JPH07246715A - インクジェットヘッド用回復装置および該装置を具えたプリンタ - Google Patents

インクジェットヘッド用回復装置および該装置を具えたプリンタ

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JPH07246715A
JPH07246715A JP4161294A JP4161294A JPH07246715A JP H07246715 A JPH07246715 A JP H07246715A JP 4161294 A JP4161294 A JP 4161294A JP 4161294 A JP4161294 A JP 4161294A JP H07246715 A JPH07246715 A JP H07246715A
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JP
Japan
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ink
head
inkjet head
recovery
unit
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Application number
JP4161294A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Ichikatai
雅俊 一方井
Takashi Tamura
剛史 田村
Masaki Naito
雅貴 内藤
Takeshi Mikoshiba
剛 御子柴
Tsutomu Harada
勉 原田
Katsumi Sugiyama
勝美 杉山
Hitoshi Fujimoto
仁志 藤本
Tatsuya Fukushima
達弥 福島
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Original Assignee
Canon Aptex Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェットヘッドの吐出口形成面の清掃
を行うための払拭(ワイピング)性を良好にする。 【構成】 キャップ25の内方にはインク吸収体26を
設け、キャッピング時において所定の間隔をもって吐出
口形成面と近接対向するように配置する。これにより、
インクミストや結露により吐出口形成面に付着した大粒
のインク滴や水滴を、キャッピング状態に設定すること
により吸収させ、その後にワイピングを行う。ワイピン
グは比較的微小なインク滴等を払拭するものとなるの
で、飛散等の不都合も生じない。また、付着したインク
滴も少ないので、ヘッドの吐出口形成面をきれいに払拭
することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ、例えばPO
S,FA,物流等で広く利用されるラベルプリンタに関
し、さらに詳しくは特にインクジェットプリント方式を
用いるラベルプリンタに関するものである。
【0002】
【背景技術】現在まで、インクジェットプリント方式を
利用したラベルプリンタは実用化されていない。一般的
なインクジェット記録の利点としては、プリント媒体に
対し非接触であるために静粛性に優れること、プリント
速度が高いこと、高密度プリントが可能であるこト、カ
ラー化が容易であること、装置が小型であること等の点
が挙げられる。一方、ラベルプリンタとして、セパレー
タと称される長尺の剥離紙上に多数のラベルを連続貼付
し、これをロールに形成した所謂ラベル紙を搬送する形
態のものが多く、インクジェット方式をラベルプリンタ
に適用する場合、プリントヘッド部分での用紙の浮きや
斜行等を押さえるなどの工夫を要する。
【0003】また、最近ではバーコードが不足しがち
で、カラー化も検討されてきており、この意味からもイ
ンクジェット方式の採用は有効であるが、カラーラベル
プリンタを設計する場合、ラベルプリンタのプリント速
度を速く設計しようとすると、各色のプリントヘッドに
与えるプリント信号の周波数が大きくなり、駆動電源の
容量を大きくする必要が生じ、電源が大きくなると同時
にコストアップの原因ともなる。
【0004】さらに、インクジェット方式の場合は、長
期間放置によるインクの吐出不安定を防止するために、
所謂、回復系によって印字ヘッド周辺のインクを循環さ
せてやるのが有効である。この回復動作は、回復系とい
う名称の回復ユニットを、プリント手段であるプリント
ヘッドに当接させ行うのが一般的である。しかし、ラベ
ルプリンタでは、一般的にロール状にラベル紙を使用す
るものであるために、用紙が印字位置から無くなること
がない。従って通常のオフィス用プリンタのようなカッ
ト紙対応のものに比して、この回復系の配置、および回
復シーケンスの設計が非常に困難である。
【0005】そして、これらに伴って、プリントヘッ
ド、回復系ユニット、インク供給系、およびプリント媒
体搬送系をコンパクトにすることが非常に難しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題の
少なくとも1つを解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、インクジェッ
トヘッドの吐出状態を良好に保つために前記インクジェ
ットヘッドに対するインク系の圧力制御の処理を行うイ
ンクジェットヘッド用回復装置において、当該処理によ
って前記インクジェットヘッドの吐出口より排出される
インクを受容するために、前記吐出口と所定の間隔をお
いた対向位置に吸収体を設定する手段と、前記処理の後
に前記吐出口が設けられた前記インクジェットヘッドの
面に当接して払拭を行う払拭手段とを具えたことを特徴
とする。
【0008】また、本発明は、インクジェットヘッドの
吐出状態を良好に保つために前記インクジェットヘッド
の吐出口が設けられた面の清掃を行うインクジェットヘ
ッド用回復装置において、前記吐出口と所定の間隔をお
いた対向位置に吸収体を設定して、前記面に付着した液
体の大滴を吸収させる設定手段と、前記処理の後に前記
面に当接して払拭を行う払拭手段とを具えたことを特徴
とする。
【0009】これらにおいて、前記面のキャッピングを
行うキャップを具え、該キャップは前記キャッピング状
態において前記所定の間隔をおいて前記面と対向する前
記吸収体を有し、前記設定手段は前記キャッピングを行
わせる手段とすることができる。
【0010】また、本発明は、インクジェットヘッドの
吐出状態を良好に保つために前記インクジェットヘッド
に対するインク系の圧力制御の処理を行うインクジェッ
トヘッド用回復方法において、当該処理によって前記イ
ンクジェットヘッドの吐出口より排出されるインクを受
容するために、前記吐出口と所定の間隔をおいた対向位
置に吸収体を設定し、前記処理の後に前記吐出口が設け
られた前記インクジェットヘッドの面に当接して払拭を
行うことを特徴とする。
【0011】さらに、本発明は、インクジェットヘッド
の吐出状態を良好に保つために前記インクジェットヘッ
ドの吐出口が設けられた面の清掃を行うインクジェット
ヘッド用回復方法において、前記吐出口と所定の間隔を
おいた対向位置に吸収体を設定して、前記面に付着した
液体の大滴を吸収させ、前記処理の後に前記面に当接し
て払拭を行うことを特徴とする。
【0012】これらにおいて、前記面のキャッピングを
行うキャップを具え、該キャップは前記キャッピング状
態において前記所定の間隔をおいて前記面と対向する前
記吸収体を有し、前記設定を行う工程では前記キャッピ
ングを行わせることができる。
【0013】加えて、本発明プリンタは、インクジェッ
トヘッドを用いてプリントを行うとともに、上記回復装
置を具える。
【0014】ここで、前記インクジェットヘッドは、イ
ンクを吐出するために利用される熱エネルギを発生する
素子を有するものとすることができる。
【0015】
【作用】本発明では、回復処理時において所定の間隔を
もって吐出口形成面と近接対向するようにインク吸収体
を設定することにより、予備吐出時,ヘッド内インクの
循環時に排出されるインクを吸収できる。また、インク
ミストや結露により吐出口形成面に付着した大粒のイン
ク滴や水滴を、キャッピング状態に設定することにより
吸収することができる。その後、払拭を行うことによ
り、吐出口形成面を良好な状態にすることができる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照し、次の手順にて本発明の
実施例を詳細に説明する。
【0017】(1)装置の外観構成(図1〜図3) (2)プリントヘッドステーション(図4〜図11) (2.1)全体(図4,図5) (2.2)ヘッドブロック(図6) (2.3)回復系ユニット(図7〜図10) (2.4)冷却ユニット(図11) (3)プリント媒体搬送機構(図12〜図14) (3.1)ロール供給ユニット (3.2)搬送ユニット (3.3)カッタユニット (3.4)ロール供給ユニットの他の実施例 (4)インク系(図15〜図19) (5)制御系のハードウェア(図20) (6)白紙前処理および白紙後処理 (7)ヘッドの回復処理(図21〜図35) (7.1)電源オン時回復処理 (7.2)プリント前回復処理 (7.3)プリント中回復処理 (7.4)空冷ファン制御 (7.5)小回復処理、中回復処理および大回復処理 (8)その他 なお、本発明においては、「プリント」,「記録」なる
語を用いているが、これは広くプリント媒体上にプリン
ト剤を付与することを言う。
【0018】また、プリント媒体として以下の実施例で
は剥離紙上にラベルを連続配置したロール紙形態の用紙
