JPH1046492A - オフセット輪転印刷用塗被紙の製造方法 - Google Patents

オフセット輪転印刷用塗被紙の製造方法

Info

Publication number
JPH1046492A
JPH1046492A JP20219196A JP20219196A JPH1046492A JP H1046492 A JPH1046492 A JP H1046492A JP 20219196 A JP20219196 A JP 20219196A JP 20219196 A JP20219196 A JP 20219196A JP H1046492 A JPH1046492 A JP H1046492A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
coated
base paper
size press
coated paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20219196A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Hirabayashi
哲也 平林
Seiji Fujiwara
誠二 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP20219196A priority Critical patent/JPH1046492A/ja
Publication of JPH1046492A publication Critical patent/JPH1046492A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ギャップフォーマ型抄紙機で抄紙された原紙を
使用して、耐ブリスタ適性に優れるオフセット輪転印刷
用塗被紙の製造方法を提供する。 【解決手段】ギャップフォーマ型抄紙機で抄紙した原紙
に、顔料および接着剤を主成分とする水性塗被組成物を
塗被、乾燥して仕上げるオフセット輪転印刷用塗被紙の
製造方法であって、特に該原紙がサイズプレス装置によ
り接着剤を主成分とする固形分濃度2〜12重量%の水
性液で塗布、乾燥されてなる原紙であるオフセット輪転
印刷用塗被紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ギャップフォーマ
型抄紙機で抄紙された原紙を使用して製造される、オフ
セット輪転印刷用塗被紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省力化傾向と相まって、抄紙機の
高速化への要求がますます高まっている。そして、最新
の抄紙機では、塗被紙用原紙の抄紙に際しても、100
0m/分以上での抄紙速度が一般的となっている。とこ
ろで、このような高速化へ移行するにあたって、その抄
紙方式、特に抄紙機のワイヤーパートの変革が大いに寄
与している。
【0003】即ち、ワイヤパートを具備した抄紙機とし
ては、従来より主として使用されている、上方が自由で
下方にのみに長網(抄紙ワイヤ)を通して脱水を行う、
所謂長網抄紙機(図1)といわれるもの、次いで長網抄
紙機の長網の後半部の上方にループをなすトップワイヤ
を配置して、その部分では上下で脱水が行われるツイン
ワイヤによる抄紙方式、所謂オントップフォーマ型ある
いはハイブリッドフォーマ型抄紙機(図2)が実用化さ
れている。特に、このツインワイヤの開発が抄紙機の高
速化を可能とした1つの要因でもある。しかしながら、
ハイブリッドフォーマ型抄紙機の場合であっても、さら
に高速化を図ると、トップワイヤより前半、所謂従来の
長網部分で相対的にパルプ濃度の低い、初期脱水部分で
の紙料のジャンピングや乱れが発生し、結果的に抄紙さ
れた紙の地合が極めて劣ったものとなり商品価値を無く
してしまうといった難点がある。
【0004】そこで考案されたのが、ハイブリッドフォ
ーマ型抄紙機におけるトップワイヤからなる脱水ゾーン
を、下部のボトムワイヤ部分と同規模に大きくし、つま
り従来の長網式のように下方からの脱水機構を殆ど取る
ことなく、インレットを出た原料が当初から2枚(上
下)のワイヤ間に流入し、ワイヤの両側(外側)へ脱水
