JPH1050123A - 面発光装置とその製造方法 - Google Patents

面発光装置とその製造方法

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JPH1050123A
JPH1050123A JP8219172A JP21917296A JPH1050123A JP H1050123 A JPH1050123 A JP H1050123A JP 8219172 A JP8219172 A JP 8219172A JP 21917296 A JP21917296 A JP 21917296A JP H1050123 A JPH1050123 A JP H1050123A
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和彦 高畑
Keiji Kishi
圭司 岸
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寛 桐村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高輝度の面発光とその製造方法を提供する。 【構成】 透明樹脂からなる導光板1の側面に線光源2
が配置され、導光板1の裏面に線光源2近傍よりも線光
源2から離れた箇所で面積率が大きくなるようなグラデ
ーションパターンを有する光散乱層3が導光板1の裏面
と面一になるように埋設されている面発光装置におい
て、光散乱層3が膨張体からなり、その厚みが線光源2
近傍よりも線光源2から離れた箇所で厚くなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、面発光装置およ
びその製造方法に関するものである。本発明に係る面発
光装置は、薄形の電飾照明、および薄形軽量のラップト
ップパソコン、ワープロ、液晶TVのバックライトなど
に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、エッジライト型の面発光装置
としては、透明樹脂からなる導光板1の側面に線光源2
が配置され、導光板1の裏面に線光源2近傍よりも線光
源2から離れた箇所で面積率が大きくなるようなグラデ
ーションパターンを有する光散乱層3が導光板1の裏面
と面一になるように埋設されたものがあった(図8参
照)。
【0003】このような面発光装置を製造するには、ベ
ースフィルム上に線光源近傍よりも線光源から離れた箇
所で面積率が大きくなるようなグラデーションパターン
を有する光散乱層が少なくとも形成された転写シートを
用い、光散乱層側がキャビティに向くように射出成形金
型内に転写シートを配置して、金型を型閉めした後に溶
融した透明樹脂を金型内に射出し、透明な導光板を成形
すると同時に導光板の裏面に光散乱層を一体化し、冷却
後にベースフィルムを剥離し、導光板の側面に線光源を
配置した。
【0004】光散乱層は、線光源より導光板内に導かれ
た光を散乱反射し、その一部を導光板の表面側に向かわ
せるものであり、線光源近傍よりも線光源から離れた箇
所で面積率が大きくなるようなグラデーションパターン
とすることにより導光板表面に均一に光を配分しようと
図るものである。光散乱層の面積率を変化させるには、
光散乱層を任意の形状のドットで構成し、ドットの大き
さを変えたり、位置によってドットの数を変えることに
よって行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、線光源近傍よ
りも線光源から離れた箇所で面積率が大きくなるような
グラデーションパターンを有する光散乱層を導光板の裏
面に設けるだけでは、光散乱層で受光し導光板の表面側
に散乱反射できる量が限られ、充分な輝度の面発光が得
られないという問題があった。
【0006】また、線光源が1側面のみに配置されてい
る場合、導光板の線光源と反対側面から光が大量に漏れ
てしまうという問題がある。その対策として白色テープ
などを線光源と反対の側面に貼りつけているが、その側
面に極めて近い部分のみが輝度を少し上げる程度の効果
しかない。
【0007】したがって、本発明の目的は、高輝度の面
発光装置とその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の面発光装置は、透明樹脂からなる導光板の
