JPH10501821A - チロシンキナーゼ阻害剤としての置換インドリルメチレン−オキシインドール類似体 - Google Patents

チロシンキナーゼ阻害剤としての置換インドリルメチレン−オキシインドール類似体

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JPH10501821A JP8530667A JP53066796A JPH10501821A JP H10501821 A JPH10501821 A JP H10501821A JP 8530667 A JP8530667 A JP 8530667A JP 53066796 A JP53066796 A JP 53066796A JP H10501821 A JPH10501821 A JP H10501821A
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ペンコ,セルジオ
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フアルマシア・エ・アツプジヨン・エツセ・ピー・アー
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Abstract

(57)【要約】 下記式(I): [式中、R、R1、R2およびR3の一つまたは二つは、独立して、a)−X−(CH2m−NH2、−X−(CH2m−NR45または−X−(CH2m−NHR6の基;b)−NHC(NH)NH2、−NHC(NH)NR45、−NHC(NH)NHR6、−N=CH−NH2、−N=CH−NR45または−N=CH−NHR6の基;c)−X−(CH2m−COR7の基;d)−CORaまたはCOR8の基;e)−Y−CO−Y’−R9の基;およびf)−NHR6または−NHR10の基から選択される置換基である。]を有するインドール−3−イルメチレン−2−オキシインドール誘導体および式(I)の塩形成化合物の薬学的に許容されうる塩は、チロシンキナーゼ阻害活性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 チロシンキナーゼ阻害剤としての置換インドリルメチレン− オキシインドール類似体 本発明は、置換インドリルメチレン−オキシインドールの新規誘導体、それら の製造法、それらを含む薬剤組成物およびそれらの特にチロシンキナーゼ阻害を 必要とする患者の治療における治療薬としての使用に関する。 WO91/13055および WO93/01182 は、高いin vitroチロシンキナーゼ阻害活性を 有するインドリルメチレン−オキシインドール誘導体を開示している。しかし、 他の公知のチロシンキナーゼ阻害剤と類似した前記メチレン−オキシインドール 誘導体は、親油性が高く、水溶性が低く、その結果、生物学的利用能(bioavaila bility)が低いことを特徴とする。 しかし、同じ分子内に高いチロシンキナーゼ阻害活性および十分な水溶性を兼 備させることは、in vitro活性のチロシンキナーゼ阻害剤の構造に単に親水性基 を導入するだけでは達成できない。この方法では、ほとんどの場合、阻害活性が かなり損失するからである。実際、公知技術で知られているように、全ての薬物 の治療効果は、それらの生物学的利用能に影響を及ぼ すと考えられる種々のパラメーターによって強く影響を受ける。 従って、本発明の目的は、改善された生物学的利用能を有する新規インドリル メチレン−オキシインドール化合物を提供することである。 従って、本発明は、下記一般式(I): [式中、R、R1、R2およびR3の一つまたは二つは、独立して、 a)−X−(CH2m−NH2、−X−(CH2m−NR45または−X−(C H2m−NHR6(Xは−O−、−S−または−NH−であり、mは1〜4の整 数であり、R4およびR5は一方が水素またはC1〜C6アルキルであり、他方がC1 〜C6アルキルであるか、あるいはR4およびR5がそれらと結合している窒素原 子と一緒になってC4〜C7飽和ヘテロ単環式環を形成し、R6はC2〜C6アルカ ノイルまたは1〜3個のアミノ酸を含むペプチジル残基の末端カルボニル 基(末端アミノ基は、遊離形、または保護された形、またはアルキル化されて− NR45(R4およびR5は上記で定義した通りである。)を形成する形のいずれ かである。)である。)の基;b)−NHC(NH)NH2、−NHC(NH) NR45、−NHC(NH)NHR6、−N=CH−NH2、−N=CH−NR4 5または−N=CH−NHR6(R4、R5およびR6は上記で定義した通りであ る。)の基; c)−X−(CH2m−COR7(Xおよびmは上記で定義した通りであり、R7 は、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C6アルコキシまたは−NR45(R4およびR5 は上記で定義した通りである。)であるか、あるいは、R7は1〜3個のアミノ 酸を含むペプチジル残基の末端アミノ基である。)の基; d)−CORaまたはCOR8(Raは、1〜3個のアミノ酸を含むペプチジル残 基の末端アミノ基であり、R8は、未置換またはフェニルによって置換されたC1 〜C4アルコキシであるか、あるいはR8は、−(CH2n−NH2、−(CH2n −NR45または−(CH2n−NHR6の基(nは1または2であり、R4、 R5およびR6は上記で定義した通りである。)である。)の基; e)−Y−CO−Y’−R9(YおよびY’の各々は、同じでも異なっていても よく、−NH−または−O−であり、R9はフェニルまたは未置換もしくはフェ ニルによって置換されたC1〜C6アルキルである。)の基;および f)−NHR6または−NHR10(R6は上記で定義した通りであり、R10は1〜 3個のヒドロキシ基で置換されたC1〜C6アルキルである。)の基 から選択される置換基であり; 他のR、R1、R2およびR3は、独立して、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキ シ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、カルボキシ、C1〜C6アルコキシ −カルボニル、C2〜C6アルカノイルオキシ、シアノおよび−NR45(R4お よびR5は上記で定義した通りである。)から選択される。]を有する新規イン ドール−3−イルメチレン−2−オキシインドール誘導体および式(I)の塩形 成化合物の薬学的に許容されうる塩を提供する。 本発明は、式(I)の化合物の考えられる全ての異性体、立体異性体、特にZ −およびE−異性体ならびにそれらの混合物、ならびに代謝物および代謝前駆体 すなわちバイオ前駆体(ある いは、プロドラッグとして知られる)もその範囲内に含むものである。 −(CH2m−の基は、分岐または直鎖C1〜C4アルキレン鎖であり、典型的 には−CH2−、−CH(CH3)−、−CH2−CH2−および(CH32CH− CH−、特に−CH2−および−CH(CH3)−である。 アルキル基、およびアルカノイル基のアルキル部分は、分岐または直鎖アルキ ル鎖である。C1〜C6アルキル基は、好ましくはC1〜C4アルキル基であり、例 えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチルまたは t−ブチルが挙げられ、特にメチルまたはエチルである。 C1〜C6アルコキシ基は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプ ロポキシ、ブトキシまたはt−ブトキシが挙げられ、好ましくはメトキシ、エト キシまたはプロポキシである。 R4およびR5が、それらが結合している窒素原子と一緒になってC4〜C7飽和 ヘテロ単環式環を形成する場合、該環は、所望により、窒素、酸素および硫黄か ら選択されるヘテロ原子をさらに1個含むことができる。該環は、典型的には、 ピロリ ジン、ピペリジンまたはモルホリノ環である。 上記のRa、R6およびR7の定義によるペプチジル残基を形成するアミノ酸の 例としては、アラニン、グリシン、ヒスチジン、トレオニン、グルタミン酸、ア スパラギン酸およびチロシンが挙げられ、好ましくはグリシン、アラニンおよび グルタミン酸である。 従って、R6末端カルボニル基および該当するペプチジル残基は共に、例えば 、−CO−CH(CH3)−NH2、−CO−CH(CH3)−NHCO−CH( CH3)−NH2、−CO−CH(NH2)−CH(OH)CH3および−CO−C H(CH3)−NHCO−CH(NH2)−CH2−CH2−COOHを含む群から 選択されるペプチドイルラジカルを形成することができ、末端アミノ基は、上述 したように、遊離した、または保護された、またはアルキル化された形のいずれ かをとることができる。 同様に、RaまたはR7末端アミノ基および該当するペプチジル残基は、例えば 、独立して、−NH−CH(CH3)−COOH、−NH−CH2−COOH、− NH−CH(COOH)CH(OH)CH3、−NH−CH(CH3)CONH− CH (CH3)COOH、−NH−CH(COOH)CH2−CH2−COOH、−N H−CH(COOH)CH2COOHおよび−NH−CH(COOH)CH2−フ ェニルから選択される基である。 R6が上記で定義したペプチジル残基の末端カルボニル基であり、末端アミノ 基が保護された形である場合、該アミノ基は、ペプチド化学で公知の常法により 保護することができる。