JPH1045342A - エレベータの制振装置 - Google Patents

エレベータの制振装置

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JPH1045342A
JPH1045342A JP8216975A JP21697596A JPH1045342A JP H1045342 A JPH1045342 A JP H1045342A JP 8216975 A JP8216975 A JP 8216975A JP 21697596 A JP21697596 A JP 21697596A JP H1045342 A JPH1045342 A JP H1045342A
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JP
Japan
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vibration
car
elevator
detecting
active damper
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JP8216975A
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English (en)
Inventor
Toru Ishikawa
徹 石川
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 かごの振動の発生をなくして乗心地の改善が
図れるエレベータの制振装置を提供することである。 【解決手段】 演算手段15は、振動検出手段12によ
ってエレベータ走行時の実振動を検出し、エレベータ乗
客が感じると考えられる振動しきい値(所定値)と比較
する。そして、実振動がこの所定のしきい値を越えた場
合に、かご4に設置したアクティブダンパ13をかごの
振動を抑制するように制御する。これにより、エレベー
タかごの振動を抑制し、乗り心地の良い運転を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータかごに
発生する振動を抑制させるようにしたエレベータの制振
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エレベータではかご内の振動を
抑制することが、乗客の乗心地向上に大きく寄与するこ
とは周知のことである。特に、5Hz〜15Hz程度の
周波数が、人体が最も鋭く体感する領域であり、この領
域の振動を抑制することが望まれる。
【0003】図11にエレベータモデルを示す。巻上機
1にかけられたメインロープ3にはかご4及びつり合い
おもり5が取り付けられている。そして、かご4及びつ
り合いおもり5の下側においては、吊り合い車(コンペ
ンシーブ)2にかけられた吊り合いロープ(コンペンロ
ープ)6に、かご4及びつり合いおもり5が取り付けら
れている。
【0004】このようなロープ系を含めたエレベータシ
ステムの固有振動数は、一般に4Hz〜15Hz程度の
領域にあり、その共振尖鋭度が高い。そのために、わず
かなトルクリップルを有する動力が巻上機1に存在する
と、かご4内の乗心地が悪化してしまう。特に、VVV
F(可変電圧・可変周波数)電源や減速機付き巻上機で
問題が発生しやすい。
【0005】これに対応するため、例えば特開昭58−
11486号公報等に示されるように、ダイナミックダ
ンパと呼ばれる付加重量をロープ端に取り付けてエレベ
ータシステムの固有振動数を変化させ、共振現象を防い
で振動を抑制する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このダイナ
ミックダンパ方式では、システムの固有振動数が時間等
の関数として変化してしまう場合にはその効果が減少し
てしまう欠点がある。すなわち、振動系の特性が変化す
る場合にはその効果が減少してしまう。
【0007】特にエレベータでは、そのかご位置により
巻上機1からエレベータかご4までのロープ長が変化す
るので、エレベータシステムの固有振動数が広範囲にわ
たって変化する。したがって、ダイナミックダンパのよ
うな方式では振動抑制の効果が少ない。
【0008】そこで、特公平1−47377号公報に示
