JPH1048209A - ヒトラクトフェリンの分析方法、感染症のスクリーニング方法及びスクリーニング用キット - Google Patents

ヒトラクトフェリンの分析方法、感染症のスクリーニング方法及びスクリーニング用キット

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JPH1048209A
JPH1048209A JP22174496A JP22174496A JPH1048209A JP H1048209 A JPH1048209 A JP H1048209A JP 22174496 A JP22174496 A JP 22174496A JP 22174496 A JP22174496 A JP 22174496A JP H1048209 A JPH1048209 A JP H1048209A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 尿路感染症や細菌感染性下痢症等の感染症を
確実に検出することができる便又は尿中のヒトラクトフ
ェリンの分析方法、感染症のスクリーニング方法及びス
クリーニング用キットを提供する。 【解決手段】 ヒトラクトフェリンの鉄飽和度に反応性
が影響されない抗ヒトラクトフェリン抗体を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、便又は尿中のヒトラク
トフェリンを分析する方法に関する。また、ヒトラクト
フェリンを分析することからなる感染症(例えば、尿路
感染症又は細菌感染性下痢症)のスクリーニング方法及
びスクリーニング用キットにも関する。
【0002】
【従来の技術】尿路感染症や細菌感染性下痢症等におい
ては、その感染(炎症)部位から、便中や尿中に多量の
白血球が浸潤する。従って、尿路感染症や細菌感染性下
痢症の診断には、便又は尿検体の細菌培養検査と並行し
て、白血球の鏡検法が用いられている。しかし、白血球
は便又は尿中では非常に不安定で破砕し易いため、鏡検
法では操作に迅速性と熟練度を要求されるだけでなく、
正確性に欠け、更には保存便又は保存尿検体には適用困
難である。そのため、鏡検法に代わる尿中の白血球検出
法として、白血球の顆粒中に存在するエステラーゼ活性
を、酵素反応を組み入れたアゾ・カップリング反応を用
いて測定し、対象とする尿路感染症を検出する方法[例
えば、J.Clin.Microbiol.,p.85
2〜p.854(1982)]が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エステ
ラーゼ活性測定法は、尿保存剤のホルムアルデヒドによ
る偽陽性や、尿中のタンパク質、セファレキシンやゲン
タマイシン等の抗生物質、尿保存剤のホウ酸、アスコル
ビン酸、ビリルビン及び化学療法剤ニトロフラントイン
等の影響による偽陰性が起こるうえに、便検体には適用
不可能である。
【0004】一方、白血球の顆粒内には、鉄結合性タン
パク質であるラクトフェリンも多量(4.9μgヒトラ
クトフェリン/106 個白血球)に存在しており、便又
は尿中の白血球のマーカーとなり得ることが知られてい
る[J.Clin.Microbiol.,30
(5),p.1238〜p.1242(1992)]。
従って、本発明の目的は、ヒトラクトフェリンを測定対
象とし、便又は尿中の白血球の顆粒内の鉄結合性タンパ
ク質であるヒトラクトフェリンを検出することにより、
鏡検法やエステラーゼ活性測定法に代わる尿路感染症や
細菌感染性下痢症等の感染症の確実な検出方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヒトラクトフ
ェリンの鉄飽和度に反応性が影響されない抗ヒトラクト
フェリン抗体を用いることを特徴とする、便又は尿中の
ヒトラクトフェリンを免疫学的に分析する方法に関す
る。また、本発明は、前記の分析方法によって便又は尿
中のヒトラクトフェリンを分析することを特徴とする、
感染症のスクリーニング方法にも関する。更に、本発明
は、ヒトラクトフェリンの鉄飽和度に反応性が影響され
ない抗ヒトラクトフェリン抗体、ヒトラクトフェリンの
鉄飽和度に反応性が影響されない標識化抗ヒトラクトフ
ェリン抗体、及び界面活性剤含有検体希釈液を含む、感
染症のスクリーニング用キットにも関する。本明細書に
おいて「分析」とは、分析対象であるヒトラクトフェリ
ンの存在を検出すること、及びヒトラクトフェリンを定
量的又は半定量的に測定することのいずれをも含む。従
って、本明細書において「分析方法」とは、分析対象で
あるヒトラクトフェリンの存在を検出する方法、及びヒ
トラクトフェリンを定量的又は半定量的に測定する方法
のいずれをも含む。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
ラクトフェリンは鉄結合性タンパク質であるが、鉄結合
量は必ずしも一定でなく、便又は尿中におけるヒトラク
トフェリンの鉄飽和度も現在のところ明らかではない。
従って、ヒトラクトフェリンを免疫学的に分析する場合
に、ポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体とし
て、その反応性がヒトラクトフェリンの鉄飽和度に影響
されない抗体を選択して用いれば、正確に感染症に起因
するヒトラクトフェリンを検出することができる。この
ように分析したヒトラクトフェリンの値から、例えば尿
路感染症や細菌感染性下痢症等を正確にスクリーニング
することができる。
【0007】本発明で用いられる抗ヒトラクトフェリン
抗体は、ポリクローナル抗体あるいはモノクローナル抗
体のいずれであることもできる。ポリクローナル抗体の
調製又はモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ
の分離並びにモノクローナル抗体の調製は、従来公知の
手段に従って実施することができる。例えば、ラクトフ
ェリン(例えば、哺乳動物、特にヒトの母乳、又は白血
球由来のヒトラクトフェリン)を免疫原として用い、哺
乳動物や鳥類(例えば、ウサギ、マウス、又は鶏等)を
通常の方法により免疫することにより行う。免疫には、
例えば、免疫原溶液を等量のフロイントの完全アジュバ
ント又は不完全アジュバントと乳化混合し、ウサギやマ
ウス等に接種(初回免疫)し、以後、2〜4週間の間隔
で同様の操作を行い、数回免疫する方法等がある。ポリ
クローナル抗体は、このように免疫した動物等の血液を
採取し、抗血清として調製する。
【0008】またモノクローナル抗体を作製する場合
は、例えば、最終免疫して数日後のマウス等から得た脾
臓細胞等を、細胞融合工程に用いることができる。細胞
融合のもう一方の親細胞であるミエローマ細胞(骨髄腫
細胞)としては、各種の公知の細胞株、例えば、p3・
NS−1/1・Ag4.1[Eur.J.Immuno
l.,5;511−517(1975)]、SP2/0
−Ag14[Nature,276;269−270
(1978)]、P3−X63−Ag8.653[J.
