JPH1044470A - インクジェットプリント装置 - Google Patents

インクジェットプリント装置

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JPH1044470A
JPH1044470A JP13656497A JP13656497A JPH1044470A JP H1044470 A JPH1044470 A JP H1044470A JP 13656497 A JP13656497 A JP 13656497A JP 13656497 A JP13656497 A JP 13656497A JP H1044470 A JPH1044470 A JP H1044470A
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waste ink
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Tatsuya Fukushima
達弥 福嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリントヘッドの回復動作のためにインク吐
出口から吐出または排出されるプリントに寄与しない廃
インクの量を管理することにより、その廃インクを自動
的に除去することができるインクジェットプリント装置
を提供すること。 【解決手段】 ヘッド5の回復処理によって、ヘッド5
のインク吐出口からプリントに寄与しないインクを吐出
または排出させ、そのインクを廃インクとして回復系3
13のインク吸収体に吸収させ、その廃インク量を生じ
る回復処理を行う前に、その回復処理によって生じる廃
インク量を含めた総廃インク量を予測し、その予測量が
所定量以上となるときに、回復ポンプ314によってイ
ンク吸収体から廃インクを吸引して廃インク部306b
に送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出する
プリントヘッドを用いてプリントを行うインクジェット
プリント装置に係り、例えば、POS,FA,物流等で
広く利用されるラベルプリンタなどとしても適用するこ
とができるインクジェットプリント装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般的なインクジェットプリント方式の
利点としては、プリント媒体に対し非接触であるために
静粛性に優れること、プリント速度が高いこと、高密度
プリントが可能であること、カラー化が容易であるこ
と、装置が小型であること等の点が挙げられる。
【0003】また、このようなインクジェットプリント
方式によるプリントを実施するプリント装置は、長期間
放置によるインクの吐出不安定を防止するために、イン
クの吐出性能を回復させる回復系を用いて、プリントヘ
ッドからプリントに寄与しないインクを吐出または排出
させることが有効となる。このような回復動作では、回
復系を成す回復ユニットをプリント手段としてのプリン
トヘッドに当接させ、そのプリントヘッドのインク吐出
口からインクを強制的に排出させたり吐出させたりす
る。また、このような回復動作は、プリンタの電源立ち
上げ時や印字等のプリント中等に自動的に行うことによ
って、ユーザにかかる手間を軽減させることが可能とな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、プリント装置
自体の小型化を考えた場合、回復ユニットを無制限に大
きくすることはできない。また、印字等のプリント以外
の目的でインク吐出口から排出、または吐出されたイン
ク(以後、「廃インク」という)を受容する部材として
のインク吸収体の大きさも制限されるため、この回復系
の配置、および回復シーケンスの設計が難しい。また、
廃インクをいかにして回復ユニット以外の位置へ短時間
で効率よく輸送するかも問題である。
【0005】結局、プリントヘッド、回復系ユニット、
インク供給系、およびプリント媒体搬送系のコンパクト
化を図ることがきわめて難しかった。
【0006】本発明の目的は、プリントヘッドの回復動
作のためにインク吐出口から吐出または排出されるプリ
ントに寄与しない廃インクの量を管理することにより、
その廃インクを自動的に除去することができるインクジ
ェットプリント装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
プリント装置は、インク吐出口からインクを吐出可能な
プリントヘッドを用いてプリントを行うインクジェット
プリント装置において、前記プリントヘッドのインク吐
出口からプリントに寄与しないインクを所定量だけ出さ
せる回復制御手段と、前記プリントヘッドのインク吐出
口から出されたプリントに寄与しないインクを廃インク
として吸収するインク吸収体と、前記インク吸収体に吸
収された廃インクを除去する廃インク除去手段と、前記
インクヘッドのインク吐出口から出されたプリントに寄
与しないインクの量を積算して、その積算量を前記イン
ク吸収体に吸収された廃インクの量として記憶する記憶
手段と、前記インクヘッドのインク吐出口からプリント
に寄与しないインクを出す前に、そのインクを出す予定
量を前記記憶手段に記憶された廃インクの量に加算して
廃インクの予測量を求める予測手段と、前記予測量が所
定の基準量以上となるときに前記廃インク除去手段を動
作させる廃インク除去制御手段とを備えたことを特徴と
する。
【0008】本発明によれば、廃インクを生じる回復処
理を行う前に、その回復処理によって生じる廃インク量
を含めた総廃インク量を予測し、その予測量が所定量以
上となるときに、廃インクを自動的に吸引除去させるこ
とによって、柔軟な動作シーケンスの構築を実現する。
【0009】また、プリントヘッドの回復動作の種類に
応じて廃インク量がさまざまに変化することに対応し
