JPH0649881B2 - 銅−酸化物系分散強化材料の製造方法 - Google Patents

銅−酸化物系分散強化材料の製造方法

Info

Publication number
JPH0649881B2
JPH0649881B2 JP61036128A JP3612886A JPH0649881B2 JP H0649881 B2 JPH0649881 B2 JP H0649881B2 JP 61036128 A JP61036128 A JP 61036128A JP 3612886 A JP3612886 A JP 3612886A JP H0649881 B2 JPH0649881 B2 JP H0649881B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy
alloy powder
copper
oxide
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61036128A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62192544A (ja
Inventor
茂樹 越智
農士 黒石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP61036128A priority Critical patent/JPH0649881B2/ja
Publication of JPS62192544A publication Critical patent/JPS62192544A/ja
Publication of JPH0649881B2 publication Critical patent/JPH0649881B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、点溶接用電極材料、高導電材料等に用いられ
る酸化物分散強化型銅合金の製造方法に関するものであ
る。
[従来の技術] 一般に電極材料、高導電材料、高強度材料として用いら
れる銅系合金には、析出硬化型と分散強化型の2種類が
ある。析出硬化型銅合金としては、Cu−Cr、Cu−
Cr−Zr、Cu−Cdなどの合金がある。これらの析
出硬化型銅合金は、時効処理によって銅と添加合金成分
の金属間化合物の析出粒子を銅マトリックス中に均一に
分散析出させることによって合金強化を行なっている。
析出硬化型銅合金は、400℃以下の温度域で高強度で
あり信頼性があるが、高温下に曝されると析出物が溶融
し合金強度が低下する。
一方、分散強化型合金は、酸化物などのセラミックを微
細均一に銅マトリクス中に分散させたもので、合金融点
近傍の比較的高温度まで優れた強度を有している。分散
強化型合金の製造方法としては、内部酸化法、機械的合
金化法、化学的共沈法、粉末溶結法などが知られてい
る。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、このような従来の分散強化型合金の製造方法
には種々の問題点があった。
内部酸化法は、分散粒子を均一に分散して分布させるこ
とが可能であるが、製造可能な合金系が限定され、また
添加でき得る合金元素の種類や量に著しい制限があると
いう問題点を有していた。
機械化合金化法は、合金成分や添加量などの制限がほと
んどなく製造条件も比較的簡単で量産に適するが、原料
として微細な分散粒子を必要とするという問題点があっ
た。
また、化学的共沈法では、均一に分散することは容易で
あるが、不純物の混入、廃液処理、合金成分の制限など
に問題があった。
それゆえに、本発明の目的は、上記の問題点を解消し、
耐熱性、導電性および熱伝導性などに優れた品質の高い
酸化物分散強化型銅合金材料を工業的生産に適した簡単
な工程で製造する方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段および作用] 本発明者等は、上述の問題点を克服する銅一酸化物系分
散強化材料の製造方法について種々検討した結果、乾式
アトライタボールミル中で合金粉末同士を繰返し圧着・
粉砕させることによって、合金中の易酸化性合金元素を
選択的に酸化させ微細な酸化物を生成させると同時に、
その生成した酸化物を直ちに均一かつ微細にマトリクス
中に再分散させることができることを見い出した。さら
に、このようにしてメカニカルアロイング処理した銅合
金粉を続いて還元し固型化することにより合金特性の優
れた分散強化材料が得られることを見い出した。
本発明は、銅合金粉を酸化性雰囲気でメカニカルアロイ
ング処理することによって合金成分を選択的に酸化させ
る工程、該工程により生成した過剰の酸化物を還元させ
る工程および還元後の銅合金粉を固型化する工程を含む
ことを特徴とする、銅一酸化物系分散強化材料の製造方
法である。
本発明においてメカニカルアロイング処理は、酸化性雰
囲気中で行なわれ、水冷方式の乾式アトライタ・ボール
ミル装置などを用いて行なうことができる。合金粉末を
単に内部酸化すると、酸素が内部にまで拡散していくの
に時間がかかり、かつ表層と内部では生成する酸化物粒
子の大きさの分布が異なる。また、高濃度の添加元素を
含む場合、外部酸化と異なり粒子表面にのみ酸化物が生
成凝集し、最終的に合金組織中の酸化物の分散が悪くな
る。しかしながら、本発明におけるメカニカルアロイン
グ処理では、合金粉末がボール間で圧縮・粉砕されるた
め、次々に新しい合金面が生じ、かつボール同士あるい
はボールと容器の衝突による温度上昇によって酸化が極
めて効率的に進行し、生成した酸化物は合金粉末の圧縮
・粉砕により極めて速やかに再分布し微細化していく。
このため、従来よりも極めて微細で均一な酸化物を有す
る複合合金粉末を得ることができる。
この圧縮・粉砕はメカニカルアロイング処理の初期にお
いて最も激しく起こるので、雰囲気やエネルギ投入量を
制御して選択的な酸化のみを優先的に進行させ、中期お
よび後期では不活性雰囲気にして複合合金粉末が過剰に
酸化されないように防止することが望ましい。
以上のような選択的な酸化とメカニカルアロイング処理
によって得られた複合粉末は、次に還元処理される。こ
の還元処理は、過剰な酸素、すなわち合金中の易酸化性
合金元素を酸化させるのに必要な量以上の余分な酸素を
取り除くために行なうものである。過剰の酸化物、特に
酸化銅は水素脆性、導電性の低下および延性の劣化の原
因となる。また、複合粉末の粒子表層の酸化物を還元処
理により取り除くと、次の工程の固型化処理の際に複合
粉末同士の結合強度を増加させ最終的な材料加工性を向
上させるのに極めて有効である。
酸化物分散複合粉末は、一般に加工しにくく、かつ体積
拡散率が低いので、金型プレス→焼結などのプロセスで
は容易に真密度の合金を得ることができない。したがっ
て、還元によって正常な表面を有した本発明の方法によ
る複合粉末は、熱間押出し加工、ホットプレスなどによ
って固型化し真密度まで高めることができるため、望ま
しいものである。
なお、銅合金は変形しやすく粉末同士で接合しやすいの
