JPH10502506A - Σ−δfm復調器の改良 - Google Patents

Σ−δfm復調器の改良

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JPH10502506A
JPH10502506A JP8503769A JP50376996A JPH10502506A JP H10502506 A JPH10502506 A JP H10502506A JP 8503769 A JP8503769 A JP 8503769A JP 50376996 A JP50376996 A JP 50376996A JP H10502506 A JPH10502506 A JP H10502506A
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オーウェン、ジェフリー・アール
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セイコー・コミュニケイションズ・ホールディング・エヌ・ベー
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Abstract

(57)【要約】 FMラジオ信号で同様な遷移をモニタして周波数を決定することによりデジタル周波数復調を行なう。FM信号の同様な遷移の間の時間間隔は予想される遷移時間を選択して実際の遷移時間に対する誤差値を累積することで設定する。累積誤差値は予想される遷移時間を更に選択するための基盤を提供するので信号周波数を割出すための基盤が報告された予想遷移時間のシーケンスで提供される。図示した実施例の一つでは、選択した遷移時間はFM信号のプラスの遷移であり、遷移の予想事項は有効な遷移ウィンドウに対して早い遷移と遅い遷移の二つの時間間隔の組から取り出す。本発明の一実施例において、累積誤差は積分装置に保存し、別の実施例において累積誤差は2周波発振器の位相に保存する。デジタル・ビットストリームに付随した値で選択した予想時間を報告することによりビットストリームのサンプル総数に対するビットストリーム内の任意のデジタル値の比を計算して周波数を割り出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 Σ−ΔFM復調器の改良 関連出願 本出願はΣ−ΔデジタルFM復調器と題する1993年6月14日に提出され た米国特許出願第08/092381号の一部継続出願である。 発明の背景 周波数変調(FM)ラジオ信号は周知でオーディオ放送に広く使用されており 、最近ではデータ放送にも使用されている。例えば、FMラジオ放送副搬送波を 使用する一般のRCC・POCSAGやページング・システム、また省電力で効 率的に受信するページング装置、例えば腕時計型ページング装置が実現されてい る。このような装置を用いてFMラジオ信号を受信変調するにはかなりのアナロ グ回路が必要とされていた。 FM復調に使用する従来のアナログ回路は、位相ロック・ループまたは周波数 ロック・ループと各種の識別回路を含む。FM復調はパルスカウント復調器等の ハイブリッド型デジタル−アナログ回路を用いたり、デジタルFM復調器へデジ タル中間周波数(IF)信号を印加することでも行われてきた。一般に、アナロ グ方式によるFM復調では物理的な寸法要件が大きい問題があり、またデジタル 方式によるFM復調では超高速アナログ−デジタル変換または極端に速いクロッ ク速度が必要とされる。 FMラジオ信号のアナログ復調はアナログ回路に固有の問題点を多く抱えてい る。集積回路での実現には大量の外部、即ちオフチップ部品またはアナログ装置 を実現する大量の集積回路資源の使用が必要となる。また大規模多機能集積回路 に実装したアナログ回路は特に雑音に弱かったり集積回路チップ上の他の回路か ら干渉を受けやすい。大半のアナログ復調器は大きなオフチップ部品として提供 される共振器を必要とする。最後に、大半のFM復調の実施では、比較的大型に なるため、特に腕時計型ページング装置等の小型ページング装置に小型化するこ とが困難である。 FM復調は一般に5種類に分類される。線形フィルタを有する識別回路とこれ に伴う包絡線検波器、周波数および位相ロック・ループ、パルスカウント復調器 、高速カウンタ復調器、アナログIF信号をデジタル信号に変換してからのデジ タルFM変調の五つである。識別回路は物理的に大型で場合によっては特定の同 調を必要とする。また復調信号をデジタル的に処理しようとする場合アナログ− デジタル変換ブロックが必要になる。周波数および位相ロック・ループは比較的 大型のオフチップ部品、例えばコンデンサを必要とし、集積回路への実装が一般 に簡単ではない。復調信号をデジタル的に処理しようとする場合アナログ−デジ タル変換ブロックが必要である。またVCOの直線性が復調歪みに影響すること が多い。パルスカウント復調器は通常トリガー・ワンショット回路を使用し、大 型のオフチップ部品、例えばコンデンサが必要である。このようなパルスカウン ト復調器は一般に超広帯域FM信号にのみ応用可能である。高速カウンタを用い る復調器はFM信号の任意の遷移(transition)間の時間差を測定できるが、この ような時間測定には非常に高速なカウンタ、即ち超高速クロックで駆動されるカ ウンタが必要であり、比較的大型の電力入力と熱放散が要求される。アナログI F信号をデジタル信号に変換してからデジタルFM復調を行うには一般に超高速 アナログ−デジタル変換が必要であり、デジタル復調を実行するために比較的高 速なデジタル信号処理が要求される。 理解されるように、FM復調器でのアナログ回路の使用を最小限に抑さえるこ とでアナログ回路に固有の前述したような問題が減少する。また、FM信号を最 終的にデジタル用途に適用しようとする場合、例えばページング装置では、復調 時にアナログ−デジタル変換を行うのが望ましいが、このようなFM復調器は現 在のところ存在していない。前述の問題の減少はどのFM復調器でも一般に望ま しいが、腕時計型ページング装置等寸法と性能、即ちデータの統合性と電力消費 が必須要件となる小型ラジオ信号受信装置においては特に重要である。FM復調 器を可能な限りデジタル的にまたデジタル集積回路で実装できるようになれば、 耐雑音性、全体としてのパッケージング、設計の汎用性に関して製品が改良され る。 発明の概要 本発明によれば、デジタル周波数復調は、FM信号の遷移候補(chosen transi tion)をモニタし、累積誤差値に基づいて隣接している信号遷移候補の間での複 数の予想時間の一つを選択し、実際の遷移時間と候補の予想時間との差を測定し 、この差を累積誤差値に組み込むことにより実現する。信号の周波数は生成され る選択した予想時間の数列で割り出す。予想時間の選択率が変調信号の帯域幅よ り大きい場合には、変調信号の周波数範囲外の量子化雑音の大半をスペクトル整 形するように累積誤差へ個々の差分の組み込みを行えば、デジタルフィルタ処理 により簡単に排除できる。 本発明の一好適形態において、モニタする候補となるFM信号の遷移候補は全 て連続してプラスに向う遷移、即ち関連する中間周波数(IF)信号での連続し た立ち上がり端である。このように遷移候補間の時間差がFM信号周波数割り出 しの基準となる。予想遷移時間は早い選択と遅い選択という二つの考えられる選 択の組から取り出す。早い選択はデジタル値「1」に対応し、遅い選択はデジタ ル値「0」に対応する。選択した各予想遷移時間について関連するデジタル値が 報告される。即ち早い選択の各々についてデジタル値「1」が報告され、遅い選 択の各々についてデジタル値「0」が報告される。早い選択はFM信号で最も早 い次に有効な候補遷移より僅かに小さく、遅い選択はFM信号で最も遅い次に有 効な候補遷移より僅かに大きい。つまり、早い予想遷移時間を候補とすると必ず マイナスの誤差が発生し、遅い遷移時間を候補とすると必ずプラスの誤差が発生 する。累積誤差は過去の全ての誤差の和、即ち候補遷移の実際の時間と選択した 予想時間との過去の差分である。累積誤差が0より大きいときには早い予想時間 を候補としそれ以外では遅い予想時間を候補とすると、負帰還が発生し任意の範 囲内の累積誤差値を補償する。信号の周波数は報告された「1」と「0」の総数 に対する報告された「1」の比から割り出す。 別の実施例において、位相の連続した2周波数発振器はサイクルごとに二つの 周波数の一方で選択的に動作する。高い方の周波数はデジタル値「1」に対応し ており、復調される最大周波数より周波数が僅かに高い。低い方の周波数はデジ タル値「0」に対応しており、復調される最低周波数より周波数が僅かに低い。 発振器の遷移の各々で、FM信号遷移と発振器出力遷移との相対的なタイミング として、即ちFM信号遷移が発振器遷移より早いかまたは遅いかによって2進決 定を行なう。決定結果を用いて次のサイクルでの発振器周波数を選択すると、次 の発振器遷移が必ず次のFM信号遷移に向って移動する。信号周波数は「1」と 「0」の相対数から割り出す。累積誤差はFM信号遷移が発生したときの発振器 の位相に、例えば遅延内での遷移の位置に残っている。したがって、本発明のこ の実施例では累積誤差を表すためにアナログIC装置技術を使用するのではなく 、完全デジタルIC装置技術、例えばゲート遅延のシーケンスに基づいた「リン グ発振器」を使用することができる。 本発明の主題は本明細書の結論部分に特に記載され明確に請求されている。し かし本発明の構成および動作方法、更にこの他の利点および目的をも、添付の図 面とあわせて以下の説明を参照することで完全に理解されるであろう。図面にお いては同様の参照番号で同様部材を表している。 図面の簡単な説明 本発明をより良く理解するため、および本発明をどのように実施できるかを示 すため、例として添付の図面を参照する。 図1は本発明によるΣ−ΔデジタルFM復調器のブロック図である。 図2は図1のΣ−ΔデジタルFM復調器の動作を示すタイミング図である。 図3は本発明によるΣ−ΔデジタルFM復調器を含むFMラジオ信号受信装置 のブロック図である。 図4は図3のFMデジタル復調器を更に詳細に示すブロック図である。 図5および図6は本発明のΣ−ΔFMデジタル復調器の動作を示すタイミング 図である。 図7は本発明のデジタル復調器の出力に基づく周波数情報を提供するデシメー タのブロック図である。 図8は図7の回路のタイミング図である。 図9は本発明の別のデジタル復調器の理論的動作を示す略ブロック図である。 