て、それぞれの回復動作における廃インク量に対して重
み付けを行うことによって、廃インク量の一元的な管理
を可能とする。そして、この重み付けを行うことによっ
て、回復動作モードの種類にとらわれない柔軟な廃イン
ク量の管理を実現する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、下記のタイ
トル順に本発明の実施の形態について説明する。
【0011】(1)装置の外観構成(図1,図2) (2)プリントヘッドステーション(図3〜図6) (2.1)全体(図3,図4,図5) (2.2)回復系ユニット(図6) (3)インク系(図7) (3.1)インク供給 (3.2)大回復処理時のインクの排出動作 (3.3)中回復処理時のインクの排出動作 (4)ヘッドの回復処理(図8〜図20) (4.1)電源オン時回復処理 (4.2)プリント前回復処理 (4.3)プリント中回復処理 (4.4)小回復処理、中回復処理および大回復処理 (4.5)回復系に保持される廃インク量の管理 なお、本発明においては、「プリント」,「記録」なる
語を用いているが、これは広くプリント媒体上にプリン
ト剤を付与することをいう。
【0012】また、プリント媒体として、以下の実施例
では、剥離紙上にラベルを連続配置したロール紙形態の
用紙を用いているが、プリント装置に合わせてその形
態,種類,材質はいかなるものであってもよい。例え
ば、カット紙をプリント媒体として用いてもよいし、プ
リント媒体の材質としてはフィルム,布その他のもので
あってもよい。
【0013】さらに、以下では、本発明をラベルプリン
タに適用した場合について説明するが、本発明のプリン
ト装置は、切り取り可能なミシン目が入った連続紙や、
名刺,カード等をプリント媒体に用いるもの、あるいは
券売機形態のもの等、種々の形態を採り得ることは勿論
である。
【0014】(1)装置の外観構成 図1は、本実施例のラベルプリンタの外観斜視図であ
る。ここで、501はロール紙を収納するためのロール
紙供給カバー、502はプリントヘッドステーションを
収納するとともにロール紙の搬送部を開閉するためのカ
バー、503は各色インクタンク部を開放するための前
カバーである。504はプリンタの電源スイッチ、50
5はプリンタが使用可能であるときに点灯するREAD
Yランプ、506は装置の状態を操作者に通知すべくエ
ラーメッセージ等を表示する液晶パネル、507は異常
が生じたときに点灯するERRORランプ、508は不
図示のホストシステムとオンライン状態にあるときに点
灯するONLINEランプである。
【0015】図2は、カバー502を開けて、ロール紙
204をプリンタにセットした状態を示す斜視図であ
る。
【0016】(2)プリントヘッドステーション (2.1)全体 図3および図4は、カバー502の内部に収納されて、
ロール紙204の搬送路に臨んで配置されるプリントヘ
ッドステーション(以下、「PHS」という)1の構成
例を示す上面図および正面図である。
【0017】PHS1には、ロール紙204上に配置さ
れるラベルに対してプリントを行うべく、複数(例え
ば、4色分の4つ)のインクジェットヘッド(以下、
「ヘッド」という)5を有するヘッドユニット2が備え
られている。各ヘッド5には、ロール紙204の幅方向
(図4中紙面の表裏方向)におけるラベルの全幅以上の
範囲にわたって複数の吐出口が配列されている。なお、
ヘッド5としては、例えば、インクを吐出するために利
用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を生じさせる熱
エネルギを発生する電気熱変換素子を有した、キヤノン
株式会社の提唱になるインクジェット方式のものを用い
ることができる。
【0018】また、PHS1には回復系ユニット3が備
えられている。この回復系ユニット3は、ヘッド5に配
設されたインク吐出口より吐出または排出されるインク
の回収手段、ヘッド5のインク吐出口近傍の吐出口形成
面上の残インクを払拭して除去する清掃手段、およびイ
ンク吐出口近傍の乾燥を防止するためのキャッピング手
段を有する。さらに、PHS1は、ヘッドホルダユニッ
ト2をロール紙204に対するプリント位置から鉛直方
向に移動させ、かつ、回復系ユニット3をロール紙20
4の搬送方向に沿って水平に所定量移動させるための駆
動系ユニット4、およびヘッド5を冷却するための冷却
ユニット7等を有している。
【0019】以下、各部を詳細に説明する。
【0020】(2.2)回復系ユニット 図5(A)および(B)は、ヘッド5と回復系ユニット
3との位置関係を示す概略断面図、図6は回復系ユニッ
ト3の上面図である。
【0021】回復系ユニット3は、少なくともヘッド5
の吐出口側部分を挿通可能な開口38Aがヘッド5の個
数分(本例では4個分)設けられたすのこ状の部材38
と、その開口38Aの横に設けた回復手段としての桶部
23とを有し、ロール紙204の搬送方向(図5の左右
方向)と平行に往復移動可能である。桶部23は、ヘッ
ド5の吐出口形成面に接してヘッド5の吐出口周辺を包
囲可能な縁部が形成されたゴム製等の弾性のキャップ2
5を有し、図5(B)のようにキャップ25がヘッドの
吐出口形成面に接したときに、キャップ25の縁部のた
わみにより、桶部23の内部を密閉状態とすることがで
きる。
【0022】キャップ25の内方にはインク吸収体26
が設けられ、このインク吸収体26は、図5(B)のよ
うなキャッピング時において、所定の間隔をもってヘッ
ド5の吐出口形成面と近接対向するように配置されてい
る。このようにインク吸収体26を配置することによ
り、後述する予備吐出によってヘッド5から吐出される
インクや、後述するインク系の圧力制御によってヘッド
5から排出されるインクを吸収することができる。ま
た、図5(B)のようなキャッピング状態において、イ