を用いているが、プリンタに合せてその形態,種類,材
質はいかなるものであってもよい。例えば、カット紙を
プリント媒体として用いてもよいし、プリント媒体の材
質としてはフィルム,布その他のものであってもよい。
【0019】さらに、以下では本発明をラベルプリンタ
に適用した場合について説明するが、本発明のプリンタ
は切り取り可能にミシン目の入った連続紙や名刺,カー
ド等をプリント媒体に用いるもの、あるいは券売機形態
のもの等、種々の形態を採り得るのは勿論である。
【0020】(1)装置の外観構成 図1は本実施例のラベルプリンタの外観斜視図である。
ここで、501はロール紙を収納するためのロール紙供
給カバー、502はプリントヘッドステーションを収納
するとともにロール紙の搬送部を開閉するためのカバ
ー、503は各色インクタンク部を開放するための前カ
バーである。504はプリンタの電源スイッチ、505
はプリンタが使用可能であるときに点灯するREADY
ランプ、506はエラーメッセージ等装置状態を操作者
に通知するためのメッセージを表示する液晶パネル、5
07は異常が生じたときに点灯するERRORランプ、
508は不図示のホストシステムとオンライン状態にあ
るときに点灯するONLINEランプである。
【0021】かかるラベルプリンタの基本操作について
述べる。
【0022】パワーオン/オフ時 ロール紙供給カバー501、開閉カバー502および前
カバー503を閉じた状態で電源スイッチ504を投入
する。このときREADYランプ505が点滅し、各部
のチェックが行われる。その結果異常がなければ数秒後
にREADYランプ505が常時点灯に切換わり、ユー
ザの設定したモードに入る。また、異常が発見された場
合には、エラーメッセージを液晶パネル506に表示
し、ERRORランプ507が点灯する。一方、パワー
オフ時には電源スイッチ504を押せばよい。
【0023】オンライン/オフラインモード オンラインモードはONLINEランプ508が点灯し
ている状態、オフラインモードはONLINEランプ5
08が消灯している状態で識別できる。オンラインモー
ドにあるときは、ホストシステムによる制御が可能であ
り、オフラインモードにあるときは、本体の操作パネル
による各種操作が可能である。
【0024】ロール紙の装着方法 図2を用いてロール紙の装着方法を説明するに、ロール
紙は次の手順にて交換される。
【0025】・ロール紙供給カバー501を開ける。
【0026】・斜送ユニット208を上げる。
【0027】・ロール紙204を本体から取り出す(ロ
ール紙がない場合は、この操作は必要ない)。
【0028】・新しいロール紙204をロール供給ホル
ダ524に挿入し、適量伸ばした先端部を斜送ユニット
208の下部にセットし斜送ユニット208を下ろす。
【0029】・カバー501を閉じる。
【0030】インクカートリッジの交換 図3を用いて、インク供給源たるインクカートリッジの
交換方法を説明するに、インクカートリッジは次の手順
にて交換される。
【0031】・前カバー503を開ける。
【0032】・交換したいインクカートリッジ306を
本体から抜く(インクカートリッジが装着されていない
ときは必要ない)。
【0033】・新しいインクカートリッジ306を所定
の色のカートリッジ挿入部に挿入する。インクカートリ
ッジの配列は左からイエロー(Y)541、マゼンタ
(M)542、シアン(C)543、ブラック(Bk)
544である。
【0034】・前カバーを閉じる。
【0035】(2)プリントヘッドステーション (2.1)全体 図4および図5はカバー502の内部に、ロール紙の搬
送路に臨んで配置されるプリントヘッドステーション
(以下PHSという)の構成例を示す上面図および正面
図である。
【0036】PHS1は、ロール紙204上に配置され
るラベルに対してプリントを行うべく、ロール紙の幅方
向にラベルの全幅以上の範囲にわたって吐出口を配列し
てなるインクジェットヘッド(以下ヘッドという)5を
複数(例えば4色分)設けたヘッドユニット2を有して
いる。なお、ヘッド5としては、例えばインクを吐出す
るために利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を生
じさせる熱エネルギを発生する素子を有した、キヤノン
株式会社の提唱になるバブルジェット方式のものを用い
ることができる。
【0037】また、PHS1は、ヘッド5に配設された
インク吐出口側より排出されるインクの回収手段、ヘッ
ド5のインク吐出口近傍の吐出口形成面上の残インクを
払拭して除去する清掃手段、およびインク吐出口近傍の
乾燥を防止するためのキャッピング手段を有した回復系
ユニット3を有する。さらに、PHS1は、ヘッドホル
ダユニット2をロール紙204に対するプリント位置か
ら鉛直方向に移動させ、かつ、回復系ユニット3をロー
ル紙搬送方向に沿って水平に所定量移動させる駆動系ユ
ニット4およびヘッド5を冷却するための冷却ユニット
7等を有している。
【0038】以下、各部を詳細に説明する。
【0039】(2.2)ヘッドブロック 図6はヘッド5およびそのホルダ8を有したヘッドブロ
ックの正面図である。ヘッド5はヘッドホルダ8に、ロ
ール紙搬送方向に沿って等間隔に4個配置されている。
各ヘッド5はロール紙に対向するインク吐出口、下部側
面に設けられたインク吸収部材9および上部に設けられ
た放熱フィン10等を有している。ヘッドホルダ8の押
え板11にはヘッド押圧ばね12が設けられており、各
ヘッドを所定の方向へ付勢し、これによりヘッドの位置
決めを行っている。
【0040】ヘッドホルダ8には昇降アーム13が前後
左右に取付けられている。これらの昇降アーム13は、
図5に示すようにPHS1の外殻を成すPHSホルダ1
8の外方に各々突出しており、当該突出部分は昇降板1
4、固定板15およびばね16を介して、ヘッドホルダ
8をプリント媒体であるロール紙204に対して鉛直に
移動せしめるワイヤ17に連結されている。ワイヤ17
はPHSホルダ18の左右外側に備えられているギア付
プーリ19およびプーリ20に巻回され、調整ばね17
Aによって連結されている。ギア付プーリ19は駆動ギ
ア21および駆動軸22を介して駆動系ユニット4から
の動力をワイヤ17に伝達し、ワイヤ17を移動させ、
以てヘッドホルダ8を昇降させる。
【0041】(2.3)回復系ユニット 図7(A)および(B)はヘッド5と回復系ユニット3
とを示す概略断面図、図8は回復系ユニット3の上面図
である。
【0042】回復系ユニット3は、少なくともヘッド5
の吐出口側部分の挿通を受容可能な開口38Aをヘッド
5の個数分設けたすのこ状の部材38と、その開口38
Aの横に設けた回復手段である桶部23とを有し、ロー
ル紙204の搬送方向(図3の左右方向)と平行に往復
移動可能である。桶部23は、ヘッド5の吐出口形成面
に接合してヘッド5の吐出口周辺を包囲可能な縁部が形
成されたゴム等の弾性体でなるキャップ25を有し、当
該接合状態での縁部のたわみにより桶部23内部を密閉
状態とすることができる。
【0043】キャップ25の内方にはインク吸収体26
が設けられ、キャッピング時において所定の間隔をもっ
て吐出口形成面と近接対向するように配置される。この
ようにインク吸収体26を配置することにより、後述す
る予備吐出時、ヘッドに対するインク系の圧力制御によ
るインクの循環時に排出されるインクを吸収できる。ま
た、インクミストや結露により吐出口形成面に付着した
大粒のインク滴や水滴を、キャッピング状態に設定する
ことにより吸収することができる。また、キャッピング
状態においても吐出口形成面とは当接させない構成,制
御を採っているので、吸収体の剥離片等で吐出口に目詰
まりを生じさせることはない。吸収されたインクは、吸
収体26の端部に設けられている排出口からポンプ等の
手段により排出される。なお後述の例ではインク系の循
環を行わせる圧力制御として加圧,吸引を併用している
が、いずれか一方のみで行ってもよい。
【0044】24は吸収体26の側方に設けられた払拭
手段としてのブレードであり、ヘッド5のインク吐出口
形成面をワイピングし、吐出口形成面に付着した微小な
インク滴や水滴(吸収体26に吸収されないインク滴や
水滴)を払拭するべく弾性体で形成されている。すなわ
ち本例では比較的微小なインク滴や水滴のみをワイピン
グしているので、飛散等を抑制することができる。
【0045】ブレード24によって拭き取られたインク
滴がある程度大きければ重力の作用によってブレード2
6を伝いそのまま桶部23内に落下し、微細粒子はヘッ
ド間に配置した吸収体等のブレード清掃手段によりその
両側面を清掃することによって取り除かれる。
【0046】またヘッド5のブレード27によるワイピ
ング方向側にもインク吸収体9が配置されており、ブレ
ード27がヘッドをワイピングする直前に再度清掃され
てブレード27による吐出口形成面の汚損を防止してい
る。
【0047】回復系ユニット3は回転コロ等により、ロ
ール紙搬送方向に設けたスライド軸30に沿って摺動可
能に、回復プレート28上に支持されている。回復系の
移動はラック31とピニオン32とによってなされ、動
力は駆動系ユニット4より回復系駆動軸32sを介して
伝えられる。
【0048】図7(A)はヘッド5を下方に変位させて
すのこ状部材の開口より突出させ、プリント媒体である
ロール紙204にプリントを行わせる状態を、同図
(B)はキャップ25によりヘッド5の吐出口形成面の
キャッピングを行った状態を示している。本例の場合回
復手段である桶部23は少なくともヘッド5の吐出部全
域を通過できるだけの間隔をおいて配置され、またこれ
に合わせてヘッド5が配置されるようにホルダ8を構成
しているので、水平方向におけるプリント位置とキャッ
