JPH1047080A - ガスタービン吸気冷却方法及び装置 - Google Patents

ガスタービン吸気冷却方法及び装置

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JPH1047080A
JPH1047080A JP8200270A JP20027096A JPH1047080A JP H1047080 A JPH1047080 A JP H1047080A JP 8200270 A JP8200270 A JP 8200270A JP 20027096 A JP20027096 A JP 20027096A JP H1047080 A JPH1047080 A JP H1047080A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LNGを気化してNGとして使用する際、従
来はLNGの保有する冷熱を捨てていたので、むしろ環
境悪化問題を招じ兼ねないものであった。本発明はこの
ような不具合を解消し、LNGの冷熱を有効に利用して
ガスタービン吸気を冷却するようにしたものを提供す
る。 【解決手段】 LNGの冷熱を熱交換器等で回収して液
化空気を製造し、これを貯蔵しておいて気温が上昇した
ことによりガスタービン吸気の空気密度を高くする必要
が生じたときに同液化空気をガスタービン吸気中へ噴霧
して同吸気を冷却し、空気密度を高めるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液化天然ガス(LN
Gと略称する)を気化し、天然ガス(NGと略称する)
として供給する時の冷熱を利用して液化空気を製造し、
さらに該液化空気を利用してガスタービンの吸気を冷却
して吸気密度を高くする方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LNGは保冷タンクに貯蔵され、火力発
電プラントや都市ガス用NGとして払い出される。NG
の需要時に払い出されるLNGは海水で熱交換してNG
とし、LNGで冷やされた海水は再び海中に戻されるよ
うにしていたために低温海水が発生し、環境に影響を与
えるという問題があった。
【0003】一方、ガスタービン発電設備は、支燃剤と
して空気を使用しているが、ガスタービンに吸引される
空気(吸気という)の密度は、大気温度が高くなるに伴
い小さくなって、空気の質量流量が減少するために発電
設備の出力が低下するという問題がある。
【0004】このため、電力需要が増加する昼間あるい
は夏場には、ガスタービンの吸気温度を低下させるため
の種々の方法が検討されている。たとえば、特開平6−
235332号公報には、ガスタービンに供給するLN
Gとガスタービンの吸気とを間接的に熱交換して、吸気
温度を低下させる方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したように従来の
ものにあっては、LNGの持つ低温への対応、及び大気
温度の上昇に伴う発電設備の出力低下への対応等解決を
要する重要事項が多数ある。
【0006】本発明はこのようなニーズに応えてなさ
れ、LNGの冷熱を利用して空気を液化し、得られた液
化空気を利用してガスタービンの吸気を冷却する方法及
びその装置を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するべくなされたもので、払い出しLNGの冷熱を利用
して液化空気を製造して貯蔵し、必要時に該液化空気を
ガスタービンの吸気中へ噴霧するガスタービン吸気冷却
方法を提供し、LNGの保有する冷熱を熱交換器等で回
収して液化空気として保存し、気温等が上がってガスタ
ービン吸気の空気密度を高くする必要のある時には貯蔵
して保存しておいたこの液化空気をガスタービンの吸気
中へ噴霧し、これにより同吸気を冷やして空気密度を高
めるようにしたものである。
【0008】なお、本願の各発明で、払い出しLNGと
は、LNG保冷タンクから火力発電プラントや都市ガス
用NGとして払い出されるLNGを言い、また、必要時
とは、ガスタービンの吸気の空気密度を高くする必要の
ある時期であり、例えば、夏場あるいは昼間のような気
温の高い時期のことである。
【0009】また、本発明は、払い出しLNGを圧縮空