ンクミストや結露により吐出口形成面に付着した大粒の
インク滴や水滴を吸収体26により吸収することができ
る。また、このようなキャッピング状態においても吸収
体26を吐出口形成面に当接させない構成、および制御
を採っているため、吸収体26の剥離片等によって吐出
口に目詰まりが生じることもない。吸収体26に吸収さ
れたインクは、吸収体26の端部側に設けられている排
出口から、ポンプ等の手段により図5(B)中の下方に
排出される。なお、後述の例では、ヘッド5からインク
を排出するインク系圧力制御のために加圧,吸引を併用
しているが、それらのいずれか一方のみで行ってもよ
い。
【0023】24は、吸収体26の側方に設けられた払
拭手段としてのブレードであり、このブレード24は、
ヘッド5のインク吐出口形成面をワイピングして、その
吐出口形成面に付着した微小なインク滴や水滴(吸収体
26に吸収されないインク滴や水滴)を払拭できるよう
な弾性体で形成されている。本例では、比較的微小なイ
ンク滴や水滴のみをワイピングすることによって、それ
らの飛散等を抑制することになる。
【0024】(3)インク系 図7は、本装置におけるインク供給系全体を示すブロッ
ク構成図である。以下、インクの流れに沿って系全体を
説明する。
【0025】インクカートリッジ306のインク収容部
306a内のインクは、一方向弁301を通り、加圧ポ
ンプ304の図7中反時計回り(CCW)の回転により
矢印302の方向に流れて、サブタンク305内に溜め
られる。このようにしてサブタンク305に溜められた
インクは、それが所定量以上になると矢印316の方向
に流れてインクカートリッジ306内に戻される。この
とき、サブタンク305の開閉機構315は、閉じた状
態である。
【0026】次に、加圧ポンプ304と吸引ポンプ31
0の時計回り(CW)の回転により、サブタンク305
内に溜められているインクは、矢印318、矢印303
の方向に流れて一方向弁307を通り、エアーバッファ
308、ジョイント312を経てヘッド5に流れてい
く。ヘッド5の内部を循環したインクは、ジョイント3
12からエアーバッファ309を経て矢印317の方向
に流れ、再びサブタンク305内に戻る。このとき、サ
ブタンク305の開閉機構315は、開いた状態であ
る。
【0027】(3.1)インク供給 インクカートリッジ306からサブタンク305にイン
クを供給する方法を説明する。
【0028】加圧ポンプ304の反時計回り(CCW)
の回転により、インクカートリッジ306のインク収納
部306a内のインクは、一方向弁301を通り、矢印
302の方向に流れてサブタンク305に溜められる。
このとき、一方向弁307があるためにヘッド5からイ
ンクを吸引することなく、インクカートリッジ306の
インク収容部306a内のみからインクが吸い出される
ことになる。そして、サブタンク305内に溜まったイ
ンクは、その液面が所定の高さ以上となると矢印316
の方向に流れ出して、インクカートリッジ306のイン
ク収容部306a内に再び戻ることになる。ここで、サ
ブタンク305の開閉機構315は閉じた状態にしてあ
るため、このときのインク系は密閉系となり、インクの
循環が可能となる。
【0029】(3.2)大回復処理時のインクの排出動
作 次に、大回復処理時のインクの排出動作について説明を
する。
【0030】加圧ポンプ304を時計回り(CW)に回
転させることにより、サブタンク305内のインクは、
矢印318、矢印303の方向に流れ、一方向弁307
を通ってからエアーバッファ308、ジョイント312
を経てヘッド5に到達して、インクの吐出口347から
流れ出て排出される。続いて、加圧ポンプ304を時計
回り(CW)に回転させたまま吸引ポンプ310を時計
回り(CW)に回転させることにより、インクはヘッド
5の内部を循環してジョイント312を通ってから、エ
アーバッファ309を経て矢印317の方向に流れ、再
びサブタンク305内に戻る。このときにも吐出口34
7からインクが流れ出て排出される。そして、吸引ポン
プ310を停止させて、加圧ポンプ304のみを時計回
りに回転させることにより、吐出口347からインクを
流れ出して排出させる。
【0031】このように、まず、加圧ポンプ304を時
計回りの回転させ、その後、加圧ポンプ304と共に吸
引ポンプ310を時計回りに回転させてから、再び加圧
ポンプ304のみを時計回りに回転させる。そして、こ
のような3段階的な駆動によって、吐出口347からイ
ンクが排出される。
【0032】このようなインクの排出動作時において、
サブタンク305の開閉機構315は開いた状態にあ
る。また、一方向弁301があるために、サブタンク3
05内のインクは、インクカートリッジ306のインク
収容部306a内に流れ込むことなく、ヘッド5内を送
られる。ここで、エアーバッファ308とエアーバッフ
ァ309があることにより、加圧ポンプ304と吸引ポ
ンプ310とによるインクの脈動が抑えられて、インク
が円滑に排出および循環されることになる。
【0033】また、このようにして吐出口347から流
れ出して排出されたインクは、前述した回復系ユニット
3の回復系313で受けられてから、回復ポンプ314
により送られて、インクカートリッジ306の廃インク
部306b内に溜められる。
【0034】(3.3)中回復処理時のインクの排出動
作 加圧ポンプ304を時計回り(CW)に回転させること
により、サブタンク305内のインクは、矢印318,
303の方向へ流れ、ヘッド5の吐出口347から流れ
出て排出される。そして、吐出口347から排出された
インクは、回復系313で受けられてから、回復ポンプ
314によってカートリッジ306の廃インク部306
bに送られて溜められる。このように、この中回復処理
時のインクの排出動作では、加圧ポンプ304を時計回
りに回転させる1段階的な制御によって、吐出口347