Immunol.,123;1548−1550(19
79)]等を使用することができる。
【0009】細胞融合は通常の方法、例えば、公知の融
合促進剤(ポリエチレングリコールなど)を用いて行う
ことができ、細胞の混合比率も、例えば、マウスの脾臓
細胞に対してミエローマ細胞を約1/5〜1/10程度
の割合で行うことができる。細胞融合剤としては、例え
ば、市販の細胞融合用ポリエチレングリコール[分子量
1500(Boehringer Mannheim
製)]を用いることができる。細胞融合は、前記の細胞
融合剤中で脾臓細胞とミエローマ細胞とをよく混合する
ことによって行い、選別用培地(例えば、HAT培地)
中で培養することによりハイブリドーマのみを増殖した
後、その培養上清中の抗体産生の有無を、例えばELI
SA法によって測定し、目的とするハイブリドーマを分
離することができる。このハイブリドーマを、細胞クロ
ーニング法を用いてクローン化し、モノクローナル抗体
産生細胞を得ることができる。また、ヒトラクトフェリ
ンの鉄飽和度に影響されないモノクローナル抗体を産生
するハイブリドーマの選択は、そのハイブリドーマの培
養上清のヒトラクトフェリンとの反応性を、鉄飽和度の
異なる種々のヒトラクトフェリンとの反応性に関して
(例えば、ELISA法で)確認することによって、行
うことができる。分離したハイブリドーマは、通常の培
地で培養することができ、液体窒素等の中で容易に長期
間保存することができる。
【0010】また、本発明で用いるモノクローナル抗体
は、目的のモノクローナル抗体を産生するハイブリドー
マを培養することにより、容易に調製することができ
る。ハイブリドーマの培養は、例えば、約5%二酸化炭
素、約37℃及び加湿の条件下で、培養に適した任意の
培地を用いて行うことができるが、好適にはイスコフ改
変ダルベッコ培地に10%ウシ胎児血清(以下FBSと
いう)を含む培地を用いる。またイン・ビボの場合に
は、例えばマウスの腹腔中で培養するのが好ましい。
【0011】抗体溶液としては、ポリクローナル抗体の
場合には抗血清を、モノクローナル抗体の場合にはイン
・ビトロで培養した培養液又はマウスの腹腔中で培養し
て得た腹水を用いることができるが、これらを出発材料
として用いて、更に分離・精製して得た抗体を用いるこ
ともできる。抗体の分離、精製には、タンパク質の分
離、精製に一般的な方法、例えば硫安塩析、イオン交換
クロマトグラフィー、分子篩カラムクロマトグラフィ
ー、アフィニテイークロマトグラフィー、又は透析等の
方法を用いることができる。
【0012】こうして得られた抗体(すなわち、反応性
がヒトラクトフェリンの鉄飽和度に影響されない抗体)
1種又は2種以上を用いて、後述するヒトラクトフェリ
ンの免疫学的分析方法、及び感染症のスクリーニング方
法を実施することができ、更には感染症のスクリーニン
グ用キットを構成することができる。なお、ヒトラクト
フェリンは1分子当り最大2分子の鉄を結合するので、
本明細書において「ヒトラクトフェリンの鉄飽和度」と
は、ヒトラクトフェリン1分子当りの結合鉄分子数が2
(飽和型)、1(部分飽和型)又は0(非結合型)のい
ずれかであることを意味する。また、ヒトラクトフェリ
ンは鉄を結合するか否かで(特に鉄結合部位の)立体
(高次)構造がわずかに変化する。従って、「反応性が
ヒトラクトフェリンの鉄飽和度に影響されない抗体」と
は、鉄結合の有無(度合い)により生ずるヒトラクトフ
ェリン立体(高次)構造の変化に無関係に一定の結合能
を有する抗体をいう。
【0013】前記の方法に従い、例えば、ヒトラクトフ
ェリンで免疫したウサギの抗血清から、常法により、ウ
サギポリクローナル抗ヒトラクトフェリン抗体を得るこ
とができる。また、例えば、ヒトラクトフェリンで免疫
したマウスの脾細胞と、マウスの骨髄腫細胞とを融合さ
せてモノクローナル抗体ヒトラクトフェリン抗体産生細
胞を作製し、培養上清からマウスモノクローナル抗ヒト
ラクトフェリン抗体を得ることができる。本発明では、
これらのウサギポリクローナル抗ヒトラクトフェリン抗
体及びマウスモノクローナル抗ヒトラクトフェリン抗体
のうち、ヒトラクトフェリンの鉄飽和度に反応性が影響
されない抗体を選択して用いる。本発明者は、後記実施
例で示すように、ヒトラクトフェリンの鉄飽和度に反応
性が影響されない抗体として、実際に、ウサギポリクロ
ーナル抗体(以下、H15抗体と称す)、及びマウスモ
ノクローナル抗体(以下、15G11−04抗体、17
B04−08抗体、17G05−10抗体及び32D0
1−10抗体と称す)を得ることができた。
【0014】本発明においては、検体として便又は尿を
使用する。この便又は尿をそのまま用いることもできる
が、正常便又は正常尿中に存在するヒトラクトフェリン
量では、ヒトラクトフェリンを検出することができない
ように便又は尿試料を希釈することにより、検出感度を
調整して用いるのが好ましい。検体希釈液としては、反
応系に影響を与えない水性液体であれば特に限定され
ず、例えば、精製水、生理食塩水又は各種緩衝液を用い
ることができる。緩衝液としては、pH6〜9に緩衝能
を有する従来公知の緩衝液、例えば、リン酸緩衝液、ト
リス緩衝液、HEPES緩衝液等のグッド緩衝液、ホウ
酸塩緩衝液等を用いることができる。希釈液として好ま
しくは緩衝液を使用し、特に好ましくはホウ酸塩緩衝液
を用いる。
【0015】この際、検体中に含まれるタンパク質及び
/又は脂質等(非イオン性及びイオン性夾雑物)が、抗
体及び金コロイド、メンブレン、ラテックス粒子、磁気
ビーズ粒子、又はポリスチレン製プレート等に対して非
特異的に吸着し、測定に影響を与えることがある。検体
希釈液に界面活性剤を添加することにより、こうした非
特異的な吸着を回避することができる。界面活性剤とし
ては、例えば、非イオン系界面活性剤及び両性イオン系
界面活性剤を使用することが好ましい。特に、N−テト
ラデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プ
ロパンスルホン酸(以下、Zwittergentとい
う)、3−[(3−コラシドプロピル)ジメチルアンモ
ニオ]−プロパンスルホン酸(以下、CHAPSとい
う)、N,N−ビス(3−D−グルコンアミドプロピ
ル)コラミド(以下、BIGCHAPという)、及びポ
リエチレングルコールモノ−p−イソオクチルフェニル
エーテル(商品名「Triton X−100」;以