ピング位置との間のヘッド5および回復系ユニット3の
相対移動量(本例では回復ユニット3の移動量)ないし
移動時間は少なくて済み、PHSないしはプリンタ全体
をコンパクトに構成することができ、またプリントの生
産性も向上する。桶部23間の間隙部がヘッド5に対向
する位置と桶部23のキャップ25が対応するヘッド5
に対向する位置との間で回復ユニット3を移動可能とす
れば足りるからである。
【0049】これに対して、回復手段を所定の間隔をお
いて配置しない構成では、ヘッド5を回復手段間の間隙
を挿通して上下させることができないので、ヘッドと回
復系ユニットとの相対移動量を大きくとらざるを得ず、
すなわち回復系ユニット全体を複数のヘッドの配置領域
から退避させるスペースが必要となり、それに応じてプ
リンタ全体の大型化が生じてしまい、また移動時間も非
常にかかることになる。
【0050】また、本例においては、冷却ユニット7に
よる送風の方向(図7中、紙面に直交する方向)に延在
させて、ヘッド上部(吐出口が設けられるのとは反対
側)にフィン10を設けて冷却を行っている。すなわ
ち、冷却フィン10に沿ってこれと平行に送風がなされ
るために吐出口側への風の回り込みは少なく、インク吐
出に悪影響を及ぼすことも少ないが、本例ではプリント
位置(図7(A))においてヘッド間に回復手段である
桶部23が位置しているので、ヘッドの吐出口形成面は
回り込む風から効果的に遮蔽され、吐出状態が乱される
ことがない。
【0051】図9(A)〜(D)はヘッド5と桶部23
との種々の位置関係を説明するための図である。
【0052】まず、図9(A)はキャッピング位置であ
り、ヘッド非使用時のキャッピング時および後述する加
圧循環時、予備吐出時に設定される。この位置ではヘッ
ド5の吐出口形成面5Aと吸収体26とは所定の間隔を
おいて近接対向している。なお、この間隔は、約1.2
mm程度に設定したときに、ワイピング時の払拭性が良
好であることが確認されている。
【0053】次に、図9(B)はブレード24の上部が
ヘッドの吐出口形成面5Aより上方に所定量侵入した状
態となるようにヘッド5を設定し、図中実線で示す位置
から破線で示す位置まで桶部23を移動させることによ
り吐出口形成面5Aのワイピングを行う状態を示してい
る。
【0054】また、図9(C)はヘッド5のワイピング
終了後、予備吐出を行うためにヘッド5と対向する位置
に桶部23が移動する際ブレード24がヘッド5と接触
しないようにヘッド5が退避している状態、同図(D)
はヘッド5が桶部23間の間隙より下方に変位してロー
ル紙204に対向したプリント時の状態である。
【0055】なお、90はヘッド間に配置された吸収体
であり、ブレード24の両面に当接が可能で、これによ
りその清掃を行う。この吸収体90は、図では固定され
ているが、ヘッドとともに昇降するものであってもよ
い。
【0056】図10はヘッド5の上下方向の移動および
回復手段の水平方向の移動を行わせるための駆動系ユニ
ット4の構成例を示す。
【0057】本ユニットはPHSホルダ18の背面に配
設されており、2つのステッピングモータ33および3
4を有し、各減速ギア列を介してそれぞれ駆動軸22お
よび32sを駆動して、ヘッドホルダユニット2および
回復系ユニット3の移動を行わせる。なお、ヘッドホル
ダユニット2および回復系ユニット3は上下方向および
左右方向に相対移動を行うものであればよく、例えば回
復系ユニット3は固定し、ヘッドホルダ側のみを移動可
能としてもよい。
【0058】また、ヘッド昇降用のモータ33側には、
電源オフ時に自重によるヘッドの落下を防止するための
機構が設けられている。この機構は一方向ソレノイド3
4、ラチェットアーム35、ばね36およびラチェット
ギア37からなり、電源オフ時にソレノイドへの通電を
行いラチェットアーム35をラチェットギア37にロッ
クさせて落下を防止し、オン時にこれを解除するように
なっている。
【0059】図11は冷却ユニット7の一例を示す上視
図である。
【0060】本ユニットはPHSホルダ18の背面に配
設され、送風源であるファン40、フィン10に向けて
風を送るダクト38、取付台39および防塵フィルタ4
1からなっている。そして、フィルタ41をとおして空
気を取り入れ、必要時にはヘッド5に取付けられた放熱
フィン10に向け空気を送り込み、ヘッド5の冷却を行
う。
【0061】(3)プリント媒体搬送機構 図12および図13はプリント媒体の搬送系の説明図で
あり、図12は搬送系全体を、図13は本例プリンタで
使用可能なプリント媒体の一例であるロール紙を示すも
のである。
【0062】本例プリンタの搬送系は大きく分けて3つ
の要素から構成されており、ロール紙204を供給する
ロール供給ユニット201、実際に紙を搬送する本体側
の搬送ユニット202およびロール紙をカットするカッ
タユニット215からなっている。なお、これらユニッ
トを相互に分離可能とし、例えばロール供給ユニット2
01に代えてカットシートの送給を行うユニットを配置
したり、カッタユニット215に代えてロール紙の巻取
りユニットを配置することもできる。
【0063】(3.1)ロール供給ユニット 図13はロール紙204の説明図である。これは本装置
で使用可能なプリント媒体の一つであり、通常ラベル用
紙と呼ばれる。ラベル217の大きさは用途によって種
々のサイズが使用されるが、本実施例ではプリントヘッ
ドステーション1内のヘッド5のプリント可能幅に対応
して幅方向で最大が4インチ以下のものを使用可能とし
ている。このラベル217は符号216で示す剥離紙ま
たはセパレータと呼ばれる台紙の上に連続して貼付され
ている。
【0064】なお、ロール紙としては、図示のようなラ
ベル紙の他に、プリント対象であるプリント媒体自体を
ロール状に巻いたものも使用可能である。
【0065】上記のロール紙204を後述の搬送ユニッ
ト202に供給するのがロール供給ユニット201であ
る。図12に示されるようにロール紙204はロール供
給ユニット201内のロール紙搬送ベルト205の上に
装填され、印字待機状態の命令に従い、ロール紙搬送ベ
ルト205によって外周から回転駆動される。
【0066】本例のようにロール紙を外周駆動して給紙
を行うようにすることは、ロール紙を軸支して給紙する
構成に比し、単にロール紙を搬送ベルト205上に載置
すれば給紙部へのセットが完了すること、中心軸駆動の
場合に必要な減速ギア列等の伝動機構を省略もしくは著
しく簡略化できること、巻出しに伴うロール紙径の変化
によらず定速駆動にて定量給送が可能となること等の利
点を有している。
【0067】なお、本例では、図12に示すように、搬
送ベルト205の搬送面を傾斜させ、所定方向へのロー
ル紙の変位習性を与え、側板245によりかかるように
している。これにより、反対側(巻出し側)に紙のルー
プ(たるみ)を容易かつある程度大きく形成することが
できる。
【0068】これによってロール紙204の先端は、ル
ープセンサ207の位置を通り、斜送ユニット208を
経て紙搬送ユニット202に運ばれる。
【0069】以下にループセンサ207と斜送ユニット
208について簡単な説明を加える。
【0070】ループセンサ207は、ロール部分と搬送
ユニット202との間でプリント媒体にたるみ(ルー
プ)を形成させ、ロール部分のバックテンションを排除
してプリント媒体が搬送ユニット202により一定のテ
ンションで搬送されるようにする制御に供されるもので
ある。このループセンサ207は、本例ではロール紙2
04のループに接触し、ループの解消に伴って変位する
アクチュエータであるループ板206により光軸がオン
/オフされるフォトセンサを用いている。もっとも、ル
ープの有無を検知できるのであればその形態はどのよう
なものでもよく、電気接点スイッチや、ループ板との距
離を検知する静電容量スイッチなども用いることができ
る。
【0071】図14はセンサ207の出力を用いた搬送
ベルト205の駆動制御系の構成例を示す。ここで、2
07Dは搬送ベルト205の駆動を行うモータ等の駆動
部、207Sは本体からの電力供給ラインに設けられた
スイッチであり、センサ207の出力がオン(所定量の
ループが形成された場合)に電力供給ラインを遮断し、
オフ(ループが検知できなくなった場合)に電力供給ラ
インを閉成するように動作する。
【0072】F/Rは搬送ベルトを正転方向(ロール紙
の巻出し方向)および逆転(巻取り方向)に設定するた
めの本体からの信号であり、必要に応じて設けられる。
すなわち、本例プリンタは、後述するように本体内の搬
送ユニット202によりロール紙の逆送を可能としてい
るが、当該逆送によってロール供給ユニット201内に
好ましくない量のループが形成されるおそれがある場合
には、当該逆送に応じて搬送ベルトを逆転駆動すればよ
い。この場合にはセンサ207のオン/オフによる電力
供給のオフ/オンの動作を切換え、ループが検出されな
くなった時点で逆転駆動を停止するようにすることがで
きる。
【0073】斜送ユニット208は、紙搬送ユニット2
02に対してロール紙204を一定の位置から搬入する
ことと、ロール紙204を奥側基準ガイド219に突き
当てるように、紙搬送を行う機能を有している。
【0074】なお、本例ではセンサ207のオン/オフ
に応じてロール紙搬送のオフ/オンを行うようにしてい
るが、ループ量の変化を検出できるようにセンサを構成
するのであれば、搬送ベルト207の常時駆動を行うと
ともに、ループ量の変化に応じて駆動量(ロール紙送給
量)の制御を行うようにすることもできる。いずれにし
ても、ロール供給ユニット201内のロール紙の給送を
本体側搬送ユニット202内の搬送と独立性高く行うこ
とができ、従ってユニット201と202との間の信号