されるように、広範囲にわたる加振周波数が存在すると
き、この周波数によるエレベータロープ系との共振を避
け、乗り心地を向上させる提案もなされている。この特
公平1−47377号公報ものは、巻上機1に印加され
るトルクリップル周波数とエレべータかご位置から決ま
るロープの固有振動数とを演算し、この両者が一致する
ときエレベータかごに設置したアクティブダンパに固有
振動数をキャンセルする指令を与えることにより、ロー
プとの共振を防いでエレベータかごの乗り心地を良好と
させるものである。
【0009】ところが、実際にはエレベータシステムの
固有振動数はそのかご位置のみで決まるのものではな
く、かご床下の防振ゴムの弾性計数やロープヒッチバネ
のバネ定数等の機構的構成要素にも大きく左右され、さ
らにエレベータかご内荷重により固有振動数は大きく変
化する。
【0010】例えば、図12に示すように、かご内荷重
によりかご床振動振幅は変化する。図12中の特性曲線
S1はエレベータかご内に乗客がいない場合のかご床振
動振幅の特性曲線であり、図12中の特性曲線S2はは
満員の乗客が乗っている場合のかご床振動振幅の特性曲
線である。図12から分かるように、共振点の周波数と
振幅が特性曲線S1と特性曲線S2とでは異なっている
ので、単に、ロープ系による固有振動数を演算するだけ
では共振を防ぐことはできず、逆にアクティブダンパの
制御によりかご4を加振してしまうこともあり、却って
乗り心地を悪化させてしまうこともあった。
【0011】本発明の目的は、広範囲にわたる周波数領
域において、巻上機に印加されるトルクリップル周波数
とエレベータ−システム系の固有振動数との共振現象を
防止し、かごの振動の発生をなくして乗心地の改善が図
れるエレベータの制振装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、エレ
ベータのかごの振動を検出する振動検出手段と、かごに
設置されかごの振動を抑制するためのアクティブダンパ
と、エレベータの走行時に振動検出手段で検出された振
動値が所定値を越えたときはその振動を抑制するように
アクティブダンパを制御する演算手段とを具備したもの
である。
【0013】請求項1の発明では、振動検出手段によっ
てエレベータ走行時の実振動を検出し、エレベータ乗客
が感じると考えられる振動しきい値(所定値)と比較す
る。そして、実振動がこの所定のしきい値を越えた場合
に、かごに設置したアクティブダンパをかごの振動を抑
制するように制御する。これにより、エレベータかごの
振動を抑制し、乗り心地の良い運転を行う。
【0014】請求項2の発明は、エレベータのかご位置
を検出する位置検出手段と、かごの振動を検出する振動
検出手段と、かごに設置されかごの振動を抑制するため
のアクティブダンパと、エレベータ走行時の各々のかご
位置における振動値を予め記憶するための記憶手段と、
エレベータの走行時に各々のかご位置において記憶手段
に格納された振動値を相殺するようにアクティブダンパ
を制御する演算手段とを具備したものである。
【0015】請求項2の発明では、振動検出手段によっ
てエレベータ走行時の実振動を検出し、エレベータのか
ご位置によってどのように振動が変化するかを予め記憶
手段に記憶する。そして、エレベータの走行時にはかご
位置を検出し、そのかご位置に対応する記憶手段に格納
された振動値を相殺するように、かごに設置したアクテ
ィブダンパを制御する。これにより、エレベータかごの
振動を抑制し、乗り心地の良い運転を行う。
【0016】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、演算手段は、エレベータの走行時に振動検出手段で
検出された振動値が所定値を越えたときは、そのかご位
置における記憶手段に格納された振動値を相殺するよう
にアクティブダンパを制御するようにしたものである。
【0017】請求項3の発明では、請求項2の発明の作
用に加え、エレベータ走行時の振動が所定値を越えた
ら、記憶手段に格納された振動値を相殺するように、か
ごに設置したアクティブダンパをかごの振動を抑制する
ように制御する。
【0018】請求項4の発明は、エレベータのかご位置
を検出する位置検出手段と、かごの振動を検出する振動
検出手段と、かごの荷重を検出する荷重検出手段と、か