側面に線光源が配置され、導光板の裏面に線光源近傍よ
りも線光源から離れた箇所で面積率が大きくなるような
グラデーションパターンを有する光散乱層が導光板の裏
面と面一になるように埋設されている面発光装置におい
て、光散乱層が膨張体からなり、その厚みが線光源近傍
よりも線光源から離れた箇所で厚くなっている構成とし
た。
【0009】また、本発明の面発光装置の製造方法は、
ベースフィルム上に線光源近傍よりも線光源から離れた
箇所で面積率が大きくなるようなグラデーションパター
ンを有する光散乱層が少なくとも形成された転写シート
を用い、光散乱層側がキャビティに向くように射出成形
金型内に転写シートを配置して、金型を型閉めした後に
溶融した透明樹脂を金型内に射出し、透明な導光板を成
形すると同時に導光板の裏面に光散乱層を一体化し、冷
却後にベースフィルムを剥離し、導光板の側面に線光源
を配置する面発光装置の製造方法において、膨張性を有
する樹脂からなる光散乱層を、射出時より前の加熱によ
り、その厚みが線光源近傍よりも線光源から離れた箇所
で厚くなるように膨張させる構成とした。
【0010】また、本発明の面発光装置の製造方法は、
ベースフィルム上に光反射層が形成され、その上に導光
板よりも屈折率の低い透明樹脂層が形成され、透明樹脂
層上に線光源近傍よりも線光源から離れた箇所で面積率
が大きくなるようなグラデーションパターンを有する光
散乱層が形成された転写シートを用い、金型を型閉めし
た後に溶融した透明樹脂を金型内に射出し、透明な導光
板を成形すると同時に導光板の裏面に光反射層、透明樹
脂層、光散乱層を一体化し、冷却後にベースフィルムを
剥離し、導光板の側面に線光源を配置する面発光装置の
製造方法において、膨張性を有する樹脂からなる光散乱
層を、射出時より前の加熱により、その厚みが線光源近
傍よりも線光源から離れた箇所で厚くなるように膨張さ
せる構成とした。
【0011】また、本発明の面発光装置の製造方法は、
光反射板の反射性を有する一面に導光板よりも屈折率の
低い透明樹脂層が積層され、透明樹脂層上に線光源近傍
よりも線光源から離れた箇所で面積率が大きくなるよう
なグラデーションパターンを有する光散乱層が形成され
たインサートシートを用い、光散乱層側がキャビティに
向くように射出成形金型内にインサートシートを配置し
て、金型を型閉めした後に溶融した透明樹脂を金型内に
射出し、透明な導光板を成形すると同時に導光板の裏面
に光反射板、透明樹脂層、光散乱層を一体化し、冷却後
に導光板の側面に線光源を配置する面発光装置の製造方
法において、膨張性を有する樹脂からなる光散乱層を、
射出時より前の加熱により、その厚みが線光源近傍より
も線光源から離れた箇所で厚くなるように膨張させる構
成とした。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る面発光装置の
一実施例を示す模式断面図、図2は本発明に係る面発光
装置の製造工程の一実施例を示す模式断面図、図3は本
発明に係る面発光装置の製造方法に用いる転写シートに
ついて光散乱層が膨張する変化を示す模式断面図、図4
は本発明に係る面発光装置の製造方法に用いる転写シー
トの他の実施例を示す模式断面図、図5は図4の転写シ
ートを用いて得た本発明の面発光装置を示す模式断面
図、図6は本発明に係る面発光装置の製造方法に用いる
インサートシートの一実施例を示す模式断面図、図7は
図6のインサートシートを用いて得た本発明の面発光装
置を示す模式断面図である。1は導光板、2は線光源、
3は光散乱層、4はベースフィルム、5は転写シート、
6は射出成形金型、7は溶融樹脂、8は光反射層、9は
透明樹脂層、10は光反射板、11はインサートシート
をそれぞれ示す。
【0013】図1に示される面発光装置は、透明樹脂か
らなる導光板1の1側面に線光源2が配置され、導光板
1の裏面に線光源2近傍よりも線光源2から離れた箇所
で面積率が大きくなるようなグラデーションパターンを
有する光散乱層3が導光板1の裏面と面一になるように
埋設されている。また、光散乱層3は、膨張体からな
り、その厚みが線光源2近傍よりも線光源2から離れた
箇所で厚くなっている。
【0014】導光板1としては、厚さ1.5〜30mm
