JPH1050319A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JPH1050319A
JPH1050319A JP8202181A JP20218196A JPH1050319A JP H1050319 A JPH1050319 A JP H1050319A JP 8202181 A JP8202181 A JP 8202181A JP 20218196 A JP20218196 A JP 20218196A JP H1050319 A JPH1050319 A JP H1050319A
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battery
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼結された炭素層が集電体に保持されてなる
複合焼結体を負極に用いる非水電解質二次電池におい
て、この炭素層の焼結に際する収縮あるいは充放電に伴
う炭素層の膨張・収縮によって生じる当該炭素層のひび
割れや剥離を防止し、高エネルギー密度を有するととも
に安定な電池特性が得られるものとする。 【解決手段】 複合焼結体の集電体としてエキスパンド
メタルを用い、このエキスパンドメタルの板材の厚さ
T、メッシュ長目方向中心距離LW、メッシュ短目方向
中心距離SW、メッシュ長目方向最大目開きa、メッシ
ュ短目方向最大目開きbが所定の条件を満たすようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非水電解質二次電池
に関し、特に負極集電体の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラやラジオカセット等
のポータブル機器の普及に伴い、使い捨てである一次電
池に代わって繰り返し使用できる二次電池に対する需要
が高まっている。
【0003】現在使用されている二次電池の殆どは、ア
ルカリ電解液を用いたニッケルカドミウム電池である。
しかし、この電池は、電圧が約1.2Vであるのでエネ
ルギー密度を向上させることが困難である。また、常温
での自己放電率が1ケ月で20%以上と高いという欠点
もある。
【0004】一方、電解液に非水溶媒を使用し、また、
負極にリチウム等の軽金属を使用した非水電解質二次電
池が提案されている。この非水電解質二次電池は、電圧
が3V以上と高いため高エネルギー密度が得られ、しか
も自己放電率も低く抑えられる。
【0005】しかし、この非水電解質二次電池では、充
放電の進行に伴って負極の金属リチウム等がデンドライ
ト状に結晶成長して終には正極と接触し、この結果、電
池内部において短絡が生じる。このため、短寿命であり
実用化が困難である。
【0006】このため、リチウム等を他の金属と合金化
し、この合金を負極に使用するようにした非水電解質二
次電池も検討されている。しかし、この場合には、この
負極に用いた合金が充放電を繰り返すことにより微細粒
子となり、やはり短寿命である。このため、実用化も難
しいと言える。
【0007】そこで、特開昭62−90863号公報等
に開示されているように、コークス等の炭素質材料を負
極活物質として使用する非水電解質二次電池が提案され
ている。この非水電解質二次電池は、炭素質材料の炭素
層間あるいは微細孔へのリチウムイオンのドープ・脱ド
ープを電池反応に利用するものであり、リチウムのデン
ドライト状の結晶成長や負極の微細化といった問題が生
じず、長サイクル寿命を得ることができる。特に、正極
活物質として、特開昭63−135099号公報におい
て提案されているようなLixMO2(但し、Mは1種類
または1種類よりも多い遷移金属を表し、xは0.05
<x<1.10である)を用いると、電池寿命がより一
層向上し、エネルギー密度も向上する。
【0008】しかしながら、この炭素質材料を負極活物
質として使用する非水電解質二次電池は、金属リチウム
等を負極活物質として用いる場合に比べると、サイクル
寿命、安全性には優れるものの、エネルギー密度におい
て幾分劣るという欠点がある。
【0009】エネルギー密度が劣る原因の一つとして、
粉末状の炭素質材料を結着するためのバインダーの使用
が挙げられる。
【0010】すなわち、粉末状の炭素質材料で電極を構
成するには、炭素質材料の粉末同士、あるいは粉末と集
電体を結着させるためのバインダーを10〜20%程度
添加する必要がある。このバインダーは、固形有機物か
らなるものであり、サイクル寿命や安全性を確保する上
では必須であるが、電池の充放電には直接寄与しない。
そのため、このバインダーの添加分だけ電池容量が減少
する。
【0011】かかる問題点を改善する方法として、例え
ば特開平6−150908号公報、特開平7−2881
26号公報等に開示されているように、バインダーを用
いる代わりに、加熱によって炭素化し、充放電に対して
可逆性を有するようになる固形有機物または各種ピッチ
類を活物質保持剤として用いることが提案されている。