されるようにした構造を持つ、所謂ギャップフォーマ型
抄紙機と呼ばれる、ツインワイヤによる脱水機構を装備
した抄紙機(図3)である。
【0005】このギャップフォーマ型抄紙機はトップワ
イヤとボトムワイヤで形成されるギャップ(くさび状の
開口部)にインレットより吐出されたパルプスラリーを
供給することにより、当初よりパルプスラリーが2枚
(上下)のワイヤに挟まれた状態で脱水、紙層が形成さ
れていくので、前記のハイブリッドフォーマ型抄紙機の
場合のように原料の乱れを誘発することなく、均一な紙
層形成ができるものとして、高く評価されている。
【0006】一方、このギャップフォーマ型抄紙機は、
原料濃度の低い段階より2枚のワイヤを介して紙層の両
側面へ脱水が行われるために、紙(紙層)の内部層間強
度が低下するといった欠点がある。そして、このギャッ
プフォーマ型抄紙機で抄紙された原紙を用いて、オフセ
ット輪転(以後、オフ輪と称す)印刷用塗被紙に仕上
げ、オフ輪印刷を行うとブリスタが発生し易いといった
難点を抱えている。
【0007】ここに、ブリスタとは、両面塗被紙をオフ
輪印刷機にかけて、印刷後、熱乾燥させる過程で該塗被
紙が有する水分が急激な加熱により水蒸気化して紙層内
部より外へ逸散する際に、その水蒸気圧で紙層内部に亀
裂等を生じさせることによって起こる層間剥離現象であ
り、製品価値を著しく低下させるものである。
【0008】そこで、このようなギャップフォーマ型抄
紙機で抄紙された原紙特有の欠点を改善するために、特
開平4−222288号公報には、ギャップを形成する
トップワイヤのフォーミングロールを上下方向に調節可
能にし、ハイブリッドフォーマのモードとギャップフォ
ーマのモードを同一抄紙機で使用できるように設計し、
要求品質に合わせて使い分けするような提案もある。
【0009】しかし、同一の1台の高速抄紙機におい
て、ワイヤ仕様(モード)をいろいろ変更して生産する
ことは、その変更で発生する生産ロス等を考慮すると好
ましいことではない。そこで、ギャップフォーマ型抄紙
機の持つ特徴を活かしたままで、オフ輪適性を備えた原
紙の製造方法が求められている。
【0010】一方、本発明者等はこのギャップフォーマ
型抄紙機で抄紙した原紙特性について鋭意研究を行った
結果、該原紙は他のツインワイヤを装備した抄紙機(例
えばハイブリッドフォーマ型抄紙機)で抄紙した原紙と
は異なる特性を持つことを見出した。即ち、ギャップフ
ォーマ型抄紙機とハイブリッドフォーマ型抄紙機によっ
て得られた各々の原紙のZ軸方向(層方向)における微
細繊維の分布状態を調べた。その結果、後者の原紙では
微細繊維が原紙層の中央部に多く存在するのに対し、前
者の原紙では微細繊維が原紙の両側の表面に近い部分に
2極化した状態で存在することが分かった。
【0011】さらに、ギャップフォーマ型抄紙機で得た
原紙の両側の表面に水性塗被組成物(以後、塗料と称
す)を塗被、乾燥して塗被層を設けた場合、原紙両面の
それぞれの表面層は極めて通気性の悪い、緻密な層とな
る。このような塗被紙にオフセット輪転印刷を行うと、
印刷後、熱乾燥する過程で層内部の水蒸気が逃げ場を失
って、所謂ブリスタ(層間剥離)を発生させることにな
る。
【0012】上記の如く、ツインワイヤ型の抄紙機が、
最近の高速抄紙機については、その主流となりつつあ
る。しかしながら、ツインワイヤ型抄紙機、特にギャッ
プフォーマ型抄紙機で抄紙した原紙は、前記した如く、
相対的に均一な層構成を取ることができるものの、紙層
内部の結合強度が弱く、特にオフ輪印刷用塗被紙に仕上
げるとブリスタが発生し易く、その改善が強く望まれて
いる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ギャップフ
ォーマ(ツインワイヤ)型抄紙機で抄紙した原紙を用い
て耐ブリスタ適性に優れたオフ輪印刷用塗被紙を製造す
る方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ギャップフォ
ーマ型抄紙機で抄紙した原紙に、顔料および接着剤を主
成分とする水性塗被組成物を塗被、乾燥して仕上げるオ
フセット輪転印刷用塗被紙の製造方法において、該原紙
がサイズプレス装置により接着剤を主成分とする固形分
