JPH1042589A - 多重巻き誘導電動機の制御装置 - Google Patents

多重巻き誘導電動機の制御装置

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JPH1042589A
JPH1042589A JP8196294A JP19629496A JPH1042589A JP H1042589 A JPH1042589 A JP H1042589A JP 8196294 A JP8196294 A JP 8196294A JP 19629496 A JP19629496 A JP 19629496A JP H1042589 A JPH1042589 A JP H1042589A
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JP
Japan
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phase
induction motor
pwm control
control signal
pwm
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Withdrawn
Application number
JP8196294A
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English (en)
Inventor
Keigo Kikuchi
敬吾 菊地
Yuji Ide
勇治 井出
Masahisa Koyama
雅久 小山
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Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Denki Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Denki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動を生じさせることなく多重巻き誘導電動機
を制御できる多重巻き誘導電動機の制御装置を提供する 【解決手段】 n系統分相電流合成手段Aにより、n系
統の多相固定子巻線の同じ相を流れるn系統分の相電流
の合成電流値をそれぞれ求める。PWM制御信号発生手
段Cは、n系統分相電流合成手段Aから出力される各相
ごとの合成電流値と電流指令発生手段Bから出力される
電流指令とを入力として、各相の合成電流値を電流指令
によって指令された指令電流値にするためのPWM制御
信号を出力する。そしてPWM制御信号発生手段Cから
出力されるPWM制御信号に基づいてすべてのインバー
タIV1 〜IVn を一括して制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の固定子スロ
ットにn(正の整数)系統の多相固定子巻線が各相が同
相になるようにそれぞれ収納されてなる多重巻き誘導電
動機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機を制御するインバータに用い
る半導体スイッチング素子には、容量に限界がある。そ
のため使用する半導体スイッチング素子によって制御で
きる誘導電動機の容量が決まってしまう。そこで半導体
スイッチング素子の容量により決まる最大容量以上の容
量の誘導電動機を制御する目的で、複数の固定子スロッ
トにn(正の整数)系統の多相固定子巻線を各相が同相
になるようにそれぞれ収納した多重巻き誘導電動機を作
り、n(正の整数)系統の多相固定子巻線をそれぞれ別
個のインバータで制御する技術が提案された。例えば、
電気学会技術報告第462号2.2.4項に記載された
「ACドライブ産業応用における拡大・高度化技術」と
題する論文の2.13図(a)には、2系統の多相固定
子巻線を各相が同相になるように同じ固定子スロットに
重ねて収納した多重巻き誘導電動機に対して、2台の三
相ブリッジインバータを用意し、この2台の三相ブリッ
ジインバータにより2系統の多相固定子巻線を別個に励
磁する技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】2台の三相ブリッジイ
ンバータを用いて2系統の多相固定子巻線を別個に励磁
する場合には、同じ固定子スロット内に収納される2系
統の多相固定子巻線の各相の巻線に流れる電流が同相に
