JPH0780093B2 - アルミニウム合金製円筒部材と鋼製軸との結合構造 - Google Patents

アルミニウム合金製円筒部材と鋼製軸との結合構造

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JPH0780093B2 JP27511886A JP27511886A JPH0780093B2 JP H0780093 B2 JPH0780093 B2 JP H0780093B2 JP 27511886 A JP27511886 A JP 27511886A JP 27511886 A JP27511886 A JP 27511886A JP H0780093 B2 JPH0780093 B2 JP H0780093B2
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【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明は、アルミニウム合金製円筒部材と鋼製軸との結
合構造に関するものであり、特に、ベーン型圧縮機のロ
ーターとシャフトの結合体のように使用温度範囲が広
く、しかも大きなトルクが負荷されるような用途に最適
な結合構造である。
(従来技術と問題点) 円筒部材と軸からなるような部品、例えばベーン型圧縮
機におけるローターと軸のような部品では、軽量化を目
的とするような場合、軸のように全体重量が小さく剛性
や強度が必要な部材は鋼製とし、ローターのように重量
の大きい円筒部材は軽量なアルミニウム合金製として縮
合させると効果がある。
このように、材質の異なる部材を結合し一体化する方法
としては、焼きばめ、冷しばめ、圧入、スプラインやセ
レーション締結が一般的に実施されている。しかし、こ
れらの方法には以下に述べるような問題点がある。
焼きばめでは、締め代は一般に1/1000〜3/1000である。
アルミニウム合金の熱膨張係数は約1.8×10-5/℃である
から、やきばめ温度は60〜170℃となる。しかし実際に
はこれより100〜150℃高い温度とするのが普通である。
このような温度では、アルミ合金は硬度や強度の低下を
きたすほか、軸との間で焼付きを生じやすいと云う問題
点がある。
冷しばめは、軸を冷却して熱収縮させる方法であるが、
上記締め代を確保するためには−200℃以下に保持する
必要がある。軸は質量が小さいため容易に温度が上昇
し、締め代を確保しにくいほか経済的でないと云う問題
点がある。
圧入では、円筒部材がアルミニウム合金であるため、軸
方向のはめ合い部の寸法が大きい場合、嵌入に際して軸
との間で焼き付きやガジリを起こしやすく、一度ガジリ
を生じた部材は損傷がひどく再生不能となる。
スプラインやセレーションでは、円筒部材の内周面およ
び軸の外周面に、加工によりスプラインやセレーション
を設け、軸を嵌入して結合させる方法である。この方法
は加工コストがかかり経済的でないほか、軸方向のはめ
あい部の寸法が大きい場合、嵌入に際して軸との間で焼
き付きやガジリを起こしやすいなどの問題点がある。
次に、使用時の問題点について述べる。
ベーン型圧縮機のローターと軸のような場合では、圧縮
機の使用温度範囲は−40〜200℃程度と広く、したがっ
て前述のやきばめや、圧入の締め代では、大きな負荷ト
ルクのかかる条件下では使用できない。締め代を増加す
ることは、はめ合いにより発生する円筒部材の応力が増
大し、円筒部材が変形するだけでなく、特に円筒部材に
切欠きがあるような形状では、はめ合い後や使用時に応
力集中により破壊する恐れがある。
スプラインやセレーション締結では、大きなトルクを伝
達できるが、軸に設けた溝底に曲げとねじりの応力が集
中し、疲労強度が低下する。また、それぞれの歯の溝底
にクリアランスがあるため、そこから研削粉が摺動面に
出てきて摩耗傷をつけ、焼き付きを発生させたり、シー
ル性を阻害するなどの問題がある。
本発明は、上記のようにそれぞれの必要特性に応じた材
質からなり、別個に形成されたアルミニウム合金製の円
筒部材と、鋼製軸との結合を経済的に且つ容易にできる
構造とし、また広い温度範囲での使用条件下で負荷に耐
える締結強度を有する構造とすることを目的としてなさ
れたものである。
(発明の構成) 本発明は、円筒部材1の内周面に4段の順次内径の異な
るはめ合い部11、12、13、14が設けられていて、鋼製軸
2には該円筒部材1と同様に順次外形の異なる4段のは
