JPH1047994A - 回転位置検出装置 - Google Patents

回転位置検出装置

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JPH1047994A
JPH1047994A JP8226016A JP22601696A JPH1047994A JP H1047994 A JPH1047994 A JP H1047994A JP 8226016 A JP8226016 A JP 8226016A JP 22601696 A JP22601696 A JP 22601696A JP H1047994 A JPH1047994 A JP H1047994A
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JP
Japan
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ferromagnetic
rotational position
inductance
position detecting
detecting device
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Application number
JP8226016A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomokuni Iijima
友邦 飯島
Kazunari Narasaki
和成 楢崎
Yoshiaki Igarashi
祥晃 五十嵐
Yasufumi Ichiumi
康文 一海
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 モータ等の回転体の外容器に内蔵することが
でき、高温環境、高ノイズ環境、多塵環境、高速回転で
の使用に適したものにする。 【解決手段】 強磁性である部材で形成された強磁性体
部20aと強磁性でなく導電性である部材で形成された
非磁性導電体部20bとを交互に配置した回転位置検出
円盤と、回転位置検出円盤と近接し、かつ対向して配置
されてインダクタンスを検出するインダクタンス検出手
段23と、さらに磁束ノイズに対するシールドとして回
転位置検出円盤とインダクタンス検出手段との周りに強
磁性である部材で構成された強磁性体シールドと強磁性
でなく導電性である部材で構成された非磁性導電体シー
ルドとを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシレスモータ
などに用いられ、その回転体の回転位置を検出する回転
位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラシレスモータは、周知のように、整
流子、ブラシ等の機械的な接触によるノイズ、磨耗を生
じないモータであり、電気自動車の駆動輪駆動用モータ
などに使用されている。ブラシレスモータでは、整流
子、ブラシ等から構成される機械的な整流機構が設けら
れていないので、当該モータを制御するために、その回
転位置を検出する必要がある。回転位置検出装置は、上
記のようなブラシレスモータに設けられ、その回転位置
を検出し回転位置信号であるCS信号(Commutation Sig
nal)をモータ制御装置に出力する。従来の回転位置検出
装置には、光エンコーダ、ホール素子、MR素子、また
はインダクタンス検出手段などのセンサを用いて、回転
位置を検出するものが知られている。
【0003】図40は光エンコーダを用いた従来の回転
位置検出装置と2極3相のブラシレスモータとを示す斜
視図であり、図41は図40のE−E線で断面をとった
回転位置検出装置の取付部分を示す拡大断面図である。
図40において、2極3相のブラシレスモータ71は、
円筒状のモータフレーム72、前記モータフレーム72
の両端部に設けられたブラケット73a,73b、及び
前記モータフレーム72に配設されたシャフト74を有
する。ブラシレスモータ71の外容器は、モータフレー
ム72とブラケット73a,73bとで構成される。シ
ャフト74は、一端部がブラケット73aから突出する
ように、ブラケット73a,73bにベアリング75
(図41)等を介して回転自在に支持されている。図4
1に示すように、従来の回転位置検出装置80は、ブラ
ケット73bに固定されたカバー81、及び前記カバー
81内に収納された光エンコーダ82とエンコーダバネ
83を具備する。光エンコーダ82のステータ部はエン
コーダバネ83を介しブラケット73bに固定され、そ
のロータ部はシャフト74に固定されている。回転位置
検出装置80は、シャフト74が回転した場合、光エン
コーダ82がシャフト74の回転位置を検出して、電気
的に120゜(機械的に240/p゜:pは極数)ずれ
たデューティ50%であるCS信号を出力する。モータ
制御装置は、このCS信号に基づいてブラシレスモータ
71の制御を行い、当該モータ71を回転させる。
【0004】図42は、ホール素子を用いた従来の回転
位置検出装置の主要部を示す斜視図である。図42に示
すように、回転位置検出装置90の主要部は、図40に
示したカバー81内に配置されるものであり、着磁円盤
91と3つのホール素子92a,92b,92cとで構
成される。着磁円盤91は、その中心がシャフト74
(1点鎖線にて図示)の回転中心と一致するように、シ
ャフト74に固定されている。また、着磁円盤91は、
外周面上で2つの外周面91a,91bに分けられ、一
方の外周面91aはN極に、他方の外周面91bはS極
に着磁されている。ホール素子92a,92b,92c
は、互いに電気的に120゜ずれた位置で、着磁円盤9
1の外周面に近接し、かつ対向して配置されている。各
ホール素子92a,92b,92cは、着磁円盤91の
磁束の極性に応じてその出力の極性を変えるので、回転
位置検出装置90は、シャフト74が回転した場合、そ
れらの出力に基づき上記CS信号を生成することができ
る。尚、この回転位置検出装置90では、ブラシレスモ
ータ71(図40)のロータの着磁部分の磁束を利用す
ることにより、着磁円盤91を設けることなくCS信号
を生成することができる。また、各ホール素子92a,
92b,92cに代えて、バイアス磁石を有するMR素
子を用いることにより、ホール素子を用いたものと同様
に前記CS信号を生成することができる。
【0005】さらに、インダクタンス検出方式の従来の
回転位置検出装置として、ナショナルテクニカルレポー
ト、第11巻、第5号、第359頁〜第372頁(昭和
40年10月)に記載されたものが知られている。図4
3は、インダクタンス検出方式を用いた従来の回転位置
検出装置の主要部を示す斜視図である。図43に示すよ
うに、回転位置検出装置95の主要部は、図40に示し
たカバー81内に配置されるものであり、回転位置検出
円盤96と3つのインダクタンス検出手段97a,97
b,97cとで構成される。回転位置検出円盤96は、
強磁性である部材で形成され、その中心がシャフト74
(1点鎖線にて図示)の回転中心と一致するように、シ
ャフト74に固定されている。また、回転位置検出円盤
96は、外周面上で段差を設けて凹凸を形成し、磁束の
通りやすさに差を生じさせている。インダクタンス検出
手段97a,97b,97cは、互いに電気的に120
゜ずれた位置で、回転位置検出円盤96の外周面に近接
し、かつ対向して配置されている。また、インダクタン
ス検出手段97a,97b,97cは、回転位置検出円
盤96の回転に対応して変化するインダクタンスを検出
し、その大きさに応じた出力を行う。回転位置検出装置
95は、シャフト74が回転した場合、インダクタンス
検出手段97a,97b,97cの各出力を所定のしき
い値と比較して2値化することにより、上記CS信号を
生成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の回
転位置検出装置では、光エンコーダ等のセンサを含む主
要部がカバー内に収納され、モータ等の外容器の外側に
取り付けられている。このため、シャフトの両側に異な
る駆動系を接続し2つの負荷を駆動することができるモ
ータ(以下、両軸タイプのモータという)に使用する場
合、下記の問題点が現れるものであった。まず、上述の
カバーにシャフトを通す貫通孔を設け、両軸タイプのモ
ータに装着した場合での問題点について、図44を参照
して説明する。図44は、従来の回転位置検出装置と両
軸タイプのブラシレスモータとを示す斜視図である。図
44に示すように、カバー81'には貫通孔81'aが設
けられ、シャフト74の一端が貫通孔81'aを通って
ブラシレスモータ71の外容器の外側に延ばされてい
る。尚、これ以外の構成は、図40に示したものと同様
であるのでそれらの重複した説明は省略する。また、こ
の両軸タイプのブラシレスモータ71は、例えば電気自
動車用モータとして使用され、シャフト74の一端が駆
動輪用の駆動系につながれ、他端がエアコンのコンプレ
サー用の駆動系につながれる。このことにより、電気自
動車において、モータの設置数を減らすことができる。
しかしながら、このような貫通孔81'aを設けた場
合、雨水などがシャフト74と貫通孔81'aとの隙間
から外容器内に浸入する恐れがあった。このため、前記
隙間をシール材などで埋めることが必要であった。その
結果、貫通孔81'aを設けた場合、シャフト74とシ
ール材との摩擦による回転効率の低下、シール材の磨耗
によるメンテナンスの必要性、及び防水箇所の増加によ
る信頼性の低下などの問題点を生じた。これらの問題点
に対しては、回転位置検出装置の主要部をモータの外容
器に内蔵することにより、解消することができる。
【0007】しかしながら、従来の回転位置検出装置で
は、電気自動車用モータ等の外容器に内蔵した場合、回
転位置を検出する各種センサが外容器内の高温環境、高
ノイズ環境で正常に動作しない恐れがあった。このた
め、従来の回転位置検出装置を上記外容器に内蔵するこ
とができないという問題点があった。すなわち、電気自
動車用モータは高電圧・大電流で駆動されるため、その
外容器の内側はステータ巻線の発熱による高温環境、及
び回転磁束などによる高ノイズ環境となる。ところが、
光エンコーダ、ホール素子、及びMR素子は、その耐熱
温度が100℃前後であり、上記の高温環境では使用す
ることができないものである。また、インダクタンス検
出手段は耐熱性はあるが、その出力が小さく、かつノイ
ズに弱いものなので、上記の高ノイズ環境では正確に動
作しない。このように、従来の回転位置検出装置では、
電気自動車用モータ等の外容器に内蔵した場合、回転位
置を検出する各種センサが外容器内の高温環境、高ノイ
ズ環境で正常に動作することができず、回転位置を正確
に検出することができなかった。さらに、外容器の内部
には、グリースなどの塵が多数存在しているので、それ
らの塵が回転位置検出装置のセンサに付着する恐れがあ
る。このため、回転位置検出装置の主要部を外容器に内
蔵する場合、多数の塵がそのセンサに付着しても、回転
位置検出装置は正常に動作することが要求される。ま
た、ミッションギアを有しない電気自動車用モータでは
10000rpm以上での高速回転をする場合があり、
回転位置検出装置はそのような高速回転でも正常に動作
することが要求される。
【0008】この発明は、以上のような問題点を解決す
るためになされたものであり、モータ等の回転体の外容
器に内蔵することができ、高温環境、高ノイズ環境、多
塵環境、高速回転での使用に適した回転位置検出装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の回転位置検出装
置では、強磁性である部材で形成された強磁性体部と強
磁性でなく導電性である部材で形成された非磁性導電体
部とを交互に配置した回転位置検出円盤と、回転位置検
出円盤と近接し、かつ対向して配置されてインダクタン
スを検出するインダクタンス検出手段と、さらに磁束ノ