で、有機系潤滑剤を添加して復合粉末の過度の粗大化を
防ぐことは、粉末の固型化工程を容易にする上で好まし
い。
以上のように本発明の製造方法によると、選択的な酸化
とメカニカルアロイング処理を同時に行なうので、従来
の製造方法に比較して酸化物を均一かつ微細に分布させ
ることができる。このため、耐熱性、耐摩耗性などを著
しく向上させることができる。また、複合粉末の表層を
還元により清浄化して固型化するので、導電性、加工性
の良い合金を得ることができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
実施例1 Arガスアトマイズ法によって、−100メッシュのC
u−0.64重量%Al合金粉末を作成した。このCu
合金粉末を9.5mmφのステンレスボールとともに乾式
アトライタ装置に装入し、アジテータ回転数150rpm
で48時間メカニカルアロイング処理して、合金粉末中
のAlをAlに変換した。処理開始より16時間
後までの間は、Ar+10%Oガスを150cc/分流
し、16時間後から32時間後までの間は同じ組成のガ
スを約50cc/分流した。その後、真空脱気し、Ar雰
囲気で最終までメカニカルアロイング処理を行なった。
次に得られた粉末を500℃のH還元雰囲気中で1時
間処理して、過剰な酸化物であるCuO等を取り除い
た。この復合銅合金粉末を銅製シースに入れ、500
℃、10−3torrの真空雰囲気で脱ガス処理し封入
した。
押出温度850℃、押出比=10:1、加熱時間1時間
の条件で熱間押出加工して固型化し、約20mmφの棒材
を得た。次にスエージング加工および伸線加工によっ
て、12mmφのCu−1.2重量%Al合金線材
とし、その合金特性を調べ、結果を第1表に示した。
また、原料の合金粉末としてCu−0.64重量%Al
合金粉末の代わりにCu−0.318重量%Al合金粉
末を用い、上述と同様にして合金線材(Cu−0.6重
量%Al)を得た。この結果についても第1表に
併せて示した。
第1表から明らかなように本発明の製造方法により得ら
れる分散強化材料は、優れた導電率、引張り強度および
伸びを示している。
実施例2 回転アトマイズ法によって、−100メッシュのCu−
1.5重量%Al合金粉を作成した。このCu合金粉5
kgを9.5mmφのステンレスボール100kgとともに乾
式ボールミル装置に入れて、回転数36rpmで120時
間メカニカルアロイング処理してAlをAlに変
換した。処理開始から20時間後までの間はAr+5%
の混合ガスを120cc/分流し、その後Ar+5%
を封入して120時間までメカニカルアロイング処
理を行なった。得られた合金粉末を篩分けし−14メッ
シュとして、水素ガス雰囲気中、500℃×2時間処理
して過剰な酸化物を取り除いた。この合金粉末を銅製シ
ースに入れて600℃、10−3torrで2時間の脱
ガス処理し、その後密封した。押出温度860℃、加熱
時間2時間、押出比=22:1の条件で押出加工して、
約15mmφの棒材を得た。熱間ドローベンチ、スエージ
ング加工で10mmφの線材にし、その合金特性を調べた
結果、導電率88.5(%IACS)、熱伝導率0.8
cal/cm2/cm/℃、引張強度68kgf/mm2、伸び
9.4%であった。したがって、この発明の製造方法に
より、優れた強度および導電性を有する分散強化材料の
得られることが明らかになった。
実施例3 Nガスアトマイズ法によって、−100MESHのC
u−0.4重量%Cr合金粉末、Cu−0.4重量%C
r−0.12重量%Zr合金粉末、Cu−0.36重量
%Cd合金粉末を作製した。
このCu合金粉末5kgを9.5mmφのステンレスボー
ル100kgとともに乾式ボールミル装置に入れて、ア
ジテータ回転数100rpmで48時間メカニカルアロイ
ング処理して、添加元素Cr、Zr、CdをCr
、ZrO、CdO酸化物に変換した。処理雰囲
気は、Ar+5%O混合ガス流量中であった。
次に、得られた合金粉末を水素還元雰囲気中で加熱処理
して、銅酸化物CuOを金属Cuへ変換した。
続いて、この銅一酸化物合金粉末を銅シースに入れ、5
00℃、10−3Torrで加熱、脱ガス処理して、密
封した。加熱温度860℃で1時間加熱し、鍛造加工に
よって固化し、50φ×30mmのブロックを得た。
これらの3種の銅−酸化物合金の特性を調べた結果を、
第2表に示す。
第2表より明らかなように、本発明の製造方法により、
優れた強度、伸び、導電性を有する酸化物分散強化合金
が得られることが判明した。
実施例4 実施例1において、メカニカルアロイング中にステアリ
ン酸を添加することによって、Cu中にAlの他
にCを分散するとともに、粗粉の発生および乾式アトラ
イタ内壁への過度のCu合金粉の付着を防止した。
得られたCu−1.2重量%Al合金の特性は、
導電率89%IACS、熱伝導度0.81(cal/cm
2)/(cm/℃)、引張強度60kgf/mm2、伸び10
%、硬度86であり、良好であった。
[発明の効果] 以上の説明のように、本発明の製造方法では、添加元素
を選択的に酸化するとともにメカニカルアロイング処理
することにより、生成酸化物の微細化、再分散化を同時
に行ない、分散性の優れた合金粉末としている。さら
に、この合金粉末を還元した後、固型化することによ
り、加工性の良い耐熱・導電性の銅−酸化物系分散強化
材料を得ることができる。
したがって、本発明の製造方法は、点溶接用電極材料、
高強度導電材料、耐熱性導電材料、熱交換器用部材、I
Cリードフレーム材料などに幅広く利用され得るもので
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅合金粉を、初期段階では酸素分圧が制御
    された酸化性雰囲気下で、中期段階および後期段階では
    不活性雰囲気下でメカニカルアロイング処理することに
    よって、合金成分を選択的に酸化させる工程、該工程に
    より生成した過剰の酸化物を還元する工程および還元後
    の銅合金粉を固型化する工程を含むことを特徴とする、
    銅−酸化物系分散強化材料の製造方法。
JP61036128A 1986-02-19 1986-02-19 銅−酸化物系分散強化材料の製造方法 Expired - Lifetime JPH0649881B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61036128A JPH0649881B2 (ja) 1986-02-19 1986-02-19 銅−酸化物系分散強化材料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61036128A JPH0649881B2 (ja) 1986-02-19 1986-02-19 銅−酸化物系分散強化材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62192544A JPS62192544A (ja) 1987-08-24
JPH0649881B2 true JPH0649881B2 (ja) 1994-06-29