め合い部21、22、23、24を持ち、且つ鋼製軸2の内側の
2段のはめ合い部22、23にはそれぞれセレーションが設
けられていて、外側のはめ合い部21、24は平滑面となっ
ており、内側の2段のはめ合い部22、23では軸2のセレ
ーションの凹部に該円筒部材1が食い込みしまりばめの
状態で結合されていて、外側のはめ合い部21、24は圧入
によるしまりばめの状態で結合されていることを特徴と
するアルミニウム合金製円筒部材と鋼製軸との結合構造
を提供するものである。
上述したように、本発明ではアルミニウム合金製円筒部
材1と軸2とは、それぞれ別個に4段のはめ合い部11、
12、13、14および21、22、23、24を形成した後、圧入に
より結合一体化される。軸2に設けたセレーションのは
め合い部22、23は、圧入時に円筒部材1のはめ合い部1
2、13を歯の間に食い込んで行く。
結合部を4段とすることで圧入のストロークを短くでき
るため、焼き付きなどのトラブルが起りにくくなるほ
か、圧入工程の生産性も高くなる。段数が増えると結合
時圧入のストロークは短くなるが、シャフト径が端部で
細くなりすぎる欠点がある。3段にすると圧入ストロー
クが長くなり、ガジリが生じやすい。セレーションによ
るはめ合い部12、22および13、23の結合の始まる前に、
外側のはめ合い部11、21および14、24が圧入されるよう
に寸法を決めることにより、シャフト2とローター1の
軸芯が一致するため、セレーション部は偏心することな
く均等に結合される。
セレーションはインボリュートセレーションよりも三角
刃セレーションが、圧入によって円筒部材1のはめ合い
部12、13へ食い込ませることが容易で、しかも軸2への
加工が容易である。セレーションのモジュールは0.1よ
り小さいとセレーションの歯への面圧が高くなり、大き
なトルク負荷に耐えられない。また、0.25を越えると、
圧入するとき大きな荷重を必要とし、円筒部材1の変形
や、場合によっては割れを生ずる恐れがある。
円筒部材1のはめ合い部12、13をセレーションの歯の間
に食い込ませた箇所は、しまりばめの応力も加わるた
め、大きな負荷トルクに耐え、広い温度範囲での結合強
度が維持できる。しかし、この結合部分は、大きな周方
向応力が発生し、残留応力が大きいが、円筒部材1の側
面両端部から離れているので、圧入工程や使用時に割れ
が発生する危険性は少なくなる。
円筒部材1の内径の寸法変更部には、凹溝15、16、17が
設けてある。円筒部材1に軸2を嵌入する際、セレーシ
ョンの歯22、23により発生した塑性流動物は、この凹部
に溜まるため、圧入による結合を妨げることが無い。
結合部の外側のはめ合い部21、24は、平滑面で、圧入に
よるしまりばめとなる。スプラインやセレーション締結
のように溝底にクリアランスを形成していない。したが
って、使用時にそこから研削粉が出てきてトラブルを引
き起こすことがなく、応力集中して破壊を起こすことも
無く、さらに、疲労強度が低下することがないので、軸
2の径を細くすることができる。
シャフト径は、動力伝達側を太くしてあるので、ねじり
剛性も高いものとなる。
(実施例) 以下に、本発明を実施例に基づき説明する。
第1図は、本発明に係るアルミニウム合金製円筒部材1
と、鋼製軸2との結合構造として、ベーン型圧縮機のロ
ーターとシャフトに適用した例を示す。
アルミニウム合金製のローター1は、12%Si、4%Cu、
1%Mg、5%Fe、残部が実質的にA1からなる組成の溶湯
を、エア・アトマイズ処理で合金粉末にし、この合金粉
末を冷間静水圧プレスを用いて4Ton/cm2の圧力で加圧成
形して、φ210mm、長さ450mmのビレットとし、これを高
純度アルゴンガス中で450℃に予熱し、ほぼ同じ温度の
2,300Ton間接式熱間押出し機のコンテナに挿入し、第3
図、第4図に示すような外径がφ62mmで、幅3.6mmのス
リットが5箇所設けられたローター1を押し出した。次
に、このローター1を長さ54mmに切断してT7の熱処理
後、第4図に示すような内周に4段の順次内径の異なる
はめ合い部11、12、13、14を機械加工で仕上げた。はめ
合い部11、12、13、14は、内径がそれぞれ18mm、17.5m
m、16.8mm、16.3mmで、長さはそれぞれ13.5mm、7.5mm、
7.5mm、13.5mmとした。
シャフト2はSCM420材を機械加工し、スプライン部20と
セレーション部22、23は塑性加工により成形した。その
後熱処理(焼入れ、焼き戻し)を行い、セレーション部