典型的には、ベンジルオキシカルボニル、p−メトキシ ベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル(Boc)、ビフェニルイ ソプロピルオキシカルボニル(BBoc)、9−フルオレニルメチルオキシカル ボニル(Fmoc)、トリフェニルメチル(Trityl)、o−ニトロベンゼ ンスルフェニル(Nps)、トリメチルシリルエトキシカルボニル、ジ−p−ニ トロフェニルエトキシカルボニルおよびトリクロロエトキシカルボニル(Tro c)から選択されるアミノ保護基により行なわれる。好ましくは、該アミノ保護 基は、ブトキシカルボニル(Boc)および9−フルオレニルメチルオキシカル ボニル(Fmoc)から選択される。 R8がフェニルによって置換されたC1〜C4アルコキシの 場合は、特に、ベンジルオキシまたはフェネチルオキシである。 −(CHn)−基は、例えば、−CH2、−CH2−CH2−または−CH(CH3 )−基であり、好ましくは−CH2−または−CH(CH3)−である。 R9がフェニルによって置換されたC1〜C6アルキルの場合は、好ましくはフ ェニル−C1〜C4アルキル基、特にベンジルまたはフェネチルである。 1〜3個のヒドロキシ基で置換されたC1〜C6アルキル基は、好ましくは、1 または2個のヒドロキシ基で置換されたC1〜C4アルキル基であり、典型的には HOCH2−CH(OH)−CH2−またはHOCH2−CH2−CH2−である。 ハロゲン原子は、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、好ましく はフッ素、塩素または臭素原子である。 C2〜C6アルカノイル基、またはアルカノイルオキシ基のアルカノイル部分は 、好ましくは、C2〜C4アルカノイル基、特にアセチル、プロピオニルまたはブ チリルである。 本発明化合物の薬学的に許容されうる塩としては、無機酸(例えば、硝酸、塩 酸、臭化水素酸、硫酸、過塩素酸およびリ ン酸)または有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、シュ ウ酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮 酸、マンデル酸およびサリチル酸)との酸付加塩、ならびに無機塩基(例えば、 アルカリ金属、特にナトリウムもしくはカリウム塩基、またはアルカリ土類金属 、特にカルシウムもしくはマグネシウム塩基)または有機塩基(例えば、アルキ ルアミン、好ましくはトリエチルアミン)との塩が挙げられる。 上述したように、本発明は、式(I)の化合物の薬学的に許容されうるバイオ 前駆体(あるいは、プロドラッグとして知られる)、すなわち、上記式(I)と は異なる式を有するが、ヒトに投与すると、in vivo で直接または間接的に式( I)の化合物に変換される化合物もその範囲内に含む。 本発明の好ましい化合物は、R、R1、R2およびR3の一つが独立して、 a’)−X−(CH2m−NH2、−X−(CH2m−NR45または−X−( CH2m−NHR6(Xは酸素または−NH−であり、mは1または2であり、 R4およびR5は一方がC1〜C4アルキルであり、他方が水素またはC1〜 C4アルキルであるか、あるいはR4およびR5がそれらと結合している窒素原子 と一緒になってピロリジンまたはピペリジン環を形成し、R6はC2〜C4アルカ ノイルまたは1もしくは2個のアミノ酸を含むペプチジル残基の末端カルボニル 基である。); b’)−NHC(NH)NH2または−N=CH−NR45(R4およびR5は一 方がC1〜C4アルキルであり、他方が水素またはC1〜C4アルキルである。); c’)−X−(CH2m−COR7(Xは−O−または−NH−であり、mは1 または2であり、R7は、ヒドロキシ、C1〜C4アルコキシまたはアミノである か、あるいは、R7は1または2個のアミノ酸を含むペプチジル残基の末端アミ ノ基である。); d’)−CORaまたはCOR8(Raは上記で定義した通りであり、R8は、未置 換またはフェニルによって置換されたC1〜C4アルコキシであるか、あるいはR8 は、−(CH2n−NH2または−(CH2n−NR45(nは1または2であ り、R4およびR5は一方がC1〜C4アルキルであり、他方が水素またはC1〜C4 アルキルである か、あるいはR4およびR5がそれらと結合している窒素原子と一緒になってピロ リジンまたはピペリジン環を形成する。);ならびに e’)−NHR6または−NHR10(R6はC6〜C4アルカノイルまたは1もしく は2個のアミノ酸を含むペプチジル残基の末端カルボニル基であり、R10は1ま たは2個のヒドロキシ基で置換されたC1〜C4アルキルである。) から選択される置換基であり; 他は、独立して、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、C1〜C4アルキル、C1 〜C4アルコキシ、C2〜C4アルコキシカルボニル、C2〜C4アルカノイルオキ シ、シアノC1〜C4アルキルアミノまたはジ(C1〜C4アルキル)アミノから選 択される式(I)の化合物および式(I)の塩形成化合物の薬学的に許容されう る塩である。 本発明の特定化合物の例は以下の通りであり、それらは、当てはまるならば、 Z−もしくはE−ジアステレオマーまたは該ジアステレオマーのZ,E−混合物 であってもよい。 5−アミノメチルカルボニル−3−(インドール−3−イルメチレン)−2−イ ンドリノン; 3−(インドール−3−イルメチレン)−5−(2−ピペリジン−1−イル−ア セチル)−2−インドリノン(社内コードFCE 28484); 5−(2,3−ジヒドロキシ−プロピルアミノ)−3−(5−メトキシ−インド ール−3−イルメチレン)−2−インドリノン(社内コードFCE 28524); 3−(5−ジメチルアミノメチレンアミノ−インドール−2−イルメチレン)− 2−インドリノン(社内コードFCE 28732); N−〔3−(5−ブロモ−2−インドリノン−3−イリデンメチル)−インドー ル−5−イル〕グアニジン(社内コードFCE 28885); 6−L−アラニルアミノ−〔3−(5−メトキシ−インドール−3−イルメチレ ン)−2−インドリノン(社内コードFCE 28934); 5−アラニルアミノ−3−〔(5’−メトキシ−3’−インドリル)メチレン〕 −2−インドリノン(社内コードFCE 28901); 5−L−グルタミル−L−アラニルアミノ−3−〔(5’−メ トキシ−3’−インドリル)メチレン〕−2−インドリノン(社内コードFCE 28437); および上記化合物の塩形成化合物の薬学的に許容されうる塩。 本発明化合物およびその薬学的に許容されうる塩は、例えば、 a)式(II): [式中、RおよびR1は上記で定義した通りである。]のアルデヒドを式(III) : [式中、R2およびR3は上記で定義した通りである。]の化合物と反応させるか 、または 式(IV): [式中、R’、R’1、R’2およびR’3の1つまたは2つが−OH、−NH2ま たは−SHであり、他は上記で定義したR、R1、R2およびR3と同じである。 ]の化合物を、Z−(CH2m−NH2、Z−(CH2m−NR45、Z−(C H2m−NHR6およびZ−(CH2m−COR7[式中、Zはハロゲン原子であ り、m、R4、R5、R6およびR7は上記で定義した通りである。]から選択され る式(V)のアルキル化剤と反応させ、こうして、式(I)においてR、R1、 R2およびR3の1つまたは2つが上記のa)またはc)で定義した通りである化 合物を得るか、または c)式(VI): [式中、R”、R”1、R”2およびR”3の1つまたは2つが−OHまたは−N H2であり、他は上記で定義したR、R1、R2およびR3と同じである。]の化合 物を、HOOC−Y’−R9、HOOC−Ra、HOOC−R8[式中、Ra、R8 、 Y’およびR9は上記で定義した通りである。]から選択される式(VII)のアシ ル化剤またはその反応性カルボニル誘導体と反応させ、こうして、式(I)にお いてR、R1、R2およびR3の1つまたは2つが上記のd)またはe)で定義し た通りである化合物を得、 所望により、式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換し、および/ま たは、所望により、式(I)の化合物を薬学的に許容されうるその塩に変換し、 および/または、所望により、塩を遊離化合物に変換し、および/または、所望 により式(I)の化合物の異性体混合物を単一の異性体に分離することを含む方 法によって得ることができる。 式(II)の化合物と式(III)の化合物との反応は、下記に記載するように、 公知方法に従って行なうことができる類似方法であり、好ましくは、塩基性触媒 、例えばピリジン、ピペリジン、ジメチルアミンまたは適するアルカリ金属の水 酸化物もしくはアルコキシドの存在下で行なう。 例えば、式(II)の化合物と式(III)の化合物との反応は、例えば G.Jones 、Organic Reactions 15,204(1967)に記載されているクネーフェナーゲル反応 の条件下で行なうことがで きる。適する触媒は、ピリジン、ピペリジンまたはジエチルアミンなどの有機塩 基である。 縮合は、不活性有機溶媒、例えばピリジン、エタノール、メタノール、ベンゼ ンまたはジオキサン中、約0℃から約 100℃の範囲の温度で行なうことができる 。 その反応は、好ましくは、温エタノール溶液中、ピペリジン触媒の存在下で行 なう。 式(V)の化合物において、ハロゲン原子Zは、例えば、ヨウ素または臭素ま たは塩素であり、好ましくは臭素である。 