JPS6155046B2 - - Google Patents

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JPS6155046B2
JPS6155046B2 JP53063711A JP6371178A JPS6155046B2 JP S6155046 B2 JPS6155046 B2 JP S6155046B2 JP 53063711 A JP53063711 A JP 53063711A JP 6371178 A JP6371178 A JP 6371178A JP S6155046 B2 JPS6155046 B2 JP S6155046B2
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JP
Japan
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rotor
pitch
magnet
motor
detected
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Application number
JP53063711A
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English (en)
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JPS54155066A (en
Inventor
Ryohei Uchida
Masahiko Akamatsu
Tatsuo Yamazaki
Munehiko Mimura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP6371178A priority Critical patent/JPS54155066A/ja
Publication of JPS54155066A publication Critical patent/JPS54155066A/ja
Publication of JPS6155046B2 publication Critical patent/JPS6155046B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Brushless Motors (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は一例としてトランジスタモータなど
自制式同期モータに於いて検出を要するロータの
位置を検知し、また速度制御に必要なロータの回
転速度を検知するにあたつて、これら各検出量を
単一の検出要素で検知することが可能な位置検出
装置に関する。換言すれば、相対的な位置関係が
時間と共に変化する2つの物体間で、いわば絶対
的な位置が第一ピツチで定められ、また速度すな
わち時間的な位置の変化の割合を検知するために
必要な、いわば相対的な位置検知用の位置が第二
ピツチで定められるとき、これら複数の位置の信
号を磁束や光など被検知物理量に変換した後、こ
れを検出要素にて受けて、この要素の出力を各ピ
ツチの信号すなわち絶対的な位置信号と相対的な
位置信号とに分離して取出しうる様にする位置検
出装置に関するものである。
トランジスタモータなど自制式同期モータで
は、そのロータ位置を検出するために、界磁(ロ
ータ)の磁束の極性で位置信号とすべく磁束密度
を検出するホール素子を用いたり、また磁心に巻
線を巻回してこの磁心をステータ側におき、ロー
タとの間のリラクタンス変化を検知する様にする
などの方法が一般に採られる。しかし回転速度を
検知するためには、別途パルス発電機、タコジエ
ネ等を備えて検出手段とするのが一般的であり、
この結果速度検出可能なモータではモータ本体、
位置検出部、速度検出部をそれぞれ備える事とな
つて、特に小出力モータでは後2者の容積がモー
タ並になるなど寸法的に大型化しやすい欠点があ
つた。
本発明は以上の点に鑑みてなされ、ロータ位置
検出部と速度検出部とを一体化することによつて
モータの小型化を図りうる様にしたものであり、
さらにモータ本体の界磁磁束をも、これら検出部
と兼用しうる様に構成して極めて小型のモータを
実現しうる様にしようとするものである。各部を
兼用して小型化すると機械的な制約は少くなるの
で被駆動機械構成に自由度が大きくなるためモー
タ自体のみならず装置全体からも構成を簡易にし
うる。なお、一つの検出要素で複数ピツチの位置
信号を検知出来ることは同期モータ用のみなら
ず、例えば一般用モータにも用いうる。即ち負荷
装置の位置に応じて特定の仕事をなすべく一方の
ピツチを位置信号用センサーとして利用し、同時
に他方でその回転軸の速度を検知して速度制御を
行うなどの用途に利用することが出来る。たとえ
ばVTR用のヘツドシリンダの回転力を与えるた
めに供されたモータに取付ければ、テープ信号を
2個のヘツドで交互に検知する様な場合、絶対位
置を拾うことによつてヘツドの位置を検知し、も
つてテープ信号読取駆動回路の制御に供し、今一
つの位置信号は1回転あたりのパルス数を多くし
て、このモータの速度制御用速度信号に供するこ
となどである。以下、トランジスタモータへの適
用を中心として本発明の構成を図面に従つて説明
する。
第1図は本発明の装置のトランジスタモータに
おける主要構成部分を示す。同図aはロータとス
テータとの関係を上部より見て示し、同図bはa
図のA―A断面を示す。また同図cはロータの位
置と速度とを同時に検出する為の変成装置の電気
的接続図である。第2図は第1図のモータを自制
駆動制御する為の制御回路である。第1図におい
て、1は回転軸に固定される円板でロータ界磁磁
石2がその下部に一体結合される。この磁石2は
トロイダル状でその中心は回転軸中心にほぼ一致
し、機械角45゜毎にほぼ均等に8極着磁されてい
るものとする。また円板1は軟磁性材より成り、
その外周は図示の如く凹凸を均等に周期的に設け
るものとする。3はステータ磁路材であつて、軟
磁性材より成り、この上には60゜ピツチで設けら
れるステータコイル41〜46が計6個フラツト
