JPH1043093A - 便座および便蓋の電動開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 便座及び便蓋の全閉時に、便座と便蓋が衝突
することを防止する。 【解決手段】 便器に回動自在に支持された便座および
便蓋を開閉駆動するための装置において、前記便座およ
び便蓋を駆動するための駆動手段と、前記便座および便
蓋に対して全開状態になるように指示する指示手段と、
同指示手段から全開状態になるように指示があったとき
に、前記駆動手段に前記便蓋を全開状態になるよう駆動
させた後、所定時間遅れて前記便座を全開状態になるよ
う駆動させる制御手段と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、便座および便蓋の
電動開閉装置の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、上記電動開閉装置において、便座
および便蓋を同時に全閉状態から全開状態または、全開
状態から全閉状態に駆動するように構成していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の提案
に係る電動開閉装置においては、便座および便蓋を同時
に全閉状態から全開状態または全開状態から全閉状態に
駆動する際に、便座と便蓋のそれぞれが脈動により便座
と便蓋が衝突し、便座と便蓋それぞれを傷つけるばかり
でなく、衝突音によって使用者が不愉快な思いをしてい
た。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた第一の発明は、便器に回動自在に支持された
便座および便蓋を開閉駆動するための装置において、前
記便座および便蓋を駆動するための駆動手段と、前記便
座および便蓋に対して全開状態になるように指示する指
示手段と、同指示手段から全開状態になるように指示が
あったときに、前記駆動手段に前記便蓋を全開状態にな
るよう駆動させた後、所定時間遅れて前記便座を全開状
態になるよう駆動させる制御手段と、を備える。

【０００５】第一の発明の装置によれば、指示手段から
便座および便蓋に対して全開状態になるよう指示があっ
たときに、まず便蓋を全開状態になるよう駆動開始し、
その後所定時間経過してから、便座を全開状態になるよ
う駆動させるため、便座と便蓋が駆動中に衝突すること
を防止できる。

【０００６】また、前記指示手段が、操作されるための
操作部を有し、同操作部が操作されたときに、前記便座
および便蓋に対して全開状態になるように指示する場合
には、便の用足しのみならず、便器の清掃時等、任意な
時期に開閉駆動を行うことができる。

【０００７】また、前記指示手段が、人体が便器に接近
したこと検出する検出部を有し、同検出部が人体の便器
への接近を検出したときに、前記便座および便蓋に対し
て全開状態になるように指示する場合には、非接触で便
座および便蓋が行われるため、使い勝手がよい。

【０００８】また、駆動手段は、ステッピングモータで
あること、便座の駆動開始から便蓋の駆動開始までの時
間は０．５秒程度が実施形態上好ましい。

【０００９】上記課題を解決するためになされた第二の
発明は、便器に回動自在に支持された便座および便蓋を
開閉駆動するための装置において、前記便座および便蓋
を駆動するための駆動手段と、前記便座および便蓋に対
して全閉状態になるように指示する指示手段と、同指示
手段から全閉状態になるように指示があったときに、前
記駆動手段に前記便座を全閉状態になるよう駆動させた
後、所定時間遅れて前記便蓋を全閉状態になるよう駆動
させる制御手段と、を備える。

【００１０】第二の発明の装置によれば、指示手段から
便座および便蓋に対して全閉状態になるよう指示があっ
たときに、まず便座を全閉状態になるよう駆動開始し、
その後所定時間経過してから、便蓋を全閉状態になるよ
う駆動させるため、便座と便蓋が駆動中に衝突すること
を防止できる。

【００１１】また、前記指示手段が、操作されるための
操作部を有し、同操作部が操作されたときに、前記便座
および便蓋に対して全開状態になるように指示する場合
には、便の用足しのみならず、便器の清掃時等、任意な
時期に開閉駆動を行うことができる。

【００１２】また、前記指示手段が、人体が便器に接近
したこと検出する検出部を有し、同検出部が人体の便器
への接近を検出したときに、前記便座および便蓋に対し
て全開状態になるように指示する場合には、非接触で便
座および便蓋が行われるため、使い勝手がよい。

【００１３】また、駆動手段は、ステッピングモータで
あること、便座の駆動開始から便蓋の駆動開始までの時
間は０．７秒程度が実施形態上好ましい。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。

