JPH10501025A - 酸で補助された冷間圧接および金属間形成およびその歯科用途 - Google Patents

酸で補助された冷間圧接および金属間形成およびその歯科用途

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JPH10501025A JP7511896A JP51189695A JPH10501025A JP H10501025 A JPH10501025 A JP H10501025A JP 7511896 A JP7511896 A JP 7511896A JP 51189695 A JP51189695 A JP 51189695A JP H10501025 A JPH10501025 A JP H10501025A
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Abstract

(57)【要約】 合金および/または金属間化合物を含む金属複合固体が、適度の圧力下で、構成成分の溶融温度よりも充分に低い室温近傍の温度で、焼結剤として作用する水銀、インジュウムあるいはガリウムなどの低熔融金属を添加することなしに、粉末粒子混合物、箔あるいはシートを圧縮することにより形成される。粉末混合物の低温度固化は、固化の前に、該粉末粒子の表面酸化物を除去することにより、および/または銀や金のような酸化物を置換する金属により該粒子をコートすることにより、促進される。コーティングプロセスは、置換反応、自己触媒還元または電解還元であってもよい。複合体の形成は、液体の酸、例えばフルオロホウ酸、硫酸、フルオリックアシッド、アジピン酸、アスコルビン酸あるいは硝酸の添加により補助される。金属複合固体の形成プロセスの好ましい態様は、周囲温度で手動の歯科用器具によって加えられる圧力下で、歯科用修復材料を形成するためのプロセスである。

Description

【発明の詳細な説明】 酸で補助された冷間圧接および金属間形成およびその歯科用途 本出願は、1993年10月8日に出願された米国出願第08/133,31 6号の一部継続出願である。その米国出願もまた、1991年12月4日に出願 され、1994年6月7日に米国特許第5,318,746号として発行された 、米国出願第07/802,420号の一部継続出願である。 発明の分野 本発明は、金属および金属間複合材料の固化のプロセス、および周囲温度で大 量の金属間化合物を形成するプロセスに関する。好ましい態様において、本発明 は、その場で歯を修復する材料としての金属複合材料、高温材料、熱処理用の銅 −タングステンおよびその類似材料、ニッケルアルミナイドのようなアルミナイ ド類、形状記憶効果に用いられるニッケルチタン合金、およびチタンニッケル錫 合金を形成するプロセスに関する。 背景 粉末冶金は、微小径の粉末粒子が、真空熱プレス、熱均衡プレス(hot isosta tic pressing,HIP)、焼結ヒッピング(sinter hipping)、熱鍛造(hot fo rging)等を含む多くの方法により部品や型物に圧縮される加工技術であるこれ らのプロセスは、連続したあるいは同時の高温高圧の適用を必要とする。典型的 には、粉末冶金において使用される温度は、圧縮された成分または合金の融点( Tm)の明らかに何分の一かであり、通常0.8Tmより上である。適用圧力は 、用いる金属の降伏点に殆ど近いかまたはそれを越えることがない。金属箔また はシートの場合では、固化は、ホットロールボンディングにより行われることが 多い。このような厳しい条件を用いる理由の一つは、材料表面に自然に発生する 酸化物を破砕する必要性に起因している。その破砕によって粉末粒子(箔または シート)の表面が、個々の粒子、シートまたは箔間の接合が充分となるように、 充分な数の接触点で互いに圧接することが可能となる。 粉末冶金は、金属間化合物の形成において、適当量の金属構成成分の共溶融に かわるものとして有用である。金属間化合物は、その特定の性質、例えば硬度、 高弾性モジュラスおよび耐酸化性の為に種々に適用される可能性が大きい。一方 、金属間化合物の固有の脆さは、ネット状物を形成するための従来の加工熱処理 操作に金属間化合物を使うことを制限している。代替として、粉末技術が金属間 化合物の加工にしばしば使用される。このアプローチのための出発材料は、種々 の方法にて粉末粒子に粉砕された、前もって合金化された化合物である。このア プローチの限界は、それが本質的に脆く容易には変形しない粉体の圧縮に依存し ていることである。しかし、化合物形成はまた、比較的容易に圧縮され得るほと んど延性の構成成分の固体状態での相互拡散により生じ得る。金属成分の粉末の 混合物は、適当な温度下で十分な時間、相互密接状態で保持されると、相互拡散 して金属間化合物を形成する。ある状況下においては、金属間化合物の形成が必 要とされるが、高温下に曝すことは制限もしくは回避すべきである。このような 状況の一例としては、人体環境で(補てつのためまたは歯の修復材として)化合 物を形成する必要性が挙げられるであろう。 構成成分の相互拡散による金属間化合物の形成、あるいは非化合物形成および 成分の非相互拡散による、極度に微細な多相固体の形成は、出発物質が極めて小 さい粉末粒子の形態である場合には好都合である。このような粉末は大きな特定 の表面積を有し、そのため、混合されたとき、異なる構成成分間で比較的大きな 界面領域を形成する。異なる構成成分間における界面領域の生成は、混合技術の 効率や、また混合された粉末粒子の性質や特性に依存する。 異種粒子間の接触点(界面領域)を最大とするために、幾つかの混合技術が一 般的に使用されている。粒子の特性が混合プロセスの結果に与える影響を無視す るとしたら、長時間の混合は、異なった種類の粒子がランダムに分布するよう奮 闘して、異なった粒子間の接触点の数を最大にする傾向を示すだろう。多くの粒 子の特性、例えば、静電気現象に加えて粒子のサイズや形状、表面粗さなどは、 分離効果を助長し、従って異なった粒子の均一混合を減らし短縮させる。つまり 、複様相粒子サイズ分布は、空間充填や密度増加に好都合だが、また粒子分離に も好都合なのである。最もよく使用される混合技術は、粉体のタンブリング型ブ レンドによるものである。ボールミルは、混合および粒子径を減らすために使用 されるまた別の技術である。ボールミルの延長は、成分である粉末混合物から合 金 化された粉末物を生成する機械的合金化技術てある。ボールミルによる合金ある いは化合物の形成は、粉末粒子に衝突する急速回転ハードボールによる動力エネ ルギーの投入によってなされる。従って、ボールミルは、高い局部的な温度上昇 を起こす。 密着状態にある二つの金属の界面での金属間化合物の形成は、詳細に記録され た現象である。ある場合では金属間化合物の形成は有利であり、他の場合ではそ の効果は有害であるかも知れない。接触状態にある金属の融点より低い温度での 新化合物の形成は、固体状態での相互拡散による。たいていの二成分の組合せに おいて、周囲温度は、構成金属の溶融温度よりかなり低く、結果的にその界面に は化合物は殆どまたは全く生じない。これに対する注目すべき例外は、拡散対で あり、その構成金属の一つ、例えば水銀またはガリウムは、室温以下あるいは室 温近傍の低融点を有する。室温で化合物形成を示す二成分の組合せの別の重要な グループは、周期律表のIII−A属またはIV−A属(In,SnまたはPb )元素に並列する周期律表のI−B属(Cu,AgまたはAu)金属からなる。 K.N.Tuら、Jap .J.Appl.Phys.Suppl.,Pt.1,633 (1974)。これらの系におけ る室温での化合物形成は、III−A属またはIV−A属金属マトリックス中で の貴成分あるいはほぼ貴の成分(I−B元素)の急速な拡散挙動に関係している 、と信じられている。A.D.LeClaire,J .Nucl.Mat.69 & 70,70 (1978)。急速 な拡散は、急速に拡散する成分の浸入型(interstitial)または部分浸入型拡散 性によって生じる。W.K.Warburtonら、「固体における拡散、最近の進展」、No wickおよびBurton編、Academic Press,New York,1975,p.172。2つの成分、 各々はそれぞれ上記で定義した二つのクラスの一つに属しているが、これらの間 の界面は電子デバイスにおいて普通に生じることであり、従ってこのような系が 先年来比較的詳細な調査の対象となっていることは驚くに値しないということは 注目すべきである。K.N.Tu, Ann .Rev.Mater.Sci.,15,147(1985)。これら の系における室温での金属間化合物形成の研究のほぼ全部が、薄いフィルム形状 物を利用している。界面における化合物形成の効果的な研究が可能な、高い合計 容積に対する界面の比を持つサンプルがこの形状物から得られる。この種の二成 分の組合せのほとんどにある相図は、平衡状態の金属間化合物が室温下で幾つか 存在することを示す(表1)。 1 Gdマトリックスは、二成分の組合せの2つの成分のうちの1つとして、 ランタニド元素の模範型として挙げられている。 2 ウラニウムマトリックスは、二成分の組合せの2つの成分のうちの1つと して、他のアクチニド元素の模範型として挙げられている。 3 括弧内は、高温で安定であるか、あるいは未だ充分に確立されていない金 属間化合物を含む金属間化合物の数。 急速な拡散効果は、上述の系に限定されない。