接続を簡略化し、かつ本体制御部の負荷を軽減すること
ができる。また、これらは、ユニット201の分離を可
能とする上でも有効なものである。
【0075】また、ロール紙がすべて巻出された場合に
供給ユニット201内の各部の停止と本体側への通知と
を行うためのセンサを設けることもできる。このための
センサ系としては、例えば、巻出し終了時にはロール紙
末端が斜送ユニット208から垂れ下がることになるの
で、その垂れ下がった部分に接触して変位するアクチュ
エータと、当該変位に応じてオン/オフするセンサとを
有するものとすることができる。
【0076】(3.2)搬送ユニット 搬送ユニット202はプリントヘッドステーション1の
下に位置し図示されない駆動系によって駆動される搬送
ローラ210、従動ローラ211、搬送ベルト212お
よび排紙ローラ214から構成される。
【0077】ロール供給ユニット201から供給された
ロール紙204は、この紙搬送ユニット202によって
規定の速度で送られることになる。本装置では印字開始
のトリガとしてラベル先端を検出するようにしてあり、
そのためにロール紙204の裏側にTOF(Top o
f Form)マークをプリントしている。そしてそれ
を検知するためにTOFセンサ209が設けられてお
り、ラベルの間隙を一定しておくことで、TOFマーク
間の間隔からラベルの大きさも検知でき、さらにはプリ
ント可能領域も検知できる。
【0078】なお本実施例では反射型センサ209でT
OFマークを検知することもできるし、光透過度の高い
セパレータを用い、透過型センサでプリント開始位置、
ラベルの大きさ等を検知することも可能になっている。
また、TOFセンサ209の右横にラベル紙の有無を検
出するラベル有無センサ220があり、ラベルが無い時
印字を行わないような構成となっている。さらに、下流
側にジャム検知センサ221があり前述のTOFセンサ
209とジャム検知センサ221で紙ジャムを検知する
構成となっている。
【0079】(3.3)カッタユニット カッタユニット215は紙搬送ユニット202の排出口
側に装着される装置の一つで、ロール紙204を所定の
長さに切断する役割を持つ。
【0080】カッタユニット215は一組の固定刃と回
転刃から構成され、ロール紙204を切断するタイミン
グは紙搬送ユニット202の搬送速度とTOFマークの
検出とに対応している。
【0081】また、印字した最後のラベル紙を切断した
後は、紙搬送ユニット202とロール紙搬送ベルト20
5を逆転し、印字待機位置までロール紙204を戻す。
【0082】なお、カッタユニット215の代りに連続
紙の巻取りを行うユニットを用いる場合には、巻取り動
作によって搬送ユニット202内の搬送が悪影響を受け
ないように、上述と同様なループを形成するようにする
ことができる。
【0083】すなわち、例えばそのような巻取りユニッ
ト(プリント媒体巻取り装置)は、図12の供給ユニッ
ト201を搬送ユニット202に関して面対称として取
付けた形態のものとし、図14に示したと同様な制御系
を配して、所定量のたるみ(ループ)が生じたことが検
知されたときに搬送ベルト205と同様の搬送ベルトの
駆動を行い、ループが検知されないときにその駆動を停
止するように構成することができる。また、巻取られた
ロール状プリント媒体を載置する搬送ベルトについて
も、搬送ユニット202側から搬送されてくるプリント
媒体のロール部分への進入側とは反対方向への移動習性
をロール部分に付与して側壁によりかかるようになし、
ループを容易かつ大きくとることができるようにするこ
とができる。なお、プリント媒体先端部に対しては芯体
等にこれを巻回し、その芯体を搬送ベルトに載置して初
期の巻取りが円滑に行われるようにすることができる。
【0084】(3.4)ロール供給ユニットの他の実施
例 ロール供給ユニットの第一の実施例では、ロール紙を外
周駆動するために搬送ベルトを用いた例を示したが、第
二の実施例として図35に示すような2つの搬送ローラ
250を用いた構成も考えられる。この場合ローラの性
質としてはロール紙との摩擦係数が小さい樹脂材を用い
るのが望ましく、これにより必要以上のテンションがロ
ール紙にかかった時には両者がスリップして適正なテン
ションを維持することが容易になる(後述の白紙前処理
および白紙後処理の項参照)。
【0085】また、巻取りユニットについても同様な構
成を採用できる。
【0086】(4)インク系 図15は、本装置インク供給系の全体図を示すブロック
図である。以下、インクの流れの沿って系全体の説明す
る。
【0087】カートリッジ306のインク収容部306
aにあるインクは、一方向弁301を通り加圧ポンプ3
04の図中反時計回り(CCW)の回転(モータ343
は時計回り(CW)の回転)により矢印302の方向に
流れサブタンク305に溜められる。サブタンク305
に増えていったインクは、ある一定量になると矢印31
6の方向に流れていきカートリッジ306に再び戻る。
このとき、サブタンク305の開閉機構315は、閉じ
た状態である。
【0088】次に、加圧ポンプ304と吸引ポンプ31
0の時計回り(CW)の回転(モータ343は反時計回
り(CCW)の回転)により、サブタンク305に溜め
られているインクは、矢印318、矢印303の方向に
流れ、一方向弁307を通り、エアーバッファ308、
ジョイント312を経てヘッド5に流れていく。ヘッド
5の内部を循環したインクは、ジョイント312を通り
エアーバッファ309を経て矢印317の方向に流れ再
びサブタンク305に戻る。このとき、サブタンク30
5の開閉機構315は、開いた状態である。
【0089】次に、図16は駆動伝達系を示すブロック
図、図17は駆動伝達系の模式図であり、以下モータ3
43から各ポンプとカムへの駆動伝達経路を示す。
【0090】モータ343にはモータギア322が取り
付けられておりギア323,324を介してカムクラッ
チ326のギア325に噛み合っている。このカムクラ
ッチ326のOn/Offによりヘッド個数に対応した
4個のカム327はモータ343から動力を伝達され
る。次に、ギア323はプーリ328と連動しておりベ
ルト329よりプーリ330に動力を伝達する。そし
て、ギア331は吸引ポンプクラッチ332のOn/O
ffによりアイドラギア336を介して吸引ポンプ31
0に動力を伝達している。ここで、アイドラギア336
は軸に固定してあるため一つが回転すれば他の3個も同
時に回転する。
【0091】また、ギア333は加圧ポンプクラッチ3
34のOn/Offによりによりアイドラギア335を
介して加圧ポンプ304に動力を伝達する。加圧ポンプ
304も軸に固定してあるため一つが回転すれば他の3
個も同時に回転する。
【0092】回復ポンプ314は、プーリ330と連動
するギア339、ギア340とワンウエイギア341に
よりモータ343の一方向の回転のみを伝達する。
【0093】次に、各ポンプの静止および動作状態につ
いて説明をする。
【0094】加圧ポンプ304、吸引ポンプ310は共
に静止状態の場合、図18(B)のように、カム327
が加圧吸引ポンプ押え345を押上げ、チューブ344
は解放状態になる。加圧ポンプ304、吸引ポンプ31
0の内少なくともどちらか一方が駆動されている場合、
図18(A)のように、バネ346により加圧吸引ポン
プ押え345はチューブ344を押しつける状態にな
り、加圧ポンプローラ338あるいは吸引ポンプローラ
337がチューブ344を押しつけながら回転する。
【0095】回復ポンプ314が静止状態の場合、図1
9(B)のように、回復ポンプローラ355はチューブ
352上にないためチューブ352は解放状態にある。
回復ポンプ314の駆動時には、図19(A)のよう
に、回復ポンプローラ355がチューブ352を押しつ
けながら回転する。
【0096】インク供給 カートリッジ306からサブタンク305にインクを供
給する方法を説明する。
【0097】加圧ポンプ304の反時計回り(CCW)
の回転により、カートリッジ306のインク収納部30
6aにあるインクは一方向弁301を通り矢印302の
方向に流れサブタンク305に溜められる。このとき、
一方向弁307があるためにヘッド5からインクを吸う
ことはなくカートリッジ306のインク収容部306a
のみからインクを吸出している。そして、サブタンク3
05に溜まっていったインクはある一定の位置まで増え
ると矢印316の方向に流れだし、カートリッジ306
のインク収容部306aに再び戻ることになる。ここ
で、サブタンク305の開閉機構315は閉じた状態に
してあるため、この系は密閉系となりインクの循環が可
能となる。
【0098】図16を用いてインク供給の駆動伝達を説
明するに、まずチューブ解放状態(図18(B))にお
いてモータ343を時計回り(CW)に回転させ、カム
クラッチ326をオンとすると、チューブ344が押圧
状態(図18(A))となる。そこでカムクラッチ32
6をオフとし、すると開閉ソレノイドをオン(密閉状
態)として加圧クラッチ334をオンとする。するとサ
ブタンク305にインク供給が行われる。次に加圧クラ
ッチ334をオフとし、開閉ソレノイドをオフ(解放状
態)として、カムクラッチ326をオンとし、チューブ
344を解放状態(図18(B))とする。そしてカム
クラッチ326をオフとし、モータ343を停止し、処
理を終了する。
【0099】大回復 大回復の方法について説明をする。
【0100】加圧ポンプ304を時計回り(CW)に回
転させるとサブタンク305にあるインクは矢印31
8、矢印303の方向に流れ、一方向弁307を通りエ
アーバッファ308、ジョイント312を経てヘッド5
に到達して吐出口347からインクは流れ出す。続い