【0012】この場合、負極を作製するには、負極活物
質となる炭素質材料と、固形有機物または各種ピッチ
類、及び溶剤よりなる負極合剤を、金属集電体の両側に
塗布した後、加熱する。この加熱過程で、負極合剤中の
固形有機物または各種ピッチ類は炭素化し、焼結する。
この炭素化した固形有機物は、負極炭素質材料を結着す
る働きを有するとともに、それ自体、充放電に対して可
逆性を有し、電池容量に寄与する。さらに、この炭素化
した固形有機物は負極炭素質材料粒子間を三次元的に集
電する役目を果たす。したがって、このような焼結複合
体では、結着剤の分が容量損にならず、また強度も大き
く、電池に高エネルギー密度を付与することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして固形有機物あるいは各種ピッチ類を用いた負極
複合焼結体では次のような問題が生じている。
【0014】まず、この負極複合焼結体では、加熱過程
で固形有機物あるいは各種ピッチ類が炭素化するが、こ
の炭素化の際に、これら炭素層が収縮しようとする。し
かし、炭素層の間には金属集電体が介在していることか
ら、この金属集電体が炭素層の均一な収縮を阻害し、そ
の結果、炭素層がひび割れてしまったり、集電体から炭
素層が剥離するといった問題が生じる。
【0015】このようにひび割れた負極を、そのまま電
池に用いると、ひび割れ部分にリチウムが析出し、デン
ドライト状に結晶成長して内部短絡を引き起こす可能性
がある。また、部分的に炭素焼結層が剥離している場合
には、均一に集電を行うことができず、電池性能が不安
定になる。
【0016】特に、この炭素層はバインダーを含まない
ことから柔軟性に乏しい。このため、充放電に際して
も、それに伴った当該炭素層の膨張・収縮が集電体によ
って阻害されることによって、電極がひび割れたり、炭
素層と集電体の密着性が低下し、炭素層が集電体から剥
離してしまう。
【0017】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、負極複合焼結体におい
て、炭素層のひび割れや剥離を防止し、高エネルギー密
度を有し、安定な電池特性が得られる非水電解質二次電
池を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の非水電解質二次電池は、負極と、正極及
び非水電解液を有してなる非水電解質二次電池であっ
て、上記負極は、炭素焼結体がエキスパンドメタルに保
持されてなる複合焼結体よりなり、エキスパンドメタル
を構成する板材の厚さをT(mm)、メッシュ長目方向
中心距離をLW(mm)、メッシュ短目方向中心距離を
SW(mm)、メッシュ長目方向最大目開きをa(m
m)、メッシュ短目方向最大目開きをb(mm)とした
ときに、 0.05mm≦T<0.20mm 1.0≦(LW/SW)≦3.0 0.5mm2≦(LW×SW)≦12.5mm2 0.43≦(a×b)/(SW×LW)≦0.90 なる条件を満たすことを特徴とするものである。
【0019】すなわち、この非水電解質二次電池では、
負極複合焼結体の集電体としてエキスパンドメタルを使
用する。このエキスパンドメタルは、柔軟であるため、
焼結過程で生じる炭素層の収縮や充放電に伴った炭素層
の膨張・収縮に追従して変形することができる。特に、
T,LW,SW,a,bが所定の条件を満たしている
と、この炭素層の膨張・収縮に追従して集電体が良好な
変形性を示すとともに、集電体としての強度も確保さ
れ、また炭素層の活物質としての利用効率も充分なもの
になる。
【0020】したがって、このようなエキスパンドメタ
ルを集電体とする複合焼結体では、炭素層にひび割れや
剥離が生じず、安定な負極性能を発揮する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の非水電解質二次電
池の実施の形態について説明する。
【0022】本発明が適用される非水電解質二次電池
は、炭素質材料を負極の活物質として用いるものであ
り、この負極は炭素焼結体がエキスパンドメタルに保持
されてなる複合焼結体として構成されている。
【0023】上記エキスパンドメタルは負極の集電体と
なるものである。このエキスパンドメタルは、金属板に
多数の切り込みが入れられ、その金属板が両方向に引き
延ばされることで得られるものであり、図1に示すよう
に略ひし形状の多数の目開き20を有して網目が形成さ
れている。なお、図1のエキスパンドメタルを図中D−
D′線で切断した断面図を図2に示す。
【0024】本発明では、この集電体となるエキスパン
ドメタルについて、当該エキスパンドメタルを構成する
板材の厚さをT(mm)、メッシュ長目方向中心距離を
LW(mm)、メッシュ短目方向中心距離をSW(m
m)、メッシュ長目方向最大目開きをa(mm)、メッ
シュ短目方向最大目開きをb(mm)としたときに、以
下の条件を満たすようにする。
【0025】0.05mm≦T<0.20mm 1.0≦(LW/SW)≦3.0 0.5mm2≦(LW×SW)≦12.5mm2 0.43≦(a×b)/(SW×LW)≦0.90 なお、このうちメッシュ長目方向中心距離LWとメッシ