図10は図9に図示した理論的動作による復調器の一実施のための略論理ブロ ック図である。 図11は図9で説明した理論的動作によるデジタル復調器の一改良実施を示す 略論理ブロック図である。 好適実施例の詳細な説明 図面に図示した本発明の好適実施例は一般に周波数変調信号を受信して情報復 元のためにその信号の周波数測定値を提供する装置から成る。周波数情報はFM 信号で同様な隣接する遷移間の時間差を測定することにより一般に復元される。 比較的低電力の本装置がデジタル周波数データを供給できるので、データを後に デジタル的に処理しなければならないような用途において別のアナログ−デジタ ル変換ブロックを設ける必要がない。本装置は本質的にほとんどデジタルである から、従来のアナログFM復調に付随した欠点の多くが回避される。更に好適な 形態において、本装置はFMラジオ信号データ放送にしたがって動作する小型ペ ージング装置等の小型省電力装置での実装に特に好適である。 図1は本発明によるΣ−ΔデジタルFM復調器の一般構成をブロック図として 示している。図2は図1の復調器で処理されるFM信号と本発明による復調間に 図1の復調器で発生する各種信号を示すタイミング図である。 図1および図2では、Σ−ΔFMデジタル復調器10は制限FM信号12を受 信してデジタル出力14を出力する。FM信号12は制限FM信号、即ち方形波 で、例えば−1Vと+1Vの間での振幅変化を有する。FM信号12の遷移はF M信号12の周波数を表す。例えばFM信号12をFMラジオ信号放送から取り 出して従来のFMラジオ信号処理で典型的に行われているように復調のため中間 周波数(IF)信号へ変換することができる。更に詳しくは後述するように、デ ジタル出力14はFM信号12の周波数を表し、周波数情報はデジタル出力14 の更なる解析により後に復元される。 復調器10は、第一入力16aで制限FM信号12を受信し第二入力16bで 本明細書ではGとも表記されるパルス発生器18からのゲート信号19を受信す るデジタル乗算器16を含む。パルス発生器18は任意のパルス持続時間で0V から+1Vへ向う単一パルスとしてゲート信号19を発生する。パルス発生器1 8は制限FM信号12の第一の実際の遷移27(図2参照)に選択した分遅延応 答してゲート信号19を提供する。ゲート信号19のパルス中心は次の実際の遷 移28でのFM信号12の予想される次の遷移21を表しており、これはまた時 間t1としても示してある。予想される次の遷移21と実際の次の遷移28との 時間差29は選択した次の予想遷移21についての誤差を表す。 パルス発生器18はトリガ入力18aでマルチプレクサ20の出力によりトリ ガされる。N:1マルチプレクサの場合、N個のトリガ信号22がマルチプレク サ20の入力に印加される。各トリガ信号22は任意の大きさの小遅延量tdela y だけ直前のトリガ信号22から時間的にオフセットしている。FM信号12は 第一の調節可能な遅延ブロック24に印加されて大遅延量tDELAYを提供し、次 いで直列にもっと小さい調節可能な遅延ブロック26列に印加されて各遅延ブロ ックが小遅延量tdelayを提供する。遅延ブロック24で提供される大遅延量tD ELAY の調節は中心周波数制御信号25により行われる。小遅延量tdelayの調節 は各遅延ブロック26に共通に印加される周波数偏移制御信号23により行われ る。 帯域制限FM信号では、FM信号12での隣接する同様の遷移、例えば立ち上 がり端が有効な次の遷移の任意のウィンドウ内で発生する。ブロック24の遅延 tDELAYの大きさは、FM信号12での任意の遷移、例えば実際の遷移27(図 2参照)と、次の有効な遷移のこのウィンドウのはじまり、例えば次の実際の遷 移28が発生するウィンドウのはじまりとの時間差に対応し、ゲート信号パルス の持続時間の半分未満である。遅延ブロック24の出力は、最も早いトリガ信号 22としてマルチプレクサ20の高次入力、即ち入力N−1へ印加され、また第 一遅延ブロック26へも印加される。各後続の遅延ブロック26が出力をトリガ 信号22の一つとしてマルチプレクサ20の次の入力に、また後段の次の遅延ブ ロック26にも印加する。 つまり遅延量tdelayだけ時間的にオフセットした一連のトリガ信号22がマ ルチプレクサ20の入力で利用できるようになる。各トリガ信号22はFM信号 12の直前の遷移、即ち実際の遷移27の関数であり、次の実際の遷移の予想時 間、即ち遷移28を表している。つまり次の遷移のN個の予想時間が利用できる ようになる。トリガ信号22の一つをパルス発生器18への印加のために選択す ることにより、即ちアドレス入力20aでマルチプレクサ20を適切にアドレス することにより、ゲート信号19が選択した次の予想遷移21として乗算器16 に印加される。トリガ信号間の選択、即ちマルチプレクサ20のアドレシングは 直前の処理サイクルでのデジタル出力14の関数である。 乗算器出力17はMとも表記してあり、三つの状態、即ち−1V、0V、およ び+1Vの間で、FM信号12とゲート信号19の乗算に応じて変化する。ゲー ト信号19に提供されるパルスの外部、即ちパルス以前とパルス以降では、乗算 器出力17が0Vのままである。しかしパルスがゲート信号19に提供される間 乗算器出力17の状態がFM信号12の状態に追従する。特に、ゲート信号19 の立ち上がり端19aでは乗算器出力17はtlowとも表記してある時間間隔3 1(図2)で−1Vに向う。しかしFM信号12での実際の次の遷移28では、 乗算器出力17がthighとも表記してある時間間隔33(図2)で+1Vに向か い、ゲート信号19の立ち下がり端19bで終わる。時間差29は時間間隔31 と時間間隔33との差、即ちtlowとthighとの差の半分に相当する。予想され る次の遷移21、即ちゲート信号19に提供されるパルスの中心が実際の次の遷 移28と一致していれば、時間間隔31と時間間隔33は等しい。それ以外の場 合、時間間隔31と時間間隔33との差は実際の次の遷移28に対する次の予想 遷移21での誤差に対応する。 積分器30への乗算器出力17の印加で実際の次の遷移28に対する次の予想 遷移21の誤差の表現を生成し、更に時間的にこれらの誤差を累積する。例えば 、次の予想遷移21の時間が正確だったとすると、積分器30は実質累積誤差0 で、即ちΔSの差37を0として+1V信号を積分するのと同じ時間間隔に渡り −1V信号を積分する。しかし次の予想遷移21は実際の次の遷移28から偏移 しているので、積分器30は比較的長い時間に渡りプラスまたはマイナスの電圧 の一方を積分し、予想遷移21での誤差を考慮、即ち時間差29を測定する。積 分器30は復調器10の動作中常に乗算器出力17を連続積分する。次の予想遷 移21を各々負帰還下で選択することにより、Sとも表記してある積分器出力3 5は任意の範囲に留まる。 図1および図2で図示した実施例では、即ち予想遷移21が次の遷移28より 僅かに先行する場合、積分器出力S35、即ち現在のサイクルS(n+1)に続 く累積誤差全体が直前のサイクルS(n)に続く積分器出力より更にマイナスに なる。早い予想遷移21は更にマイナスの累積誤差、即ち更にマイナスの積分器 出力35を発生する。同様に、遅い予想遷移21は更にプラスの累積誤差、即ち 更にプラスの積分器出力35を発生する。つまり図2に図示したように、積分器 30は時間間隔tlow31の間、マイナスの電圧を積分しこれの出力35は−1 のスロープとなる。また時間間隔thigh33の間は、プラスの電圧を受信すると 積分器出力35が+1のスロープとなる。一つのサイクルから次のサイクルまで の積分器出力35でのΔS差分37、即ち出力S(n+1)と出力S(n)との 差は、次の実際の遷移28に対する最新の次の予想遷移21の誤差に対応する。 理解されるように、次の予想遷移21が次の実際の遷移28と一致している場合 には、積分器30はマイナスの電圧を積分し続けるかぎりプラスの電圧を積分し 、積分器出力35に実質的な変化がないことになる、即ちS(n+1)がS(n )に等しい。それ以外の場合では、積分器出力のへnかは次の予想遷移21での 誤差を表し、積分器出力35の現在の状態がこれまでの次の予想遷移21全部に ついての累積誤差全体を表している。 積分器出力35、即ち対応する実際の遷移28に対する予想遷移21の時間的 に累積誤差全体がアナログ−デジタル変換ブロック32に印加される。アナログ −デジタル変換ブロック出力はYとも表記してあり、デジタル出力14である。 デジタル出力14をマルチプレクサ20のアドレス入力20aへ印加することに より、累積誤差、即ち積分器30の出力35が負帰還により任意の範囲内に維持 される。累積誤差が任意の方向に移動すると、マルチプレクサ30はトリガ信号 22の一つを適宜選択して必要なときに累積誤差を対向する方向へ移動させる。 全体として、積分器出力14に現れる累積誤差はこのような負帰還の結果として 任意の範囲内に収まる。 デジタル出力14を更に分析して有用な周波数情報を取り出す。このような更 なる分析は単純にデジタル出力14のストリームにおける値のグループの平均化 の分析である。任意の時間間隔に渡る平均値はその時間間隔の間のFM信号12 の平均周波数を表す。つまり、デジタル出力14はデジタル出力14の値のグル ープを平均化しFM信号12で搬送された情報を表す周波数情報を提供する次の 処理ブロック(図1には図示していない)に印加することができる。更に詳しく は、図示したデジタル出力14は0とN−1の間で変化できる。デジタル出力1 4に現れる各値は、FM信号12での次に有効な遷移のウィンドウ内の遷移ロケ ーションに対応する。任意の時間間隔に渡ってデジタル出力14に現れる値のグ ループの平均値は有効な次の遷移のウィンドウ内でのロケーションを識別する基 盤、したがって任意の時間間隔に渡る平均周波数を計算するための基盤を提供す る。 中心周波数制御信号25と周波数偏移(deviation)制御信号23は動的に動作 して遅延素子24、26の適切な調節を維持する。更に詳しくは、起動時に周波 数偏移制御信号23が最大遅延量に設定され、中心周波数制御信号25が中点遅 延量に設定される。負帰還ループが実行されて、デジタル出力14がN−1の半 分を平均化するまで中心周波数制御信号25を調節する。全体として、次の実際 の遷移28についての平均的な発生がFM信号12での有効な次の遷移のウィン ドウの中心にあると仮定している。