て、加圧ポンプ304を回転させたまま吸引ポンプ31
0を時計回り(CW)に回転させると、インクはヘッド
5の内部を循環し、ジョイント312を通りエアーバッ
ファ309を経て矢印317の方向に流れ再びサブタン
ク305に戻る。このときもまた、吐出口347からは
インクが流れ出している。そして、吸引ポンプ310を
停止させ、加圧ポンプ304のみを回転させてオリフィ
ス347からインクを流れ出させている。
【0101】このとき、サブタンク305の開閉機構3
15は開いた状態にある。また、一方向弁301がある
ためにインクがカートリッジ306のインク収容部30
6aに流れ込むことなくヘッド5を循環する。ここで、
エアーバッファ308とエアーバッファ309があるこ
とにより、加圧ポンプ304と吸引ポンプ310とによ
る脈動を押えた円滑なインクの循環が行える。
【0102】吐出口347から流れ出したインクは、回
復系313で受け、回復ポンプ314によりカートリッ
ジ306の廃インク部306bに溜めておく。
【0103】図16を用いて大回復の駆動伝達を説明す
るに、まずチューブ344解放状態(図18(B))に
おいてカムクラッチ326をオンとし、モータ343を
時計回り(CW)に回転させてチューブ344を押圧状
態(図18(A))とする。そこでカムクラッチ326
をオフとし、モータ343を停止させ、加圧クラッチ3
34をオンとし、モータ343を反時計回り(CCW)
に回転させる。
【0104】すると、加圧ポンプ304は時計回り(C
W)に回転し、同時に回復ポンプ314も時計回り(C
W)に回転する。そして、吸引クラッチ332をオンと
し、加圧ポンプ304、吸引ポンプ310を時計回り
(CW)に同時回転させる。次に吸引クラッチ332を
オフとすると、吸引ポンプ310は停止する。加圧ポン
プ304については時計回り(CW)に回転を続けさせ
た後、クラッチ334をオフとし、停止させる。次にモ
ータ343を停止し、カムクラッチ326をオンとし、
モータ343を時計回り(CW)に回転させてチューブ
344を解放状態(図18(B))とする。そして、ク
ラッチ326をオフとし、モータ343を停止する。一
方、このとき回復ポンプ314も停止させ、図19
(A)の状態として処理を終了する。
【0105】プリント プリント時には、ヘッド5へのインクの補給は、サブタ
ンク305から行われる。吸引ポンプ310および加圧
ポンプ304は、図18(B)に示すように、チューブ
344が解放状態になっているため、ヘッド5に矢印3
18、矢印303の方向よりインクを補給でき、また、
矢印348の方向からもインクを補給できる。このと
き、サブタンク305の開閉機構315は開いた状態で
ある。
【0106】プリント時にはクラッチ、ポンプの駆動は
なく、インクの補給は、インク吐出に伴うリフィル動作
のみによって行われる。
【0107】ヘッド交換 ヘッド交換について説明する。
【0108】新しいヘッドには、ある特定のインクが詰
まっていて、これを本機に搭載する場合、詰まっている
インクをすべてサブタンク305にあるインクと入れ替
えなくてはならない。そこで、その方法について説明す
る。
【0109】先ず、加圧ポンプ304を時計回り(C
W)に回転させて、サブタンク305にあるインクを矢
印318、矢印303の方向に流し、ヘッド5の吐出口
347から詰まっているインクを吐き出す。次に、加圧
ポンプ304を止め、吸引ポンプ310を反時計回り
(CCW)に回転させてサブタンク305内のインクを
矢印348の方向に流し、同じように吐出口347から
インクを吐き出す。そして、吸引ポンプを310を止
め、また加圧ポンプ304を時計回り(CW)に回転さ
せて、インクを吐き出す。この動作を数回繰り返す。そ
して、上述したような大回復を行い終了となる。
【0110】続いてヘッド交換時の駆動伝達の手順を説
明するに、まずチューブ344解放状態(図18
(B))においてカムクラッチ326をオンとし、モー
タ343を時計回り(CW)に回転させてチューブ34
4を押圧状態(図18(A))とする。そこでカムクラ
ッチ326をオフとし、モータ343を停止させる。
【0111】次にモータ343を反時計回り(CCW)
に回転させ、加圧クラッチ334をオンとし、加圧ポン
プを時計回り(CW)に回転させる。数秒後加圧クラッ
チ334をオフとし、モータ343を停止させる。そし
て今度はモータ343を時計回り(CW)に回転させ、
吸引クラッチ332をオンとし、吸引ポンプ310を反
時計方向(CCW)に回転させる。数秒後、吸引クラッ
チ332をオフとし、モータ343を停止させる。
【0112】そして、以上の加圧ポンプ304および吸
引ポンプ310の回転/停止の処理を複数回繰返した
後、上述したような大回復を行い、処理を終了する。
【0113】中回復 加圧ポンプ304を時計回り(CW)に回転させると、
サブタンク305から矢印318、303の方向へイン
クは流れ、ヘッド5の吐出口347からインクを吐き出
す。そして、吐出口347から吐き出されたインクを回
復系313で受け、回復ポンプ314でカートリッジ3
06の廃インク部306bに溜めておく。
【0114】中回復の駆動伝達の手順を説明するに、ま
ずチューブ344解放状態(図18(B))においてカ
ムクラッチ326をオンとし、モータ343を時計回り
(CW)に回転させてチューブ344を押圧状態(図1
8(A))とする。次にカムクラッチ326をオフと
し、モータ343を停止させる。そして、加圧クラッチ
334をオンとし、モータ343を反時計方向(CC
W)に回転させる。すると加圧ポンプ304は時計回り
(CW)に回転し、一方回復ポンプ314も時計方向
(CW)に回転する。そして、加圧クラッチ334をオ
フとし、モータ343を停止させる。次に加圧クラッチ
334をオフとし、モータ343を反時計方向(CW)
に回転させ、チューブ344を解放状態(図18
(B))とし、クラッチ326をオフとした後、モータ
343を停止させて図19(A)の位置を得る。
【0115】(5)制御系のハードウェア 図20は本実施例の制御系の全体的構成例を示す。この
本例のラベルプリンタで印刷される画像データはホスト
コンピュータ1151で作成、または編集された後、デ
ータ送受信部1152にカラー画像データまたはカラー
文字データとして送出される。
【0116】これらは4色(ブラック,シアン,マゼン
タおよびイエロー、または必要に応じて特色)毎のビッ
トマップデータとして受信される場合と、文字コードデ
ータとして受信される場合とがある。受信される印刷デ
ータがビットマップデータであるか、文字コードデータ
であるかは予め受信されるコマンドにより識別される。
文字コードデータの場合には、各文字データ毎または複
数の文字列毎に、つまり印字スタイルの変化点毎に印刷
開始位置指定,文字フォント,文字サイズ,印字色指定
等のコマンドが各々挿入される。
【0117】データ送受信部1152で受信されたデー
タはメインCPU1153で読み出され、順次RAM1
156に設けた作業用領域に記憶され、文字単位にビッ
トマップ展開するためROM1155から該当文字のキ
ャラクタジェネレータ内容を読出し、その結果をプリン
トバッファ1158に書込む。プリントバッファ115
8はヘッド5Bk〜5Y等に対応してブラック,シア
ン,マゼンタ,イエロー等の4色について各々1ページ
(1ラベル)分のデータを独立に保持する。例えば、本
実施例では印字分解能が360dpi(ドット/イン
チ)で1つのヘッドあたり1,344個の吐出口を用紙
幅方向に配列したラインヘッドを使用し、そのうち両端
の8個ずつを除いて1,328個の吐出口を用いてプリ
ントを行うようにしている。すなわち、プリントデータ
は1,328ドット分であり、プリントバッファ115
8へ展開する際、両端に8ドット分ずつ空白のデータを
印加し、1,344ドット分のデータとしている。そし
て、1,344個の吐出口は64個ずつ21ブロックに
分割されて、ヘッド制御回路1157にてブロック駆動
される。
【0118】ROM1155は後述の回復処理プログラ
ムを含め、カラープリンタ全体を制御する制御プログラ
ムが前述のキャラクタジェネレータおよびバーコードジ
ェネレータと共に格納されている。そして、制御プログ
ラムの制御下でメインCPU1153はI/Oポート1
159,駆動回路1164を介して駆動モータ1165
の駆動制御する。駆動モータ類1165には、用紙を搬
送するための紙送りモータ、前述のヘッドを上下に動作
させるヘッドモータ、回復系ユニットを動作させるため
のモータ等が含まれる。
【0119】センサ回路1167には、印字するための
ラベルの先頭位置を検出するTOFセンサ、ヘッドモー
タ、キャッピングモータ等の基準位置を決めるための各
ホームポジションセンサ、各色のインクの残量状態を監
視するインクレベルセンサその他のセンサが含まれる。
【0120】メインCPU1153はホストコンピュー
タ1151から受け取ったプリントデータをメモリカー
ド1090に保存する場合もある。ホストコンピュータ
1151と本例のプリントとを切り離して印字動作をさ
せる場合にはメモリカード1090に保存するデータは
通常文字コードデータの形式であるが、データを変更す
る必要のない固定されたプリント画像データは4色分の
ビットマップデータとして保存される場合もある。
【0121】(6)白紙前処理および白紙後処理 本発明におけるプリンタは、フルライン型のヘッドを用
いているので、シリアルプリンタのような「行」が存在
しない。そのため、通常は行間で行う回復動作を、プリ
ントを一時中断して行わなくてはならない。また、被記
録媒体として連続した帯状の記録紙を用いるので、ペー
ジプリンタのようにページ間で記録紙が搬送路上になく