程度の矩形板材が好ましい。導光板1の材料としては、
たとえば、ポリメチルペンテン樹脂、ハイドロオキシエ
チルメタアクリレート、ポリメタクリル酸メチルなどの
メタクリル酸エステル重合体または共重合体、アクリル
酸エステル重合体または共重合体、アセチルセルロー
ス、アセチルブチルセルロースなどの透明なセルロース
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アク
リルスチレン樹脂、ポリ塩化ビニルなどの透明な塩化ビ
ニル樹脂、塩化ビニルとメタクリル酸エステルとの共重
合体、エチレン酢酸ビニル共重合体などを使用すること
ができる。また、導光板1の厚さは線光源2から遠ざか
るにつれて薄くなるようにしてもよい。また、導光板1
の全側面は平滑面に仕上げるのが好ましい。
【0015】線光源2としては、直径2〜3mm程度の
熱陰極線管や冷陰極線管などの陰極線管を用いる。ま
た、線光源2の形状は、真っ直ぐなもの、隣接する二側
面にわたるL字状のもの、隣接する三側面にわたるコ字
状のものなどを使用できる。さらに、複数個の線光源2
を配置してもよい。
【0016】光散乱層3は、線光源2より導光板1内に
導かれた光を散乱反射し、その一部を導光板1の表面側
に向かわせるものであり、線光源2近傍の面積率よりも
線光源から離れた箇所の面積率が大きくなるようなグラ
デーションパターンとすることにより光を均一に配分す
るものである。光散乱層3の面積率を変化させるには、
光散乱層3を任意の形状のドットで構成し、ドットの大
きさを変えたり、加えて位置によってドットの数を変え
ることによって行う。ドットの形状は、特に限定される
ことなく、ラウンドドット、スクエアドット、チェーン
ドットなど任意形状でよい。また、光散乱層3のグラデ
ーションパターンは、300μm未満の大きさのドット
からなり線数が85線以上のものが好ましく、とくにド
ットの大きさは50〜200μmの範囲、線数は120
〜250線の範囲がより好ましい。ドットが大きすぎる
と各ドット部分上方付近の発光輝度とその周囲の発光輝
度との差が大きくなるので輝度ムラとなり、逆にドット
が小さすぎるとドットの印刷適性が悪くなる。一方、線
数が小さすぎると各ドット部分上方付近の発光輝度とそ
の周囲の発光輝度との差が大きくなるのでやはり輝度ム
ラとなり、線数が大きすぎるとグラデーション変化がつ
けづらくなる。
【0017】膨張体からなる光散乱層3は、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、ポリウレタン樹脂
などの熱可塑性樹脂あるいはフェノール樹脂、メラミン
樹脂、キシレン樹脂などの熱硬化性樹脂に加熱により熱
分解してガスを発生するような発泡剤や加熱によりそれ
自身が膨らむ物質を添加した膨張性を有する樹脂を用
い、これを加熱することにより膨張させたものである。
加熱により熱分解してガスを発生するような発泡剤とし
ては、たとえばアゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ
化合物、N,N’−ジニトロペンタメチレンテトラシン
などのニトロン化合物、P−トルエンスルホニルヒドラ
ジドなどのスルホニルヒドラジド化合物などがある。ま
た、加熱によりそれ自身が膨らむ物質としては、たとえ
ばポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニリデン樹脂などからなる中空マイクロビー
ズがある。なお、これらの添加量は、樹脂インキに対し
て1〜50重量%とし、とくに5〜30重量%の範囲が
好ましい。添加量が多すぎると、印刷適性が悪くなると
いう問題が発生し、逆に添加量が少なすぎると、ドット
の厚みが厚くならないという問題が発生する。
【0018】光散乱層3の厚みを線光源2近傍よりも線
光源2から離れた箇所で厚くする理由は、均一な厚さで
光散乱層3が設けられる場合に比べ光散乱層3の導光板
内に埋設される表面積を大きくすることができるからで
ある。光散乱層3の導光板内に埋設される表面積が大き
くなると、光散乱層3の受光量が増え、受光量の増加に
したがって導光板1の表面側に散乱反射される光量が増
加する。
【0019】以上のような面発光装置を得るには、ベー
スフィルム4上に線光源2近傍よりも線光源2から離れ
