JPH10502485A - ガス放電ランプ、殊に車両ライト用の点灯装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ガス放電ランプ、殊に車両ライト用の点灯装置が提案される。点灯装置は、第１のトランス（１７）を含んでおり、該トランスの２次巻線から、ガス放電点灯電圧が形成されかつ該トランスの１次側には、給電直流電圧から形成される交流電圧が供給される。この交流電圧を生成するために、充電電圧が印加されるコンデンサ（１４）は第１のトランスの１次巻線およびスパーク区間（１６）とともに閉じられた電流回路を形成し、その際スパーク区間はコンデンサ（１４）の前以て決められた充電状態においてフラッシュオーバする。この装置によって、トランス（１７）に対する必要な作動電圧を生成するための簡単な、コストの面で有利なしかもスペースを節約できる装置が実現され、その際スパーク区間が信頼性が高くかつ比較的高い温度においても使用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 ガス放電ランプ、殊に車両ライト用の点灯装置 従来技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載のガス放電ランプ、殊に車両ライト用の 点灯装置に関する。 近年、ガス放電ランプを車両、殊にヘッドライトに使用するという提案が盛ん に行われている。比較的高い寿命の他に、効率に関する利点もある。即ち、著し く僅かなエネルギーによって同じ照度を実現することができる。 ガス放電ランプの投入のために、必要な高い点灯電圧を発生する点灯装置ない し点灯回路が必要である。この形式の点灯装置は例えば、“Lamps and Lighting ”（Third Edition 1983，Edward Arnold，第２９２および２９３頁）から公知 である。そこでは２つのトランスを有する点灯装置が記載されており、その際給 電直流電圧は制御可能なスイッチによって第１のトランスの１次巻線に給電する ためのクロック化された電圧に変換される。その際の問題は、障害を受けやすい ことおよび構造高さである。というのは、車両の過酷な作動の中で、僅かな所要 スペースを有する障害を受け易い部品および回路ユニットが必要だからである。 発明の利点 請求項１の特徴部分に記載の本発明の点灯装置は、使用されるスパーク区間が 高い寿命において非常に信頼することができかつ半導体スイッチとは異なって比 較的高い温度に対しても適しているという利点を有している。特別な制御回路は 必要がない。 その他の請求項に記載の構成によって、請求項１に記載の点灯装置の有利な実 施例および改良例が可能である。 コンデンサに対する充電電流を発生するために、簡単でしかもコストの面で有 利な方法で、給電直流電圧が、このコンデンサと充電抵抗との直列回路に加えら れる。その際有利には、給電直流電圧に対する接続端子の間に平滑コンデンサが 介挿されている。 必要な高い点灯電圧を確実に実現するために、有利にも第１のトランスの２次 巻線に別の昇圧段が後置接続されている。このために、第１のトランスの２次巻 線は、別の昇圧段においてスイッチおよび第２のトランスの１次巻線と共に電流 回路を形成する別のコンデンサを充電するように構成されており、その際この第 ２のトランスの２次巻線にて高められた電圧を取り出すことができる。その際こ のスイッチは有利には同様に、別のコンデンサの前以て決められた充電状態から フラッシュオーバする別のスパーク区間として構成されている。 高い点灯電圧にもかかわらずトランスの構造嵩を小 さく抑えることができるようにするために、コンデンサは付加的な電圧逓倍段の 構成部分である。その際有利にはこのコンデンサは、２つのダイオードと共に電 圧２倍化段を形成する。その際これらダイオードは、同時に、別のコンデンサに 対する充電直流電圧を発生するために用いられる。この装置は有利にも、第１の トランスに対する１次側の交流電圧が別の方法で発生される点灯装置において使 用することができる。 作動の安全性を高めるために、電流の供給期間にランプを流れる放電電流が電 流制限装置、有利にはインダクタンスによって制限される。 有利には少なくとも２つの誘導素子が、殊に次にようにして誘導構造ユニット にまとめられる。即ち、これらの素子は一方の側が開放されている合成樹脂ケー シングが使用されかつそれからこの合成樹脂ケーシングを充填する注入樹脂が鋳 込まれる。これにより高圧側において良好に絶縁性の、小さなかつコンパクトな 構造ユニットが実現される。この構造ユニットでは、耐圧性を高めるために、更 に出力側の高電圧接続端子をこの構造ユニットの一方の側に接続しかつ比較的低 い電圧が供給される接続端子を構造ユニットの反対の側に案内することができる 。この種の誘導構造ユニットは、有利な方法で、複数の誘導素子が設けられてい る別の目的に対しても使用することもできる。 図面 本発明の実施例は図面に図示されておりかつ以下の説明において詳細に説明す る。