からインクが排出されることになる。
【0035】(4)ヘッドの回復処理 以下の説明において、フローチャートのステップをSと
略記する。また、各処理は並列に行うことができる。
【0036】図8は、電源オンから電源オフまでのプリ
ンタの動作を説明するためのフローチャートである。
【0037】まず、電源が投入されると、後述するよう
な各種タイマおよびカウンタをリセットし(S1)、後
述する電源オン時の回復処理を行う(S200)。次
に、ヘッド5内に設けられたサブヒータによりヘッド5
の温度調整を開始する(S292)。次に、後述するタ
イマ2の値が規定値以下であるか否かを判定し(S29
4)、それが規定値を越えていればヘッド温度調整を停
止する(S295)。そのヘッド温度調整の停止状態で
待機してプリント信号の入力を待ち(S296)、その
プリント信号が入力されるとヘッド温度調整を再開して
(S296,S297)、後述するS300に進む。一
方、S294においてタイマ2の値が規定値以下であれ
ば、プリント信号の入力を待ち(S298)、そのプリ
ント信号が入力されたならば、後述するプリント前回復
処理を行う(S300)。このプリント前回復処理は、
後述するように、プリントの開始に際してヘッド5を最
良の状態にするために行う。その後、プリントを開始す
るためのプリント開始処理(S380)を行なってか
ら、プリント処理(S382)と、後述するプリント中
回復処理(S390)をプリント終了まで繰り返し行
う。プリント中回復処理は、後述するように、プリント
中にヘッド5を最良の状態に保つために行う。そして、
プリントが終了すると(S910)、タイマ2の値をリ
セットする(S920)。以降、S294からS920
までの処理を電源がオフされるまで繰り返す。
【0038】次に、各サブルーチンの説明を行う。
【0039】(4.1)電源オン時の回復処理(S20
0) 図9は、図8中のS200の電源オン時の回復処理の詳
細を説明するためのフローチャートである。
【0040】電源オン時の回復処理が開始されると、ま
ず、ヘッド5を保持する不図示のヘッドホルダ内にヘッ
ド5がセットされているか否かを判定し(S210)、
ヘッド5がヘッドホルダ内にセットされていなければ警
告を発し(S220)、図8のメインルーチンに戻る。
ヘッド5がセットされていれば、そのヘッド5に搭載さ
れている記憶手段からヘッドIDを読み取り、それが以
前に読みとったヘッドIDと異なるか否かを判定し(S
230)、それが異なっていれば、ヘッド5が交換され
たと判断し、前述したようにヘッド5の内部にインクを
循環させる動作をヘッド交換時のインク循環として実行
する(S250)。このヘッド交換時のインク循環を行
う目的は、新たなヘッド5の内部に充填されているイン
クをヘッド5内から排出するためである。次に、ヘッド
5に搭載されている記憶手段から、インクの吐出に必要
な各種データをプリンタ本体内に読み込む(S27
0)。
【0041】それから、ヘッド5がキャップ位置に移動
しているか否か、つまりヘッド5がキャップ25によっ
てキャッピングされる位置にあるか否かを判定する(S
272)。ヘッド5がキャップ位置にない場合は、電源
オフ中にインクの乾燥または塵埃の付着により、ヘッド
5がプリントに不適な状態となっている可能性が高いた
め、ヘッド5をキャップ位置に移動させた後(S27
4)、後述する大回復処理を行う(S276)。一方、
ヘッド5がキャップ位置にあった場合は、回復処理の設
定を行う(S278)。すなわち、図10のプリンタ本
体のCPU1153に内蔵されたタイマAの値が設定時
間(例えば、8時間)以下であれば後述する中回復1処
理を設定し、それが設定時間を越えていれば後述する大
回復処理を設定する。次に、そのように設定した回復処
理を行う(S280)。その回復処理が終了すると、C
PU1153に内蔵されたタイマAおよびタイマBの値
のリセットをする。但し、S278で大回復処理が設定
されていた場合には、タイマAおよびタイマBの両方の
リセットを行い、中回復1処理が設定されていた場合に
は、タイマBのみのリセットを行う(S282)。そし
て、その後に図8のメインルーチンに戻る。
【0042】(4.2)プリント前回復処理(S30
0) 図11は、図8中のS300のプリント前回復処理の詳
細を説明するためのフローチャートである。
【0043】まず、CPU1153は、ヘッド5がキャ
ップ位置にあるか否かを判定する(S310)。それが
キャップ位置になかった場合は、待機中に何らかの障害
が発生したと考えられるため、ヘッド5をキャップ位置
に移動させて(S320)、後述する大回復処理を行う
(S330)。一方、ヘッド5がキャップ位置にあった
場合には回復処理の設定を行う(S340)。すなわ
ち、CPU1153に内蔵させたタイマBの値が規定値
を越えていれば後述する大回復処理を設定し、それが規
定値以下であれば後述する中回復1処理を設定する。次
に、そのように設定した回復処理を行う(S350)。
その回復処理が終了すると、タイマAおよびタイマBの
値をリセットする。但し、S340で大回復処理が設定
されていた場合には、タイマAおよびタイマBの両方の
リセットを行い、中回復1処理が設定されていた場合に
はタイマBのみのリセットを行う(S360)。そし
て、その後に図8のメインルーチンに戻る。
【0044】(4.3)プリント中回復処理(S39
0) 図12は、図8中のS390のプリント中回復処理の詳
細を説明するためのフローチャートである。
【0045】CPU1153は、プリントが開始される
と、そのCPU1153に内蔵されたタイマCの値を規
定値Tzと比較し(S392)、それが規定値Tz以上
であれば、後述する高濃度防止回復処理(S400)を
行ってから、図8のメインルーチンに戻る。タイマーC
の値が規定値Tz以上でなければフィードクロックカウ