ごに設置されかごの振動を抑制するためのアクティブダ
ンパと、エレベータ走行時の各々のかご位置におけるか
ご荷重をパラメータとした振動値を予め記憶する記憶手
段と、エレベータの走行時に各々のかご位置において荷
重検出手段で検出されたかご荷重に基づいて記憶手段に
格納された振動値を相殺するようにアクティブダンパを
制御する演算手段とを具備したものである。
【0019】請求項4の発明では、振動検出手段によっ
てエレベータ走行時の実振動を検出し、エレベータのか
ご位置とエレベータかご荷重によってどのように振動が
変化するかを予め記憶手段に記憶する。そして、エレベ
ータの走行時にはかご位置及びかご荷重を検出し、その
かご位置及びかご荷重に対応する記憶手段に格納された
振動値を相殺するように、かごに設置したアクティブダ
ンパを制御する。
【0020】請求項5の発明は、エレベータ巻上機に動
力を印加するインバータと、エレベータのかご位置を検
出する位置検出手段と、かごに設置されかごの振動を抑
制するためのアクティブダンバと、かごの荷重を検出す
る荷重検出手段と、巻上機に印加される動力のトルクリ
ップル周波数とかご位置及びかご荷重から決まるロープ
の固有振動数とが一致したときにかごの振動を抑制する
ようにアクティブダンパを制御する演算手段とを具備し
たものである。
【0021】請求項5の発明では、エレベータに印加さ
れる動力のトルクリップル周波数と、エレベータかご位
置及びかご荷重から決まるロープの固有振動数とを演算
する。そして、トルクリップル周波数とロープの固有振
動数とが一致したとき、かごに設置したアクティブダン
パをかごの振動を抑制するように制御する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明のエレベータの制振装置をエレベー
タに適用した全体構成図である。
【0023】巻上機1にかけられたメインロープ3に
は、かご4及びつり合いおもり5が取り付けられてい
る。そして、かご4及びつり合いおもり5の下側におい
ては、コンペンシーブ2にかけられたコンペンロープ6
に、かご4及びつり合いおもり5が取り付けられてい
る。
【0024】かご位置を検出する位置検出手段7は調速
機8に取り付けられ、この位置検出手段7により発生す
る位置パルスは、エレベータ制御装置9の入力手段10
に入力される。また、かご4には、かご荷重を検出する
荷重検出手段11、かご振動を検出する振動検出手段1
2、及びかご4の振動を抑制するためのアクティブダン
パ13が設けられ、荷重検出手段11で検出されたかご
荷重及び振動検出手段12で検出されたかご振動は、エ
レベータ制御装置9の入力手段10に入力される。
【0025】エレベータ制御装置9は、かご呼びやホー
ル呼びに応答してエレベータかご4を制御するものであ
り、位置検出手段7からのパルス数によりかご位置やか
ご速度を演算してインバータ14に指令を出して巻上機
1を駆動し、呼び発生からエレベータの起動停止制御を
行う。また、本発明においては、かご位置検出手段7か
らのかご位置、荷重検出手段11からのかご荷重、振動
検出手段12からの振動に基づいてエレベータの制振制
御を行う。
【0026】すなわち、エレベータ制御装置9の入力手
段10に入力されたかご位置、かご荷重、かご振動は、
演算手段15に入力され、この演算手段15においてエ
レベータの制振制御演算が行われる。演算手段15は記
憶手段16のうちの読出専用メモリ(ROM)16aに
予め記憶されたプログラムにより、読み出し書き込みメ
モリ(RAM)16bに記憶されたデータに基づき所定
の制振制御演算を行い、その演算結果を制振指令信号a
として出力手段17を介してアクティブダンパ13に出
力する。
【0027】図2は、アクティブダンパ13の構成図で
ある。アクティブダンパ13はかご4の振動を抑制する
ものであり、かご4の床下に設けられる。すなわち、ダ
ンパマス18はかご4の床下で上下方向に駆動されるよ
うになっており、このダンパマス18の位置を変化させ
ることにより、かご振動との共振点をさけるように構成
されている。
【0028】エレベータ制御装置9からの制振指令信号
aは、アクティブダンパ13のコントローラ19に入力
される。コントローラ19では、センサ20からのダン
パマス18の位置信号を帰還して、ダンパマス18の位
置が制振指令信号aを満たす位置になるようにアクチュ