他の注目すべきそして関連の系 は、III−B属(Sc,Yまたはランタニド元素,ThおよびU)あるいはI V−B属(Ti,ZrまたはHf)からの初期遷移金属成分とVIII属(Fe ,Co,Ni,PdまたはPt)からの後期遷移金属成分との組合せである。初 期 遷移金属成分のマトリックス中での小サイズの後期遷移金属成分の急速な拡散は 、文献に報告されている。しかし、これら後者の系においては、その構成成分は どれも室温に比較的近い融点でさえ有していない。従って、急速な相互拡散にも かかわらず、適当な時間枠内で何らかの重要な金属間化合物の形成を達成するた めに、中間的な温度に多少さらすことが必要である。 2枚の並置した薄いフィルムのように、比較的簡単な系においてさえ金属間化 合物の形成は複雑なプロセスである。それは多くの変動要因に依存する。その変 動要因として、ほんの二、三の関連するパラメータを述べると、個々の初期層の 相対厚さ、形成されつつある異なった層中での原子種の拡散機構や拡散性、種々 の化合物の核形成特性などである。従って、完成された研究の数が比較的多いに もかかわらず、薄いフィルム対での相互拡散プロセスの結果に関して明確な図が 登場してこないとしても驚くことではない。 薄いフィルム形状物は、界面で形成される化合物の相対量を増加させるが、大 量の金属間化合物の形成には役立ってはいない。大量の金属間化合物の形成は、 理論的にも実用的にも重要であるかもしれない。もし従来の加工方法や生産方法 、即ち、溶融物からのキャスティング、あるいは高温での拡散補助形成の使用が 、外的な制約でできないのであれば、室温下及び常圧下での大量形成は重要であ る。 粉末冶金のための今一つの重要な使用は、アマルガムおよび関連合金での使用 である。歯の充填材料に使用され、歯空洞調合物中に直接置かれる金属性歯科用 修復材料は、大まかに二つのクラス、直接金充填材料と歯科用アマルガム(O'Bri en,1989; Phillips,1991)に分類することができる。歯科用アマルガムは、水 銀と種々の前もって合金化された銀−錫−銅合金との反応から得られる金属複合 体である。常温で液体である水銀と粉末状のこの合金との混合は、歯の空洞に挿 入する直前に行われる。その混合物は、その空洞に歯科用器具を用いて詰められ 、凝集性の固体に固化し、そして一定の時間をかけて硬化する。歯科用アマルガ ムは純金充填物よりかなり硬く、それらは比較的高い圧縮強度を示すものの、脆 くて低い横破壊強度(transverse-rupture strength)を有している。 アマルガムおよび関連合金は、種々の商業的な用途に組入れられてきており、 かくしてこのようなアマルガムを製造するための数多くの方法が知られている。 例えば、米国特許第4,664,855号は、広く用いられているプロセスを開示してい る。そのプロセスでは、金属成分または金属間合金を焼結剤である水銀と共に粉 砕して、粉砕した充填物または微細な球状粉末にし、そして得られたアマルガム を均一な、固化した金属複合体としている。このプロセスは、液相と反応性金属 の焼結との組合せであると考えることができる。細かく粉砕された金属または金 属間化合物粉末はHgと反応し、そしてその反応生成物に圧力をかけたときに、 緻密な高密度の塊を形成する。米国特許第3,933,961号は、前もって計量した均 一な重量の合金錠剤の調製方法を開示しており、該錠剤は計量された量のHgと 共に粉砕されて従来のアマルガム合金を形成する。 歯科用アマルガムの水銀含有量は、その存在に関わる健康上や環境上の危険性 のために、繰り返し懸念されてきた。歯科用アマルガムの使用における多くの局 面、例えば種々の危険性、可能な代替材料、それらの長所と欠点、必然的に伴う 経済面の考慮が、種々の刊行物中で広範囲に再検討され議論されている。例えば 、「歯科修復材料の作用および副作用」、Adv.in dental Res.6:,Sept.1992 ; JADA Vol.122,Aug.1991,papers p.54-61,p.63-65,p.67-71,p.73-77; J ADA Vol.125.April 1994,papers p.381-387,p.392-399が挙げられる。 金は、水銀含有歯科用アマルガムに代わって、箔、粉末あるいはペレットの形 態で直接充填にて使用され得る。純金は、その全ての形態において、その凝結(c ondensation)の前に、凝集固体への固化を遅らせあるいは妨害するいかなる吸着 層をも放出させるための脱気処理に付さねばならない。脱気は、充填材料を歯の 空洞に挿入する直前に高温に曝すことによって達成される。吸着層のない清浄な 金表面および他の貴金属表面は、適度な圧力下で冷間圧接(cold-weld)して凝集 固体を形成する。純金充填物は、鍛造でき延性があり、高い横破壊強度値を示す が、硬度と圧縮強度の値が低い。 発明の要約 本開示の目的の一つは、比較的低い温度および常圧下で生じる相互拡散プロセ スを利用する方法を使用して、低温度での大量の化合物を形成するための新規な 方法を提案することである。 一つの態様において、本発明は、適当な表面処理を施された金属成分の混合物 、合金及び/または金属間化合物から形成された金属複合修復材料に関する。本 発明は、さらに固体の、凝集した金属複合体をその場で形成するために、水銀の ような液体金属剤を添加することなしに、表面処理された金属成分の粉末の混合 物を圧縮することによって、金属複合体を調製するプロセスに関する。圧縮は、 均一な金属複合体を形成するのに十分な圧力下で、混合物中の表面処理された粉 末の融点より低い周囲温度において行うことができる。 どれか一つの理論にて束縛されることを願いはしないが、本発明者は、本発明 は、以下に簡単に述べ得る幾つかの物理的原理および特定の知見に基づいている と信じている: i)冷間圧接は、酸化物や吸着ガス層が除去され、適切に処理された金属表面に わたって生じる。本発明は、貴金属(例えば銀)を効果的に表面清浄にするため に穏やかな酸あるいは希釈酸のような還元剤中に浸漬することにより金属表面を 処理することを包含する。銀粒子の、酸で補助された固化(acid assisted conso lidation)は、適度の圧力下、室温で生じて凝集固体を生じる。この知見の延長 として、本発明者は、金属間化合物粒子または貴金属以外の金属粒子が、外から の貴金属あるいはより貴な金属層でコートされると、酸で補助された固化を容易 に受けることを見出した。 貴金属は、例えば銀、金、白金、及びパラジウムのような、空気中で容易に酸 化しない金属である。従って、より貴な金属とは、電気化学的系列においてより 正の標準還元ポテンシャル(Standard Reduction Potential(SRP))を有する金 属である(化学と物理ハンドプック、D-155ページ、61版、1980-81)。 ii)金属複合材料は、軟質の延性成分、好ましくは例えば銀のような貴金属、 および例えば銀のような貴金属にでコートされた硬質の金属間化合物成分を含有 している粉末混合物から調製され得る。このような混合物の酸で補助された固化 は、機械的性質が硬質成分に対する軟質成分の比に依存する複合体を生じる。 iii)もし相互拡散する二つの金属成分間の界面領域が十分大きければ、大量の 金属間化合物が周囲温度で調製され得る。コーティングプロセス、例えば、限定 はされないが、流動床からの電気分解沈澱、物理的沈澱プロセスおよび浸漬沈澱 プロセスを利用することによって、銀のようなより貴な金属が、錫のようなより 卑な金属が固体の粉末粒子の形で浸漬されている溶液から沈澱する。より卑な金 属(例えば錫)粒子の表面積に等しい、より貴な金属成分とより卑な金属成分間 の巨大な界面領域がそれによって形成される。このような系において、大量の金 属間化合物、つまり金属間化合物への一層完全な変換が得られる。このような材 料は、十分な量の貴金属と混合するかまたはそれを含有する時に、酸で補助され た固化を容易に受け、そして凝集固体を生じる。この凝集固体の機械的性質、例 えば横破壊強度、圧縮強度および硬度は、種々の成分の相対量を変えることによ り調節され得る。 上記の使用により調製される金属複合体は、歯科用の修復材料として、とりわ け歯科用のアマルガムに代わる水銀フリーの材料として有用である。 要約すると、本発明は、1)大量の金属間化合物(AmBn)の合成、2)微細に分散し た二相合金の合成および3)構成成分の溶融温度よりかなり低い温度での金属マト リックス複合体(MMC)の合成、4)複合体を合成するための浸漬コート金属粉 末の適用、5)酸で補助された固化技術を使用する化合物形成を促進するための急 速な相互拡散対の適用に関する。 図面の簡単な説明 図1は、固化した銀粉末の横破壊強度の値を示す。この図は、圧縮圧力の影響 と酸で補助された固化(AAC)により達成された、破壊強度における有意な増加を 示す。 図2は、衝撃による酸で補助された固化を受けた銀粉の密度と圧縮強度に対す る酸濃度の影響を示す。 図3は、実施例2に記載する方法に従って調製された試料の二つの重ねられた X線回折スペクトルを示す。これらのスペクトルは周囲温度での化合物組成を説 明する。 図4は、固化後の異なった時間に採取されたAgコート錫粉末の固化した試料 (実施例3)のX線回折スペクトルを示す。スペクトル4aは、固化後30分に 測定された。スペクトル4bは、8日後に、スペクトル4cは、試料の調製から 30日後に測定された。 