下、Triton X−100という)からなる4種の
界面活性剤を添加した検体希釈液を用いることにより、
非イオン性及びイオン性夾雑物による影響を効果的に排
除することができる。更に、牛血清アルブミン(BS
A)を共存させるとより効果的である。
【0016】これら添加剤の検体希釈液中濃度は、Zw
ittergentは好ましくは0.01〜0.15w
/v%、より好ましくは0.05〜0.1w/v%、C
HAPSは好ましくは0.01〜0.5w/v%、より
好ましくは0.05〜0.1w/v%、、BIGCHA
Pは好ましくは0.01〜0.3w/v%、より好まし
くは0.05〜0.1w/v%、Triton X−1
00は、好ましくは0.01〜0.5w/v%、より好
ましくは0.1〜0.3w/v%の範囲内で用いる。更
に、必要に応じてBSAを添加する場合には、その検体
希釈液中濃度は、好ましくは0.1〜1.0w/v%、
より好ましくは0.3〜0.7w/v%の範囲内で用い
る。
【0017】上記で得られた抗ヒトラクトフェリン抗体
を用いて、便又は尿中のヒトラクトフェリンを免疫学的
に分析するには、従来公知の任意の免疫学的分析手段を
適宜選択して適用することが可能である。例えば、酵素
免疫法、又は磁気ビーズ酵素免疫法を利用してラクトフ
ェリンを測定するには、例えば、上記ポリクローナル抗
体(例えば、H15抗体)をマイクロプレート又は磁気
ビーズに固相化する。そして、適当なブロッキング剤
(例えば、1.0%ゼラチン溶液)でブロッキングした
後、例えば、便試料(例えば、50mg程度)を上記検
体希釈液で約100〜4000倍に希釈する。また、尿
試料(例えば、100μl程度)を前記検体希釈液で約
5〜100倍に希釈する。それぞれの希釈液を試料溶液
として上記固相化抗体と反応させる。続いて、市販の標
識化キット(例えば、Amersham製ビオチン標識
キット;商品名RPN2202等)を用いて標識した上
記ポリクローナル抗体(例えば、H15抗体)と反応さ
せる。更に、標識アビジン(例えば、アルカリホスファ
ターゼ標識アビジン)を反応させた後、適当な基質(例
えば、p−ニトロフェニルリン酸二ナトリウム等)を加
えて発色させ、分光学的にその吸光度を検出する。一
方、コントロール試験として、試料の代わりにヒトラク
トフェリン標準試薬シリーズを用いること以外は前記と
同様の操作を実施して、ヒトラクトフェリン標準曲線を
作成し、前記の試料から得られた吸光度と比較すること
によって、前記試料中のヒトラクトフェリンの存在・不
在を検出し、又はヒトラクトフェリン量を定量的に測定
することができる。前記の酵素免疫法又は磁気ビーズ酵
素免疫法は、2種のモノクローナル抗体の組合せ、又は
ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体との組合せに
よって実施することもできる。
【0018】また、ラテックス凝集法、又は磁気ビーズ
凝集法を利用してヒトラクトフェリンを免疫学的に分析
する場合には、例えば、上記ポリクローナル抗体(例え
ば、H15抗体)をラテックスビーズ又は磁気ビーズに
固相化する。便試料(例えば、50mg程度)を上記検
体希釈液で20〜100倍に希釈する。また、尿試料
(例えば、100μl程度)を上記検体希釈液で20〜
10倍に希釈する。それぞれの希釈液を試料溶液として
上記固相化抗体と反応させる。室温で数分間(例えば、
3〜10分間)反応させた後、ラテックス又は磁気ビー
ズの凝集の有無を目視あるいは機械的に検出する。前記
のラテックス凝集法又は磁気ビーズ凝集法は、1種又は
2種以上のモノクローナル抗体の組合せ、又はポリクロ
ーナル抗体と1種以上のモノクローナル抗体との組合せ
を用いることによって実施することもできる。
【0019】更に、イムノクロマトグラフ法を利用して
ヒトラクトフェリンを免疫学的に分析する場合には、例
えば、上記ポリクローナル抗体(例えば、H15抗
体)、あるいは上記モノクローナル抗体(例えば、15
G11−04抗体、17B04−08抗体、17G04
−08抗体、又は32D01−10抗体)をヒトラクト
フェリン検出用抗体として用い、そしてヤギ抗ウサギI
gG抗体(Kappel製等)又はウサギ抗マウスIg
抗体(DAKO製等)を陽性コントロール抗体として用
いて、それらの抗体を支持体(例えばナイロンメンブレ
ン)上に固相化する。一方、上記ポリクローナル抗体
(例えば、H15抗体)、及び上記モノクローナル抗体
(例えば、15G11−04抗体、17B04−08抗
体、17G04−08抗体、又は32D01−10抗
体)を金コロイド(例えば、Auro Beads G
5,G10,G30;Pharmacia製等)で標識
し、これらの標識抗体を吸水パット(例えば、Lopr
osorb;Pole製等)に塗布して乾燥させた後、
上記の抗体固相化ナイロンメンブレンの一端に貼付す
る。そして、便試料(例えば、50mg程度)を上記検
体希釈液で100〜4000倍に、そして尿試料(例え
ば、100μl程度)を上記検体希釈液で2〜100倍
に希釈して調製した各希釈試料液を、試料液として吸水
パット上に塗布する。室温で5〜10分間放置した後、
ナイロンメンブレン上に固相化されたヒトラクトフェリ
ン検出用抗体及び陽性コントロール抗体による金コロイ
ドの捕獲に基づく着色(例えば赤紫−紫色)の有無を目
視あるいは機械的に判定する。このような操作法によ
り、試料中のヒトラクトフェリンを正確に分析すること
ができる。
【0020】なお、本発明において標識化されたポリク
ローナル抗体及び/又はモノクローナル抗体を用いる場
合には、従来公知の任意の方法によって、従来公知の任
意の標識(例えば、酵素タンパク質や金属コロイド)を
付けることができる。また、標識化されたポリクローナ
ル抗体及び/又はモノクローナル抗体として用いるラテ
ックス感作抗体も、従来公知の任意の方法によって調製
することができる。
【0021】図1に、酵素免疫法、イムノクロマトグラ
フ法、ラテックス凝集法、磁気ビーズ凝集法、磁気ビー
ズ酵素免疫法によるヒトラクトフェリンの測定可能濃度
範囲を示す。こうして、得られた結果は、感染症、例え
ば尿路感染症や細菌感染性下痢症等の診断指標として適
用することができる。酵素免疫法、又は磁気ビーズ酵素
免疫法により、ヒトラクトフェリンが便中に40μg/
g又はml便又はそれ以上、尿中に200ng/ml尿