た箇所で面積率が大きくなるようなグラデーションパタ
ーンを有しかつ膨張性を有する樹脂からなる光散乱層3
が形成され、加熱によりその厚みが線光源2近傍よりも
線光源2から離れた箇所で厚くなるように光散乱層3を
膨張させた転写シート5を用い(図2a参照)、光散乱
層3側がキャビティに向くように射出成形金型6内に転
写シート5を配置して(図2b参照)、金型を型閉めし
た後に透明な溶融樹脂7を金型内に射出し、透明な導光
板1を成形すると同時に導光板の裏面に光散乱層を一体
化し、冷却後にベースフィルム4を剥離し(図2c参
照)、導光板1の側面に線光源2を配置する。
【0020】転写シート5のベースフィルム4の材質と
しては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル
系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などの樹脂シート、アル
ミニウム箔、銅箔などの金属箔、グラシン紙、コート
紙、セロハンなどのセルロース系シート、あるいは以上
の各シートの複合体など、通常の転写シートのベースフ
ィルム4として用いられるものを使用することができ
る。
【0021】光散乱層3のグラデーションパターンをベ
ースフィルム4上に形成するには、グラビア印刷法、ス
クリーン印刷法、フレキソ印刷法あるいはインクジェッ
ト法などを用いる。とくに、グラビア印刷法、フレキソ
印刷法あるいはインクジェット法などは、光散乱層2を
構成するドットの大きさを300μm未満としグラデー
ションパターンを85線以上とするのに適したものであ
る。また、グラデーションパターンの厚みの変化をさら
に大きくするために、パターンの一部を2層刷りしても
よい。
【0022】グラデーションパターンを有しかつ膨張性
を有する樹脂からなる光散乱層3を膨張させると、各ド
ットの印刷または塗布量が大きいと膨張量も大きくなる
ので、グラデーション変化に対応して光散乱層3の厚み
が線光源2近傍よりも線光源2から離れた箇所で厚くな
るのである(図3参照)。膨張前に数μm〜20μm程
度であった厚さが膨張後にはおよそ2〜7倍にもなる。
光散乱層3を膨張させるための加熱は、60〜200℃
で行なわれ、とくに80〜150℃の範囲が好ましい。
その理由は、加熱温度が低すぎると膨張が進まず、逆に
加熱温度が高すぎると光散乱層が変色を起こしたり、光
散乱層を含めた転写シート全体が劣化を起こす可能性が
ある。また、熱硬化性樹脂を使用する場合、高すぎる加
熱は膨張が完了する前に光散乱層の樹脂を硬化させ、膨
張が不完全に終わる可能性がある。なお、転写シートは
金型内に配置した後に加熱して膨張させてもよい。
【0023】なお、本発明の面発光装置およびその製造
方法は、上記した態様に限定されるものではなく、たと
えば、ベースフィルム4上に光反射層8が形成され、そ
の上に導光板1よりも屈折率の低い透明樹脂層9が形成
され、透明樹脂層9上に線光源2近傍よりも線光源から
離れた箇所で面積率が大きくなるようなグラデーション
パターンを有する光散乱層3が形成された転写シート5
を用い、膨張性を有する樹脂からなる光散乱層3を、射
出時より前の加熱により、その厚みが線光源2近傍より
も線光源2から離れた箇所で厚くなるように膨張させ
(図4参照)、透明な導光板を成形すると同時に導光板
1の裏面に光反射層8、透明樹脂層9、光散乱層3を一
体化するようにしてもよい(図5参照)。
【0024】光反射層8は、光散乱層3で散乱反射した
光のうち導光板1内に戻れなかった光を導光板1側に反
射して光を効率よく利用できるようにするものである。
光反射層8の材質としては、シリカ、二酸化チタン、雲
母、炭酸カルシウム、樹脂中空ビーズ、白色顔料、シリ
コンパウダー等を含有したインキを用いるとよい。光反
射層7の形成方法としては、グラビア印刷やスクリーン
印刷などの印刷法、ロールコーターなどのコーター法が
ある。
【0025】透明樹脂層9は、光散乱層3の存在しない
部分において光反射層8により光が導光板1の表面側に
散乱反射されることを防止するものである。透明樹脂層
9の屈折率が導光板1の屈折率より低いため、光散乱層
3が存在しない部分において導光板1の裏面界面に全反
射する角度で入射した光は、界面で全反射し光反射層8