この仮定に基づいて、デジタル出力がN−1 の半分を平均するまで中心周波数制御信号25を調節することで予想遷移の利用 可能時間のグループがFM信号12での有効な次の遷移ウィンドウを中心とする ように保証する。この中心周波数制御信号25についての負帰還制御ループはΣ −ΔFM復調器10の使用中に動作し続ける。 上記で説明したように中心周波数制御信号を調節した後、周波数偏移制御信号 23を変更する。更に詳しくは、周波数偏移制御信号23を調節してデジタル出 力14に現れるフルスケール値の良好な部分が埋められるようにする。つまり、 デジタル出力14が値のほとんどの範囲、例えばフルスケールの7/8をカバー するまで周波数偏移制御信号23を調節する。オーディオ信号が広範囲に変化し ステレオパイロット信号が存在するFM放送受信器での実施において、周波数偏 移制御信号23はパイロットピーク振幅がフルスケールの約6%となるまで調節 でき、これにより9%パイロット信号で約150%の総合FM偏移が得られる。 上記で説明したFM復調器10は一般的事項で説明してあり、デジタル出力1 4が任意の解像度、即ち各値が表しているビット数とマルチプレクサ20の任意 の規模、即ち時間的に極めて密接に並んでいる多数のトリガ信号22からの選択 となるような大規模デジタル回路で実現できる。理解されるように、デジタル出 力14の解像度が大きくトリガ信号22の総数が多いほど、FM復調の正確度が 増す。大きな処理オーバヘッド、回路資源、および部品の耐久性がこのような精 度と解像度で要求される。しかし本発明はもっと小規模で実現可能であり、なお かつ意味のある周波数情報が提供できる。例えば小規模なA/D変換、例えば2 ビット・フラッシュコンバータを本発明の比較的小規模な実施で使用できる。つ まり、本明細書で説明しているΣ−ΔFM復調器を高解像度かつ高複雑性で実施 すると、このような実施は相当な大きさとなり、利用可能な他のFM復調方法並 びにその装置に鑑みると正当化できない。しかし小規模での実施では本発明のF M復調器は小型FM信号受信器でのFM復調に有効な解像度で有り得る。 本発明のFM復調器は非常に小規模の実施、例えば腕時計型ページング装置と して用いFMラジオ信号データ放送に応答する小型化FMラジオ信号受信装置等 に特に好適である。残りの説明および図面では本発明の小規模での実施を示して いるが、本発明がこのような小規模での実施に制限されないことは理解されるで あろう。更に詳しくは、残りの説明では1ビットのデジタル出力と二つだけの次 の予想遷移21からの選択に焦点を当てる。 図3では、ラジオ受信装置110がFMラジオ信号源1142より提供される FMラジオ信号112を収集する。ラジオ受信装置110はFMラジオ信号源と して用いるページング・システムで収集、発生、放送されたページング・データ を提供するFMラジオ信号112によるページング装置で有り得る。本発明はペ ージング・システムの状況下で説明し図示するが、本発明はページング装置の状 況を越えた用途を有することが理解されよう。 FMラジオ信号112は第1にラジオ受信装置1102より中間周波(IF) 発振器118へ処理される。発振器118は従来のFM受信器で弁別回路までの これを含まない回路に相当する。当業者には理解されるように、IF信号120 は周波数がFMラジオ信号112に対応しているが、中間周波数に混合され増幅 制限が発生するまで増幅された方形波信号で、信号周波数にしたがってほとんど 均一なレートで発生する二つの振幅値と遷移とを有する信号を発生する。つまり 、IF信号120の周波数はFMラジオ信号112の周波数の関数で、FM復調 の基盤を提供する。IF発振器118より発生したIF信号120は本発明のΣ −ΔデジタルFM復調器へ印加する。 以下の説明で更に詳細に説明するが、Σ−ΔFMデジタル復調器122は周波 数依存、即ち不均一な信号120、サンプルまたはビットクロック信号124、 ビットストリーム126を発生する。ビットストリーム126は論理値のシーケ ンス、即ち1と0の列を提供し、サンプルクロック124はビットストリーム1 26からの値をサンプリングする基盤を提供する。不均等デシメータ・ブロック 128は不均等クロック124とビットストリーム126を受信し、ビットスト リーム126の1と0の比率に基づいて均一周波数回収信号134の起動時にデ ータ復元ブロック134へ周波数データ130を提供する。データ復元ブロック 132は既知のデジタル信号処理(DSP)技術にしたがって従来の均一なサン プリングを用いることでページャ・データストリーム138とページャ・ビット クロック139を漉波また復元する。USEブロック136はラジオ受信装置1 10の本体を構成し、ページャ・データ138とページャ・データ・ビットクロ ック139を任意のデータプロトコルにしたがって解釈し、任意のユーザー・イ ンタフェースにしたがってページング・メッセージを表示する。 図4はデジタル復調器122を更に詳細に図示している。図4において、電圧 −電流コンバータ140がIF信号120を受信してIF電流信号142を発生 する。理解されるように、コンバータ140はプラスとマイナスの電流基準、即 ち+Irefと−Irefを受信し、IF電流信号142は+Iref電流値と−Iref電 流値の間でIF信号120の状態にあわせて移動する。更に詳しくは、IF信号 120が論理値1のとき、IF電流信号142はIF電流信号142として+Iref 電流を示す。同様に、IF信号120が論理値0のときにはIF電流信号1 42として−Iref信号を示す。 IF電流信号142はFETスイッチ144のコモンノードへ印加する。FE Tスイッチ144は図1の乗算器に対応する。Gとも表記してあるゲート信号1 43の制御下で、電流信号142はMとしても表記してあるゲートしたIF電流 信号148としてスイッチ144を通過するか、または電子回路接地149へ流 れる。更に詳しくは、ゲート信号143が低値の場合には電流信号142は接地 149へ流れ、ゲートIF電流信号148は0である。ゲート信号143が高値 の場合には電流信号142はゲートIF電流信号148としてスイッチ144を 通過する。即ち、ゲートIF電流信号148は、ゲート信号143が低値の場合 0、ゲート信号143が高値でIF信号120が低値の場合に−Iref、ゲート 信号143が高値でIF信号120が高値の場合に+Irefの三つの状態を取る 。本明細書で用いている術語「高値」および「低値」は各々論理値の1と論理値 の0を表している。 電流積分器150は電圧出力を提供し、ゲートIF電流信号148を連続積分 してSとも表記してある積分器電圧出力152を提供する。積分器出力152は IF信号120の選択した予想時間とIF信号120の実際の遷移時間に対する 累積誤差値を表している。 積分器出力152はクロック駆動比較器154のプラスの端子に印加する。比 較器154はビットクロック124に応答する、即ちビットクロック124の遷 移に応じて比較機能を実行する。ビットクロック124はIF信号120を反転 したかたち、即ちインバータ156を用いて提供される。比較器154のマイナ スの端子は0V基準を受信する。つまり、比較器154が符号を決定する、即ち サンプル・クロック信号124に応じて積分器出力152のプラスまたはマイナ スの符号を決定する。比較器154は出力としてビットストリーム126を提供 し、ここにおいて値「1」はプラスの累積誤差を表し、値「0」はマイナスの累 積誤差を表す。 更に詳しくは以下で説明するように、IF信号120の周波数はIF信号12 0のプラスに向う遷移、即ち立ち上がり端をモニタすることで決定する。比較器 154はクロック入力での立ち上がり端に応答する。ゲート信号143が低値の とき、また積分器出力152が安定しているときに比較器154が比較を実行す ることを保証するため、比較器154はマイナスに向う遷移、即ちIF信号12 0の立ち下がり端の間刻時される。したがってIF信号120がインバータ15 6に印加されインバータ156の出力が比較器154の立ち上がり端クロック入 力154aに印加される。また、インバータ156の出力はサンプルクロック信 号124としても用いるので、クロック124の立ち下がり端はビットストリー ム126のサンプル点に対応する。 比較器154の出力、即ちビットストリーム126はIF信号120でのそれ までの実際の遷移に対して任意の幅とタイミングのパルスのかたちでFETスイ ッチ144へ印加する次の二つの予想遷移の一方を選択する。既に説明したよう に、このパルスの中心点はIF信号120で選択した次の予想遷移時間を表わす 。パルスはIF信号120を遅延させて発生させている。 IF信号120は第一固定遅延ゲート160の列に印加する。第二の調節可能 な遅延ゲート162の列とあわせて遅延回路ブロック164が構成される。遅延 ゲート162は共通に中心周波数制御信号166を受信する。遅延ブロック16 4の機能は、IF信号120での任意の遷移と、ゲートパルス持続時間の半分未 満でIF信号120の有効な次の遷移のウィンドウのはじまりとの間の時間にほ ぼひとしい遅延を提供することである。遅延ブロック164の出力168は可変 遅延素子170へ印加し、tdelay程度の遅延、即ち次の有効遷移のウィンドウ 208と等しいかまたは僅かに大遅延を提供する。周波数偏移制御信号172は 遅延素子170によって提供された遅延の調整のために遅延素子170へ印加す る。 2:1マルチプレクサ174は遅延ブロック出力168と調節可能な遅延素子 170の出力171を受信する。更に詳しくは、ANDゲート176、178が 各々の第一入力に遅延ブロック出力168と遅延素子170の出力171を受信 する。ANDゲート176の第二入力はビットストリーム126を受信する。A NDゲート178の第二入力はインバータ180を用いてビットストリーム12 6の反転した波形を受信する。ANDゲート176、178の出力はORゲート 182の各入力に印加する。ORゲート182の出力はマルチプレクサ174の sh通緑として用いられる。つまり、マルチプレクサ174は遅延ブロック出力1 68のかたちの早いトリガと、遅延素子170出力171のかたちの遅いトリガ とを受信する。マルチプレクサ174はビットストリーム126の状態に基づい て二つのトリガ・イベントから選択する。理解されるように、遅延ブロック出力 168からの早いトリガはゲート信号143の早いゲートG1を発生し、遅延素 子170出力171から発生する遅いトリガはゲート信号143の遅いゲートG 0を発生する。