JPH10502412A

JPH10502412A - 放射線硬化性塗料及びつや消し塗膜を製造するためのその使用

Info

Publication number: JPH10502412A
Application number: JP8504102A
Authority: JP
Inventors: ローベルトマルティン
Original assignee: ビーエーエスエフラッケウントファルベンアクチエンゲゼルシャフト
Priority date: 1994-07-08
Filing date: 1995-07-04
Publication date: 1998-03-03
Also published as: EP0770100B1; DE59507002D1; DE4424101A1; US6100316A; ATE185357T1; ES2139915T3; EP0770100A1; WO1996001858A1; DK0770100T3

Abstract

(57)【要約】本発明は、Ａエチレン系不飽和二重結合１．５〜５モル／ｋｇ、有利に３．６〜４．５モル／ｋｇを含有し、そのうち、最高１０％がビニル基であるプラスチック樹脂又はこのようなプラスチック樹脂からなる混合物及びＢ −般式：Ａｒ−Ｏ−Ｒ₁−Ｏ−ＣＯ−ＣＲ₂＝ＣＨ₂［式中、Ａｒは、場合により置換されたアリール基であり、Ｒ₁は、１〜６個のＣ−原子を有するアルキレン基であり、かつＲ₂は、Ｈ−原子又は１〜３個のＣ−原子を有するアルキル基である］の化合物又はこのような化合物からなる混合物を含有し、その際、Ａ及びＢの全量の１０〜７０重量％が、成分Ａからなり、かつＡ及びＢの全量の３０〜９０重量％が、成分Ｂからなる放射線硬化性塗料に関する。