式(IV)の化合物のアルキル化は、公知方法に従って、例えば、キシレンなど の高沸点芳香族溶媒中、水素化ナトリウムおよび式(V)の化合物の臭化物との 反応により行なうことができる。 式(VII)のカルボン酸の反応性誘導体は、例えば、ハロゲン化物、例えば塩 化アシルまたは無水物であり、典型的には、混合無水物またはカルボン酸および ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリスピロリジノホスホニウムヘキサ フルオロホスフェート(PyBOP)などのカップリング剤からin situで発生 する活性形である。 式(VI)の化合物と式(VII)の化合物とのアシル化反応は、好ましくは、ピ リジンなどの塩基性物質の存在下、約0℃〜約50℃の範囲の温度で行なう。 式(I)の化合物は、公知方法に従って、式(I)の別の化合物に変換するこ とができる。例えば、式(I)においてR、R1、R2およびR3の1つまたは2 つがカルボキシであり、他が上記で定義した通りである化合物は、有機溶媒(例 えばCH2Cl2)中、ピリジンまたはN−メチル−モルホリンなどの塩基性物質 の存在下で、適するアミノ酸またはペプチドとアシル化反応を行なうことにより 、式(I)においてR、R1、R2およびR3の1つまたは2つが−CORa(Ra は上記で定義した通りである。)である対応した化合物に変換することができる 。 式(I)においてR、R1、R2およびR3の1つまたは2つがアミノ基であり 、他が上記で定義した通りである化合物は、2段階法により、式(I)において R、R1、R2およびR3の1つまたは2つが−NHR10(R10は上記で定義した 通りである。)である別の化合物に変換することができる。従って、例えば、ア ミノ基を3−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3 −ジオキソランと反応させた後、NaBH3CNなどの還元剤により処理すると 、アミノ基が2,3−イソプロピリデンジオキシプロピルアミノ基に変換され、 それをトリフルオロ酢酸で処理すると、−NHR10(R10は2,3−ジヒドロキ シプロピルである。)が得られる。 式(I)においてR、R1、R2およびR3の1つまたは2つがアミノであり、 他が上記で定義した通りである化合物は、例えば、公知方法に従ってジ(t−ブ トキシカルボニル)チオウレア(+O−CONHCSNHCOO+)と反応させ ることにより、式(I)においてR、R1、R2およびR3の1つまたは2つが− NHC(NH)NH2である別の化合物に変換することができる。こうして得ら れるグアニジノ置換化合物は、各々、周知のアルキル化またはアシル化法により 、式(I)においてR、R1、R2およびR3の1つまたは2つが−NHC(NH )NR45または−NHC(NH)CR6(R4およびR5の1つまたは2つがC1 〜C6アルキルであり、R6は上記で定義した通りである。)の基である別の化合 物に変換することができる。同様に、式(I)においてR、R1、R2およびR3 の1つまたは2つがアミノであり、他が上記で定義し た通りである化合物は、公知方法に従って、式(I)においてR、R1、R2およ びR3の1つまたは2つが−N=CHNR45である別の化合物に変換すること ができる。 例えば、アミノ置換化合物は、適する極性溶媒、例えば低級アルカノール、典 型的にはメタノールまたはエタノール中、ピペリジンなどの塩基性物質の存在下 で、適するジ(C1〜C6アルキル)N−CHOアルデヒドと反応させて、−N= CHNR45化合物(R4およびR5はC1〜C6アルキルである。)を得ることが できる。 式(I)の化合物の所望による塩化ならびに塩の遊離化合物への変換および異 性体混合物の単一異性体への分離は、常法により行なうことができる。 例えば、幾何異性体(例えば、シス−およびトランス−異性体)の混合物の分 離は、適する溶媒からの分別結晶またはクロマトグラフィー(カラムクロマトグ ラフィーまたは高速液体クロマトグラフィー)によって行なうことができる。 式(II)および(III)の中間体化合物は、公知化合物から公知方法によって 得ることができ、例えば、WO 91/13055 およびWO 93/01182 の記載に従って得る ことができる。当業者であれ ば理解されるように、式(II)および(III)の中間体化合物は、式(I)の化 合物に関して記載された同じ置換基の化学修飾に従うことができる。 しかし、これらの置換基による修飾は、置換基の性質および変形と関与する化 学構造との混和性に応じて都合のよい方法で種々のレベルで適正に行なうことが できる。 式(IV)、(V)、(VI)および(VII)の中間体化合物は公知化合物である か、または公知化合物から得ることができる。例えば、式(IV)および(VI)の 化合物のほとんどは、WO 91/13055 および WO 93/01182から公知であるか、また は同様に得ることができる。 式(III)の化合物(オキシインドール誘導体)は、入手できない場合、公知 方法の類似方法により、対応するインドール誘導体から得ることもできる。好ま しい方法は、溶媒として第三アルコール、好ましくはt−ブタノールを使用して 臭化ピリジニウム過臭化物を使用し、次いで、酢酸中、亜鉛による還元処理、ま たはパラジウム/炭素の存在下での水素添加を含む酸化−還元法である。 本発明の新規化合物およびその製造に使用する中間体におい て、上記反応を行なう前に保護を必要とする基が存在する場合は、有機化学の周 知方法に従って、反応が起こる前に保護し、次いで、反応が終了すると脱保護す ることができる。薬理学 本発明の化合物は、特異的なチロシンキナーゼ阻害活性を有する。チロシンキ ナーゼ阻害剤は、制御されない細胞繁殖の制御、すなわち細胞生殖障害において 非常に重要であると考えられる。 分子ベースまたは腫瘍性の変形に関する最近の研究により、その異常な発現が 腫瘍形成を引き起こす遺伝子が確認され、腫瘍遺伝子と命名された。例えば、R NA腫瘍ウイルスは、その発現が感染細胞の腫瘍性の変形を決定する腫瘍遺伝子 配列を有する。それらの腫瘍遺伝子によってコードされるタンパク質のいくつか 、例えばpp60v-src、p70gag-yes、p130gag-fpsおよびp70gag-fgr は、タンパク質チロシンキナーゼ活性を示す。すなわち、それらは、γ−リン酸 のアデノシン三リン酸(ATP)からタンパク質基質のチロシン残基への移動を 触媒する。正常な細胞では、いくつかの成長因子受容体、例えばPDGF、EG F、α−TGFおよびインシュ リンに対する受容体がチロシンキナーゼ活性を示す。 成長因子(GF)の結合により、受容体のチロシンキナーゼは活性化されて自 己リン酸化を受け、チロシンに密接に隣接した分子をリン酸化する。従って、こ れらのチロシンキナーゼ受容体のリン酸化はシグナル形質導入において重要な役 割を果たし、正常な細胞におけるチロシンキナーゼ活性の基本的機能は細胞増殖 の調節であると考えられる。この活性が、過産生され、および/または変化した 基質特異性を示す腫瘍形成遺伝子のチロシンキナーゼによって乱されると、成長 制御の低下および/または腫瘍性の変形を招くと考えられる。従って、チロシン キナーゼの特異的な阻害剤は、発癌、細胞増殖および分化の機構の研究において 有用であり、癌および他の病的増殖症状の予防および化学療法に有効であると考 えられる。このため、本発明の化合物は、ヒトを含む哺乳類の病的増殖障害の治 療に有用であり得る。従って、ヒトまたは動物、例えば哺乳類は、本発明化合物 の一つを治療的に有効な量で投与することを含む方法によって治療することがで きる。このようにして、ヒトまたは動物の症状を改善することができる。ヒトま たは動物が患っている病的状態または障害の改善を達成することができる。その よ うな障害の典型的な例としては、良性および悪性の腫瘍、例えば、骨髄芽球性白 血病などの白血病;リンパ腫;肉腫;神経芽腫;ウィルムス腫瘍;膀胱、乳房、 肺または甲状腺の悪性腫瘍;乳癌などの上皮から発生する腫瘍が挙げられる。さ らに、乾癬などの表皮の高増殖の治療に有用であり得る。本発明化合物はまた、 アテローム斑および再狭窄の発生の抑制、脈管形成の制御(抗転移剤として)、 および糖尿病の合併症の治療に有用であり得る。それらはまた、免疫系疾患の制 御(例えば免疫抑制剤として)およびアルツハイマー病の治療において、タンパ ク質チロシンキナーゼがこれらの病気に関与する限り、免疫調節剤として有用で ある。本発明化合物のチロシンに特異的なタンパク質キナーゼ活性は、例えば、 それらが下記に記載する in vitro および in vivoテストにおいて活性であると いう事実によって示される。in vitro アッセイ p45 v−ablキナーゼの精製 テストに使用した酵素は、Abelson チロシンキナーゼ(Abelson マウス白血病 ウイルスから単離)の触媒ドメインを表すp45 v−ablチロシンキナーゼ であった。p45 v−ablキナーゼは、Wang ら、J.Biol.Chem.260,64(1985)ならびに Ferg uson ら、J.Biol.Chem.260,3652(1985)および Biochem.J.257,321(1989) の記載に従って産生し、単離した。p45 v−ablキナーゼアッセイ (V a l5)−アンギオテンシン II のリン酸化を、40 ng の精製したabl− キナーゼおよび(γ−32p)−ATPとともに、トリス−HCl(25 mM、pH 8.0)、MgCl2(10mM)およびジチオトレイトール(0.1 mM)を含む50μlの 緩衝液(キナーゼ緩衝液)中でインキュベートすることにより行なった。