まで到達しない。透明樹脂層9の材質としては、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリフッ化エチレンプロピレン、ポリ
三フッ化塩化エチレンなどの透明なフッ素樹脂、ポリメ
チルペンテン樹脂、ハイドロオキシエチルメタアクリレ
ート、ポリメタクリル酸メチルなどのメタクリル酸エス
テル重合体または共重合体、アクリル酸エステル重合体
または共重合体、アセチルセルロース、アセチルブチル
セルロースなどの透明なセルロース樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリ塩化ビニルなどの透明な塩化ビニル樹
脂、ポリ酢酸ビニル樹脂などのうち、使用する導光板1
の材料に応じて導光板1よりも屈折率の低いものを選択
する。透明樹脂層9の形成方法としては、グラビア印刷
やスクリーン印刷などの印刷法、ロールコーターなどの
コーター法がある。
【0026】また、転写シート5のベースフィルム4の
剥離性を改善するために剥離層を設けたり、あるいは転
写層と導光板1との密着力を上げるために接着剤層を設
けてもよい。剥離層は、ベースフィルム4表面に全面的
または部分的に形成され、冷却後にベースフィルム4を
剥離した際に、ベースフィルム4から剥離し導光板1側
に残る層である。剥離層の材質としては、ポリアクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、
セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウレタン系樹脂、
ポリ酢酸ビニル系樹脂などのほか、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系
樹脂などのコポリマーを用いるとよい。接着剤層の材質
としては、導光板1の素材に適した感熱性あるいは感圧
性の樹脂を適宜使用する。たとえば、導光板1の材質が
ポリアクリル系樹脂の場合はポリアクリル系樹脂を用い
るとよい。また、導光板1の材質がポリカーボネート系
樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるポリアクリ
ル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂など
を使用すればよい。剥離層および接着剤層の形成方法と
しては、グラビア印刷やスクリーン印刷などの印刷法、
ロールコーターなどのコーター法がある。
【0027】また、転写シート5に代え、光反射板10
の反射性を有する一面に導光板よりも屈折率の低い透明
樹脂層9が積層され、透明樹脂層9上に線光源2近傍よ
りも線光源から離れた箇所で面積率が大きくなるような
グラデーションパターンを有する光散乱層3が形成され
たインサートシート11を用い、膨張性を有する樹脂か
らなる光散乱層3を、射出時より前の加熱により、その
厚みが線光源2近傍よりも線光源2から離れた箇所で厚
くなるように膨張させ(図6参照)、透明な導光板5を
成形すると同時に導光板5の裏面に光反射板10、透明
樹脂層9、光散乱層3を一体化するようにしてもよい
(図7参照)。
【0028】光反射板10の材質としては、樹脂シート
やアルミニウムなどの金属板の一面にシリカ、二酸化チ
タン、雲母、炭酸カルシウム、樹脂中空ビーズ、白色顔
料、シリコンパウダーなどを含有したインキを印刷また
は塗布したものを用いるとよい。また、白色ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムなどの白色顔料を含有する樹
脂シート等を用いることもできる。また、インサートシ
ート11においても、導光板1との密着力を上げるため
に転写シート5と同様の接着剤層を設けてもよい。
【0029】
【実施例】
実施例1 ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるベースフ
ィルム上に、ポリメタクリル樹脂に塩化ビニリデン樹脂
からなる中空マイクロビーズを10重量%含有させた膨
張性を有する樹脂インキを用い、線光源近傍よりも線光
源から離れた箇所で面積率が大きくなようなグラデーシ
ョンパターンになるようにスクリーン印刷して光散乱層
を形成して転写シートを得た。