Description

【発明の詳細な説明】放射線硬化性塗料及びつや消し塗膜を製造するためのその使用本発明は、放射線硬化性塗料及びその放射線硬化性塗料をつや消し塗膜の製造のために使用することに関する。放射線硬化性塗料は、公知である。その際、高エネルギーの放射線、殊に、ＵＶ線又は電子線により硬化する塗料組成物が、これに該当する。公知の放射線硬化性塗料を用いると容易に、非常に光沢のある塗膜から絹様の光沢のある塗膜まで（ＤＩＮ６７５３０により、測定角度６０°で、１００〜５０単位の光沢度）を製造することができる。これに反して、つや消し塗膜の製造は非常に困難である。この技術上の問題を解決するための一連の提案がある。ドイツ特許（ＤＥ−Ａ）第２９４７５９７号明細書では、放射線硬化性及び熱硬化性バインダからなる組み合わせを有する塗料を使用する。このような塗料を使用すると、焼き付け工程が必要であることが欠点となり、かつ高反応性熱硬化性成分を使用すると、塗料を、多成分系として貯蔵しなければならない。ドイツ特許（ＤＥ−Ａ）第２２４４３２７号明細書中に、つや消し塗料を製造するための技術的に非常に繁雑な方法が記載されており、その際、放射線硬化性塗料を、第１の工程で、酸素少なくとも５０００ｐｐｍを含有する雰囲気中で、かつ続く第２の工程で、酸素１０００ｐｐｍ未満を含有する雰囲気中で、高エネルギーの放射線の照射により硬化させる。ドイツ特許（ＤＥ−Ａ）第４１１８７３１号明細書では、既に塗布された面を、つや消し剤を含有する放射線硬化性塗料で上塗りすることにより、つや消し塗膜を製造し、その際、放射線硬化性塗料を、硬化された塗膜が、つや消し剤の平均粒度よりも低い厚さを有するような層厚で施与する。この方法も、付加的な塗料層を施与する必要があり、かつ付加的に施与された塗膜を、厳密に調節しなければならないために、著しい技術的繁雑さと結び付いている。本発明の課題は、技術的繁雑さを必要とせずにつや消し塗膜を製造することができる放射線硬化性塗料を提供することである。この課題は、意外にも、次のもの：Ａエチレン系不飽和二重結合１．５〜５モル／ｋｇ、有利に３．６〜４．５モル／ｋｇを含有し、そのうち、最高１０％、有利に最高５％が、ビニル基であるプラスチック樹脂又はこのようなプラスチック樹脂からなる混合物及びＢ一般式：Ａｒ−Ｏ−Ｒ₁−Ｏ−ＣＯ−ＣＲ₂＝ＣＨ₂［式中、Ａｒは、場合により置換されたアリール基、有利にフェニル基であり、Ｒ₁は、１〜６個のＣ−原子を有するアルキレン基、有利に１〜３個のＣ−原子を有するアルキレン基であり、更に有利に−ＣＨ₂ −ＣＨ₂−基であり、かつＲ₂は、Ｈ−原子又は１〜３個のＣ−原子を有するアルキル基、有利にＨ−原子又はメチル基である］の化合物又はこのような化合物からなる混合物を含有し、その際、Ａ及びＢの全量の１０〜７０、有利に２０〜６０重量％が、成分Ａからなり、かつＡ及びＢの全量の３０〜９０、有利に４０〜８０重量％が、成分Ｂからなることを特徴とする放射線硬化性塗料の提供により解決することができた。本発明で提供された放射線硬化性塗料を用いると、意外にも、放射線硬化性塗料で慣用の塗布装置及び塗布法の使用下に、つや消し塗膜、殊にＤＩＮ６７５３０による３〜５０単位の光沢度（測定角度６０°で測定）を有する塗膜を製造することができる。本発明の塗料中に成分Ａとして使用されるプラスチック樹脂は、一般に公知であり、かつ市販のものを入手することができる。成分Ａは、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアクリレート樹脂又はポリウレタン樹脂又はこのような樹脂からなる混合物であってよい。成分Ａは、ポリエステル樹脂からなるのが有利である。成分Ａとして使用可能なポリエステル樹脂は、慣用の方法で、ポリオール及びポリカルボン酸から、場合によるモノオール及び／又はモノカルボン酸の併用下に、製造することができる。エチレン系不飽和二重結合のポリエステル樹脂中への導入は、エチレン系不飽和二重結合含有ポリオール及び／又はエチレン系不飽和二重結合含有ポリカルボン酸及び／又はエチレン系不飽和二重結合含有モノオール及び／又はエチレン系不飽和二重結合含有モノカルボン酸の使用により行うことができる。成分Ａとしては、フマル酸もしくはマレイン酸、テトラヒドロフタル酸及びジエチレングリコールから製造されているポリエステル樹脂を使用するのが特に有利である。成分Ｂとして、本発明の放射線硬化性塗料は、フェノキシエチルアクリレートを含有するのが特に有利である。成分Ａ及びＢと並んで、本発明の塗料は、なお、Ａ＋Ｂ＝１００重量％に対して、Ｃつや消し剤及び又は填料０．０１〜６６、有利に１０〜４０重量％を含有することもできる。成分Ｃとして、本発明の塗料は、放射線硬化性塗料中に使用可能な全てのつや消し剤及び／又は填料を含有することができる。例としては、ケイ酸、硫酸バリウム、タルク、ポリオレフィンロウ、ポリアミドロウ及びカオリンを挙げることができる。成分Ｃとしては、高分散性ケイ酸を使用するのが有利である。本発明の塗料は、なお、Ａ＋Ｂ＝１００重量％に対して、Ｄ顔料０．０１〜３３、有利に５〜２５重量％を含有することもできる。成分Ｄとして、本発明の塗料は、放射線硬化性塗料中に使用可能な全ての顔料を含有することができる。成分Ａ、Ｂ、Ｃ及びＤと並んで、本発明の塗料は、なお他の、成分Ａとは別の、放射線硬化性塗料に好適なバインダ、例えば、ビニル基含有ポリアクリレート又はポリメタクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート又はエポキシアクリレート並びにアクリル酸又はメタクリル酸の低分子量の脂肪族又は環式脂肪族エステル及び他の放射線硬化性塗料に慣用の添加物、例えば、光開始剤、定着剤、脱気剤、架橋助剤、顔料沈殿防止剤及び流展助剤を含有することもできる。本発明の塗料は、高エネルギー放射線を用いて硬化させることができる。これは、ＵＶ−線又は電子線を用いて硬化させるのが有利である。硬化を、ＵＶ−線で行う場合には、塗料に、少なくとも１種のＵＶ−硬化性塗料に適当な光開始剤を添加するのが有利である。本発明の放射線硬化性塗料は、放射線硬化性塗料に適当な全ての塗布法を用いて任意の基材、例えば、金属、ガラス、木材、木製材料、例えば、硬質繊維板又はＭＤＦ（中密度繊維）板、プラスチック及び紙上に施与し、次いで、高エネルギー放射線で硬化させることができる。この方法で、意外にも、低い光沢度を有するつや消し塗膜（ＤＩＮ６７５３０により、測定角度６０°で、３単位まで）を製造することができる。本発明の塗料で製造された塗膜は、高い機械的及び化学的抵抗性により優れている。本発明を、実施例で詳述する。部及びパーセンテージに関する全ての記載は、他に何らかの規定がない限り、重量記載である。不飽和ポリエステル樹脂２３．１部（成分：フマル酸２４．９重量％、マレイン酸６．２重量％、ジエチレングリコール４４．５重量％及びテトラヒドロフタル酸２４．３重量％）及びジプロピレングリコールジアクリレート１８．９部からなる混合物４２．０部市販の分散助剤０．３部高分散性ケイ酸７．０部タルク２１．０部ルチル−顔料（ＲＨＤ−２、製造者 Tioxide）１４．０部フェノキシエチルアクリレート３．５部を、ミキサー中に量り入れ、かつ３０００Ｕ／分で、溶解機を用いて２０分間、分散させる。引き続き、フェノキシエチルアクリレート１２．２部を用いて、ＤＩＮ５３２１１−４により、２０℃の温度で、４５ｓの粘度に調節する。下塗りされ、かつ磨かれた（粒度２２０を用いての十字研磨）硬質繊維板上に、前記の塗料を、加圧式カーテンコーターを用いて施与し（７５ｇ／ｍ²）、かつ電子線で硬化させる（加速電圧１８０ｋＶ；線量１２０ｋＧｙ）。このように得られた塗膜の光沢度は、３単位である（ＤＩＮ６７５３０による、測定角度６０°）。