濃度2〜12重量%の水性液で塗布、乾燥されてなる原
紙であることを特徴とするオフセット輪転印刷用塗被紙
の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明において、原紙用に用いら
れるパルプとしては、広葉樹、針葉樹、あるいはケナ
フ、麻のような非木材をクラフト蒸解、サルファイド蒸
解、ポリサルファイド蒸解、ソーダ蒸解等の蒸解法、あ
るいはそれらの蒸解法と蒸解助剤の組み合わせでパルプ
化し、その後酸素漂白、あるいは酸素漂白せずに、塩
素、二酸化塩素、ハイポ、過酸化水素、有機過酸化物、
オゾン、および任意に酸素あるいは過酸化水素で補強さ
れたアルカリ抽出等を組合わせた公知の多段漂白が施さ
れ、パルプシートのハンター白色度で80〜90%に晒
されたパルプが好適に使用される。さらには、コンピュ
ーター用紙、ファクシミリ用紙等のオフィスから回収さ
れる上質系古紙や新聞、雑誌等の古紙を解繊、脱墨し、
必要に応じて、さらに漂白して得られる脱墨古紙パルプ
等が適宜使用できる。
【0016】上記の如き、各種のパルプが適宜選択さ
れ、精選機や叩解機等を経て、各種の内添助剤等が適宜
パルプに添加されて、紙料(パルプスラリー)が調成さ
れた後、前述のギャップフォーマ型抄紙機を用いて抄紙
される。なお、抄紙条件については特に限定されるもの
ではなく、通常の酸性抄紙、あるいは中性抄紙等の条件
が適宜採用される。また、内添填料としてタルク、カオ
リン、重質炭酸カルシウム、あるいは軽質炭酸カルシウ
ム等の鉱物填料の他に、一般に使用される各種のアニオ
ン性、ノニオン性、カチオン性または両性の歩留り向上
剤、濾水性向上剤、紙力向上剤や内添サイズ剤等の抄紙
用内添助剤が必要に応じて添加される。さらに染料、蛍
光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール
剤、スライムコントロール剤等も適宜添加される。
【0017】本発明では、こうして得られた原紙に、サ
イズプレス装置を用いて、澱粉等の天然接着剤やPVA
等の合成接着剤を主成分とする水性液で表面処理を施
し、紙層内部の層間強度を強化し、耐ブリスタ適性を付
加するものである。なお、ギャップフォーマ型抄紙機に
付設されて使用されるサイズプレス装置としては、特に
限定されるものではないが、1000m/分以上の抄紙
速度に適合するような装置であることが必要である。
【0018】即ち、1000m/分以上といった高速操
業では、従来汎用の2ロールタイプのサイズプレス装
置、所謂2本のロールで形成されるニップ部にサイズプ
レス液(以後、水性液と称す)だめを作り、そのニップ
部に原紙を通紙することによって行うサイズプレス処理
では水性液の踊り、所謂ボイリングが発生し、実質的に
安定した操業を行うことが難しく、また安定した品質を
得ることも難しい。
【0019】また、図4に示すような、左右3本づつの
ロールからなるゲートロールサイズプレス装置を使用す
ると、ボイリングの問題は生じないが、塗布量の調整が
難しく、所望する液量を満足に塗布できないといった問
題がある。したがって、本発明のように、高速抄紙機に
付帯して使用するサイズプレス装置としては、とりわけ
図5に示すようなフィルムメタリングタイプの如きサイ
ズプレス装置が操業性、および優れた品質を得る上から
好ましく利用される。
【0020】また、高速抄紙機およびフィルムメタリン
グタイプのサイズプレス装置をオンマシン仕様で操業す
る場合、特にサイズプレス装置に供給される水性液中の
接着剤の固形分濃度が重要であり、本発明においては、
その濃度を2〜12重量%、好ましくは4〜10重量%
に特定するものである。因みに、固形分濃度が12重量
%を越えると、水性液の原紙内部への浸透が十分に行わ
れずに内部層間強度の改善効果が少ない。一方、2重量
%未満の場合には、水性液の原紙への浸透は促進される
ものの、浸透させ得る水性液の量には自ずと限界があ
り、結果として紙層中の接着剤量が不十分となり、この
場合も内部層間強度の改善効果が期待できない。また、
必要以上に水性液の濃度を低くすると、サイズプレス処
理後の原紙の乾燥負荷が大きくなり、高速抄紙において
は望ましい実施形態とはいえない。
【0021】さらに、本発明者等の研究によると、水性