エータ21を駆動する。
【0029】次に、アクティブダンパ13の動作原理を
図3により説明する。図3において、Kはメインロープ
3のバネ定数、Mはかご4の質量、X(x)はかご4の
変位量、mはダンパマス18の質量、x(x)はダンパ
マス18の変位量、F(x)は外乱力(かご4の振動発
生力)、U(t)はダンパマス18の制御量とする。こ
のときの運動方程式は、(1)式及び(2)式で示され
る。
【0030】
【数1】
【0031】上記(1)式、(2)式より制御量U
(t)により、外乱力F(x)を打ち消すことができ
る。
【0032】次に、本発明の第1の実施の形態を説明す
る。図4は、本発明の第1の実施の形態における演算手
段15の演算内容を示すフローチャートである。まず、
演算手段15はエレベータかご4の実振動値を入力する
(処理S1)。つまり、振動検出手段12により、かご
4の実振動値を入力する。そして、かご1の変位量X
(x)と振動による外乱力F(x)とを演算する(処理
S2)。次に、外乱力F(x)が所定値を越えたか否か
を判定し(処理S3)、振動による外乱力F(x)が所
定値を超えているときは、外乱力F(x)をキャンセル
する制御量U(t)をアクティブダンパ13へ制振指令
信号aとして出力する(処理S4)。
【0033】ここで、振動による外乱力F(x)は、外
乱周波数と外乱振幅との2つの成分を持つ外乱力である
ので、処理S3にて設定される所定値も、周波数、振幅
それぞれの所定値である。したがって、処理S3での判
定処理は周波数及び振幅での比較となることは言うまで
もない。
【0034】このように、この第1の実施の形態では、
振動検出手段12によってエレベータ走行時の実振動を
検出して所定値と比較し、実振動がこの所定値を越えた
場合に、かご4に設置したアクティブダンパ13をかご
の振動を抑制するように制御する。したがって、エレベ
ータの乗客が感じるかごの振動を抑制し、乗り心地の良
い運転を行うことができる。
【0035】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態における
演算手段15の処理内容を示すフローチャートである。
まず、演算手段15は、エレベータを走行させる指令を
インバータ14に出力する(処理S1)。そして、振動
データ収集完了フラグがONになっているか否かを判定
する(処理S2)。エレベータの走行が最初の走行であ
るときは、かごの振動データは収集されていないので、
振動データ収集フラグはオフである。その場合には、エ
レベータの走行に伴って振動データの収集を行う(処理
S3)。
【0036】すなわち、エレベータの走行中に、位置検
出手段7で検出される各々のかご位置において、かご4
の実振動値を振動検出手段12により入力する。そし
て、位置検出手段7により検出されるかご位置における
振動による外乱力F(xi)を演算して記憶手段16の
RAM16bに格納する(処理S4)。
【0037】つまり、エレベータ走行時のかご位置によ
り、その場所での振動による外乱力F(x)を演算し
て、図6に示すように、記憶手段16のRAM16bに
データとして格納する。図6は、そのRAM16bの内
容を示すものであり、振動による外乱力F(x0)は、
かご位置がx0の位置のときの振動データ、振動による
外乱力F(x1)はx1の位置のときの振動データであ
る。順にx2、x3、x4、…xzの各位置の振動デー
タを格納するようにしている。そして、エレベータの走
行により、全てのデータ収集を終了したときは、振動デ
ータ収集フラグをオンさせる(処理S5)。
【0038】振動データを収集完了した後の走行では、
振動データ収集フラグがオンされているため、処理S2
での判定処理にて処理S6を行うことになる。すなわ
ち、処理S6では、位置検出手段7で検出される各々の
かご位置において、記憶手段16のRAM16bに格納
された外乱力F(xi)をキャンセルするための制御量
U(t)を演算し、かご4のかご位置により変更させて
アクティブダンパ13へ出力する。
【0039】この第2の実施の形態では、まず振動デー
タを収集する。すなわち、振動検出手段によってエレベ
ータ走行時の実振動を検出し、エレベータのかご位置に
よってどのように振動が変化するかを予め記憶手段16
に記憶する。そして、振動データの収集後のエレベータ