ンタFcの値を規定値Fmと比較し(S394)、それ
がFm以上であれば後述する紙粉汚れ回復処理を行って
(S500)、図8のメインルーチンに戻る。Fcの値
が規定値Fm以上になっていなければ、インク滴吐出カ
ウンタTcの値を規定値Tmと比較し(S396)、T
m以上であれば後述するインクミスト回復処理(S60
0)を行ってから図8のメインルーチンに戻る。Tcの
値が規定値Tm以上になっていなければ、S600をス
キップして図8のメインルーチンに戻る。
【0046】図13は、図12中のS400の高濃度防
止回復処理の詳細を説明するためのフローチャートであ
る。ユーザがプリントする画像データによっては、プリ
ント中にインクの吐出が行われないノズルがある。その
ようなヘッド5のノズル内のインクは、オリフィスから
のインク内成分の蒸発によって濃度が上昇する。そし
て、それまで使用されていなかったノズルが使用され
て、例えば、バーコードデータや数字データがプリント
されたときには、そのプリント濃度が高くなることがあ
る。そこで、この濃度の変化を防止するために、図13
の高濃度防止回復処理を行う。
【0047】この高濃度防止回復処理が開始されると、
まず印字等のプリントを一時停止し(S420)、後述
する小回復処理(S440)を行う。その後、プリンタ
内の温度および湿度を取得する(S460)。その取得
した温度および湿度のデータを用いて、小回復を行う間
隔Tzを設定する(S470)。その温度が高いほど、
また湿度が低いほど、小回復を行う間隔Tzを短く設定
する。その後、タイマCの値をリセットする(S48
0)。
【0048】図14は、図12中のS500の紙粉汚れ
回復処理の詳細を説明するためのフローチャートであ
る。
【0049】印字等のプリントの一時停止(S520)
の後に、後述する中回復2処理を行ってからプリントを
再開し(S530)、カウンタFcをリセットする(S
540)。この回復は、プリント中にヘッド吐出口面に
付着したプリント媒体の粉体を除去し、インクの不吐や
吐出方向の好ましくない傾き(よれ)等のプリント不良
を防止するために行う。
【0050】図15は、図12中のS600のインクミ
スト回復処理の詳細を説明するためのフローチャートで
ある。
【0051】まず、印字等のプリントの一時停止(S6
20)の後に、後述する中回復1処理を行ってからプリ
ントを再開し(S630)、カウンタTcをリセットす
る(S640)。インクミスト回復処理は、プリント中
にヘッド吐出口面に付着したインクミストを除去するた
めに行う。
【0052】(4.4)小回復処理、中回復処理、およ
び大回復処理 図16を用いて、小回復処理の内容を説明する。まず、
ヘッド5がインクの予備吐出を行える位置、つまりキャ
ップ位置にあるか否かを判定し(S22)、それが予備
吐出を行える位置にないときは、ヘッド5を予備吐出位
置つまりキャップ位置まで移動させてから(S24)、
インクの予備吐出処理を行う(S26)。その予備吐出
処理においては、予め定めた数のインク滴をヘッド5の
各ノズルから吐出させる。ここで、例えばインク吐出口
からインクを吐出するために、前述したような電気熱変
換体の熱エネルギを利用する場合には、予備吐出に際
し、その電気熱変換体から熱エネルギを発生させてイン
クを吐出させることになる。
【0053】図17を用いて、中回復1処理の内容を説
明する。まず、図16の小回復処理を行い(S42)、
その後、ブレード24によってヘッドの吐出口面の拭き
とり(ワイピング)を行い(S44)、再度、図16の
小回復処理を行う(S46)。
【0054】図18を用いて、中回復2処理の内容を説
明する。まず、ヘッド5がインクの排出を行える位置、
つまりキャップ位置にあるか否かを判定し(S62)、
それがインク排出位置つまりキャップ位置になかったと
きは、ヘッド5をインク排出位置へ移動させる(S6
4)。次に、後述する廃インクチェック処理(S65)
を行った後に、前述した(3.3)の中回復処理時のイ
ンクの排出動作をインク排出処理(S66)として行
う。その後、ワイピングを行い(S68)、小回復処理
を行う(S70)。
【0055】図19を用いて、大回復処理の内容を説明
する。まず、ヘッド5がインク排出を行える位置、つま
りキャップ位置にあるか否かを判定し(S82)、それ
がインク排出位置つまりキャップ位置になかったとき
は、ヘッド5をインク排出位置へ移動させる(S8
4)。次に、後述する廃インクチェック処理(S85)
を行った後に、前述した(3.2)の大回復時のインク
の排出動作をインク排出処理(S86)として行う。そ
の後、ワイピング(S88)、小回復処理(S90)を
行ってから、前述したカウンタ、タイマ等のリセットを
行う(S92)。
【0056】(4.5)回復系に保持される廃インク量
の管理 回復系313に保持される廃インク量の管理について説
明する。
【0057】回復系313に相当量の廃インクが保持さ
れている状態でインク排出処理や予備吐出処理を行う
と、それらの処理を行っている最中にインク吸収体26
が飽和状態になり、廃インクがあふれ出て装置内部を汚
染してしまうおそれがある。そのため、廃インク量を管
理して、それが規定値以上保持されているときには、回
復ポンプ314を駆動して廃インクを廃インク部306
b内に送らなければならない。
【0058】廃インク量の管理は以下のように行う。な
お、本プリンタにおいては、前述したような種々の回復
処理の動作に応じて廃インク量がさまざまに変化するた
め、各回復処理における廃インク量に対して重み付けを
行うことによって一元的な管理をする。
【0059】本プリンタにおいては、図17のS46、
図18のS70、図19のS90等のワイピング後に行
われる小回復処理時における廃インク量をVとしたと
き、その他の動作モードにおける廃インク量は以下のよ
うに変化することになる。
【0060】まず、図16中のS26の予備吐出時にお