に固定される。51〜53は位置及び速度を検出
する検知要素の主たる構成要素になる磁心であ
り、この両端部は前記円板1の外周に刻まれた凹
凸のピツチにほぼ一致する間隔をもつて円板1と
対向する位置に配置される。本磁心は120゜ピツ
チで3個がステータ磁路材へ永久磁石81〜83
を介してそれぞれ固定される。巻線61〜63と
71〜73とは磁心51〜53に各々巻回された
励振用及び受信用の巻線である。なお、磁石81
〜83はそれぞれ磁心51〜53に近い方をN極
に、ステータ磁路材3に近い方がS極に着磁され
ているものとする。第1図cにおける90は交流
電源であり、たとえば数10KHzの発振回路の正弦
波状出力を用いる。一点鎖線内は前記検知要素に
あたり、本出力は整流増幅部91を通ることによ
り整流及び増幅され、92の帯域ろ波回路を通る
ことによつて所定の周波数成分の受信検知出力7
1′が取出される。
第1図構成のモータは第2図の制御回路により
駆動制御される。第2図においてu,v,w,
x,y,zはトランジスタであり、各上下トラン
ジスタの接点間U,V,Wにはモータのステータ
コイル即ち電機子コイルが3相星形結線される。
各コイルは、回転軸に対して対称な位置にあるコ
イル同志が2個一組になつて一相分を形成する。
これは軸対称トルクつまり偶力を生ぜしめ、機械
的に回転方向トルク以外の軸振動成分を相殺する
為である。71′〜73′の受信検知出力によりロ
ータの位置が検知されると(この作用は後に説明
する)分配器105によりトランジスタ6個のう
ち適宜2個が選択されて周期的に点弧されモータ
は周期運転されるが、この動作はトランジスタモ
ータとして一般に公知であり説明は省略する。ま
た71′〜73′の受信検知出力によりロータの回
転速度が速度検出器104によつて検知される
と、その検知出力vfは設定速度信号vsと加算さ
れ、その偏差はアンプ103にて増幅される。本
出力isは電流指令信号として作用し、主回路出力
電流を抵抗器Reにて検知し、増幅器101を介
して帰還された信号ifと加算される。この偏差が
アンプ102で増幅され、もつてトランジスタ
TRを制御し、これを流れる電流itが所定値に制
御される。本電流itはトランジスタU〜Zで構成
されるインバータ電流、つまりモータの電機子巻
線を流れる電流に一致し、この電流が制御される
結果モータのトルクが制御される。この様にして
第2図の制御回路によりモータは速度制御され
る。この間の様子を示すものが第3図であり、同
図aは静止時のモータの機械角に対するロータの
磁石の着磁状態を示す。正、負側を各々N,S極
とする。同図bはその電気角を示すものであり機
掛角2πは電気角で8πにあたる。同図cはロー
タの磁石に対向して配置されたステータコイルの
位置を機械角180゜間について示すものであり、
各コイルはいわゆる全節巻がここでは採用され
る。3相結線故に、電気角にて2π/3毎に配置され るコイルはU相が41ならばV相は43となり、
W相が42となる。本来2π/3の位置ロに一端
があるべきV相のコイルは空間的制約の為に電気
角でさらに2π進んだ位置ニに一端が来ている
が、これはロの位置にある場合に等価である。さ
て同図cにおいて、矢印の位置に前記検出手段が
あれば(機械角120゜毎に設けられたこの手段は
本矢印の位置に置くことと等価である)ロータの
回転に伴つて同図g,h,jに示す出力をロータ
の位置検出手段として得、(横軸は時間tを示
す)本信号に従つてU,V,W各相の電流は同図
d,e,fの様に流れる結果、モータはロータ磁
石の磁束との作用でトルクを発生し回転を継続す
る。ここでは各相電流は電気角で120゜通電する
場合を示しているが、それぞれU,V,W相にお
いて180゜通電するなら同図g,h,jの信号に
応じて信号ありで正方向、なしで負方向に電流を
通ずれば良いことはいうまでもない。第1図にお
いて、コイル41に矢印40方向へ電流が流れ、
このとき、その対向する磁極がS極とすればロー
タは時計方向に回転する。さてロータの位置及び
回転速度を検知する検出手段について、第4図,
第5図を参照しながら説明する。第1図における
磁石81は磁心51の磁束レベルを所定値にバイ
アスするためのものであり、その主たる磁路は第
1図bにおいて磁石81―磁心51―円板1―ロ
ータ界磁磁石2―ステータ磁路材3―磁石81で
ある。この経路中においてはロータ界磁磁石2と
ステータ磁路材3との間にエアギヤツプがある
が、これはロータの任意の位置において一定であ
り、この間の磁気抵抗も一定である。然るに磁心
51と円板1との間のもう一つのエアギヤツプで
はロータの回転につれて円板の凹凸が交互に磁心
51と対向するので磁気抵抗はロータの位置に応
じて変化する。第4図における200は磁心51
の材質自体の磁化特性を示し、201は磁石81
の磁化状態を示すものとすれば、今円板の凸部と
磁心51とが対向するとき、ロータ、磁石とステ
ータ磁路材との間のパーミアンスも含めてこの総
合パーミアンスをP1なる直線で示すと磁心51の
磁化状態は等価的に203で示す如き曲線で表わ
され、磁石81と磁心51とはP0点の磁束を持つ
こととなる。逆に円板の凹部と磁心51とが対向
すれば、同上総合パーミアンスをP2として磁心5
1は等価的に204で示す曲線で表わされること
となるがこのときもほぼ同じP0点での磁束が磁心
51、磁石81において得られる。
別に磁石81を起磁力源として構成される磁心
51を通る磁路は、磁石81、磁心51、円板1
を経て、円板1から磁心51を通らない経路でス
テータ磁路材3へ入り、ここを通つて磁石81へ
帰る経路も存在する。この場合も前記と同様に円
板1と磁心51との間のパーミアンス変化を主体
として第4図と同様の関係が与えられる。従つて
第4図はむしろ上記複数の経路を持つ磁路に、、
さらに他の漏れ磁束の経路をも含んで総合的に表
わされた関係と見なして良い。結果的には磁心5
1はロータ磁石の起磁力がなければ第4図P0点に
その動作点があり、ほぼ飽和している。
次にロータ磁石2が第1図bに示す如く、同図
中下部をN、上部をSとする極性になれば、その
起磁力は矢印30の方向に作用し、磁石81で
は、その内部減磁界を減ずる方向へ作用すると共
に、磁心51ではその内部磁束を増加させる方向