図5は、実施例3で述べられている手で固化した試料の顕微鏡写真であって、 白地部分は残留Snを表し、灰色部分はSn−Ag界面に形成された金属間化合 物を表す。 図6は、固化後の異なった時間に採取されたAgコートの略化学量論的Ag3 Sn粉末(実施例4)のX線回折パターンである。スペクトル6aは固化後に、 スペクトル6bは64時間後に測定された。この試料は、37℃に保たれた。 図7は、実施例4で述べられている試料の顕微鏡写真であって、白地部分は過 剰のAgを表し、灰色部分は主に初期の球状の金属間化合物粒子およびまたAg −Ag3Sn界面に形成された付加的な化合物を表す。 図8は、Agコートされた微細なAg−Sn合金粉末の固化した試料(実施例 5)のX線回折パターンである。この合金の初期組成は、60重量%のAgおよ び40重量%のSn、即ち二相のAg3SnおよびSn合金であった。スペクト ル8aは固化19時間後に、スペクトル8bは119時間後に測定された。 図9は、実施例5で述べられている試料の顕微鏡写真であって、白地部分は過 剰のAgを表し、灰色部分は主に初期の球状の金属間化合物粒子およびまたSn −Ag3Sn界面に形成された付加的な化合物を表す。 図10は、実施例6で述べたものと同様の、Agコートされた微細のAg−S n合金粉末の固化した試料の回折パターンであるが、異なる化学作用によりコー トされている。 図11は、銀コートAg3Sn粒子を生じる実施例6に述べた方法に従って調 製された試料の顕微鏡写真である。境界が十分に明確な各々の(大部分は球形の )Ag−Sn合金粒子を囲う連続した輝いたAgコーティングが存在する。黒点 は、過剰のフリーなSn部分に位置するエッチ穴である。また数個の孔が、数個 の粒子の接合点で見られる。 図12は、フリーのAg粒子からなるマトリックス中に埋め込まれた、Agコ ートされた微細のAg3Sn粒子と微細Cu−Ag合金粒子とからなる固化した 微細の複合歯科用合金の顕微鏡写真である(実施例7)。 図13は、銀にて浸漬コートしたインジウム粒子の固化された混合物(実施例 8)回折パターンを示す。(a)固化1時間後の試料は、大部分は上昇した温度 で平衡状態下で安定な相であるAgIn2、Φ−相、ζ−相、過剰のInおよび Ag中のInの固溶体の多混合物からなる。(b)室温下長時間(142日)放 置後、試料は、おおよそ90%のΦ−相と10%Ag9In4、γ−相とからなる 。 図14は、金にて浸漬コートした錫粒子の固化混合物(実施例9)回折パター ンを示す。この試料は、本質的にδ−AuSn化合物、少量部のAuSn2、ε −相、およびいくらかの過剰のAuとからなる。 図15は、実施例10に述べられているように希フルオロホウ酸下で固化した Cu−W二相複合体の光学顕微鏡写真である。 図16は、成分である銀粒子と錫粒子を混合して銀浸漬コートしてできた電解 銀コートAg4Sn混合物からなる充填物を含んだ歯の断面の低倍率の走査電子 顕微鏡写真である。混合物は、通常の歯科用器具を用いて手で固化された。 図17は、図16に示す歯充填物の界面での光学顕微鏡写真である。 図18は、本発明に従って調製された材料を用いた歯充填物の写真である。 好ましい態様の詳細な説明 ある態様では、本発明は、金属修復に用いる金属複合体または合金の形成プロ セスに関する。該プロセスは、水銀、インジウム、またはガリウム、あるいは他 の低融点金属合金のような金属液体焼結剤を必要としないプロセスであり、いわ ゆるアマルガム化法または金充填法に代わるプロセスに基づく。 本発明の方法は、液体酸で補助された固化と、ある金属およびそれらの合金中 で起こる急速な拡散効果との組合せに基づく。 液体酸で補助された固化(AAC)は、穏やかな圧力下、周囲温度下でばらば らの粉末粒子、箔またはシートを凝集固体に冷間圧接することを可能にする。本 発明者らは、接触する粒子表面にわたって起こるこのような冷間圧接が、金表面 を冷間圧接するのに一般的に使われていた従来の高温にさらすことの代替として 、粒子に適当な表面処理を行うことにより可能であることを見出した。特に、本 発明によれば、貴金属(またはより貴な金属)、例えば、銀、金、パラジウムお よび銅を、水、アルコールまたはオイルベースの、表面酸化物を除去する性質を 有 する還元媒体中に粒子、箔またはシート状の金属を浸漬することにより適当な表 面処理を与えた後、冷間圧接する。好ましい還元媒体としては、表面酸化物層を 除去するために、温和な酸または希釈酸が挙げられる。本発明による表面処理で 用いられる好適な酸としては、例えば酢酸のような有機酸、または例えばフルオ ロホウ酸、硫酸、フッ化水素酸、塩酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビ ン酸カリウム、クエン酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アンモニウムバイフル オリドを有しているかあるいは有していないスルファミン酸および硝酸のような 無機酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明で用いる好適 な酸の濃度は約1%〜約30%である。還元媒体の種類および濃度は、適用の種 類による。例えば、歯科用には、フルオロホウ酸が好ましく、約2〜約10容量 %の濃度範囲で、最も好ましくは約2.5容量%である。 表面処理は本質的に電気化学的処理であり、周囲温度付近で行うことができ、 微粒子、金属または前もって合金化された金属間化合物の完全な洗浄、および酸 溶液に浸漬することによる表面酸化物層の除去からなる。 本発明は、還元媒体による表面酸化物の還元のみに限定されると解釈すべきで はない。粒子上の酸化物は、例えば、酸化剤溶液中ですらマイナスの電位を適用 することによって、また電解的に還元することができる。特に、硫酸塩を含有す る溶液を、マイナスの電位を適用することにより鉄上の酸化物を還元するために 用いることができる。ただし、いったん電位(電圧)が取り除かれれば、酸化物 が再び形成される。 本発明はさらに、非貴金属、例えば、Ga,In,Ir,La,Re,Rh, Ru,Sn,Ti,Y,Zn,Nb,Mo,Ta,Sc,Hf,Th,Ce,P r,Nd,Sm,Gd,Tb,Gy,Ho,Er,Tm,YbまたはLuが挙げ られるがこれらに限定されない;または金属間化合物の粒子に、より貴な金属、 例えば、Ag,Au,Pd,Fe,Ni,Cu,CoまたはPtの外部の酸化物 交換金属コーティング(external oxide-replacing metal coating)を施すこと により冷間圧接される、上記態様に基づくプロセスに関する。このプロセスは、 非貴金属または金属間化合物の粒子を電解質を含有する溶液に浸漬することを包 含する。電解質としては、例えば、少なくとも一つの、酸化物交換金属(または より貴な金属)のスルファミン酸塩、ヨウ化物、シアン酸塩、硝酸塩、ピロリン 酸塩、フルオロホウ酸塩または硫化物塩が挙げられるが、これらに限定されるも のではない。電解またはコーティング工程を行い、あるいは交換反応によりコー ティングを形成させ、続いて濾過、遠心分離、蒸発または他の適当な手段により 、コーティングされた粉末を電解液から分離する。コーティングされた粉末を次 いで洗浄し、すすぎ、液体酸溶液に浸漬し、凝集固体に固化する。どんな酸化物 層も十分除去される外部表面を各粒子が有するので、穏やかな圧力下で容易に冷 間圧接がなされる、ということを確実にするために、粒子をコーティングする。 前記の従来技術で述べた公知の金充填物の「冷間圧接」とは対照的に、コーティ ングされた粒子の固化の前に高温にさらす必要がない。 金属表面から酸化物を除去し、さらに酸化物が形成されるのを防止する他の方 法として、上記の電気化学的方法以外の方法を用いてもよい。例えば、形成ガス (5%水素および95%窒素)のような不活性および還元性大気を用いるガスプ ラズマもまた、金属から表面酸化物を除去する。同様に、蒸着、スパッタリング または機械的メッキは、粉末粒子をAg、Auまだは非靭性酸化物を有する関連 合金の保護層でコーティングする。 歯科用の直接充填合金としては、粉末、箔およびシートを陰極および/または 陽極処理に付し、次いで酸処理してもよい。このように処理された湿った粉末、 箔およびシートはネット状に固化される。陰極および/または陽極処理は、すす ぎ工程と組み合わせてもよいし、または場合によっては省略してもよい。特定の 成分、金属、金属間化合物または合金に応じて、酸の最適濃度が存在する。予備 実験の結果を図2に示す。圧縮して測定された密度と強度を酸濃度の関数として 示す。 適当にコーティングされた粉末粒子間に存在する液体は、酸により補助された 固化の間に粒子(箔またはシート)の間から漏出する。この液体は、非常に小さ な粉末粒子が液体表面下で束縛されるので、それら粒子をより安全に扱うことが できるという点で非常に重要な二次的利益をもたらす。粒子をその場での歯科用 修復材料として使用した場合、患者は粒子を吸入しない。この液体の他の有利な 点は圧縮された粒子を滑らかにすることである。 ここに記載された「非アマルガム化」プロセスは、いくつかの金属系において 生じる急速な拡散効果による。上記の急速な拡散は、いくつかの拡散物質のホス トマトリックス中に侵入的に浸透する能力のせいで起こる。拡散は、大部分の金 属系における拡散に特有の通常の間隙メカニズムの代わりに、侵入型メカニズム を経て生じる。