ける廃インク量は約1V〜200Vとなり、その量はプ
リンタの動作環境やプリントデータによって変化する。
【0061】また、図18のS66、図19のS86の
インク排出処理時における廃インク量は約10V〜30
0Vとなり、プリンタの動作環境やプリントデータによ
って変化する。
【0062】CPU1153は、廃インクが生じる度
に、廃インク量のデータをRAM1156内の作業領域
に加算して記憶していく。その作業領域として不揮発性
RAM領域を用いた場合には、プリンタの電源が断たれ
ても廃インク量のデータを保持しておくことができるた
め都合がよい。一方、回復系313の規定値として2つ
の値を設定しておく。例えば、第一規定値は200Vと
し、第二規定値は、第一規定値よりも小さく半分以下と
する。廃インク量が第一規定値を越えた場合には、回復
系313から廃インクが直ちにあふれることはないもの
の、プリンタを運搬する場合などにプリンタが大きく傾
いたとき、またはプリンタが若干傾いたまま放置された
時に廃インクがあふれる可能性がある。
【0063】そこで、図18のS66、図19のS86
のように大量の廃インクを生じるインク排出処理を行う
際には、その前に、現在RAM1156内に記録保持さ
れている廃インク量のデータと、これから行うインク排
出処理によって生じる廃インク量の予測データとを加算
して予測廃インク量を求める。そして、その予測廃イン
ク量が規定値以上であるか否かを判定し、それが第一規
定値以上であれば、現在RAM1156内に記憶されて
いる廃インク量に応じて、CPU1135が回復ポンプ
314の駆動時間を設定する。例えば、ここで設定する
回復ポンプ314の駆動時間は、第一規定値を基準とし
て、現在RAM1156に記憶されている廃インク量が
規定値の1/3程度であるときは、前述した大回復処理
時における回復ポンプ314の駆動時間の半分程度と
し、それ以上であったときは、大回復処理時における回
復ポンプ314の駆動時間と同程度とすることが望まし
い。そして、回復ポンプ314の駆動が正常に終了した
ときは、RAM1156内に記憶されている廃インク量
のデータをクリアする。これによって、プリンタ内を汚
染することなく適切なシーケンスの設計が可能となる。
【0064】一方、第二規定値が寄与する動作モード
は、プリンタの運搬時にユーザによって設定される運搬
モードである。すなわち、プリント停止中にユーザが本
プリンタを運搬モードに設定した場合に、RAM115
6内に記憶されている廃インク量が第二規定値以上であ
るときは、回復ポンプ314を大回復処理時と同等かそ
れ以下の時間だけ駆動させてから、サブタンク305の
開閉機構315を閉じる。これにより、運搬時にプリン
タが傾いても回復系313やサブタンク305からイン
クが漏れることが無い。
【0065】さらに、紙詰まりなどのように、カバー5
02を開口して障害を取り除かなければならないエラー
が発生した場合に、廃インク量が第二規定値以上である
ときは、回復ポンプ314を大回復時と同等かそれ以下
の時間だけ駆動してから、カバー502のロックを解除
する。このことによって、ユーザがカバー502を開け
ても回復系313やサブタンク305からインクが漏れ
ることが無くなる。
【0066】ここで、図20を用いて、図18のS6
5、図19のS85における廃インクチェック処理の内
容について説明する。
【0067】まず、現在RAM1156に記憶保持され
ている廃インク量と、これから行うインク排出処理によ
って生じる廃インク量とを加算し(S100)、その加
算値(予測廃インク量)が規定値以下であるか否かを判
定する(S102)。それが規定値以下であれば終了
し、それが規定値を越えているときは、現在RAM11
56内に記憶されている廃インク量に応じて、前述した
ようにCPU1135が回復ポンプ314の駆動時間を
設定する(S104)。その後、設定された時間だけ回
復ポンプ314を駆動し(S106)、その駆動終了後
に、RAM1156に記憶されている廃インク量データ
をクリア(S108)する。
【0068】(他の実施形態)上記の実施形態では、図
18のS66および図19のS86のインク排出処理に
よって生じる廃インク量が比較的大量であることから、
それらのインク排出処理を行う前に、図20の廃インク
チェック処理を行って、予測廃インク量を求めてチェッ
クした。
【0069】本実施形態では、回復処理のための予備吐
出を行う前にも廃インクチェック処理を行う。そのため
に、図21のように、小回復処理における予備吐出S2
6の前に、図20の廃インクチェック処理を行う(S2
5)。このS25の廃インクチェック処理においては、
現在RAM1156に記憶保持されている廃インク量
と、これから行う予備吐出によって生じる廃インク量と
を加算し、その加算値(予測廃インク量)が規定値以下
であるか否かを判定することになる。したがって、予備
吐出中にも廃インクがあふれるおそれがない。
【0070】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェットプリント方式の中でも、インク吐出を行わせるた
めに利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手
段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱
エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式のプ
リントヘッド(以下、「記録ヘッド」ともいう)、プリ
ント装置(以下、「記録装置」ともいう)において優れ
た効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録