へ働き、この結果、磁心51は飽和状態を深める
こととなる。逆にロータ磁石2が上記と逆の極性
になると、矢印30とは逆方向に起磁力が作用し
て、磁心51ではその磁束レベルが押し下げら
れ、また磁石81は内部減磁界が強められる。こ
の結果、たとえば第4図では磁束密度がBφなる
位置へ動き、磁心51では不飽和レベルへ磁束が
押し下げられることとなる。以上の説明から明ら
かな様に、ロータ磁石の極性が磁石81と直列の
経路において、同極性にあれば、磁心51は飽和
状態、逆極性にあれば、不飽和状態となる。なお
ステータ磁性材やロータ円板は有限の透過磁を持
つため、磁石の起磁力によつて各場所で磁位が異
なり、たとえば前記30の如き磁路が形成される
ものである。
磁心51に交流励振巻線61が巻回され、所定
の交流が印加されているとき、磁心51が不飽和
ならば受信巻線71に交流電圧が誘導される、し
かし飽和しているときには交流誘導電圧が表われ
ない。従つてロータ磁石の極性に応じて交流誘導
電圧が有または無(もしくは低いレベル)となる
ので、その有無を検出することによりロータの位
置を検出することが出来る。第5図はその間の様
子を示したものであり、横軸を時間にとる。磁心
51に対向するロータ磁石の極性が、第1図bに
おいて上部をN極、下部をS極として表わしたと
き、第5図aに示す様にロータの回転に伴つて変
化する。そして受信巻線誘導電圧vrは同図bの様
に得られ、これを整流増幅し、帯域通過フイルタ
を通して得られる受信検知出力71′は同図cの
様になる。これを信号の在否に応じて分配器で検
出するとすれば、その出力はたとえば同図dの如
くに得られる。この信号がたとえば、第3図にお
けるgで示した様な信号として利用することが出
来、ロータの位置検出が出来たことになる。なお
このとき、帯域通過フイルタは単に低域通過通過
フイルタで良いことはいうまでもない。
次にロータの速度検出法について述べる。磁心
51が不飽和領域にあるとき、たとえば第4図で
磁束密度がBφのときに、円板1の凹凸と磁心5
1が交互に対向するとき、パーミアンスがP2,P1
の如く変化する。このとき磁心51の磁化特性は
204,203の如く、その勾配が変化し、その
結果、磁心51の交流透磁率が変化する。従つて
受信検知出力は第5図cに示す如く円板の凹凸位
置につれて波形に変化する。この出力を速度検出
器(第2図中の104)で受けて帯域ろ波フイル
タにて、この交流成分を取出せば第5図eに示す
如き、速度検出パルスとして検出することが出来
る。即ち第1図aにおいて磁心51の一端から円
板1を経て、磁心51の他端に至る磁路のパーミ
アンスの変化を受信巻線が検知する結果、回転速
度が検出されるものであり、いわば磁心51の磁
束の交流成分を用いて速度を検出するものであ
る。これに対して位置を検知する信号は磁心51
の飽和、不飽和の区分をすることによつて行われ
るものであり、バイアス用磁石81の起磁力でも
つてロータ磁石極性を検知している。いわば磁心
51の磁束の直流成分を用いて位置を検出してい
るということが出来る。ここで、位置信号は直流
成分を利用していることからロータの回転速度に
よる制約を受けずに常時検出することが可能であ
るが、速度信号は交流成分として検出するので検
知速度範囲の下限には制限が入ることは否めな
い。なお第1図cにおいて整流増幅部91の出力
を帯域通過フイルタ92でうけるにあたり、その
帯域を直接速度信号成分の帯域におくと、直接7
1′の出力において速度信号を取出せる。また位
置信号としては、71巻線の出力の有無を利用す
る故、この出力を単に整流し、小さなフイルタで
高周波分(数10KHz)を除去し検知信号としても
良い。所で速度信号パルスは第5図eにて一検出
器の出力のみを示しているが他の二つの検出器出
力をこれに加算すると、合算結果として速度に比
例し周波数の連続パルス列が得られることは言う
までもない。
第1図構成の位置及び速度を検知する方法にか
わり、同様ながら第6図の構成装置においてもそ
れらを検出することが出来る。第6図a,bにお
いて第1図と同一番号のものは同一の機能を有す
るが次の各点が異る。円板1はその端部の凹凸を
排し、替つて、21になる歯車状の波板をロータ
磁石2のステータ巻線と対向する側に取付ける。
また磁心51は第1図の如き分岐を持たず、単磁
心にて構成する。交流電源は励振巻線61へ接続
されるが受信巻線は持たず、巻線61の両端電圧
を出力端子とする。以上の様な構成の装置は第1
図に示したのと同じ様の機能を持ち、第5図に示
す如き出力が得られる。つまり磁石81のバイア
ス磁束の極性とロータ磁石極性が同極性ならば、
磁心51は飽和を保ち、交流電圧を受ける励振巻
線電圧には抵抗ドロツプ程度しか出力が現われな
い。しかしロータ磁石極性が反転すると、不飽和
域に入り、インダクタンス分が増大して巻線61
には交流電圧が現われる。また波板21のために
パーミアンスつまりインダクタンスが変化し、そ
の結果巻線61電圧は第5図bに示す如く得られ
る。第6図構成の方式は第1図のものに比して簡
単で良いが、巻線61と共通に受信巻線71を巻
回して受信誘導電圧を利用しても良い。また第6
図構成ではインダクタンス変化を利用するが、第
1図の変成器結合を利用する方式に比べて交流励
振磁路の磁気抵抗が大きくなり、検知信号のレベ
ルが小さくなり易い。
以上の例に於ては、モータのロータ位置とその
速度を検知するにあたり、それを検知する為の被
検知物理量として磁束を用いていることになる。
そしてロータ位置を検知するためのそのロータ位
置のピツチ、即ち第一ピツチを定めるものはロー
タの着磁磁極ピツチであり、この位置を定めるた
めの被検知物理量(ここでは磁束)を変化させる
第一変化要素はロータのN,S磁極自体である。
また速度を検知するための位置のピツチ、即ち第
二ピツチを定めるための第二変化要素とは、前記
円板1の外周もしくはロータ磁石の側壁に設けら
れた凹凸波形である。そしてこれら2つの変化要
素で磁束が2つのピツチの信号を含んで変化する
とき、これを検知する検知要素とは磁心51を中
心としてその励振電源や巻線を含んだ回路で構成
されるものにあたる。また2つのピツチのそれぞ