なるように各インバータを制御する必要がある。しかし
ながら2台のインバータに対してそれぞれ別個にPWM
制御部(パルス幅変調制御部)を備えた制御装置を用意
し、1つの電流指令信号に基づいて各インバータをそれ
ぞれ別個にPWM制御(パルス幅変調制御)すると、多
重巻き誘導電動機で振動が発生することが分かった。こ
れは一方の系統の巻線に電流が流れると、他方の系統の
巻線に誘起電圧が発生し、この誘起電圧による電流の変
化を検出してこれを打ち消すように各インバータの制御
装置がPWM制御してしまうためである。
【0004】本発明の目的は、振動を生じさせることな
く多重巻き誘導電動機を制御できる多重巻き誘導電動機
の制御装置を提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、系統間の励磁バラン
スをとりながら多重巻き誘導電動機を制御できる多重巻
き誘導電動機の制御装置を提供することにある。
【0006】本発明の別の目的は、複数台の同じ構造の
インバータ制御ユニットを用いて振動を生じさせること
なく多重巻き誘導電動機を制御できる多重巻き誘導電動
機の制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の固定子
スロットにn(正の整数)系統の多相固定子巻線が各相
が同相になるようにそれぞれ収納されてなる多重巻き誘
導電動機を制御するために、n系統の多相固定子巻線に
対応してそれぞれ設けられたn台のインバータと、多重
巻き誘導電動機で所望のトルクを発生させるようにn台
のインバータをPWM制御するPWM制御部とを備えて
なる多重巻き誘導電動機の制御装置を対象とする。
【0008】図1に示した概略構成図に基づいて説明す
ると、本発明では、PWM制御部Dに、n系統の多相固
定子巻線の同じ相を流れるn系統分の相電流の合成電流
値をそれぞれ求めるn系統分相電流合成手段Aと、電流
指令を出力する電流指令発生手段Bと、n系統分相電流
合成手段から出力される各相ごとの合成電流値と電流指
令発生手段から出力される電流指令とを入力として、各
相の合成電流値を電流指令によって指令された指令電流
値にするためのPWM制御信号を出力するPWM制御信
号発生手段Cとを設ける。その上で、PWM制御部D
は、PWM制御信号発生手段から出力されたPWM制御
信号に基づいてn台のインバータIV1 〜IVn を一括
して制御するように構成されている。
【0009】n系統分相電流合成手段により求めたn系
統分の相電流の合成電流値を電流指令によって指令され
た指令電流値にするようにPWM制御信号を発生し、こ
のPWM制御信号によりn台のインバータを一括して制
御すると、モータ定数が各系統で異なるために、各系統
の各相の電流は同一にはならないが電気的に同相とな
り、しかも各系統の同相印加電圧が同一となって、系統
間での誘起電圧の影響を受けることなく、誘導電動機の
トータルトルクを制御できる。従来のように、n台のイ
ンバータを各系統毎に個々に制御すると、各系統の各相
の電流を同一にすることができても、各相の電流には電
気的に位相のずれが発生するとともに、各系統の同相印
加電圧が異なってくる。しかも各系統毎に個々に制御す
るために、誘導電動機のトータルトルクを所望の値に制
御できない。その結果、従来は振動が発生していたので
ある。これに対して、本発明によれば、各系統のトルク
の負担は異なるものの誘導電動機のトータルトルクを常
に所望の値に制御できるため、誘導電動機で振動が発生
するのを抑制できる。
【0010】本発明が適用されるのは、典型的には複数
の固定子スロットに2系統の三相固定子巻線が各相が同
相になるようにそれぞれ収納されてなる多重巻き誘導電
動機の制御である。この場合に、多重巻き誘導電動機の
制御装置は、2系統の三相固定子巻線に対応してそれぞ
れ設けられた2台のインバータと、多重巻き誘導電動機
で所望のトルクを発生させるように2台のインバータを
PWM制御するPWM制御部とを備えている。そしてP
WM制御部は、2系統の三相固定子巻線の同じ相を流れ
る2系統分の相電流の合成電流値をそれぞれ求める2系
統分相電流合成手段と、電流指令を出力する電流指令発
生手段と、電流指令発生手段から出力される電流指令と
を入力として、合成電流値を電流指令によって指令され
た指令電流値にするためのPWM制御信号を出力するP
WM制御信号発生手段とを具備する。その上で、PWM
制御部は、PWM制御信号発生手段から出力されたPW
M制御信号に基づいて2台のインバータを一括して制御
するように構成される。