気冷却用熱交換器で圧縮空気と熱交換し、更に空気冷却
用熱交換器で空気と熱交換してNGとし、該空気冷却用
熱交換器で熱交換し予冷された空気を圧縮し、同圧縮し
た空気を前記圧縮空気冷却用熱交換器で熱交換し冷却し
て、又は更に断熱膨張させて液化空気を製造し、得られ
た液化空気を必要時にガスタービンの吸気ライン中へ噴
霧するガスタービン吸気冷却方法を提供し、圧縮空気冷
却用熱交換器及び空気冷却用熱交換器等により、LNG
の保有する冷熱を有効に回収して液化空気を製造し、気
温上昇等に対応して、ガスタービン吸気の空気密度を高
くする必要が生じた時には前記液化空気をガスタービン
の吸気ライン中へ噴霧して吸気の温度を下げ、空気密度
が高くなるようにするものである。
【0010】また、本発明は、HFC−23、HCFC
−22、HCFC−124またはそれらの混合物からな
る不燃性冷媒を介して熱交換器で熱交換されるガスター
ビン吸気冷却方法を提供し、LNGの保有する冷熱を利
用するに際して用いる圧縮空気冷却用熱交換器及び空気
冷却用熱交換器では、LNGからの冷熱が、圧縮空気又
は空気に伝わる際にその間にHFC−23、HCFC−
22、HCFC−124又はそれらの混合物である不燃
性冷媒を介在させることにより、安全に熱交換を行うよ
うにしたものである。
【0011】また、本発明は、LNG貯槽、圧縮空気冷
却用熱交換器、空気冷却用熱交換器、液化空気貯槽、空
気圧縮装置、ガスタービン、ガスタービン用吸気ライン
及び液化空気噴霧装置、又は更に空気液化用の断熱膨張
装置からなり、LNG貯槽から払い出したLNGを圧縮
空気冷却用熱交換器で圧縮空気と熱交換し、更に空気冷
却用熱交換器で空気と熱交換してNGとし、該空気冷却
用熱交換器で熱交換し予冷された空気を空気圧縮装置に
より圧縮し、同圧縮した空気を前記圧縮空気冷却用熱交
換器で熱交換し冷却して、又は更に断熱膨張させて液化
空気を製造し、得られた液化空気を液化空気貯槽に貯蔵
し、必要時に同液化空気をガスタービンの吸気ラインに
設けられた液化空気噴霧装置により吸気中へ噴霧するガ
スタービン吸気冷却装置を提供し、LNG貯槽から送り
出したLNGを圧縮空気冷却用熱交換器、空気冷却用熱
交換器と順次送給して圧縮空気及び空気へ冷熱を移し、
この熱交換、又は更に付加された断熱膨張装置等により
液化空気を製造し、気温が上昇してガスタービンの吸気
の空気密度を高くする必要がある時には前記液化空気を
液化空気噴霧装置でガスタービン用吸気ラインに入れ、
ガスタービンの効率を高く維持するようにしたものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1に基
づいて説明する。
【0013】1はLNGタンク、2は圧縮空気冷却用熱
交換器、3は空気冷却用熱交換器で、LNGタンク1か
らの払い出しLNG11は、圧縮空気冷却用熱交換器
2、空気冷却用熱交換器3を経て冷熱を回収され、NG
12となる。
【0014】4は空気圧縮機で、空気冷却用熱交換器3
で予冷された空気10を圧縮空気13として圧縮空気冷
却用熱交換器2で冷却し、深冷空気熱交換器9へと送
る。
【0015】6はフラッシュバルブ、7は気液分離器
で、これらで断熱膨張装置5を構成する。
【0016】前記深冷空気熱交換器9で圧縮空気は液化
され、更に断熱膨張装置5で同液化はより確実なものと
なり、液化空気14として液化空気タンク8へ導入さ
れ、ここに貯蔵される。
【0017】21はガスタービンで、略示されるように
圧縮機、燃焼器、タービン等で構成され、吸気ダクト2
5から吸気ライン23を経て供給される空気と燃料ライ
ン26からの燃料を基に作動して発電機22を駆動し、
また、ガスタービン排ガス28を排出する。
【0018】24は液化空気噴霧装置で、上流を前記液
化空気タンク8に連通し、吸気ライン23中に開口して
いる。なお、図示省略しているが、この空気タンク8か
ら液化空気噴霧装置24に至る経路には、この経路を開
閉制御する装置が配設されており、気温上昇等に起因し
てガスタービン吸気の空気密度を高くする必要が生じた
時にはこの経路を開いて液化空気タンク8中に貯蔵され
た液化空気が、液化空気噴霧装置24から吸気ライン2
3中に噴霧されるように構成されている。
【0019】また、17は気液分離器7で分離した深冷