侵入型の拡散は、通常、金属−間隙メカニズムに支配される拡散 よりもはるかに速い。該急速拡散物質は、小さいサイズで低原子価成分(例えば 、Ag)であり、大きいサイズで通常高原子価成分(例えば、Sn)のホストマ トリックス中に迅速に拡散する。同様の挙動が、金属マトリックスとしてのIV −B族金属(Sn、Pb)、III−B族金属(In)および幾つかの初期の遷 移金属(例えば、Y、La、TiおよびZr)中の拡散物質として、1価金属( 例えば、Cu、AgおよびAu)および幾つかの遷移金属(例えば、Fe、Co 、NiおよびPd)に観察される。 急速な拡散効果は、それらが周囲温度で金属間化合物形成を促進する限り、「 非アマルガム化」に関係がある。そのような急速拡散系の二成分が物理的な接触 下に置かれると、相互拡散が生じる。例えば、金属間化合物Ag3SnおよびA g4Snは、銀とスズの相互拡散により調製できる。銀はスズ中に、またスズも 銀中に(結晶粒界を経て)、それぞれの(スズ中の銀の、および銀中のスズの) 溶解度レベルに達するまで迅速に拡散する。溶解度の限界において、金属間化合 物Ag3SnおよびAg4Snが生成する。混合粉末の界面に形成する金属間化合 物の量は、スズ粒子および銀粒子間の接触領域による。体温付近、好ましくは約 37℃で、その界面付近に生成した金属間化合物の量は、限られている。典型的 には、生成した金属間化合物の量は、約0.5〜1μmの界面領域の層幅を超え ない。 上記のように、混合成分である銀およびスズの粉末は、一定量のAg−Sn金 属間化合物の形成をもたらす。最終形成物中のAg3SnおよびAg4Sn化合物 の体積割合を増加させるために、粉砕されたAg3Snおよび/またはAg4Sn が、銀とおそらくスズとの初期混合物に好適に加えられる。得られた初期混合物 は、好ましくは、一定重量割合の、銀成分を用いた金属間化合物、および/また は銀ベースの合金からなる。スズ成分も、初期混合物に加えてもよい。粉末 の、前もって合金化された金属間化合物のAg3Snおよび/またはAg4Snの 混合物中の相対割合は、好ましくは0〜70%の範囲である。 銀およびスズの直接相互拡散による金属間化合物の周囲温度での形成は、実施 例2〜7に示される。急速な相互拡散および得られた金属間化合物形成は、前記 のAg−Sn系に限定されない。急速な相互拡散金属の他の可能な組合せも、実 施例8および9に示されるように、周囲温度で化合物形成を生じさせる。 固化された材料の特性は、混合物に含まれる出発原料の特性、各成分の相対量 、用いた表面処理、および使用された固化方法の詳細によって決まる。従って、 固化に用いた圧力値が増えれば、最終生成物の密度、圧縮強度および破壊強度が 増加する。凝集性、即ちばらばらの粉末またはスラリーから凝集力のある固体へ 変化する傾向、および横破壊強度は、混合物の合金化されていない金属(例えば 、銀)含量を増加させることにより増加する。硬度および圧縮強度のレベルは、 混合物中へ、前もって合金化された金属間化合物(これは一般に、合金化されて いない金属よりもはるかに硬い)を少量混合することにより増加され得る。これ ら化合物粒子は、球状または旋盤でカットした、例えば他の合金成分を種々添加 した、前もって合金化された銀−スズ金属間化合物であってもよい。他の成分を 含有する前もって合金化された金属間化合物もまた考えられる。さらに、酸化物 、炭化物または窒化物粒子等の非金属硬質化合物もまた、高強度構造のホイスカ ー、粒子または繊維添加物の形で混合物中に混合することができる。このような 添加物としては、アルミナ粉末、炭化ケイ素粉末、グラファイト、ダイヤモンド 、サファイア等が挙げられるが、これらに限定されない。他のホイスカー、繊維 または粒子添加物は、本発明の範囲内である。さらに、或いは前もって合金化さ れた金属間化合物または他の化合物の代わりに、硬質金属間化合物フラクション を、固化された混合物中、その場で生成できる。その場での形成とは、前述のよ うに、粉末成分が混ぜられた後の、大量の金属間化合物の化合物形成を意味する 。 金属間化合物形成を生じる金属の組合せとしては、一番目の成分としてAu、 Ag、Fe、Pt、Pd、Ni、CoおよびCuからなる群の一員と、Ga、I n、Ir、La、Re、Rh、Ru、Sn、Ti、Y、Zn、Nb、Mo、Ta 、Sc、Hf、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm 、 Tb、Lu、U、ThおよびWからなる群から選ばれる一員との組合せが挙げら れるが、これらに限定されない。金属間化合物形成を生じる好ましい金属組合せ は、一番目の金属成分のSn、および二番目の金属成分のAgを含む。好ましい 二つの金属のAg:Sn比は、4:1〜およそ3:2である。より好ましいAg :Sn比は、4:1〜3:1である。 前もって合金化された金属間化合物または他の硬質粒子を含む粉末混合物が凝 集固体に確実に適切に凝集するために、これら粒子には、冷間圧接しやすい外部 コーティングが施されていることが好ましい。好ましいこのコーティングとして は、より貴な金属または貴金属(例えば、銀)コーティングであろう。前述のよ うに銀表面は、酸で補助された固化を容易に受ける。 この外面のコーティングは、どのような粉末粒子の表面コーティング技術によ っても行うことができる。これらは、気相または液相からのコーティングを含む 。気相コーティングは、流動床、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ補助、そ の他の技術を含むが、これらに限定されない。液相からのコーティングは、電気 分解、例えば、粒子上または繊維上への流動床からの電解コーティング;浸漬ま たは置換沈殿、を含むが、それに限定されるものではない。流動床コーティング 技術の一例が、本発明者のうちの何人かによる「粉末の電気化学流動床コーティ ング」と命名された係属中の出願の中に記載されている。該出願はここでの言及 により全体がここに包含されるものであるが、本願と同時に出願されており、代 理人事件番号53917を有している。 例えば、図12は、Ag成分、Sn成分および微細のCu−Agの合金粒子と 混合されて固化した、銀コートされたAg3Sn粉末を示す。Ag3Sn粒子は、 薄いAgコーティングを有している。この銀コートされたAg3Sn粒子は、A gマトリックスの大部分を構成するフリーのAg粒子によく接着する。この微細 なCu−Ag粒子は、材料に高い硬度を与える。 これらの金属成分、合金、金属間化合物、あるいは他の固い成分の粉末粒子が 、より貴な金属、例えば、銀、金、または銅でコートされた後、金属液体焼結剤 を加えずに、酸化物を含まない、コートされた粉末の湿表面処理された混合物を 圧縮することによって、歯科修復剤のような固化した複合固体が、その場で(例 え ば、歯の空洞内、または工業圧縮用の歯型の中)形成され得る。圧縮の例は、ダ イ・プレスと焼結、ロール・ボンディング、押し出し、「ヒッピング」(熱均衡 プレス)、「ホットプレスまたはコールドプレス」、または患者口腔内でその場 での、通常のあるいは改良した歯科器具を使用しての圧縮が含まれるが、これら に限定されるものではない。 本発明によれば、銀または金の浸漬または置換沈殿は、銀または金の、極めて 微細に分散した沈殿を与えるためのきわめて有用な方法である。この技術による と、金属成分粒子、合金粒子、金属間化合物粒子のいずれかからなる金属粉末は 、より貴な金属の水溶液中に浸漬される。浸漬された固体粉末のより卑な金属成 分は該溶液中で、該溶液からのより貴な金属の還元と沈殿と同時に部分的な酸化 溶解をうける。この方法は、残りの、一部溶解した固体粒子と、該溶液からのよ り貴な金属の沈殿との間に広い界面領域を形成することを可能にする。この貴金 属、銀または金の沈殿の方法の長所は、2つある。第1に、純銀または純金の沈 殿が混合物を通して均一に与えられる。このような沈殿は、酸で補助された固化 によって容易に冷間圧接する、必要な界面材料を提供するだろう。第2に、初期 の固体粒子が、その部分的な酸化溶解の後に依然として、急速な拡散のための適 当なホスト金属として定義される金属成分、例えば錫を含有しているなら、急速 な相互拡散による金属間化合物の形成のための条件が満たされている。さらにこ の方法は、粉末すなわち初期の固体粉末、例えば、微細なAg沈殿物でコートさ れたSn含有粒子の混合物を与え、この混合物は広いSn−Ag界面領域を呈す る。もちろん、最大界面領域は、銀の層でコートされた各々の個々の錫(または 錫含有化合物)粒子を有することによって達成される。それぞれの錫−銀界面で は、相互拡散が生じて、付加的なAg4Sn化合物を形成させるが、これは、こ の化合物の層の厚さが、さらなる相互拡散の障害として作用するまで生じる。こ のアプローチに従って調製された化合物含有量の高い生成物は、実施例3、5、 6、7に示されている。これらすべての場合において、粉末粒子は、溶液からの 銀沈殿を得ることによって、銀環境を与えられる。粒子は、実施例3では純粋な Sn粒子であり、実施例5、6、7では、約18重量%のフリーの錫を含有する 銀−錫化合物粒子である。試料が固化した後に、異なる時間間隔の後で測定され た回 析パターンは、最終試料中で、化合物Ag4Sn+Ag3Sn部分のかなりの増加 を示す。名目上は化学量的化合物が銀コートされた実施例4においてすら、試料 が37℃で64時間保たれた後、該化合物の含有量の増加が見られた。