JPH10501476A - 嵌合可能なスクリュー要素を備えたスクリュー機械 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明はスクリュー機械に関するものであり、このスクリュー機械では、スクリュー要素が駆動可能な軸に、任意の順序で回転しないように嵌合可能である。硬質のスクリュー要素（３）の破損の危険を減らすために、本発明は長手方向の切欠き（５）の側面（５１）（スクリュー体のキー溝）が端面（３１）の方向にそれぞれＶ字形に拡開して形成されていることを提案する。この拡開した側面部分（５１′）が２つの曲げられた三次元面として形成されかつそれぞれの使用例について正確に算出される。

Description

【発明の詳細な説明】 嵌合可能なスクリュー要素を備えたスクリュー機械 本発明は、ハウジング内に配置された少なくとも１つの駆動可能な軸を備え、 この軸に、任意の順序で耐磨耗性のスクリュー要素が嵌合可能である、物質、特 に合成樹脂を処理するためのスクリュー機械に関する。 スクリュー押出し機におけるスクリュー軸は、今日の技術水準によれば積木構 造原理で形成されている。その場合軸シャフトに、搬送、可塑化、混合、剪断、 均質化、脱気並びに加圧のような種々の機能のためのスクリュー要素及び混練要 素が自由に選択可能な順序で嵌合されている。一体的な結合はねじれないように スクリュー要素を保持し、かつスクリュー要素への駆動軸のトルクの伝達を可能 にする。 処理方法の種々な課題は次のようなことを必要とする。即ち、材料をこの課題 に合わせること、即ち例えば耐磨耗性の材料、耐腐食性の材料或いはそれらの組 合わせによる材料を使用することを必要とする。それぞれの結合システム、即ち 、軸／ハブ結合（フェザーキー、６条のスプライン、多条のスプライン或いはイ ンボリュートセレーション）（例えば、ドイツ特許公開公報 DE-OS 15 02 337） の理由により、ノッチ或いはキー溝に応力が集中することになる。特に、耐磨耗 性の材料（工具鋼、冷間加工鋼、高速度鋼）から成る硬化した要素の場合、この 応力集中が要素を破損させることになり、スクリュー押出し成形機内の著しい新 たな破損を招くことになる。 ドイツ特許公開公報 DE 42 06 219 A1 より軸の負荷容量を高めるために、軸 とスクリュー要素との間のトルク伝達部材として弾性的なくさび部材を使用する ことが知られている。 この手段が、トルク伝達部材としてフェザーキー及び長手方向の切欠きとして キー溝を使用する場合にしか適用できないということは別として（多条のスプラ イン或いはインボリュートセレーション等の場合には適用できない）、そのよう に形成されたフェザーキーの変形が常に全長にわたって生じるので、スクリュー 要素に発生する応力集中（ハブエッジ応力）を適切に取除くことができないとい う欠点がある。 従って、破損の危険を低減するために、実際、たいていの場合複合材料から製 造されたスクリュー要素が使用されており、この複合材料は可延性のコア材料と 外被材料から成り、このコア材料には結合システムの溝が形成されており、外被 材料は耐磨耗性及び耐腐食性の課題を引き受ける。この複合材料のための典型的 な製造方法は、溶融治金で製造された鋳造材料、ろう付け結合物或いは熱平衡状 態で製造された粉末冶金結合物である。 これらの複合材料の製造はコストが高く、かつ磨耗部品をこれらの複合材料で 製造することはもはや経済的ではない。 本発明の根底にある技術的な課題は、スクリュー機械の１つ若しくは複数の軸 と嵌合可能なスクリュー要素との間の結合を次のように形成することである。即 ち、特に硬い材料から成るスクリュー要素の場合、トルク伝達する時に破損の危 険が極めて小さくなるように形成することである。 この課題は請求項１の特徴部分に記載された特徴によって解決される。これに より、軸トルクによる軸のひずみが溝の側面部分のＶ字形の拡開によって比較的 に長い接触面に分散されるので、トルクを伝達する際、スクリュー要素の端面側 （ハブのエッジ）に点状の負荷が回避される。請求項２に従う本発明の別の構成 は、あらゆる軸直径について結合を最適化する。この条件に応じて、各々の用途 にとって最適な側面部分の拡開が算出される。 本発明は、硬質の金属或いは非金属の材料から成り、それと伴に極めて破損し やすいスクリュー要素に有利に適用される。 次に、実施形態に基づいて他の利点を図面と伴に説明する。 第１図は、同方向−二軸スクリュー機械のハウジングを断面で示した側面図で あり、 第２図は、図１のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図であり、 第３図は、スクリュー要素の前面図であり、 第４図は、図３のＡ−Ｂ線に沿った断面図であり、 第５図は、スクリュー要素の側面図であり、 第６図は、図５のＣ−Ｄ線に沿った断面図である。 スクリュー機械のハウジング２内には、スクリュー要素を装着した軸１，１′ を収容するための貫通しためがね状の孔２１が設けられている。これらの軸１， １′は、図示していないモーター及び伝動装置を介して同方向に回転駆動される 。 図面において、トルク伝達部材としてのフェザーキー４及びスクリュー要素の 長手方向の切欠きとしてのキー溝５が示されている。示された軸とハブとの結合 の代わりに、もちろん同様に、スクリュー要素で公知の全ての他の結合要素、即 ち６条のスプライン、多条のスプライン、ノッチ及び／またはインボリュートセ レーションのような結合要素が本発明に従うＶ字形の拡開部を備えることができ る。 処理する材料に依存して、自由に選択可能な順序でスクリュー要素（混練部材 、スクリュー部材、搬送部材、加圧部材及びその他のもの）３〜３′′′′が軸 １，１′に嵌合されている。 参照符号２２はスクリュー機械の供給部を、参照符号２４はスクリュー機械の 脱気開口を、そして参照符号２３はスクリュー機械の排出部を示す。エッジ応力 を小さくするために、溝５の側面５１が端面３１の方向にＶ字形に拡開されて形 成されている（第４図参照）。これらの拡開された側面部分５１′は２つの曲げ られた三次元面として形成され、かつ軸１，１′の直径及び軸トルクによるその 軸の形状変化に依存して、その度の使用例によって新に算出される。 その場合、軸方向ではｙ≦Ｌ／２若しくはｙ≦Ｄで制限され、かつ周方向では ｘ≦０．０２Ｄで制限される。 本発明の有利な使用分野としては、硬化した材料のみから成りかつ応力を受け て極めて破損しやすいような耐磨耗性のスクリュー要素である。この材料は、硬 質或いは焼入れされた金属材料であるか、或いは例えばセラミック、酸化ジルコ ニウム、酸化アルミニウム或いは類似のもののような硬質の非金属材料である。 本発明では、これらの壊れやすいスクリュー要素の破損の危険を従来の軸／ハブ 結合に対して５０％以上減らすことができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴュットケ・ラインハルト ドイツ連邦共和国、デー−70374 シュツ ットガルト、ディンケルスビューラー・ス トラーセ、47 (72)発明者 ザウター・ライナー ドイツ連邦共和国、デー−71686 レムゼ ック、イム・グロイト、５