【0011】この場合、合成電流値は2系統分の電流値
の合成であるため、電流指令発生手段はインバータ2台
分即ち2倍の電流指令を出力する。相対的に電流指令値
が2であるとして、合成電流値が、例えば相対的に2に
なっている場合を考えて見る。この場合、本発明におい
ては、2つの各系統に流れる電流は、必ずしも1:1の
関係ではなく、0.98:1.02のように異なってい
る場合がほとんどである。各系統に流れる電流が異なる
ことは、各系統が分担するトルクも異なることを意味す
る。本発明では、この関係を1:1の関係にしようとす
るすることはせずに、トータルで2の合成電流値を得る
ことにより、所望のトータルトルクを得るため、誘導電
動機の振動が抑制される。
【0012】なお同じ固定子スロットに収納される2系
統分の巻線を、固定子スロットの深い部分と浅い部分と
に別けて収納すると、系統内及び系統間の励磁バランス
が崩れる恐れがある。したがって理想的には、固定子ス
ロットに収納される2系統分の巻線は内部に均等に分散
させてしまうことが好ましい。しかしながらこのような
ことをするのは製作上面倒であるため、2系統の三相固
定子巻線のうち同じ相の2つの巻線をステータコアの周
方向に並ぶ複数の固定子スロットの深い部分と浅い部分
に収納する。そして隣接する極毎に固定子スロットの深
い部分と浅い部分とに収納する巻線を交互に替えて系統
間の磁気バランスをとるようにするのが好ましい。
【0013】既存のまたは専用で作ったインバータ制御
ユニットを複数台用いて任意の容量の多重巻き誘導電動
機を制御できる装置を作ることが、設計の簡易化として
強く望まれている。これに応えるためには、まずn系統
の多相固定子巻線に対して、インバータと、該インバー
タをPWM制御するためのPWM制御信号を出力するP
WM制御部と、PWM制御信号を外部に出力するライン
ドライバと、外部からPWM制御信号を受信するライン
レシーバと、PWM制御部とラインレシーバとを選択的
にインバータに接続する切り替えスイッチとを備えたn
台のインバータ制御ユニットを用意する。その上で、n
系統の多相固定子巻線の同じ相を流れるn系統分の相電
流の合成電流値をそれぞれ求めるn系統分相電流合成手
段を設け、1台のインバータ制御ユニットにn系統分相
電流合成手段により求めたn系統分の相電流の合成電流
値をフィードバックする。そして該1台のインバータ制
御ユニットのPWM制御部において、各相の合成電流値
を電流指令によって指令された指令電流値にするための
PWM制御信号を出力する。また1台のインバータ制御
ユニットのPWM制御部から出力されたPWM制御信号
がn−1台のインバータ制御ユニットの各インバータに
与えられるようにn台のインバータ制御ユニットの切り
替えスイッチが選択され、かつ1台のインバータ制御ユ
ニットのラインドライバとn−1台のインバータ制御ユ
ニットのラインレシーバとを接続する。このようにする
と共通の構成を有するインバータ制御ユニットを用いて
本発明を簡単に実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の一例を
詳細に説明する。図2は、複数の固定子スロットに2系
統の三相固定子巻線が各相が同相になるようにそれぞれ
収納されてなる多重巻き誘導電動機1を制御するため
に、2台のインバータ制御ユニット23,24を用いて
本発明を実施する場合の実施の形態の一例の回路図であ
る。この例では、多重巻き誘導電動機1はデルタ結線さ
れた2系統の三相固定子巻線(巻線17〜19と巻線2
0〜22によって構成される固定子巻線)を有してい
る。
【0015】2台のインバータ制御ユニット23,24
の構成は、同じであるため、マスタ制御装置となるイン
バータ制御ユニット23についてその構成を説明する。
三相交流電源からの入力は入力端子R,S,Tに入力さ
れて、三相整流装置5により直流に整流されて、平滑コ
ンデンサ6により平滑される。平滑コンデンサ6により
平滑された直流は電圧がPWM制御される電圧制御型の
三相ブリッジ・インバータ7に供給される。この例で
は、三相ブリッジ・インバータ7の半導体スイッチング
素子として、IGBTと呼ばれる絶縁ゲートバイポーラ
トランジスタを用いている。インバータ7の三相出力
(UA ,VA ,WA )は、多重巻き誘導電動機1の第1
の系統を構成する三相固定子巻線17〜19に供給され
ている。そしてスレーブ制御装置となるインバータ制御
ユニット24のインバータ7の三相出力(UB ,VB ,
WB )は、多重巻き誘導電動機1の第2の系統を構成す