れを分離検知する手段とは整流回路91や帯域ろ
波フイルタ92より成る回路と、これを位置信号
に変換し、もしくは速度に比例した周波数のパル
ス列に変換する回路とをまとめて構成されるもの
にあたる。
以上は巻線と磁心とを用いて、位置と速度の検
出器を構成したものであるが、「被検知物理量と
して同じく磁束を用いつつも、この検知要素とし
て」ホール素子を用いても同原理に基く検出器を
構成することが出来る。第7図aにはその構成の
一部分を示す。ホール素子301,302,30
3は機械角で120゜毎に3個配置されてステータ
磁路材3に取付けられる。さらにこれらは円板1
の平面に対向する位置におかれ、この平面内を半
径方向に走る磁束を検知する向きに設置される。
円板1の下部にはモータ界磁を形成するトロイダ
ル状ロータ―磁石が固定されるが、本磁石は8極
着磁され図示の様に機械角にほぼ45゜ピツチで
N,S極に着磁されるものとする。さらに円板1
はその外周部が波形に凹凸を持つものとするが、
ロータ磁石のN,S極の切換り毎にその凹凸波形
の位相が反転するものとする。即ちN極側に例え
ば円周方向にAsinδθなる波形を刻んだものと
すれば、(δは波形刻数にあたり、全周にn個の
波形を刻んであるものとすると、δ=nであり、
θは機械角度、Aは刻み深さの最大値である)S
極側は、Asin(δθ−π)=−Asinδθなる波形
を刻むものとする。第8図aにはホール素子30
1を通るロータ磁石の磁束を、機械角に従つてロ
ータを回転させるときに変化する様子を描いたも
のであり、ほぼ正弦波状に磁束が通過するものと
する。同図bに同様にしてホール素子に対向する
円板1の凹凸に従つてホール素子から見て、磁気
抵抗が変化する様子を交流的に示し、正部分は磁
気抵抗が低く、負部分は高いものとする。即ち前
者はパーミアンスが高く、後者は低い。そして第
8図bに示す如く、そのパーミアンスの変化はほ
ぼ正弦波状に変化するものとするが、第7図aに
示した如く円板1の外周部に概ね正弦波状の歯形
を刻めば、そのホール素子を通る経路のパーミア
ンスはロータの回転につれて正弦波状の変化をす
る。歯形が必ずしも、正弦波状でなくともエアギ
ヤツプを隔てておかれたホール素子から見れば平
滑化されてほぼ正弦波状のパーミアンス交流分変
化になるものと見なして良い。なお、ロータ磁石
の起磁力によつて生ずる磁束の経路は第1図にお
ける場合と同様であつて、主として第7図aにお
いてロータ磁石を上から下へ走り、ステータ磁路
材を経て、ホール素子301及び円板1を通るい
わば垂直な矢印31の経路と、ロータ磁石上面の
N極から円板1を経てステータ磁路材3に入り、
ホール素子301を通つて円板1、ロータ磁石上
面のS極へ達する矢印32で示したいわば水平な
経路等との複合的な経路を通る。そしてこれらの
経路を通る磁束を総合した結果、ホール素子30
1を通る磁束が、ロータの回転に従つて、第8図
aに示す様に正弦波状に変化するものと見なす。
実際比較的方形状に近く着磁されたロータ磁石を
用いたとしても、ホール素子の円板1との間のエ
アギヤツプや着磁磁束の大きさ等を適宜調整する
ことにより、概ね第8図aに示す如き磁束変化を
得ることが出来る。
ホール素子には一定のバイアス電流を通じてお
くものとすれば、その起電力は素子を通る磁束の
密度に比例した値が得られる。従つて、今、素子
301の起電力に着目すれば、ロータの回転に伴
つて、素子の出力端子間電圧は第8図c実線の様
に得られる。ここで横軸は時間である。即ちロー
タ磁石の回転に従つて磁石極性がN,S極と変化
するに従い素子のホール起電力は正,負に変化
し、また円板1の凹凸に従つてその起電力が円板
歯形で定められた周波数成分で変調を受けて脈動
する。この波形は第8図aの磁束を生ぜしめた起
磁力をもとに、円板外周に設けられた波形歯形に
伴うパーミアンスの変化を受けて、第8図cにお
いて、一点鎖線に示した様な交流成分が生成さ
れ、これが基本となる同図aの波形と重畳され
て、同図cの実線の如き出力が得られるものであ
る。同図cの実線出力を帯域通過フイルタにか
け、円板外周の歯形に依存する周波数成分のみを
取出すこととすれば同図cの一点鎖線の如き出力
が得られる。この出力はロータの回転速度に比例
する周波数の波形であり、これを適宜波形整形し
て、パルス出力に変換し、または、それを平滑し
たり等して平均値を得る等、即ち速度検出に用い
ることが出来る。なお同図cの実線波形の正負判
別を行えば容易に位置信号として利用出来ること
はいうまでもない。
所で円板1の外周の歯形をロータ磁石の極性が
反転する毎に位相を反転させたが、もしも反転さ
せないときには、第8図cの実線波形において、
たとえば負の極性波形に重畳される円板外周の凹
凸に応じた周波数成分の位相が反転するので、同
図中、一点鎖線にて示した波形も、その範囲の位
相が反転する。従つてこの波形がロータ磁石極性
のN極よりS極に移る切換りの間で同相では連続
しない。それは磁石の起磁力がN極とS極で反転
するためであり、それを許容すると速度検出信号
をパルス周波数で取出す様にしたとき、このパル
ス間隔がロータ磁石の極性の切換り毎に長短に変
化し、速度検出信号としては必ずしも実用的では
ない。この現象をさける為にあらかじめ円板外周
の凹凸をロータ磁石極性が反転する毎に、位相反
転させたものが第7図aの構成である。もしも位
相反転しない円板外周の凹凸のものを用いるとき
に、回転速度パルスをロータ速度が一定時に等間
隔で得るためにはホール素子の起電力を整流した
後、帯域通過フイルタを通し、パルス列に波形整
形すれば良い。
さてホール素子301の出力波形が第8図cの
実線で示されるとき、他のホール素子302,3
03では同図d,e実線の様な出力波形が得られ
る。相互に基本波成分{同図aに対応する出力}
は2/3πずつの位相差をもつており、又、円板外
周の歯数は24とした場合である。歯数は一般にN
×P×3の値であれば良く、Pは極数、Nは任意
の正整数であるが、今ここではN=1とした。こ
こでc,d,eの3つの波形を加算すると、前記
基本波成分の和は0となり、円板外周の歯形成分
の周波数の波形のみが得られ、同図fのようにな
る。即ちこの周波数成分の波形は全て位相が一致