【0030】次に、転写シートを縦220mm、横16
8mm、厚さ4mmのキャビティを有する射出成形用金
型内に光散乱層側がキャビティに向くように配置し、金
型を型閉めし、金型内の80℃の熱によってその厚みが
線光源近傍よりも線光源から離れた箇所で厚くなるよう
に光散乱層を膨張させた。
【0031】次いで、溶融したポリメタクリル樹脂を金
型内に射出し、透明な平板状の導光板を成形すると同時
に導光板の裏面に光散乱層を一体化し、冷却後にベース
フィルムを剥離した。得られた導光板は、その裏面と面
一になるように光散乱層が埋設されている。
【0032】最後に、導光板の所定の一側面に管長23
0mm、直径3.8mmの冷陰極線管を線光源として配
置し、点灯させたところ、高輝度の面発光が得られた。
【0033】実施例2 ポリエステルフィルムからなるベースフィルム上に、ポ
リ塩化ビニル樹脂にP,P’−オキシビス(ベンゼンス
ルホニルヒドラジド)を5重量%含有させた膨張性を有
する樹脂インキを用い、線光源近傍よりも線光源から離
れた箇所で面積率が大きくなようなグラデーションパタ
ーンになるようにスクリーン印刷して光散乱層を形成し
た後、150℃で2分間加熱することにより光散乱層の
厚みを線光源近傍よりも線光源から離れた箇所で厚くな
るように膨張させて転写シートを得た。
【0034】次に、転写シートを縦240mm、横18
0mm、厚さ1.5〜3mmの楔形のキャビティを有す
る射出成形用金型内に光散乱層側がキャビティに向くよ
うに配置し、金型を型閉め後に溶融したポリメタクリル
樹脂を金型内に射出し、透明な平板状の導光板を成形す
ると同時に導光板の裏面に光散乱層を一体化し、冷却後
にベースフィルムを剥離した。得られた導光板は、その
裏面と面一になるように光散乱層が埋設されている。
【0035】最後に、導光板の所定の一側面に管長24
5mm、直径2.6mmの冷陰極線管を線光源として配
置し、点灯させたところ、高輝度の面発光が得られた。
【0036】
【発明の効果】本発明の面発光装置とその製造方法は、
上記の構成よりなるから、以下のような効果を奏する。
【0037】すなわち、導光板の裏面に埋設されている
光散乱層の厚みが線光源近傍よりも線光源から離れた箇
所で厚くなっているため、均一な厚さで光散乱層が設け
られる場合に比べ光散乱層の導光板内に埋設される面積
を大きくすることができる。その結果、光散乱層の受光
量が増え、受光量に従って導光板の表面側に散乱反射さ
れる光量が増加する。
【0038】さらに、1側面のみに線光源が配置されて
いる場合でも、導光板の線光源と反対側面から抜けよう
とする光を厚みのある光散乱層により取り込んで、導光
板の表面側に効率よく散乱反射させることができる。
【0039】総じて、導光板の表面側に散乱反射される
光量が増えて、高輝度の面発光が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る面発光装置の一実施例を示す模式
断面図である。
【図2】本発明に係る面発光装置の製造工程の一実施例
を示す模式断面図である。
【図3】本発明に係る面発光装置の製造方法に用いる転
写シートについて光散乱層が膨張する変化を示す模式断
面図である。
【図4】本発明に係る面発光装置の製造方法に用いる転
写シートの他の実施例を示す模式断面図である。
【図5】図4の転写シートを用いて得た本発明の面発光
装置を示す模式断面図である。
【図6】本発明に係る面発光装置の製造方法に用いるイ
ンサートシートの一実施例を示す模式断面図である。
【図7】図6のインサートシートを用いて得た本発明の
面発光装置を示す模式断面図である。
【図8】従来の面発光装置を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 導光板 2 線光源 3 光散乱層 4 ベースフィルム 5 転写シート 6 射出成形金型 7 溶融樹脂 8 光反射層 9 透明樹脂層 10 光反射板 11 インサートシート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂からなる導光板の側面に線光源
    が配置され、導光板の裏面に線光源近傍よりも線光源か
    ら離れた箇所で面積率が大きくなるようなグラデーショ