この場合 、名目上は化学量的組成物であったにもかかわらず、フリーの錫(微細粉末の急 速冷却に由来する)が銀と反応し、いくらか付加的なAg4Sn+Ag3Sn化合 物を産出した。 この方法による化合物形成は、大きなAg−Sn界面が形成される粉体に限定 されない。実施例8はAg−In系における化合物形成を説明しており、実施例 9はAu−Sn系における化合物形成を説明しており、実施例12はCu−Sn 系における化合物形成をそれぞれ説明している。 例えば、歯科充填材のような、その場での歯の修復材は、このように形成され た、圧縮された合金の好ましい適用である。ひとつの態様においては、商業上入 手可能なアマルガム粉末パッケージ(Hg成分含有せず)は、本発明のプロセス に従って表面処理され、適切な他の粉体と混合され、次いで固化した合金を形成 するために圧縮される。これらの商業上入手可能な粉末は、一般的に銅および/ または亜鉛を含有する金属間化合物の組み合わせからなる(これらの金属間化合 物は一般的にAg3Sn化合物と殆ど同じである)。本発明の他の態様において は、銀または金で被覆されたAg3Sn組成物での、または当該Ag3Sn組成物 と殆ど同じの、Agおよび前もって合金化された金属間化合物は、体温にて圧縮 される。本発明のさらに他の態様においては、銀でコートされた錫成分粉末は、 銀および/または銀−銅合金粉末粒子と混合され、体温にて圧縮される。 歯科用途において使用される好ましいコートされた粉末は、Ag3Snおよび /またはAg4Snであり、好ましい粉末成分はAgであり、好ましい全体のA g:Sn原子比は3:1から約8:1の範囲である。 次いで銀成分および/または錫成分と組み合わされた、前もって合金化された 金属間化合物は、約5:1から約3:1の範囲のAg:Sn重量比を有する化合 物からなってもよい。これらの化合物においては、過剰の錫が局部的に存在しう る。この過剰は、金属間化合物に対する銀成分の重量比を増加させることによっ て補うことができる。 その場での合金の形成は、コートされた粉末の融点以下の温度で、適用圧力で 生じるのが好ましい。合金が形成される温度および圧力の適切な範囲は、限定さ れないが、それぞれ、20℃から約100℃、および20MPaから約400M Paである。歯の修復を目的とする複合体の固化のための好ましい温度は、体温 程度である。好ましい圧力は、約200MPa、またはおよそ通常の歯科器具に よって及ぼされる圧力である。 粉末混合物の空間充填能力を最適化することが好ましい。また、粉末粒子間の 接触領域を増やすことも好ましい。本発明の金属間化合物は、0.5μmから約 100μmの範囲の適切な等軸粒子径を有する。好ましくは、粉末の粒子径は約 0.5μmから約40μmの範囲である。空間充填は多形態の粒子径分布を有す ることによって改善される。好ましくは、その混合物は、2から10μm径の範 囲の粒子と混合された、30から40μm径の範囲の粒子からなるべきである。 本発明のさらに他の態様においては、そのプロセスは、固溶体も金属間化合物 も形成されない系に適用することができる。このような2つの金属からなる合金 は、その2つの成分に関係している2つの相の混合物を示すだろう。このような 混合物の均一性は、初期の粒子径と混合が行われた条件に依存する。多くの場合 において、このような合金の性質は、混合物の原理の規則および各成分のそれぞ れの濃度の割合に従う。浸漬コーティングプロセスは、粉末の形態で溶液に加え られる成分の粒子径によって決定されるスケールでの、2成分の均質分布を確実 にするために利用される。このように、物理学的および電子学的特性は、例えば 、熱拡散係数、熱伝導度、熱膨張係数、磁気特性として処理されうる。また、電 気特性は、本発明によるプロセスを使うことによって特定の状況にあわせてあつ らえられうる。微細子の材料とコーティングの材料の相対体積割合をコントロー ルすることによる、コートされた粒子の特性を巧みに変えることは、「巧みに導 いた特性を有する粒子および物品の製造方法、および巧みに導いた特性を有する コーティングを物品に適用する方法」と名付けられた、本発明者のうちのひとり の係続中の特許出願(米国特許出願No.08/102,532、1993年8月4日出願、これは 1991年7月17日出願の07/731,809の継続出願である)に記載されており、該出願 はここに言及したことでその全体がここに包含される。 前述の金属の浸漬または置換沈殿は、2成分の均一な微細な分布を形成するた めに使われる。より貴な金属成分を含有する電解液は、固体として最初に浸漬さ れたより卑な成分を溶かすことが可能でなければならず、また、その表面に存在 するいかなる保護酸化層も溶かすことが可能でなければならない。 このような2成分の組み合わせは、1000℃までそれら成分が混じりにくい ことを示している。これらの組み合わせにおいて、より貴な成分は、グループC u、AgおよびAuに属する金属であり、より卑な金属は、金属Nb、Mo、T aおよびWを含むグループのひとつである。実施例10、即ちCu−W系は、こ れらの組み合わせのひとつを示す。表IIIは2成分系の組み合わせの代表的な例 を示し、またそれらの成分の混じりにくさを示し(少なくとも1000℃で)、 これらは本発明に従って調製できる。 比較的低い温度における多量の金属間化合物の急速な形成は、粉末粒子(成分 A)と浸漬蒸着コーティング(成分B)の間の大きな界面領域の発生によるもの である。周囲温度における化合物形成は、いくつかの2成分系の組み合わせにお いて生じる急速な相互拡散の効果にもよるものである。 その系の自由なパラメーター、即ち、粉末量、溶液中における金属イオン濃度 、溶液のpH、浸漬コーティングプロセスの温度と持続時間を調節することによ って、生成材料の組成はあらかじめ決定される。化合物を形成するコートされた 粉末の組成により、その構造が決定され、このことから、得られた化合物の特性 が決定される。2相合金または金属マトリックス複合体の組成をあらかじめ決定 することにより、所望の特性または特性の組み合わせを有する物質にあわせた設 計 ができる。コートされた粉末を適当な鋳型中で圧縮することによって、あるいは 、押出成形または射出成形のようなプロセスを使うことによって、生成物質、即 ち金属間化合物、2相合金または金属マトリックス複合体は、ネット状に近い形 状部分に形成されうる。 周囲温度付近および適度な圧力下で大量の金属間化合物に変化させうる、粉末 混合物調製の様々な方法の例は、以下の制限しない実施例2から12に記載され ている。大部分の実施例(2から7)はAg−Sn系に関連しており、これは歯 科修復材料として適用される模範系と考えられる。これによって記載された方法 に従って得られた修復材料で充填された実際のタイポドント(typodont)を図1 6に示す。歯科充填材料と歯の構造の界面領域の高倍率の光学顕微鏡写真を図1 7に示す。これは良好な結合を示している。最後に、上述の方法に従って準備さ れた水銀を含有しない充填材を用いた抜歯の写真を図18に示す。 実施例8、9、11および12は、本発明のより一般的な態様を説明するもの であり、そこでは付加的な系において大量の金属間化合物を形成するために、本 発明のプロセスが適用されている。最後に実施例10は、異なった相の均質な微 細スケールの混合物を得るために、プロセスのいくつかを非化合物形成系に適用 できる可能性を示している。 実施例 10%(20%)フルオロホウ酸溶液が用いられる、以下に示す実施例におい ては、濃(48%)HBF4(ALFA cat.#11484)100ml( 200ml)と蒸留水900(800)mlとを混合して調製される。 実施例1 この実施例においては、得られた圧縮体の硬い成分の割合はゼロに減らされる 。 銀粉末を10%HBF4溶液中で5分間攪拌し、密度、圧縮強度および横破壊 強度の測定のためにネットに近い形状の鋳型内で固化させる。対照として、乾燥 銀粉末も固め横破壊強度を測定する。結果を図1に示すが、銀粉末の表面処理に よる、横破壊強度の顕著な上昇が示されている。この表面処理は球形および樹枝 状の銀粒子両方の圧縮強度および横破壊強度を上昇させる。酸で補助された固化 プロセスにおいて使用する濃度の関数として、固化した銀の密度および圧縮強度 を図2に示す。 実施例2 −325メッシュに微細化したAg3Sn化合物1g、4−7μmサイズ、9 9.9%のAg粉末(ALFA Cat.#11402)0.9gおよび1−3 μm、99.9%のAg粉末(ALFA Cat.#11405)0.8gおよ び純度99.8%のSn金属粉末(−325メッシュ、平均サイズ12.5μm 、CERACTM、Cat.#T−1120)0.5gを500mlの10%HB F4+0.2%(NaPO36(Fisher、Cat.#S−333)中で5 分間攪拌する。液体を静かに移し残った固形分を440MPaでペレットに圧縮 する。固化後直ちに測定したX線回折スペクトル(図3、細線)はその混合物に は3つの成分、すなわちAg成分、Sn成分および化合物Ag3Snが存在して いることを示している。37℃で19時間放置後に得られた二番目のX線回折パ ターン(図3、太線)はAg3Snピークが増加しSnピークが減少しているこ とを示している。これらのスペクトルは金属間化合物Ag3Snが室温付近で形 成されることを立証している。 実施例3 12.10g/L AgBF4(Aldrich、Cat.No.20,83 6−1)の20%HBF4溶液を調製する。