するので基本波の様に加算結果が0とはならずに
得られる。本fの波形の負から正への変化でワン
シヨツト出力を得る様にすれば、第8図gの実線
パルス列が得られ、正から負への変化では同様に
して、点線のパルス列が得られる。これらのパル
ス列の一方または双方はロータの回転速度に比例
する周波数のパルスとなり、これをもつて回転速
度検出が出来る。この様に3つのホール素子の出
力を加算すると、特に帯域通過フイルタを用いる
ことなく容易に回転速度を検知することが出来
る。
3つのホール素子の出力電圧から位置と速度と
を検知する回路例として、第9図a,bに示す方
法が考えられる。同図aにおいてホール素子30
1,302,303はそれぞれ抵抗器R1,R2
R3によりバイアス電流が与えられ、これらは共
通抵抗器R4へ通ずる。比較器311,312,
313は素子301,302,303のホール起
電力の極性を判別するものであり、即ちロータの
位置を検出する。従つてこれらの出力は例えば、
第3図g,h,jの如き位置信号を得ることにな
る。同図正出力のある間をN極ロータ極性もしく
はS極ロータ極性のある間と判断し、0出力の間
をそれとは逆極性の間となるべく比較器311〜
313の出力を、入力極性の選択によつて得る様
にすれば良い。回転速度信号を得るには、各ホー
ル素子の各同相分を等価抵抗器にてそれぞれ加算
し、比較器320にて双方を比較することとする
と交番方形波状出力が得られ、これを速度信号と
して用いることが出来る。ホール素子の起電力が
比較的小さいときには、第9図bに示す如き方法
で速度信号を得る様にすれば良い。同図中、同一
番号は同図aのそれと同機能を持つが、速度信号
を得るためには、予め増幅器321,322,3
23によつてホール起電力を増幅し、然る後これ
ら3者を加算して比較器320にて比較すると、
同図aと同様の出力が得られる。ここで比較器3
20の前記3者の加算結果入力とは反対側の比較
信号としてはホール素子の3者の共通バイアス負
側電位に、抵抗R5,R6よりなる分電圧を加算し
て値を用いる。それは各ホール素子の出力端子直
流電圧分の、バイアス電流用の負極端子からの昇
圧分を平均加算した値に一致させるべく、抵抗
R5,R6の値を選定する。この結果320なる比
較器出力には、ほぼ対象な方形波出力が得られ
る。この出力の正から負への変化及びび負から正
への変化を用いて、ワンシヨツト回路を、例えば
起動することとすれば第8図gに示す出力パルス
列が得られるものであり、本パルスの周波数は回
転数に比例する。
第7図bは円板1の外周歯形を同図aのものに
比して若干変更し、N極部分のみに歯形を設け、
S極部分はN極部分の波形の平均値の半経でフラ
ツトにしたものである。つまり第7図aにおける
N極部分の歯形のみを外周に設けたものに相当
し、これは各ホール素子の出力が第8図c,d,
e各図について、正側はそのままであるが、負側
は点線に示す如き、同図aに相似な波の重畳され
ない波形が得られる。これらの加算結果は同図f
に示す如くなるが、第7図aの構成を採用した時
に比して出力振幅が若干低下する。しかし、円板
外周の歯形のホール素子と対向する位置ずれを素
子側にて補正して取付けるとき(もしずれがある
と、第8図fの波形にひずみが出る。)その補正
がN極側のみを考慮して調整すれば良いので比較
的容易である。それはロータ磁石の着磁を行う時
に、第7図aの構成を採用したときには、極性切
換点の円板歯形の位相反転部との一致に注意を必
要とするのに対し、同図bではそれに厳密な注意
は必ずしも必要としない。さらには円板波形を刻
む時にN極のピツチ全域に必要ではなく、そのピ
ツチの中央を中心として2/3ピツチ以上に波形を
刻んでおけば良く、ロータ磁石の着磁を行う際の
着磁ピツチの厳密性が軽減される。なお2/3ピツ
チ以上の巾で波形歯形を刻んで置けばホール素子
3つの和をとるとき結果的に速度信号出力は途切
れず連続する。一般に一極分の着磁ピツチ巾を1
とするとき使用するホール素子数(相数に相当す
る)をmとして、外周に刻むべき歯形の巾は21/
m以上あれば良い。なお歯形自体のピツチは先に
述べたと同様に円周をN×P×mで均等割したも
のを採用すれば良い。ここでNは任意の正整数、
Pは極数である。所でホール素子の出力は各素子
で同一条件の磁束密度を受けても等しくはなら
ず、一般に不均等となる。このときは例えば素子
のバイアス電流を加減するか又は素子の位置を回
転軸方向に上下するか又は円板との間のギヤツプ
を加減することによつてそれぞれの出力をほぼ等
しくすることとすれば出力加算結果をほぼ振巾の
等しい第8図fに示す如き波形として得ることが
出来る。なお円板外周の歯形は決して正弦波であ
る必要がなく、従つて第8図fの波形は正弦波で
ある必要はないことはいうまでもない。
第7図cはホール素子を用いるものについて、
第1図と同様の磁心51を用いる様にした例であ
る。本図中、円板1の外周波形に対向するピツチ
で置かれる磁心51の、円板1の歯と対向する端
部側にはホール素子301とバイアス磁石81が
おかれる。このホール素子には図のβで示す様な
円板からステータ磁路材へ抜ける経路の磁束、い
わば直流分磁束と、図のαで示す様な円板外周の
波形間をわたつて磁心51内を走る所のバイアス
磁石81によつて誘起される磁束、いわば交流分
磁束とが通る。後者は円板外周の歯のピツチにあ
わせて磁束量が変化し、前者はロータ磁石の着磁
ピツチにあわせて磁束の極性と値が変わる。この
結果本ホール素子の出力は、第8図cの実線の如
くなる。ただし円板外周の歯の刻みは第1図のそ
れと同様均一ピツチで刻み、ロータ極性が反転す
る度に位相差を反転させる必要がない。第7図c
の構成を機械角120゜ピツチで3個もうけ、それ
らのホール素子の出力を加算すれば、第8図fの
波形が得られる。この第7図cの方式は同図a,
bのものに比して円板外周の歯形のピツチに依存
する出力の周波数、つまり回転速度信号成分の振
巾が大きいので、その後の信号処理回路の信号取
扱いが楽になる利点があるが構成上やや複雑にな
る。
第7図では第一ピツチで磁束を変化させる第一
変化要素とはロータ磁石の磁極自体であり、第二
ピツチで磁束を変化させる第二変化要素とは円板
外周に刻まれた凹凸の波形である。また検知要素