Family

ID=12461144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61036128A Expired - Lifetime JPH0649881B2 (ja) 1986-02-19 1986-02-19 銅−酸化物系分散強化材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0649881B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2002366309A1 (en) * 2001-12-18 2003-06-30 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Metal oxide dispersion

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE408435B (sv) * 1976-11-03 1979-06-11 Hoeganaes Ab Sett att framstella ett kopparhaltigt jernpulver
JPS5891138A (ja) * 1981-11-26 1983-05-31 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 銅基アルミニウム合金アトマイズ粉の選択酸化法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62192544A (ja) 1987-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3779714A (en) Dispersion strengthening of metals by internal oxidation
CN109576529B (zh) 高性能弥散铜合金及其制备方法
JP2016074950A (ja) 銅合金及びその製造方法
US4077816A (en) Dispersion-strengthened metals
US4752333A (en) Alloys having high electrical and mechanical characteristics, the production thereof and the uses thereof in particular in the electrical, electronic and connection arts
US4440572A (en) Metal modified dispersion strengthened copper
JPS63105939A (ja) 銅を基礎とする分散時効処理合金の製法
US3525609A (en) Copper alloy material
JP3125851B2 (ja) アルミナ分散強化銅の製造法
US5551970A (en) Dispersion strengthened copper
JP2944995B1 (ja) 電極材料、電極材料の製造方法及び電極の製造方法
JPS5931838A (ja) 耐熱,導電性分散強化銅合金材料の製造方法
JPH0649881B2 (ja) 銅−酸化物系分散強化材料の製造方法
US4731132A (en) Oxide dispersion hardened aluminum composition
JPH0651895B2 (ja) 耐熱アルミニウム粉末冶金合金
US3895942A (en) Strong, high purity nickel
JPS6148573B2 (ja)
USRE31902E (en) Dispersion strengthened metals
RU2074898C1 (ru) Композиционный материал на основе меди и способ его изготовления
US3990861A (en) Strong, high purity nickel
JPH07188702A (ja) Ag基合金粉末及びその製造方法
DE2215686A1 (de) Verfahren zur Herstellung von Form korpern aus einem Dispersionswerkstoff auf Edelmetall Basis
JPH0355531B2 (ja)
JPH0375321A (ja) 酸化物分散強化銅合金の製造方法
JP3370467B2 (ja) セラミックス析出銅合金およびその製造方法