る三相固定子巻線20〜22に供給されている。
【0016】インバータ制御ユニット23の変流器から
なる2つの電流検出器8a及び8bは、インバータ制御
ユニット23の2相の出力(UA ,VA )とインバータ
制御ユニット24の2相の出力(UB ,VB )の合成電
流値を検出できるように配置されている。これら2相分
の合成電流値は、過電流検出器3とW相電流演算回路1
1とに入力される。なおインバータ制御ユニット23の
過電流検出器3の検出レベルは、インバータ制御ユニッ
ト24の過電流検出器3の検出レベルの2倍に設定され
ている。過電流検出器3は検出レベル以上の過電流が流
れると電源スイッチをオフにする指令を出力する。W相
電流演算回路11では、Iw=−(iu+Iv)の演算
式により、U相とV相の2相の合成電流値からW相の合
成電流値を演算により求める。なおこの回路構成は周知
であるので説明は省略する。W相電流演算回路11を用
いずに、3相に対して3台の電流検出器を設けてよいの
は勿論である。
【0017】インバータ制御ユニット23に入力される
速度指令VCMは、接続状態にある速度指令切り替えスイ
ッチ27を通して入力される。速度指令VCMとエンコー
ダ用コネクタ16を介して入力されたエンコーダ2によ
って検出した検出速度VTGとの偏差即ち速度偏差は、電
流ベクトル演算回路10に入力される。電流ベクトル演
算回路10では、周知のすべり周波数制御型ベクトル制
御方式により電流指令Iu、Iv、Iwを演算し
て出力する。なお電流ベクトル演算回路10では、磁束
フィードバック制御方式により電流指令を出力するよう
にしてもよい。なおこの例では、電流ベクトル演算回路
10に至るまでの構成要素が、電流指令発生手段を構成
している。
【0018】電流ベクトル演算回路10から出力された
電流指令Iu、Iv、Iwは、合成電流値Iu,
Iv,Iwとの偏差をとられ、その偏差値は電流ループ
ゲイン回路12で電圧指令Vu、Vv、Vwに変
換されて各相ごとに増幅される。なお偏差を取って増幅
する回路が、2系統一括電流制御部13を構成してい
る。
【0019】電流ループゲイン回路12から出力された
電圧指令Vu、Vv、Vwは、PWM信号発生回
路14は、電圧指令Vu、Vv、Vwを三角波と
比較して、各相の合成電流値を電流指令によって指令さ
れた指令電流値にするためのPWM制御信号を出力す
る。なおこの例では、2系統一括電流制御部13とPW
M信号発生回路14とによりPWM制御信号発生手段が
構成されている。
【0020】PWM信号発生回路14の出力は、PWM
入力切り替えスイッチ28を介してデッドタイム生成回
路15に入力される。デッドタイム生成回路15では、
三相ブリッジを構成する上下のアーム(ブリッジの上下
の回路)が短絡するのを防止するためにデッドタイムを
生成して三相ブリッジ・インバータ7の各パワー素子に
PWM信号(PWMU〜PWMW)を供給する。PWM
入力切り替えスイッチ28には、外部からPWM信号を
入力する場合に用いるラインレシーバ26が接続されて
おり、このラインレシーバ26には、ケーブル接続用の
ケーブル用PWMコネクタ30が接続されている。
【0021】またPWM信号発生回路14の出力には、
外部にPWM信号を出力するためのラインドライバ25
が接続され、このラインドライバ25には、ケーブル接
続用のケーブル用PWMコネクタ29が接続されてい
る。以上の構成により、インバータ制御ユニット23及
び24が構成されている。なおこの例では、インバータ
制御ユニット23のラインドライバ25からインバータ
制御ユニット24のラインレシーバ26、PWM入力切
り替えスイッチ28及びデッドタイム生成回路15を通
して、インバータ制御ユニット24のインバータにイン
バータ制御ユニット23のインバータに与えられるPW
M制御信号と同じPWM制御信号が与えられる。そのた
めインバータ制御ユニット24では、独自にPWM制御
信号を発生しないように、速度切り替えスイッチ27が
非接続状態になており、またPWM入力切り替えスイッ
チ28もラインレシーバ26側に切り替わっている。な
お速度切り替えスイッチ27及びPWM入力切り替えス
イッチ28は、ソフトウエアによって構成してもよい。
例えば、マイクロコンピュータのCPUで処理し、切り
替え結果をEEPROMに保存することにより、これら
のスイッチをソフトウエアで構成することができる。こ
の例では、インバータ制御ユニット24のPWM制御部
は、過電流保護とインバータ制御ユニット23からのP