反応混 合物をインキュベーションの時間にわたって30℃でインキュベートし、50μlの 5%トリクロロ酢酸を添加することにより反応を停止した。氷上で少しインキュ ベートした後、管を遠心分離した。上清をホスホセルロース紙(Whatman P-81) 上にスポットし、酢酸で十分洗浄した。脱水乾燥したホスホセルロース紙に結合 した放射能を液体シンチレーションカウンターで測定した。IC50値を、各実験 箇所で3回測定することにより計算した。各阻害剤は、一定濃度のペプチド(2 Mm)およびATP(50μM)の存在下、0 〜 400μg の範囲の濃度でテ ストした。in vivo アッセイ K562細胞増殖阻害アッセイ ヒト骨髄性白血病細胞系であるK562細胞を、増加する濃度の化合物の存在 下で、24ウェルの組織培養プレート(Falcon 3047)に接種した(10000/ウェル )。72時間後、細胞を採取し、細胞カウンター(Coulterカウンター−ZM)を使 用して計数した。阻害率(%)を未処理の対照細胞に対して評価した。 上記した in vitro p45 v−ablキナーゼアッセイおよび in vivoヒト 慢性骨髄性白血病K562細胞増殖阻害アッセイの両方で得た本発明化合物の代 表群に対する阻害活性データを下記表1に示す。 FCE 28484は、3−(インドール−3−イルメチレン)−5−(2−ピペリジ ン−1−イル−アセチル)−2−インドリノンを意味し、FCE 28437は、5− L−グルタミル−L−アラニルアミノ−3−〔(5’−メトキシ−3’−インド リル)メチレン〕−2−インドリノンを意味する。 本発明化合物は、それらの高い活性を鑑みて、チロシンキナーゼ阻害を必要と する患者の治療における薬剤に使用することができる。 本発明化合物は、種々の投与形態で投与することができ、例えば、錠剤、カプ セル、糖衣錠、被膜錠剤、液体溶液または液体懸濁物の形態での経口投与;座薬 形態での直腸投与;非経口投与、例えば筋肉内投与または静脈内注射もしくは輸 液による投与;あるいは局所投与が挙げられる。用量は、患者の年齢、体重、症 状および投与法に依存する。例えば、FCE 28484を成人に経口投与する場合の 用量は、1回につき約 10 乃至約 150〜200 mgの用量で一日に1〜5回の範囲で ある。もちろん、これらの処方は、最適な治療反応が得られるように調整するこ とができる。 本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されうるそ の塩を薬学的に許容されうる賦形剤(担体または希釈剤でもよい)とともに含む 薬剤組成物を含む。 本発明化合物を含む薬剤組成物は、通常、常法に従って作られ、薬学的に適し た形態で投与される。 例えば、固形の経口投与形態は、活性化合物とともに、希釈剤、例えば、乳糖 、デキストロース、ショ糖、セルロース、コーンスターチまたは馬鈴薯澱粉;潤 滑剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ス テアリン酸カルシウムおよび/またはポリエチレングリコール;結合剤、例えば 、澱粉、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ ースまたはポリビニルピロリドン;崩壊剤、例えば、澱粉、アルギン酸、アルギ ン酸塩またはナトリウム澱粉グリコレート、発泡混合物;染料;甘味料;湿潤剤 、例えば、レシチン、ポリソルビン酸塩、ラウリル硫酸塩;ならびに製剤で使用 される、毒性がなく、薬理的に不活性な物質を含むことができる。該薬剤は、公 知の方法、例えば、混合、顆粒化、錠剤化、糖コーティングまたはフィルムコー ティング工程によって製造することができる。 経口投与用の液体分散剤は、例えば、シロップ、エマルジョ ンおよびサスペンジョンである。 シロップは、例えば、ショ糖あるいはショ糖をグリセリンおよび/またはマン ニトールおよび/またはソルビトールとともに担体として含むことができる。 サスペンジョンおよびエマルジョンは、例えば、天然ゴム、寒天、アルギン酸 ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたは ポリビニルアルコールを担体として含むことができる。 筋肉内注射用のサスペンジョンまたは溶液は、活性化合物とともに、薬学的に 許容されうる担体、例えば、滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコー ル(例えば、プロピレングリコール)および所望により適量のリドカイン塩酸塩 を含むことができる。 静脈内注射または輸液(infusion)用の溶液は、例えば滅菌水を担体として含 むことができ、あるいは、好ましくは、滅菌水性等張性食塩水の形態であっても よい。 座薬は、活性化合物とともに、薬学的に許容されうる担体、例えば、ココアバ ター、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 界面活性剤またはレシチン を含むことができる。 局所投与用組成物、例えば、クリーム、ローションまたは軟膏は、活性化合物 を通常の油性または乳化賦形剤と混合することにより作ることができる。 本発明のさらに別の主題は、癌の治療または癌に苦しむヒトを含む哺乳類の症 状の改善の併用法であり、該方法は、 a)本発明化合物または薬学的に許容されうるその塩、および b)別の抗腫瘍剤 を、治療的に有用な効果を得るのに十分な時間、ともに十分な量で接近して(cl ose)投与することを含む。 本発明はまた、本発明化合物または薬学的に許容されうるその塩および別の抗 腫瘍剤を含む、抗癌治療において同時に、別々にまたは逐次使用するための併用 製剤としての製品を提供する。「抗腫瘍剤」は、単一の抗腫瘍剤および臨床プラ クティスによる「カクテル」、すなわち該薬剤の混合物の両方を意味する。本発 明化合物とともに製剤化することができる、または併用治療において投与するこ とができる抗腫瘍剤の例としては、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビ シン、イダルビシン、4’−ヨードドキソルビシン、メトキシ−モルホリノ−ド キソルビシン、エトポシド、フルオロウラシル、メルファラン、シクロホスファ ミド、ブレオマイシン、ビンブラスチンおよびマイトマイシンまたはそれらの2 個以上の混合物が挙げられる。 本発明化合物は従って、癌の回復のための治療に使用することができる。それ らは、抗腫瘍剤、例えば上記で挙げたドキソルビシン、ダウノマイシン、エピル ビシンまたはイダルビシンなどのアントラサイクリングリコシドによって治療可 能な癌に苦しむ患者に、該抗腫瘍剤とともに投与することができる。 本発明化合物およびアントラサイクリングリコシドなどの抗腫瘍剤は、骨髄芽 球性白血病などの白血病、リンパ腫、肉腫、神経芽腫、ウィルムス腫瘍または膀 胱、乳房、肺もしくは甲状腺の悪性腫瘍の患者の症状を改善するために投与する ことができる。 下記実施例により説明するが、以下の実施例は本発明を限定するものではない 。実施例1 FCE 28484の合成 無水塩化アルミニウム(11,4g、85mmole)の1,2−ジクロロエタン(10ml)懸 濁液に、0℃で攪拌しながら、臭化ブロモアセチル(5.9ml、68mmole)を滴下した 。 攪拌を1時間続けた後、1,2−ジクロロエタン(10ml)に溶解した2−イン ドリノン(4,52g、344mmole)を添加し、混合物を0℃で2時間攪拌し、次いで 、50℃で3時間加熱した。 反応混合物を氷水(500ml)に注ぎ、濾過すると、5−(2−ブロモアセチル) −2−インドリノン(7.5 g)が得られた。 ピペリジン(0,39ml、3,9mmole)および5−(2−ブロモアセチル)−2−イ ンドリノン(500mg、1.97mmole)のN,N−ジメチルホルムアミド(15ml)におけ る溶液を室温で4時間攪拌した後、水(50ml)に注ぎ、ジクロロメタン(250ml )で洗浄した。有機溶液を水で数回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を 蒸発させた後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として酢酸エチル を使用)にかけると、5−(2−ピペリジン−1−イル−アセチル)−2−イン ドリノン(250mg)が得られた。 インドール−3−カルボキサアルデヒド(150 mg、1.03mmole)および5−( 2−ピペリジン−1−イル−アセチル)−2−インドリノン(250mg、0.97mmole )のエタノール(10ml)溶液に、ピペリジン(0,15ml、1.5mmole)を、80℃で攪 拌しながら添加した。 攪拌を3時間続けた後、混合物から固体が得られ、これを濾過してエタノール で洗浄すると、3−(インドール−3−イルメチレン)−5−(2−ピペリジン −1−イル−アセチル)−2−インドリノン(FCE 28484)(250mg)が得られ た。1 H NMR(400 MHz、DMSO、δ ppm):1.3 〜1.6(m,6H); 2.50(m,4H ); 3.78(s,2H); 6.93(d,J=7.9 Hz,1H); 7.25(m,2H); 7.53(m,1H) ; 7.86(dd,J=1.7 Hz,J=8.2Hz,1H); 8.22(m,1H); 8.29(s,1H); 8.50 (d,J=1.7 Hz,1H); 9.45(s,1H); 10.8(bs,1H); 12.0(bs,1H) FD−MS:m/z 386(39[MH]+); 385(33[M]+); 98(100[C6H12+) 同様に反応を行い、ガブリエルの合成を使用して適正な変更とともにアミノ基 を導入すると、下記化合物を得ることができる。 