の高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0071】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0072】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0073】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0074】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0075】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0076】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0077】さらに加えて、以上説明した本発明の実施
形態においては、インクを液体として説明しているが、
室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化
もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインク
ジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の
範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲
にあるように温度制御するものが一般的であるから、使
用記録信号付与時にインクが液状をなすものを用いても
よい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形
状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せ
しめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸
発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化
するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギ
の記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状
インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点で
はすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付
与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合
も本発明は適用可能である。このような場合のインク
は、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60
−71260号公報に記載されるような、多孔質シート
凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状
態で、電気熱変換体に対して対向するような形態として
もよい。本発明においては、上述した各インクに対して
最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもの
である。
【0078】さらに加えて、本発明の実施形態として
は、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末とし
て用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、
さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を
採るもの等であってもよい。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、プリン
トヘッドのインク吐出口から吐出されるプリントに寄与
しないインクを廃インクとして、それをインク吸収体に
吸収させ、その廃インクを生じる回復処理を行う前に、
その回復処理によって生じる廃インク量を含めた総廃イ
ンク量を予測し、その予測量が所定量以上となるとき
に、その廃インクを自動的に吸引して除去するため、イ
ンク吸収体の小型化を図りつつ、廃インクの管理の自動
化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としてのラベルプリンタの斜
視図である。
【図2】図1のラベルプリンタのロール紙セット時の斜
視図である。
【図3】図2に示すカバーの内部に構成されたプリント
ヘッドステーションの上面図である。
【図4】図3に示すプリントヘッドステーションの正面
図である。
【図5】図4に示すヘッドと回復系ユニットの位置関係
を説明するための要部の概略断面図である。
【図6】図5に示す回復系ユニットの上面図である。
【図7】本発明の実施形態に備わるインク供給系全体の
ブロック構成図である。
【図8】本発明の実施形態における電源オンの後の一連
の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8中における電源オン時の回復処理を説明す
るためのフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態における制御系のブロック
構成図である。
【図11】図8中におけるプリント前回復処理を説明す
るためのフローチャートである。
【図12】図8中におけるプリント中回復処理を説明す
るためのフローチャートである。
【図13】図12中における高濃度防止回復処理を説明
するためのフローチャートである。
【図14】図12中における紙粉汚れ回復処理を説明す
るためのフローチャートである。
