードされるGAB AAイプシロンポリペプチドおよび該ポリペプチドの断片、類似体および誘導体 よりなる群から選択されるポリペプチド。 15.該ポリペプチドが図1の推定アミノ酸配列を有するGABAAイプシロン である請求項14に記載のポリペプチド。 16.請求項14に記載のポリペプチドに対する抗体。 17.請求項14に記載のポリペプチドに対するアンタゴニスト。 18.請求項14に記載のポリペプチドに対するアゴニスト。 19.請求項14に記載のポリペプチドの治療学的に有効な量を患者に投与する ことからなるGABAAレセプターイプシロンサブユニットの必要性を有する患 者の治療方法。 20.請求項17に記載のアンタゴニストの治療学的に有効な量を患者に投与す ることからなるGABAAレセプターイプシロンサブユニットを抑制する必要を 有する患者の治療方法。 21.請求項18に記載のアゴニストの治療学的に有効な量を患者に投与するこ とからなるGABAAレセプターイプシロンサブユニットを刺激する必要を有す る患者の治療方法。 22.請求項14に記載のポリペプチドおよび製薬学的に許容し得る担体よりな る医薬組成物。 23.治療学的に有効な量のポリペプチドを、該ポリペプチドをコードするDN Aを患者に提供し、イン・ビボで該ポリペプチドを発現することによって投与す る請求項19に記載の方法。
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