5−アミノメチルカルボニル−3−(インドール−3−イルメチレン)−2−イ ンドリノン実施例2 FCE 28524の合成 5−メトキシ−インドール−3−カルボアルデヒド(175mg、 1mmole)および5−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−インドリノン(250mg ,1mmole)のエタノール(20ml)溶液にピペリジン(0.1ml、1mmole)を、80℃で 攪拌しながら添加した。 攪拌を8時間続けた後、混合物から固体が得られ、これを濾過してエタノール で洗浄すると、3−(5−メトキシ−インドール−3−イル−メチレン)−5− t−ブトキシカルボニル−アミノ−2−インドリノン(255mg)が得られた。 固体をジクロロメタン(10ml)に取り、トリフルオロ酢酸(2ml)を室温で攪 拌しながら添加した。 1時間後、ジクロロメタン(50ml)を添加し、混合物を水で洗浄して2Nの水 酸化ナトリウムでアルカリ性にした後、水で数回洗浄して硫酸ナトリウムで脱水 し、減圧濃縮した。その溶液を4℃で一夜放置すると結晶が得られ、これを濾過 して冷ジクロロメタンで洗浄すると、3−(5−メトキシ−インドール−3−イ ル−メチレン)−5−アミノ−2−インドリノン(200mg)が得られた。 3−(5−メトキシ−インドール−3−イル−メチレン)−5−アミノ−2− インドリノン(200mg、0,65mmole)、2,2−ジメチル−〔1,3〕ジオキソラン −4−カルボアルデヒド (170mg、1.3mmole)および1N塩酸(1ml)のメタノール(10ml)溶液に、シ アノホウ水素化ナトリウム(220mg、3.25 mmole)を室温で攪拌しながら添加し た。 攪拌を4時間続けた後、反応混合物をジクロロメタン(100ml)で希釈し、水で 数回洗浄した。 有機相を硫酸ナトリウムで脱水して減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグ ラフィー(溶離液として酢酸エチルおよびメタノールの混合物(9:1)を使用)に かけると、5−〔(2,2−ジメチル−〔1,3〕ジオキソラン−4−イル−メ チル)−アミノ〕−3−(5−メトキシ−インドール−3−イルメチレン)−2 −インドリノン(120 mg)が得られた。 5−〔(2,2−ジメチル−〔1,3〕ジオキソラン−4−イル−メチル)− アミノ〕−3−(5−メトキシ−インドール−3−イルメチレン)−2−インド リノン(120mg、0.28mmole)のジクロロメタン(15ml)溶液に、トリフルオロ酢酸 (1ml)を0℃で攪拌しながら添加した。 攪拌を1時間続けた後、溶液をジクロロメタン(100ml)で希釈し、飽和重炭酸 ナトリウム、次いで水で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで脱水して減圧濃縮し、残渣をシリ カゲルクロマトグラフィー(溶離液として酢酸エチルおよびメタノールの混合物 (9:1)を使用)にかけると、5−(2,3−ジヒドロキシ−プロピルアミノ)− 3−(5−メトキシ−インドール−3−イルメチレン)−2−インドリノン(F CE 28524)(50g)が得られた。1 H NMR(400 MHz、DMSO、δ ppm):2.7〜3.3(m,2HE+Z); 3.5〜3.8 (m,1HE+Z); 3.80〜3.86(2s,3HE+Z); 4.4〜5.2(bs,3HE+Z); 6.45(m,1 HE+Z); 6.58〜 6.62(2d,J=6.8Hz,J=6.8Hz,1HE+Z); 6.85(m,1HE+Z); 7 .13(d,J=2.2 Hz,1HE); 7.18(d,J=2.2 Hz,1Hz); 7.23(d,J=2.2 Hz,1HE); 7.40(2d,J=8.7Hz,J=8.8Hz,1HE+Z); 7.62(d,J=2.6Hz,1HZ); 7.76(s,1 HE); 7.94(s,1HZ); 8.17(s,1HE); 9.38(s,1HZ); 10.00〜10.05(2s,1 HE+Z); 11.7〜12.1(bs,1HE+Z) FD−MS:m/z 379(100[M]+); 306(26[M−CH2CHOHCH2OH+2H]+実施例3 FCE 28732の合成 5−アミノインドール(5g、37.87mmole)、トリエチルア ミン(10.6ml、76.5mmole)およびジ−t−ブチルピロカーボネート(8.35g、38.25 mmole)のジオキサン(150ml)溶液を室温で4時間攪拌した。 溶液を減圧濃縮し、残渣をジクロロメタン(150ml)に取り、水で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで脱水して減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグ ラフィー(溶離液としてシクロヘキサンおよび酢酸エチルの混合物(7:3)を使用 )にかけると、5−t−ブトキシカルボニルアミノ−インドール(8.7g)が得ら れた。 5−t−ブトキシカルボニルアミノ−インドール(8.7g、37.5mmole)の無水酢 酸(20ml)溶液を、イミダゾール(2,65g、39mmole)の無水酢酸(20ml)溶液に、 125℃で約30分かけて滴下した。 1時間攪拌した後、混合物を減圧濃縮し、残渣をアセトニトリルで結晶化させ 、固体を濾過してエタノール(100ml)および水(50ml)に取り、水酸化ナトリウ ム(5g)を添加した。 還流下で1時間攪拌した後、溶液を水(1l)で希釈し、1N塩酸で中性にし た後、4℃で一夜放置すると、5−t−ブトキシカルボニルアミノ−インドール −3−カルボアルデヒド (5.7g)が得られた。 5−t−ブトキシカルボニルアミノ−インドール−3−カルボアルデヒド(20 0mg、0.77mmole)および2−インドリノン(100mg、0.75mmole)のエタノール(15 ml)溶液にピペリジン(0.06ml、0.6mmole)を60℃で攪拌しながら添加した。 60℃で4時間攪拌した後、反応混合物をジクロロメタン(50ml)で希釈して水 で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで脱水して減圧濃縮した。残渣をトリフルオ ロ酢酸(5ml)に取り、0℃で1時間攪拌した。 室温で1時間攪拌した後、混合物をジクロロメタン(100ml)で希釈し、2N水 酸化ナトリウム、次いでブラインで洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。 残渣をテトラヒドロフラン(25ml)およびトリエチルアミン(1.9ml、13.3mmol e)に取り、塩化クロロジメチルホルムイミニウム(1.6g、12.6mmole)を0℃で少 しずつ滴下した。 攪拌を室温で1時間続けた後、反応混合物をジクロロメタン(150ml)で希釈し 、飽和重炭酸ナトリウム、次いでブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム で脱水して減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として酢 酸エチル およびメタノールの混合物(1:1)を使用)にかけると、3−(5−ジメチルアミ ノメチレンアミノ−インドール−2−イルメチレン)−2−インドリノン(FC E 28732)(110mg)が得られた。1 HNMR(400 MHz、DMSO、δ ppm):2.98(bs,6HE+Z); 6.85(m,2HE+ Z ); 6.95(m,1HE+Z); 7.04(d,J=2.0Hz,1HE); 7.10(m,1HZ); 7.17(m ,1HE); 7.33(d,J=8.2Hz,1HZ); 7.37(d,J=8.5Hz,1HE); 7.64(d,J= 2 .0Hz,1HZ); 7.74(m,2HE); 7.79(s,1HZ); 7.86(s,1HE); 7.88(d,J=7 .5Hz,1HZ); 8.10(s,1HZ); 8.13(s,1HE); 9.35(s,1HZ); 10.47(bs, 1HE+Z); 11.9(bs,1HE+Z) FD−MS:m/z 330(100[M]+);実施例4 FCE 28885の合成 5−t−ブトキシカルボニルアミノ−インドール−3−カルボアルデヒド(50 mg、0.19mmole)および5−ブロモ−2−インドリノン(40mg、0.19mmole)のエ タノール(5ml)溶液に、ピペリジン(0.02ml、0.2mmole)を 80 ℃で攪拌しな がら添加 した。 攪拌を80℃で4時間続けた後、混合物から固体が得られ、これを濾過してエタ ノールで洗浄すると、3−(5−t−ブトキシカルボニルアミノ−インドール− 3−イルメチレン)−5−ブロモ−2−インドリノン(70mg)が得られた。 固体をトリフルオロ酢酸(5ml)に取り、室温で1時間攪拌した後、混合物を 酢酸エチル(100ml)で希釈し、1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した 。 