早いゲートG1は遅延素子170の遅延で提供される時間間隔tdelay だけ遅いゲートG0より先行している。但し、早いゲートG1と遅いゲー トG0が同時に発生しないことは理解すべきである。 パルス発生器ブロック184はORゲート182の出力、即ちマルチプレクサ 174が提供する選択したゲート・トリガ信号を、インバータ186と各々がtdelay 程度の遅延を提供し共通して周波数偏移制御信号172を受信する二つの 遅延素子列188の第一列の入力で受信する。インバータ186の出力と最後の 遅延素子188の出力はANDゲート190の反転入力に印加する。ANDゲー ト190の出力はゲート信号143である。つまりマルチプレクサ174からの 立ち上がり端が表われると、パルス発生器184がパルス、即ち早いゲートG1 または遅いゲートG0を、遅延素子188が提供する遅延に持続時間が対応する 、即ち二つの時間間隔tdelayの遅延に対応するゲート信号143に発生させる 。 比較器154の出力、即ちビットストリーム126は論理ゲート176、17 8、180、182を用いて選択し、二つのゲート信号G1またはG0のビット ストリームはFETスイッチ144の動作のためゲート信号にパルスとして出現 する。つまり、ビットストリーム126が任意の点で高値の場合、ANDゲート 176は早いトリガを受け入れ、早いゲート信号G1が得られる。しかし、ビッ トストリーム126が低値だとANDゲート176は無効になりANDゲート1 78が有効になるので、遅いトリガ受け入れられ遅いゲート信号G0が得られる 。得られた早いゲートG1または遅いゲートG0、即ちゲート信号143のパル スは、持続時間が同じだがパルスの持続時間の半分だけオフセットしているので 、早いパルス(G1)の中心点は遅いパルス(G0)の立ち上がり端に時間オフ セットが対応しており、早いパルス(G1)の立ち下がり端は遅いパルス(G0 )の中心点に時間オフセットが対応している。各パルスの中心は直前の立ち上が り端に対するIF信号120の次の立ち上がり端の選択可能な予想時間を表わす 。 図5はIF信号120で隣接する同様の遷移に対して、図5でG1、G0と表 記してある早いゲートパルス遅いゲートパルスの信号143を表わす。図5にお いて、IF信号120は第一立ち上がり端遷移200と後続の隣接する同様の立 ち上がり端202を含むように図示してある。立ち上がり端200に対する立ち 上がり端202の発生はtmin間隔204とtmax間隔206で定義される有効な 次の遷移のウィンドウ内にある。IF信号10.7MHzの標準FM放送では、 IF信号120は10.6MHzから10.8MHzまで周波数が変化できる。 有効遷移ウィンドウ208は1.75ナノ秒ウィンドウ208に相当し、tmin 時間間隔204はほぼ92.59ナノ秒、またtmax間隔206はほぼ94.3 4ナノ秒である。 各ゲートG1、G0の幅は遅延間隔tdelayの2倍に相当する。これは各々が パルス発生器184の素子170と同一で直列接続してある調節可能な遅延素子 188の対を用いることによる。インバータ186が導入する遅延は無視できる と考えられる、または高度に重要な用途では調節可能な遅延素子188の対と直 列に配置した第二の同様な素子と整合させることができる。遅いゲート信号G0 は、ANDゲート178の入力へ印加する遅延素子170の使用の結果として遅 延間隔tdelayの計数だけゲート信号G1より遅れて始まる。ゲートG1とG0 は同時に発生すること画内が、ゲートG1とG0の時間的な重複がウィンドウ2 08に相当する。次の遷移の、ゲートG1で表わされる予想時間、即ちゲートG 1の中点はウィンドウ208の極く僅か前にあり、ゲートG0で表わされる予想 時間はウィンドウ208の直後にある。 図6はIF信号120の任意の条件についてΣ−ΔFMデジタル復調器122 で発生する各種信号を示している。図6において、IF信号120は次の実際の 遷移202(図5)が次の有効遷移のウィンドウ内へ2/3の点で、即ち時間t1 から時間t0へ2/3の点で発生する周波数を示している。回路122の動作4 サイクルが図6に図示してある。第一サイクルでは、積分器出力152がマイナ スで、遅いゲートG0がスイッチ144への信号143の提示のために選択され ている。この後積分器出力152はプラスに向って増加するが、まだ0を越え ない。積分器出力152はこのサイクルでマイナスなので、遅いゲートG0がス イッチ144への印加のためにまた選択される。これに応じて、積分器出力15 2がまたプラスの方向に移動するが、今回は0を越えて比較器154へプラスの 電圧を提示する。そのため、この次のサイクルでは、早いゲートG1がスイッチ 144への印加のために選択され、これに応じて積分器出力152はマイナスの 方向に移動する。 図示した実施例では、積分器出力152はプラス領域へぎりぎりで移動したの で、早いゲートG1の印加の結果としてマイナス領域へ戻り次のサイクルで遅い ゲートG0が選択されている。つまり、ビットストリーム126の出力パターン が発生する。純然たる意味で、ビットストリーム126は信号120の周波数に 比例する出力ではなく、信号120の候補遷移200、202間の時間であるtactual に比例した出力を発生する(図5)。最小予想時間t1と最大予想時間t0 との中間時間として、対応する周波数freqcenterでtcenterを定義すること により、またtdeviationをtactualとtcenterとの差として定義することで、 信号120の周波数偏移(freqmodulation)についてのべき乗数列をtdevi ation の関数として作成できる。 freqmodulation=freqcenter{−(tdeviation/tcenter}+ (tdeviation/tcenter2−...} tdeviationがtcenterより非常に小さい場合には、自乗およびさらに高い次 数の項は無視できるものと考えることができ、信号120の周波数偏移はtdevi ation の負数に比例するようになる。tdeviationがtcenterより非常に小さくな い場合には、補正を行ってべき乗数列の高次項を考慮しFM信号120を正確に 復調するようにしなければならない。この補正は後述する参照テーブル内に保存 してある値に補正係数を含めることで実行できる。 図6に図示してある実施例では、自乗およびさらに高い次数の項は無視できる ものと考えられ、IF信号120は最低許容周波数から最大許容周波数までの1 /3の周波数を有している。これにより有効遷移ウィンドウへの2/3の所に実 際の遷移が配置されることになり、ビットストリーム126には反復パターン「 001」が出現することになる。この反復パターンは1/3の比率に対応するも ので、IF信号120の周波数が最低許容周波数から最高許容周波数までの1/ 3のところにあるものとして表現している。しかし理解されるように、3ビット 以上の情報が周波数情報を取り出す際にビットストリーム126から取り出され るのが普通で、図示した特定の実施例では3サイクルの回路動作の間に発生する ような性質であるということになる。 図3に戻ると、周波数偏移制御信号172と中心周波数制御信号166は図1 の周波数偏移制御信号23と中心周波数制御信号25に対応している。遅延制御 ブロック167は図1との関連で既に説明したような中心周波数制御信号172 と周波数偏移制御信号166を操作する上で用いるアルゴリズムを実行する。 ビットストリーム126はビットストリーム126に表われるデジタル値「1 」と「0」の総数に対するデジタル値「1」の比率として周波数情報を表わす。 サンプルクロック124はビットストリーム126から値を取り出すための基板 を提供する信号120の周波数依存クロックである。つまり、デシメータ・ブロ ック128は、システムの同期周波数回収信号134で駆動される任意の一定シ ステム同期時間間隔の間に、サンプルクロック124でのサイクル総数と比較し てビットストリーム126に出現するデジタル値「1」の総数をカウントするこ とにより、周波数データ130を発生する。 図7はデシメータ・ブロック128の好適な形態を更に詳細に図示している。 図7では、サンプルクロック信号124がインバータ125に印加されて反転サ ンプルクロック127を発生する。クロック127は次にサンプルカウンタ・レ ジスタの増分入力へ印加される。つまり、サンプルカウンタ・レジスタ300は サンプルクロック信号124のサイクル数をカウントする。ビットストリーム1 26はANDゲート302の第一入力へ印加される。ANDゲート302の第二 入力は反転サンプルクロック127を受信する。ANDゲート302の出力は1 カウンタ・レジスタ306の増分入力へ印加される。つまり、1カウンタ・レジ スタ206の増分入力はビットストリーム126のデジタル値「1」に付随する サンプルクロック信号124の各サイクルで回転する。 各レジスタ300、306はタイミング同期ブロック310のリセット信号3 09が提供されるリセット入力を含む。タイミング同期ブロック310は例えば 266KHzの周波数回収信号と、反転サンプルクロック信号127を受信する 。主は数回週信号134はシステム同期信号であるが、サンプルクロック信号1 24およびこれに基づいた反転サンプルクロック127はシステム非同期信号、 即ちIF信号120に対して周波数依存の信号である。つまり、タイミング同期 ブロック310はシステムに同期した方法で、また一定時間間隔にしたがってレ ジスタ300、306をリセットするが、ビットストリーム126とクロック1 24の遷移条件を回避する。 タイミング同期ブロック310はアドレス負荷入力311を周波数参照テーブ ルアドレスラッチ312へも印加する。つまり、ラッチ312はレジスタ306 からの1のカウントとレジスタ300からのサンプルカウント301をアドレス 負荷入力311に応じて回収する。周波数参照テーブル313はメモリアドレス データ314としてラッチ312に保持されている値を受信し、出力として対応 する周波数データ130、例えば多ビットの周波数値を提供するつまり周波数参 照テーブル313はレジスタ300、306で提供されるデータに対して除算関 数を提供するような方法で構成するべきである。更に詳しくは、参照テーブル3 13に格納されているデータが、1カウンタ・レジスタ306に保持されている 値をサンプルカウンタ・レジスタ300に保持されている値で除算した結果を表 している。この除算は0と1間の数を表しウィンドウ208における遷移202 の位置を伸縮することで(図5参照)IF信号120の周波数を設定する。 