イズに対するシールドとして回転位置検出円盤とインダ
クタンス検出手段との周りに強磁性である部材で構成さ
れた強磁性体シールドと強磁性でなく導電性である部材
で構成された非磁性導電体シールドとを設ける。このよ
うに構成することにより、モータ等の回転体の外容器に
内蔵することができ、高温環境、高ノイズ環境、多塵環
境、高速回転での使用に適したものにすることができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の回転位置検出装置は、回
転体に取り付けられ、前記回転体と共に回転する回転位
置検出円盤と、前記回転位置検出円盤と近接し、かつ対
向して配置され、インダクタンスを検出するインダクタ
ンス検出手段とを有する回転位置検出装置であって、強
磁性である強磁性部材により形成された少なくとも1つ
の強磁性体部、及び強磁性でなく導電性である非磁性導
電性部材により形成された少なくとも1つの非磁性導電
体部が、前記回転位置検出円盤上で前記回転体の回転方
向に交互に設けられている。上記のように構成したこと
により、インダクタンス検出手段で検出されるインダク
タンスの変化を大きくすることができる。
【0011】さらに、他の発明の回転位置検出装置は、
永久磁石を備えた回転体、前記回転体を回転させる磁界
を生じるステータ巻線、及び前記ステータ巻線に接続さ
れたリード線を有するモータに用いられる回転位置検出
装置であって、強磁性である強磁性部材により形成され
た少なくとも1つの強磁性体部、及び強磁性でなく導電
性である非磁性導電性部材により形成された少なくとも
1つの非磁性導電体部が、取り付けられる前記回転体の
回転方向に交互に設けられた回転位置検出円盤と、前記
回転位置検出円盤と近接し、かつ対向して配置され、イ
ンダクタンスを検出する少なくとも1つのインダクタン
ス検出手段とを有し、前記永久磁石と前記インダクタン
ス検出手段との間に配置される永久磁石用のシールド、
前記ステータ巻線と前記インダクタンス検出手段との間
に配置されるステータ巻線用のシールド、及び前記リー
ド線と前記インダクタンス検出手段との間に配置される
リード線用のシールドのうち、少なくとも1つのシール
ドが設けられている。上記のように構成したことによ
り、永久磁石、ステータ巻線、リード線からのインダク
タンス検出手段に対するノイズを遮断することができ
る。
【0012】さらに、他の発明の回転位置検出装置は、
強磁性である強磁性部材により形成された少なくとも1
つの強磁性体部、及び強磁性でなく導電性である非磁性
導電性部材により形成された少なくとも1つの非磁性導
電体部が、取り付けられる回転体の回転方向に交互に設
けられた回転位置検出円盤と、前記回転位置検出円盤と
近接し、かつ対向して配置され、インダクタンスを検出
する少なくとも1つのインダクタンス検出手段とを有す
る回転位置検出装置であって、前記インダクタンス検出
手段が、前記回転位置検出円盤に対向する2つの突起部
分を有し、強磁性である強磁性部材により形成された強
磁性体と、前記突起部分に巻かれ、高周波磁束をそれぞ
れ発生する2つの1次励起コイルとを備え、前記2つの
1次励起コイルが直列に接続されている。上記のように
構成したことにより、同相ノイズによる影響を打ち消す
ことができる。
【0013】さらに、他の発明の回転位置検出装置は、
強磁性である強磁性部材により形成された少なくとも1
つの強磁性体部、及び強磁性でなく導電性である非磁性
導電性部材により形成された少なくとも1つの非磁性導
電体部が、取り付けられる回転体の回転方向に交互に設
けられた回転位置検出円盤と、前記回転位置検出円盤と
近接し、かつ対向して配置され、インダクタンスを検出
する少なくとも1つのインダクタンス検出手段とを有す
る回転位置検出装置であって、前記インダクタンス検出
手段が、前記回転位置検出円盤に対向する2つの突起部
分を有し、強磁性である強磁性部材により形成された強
磁性体と、前記強磁性体に巻かれ、高周波磁束を発生す
る1次励起コイルと、前記突起部分に巻かれ、前記1次
励起コイルが生成した高周波磁束により高周波出力をそ
れぞれ励起する2つの2次励起コイルとを備え、前記2
つの2次励起コイルが直列に接続されている。上記のよ
うに構成したことにより、以下に説明するように2次励
起コイルに生じる各高周波出力において、同相ノイズに
よる影響を打ち消すことができる。
【0014】さらに、他の発明の回転位置検出装置は、
強磁性である強磁性部材により形成された少なくとも1
つの強磁性体部、及び強磁性でなく導電性である非磁性
導電性部材により形成された少なくとも1つの非磁性導
電体部が、取り付けられる回転体の回転方向に交互に設
けられた回転位置検出円盤と、前記回転位置検出円盤と
近接し、かつ対向して配置され、インダクタンスを検出
する少なくとも1つのインダクタンス検出手段と、前記
各インダクタンス検出手段に対して所定の位置に配置さ
れた少なくとも1つのキャンセルコイル部とを有する回
転位置検出装置であって、前記インダクタンス検出手段
が、強磁性である強磁性部材により形成された強磁性体
と、前記強磁性体に巻かれ、高周波磁束を発生する1次
励起コイルと、前記強磁性体に巻かれ、前記1次励起コ
イルが生成した高周波磁束により高周波出力を励起する
2次励起コイルとを備え、前記2次励起コイルが、前記
キャンセルコイル部に設けられたキャンセルコイルに接
続されている。上記のように構成したことにより、回転
体を回転する回転磁界と同じ周波数のノイズによる影響
を、キャンセルコイルにより打ち消すことができる。
【0015】さらに、他の発明の回転位置検出装置は、
強磁性である強磁性部材により形成された少なくとも1
つの強磁性体部、及び強磁性でなく導電性である非磁性
導電性部材により形成された少なくとも1つの非磁性導
電体部が、取り付けられる回転体の回転方向に交互に設
けられた回転位置検出円盤と、前記回転位置検出円盤と
近接し、かつ対向して配置され、インダクタンスを検出
する少なくとも1つのインダクタンス検出手段と、前記
各インダクタンス検出手段に対して所定の位置に配置さ
れた少なくとも1つのキャンセルコイル部とを有する回
転位置検出装置であって、前記インダクタンス検出手段
が、前記回転位置検出円盤に対向する2つの突起部分を
有し、強磁性である強磁性部材により形成された強磁性
体と、前記強磁性体に巻かれ、高周波磁束を発生する1
次励起コイルと、前記突起部分に巻かれ、前記1次励起
コイルが生成した高周波磁束により高周波出力をそれぞ
れ励起する2つの2次励起コイルとを備え、前記2つの
2次励起コイルが直列に接続され、前記キャンセルコイ
ル部に設けられたキャンセルコイルに接続されている。
上記のように構成したことにより、回転体を回転する回
転磁界と同じ周波数のノイズによる影響を、キャンセル
コイルにより打ち消すことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の回転位置検出装置の好ましい
実施例について、図面を参照して説明する。
【0017】《実施例1》図1は本発明の実施例1であ
る回転位置検出装置と6極3相のブラシレスモータとの
システムの概略を示す説明図であり、図2は図1に示し
たブラシレスモータの断面を示す断面図である。図1に
おいて、6極3相のブラシレスモータ1は、円筒状のモ
ータフレーム2、前記モータフレーム2の両端部に設け
られたブラケット3a,3b、及び前記モータフレーム
2に配設され、ベアリング5(図2)により回転自在に
支持されたシャフト4を有する。ブラシレスモータ1の
外容器は、モータフレーム2とブラケット3a,3bと
で構成され、回転位置検出装置のセンサ部16(図2)
を内蔵している。尚、このブラシレスモータ1は、両軸
タイプのモータであり、ブラケット3a,3bから外側
に突出したシャフト4の両端部に2つの駆動系(図示せ
ず)を接続することにより、2つの負荷を駆動すること
ができるものである。また、モータフレーム2とブラケ
ット3bには、ステータ巻線9(図2)に接続された3
相分のリード線10を引出すために、リード線束引出し
部9が設けられている。さらに、ブラケット3bには、
センサ部16の複数の1次励起コイル32(図6)に接
続された複数の信号線からなる信号線束17を引出すた
めに、信号線束引出し部12が設けられている。3相分
のリード線10及び信号線束17は、モータ制御装置1
3及び回転位置検出装置の検出回路部15にそれぞれ接
続されている。また、モータ制御装置13は、複数の回
転位置信号線からなる回転位置信号線束14により、上
記検出回路部15に接続されている。
【0018】本発明の回転位置検出装置は、検出回路部
15と前記検出回路部15に信号線束17により接続さ
れたセンサ部16とで構成されている。検出回路部15
は、信号線束17を通じ、センサ部16の1次励起コイ
ル32(図6)に所定の高周波電流を供給する。そのこ
とにより、検出回路部15は、1次励起コイル32に生
じる電圧に基づいて回転位置を検出し、CS信号(Comm
utation Signal)を生成する。続いて、検出回路部15
は、CS信号を回転位置信号として回転位置信号線束1
4を通じモータ制御装置13に出力する(詳細は後
述)。モータ制御装置13は、回転位置信号に基づきリ
ード線10に供給する電流を制御して、ブラシレスモー
タ1を制御する。
【0019】尚、上記の説明では、モータ制御装置13
と検出回路部15とを別個に構成しているが、検出回路
部15がモータ制御装置13の内部に含まれるように構
成してもよい。また、ブラシレスモータ1の外容器にお
いて、ブラケット3a,3bのシャフト4の各支持部、
モータフレーム2とブラケット3a,3bとの各接合
部、リード線束引出し部11、及び信号線束引出し部1
2は、シリコン系グリースやコンパウンド等による防水
処理や防水性を保つ構成が用いられている。このことに
より、外容器の内部は気密に保たれ、センサ部16は防
水性を得ることができる。
【0020】図2に示すように、外容器の内部には、回
転体、すなわちシャフト4に取り付けられた円筒状のロ
ータヨーク6、ロータヨーク6の外周部に設けられた永
久磁石7、永久磁石7と対向するようにモータフレーム
2の内面に固定されたステータ8、及びステータ8に巻
回されたステータ巻線9が配置されている。さらに、上
述したように、回転位置検出装置のセンサ部16が、ブ
ラシレスモータ1の外容器に内蔵されている。このセン
サ部16は、シャフト4に装着されシャフト4と共に回
転するセンサロータ部16a、及びブラケット3bに固
定されたセンサステータ部16bとで構成されている。
また、センサ部16は、シャフト4の軸と垂直な面(以
下、垂直面という)において、図2の断面図に示すよう
に、ステータ巻線9の内側に配置されている。このた
め、モータフレーム2の半径を大きくすることなく、当
該センサ部16を外容器内に配置することができる。
【0021】[センサ部16の構成の説明]センサロー
タ部16aは、シャフト4に直接装着された取付ボス1
8と、前記取付ボス18に取り付けられ、円盤状にそれ
ぞれ構成された第1の強磁性体シールド19、回転位置
検出円盤20、2つの非磁性導電体円周部21a,21
b、及びスペーサ22を有する。取付ボス18は、強磁
性でなく導電性である部材、好ましくはアルミニウムま
たは銅により形成され、垂直面と平行に設けられた円盤
状のつば状部18aとシャフト4の軸と平行に設けられ
た円筒状部18bとで構成されている。つば状部18a
は、永久磁石7と後述のインダクタンス検出手段23と
の間に配置されている。また、円筒状部18bには、ロ
ータヨーク6から遠ざかる方向で順番に、第1の強磁性
体シールド19、スペーサ22、非磁性導電体円周部2
1a、回転位置検出円盤20、及び非磁性導電体円周部
21bが固定されている。これらの第1の強磁性体シー
ルド19、回転位置検出円盤20、非磁性導電体円周部
21a,21b、及びスペーサ22は、シャフト4の軸
と直角、すなわちそれらの各側面が垂直面と平行に設け
られている。第1の強磁性体シールド19は、強磁性で