空気で、一部は空気圧縮機4の吸入側へ帰還され、他の
一部は未液化分の排空気27として大気に放出される。
【0020】本実施の形態は、上記のように構成されて
おり、この構成に基づいて、払い出しLNGの冷熱を利
用して液化空気を製造し、貯蔵し、同液化空気をガスタ
ービン吸気ラインへ噴霧してガスタービンの吸気冷却を
行う一連のステップは以下のように進展する。
【0021】LNGタンク1(容量2〜10万klのタ
ンクが一般的に利用される)には、LNGが常圧、−1
61〜−180℃で貯蔵されている。NGの需要時に、
LNGタンク1を出たLNG11は、圧縮空気冷却用熱
交換器2で中間冷媒を介して圧縮空気13と熱交換し、
更に空気冷却用熱交換器3で中間冷媒を介して空気と熱
交換してNG12となり、火力発電プラントや都市ガス
用に30〜70kg/cm2 に加圧されたNGとして払
い出される。
【0022】一方、外部から図示省略の脱塵フィルタ
ー、圧縮機、更に必要に応じて設けた水洗冷却器等を経
て取り入れられた空気10は、上記空気冷却用熱交換器
3で中間冷媒を介してNGと熱交換し約0〜−100℃
に冷却される。この間に、水の凝縮、凝固及び、二酸化
炭素の凝縮、凝固により、さらに吸着塔等により空気中
の水分及び二酸化炭素を除去する。
【0023】続いて、空気圧縮機4により20〜40k
g/cm2 の圧縮空気13になり、圧縮空気冷却用熱交
換器2で中間冷媒を介して払い出しLNG11と熱交換
し、その後で深冷空気熱交換器9で熱交換して冷却した
後、フラッシュバルブ6、気液分離器7からなる断熱膨
張装置5により一部は液化空気14となり、液化空気タ
ンク8に貯蔵され、一部は深冷空気熱交換器9で熱交換
して冷熱を回収した深冷空気17となり、空気圧縮機の
前段等にリサイクルされたり、またはさらに空気冷却に
使用された後、未液化分の排空気27として大気に放出
される。
【0024】なお、空気圧縮機4と液化空気タンク8の
間に別途膨張タービンを設置し、圧縮空気の一部を膨張
タービンに供給して可逆膨張させて冷却し、圧縮空気か
ら回収した動力で駆動されるタービンにより新規に導入
される空気10をさらに圧縮し、一方膨張して冷却した
未液化分の空気27を、リサイクルされる深冷空気とし
て深冷空気熱交換器9等に供給するようにしてもよい。
【0025】また、液化空気の製造法は、図1に示した
例として最もシンプルなジュール・トムソン効果を利用
する方式であるが、圧縮した空気をLNGの冷熱を利用
して冷却する空気の液化方法自体は、リンデ法によって
も、クロード法によってもさらにはこれらの改良法によ
ってもよい。
【0026】発電機22を回転させるためのガスタービ
ン21には、吸気ライン23及び燃料ライン26が設け
られている。吸気ライン23の末端に設けられた吸気ダ
クト25とガスタービン21の間の吸気ライン23に液
化空気噴霧装置24が設けられる。あるいはまた、吸気
ライン23の外側に別途外気との熱交換器を設置し、吸
気ライン23内に液化空気を噴霧し、気化した冷たい空
気と温度の高い外気と熱交換して、温度の低下した、即
ち、空気密度を高めた外気を吸引するようにしてもよ
い。
【0027】吸気ライン23には吸気ダクト25から大
気が取り込まれるが、外気温度が高く、空気質量流量が
不足する場合には図示省略した制御装置が作動して経路
を開通し、必要量の液化空気が、液化空気タンク8から
供給される。液化空気は吸気ライン23内の空気圧が常
圧又は加圧になるように供給してもよい。
【0028】このように本実施の形態においては、ま
ず、LNGは、通常、メタンを主成分とする炭素数1〜
5の飽和炭化水素からなり、常圧ないし加圧下に、−1
50ないし−180℃に冷却されて液化しLNGタンク
1へ貯蔵されており、常圧における気化温度は−161
℃である。
【0029】したがって、LNGが気化し外温のNGと
なるまでの蒸発潜熱及び/又は顕熱を冷熱として利用し
て、液化空気を製造し、貯蔵しこれを使用して必要時に
液化空気をガスタービン21の吸気ライン23に設けら
れた液化空気噴霧装置24により、吸気中へ噴霧するこ
とにより、ガスタービンの吸気を冷却し、空気の密度を
高くすることができる。
【0030】即ち、常圧下の液化空気は、標準状態の空
気を基準にして、単位重量あたりの蓄冷熱量が101.