液中の接着剤(固形分)の20重量%以上を平均重合度
が300〜1000のポリビニルアルコールとすること
で、層間強度の改善効果が優れ、結果として耐ブリスタ
適性が効果的に改善されることが分かった。この理由に
ついては定かではないが、ポリビニルアルコールをサイ
ズプレス液の主接着剤としてサイズプレス処理を行う
と、例えば通常の澱粉を用いてサイズプレス処理を行っ
た場合に比較して、得られた塗被紙は透気度が低く、一
方で層間強度は強くなり、耐ブリスタ適性が極めて効率
良く改善されることによるものと推考される。因みに、
この場合ポリビニルアルコールの平均重合度が1000
を越えると、水性液の濃度を12重量%以下にしても、
粘度が非常に高くなり、原紙への浸透が不十分となり、
本発明が所望する耐ブリスタ適性を得ることができなく
なる虞れがあり、一方、平均重合度が300未満の場合
には、原紙への浸透は十分に行われるが、接着剤として
の強度発現が不十分になる虞れがある。
【0022】また、サイズプレス処理前の原紙のJIS
P8122で規定されるステキヒトサイズ度を1秒以
下にすると、耐ブリスタ適性の改善効果に対し、さらに
有効であることが分かった。これは、1000m/分以
上といった高速抄紙のもとでは、サイズプレス装置を使
用して原紙へ水性液を塗布してからアフタードライヤー
までに要する時間が極めて短く、そのためにサイズ度の
高い原紙を用いると水性液の浸透が不十分な状態のまま
で乾燥される結果、紙層内部の層間強度の改善が十分に
行われないためと思われる。因みに、ステキヒトサイズ
度が1秒以下といった原紙を得るには、従来の塗被紙用
原紙の抄紙の際に添加される内添サイズ剤の量を1/3
〜1/5、あるいはそれ以下にすることで、所望の原紙
を得ることができる。
【0023】本発明においては、上記の如くしてギャッ
プフォーマ(ツインワイヤ)を装備した高速抄紙機で抄
紙された原紙に、同機に装備されたフィルムメタリング
タイプのサイズプレス装置を用いて水性液を塗布、乾燥
して得られた原紙上に顔料と接着剤を主成分とするオフ
輪印刷用塗料を塗工、乾燥することによって塗被紙に仕
上げられる。
【0024】この場合の顔料としては、例えばクレー、
カオリン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、二酸
化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、サチンホワイト、
硫酸カルシウム、タルク、プラスチックピグメント等の
通常の塗被紙用顔料の1種以上が、適宜選択して使用さ
れる。
【0025】また、接着剤としては、例えばスチレン−
ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエ
ン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、アク
リル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの
重合体または共重合体等のアクリル系重合体ラテック
ス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体
ラテックス、あるいはこれらの各種重合体ラテックス
を、カルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したア
ルカリ部分溶解性、あるいはアルカリ非溶解性の重合体
ラテックス等が使用される。
【0026】上記の如き合成接着剤の他に、例えばカチ
オン化澱粉、酸化澱粉、酵素変性澱粉、熱化学変性澱
粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、冷水可溶澱粉等
の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメ
チルセルロース等のセルロース類、ポリビニルアルコー
ル、オレフィン−無水マレイン酸樹脂などの水溶性合成
接着剤等も適宜選択して併用できる。なお、必要に応じ
て、顔料スラリーや塗料中には消泡剤、分散剤、耐水化
剤、流動変性剤、着色剤、あるいは蛍光増白剤等の各種
助剤が添加される。
【0027】原紙へ塗料を塗工する装置としては、例え