ある部材、好ましくは鉄または電磁鋼板積層品により形
成され、その外周面がつば状部18aの外周面と一致す
るように構成されている。このように構成することによ
り、つば状部18a及び第1の強磁性体シールド19
は、インダクタンス検出手段23に対して永久磁石7か
らの磁束ノイズを遮断することができる。回転位置検出
円盤20は、シャフト4が回転した場合、インダクタン
ス検出手段23により検出されるインダクタンスの値を
シャフト4の回転に応じて変化させるものであり、その
外周面はインダクタンス検出手段23(具体的には23
a,23b,23c)に近接し、かつ対向している。非
磁性導電体円周部21a,21bは、回転位置検出円盤
20の外周径と同じ外周径を有するものであり、強磁性
でなく導電性である部材、好ましくはアルミニウムまた
は銅により形成されている。スペーサ22は、回転位置
検出円盤20の外周径と同じ外周径を有するものであ
り、強磁性でない部材により形成されている。尚、円盤
状の第1の強磁性体シールド19、回転位置検出円盤2
0、非磁性導電体円周部21a,21b、及びスペーサ
22をシャフト4に直接取り付けた場合、これらの円盤
状の各部材がシャフト4に対して垂直度がでない恐れが
ある。このため、本実施例では、互いに直角に形成され
たつば状部18aと円筒状部18bとを有する取付ボス
18を介してシャフト4に取り付けることにより、円盤
状の各部材を高い精度の垂直度でシャフト4に対して直
角に取り付けている。また、本実施例では、第1の強磁
性体シールド19と回転位置検出円盤20との間隔を調
整するために、スペーサ22を用いているが、非磁性導
電体円周部21aの寸法を調整することにより、スペー
サ22を省略することができる。
【0022】センサステータ部16bは、インダクタン
ス検出手段23と、前記インダクタンス検出手段23を
所定の位置に配置するための円筒状の取付台24と、取
付台24の外周面から外側に順次設けられる第2の強磁
性体シールド25、第2の非磁性導電体シールド26、
第3の強磁性体シールド27、及び第3の非磁性導電体
シールド28と、ブラケット3bの内面に取り付けられ
る円盤状の第4の強磁性体シールド29を有する。取付
台24は、強磁性でない部材により形成されている。こ
の取付台24の一方の側面には、インダクタンス検出手
段23が取り付けられ、他方の側面は第4の強磁性体シ
ールド29に接合されている。第2の強磁性体シールド
25は、強磁性である部材、好ましくは鉄または電磁鋼
板積層品により形成され、第2の非磁性導電体シールド
26は、強磁性でなく導電性である部材、好ましくはア
ルミニウムまたは銅により形成されている。第2の強磁
性体シールド25及び第2の非磁性導電体シールド26
は、略同一の形状に構成され、第2の強磁性体シールド
25の外面が第2の非磁性導電体シールド26の内面に
当接している。また、第2の強磁性体シールド25及び
第2の非磁性導電体シールド26の各一端部は、垂直面
と平行になるようにシャフト4側に直角に曲げられて、
第1の強磁性体シールド19とインダクタンス検出手段
23との間に配置され、各他端部は、第4の強磁性体シ
ールド29に接している。すなわち、第2の強磁性体シ
ールド25及び第2の非磁性導電体シールド26は、図
3の(a)及び図3の(b)に示すように、円筒部25
a,26aとつば部25b,26bとをそれぞれ有す
る。つば部25b,26bは、円筒部25a,26aに
対してそれぞれ直角に曲げられて構成される。第3の強
磁性体シールド27は、強磁性である部材、好ましくは
鉄または電磁鋼板積層品により形成され、第3の非磁性
導電体シールド28は、強磁性でなく導電性である部
材、好ましくはアルミニウムまたは銅により形成されて
いる。第3の強磁性体シールド27及び第3の非磁性導
電体シールド28は、共に円筒状に形成され、第3の強
磁性体シールド27の外面が第3の非磁性導電体シール
ド28の内面に当接している。また、第3の強磁性体シ
ールド27及び第3の非磁性導電体シールド28におい
て、各一端はシャフト4の軸方向でつば状部18aより
も永久磁石7側に突出し、各他端は第4の強磁性体シー
ルド29に接している。これらの第2の強磁性体シール
ド25、第2の非磁性導電体シールド26、第3の強磁
性体シールド27、及び第3の非磁性導電体シールド2
8は、ステータ巻線9とリード線10からの磁束ノイズ
に対するシールドとして機能する。第4の強磁性体シー
ルド29は、強磁性である部材、好ましくは鉄または電
磁鋼板積層品により形成されている。この第4の強磁性
体シールド29の内周径は、シャフト4の外周径よりも
大きく構成されている。
【0023】図4及び図5を参照して、回転位置検出円
盤20の詳細な構成について説明する。図4は図2に示
した回転位置検出円盤を示す平面図であり、図5は回転
位置検出円盤とインダクタンス検出手段との位置関係を
示す説明図である。図4において、回転位置検出円盤2
0の外周面では、3つの強磁性体部20aと3つの非磁
性導電体部20bとが交互に配置され、さらに強磁性体
部20aと非磁性導電体部20bとの各間には、6つの
中間部20cが設けられている。強磁性体部20aは、
強磁性である部材、好ましくは鉄または電磁鋼板積層品
により形成され、非磁性導電体部20bは、強磁性でな
く導電性である部材、好ましくはアルミニウムまたは銅
により形成されている。また、非磁性導電体部20bに
はその外周面に開口する開口部を有し、開口部には回転
位置検出円盤20の中心方向に向かう方向で強磁性体部
20aの表面と係合する係合部20b’が設けられてい
る。係合部20b’は、回転位置検出円盤20が回転し
た場合に、強磁性体部20aに働く遠心力を抑制する遠
心力抑制部として機能する。また、中間部20cは、強
磁性体部20aから非磁性導電体部20bに外周面上で
近づくにつれ、強磁性でなく導電性である部材の割合が
大きくなるよう構成されている。このように中間部20
cを構成することにより、高周波磁束は、強磁性体部2
0aから非磁性導電体部20bに外周面上で近づくにつ
れ、回転位置検出円盤20の外周面を通過しにくくな
る。回転位置検出円盤20の具体的な形成方法は、強磁
性でなく導電性である円盤状の部材にシャフト4用の貫
通穴と3つの略台形状の開口部を形成することにより、
非磁性導電体部20bを構成する。この際、各開口部に
は、係合部20b’が設けられる。続いて、回転位置検
出円盤20は、上記略台形状の各開口部に、当該開口部
をほぼ埋めるような形状の強磁性体部20aを埋め込む
ことにより、略円盤状に形成される。また、中間部20
cは、例えば非磁性導電体部20bの一部を用いて、強
磁性体部20aから非磁性導電体部20bに外周面上で
近づくにつれ、強磁性でなく導電性である部材の割合が
大きくなるよう形成する。すなわち、図5に示すよう
に、中間部20cは、回転位置検出円盤20の一方の側
面から他方の側面に向かって、非磁性導電体部20bを
/状にカットすることにより、形成する。
【0024】図5において、インダクタンス検出手段2
3a,23b,23cは、回転位置検出円盤20の外周
面に近接し、かつ対向して配置されている。各インダク
タンス検出手段23a,23b,23cは、回転位置検
出円盤20が回転した場合、インダクタンスを検出しそ
のインダクタンスの大きさに応じた出力を行う。また、
回転位置信号において、周知のように、その機械角と電
気角との間には、下記(1)式が成立する。 機械角 = 2×電気角/極数・・・(1) 本実施例の回転位置検出装置は、6極3相のブラシレス
モータ1に用いられるものなので、インダクタンス検出
手段23a,23b,23cは、それぞれ電気的に12
0゜、機械的に40゜ずれた場所に配置される。尚、以
下の説明においては、特に明記するとき以外は、角度は
電気角を表すものとする。
【0025】次に、インダクタンス検出手段23a,2
3b,23cの具体的な構成について、図6を参照して
説明する。図6は、図5に示したインダクタンス検出手
段を示す斜視図である。図6に示すように、インダクタ
ンス検出手段23は、インダクタンス検出用の強磁性体
30と1次励起コイル32とを有する。強磁性体30
は、1次励起コイル32に供給される高周波により高周
波磁束を生ずる強磁性である部材、好ましくは電磁鋼板
積層品により形成され、中間部分30aと互いに平行な
2つの突起部分30b,30cからなる略コ字状に構成
されている。1次励起コイル32は、中間部分30aに
所定のターン数により巻回されている。また、インダク
タンス検出手段23は、突起部分30b,30cの各先
端部が回転位置検出円盤20の外周面と対向して、取付
台24(図2)に取り付けられる。尚、回転位置検出円
盤20に対する2つの突起部分30b,30cの配列方
向は、何ら制限されないものである。すなわち、突起部
分30b,30cの配列方向は、図7の(a)に示すよ
うに、2つの突起部分30b,30cが回転位置検出円
盤20の側面と平行であっても、図7の(b)に示すよ
うに、2つの突起部分30b,30cが回転位置検出円
盤20の側面と垂直であっても、2つの突起部分30
b,30cが回転位置検出円盤20の側面と平行でな
く、任意の角度を有してもよい。
【0026】[検出回路部15の説明]次に、図8を参
照して、回転位置検出装置の検出回路部15の具体的に
説明する。図8は、図1に示した検出回路部15の構成
を示す回路図である。図8において、検出回路部15
は、所定の周波数、例えば50kHzの正弦波を発生す
る発振器34、発振器34の一端に接続された定電圧源
35、発振器34の他端、及びインダクタンス検出手段
23a,23b,23c(図5)の1次励起コイル32
a,32b,32cにそれぞれ接続された定電流源36
a,36b,36cを有する。各定電流源36a,36
b,36cは、1つのトランジスタと1つの抵抗とで構
成され、そのトランジスタの各ベースには発振器34が
接続されている。さらに、検出回路部15には、インダ
クタンス検出手段23a,23b,23cの出力端子4
1a,41b,41cにそれぞれ接続されたバンドパス
フィルタ(BPF)37a,37b,37c、バンドパ
スフィルタ(BPF)37a,37b,37cにそれぞ
れ接続された半波整流回路38a,38b,38c、半
波整流回路38a,38b,38cにそれぞれ接続され
たローパスフィルタ(LPF)39a,39b,39
c、及びローパスフィルタ(LPF)39a,39b,
39cにそれぞれ接続されたコンパレータ40a,40
b,40cを有する。各半波整流回路38a,38b,
38cは、1つのダイオードと1つの抵抗と1つのコン
デンサとで構成されている。
【0027】次に、検出回路部15の動作について説明
する。発振器34からの50kHzの正弦波が各定電流
源36a,36b,36cに出力された場合、定電流源
36a,36b,36cは、定電圧源35で決められる
DCオフセットを有する交流の定電流を1次励起コイル
32a,32b,32cにそれぞれ供給する。ここで、
インダクタンス検出手段23が回転位置検出円盤20の
強磁性体部20aと対向する場合、インダクタンス検出
手段23により検出されるインダクタンスの値は大きく
なり、1次励起コイル32に発生する電圧は図9の
(a)に示すように、その振幅が大きくなる。また、回
転位置検出円盤20の非磁性導電体部20bと対向する
場合、検出されるインダクタンスの値は小さくなり、1
次励起コイル32に発生する電圧は図9の(c)に示す
ように、その振幅は小さくなる。そのことにより、シャ
フト4(図2)が回転している場合、インダクタンス検
出手段23a,23b,23cの出力端子41a,41
b,41cから出力される電圧信号は、図10の
(a),図10の(b),図10の(c)にそれぞれ示
された包絡線により、囲まれた波形となる。尚、図10
においては、AC成分のみを示している。上述したよう
に、インダクタンス検出手段23a,23b,23cは
電気的に120゜ずれた位置に配置されているので、そ