【００１５】本発明は、便座の電動開閉装置及び便蓋の
電動開閉装置の改良に関するものであるが、本発明の一
実施の形態に係る発明の便座の電動開閉装置と便蓋の開
閉装置は、トルクの大小等の細かい仕様を除き基本的構
成が同一である。よって、以後は主として便座の電動開
閉装置の構成について説明することとする。

【００１６】図１は、本発明の一実施の形態に係る便座
の電動開閉装置の機構部を示す。

【００１７】上記機構部は、図示のように、ギヤシャー
シ１を始め、ギヤシャーシ１に内蔵された減速ギア郡
３、カムシャフト５及びこのカムシャフト５を付勢する
コンプレッションコイルスプリング７と、ギヤシャーシ
１に外付けされたカム９、トーションコイルスプリング
（図１において、カム９の下方に位置する。以下同
じ）、便座ピン差込部１３及び２相ステッピングモータ
１５を備える。上記機構部は、図２に示すように、上記
カム９の近傍位置に便座２９（図４参照）の開度位置を
検出するための４個のリミットスイッチ（１７〜２３）
をも備える。

【００１８】シャフト５は、減速ギア郡３の出力段にあ
るギアのシャフトで正逆方向に回転し、便座ピン差込部
１３を通して接続されている便座ピンを介して便座２９
（図４参照）を開閉する。カム９は、カムシャフト５及
び便座２９の回転に連動して回転し、各リミットスイッ
チ１７〜２３を順にオン又はオフする。減速ギア郡３
は、入力段にあるギアを介して２相ステッピングモータ
１５から印加された回転駆動力を、所定の回転速度に減
速して出力段にあるギアに伝達する。２相ステッピング
モータ１５は、後述するコントローラ（図４にて符号２
５で示す）の制御下で、正逆方向に所定回転速度で回転
し、その回転駆動力を上記入力段にあるギアに伝達す
る。コンプレッションコイルスプリング７及びトーショ
ンコイルスプリング（図示しない）は、便座２９の開閉
をスムーズに行うために設けられたもので、便座２９の
自重トルク（即ち、自重によって閉じようとする力）と
バランスさせることにより、上記２相ステッピングモー
タ１５の回転駆動力を付勢しよとするように機能する。

【００１９】図２に示すリミットスイッチ１７〜２３
は、オン状態となることにより便座２９の現在位置を示
す電気信号をコントローラ２５に出力するようになって
いる。図２は、全閉状態でのカム９の位置を示している
が、この位置から矢印の方向にカムが回転していくと図
３に示すような態様で、リミットスイッチ１７〜２３が
順にオン動作又はオフ動作する。本実施の形態では、便
座２９が図４の符号Ａで示す全閉位置（例えば、開度０
度）にあるときには、図３に示すように各リミットスイ
ッチ１７〜２３は全てオフ状態となる。また、便座２９
が図４の符号Ｅで示す全開位置（例えば、９９度）にあ
るときには全てオン状態となるように設定されている。
また、全閉と全開の間の領域はＢ、Ｃ、Ｄの３つの領域
に分けられ、便座２９がどの領域にあるかでリミットス
イッチ１７〜２３のオン／オフ状態が異なる。ここで、
領域Ｂと領域Ｄは全閉及び全開に近い領域（例えば、開
度１５度以下及び９５度以上）である。なお、便蓋３３
の開度と開度センサ郡２４内のリミットスイッチとの関
係も同様である。

【００２０】図４は、便座の電動開閉装置と便蓋の電動
開閉装置とを備えたトイレ装置において、便座及び便蓋
の開閉制御を行うための構成を示したブロック図であ
る。

【００２１】図４において、符号２７は便蓋の電動開閉
装置が具備する２相ステッピングモータで、この２相ス
テッピングモータは、上記便座の電動開閉装置が具備す
る２相ステッピングモータ１５と共に、コントローラ２
５の制御下に置かれる。このコントローラ２５の入力側
には、例えば、トイレ室の壁面等の操作盤に設けられ
た、便座２９を開閉するに際して操作される便座スイッ
チ３１及び便蓋３３を開閉するに際して操作される便蓋
スイッチ３５が各々接続されている。また、コントロー
ラ２５の入力側には、上記リミットスイッチ１７〜２３
からなる開度センサ郡２０と全蓋３３側に設けられた、
開度センサ郡２０と同様な開度センサ郡２４が接続され
ている。