WM制御信号を受信する目的で用いられている。
【0022】以上の構成によれば、第1の系統を制御す
るインバータ制御ユニット23で作ったPWM制御信号
を第2の系統を制御するインバータ制御ユニット24の
インバータの制御に利用するため、各系統のトルクの負
担は異なるものの誘導電動機のトータルトルクを常に所
望の値に制御できるため、誘導電動機で振動が発生する
のを抑制できる。
【0023】図3は、本発明で制御する3相、4極、4
8スロットの多重巻き誘導電動機の固定子鉄心の概略正
面図であり、既存の誘導電動機で用いる固定子鉄心と同
様のものを用いることができる。図3において、32は
巻線導体を収容する固定子スロットであり、各スロット
には1〜48の順番符号を付してある。図4は、1つの
スロット32の形状を概略的に拡大して示しており、ス
ロット32の深い部分(径方向外側の部分)と浅い部分
(径方向内側の部分)とに、2系統の三相固定子巻線の
うち同じ相の2つの巻線が、それぞれ収納されている。
図4においては、第2の系統の三相固定子巻線のうちの
1相の巻線34がスロット32の深い部分に収納され、
第1の系統の三相固定子巻線のうちの1相の巻線33
(巻線34と同相)がスロット32の浅い部分に収納さ
れている。35は、巻線33を構成する巻線導体であ
り、36は巻線34を構成する巻線導体である。
【0024】図5は、本例における固定子巻線の巻き方
の一例を示す説明図である。なお図5の例は、図6に示
した三相固定子巻線のうち、固定子巻線17及び20に
ついての巻き方を示したものである。図5においては、
白抜きの三角印はU相、白抜きの四角印はV相、白抜き
の丸印はW相の第1の系統の巻線17を示し、黒色の三
角印はU相、黒色の四角印はV相、黒色の丸印はW相の
第2の系統の巻線20を示している。第1及び第2の系
統の総コイル数は48となる。固定子巻線17及び20
は、図6に示したaからbに至るまで図5のa〜bで示
す経路で巻かれる。例えば1番のスロットでは、深い部
分に一方の巻線20が収納され浅い部分に他方の巻線1
7が収納される。そして次に挿入される12番、その次
に挿入される2番のスロット、その次に挿入される11
番のスロットでも同様に、深い部分に一方の巻線20が
収納され浅い部分に他方の巻線17が収納される。そし
て次の24番、13番、23番、14番のスロットで
は、深い部分に一方の巻線17が収納され浅い部分に他
方の巻線20が収納される。そして次の25番、36
番、26番、35番のスロットでは、深い部分に一方の
巻線20が収納され浅い部分に他方の巻線17が収納さ
れる。最後の48番、37番、47番、38番のスロッ
トでは、深い部分に一方の巻線17が収納され浅い部分
に他方の巻線20が収納される。このように隣接する極
毎に固定子スロットの深い部分と浅い部分とに収納する
巻線を交互に替えると、2つの系統の磁気バランスがと
れるようになって好ましい。
【0025】なお磁気バランスをとるためには、例えば
1つのスロットに2つの巻線17及び20を構成する巻
線導体をほぼ均等に分散させてまたは混在させて収めて
もよい。このようにすると特性の均一化を図ることがで
きる。
【0026】なお上記例において、モータ容量が30k
Wであるとすると、2台のインバータ制御ユニット2
3,24は、それぞれ15kW相当のものを準備すれば
よい。また上記例のようにインバータ制御ユニットを用
いずに、本発明を実現してもよいのは勿論である。また
上記例は2系統の三相誘導電動機を対象にするものであ
るが、更に多くの系統にすることも可能であり、更に多
相とすることも可能である。
【0027】更に上記例では、固定子巻線をデルタ結線
により接続しているが、スター結線でもよく、またスタ
ー結線−デルタ結線の切り替え結線でもよい。
【0028】
【発明の効果】n系統分相電流合成手段により求めたn
系統分の相電流の合成電流値を電流指令によって指令さ
れた指令電流値にするようにPWM制御信号を発生し、
このPWM制御信号によりn台のインバータを一括して
制御すると、モータ定数が各系統で異なるために、各系
統の各相の電流は同一にはならないが電気的に同相とな
り、しかも各系統の同相印加電圧が同一となって、系統
間での誘起電圧の影響を受けることなく、誘導電動機の
トータルトルクを制御できるので、本発明によれば、各
系統のトルクの負担は異なるものの誘導電動機のトータ
ルトルクを常に所望の値に制御することができて、誘導
電動機で振動が発生するのを抑制できる利点がある。
【0029】特に系統間の磁気バランスをとった誘導電