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ハウジング内に配置された少なくとも１つの駆動軸を備え、この軸に、任 意の順序で耐磨耗性のスクリュー要素が一体的に結合して嵌合可能であり、その 際スクリュー要素には、トルク伝達部材（フェザーキー）を収容するために少な くとも１つの長手方向の切欠き（キー溝）が設けられている、材料、特に合成樹 脂を処理するためのスクリュー機械において、長手方向の切欠き（５）の側面（ ５１）が端面（３１）の方向にそれぞれＶ字形に拡開して形成され、その際この 拡開された側面部分（５１′）が２つの曲げられた三次元面として形成されてい ることを特徴とするスクリュー機械。 ２．側面（５１）のＶ字形の拡開部が軸トルクによる軸のひずみの割合に応じ て下記の条件、 ｘ≦０．０２Ｄ ｙ≦Ｌ／２、或いはｙ≦Ｄ によって規定され、 その際、Ｄ＝それぞれの軸（１）の直径、 Ｌ＝それぞれのスクリュー要素の長さ、 Ｘ＝端面（３１）の拡開部の周方向寸法、 Ｙ＝拡開部の軸方向寸法、 であることを特徴とする請求項１に記載のスクリュー機械。 ３．本発明が、硬質の金属或いは非金属の材料のみから成る耐磨耗性のスクリ ュー要素（３）の場合に使用されることを特徴とする請求項１または２に記載の スクリュー機械。