の走行時には、かご位置に対応する振動値を相殺するよ
うに、かご4に設置したアクティブダンパ13を制御す
る。したがって、かご4の振動を抑制し乗り心地の良い
運転を行うことが可能となる。
【0040】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。図7は、本発明の第3の実施の形態における演算手
段15の処理内容を示すフローチャートである。この第
3の実施の形態は、図5に示した第2の実施の形態に対
し、エレベータ走行時のかご振動が所定値を越えたか否
かを判定する処理S7を追加して設け、かご振動が所定
の設定値(所定値)を超えたときは、記憶手段16に格
納された振動値を相殺するように、かご4に設置したア
クティブダンパ13を制御するようにしたものである。
【0041】まず、演算手段15は、第2の実施の形態
と同様に、処理S1〜処理S5にて記憶手段16のRA
M16bに振動データを収集する。すなわち、各々のか
ご位置における振動による外乱力F(x0)〜F(x
z)を格納する。
【0042】そして、振動データの収集後のエレベータ
の走行時において、この第3の実施の形態では、各々の
かご位置による外乱力F(x)が所定値を超えているか
否かを判定し(処理S7)、その判定処理S7により外
乱力F(x)が所定値を超えていると判定されたとき
は、その外乱力F(x)をキャンセルするための制御量
U(t)をアクティブダンパ13へ出力する。
【0043】この第3の実施の形態では、かご振動が所
定値を越えている場合にかごの制振制御を行うので、第
2の実施の形態に比較し演算手段15での処理が軽減さ
れる。
【0044】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明する。図8は、本発明の第4の実施の形態における
演算手段15の演算内容を示すフローチャートである。
まず、演算手段15は、エレベータを走行させる指令を
インバータ14に出力する(処理S1)。そして、振動
データ収集完了フラグがONになっているか否かを判定
する(処理S2)。エレベータの走行が最初の走行であ
るときは、かごの振動データは収集されていないので、
振動データ収集フラグはオフである。その場合には、エ
レベータの走行に伴って、荷重データの収集と振動デー
タの収集とを行う(処理S3、S4)。
【0045】すなわち、エレベータの走行中に、位置検
出手段7で検出される各々のかご位置において、かご荷
重を荷重検出手段11で検出すると共に、かご4の実振
動値を振動検出手段12により検出して入力する。そし
て、位置検出手段7により検出されるかご位置における
振動による外乱力F(xi,wj)を演算して記憶手段
16のRAM16bに格納する(処理S4)。この外乱
力F(xi,wj)は、荷重データwjとかご位置xi
との2つのパラメータを変数とした振動データである。
【0046】つまり、図9に示すように記憶手段16の
RAM16bに記憶する。図9において、例えば、外乱
力F(x0、w0)はかご荷重がw0のときのかご位置
がx0の外乱力、F(x2、w1)はかご荷重がW1の
ときのかご位置がx2の外乱力である。このようなかご
荷重を加味した外乱力F(xi,wj)を記憶手段16
に格納する。全ての振動データを収集したときは、振動
データ収集フラグをオンにする(処理S6)。
【0047】振動データの収集が完了した後のエレベー
タの走行では、処理S2にて振動データフラグがオンさ
れているため処理S7を行うことになる。処理S7で
は、今回の走行時の荷重データを入力する。そして、こ
の荷重データとかご位置とにより、そのときに発生する
振動による外乱力F(x、w)を記憶手段16のRAM
16bより選択し、そのF(x、w)をキャンセルする
ための制御量U(t)をかご4のかご位置より変更させ
てアクティブダンパ13へ出力する。
【0048】ここで、走行時の荷重量による外乱力F
(x、w)がある一定値(所定値)を越える場合のみ、
アクティブダンパ13にその振動のキャンセル信号であ
る制御量U(t)を出力させるようにしても良い。この
場合ても、かご振動を抑えることができることは言うま
でもない。
【0049】次に、本発明の第5の実施の形態を説明す
る。図10は、本発明の第5の実施の形態における演算
手段15の演算内容を示すフローチャートである。ま