図8は図7の回路の信号間の各種タイミング関係を表しており、当業者にとっ ては同期回路130の実装をサポートするはずである。同期サンプル要求135 は不均一ビットクロック127で刻時され入力としてサンプル要求134を受信 する2種類のDフリップ・フロップを縦続接続して生成した信号である。図8の 変数Mはサンプルレジスタ300から取り出した6ビットの値301を表す。変 数Pは1カウンタ306から取り出した6ビットの値307を表す。既に説明し たように、値MとPを結合して参照テーブル313へ印加するアドレスを形成す る。対応するアドレスに格納されているデータが変数Mによる変数Pの除算結果 を表す。このようなデータは回路特性に対して必要と見なされるあらゆる補正係 数、特に既に説明したようなべき数列の高次項を補正するために必要な計数を更 に含むことができる。 図9はΣ−ΔFM復調器での累積誤差を表すためのアナログ装置、例えば積分 器の使用を回避する本発明の別の実施例を示す略図である。図9の図面は実装設 計として示してあるのではなく、本発明のこの実施例についての動作理論を示す ものである。図10と図11は本発明のこの形態での実施の詳細を示す。 図9〜図11の各図において、回路は出力として対応するクロック信号を基準 にサンプリングしたデジタル値のシーケンスを発生し、次の短いFM信号予測遷 移と次の長いFM信号予測遷移の間の回路による選択シーケンスを表している。 本明細書で既に説明したように、このような出力データの任意のシーケンスは、 比率計算の基盤、即ちデータストリームのサンプル総数に対するデータストリー ムの任意の値の計算基盤を提供して、復調されたFM信号の周波数表現を取り出 す。言い替えれば、各回路は復調回路に印加して、短い予測候補に付随する高い 周波数と長い予測候補に付随する低い周波数で区切られた周波数範囲での周波数 の使用を取り出すことのできる出力を提供する。 復調しようとするFM信号がこれの伝送している情報によって周波数変化する ことは理解されよう。回路動作について説明するが、FM信号の伝送する情報を 回収するための基盤としてFM信号周波数での変化を回路が追跡することの理解 の上でFM信号周波数の間隔が一定であると仮定する。 図9において、2周波数発振器401は長い遅延ブロック412と短い遅延ブ ロック414とを含む。長い遅延出力416と短い遅延出力418はそれぞれス イッチ450の第一と第二入力450a、450bに印加する。スイッチ450 は出力416、418の選択した一方をスイッチ出力450cへ伝送する。スイ ッチ出力450cは各々長い遅延ブロック412と短い遅延ブロック414の入 力417、419へ並列に、また2周波数発振器401の出力453としても印 加する。スイッチ450は制御入力450dで決定される二つの状態の一方で動 作する。ここで制御入力450dは2周波数発振器401の周波数選択入力であ る。第一状態では、長い遅延出力416がスイッチ出力450cに表われる。第 二状態では、短い遅延出力418がスイッチ出力450cとして表われる。つま り、発振器401は入力450dの第一状態について第一周波数で、また入力4 50dの第二状態について第二周波数で動作できる。動作において、発振器40 1は循環パルス454を伝送する。発振器出力453cへのパルス454の提示 は二つの周波数の一方で、即ち発振器入力474の状態に依存して発生する。 前述のIF信号120と等価のFM信号411、即ち復調しようとする信号は D型ラッチ470のD入力470aへ印加して発振器出力453はラッチ470 のクロック入力470bへ印加する。ラッチ470のQ出力470cは発振器入 力474と復調器出力457の両方に印加する。 図9の図示についての幾つかの仮定で動作を説明する。全ての部材が理想的な 部材であるものと考える。ラッチ470は準安定状態の制約がない無限に高速な ラッチであると仮定する。発振器401を通って伝送されるパルス454は発振 器401の2重パス、即ち第一パスは長い遅延ブロック412を通り第二パスは 短い遅延ブロック414を通るループを通って循環する持続時間が0のパルスで あるとみなす。また何らかの任意の発振器サイクルの間に、スイッチ450は出 力416、418から選択した一つのパルスだけを出力450cへ渡すものと仮 定しておく。 図9の回路の動作において、スイッチ450が状態0の位置にある場合、即ち 長い遅延出力416をスイッチ出力450cへ結合している場合、回路は長い遅 延を選択しパルス454は小周波数で発振器出力453に現われる。同様に、ス イッチ450が状態1の位置にある場合、即ち短い遅延出力418をスイッチ出 力450cへ結合している場合、パルス454は大周波数で発振器出力453に 表われる。 発振器401の作動において小周波数と大周波数との選択はラッチ470のQ 出力470cの関数である。ラッチ470のQ出力470cはFM信号411で 注目している遷移に対して発振器出力453でのパルス454の相対的タイミン グ、即ち早いか遅いかを表わす。FM信号411の有効周波数は短い遅延ブロッ ク414で表わされる大周波数と長い遅延ブロック412で表わされる小周波数 の間にあると仮定する。図9のデジタル復調器は負帰還を通る二つの周波数から 、即ち発振器401内部の二つの遅延パスから選択する。発振器401の動作の 平均周波数は大周波数と小周波数の重み付け平均、即ち長い遅延ブロック412 に関連する小周波数と短い遅延ブロック414に関連する大周波数の間のどこか にある周波数とみなすことができる。 例えば、注目しているFM信号411の遷移が短い遅延ブロック414に関連 する高い周波数の区間と遅延ブロック412に関連する低い周波数の区間の中間 の周期の周波数で発生する場合、ラッチ470の出力470cは状態0で半分の 時間また状態1で半分の時間となる。つまり、任意の間隔に渡るQ出力470c に表われる出力値の総数に対するQ出力470cの任意の状態の値の比が短い遅 延ブロック414の高い周波数と長い遅延ブロック412の低い周波数で区切ら れた周波数範囲内の周波数を表わす。 つまり、本発明の復調回路は時間復調器と考えることができる。平均周波数に 比較して偏差が小さいFM信号では、線形時間変化が線形周波数変化であると近 似できる。この近似は本明細書で既に説明した補正についての近似および数学的 方法で支持されている。 図9に図示したように、長い遅延ブロック412は4単位の時間遅延を提供し 、一方で短い遅延ブロック414は3単位の時間遅延を提供する。これらの遅延 間隔は図示の目的で選択したもので、この回路の実際の実施では同様に用いられ ないこともある。実際の実施では長い遅延ブロック412と短い遅延ブロック4 14の間が例えば1パーセント台等のもっと小さな時間差となることが多い。例 えば、短い遅延ブロック414が99単位の時間遅延を提供する場合長い遅延ブ ロック412は100単位の時間遅延を提供する。 現在のサイクルからの負帰還で次のサイクルの間の発振器401の周波数を選 択することにより、次のサイクルの終端でクロック入力470dへのパルス45 4の到着がD入力470aでの次のFM信号411の遷移の到着に向って移動す ると仮定できる。復調器は常に安定状態に向って動きこれを実現するので、パル ス454は遅らせられるか進められるかのどちらか、即ちFM信号411の注目 している遷移の次の発生に対して遅延ブロック412、414の選択した一方を 通って伝送することによる。FM信号411の遷移がパルス454より前に発生 する場合にはラッチ470はパルス454で刻時されたときD入力470aに値 1を受信する。FM信号411の遷移がパルス454より後で発生する場合には ラッチ470はパルス454で刻時されたときにD入力470aに値0を受信す る。 例えば図示したパルス454aが時間tcに先行する立ち上がり端を有すると 考える。また図示したFM信号遷移411aが時間tcの後でプラスに向う遷移 を有し、FM信号遷移411bが時間tcより先にプラスに向う遷移を有すると 考える。FM信号遷移411aの場合、パルス454aの前縁はFM信号遷移の 先行しており、ラッチ470は値0で刻時し次の動作サイクルで発振器入力45 0dへ値0を提示する。その結果として、長い遅延出力416がスイッチ450 により選択され、FM信号411の遷移の次の発生に対してパルス454の次の 発生を遅らせる。FM信号遷移411bの場合、パルス454aの前縁は信号遷 移に続くので、ラッチ470は値1で刻時し次の動作サイクルで発振器入力45 0dへ値1を提示する。その結果、短い遅延ブロック414は発振器出VI45 3に次に提示されるパルス454を搬送するので、FM信号411の遷移の次の 発生に対してパルス454の次の発生を進めることになる。 したがって、循環パルス454が注目するFM信号411の遷移より前にある か後ろにあるかによって、遅延ブロック412、414の適切な一方を選択して 次のパルス454を注目する次のFM信号411遷移に向って移動する。最終的 に遅い循環パルス454が早いパルス454になり早いパルス454が遅いパル ス454になる。次の回路動作サイクルでは、もう一方の遅延ブロックが選択さ れて注目する次のFM信号411遷移に向って、但し対向する方向に、次のパル ス454の発生を移動させる。つまり、スイッチ450は任意の状態のままで循 環パルス454が次のFM信号411の次の注目する遷移に向って移動する。最 終的に循環パルス454は次の注目するFM信号411の遷移を通りすぎて移動 し、スイッチ450の状態が変化する。そのため、図9の復調回路は負帰還方式 で動作して注目するFM信号411の遷移の付近でパルス454の発生を維持す る。 例として、FM信号411が時間単位3と2/3の周期の一定周波数を有する と仮定する。長い遅延ブロック412がラッチ470に提示されたパルス454 を伝送する度に、パルス454はFM信号411の次の遷移に対して1/3時間 単位だけ遅らせられる。同様に、短い遅延ブロック414がラッチ470に提示 されたパルス454を伝送する度に、パルス454は2/3時間単位だけ進めら れる。回路が充分なサイクルに渡って動作できると、長い遅延は短い遅延の2倍 選択されることになる。したがって、これによってFM信号411は短い遅延か ら長い遅延までの距離の2/3に見付かった時間単位の周期に時間的分離が対応 する遷移を有することを意味している。