純度99.8%のSn金属粉末8. 02グラム(−325メッシュ、平均サイズ12.5μm CERACTM、Ca t.#T−1120)をこの溶液に加え50分間攪拌する。粉末を沈降させ、液 体を除去し残ったスラリーを10%HBF4溶液ですすぐ。粉末を再び沈降させ てスラリーを除去する。スチールの鋳型内で1,178MPaでスラリーからペ レットを圧縮する。調製後30分以内にこのペレットのX線回折スペクトル分析 を開始する。得られる回折パターンを図4aに示す。回折パターン解析はSn成 分、Ag成分およびかなりの、およそ30%の金属間化合物(Ag4Snおよび Ag3Snの混合物)が存在することを示している。化合物の回折線は、以下の 結果として広がる:(1)この化合物に相当する組成範囲の幅による組成の広が り(Ag−Sn相図参照);(2)Ag成分およびSn成分間での固体状態相互 拡散によりそれが形成されること。加えて、化合物Ag4Snの回折線は化合物 Ag3Snの回折線に部分的にオーバーラップして、その結果さらに線は広がる 。図4bに同じサンプルを37℃で8日間放置した後の回折パターンを示す。タ イプ(hk1=0)のSn成分のいくつかの回折ピークの強度は減少し、一方タ イプ(hk1≠0)の回折線は上昇し、Ag成分による全ての回折ピークの強度 は減少し、金属間化合物Ag3SnおよびAg4Snによる回折ピークは上昇し狭 くなった。これらの結果はSn成分および銀成分の間での反応が37℃で進行し たこと、およびそれに並行してSn成分の構造がいくらか変化を受けたことを立 証している。ホモジナイゼーションの上昇を反映して、金属間化合物の回折線の 偏狭化もまた顕著である。図4cで同じサンプルを30日間(調製から)37℃ で維持した後得られた回折パターンは直前(図4b)のパターンに比べて比較的 変化が少ないことを示している。明らかに、サンプル調製後最初の8日間の間に Sn−Ag界面で形成された化合物層の厚さが、さらなる化合物の形成を妨げて いる。実際、図4bおよび図4cを詳しく調べるといくらかのスズ成分およびい くらかの銀成分が30日後のサンプルに依然として存在していたことを示してい る。 粉末/スラリーから調製された1つのサンプルの破壊強度を3点ベンディング 試験によって測定したところ、165±5MPaであった。 図5は通常の歯科医院の道具を用いて手で固化したサンプルの顕微鏡写真であ る。明るい部分がSn−Ag界面で形成された金属間化合物からなる灰色のマト リックスに埋め込まれている残存するSn成分粒子を表している。 実施例4 20g/1 AgNO3の10%HBF4溶液を調製した。微細化された平均サ イズ直径13.5μmのAg−Sn化合物粉末6.1gをこの溶液に加え、室温 で6分間攪拌した。微細化されたAg−Sn合金の公称組成はAg3Sn化合物 組成に相当する73重量%Agおよび27重量%Snであった。しかしながら、 微細化過程での高速冷却の結果として、微細化された球形粒子は熱力学的平衡状 態にはなくいくらかのSn成分を含有していた。粉末を、上記の液体からスラリ ーを除去し、この液体中に沈降させた。スラリーを10%HBF4溶液ですすぎ 、 再び液体を除去した。スラリーのいくらかはスチールの鋳型内で1,178MP aで圧縮して固化した。 圧縮したサンプルの回折パターンである図6aは、およそ等量のAg成分およ びAg3Sn+Ag4Sn化合物、および微量のSn成分を示している。図6bは 37℃、64時間後の同じサンプルの回折スペクトルを示している。このスペク トルは、化合物に相当する回折線の強度の上昇、Ag線の減少およびSn成分の 回折線のほぼ完全な消失を示している。 図7は手で固化したサンプルの金属顕微鏡断面図で、暗灰色(化合物)相と明 るい(成分)銀の均一な拡散を示している。前もって合金化されたAg−Sn化 合物粒子の球形状の最初の形がほとんどの場合保持されている。 実施例5 12g/L AgBF4(Aldrich、Cat.No.20,836−1 )の20%HBF4溶液を調製した。微細化したAg−Sn合金粉末6.1g量 をこの溶液中で、5分間攪拌した。合金の公称組成は、2つの相域、Ag−Sn 相図中のAg3Sn+Snに相当し、60重量%Agおよび40重量%Snであ っ 粉末を沈降させ、液体を除去し、残っているスラリーを10%HBF4溶液です すいだ。再び粉末を沈降させ、スラリーを除去した。そのスラリーをスチールの 鋳型内で1,178MPaで圧縮してペレットを得た。 図8aに示した、このサンプルを室温で19時間放置した後のX線回折パター 分の存在を示している。37℃で119時間置いた後のサンプルの回折パターン を図8bに示す。Ag3Sn化合物に相当する線の強度の顕著な上昇、Ag線の 強度の減少、および残存フリーのSnに相当する線の極めて弱い強度におけるわ ずかな変化が観察される。再び、サンプルを37℃で保つことにより金属間化合 物Ag3Snに相当する回折線の顕著な偏狭化を引き起こした。図9に示した、 通常の歯科用具で手で固化したサンプルの金属顕微鏡写真は図5で示したものと よく似た構造を示しているが、Ag/Ag3Snの比がより高い。灰色の部分は 主に銀および銀豊富なスズ固溶体からなる明るいマトリックスに埋め込まれてい るもとのAg−Sn合金粒子を表している。 実施例6 265g/L KI(ヨウ化カリウム、ALFA Cat.#11601)お よび10g/L AgNO3(硝酸銀、ALFA Cat.#11414)を含 む溶液を調製した。HClおよびKOHでpH=1.0に調節した。Ag−Sn 微細化合金粉末(平均サイズ13.2μm)4.06gを10%HBF4ですす ぎ、最初の溶液中で32分間撹拌した。その合金の公称組成は、2つの相域、A g−Sn相図中のAg3Sn+Snに相当し、60重量%Agおよび40重量% していた。粉末を沈降させ、溶液を静かに移しスラリーを3回2%KI溶液です すいだ。その溶液を静かに移しスラリーを水ですすぎ、その水を静かに移し、ス ラリーを10%HBF4溶液ですすいだ。スチールの鋳型内で1,178MPa で圧縮してスラリーからペレットを調製した。最初の処理から24時間後に固化 したサンプルをX線回折によって調べた。その結果を図10に示す。図10aは コーティングする前の最初のAg−Sn合金の回折パターンで、金属間化合物A g4Sn+Ag3SnおよびSn成分の存在を示している。図10bはこの実施例 に記載した工程を経たサンプルのX線回折パターンを示している。Sn成分に相 当する回折線が最初の値の低い割合まで減少し、銀成分に相当する回折ピークが パターン中に存在し、金属間化合物の回折ピークがかなり広がっている。この広 がりはAgのフリーのSnとの相互拡散反応による付加的なAg3Sn+AgS n化合物の形成による。すでに述べたように、両金属間化合物は格子パラメータ ーの範囲に相当する組成範囲を超えて存在し、そのことが回折線の広がりを生じ させる。 図11はスラリーを470MPaで圧縮したペレットの光学顕微鏡写真であり 、比較的少量の銀(球状の微細化されたAg−Sn合金粒子を囲む明るい円状の 光輪で表されている)を用いて、固化を促進する大きな銀−銀界面領域、および 化合物形成を促進する銀−スズ界面を生むのに効果的なこの実施例で述べたプロ セスを説明している。 実施例7 1Lの蒸留水に265gのKI(ACS、ALFA Cat.#11601) および10gのAgNO3(ACS、ALFA Cat.#11414、純度9 9.94%)および8mlの濃塩酸(Mallinckrodt)を溶解し、1 0MKOHで調製後、pH1.06の銀コーティング溶液を調製した。平均粒子 サイズ13.2μmの微細化Ag(60)Sn(40)粉末4g量を500ml の10%HBF4溶液中で30秒間攪拌した。酸を静かに移し湿粉末を蒸留水で すすいだ。粉末を500mlの銀コーティング溶液中で30分間攪拌した。スラ リーを沈降させた後、溶液を静かに移しスラリーを2%KI溶液で4回連続です すぎ、最後に蒸留水ですすいだ。平均サイズ11.5μmのAg(70)Cu( 30)微細化粉末0.81g、4−7μmサイズの99.9%Ag粉末(ALF A Cat.#11402)3.00gおよび1−3μmの99.9%のAg粉 末(ALFA Cat.#11405)1.48gを、銀でコートしたAg(6 0)Sn(40)湿粉末と共に500mLの10%HBF4中で混合した。液体 を静かに移した後のスラリーをスチールの鋳型内で471MPaで固化した。 図12は固化したサンプルの金属顕微鏡写真である。銀銅合金化合物を固化し た固体の全体の硬さを増すために添加した。 実施例8 21.7g/L AgBF4(金属としてAg12g)(Aldrich、C at.No.20,836−1)の5%HBF4溶液を調製した。〜400メッ シュ粒子サイズのIn金属粉末(ALFA 99.9%、Cat.#11024 )7gを250mlのフルオロホウ銀酸溶液中で、pH0.5、23℃で8分間 攪拌した。溶液を静かに移した後、スラリーを10%HBF4ですすぎ、スチー ルの鋳型内で300MPaで固化した。 図13中の、カーブ(a)は溶液からスラリーを除去しておよそ1時間後に得 られたディスクのX線回折パターンである。この段階で得られたパターンの解析 は、化合物AgIn2(Φ相)が主な成分で、それにAg9In4(γ相)、Ag In(ζ相)、Agベース相(固溶体)およびInベース相がいくらか加わった ものであることを示している。