なる時間がない。このためページ間の時間が非常に短
い。そこで本実施例のプリンタにおいては、プリント中
に回復要求が発生したときは、現在プリント中のラベル
を最後までプリントし、次のラベルのプリントを行わず
にロール紙204の搬送を停止する。この処理を白紙前
処理と呼ぶ。白紙前処理の後に回復処理を行う。
【0122】回復処理後そのままプリントを再開する
と、プリントされない無駄紙が生じる。そこでロール紙
204のバックフィードにより頭出しを行う。この処理
を白紙後処理と呼ぶ。
【0123】バックフィードは、紙搬送ユニット202
の搬送ベルト212およびロール給紙ユニット201の
ロール紙搬送ベルトを逆転させることにより行う。ルー
プが形成されており、ループ板206が押し上げられ、
ループセンサ207がONの時にロール紙搬送ベルト2
05の逆転を行う。ループが形成されていなく、ループ
板206が下がりループセンサ207がOFFの時に
は、ロール紙搬送ベルトを停止する。即ち、ループセン
サのON/OFFと、搬送ベルト212の駆動/停止と
の対応関係が、プリント時と逆転時とで、逆になる。搬
送ベルト212の逆走によりロール紙搬送ベルト205
の逆走を行うので、ロール紙のテンションを適切に保ち
つつ逆走することができる。バックフィードは、予め記
憶した被記録媒体のラベル1枚分の長さを戻すように行
う。このとき、TOFセンサ209を監視し、TOFの
検出によりロール紙204の頭出しが終了したと判断し
てバックフィードを終了するようにしてもよい。白紙後
処理工程と回復処理を並列して行うことにより、プリン
トの停止時間を短く抑えることもできる。
【0124】図12に示したロール供給ユニット201
のロール紙搬送ベルト205に代えて、図34に示すご
とくロール紙との摩擦係数が小さい樹脂ローラ250を
用いれば、ロール紙のテンションが高いときには樹脂ロ
ーラがスリップするので、ループセンサによる制御を行
わなくても適正なテンションで逆走を行うことができ
る。
【0125】(7)ヘッドの回復処理 以下の説明において、フローチャートのステップをSと
略記する。また各処理は並列に行うことができる。
【0126】図21に、電源オンから電源オフまでのプ
リンタ動作のフローチャートを示す。電源が投入される
と各種タイマおよびカウンタをリセットし(S10
0)、電源オン時回復処理を行う(S200)。次にヘ
ッド内に設けられたサブヒータによりヘッド温度調整を
開始する(S292)。次に後述するタイマ2の値が規
定値以下であるかを判断し(S294)、規定値以上で
あればヘッド温度調整を停止する(S295)。停止状
態で待機後、プリント信号が入力されると(S29
6)、ヘッド温度調整を再開する(S297)。S29
4においてタイマ2の値が規定値以下であれば、プリン
ト信号の入力を待ち(S298)、プリント信号が入力
されたならば、プリント前回復処理を行う(S30
0)。プリント前回復処理は、プリントに際してヘッド
を最良の状態にするために行う。その後プリントを開始
するためのプリント開始処理を行う(S380)。プリ
ントが開始されると、プリント処理(S382)、プリ
ント中回復処理(S390)、および空冷ファン制御
(S700)をプリント終了まで繰り返し行う。プリン
ト中回復処理は、プリント中にヘッドを最良の状態に保
つために行う。プリントが終了すると(S910)、タ
イマ2の値をリセットする(S920)。S294から
S920までの処理を、電源が切断するまで繰り返す。
【0127】次に各サブルーチンの説明を行う。
【0128】(7.1)電源オン時回復処理(S20
0) 図22に、図21の電源オン時回復処理(S200)の
詳細フローチャートを示す。電源オン時回復処理が開始
されると、ヘッドホルダ内にヘッドがあるか否かを判断
し(S210)、ヘッドが無ければ警告を発生し(S2
20)、親処理に戻る。ヘッドがあればヘッドに搭載さ
れた記憶手段からヘッドIDを読みとり、以前読みとっ
たヘッドIDと異なるか否かを判断し(S230)、異
なればヘッドが交換されたと判断してヘッド交換時イン
ク循環を行う(S250)。ヘッド交換時インク循環を
行うのは、新たなヘッド内部に充填されているインクを
ヘッド内から排出するためである。次にヘッドに搭載さ
れた記憶手段からインク吐出に必要な各種テ゛ータをプリン
タ本体内に読み込む(S270)。次にヘッドがキャッ
プ位置にいるかどうかを判断する(S272)。キャッ
プ位置にない場合は、電源オフ中にインクの乾燥または
塵埃の付着によりプリントに不適な状態になっている可
能性が高いので、ヘッドをキャップ位置に移動した後
(S274)、大回復処理を行う(S276)。ヘッド
がキャップ位置にあった場合は回復処理の設定を行う
(S278)。すなわち、CPU1153に内蔵させた
タイマA の値が設定時間、例えば16時間、以下であれ
ば中回復1処理を設定し、設定時間以上であれば大回復
処理を設定する。次に設定した回復処理を行う(S28
0)。回復処理が終了すると、CPUに内蔵させたタイ
マAおよびタイマBの値のリセットを行う。但し、S2
78で大回復処理が設定されていたならば、タイマAお
よびタイマBのリセットを行い、中回復1処理が設定さ
れていればタイマBのリセットを行って(S282)、
親処理に戻る。
【0129】図23に、図22のヘッド交換時インク循
環(S250)の詳細フローチャートを示す。まず、C
PU内部のカウンタPcを0にリセットし(S25
2)、サブタンクにインクカートリッジからインクを補
給する(S254)。次に、ヘッドインク供給路の加圧
側よりインクを第1の所定時間圧送する(S250)。
この間ヘッドインク供給路の吸引側は閉じておき、回復
系の廃インク吸引を行う。インクの圧送終了後に引き続
き廃インクの吸引を第2の所定時間行う(S258)。
その後ヘッドインク供給路の吸引側よりインクの圧送を
第3の所定時間行う(S260)。この間、ヘッドイン
ク供給路の加圧側は閉じておき、回復系の廃インク吸引
を行う。圧送終了後に引き続き廃インクの吸引を第4の
所定時間行う(S262)。次にカウンタPcに1を加
算し(S264)、Pc=規定値Pmであるか否かを判
断し(S266)、偽であればS254に戻る。真であ
れば大回復処理を行って(S268)、親処理に戻る。
【0130】(7.2)プリント前回復処理(S30
0) 図24に、図21のプリント前回復処理(S300)の
詳細フローチャートを示す。CPU1153はヘッドが
キャッピングポジションにあるか否かを判断する(S3
10)。キャッピングポジションになかった場合は、待
機中に何らかの障害が発生したと考えられるので、ヘッ
ドをキャッピングポジションに移動し(S320)、大
回復処理を行う(S330)。ヘッドがキャッピングポ
ジションにあった場合は回復処理の設定を行う(S34
0)。即ち、CPU1153に内蔵させたタイマBの値
が規定値以上であれば大回復処理を設定し、規定値以下
であれば中回復1処理を設定する。次に、設定された回
復処理を行う(S350)。回復処理が終了すると、タ
イマAおよびタイマBの値をリセットする。但し、S3
40で大回復処理が設定されていたならば、タイマAお
よびタイマBのリセットを行い、中回復1処理が設定さ
れていればタイマBのリセットを行って(S360)、
印字直前回復処理を終了し、親処理に戻る。
【0131】(7.3)プリント中回復処理(S39
0) 図25に、図21のプリント中回復処理(S390)の
詳細フローチャートを示す。CPU1153はプリント
が開始されると、CPUに内蔵させたタイマC値を規定
値Tzと比較し(S392)、Tz以上であれば、高濃
度防止回復処理(S400)を行って親処理に戻る。規
定値Tz以上でなければフィードクロックカウンタFc
の値を規定値Fmと比較し(S394)、Fm以上であ
れば紙粉汚れ回復処理を行って(S500)親処理に戻
る。規定値になっていなければ、インク滴吐出カウンタ
Tcの値を規定値Tmと比較し(S396)、Tm以上
であればインクミスト回復処理(S600)を行い親処
理に戻る。規定値になっていなければ、S600をスキ
ップして親処理に戻る。
【0132】図26に、図25の高濃度防止回復処理
(S400)の詳細フローチャートを示す。ユーザがプ
リントする画像データによってはプリント中にインクの
吐出が行われないノズルがある。そのようなノズル内の
インクは、オリフィスからのインク内成分の蒸発によっ
て濃度が上昇する。使用されていなかったノズルが、バ
ーコードデータや数字データの変化によって使用された
とき、プリント濃度が高くなる。そこでこの濃度の変化
を防止するために高濃度防止回復を行う。
【0133】高濃度防止回復処理が開始されると白紙前
処理を行い(S420)、小回復処理および白紙後処理
を行う(S440)。その後プリンタ内の温度および湿
度を取得する(S460)。取得した温度および湿度の
データを用いて、小回復を行う間隔Tzを設定する(S
470)。温度が高いほど、また湿度が低いほど、小回
復を行う間隔Tzを短く設定する。その後、タイマCの
値をリセットして(S480)親処理に戻る。
【0134】図27に、図25の紙粉汚れ回復処理(S
500)の詳細フローチャートを示す。白紙前処理(S
520)の後に中回復2処理および後白紙後処理を行い
プリントを再開し(S530)、カウンタFcをリセッ
トする(S540)。この回復はプリント中にヘッド吐
出口面に付着した記録媒体の粉体を除去し、インクの不
吐や吐出方向の好ましくない傾き(よれ)等のプリント
不良を防止する為に行う。
【0135】図28に、図25のインクミスト防止回復
処理(S600)の詳細フローチャートを示す。白紙前
処理を行い(S620)、中回復1処理および後白紙後