つまり、任意の時間間隔に渡って一定し た周波数のFM信号とFM信号のどのような変調よりも充分に高いクロック速度 で動作する本発明の復調回路では、回路機能の第一順序を有効に仮定するまたは 近似することができる。 以下の表は3と2/3時間単位に等しいFM信号411周期での図9の回路の 動作を示したものである。表の各行はFM信号411の遷移時間に対応する。第 一列は注目するFM信号411の遷移の逐次表現に対応する。第二列は注目する FM信号411遷移の時間における遅延ブロック412、414でのパルス45 4の位置を表わす。第三列は注目するFM信号411の遷移とラッチ470への パルス454の提示の相対タイミングの関数としてスイッチ450での選択状態 を表わす。第四列は次のサイクルでのパルス454供給源として選択した遅延パ スを表わす第後の列は注目する次の信号411遷移の到着時での時間単位でのパ ルス454の位置を示す計算を提供する。 図示した例では、第一FM信号遷移の時間で、循環パルス454は長い遅延ブ ロック412と短い遅延ブロック414の1/2時間単位に恣意的に配置されて いる。したがって、パルス454は注目するFM信号411遷移より先行してい るので、スイッチ450では状態0が設定され、長い遅延412の出力416か ら次のパルス454を選択する。注目する第二FM信号411遷移の事項では、 循環パルス454は遅延ブロック412、414で1/6時間単位に存在してい る、即ち長い遅延ブロックの出力416をスイッチ450が選択したことで1/ 3時間単位だけ遅れた状態にある。ここでもパルス454は注目するFM信号4 11の遷移より先行しているので、スイッチ450を状態0の位置に維持してい る。注目する第三FM信号411遷移では、パルス454は遅延412で−1/ 6時間単位(言い替えれば3・5/6時間単位)に存在する。ここでもパルス4 54は1/3時間単位だけ遅らせられている。但しこの第三遷移では、パルス4 54は注目するFM信号411遷移に後続するのでスイッチ450は状態1の位 置に移動して次には短い遅延ブロック414からパルス454を選択する。その 結果、第四の注目するFM信号411遷移の発生時には、パルス454が2/3 時間単位だけ進んでいる、即ち遅延ブロック412、414で1/2時間単位に 位置している。この例では、第四遷移での条件が第一遷移の条件と同一であるか ら、回路出力457は周回的、即ちパターン「001」を反復する。値の総数に 対する0値の比は2/3で、これは3・2/3時間単位の周期に対応する周波数 のFM信号411を意味している。 以上の例では回路動作の3回の繰り返しで反復サイクルを作っているが、反復 パターンを作るには、したがって信頼性のある回路出力457の周波数表現を作 るにはもっと多数のサイクルが必要とされることが普通であることが理解されよ う。 本明細書で既に説明したように、本発明にかかるΣ−Δ周波数復調は注目する 次の予想遷移の大まかな各推定に続く累積誤差を記憶する。遷移の大まかな各予 想時間が受け入れられるが、誤差の大きさは注意深くまた正確に累積され、これ により負帰還と併せて、長い間隔に渡って0になるようにする。先の実施例では 、このような誤差はアナログ装置、例えばアナログ積分器に累積されていた。図 9の復調器で表わされる誤差の累積は発振器401内部のパルス454の位置に 対応する。これは誤差のアナログ記憶と見ることもできるが、遅延ブロック41 2、414の実装にアナログ装置を使用する必要がない。集積回路による実際の 実装では、パルス454の「位置」は一連のゲート遅延内部の状態遷移の位置に 対応する。 つまり、本発明によるΣ−ΔFM復調器はアナログ装置、例えばアナログ積分 器の使用を排除し、誤差の累積尺度を次の選択したFM信号遷移の予想時間に記 憶することで改良できる。このような改良において、アナログ的に測定可能な量 を記憶する必要はないが、むしろ有利にもデジタル遅延素子にそった位置によっ てアナログ的に誤差を表わすことができる。つまり、パルスの電圧またはパルス の電圧が累積誤差を記憶するのではなく、デジタル遅延線内部のパルスの位置で 記憶する。 図10および図11についての以下の図示と説明では図9の図面に示した動作 理論に基づいて更に実施の詳細を提供する。 図10は図9で一般的に図示した回路の実施のための論理回路図である。図1 0において、ラッチ570は図9のラッチ470に対応する。2:1マルチプレ クサ550はスイッチ450に対応する。可変の長い遅延素子502は図9の長 い遅延ブロック412に対応し、可変の遅延素子504は図9の短い遅延ブロッ ク414に対応する。遅延調節制御502a、504aは本明細書で既に述べた 中心周波数制御および周波数偏移制御に相当する。図10の実施例は更にパルス 発生器556を含む。パルス発生器556は、循環パルス554が無くなるまで ゆっくり縮小するか遅延ウィンドウ全体を埋めるまでゆっくり拡大するかのいず れかになるのを禁止する。注意すべきこととしては、図10の図面では初期パル ス554の循環を開始させるために回路をクリアし既知の状態にするために必要 な初期化素子が含まれていないことである。したがって、図10の図面は初期化 後の復調器の動作を示すことを意図したものである。 パルス発生器556はトリガとしてマルチプレクサ出力550dから提供され るパルス554の立ち上がり端を受信する。パルス発生器556は一連の遅延イ ンバータ556a、556b、556cを含む。トリガはANDゲート556d の第一入力に直接、またANDゲート556dの第二入力へ一連の遅延インバー タ556a〜556cを介して間接的に印加する。つまり、一連の遅延インバー タ556a〜556cで提供される遅延に対応する幅のパルス554がマルチプ レクサ550からのパルス554の立ち上がり端の提示(presentation)に応じて パルス発生器出力558に表われる。このようにすると、パルス発生器556は 復調器動作の各周期で安定した幅のパルス554を再生成する。パルス発生器出 力558はマルチプレクサORゲート550cの一方の入力へ印加される。これ によりマルチプレクサ550dの出力はパルス554の生成の持続時間に渡り論 理値1の状態に置かれる。パルス554の持続時間は長い遅延502と短い遅延 504との差より大きく、またラッチ570とゲート550aまたは550bを 通る全遅延量より大きくなるように選択する。このようにパルスの持続時間を選 択することにより、長い遅延502に保持された残りのパルス454とラッチ5 70の状態変化により発生するスイッチング遷移が状態0へマルチプレクサ出力 550dへ遷移する前に収束し、パルス発生器556を不正確にトリガする可能 性の排除を保証できる。 パルス発生器出力558、即ちパルス554は遅延素子502、504の入力 へ平行に印加される。遅延素子502、504の対応する出力506、508は マルチプレクサ550の第1と第二入力に印加される。更に詳しくは、マルチプ レクサ550はANDゲート550a、550bを含み、遅延出力506がAN Dゲート550aの第一入力へ印加され、遅延出力508がANDゲート550 bの第一入力へ印加される。ANDゲート550a、550bの出力はORゲー ト550cの対応する入力に印加されてマルチプレクサ出力550dとして循環 パルス554を提供する。ANDゲート550aの第二入力はラッチ570のQ 出力570cを受信しANDゲート550bの第二入力はラッチ570の反転Q 出力570dを受信する。つまり、ラッチ570の状態はANDゲート550a と550のどちらが有効になるかを表わすことになり、したがって遅延出力50 6と508のどちらがマルチプレクサ550を通過するかを表わす。 ラッチ570はラッチ576のD入力576aへQ出力570cを提供する。 ラッチ576のクロック入力576bはマルチプレクサ出力550dを受信する 。つまり、ラッチ576と570の両方が同期して刻時される。ラッチ576は FM信号411の次の予想遷移について早いか遅いかの候補のシーケンスを表わ すデータ578としての復調器出力をQ出力に提供する。マルチプレクサ550 の出力550d、即ち循環パルス554を伝送する出力は復調器クロック出力5 53として提示される。 図10の実施例はラッチ576を用いることによりラッチ570の準安定の問 題に対処している。D入力570aが不安定なときに、即ちFM信号411の遷 移中に、クロック、即ちマルチプレクサ550が、供給するパルス554がラッ チ570のクロック入力570bに到着すると、ラッチ570の準安定状態が発 生する可能性がある。つまり、FM信号411はクロック入力570bにパルス 554の立ち上がり端が到着する時点で遷移している場合、ラッチ570が発振 し始める可能性がある。FM信号411の遷移がパルス454の到着に極めて接 近している、即ち基本的に信号411での遷移について到着の際後の予測で0の 大きさの誤差を表しているので、マルチプレクサ550の次の状態候補は任意で ある。クロック入力570bでパルス554の提示から始まるラッチ570の準 安定状態が存在する場合、このような準安定状態はパルス554がANDゲート 550bに到着する前に発振を停止させるように短い遅延素子504が提供する 遅延周期を少くとも有することになる。したがって、ラッチ570の発振が素子 504の短い遅延間隔の間に停止している間は、パルス554が遅延ブロック5 02または504の一方から出たときにマルチプレクサ550の入力選択が安定 することになる。 非常に小さな確率で、準安定状態が無限に続くとしてもラッチ570のクロッ ク入力570bへの次のパルス554の提示の前に発振が停止する可能性のほう が非常に大きい。ラッチ570の出力はこの時点まで安定しているはずなので、 ラッチ576は、パルス554がクロック入力576bに到着するときにはD入 力576aが必ず安定状態にあるはずであることから、準安定状態に入ることは ない。つまり、ラッチ570の準安定周期が遅延素子504の提供する遅延より 小さいかぎり、データ578は許容データ誤差の何らかのタイミング境界内部に 充分に収まるはずであり、また復調器の全体としての性能に影響しないはずであ る。 つまり、クロック553、即ちマルチプレクサ550により提示されたパルス 554の1回の使用でラッチ570の準安定発振が復調器出力にデータ578と して渡されるのを回避する。更なるラッチ576はデータ578の提示に更なる 遅延を導入するが、データ出力578での不安定を回避する。 