カーブ(b)は室温で142日間焼きなました後 の同じサンプルから得られたX線回折パターンを示したものである。その回折 線の相対強度はAgIn2 が主な成分で、その物質のおよそ90%を構成してい ることを示している。 実施例9 王水中で金属の金を溶解し溶液を蒸発させることにより塩化金(AuCl)を 調製した。塩化金(AuCl)2.65gを250mlの10%フルオロホウ酸 (HBF4)にpH=0.2、23℃で溶解した。粒子サイズ1−5μmSn粉 末4.03gを250mlの溶液に加え、30分間攪拌した。溶液を静かに移し 、スラリーを10%HBF4ですすいだ。 図14は溶液から除去したスラリーから1220MPaで固化して形成したデ ィスクのX線回折パターンである。X線照射は溶液からスラリーを除去して1時 間後に行なった。サンプルは大部分がAuSn化合物で、あと少量のAuSn2 といくらかの過剰のAuからなる。 実施例10 1000mlの蒸留水にピロ燐酸カリウム K427(ALFA、John son Matthey、Cat.#13436)288g、ピロ燐酸銅Cu2 27・3H2O(ALFA、Johnson Matthey、Cat.#1 8220)75g、硝酸カリウム KNO3(J.T.Baker、Cat.# 3190−1)10gおよび水酸化アンモニウム NH4OH(Mallinc krodt、Cat.#1177)5mlを溶解してプレーティング溶液を調製 した。溶液のpHは上げる時には水酸化アンモニウムあるいは水酸化カリウムを 、下げる時には燐酸H3PO4を添加することでpH=8.65に調整した。その 溶液の175ml(金属として4.7gの銅を含有する)を55℃にまで加熱し 2−28μmサイズ範囲のタングステン(W)粒子30.5gを加えた。溶液の 色が変わることによって測定しながら銅が排気されるまで懸濁液を攪拌した。工 程時間は粒子サイズ(表面領域)に依存していた。2μmサイズのタングステン 粒子では15分以内に、28μmサイズの粒子では60分以内に銅は排気された 。液体を静かに移し、スラリーを数回水およびエタノールですすぎ、風乾した。 乾燥粉末を2容量%のフルオロホウ酸(HBF4)と混合し、スチールの鋳型内 で1500−1800MPaの圧範囲で圧縮した。図15は溶液から 除去したスラリーからの1200MPaで冷間圧接したサンプルの顕微鏡写真を 示している。この圧縮体の密度は理論上の88±2%であった。 実施例11 29.4g/L AgBF4(金属としてAg16.2g)(Aldrich 、Cat.No.20,836−1)の5%HBF4溶液を調製した。〜400 メッシュ粒子サイズのIn金属粉末(ALFA 99.99%、Cat.#11 024)3.15gを250mlのフルオロホウ酸銀溶液中、pH0.5、23 ℃で10分間攪拌した。溶液を静かに移した後、スラリーを10%HBF4です すぎ、スチールの鋳型内で300MPaで固化した。 得られたディスクのX線回折パターンが、溶液からスラリーを除去しておよそ 20時間後に得られた。得られたパターンの解析は、Agが主な成分で、それに 付加的なAgIn2(Φ相)、Ag9In4(γ相)およびAgIn(ζ相)が存 在していることを示している。140℃で51時間焼きなました後のX線回折パ ターンは、Ag9In4が主な成分で(75%)、それにAg3In(25%)お よびいくらかの残存Agおよび微量のAgIn2が存在することを示している。 実施例12 708g/L Cu(BF42(Fidelity Chemical Pr oducts Corp.#0360)の10%HBF4溶液を調製した。銀金 属はフルオロホウ酸銅のうちの190gを構成した。−325メッシュ粒子サイ ズのSn金属粉末8gを10%フルオロホウ酸溶液400mlに銅を加えた溶液 100ml中で、pH0.2、23℃で10分間攪拌した。溶液を静かに移した 後、スラリーを10%HBF4ですすぎ、スチールの鋳型内で300MPaで固 化した。 X線照射は溶液からスラリーを除去してから1時間以内に行なった。この段階 で得られたパターンの解析は、CuおよびSnが主な成分で、それに少量の付加 的なCu3SnおよびCu5.6Sn(B’相)が存在することを示している。15 0℃で69時間放置後のサンプルはCuとCu3Snの混合物および微量の他の 相からなる。 本発明を種々の望ましい特徴、態様および実施例に関してここに図に示して述 ベたが、本発明はこれに限定されるものではなく、代替の変更態様、改変態様お よび他の実施例を考慮して広く改変され得る。従って本発明は本発明が請求する 思想と範囲内でそのような代替の変更態様、改変態様および他の実施例を含むも のとして、広く解釈されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,CN,FI,H U,JP,NO,RU,UA (72)発明者 ビーン、グレン エル. アメリカ合衆国、ニュー ハンプシャー州 03264、プリマス、パーチ ポンド ロ ード、アール.エフ.ディー.3 (72)発明者 ラッシュモア、デイヴィッド エス. アメリカ合衆国、メリーランド州 21701、 フレデリック、ウッドリン ロード、5506 (72)発明者 ダリエル、モッシュ ピー. アメリカ合衆国、メリーランド州 20852、 ロックヴィル、コングレショナル レーン ナンバー707、257 (72)発明者 ジョンソン、クリスチャン イー. アメリカ合衆国、メリーランド州 21769、 ミドルトン、ボイロー コート、34 (72)発明者 ラッカー、メナヘム ビー. アメリカ合衆国、メリーランド州 20902、 シルヴァー スプリング、ユニヴァーシテ ィ ブールバード ウェスト、131 (72)発明者 ジュゼペッティ、アンソニー エイ. アメリカ合衆国、メリーランド州 21701、 フレデリック、ボブ ホワイト コート、 5012 (72)発明者 アイクミラー、フレデリック スィー. アメリカ合衆国、メリーランド州 21754、 イハムスヴィル、ロック ヘイヴン ドラ イヴ、2709 (72)発明者 ケリー、デイヴィッド アール. アメリカ合衆国、ウェスト ヴァージニア 州 25401、マーティンズバーグ、タスカ ルーラ クリーク ロード、2009

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.金属成分、金属合金および金属間化合物からなる群から選ばれた少なくとも 一種の粉末、粒子、シートまたは箔から表面酸化物を除去するプロセスであって 、当該プロセスは、 粉末、シートまたは箔を電解質を含む溶液に浸漬することにより、粉末、粒子 、シートまたは箔を酸化物を置換する金属にてコートすること、ここで当該電解 質は、酸化物を置換する金属のフルオロホウ酸塩、スルファミン酸塩、ヨウ化物 、シアン化物、硝酸塩、ピロリン酸塩、またはスルフィド塩の少なくとも一種で ある、および コートされた粉末を当該電解液から分離すること、 を包含する。 2.酸化物を置換する金属が、Au,Ag,Fe,Pt,Pd,Ni,Coおよ びCuからなる群から選ばれる請求の範囲1に記載のプロセス。 3.金属成分が、Ga,Ir,La,Re,Rh,Ru,Sn,Ti,Y,Zn ,Nb,Mo,Ta,Sc,Hf,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Sy ,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,UおよびWからなる群から選ばれる請求の範 囲1に記載のプロセス。 4.酸化物を置換する金属がCuであり、金属成分がWであり、かつ電解質がピ ロリン酸銅である請求の範囲3に記載のプロセス。 5.酸化物を置換する金属がNiであり、かつ金属成分がTiである請求の範囲 3に記載のプロセス。 6.金属間化合物が、マトリックス種である少なくとも1つの第1の金属成分お よび急速な拡散種である少なくとも1つの第2の金属成分とを含有する請求の範 囲1に記載のプロセス。 7.粉末が、約0.5μm〜約50μmの等軸粒子サイズを有する微細化した球 形粒子を含有する請求の範囲1に記載のプロセス。 8.粉末が、前もって合金化されたAg3SnまたはAg4Snと、第1および第 2の金属成分の粉末の混合物を含有する請求の範囲1に記載のプロセス。 9.粉末が、更に、高強度構造の粒子または繊維の添加物を含有する請求の範囲 1に記載のプロセス。 10.構造粒子または繊維の添加物が、アルミナ粉末、炭化ケイ素、グラファイ ト、ダイアモンド、サファイアおよびそれらの組合わせからなる群から選ばれる 請求の範囲9に記載のプロセス。 11.更に、コートされた粉末を酸で処理すること、および当該処理粉末を周囲 温度の近傍で固化することを包含する請求の範囲1に記載のプロセス。 12.酸が、酢酸、フルオロホウ酸、硫酸、フルオリックアシッド、クエン酸、 アジピン酸、アスコルビン酸、硝酸からなる群から選ばれる請求の範囲11に記 載のプロセス。 13.酸が、フルオロホウ酸である請求の範囲12に記載のプロセス。 14.酸の濃度が、約1%〜約30%である請求の範囲12に記載のプロセス。 15.