【図15】図12中におけるインクミスト回復処理を説
明するためのフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態の回復動作中に実施される
小回復処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明の実施形態の回復動作中に実施される
中回復1処理を説明するためのフローチャートである。
【図18】本発明の実施形態の回復動作中に実施される
中回復2処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】本発明の実施形態の回復動作中に実施される
大回復処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】本発明の実施形態の回復動作中に実施される
廃インクチェック処理を説明するためのフローチャート
である。
【図21】本発明の他の実施形態における小回復処理を
説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 プリントヘッドステーション 2 ヘッドユニット 3 回復系ユニット 4 駆動系ユニット 5 ヘッド 25 キャップ 26 インク吸収体 314 回復ポンプ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク吐出口からインクを吐出可能なプ
    リントヘッドを用いてプリントを行うインクジェットプ
    リント装置において、 前記プリントヘッドのインク吐出口からプリントに寄与
    しないインクを所定量だけ出させる回復制御手段と、 前記プリントヘッドのインク吐出口から出されたプリン
    トに寄与しないインクを廃インクとして吸収するインク
    吸収体と、 前記インク吸収体に吸収された廃インクを除去する廃イ
    ンク除去手段と、 前記インクヘッドのインク吐出口から出されたプリント
    に寄与しないインクの量を積算して、その積算量を前記
    インク吸収体に吸収された廃インクの量として記憶する
    記憶手段と、 前記インクヘッドのインク吐出口からプリントに寄与し
    ないインクを出す前に、そのインクを出す予定量を前記
    記憶手段に記憶された廃インクの量に加算して廃インク
    の予測量を求める予測手段と、 前記予測量が所定の基準量以上となるときに前記廃イン
    ク除去手段を動作させる廃インク除去制御手段とを備え
    たことを特徴とするインクジェットプリント装置。
  2. 【請求項2】 前記回復制御手段は、インクの供給系の
    圧力を制御することによって、前記プリントヘッドのイ
    ンク吐出口からプリントに寄与しないインクを排出させ
    ることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプ
    リント装置。
  3. 【請求項3】 前記回復制御手段は、前記プリントヘッ
    ドのインク吐出口からプリントに寄与しないインクを吐
    出させることを特徴とする請求項1または2に記載のイ
    ンクジェットプリント装置。
  4. 【請求項4】 前記回復制御手段は、複数の回復モード
    に応じて、前記プリントヘッドのインク吐出口からプリ
    ントに寄与しないインクを異なる量ずつ出させることを
    特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジ
    ェットプリント装置。
  5. 【請求項5】 前記廃インク除去制御手段は、前記基準
    量として異なる大きさの複数の基準量が設定され、前記
    予測量がこれら複数の基準量のいずれか以上になるかに
    よって前記廃インク除去手段の動作時間を異ならせるこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のイン
    クジェットプリント装置。
  6. 【請求項6】 前記廃インク除去制御手段は、前記基準
    量として異なる大きさの複数の基準量が設定され、複数
    の動作モードに応じて、前記予測量と比較する基準量を
    変更することを特徴とする請求項1から5のいずれかに
    記載のインクジェットプリント装置。
  7. 【請求項7】 前記廃インク除去制御手段は、前記動作
    モードがインクジェットプリント装置の運搬時に設定さ
    れる運搬モードであるときに、前記予測量と比較する基
    準量として比較的小さい基準量に変更することを特徴と
    する請求項6に記載のインクジェットプリント装置。
  8. 【請求項8】 前記廃インク除去制御手段は、インクジ
    ェットプリント装置にエラーが発生したときに、前記予
    測量と比較する基準量として比較的小さい基準量に変更
    することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット
    プリント装置。
  9. 【請求項9】 前記廃インク除去制御手段は、前記イン
    ク吸収体に吸収された廃インクを吸引するための回復ポ
    ンプを有し、 前記廃インク除去制御手段は前記回復ポンプを制御する
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のイ
    ンクジェットプリント装置。
  10. 【請求項10】 前記プリントヘッドは、インクを吐出
    するために利用される熱エネルギを発生する電気熱変換
    体を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか
    に記載のインクジェットプリント装置。
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