ばブレードコータ、エアーナイフコータ、ロールコー
タ、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコー
タ、ダイスロットコータ、グラビアコータ、チャンプレ
ックスコータ、サイズプレスコータ等、一般に塗被紙の
製造に用いられる塗工装置を装備したオンマシンコータ
あるいはオフマシンコータ仕様の装置が適宜使用され
る。そして、原紙の片面、あるいは両面に1層あるいは
多層に分けて塗工、乾燥される。その際の塗料の固形分
濃度は、一般に40〜75重量%、操業性等を考慮する
と45〜70重量%で調節される。
【0028】このようにして得られた塗被紙は、一般に
印刷適性(例えば、高平滑や高光沢)を付与する目的
で、キャレンダに通紙して加圧仕上げが施される。この
場合のキャレンダ装置としては、例えばスーパーキャレ
ンダ、グロスキャレンダ、ソフトコンパクトキャレンダ
などの金属ロールまたはドラムと弾性ロールとの組合わ
せになる各種キャレンダが、オンマシン、あるいはオフ
マシン仕様で適宜使用できる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、勿論本発明はそれらの範囲に限定されるもの
ではない。また、例中の「部」および「%」は、特に断
らない限り、それぞれ「重量部」および「重量%」を示
す。なお、塗被紙の評価方法、および基準は下記の通り
である。
【0030】(ステキヒトサイズ度)JIS P812
2に準拠した方法により、測定した。(単位:秒)
【0031】(耐ブリスタ適性)RI印刷機(明製作
所)でオフ輪用インキ1ccを展開し、サンプル(塗被
紙)の両面に印刷する。印刷したサンプルを一定の温度
まで加温(例えば170℃)したシリコンオイルに浸
け、発生したブリスタを目視で観察、評価した。 〔評価〕 ◎ : ブリスタの発生は殆ど見られない。 ○ : 極めて軽度のブリスタの発生が見られる。 × : ひどいブリスタの発生が見られる。
【0032】実施例1 (原紙の調製)LBKP90部、NBKP10部からな
るパルプスラリーに填料としてタルクを紙灰分が9%に
なるように添加し、さらにパルプ固形分100部に対
し、内添サイズ剤としてロジンサイズ剤(商品名:サイ
ズパインE /荒川化学製)0. 1部、および硫酸アルミ
ニウム2部をそれぞれ添加して紙料を調製した後、ギャ
ップフォーマ型抄紙機を用いて、抄紙速度1100m/
分で抄紙し原紙を得た。このようにして得られた原紙
に、図6に示すロッドメタリングサイズプレス装置を用
いて、4%濃度の酸化澱粉(商品名:エースA/王子コ
ーンスターチ製)水溶液でサイズプレス塗布、乾燥を行
い、表面処理された原紙を得た。このときのサイズプレ
ス液の塗布固形量は2g/m2 (両面)であった。ま
た、このようにして得られた原紙の米坪は55g/m2
であった。
【0033】(塗料の調製)重質炭酸カルシウム(商品
名:FMT−90/ファイマテック社製)30部、およ
びカオリン(商品名:アマゾン88/CADAM社製)
70部からなる顔料をコーレス分散機を用いて混合、分
散し顔料スラリーを得た。このスラリーにスチレン−ブ
タジエン共重合体ラテックス(商品名:SN307/住
化エイビーエス・ラテックス(株)製)11部、酸化澱
粉糊液(商品名:エースA/王子コーンスターチ社製)
3部(各々固形分)を添加し、さらに消泡剤等の助剤を
適宜添加分散して固形分濃度が60%の塗料を調製し
た。
【0034】(塗被紙の製造)上記で得た塗料を用い
て、前記の原紙に、片面当たり乾燥重量で18g/m2
になるようにブレードコーターで両面塗工、乾燥を行
い、塗被紙を得た。かくして得られた塗被紙を、金属ロ
ールとコットンよりなるスーパーキャレンダに通紙し、
オフ輪印刷用塗被紙を得た。得られた両面塗被紙の耐ブ
リスタ適性試験を行い、その結果を表1に示した。
【0035】実施例2 実施例1において、サイズプレス液を8%濃度の酸化澱
粉(商品名:エースA)水溶液に代えた以外は実施例1
と同様にしてオフ輪印刷用塗被紙を得た。このときのサ
イズプレス液の塗布固形量は2.4g/m2 (両面)で
あった。得られた塗被紙の耐ブリスタ適性試験を行い、
その結果を表1に示した。