ュ短目方向中心距離SWは、このエキスパンドメタルの
目開き周りを構成している板材21の対角線の長さであ
り、前者はいずれか長い方の対角線、後者はいずれか短
い方の対角線の長さに相当する。また、メッシュ長目方
向最大目開きaとメッシュ短目方向最大目開きbは、目
開き20自体の対角線の長さであり、前者はいずれか長
い方の対角線、後者はいずれか短い方の対角線の長さに
相当する。
【0026】このように集電体としてエキスパンドメタ
ルを用いるとともに、その厚さTやメッシュ長目方向の
中心距離LW、メッシュ短目方向の中心距離SW、メッ
シュ長目方向の最大目開きa、メッシュ短目方向の最大
目開きbを規制するのは、焼結に際する炭素層の収縮あ
るいは充放電に伴う炭素層の膨張・収縮に集電体の変形
が追従できるようにし、炭素層の膨張・収縮を集電体が
妨げることによる炭素層のひび割れや剥離を防止する目
的からである。
【0027】すなわち、メッシュ長目方向の中心距離L
Wとメッシュ短目方向の中心距離SWの比LW/SW
は、1.0〜3.0の範囲とされる。LW/SWが3を
上回る場合にはメッシュの形状変化に異方性が現れ、炭
素層の焼結に際する収縮あるいは充放電に伴う炭素層の
膨張・収縮に、エキスパンドメタルの変形が充分に追従
できなくなる。これにより、炭素層にひび割れが生じた
り、炭素層が剥離したりする。
【0028】メッシュ長目方向中心距離LWとメッシュ
短目方向中心距離SWの積LW×SWは0.5〜12.
5mm2であることが必要である。LW×SWが0.5
mm2よりも小さいと目開きが細かくなり過ぎ、焼結に
際する炭素層の収縮あるいは充放電に伴う炭素層の膨張
・収縮に、エキスパンドメタルの変形が追従できなくな
る。また、LW×SWが12.5mm2を越える場合に
は、目開きが大きくなり過ぎ、目開き中心部の活物質利
用率が低くなる。
【0029】(a×b)/(SW×LW)の範囲は0.
43〜0.90である。(a×b)/(SW×LW)が
0.43未満であると、メッシュ自体の太さが太くなる
ことから、エキスパンドメタルの両側に形成された炭素
層同士の接合面積が小さくなり、結着が弱くなる。その
結果、負極の焼結に際する収縮あるいは充放電に伴う負
極の膨張・収縮によって炭素層が剥離する。また、(a
×b)/(SW×LW)が0.90より大きい場合に
は、メッシュ自体の太さが細くなり、強度が不足する。
このため、炭素層の膨張・収縮によってメッシュに破断
が生じ、電池特性が不安定になる。なお、電池容量を高
める点から、この(a×b)/(SW×LW).は0.
6以上であるのが望ましい。
【0030】エキスパンドメタルの厚みTは、0.05
mm以上0.20mm未満とされる。厚みTが0.05
mm未満であると、メッシュ強度が小さくなり、成形時
の圧力や炭素層の焼結に際する収縮あるいは充放電に伴
う炭素層の膨張・収縮によってメッシュが破断し、電池
特性が不安定になる。また、厚みTが0.2mm以上に
なると、メッシュ強度が大き過ぎ、炭素層の焼結に際す
る収縮、充放電に伴った炭素層の膨張・収縮にエキスパ
ンドメタルの変形が追従できなくなる。
【0031】なお、このエキスパンドメタルの材質とし
ては、銅、ニッケルあるいは鉄等のようなリチウムと合
金化しない金属が用いられ、電池内部抵抗を低くでき、
しかも融点が高いという点から銅またはニッケルを用い
るのが望ましい。
【0032】一方、炭素層の材料には、焼結によって炭
素化する材料が単独で、あるいは焼結によって炭素化す
る材料と炭素質材料を混合した混合物、焼結によって炭
素化する材料と有機高分子材料を混合した混合物、炭素
質材料と有機高分子材料を混合した混合物、さらには焼
結によって炭素化する材料と炭素質材料及び有機高分子
材料を混合した混合物が用いられる。
【0033】焼結によって炭素化する材料としては、石
油ピッチ、バインダーピッチ、高分子樹脂、グリーンコ
ークス等のような樹脂分をある程度含んだものが適して
いる。これらの材料は単独で使用しても、炭素質材料と
混合して使用しても良い。これらの材料と混合する炭素
質材料としては、完全に炭素化した黒鉛、熱分解炭素
類、コークス類(石油コークス、ピッチコークス等)、
カーボンブラック(アセチレンブラックなど)、ガラス
状炭素、有機高分子焼成体(有機高分子材料を不活性ガ
ス気流中または真空中で500℃以上の適当な温度で焼
成したもの)あるいは炭素繊維等が挙げられる。また、
これらの炭素質材料に、例えばフラン樹脂、ジビニルベ
ンゼン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン等
を混合した混合物を炭素層の材料として用いるようにし
ても良い。
【0034】さらに、メソフェーズカーボン粉末を用い
ることも可能である。この場合、メソフェーズカーボン
粉末を300℃程度の低温で熱処理したものと、メソフ
ェーズカーボンを300℃程度で熱処理した後、900
℃程度の高温で処理することによってコークス状とした
ものの混合物が上記炭素層の材料として用いられる。