有機層を減圧濃縮し、残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(15ml)およびト リエチルアミン(0.03ml、0.2mmole)に溶解し、ビス−t−ブトキシカルボニル チオウレア(60mg、0.2mmole)、HgCl2(80mg、0.2mmole)を攪拌しながら添 加した。 室温で1時間攪拌した後、混合物をセライトパッドで濾過し、酢酸エチルで洗 浄した。 溶液を水で数回洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで脱水して減圧濃縮した。 残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として酢酸エチルおよびシクロ ヘキサンの混合物(2:1)を使用)にかけると、 N−〔3−(5−ブロモ−2−インドリノン−3−イリデンメチル)−インドー ル−N’,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−グアニジン(30mg、0.05mmole )が得られた。 固体を、室温で攪拌しながら、トリフルオロ酢酸(5ml)に取った。 混合物を酢酸エチル(50ml)で希釈し、1N水酸化ナトリウム、次いでブライ ンで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで脱水して減圧濃縮し、残渣をクロマト グラフィー(Lo-Bar RP-18カラム;溶離液として水を使用)にかけると、凍結乾 燥の後にN−〔3−(5−ブロモ−2−インドリノン−3−イリデンメチル)− インドール−5−イル〕グアニジン(FCE 28885)(8mg)が得られた。1 HNMR(400 MHz、DMSO、δ ppm):6.79(d,J=8.4Hz,1HZ); 6.85(d ,J=8.4 Hz,1HE); 7.10(m,1HE+Z); 7.27(dd,J=1.8 Hz,J=8.4 Hz,1Hz); 7.37(dd,J=1.8 Hz,J=8.4 Hz,1HE); 7.58(m,2HE+Z); 7.83(d,J=1.8 H z,1HE); 7.90(s,1HE); 8.20(d,J=1.8 Hz,1Hz); 8.24(d,J=1.8 Hz,1HZ ); 8.27(s,1HZ); 8.34(s,1HE); 9.51(s,1HZ); 10.64(2s,1HE+Z); 12.2(bs,1HE+Z) FD−MS:m/z 434(27[M+K]+); 396(100[M+H]+実施例5 FCE 28934の合成 6−ニトロインドール(1.62g、10mmole)のt−ブタノール(100 ml)溶液に、 ピリジン臭化水素酸塩過臭化物(9.6g、30mmole)を、攪拌しながら 30分で少 しずつ添加した。 攪拌を室温で1時間続けた後、溶媒を減圧除去し、残渣を酢酸エチル(250ml) に取り、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。残渣 を酢酸(50ml)に溶解し、亜鉛屑(4.3g、65mmole)を0℃で攪拌しながら添加し た。1時間後、混合物をセライトパッドで濾過し、酢酸エチル(250ml)で洗浄し た。 有機層を5%の重炭酸ナトリウム、次いでブラインで洗浄し、溶媒を減圧除去 した。 残渣をジオキサン(50ml)に溶解し、トリエチルアミン(0.8ml、5.6mmole) およびジ−t−ブチルピロカーボネート(1.2g、5.5mmole)を攪拌しながら添加 した。室温で2時間攪拌した後、混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水で洗 浄した。有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。残渣を シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として酢酸エチルおよびシクロヘキサン の混合物(1:1)を使用)にかけると、6−t−ブトキシカルボニルアミノ−2− インドリノン(100mg)が得られた。 FD−MS:m/z 248(100[M]+) 6−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−インドリノン(40mg、0.16 mmole) および5−メトキシ−インドール−3−カルボアルデヒド(30mg、0.16mmole)の エタノール(5ml)溶液に、ピペリジン(0.01ml、0.1mmole)を80℃で攪拌しな がら添加した。 攪拌を80℃で4時間続けた後、溶媒を減圧除去し、残渣をシリカゲルクロマト グラフィー(溶離液として酢酸エチルおよびシクロヘキサンの混合物(1:1)を使 用)にかけると、6−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−(5−メトキシ−イ ンドール−3−イルメチレン)−2−インドリノン(75mg、0.18mmole)が得られ た。 固体をトリフルオロ酢酸(5ml)に取り、室温で15分攪拌した。 反応混合物を酢酸エチル(50ml)で希釈して5%重炭酸ナト リウムで洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで脱水して減圧濃縮した。 残渣をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解し、フルオレニルメトキシカルボニ ル−L−アラニン(75mg、0.24mmole)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ −トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(130mg,0.25mmole )を攪拌しながら添加した。 攪拌を室温で1時間続けた後、混合物を酢酸エチル(50ml)で希釈し、ブライ ンで洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50ml) に取り、ピペリジン(1ml)を室温で攪拌しながら添加した。 3時間攪拌した後、溶媒を減圧除去し、残渣に水(5ml)を添加して、固体全 部が溶解するまで1N塩酸を滴下した。溶液をクロマトグラフィー(LoBar RP18 カラム;溶離液として水を使用)にかけると、6−L−アラニルアミノ−〔3− (5−メトキシ−インドール−3−イルメチレン)−2−インドリノン〕(FC E 28934)(10mg)が得られた。1 HNMR(400 MHz、DMSO、δ ppm):1.36(d,J=6.5 Hz,3HZ); 1.38(d,J=6.5 Hz,3HE); 3.77(s,3HE); 3.80(m,1HE+Z); 3 .86(s,3HZ); 6.85(m,1HE+Z); 7.10(m,2HE+1HZ); 7.40(m,2HE+Z); 7 .68(m,1HE+Z); 7.76(s,1HE); 7.84(d,J=8.4 Hz,1HZ); 8.03(s,1HZ )8.12(d,J=2.5 Hz,1HE); 9.33(d,J=2.9 Hz,1HZ); 10.51(s,1HE); 1 0.52(s,1HZ); 11.8(bs,1HE+Z) FD−MS:m/z 377(100[MH]+); 306(17[MH-COCH(CH3)NH2+H]+実施例6 FCE 28901の合成 5−ニトロインドール(4g、24.6mmole)のt−ブタノール(200ml)における 攪拌溶液に、臭化ピリジニウム過臭化物(30 g,93mmole)を 0,5時間かけて少し ずつ添加した。反応混合物を室温で一夜攪拌した後、t−ブタノールを除去し、 得られた残渣を酢酸エチル/水(500/500ml)に溶解した。有機層を分離し、水層 を 300mlの酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ ムで脱水して真空濃縮すると、8.5 g の極性の小さい化合物が得られ、これを酢 酸エチルから再結晶すると、7.5gのジブロモ誘導体が得られた。この化合物 を室温で3時間、10当量の亜鉛屑/80mlの酢酸で水素添加すると、5−アミノオ キシインドールが良好な収率(3g、82%収率)で得られた。 EI−MS:m/z 148(100、[M]+); 120(56、[M-CO]+); 119(94、[M-CO- H]+); 105(22、[M-HNCO]+) 5−アミノオキシインドール(2g、13.5mmole)の水/ジオキサン(3:1)(80m l)溶液に、pHが 10 になるまで1N水酸化ナトリウムを添加した後、ピロ炭 酸ジ−t−ブチル(3.5g、16.2 mmole)を添加した。反応物を、pH 10 を維持 しながら3時間攪拌した。3 x 100ml の酢酸エチルで抽出した後、抽出物を硫酸 ナトリウムで脱水し、蒸発させると、2.4g の5−t−ブトキシカルボニルアミ ノオキシインドール(71%収率)が得られた。1 HNMR(400 MHz、DMSO、T=45℃):1,49(s,9H); 3.87(s,3H); 6. 72(d,J=8.4 Hz,1H); 6.86(dd,J=2.2 Hz,J=8.8 Hz,1H); 7.12(dd,J= 1.8 Hz,J=8.4 Hz,1H); 7.40(d,J=8.8 Hz,1H); 7.54(d,J=2.2 Hz,1H) ; 7.78(d,J=1.8 Hz,1H); 7.92(s,1H); 8.87(bs,1H); 9.38(s,1H); 10.25(s,1H); 11.8(bs,1H) FD−MS:248(100、[M]+);191(18、[M-C4H9]+); 147(5、[M-(CH33 COCO]+) 5−t−ブトキシカルボニルアミノオキシインドール(630mg、2.5mmole)およ び5−メトキシインドールカルボキシアルデヒド(450mg、2.6mmole)の無水エ タノール溶液にピペリジン(0.26ml、2.6mmole)を添加した。