【0036】実施例3 実施例1において、サイズプレス液を平均重合度が50
0のポリビニルアルコール(商品名:PVA105/ク
ラレ(株)製)70部、および酸化澱粉(商品名:エー
スA)30部よりなる6%水溶液とした以外は実施例1
と同様にしてオフ輪印刷用塗被紙を得た。なお、このと
きのサイズプレス液の塗布固形量は2.0g/m2 (両
面)であった。得られた塗被紙の耐ブリスタ適性試験を
行い、その結果を表1に示した。
【0037】実施例4 実施例1において、サイズ液を平均重合度500のポリ
ビニルアルコール(商品名:PVA105)20部、お
よび酸化澱粉(商品名:エースA)80部よりなる6%
水溶液とした以外は実施例1と同様にしてオフ輪印刷用
塗被紙を得た。なお、このときのサイズプレス液の塗布
固形量は2.0g/m2 (両面)であった。得られた塗
被紙の耐ブリスタ適性試験を行い、その結果を表1に示
した。
【0038】実施例5 実施例1において、サイズプレス液を平均重合度が24
00のポリビニルアルコール(商品名:PVA124/
クラレ製)70部、酸化澱粉(商品名:エースA)30
部よりなる6%水溶液とした以外は実施例1と同様にし
てオフ輪印刷用塗被紙を得た。なお、このときのサイズ
プレス液の塗布固形量は1.8g/m2(両面)であっ
た。得られた塗被紙の耐ブリスタ適性試験を行い、その
結果を表1に示した。
【0039】実施例6 実施例1において、内添サイズ剤の量を0.01部に変
更した以外は実施例1と同様にしてオフ輪印刷用塗被紙
を得た。なお、このときの原紙のステキヒトサイズ度は
1秒以下(測定不能)であった。得られた塗被紙の耐ブ
リスタ適性試験を行い、その結果を表1に示した。
【0040】比較例1 実施例1において、サイズプレス液を1%濃度の酸化澱
粉(商品名:エースA)水溶液に代えた以外は実施例1
と同様にしてオフ輪印刷用塗被紙を得た。この時のサイ
ズプレス液の塗布固形量は0.6g/m2 (両面)であ
った。得られた塗被紙の耐ブリスタ適性試験を行い、そ
の結果を表1に示した。
【0041】比較例2 実施例1において、サイズプレス液を15%濃度の酸化
澱粉(商品名:エースA)水溶液に代えた以外は実施例
1と同様にしてオフ輪印刷用塗被紙を得た。この時のサ
イズプレス液の塗布固形量は3.0g/m2 (両面)で
あった。得られた塗被紙の耐ブリスタ適性試験を行い、
その結果を表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の製造方法を用いると、ギャップフォーマ型抄紙機を用
いて得られる原紙を使用しても、耐ブリスタ適性が大幅
に改善され、かつ印刷作業性の良好なオフ輪用塗被紙を
得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の長網抄紙機の概略線図である。
【図2】通常のハイブリッドフォーマ型抄紙機の概略線
図である。
【図3】通常のギャップフォーマ型抄紙機の概略線図で
ある。
【図4】通常のゲートロールサイズプレス装置の概略線
図である。
【図5】通常のフィルムメタリングサイズプレス装置の
概略線図である。
【図6】ロッドメタリングサイズプレス装置の概略線図
である。
【符号の説明】
1.ヘッドボックス 2.フォーミングボード 3.サクションホイル 4.ボトムワイヤ 5.トップワイヤ 6.サクションボックス 7.原紙 8.サイズプレス液供給口 9.アプリケーターロール 10.インナーロール 11.アウターロール 12.トップロール 13.ボトムロール 14.塗膜形成部 15.アプリケーター 16.溝付きロッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ギャップフォーマ型抄紙機で抄紙した原紙
    に、顔料および接着剤を主成分とする水性塗被組成物を
    塗被、乾燥して仕上げるオフセット輪転印刷用塗被紙の
    製造方法において、該原紙がサイズプレス装置により接
    着剤を主成分とする固形分濃度2〜12重量%の水性液
    で塗布、乾燥されてなる原紙であることを特徴とするオ
    フセット輪転印刷用塗被紙の製造方法。
  2. 【請求項2】サイズプレス装置がフィルムメタリングタ
    イプのサイズプレス装置である請求項1記載のオフセッ