唯一の図は、点灯装置の実施例の回路略図を示すものである。 実施例の説明 唯一の図に図示の点灯装置は、例えば例えばケーシングまたは鋳込みブロック とすることができる構造ユニット１０として構成されている。構造ユニット１０ に含まれている、点灯装置の回路は２つの直流電圧給電接続端子１１，１２を有 している。これらの接続端子の間に、平滑コンデンサ１３が介挿されている。車 両に使用した場合、給電接続端子１１，１２に、前置接続された、図示されてい ない制御装置によって発生される、３３０Ｖｏｌｔの直流電圧が加えられる。 平滑コンデンサ１３に並列に、コンデンサ１４と充電抵抗１５との直列接続が 介挿されており、その際第１のスパーク区間１６と第１のトランス１７の１次巻 線との直列接続がコンデンサ１４に並列に介挿されている。コンデンサ１４は、 充電抵抗１５および第１のスパーク区間１６と共に、第１のトランス１７を作動 するための脈動電圧ないし交流電圧を生成する。 正の給電電圧接続端子１１に接続されている、第１のトランスの２次巻線は、 第２の接続端子が平滑コンデンサ１８を介して、２つのダイオード１９，２０お よび別のコンデンサ２１から成る整流器および電圧２倍化段に接続されている。 その際ダイオード１９のア ノード２１およびコンデンサ２１の一方の接続端子は正の給電接続端子１１に接 続されておりかつダイオード１９のカソードは、平滑コンデンサ１８と別のダイ オード２０のアノードとの間の接続点に接続されており、この別のダイオードの カソードはコンデンサ２１の第２の接続端子に接続されている。 コンデンサ２１は第２のスパーク区間２２および第２のトランス２３の１次巻 線と共に閉じられた電流回路を形成している。この１次巻線と第２のスパーク区 間２２との間の接続点に接続されている、第２のトランス２３の２次巻線は第２ の接続端子がインダクタンス２４またはチョークを介して第１の出力接続端子２ ５に接続されている。第２の出力接続端子２６は負の給電接続端子１２に接続さ れている。 ガス放電ランプ２７は、２つの出力接続端子２５，２６間に介挿することがで きる。このことは破線で示されている。 ２つのトランス１７，２３およびインダクタンス２４は、構造ユニット１０内 でも構造ユニット２８にまとめられている。 直流電圧が給電接続端子１１，１２に加えられるによって、コンデンサ１４は 充電抵抗１５を介して充電される。第１のスパーク区間１６の切換電圧に達する と、スパーク区間はフラッシュオーバし、かつコンデンサ１４は第１のトランス １７の１次巻線を介して放 電される。これにより新たな充電過程が始める。これにより直流電圧はクロック 化され、かつ第１のトランス１７のインダクタンスと関連して特定の交流電圧が 生じる。 第１のトランス１７の変成比に基づいて、その２次側に、著しく高い２次電圧 が生じる。これにより、２つのダイオード１９，２０および別のコンデンサ２１ から形成される整流器および電圧２倍化段のために、更に高い電圧によるコンデ ンサ２１の充電が行われるようになる。その際２つのダイオード１９，２０のた め、生成された交流電圧の２つの“半波”が利用される。 そこでコンデンサ２１のコンデンサ電圧が今度は第１のスパーク区間１６に比 べて著しく高い、第２のスパーク区間２２の切換電圧に達すると、第２のスパー ク区間はフラッシュオーバし、かつコンデンサ２１は第２のトランス２３の１次 巻線を介して放電される。これにより第２のトランス２３の２次巻線に変成比に 依存して更に高い２次電圧が生成され、これが点灯電圧としてガス放電ランプ２ ７に供給される。その際インダクタンス２４によって、ガス放電ランプ２７を介 する放電電流が制限される。 点灯装置の簡単化された実施例において、整流器および電圧２倍化段並びに第 ２のトランス２３を省略することができ、即ちその場合は第１のトランス１７の ２次巻線は出力側ないしインダクタンス２４に接続されることになる。 整流器および電圧２倍化段を、２つのトンラス１７および２３と接続されて、 ガス放電ランプに対する点灯装置に対しても使用することもできるが、この場合 入力側における、直流電圧の、クロック化されたまたは交流電圧の変換は、図示 の実施例において説明した方法とは別の方法で行われる。 構造ユニット２８を形成するために、一点鎖線で示されているにすぎない、開 放された側面を有する合成樹脂ケーシングが用いられる。この合成樹脂に２つの トランス１７および２３およびインダクタンス２４が挿入されかつその後この合 成樹脂ケーシングに注入コンパウンドを注入することによって鋳込まれる。出力 側のトランス２３は合成樹脂ケーシング内に挿入される前に既に、インダクタン ス２４と電気的に接続され、その結果射込の後、注入コンパウンド内での電気接 続が生じている。合成樹脂ケーシングは例えば、挿入された構造ユニットが相応 の個所または室に確実に位置決めされかつその位置が鋳込の期間に保持されるよ うに構造化されかつ形成される。 