れらの包絡線は、図10の(a),図10の(b),図
10の(c)に示されるように、120゜ずつずれたも
のとなる。出力端子41a,41b,41cから出力さ
れる各電圧信号は、50kHzを中心に数kHzの幅を
有するバンドパスフィルタ37a,37b,37cに出
力され、DCオフセット、低周波のうねり、及び高周波
のノイズがカットされる。続いて、バンドパスフィルタ
37a,37b,37cから半波整流回路38a,38
b,38cにそれぞれ出力され、前記包絡線に対応した
信号がそれぞれ生成される。そして、半波整流回路38
a,38b,38cからローパスフィルタ39a,39
b,39cに出力され、半波整流回路38a,38b,
38cで発生した高調波、及びバンドパスフィルタ37
a,37b,37cでカットされなかった高周波ノイズ
がカットされて、コンパレータ40a,40b,40c
にそれぞれ出力される。
【0028】コンパレータ40aは、反転入力端子にロ
ーパスフィルタ39aからの出力を、非反転入力端子に
ロータスフィルタ39bからの出力を入力し、図11の
(a)に示したCS信号43aを回転位置信号として出
力端子42aからモータ制御装置13に出力する。同様
に、コンパレータ40bは、反転入力端子にローパスフ
ィルタ39bからの出力を、非反転入力端子にロータス
フィルタ39cからの出力を入力し、図11の(b)に
示したCS信号43bを回転位置信号として出力端子4
2bからモータ制御装置13に出力する。コンパレータ
40cもまた、反転入力端子にローパスフィルタ39c
からの出力を、非反転入力端子にロータスフィルタ39
aからの出力を入力し、図11の(c)に示したCS信
号43cを回転位置信号として出力端子42cからモー
タ制御装置13に出力する。
【0029】[本実施例1の機能、及び効果の説明]以
上のように構成された本実施例の回転位置検出装置の機
能、及びその効果について詳細に説明する。まず、回転
位置検出円盤20の外周面において、図4に示したよう
に、強磁性体部20aと非磁性導電体部20bとを交互
に配置することにより、本実施例の回転位置検出装置が
ノイズに強いものであることを図12を参照して説明す
る。図12はインダクタンス検出手段23の強磁性体3
0において、その2つの突起部分30b,30cから生
じる磁束を示す説明図であり、図12の(a)は強磁性
体30が回転位置検出円盤20の強磁性体部20aと対
向している状態での磁束を示す。図12の(b)は強磁
性体30が空気と対向している状態での磁束を示し、図
12の(c)は強磁性体30が回転位置検出円盤20の
非磁性導電体部20bと対向している状態での磁束を示
す。図12の(a)に示すように、強磁性体30が強磁
性体部20aと対向する場合、2つの突起部分30b,
30cからの磁束は、透磁率の大きい強磁性体部20a
中を通るため流れやすく、インダクタンスは大きくな
る。このため、1次励起コイル32(図6)に生じる電
圧は、図9の(a)に示したように大きくなる。図12
の(b)に示すように、強磁性体30が空気と対向する
場合、上述の磁束は、透磁率の小さい空気中を通るため
強磁性体部20aと対向する場合に比べて流れにくく、
インダクタンスは小さくなる。このため、1次励起コイ
ル32に生じる電圧は、図9の(b)に示したように強
磁性体部20aと対向する場合に比べて小さくなる。図
12の(c)に示すように、強磁性体30が非磁性導電
体部20bと対向する場合、高周波磁束を打ち消すよう
な渦電流が非磁性導電体部20bの表面に発生するた
め、上述の磁束は、非磁性導電体部20bの内部を通ら
ない。このことにより、その磁束によるインダクタンス
は、空気と対向する場合に比べて小さくなる。このた
め、1次励起コイル32に生じる電圧は、図9の(c)
に示したように空気と対向する場合に比べて小さくな
る。[従来の技術]の欄で図43を用いて説明した従来
の回転位置検出円盤96では、回転位置検出円盤96が
回転した場合、インダクタンス検出手段97a,97
b,97cは凸状の部分の強磁性体の部材と、凹状の部
分の空気とに対向する。これに対して、本実施例の回転
位置検出装置では、回転位置検出円盤20が回転した場
合、インダクタンス検出手段23a,23b,23cは
強磁性体部20aと非磁性導電体部20bとに対向す
る。このため、インダクタンス検出手段23により検出
されるインダクタンスの変化は、従来例のものに比べて
大きくすることができる。その結果、1次励起コイル3
2に生じる電圧信号、及びその包絡線の振幅は大きくな
り、ノイズマージンが大きくなる。このように、本実施
例の回転位置検出装置では、従来のものに比べてノイズ
に強いものとすることができる
【0030】[中間部20cの機能、及び効果の説明]
次に、回転位置検出円盤20に中間部20cを設けたこ
とにより、強磁性体30の2つの突起部分30b,30
c間の間隔を小さくする場合でも、本実施例の回転位置
検出装置はノイズに強いものであることを説明する。中
間部20cは、図4に示したように、強磁性体部20a
と非磁性導電体部20bとの間に設けられるものであ
り、強磁性体部20aより高周波磁束を通しにくく非磁
性導電体部20bより高周波磁束を通しやすいものであ
る。尚、この説明においては、説明を簡単にするため
に、電気角と機械角とが同じとなる2極3相のブラシレ
スモータに回転位置検出装置を用いた場合について説明
する。また、突起部分30b,30cは、図7の(a)
に示したように、回転位置検出円盤20の側面と平行に
配置されているものとする。さらに、回転位置検出円盤
20は、図13に示すように、強磁性体部20aと非磁
性導電体部20bとが回転位置検出円盤20の中心に対
して180゜づつ存在するよう構成され、2つの突起部
分30b,30cの中心間の幅、及び突起部分30b,
30cの各幅は、図14に示すように、回転位置検出円
盤20の中心に対する角度α゜、及びβ゜でそれぞれ構
成されているものとする。まず、上記のように中間部2
0cが回転位置検出円盤20に構成されていない場合
に、インダクタンス検出手段23の出力が図16に示す
包絡線となることを図15を参照して説明する。図15
の(a)に示すように、突起部分30b、30cの全て
が、強磁性体部20aに対向する場合、インダクタンス
検出手段23の出力は一定で大きく、その包絡線は図1
6の44aで示した直線となる。また、この包絡線44
aとなる区間の角度は、図13に示したように180゜
−(α+β)゜である。図15の(b)に示すように、
突起部分30bが強磁性体部20aに対向し、突起部分
30cが強磁性体部20aと非磁性導電体部20bとの
境界部に対向する場合、インダクタンス検出手段23の
出力は徐々に小さくなり、その包絡線は図16の44b
で示した右下がりの傾斜線となる。また、この包絡線4
4bとなる区間の角度は、突起部分30cの幅に等しい
角度β゜である。図15の(c)に示すように、突起部
分30bが強磁性体部20aに対向し、突起部分30c
が非磁性導電体部20bに対向する場合、インダクタン
ス検出手段23の出力は変化せず、その包絡線は図16
の44cで示した直線となる。また、この包絡線44c
となる区間の角度は、2つの突起部分30b,30cの
間隙に等しい(α−β)゜となる。図15の(d)に示
すように、突起部分30bが強磁性体部20aと非磁性
導電体部20bとの境界部に対向し、突起部分30cが
非磁性導電体部20bに対向する場合、インダクタンス
検出手段23の出力は徐々に小さくなり、その包絡線は
図16の44dで示した右下がりの傾斜線となる。ま
た、この包絡線44dとなる区間の角度は、突起部分3
0bの幅に等しい角度β゜である。図15の(e)に示
すように、突起部分30b,30cの全てが非磁性導電
体部20bに対向する場合、インダクタンス検出手段2
3の出力は変化せず、その包絡線は図16の44eで示
した直線となる。また、この包絡線44eとなる区間の
角度は、180゜−(α+β)゜である。尚、図16の
44f、44g、及び44hでそれぞれ示される包絡線
についても、上述の包絡線44d、44c、及び44b
とそれぞれ同様に説明できるので、その説明は省略す
る。
【0031】検出回路部15は、上述したように、例え
ばコンパレータ40aにおいて、互いに120゜ずれた
2つのインダクタンス検出手段23a及び23bの出力
を比較することにより、図11の(a)に示したCS信
号43aを生成している。このため、図16に示す包絡
線において、44hで示した傾斜線の中間点と44bで
示した傾斜線の中間点との間隔、及び44dで示した傾
斜線の中間点と44fで示した傾斜線の中間点との間隔
がそれぞれ120゜となる条件を満たせば、2つのイン
ダクタンス検出手段23a及び23bの出力は、包絡線
の傾きが急峻である区間で比較され、生成されるCS信
号43aはノイズの影響を受けにくいものとなる。上記
の条件を満たすには、下記の(2)式を解いて、α=6
0゜が得られる。 120゜ = β゜/2+180−(α+β)゜+β゜/2・・・(2) ところが、この中間部20cが回転位置検出円盤20に
構成されていない場合において、強磁性体30を設置で
きる場所が小さく、強磁性体30を小型化したときは、
突起部分30b,30cの角度が小さくなり、角度(α
+β)゜もまた小さくなる。このことにより、図16に
示した包絡線44a、及び44eとなる角度が120゜
以上となる場合には、2つのインダクタンス検出手段、
例えばインダクタンス検出手段23a及び23bの出力
を比較しても、それらの出力の包絡線44a、及び44
eの一部が互いに重なり比較することができない。ま
た、包絡線44a、及び44eの一部が互いに重なって
いる場合、包絡線44c、または44gを基準に2値化
することにより、インダクタンス検出手段23の出力か
らCS信号を生成することは可能であるが、包絡線44
c、または44gの傾きがほぼ0なので、生成されるC
S信号はノイズに弱いものとなる。
【0032】次に、本実施例の回転位置検出装置におい
て、回転位置検出円盤20に中間部20cを設けたこと
により、インダクタンス検出手段23の出力が図19に
示す包絡線となることを図18を参照して説明する。
尚、下記の説明では、2つの中間部20cが、図17に
示すように、回転位置検出円盤20の中心に対する角度
γ゜で強磁性体部20aと非磁性導電体部20bとの間
に構成されているものとする。図18の(a)に示すよ
うに、突起部分30b、30cの全てが、強磁性体部2
0aに対向する場合、インダクタンス検出手段23の出
力は一定で大きく、その包絡線は図19の45aで示し
た直線となる。また、この包絡線45aとなる区間の角
度は、図17に示したように180゜−(α+β+γ)
゜である。図18の(b)に示すように、突起部分30
bが強磁性体部20aに対向し、突起部分30cが強磁
性体部20aと中間部20cとの境界部に対向する場
合、インダクタンス検出手段23の出力は徐々に小さく
なり、その包絡線は図19の45bで示した右下がりの
傾斜線となる。また、この包絡線45bとなる区間の角
度は、突起部分30cの幅に等しい角度β゜である。図
18の(c)に示すように、突起部分30bが強磁性体
部20aに対向し、突起部分30cが中間部20cに対
向する場合、インダクタンス検出手段23の出力は変化
せず、その包絡線は図19の45cで示した直線とな
る。また、この包絡線45cとなる区間の角度は、中間
部20cの幅に等しい角度γ゜から突起部分30cの幅
に等しい角度β゜を引いた(γ−β)゜である。図18
の(d)に示すように、突起部分30bが強磁性体部2
0aに対向し、突起部分30cが中間部20cと非磁性
導電体部20bとの境界部に対向する場合、インダクタ
ンス検出手段23の出力は徐々に小さくなり、その包絡
線は図19の45dで示した右下がりの傾斜線となる。
また、この包絡線45dとなる区間の角度は、突起部分
30cの幅に等しい角度β゜である。図18の(e)に
示すように、突起部分30bが強磁性体部20aに対向
し、突起部分30cが非磁性導電体部20bに対向する