    ト輪転印刷用塗被紙の製造方法。
  3. 【請求項3】水性液の接着剤固形分の20〜100重量
    %が、平均重合度300〜1000のポリビニルアルコ
    ールである請求項1記載のオフセット輪転印刷用塗被紙
    の製造方法。
  4. 【請求項4】水性液が塗布される前の原紙のJIS P
    8122で規定されるステキヒトサイズ度が1秒以下で
    ある原紙を使用する請求項1〜請求項3のいずれか1項
    に記載のオフセット輪転印刷用塗被紙の製造方法。
JP20219196A 1996-07-31 1996-07-31 オフセット輪転印刷用塗被紙の製造方法 Pending JPH1046492A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20219196A JPH1046492A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 オフセット輪転印刷用塗被紙の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20219196A JPH1046492A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 オフセット輪転印刷用塗被紙の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1046492A true JPH1046492A (ja) 1998-02-17

Family

ID=16453479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20219196A Pending JPH1046492A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 オフセット輪転印刷用塗被紙の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1046492A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5288062B2 (ja) 非塗工紙及び塗工紙
US8377259B2 (en) Processes for preparing coated printing papers using hardwood mechanical pulps
JP3765149B2 (ja) パルプ、紙及び塗被紙
JP3371422B2 (ja) 艶消し塗工紙
JP6196932B2 (ja) オフセット印刷用塗工紙の製造方法及びオフセット印刷用塗工紙
JP6115326B2 (ja) 印刷用塗工紙および印刷用塗工紙の製造方法
JP3744115B2 (ja) オフセット輪転印刷用塗被紙の製造方法
JP5691858B2 (ja) 印刷用塗工紙
JP6633251B2 (ja) 印刷用塗工紙
JP5462570B2 (ja) グラビア印刷用塗工紙およびその製造方法
JPH1046492A (ja) オフセット輪転印刷用塗被紙の製造方法
JP5003249B2 (ja) 塗工紙の製造方法
JP4997905B2 (ja) 印刷用塗被紙の製造方法
JP4998131B2 (ja) 塗工紙の製造方法
JP3852470B2 (ja) 紙の製造方法
JP2008231591A (ja) 塗被紙の製造方法及び塗被紙
JP2008297668A (ja) 印刷用紙
JP2018178277A (ja) クリア塗工紙
JP5033038B2 (ja) 塗工紙の製造方法
JP4377425B2 (ja) 微塗工紙の製造方法
JP2009057650A (ja) 塗被紙の製造方法及び塗被紙
JPH1046494A (ja) オフセット輪転印刷用塗被紙の製造方法
JP2004530810A (ja) 被覆繊維性ウェブの製法
WO2024105466A1 (en) Method for manufacturing a cellulose-based laminate comprising a mineral-based layer
JPH11100788A (ja) 印刷用塗被紙およびその製造方法