【0035】これらの材料によって炭素層を形成するに
は、(1)これらの材料粉体を溶剤に分散させて分散液
を調製し、この分散液をエキスパンドメタルに塗布、圧
縮成形した後、焼結させる方法、あるいは(2)これら
の材料粉体を造粒し、エキスパンドメタルとともに圧縮
成形した後、焼結させる方法等が用いられる。なお、
(2)の方法において、造粒は溶剤を用いる湿式造粒で
あっても溶剤を用いない乾式造粒であっても構わない。
また、湿式造粒においては、造粒物を完全に乾燥させて
用いても良く、半乾燥状態あるいは乾燥を施さない状態
で用いても差し支えない。
【0036】このような材料よりなる複合焼結体は、そ
れ自体の厚さが0.2〜1.5mmであることが望まし
い。複合焼結体の厚さが0.2mmを下回る場合には、
電極強度が充分に得られず、電池組立時や炭素層の焼結
に際する収縮あるいは充放電に伴う炭素層の膨張・収縮
によって炭素層にひび割れが生じる。また、複合焼結体
の厚さが1.5mmを越えた場合では、電池内部抵抗が
増大してしまう。
【0037】本発明では、以上のような複合焼結体が負
極に用いられるが、正極や非水電解液としては、この種
の非水電解質二次電池で通常用いられているものがいず
れも使用可能である。
【0038】まず、正極の活物質としては、例えばLi
xMO2(但し、Mは1種類以上の遷移金属を表し、好ま
しくはCoまたはNi、Feである。また、xは0.0
5≦x≦1.10である。)で表される複合酸化物が用
いられる。かかる活物質としては、具体的にはLiCo
2、LiNiO2、LiNiyCo(1-y)2(但し、x
は0.05≦x≦1.10であり、yは0<y<1であ
る。)で表される複合酸化物やLiMn24等が挙げら
れる。
【0039】これらの複合酸化物は、例えばリチウム、
コバルト、ニッケル等の炭酸塩を目的合成物の組成に応
じて混合し、酸素存在雰囲気下600℃〜1000℃の
温度範囲で焼成することにより得られる。なお、出発原
料は炭酸塩に限定されず、水酸化物、酸化物からも同様
に合成することができる。
【0040】非水電解液は、有機溶剤に電解質としてリ
チウム塩が溶解されたものが用いられる。
【0041】有機溶剤としては、プロピレンカーボネー
ト,エチレンカーボネート,γ−ブチロラクトン等のエ
ステル類や、ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン,
置換テトラヒドロフラン,ジオキソラン,ピラン及びそ
の誘導体,ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等のエ
ーテル類や、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の3
置換−2−オキサゾリジノン、スルホラン、メチルスル
ホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等が挙げら
れる。これらの有機溶媒は、単独で使用しても2種類以
上混合して使用しても構わない。
【0042】また、電解質としては、過塩素酸リチウ
ム、ホウフッ化リチウム、リンフッ化リチウム、塩化ア
ルミン酸リチウム、ハロゲン化リチウム、トリフルオロ
メタンスルホン酸リチウム等が使用される。
【0043】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例ついて実験結
果に基づいて説明する。
【0044】実施例1 本発明で作製した角型電池を図3に示す。このような角
型電池を次のようにして作製した。
【0045】まず、正極7を以下のようにして作製し
た。
【0046】正極活物質(LiCoO2)を合成するた
めに、炭酸リチウムと炭酸コバルトをLi/Co(モル
比)=1となるように混合し、空気中、温度900℃で
5時間焼成した。得られた生成物についてX線回折測定
を行った結果、JCPDSカードのLiCoO2とよく
一致していた。このLiCoO2を自動乳鉢を用いて粉
砕した。なお、このLiCoO2粉末の平均粒径は、1
0μmであった。
【0047】次に、このLiCoO2の91重量部と、
導電剤となるケッチェンブラック3重量部、結着材とな
るポリフッ化ビニリデン2.5重量部とを混合し、これ
にジメチルホルムアミドを分散剤として加えることによ
って正極合剤スラリーを調製した。そして、この正極合
剤スラリーを、有機溶剤用スプレードライヤー(坂本技
研社製)によって粉霧しながら150℃の熱風にて乾燥
し、平均粒径約100μmの略真球状のパウダーを作製
した。そして、この正極合剤パウダーをアルミニウムメ
ッシュ(正極集電体)とともに角型形状に成形すること
によって、39.5mm×31.0mmの短冊状の正極
7を作製した。なお、この正極7の正極合剤層の体積密
度dは3.1g/mlである。
【0048】次に、負極複合焼結体5を次のようにして
作製した。低膨張性のメソフェーズカーボン粉体の25
0メッシュアンダー品[大阪化成社製、商品名LEC−
1(固定炭素:88.5%、石炭の熱膨張試験に用いら