場合、インダクタンス検出手段23の出力は変化せず、
その包絡線は図19の45eで示した直線となる。ま
た、この包絡線45eとなる区間の角度は、突起部分3
0b、30cの間の間隙に等しい角度から中間部20c
の幅に等しい角度を引いた(α−β−γ)゜である。図
18の(f)に示すように、突起部分30bが強磁性体
部20aと中間部20cの境界部に対向し、突起部分3
0cが非磁性導電体部20bに対向する場合、インダク
タンス検出手段23の出力は徐々に小さくなり、その包
絡線は図19の45fで示した右下がりの傾斜線とな
る。また、この包絡線45fとなる区間の角度は、突起
部分30bの幅に等しい角度β゜である。図18の
(g)に示すように、突起部分30bが中間部20cに
対向し、突起部分30cが非磁性導電体部20bに対向
する場合、インダクタンス検出手段23の出力は変化せ
ず、その包絡線は図19の45gで示した直線となる。
また、この包絡線45gとなる区間の角度は、中間部2
0cの幅に等しい角度から突起部分30bの幅に等しい
角度を引いた(γ−β)゜である。図18の(h)に示
すように、突起部分30bが中間部20cと非磁性導電
体部20bの境界部に対向し、突起部分30cが非磁性
導電体部20bに対向する場合、インダクタンス検出手
段23の出力は徐々に小さくなり、その包絡線は図19
の45hで示した右下がりの傾斜線となる。また、この
包絡線45hとなる区間の角度は、突起部分30bの幅
に等しい角度β゜である。図18の(i)に示すよう
に、突起部分30b、30cの全てが、非磁性導電体部
20bに対向する場合、インダクタンス検出手段23の
出力は変化せず、その包絡線は図19の45iで示した
直線となる。また、この包絡線45iとなる区間の角度
は、180゜−(α+β+γ)゜である。尚、図18の
45j、45k、45l、45m、45n、45o、及
び45pでそれぞれ示される包絡線についても、上述の
包絡線45h、45g、45f、45e、45d、45
c、及び45bとそれぞれ同様に説明できるので、その
説明は省略する。
【0033】このように、回転位置検出円盤20に中間
部20cを設けることにより、包絡線の傾きが急峻であ
る区間の数を増やすことができる。さらに、強磁性体3
0の角度を小さく、すなわち強磁性体30を小型化して
も、中間部20cの角度γ゜を大きくすることにより、
図19に示した包絡線45a、45iとなる角度を12
0゜以下にすることができる。このことにより、2つの
インダクタンス検出手段からの各出力は、傾きが急峻で
ある図19の包絡線45b、45dのいずれかと包絡線
45f、45hのいずれかで互いに比較することができ
る。このため、基準の包絡線を用いて2値化しCS信号
を作成した場合に比べて、ノイズに強いものとなる。こ
のように、本実施例の回転位置検出装置では、強磁性体
30を小型化しても、ノイズに強いものにすることがで
きる。
【0034】次に、本実施例の回転位置検出装置におい
て、中間部20cを強磁性体部20aから非磁性導電体
部20bに外周面上で近づくにつれ、強磁性でなく導電
性である部材の割合が大きくなるよう形成している。そ
のことにより、本実施例の回転位置検出装置では、強磁
性体部20aから非磁性導電体部20bに外周面上で近
づくにつれ、高周波磁束が通りにくくなり、生成される
CS信号はノイズに強くなることを説明する。尚、下記
の説明においては、突起部分30b,30cは、図7の
(a)に示したように、回転位置検出円盤20の側面と
平行に配置されているものとする。上述したように、中
間部20cを設けることにより、2つのインダクタンス
検出手段からの各出力は、傾きが急峻である図19の包
絡線45b、45dのいずれかと包絡線45f、45h
のいずれかで互いに比較される。そして、この比較結果
に基づいて、CS信号は形成されるが、強磁性体30の
大きさのばらつきなどにより、包絡線45c、45gで
比較されることがある。このような傾きが小さい包絡線
45c、45gで比較されると、形成されるCS信号
は、ノイズに弱いものとなる。これに対して、中間部2
0cにおいて、強磁性体部20aから非磁性導電体部2
0bに外周面上で近づくにつれ高周波磁束を通りにくく
すると、インダクタンス検出手段23の出力は徐々に小
さくなり、図19の包絡線45c、45gは、図20に
示すように、右下がりの傾斜線となる。このことによ
り、2つのインダクタンス検出手段からの各出力を、図
20の包絡線45b、45c、45dのいずれかと同図
の包絡線45f、45g、45hのいずれかで互いに比
較することができる。その結果、強磁性体30の大きさ
にばらつきなどがある場合でも、2つのインダクタンス
検出手段からの各出力は、傾きが急峻である包絡線の部
分で互いに比較され、生成されるCS信号はノイズに強
いものとなる。
【0035】次に、強磁性体部20aから非磁性導電体
部20bに外周面上で近づくにつれ高周波磁束を通りに
くくする、中間部20cの6つの具体的な構成を図21
に示す。図21の(a)に示すように、中間部20c
は、非磁性導電体部20bをV状にカットすることによ
り形成されている。このことにより、中間部20cにお
いて、強磁性体部20aから非磁性導電体部20bに外
周面上で近づくにつれ強磁性でなく導電性である部材の
面積が増加し、高周波磁束を通りにくくすることができ
る。図21の(b)に示すように、中間部20cは、非
磁性導電体部20bを/状にカットすることにより形成
されている。このことにより、中間部20cにおいて、
強磁性体部20aから非磁性導電体部20bに外周面上
で近づくにつれ強磁性でなく導電性である部材の面積が
増加し、高周波磁束を通りにくくすることができる。
尚、図5に示した中間部20cは、この図21の(b)
に示したものと同一のものである。図21の(c)に示
すように、中間部20cは、強磁性体部20aから非磁
性導電体部20bに外周面上で近づくにつれ、強磁性体
部20aの(半径方向の)厚みを減らすことにより形成
されている。このことにより、中間部20cにおいて、
強磁性体部20aから非磁性導電体部20bに外周面上
で近づくにつれ、高周波磁束を通りにくくすることがで
きる。図21の(d)に示すように、中間部20cは、
強磁性体部20aから非磁性導電体部20bに外周面上
で近づくにつれ、非磁性導電体部20bの(半径方向
の)厚みを増やすことにより形成されている。このこと
により、中間部20cにおいて、強磁性体部20aから
非磁性導電体部20bに外周面上で近づくにつれ、高周
波磁束を通りにくくすることができる。図21の(e)
に示すように、中間部20cは、強磁性体部20aから
非磁性導電体部20bに外周面上で近づくにつれ、小さ
くなる穴を非磁性伝導体部20bに設けることにより形
成されている。このことにより、中間部20cにおい
て、強磁性体部20aから非磁性導電体部20bに外周
面上で近づくにつれ強磁性でなく導電性である部材の面
積が増加し、高周波磁束を通りにくくすることができ
る。図21の(f)に示すように、中間部20cは、強
磁性体部20aから非磁性導電体部20bに外周面上で
近づくにつれ、大きくなる穴を強磁性体部20aに設け
ることにより形成されている。このことにより、中間部
20cにおいて、強磁性体部20aから非磁性導電体部
20bに外周面上で近づくにつれ強磁性でなく導電性で
ある部材の面積が増加し、高周波磁束を通りにくくする
ことができる。このように、強磁性体部20aから非磁
性導電体部20bに外周面上で近づくにつれ高周波磁束
が通りにくい中間部20cを構成することにより、ノイ
ズに強い回転位置検出装置を実現することができる。
【0036】[係合部20b’の機能、及び効果の説
明]次に、本実施例の回転位置検出装置では、図4に示
したように、略円盤状の非磁性導電体部20bがその外
周面に開口する開口部を有し、回転位置検出円盤20の
中心方向に向かう方向で強磁性体部20aの表面と係合
する係合部20b’が上記開口部に設けられている。さ
らに、強磁性体部20aが係合部20b’と係合して開
口部に埋め込まれている。このことにより、本実施例の
回転位置検出装置では、シャフト4が高速回転する場合
でも、強磁性体部20aが非磁性導電体部20bから脱
落するのを防止できることを説明する。例えば、強磁性
体部20aが、図22に示すように、係合部20b’を
用いることなく接着剤などにより、非磁性導電体部20
bの外周表面に設けられた凹部に固定されている場合、
シャフト4が高速回転すると強磁性体部20aが非磁性
導電体部20bから脱落することがある。すなわち、シ
ャフト4の回転速度に応じた遠心力が、強磁性体部20
aに作用し前記接着剤の接着強度を越えた場合、強磁性
体部20aは非磁性導電体部20bから脱落する。これ
に対して、本実施例の回転位置検出装置では、シャフト
4が高速回転する場合でも、強磁性体部20aに働く遠
心力は、係合部20b’から生じる抗力により抑制さ
れ、強磁性体部20aが非磁性導電体部20bから脱落
するのを防止できる。このように、係合部20b’が、
強磁性体部20aに働く遠心力に対して抗力を生じ遠心
力を抑制するので、シャフト4が高速回転できる回転位
置検出装置を実現することができる。尚、回転位置検出
円盤20が、略台形状の強磁性体部20aを非磁性導電
体部20bの開口部に埋め込むことにより、略円盤状に
形成されるという上記の説明以外に、略台形状の非磁性
導電体部20bを強磁性体部20aの開口部に埋め込む
ことにより、略円盤状の回転位置検出円盤20を形成す
る構成としてもよい。
【0037】また、強磁性体部20aの断面の形状は、
図4に示した略台形状のものに限定されない。すなわ
ち、遠心力に対する抗力を非磁性導電体部20bに設け
られた係合部20b’から与えられる構成であればよ
い。例えば、図23の(a)に示すほぼ台形状のもの、
図23の(b)に示す略凸状のもの、図23の(c)に
示す略菱形状のもの、図23の(d)に示す半径方向で
対称でないもの、図23の(e)に示す半径方向で中央
部がくぼんだもの、図23の(f)に示すく字状のもの
でもよい。
【0038】[非磁性導電体円周部21a,21bの機
能、及び効果の説明]次に、本実施例の回転位置検出装
置では、図2に示したように、回転位置検出円盤20
が、2つの非磁性導電体円周部21a,21bの間に配
置されている。このことにより、ノイズに強い回転位置
検出装置が構成できることを説明する。まず、2つの非
磁性導電体円周部21a,21bを設けていない場合で
は、強磁性体30からの磁力線の一部は、図24の
(a)に示すように、回転位置検出円盤20の側面部を
通る。これに対して、回転位置検出円盤20の両側面に
非磁性導電体円周部21a,21bをそれぞれ設けた場
合、非磁性導電体円周部21a,21bの各外周表面に
は、高周波磁束を打ち消す渦電流が発生する。このた
め、強磁性体30からの磁力線は、図24の(b)に示
すように、非磁性導電体円周部21a,21bの内部に
入ることができない。そのことにより、強磁性体30が
非磁性導電体部20bに対向する場合、磁束はより通り
にくくなり、インダクタンス検出手段23の出力が小さ
くなる。すなわち、図20の包絡線46iで示される値
は小さくなり、その前後の包絡線の振幅の変化が大きく
なって、ノイズマージンが大きくなる。このように、ノ
イズに強い回転位置検出装置を構成することができる。
尚、回転位置検出円盤20の両側面に非磁性導電体円周
部21a,21bをそれぞれ設けたが、回転位置検出円
盤20の一方の側面にのみ非磁性導電体円周部21を設
ける構成としてもノイズに対する効果がある。
【0039】[本実施例1のノイズに対するシールドの
説明]次に、本実施例の回転位置検出装置では、図2に
示したように、取付ボス18、第1の強磁性体シールド
19、第2の強磁性体シールド25、第2の非磁性導電
体シールド26、第3の強磁性体シールド27、及び第
3の非磁性導電体シールド28が配置されている。この
ことにより、ノイズに強い回転位置検出装置を構成でき