金属コートされた複合体、金属成分、金属合金あるいは金属間化合物の粉 末、粒子、箔またはシートを周囲温度またはその近傍温度でネット状物に固化あ るいは冷間圧接するプロセスであって、当該プロセスは、 金属コートされた複合体、金属成分、金属合金あるいは金属間化合物の表面か ら酸化物または吸着ガスを除去して、表面酸化物または表面ガスのない金属成分 、金属合金あるいは金属間化合物を形成すること、 金属コートされた複合体、金属成分、金属合金あるいは金属間化合物の粉末、 粒子、箔またはシートの表面を貴金属またはより貴な金属の環境で覆うこと、 該覆われた、表面酸化物または表面ガスのない、金属コートされた複合体、金 属成分、金属合金あるいは金属間化合物を酸化物除去剤にて処理すること、およ び 処理された金属コートされた複合体、金属成分、金属合金あるいは金属間化合 物を周囲温度またはその近傍温度でネット状物に固化すること を包含する。 16.覆うことを、粉末、粒子、箔またはシートの表面をコートすることにより 行う請求の範囲15に記載のプロセス。 17.粉末が約0.1μm〜約100μmの寸法を有し、シートが約500μm までの厚さを有し、かつ箔が約1μm〜約1000μmの厚さを有する請求の範 囲15に記載のプロセス。 18.金属成分、金属合金あるいは金属間化合物が、Ag,Au,In,Sn, Ti,Cu,Al,Mn,Fe成分、それらの合金あるいは金属間化合物からな る群から選ばれる請求の範囲15に記載のプロセス。 19.酸化物除去剤が、フルオロホウ酸、硫酸、フッ化水素酸、塩酸、クエン酸 、アジピン酸、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カ リウム、アンモニウムバイフルオライドを有するかあるいは有しないスルファミ ン酸、および硝酸からなる群から選ばれる酸である請求の範囲15に記載のプロ セス。 20.酸が希酸であり、かつ約1%〜約30%の濃度である請求の範囲19に記 載のプロセス。 21.酸がフルオロホウ酸であり、かつ約2容量%〜約10容量%の濃度である 請求の範囲19に記載のプロセス。 22.金属コートされた複合体、金属成分、金属合金あるいは金属間化合物を希 酸中で陽極的にあるいは陰極的に処理することにより、その表面酸化物あるいは 表面ガスを除去する請求の範囲15に記載のプロセス。 23.希酸が、酢酸、フルオロホウ酸、硫酸、フルオリックアシッド、クエン酸 、アジピン酸、アスコルビン酸および硝酸からなる群から選ばれる請求の範囲2 2に記載のプロセス。 24.金属コートされた複合体、金属成分、金属合金あるいは金属間化合物を、 酸化物を置換する金属の電解液中に浸漬することによりその表面酸化物あるいは 表面ガスを除去する請求の範囲15に記載のプロセス。 25.酸化物を置換する金属が、Au,Ag,Fe,Pt,Pd,Ni,Coお よびCuからなる群から選ばれる請求の範囲24に記載のプロセス。 26.電解液が、酸化物を置換する金属のスルファミン酸塩、ヨウ化物、シアン 化物、硝酸塩、ピロリン酸塩、フルオロホウ酸塩またはスルフィド塩からなる群 から選ばれる請求の範囲25に記載のプロセス。 27.電解液が、酸化物を置換する金属のフルオロホウ酸塩である請求の範囲2 6に記載のプロセス。 28.金属コートされた複合化合物が、銅コートグラファイト、銅コートダイア モンド、銅コートタングステン、ニッケルコートチタニウム、銅コートアルミニ ウム、錫コートニッケル、および錫およびニッケルコートチタンからなる群から 選ばれる請求の範囲15に記載のプロセス。 29.酸化物除去剤が、約1%〜約30%のフルオロホウ酸であり、かつ金属コ ートされた複合化合物が、銅コートタングステンである請求の範囲28に記載の プロセス。 30.金属コートされた複合体が、固いスチール型中にて約828〜約1380 MPaの圧力下で固化される請求の範囲28に記載のプロセス。 31.固化が、鍛造あるいは鋳造プレスで生じる請求の範囲15に記載のプロセ ス。 32.固化が、箔あるいはシートをロールボンディングすることにより行われる 請求の範囲15に記載のプロセス。 33.ダイアモンド、タングステンあるいはグラファイトの粒径分布が、二峰性 (bimodal)または三峰性(trimodal)であり、それにより小サイズの金属コートさ れた複合体粒子が、より大きな金属コートされた複合体粒子の間の空間を充填す る請求の範囲28に記載のプロセス。 34.金属成分を固化し、そして約1%〜約5%濃度の希酸中で当該金属成分を すすぐことにより、表面酸化物を除去する請求の範囲15に記載のプロセス。 35.急速な拡散対が、酸化物除去剤で処理する間に、歯の空洞中でその場で固 化する請求の範囲15に記載のプロセス。 36.急速な拡散対が、銀および錫である請求の範囲35に記載のプロセス。 37.金属成分、金属合金あるいは金属間化合物が、箔の形態であり、希酸中で 陰極的に表面酸化物あるいは吸着ガスを除去した後に固化し、そして患者の口中 の歯の空洞をその場で充填するため互いに圧接される請求の範囲15に記載のプ ロセス。 38.金属成分が金であり、吸着表面層が希硫酸中での陰極処理により除去され る請求の範囲15に記載のプロセス。 39.歯科用道具が、粉末、箔あるいはシートをネット状物に固化するのに用い られる請求の範囲15に記載のプロセス。 40.ロールボンディングが、第1の金属あるいは合金を第2の金属あるいは合 金と一緒に固化または圧接するのに使用され、当該第2の金属あるいは合金が、 当該第1の金属あるいは合金と異なっている請求の範囲15に記載のプロセス。 41.均衡プレスが、粉末、箔あるいはシートを固化するのに用いられる請求の 範囲15に記載のプロセス。 42.大量の金属間化合物あるいは均一に分布した二相合金を合成するプロセス であって、当該プロセスは、 第2のより貴な成分を電解液に溶解し、第1のより卑な成分の粉末を当該電解 液に浸漬し、電解液から第2の成分を第1の粉末成分上に沈殿させることによっ て、第1の成分の粉末と第2の成分の間に大きな界面を生ぜしめること、および 第1の粉末と第2の成分の間の大きな界面により、周囲温度あるいは周囲温度 付近で、第1の成分の粉末と第2の成分から金属間化合物あるいは均一な二相合 金を形成すること、 を包含する。 43.第1の成分が、Sc,Y,Ln,Ti,Zr,Th,U,NpおよびPu からなる群から選ばれ、かつ第2の成分が、Fe,Co,Ni,PdおよびPt からなる群から選ばれる請求の範囲42に記載のプロセス。 44.更に、形成される金属間化合物の組成比を制御するために、電解質の濃度 、電解液と固体成分の量、および浸漬時間を調節することを包含する請求の範囲 43に記載のプロセス。 45.第1の成分がNb,Mo,TaおよびWからなる群から選ばれ、かつ第2 の成分がCu,AgおよびAuからなる群から選ばれる請求の範囲42に記載の プロセス。 46.均一に分散した二相合金が形成される請求の範囲45に記載のプロセス。 47.第1の成分がIn,Ti,SnおよびPbからなる群から選ばれ、かつ第 2の成分がPd,Cu,AgおよびAuからなる群から選ばれる請求の範囲42 に記載のプロセス。 48.更に、化学的に不活性な微細な分散成分を電解液に加え、それにより当該 化学的に不活性な成分が金属マトリックス中に均一に分散される金属マトリック ス成分を形成することを包含する請求の範囲47に記載のプロセス。 49.化学的に不活性な微細な分散成分が、アルミナ粉末、炭化ケイ素、グラフ ァイト、ダイアモンド、サファイア、およびそれらの組み合わせからなる群から 選ばれる請求の範囲48に記載のプロセス。 50.更に、形成される二相合金の組成比を制御するために、電解液の濃度、電 解液と固体成分の量、および浸漬時間を調節することを包含する請求の範囲47 に記載のプロセス。 51.二相合金が形成され、第1の成分がアルミニウムであり、かつ第2の成分 がZn,Sn,Cr,FeおよびNiからなる群から選ばれる請求の範囲42に 記載のプロセス。 52.更に、大量の金属間合金あるいは二相合金をネット状に近い形状に固化す るために、軸方向圧力成形または射出成形を適用することを包含する請求の範囲 42に記載のプロセス。 53.周囲温度で歯科用の手動器具によって加えられる圧力下で、歯科用修復材 料を形成するプロセスであって、当該プロセスは、 硬い金属間成分または金属成分を貴金属にてコートすることにより表面処理す ること、 該表面処理された硬い金属間成分または金属成分を希酸に加えてスラリーを形 成すること、および 該スラリーを手動の歯科用器具を使用して固体に固化すること を包含する。 54.硬い金属間成分がAg4Snである請求の範囲53に記載のプロセス。 55.金属が錫であり、かつ貴金属がAgである請求の範囲53に記載のプロセ ス。 56.貴金属が、Au,Ag,PtまたはPdである請求の範囲54に記載のプ ロセス。 57.貴金属が、硬い金属間成分または金属成分と貴金属との混合物中、約10 〜約100容積%で存在する請求の範囲53に記載のプロセス。 58.固化が、歯科患者の歯の空洞でその場で行われる請求の範囲53に記載の プロセス。 59.酸が、酢酸、硫酸、フルオロホウ酸、フッ化水素酸、クエン酸、アジピン 酸、アスコルビン酸および硝酸からなる群から選ばれる請求の範囲53に記載の プロセス。 60.酸が、フルオロホウ酸である請求の範囲59に記載のプロセス。 61.酸が、約1%〜約30%の濃度である請求の範囲59に記載のプロセス。 62.フルオロホウ酸が、約2容量%〜約10容量%の濃度である請求の範囲6 0に記載のプロセス。 63.フルオロホウ酸が、約2.5容量%の濃度である請求の範囲62に記載の プロセス。
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