反応を80℃で3時 間行なった。エタノールを蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶 離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(2:3))にかけると 800mgの生成物が得られ た。これを 10ml の塩化メチレンに溶解し、40mlのトリフルオロ酢酸を添加した 後、室温で1時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルから結晶 化すると、750mg の5−アミノ−3−〔(5’−メトキシ−3’−インドリル) メチレン〕−2−オキシインドール(90% 収率)が得られた。1 HNMR(400 MHz、DMSO):3.87(s,3H); 6.87(dd,J=2.4 Hz,J=8.5 Hz,1H); 6.90(d,J=8.2 Hz,1H); 7.07(dd,J=8.2 Hz,J=2.0 Hz,1H); 7.42(d,J=8.5 Hz,1H); 7.66(d,J=2.4 Hz,1H); 7,81(d,J=2.0 Hz,1H ); 8.18(s,1H); 9,44(d,J=3.1 Hz,1H); 9.65(bs,3H); 10.67(s, 1H); 12.03(d,J=3.1 Hz,1H) FD−MS:m/z 306(55、[MH]+); 305(100、[M]+) 5−アミノ−3−〔(5’−メトキシ−3’−インドリル)メチレン〕−2− オキシインドール(500mg、1.64mmole)およびt−ブトキシカルボニル(L)−ア ラニンのテトラヒドロフラン(80ml)溶液に、ベンゾトリアゾール1−イルオキ シ−トリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(950mg、1.87m mole)およびN−メチルモルホリン(0.20ml、1.87mmole)を添加した。反応を室 温で4時間行なった。テトラヒドロフランを蒸発させた後、残渣をフラッシュク ロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(3:7))により精製し 、次いで塩化メチレンに溶解し、10ml のトリフルオロ酢酸とともに1時間攪拌 すると、5−アラニルアミノ−3−〔(5’−メトキシ−3’−インドリル)メ チレン〕−2−インドリノン(FCE 28901)が得られた(81%収率)。1 HNMR(400 MHz、DMSO):1.24(d,J=6.5 Hz,3H); 3.46(m,1H); 3.87(s,3H); 6.76(d,J=8.2 Hz,1H); 6.85(dd,J=2.4 Hz,J=8.5 Hz,1H ); 7.40(d,J=8.5 Hz,1H); 7.48(dd,J=2.1 Hz,J=8.2 Hz,1H); 7.62(d ,J=2.4 Hz, 1H); 7.89(d,J=2.1 Hz,1H); 8.02(s,1H); 9.41(s,1H); 9.8(bs,1H ); 10.43(s,1H); 11.9(bs,1H) FD−MS:m/z 376(100、[M]+); 331(46、[M-CH3CH2NH2+); 305(2 4、[M-COCH(CH3)NH2+H]+ 実施例7 FCE 28437の合成 5−アラニルアミノ−3−〔(5’−メトキシ−3’−インドリル)メチレン 〕−2−オキシインドール(600mg、1.42mmole)およびBoc−(L)−グルタ ミン酸(t−ブチルエステル)(500mg、1.65mmole)の溶液に930mg(1.8mmole9 の ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスピロリジノホスホニウムヘキサフ ルオロホスフェートおよび0.20mg(1.8mmole)のN−メチルモルホリンを添加した 。反応物を室温で3時間攪拌した後、テトラヒドロフランを蒸発させ、残渣をフ ラッシュクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル)にかけると、200 mgの生成 物が得られた。これを、8 mlの塩化メチレンに溶解し、8mlのトリフルオロ酢酸 を添加した後、1時間攪拌した。酢酸エチルに溶解した残渣を、ジエチルエーテ ルの添加により析出させ、逆相クロマトグラフィー(溶離液:水/メタノール(1 :2))で 精製すると、100 mgの5−L−グルタミル−L−アラニルアミノ−3−〔(5’ −メトキシ−3’−インドリル)メチレン〕−2−インドリノン(FCE 28437 )が得られた(51%収率)。1 HNMR(400 MHz、DMSO):1.30(d,J=7.0 Hz,3HE); 1.35(d,J=7,0 Hz,3Hz); 1.5〜1.9(m,2HE+Z); 2.27(m,2HE+Z); 3.2〜3.5(m,1HE+Z); 3.81(s,3HZ); 3.87(s,3HZ); 4.3〜4.5(m,1H E+Z); 6.7〜6.9(m,2HE+Z ); 7.21(d,J=2.6 Hz,1HE); 7.25(dd,J=1.8 Hz,J = 8.4 Hz,1HE); 7.31(dd,J=1.8 Hz,J=8.4 Hz,1H); 7.40(m,1HE+Z); 7.61(d,J=2.6 Hz ,1H Z); 7.85(s,1HE); 7.89(d,J=1.8 Hz,1HZ); 8.00(s,1HZ); 8.19 (s,1HE); 8.3(bs,1HE+Z); 8.5(d,J=1.8 Hz,1HE); 9.41(s,1HZ); 9 .92(s,1H Z); 10.03(s,1H E); 10.35(s,1HE); 10.44(s,1HZ); 11.9 (bs,1HE+Z) FAB−MS:m/z 506(61、[M]+); 337(43[MH-Glu]+); 306(100、[MH -GluAla]+実施例8 3−(インドール−3−イルメチレン)−5−(2−ピペリジン−1−イル− アセチル)−2−インドリノン(100mg)の水 (10ml)における懸濁液に、化学量論量の 0.1NのHCl水溶液(3ml)を添加 した。その溶液を凍結乾燥すると、105mg の3−(インドール−3−イルメチレ ン)−5−(2−ピペリジン−1−イル−アセチル)−2−インドリノン塩酸塩 が得られた。実施例9 3−(インドール−3−イルメチレン)−5−(2−ピペリジン−1−イル− アセチル)−2−インドリノン(25mg)の水(10ml)における懸濁液に、その溶 液が透明になるまで て水で洗浄し、溶液を凍結乾燥すると、3−(インドール−3−イルメチレン) −5−(2−ピペリジン−1−イル−アセチル)−2−インドリノン塩酸塩(20 mg)が得られた。実施例10 各々0.200gの用量で、20mgの活性物質を含むカプセルを作ることができる。 500個のカプセルの組成は以下の通りである。 3−(インドール−3−イルメチレン)−5−(2−ピペリジン−1−イル−ア セチル)−2−インドリノン 10 g 乳糖 80 g コーンスターチ 5 g ステアリン酸マグネシウム 5 g この組成物は、2個一組のハードゼラチンカプセルに入れられ、各カプセルに つき 0.200g の用量である。実施例11 各々0.150gの重さで、25mgの活性物質を含む錠剤は、以下のように作ることが できる。 10,000個の錠剤に対する組成は以下の通りである。 3−(インドール−3−イルメチレン)−5−(2−ピペリジン−1−イル−ア セチル)−2−インドリノン 250 g 乳糖 800 g コーンスターチ 415 g タルク粉末 30 g ステアリン酸マグネシウム 5 g 3−(インドール−3−イルメチレン)−5−(2−ピペリジン−1−イル− アセチル)−2−インドリノン、乳糖および半量のコーンスターチを混合し、次 いで、その混合物を 0.5mmメッシュのふるいにかける。 コーンスターチ(10g)を温水(90ml)に懸濁し、得られたペーストを使用して 粉末を顆粒状にする。顆粒を脱水し、1.4 mmメッシュのふるいにかけて粉末にし た後、残りのスターチ、タルクおよびステアリン酸マグネシウムを添加し、注意 深く混合して錠剤に加工する。実施例12 静脈内輸液 1〜10mg/ml 静脈内輸液用製剤は、50mg の3−(インドール−3−イルメチレン)−5− (2−ピペリジン−1−イル−アセチル)−2−インドリノンを注射用の水(10 00ml)に溶解し、1〜10mlのガラス製アンプルを密封することにより製造するこ とができる。 