ることを説明する。高周波磁束は、導電性である部材が
存在すると渦電流が発生し通過できないため、導電性で
ある部材で構成された取付ボス18、及び第2、第3の
非磁性導電体シールド26、28は高周波磁束ノイズに
対するシールドとして機能する。また、低周波磁束は、
強磁性である部材が存在すると磁束のほとんどが強磁性
である部材の内部を通るため、強磁性である部材で構成
された第1、第2、及び第3の強磁性体シールド19、
25、及び27は低周波磁束に対するシールドとして機
能する。具体的には、取付ボス18のつば状部18a、
及び第1の強磁性体シールド19は、永久磁石7とイン
ダクタンス検出手段23の間に配置されるため、永久磁
石7からの高周波ノイズ、及び低周波ノイズをそれぞれ
カットする。また、第2の強磁性体シールド25のつば
部25d、及び第2の非磁性導電体シールド26のつば
部26dは、永久磁石7、ステータ8とインダクタンス
検出手段23との間に配置されるため、永久磁石7及び
ステータ8からの低周波ノイズ、及び高周波ノイズをそ
れぞれカットする。第2の強磁性体シールド25の円筒
部25aと第3の強磁性体シールド27とは、ステータ
巻線9、リード線10とインダクタンス検出手段23と
の間に配置されるため、ステータ巻線9、及びリード線
10からの低周波ノイズをカットする。同様に、第2の
非磁性導電体シールド26の円筒部26aと第3の非磁
性導電体シールド28は、ステータ巻線9、リード線1
0とインダクタンス検出手段23との間に配置されるた
め、ステータ巻線9、及びリード線10からの高周波ノ
イズをカットする。このように、本実施例の回転位置検
出装置では、永久磁石7、ステータ8、ステータ巻線
9、及びリード線10から生じるノイズは、インダクタ
ンス検出手段23に達することなく遮断される。また、
強磁性である部材と導電性である部材との多重シールド
とすることにより、高周波ノイズ、及び低周波ノイズを
カットすることができる。さらに、第3の強磁性体シー
ルド27、及び第3の非磁性導電体シールド28の一端
を、取付ボス18のつば状部18aよりも永久磁石7に
近づけて配置することにより、インダクタンス検出手段
23に対するシールド部分を大きくしてノイズを通りに
くくすることができる。このように、ノイズに強い回転
位置検出装置を構成することができる。
【0040】尚、上記のように、インダクタンス検出手
段23に対して複数のシールドを配置したが、これらの
うち少なくとも1つのシールドを配置すればノイズの遮
断に効果がある。また、強磁性である部材と導電体であ
る部材とを逆に、例えば第3の強磁性体シールド27の
内側に第3の非磁性導電体シールド28を配置しても、
それらのノイズ遮断効果は同じものである。さらに、第
4の強磁性体シールド29がブラケット3bとインダク
タンス検出手段23との間に配置されているので、外部
からの低周波ノイズを第4の強磁性体シールド29によ
りカットすることができ、よりノイズに強いものにする
ことが可能である。
【0041】《実施例2》図25は、本発明の実施例2
であるインダクタンス検出手段を示す斜視図である。こ
の実施例では、回転位置検出装置のインダクタンス検出
手段23の各構成において、強磁性体30の2つの突起
部分30b,30cに励起コイル用の2つのボビン47
a,47bをそれぞれ設けた。それ以外の点は、実施例
1のものと同様であるので、それらの重複した説明は省
略する。実施例1との主な違いは、2つのボビン47
a,47bを強磁性体30の2つの突起部分30b,3
0cに設け、1次励起コイル32a,32bをそれぞれ
巻回したことである。すなわち、図25に示すように、
強磁性体30の2つの突起部分30b,30cには、励
起コイル用の2つのボビン47a,47bが設けられ、
2つの1次励起コイル32a,32bが2つのボビン4
7a,47bにそれぞれ巻かれている。また、1次励起
コイル32a,32bは、高周波磁束が強磁性体30内
に生じる磁路中で互いに同じ向きに生じるように、直列
につながれている。このため、同相ノイズによる影響を
打ち消すことができる。すなわち、1次励起コイル32
a,32bに所定の電流が供給されると、図26の実線
60で示した高周波磁束が強磁性体30内に生じる。ま
た、2つの突起部分30b,30cには、図26の1点
鎖線の矢印で示した同相ノイズ61b,61cがそれぞ
れ存在する。このため、同相ノイズにより1次励起コイ
ル32a,32bに誘起される各電圧は、互いに逆向き
となり、それら同相ノイズの影響は打ち消される。ま
た、1次励起コイル32a,32bは、ボビン47a,
47bにそれぞれ巻かれるので、図6に示した実施例1
のものに比べて、1次励起コイル32a,32bを容易
に強磁性体30に配置できる。さらに、図27に示すよ
うに、2つの突起部分のいずれか一方に励起コイル用の
1つのボビン47を設けて、1つの1次励起コイル32
を取り付けることにより、インダクタンス検出手段23
を構成することが考えられる。しかしながら、このよう
な構成ではインダクタンス検出手段23の出力におい
て、その包絡線の立ち上がりと立ち下がりとが対称とな
らない。このため、精度よくCS信号を生成することが
できない。これに対して、本実施例では、1次励起コイ
ル32a,32bが、2つの突起部分30b,30cに
巻かれているので、その包絡線の立ち上がりと立ち下が
りとが対称となり、精度よくCS信号を生成することが
できる。
【0042】《実施例3》図28は、本発明の実施例3
であるインダクタンス検出手段を示す斜視図である。こ
の実施例では、回転位置検出装置のインダクタンス検出
手段23の各構成において、強磁性体30の2つの突起
部分30b,30cに2次励起コイル48a,48bを
それぞれ巻いた。それ以外の点は、実施例1のものと同
様であるので、それらの重複した説明は省略する。実施
例1との主な違いは、直列につながれた2次励起コイル
48a,48bを強磁性体30の2つの突起部分30
b,30cにそれぞれ巻回したことである。すなわち、
図28に示すように、1次励起コイル32が強磁性体3
0の中間部分30a、好ましくは中央部分に巻かれ、2
次励起コイル48a,48bが突起部分30b,30c
にそれぞれ巻かれている。これらの2次励起コイル48
a,48bは、1次励起コイル32に所定の電流(約5
0kHzの正弦波電流)が供給されると、1次励起コイ
ル32と磁気的に結合し正弦波状の高周波磁束による電
圧を励起する。2次励起コイル48a,48bの各出力
(相互インダクタンスによる電圧)は、2次励起コイル
48a,48bが直列につながれているので、互いに加
算され、インダクタンス検出手段23の出力として検出
回路部15(図29)に出力される。ここで、本実施例
での検出回路部15の具体的な構成を図29に示す。図
29に示すように、1次励起コイル32a,32b,3
2cは、発振器34に並列につながれる。各2次励起コ
イル48x,48y,48zは、2つの2次励起コイル
48a,48b(図28)を直列につないだものあり、
これらの出力をインダクタンス検出手段23a,23
b,23cの出力端子41a,41b,41cからそれ
ぞれ検出回路部15に出力する。その他の構成は、図8
に示した実施例1のものと同様であるので、それらの重
複した説明は省略する。このように構成することによ
り、実施例2のものと同様に、各2次励起コイル48
x,48y,48zの出力において、同相ノイズにより
2次励起コイル48a,48bに誘起される各電圧は、
互いに逆向きとなり、それら同相ノイズの影響を打ち消
すことができる。また、1次励起コイル32を中間部分
30aの中央に巻くことにより、インダクタンス検出手
段23の出力において、その包絡線の立ち上がりと立ち
下がりが対称とすることができ、精度よくCS信号を生
成することができる。
【0043】《実施例4》図30は、本発明の実施例4
である回転位置検出装置の主要部を示す斜視図である。
図31は図30に示したインダクタンス検出手段を示す
斜視図であり、図32は図30に示したキャンセルコイ
ル部を示す斜視図である。この実施例では、回転位置検
出装置の構成において、1次励起コイル32及び2次励
起コイル48を有するインダクタンス検出手段23と、
回転位置検出円盤20の外周面上でインダクタンス検出
手段23と電気的に360°ずれた場所に配置されたキ
ャンセルコイル部50とを設けた。それ以外の点は、実
施例1のものと同様であるので、それらの重複した説明
は省略する。実施例1との主な違いは、強磁性体30の
突起部分30b、及び突起部分30cに1次励起コイル
32、及び2次励起コイル48をそれぞれ巻くことによ
りインダクタンス検出手段23を構成し、インダクタン
ス検出手段23と電気的に360°ずれた場所に回転位
置検出円盤20の外周面と近接し、かつ対向してキャン
セルコイル部50を配置したことである。すなわち、図
30に示すように、キャンセルコイル部50a,50
b,50cは、インダクタンス検出手段23a,23
b,23cと電気的に360°ずれた場所に回転位置検
出円盤20の外周面と近接し、かつ対向してそれぞれ配
置されている。尚、各キャンセルコイル部50a,50
b,50cは、インダクタンス検出手段23a,23
b,23cと同様に、取付台24(図2)に固定されて
いる。図31に示すように、強磁性体30の一方の突起
部分30bには1次励起コイル32が巻かれ、他方の突
起部分30cには、2次励起コイル48が巻かれてい
る。1次励起コイル32には、所定の電流(約50kH
zの正弦波電流)が供給される。また、この際、2次励
起コイル48は、1次励起コイル32と磁気的に結合し
正弦波状の高周波磁束による電圧を励起する。図32に
示すように、キャンセルコイル部50は、コ字状に構成
されたキャンセルコイルの強磁性体49と、前記強磁性
体49の突起部分49cに巻かれたキャンセルコイル5
0’とで構成される。キャンセルコイルの強磁性体49
は、インダクタンス検出手段23の強磁性体と同様に、
強磁性である部材、好ましくは鉄または電磁鋼板積層品
で形成されている。キャンセルコイル50は、その出力
の極性が逆になるように、2次励起コイル48と同じタ
ーン数だけ巻かれている。
【0044】ここで、本実施例での検出回路部15の具
体的な構成を図33に示す。図33に示すように、1次
励起コイル32a,32b,32cは、発振器34に並
列につながれる。キャンセルコイル50’a,50’
b,50’cの一端はそれぞれ接地され、他端は2次励
起コイル48a,48b,48cの一端と直列にそれぞ
れつながれる。2次励起コイル48a,48b,48c
の他端は、インダクタンス検出手段23a,23b,2
3cの出力端子41a,41b,41cにそれぞれ接続
されている。その他の構成は、図8に示した実施例1の
ものと同様であるので、それらの重複した説明は省略す
る。このように構成することにより、ノイズに強いもの
とすることを図34を参照して説明する。ブラシレスモ
ータでは、周知のように、永久磁石7(図2)による磁
束やステータ巻線9(図2)からの回転磁界により、電
気的に回転磁界と同じ周波数のノイズが存在する。この
ため、モータが回転した場合、2次励起コイル48に
は、図34の(a)に示した1次励起コイル32からの
高周波磁束による励起電圧以外に、図34の(b)に示
した上記ノイズによる励起電圧が重畳される。その結
果、2次励起コイル48には、図34の(c)に示した
励起電圧が生じる。一方、キャンセルコイル50’は2
次励起コイル48と電気的に360゜離れていて極性が
逆であるため、キャンセルコイル50’には図34の
(b)に示したものと符号が逆で振幅が等しい励起電圧
が生じる。2次励起コイル48とキャンセルコイル5
0’とは、直列につながれているので、図34の(b)
に示したノイズによる励起電圧をキャンセルすることが
できる。尚、2次励起コイル48とキャンセルコイル5
0’とを電気的に360゜ずれて配置するという上記の
構成以外に、2次励起コイル48とキャンセルコイル5
0’を180゜ずらし、かつ2次励起コイル48とキャ