図10の復調器の動作において、パルス発生器556はマルチプレクサ550 の出力550dの立ち上がり端、即ちパルス554の立ち上がり端で起動する。 これによってインバータ556a〜556cを通る遅延に対応する幅のプラスに 向うパルスを生成する。パルス発生器556が提供するパルスの実際の幅は、短 い遅延素子504が提供する遅延量より短く前述した限界より大きい限り問題に ならない。パルス発生器556が提供するパルス554のタイミングの重要な形 態はこれの立ち上がり端で、これの幅ではない。パルス発生器556が提供する パルス554の立ち上がり端は最終的にラッチ570をトリガする。つまり、ラ ッチ570で行われる決定はクロック入力570bの立ち上がり端で発生する。 この立ち上がり端はまたパルス発生器556を再トリガする。ANDゲート55 6dを通ってから遅延素子502と504の一方を通りさらにマルチプレクサ5 50の選択したパスを通過して循環する際のこの立ち上がり端の合計遅延量は図 10の復調器の周波数、即ちマルチプレクサ550の状態にしたがって選択した 二つの周波数の一方を決定する特徴である。 図10の復調器回路の出力データ578とクロック553は本明細書で既に説 明したようにFM信号411の現在の周波数の表現として印加される、即ちデシ メータ回路に印加されて、出力データ578のある状態値と出力データ578に 提示された値の総数の比を計算することができる。この比率は長い遅延素子50 2に関連した低い周波数と短い遅延素子504に関連した高い周波数で始まる周 波数範囲内のFM信号411周波数を表している。つまり、任意の間隔に渡って 、クロック信号553の関数としてサンプリングし出力データ578から取り出 した値のシーケンスが、その間隔に渡ってFM信号411の周波数を設定する。 FM信号411は周波数が変化するので、クロック553に従うデータ出力57 8の後続のサンプリング間隔がFM信号411の周波数に追従する。 図11は図9および図10の実施に対応する本発明の拡張実施の論理回路図で ある。図11の実施例は図10の回路を二つの側面で進歩させたものである。 第1に、選択した長い遅延パスと短い遅延パスを含むループ内を移動する循環 パルスを用いる代わりに、図11の回路では選択した長い遅延パスと短い遅延パ スを有するループ内部を移動する信号のエッジ遷移を参照する。更に、図11の 回路はFM信号411のプラスに向う遷移とマイナスに向う遷移の両方を用いて いる。図11の回路は二つの復調回路701、703を含み、それぞれ図10の 回路に相当する。回路701はプラスに向うFM信号411の遷移を参照して復 調を行い、回路703はマイナスに向うFM信号411の遷移を参照して復調を 行う。FM信号411はプラスに向う遷移の回路701へ直接、またマイナスに 向う遷移の回路703へインバータ720を介して間接的に印加される。このよ うにすると、両方の復調回路70、1703が実際にはプラスに向う遷移を参照 することになり全く同一に構成することができる。 第2に、図10の復調器に対して、図11の復調器はFM信号411の復調開 始時に動作を適切な状態に設定するための初期化回路を含んでいる。 プラスに向う遷移の復調回路701は図10のマルチプレクサ550と同様の 構成のゲート750a、750b、750cを含むスイッチ750を含む。復調 回路701はさらに図10のラッチ570、576に相当するラッチ770、7 76も含む。同様に、復調回路703は図10のマルチプレクサ550に対応す るゲート760a、760b、760cを含むスイッチ760と、図10のラッ チ570、576に相当する一対のラッチ780、786を含む。回路701、 703はRSフリップ・フロップ751がスイッチ750と760を交互に有効 にすると交互に動作する。 各RSフリップ・フロップ751は第一入力にスイッチ750、760の出力 の対応する一方を受信する一対のNORゲート756、766を含む。各NOR ゲート756、766の第二入力は初期化信号714を受信し、初期化信号71 4はNORゲート756へ直接印加され、またNORゲート766へは一対のイ ンバータ716a、716bを介して間接的に印加される。NORゲート756 の出力はNORゲート766への第三入力へ印加され、NORゲート766の出 力はNORゲート756の第三入力へ印加される。 スイッチ750、760のANDゲートはスイッチ750と760を交互に有 効にするためのメカニズムとしてNORゲート756、766の対応する一方が 駆動する更なる入力を含む。従って、NORゲート756の出力はANDゲート 750a、750bの第三入力へ印加され、NORゲート766の出力はAND ゲート760a、760bの第三入力へ印加される。NORゲート756、76 6は動作中には必ず対向する出力となるので、復調回路701、703の一方だ けが任意の時間に有効になっている。 NORゲート756の出力は遅延ネットワーク705へも印加され、後述する ように、遅延ネットワーク705へプラスのエッジ遷移を提示することにより回 路動作を開始する。遅延ネットワーク705は主遅延素子700から構成されて おり出力を平行して長い遅延素子702と短い遅延素子704へ提供する。遅延 ネットワーク705の出力706、708はスイッチ750へ直接印加され、イ ンバータ710、712を介してスイッチ760へ間接的に印加される。このよ うにすると、遅延ネットワーク705から発生するプラスのエッジ遷移は直接復 調回路701に提示され、遅延ネットワーク705から発生するマイナスのエッ ジ遷移はインバータ710、712でプラスのエッジ遷移に変換されて復調回路 703へ提示される。 遅延素子700はプラスの遷移遅延制御700aとマイナスの遷移遅延制御7 00bを含む。遅延素子700は一連のゲート素子として実現できる。プラスの 遷移についてゲートを通る遅延はマイナスの遷移についてゲートを通る遅延と必 ずしも等しくない。しかし、任意のゲートを通るこのような遅延は個別に制御可 能である。従って、遅延制御700a、700bを用いることで、主遅延素子7 00が提供する遅延量はプラスの遷移の遅延とマイナスの遷移の遅延について幾 らか独立して調節できる。現実的なこととして。必要なことは、制御700aが 立ち上り遷移に対して大影響を有することと制御700bが立ち下り遷移に対し て大影響を有することである。 主遅延要素700の遅延制御700a、700bは自動中心周波数制御メカニ ズムとして提供される。本明細書において既に説明したように、復調回路で提供 されるデータを観察することにより、即ちデータP出力778とデータN出力7 88を観察することにより、これらの値についての長期的平均を設定することが でき、、制御700a、700bについて負帰還を用いることで0にすることが できる。例えば相当の周期に渡ってデータ出力に値1が値0より多く見付かる場 合、遅延素子700は更に多くの値0に有利なように変更される(短くなる)。 つまり、主遅延制御700a、700bは動的に動作してプラスに向う遷移遅延 量とマイナスに向う遷移遅延量を各々制御することができる。遅延要素702、 704の遅延制御702a、704aが、各々動作して、復調回路の利得を設定 する。言い替えれば、FM信号411で許容される周波数回帰の周波数偏移また は範囲を制御する。これらの制御は既に説明したのと同様の方法で設定され、デ シメータの回路出力は長い時間間隔に渡ってある程度の回帰範囲、例えばフルス ケールの3/4にされる。出力信号の範囲が3/4スケールより小さい場合には 制御702a、704aを調節して遅延量が互いに近くなるように移動して70 2と704との遅延量の差が小さくなるようにし、これによりFM信号411で の類似の偏移に対して回路出力で1の値と0の値の範囲が広くなるようにする。 同様に、周波数範囲の回帰が3/4スケールを越え始める場合、例えば相当の時 間に渡って全てが1または全てが0となり、FM信号が素子702、704に提 供された遅延の間の差で分担している周波数範囲外にあることを表わしている場 合、制御702a、704aを増加する。これによりFM信号復調器の利得が下 がり遅延素子702、704で設定された復調器の周波数範囲内に信号を移動す る。 制御(controls)700a、700bで提供される中心周波数関数は同時進行処 理として動的に動作できる。独立した処理として制御702a、704aは動的 に動作できる、または初期調整相間に設定し回路動作中に位置を固定できる。 遅延素子700の出力は長い遅延素子702と短い遅延素子704の入力に印 加される。遅延素子702と704はそれぞれ対応する遅延制御702a、70 4aを含む。遅延素子702、704の場合、プラスの遷移とマイナスの遷移は ほぼ等しく遅延される。従って、一つの遅延制御だけを遅延素子702、704 の各々について図示してある。 パルス発生器は必要とされないが、これは回路を通って周回するプラスとマイ ナスの遷移に応じて回路がトリガするためである。つまり、FM信号411が交 互にプラスに向う遷移とマイナスに向う遷移を示すと、全てのプラスに向う遷移 では復調器回路701が動作して遅延ネットワーク705から発生するプラスに 向う遷移についてスイッチ750で短いまたは長い遅延を選択する。マイナスに 向う遷移の各々についても遅延ネットワーク705から発生するマイナスの遷移 で復調器回路703のスイッチ760で同じことが起る。RSフリップ・フロッ プ751はプラスの遷移モードとマイナスの遷移モードの間でトグル動作する。 RSフリップ・フロップ751は復調回路701、703のどちらが有効でスイ ッチ750、760を駆動するかを反映している。 FM信号411で、プラスに向う遷移とマイナスに向う遷移の両方を復調する ことで、信号対雑音出力比が改善される。信号411のプラスに向う遷移の雑音 または復調器701で発生する雑音がマイナスに向う遷移の雑音または復調器7 03で発生した雑音と相関しない場合、復調器701と703の各出力の雑音は 独立している。現実的な実施において、遅延ネットワーク705での遅延の不一 致は復調された信号に対する雑音発生源を表わしている。従ってサイクル間での 遅延間隔の一致が重要な設計基準となる。データP出力778とデータN出力7 88は信号に対して相関するが雑音に対しては必ずしも相関しない。この特徴は データP出力378とデータN出力788の加算を実行することにより3デシベ ルのS/N比が得られる特徴を有する。