動機を制御の対象とする場合には、優れた効果を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例の概略ブロック図
である。
【図2】 本発明を実施する場合の実施の形態の一例の
回路図である。
【図3】 本発明で制御する3相、4極、48スロット
の多重巻き誘導電動機の固定子鉄心の概略正面図であ
る。
【図4】 スロットに巻線を収納した状態を説明するた
めに用いる説明図である。
【図5】 本例における固定子巻線の巻き方の一例を示
す説明図である。
【図6】 固定子巻線の結線状態を示す結線図である。
【符号の説明】
IV1 ,IVn インバータ A n系統分相電流合成手段 B 電流指令発生手段 C PWM制御信号発生手段 D PWM制御部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の固定子スロットにn(正の整数)
    系統の多相固定子巻線が各相が同相になるようにそれぞ
    れ収納されてなる多重巻き誘導電動機を制御するため
    に、前記n系統の多相固定子巻線に対応してそれぞれ設
    けられたn台のインバータと、前記多重巻き誘導電動機
    で所望のトルクを発生させるように前記n台のインバー
    タをPWM制御するPWM制御部とを備えてなる多重巻
    き誘導電動機の制御装置であって、 前記PWM制御部は、 前記n系統の多相固定子巻線の同じ相を流れるn系統分
    の相電流の合成電流値をそれぞれ求めるn系統分相電流
    合成手段と、 電流指令を出力する電流指令発生手段と、 前記n系統分相電流合成手段から出力される各相ごとの
    前記合成電流値と前記電流指令発生手段から出力される
    電流指令とを入力として、各相の前記合成電流値を前記
    電流指令によって指令された指令電流値にするためのP
    WM制御信号を出力するPWM制御信号発生手段とを具
    備し、 前記PWM制御信号発生手段から出力された前記PWM
    制御信号に基づいて前記n台のインバータを一括して制
    御するように構成されていることを特徴とする多重巻き
    誘導電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 複数の固定子スロットに2系統の三相固
    定子巻線が各相が同相になるようにそれぞれ収納されて
    なる多重巻き誘導電動機を制御するために、前記2系統
    の三相固定子巻線に対応してそれぞれ設けられた2台の
    インバータと、前記多重巻き誘導電動機で所望のトルク
    を発生させるように前記2台のインバータをPWM制御
    するPWM制御部とを備えてなる多重巻き誘導電動機の
    制御装置であって、 前記PWM制御部は、 前記2系統の三相固定子巻線の同じ相を流れる2系統分
    の相電流の合成電流値をそれぞれ求める2系統分相電流
    合成手段と、 電流指令を出力する電流指令発生手段と、 前記電流指令発生手段から出力される電流指令とを入力
    として、各相の前記合成電流値を前記電流指令によって
    指令された指令電流値にするためのPWM制御信号を出
    力するPWM制御信号発生手段とを具備し、 前記PWM制御信号発生手段から出力された前記PWM
    制御信号に基づいて前記2台のインバータを一括して制
    御するように構成されていることを特徴とする多重巻き
    誘導電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】 複数の固定子スロットに2系統の三相固
    定子巻線が各相が同相になるようにそれぞれ収納されて
    なる多重巻き誘導電動機を制御するために、前記2系統
    の三相固定子巻線に対応してそれぞれ設けられた2台の
    インバータと、前記多重巻き誘導電動機で所望のトルク
    を発生させるように前記2台のインバータをPWM制御
    するPWM制御部とを備えてなる多重巻き誘導電動機の
    制御装置であって、 前記多重巻き誘導電動機は、2系統の三相固定子巻線の
    うち同じ相の2つの巻線が前記ステータコアの周方向に
    並ぶ複数の固定子スロットの深い部分と浅い部分とにそ
    れぞれ収納され、しかも隣接する極毎に前記固定子スロ
    ットの深い部分と浅い部分とに収納する前記2系統の三
    相固定子巻線の位置を交互に替えた構造を有しており、 前記PWM制御部は、 前記2系統の三相固定子巻線の同じ相を流れる2系統分