又はそれ以上の量で検出された場合、またラテックス凝
集法、磁気ビーズ凝集法、又はイムノクロマトグラフ法
でヒトラクトフェリンが陽性の場合には、消化管及び尿
路中の細菌が陽性であるものと判断することができ、こ
うして尿路感染症及び細菌感染性下痢症等のスクリーニ
ング法が提供される。
【0022】本発明によるスクリーニング用キットは、
少なくともヒトラクトフェリンの鉄飽和度に反応性が影
響されない抗ヒトラクトフェリン抗体、ヒトラクトフェ
リンの鉄飽和度に反応性が影響されない標識化抗ヒトラ
クトフェリン抗体、及び界面活性剤含有検体希釈液から
構成することができる。それらの具体的な構成は、選択
する免疫学的手段によって適宜変更可能である。以下
に、イムノクロマトグラフ法によるスクリーニング用キ
ットの一例を示す。
【0023】便中ヒトラクトフェリン測定用のイムノク
ロマトグラフィー用キットの1態様 (1)ヒトラクトフェリン測定用イムノクロマトグラフ
小片(抗ヒトラクトフェリン抗体、標識化抗ヒトラクト
フェリン抗体、及び陽性コントロール抗体を含む) (2)検体希釈用緩衝液 (3)試料採取用具(例えば、滅菌アルミニウム軸綿
棒、又は滅菌定量キャピラリー) (4)試料希釈用容器(例えば、スプーン付キャップ、
及び検体希釈用緩衝液一定量入りの採便容器)
【0024】試験工程 (1)便検体を滅菌アルミニウム軸綿棒に十分に含ませ
る。 (2)綿棒を採便容器内の検体希釈用緩衝液中に浸し、
十分に洗い込み、便検体の希釈液を調製する。なお、粘
性便、軟様便、又は固形便等のように、綿棒で採取困難
な検体は、添付の定量キャピラリー又は採便容器のキャ
ップに付属しているスプーンで採取した後、採便容器内
の検体希釈用緩衝液中に浸し、均一に懸濁するまでよく
混和する。 (3)上記便検体の希釈液を添付の検体希釈用緩衝液を
用いて更に希釈し、被検液とする。 (4)被検液(例えば、約200μl)をとり、イムノ
クロマトグラフ小片先端の吸水パッドを浸し、所定時間
(例えば、10分間)静置した後、イムノクロマトグラ
フ小片の「ヒトラクトフェリン検出ゾーン」及び「陽性
コントロールゾーン」の着色の有無により判定する。例
えば、金コロイドを標識物として用いた場合には、以下
の表1の基準に従い判定する。
【0025】
【表1】 ヒトラクトフェリン検出ゾーン 陽性コントロールゾーン 判 定 赤紫 〜 紫色 赤紫 〜 紫色 陽 性 無 色 赤紫 〜 紫色 陰 性 赤紫 〜 紫色 無 色 再試験 無 色 無 色 再試験 尿検体についても、希釈率を適宜変更して、前記と同様
の工程によって、ラクトフェリンを分析することができ
る。
【0026】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。以下の実施例において、ヒトラクトフェリンをhL
Fと称することがある。実施例1:ウサギポリクローナル抗ヒトラクトフェリン
抗体の作製 免疫原として、ヒトラクトフェリン(Sigma製;L
−0520)(4mg/ml)の生理食塩水溶液500
μlを等量のフロイント完全アジュバント(ヤトロン
製)と十分に混合し、日本白色種ウサギ(14週齢;
雌)に対して皮下に初回免疫を行った。4週間後、ヒト
ラクトフェリン(1mg/ml)の生理食塩水溶液50
0μlを等量のフロインド不完全アジュバント(和光純
薬工業製)と十分に混合し、上記ウサギに対して皮下に
追加免疫を行った。更に4週間後、追加免疫と同様の方
法で最終免疫を行った。最終免疫から2週間後に採血を
行い、抗血清を回収した。この抗血清に対して33%飽
和硫安塩析を行って、IgG粗画分を得た後、このIg
G粗画分を、20mMリン酸緩衝液(pH7.5)に再
溶解し、DEAEセファロースCL−6Bカラムに負荷
した。DEAEセファロースCL−6Bカラムからの素
通り溶出画分を回収した後、限外濾過式タンパク質濃縮
装置(分子量カットオフ=30000)で濃縮し、ウサ
ギポリクローナル抗hLF抗体とし、−40℃下で保存
した。
【0027】便検体約20mgを精密に量り取り、検体
希釈用緩衝液〔0.07%Zwittergent(C
albiochem製)、0.07%CHAPS(同仁
化学製)、0.07%BIGCHAP(同仁化学製)、
0.2%Triton X−100(Bio−Rad
Lab.製)、及び0.5%牛血清アルブミン(Sig
ma製)を含むホウ酸塩緩衝液;pH8.2〕を便の希
釈倍率が100倍となるように正確に加えた。便検体が
均一に分散するまで超音波処理をした後、綿栓濾過し
た。濾液を14000rpmで1分間遠心分離して得た
上清をELISA測定用被検液とした。便中hLF量が
多い検体は、検体希釈用緩衝液で更に適宜希釈し、測定
に用いた。
【0028】実施例2:モノクローナル抗体の作製法 (1)ヒトラクトフェリン(Serva Feinbi
ochemica製;No.27422)を2mg/m
lの濃度で生理食塩水に溶かし、免疫用抗原溶液とし
た。また、ヒトラクトフェリン(Serva Fein
biochemica製;No.27422;鉄非結合
型)、ヒトラクトフェリン(Sigma製;L−052
0;鉄部分飽和型)、及びヒトラクトフェリン(Sig
ma製;L−3770;鉄飽和型)を各々10μg/m
lの濃度で0.05M炭酸塩/重炭酸塩緩衝液(pH
9.6)に溶かし、分析用抗原溶液とした。免疫用抗原
溶液100μlに同量のフロインド完全アジュバントを
加え、充分に混合して均質のゾルを調製した。このゾル
100μlを雌マウス(5週齢;BaLB/c)の皮下
に投与した。4週間後、免疫用抗原溶液を生理食塩水で
4倍希釈した希釈液100μlに同量のフロインド不完
全アジュバントを加え、充分に混合して均質のゾルを調
製した。このゾル100μlを上記雌マウスの皮下に投
与した。更に4週間後、免疫用抗原溶液を生理食塩水で
4倍希釈した希釈液100μlに同量のフロインド不完
全アジュバントを加え、充分に混合して均質のゾルを調
製した。このゾル100μlを上記雌マウスに腹腔内投
与した。
【0029】血清中の抗ヒトラクトフェリン抗体価の上
昇したマウスの脾臓を摘出し、イスコフ改変ダルベッコ
培地により、シャーレ内で摘出脾臓を3回洗浄した後、
ハサミで切れ目を入れてから、絞り出すように単細胞を
取り出して懸濁液を調製した。単細胞懸濁液をメッシュ
で濾過して大きな固形物を除いた。得られた濾液に、マ
ウスのミエローマ細胞P3−X63−Ag8−6.5.