回路701、703は半独立の復調器だ が、FM信号411が二つの隣接したマイナスに向う遷移の間にプラスに向う遷 移また二つの隣接したプラスに向う遷移の間にマイナスに向う遷移とを必ず有す る.でリンクされている。つまり、復調回路701、703は一方が動作してか ら他方に動作をトグルする点で完全に独立してはいない。回路動作はクロックP 信号754とクロックN信号764の発行を交互に行いながらコンスタントに前 後にトグルする。加算和関数をデータP出力778とデータN出力788に印加 することにより、補正信号を加算した結果として4倍の信号出力が得られるが、 未補正雑音の加算により2倍大きな雑音出力となる。つまり、FM信号411で 対向する方向に向う遷移を復調する第二復調回路を実現する小数のゲートを追加 使用することで3デシベルの雑音の相対的な低下が得られる。 復調器回路701、703の出力に加算和関数を実行するには、データP出力 778の値1の総数をデータN出力788の値1の総数に加算する。クロックP 754のクロック遷移の総数はクロックN764の遷移の総数に加算する。クロ ック754、764でのクロック遷移の総数に対する出力778、788の値1 の総数の比が遅延素子704に関連した低い周波数と遅延素子704に関連した 高い周波数で表わされる範囲内の周波数を決定する基盤を提供する。理解される ように、出力778、788の値1の総数の加算とクロック754、756の遷 移の総数の加算は図11の復調器と前述したようなデシメータ回路間の中間回路 で実行する、即ち提示された値の総数に対して計算した値1の比に基づいて任意 の周波数範囲内の周波数の指標を提供する。 図11の復調器の初期化は初期化入力714を高値にすることで開始する。こ れによってゲート756、766の両方が低出力条件になる。一般に、これで復 調回路全体が安定状態に入る。遅延素子前部は低出力を有し、一般にゲートは低 出力でクロック信号754、756が低値となる。つまり、任意の時間量だけ最 初に初期化信号714を高値に保持しておくことによって、図11の復調回路は 既知の安定状態に置かれる。Dラッチ770、776、780、786の初期状 態は重要ではない。 FM信号411の復調は初期化信号714を除去したとき、即ち低値に下地点 で始まる。遅延ゲート716a、716bはゲート766の入力に対して初期化 信号714のこの遷移を遅延させる。これによってRSフリップ・フロップ75 1の初期条件が発生し、ゲート766の出力は低値のままでゲート756の出力 は高値に遷移する。これにより初期化信号714が低値に遷移したとき、ゲート 756の出力は高値になることが保証される。ゲート756の出力はすぐに高値 になるので、遅延ゲート716bの出力が低値になる前にゲート766の入力に 到着する。そのためゲート766は状態変化が起こらず出力は後述するように回 路全体で後にリップルが発生するまで低値のままとなる。 既に説明したように、図11の復調器を動作状態へ駆動するのに重要な遷移は ゲート756の出力の高値への遷移である。初期化中には、ゲート756、76 6の出力が両方とも低値のままとなる。しかしゲート756の出力が高値になる とスイッチ750が有効になる、即ちANDゲート750a、750bが有効に なるので、復調回路701が有効になる。同様に、ゲート766の出力が低値に なると、ゲート760a、760bが無効になりスイッチ760を無効にするの で復調回路703が無効になる。 この時点で、復調器は上側の復調器がモニタするFM信号411のプラスに向 う遷移で動作を開始できるようになる。信号線758の、即ちゲート756の出 力で示したように立ち上がり端が主遅延素子700に入り、主遅延素子700を 所定の時間間隔で通過する。主遅延素子700を出る際に、立ち上がり端は長い 遅延素子702と短い遅延素子704を並列に通過して、スイッチ750では後 続の対応する遅延間隔を選択するように出現する。最終的に立ち上がり端はOR ゲート750cを通過することでクロック754として立ち上がり端が提示され る。これがラッチ770を刻時するので、FM信号のプラスに向う遷移がこの立 ち上がり端より前か後かが決定される。 ラッチ770への提示と同時に、クロック754の立ち上がり端はゲート75 6へ入力としても到着する。この条件によりゲート756の出力は低値になりゲ ート766の出力は高値になる。従って、RSフリップ・フロップ751は状態 が変化する。信号線758に見られるようなゲート756のマイナスの遷移が主 遅延素子700に入り、遅れてマイナスの遷移として長い遅延素子702と短い 遅延素子704に並列に入る。ゲート750a、750bはここで無効状態にな っているので、信号線758が低値になる結果、マイナスに向う遷移は回路70 1には入らず、インバータ710、712を経由して回路703に入り、プラス に向うエッジとして表われる。この立ち上がり端がスイッチ760のゲート76 0a、760bに入り、信号線768が高値であることからこれらを有効にする 。スイッチ760の状態によって、ゲート760a、760bの選択した一方が この立ち上がり端をORゲート760cに渡し、ラッチ780へのクロック76 4として提示する。これがラッチ780を刻時し、本明細書で既に述べたように 、信号411aでプラスに向う遷移として反転して表われるFM信号411のマ イナスに向う遷移に対するラッチ780でのクロック信号立ち上がり端の相対タ イミングを表わす。 ラッチ780の刻時に加えて、クロック764が提示する立ち上がり端遷移は RSフリップ・フロップ751へも印加される。更に詳しくは、立ち上がり端は ゲート766の入力に印加される。これによりゲート766の出力が低値になる ので、これによってゲート756の出力を高値にする。これで回路が既に説明し たような初期状態へと復帰し、回路は復調回路701の動作と復調回路703の 動作の間で動作の反復を継続する。つまり循環エッジが図11の復調器を通過す ることにより、RSフリップ・フロップ751を用いて復調回路701、703 の各スイッチ750、760に有効条件と無効条件を交互に発生させ、またクロ ック754、764を交互に生成することでプラスとマイナスの遷移について交 互にラッチ770、780にFM信号411をサンプリングさせる。 復調回路は負帰還による自己補正を行い所定のFM信号411遷移付近で循環 エッジを必ず遷移させるため、初期化信号714を何時でも任意に除去すること ができる。しかし、注目するFM信号411の遷移に対して初期化信号714の 除去を同期させれば、回路をさらに高速に復調状態に移行させることができる。 言い替えれば、次の注目するFM信号411遷移の付近で循環エッジ遷移が発生 するときに初期化信号714を除去する。このようにすると、復調回路は有意な 出力をさらに迅速に提供できるようになり、従ってFM信号411の周波数を取 り出すのに充分な情報をさらに迅速に提示し始めることができる。 既に説明し図示した特定の実施例に本発明が制限されないことと、添付の請求 の範囲およびその等価物に見られる本発明の範囲から逸脱することなく本発明に 各種変更を成し得ることは理解されよう。 例えば本発明のΣ−ΔデジタルFM復調器はΣ−Δアナログ−デジタル・デー タコンバータに対してある程度の類似性を備えている。Σ−Δアナログ−デジタ ル・データコンバータに対して多くの拡張が行われており、本発明のΣ−Δデジ タル復調器にこのような拡張を適用することができる。このような拡張には、2 極以上を有する、即ち多極の積分回路または積分回路群を非0周波数に極を有す る帯域フィルタとの組み合せで有する積分回路が含まれる。このような多極の組 み合せはデータ周波数から量子化雑音を追放することができ、これにより信号処 理の拡張を提供できる。本開示の利益を有しΣ−Δアナログ−デジタル・コンバ ータについて詳しい当業者には、Σ−Δアナログ−デジタル・コンバータに適用 可能なその他の拡張が、本発明にかかるΣ−ΔデジタルFM復調器の設計変更に も等しく適用可能であることが理解されよう。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.FM信号の選択条件をモニタするステップと、 累積誤差値に基づいて、前記選択条件間の複数の予想時間のうちの一つを選択 するステップと、 実際の次の選択条件とこれについて前記選択した予想時間との時間差を検出す るステップと、 前記時間差を前記累積誤差値に組み込むステップと、から成ることを特徴とす るデジタル周波数復調方法。 2.前記選択条件が前記FM信号の候補遷移から成ることを特徴とする、請求項 1に記載の方法。 3.前記候補遷移が隣接する信号遷移候補から成ることを特徴とする、請求項2 に記載の方法。 4.累積誤差が積分回路装置内に維持されることを特徴とする、請求項1に記載 の方法。 5.前記累積誤差が遅延素子内部の信号条件の位置として維持されることを特徴 とする、請求項1に記載の方法。 6.前記遅延素子が一連のデジタル・ゲートから成ることを特徴とする、請求項 5に記載の方法。 7.前記信号条件が信号のエッジ遷移から成ることを特徴とする、請求項6に記 載の方法。 8.前記累積誤差が発振器の位相として維持されることを特徴とする、請求項1 に記載の方法。 9.前記時間差検出ステップが、選択条件の一方の、これについての対応する予 想時間に対する早い到着または遅い到着の一方を判定するステップから成ること を特徴とする、請求項1に記載の方法。 10.前記選択条件が前記FM信号における隣接した同様の遷移から成ることを 特徴とする、請求項1に記載の方法。 11.前記隣接する同様の遷移が立ち上がり端遷移と立ち下がり端遷移の一方か ら成ることを特徴とする、請求項10に記載の方法。 12.印加されるFM信号の周波数指標を提供するFM信号復調器であって、 2状態入力を有し、前記2状態入力の第一状態には第一周波数でまた前記2状 態の第二状態については第二周波数で出力条件を提供する2周波数発振器と、 復調しようとするFM信号を受信しまた前記発振器出力を受信し、出力が前記 発振器2状態入力へ結合され、前記発振器出力が前記FM信号の次の信号条件候 補に先行するときには前記入力の前記第一状態を提供し、前記発振器出力が次の 候補信号条件に後続するときには前記入力の前記第二状態を提供する相対タイミ ングブロックと、から成ることを特徴とするFM信号復調器。
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