処理を行いプリントを再開し(S630)、カウンタT
cをリセットする(S640)。インクミスト防止回復
処理は、プリント中にヘッド吐出口面に付着したインク
ミストを除去するために行う。
【0136】(7.4)空冷ファン制御(S700) 本プリンタはフルラインヘッドを用いているので、シリ
アルプリンタのようなヘッドの主走査方向の移動を行わ
ず、記録紙の副走査方向の移動のみによりプリントを行
う。この為、シリアルプリンタのようなヘッド移動に伴
う空冷が行われない。ヘッドの温度があまり上昇すると
プリント品位が低下するので、ファンによる強制空冷を
行う。ヘッドの温度上昇を抑えることにより、安定した
画像の品位が得られる。
【0137】空冷ファンu7は図4に示すごとく、ヘッ
ド長手方向と平行に取り付けられる。空気流はヘッド間
をスムーズに流れる。プリント時にヘッド冷却用の空気
流がヘッド吐出口面に流れ込むと、プリントのヨレやイ
ンクミストが発生する。そこで本プリンタのプリントヘ
ッドは、図3に示されるように、プリント時にスノコ状
の回復系の間に入り込む。この為、ヘッド冷却用の空気
流がヘッド吐出口側に流れ込まない。
【0138】図29を用いて、図21の空冷ファン制御
(S700)の詳細動作を説明するまず、ヘッド内に設
けられた温度センサの出力をCPUに設けられたA/D
変換器によりA/D変換して、ヘッド内の温度を取得す
る。ヘッド温度はBk、C、M、Yの4本のヘッドから
取得する(S710)。取得したヘッド温度データの中
の最高温度のデータTsを選択する。最高温度データT
sを印字限界温度Tmaxと比較し(S730)、Ts
>Tmaxならヘッド温度異常処理を行う(S80
0)。S730でTs≦TmaxならS750へ進む。
選択したヘッド温度Tsを予め定めたファン駆動温度T
hと比較し(S750)、Ts<Thなら親処理に戻
る。Ts≧Thならファンを駆動し(S760)、再度
ヘッド温度を取得し(S770)、取得した4個のヘッ
ド温度データ中の最高温度のデータTsを選択する(S
780)。選択したヘッド温度Tsを予め定めたファン
停止温度Tlと比較し(S790)、Ts≦Tlである
ならばファンを停止し(S795)、親処理に戻る。S
790でTs>Tlならファンを停止せずに親処理に戻
る。
【0139】ユーザが非常に黒率の高いデータを高速か
つ連続的にプリントした場合はヘッド温度が上昇する。
空冷ファンによる温度制御の限界を超えてヘッド温度が
上昇すると、プリントの品位が劣化するばかりでなく、
ヘッドを破損することも考えられる。そこで本プリンタ
は、図29に示したヘッド温度異常処理(S800)に
おいて、プリント速度の変更およびプリントの停止を行
う。
【0140】図30に、図29に示したヘッド温度異常
時制御(S800)の詳細フローチャートを示す。ヘッ
ド温度の異常が検出されるとユーザに対して警告を行い
(S810)、白紙前処理を行った後(S815)、プ
リント速度を50mm/secと比較し(S820)、プリン
ト速度≧50mm/secならCPUにセットされてい
るプリント速度を一段階低下させる(S825)。次
に、白紙後処理と回復処理を行い(S830)、警告を
解除し(S870)、プリントを再開する(S87
5)。
【0141】S820でプリント速度<50mm/se
cであれば、回復処理および白紙後処理を行い(S84
5)、ヘッド温度を取得する(S850)。X秒待機し
た後(S855)、ヘッド温度を取得し(S860)、
ヘッド温度が低下したか否かを判断し(S865)、低
下していた場合は警告を解除し(S870)、プリント
を再開する(S875)。S865でヘッド温度が低下
していなかった場合は、ヘッドへのエネルギ投入が継続
されていると考えられるので、最上級の警告を行う(S
880)。次にヘッド系の電源供給を遮断し(S88
5)親処理に戻る。
【0142】(7.5)小回復処理、中回復処理、およ
び大回復処理 図31を用いて、小回復処理の内容を説明する。ヘッド
が予備吐を行える位置にいるあるか否かを判断し(S2
2)。予備吐を行える位置にないときは、ヘッドを予備
吐位置まで移動し(S24)、予備吐処理を行う(S2
6)。予備吐処理においては、予め定た数のインク滴を
吐出する。
【0143】図32を用いて、中回復1処理の内容を説
明する。まず小回復処理を行い(S42)、その後弾性
体によってヘッド吐出口面の拭きとり(ワイピング)を
行い(S44)、再度小回復処理を行う(S46)。
【0144】図33を用いて、中回復2処理の内容を説
明する。まず、ヘッドがインク循環を行える位置にある
か否かを判断し(S62)、インク循環位置になかった
ときはヘッドをインク循環位置へ移動する(S64)。
次にインク循環処理を行う(S66)。その後ワイピン
グを行い(S68)、小回復処理を行う(S70)。
【0145】図34を用いて、大回復処理の内容を説明
する。まず、ヘッドがインク循環を行える位置にあるか
否かを判断し(S82)、インク循環位置になかったと
きはヘッドをインク循環位置へ移動する(S84)。次
にインク循環処理を行う(S86)。そのワイピングを
行い(S88)、小回復処理を行い(S90)、カウン
タ、タイマ等のリセットを行う(S92)。
【0146】(8)その他 本例はインクジェットヘッドを用いているため、それに
よって以上随所で述べた特有の効果を得るが、その他に
も次のような顕著な効果を有する。
【0147】すなわち、サーマルヘッドを用いてバーコ
ードを記録する際、ラインヘッドと直交する方向(用紙
搬送方向)に延在させてバーを印字するとき、特定の発
熱素子が連続して駆動されるため、特定の発熱素子への
蓄熱が問題となる。特には、バーの高さ方向において後
から印字されるバー上部が、発熱素子への蓄熱により下
部に比べて太く印字されることになり、そのための発熱
素子へ印加するエネルギを制御する必要が生じる。
【0148】一方、ラインヘッド方向等、搬送方向外の
方向に印字するとき、フルマルチヘッドの発熱素子の配
列方向に連続する多数の発熱素子が一度に駆動されるこ
とになり、その蓄熱により印字を行わない部分の加熱さ
れ、尾引き状態のスジとなって画質に影響を与えること
になる。特に印字精度を重要とするバーコードにおい
て、印字を行わないバー間隔が乱され、バーコードの検
知精度に大きく悪影響を与えることになる。
【0149】また、発熱素子の温度が低い状態(印字を
行わないラインが続いた後)で記録を行うと十分発色せ
ず、細いラインにおいてはバーコードスキャナで正確に
検知できない程の濃度で記録されてしまうおそれもあ
る。
【0150】そのため、記録を行わない素子において
は、次の記録の際、十分発色するように、また連続して
記録を行う素子においては、発熱素子の温度が上昇し過
ぎないように制御することが必要である。
【0151】このような点からもインクジェットヘッド
の利用が有効である。
【0152】なお、本発明は、特にインクジェット記録
方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用される
エネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気
熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギにより
インクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録
装置において優れた効果をもたらすものである。かかる
方式によれば記録の高密度化,高精細化が達成できるか
らである。
【0153】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0154】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0155】さらに、上例では記録装置が記録できる記
録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイ
プの記録ヘッドを用いたが、そのような記録ヘッドとし
ては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0156】また、本発明の記録装置の構成として、予
備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層
安定できるので、好ましいものである。これらを具体的
に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、
クリーニング手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱
素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加
熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げ
ることができる。
【0157】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置は、バーコードが不足しカラー化が検討されて
いることからも極めて有効である。
【0158】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0159】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0160】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回復処理時において所定の間隔をもって吐出口形成面と
近接対向するようにインク吸収体を設定することによ