ンセルコイル50’の極性を同じにして直列に接続する
構成としてもよい。このように、キャンセルコイル5
0’は、整数n、モータの極数pとすると、回転位置検
出円盤20の回転中心に対して2次励起コイル48から
機械角で(360n/p)゜の位置に配置されていれ
ば、上記ノイズによる励起電圧をキャンセルすることが
できる。
【0045】尚、キャンセルコイル50’に1次励起コ
イル32を逆極性に巻くことにより、上述のノイズをキ
ャンセルすることができる。さらに、上述したように、
2次励起コイル48とキャンセルコイル50’とのター
ン数を同一に構成したが、2次励起コイル48とキャン
セルコイル50’とのターン数を変えて、図35に示す
加算回路51を2次励起コイル48とインダクタンス検
出手段23の出力端子41との間に設けることにより、
上述のノイズをキャンセルする構成としてもよい。ま
た、強磁性体30及びキャンセルコイル部50の強磁性
体49の形状や材質を互いに異なるものとし、実験など
で上記ノイズによる出力の割合を求めて図35に示した
加算回路51を調整することにより、ノイズをキャンセ
ルすることもできる。
【0046】《実施例5》図36は本発明の実施例5で
ある回転位置検出装置の主要部を示す斜視図であり、図
37は図36に示したキャンセルコイル部を示す斜視図
である。この実施例では、回転位置検出装置の構成にお
いて、キャンセルコイル部のコ字状の強磁性体の代わり
に、棒状の強磁性体を用い、インダクタンス検出手段を
図28に示した実施例3のものを用いた。それ以外の点
は、実施例4のものと同様であるので、それらの重複し
た説明は省略する。実施例4との主な違いは、キャンセ
ルコイル部50の強磁性体49を棒状に構成し、キャン
セルコイル50’を当該強磁性体49に巻いたことであ
る。さらに、本実施例の回転位置検出装置は、実施例1
〜4の6極3相のブラシレスモータに用いられるものと
異なり、2極3相のブラシレスモータに用いられるもの
である。すなわち、図36に示すように、インダクタン
ス検出手段23a,23b,23cは、それぞれ電気的
に120゜ずれた場所に回転位置検出円盤20の外周面
と近接し、かつ対向して配置されている。キャンセルコ
イル部50a,50b,50cは、インダクタンス検出
手段23a,23b,23cと電気的に90°ずれた場
所に回転位置検出円盤20の外周面と近接し、かつ対向
してそれぞれ配置されている。インダクタンス検出手段
23a,23b,23cの2次励起コイルは48x,4
8y,48zは、図35に示した加算回路51を介して
図28に示した検出回路部15の出力端子41a,41
b,41cにそれぞれ接続されている。図37に示すよ
うに、キャンセルコイル部50は、強磁性である部材、
好ましくは電磁鋼板積層品または鉄により形成された棒
状の強磁性体49と、前記強磁性体49に巻かれたキャ
ンセルコイル50’とで構成されている。キャンセルコ
イル50’は、整数n、モータの極数pとすると、回転
位置検出円盤20の回転中心に対して2つの2次励起コ
イル48a,48bの中心から機械角で(180/p+
360n/p)゜の位置に配置されていれば、上記ノイ
ズによる励起電圧をキャンセルすることができる。
【0047】以下に、強磁性体30の突起部分30b,
30cが、図7の(a)に示したように、回転位置検出
円盤20の側面と平行に配置され場合、本実施例の回転
位置検出装置は、ノイズに強いものとなることを説明す
る。電気的に回転磁界と同じ周波数の正弦波状のノイズ
が存在すると、図28に示す強磁性体30の中心線30
fにおいて、コイルに検出されるノイズN1は、角速度
ω、時間tを用いて、下記(3)式により表される。 N1 = sin(ωt)・・・(3) また、図28に示すように、2つの突起部分30b,3
0cの中心間の回転位置検出円盤20の中心に対する電
気的な角度をλとすると、突起部分30b,30cの中
心線30g,30hにおいて、2次励起コイル48a,
48bに検出されるノイズN2,N3は、それぞれ次の
(4)式、及び(5)式で示される。 N2 = sin(ωt−λ/2)・・・(4)式 N3 = sin(ωt+λ/2)・・・(5)式 このことにより、インダクタンス検出手段23から出力
されるノイズN4は、(4)式から(5)式を減算した
次の(5)式で求められる。 N4 = sin(ωt−λ/2) − sin(ωt+λ/2) = −2sin(λ/2)cos(ωt)・・・(5) (3)式、及び(5)式に示されるように、中心線30
fでコイルに検出されるノイズN1はsin(ωt)で
時間変動し、インダクタンス検出手段23から出力され
るノイズN4はcos(ωt)で時間変動するので、ノ
イズN1とノイズN4とは互いに90゜ずれている。そ
れゆえ、キャンセルコイル部50を強磁性体30の中心
と電気的に90゜ずれた位置に配置し、図35に示した
加算回路51でインダクタンス検出手段23の出力とキ
ャンセルコイル50’の出力とを所定の割合で加算する
ことにより、電気的に回転磁界と同じ周波数の正弦波状
のノイズを除去することができる。このように、本実施
例の回転位置検出装置は、ノイズに強い構成とすること
ができる。尚、キャンセルコイル部50をインダクタン
ス検出手段23と電気的に90゜ずらして配置したが、
キャンセルコイル部50をインダクタンス検出手段23
と電気的に270゜ずらして配置してもよい。この時
は、キャンセルコイル50’の極性を90゜ずらして配
置した時と逆にする。
【0048】《実施例6》図38は本発明の実施例6で
ある回転位置検出円盤を示す平面図であり、図39は本
発明の実施例6である回転位置検出装置の主要部を示す
斜視図である。この実施例では、回転位置検出装置の構
成において、円盤状の非磁性導電体部20bの側面に強
磁性体部20a、及び中間部20cを設けた。それ以外
の点は、実施例1のものと同様であるので、それらの重
複した説明は省略する。実施例1との主な違いは、少な
くとも1つの強磁性体部20a、及び中間部20cを、
円盤状の非磁性導電体部20bの側面上で同一円周上に
配置し、インダクタンス検出手段23a,23b,23
cを、非磁性導電体部20bの側面上で強磁性体部20
a、及び中間部20cと近接し、かつ対向して配置した
ことである。すなわち、図38に示すように、回転位置
検出円盤20は、円盤状の非磁性導電体部20bと、非
磁性導電体部20bの側面上で同一円周上に設けられた
3つの強磁性体部20a、及び6つの中間部20cを有
する。各中間部20cは、前記同一円周上強磁性体部2
0aと非磁性導電体部20bとの間に配置されている。
尚、3つの強磁性体部20a、及び6つの中間部20
cは、それらの表面が非磁性導電体部20bの表面と同
じ高さになるように、非磁性導電体部20bに設けられ
た凹部、または貫通孔に埋め込まれ固定されることによ
り、非磁性導電体部20bの側面上に設けられる。図3
9に示すように、インダクタンス検出手段23a,23
b,23cは、それぞれ電気的に120゜ずれた場所に
非磁性導電体部20bの側面上で強磁性体部20a、及
び中間部20cと近接し、かつ対向して配置されてい
る。このように構成することにより、他の実施例のもの
に比べて、高速回転を行うモータに適した回転位置検出
装置を構成することができる。
【0049】尚、上述の実施例1〜6の説明では、1次
励起コイル32に正弦波状の高周波電流を供給する構成
としていたが、矩形波状、三角波状などの他の高周波電
流を1次励起コイル32に供給する構成としてもよい。
また、本発明の回転位置検出装置は、実施例1〜6に示
す表面磁石型ブラシレスモータだけでなく、永久磁石が
ロータヨークに埋め込まれた埋め込み磁石型ブラシレス
モータやそれ以外のモータに用いても同様の効果があ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明の回転位置検出装置によれば、回
転位置検出円盤が、強磁性である部材で構成された強磁
性体部と強磁性でなく導電性である部材で構成された非
磁性導電体部とを交互に配置することにより構成されて
いる。さらに、インダクタンス検出手段が、回転位置検
出円盤と近接し、かつ対向して配置されている。このた
め、インダクタンス検出手段で検出されるインダクタン
スの変化を大きくすることができる。さらに、回転位置
検出円盤とインダクタンス検出手段との周りには、強磁
性である部材で形成された強磁性体シールドと、強磁性
でなく導電性である部材で形成された非磁性導電体シー
ルドとで構成されたシールドが設けられているので、外
部からのノイズに強いものに構成することができる。そ
の結果、モータ等の回転体の外容器に内蔵した場合で
も、その内部のノイズに影響を受けることなく、正常に
動作する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1である回転位置検出装置と6
極3相のブラシレスモータとのシステムの概略を示す説
明図。
【図2】図1に示したブラシレスモータの断面を示す断
面図。
【図3】図2に示した強磁性体シールド及び非磁性導電
体シールドを示す構造図。
【図4】図2に示した回転位置検出円盤を示す平面図。
【図5】回転位置検出円盤とインダクタンス検出手段と
の位置関係を示す説明図。
【図6】図5に示したインダクタンス検出手段を示す斜
視図。
【図7】回転位置検出円盤と強磁性体の2つの突起部分
との位置関係を示す説明図。
【図8】図1に示した検出回路部5の構成を示す回路
図。
【図9】インダクタンス検出手段に検出される励起電圧
を示す波形図。
【図10】回転時での励起電圧とその包絡線とを示す波
形図。
【図11】CS信号を示す波形図。
【図12】強磁性体からの磁束の通りやすさを説明する
説明図。
【図13】強磁性体部と非磁性導電体部とで構成された
回転位置検出円盤を示す平面図。
【図14】回転位置検出円盤の中心に対する強磁性体の
角度を示す説明図。
【図15】強磁性体と回転位置検出円盤の強磁性体部、
及び非磁性導電体部との位置関係を示す説明図。
【図16】図15に示した位置関係でのインダクタンス
検出手段の出力の包絡線を示す波形図。
【図17】回転位置検出円盤の中心に対する中間部の角
度を示す説明図。
【図18】強磁性体と回転位置検出円盤の強磁性体部、
非磁性導電体部、及び中間部との位置関係を示す説明
図。
【図19】図18に示した位置関係でのインダクタンス
検出手段の出力の包絡線を示す波形図。
【図20】中間部での高周波磁束の通りやすさが徐々に
変化する場合でのインダクタンス検出手段の出力の包絡
線を示す波形図。
【図21】中間部の別の構成を示す構造図。
【図22】強磁性体部を非磁性導電体部に接着した回転
位置検出円盤を示す平面図。
【図23】図4に示した強磁性体部の別の構成を示す構
造図。
【図24】強磁性体からの磁力線を示す説明図。
【図25】本発明の実施例2であるインダクタンス検出
手段を示す斜視図。
【図26】図25に示した強磁性体を通る高周波磁束と
同相ノイズとを示す説明図。
【図27】適切でないインダクタンス検出手段を示す斜
視図。
【図28】本発明の実施例3であるインダクタンス検出
手段を示す斜視図。
【図29】本発明の実施例3である検出回路部の構成を
示す回路図。
【図30】本発明の実施例4である回転位置検出装置の
主要部を示す斜視図。
【図31】図30に示したインダクタンス検出手段を示
す斜視図。
【図32】図30に示したキャンセルコイル部を示す斜
視図。
【図33】本発明の実施例4である検出回路部の構成を
示す回路図。
【図34】2次励起コイルに励起される電圧波形を示す
波形図。
【図35】2次励起コイルからの出力とキャンセルコイ
ルからの出力とを加算する加算回路の構成を示す回路
図。
【図36】本発明の実施例5である回転位置検出装置の
主要部を示す斜視図。
【図37】図36に示したキャンセルコイル部を示す斜
視図。
【図38】本発明の実施例6である回転位置検出円盤を
示す平面図。
【図39】本発明の実施例6である回転位置検出装置の
主要部を示す斜視図。