3を細胞数の比で5:1(脾細胞:ミエローマ細胞)に
なるように混ぜ、遠心処理(1000rpm、5分間)
して細胞を集めた。次に、遠心管を指で弾いて沈渣を攪
拌してから37℃に暖めておいたポリエチレングリコー
ル(分子量1,500)溶液を、遠心管を回転させなが
ら1分間かけて徐々に加えた。室温下で1分間静置した
後、前記のイスコフ改変ダルベッコ培地5mlを5分間
かけて徐々に加えた後、ウシ胎児血清(FBS)1ml
をすばやく加え、細胞融合を停止した。そして前記のイ
スコフ改変ダルベッコ培地40mlを追加して、室温下
で10分間静置した後、遠心処理した。得られた細胞を
細胞数が2×106 個/mlとなるように10%FB
S、ヒポキサンチン、及びチミジンを含むイスコフ改変
ダルベッコ培地(HT培地)に懸濁した。この細胞懸濁
液を96ウェルプラスチックプレートに100μl/ウ
ェルずつ分注して、37℃にて、5%二酸化炭素及び9
5%加湿空気の条件下で培養を開始した。24時間後
に、アミノプテリン加HT培地(HAT培地)を150
μl/ウェルずつ分注し、更に10〜14日間同条件下
で継続培養した。培養液中の抗ヒトラクトフェリン抗体
活性を調べ、目的としている抗体を産生しているウェル
の細胞について96ウェルプラスチックプレートでHT
培地を用い、限界希釈法によりハイブリドーマのクロー
ニングを行った。クローニングの結果、抗ヒトラクトフ
ェリン抗体を産生しているハイブリドーマ9株を得た。
【0030】ハイブリドーマ9株の各々をペニシリン、
ストレプトマイシン及びファンギソンを各々2.5μg
/mlずつ含む組織培養用無血清培地セルグロッサーH
(ハイブリドーマ用;住友製薬製)で培養し、培養液を
得た。培養液を33%硫安分画し、得られたモノクロー
ナル抗体を50mMリン酸塩緩衝生理食塩液(pH7.
4)(以下、PBSという)に溶かして透析し、抗体を
得た。
【0031】(2)抗体の選定 上記3種類の分析用抗原溶液をマイクロプレート(Co
star製;No.3590)に50μl/ウェルずつ
分注し、4℃下で一夜静置して抗原を固相化した。各ウ
ェルをホウ酸塩緩衝生理食塩液(pH8.2)(以下、
BBSという)で2回洗浄した後、BBSに溶かしたゼ
ラチン溶液(1%)を250μl/ウェルの量で各ウェ
ルに分注し、37℃下で1時間保温してブロッキング
し、BBSで5回洗浄した。前記実施例1で調製したウ
サギポリクローナル抗ヒトラクトフェリン抗体及び前記
実施例2(1)で調製したマウスモノクローナル抗ヒト
ラクトフェリン抗体を、0.1%ゼラチン及び0.1%
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(商品名
=Tween20)を含むPBSに濃度1.0mg〜6
86pg/mlの範囲で順次希釈した希釈液を50μl
/ウェルの量で各ウェルに分注し、37℃下で1時間反
応させ、0.1%Tween20を含むPBSで5回洗
浄した。ビオチン標識プロテインA(Amersham
製;RPN1012)又は、ビオチン標識抗マウスIg
G(Amersham製;RPN1177)を、0.1
%ゼラチン及び0.1%Tween20を含むPBSで
1000倍希釈した希釈液を50μl/ウェルの量で各
ウェルに分注し、37℃下で1時間反応させた後、0.