    の相電流の合成電流値をそれぞれ求める2系統分相電流
    合成手段と、 電流指令を出力する電流指令発生手段と、 前記電流指令発生手段から出力される電流指令とを入力
    として、各相の前記合成電流値を前記電流指令によって
    指令された指令電流値にするためのPWM制御信号を出
    力するPWM制御信号発生手段とを具備し、 前記PWM制御信号発生手段から出力された前記PWM
    制御信号に基づいて前記2台のインバータを一括して制
    御するように構成されていることを特徴とする多重巻き
    誘導電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 複数の固定子スロットにn(正の整数)
    系統の多相固定子巻線が各相が同相になるようにそれぞ
    れ収納されてなる多重巻き誘導電動機の制御装置であっ
    て、 前記n系統の多相固定子巻線に対して、インバータと、
    該インバータをPWM制御するためのPWM制御信号を
    出力するPWM制御部と、前記PWM制御信号を外部に
    出力するラインドライバと、外部から前記PWM制御信
    号を受信するラインレシーバと、前記PWM制御部と前
    記ラインレシーバとを選択的に前記インバータに接続す
    る切り替えスイッチとを備えたn台のインバータ制御ユ
    ニットがそれぞれ設けられ、 また前記n系統の多相固定子巻線の同じ相を流れるn系
    統分の相電流の合成電流値をそれぞれ求めるn系統分相
    電流合成手段が設けられ、 1台の前記インバータ制御ユニットに前記n系統分相電
    流合成手段により求めた前記n系統分の相電流の合成電
    流値がフィードバックされて、該1台のインバータ制御
    ユニットの前記PWM制御部において、各相の前記合成
    電流値を前記電流指令によって指令された指令電流値に
    するためのPWM制御信号が出力され、 前記1台のインバータ制御ユニットの前記PWM制御部
    から出力された前記PWM制御信号が前記n−1台のイ
    ンバータ制御ユニットの各インバータに与えられるよう
    に、前記n台のインバータ制御ユニットの前記切り替え
    スイッチが選択され、かつ前記1台のインバータ制御ユ
    ニットの前記ラインドライバと前記n−1台のインバー
    タ制御ユニットのラインレシーバとが接続されているこ
    とを特徴とする多重巻き誘導電動機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記多重巻き誘導電動機は、2系統の三
    相固定子巻線を有し、前記2系統の三相固定子巻線のう
    ち同じ相の2つの巻線が前記ステータコアの周方向に並
    ぶ複数の固定子スロットの深い部分と浅い部分とにそれ
    ぞれ収納され、しかも隣接する極毎に前記固定子スロッ
    トの深い部分と浅い部分とに収納する前記2系統の三相
    固定子巻線の位置が交互に替えられて系統間の磁気バラ
    ンスがほぼ等しくなるように構成された構造を有してい
    る請求項4に記載の多重巻き誘導電動機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004173338A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Mitsubishi Electric Corp インバータ装置
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JP2010130821A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Hitachi Ltd 回転電機の巻線構造及びその回転電機の駆動システム
DE102010025961A1 (de) 2009-07-24 2011-01-27 Fanuc Ltd Antriebsanordnung für einen Motor mit einer Vielzahl von Stator-Erregerwicklungen
JP2012050233A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Fuji Electric Co Ltd 電動機駆動装置

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