れるディラトメータによる全膨張率:0%)]を、酸化
雰囲気中(空気中)、温度300℃で1時間熱処理を行
うことで平均粒径20ミクロンの粉末を得た。これを炭
素粉末Aとする。
【0049】さらに、同じメソフェーズカーボン粉体
を、酸化雰囲気中(空気中)、温度300℃で1時間熱
処理を行った後、窒素ガス雰囲気中、温度900℃の温
度で3時間焼成し、コークス状とした。このコークスを
粉砕し、平均粒径20μmの粉末を得た。これを炭素粉
末Bとする。
【0050】次に、この炭素粉末Aと炭素粉末Bを、7
0:30(重量比)で混合し、この炭素混合粉末に、バ
インダーとなるポリビニルアルコール(分子量500)
と水を加え、混練することで負極合剤を調製した。そし
て、この負極合剤について、メッシュを用いて150μ
m以上250μm以下の粒径に造粒及び粒度調整した。
【0051】この造粒品を負極集電体となる銅メッシュ
(エキスパンドメタル)とともに、1〜5ton/cm
2で角型形状に加圧成形した。そして、このメッシュ一
体化電極体を、平滑な炭素板で挟み込み、不活性ガス雰
囲気中、温度1000℃で3時間熱処理することで3
9.5mm×31.0mmの負極複合焼結体を作製し
た。なお、炭素混合粉末に混合したポリビニルアルコー
ルはこの熱処理過程で揮発除去される。また、集電体と
して用いた銅メッシュの形状は以下の通りである。
【0052】板材の厚みT:0.05mm メッシュ長目方向中心距離LW:1.50mm メッシュ短目方向中心距離SW:0.75mm メッシュ長目方向最大目開きa:1.35mm メッシュ短目方向最大目開きb:0.60mm
【0053】作製された負極複合焼結体5において、炭
素層は体積密度が1.25g/mlであり、真比重が
1.75g/mlであった。
【0054】以上のようにして作製された負極複合焼結
体5枚と正極4枚とを、30μmの微孔性ポリエチレン
フィルムからなるセパレータを間に挟んで、交互に積層
した。なお、この場合、外側は負極複合焼結体であり、
この外側の2枚の負極複合焼結体の厚みは0.38mm
に、それ以外の負極複合焼結体の厚みは0.76mmと
した。そして、幅40mmの粘着テープ9により終端部
を固定することで電極積層体素子を作製した。
【0055】次に、ニッケルメッキを施した鉄製の電池
缶10に、スプリング板12とともに、上記電極積層体
素子を収納し、素子体上下両面に絶縁板11を配置し
た。そして、負極の集電をとるために銅製の負極リード
13の一端を電極に圧着し、他端部を集電板15を介し
て電池缶10に溶接した。また、正極の集電を取るため
にアルミニウム製の正極リード4の一端をアルミニウム
製サブリード14を介して正極端子3にとりつけ、他端
を電池内圧に応じて電流を遮断し、かつ開裂弁を有する
安全装置を内装する電池蓋1にレーザ溶接した。
【0056】次いで、この電池缶10の中にプロピレン
カーボネート50容量%とジエチルカーボネート50容
量%混合溶媒中にLiPF6を1mol溶解させた電解
液を注入した。そして、レーザにより電池蓋1を溶接し
厚み8mm高さ48mm幅34mmの角型電池を作製し
た。
【0057】実施例2,実施例3 負極集電体として用いる銅メッシュの厚さTを表1に示
すように変えたこと以外は実施例1と同様にして角型電
池を作製した。
【0058】比較例1〜比較例3 負極集電体として用いる銅メッシュの厚さTを表1に示
すように変えたこと、すなわちTを所定範囲外としたこ
と以外は実施例1と同様にして角型電池を作製した。
【0059】以上のようにして作製された電池につい
て、電池内部抵抗、放電容量、容量維持率及び充放電サ
イクル後の電極外観の変化について調べた。なお、電池
容量、容量維持率、電池外観の評価方法は以下の通りで
ある。
【0060】放電容量:充電電流400mAで2.5V
から終止電圧4.25Vの範囲で定電流充電を行った
後、放電電流200mAあるいは400mAで終止電圧
2.5Vまで定電流放電を行った。この放電電流200
mA条件、放電電流400mA条件のそれぞれで放電容
量を測定した。
【0061】充放電サイクル:充電電流400mAで
2.5Vから終止電圧4.25Vの範囲で定電流充電を
行った後、放電電流200mAで終止電圧2.5Vまで
定電流放電を行うといった充放電サイクルを50回繰り
返し行い、初期容量に対する50サイクル目の放電容量
の割合(容量維持率)を測定した。
【0062】電極外観:焼結直後に負極複合焼結体の外
観を観察するとともに、充放電サイクルを50サイクル
繰り返した後に電池を解体し、負極複合焼結体の外観を
観察した。
【0063】以上の評価結果を表1,表2に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】表1、表2を見てわかるように、負極集電
体となる銅メッシュの厚さTを0.05mm以上0.2
0mm未満とした実施例1〜実施例3の電池では、焼結
直後そして充放電50サイクル後においても負極が良好
な形状を維持しており、良好な電池特性が得られてい
る。
【0067】これに対して、銅メッシュの厚みTが0.