3kcal/kgと大きいので、貯蔵するのに小さな設
備で済むのが好ましい。
【0031】液化用の空気は必要により清浄化処理(ダ
ストや、NOx、SOx等の腐蝕性成分の除去など)を
した上で、空気冷却用熱交換器3で中間冷媒を介してN
Gと熱交換して冷却され、さらに、圧縮、冷却されて水
分、二酸化炭素等を除去した後、圧縮空気冷却用熱交換
器2で中間冷媒を介してLNGにより深冷される。
【0032】ここで、中間冷媒を用いる理由は、LNG
やNGは可燃性であるのに対し、熱交換する相手側の流
体が空気であることから、万一の両流体のリーク時に両
流体が混合して爆発性の混合気を形成する危険を回避す
るためである。
【0033】さらに、空気液化のための低温熱交換過程
で固化して閉塞する原因になるおそれのある水分、二酸
化炭素等の除去には、それぞれ温度レベルの異なるNG
を使用することができる。例えば、−50℃以上のNG
は水分の除去に使用され、−150〜−50℃のNGは
二酸化炭素の除去に使用される。
【0034】深冷された空気は、必要であれば深冷空気
熱交換器9で熱交換した後、更に断熱膨張により冷却さ
れて液化する。断熱膨張により生じた液化空気は深冷空
気と分離され、液化タンクに貯蔵され、一方の深冷空気
は冷却されているので上記深冷空気熱交換器9で熱交換
した後、例えば、空気圧縮機4の前段等にリサイクルさ
れたり、または大気に放出27される。
【0035】液化用の空気の圧縮は、所用動力を低減す
るために、2〜4段等の多段の圧縮、冷却を繰り返して
行われてもよい。冷却には圧縮空気冷却用熱交換器2を
通過後のNGが使用されるがLNGを一部使用してもよ
い。
【0036】なお、本実施の形態では、圧縮空気冷却用
熱交換器2、空気冷却用熱交換器3及び必要により深冷
空気熱交換器9が使用されるが、これらの熱交換器とし
ては、従来のシェルアンドチューブ型が、温度差が小さ
いときにはプレートフィン型等のものが使用できるが、
熱交換器の一方に可燃物が流れ、他方に液化空気が流れ
るので、安全上、中間冷媒を介して熱交換が行われるタ
イプのものが好ましい。
【0037】中間冷媒としては、不燃性で凝固点が低く
且つ熱伝導率の高い液体が好ましい。このような冷媒と
しては、ハイドロフロロカーボン(HFC)類、ハイド
ロクロロフロロカーボン(HCFC)類、特にHFC−
23、HCFC−22、HCFC−124、HFC−1
34a、HFC−32またはそれらの混合物が挙げられ
る。
【0038】また、液化空気利用によるガスタービン吸
気冷却は、使用する液化空気としては、夜間電力を利用
して液化空気を製造して貯蔵しておき、気温の高い昼間
に吸気に直接噴霧して吸気を冷却できるようにしてもよ
い。
【0039】以上、本発明を図示の実施の形態について
説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
よいことはいうまでもない。
【0040】
【実施例】図1に示す装置において、LNGタンク1に
は、LNGが常圧、−161℃で貯蔵され、100t/
hで払い出される。NGの需要時に、払い出されるLN
Gは、圧縮空気冷却用熱交換器2で中間冷媒HFC−2
3を介して圧縮空気13と熱交換し、更に空気冷却用熱
交換器3で同種の中間冷媒を介して空気と熱交換してN
Gとなり、火力発電プラント用にNG12として払い出
された。
【0041】一方、外部から40t/hrで取り入れら
れた空気10は上記空気冷却用熱交換器3で中間冷媒を
介してNGと熱交換し約−53℃に冷却され、3段の空
気圧縮機により圧縮冷却を繰り返し、45℃、31kg
/cm2 の圧縮空気13になり、圧縮空気冷却用熱交換
器2で中間冷媒を介して払い出しLNG11と熱交換
し、一部は空気圧縮機4と液化空気タンク8の間に設け
られた膨張タービン(図示せず)に供給され、残りはさ
らに深冷空気熱交換器9で熱交換した後、断熱膨張装置
5により一部は液化空気27t/hrとなり、液化空気
タンク8に貯蔵された。
【0042】断熱膨張した残りの深冷空気は、深冷空気
熱交換器9で熱交換した後、膨張タービンの排気と合わ
さって、一部は空気圧縮機4の前段にリサイクルされ、
他はさらに空気冷却に用いられた後、未液化分の排空気
27として大気に13t/hrで放出された。
【0043】LNG焚きガスタービンコンバインド発電
プラント(1軸当たりの定格出力243MW)には、液
化空気を加えない場合には、吸気ダクト25から大気圧
で28.7℃湿度79%の外気が1489t/hrの流
量で取り込まれている。
【0044】これに液化空気を42.7t/hrの流量
で噴霧することによって、ガスタービンへの吸気が大気
圧で16℃、湿度100%になるように冷却して、空気
の密度を大きくすることにより、空気の質量流量が増加
した。