であるホール素子の出力から第一ピツチの位置信
号を分離検出する手段とは第9図に示された比較
器311〜313にあたり、第二ピツチの位置信
号を分離検出する手段とはホール素子出力自体も
しくはそれを増幅した出力を加算し、比較してパ
ルス列に変換する所の比較器320を中心とする
回路がこれにあたる。
以上の実施例にいずれもモータを駆動する為に
用いるロータ磁石の磁束を被検知物理量として、
利用して位置を検出し、あるいは速度も検出する
構成について述べた。しかし位置と速度との双方
を検出する為に別途ロータ側に磁石をもうけてそ
の磁束を被検知物理量に供しても良い訳で、その
場合の一実施例を第10図に示す。1は円板でロ
ータ磁石2が第1図等の実施例と同様に設けられ
るが、この磁石のさらに外周に同心円状のリング
磁石400を図示の如く8極着磁して固定する。
この極はロータの位置を検知するための第一ピツ
チを定めるものであり、ここでロータ磁石の極性
と位置が一致しているものとし、本リング磁石に
は図示の様に外周が歯形になつて、速度を検知す
るための第二ピツチで歯が刻まれており、その位
相は第7図aの実施例と同様に、N極とS極とで
反転しているものとする。この様に構成されたロ
ータが回転すると、本ロータに対向してステータ
磁路材3に固定されたホール素子、たとえば30
1の位置の素子は第7図aにおける素子と同様に
して、第11図aに示す様な起電力を誘起する。
この起電力源はリング磁石の磁束であり、本磁束
はリング磁石400のN極からホール素子、ステ
ータ磁路材を経て同じくS極へ帰る経路を通る。
第11図aの出力はレベルが正か負かによつてロ
ータがN極にあるかS極にあるかを区分する位置
信号になる。機械角120゜毎に配置された他の2
素子の出力は第11図b,cの様になり、これと
a図の出力とを加算すると同図dの如き出力が得
られる。本出力には図中点線にて示した様な周波
数成分が重畳されるが、これはロータ磁石2の磁
極のピツチに一致して着磁されたリング磁石40
0が、その磁極ピツチをもとにしてロータの回転
によつて誘起する交流成分であり、この周波数
は、その交流周波数の3倍の3になる。そ
れは電気角2/3πずつずれた3つのホール素子出
力を加算したためであり、さらに各ホール素子起
電力の周波交流成分が正弦波ではなく、台形
波状になるためである。各素子起電力がほぼ正弦
波状になるなら3つの加算結果は及び3
周波数成分が0になつて、第11図eに示す如き
出力が得られるものである。前記成分交流が
台形波状になれば3つの加算結果は0にならず3
成分が現われる。従つて第11図dの実線の
如き波形となるがこのときは帯域通過フイルタに
よつて、3以下の周波数成分をしや断すると
eの波形が得られることとなり、すなわち回転数
に比例する交流信号が不要な低周波分を含まずに
得られる。本実施例は検知要素として、ホール素
子にのみ検知可能な構成ではなく、第6図に示す
要素でも検知出来ることはいうまでもない。さら
にまた、第1図に示した如き要素を用いても良い
が、この場合はリング磁石を薄くし、またその外
周部の歯形にあわせて円板1を切り欠くと、第1
図と等価な構成になる。なおリング磁石の極性と
ロータ磁石の極性が一致する必要は必ずしもな
く、逆極性でも良い。このときはむしろロータ磁
石の磁束を強めることとなりむしろ望ましい。そ
れはホール素子を通る磁束の主たる経路が、ロー
タ磁石の一方極からステータ磁路材―ホール素子
―リング磁石―円板1―ロータ磁石の他方極とな
り、つまりモータ駆動用主磁束をリング磁石40
0によつて強めることとなるからである。またさ
らに極性切換点がリング磁石とロータ磁石とで一
致している必要もない。本モータ駆動用トランジ
スタのオンオフタイミングにあわせて、また機構
上の制約にあわせてホール素子等の位置を適宜動
かすのに合せ、リング磁石の位置もずらせると良
い。なお第一ピツチと、第二ピツチの位置信号成
分を分離検出する手段としては、第1図,第7図
構成のものに適用したと同様の手段を用いれば良
い。
第12図a,bはリング磁石400に設けた第
二ピツチの変化要素、つまり速度検出用の要素を
機械的にではなく磁気的に歯形として刻む様にし
た例であり、その外周側とで、N,S極、または
S,N極に、ロータの着磁ピツチに合せつつ交互
に着磁する。ホール素子301を例えば図の様に
内周側の磁束の要素を半分程度、歯形着磁の交番
磁束変化部分の磁束の要素を残り半分程度検知し
うる様にする。この様にしても先の第10図等の
例と同様に、位置、速度双方の信号検出が可能で
ある。この第12図では歯形はロータの極の反転
毎に位相反転はしていないので、一つのホール素
子出力が同図cの実線の波形で得られる。これは
出力の正負の判別により位置を検知しうるが、速
度検出するにはこの出力を整流して同図点線の様
に負の部分は正に折りかえる形にして、フイルタ
を通すと回転数に比例するパルス列を得ることが
可能になる。ここではホール素子301に内周側
の着磁磁束を主体的に通す様にしたが、逆に外周
側の着磁磁速を主体的に通す様にしても同様の出
力が得られ、位置と速度とが検知可能なことはい
うまでもない。
さらに第13図の構成も考えられる。ロータ磁
石2のすぐ外周に円周方向にN,S極を交互に着
磁したリング磁石400をおき、これを第二ピツ
チを第二変化要素とし、これに対向する位置にホ
ール素子301を置く。同図bは半径方向の断面
図であるが、本図からホール素子301にはロー
タ磁石2の磁束、すなわち第一ピッチの変化要素
であるロータ磁極の磁束が通ることがわかる。同
図cは外部よりロータ磁石の中心方向を見た図で
あるが、これからホール素子301にはリング磁
石400の磁束も通ることがわかる。従つてホー
ル素子301では前記2つの要素の磁束が通るの
でこの結果、第12図構成の場合と同様の出力が
得られることが明らかである。第13図構成では
リング磁石400の磁束がロータ磁石2のそれに
比較して相対的に大きい変化として、ホール素子
にて検知出来るので回転速度信号は大きい出力を
得やすい。
以上は全て検知要素としてホール素子を用いる
ものであるが、本素子にかわり磁気抵抗素子を用
いても良い。磁気抵抗素子がホール素子と異なる