05mm未満の場合(比較例1)には、銅メッシュの強
度が小さく、成形時の圧力や焼結に際する炭素層の収
縮、さらには充放電に伴う炭素層の膨張・収縮によっ
て、この銅メッシュに破断が生じる。そのため、電池特
性も不安定になる。
【0068】また、銅メッシュの厚みTが0.2mm以
上の場合(比較例2,比較例3)では、銅メッシュの強
度が大き過ぎ、焼結に際する炭素層の収縮や充放電に伴
う炭素層の膨張・収縮に銅メッシュの形状変化が追従で
きない。このため、炭素層の収縮が銅メッシュによって
妨げられ、炭素層にひび割れや剥離が発生してしまう。
このようにひび割れた負極をそのまま組み込んだ電池で
は、充放電の繰り返しによって負極のひび割れ部分にリ
チウムが析出し、デンドライト状に成長することによっ
て内部短絡を生じる恐れがある。
【0069】このことから炭素層のひび割れや剥離を抑
え、良好な電池特性を得るためには、負極集電体として
用いるエキスパンドメタルの厚さTは、0.05mm以
上0.20mm未満とする必要があることがわかる。
【0070】実施例4〜実施例10 負極集電体として用いる銅メッシュについて、板材の厚
さT、メッシュ長目方向中心距離LW、メッシュ短目方
向中心距離SW、メッシュ長目方向最大目開きa、メッ
シュ短目方向最大目開きbを表3に示すように変えたこ
と以外は実施例1と同様にして角型電池を作製した。
【0071】比較例4〜比較例6 負極集電体として用いる銅メッシュについて、板材の厚
さT、メッシュ長目方向中心距離LW、メッシュ短目方
向中心距離SW、メッシュ長目方向最大目開きa、メッ
シュ短目方向最大目開きbを表3に示すように変えたこ
と、すなわちLW/SWあるいはLW×SWを所定範囲
外としたこと以外は実施例1と同様にして角型電池を作
製した。
【0072】以上のようにして作製された電池につい
て、上述と同様の条件で電池内部抵抗、放電容量、容量
維持率及び充放電サイクル後の電極外観の変化について
評価した。その結果を表3,表4に示す。
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】表3、表4を見てわかるように、負極集電
体となる銅メッシュについてLW/SWを1.0〜3.