1%のTween20を含むPBSで5回洗浄した。
【0032】アルカリホスファターゼ標識アビジン(D
AKO製;D365)を、0.1%Tween20を含
むBBSで1000倍希釈した希釈液を50μl/ウェ
ルの量で各ウェルに分注し、37℃下で30分間反応さ
せた後、BBSで5回洗浄した。次いで、0.005%
塩化マグネシウムを含む9.7%ジエタノールアミン緩
衝液(pH9.8)に、p−ニトロフェニルリン酸二ナ
トリウム六水和物を1mg/mlの濃度で溶かした溶液
を、基質溶液として、50μl/ウェルの量で各ウェル
に分注し、室温下で10分間静置し、酵素反応させた
後、4M水酸化ナトリウム溶液を50μl/ウェルの量
で各ウェルに分注し、反応を止めた。反応液の吸光度を
波長405nmにて分光光度計(Bio−Tek In
struments製;EL312e型)で測定し、シ
グモイド結合曲線を作製した。結果を図2及び図3に示
す。その結果、3種類の分析用抗原に対するシグモイド
結合曲線がほぼ重なる(即ち、鉄飽和度の異なる3種類
のヒトラクトフェリンに対する結合能が同等)抗体とし
て、ウサギポリクローナル抗体(H15抗体)、及びマ
ウスモノクローナル抗体(15G11−04、17B0
4−08、17G05−10、及び32D01−10抗
体)、ならびにそれらのモノクローナル抗体を分泌する
ハイブリドーマ4株(15G11−04、17B04−
08、17G05−10、及び32D01−10)を得
た。
【0033】図2において、○は鉄非結合型ヒトラクト
フェリン(apo−hLF;Serva Feinbi
ochemica製;No.27422)に対する反応
性、●は鉄部分飽和型ヒトラクトフェリン(psat−
hLF;Sigma製;L−0520)に対する反応
性、そして□は鉄飽和型ヒトラクトフェリン(holo
−hLF;Sigma製;L−3770)に対する反応
性を示す。図3において、○は鉄非結合型ヒトラクトフ
ェリン(apo−hLF;Serva Feinbio
chemica製;No.27422)に対する反応
性、□は鉄部分飽和型ヒトラクトフェリン(psat−
hLF;Sigma製;L−0520)に対する反応
性、そして△は鉄飽和型ヒトラクトフェリン(holo
−hLF;Sigma製;L−3770)に対する反応
性を示す。
【0034】実施例3:ヒトラクトフェリンELISA
測定法 マイクロプレート(Costar製;No.3590)
の各ウェルに、H15抗体溶液(10μg/ml;0.
05M炭酸塩/重炭酸塩緩衝液;pH9.6)を50μ
lずつ分注し、4℃下で一夜保存した後、BBSで3回
洗浄した。1%ゼラチン(Bio−Rad Lab.
製;EIA purity)を含むPBSを各ウェルに
250μlずつ分注し、37℃下で1時間保温してブロ
ッキングした。0.1%Tween20を含むPBSで
5回洗浄した。検体希釈用緩衝液(0.07%Zwit
tergent、0.07%CHAPS、0.07%B
IGCHAP、0.2%Triton X−100、検
体及び0.5%牛血清アルブミンを含むホウ酸塩緩衝
液;pH8.2)で希釈したヒトラクトフェリン標準
品、便検体又は尿検体を各ウェルに50μlずつ加え、
37℃下で1時間反応させた。0.1%Tween20
を含むPBSで5回洗浄した。
【0035】予め、市販の試薬(Amersham製;
RPN2203)を用いてビオチン標識したH15抗体
溶液(2μg/ml;0.1%Tween20及び0.
1%ゼラチンを含むPBS)を各ウェルに50μlずつ
分注し、37℃で1時間反応させた後、0.1%Twe
en20を含むPBSで5回洗浄した。アルカリホスフ
ァターゼ標識アビジン(DAKO製;D365)を、
0.1%Tween20及び0.1%ゼラチンを含むP
BSで1000倍に希釈した希釈液を各ウェルに50μ
lずつ分注し、37℃下で30分間反応させた後、BB
Sで5回洗浄した。p−ニトロフェニルリン酸二ナトリ
ウム六水和物溶液(10mg/ml;0.005%Mg
Cl2 を含む9.7v/v%ジエタノールアミン緩衝
液;pH9.8)を各ウェルに50μlずつ分注した。
室温下で10分間酵素反応させ、4MNaOH溶液を各
ウェルに50μlずつ分注して酵素反応を停止させた。
最後に、各ウェルの黄色の呈色をマイクロプレート用分
光光度計(Bio−Tek Instruments
製;EL312e型)を用いて、405nmの波長光で
吸光度を測定した。検量線から便又は尿中のヒトラクト
フェリン濃度を算出した。
【0036】図4は、ELISAによるヒトラクトフェ
リンの標準曲線を示したものである。図5〜図10は、
便中ヒトラクトフェリンのELISA測定の際に用いた
検体希釈用緩衝液に添加した界面活性剤の効果を検討し
た結果を示したものである。すなわち、界面活性剤の組
成の異なる検体希釈用緩衝液で便検体を20〜1000
倍希釈した状態でヒトラクトフェリンの標準添加実験を
行った。使用した界面活性剤の種類と濃度〔BBS(p
H8.2)中〕を以下の表2に示す。
【0037】
【表2】 図 5及び6 7及び8 9及び10 Zwittergent 0.1% 0.1% 0.07% CHAPS なし 0.1% 0.07% BIGCHAP 0.1% なし 0.07% Triton X−100 0.2% 0.2% 0.2%BSA 0.5% 0.5% 0.5%
【0038】なお、図5〜図10において、●は検体希
釈用緩衝液のみの場合を示す。また、図5、図7及び図
9において、○は20倍希釈便検体、□は50倍希釈便
検体、そして△は100倍希釈便検体の場合を示す。更
に、図6、図8及び図10において、○は200倍希釈
便検体、□は500倍希釈便検体、そして△は1000
倍希釈便検体の場合を示す。図5〜図10の結果から明
らかなように、0.07%Zwittergent、
0.07%CHAPS、0.07%BIGCHAP、
0.2%TritonX−100、及び0.5%牛血清
アルブミンを含むBBSを検体希釈用緩衝液として用い
た場合には、便検体中の夾雑物の影響が最も少なくな
り、ヒトラクトフェリンを定量的に測定することができ
た。
【0039】前記検体希釈用緩衝液を用いて、ヒトラク
トフェリンの便又は尿への添加回収実験を行った結果を
図11、図12及び図13に示す。すなわち、成人健常
人から採取して前記検体希釈用緩衝液で200倍に希釈
した便検体1(図11内の○)、成人健常人から採取し
て前記検体希釈用緩衝液で100倍に希釈した便検体2
(図11内の□)、及び成人健常人から採取して前記検
体希釈用緩衝液で100倍に希釈した便検体3(図11
内の△)のそれぞれについて種々濃度のapo−hLF
標準品を添加し、前記のELISA法により各検体につ
き3回測定した。図11には、平均値(○、□及び△)
と標準偏差