【0045】この結果、吸気に液化空気を噴霧しない場
合の1軸当たりの発電出力は220MWであったが、液
化空気を加えた場合の発電出力は227MWに増加し
た。
【0046】
【発明の効果】以上、本発明によれば、払い出しLNG
の冷熱を利用して、液化空気を製造して貯蔵しておき、
必要時に液化空気を利用して、ガスタービン発電設備の
吸気を冷却することを可能とした結果、LNGの気化の
ために海水の使用が不要となり、冷却に伴う低温海水の
生成による環境問題を回避でき、海水利用設備の動力削
減及び保守を不要化し、さらに、夏場あるいは昼間の高
気温時においても発電出力の低下を防止することができ
たものである。
【0047】また、請求項2の発明によれば、LNGの
保有する冷熱の有効利用を、圧縮空気冷却用熱交換器と
空気冷却用熱交換器に受け持たせて、確実かつ適切に行
い保存場所を大きくとらない液化空気として冷熱を回収
し、気温上昇等に対応してガスタービン吸気の空気密度
を高くする必要が生じたときにこの冷熱を利用するもの
であり、周辺環境を悪化せずにLNGの冷熱を有効活用
して、しかも所定の発電出力を確保することができたも
のである。
【0048】また、請求項3の発明によれば、熱交換器
においては特定の不燃性冷媒を介して熱交換を行うよう
にしているので、熱交換器で不測の反応発生等が防止さ
れ、安全に作動する装置を得ることができたものであ
る。
【0049】また、請求項4の発明によれば、LNGの
冷熱を回収する熱交換器等をはじめとする各種機器の組
合せにより、LNGの冷熱を有効に活用し、海水冷却に
起因する低温海水による環境悪化の問題もなく、しかも
気温上昇時に発電出力の低下を来さない好ましい装置を
得ることができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るガスタービン吸気
の冷却プロセスを示すフロー線図。
【符号の説明】
1 LNGタンク 2 圧縮空気冷却用熱交換器 3 空気冷却用熱交換器 4 空気圧縮機 5 断熱膨張装置 6 フラッシュバルブ 7 気液分離器 8 液化空気タンク 9 深冷空気熱交換器 10 空気 11 払い出しLNG 12 NG 13 圧縮空気 14 液化空気 17 深冷空気 21 ガスタービン 22 発電機 23 吸気ライン 24 液化空気噴霧装置 25 吸気ダクト 26 燃料ライン 27 未液化分の排空気 28 ガスタービン排ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯嶋 正樹 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 払い出しLNGの冷熱を利用して液化空
    気を製造して貯蔵し、必要時に該液化空気をガスタービ
    ンの吸気中へ噴霧することを特徴とするガスタービン吸
    気冷却方法。
  2. 【請求項2】 払い出しLNGを圧縮空気冷却用熱交換
    器で圧縮空気と熱交換し、更に空気冷却用熱交換器で空
    気と熱交換してNGとし、該空気冷却用熱交換器で熱交
    換し予冷された空気を圧縮し、同圧縮した空気を前記圧
    縮空気冷却用熱交換器で熱交換し冷却して、又は更に断
    熱膨張させて液化空気を製造し、得られた液化空気を必
    要時にガスタービンの吸気ライン中へ噴霧することを特
    徴とするガスタービン吸気冷却方法。
  3. 【請求項3】 HFC−23、HCFC−22、HCF
    C−124またはそれらの混合物からなる不燃性冷媒を
    介して熱交換器で熱交換される請求項1または2記載の
    ガスタービン吸気冷却方法。
  4. 【請求項4】 LNG貯槽、圧縮空気冷却用熱交換器、
    空気冷却用熱交換器、液化空気貯槽、空気圧縮装置、ガ
    スタービン、ガスタービン用吸気ライン及び液化空気噴
    霧装置、又は更に空気液化用の断熱膨張装置からなり、
    LNG貯槽から払い出したLNGを圧縮空気冷却用熱交
    換器で圧縮空気と熱交換し、更に空気冷却用熱交換器で
    空気と熱交換してNGとし、該空気冷却用熱交換器で熱
    交換し予冷された空気を空気圧縮装置により圧縮し、同
    圧縮した空気を前記圧縮空気冷却用熱交換器で熱交換し
    冷却して、又は更に断熱膨張させて液化空気を製造し、
    得られた液化空気を液化空気貯槽に貯蔵し、必要時に同
    液化空気をガスタービンの吸気ラインに設けられた液化
    空気噴霧装置により吸気中へ噴霧することを特徴とする
    ガスタービン吸気冷却装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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