0、LW×SWを0.5〜12.5mm2とした実施例
4〜実施例10の電池では、焼結直後そして充放電50
サイクル後においても負極が良好な形状を維持してお
り、良好な電池特性が得られている。
【0076】これに対して、銅メッシュのLW/SWが
3より大きい場合(比較例6)では、充放電に伴う炭素
層の膨張・収縮によって負極にひび割れが生じる。これ
は、メッシュ長目方向中心距離LWとメッシュ短目方向
中心距離SWの比が大きい銅メッシュでは、形状変化に
異方性があり、炭素層の膨張・収縮に際してそれに追従
した形状変化が長目方向と短目方向で不均一になるため
である。
【0077】一方、銅メッシュのLW×SWが12.5
mm2より大きい場合(比較例4,比較例5)では、電
池特性が著しく不安定になる。これは、目開きが大きい
ために、目開き中心部の活物質の利用率が低くなるから
と考えられる。特に、LW×SWを18.0mm2とし
た場合では、充放電に伴って炭素層が剥離してしまう。
【0078】これらのことから、炭素層のひび割れや剥
離を抑え、良好な電池特性を得るためには、負極集電体
として用いるエキスパンドメタルのメッシュ長目方向中
心距離LWとメッシュ短目方向中心距離SWは、LW/
SWが1.0〜3.0、LW×SWが0.5〜12.5
mm2の範囲となるように設定する必要があることがわ
かる。
【0079】実施例11〜実施例15 負極集電体として用いる銅メッシュについて、板材の厚
さT、メッシュ長目方向中心距離LW、メッシュ短目方
向中心距離SW、メッシュ長目方向最大目開きa、メッ
シュ短目方向最大目開きbを表5に示すように変えたこ
と以外は実施例1と同様にして角型電池を作製した。
【0080】比較例7,比較例8 負極集電体として用いる銅メッシュについて、板材の厚
さT、メッシュ長目方向中心距離LW、メッシュ短目方
向中心距離SW、メッシュ長目方向最大目開きa、メッ
シュ短目方向最大目開きbを表5に示すように変えたこ
と、すなわち(a×b)/(LW×SW)を所定範囲外
としたこと以外は実施例1と同様にして角型電池を作製
した。
【0081】以上のようにして作製された電池につい
て、上述と同様の条件で電池内部抵抗、放電容量、容量
維持率及び充放電サイクル後の電極外観の変化について
評価した。その結果を表5,表6に示す。
【0082】
【表5】
【0083】
【表6】
【0084】負極集電体となる銅メッシュについて(a
×b)/(LW×SW)を0.43〜0.90とした実
施例11〜実施例15の電池では、焼結直後そして充放
電50サイクル後においても負極が良好な形状を維持し
ており、良好な電池特性が得られている。
【0085】これに対して銅メッシュの(a×b)/
(SW×LW)が0.43未満である場合(比較例7)
では、炭素層の焼結による収縮及び充放電に伴う炭素層
の膨張・収縮によって炭素層が銅メッシュから剥離して
しまう。これは、銅メッシュの(a×b)/(SW×L
W)が0.43未満であると、メッシュの目開きの割合
が小さくなるために、当該銅メッシュを挟んで両側にあ
る炭素層同士の接合面積が小さくなり、結着が弱くなる
からと考えられる。
【0086】また、銅メッシュの(a×b)/(SW×
LW)が0.90より大きい場合(比較例8)では、銅
メッシュ自体が細くなるため、炭素層の成形時や焼結時
あるいは充放電に伴って銅メッシュに破断が生じ、電池
特性が不安定になる。
【0087】このことから、炭素層のひび割れや剥離を
抑えるとともにエキスパンドメタルの破断を防止し、良
好な電池特性を得るためには、銅メッシュの板材の厚さ
T、LW/SW及びLW×SWを所定範囲内に規制する
とともに、(a×b)/(SW×LW)を0.43〜
0.90の範囲となるように設定する必要があることが
わかる。なお、電池容量を高める点から、(a×b)/
(SW×LW)は0.6以上であるのが望ましい。
【0088】実施例16〜実施例18 負極集電体として表7に示す材質の金属メッシュを用い
ること以外は実施例1と同様にして角型電池を作製し
た。なお、金属メッシュの板材の厚さT、メッシュ長目
方向中心距離LW、メッシュ短目方向中心距離SW、メ
ッシュ長目方向最大目開きa、メッシュ短目方向最大目
開きbは実施例2で用いた銅メッシュと同様である。
【0089】以上のようにして作製された電池につい
て、上述と同様の条件で電池内部抵抗、放電容量、容量
維持率及び充放電サイクル後の電極外観の変化について
評価した。その結果を表7,表8に示す。
【0090】
【表7】
【0091】
【表8】
【0092】表7,表8を見てわかるように、実施例1
6〜実施例18の電池では、焼結直後そして充放電50
サイクル後においても負極が良好な形状を維持してお
り、良好な電池特性が得られている。
【0093】このことから、板材の厚さT、メッシュ長
目方向中心距離LW、メッシュ短目方向中心距離SW、
メッシュ長目方向最大目開きa、メッシュ短目方向最大
目開きbが所定の条件を満たしていれば、エキスパンド
メタルの材質は特に問わないことがわかる。但し、この
電池では、電解質塩としてリチウム塩を用いていること
から、リチウムと合金化しない金属であることは必要で
ある。また、電池の内部抵抗が低められるとともに融点
が高いことから、実施例16あるいは実施例17のよう