ず、処理S1にてインバータ13へ出力される周波数指
令から巻上機1に印加されるトルクリップル周波数f0
を演算する。そして、位置検出手段7から検出されるか
ご位置と、荷重検出手段11より検出されるかご荷重よ
り、エレベータロープ系の固有振動数fnを演算する
(処理S2)。
【0050】そして、トルクリップル周波数f0とロー
プ系の固有振動数fnとが一致するか否かを判定し(処
理S3)、トルクリップル周波数f0がロープ系の固有
振動数fnと一致する場合、その外乱力F(x)をキャ
ンセルする制御量U(t)をアクティブダンパ13へ出
力する(処理S4)。
【0051】ここで、外乱力データF(x)を実振動値
から直接演算す流ようにしても良く、そうした場合に
は、さらに制振効果が上がる。さらに第4の実施の形態
のように、荷重値およびかご位置による外乱力データを
使用するようにしても良く、そうした場合には、外乱力
を予測した制御ができるので、さらなる効果が期待でき
る。
【0052】また、以上述べた第1の実施の形態乃至第
5の実施の形態では、エレベータかごの縦振動抑制につ
いて説明したが、アクティブダンパ13のダンパマス1
8を左右に動かす装置とすれば、横方向の振動に対して
も同様の制振効果があることは明らかである。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
広範囲にわたる周波数領域でのかご振動に応じて、その
振動を抑制するようにアクティブダンパを制御するの
で、かごの振動の発生をなくすことができる。
【0054】すなわち、請求項1の発明によれば、振動
検出手段によってエレベーター走行時の実振動を検出
し、エレベータ乗客が感じると考えられる振動しきい値
と比較し、実振動がこのしきい値を越えた場合にかごに
設置したアクティブダンパをかごの振動を抑制するよう
に制御するので、エレベータかごの振動を抑制し、乗り
心地の良い連転が可能となる。
【0055】請求項2の発明によれば、振動検出手段に
よってエレベータ一走行時の実振動を検出し、エレベー
タのかご位置によってどのように振動が変化するかを記
憶し、この記憶手段に格納された振動値を相殺するよう
に、かごに設置したアクティブダンパをかごの振動を抑
制するように制御するので、エレベータかごの振動を抑
制し、乗り心地の良い運転が可能となる。
【0056】請求項3の発明によれば、振動検出手段に
よってエレベータ走行時の実振動を検出し、エレベータ
のかご位置によってどのように振動が変化するかを記憶
し、エレベーター走行時の振動が所定値を越えたら、こ
の記憶手段に格納された振動値を相殺するように、かご
に設置したアクティブダンパをかごの振動を抑制するよ
うに制御するので、エレベータかごの振動を抑制し、乗
り心地の良い運転が可能となる。
【0057】請求項4の発明によれば、振動検出手段に
よってエレベータ−走行時の実振動を検出し、エレベー
タのかご位置とエレベータかご内荷重によってどのよう
に振動が変化するかを記憶する。そして、この記憶手段
に格納された振動値を相殺するように、かごに設置した
アクティブダンパをかごの振動を抑制するように制御す
るので、エレベータかごの振動を抑制し、乗り心地の良
い運転が可能となる。
【0058】請求項5の発明によれば、エレベータに印
可される動力のトルクリップル周波数と、エレベータか
ご位置及びかご内荷重から決まるロープの固有振動数と
を演算し、トルクリップル周波数とロープの固有振動数
とが一致したとき、かごに設置したアクティブダンパを
かごの振動を抑制するように制御するので、エレベータ
かごの振動を抑制し、乗り心地の良い運転が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のエレベータの制振装置をエレ
ベータに適用した全体構成図である。
【図2】図2は、本発明におけるアクティブダンパの構
成図である。
【図3】図3は、本発明におけるアクティブダンパの動
作説明図である。
【図4】図4は、本発明の第1の実施の形態における演
算手段の演算内容を示すフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の第2の実施の形態における演
算手段の処理内容を示すフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の第2の実施の形態における記