    ンパターンを有する光散乱層が導光板の裏面と面一にな
    るように埋設されている面発光装置において、光散乱層
    が膨張体からなり、その厚みが線光源近傍よりも線光源
    から離れた箇所で厚くなっていることを特徴とする面発
    光装置。
  2. 【請求項2】 ベースフィルム上に線光源近傍よりも線
    光源から離れた箇所で面積率が大きくなるようなグラデ
    ーションパターンを有する光散乱層が少なくとも形成さ
    れた転写シートを用い、光散乱層側がキャビティに向く
    ように射出成形金型内に転写シートを配置して、金型を
    型閉めした後に溶融した透明樹脂を金型内に射出し、透
    明な導光板を成形すると同時に導光板の裏面に光散乱層
    を一体化し、冷却後にベースフィルムを剥離し、導光板
    の側面に線光源を配置する面発光装置の製造方法におい
    て、膨張性を有する樹脂からなる光散乱層を、射出時よ
    り前の加熱により、その厚みが線光源近傍よりも線光源
    から離れた箇所で厚くなるように膨張させることを特徴
    とする面発光装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 ベースフィルム上に光反射層が形成さ
    れ、その上に導光板よりも屈折率の低い透明樹脂層が形
    成され、透明樹脂層上に線光源近傍よりも線光源から離
    れた箇所で面積率が大きくなるようなグラデーションパ
    ターンを有する光散乱層が形成された転写シートを用
    い、金型を型閉めした後に溶融した透明樹脂を金型内に
    射出し、透明な導光板を成形すると同時に導光板の裏面
    に光反射層、透明樹脂層、光散乱層を一体化し、冷却後
    にベースフィルムを剥離し、導光板の側面に線光源を配
    置する面発光装置の製造方法において、膨張性を有する
    樹脂からなる光散乱層を、射出時より前の加熱により、
    その厚みが線光源近傍よりも線光源から離れた箇所で厚
    くなるように膨張させることを特徴とする面発光装置の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 光反射板の反射性を有する一面に導光板
    よりも屈折率の低い透明樹脂層が積層され、透明樹脂層
    上に線光源近傍よりも線光源から離れた箇所で面積率が
    大きくなるようなグラデーションパターンを有する光散
    乱層が形成されたインサートシートを用い、光散乱層側
    がキャビティに向くように射出成形金型内にインサート
    シートを配置して、金型を型閉めした後に溶融した透明
    樹脂を金型内に射出し、透明な導光板を成形すると同時
    に導光板の裏面に光反射板、透明樹脂層、光散乱層を一
    体化し、冷却後に導光板の側面に線光源を配置する面発
    光装置の製造方法において、膨張性を有する樹脂からな
    る光散乱層を、射出時より前の加熱により、その厚みが
    線光源近傍よりも線光源から離れた箇所で厚くなるよう
    に膨張させることを特徴とする面発光装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005309354A (ja) * 2004-04-22 2005-11-04 Au Optronics Corp 光ガイドプレート、及び光ガイドプレートの製造方法
KR100715940B1 (ko) * 2000-10-17 2007-05-08 삼성전자주식회사 휘도 향상을 위한 백라이트 어셈블리를 포함한 액정 표시장치
WO2011013405A1 (ja) * 2009-07-30 2011-02-03 シャープ株式会社 エッジライト式照明装置、液晶表示装置、テレビ受信装置及びエッジライト式照明装置の製造方法
TWI550913B (zh) * 2013-07-03 2016-09-21 光寶電子(廣州)有限公司 照明裝置
JP2017511787A (ja) * 2014-02-21 2017-04-27 コーニング インコーポレイテッド 層化されたガラス質感光性物品およびその製造方法

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