【００２２】コントローラ２５は、開度センサ郡２０か
ら出力される便座２９の開度位置情報と、開度センサ郡
２４から出力される便蓋３３の開度位置情報と、便座ス
イッチ３１や便蓋スイッチ３５から出力される操作情報
とに基づいて、便座２９や便蓋３３の開閉を行うべく２
相ステッピングモータ１５或いは２７の駆動を制御す
る。

【００２３】図５は、本発明の一実施の形態に係る便座
２９及び便蓋３３の開閉状態の遷移を示す。便座２９及
び便蓋３３は、便蓋３３及び便座２９が共に全開状態
（図４のＥ）にある第１の状態４１、便蓋３３及び便座
２９が共に全閉状態（図４の位置Ａ）にある第２の状態
４３及び便蓋３３のみが全開している第３の状態４５の
３種類の状態のいずれか採る。第１の状態４１は、上記
開度センサ郡２０（即ち、リミットスイッチ１７〜２
３）と、上記開度センサ郡２４とが共に全部オンになっ
ている場合である。第２の状態４３は、上記開度センサ
郡２０と、上記開度センサ郡２４とが共に全部オフにな
っている場合である。また、第３の状態４５は、上記開
度センサ郡２０が全部オフになっており、一方、上記開
度センサ郡２４は全部オンになっている場合である。

【００２４】（１）第１の状態４１で、便座スイッチ３
１及び便蓋スイッチ３５の双方が操作されると、コント
ローラ２５は、２相ステッピングモータ１５及び２７を
制御して便座２９及び便蓋３３の双方を閉じるので、第
１の状態４１から第２の状態４３に遷移する。このと
き、便座２９を閉じ始めてから、７秒程度経過してから
便蓋３３を閉じ始めるようにすると、便座２９と便蓋３
３が衝突することなく、便座２９と便蓋３３を閉じるこ
とができる。また、便蓋スイッチ３５のみが操作された
ときには、２相ステッピングモータ２７のみを制御して
便蓋３３を閉じる。このとき、便座２９は、便蓋３３が
閉じることにより、強制的に閉じられることとなるの
で、やはり第１の状態４１から第２の状態４３に遷移す
る。更に、便座スイッチ３１のみが操作されたときに
は、２相ステッピングモータ１５のみを制御して便座２
９を閉じるので、第１の状態４１から第３の状態４５に
遷移する。

【００２５】（２）第２の状態４３で、便座スイッチ３
１及び便蓋スイッチ３５の双方が操作されると、コント
ローラ２５は、２相ステッピングモータ１５および２７
を制御して、便座２９及び便蓋３３の双方を開くので、
第２の状態４３から第１の状態４１に遷移する。このと
き、便蓋３３を開き始めてから、５秒程度経過してから
便座２９を開き始めるようにすると、便座２９と便蓋３
３が衝突することなく、便座２９と便蓋３３を開くこと
ができる。また、便座スイッチ３１のみが操作されたと
きには、２相ステッピングモータ１５のみを制御して便
座２９を開く。このとき、便蓋３３は、便座２９が開く
ことにより、強制的に開かれることになるので、やはり
第２の状態４３から第１に状態４１に遷移する。更に、
便蓋スイッチ３５のみが操作されたときには、２相ステ
ッピングモータ２７のみを制御して便蓋３３を開くの
で、第２の状態４３から第３の状態４５に遷移する。

【００２６】（３）第３の状態４５で、便座スイッチ３
１が操作されると、コントローラ２５は、２相ステッピ
ングモータ１５のみを制御して便座２９を開くので、第
３の状態４５から第１の状態４１に遷移する。また、便
蓋スイッチ３５が操作されると、コントローラ２５は、
２相ステッピングモータ２７のみを制御して便蓋３３を
閉じるので、第３の状態４５から第２の状態４３に遷移
する。

【００２７】なお、上記実施の形態のうち、便座スイッ
チ３１及び便蓋スイッチ３５として非接触型のセンサ
（光電センサ、超音波センサ）を用いてもよい。また、
これらの非接触型のセンサを用いて、便器に接近してく
る人または便器から離れる人を検出し、それぞれの場合
に便座スイッチ３１及び便蓋スイッチ３５が操作された
ときと同様の制御をコントローラ２５に行わせるように
構成してもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態に係る便座の電動開閉装
置の機構部を示す斜視図。