Claims

【特許請求の範囲】１．放射線硬化性塗料において、Ａエチレン系不飽和二重結合１．５〜５モル／ｋｇ、有利に３．６〜４．５モル／ｋｇを含有し、そのうち、最高１０％がビニル基であるプラスチック樹脂又はこのようなプラスチック樹脂からなる混合物及びＢ −般式：Ａｒ−Ｏ−Ｒ₁−Ｏ−ＣＯ−ＣＲ₂＝ＣＨ₂［式中、Ａｒは、場合により置換されたアリール基であり、Ｒ₁は、１〜６個のＣ−原子を有するアルキレン基であり、かつＲ₂は、Ｈ−原子又は１〜３個のＣ−原子を有するアルキル基である］の化合物又はこのような化合物からなる混合物を含有し、その際、Ａ及びＢの全量の１０〜７０重量％が、成分Ａからなり、かつＡ及びＢの全量の３０〜９０重量％が、成分Ｂからなる、放射線硬化性塗料。２．成分Ａが、ポリエステル樹脂又はポリエステル樹脂の混合物からなる、請求項１に記載の塗料。３．Ａｒは、フェニル基である、請求項１又は２に記載の塗料。４．Ｒ₁は、１〜３個のＣ−原子を有するアルキレン基である、請求項１から３のいずれかに記載の塗料。５．Ｒ₂は、Ｈ−原子又はメチル基である、請求項１から４のいずれかに記載の塗料。６．成分Ｂが、フェノキシエチルアクリレートからなる、請求項１から５のいずれかに記載の塗料。７．請求項１から６のいずれかに記載の塗料を、つや消し塗膜の製造のために使用すること。