【外1】 とを示す。なお、検体1、検体2及び検体3の直線回帰
式は以下のとおりであった。 検体1:y=0.936x+5.15 検体2:y=0.872x+1.286 検体3:y=0.976x+0.890 すなわち、3種類の便検体を100倍又は200倍希釈
した状態での添加回収率は、87.2%〜97.6%で
あった。
【0040】また、成人健常人から採取した2種類の尿
について、前記検体希釈用緩衝液で5倍に希釈した尿検
体1(図12内の●)、10倍に希釈した尿検体2(図
12内の○)、同様にもう一方の尿を前記検体希釈用緩
衝液で5倍に希釈した尿検体3(図13内の●)、10
倍に希釈した尿検体4(図13内の○)のそれぞれにつ
いて上記と同様に測定を行った。検体1、検体2、検体
3及び検体4の直線回帰式は以下のとおりであった。 検体1:y=0.916x+7.650 検体2:y=0.965x+1.861 検体3:y=1.130x+3.227 検体4:y=0.925x+3.514 すなわち、添加回収率は、91.6%〜113%であっ
た。
【0041】実施例4:イムノクロマトグラフ法による
ヒトラクトフェリンの測定 本例では、H15抗体及び金コロイド標識H15抗体、
又は金コロイド標識17B04−08抗体を用いてヒト
ラクトフェリンイムノクロマトグラフ法を実施した。ナ
イロン66製メンブレン(Pole製;Biodyne
C、又はImmunodyne ABC;孔径=3μ
m又は5μm)を6mm×35mmのサイズに切断し
た。Biodyne Cは、0.5%ジシクロヘキシル
カルボジイミドの塩化メチレン溶液に浸し、室温下で3
0分間反応させ、塩化メチレンで洗浄し、風乾した後に
用いた。また、Immunodyne ABCは、その
ままイムノクロマトグラフ用メンブレンとして用いた。
各々のメンブレンの一端から、15mm及び23mmの
位置にH15抗体溶液(10mg〜0.1mg/ml;
BBS)、及び陽性コントロール抗体としてヤギ抗ウサ
ギIgG抗体溶液(Kappel製)又はウサギ抗マウ
スIg抗体溶液(DAKO製)(各3mg/ml;BB
S)を0.5μlずつ塗布し、室温下で1時間静置し固
相化した。メンブレンを0.5%モノエタノールアミン
のBBS溶液に浸し、室温下で30分間反応させブロッ
キングした。メンブレンを0.5%カゼイン(ハマース
テングレード)溶液(0.1Mマレイン酸緩衝液;pH
7.5;0.45μm濾過)に浸し、室温下で30分間
静置し更にブロッキングした。メンブレンをPBSで2
回、蒸留水(0.45μmで濾過したもの)で3回洗浄
し、風乾した後、シリカゲルデシケーター内に保存し、
ヒトラクトフェリンイムノクロマトグラフ法用メンブレ
ンとした。
【0042】一方、金コロイド液(Amersham
製;粒径10nm;RPN476)80ml、H15抗
体溶液(1mg/ml)、及び17B04−08抗体溶
液(1mg/ml)各々10mlを、2mMNa2 4
7 緩衝液(pH9.0)(以下、Borax緩衝液と
称す)3000mlで4℃下にて一夜透析した。H15
抗体溶液及び17B04−08抗体溶液は100,00
0×gで1時間遠心分離した後、その上清を100,0
00×gで1時間遠心分離したBorax緩衝液で、各
々150μg/ml、及び240μg/mlとなるよう
に希釈した。金コロイド溶液各々40mlに希釈したH
15抗体溶液又は17B04−08抗体溶液4.0ml
を加え、室温下にて2分間攪拌した。10%BSA溶液
(pH9.0;0.45μm濾過)4.9mlを加えて
攪拌した後、2〜8℃下にて45,000×gで30分
間遠心分離し、上清を除去した。1%BSAを含む20
mMトリス、150mMNaCl緩衝液(pH8.0;
0.45μm濾過)(以下、BSA−Trisと称す)
40mlを加えて攪拌した後、2〜8℃下にて45,0
00×gで30分間遠心分離し、上清を除去した。更
に、BSA−Tris40mlを加えて攪拌した後、2
〜8℃下にて45,000×gで30分間遠心分離し、
上清を除去した。
【0043】沈殿した金コロイドを波長520nmの吸
光度が2.5となるようBSA−Trisで希釈した
後、4℃下に保存し、ヒトラクトフェリンイムノクロマ
トグラフ法用金コロイド標識抗体懸濁液とした。金コロ
イド標識抗体懸濁液は、その50μlを吸水パット(P
ole製;Loprosorb;6mm×10mm)に
塗布した後、風乾し、イムノクロマトグラフ法用吸水パ
ッドとして用いた。上記イムノクロマトグラフ法用メン
ブレンをアクリル樹脂製支持体(10×50mm)に貼
付した後、その一端に上記イムノクロマトグラフ法用吸
水パッドを貼付して、ヒトラクトフェリン測定用イムノ
クロマトグラフキットとした。前記検体希釈用緩衝液で
希釈したヒトラクトフェリン標準品、便又は尿検体各2
00μlにイムノクロマトグラフキット上の吸水パッド
を浸し、室温下で5〜10分間静置した。メンブレンの
H15抗体を塗布した部分、及び陽性コントロール抗体
を塗布した部分の金コロイドの捕獲に基づく、赤紫−紫
色の着色により、ヒトラクトフェリンの有無を判定し
た。
【0044】表3は、イムノクロマトグラフ法によるヒ
トラクトフェリン標準溶液測定結果を示したものであ
る。表3において、+は陽性、−は陰性、±は偽陽性で
あることを示す(以下の表4及び表5も同様)。H15
抗体はポリクローナル抗体であるため、抗体過剰領域で
は金コロイドの抗原濃度依存性凝集が起こり、Biod
yne Cを用いた場合には、その影響で500μg/
ml以上の検出が不可能であったが、Immunody
ne ABCでは、凝集による影響が軽減し、更に、2
0ng/mlの検出感度が得られた。17B04−08
抗体を用いた場合は10ng/mlの検出感度が得られ
た。
【0045】表4は、イムノクロマトグラフ法によるヒ
トラクトフェリン標準品の検出感度の調整結果を示した
ものである。金コロイド標識抗体量は一定であっても、
メンブレン上に固相化する抗体濃度を変化させることに
より、ヒトラクトフェリン検出感度を30〜300ng
/mlの範囲で調整することができた。
【0046】表5は成人健常人血液より分離した白血球
(多核球)の破砕上清中のヒトラクトフェリンのイムノ
クロマトグラフ法による測定結果を示したものである。
白血球数106 個がヒトラクトフェリン量4.9μgに
相当する(J.Immunol.Methods、6
5、p183〜p190、1983)ことから、ヒト母
乳由来のラクトフェリンを免疫原として作製した抗ヒト
ラクトフェリン抗体を用いた本イムノクロマトグラフ法
により白血球中のヒトラクトフェリンを効率よく測定す
ることができる。
【0047】表6は、成人健常便及び成人健常起床時初
尿中のヒトラクトフェリン量をELISA法により測定