り、予備吐出時,ヘッド内インクの循環時に排出される
インクを吸収できる。また、インクミストや結露により
吐出口形成面に付着した大粒のインク滴や水滴を、キャ
ッピング状態に設定することにより吸収することができ
る。その後、払拭を行うことにより、吐出口形成面を良
好な状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ラベルプリンタの外観斜視図である。
【図2】ロール紙の装着方法を説明する説明図である。
【図3】インクカートリッジの交換方法を説明する説明
図である。
【図4】プリントヘッドステーションの構成例を示す上
面図である。
【図5】プリントヘッドステーションの構成例を示す正
面図である。
【図6】ヘッドブロックの正面図である。
【図7】ヘッド5および回復ユニット3を示す概略断面
図である。
【図8】回復系ユニット3の上面図である。
【図9】ヘッド5および桶部23の位置関係を説明する
説明図である。
【図10】駆動系ユニット4の構成図である。
【図11】冷却ユニット7の上視図である。
【図12】搬送系全体の説明図である。
【図13】本発明プリンタで使用可能なプリント媒体の
一例としてのロール紙の斜視図である。
【図14】搬送ベルト205の駆動制御系の構成例示図
である。
【図15】インク供給系の全体を示すブロック図であ
る。
【図16】駆動伝達系を示すブロック図である。
【図17】駆動伝達系の模式図である。
【図18】(A)および(B)は、それぞれ加圧ポン
プ、吸引ポンプのチューブ押圧状態および解放状態を示
す説明図である。
【図19】(A)および(B)は、それぞれ回復ポンプ
のチューブ押圧状態および解放状態を示す説明図であ
る。
【図20】本発明制御系の全体構成の例示図である。
【図21】電源投入後のプリンタの処理を示すフローチ
ャートである。
【図22】電源ON時回復処理の内容を示すフローチャ
ートである。
【図23】ヘッド巷間時インク循環処理の内容を示すフ
ローチャートである。
【図24】プリント前回復処理の内容を示すフローチャ
ートである。
【図25】プリント中回復処理の内容を示すフローチャ
ートである。
【図26】高濃度防止回復処理の内容を示すフローチャ
ートである。
【図27】紙紛汚れ防止回復処理の内容を示すフローチ
ャートである。
【図28】インクミスト防止回復処理の内容を示すフロ
ーチャートである。
【図29】空冷ファン制御処理の内容を示すフローチャ
ートである。
【図30】ヘッド温度異常時処理の内容を示すフローチ
ャートである。
【図31】小回復処理の内容を示すフローチャートであ
る。
【図32】中回復1処理の内容を示すフローチャートで
ある。
【図33】中回復2処理の内容を示すフローチャートで
ある。
【図34】大回復処理の内容を示すフローチャートであ
る。
【図35】樹脂ローラを用いたロール供給ユニットの側
面図である。
【符号の説明】
2 ヘッドユニット 3 回復系ユニット 4 駆動系ユニット 5 インクジェットヘッド 7 冷却ユニット 8 ヘッドホルダ 9 インク吸収部材 10 放熱フィン 11 ヘッドホルダ押さえ板 12 ヘッド押圧ばね 13 昇降アーム 14 昇降板 15 固定板 16 ばね 17 ワイヤ 18 PHSホルダ 19 ギア付きプーリ 20 プーリ 21 駆動ギア 22 駆動軸 23 桶部 24 ブレード 25 キャップ 26 インク吸収体 27 ブレード 28 回復プレート 30 スライド軸 31 ラック 32 ピニオン 33 ステッピングモータ 34 ステッピングモータ 35 ラチェットアーム 36 ばね 37 ラチェットギア 38 すのこ部材 39 取付台 40 ファン 41 防塵フィルタ 90 吸収体 201 ロール紙供給ユニット 202 搬送ユニット 204 ロール紙 205 搬送ベルト 207 ループセンサ 208 斜送ユニット 209 反射型センサ(TOF センサ) 211 従動ローラ 212 搬送ベルト 214 排紙ローラ 215 カッタユニット 216 セパレータ 217 ラベル 219 奥側基準ガイド 220 ラベル有無センサ 221 ジャム検知センサ 245 側板 301 一方向弁 304 加圧ポンプ 305 サブタンク 306 インクカートリッジ 307 一方向弁 308 エアーバッファ 310 吸引ポンプ 312 ジョイント 314 回復ポンプ 315 開閉機構 322 モータギア 323 ギア 324 ギア 325 ギア 326 カムクラッチ 327 カム 328 プーリ 329 ベルト 330 プーリ 331 ギア 332 吸引ポンプクラッチ 334 加圧ポンプクラッチ 336 アイドラギア 340 ワンウエイギア 343 モータ 344 チューブ 347 オリフィス 501 ロール紙供給カバー 502 開閉カバー 503 前カバー 504 電源スイッチ 505 READYランプ 506 液晶パネル 507 ERRORランプ 508 ONLINEランプ 524 ロール供給ホルダ 541 ブラックカートリッジ 542 シアンカートリッジ 543 マゼンダカートリッジ 544 イエローカートリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/185 B41J 3/04 102 R (72)発明者 御子柴 剛 茨城県水海道市坂手町5540−11 キヤノン アプテックス株式会社内 (72)発明者 原田 勉 茨城県水海道市坂手町5540−11 キヤノン アプテックス株式会社内 (72)発明者 杉山 勝美 茨城県水海道市坂手町5540−11 キヤノン アプテックス株式会社内 (72)発明者 藤本 仁志 茨城県水海道市坂手町5540−11 キヤノン アプテックス株式会社内 (72)発明者 福島 達弥 茨城県水海道市坂手町5540−11 キヤノン アプテックス株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドの吐出状態を良好
    に保つために前記インクジェットヘッドに対するインク
    系の圧力制御の処理を行うインクジェットヘッド用回復
    装置において、 当該処理によって前記インクジェットヘッドの吐出口よ
    り排出されるインクを受容するために、前記吐出口と所
    定の間隔をおいた対向位置に吸収体を設定する手段と、 前記処理の後に前記吐出口が設けられた前記インクジェ
    ットヘッドの面に当接して払拭を行う払拭手段とを具え
    たことを特徴とするインクジェットヘッド用回復装置。
  2. 【請求項2】 インクジェットヘッドの吐出状態を良好
    に保つために前記インクジェットヘッドの吐出口が設け
    られた面の清掃を行うインクジェットヘッド用回復装置
    において、 前記吐出口と所定の間隔をおいた対向位置に吸収体を設
    定して、前記面に付着した液体の大滴を吸収させる設定
    手段と、 前記処理の後に前記面に当接して払拭を行う払拭手段と
    を具えたことを特徴とするインクジェットヘッド用回復
    装置。
  3. 【請求項3】 前記面のキャッピングを行うキャップを
    具え、該キャップは前記キャッピング状態において前記
    所定の間隔をおいて前記面と対向する前記吸収体を有
    し、前記設定手段は前記キャッピングを行わせる手段で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載のインク
    ジェットヘッド用回復装置。
  4. 【請求項4】 インクジェットヘッドの吐出状態を良好
    に保つために前記インクジェットヘッドに対するインク
    系の圧力制御の処理を行うインクジェットヘッド用回復
    方法において、 当該処理によって前記インクジェットヘッドの吐出口よ
    り排出されるインクを受容するために、前記吐出口と所
    定の間隔をおいた対向位置に吸収体を設定し、 前記処理の後に前記吐出口が設けられた前記インクジェ
    ットヘッドの面に当接して払拭を行うことを特徴とする
    インクジェットヘッド用回復方法。
  5. 【請求項5】 インクジェットヘッドの吐出状態を良好
    に保つために前記インクジェットヘッドの吐出口が設け
    られた面の清掃を行うインクジェットヘッド用回復方法
    において、 前記吐出口と所定の間隔をおいた対向位置に吸収体を設
    定して、前記面に付着した液体の大滴を吸収させ、 前記処理の後に前記面に当接して払拭を行うことを特徴
    とするインクジェットヘッド用回復方法。
  6. 【請求項6】 前記面のキャッピングを行うキャップを
    具え、該キャップは前記キャッピング状態において前記
    所定の間隔をおいて前記面と対向する前記吸収体を有
    し、前記設定を行う工程では前記キャッピングを行わせ
    ることを特徴とする請求項4または5に記載のインクジ
    ェットヘッド用回復方法。
  7. 【請求項7】 インクジェットヘッドを用いてプリント
    を行うプリンタであって、請求項1ないし3のいずれか
    に記載の回復装置を具えたことを特徴とするプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記インクジェットヘッドは、インクを
    吐出するために利用される熱エネルギを発生する素子を
    有することを特徴とする請求項7に記載のプリンタ。
JP4161294A 1994-03-11 1994-03-11 インクジェットヘッド用回復装置および該装置を具えたプリンタ Pending JPH07246715A (ja)

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