出力接続端子２５に接続することができる、構造ユニット２８の出力接続端子 は高電圧が印加されるので、構造ユニットの、その他の接続端子に相対向してい る個所に導き出される。これらその他の接続端子は例 えばプリント配線板に対するはんだ接続端子として形成されており、その結果構 造ユニット全体をプリント配線板とはんだ付けすることができかつ高電圧接続端 子だけがプリント配線板とは反対の側の、構造ユニットの端部領域に配設される 。勿論、構造ユニットが例えば出力側のトランス２３およびインダクタンス２４ のみを含んでおり、かつ別のトランス１７が別個の部品として構成されているよ うにすることも可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス グロース ドイツ連邦共和国 71336 ヴァイプリン ゲン ロートヴェーク ３ (72)発明者 ベルント ロートフス ドイツ連邦共和国 75223 ニーフェルン −エーシェルブロン ヴァイヒェルトシュ トラーセ 30 (72)発明者 トーマス キーンツラー ドイツ連邦共和国 72762 ロイトリンゲ ン リンゲルバッハシュトラーセ 245

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．第１のトランスを備え、該トランスの２次巻線からガス放電点灯電圧が形 成されかつ該トランスの１次側には給電直流電圧から形成される交流電圧が供給 される、ガス放電ランプ、例えば車両ライト用の点灯装置において、 前記交流電圧を形成するために、充電電圧が印加されるコンデンサ（１４）が前 記第１のトランス（１７）の１次巻線およびスパーク区間（１６）とともに閉じ た電流回路を形成し、該スパーク区間（１６）は前記コンデンサ（１４）の前以 て決められた充電状態においてフラッシュオーバする ことを特徴とする点灯装置。 ２．前記給電直流電圧は前記コンデンサ（１４）と充電抵抗（１５）との直列 回路に加えられる 請求項１記載の点灯装置。 ３．前記給電直流電圧に対する接続端子（１１．１２）間に平滑コンデンサ（ １３）が介挿されている請求項１または２記載の点灯装置。 ４．前記第１のトランス（１７）の２次巻線に、少なくとも１つの別の昇圧段 が後置接続されている請求項１から３までのいずれか１項記載の点灯装置。 ５．前記第１のトランス（１７）の２次巻線は、別のコンデンサ（２１）を充 電するように構成されてお り、該別のコンデンサは別の昇圧段においてスイッチ（２２）および第２のトラ ンス（２３）の１次巻線とともに閉じられた電流回路を形成し、その際前記第２ のトランス（２３）の２次巻線にて高められた電圧を使用することができる 請求項４記載の点灯装置。 ６．前記スイッチ（２２）は、前記別のコンデンサ（２１）の前以て決められ た充電状態からフラッシュオーバする別のスパーク区間として構成されている請 求項５記載の点灯装置。 ７．前記別のコンデンサ（２１）は付加的な電圧逓倍段の構成部分である 請求項５または６記載の点灯装置。 ８．前記別のコンデンサ（２１）は２つのダイオード（１９，２０）とともに 電圧２倍段を形成する請求項７記載の点灯装置。 ９．前記第１のトランス（１７）の２次巻線は平滑コンデンサ（１８）を介し て前記電圧２倍化段に接続されている 請求項８記載の点灯装置。 10．制御すべきガス放電ランプ（２７）に直列に接続されている電流制限装置 （２４）を出力側に備えている 請求項１から９までのいずれか１項記載の点灯装置。 11．前記電流制限装置（２４）はインダクタンスと して構成されている 請求項１０記載の点灯装置。 12．少なくとも２つの誘導素子（１７，２３，２４）が１つの構造ユニット（ ２８）にまとめられている、例えば、請求項１から１１までのいずれか１項記載 の点灯装置用誘導構造ユニット。 13．少なくとも出力側のトランス（２３）および後置接続された誘導電流制限 装置（２４）が１つの構造ユニット（２８）にまとめられている 請求項１２記載の誘導構造ユニット。 14．入力側のトランス（２３）と誘導電流制限装置（２４）との間の電気接続 が同構造ユニット（２８）内に配設されている 請求項１３記載の誘導構造ユニット。 15．同構造ユニット（２８）は、１つの側が開放されている合成樹脂と、その 中に配設されている少なくとも２つの誘導素子（１７，２３，２４）と、合成樹 脂ケーシングを充填する注入コンパウンドとから成っている 請求項１２から１４までのいずれか１項記載の誘導構造ユニット。 16．空の合成樹脂ケーシングは、挿入すべき誘導素子（１７，２３，２４）の 確実な位置決めを実現する形状および構造化を有している 請求項１５記載の誘導構造ユニット。 17．出力側の高電圧接続端子は同構造ユニット（２８）の一方の側に導き出さ れかつその他の、比較的低い電圧が加えられる接続端子は同構造ユニット（２８ ）の反対の方の側に導き出されている 請求項１２から１４までのいずれか１項記載の誘導構造ユニット。 18．前記その他の接続端子は、プリント配線板に対するはんだ付け接続箇所と して実現されている 請求項１６記載の誘導構造ユニット。