22、23以外の外周には研磨仕上げを施した。なお第5図
に示すように、はめ合い部は、動力伝達側(スプライン
側)の寸法を大きくし、外側のはめ合い部21、24はロー
ター1の該当はめ合い部11、14に対して、1/1000〜2.5/
1000の締め代とした。また塑性加工で形成されたセレー
ション22は、歯数90(モジュール0.195)とし、セレー
ション23では歯数86(モジュール0.195)とした。それ
ぞれのセレーションの形状は、三角歯であり、焼入れ後
の外径部研磨はしていない状態である。
シャフト2とアルミニウム合金製ローター1の結合は室
温での圧入により行なった。圧入試験は50個について実
施したが、焼き付きやガジリなどの圧入時のトラブルは
皆無であった。
次に結合により一体化した状態でローター1の両端面、
外径、スリット部の仕上げ加工を実施し完成品とした。
セレーション部分の結合状況は、シャフト2に設けられ
たセレーションの歯の間にローター1材が食い込んだ状
態となっている。この部分にも、しまりばめの状態で周
方向の応力がかかっているので、高いトルクを許容でき
る。
(効果) 完成品のトルクを実測した結果、30Kg−m以上あること
が確認できた。次に完成品を150℃で200時間保持後、コ
ンプレッサーに組み込み液圧縮状態での試験を60回繰り
返した後分解し、ローター1とシャフト2の結合状態を
調査したが、ローター1とシャフト2間での結合状態に
異常はなく、ローター1の応力集中するスリットの底の
部分にも割れは発生していなかった。
本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、多くの
アルミニウム合金材質について適応できる。また形状も
単純な円筒形状から、より複雑な形状のものについても
適応が可能である。さらに両端の圧入部と内側のセレー
ション部のそれぞれの軸方向寸法も要求トルクによって
比較的任意に設定して良い。
この結合構造によって、ベーン型圧縮機のローター1と
シャフト2の結合体のように使用温度範囲が広く、しか
も大きなトルクが負荷されるような用との部材を軽量化
するため、質量が小さく剛性や強度が必要な軸は鋼製と
し、質量の大きい円筒部材を熱間押出しで断面形状を最
終加工仕上げ形状に近づけたアルミニウム合金製とし、
軸と結合させて使用することが可能となった。スプライ
ンやセレーションを円筒部材1の内側に切る必要がない
ため経済的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例のアルミ合金製ローターとシャフトの
結合をしめす一部断面図 第2図は、実施例の斜視図 第3図、第4図は、ローターの上面図と断面図 第5図は、シャフトを示す。 図中 11〜14円筒部材のはめ合い部 21、24外側のはめ合い部 22、23内側のはめ合い部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム合金製円筒部材の内周面に鋼
    製軸が結合されている構造において、該円筒部材の内周
    面には4段の順次内径の異なるはめ合い部が設けられて
    いて、鋼製軸には該円筒部材と同様に順次外形の異なる
    4段のはめ合い部を持ち、且つ鋼製軸の内側の2段のは
    め合い部にはそれぞれセレーションが設けられていて、
    外側のはめ合い部は平滑面となっており、内側の2段の
    はめ合い部では軸のセレーションの凹部に該円筒部材が
    食い込み、しまりばめの状態で結合されていて、外側の
    はめ合い部は圧入によるしまりばめの状態で結合されて
    いることを特徴とするアルミニウム合金製円筒部材と鋼
    製軸との結合構造
  2. 【請求項2】セレーションが、モジュール0.1〜0.25の
    範囲内であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載のアルミニウム合金製円筒部材と鋼製軸との結合構造
  3. 【請求項3】鋼製軸との結合により発生する円筒部材の
    周方向の応力が、内側のセレーション部が外側のしまり
    ばめ部よりも高く設定されていることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載のアルミニウム合金製円筒部材と
    鋼製軸との結合構造
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