憶手段に記憶される振動データの説明図である。
【図7】図7は、本発明の第3の実施の形態における演
算手段の処理内容を示すフローチャートである。
【図8】図8は、本発明の第4の実施の形態における演
算手段の処理内容を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の第4の実施の形態における記
憶手段に記憶される振動データの説明図である。
【図10】図10は、本発明の第5の実施の形態におけ
る演算手段の処理内容を示すフローチャートである。
【図11】図11は、エレベータモデルの説明図であ
る。
【図12】図12は、エレベータ走行時のかご振動特性
を示す特性図。
【符号の説明】
1 巻上機 2 吊り合い車 3 メインロープ 4 かご 5 吊り合いおもり 6 吊り合いおもり 7 かご位置検出手段 8 調速機 9 エレベータ制御装置 10 入力手段 11 荷重検出手段 12 振動検出手段 13 アクティブダンパ 14 インバータ 15 演算手段 16 記憶手段 17 出力手段 18 ダンパマス 19 コントローラ 20 センサ 21 アクチュエータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータのかごの振動を検出する振動
    検出手段と、前記かごに設置され前記かごの振動を抑制
    するためのアクティブダンパと、エレベータの走行時に
    前記振動検出手段で検出された振動値が所定値を越えた
    ときはその振動を抑制するように前記アクティブダンパ
    を制御する演算手段とを具備したことを特徴とするエレ
    ベータの制振装置。
  2. 【請求項2】 エレベータのかご位置を検出する位置検
    出手段と、前記かごの振動を検出する振動検出手段と、
    前記かごに設置され前記かごの振動を抑制するためのア
    クティブダンパと、エレベータ走行時の各々のかご位置
    における振動値を予め記憶するための記憶手段と、エレ
    ベータの走行時に各々のかご位置において前記記憶手段
    に格納された振動値を相殺するように前記アクティブダ
    ンパを制御する演算手段とを具備したことを特徴とする
    エレベータの制振装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段は、エレベータの走行時に
    前記振動検出手段で検出された振動値が所定値を越えた
    ときは、そのかご位置における前記記憶手段に格納され
    た振動値を相殺するように前記アクティブダンパを制御
    するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のエレ
    ベータの制振装置。
  4. 【請求項4】 エレベータのかご位置を検出する位置検
    出手段と、前記かごの振動を検出する振動検出手段と、
    前記かごの荷重を検出する荷重検出手段と、前記かごに
    設置され前記かごの振動を抑制するためのアクティブダ
    ンパと、エレベータ走行時の各々のかご位置におけるか
    ご荷重をパラメータとした振動値を予め記憶する記憶手
    段と、エレベータの走行時に各々のかご位置において前
    記荷重検出手段で検出されたかご荷重に基づいて前記記
    憶手段に格納された振動値を相殺するように前記アクテ
    ィブダンパを制御する演算手段とを具備したことを特徴
    とするエレベータの制振装置。
  5. 【請求項5】 エレベータ巻上機に動力を印加するイン
    バータと、エレベータのかご位置を検出する位置検出手
    段と、前記かごに設置され前記かごの振動を抑制するた
    めのアクティブダンバと、前記かごの荷重を検出する荷
    重検出手段と、前記巻上機に印加される動力のトルクリ
    ップル周波数と前記かご位置及び前記かご荷重から決ま
    るロープの固有振動数とが一致したときに前記かごの振
    動を抑制するように前記アクティブダンパを制御する演
    算手段とを具備したことを特徴とするエレベータの制振
    装置。
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