【図40】光エンコーダを用いた従来の回転位置検出装
置と2極3相のブラシレスモータとを示す斜視図。
【図41】図40のE−E線で断面をとった回転位置検
出装置の取付部を示す拡大断面図。
【図42】ホール素子を用いた従来の回転位置検出装置
の主要部を示す斜視図。
【図43】インダクタンス検出方式の従来の回転位置検
出装置の主要部を示す斜視図。
【図44】従来の回転位置検出装置と両軸タイプのブラ
シレスモータとを示す斜視図。
【符号の説明】
4 シャフト 7 永久磁石 9 ステータ巻線 10 リード線 18 取付ボス 19 第1の強磁性体シールド 20 回転位置検出円盤 21 非磁性導電体円周部 23 インダクタンス検出手段 25 第2の強磁性体シールド 26 第2の非磁性導電体シールド 27 第3の強磁性体シールド 28 第3の非磁性導電体シールド 30 強磁性体 32 1次励起コイル 48 2次励起コイル 50 キャンセルコイル部 50’キャンセルコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一海 康文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体に取り付けられ、前記回転体と共
    に回転する回転位置検出円盤と、前記回転位置検出円盤
    と近接し、かつ対向して配置され、インダクタンスを検
    出するインダクタンス検出手段とを有する回転位置検出
    装置であって、 強磁性である強磁性部材により形成された少なくとも1
    つの強磁性体部、及び強磁性でなく導電性である非磁性
    導電性部材により形成された少なくとも1つの非磁性導
    電体部が、前記回転位置検出円盤上で前記回転体の回転
    方向に交互に設けられたことを特徴とする回転位置検出
    装置。
  2. 【請求項2】 前記強磁性体部と前記非磁性導電体部と
    が、前記回転位置検出円盤の外周表面上で交互に配置さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の回転位置検
    出装置。
  3. 【請求項3】 前記強磁性体部と前記非磁性導電体部と
    が、前記回転位置検出円盤の側面の同一円周上で交互に
    配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回転
    位置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記強磁性体部より高周波磁束を通しに
    くく、かつ前記非磁性導電体部より高周波磁束を通しや
    すい中間部が、前記回転位置検出円盤上で前記回転体の
    回転方向における前記強磁性体部と前記非磁性導電体部
    との間の位置に設けられていることを特徴とする請求項
    1に記載の回転位置検出装置。
  5. 【請求項5】 前記強磁性体部から前記非磁性導電体部
    に近づくにつれ、前記強磁性部材の割合が小さくなるよ
    うに、前記中間部を構成したことを特徴とする請求項4
    に記載の回転位置検出装置。
  6. 【請求項6】 前記強磁性体部から前記非磁性導電体部
    に近づくにつれ、前記非磁性導電性部材の割合が大きく
    なるように、前記中間部を構成したことを特徴とする請
    求項4に記載の回転位置検出装置。
  7. 【請求項7】 前記非磁性導電体部が、外周面に開口す
    る少なくとも1つの開口部を有する略円盤状の部材で構
    成され、前記開口部には前記回転位置検出円盤の中心方
    向に向かう方向で前記強磁性体部の表面と係合する係合
    部が設けられ前記強磁性体部が前記係合部と係合して前
    記開口部に埋め込まれたことを特徴とする請求項2に記
    載の回転位置検出装置。
  8. 【請求項8】 前記強磁性体部が、外周面に開口する少
    なくとも1つの開口部を有する略円盤状の部材で構成さ
    れ、前記開口部には前記回転位置検出円盤の中心方向に
    向かう方向で前記非磁性導電体部の表面と係合する係合
    部が設けられ、前記非磁性導電体部が前記係合部と係合
    して前記開口部に埋め込まれたことを特徴とする請求項
    2に記載の回転位置検出装置。
  9. 【請求項9】 前記強磁性体部と前記非磁性導電体部に
    接し、かつ強磁性でなく導電性である非磁性導電性部材
    により形成された円周状の非磁性導電体円周部が付加さ
    れたことを特徴とする請求項1に記載の回転位置検出装
    置。
  10. 【請求項10】 永久磁石を備えた回転体、前記回転体
    を回転させる磁界を生じるステータ巻線、及び前記ステ
    ータ巻線に接続されたリード線を有するモータに用いら
    れる回転位置検出装置であって、 強磁性である強磁性部材により形成された少なくとも1
    つの強磁性体部、及び強磁性でなく導電性である非磁性
    導電性部材により形成された少なくとも1つの非磁性導
    電体部が、取り付けられる前記回転体の回転方向に交互
    に設けられた回転位置検出円盤と、 前記回転位置検出円盤と近接し、かつ対向して配置さ
    れ、インダクタンスを検出する少なくとも1つのインダ
    クタンス検出手段とを有し、 前記永久磁石と前記インダクタンス検出手段との間に配
    置される永久磁石用のシールド、前記ステータ巻線と前
    記インダクタンス検出手段との間に配置されるステータ
    巻線用のシールド、及び前記リード線と前記インダクタ
    ンス検出手段との間に配置されるリード線用のシールド
    のうち、少なくとも1つのシールドが設けられているこ
    とを特徴とする回転位置検出装置。
  11. 【請求項11】 前記永久磁石用のシールドが、強磁性
    である強磁性部材により形成された強磁性体シールド、
    及び強磁性体でなく導電性である非磁性導電性部材によ
    り形成された非磁性導電体シールドで構成されたことを
    特徴とする請求項10に記載の回転位置検出装置。
  12. 【請求項12】 前記ステータ巻線用のシールドが、強
    磁性である強磁性部材により形成された強磁性体シール
    ド、及び強磁性体でなく導電性である非磁性導電性部材
    により形成された非磁性導電体シールドで構成されたこ
    とを特徴とする請求項10に記載の回転位置検出装置。
  13. 【請求項13】 前記リード線用のシールドが、強磁性
    である強磁性部材により形成された強磁性体シールド、
    及び強磁性体でなく導電性である非磁性導電性部材によ
    り形成された非磁性導電体シールドで構成されたことを
    特徴とする請求項10に記載の回転位置検出装置。
  14. 【請求項14】 強磁性である強磁性部材により形成さ
    れた少なくとも1つの強磁性体部、及び強磁性でなく導
    電性である非磁性導電性部材により形成された少なくと
    も1つの非磁性導電体部が、取り付けられる回転体の回
    転方向に交互に設けられた回転位置検出円盤と、 前記回転位置検出円盤と近接し、かつ対向して配置さ
    れ、インダクタンスを検出する少なくとも1つのインダ
    クタンス検出手段とを有する回転位置検出装置であっ
    て、 前記インダクタンス検出手段が、前記回転位置検出円盤
    に対向する2つの突起部分を有し、強磁性である強磁性
    部材により形成された強磁性体と、前記突起部分に巻か
    れ、高周波磁束をそれぞれ発生する2つの1次励起コイ
    ルとを備え、 前記2つの1次励起コイルが直列に接続されていること
    を特徴とする回転位置検出装置。
  15. 【請求項15】 強磁性である強磁性部材により形成さ
    れた少なくとも1つの強磁性体部、及び強磁性でなく導
    電性である非磁性導電性部材により形成された少なくと
    も1つの非磁性導電体部が、取り付けられる回転体の回
    転方向に交互に設けられた回転位置検出円盤と、 前記回転位置検出円盤と近接し、かつ対向して配置さ
    れ、インダクタンスを検出する少なくとも1つのインダ
    クタンス検出手段とを有する回転位置検出装置であっ
    て、 前記インダクタンス検出手段が、前記回転位置検出円盤
    に対向する2つの突起部分を有し、強磁性である強磁性
    部材により形成された強磁性体と、前記強磁性体に巻か
    れ、高周波磁束を発生する1次励起コイルと、前記突起
    部分に巻かれ、前記1次励起コイルが生成した高周波磁
    束により高周波出力をそれぞれ励起する2つの2次励起
    コイルとを備え、 前記2つの2次励起コイルが直列に接続されていること
    を特徴とする回転位置検出装置。
  16. 【請求項16】 強磁性である強磁性部材により形成さ
    れた少なくとも1つの強磁性体部、及び強磁性でなく導
    電性である非磁性導電性部材により形成された少なくと
    も1つの非磁性導電体部が、取り付けられる回転体の回
    転方向に交互に設けられた回転位置検出円盤と、 前記回転位置検出円盤と近接し、かつ対向して配置さ
    れ、インダクタンスを検出する少なくとも1つのインダ
    クタンス検出手段と、 前記各インダクタンス検出手段に対して所定の位置に配
    置された少なくとも1つのキャンセルコイル部とを有す
    る回転位置検出装置であって、 前記インダクタンス検出手段が、強磁性である強磁性部
    材により形成された強磁性体と、前記強磁性体に巻か
    れ、高周波磁束を発生する1次励起コイルと、前記強磁
    性体に巻かれ、前記1次励起コイルが生成した高周波磁
    束により高周波出力を励起する2次励起コイルとを備
    え、 前記2次励起コイルが、前記キャンセルコイル部に設け
    られたキャンセルコイルに接続されていることを特徴と
    する回転位置検出装置。
  17. 【請求項17】 前記キャンセルコイルが、前記回転体
    の回転中心に対して前記2次励起コイルから機械角で
    (360n/p)゜(但し、nは整数、pは回転体の極
    数)の位置に配置されることを特徴とする請求項16に
    記載の回転位置検出装置。
  18. 【請求項18】 強磁性である強磁性部材により形成さ
    れた少なくとも1つの強磁性体部、及び強磁性でなく導
    電性である非磁性導電性部材により形成された少なくと
    も1つの非磁性導電体部が、取り付けられる回転体の回
    転方向に交互に設けられた回転位置検出円盤と、 前記回転位置検出円盤と近接し、かつ対向して配置さ
    れ、インダクタンスを検出する少なくとも1つのインダ
    クタンス検出手段と、 前記各インダクタンス検出手段に対して所定の位置に配
    置された少なくとも1つのキャンセルコイル部とを有す
    る回転位置検出装置であって、 前記インダクタンス検出手段が、前記回転位置検出円盤
    に対向する2つの突起部分を有し、強磁性である強磁性
    部材により形成された強磁性体と、前記強磁性体に巻か
    れ、高周波磁束を発生する1次励起コイルと、前記突起
    部分に巻かれ、前記1次励起コイルが生成した高周波磁
    束により高周波出力をそれぞれ励起する2つの2次励起
    コイルとを備え、 前記2つの2次励起コイルが直列に接続され、前記キャ
    ンセルコイル部に設けられたキャンセルコイルに接続さ
    れていることを特徴とする回転位置検出装置。
  19. 【請求項19】 前記キャンセルコイルが、前記回転体
    の回転中心に対して前記2つの2次励起コイルの中心か
    ら機械角で(180/p+360n/p)゜(但し、n
    は整数、pは回転体の極数)の位置に配置されることを
    特徴とする請求項18に記載の回転位置検出装置。
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