輸液の前に、得られた溶液を通常のプラクティスに従って希釈し、ガラス、ポ リプロピレン、ポリオレフィンまたはポリエチレン製の装置に入れて保存および /または運搬することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 5/072 A61K 37/64 AAM // C07M 7:00 (72)発明者 エルモーリ,アントネーラ イタリー国、イ−20090・ブチナスコ、ビ ア・ガリバルデイ、13 (72)発明者 ペンコ,セルジオ イタリー国、イ−20153・ミラン、ビア・ ピー・マルケージ、24/9 (72)発明者 ビオグリオ,セルジオ イタリー国、イ−20095・クサノ・ミラニ ーノ、ビア・デーレ・ジエンツイアーネ、 10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記式(I): [式中、R、R1、R2およびR3の一つまたは二つは、独立して、 a)−X−(CH2m−NH2、−X−(CH2mNR45または−X−(CH2 m−NHR6(Xは−O−、−S−または−NH−であり、mは1〜4の整数で あり、R4およびR5は一方が水素またはC1〜C6アルキルであり、他方がC1〜 C6アルキルであるか、あるいはR4およびR5がそれらと結合している窒素原子 と一緒になってC4〜C7飽和ヘテロ単環式環を形成し、R6はC2〜C6アルカノ イルまたは1〜3個のアミノ酸を含むペプチジル残基の末端カルボニル基(末端 アミノ基は、遊離形、または保護された形、またはアルキル化されて−NR45 (R4およびR5は上記で定義し た通りである。)を形成する形のいずれかである。)である。)の基; b)−NHC(NH)NH2、−NHC(NH)NR45、−NHC(NH)N HR6、−N=CH−NH2、−N=CH−NR45または−N=CH−NHR6 (R4、R5およびR6は上記で定義した通りである。)の基; c)−X−(CH2m−COR7(Xおよびmは上記で定義した通りであり、R7 は、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C6アルコキシまたは−NR45(R4およびR5 は上記で定義した通りである。)であるか、あるいはR7は1〜3個のアミノ酸 を含むペプチジル残基の末端アミノ基である。)である。)の基; d)−CORaまたはCOR8(Raは、1〜3個のアミノ酸を含むペプチジル残 基の末端アミノ基であり、R8は、未置換またはフェニルによって置換されたC1 〜C4アルコキシであるか、あるいはR8は、−(CH2n−NH2、−(CH2n −NR45または−(CH2n−NHR6の基(nは1または2であり、R4、 R5およびR6は上記で定義した通りである。)の基; e)−Y−CO−Y’−R9(YおよびY’の各々は、同じで も異なっていてもよく、−NH−または−O−であり、R9はフェニルまたは未 置換もしくはフェニルによって置換されたC1〜C6アルキルである。)の基;お よび f)−NHR6または−NHR10(R6は上記で定義した通りであり、R10は1〜 3個のヒドロキシ基で置換されたC1〜C6アルキルである。)の基 から選択される置換基であり; 他は、独立して、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、C1〜C6アルキル、C1 〜C6アルコキシ、カルボキシ、C1〜C6アルコキシ−カルボニル、C2〜C6ア ルカノイルオキシ、シアノおよび−NR45(R4およびR5は上記で定義した通 りである。)から選択される。]を有する新規インドール−3−イルメチレン− 2−オキシインドール誘導体および式(I)の塩形成化合物の薬学的に許容され うる塩。 2.R、R1、R2およびR3の一つが独立して、 a’)−X−(CH2m−NH2、−X−(CH2m−NR45または−X−( CH2m−NHR6(Xは酸素または−NH−であり、mは1または2であり、 R4およびR5は一方がC1〜C4アルキルであり、他方が水素または C1〜C4アルキルであるか、あるいはR4およびR5がそれらと結合している窒素 原子と一緒になってピロリジンまたはピペリジン環を形成し、R6はC2〜C4ア ルカノイルまたは1もしくは2個のアミノ酸を含むペプチジル残基の末端カルボ ニル基である。); b’)−NHC(NH)NH2または−N=CH−NR45(R4およびR5は一 方がC1〜C4アルキルであり、他方が水素またはC1〜C4アルキルである。); c’)−X−(CH2m−COR7(Xは−O−または−NH−であり、mは1 または2であり、R7は、ヒドロキシ、C1〜C4アルコキシまたはアミノであり 、あるいは、R7は1または2個のアミノ酸を含むペプチジル残基の末端アミノ 基である。); d’)−CORaまたはCOR8(Raは上記で定義した通りであり、R8は、未置 換またはフェニルによって置換されたC1〜C4アルコキシであるか、あるいはR8 は、−(CH2n−NH2または−(CH2n−NR45(nは1または2であ り、R4およびR5は一方がC1〜C4アルキルであり、他方が水素またはC1〜C4 アルキルである か、あるいはR4およびR5がそれらと結合している窒素原子と一緒になってピロ リジンまたはピペリジン環を形成する。);ならびに e’)−NHR6または−NHR10(R6はC2〜C4アルカノイルまたは1もしく は2個のアミノ酸を含むペプチジル残基の末端カルボニル基であり、R10は1ま たは2個のヒドロキシ基で置換されたC1〜C4アルキルである。) から選択される置換基であり; 他は、独立して、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、C1〜C4アルキル、C1 〜C4アルコキシ、C2〜C4アルコキシカルボニル、C2〜C4アルカノイルオキ シ、シアノ、C1〜C4アルキルアミノまたはジ(C1〜C4アルキル)アミノから 選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物および式(I)の塩形成化合物 の薬学的に許容されうる塩。 3.下記化合物: 5−アミノメチルカルボニル−3−(インドール−3−イルメチレン)−2−イ ンドリノン; 3−(インドール−3−イルメチレン)−5−(2−ピペリジン−1−イル−ア セチル)−2−インドリノン; 5−(2,3−ジヒドロキシ−プロピルアミノ)−3−(5−メトキシ−インド ール−3−イルメチレン)−2−インドリノン; 3−(5−ジメチルアミノメチレンアミノ−インドール−2−イルメチレン)− 2−インドリノン; N−〔3−(5−ブロモ−2−インドリノン−3−イリデンメチル)−インドー ル−5−イル〕グアニジン; 6−L−アラニルアミノ−〔3−(5−メトキシ−インドール−3−イルメチレ ン)−2−インドリノン; 5−アラニルアミノ−3−〔(5’−メトキシ−3’−インドリル)メチレン〕 −2−インドリノン; 5−L−グルタミル−L−アラニルアミノ−3−〔(5’−メトキシ−3’−イ ンドリル)メチレン〕−2−インドリノン から選択され、場合によって、Z−もしくはE−ジアステレオマーまたは該ジア ステレオマーのZ,E−混合物であってもよい化合物および上記化合物群の塩形 成化合物の薬学的に許容されうる塩。 4.請求項1に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容されうるその塩の製 造法であって、該方法が a)式(II): [式中、RおよびR1は請求項1で定義した通りである。]のアルデヒドを式(I II): [式中、R2およびR3は請求項1で定義した通りである。]の化合物と反応させ るか、または b)式(IV): [式中、R’、R’1、R’2およびR’3の1つまたは2つ が−OH、−NH2または−SHであり、他は請求項1で定義したR、R1、R2 およびR3と同じである。]の化合物を、Z−(CH2m−NH2、Z−(CH2 m−NR45、Z−(CH2m−NHR6およびZ−(CH2m−COR7[式 中、Zはハロゲン原子であり、m、R4、R5、R6およびR7は請求項1で定義し た通りである。]から選択される式(V)のアルキル化剤と反応させ、こうして 、式(I)においてR、R1、R2およびR3の1つまたは2つが請求項1のa) またはc)で定義した通りである化合物を得るか、または c)式(VI): [式中、R”、R”1、R”2およびR”3の1つまたは2つが−OHまたは−N H2であり、他は請求項1で定義したR、R1、R2およびR3と同じである。]の 化合物を、HOOC−Y’−R9、HOOC−Ra、HOOC−R8[式中、Ra、 R8、Y’およびR9は請求項1で定義した通りである。]から選択される式(VI I)のアシル化剤またはその反応性カルボニル誘導体と反応させ、こうして、式 (I)においてR、R1、R2およびR3の1つまたは2つが請求項1のd)また はe)で定義した通りである化合物を得、 所望により、式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換し、および/また は、所望により、式(I)の化合物を薬学的に許容されうるその塩に変換し、お よび/または、所望により、塩を遊離化合物に変換し、および/または、所望に より、式(I)の化合物の異性体混合物を単一の異性体に分離することを含む方 法。 5.適する担体および/または希釈剤ならびに活性成分として請求項1に記載の 式(I)の化合物または薬学的に許容されうるその塩を含む薬剤組成物。 6.チロシンキナーゼ阻害剤として使用するための、請求項1に記載の化合物ま たは薬学的に許容されうるその塩。 7.抗増殖剤として使用するための、請求項1に記載の化合物または塩。 8.抗転移剤および抗癌剤として、および脈管形成の制御にお いて使用するための、請求項1に記載の化合物または塩。 9.アテローム斑発生の抑制、アルツハイマー病の治療および免疫調節剤として 使用するための、請求項1に記載の化合物または塩。 10.請求項1で定義した式(I)の化合物または薬学的に許容されうるその塩 および別の抗腫瘍剤を含む抗癌治療において同時に、別々にまたは逐次使用する ための併用製剤としての製品。
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