【図２】上記装置の機構部のカムとリミットスイッチと
の関係を示した説明図。

【図３】便座の開度位置と各リミットスイッチとの関係
を示した説明図。

【図４】便座の電動開閉装置と便蓋の電動開閉装置とを
備えたトイレ装置において、便座および便蓋の開閉制御
を行うための構成を示したブロック図。

【図５】本発明の一実施の形態に係る便座及び便蓋の開
閉状態の遷移を示した図。

【符号の説明】

１５…２相ステッピングモータ ２０…開度センサ郡 ２４…開度センサ郡 ２５…コントローラ ２７…２相ステッピングモータ ２９…便座 ３１…便座スイッチ ３３…便蓋 ３５…便蓋スイッチ ３７…トイレ装置

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 便器に回動自在に支持された便座および
   便蓋を開閉駆動するための装置において、 前記便座および便蓋を駆動するための駆動手段と、 前記便座および便蓋に対して全開状態になるように指示
   する指示手段と、 同指示手段から全開状態になるように指示があったとき
   に、前記駆動手段に前記便蓋を全開状態になるよう駆動
   させた後、所定時間遅れて前記便座を全開状態になるよ
   う駆動させる制御手段と、 を備えたことを特徴とする便座および便蓋の電動開閉装
   置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の便座および便蓋の電動開
   閉装置において、 前記指示手段は、操作されるための操作部を有し、 同操作部が操作されたときに、前記便座および便蓋に対
   して全開状態になるように指示することを特徴とする便
   座および便蓋の電動開閉装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載の便座および便蓋の電動開
   閉装置において、 前記指示手段は、人体が便器に接近したこと検出する検
   出部を有し、 同検出部が人体の便器への接近を検出したときに、前記
   便座および便蓋に対して全開状態になるように指示する
   ことを特徴とする便座および便蓋の電動開閉装置。
4. 【請求項４】 請求項１記載の便座および便蓋の電動開
   閉装置において、 前記駆動手段は、ステッピングモータであることを特徴
   とする便座および便蓋の電動開閉装置。
5. 【請求項５】 請求項１記載の便座および便蓋の電動開
   閉装置において、 前記制御手段は、前記指示手段から全開状態になるよう
   に指示があったときに、前記駆動手段に前記便蓋を全開
   状態になるよう駆動させた後、０．５秒間遅れて前記便
   座を全開状態になるよう駆動させることを特徴とする便
   座および便蓋の電動開閉装置。
6. 【請求項６】 便器に回動自在に支持された便座および
   便蓋を開閉駆動するための装置において、 前記便座および便蓋を駆動するための駆動手段と、 前記便座および便蓋に対して全閉状態になるように指示
   する指示手段と、 同指示手段から全閉状態になるように指示があったとき
   に、前記駆動手段に前記便座を全閉状態になるよう駆動
   させた後、所定時間遅れて前記便蓋を全閉状態になるよ
   う駆動させる制御手段と、 を備えたことを特徴とする便座および便蓋の電動開閉装
   置。
7. 【請求項７】 請求項６記載の便座および便蓋の電動開
   閉装置において、 前記指示手段は、操作されるための操作部を有し、 同操作部が操作されたときに、前記便座および便蓋に対
   して全閉状態になるように指示することを特徴とする便
   座および便蓋の電動開閉装置。
8. 【請求項８】 請求項６記載の便座および便蓋の電動開
   閉装置において、 前記指示手段は、人体が便器から遠ざかったしたこと検
   出する検出部を有し、 同検出部が人体の便器から遠ざかったことを検出したと
   きに、前記便座および便蓋に対して全閉状態になるよう
   に指示することを特徴とする便座および便蓋の電動開閉
   装置。
9. 【請求項９】 請求項６記載の便座および便蓋の電動開
   閉装置において、 前記駆動手段は、ステッピングモータであることを特徴
   とする便座および便蓋の電動開閉装置。
10. 【請求項１０】 請求項６記載の便座および便蓋の電動
    開閉装置において、 前記制御手段は、前記指示手段から全閉状態になるよう
    に指示があったときに、前記駆動手段に前記便座を全閉
    状態になるよう駆動させた後、０．７秒間遅れて前記便
    蓋を全閉状態になるよう駆動させることを特徴とする便
    座および便蓋の電動開閉装置。