点は素子単体の状態では素子を通過する磁束の極
性が不明な点である。しかし、この極性を認知し
得ない状態にあつても位置と速度の双方を認知す
ることは可能である。たとえば、第13図の実施
例において、リング磁石400に着磁したN,S
極を、ロータ磁石2のN極の外周にのみおき、ロ
ータ磁石のS極の外周は無着磁の状態としてお
く。すると磁気抵抗素子をホール素子と概ね同じ
位置におくものとするとき、N極外周ではリング
磁石400の磁極の極性切替りに伴つて磁気抵抗
素子に流れる電流値が変化し、これを交流変化と
して検知し、速度信号成分を取出すことはホール
素子の場合と同様である。しかしS極外周に来る
と、この速度信号成分を取出すことが出来なくな
るため、速度信号成分を取出しうる位置をN極、
取出得ない位置をS極とすると、ロータの位置を
磁気抵抗素子にて認知することが出来る。第一ピ
ツチの変化要素はリング磁石の多極着磁部分の有
無にて構成され、速度信号を取る第二ピツチの変
化要素とはリング磁石の多極着磁の磁極ピツチそ
のものにあたる。なお速度信号を連続して取出す
には磁気抵抗素子が複数あれば良く、これらの出
力を第7図例における場合と同様加算する形で容
易に取出すことが出来る。磁束の極性検知を磁気
抵抗素子でも可能とする一般的な方法は、この発
明の場合にも同様に適用出来る。即ち素子の近辺
に導線を走らせてこれに所定の電流を流し、磁束
を生成させてこれによる磁束が磁気抵抗素子にバ
イアス磁界を与える様にする。すると、第13図
aにおける例で、ホール素子と同様の位置に素子
をおくと、前記バイアス磁界と同極性のロータ磁
石磁束極性のときは磁気抵抗素子の抵抗分が高く
なり、逆極性のときは低くなるので、N,S極の
区分をすることが出来る。つまり第一ピツチの位
置を検知しうる。速度信号は前記と同様リング磁
石の極性の変化につれて交流的に磁気抵抗素子の
抵抗が変化することにより取出すことが出来る。
この様にして磁気抵抗素子を用いてもホール素子
と同様の検出出力を得ることが出来る。
第14図は被検知物理量として光を用いる例を
示したものである。円板1には同図aに示す如
く、ロータ磁石2のN極着磁部分にのみ角穴をあ
ける。それは一様にあけられたスリツト510,
520,530,540と所定のピツチであけら
れた角穴511,512…514などからなる所
の前記スリツトのある回転角度内を複数個に区分
する小角穴群とよりなる。このスリツトと小角穴
群とを持つ円板1をはさんで、一方には発光要素
550がおかれ、他方には受光素子551がおか
れる。この受光素子の光感応面をたとえば同図c
の552の如き細長い面積にすれば、この素子が
円板1の回転につれて、スリツトと小角穴群のあ
る部分の光を受けるとき、スリツトからの光は円
板の位置にかかわらず一様な強度でうけるが、小
角穴群からは穴の有無につれて、光量が有または
無に変化する。したがつて受光素子551がcds
の様な光抵抗素子とすると、その素子の抵抗が光
量の変化に応じて変化するので、これにほぼ一定
電圧を印加しておくものとするとこれに流れる電
流は光量に比例して変化する如き交流変化がおこ
る。すなわち、その電流は、たとえば第12図c
の実線の正部分の如き波形として得られる。かく
して第14図の方式の場合でも、以上の例と同様
にして、その交流変化のある間をN極位置とみな
す位置検知が可能であり、小角穴群の光の有無に
応じて変化する交流成分をもつて速度検知が可能
である。なおロータ位置を検知すべくおかれた第
一変化要素のスリツトと、速度を検知すべくおか
れた第二変化要素の小角穴群の各々の穴とは連続
して孔けられていても良いことはいうまでもな
く、また小角穴群の隣接する各角穴間の間隔が、
受光素子の受光面の巾よりも狭ければ小角穴群の
みをもつて位置検出をもなしうるものであり、こ
の様にすれば、この小角穴群が第一変化要素を兼
ねることとなつて、スリツトを省きうる。それ
は、小角穴群からの透過光が受光素子に常時あて
られる為である。被検知物理量である光の検知要
素となる所の発光要素と受光素子とを、たとえば
発光ダイオードと、フオトトランジスタとに置換
しても同様であることはいうまでもない。発光ダ
イオードに定電流を通じて光量を一定とし、フオ
トトランジスタではエミツタフオロワ構成をと
り、エミツタ電位の変化をもつて、その交流出力
となせば、前記光抵抗素子の場合と同様の出力が
得られる。この場合は周波数特性が一般に向上
し、cds等を用いる場合よりも回転速度の高い領
域での使用が可能となる。
第15図は前記の実施例とは異なり、位置信号
用の第一ピツチを定める第一変化要素としてはモ
ータのロータ磁石2の磁極を用い被検知物理量と
しては磁束を利用するが、回転速度信号用の第二
ピツチを定める第二変化要素としては別途回転子
404を設けて、その外周部にN,S極を交互に
着磁したリング磁石400を装着する。検出用ホ
ール素子301にはロータ磁石2の磁束が矢印4
06方向に通る外、リング磁石400の磁束が矢
印405方向にも通る。モータのロータ軸に取付
けられたプーリ401と速度検出用回転子404
の軸に取付けられたプーリ402との間はベルト
403にて連結され、プーリ比を変えることによ
つてモータと速度検出用回転子との速度比が変化
する。この様に構成すれば、検出要素のホール素
子301では、第13図構成と同様に位置、速度
の双方信号が検出出来るが、位置信号の一周期内
に回転軸が同一の場合に比して回転速度信号を多
周期入れることが出来、速度信号パルスを高密度
に得ることが出来る。つまり速度信号の精度を上
げることが出来る。この様に回転速度検出用の回
転子をモータ軸から分離しても良いことは、逆に
位置信号検出用回転子をその様にしても良いこと
を意味する。同時にまた、双方共にモータ軸とは
別の回転軸に取付けられていても良いものであ
る。さらにホール素子による磁束検知のみなら
ず、前出のリラクタンス変化を利用するもの、さ
らには光を利用するものなどについても同様の構
成をとることが出来る。
以上の説明は所定の間隔を隔て時間の経過と共
に相対的な位置関係が変化する2つの物体の一方
にモータのステータを考え、他方にモータのロー
タを設定し、そのロータに設けたロータ磁石、つ