した結果を示したものである。各々、平均値
【外2】 及び標準偏差(SD)よりカットオフ値
【外3】 を算出すると39.3μg/g便、167ng/ml尿
となった。従って、例えば感度10ng/ml(メンブ
レン;Immunodyne ABC、固相化H15抗
体濃度3mg/ml、金コロイド標識抗体;17B04
−08)のイムノクロマトグラフキットで測定する場
合、便検体は4000倍、尿検体は10〜20倍に希釈
可能である。
【0048】表7は、細菌感染性下痢患者由来便及び成
人健常便中のヒトラクトフェリンをELISA法及びイ
ムノクロマトグラフ法で測定した結果を示したものであ
る。その結果、前者中にはヒトラクトフェリンが多量に
含まれており、イムノクロマトグラフ法では30検体中
27検体を検出することができた。一方、成人健常便中
のヒトラクトフェリン量は少量であり、偽陽性結果を生
じた検体は28検体中2検体であった。
【0049】表8は、尿路感染症患者由来の尿及び成人
健常起床時初尿中のヒトラクトフェリンをELISA法
及びイムノクロマトグラフ法で測定した結果を示したも
のである。その結果、イムノクロマトグラフ法により、
前者全18検体中17検体を検出することができた。ま
た、成人健常起床時初尿中で偽陽性結果を生じた検体は
全23検体中わずか1検体であった。
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、便又は尿中の白血球の
顆粒内の鉄結合性タンパク質であるヒトラクトフェリン
を免疫学的に分析することができるので、尿路感染症や
細菌感染性下痢症等の感染症を確実に検出することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種の免疫学的測定方法によるヒトラクトフェ
リンの測定可能濃度範囲を示した説明図である。
【図2】飽和度の異なる3種類のヒトラクトフェリンに
対するポリクローナル抗体H15の反応性を示すグラフ
である。
【図3】飽和度の異なる3種類のヒトラクトフェリンに
対する4種のモノクローナル抗体の反応性を示すグラフ
である。
【図4】ELISAによるヒトラクトフェリンの標準曲
線を示すグラフである。
【図5】20〜100倍希釈便検体中のヒトラクトフェ
リンに対して、ELISA測定の際に用いた検体希釈用
緩衝液に添加したZwittergent、BIGCH
AP、Triton X−100及びBSAの効果を示
すグラフである。
【図6】200〜1000倍希釈便検体中のヒトラクト
フェリンに対して、ELISA測定の際に用いた検体希
釈用緩衝液に添加したZwittergent、BIG
CHAP、Triton X−100及びBSAの効果
を示すグラフである。
【図7】20〜100倍希釈便検体中のヒトラクトフェ
リンに対して、ELISA測定の際に用いた検体希釈用
緩衝液に添加したZwittergent、CHAP
S、Triton X−100及びBSAの効果を示す
グラフである。
【図8】200〜1000倍希釈便検体中のヒトラクト
フェリンに対して、ELISA測定の際に用いた検体希
釈用緩衝液に添加したZwittergent、CHA
PS、Triton X−100及びBSAの効果を示
すグラフである。
【図9】20〜100倍希釈便検体中のヒトラクトフェ
リンに対して、ELISA測定の際に用いた検体希釈用
緩衝液に添加したZwittergent、CHAP
S、BIGCHAP、Triton X−100及びB
SAの効果を示すグラフである。
【図10】200〜1000倍希釈便検体中のヒトラク
トフェリンに対して、ELISA測定の際に用いた検体
希釈用緩衝液に添加したZwittergent、CH
APS、BIGCHAP、Triton X−100及
びBSAの効果を示すグラフである。
【図11】成人健常便検体に対してヒトラクトフェリン
の添加回収実験を行った結果を示すグラフである。
【図12】成人健常尿検体に対してヒトラクトフェリン
の添加回収実験を行った結果を示すグラフである。
【図13】成人健常尿検体に対してヒトラクトフェリン
の添加回収実験を行った結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大田 美佐子 東京都千代田区東神田1丁目11番4号 株 式会社ヤトロン内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトラクトフェリンの鉄飽和度に反応性
    が影響されない抗ヒトラクトフェリン抗体を用いること
    を特徴とする、便又は尿中のヒトラクトフェリンを免疫
    学的に分析する方法。
  2. 【請求項2】 免疫学的方法が、酵素免疫法、イムノク
    ロマトグラフ法、ラテックス凝集法、磁気ビーズ凝集
    法、又は磁気ビーズ酵素免疫法である請求項1に記載の
    分析方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の分析方法によって便又
    は尿中のヒトラクトフェリンを分析することを特徴とす
    る、感染症のスクリーニング方法。
  4. 【請求項4】 感染症が尿路感染症又は細菌感染性下痢
    症である請求項3に記載のスクリーニング方法。
  5. 【請求項5】 ヒトラクトフェリンの鉄飽和度に反応性
    が影響されない抗ヒトラクトフェリン抗体、ヒトラクト
    フェリンの鉄飽和度に反応性が影響されない標識化抗ヒ
    トラクトフェリン抗体、及び界面活性剤含有検体希釈液
    を含む、感染症のスクリーニング用キット。
  6. 【請求項6】 検体希釈液が、界面活性剤として、N−
    テトラデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1
    −プロパンスルホン酸、3−[(3−コラシドプロピ
    ル)ジメチルアンモニオ]−プロパンスルホン酸、N,
    N−ビス(3−D−グルコンアミドプロピル)コラミ
    ド、及びポリエチレングルコール モノ−p−イソオク
    チルフェニルエーテルを含む請求項5に記載のスクリー
    ニング用キット。
  7. 【請求項7】 感染症が尿路感染症又は細菌感染性下痢
    症である請求項5に記載のスクリーニング用キット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000039583A1 (fr) * 1998-12-28 2000-07-06 Kabushiki Kaisya Advance Système d'identification de micro-organismes

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