に銅メッシュあるいはニッケルメッシュを負極集電体と
して用いることが望ましい。
【0094】実施例19〜実施例23 負極複合焼結体の厚さ及び積層電極体素子における負極
複合焼結体及び正極の枚数を表9に示すように変えたこ
と以外は実施例1と同様にして角型電池を作製した。但
し、銅メッシュの形状は以下の通りである。
【0095】板材の厚みT:0.1mm メッシュ長目方向中心距離LW:1.50mm メッシュ短目方向中心距離SW:0.75mm メッシュ長目方向最大目開きa:1.35mm メッシュ短目方向最大目開きb:0.60mm
【0096】比較例9,比較例10 負極複合焼結体の厚さ、及び負極複合焼結体と正極の枚
数を表9に示すように変えたこと、すなわち負極複合焼
結体の厚さを所定範囲外としたこと以外は実施例1と同
様にして角型電池を作製した。但し、銅メッシュの形状
は以下の通りである。
【0097】板材の厚みT:0.1mm メッシュ長目方向中心距離LW:1.50mm メッシュ短目方向中心距離SW:0.75mm メッシュ長目方向最大目開きa:1.35mm メッシュ短目方向最大目開きb:0.60mm 作製された電池について、上述と同様の条件で電池内部
抵抗、放電容量、容量維持率及び充放電サイクル後の電
極外観の変化について評価した。その結果を表10に示
す。
【0098】
【表9】
【0099】
【表10】
【0100】表9,表10を見てわかるように、外側以
外で負極複合焼結体の厚さを0.2〜1.5mmとした
実施例19〜実施例23の電池では、焼結直後そして充
放電50サイクル後においても負極が良好な形状を維持
しており、良好な電池特性が得られている。
【0101】これに対して1.5mmより厚い負極複合
焼結体のみを用いた場合(比較例9)では、電池内部抵
抗が著しく増大する。
【0102】また、負極複合焼結体の厚みが0.2mm
より小さいと(比較例10)、電極強度が充分に得られ
ず、電池組立時に負極複合焼結体が割れてしまったり、
炭素層の焼結に際する収縮あるいは充放電に伴う炭素層
の膨張・収縮によって炭素層にひび割れが生じてしま
う。
【0103】このことから、電池内部抵抗を低く抑える
とともに電極に充分な強度を付与するためには、負極複
合焼結体の厚みは、0.2mm〜1.5mmとするのが
望ましいことがわかった。
【0104】なお、本実施例では、負極の炭素質材料と
してメソフェーズカーボンを用い、正極にはLiCoO
2を用いているが、負極として他の炭素質材料を用いた
り、正極として他の遷移金属複合酸化物を用いた場合で
も同様の効果が得られる。
【0105】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の非水電解質二次電池では、炭素焼結体がエキスパン
ドメタルに保持されてなる複合焼結体を負極に用い、こ
の複合焼結体自体の厚さや、エキスパンドメタルについ
て板材の厚さT、メッシュ長目方向の中心距離LW、メ
ッシュ短目方向の中心距離SW、メッシュ長目方向の最
大目開きa、メッシュ短目方向の最大目開きbが所定の
条件を満たすように規制するので、高エネルギー密度が
得られるとともに、炭素層の焼結に際する収縮あるいは
充放電に伴う炭素層の膨張・収縮によって生じる炭素層
のひび割れや剥離が防止され、安定な電池特性を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】負極複合焼結体で用いるエキスパンドメタルを
示す斜視図である。
【図2】上記エキスパンドメタルの断面図である。
【図3】本発明を適用した非水電解質二次電池の一例を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
5 負極複合焼結体、6 セパレータ、7 正極、20
目開き、21 エキスパンドメタルの板材、T 板材
の厚さ、LW メッシュ長目方向中心距離、SW メッ
シュ短目方向中心距離、a メッシュ長目方向最大目開
き、b メッシュ短目方向最大目開き

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負極と、正極及び非水電解液を有してな
    る非水電解質二次電池において、 上記負極は、炭素焼結体がエキスパンドメタルに保持さ
    れてなる複合焼結体よりなり、 エキスパンドメタルを構成する板材の厚さをT(m
    m)、メッシュ長目方向中心距離をLW(mm)、メッ
    シュ短目方向中心距離をSW(mm)、メッシュ長目方
    向最大目開きをa(mm)、メッシュ短目方向最大目開
    きをb(mm)としたときに、 0.05mm≦T<0.20mm 1.0≦(LW/SW)≦3.0 0.5mm2≦(LW×SW)≦12.5mm2 0.43≦(a×b)/(SW×LW)≦0.90 なる条件を満たすことを特徴とする非水電解質二次電
    池。
  2. 【請求項2】 上記複合焼結体の厚さが、0.2〜1.
    5mmであることを特徴とする請求項1記載の非水電解
    質二次電池。
  3. 【請求項3】 エキスパンドメタルが、銅またはニッケ
    ルよりなることを特徴とする請求項1記載の非水電解質
    二次電池。
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