まり界磁をもつてモータの駆動力源の一部となす
モータについて、その位置と速度とを検知する方
式を説明したが、上記の説明において、ロータと
ステータを入れかえても不都合は無い。つまり回
転電機子形モータについても適用されるものであ
り、このとき電機子電流供給用ブラシとスリツプ
リングがあれば良い。位置信号検出要素をロータ
に持つていくと同様のものがまた必要であるが、
このときはリング磁石を用いてロータに設置し、
センサーはステータ側におく如き形式のものの方
が良く、たとえば第14図の例や第12図、第1
0図の例を適用する方が実際的である。なおモー
タは回転形に限らず、リニア運動を行う様なもの
であつても良いこともいうまでもない。
上記実施例では3個のホール素子を機械角12
0で配置した例を示したが、第一ピツチの位置信
号は異なる位相でもつて、かつ、第二ピツチの位
置信号成分は同じ位相でもつて検知する位置にホ
ール素子を配設すれば2個で足りる。
以上の説明から明らかな様に、本発明によれば
モータに用いたときは2つの検知要素でモータの
回転子(ロータ)の位置と速度との双方、つまり
第一ピツチと第二ピツチの位置信号を同時に検出
することが出来るので、位置センサ、速度センサ
を個々に設ける必要がなく、モータの構造を小型
に出来、またコスト的にも安価となしうる。なお
これらの信号を検知するための磁石をリング状に
設けるとき、ロータ磁石と同じ機械角の範囲で、
これと極性を逆にして着磁するとモータの主磁束
をさらに強めることが出来るので効率向上をはか
りうる。
さらにロータ磁石の起磁力を位置及び速度を検
知するために用いるべく構成することも出来るの
で一層モータは小型となり安価にすることが出来
る。また回転速度を検出するために、ロータ磁石
が取付けられた円板に歯形を予め刻んでおき、こ
の歯形に対向しておかれた複数のホール素子の各
出力を加算する様にすると、特に帯域通過フイル
タを用いることなく、速度信号成分を容易に取出
すことが出来る。
なお本文の説明に用いてきた速度信号とは、モ
ータの回転子軸に固定され、第二ピツチで刻まれ
た歯形もしくはそれに準ずるものの位置の信号を
拾い、その時間的変化の割合をもつて速度信号と
したものであるから、これはいうまでもなくいわ
ば位置信号を検知していることになる。これが第
二ピツチの位置信号である。そしてこの信号をロ
ータの位置そのものを見るための信号(いわば絶
対的な信号)つまり第一ピツチの位置信号に従属
して用いるとロータの絶対的な位置を知るための
分解能を上げたものとも解釈されるので、本文以
外の実施例にも用いうるものである。たとえばロ
ータ―位置センサなどが考えられるか、ロータ磁
石を2極着磁としておき、機械角±180゜の範囲
をこれで区分し、この切替り点からのパルス数を
カウントしてロータの絶対位置を知るなどは容易
である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示し、a図はロ
ータとステータとの関係を示す上面図、b図はa
図のA―A断面図、c図はロータの位置と速度と
を同時に検出する為の変成装置の電気的接続図、
第2図は第1図に示すモータを駆動する制御装置
の回路構成を示す回路図、第3図,第5図は、時
間タイミングを示す図、第4図は第1図に示すも
のにおける位置と速度を検知するための検知要素
の機能を説明する説明図、第6,7,10,1
2,13,14,15図はそれぞれこの発明の他
の実施例を示す図、第8図は第7図aに示される
モータの検出要素出力波形の変化する様子を示す
図、第9図はその検出要素出力を取出す制御回路
を示す回路図、第11図は第10図に示すものの
検出要素の出力波形を示す波形図である。 図において、1は円板、2はロータ磁石、3は
ステータ磁路材、41〜46は電機子巻線、51
は磁心、61は交流励磁巻線、71は受信巻線、
81は磁石である。なお図中同一符号は同一また
は相当部分を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ロータに複数極よりなる界磁を持ちステータ
    に複数相の電機子コイルを有するモータ、このモ
    ータのロータ上にあつて第一ピツチで被検知物理
    量を変化させる第一変化要素と、前記モータのロ
    ータ上もしくは前記モータのロータに連動して回
    転する物体上にあつて、前記第一変化要素が変化
    させるピツチよりも短いピツチの第二ピツチで前
    記被検知物理量を変化させる第二変化要素と、前
    記モータのステータ上にあつて、前記第一ピツチ
    の変化と第二ピツチの変化が重畳されている前記
    被検知物理量を前記第一ピツチの位置信号成分は
    異なる位相でもつて、かつ、前記第二ピツチの位
    置信号成分は同じ位相でもつて検知する位置に配
    設されている少なくとも2つの検知要素と、これ
    らの検知要素の出力から前記第一ピツチの位置信
    号成分および前記第二ピツチの位置信号成分を分
    離検出する手段とよりなる位置検出装置。 2 被検知物理量として磁界を用いたことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の位置検出装
    置。 3 被検知物理量として光を用いたことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の位置検出装置。
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JPS60171074U (ja) * 1984-04-19 1985-11-13 三洋電機株式会社 ブラシレスモ−タの回転検出装置
JPH065161B2 (ja) * 1984-08-23 1994-01-19 株式会社エスジー 分離されたステータコアを有する誘導形位置検出器
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JPS54155066A (en) 1979-12-06

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